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特許7197666管理装置、対象物制御方法及びプログラム
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  • 特許-管理装置、対象物制御方法及びプログラム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-19
(45)【発行日】2022-12-27
(54)【発明の名称】管理装置、対象物制御方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/06 20120101AFI20221220BHJP
   G06Q 10/02 20120101ALI20221220BHJP
   G07F 17/12 20060101ALI20221220BHJP
【FI】
G06Q30/06 350
G06Q10/02
G07F17/12
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2021187080
(22)【出願日】2021-11-17
(62)【分割の表示】P 2021114034の分割
【原出願日】2020-03-31
(65)【公開番号】P2022024090
(43)【公開日】2022-02-08
【審査請求日】2021-11-17
【早期審査対象出願】
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000208891
【氏名又は名称】KDDI株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100166006
【弁理士】
【氏名又は名称】泉 通博
(72)【発明者】
【氏名】菰岡 真人
(72)【発明者】
【氏名】山田 佳織
【審査官】大野 朋也
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-102074(JP,A)
【文献】特開2013-061929(JP,A)
【文献】特開2019-169179(JP,A)
【文献】特開2005-078223(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
G07F 17/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者が利用することに応じて移動する複数の移動対象物であって、予約することによって利用可能な予約専用移動対象物が含まれる前記複数の移動対象物がそれぞれ配置された複数の配置場所の中から前記利用者が前記複数の移動対象物のうちのいずれかの利用を希望する前記配置場所として選択した利用希望場所と、前記利用者が前記移動対象物の利用の開始を希望する開始希望時刻とを含み、前記利用者が前記移動対象物の利用を申し込むための申込情報を、前記開始希望時刻において前記利用希望場所に配置されている前記複数の移動対象物のうちのいずれかの利用を希望する他の利用者の人数が前記利用希望場所に配置されている前記移動対象物の数未満である場合に受け付ける受付部と、
現在時刻が前記開始希望時刻の所定時間前に設定された割付開始時刻を経過したことを契機として、前記利用希望場所に配置されている前記複数の移動対象物のうちの利用されていない未利用移動対象物に前記利用者を割り付ける場合において、複数の前記予約専用移動対象物の中に前記未利用移動対象物がない場合、前記利用希望場所に配置されている前記予約専用移動対象物以外の前記移動対象物の中から前記利用者を割り付ける前記未利用移動対象物を選択する割付部と、
を有する管理装置。
【請求項2】
前記利用者が割り付けられた割付移動対象物の利用を、当該利用者に対応する前記申込情報に基づく予約情報に基づいて制御する利用制御部をさらに有する、
請求項1に記載の管理装置。
【請求項3】
前記未利用移動対象物の有無に基づく割付結果を示すための結果情報を、前記利用者が使用する利用者端末に通知する通知部をさらに有する、
請求項1又は2に記載の管理装置。
【請求項4】
前記割付部は、前記利用希望場所に配置されている複数の前記移動対象物の中に前記未利用移動対象物がない場合、前記利用希望場所から所定の距離までの間に配置されている一以上の前記配置場所のうち、前記利用希望場所から相対的に近い前記配置場所に配置されている前記複数の移動対象物の中から前記利用者を割り付ける前記未利用移動対象物を選択する、
請求項1からのいずれか一項に記載の管理装置。
【請求項5】
コンピュータが実行する、
利用者が利用することに応じて移動する複数の移動対象物であって、予約することによって利用可能な予約専用移動対象物が含まれる前記複数の移動対象物がそれぞれ配置された複数の配置場所の中から前記利用者が前記複数の移動対象物のうちのいずれかの利用を希望する前記配置場所として選択した利用希望場所と、前記利用者が前記移動対象物の利用の開始を希望する開始希望時刻とを含み、前記利用者が前記移動対象物の利用を申し込むための申込情報を、前記開始希望時刻において前記利用希望場所に配置されている前記複数の移動対象物のうちのいずれかの利用を希望する他の利用者の人数が前記利用希望場所に配置されている前記移動対象物の数未満である場合に受け付けるステップと、
現在時刻が前記開始希望時刻の所定時間前に設定された割付開始時刻を経過したか否かを判定するステップと、
現在時刻が前記割付開始時刻を経過したと判定した場合に、前記利用希望場所に配置されている前記複数の移動対象物のうちの利用されていない未利用移動対象物を検索するステップと、
検索した前記未利用移動対象物に前記利用者を割り付ける場合において、複数の前記予約専用移動対象物の中に前記未利用移動対象物がない場合、前記利用希望場所に配置されている前記予約専用移動対象物以外の前記移動対象物の中から前記利用者を割り付ける前記未利用移動対象物を選択するステップと、
を有する対象物制御方法。
【請求項6】
コンピュータを、
利用者が利用することに応じて移動する複数の移動対象物であって、予約することによって利用可能な予約専用移動対象物が含まれる前記複数の移動対象物がそれぞれ配置された複数の配置場所の中から前記利用者が前記複数の移動対象物のうちのいずれかの利用を希望する前記配置場所として選択した利用希望場所と、前記利用者が前記移動対象物の利用の開始を希望する開始希望時刻とを含み、前記利用者が前記移動対象物の利用を申し込むための申込情報を、前記開始希望時刻において前記利用希望場所に配置されている前記複数の移動対象物のうちのいずれかの利用を希望する他の利用者の人数が前記利用希望場所に配置されている前記移動対象物の数未満である場合に受け付ける受付部、及び
現在時刻が前記開始希望時刻の所定時間前に設定された割付開始時刻を経過したことを契機として、前記利用希望場所に配置されている前記複数の移動対象物のうちの利用されていない未利用移動対象物に前記利用者を割り付ける場合において、複数の前記予約専用移動対象物の中に前記未利用移動対象物がない場合、前記利用希望場所に配置されている前記予約専用移動対象物以外の前記移動対象物の中から前記利用者を割り付ける前記未利用移動対象物を選択する割付部、
として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、利用者が利用する対象物を管理する管理装置、対象物制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、荷物を預けるロッカーの予約を受け付けるシステムが知られている。特許文献1には、ユーザ(以下、「利用者」という)が使用開始予定時刻を指定して予約すると、当該使用開始予定時刻までロッカーを施錠不可とする技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2011-34238号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記技術を用いることにより、ロッカーをはじめとする、不特定の利用者が一定期間専有したり借り受けたりする対象物を使用開始予定時刻まで確保することができる。しかしながら、ロッカーが施錠不可にされる等、対象物の利用が制限されてから使用開始予定時刻までの期間においては、誰も当該対象物を利用することができないため、当該期間が長くなるほど対象物の利用率が低下するという問題があった。
【0005】
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、対象物の利用率を向上させることができる管理装置、対象物制御方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様における管理装置は、利用者が利用することに応じて移動する複数の移動対象物がそれぞれ配置された複数の配置場所の中から前記利用者が前記複数の移動対象物のうちのいずれかの利用を希望する前記配置場所として選択した利用希望場所と、前記利用者が前記移動対象物の利用の開始を希望する開始希望時刻とを含み、前記利用者が前記移動対象物の利用を申し込むための申込情報を受け付ける受付部と、現在時刻が前記開始希望時刻の所定時間前に設定された割付開始時刻を経過したことを契機として、前記利用希望場所に配置されている前記複数の移動対象物の中に利用されていない未利用移動対象物がある場合に、前記未利用移動対象物に前記利用者を割り付ける割付部と、を有する。
【0007】
前記管理装置は、前記利用者が割り付けられた割付移動対象物の利用を、当該利用者に対応する前記申込情報に基づく予約情報に基づいて制御する利用制御部をさらに有してもよい。
【0008】
前記管理装置は、前記未利用移動対象物の有無に基づく割付結果を示すための結果情報を、前記利用者が使用する利用者端末に通知する通知部をさらに有してもよい。
【0009】
前記複数の移動対象物には、予約することによって利用可能な予約専用移動対象物が含まれてもよいし、前記割付部は、複数の前記予約専用移動対象物の中に前記未利用移動対象物がない場合、前記利用希望場所に配置されている前記予約専用移動対象物以外の前記移動対象物の中から前記利用者を割り付ける前記未利用移動対象物を選択してもよい。
【0010】
前記割付部は、前記利用希望場所に配置されている複数の前記移動対象物の中に前記未利用移動対象物がない場合、前記利用希望場所から所定の距離までの間に配置されている一以上の前記配置場所のうち、前記利用希望場所から相対的に近い前記配置場所に配置されている前記複数の移動対象物の中から前記利用者を割り付ける前記未利用移動対象物を選択してもよい。
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
本発明の第2の態様における対象物制御方法は、コンピュータが実行する、利用者が利用することに応じて移動する複数の移動対象物がそれぞれ配置された複数の配置場所の中から前記利用者が前記複数の移動対象物のうちのいずれかの利用を希望する前記配置場所として選択した利用希望場所と、前記利用者が前記移動対象物の利用の開始を希望する開始希望時刻とを含み、前記利用者が前記移動対象物の利用を申し込むための申込情報を受け付けるステップと、現在時刻が前記開始希望時刻の所定時間前に設定された割付開始時刻を経過したか否かを判定するステップと、現在時刻が前記割付開始時刻を経過したと判定した場合に、前記利用希望場所に配置されている前記複数の移動対象物の中に利用されていない未利用移動対象物を検索するステップと、前記未利用移動対象物がある場合に、前記未利用移動対象物に前記利用者を割り付けるステップと、
を有する。
【0015】
本発明の第3の態様におけるプログラムは、コンピュータを、利用者が利用することに応じて移動する複数の移動対象物がそれぞれ配置された複数の配置場所の中から前記利用者が前記複数の移動対象物のうちのいずれかの利用を希望する前記配置場所として選択した利用希望場所と、前記利用者が前記移動対象物の利用の開始を希望する開始希望時刻とを含み、前記利用者が前記移動対象物の利用を申し込むための申込情報を受け付ける受付部、及び現在時刻が前記開始希望時刻の所定時間前に設定された割付開始時刻を経過したことを契機として、前記利用希望場所に配置されている前記複数の移動対象物の中に利用されていない未利用移動対象物がある場合に、前記未利用移動対象物に前記利用者を割り付ける割付部、として機能させる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、対象物の利用率を向上させることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】管理システムの概要を説明するための図である。
図2】管理装置の構成を示す図である。
図3】記憶部に記憶されているデータベースの構成の一例を示す図である。
図4】ある配置場所に配置されている各ロッカーの利用及び予約の状態を模式的に表した図である。
図5】管理システムの処理の流れを示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
[管理システムSの概要]
図1は、管理システムSの概要を説明するための図である。管理システムSは、対象物を予約する予約サービスを利用者Uに提供するために用いられるシステムである。対象物は、利用者Uが借り受けて利用する物であり、例えば、ロッカー、自転車、貸会議室、レンタルスペース、駐車場等であるが、これに限らず、不特定の利用者が一定期間専有したり借り受けたりすることができるものであればいずれであってもよい。本実施の形態においては、対象物がロッカーLである例を説明する。管理システムSは、利用者端末1と、ロッカー装置2と、管理装置3とを有する。
【0019】
利用者端末1は、利用者Uが使用する端末であり、例えばスマートフォンである。利用者端末1には、利用者Uに予約サービスを提供するための専用のアプリケーションプログラム(以下、「専用アプリ」という)がインストールされている。利用者Uは、専用アプリでロッカーLを予約したり、予約したロッカーLを利用するための情報を閲覧したりすることができる。
【0020】
ロッカー装置2は、ロッカーLを制御するための装置である。ロッカー装置2は、複数のロッカーLと、ロッカーLを制御(例えば、ロッカーLの扉を施錠及び解錠する等)したりロッカーLの利用料金の精算処理をしたりするターミナルTとを備える。ロッカー装置2は、駅の構内及び官公庁の建物内等、様々な配置場所に配置されている。
【0021】
複数のロッカーLには、予約専用ロッカーと、一般用ロッカーとが含まれている。予約専用ロッカーは、予約することによって利用可能なロッカーLであり、例えば、利用者Uが予約サービスでロッカーLを予約することによって利用可能になるロッカーLである。一般用ロッカーは、予約せずに利用可能なロッカーLであり、例えば、利用者Uがロッカー装置2のターミナルTでロッカーLを利用するための手続きをすることによって利用可能になるロッカーLである。
【0022】
図1に示すロッカー装置2には、6つのロッカーLが備えられており、例えば、ロッカーL1、L2、L3が予約専用ロッカーであり、ロッカーL4、L5、L6が一般用ロッカーである。複数のロッカーLには、予約専用ロッカー及び一般用ロッカーに限らず、予約しても予約しなくても利用可能な共用ロッカーがさらに含まれてもよい。
【0023】
管理装置3は、予約サービスにおけるロッカーLの予約を管理する装置であり、例えばサーバである。管理装置3は、ロッカー装置2と同じ場所に配置されてもよいし、ロッカー装置2とは異なる場所(例えばクラウド上)に配置されてもよい。本実施の形態における予約サービスは、利用者UによるロッカーLの申し込み(予約)を受け付けた後に、複数の配置場所にそれぞれ配置されている複数のロッカーLの中から、利用者Uが希望する条件を満たす配置場所のロッカーLに当該利用者Uを割り付ける(例えば、利用者Uを識別するための情報をロッカーLに関連付ける)。
【0024】
図1に示す例において、まず、利用者Uが、専用アプリの表示画面において、利用希望場所と開始希望時刻とを入力すると、利用者端末1は、利用希望場所と開始希望時刻とを含み、ロッカーLの利用を申し込むための申込情報を、利用者UがロッカーLの利用を希望する条件を示す情報として管理装置3に送信する(図1の(1))。利用希望場所は、複数のロッカーLがそれぞれ配置された数の配置場所の中から利用者Uが複数のロッカーLのうちのいずれかの利用を希望する配置場所として選択した配置場所である。開始希望時刻は、利用者UがロッカーLの利用の開始を希望する時刻である。
【0025】
管理装置3は、利用者端末1から申込情報を受け付けると、当該申込情報に基づく予約情報を記録する(図1の(2))。管理装置3は、予約情報を記録した後において、現在時刻が割付開始時刻を経過したことを契機として、利用希望場所に配置されている複数のロッカーLの中に未利用ロッカー(例えば予約専用ロッカーのうちのロッカーL1)がある場合に、ロッカーL1に利用者Uを割り付ける(図1の(3))。割付開始時刻は、開始希望時刻の所定時間前に設定された時刻である。所定時間は、予め定められた時間であり、例えば15分等である。未利用ロッカーは、他の利用者Uによって利用されていないロッカーLである。
【0026】
そして、管理装置3は、ロッカーL1の利用を、予約情報に基づいて制御する(図1の(4))。その後、利用者Uは、割り付けられたロッカーL1の利用を開始する。例えば、対象物が自転車である場合、管理装置3は、利用者Uが割り付けられた自転車の利用を、予約情報に基づいて制御(例えば、利用者U以外の他の利用者Uによる自転車の解錠を不能にさせる等)する。
【0027】
このように、管理システムSは、割付開始時刻が経過したことを契機としてロッカーLに利用者Uを割り付ける処理を実行することにより、利用者Uに利用させるロッカーLを、現在時刻が当該利用者Uの開始希望時刻に近づいたときに割り付けることができる。これにより、管理システムSは、予約したロッカーLを誰も利用することができない期間を短縮することができる。その結果、管理システムSは、ロッカーLの利用率を向上させることができる。
以下、管理装置3の構成について説明する。
【0028】
[管理装置3の構成]
図2は、管理装置3の構成を示す図である。管理装置3は、通信部31と、記憶部32と、制御部33とを有する。通信部31は、利用者端末1及びロッカー装置2と通信するためのネットワークインターフェイスであり、例えばLAN(Local Area Network)コントローラを含んで構成されている。
【0029】
記憶部32は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)及びハードディスク等の記憶媒体である。記憶部32は、制御部33が実行するプログラムを記憶している。記憶部32は、複数の配置場所にそれぞれ配置されている複数のロッカーLに関する情報を管理するためのロッカー管理データベースと、予約情報を管理する予約管理データベースとを記憶している。
【0030】
図3は、記憶部32に記憶されているデータベースの構成の一例を示す図である。図3(a)は、ロッカー管理データベースの構成を示す。図3(a)に示すように、ロッカー管理データベースは、ロッカーLに関する情報として、装置情報(装置ID(Identifier)、配置場所)と、ロッカー情報(ロッカーID、大きさ)とを関連付けて記憶している。
【0031】
装置IDは、配置場所に配置されているロッカー装置2を識別するための情報である。ロッカーIDは、ロッカーLを識別するための情報であり、具体的には、当該ロッカーIDに関連付けられている装置IDによって示されるロッカー装置2が備える複数のロッカーLのうちのいずれかであることを識別するための情報である。ロッカーLの大きさは、例えば、大中小、寸法等によって示される。
【0032】
図3(b)は、予約管理データベースの構成を示す。図3(b)に示すように、予約管理データベースは、予約情報として、予約IDと、申込情報(利用者ID、装置ID、利用開始時刻、利用終了時刻)と、割付情報とを関連付けて記憶している。
【0033】
予約IDは、利用者UによるロッカーLの利用の申し込みを識別するための情報であり、例えば、申込情報を受け付けたことに応じて生成される情報である。利用者IDは、ロッカーLの利用を申し込んだ利用者Uを識別するための情報である。割付情報は、利用者Uを割り付けるロッカーLに関する情報であり、例えば、割り付け前においては装置ID及び配置場所のうちの少なくともいずれかが記憶され、割り付け後においては割り付けられたロッカーLに対応するロッカーIDが記憶される。
【0034】
例えば、予約管理データベースには、申込情報が受け付けられてから、ロッカーLの利用が終了するまでにおける予約情報が記憶されており、利用者UがロッカーLの利用を終了すると、当該ロッカーLの利用に対応する予約情報が削除される。管理装置3は、ロッカー装置2が備えるロッカーLの利用状況を示す情報を当該ロッカー装置2から取得し、取得したロッカーLの利用状況を示す情報に基づいて、予約管理データベースに記憶されている予約情報を管理する。
【0035】
例えば、まず、予約サービスを用いてロッカーLを利用した利用者Uが当該ロッカーLの利用を終了すると、当該ロッカーLを備えるロッカー装置2は、当該ロッカーLの利用が終了したことを示す終了情報と、当該ロッカーLの利用に対応する予約IDとを管理装置3に通知する。そして、管理装置3は、ロッカー装置2から通知された終了情報と予約IDとを取得すると、予約管理データベースにおいて当該予約IDに関連付けられている予約情報を削除する。
【0036】
図2に戻り、制御部33は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。制御部33は、記憶部32に記憶されたプログラムを実行することにより、受付部331、割付部332、通知部333及び利用制御部334として機能する。
【0037】
受付部331は、通信部31を介して、利用希望場所と開始希望時刻とを含む申込情報を利用者端末1から受け付ける。なお、受付部331は、利用希望場所に配置されているロッカー装置2に対応する装置IDを、申込情報に含まれる利用希望場所として受け付けてもよい。申込情報は、ロッカーLの利用を申し込んだ利用者Uに対応する利用者ID、ロッカーLの利用の終了を希望する終了希望時刻、及び利用を希望するロッカーLの希望サイズ等をさらに含んでもよい。利用者IDは、例えば、利用者端末1の専用アプリに予め設定されている。
【0038】
受付部331は、申込情報が所定の条件を満たす場合に、当該申込情報を受け付けてもよい。具体的には、受付部331は、他の利用者UによるロッカーLの利用の申し込み状況に応じて申込情報を受け付ける。
【0039】
受付部331は、例えば、申込情報に含まれる開始希望時刻から終了希望時刻までの利用希望期間において、当該申込情報に含まれる利用希望場所に配置されている複数のロッカーLのうちのいずれかの利用を希望する他の利用者Uの人数が、当該利用希望場所に配置されているロッカーLの数未満である場合に、当該申込情報を受け付ける。
【0040】
例えば、利用希望場所と利用希望期間(又は希望開始時刻の所定時間前から希望終了時刻の所定時間後までの期間)とが重複する申し込みを受付可能な数には予め上限値(例えば8割以下等)が設定されており、受付部331は、利用希望場所と利用希望期間(又は希望開始時刻の所定時間前から希望終了時刻の所定時間後までの期間)とが重複する他の利用者UによるロッカーLの利用の申し込み数が上限値未満である場合に、申込情報を受け付ける。管理装置3は、例えば、過去の同じ時間帯、曜日、配置場所のロッカーLの利用率等に基づいてロッカーLの利用の統計値(例えば曜日及び時間帯ごとの平均値)を算出し、算出した統計値に基づいて上限値を設定する。
【0041】
申込情報が受け付けられない場合(上記他の利用者Uの人数が、上記ロッカーLの数以上である場合)、通知部333は、通信部31を介して、当該申込情報に基づく申し込みが受け付けられない旨のメッセージを、当該申込情報を送信した利用者端末1に通知してもよい。
【0042】
受付部331は、申込情報を受け付けると、当該申込情報に基づく予約情報を記録する。受付部331は、例えば、申込情報を受け付けると、予約IDを発番し、発番した予約IDと、受け付けた申込情報と、割付情報とを予約情報として関連付けて予約管理データベースに記憶させる。なお、申込情報を受け付けた時点においては、まだロッカーLが割り付けられていないため、受付部331は、装置ID及び配置場所のうちの少なくともいずれかを割付情報として予約管理データベースに記憶させる。
【0043】
割付部332は、現在時刻が開始希望時刻に基づく割付開始時刻(開始希望時刻の所定時間前に設定された割付開始時刻)を経過したことを契機として、利用希望場所に配置されている複数のロッカーLの中に未利用ロッカーがある場合に、当該未利用ロッカーに利用者Uを割り付ける。具体的には、割付部332は、利用希望場所に配置されている複数のロッカーLの中に、割付開始時刻を経過した現在時刻において他の利用者Uによって利用されておらず、かつ他の利用者Uを割り付けていないロッカーLがある場合に、当該ロッカーLに利用者Uを割り付ける。
【0044】
例えば、予約管理データベースには、申込情報が受け付けられてから、ロッカーLの利用が終了するまでにおける予約情報が記憶されている。この場合において、割付部332は、利用希望場所に配置されているロッカー装置2に対応する装置ID(又は申込情報に含まれる装置ID)に関連付けてロッカー管理データベースに記憶されている複数のロッカーIDのうち、予約管理データベースに記憶されていないロッカーIDに対応するロッカーLに利用者Uを割り付ける。
【0045】
図4は、ある配置場所に配置されている各ロッカーLの利用及び予約の状態を模式的に表した図である。図4に示す各ロッカー欄(第1ロッカー、第2ロッカー及び第3ロッカーそれぞれの欄)に示す利用期間Hは、ロッカーLに割り付けられた利用者Uの開始希望時刻から終了希望時刻までの期間を示す。割付対象欄に示す希望期間Rは、ロッカーLに割り付けられていない利用者Uの開始希望時刻から終了希望時刻までの期間を示す。図4に示す第1ロッカー、第2ロッカー及び第3ロッカーは、希望期間Rに対応する申込情報に含まれる利用希望場所に配置されているロッカーLである。図4に示す時刻Cは、希望期間Rの開始希望時刻に基づく割付開始時刻である。
【0046】
図4(a)に示す例において、割付部332は、現在時刻が時刻Cを経過したことを契機として、第1ロッカー、第2ロッカー及び第3ロッカーの中に未利用ロッカーがある場合に、当該未利用ロッカーを利用者Uに割り当てる。第1ロッカー、第2ロッカー及び第3ロッカーのうち、第2ロッカー及び第3ロッカーが未利用ロッカーであるため、割付部332は、第2ロッカー及び第3ロッカーのうちのいずれか(図4(b)に示す例においては第2ロッカー)に利用者Uを割り付ける。
【0047】
割付部332は、例えば、複数の予約専用ロッカーの中から選択した未利用ロッカーに利用者Uを割り付ける。割付部332は、複数の予約専用ロッカーの中に未利用ロッカーがない場合、利用希望場所に配置されている予約専用ロッカー以外のロッカーLの中から利用者Uを割り付ける未利用ロッカーを選択してもよい。
【0048】
具体的には、割付部332は、複数の予約専用ロッカーの中に未利用ロッカーがない場合、複数の一般用ロッカーの中から利用者Uを割り付ける未利用ロッカーを選択する。例えば、まず、割付部332は、利用希望場所に配置されているロッカー装置2が備える複数の予約専用ロッカーの中に未利用ロッカーがない場合、当該ロッカー装置2が備える各一般用ロッカーの利用状態を示す状態情報を、当該ロッカー装置2から取得する。そして、割付部332は、状態情報によって示される各一般用ロッカーの利用状態の中に未利用ロッカーであることを示す一般用ロッカーがある場合に、当該一般用ロッカーに利用者Uを割り付ける。
【0049】
このようにすることで、管理装置3は、利用希望場所に配置されているすべての予約専用ロッカーが利用されている場合であっても、ロッカーLの利用を申し込んだ利用者Uを未利用ロッカーに割り付ける蓋然性を高めることができる。なお、割付部332は、ロッカー装置2が備える複数のロッカーLに共用ロッカーがさらに含まれる場合において、複数の予約専用ロッカーの中に未利用ロッカーがない場合、複数の共用ロッカーの中から利用者Uを割り付ける未利用ロッカーを選択し、当該複数の共用ロッカーの中に未利用ロッカーがない場合、複数の一般用ロッカーの中から利用者Uを割り付ける未利用ロッカーを選択してもよい。
【0050】
割付部332は、複数の予約専用ロッカーの中に未利用ロッカーがない場合、利用希望場所とは異なる他の配置場所に配置されている予約専用ロッカーの中から利用者Uを割り付ける未利用ロッカーを選択してもよい。具体的には、割付部332は、複数の予約専用ロッカーの中に未利用ロッカーがない場合、利用希望場所から所定の距離(例えば100メートル等)までの間に配置されている一以上の配置場所のうち、利用希望場所から相対的に近い他の配置場所に配置されている複数の予約専用ロッカーの中から利用者Uを割り付ける未利用ロッカーを選択する。
【0051】
割付部332は、例えば、利用希望場所から所定の距離までの間に配置されている複数の配置場所のうち、利用希望場所から最も近い他の配置場所に配置されている複数の予約専用ロッカーの中から利用者Uを割り付ける未利用ロッカーを選択する。割付部332は、利用希望場所から所定の距離までの間に配置されている複数の他の配置場所のうち、利用希望場所から徒歩による移動でかかる時間が最も短い他の配置場所に配置されている複数の予約専用ロッカーの中から利用者Uを割り付ける未利用ロッカーを選択してもよい。この場合、通知部333は、利用希望場所から、利用者Uが割り付けられたロッカーLが配置されている配置場所までの経路を示すための経路情報を利用者端末1に通知してもよい。
【0052】
このようにすることで、管理装置3は、利用希望場所に配置されているすべての予約専用ロッカーが利用されている場合であっても、ロッカーLの利用を申し込んだ利用者Uを未利用ロッカーに割り付ける蓋然性を高めることができる。なお、割付部332は、他の配置場所に配置されている複数の予約専用ロッカーの中に未利用ロッカーがない場合、当該他の配置場所に配置されている複数の一般用ロッカー(複数の共用ロッカー及び複数の一般用ロッカー)の中から利用者Uを割り付ける未利用ロッカーを選択してもよい。
【0053】
例えば、申込情報にロッカーLの希望サイズが含まれている場合、割付部332は、利用希望場所に配置されている複数のロッカーLの中から当該希望サイズ以上の大きさの未利用ロッカーに利用者Uを割り付ける。
【0054】
通知部333は、未利用ロッカーの有無に基づく割付結果を示すための結果情報を、利用者端末1に通知する。通知部333は、例えば、割付部332がロッカーLに利用者Uを割り付けた場合、当該利用者UがロッカーLを利用するための情報を結果情報として当該利用者Uの利用者端末1に通知する。利用者UがロッカーLを利用するための情報は、例えば、ロッカーID(ロッカー番号)、及びロッカーLの利用を開始できる時刻(例えば、開始希望時刻、又は後述する利用制御部334がロッカーLの利用を制御した後の時刻等)等である。
【0055】
通知部333は、例えば、割付部332がロッカーLに利用者Uを割り付けられなかった場合、ロッカーLを割り付けることができなかったことを示すメッセージを通知する。通知部333は、割付部332がロッカーLに利用者Uを割り付けられなかった場合、ロッカーLを割り付けることができなかったことを示すメッセージとともに、予約サービスで利用可能な特典(例えばクーポン)を通知してもよい。
【0056】
通知部333は、利用者UがロッカーLの利用を開始した後において、現在時刻が終了希望時刻の所定時間前(例えば10分前等)を経過したときにロッカーLの利用の延長を希望するか否かを当該利用者Uの利用者端末1に通知してもよい。通知部333は、例えば、終了希望時刻を経過した後に利用を希望する他の利用者Uの申し込み数が上限値未満である場合に、ロッカーLの利用の延長を希望するか否かを、当該ロッカーLを利用している利用者Uの利用者端末1に通知する。通知部333は、上限値と、過去において、ロッカーLを利用した利用者Uの人数と、終了希望時刻を遅延してロッカーLの利用を終了した利用者Uの人数との比率に基づいて算出された統計値とに基づいて、通知するか否かを決定してもよい。
【0057】
割付部332は、ロッカーLの利用の延長を希望するか否かが通知された利用者端末1から、ロッカーLの利用を延長する延長時間を含み、ロッカーLの利用の延長を申し込むための延長申込情報が送信された場合に、利用者Uによる当該ロッカーLの利用を延長する。割付部332は、例えば、利用者Uの予約IDに関連付けて予約管理データベースに記憶されている終了希望時刻を、当該終了希望時刻から延長申込情報に含まれる延長時間が経過するまでの時刻に変更する。
【0058】
利用制御部334は、割付ロッカーの利用を、当該利用者Uに対応する予約情報に基づいて制御する。割付ロッカーは、割付部332が利用者Uを割り付けたロッカーLである。例えば、まず、利用制御部334は、通信部31を介して、割付ロッカーを識別するためのロッカー識別情報と、割付ロッカーに割り付けられた利用者Uを識別するための利用者識別情報とを含む制御情報を、当該割付ロッカーを備えるロッカー装置2に送信する。利用制御部334は、予約IDをさらに含む制御情報をロッカー装置2に送信してもよい。
【0059】
そして、ロッカー装置2は、管理装置3から制御情報を取得すると、ロッカー識別情報が示すロッカーL(割付ロッカー)の利用を制御する。ロッカー装置2は、例えば、割付ロッカーの利用の制御として、施錠した割付ロッカーの扉を利用者IDが示す利用者Uのみ解錠可能にする、施錠していない割付ロッカーの扉を当該利用者Uのみ施錠可能にする、割付ロッカーを動作させるために供給する電源を当該利用者Uのみ通電可能にする、又は他の利用者Uが割付ロッカーを利用しようとする際にターミナルTが備える不図示のディスプレイに利用不能であることを示すメッセージを表示する。利用者Uは、例えば、ロッカーLが割り付けられた後において、利用者端末1の専用アプリ又はロッカー装置2のターミナルTを操作することにより、当該ロッカーLの扉を施錠又は解錠する。
【0060】
利用制御部334は、利用者端末1から利用者IDを取得した場合に、当該利用者IDの利用者Uが割り付けられた割付ロッカーの利用を制御してもよい。例えば、まず、利用者端末1は、ロッカー装置2のターミナルTに表示されたQRコード(登録商標)を読み取ると、利用者端末1を使用する利用者Uの利用者IDを管理装置3に送信する。そして、利用制御部334は、利用者IDに基づいて利用者Uを認証すると、当該利用者Uが割り付けられた割付ロッカーを備えるロッカー装置2に制御情報を送信する。
【0061】
利用制御部334は、割付ロッカーの利用を制御した後において、当該割付ロッカーに割り付けられた利用者Uが開始希望時刻から所定の期間(例えば10分等)が経過しても当該割付ロッカーの利用を開始しない場合、当該利用者Uの予約をキャンセルしてもよい。具体的には、利用制御部334は、割付ロッカーを割り付けられた利用者Uが、開始希望時刻から所定の期間が経過するまでの間に当該割付ロッカーを利用しない場合、申込情報に基づく割付ロッカーの利用の制御を解除する。利用制御部334は、割付ロッカーを割り付けられた利用者Uの利用者端末1から開始希望時刻の変更を申し込むための変更申込情報が送信された場合、当該割付ロッカーの利用の制御を解除してもよい。
【0062】
利用制御部334は、利用者Uが予約をキャンセルするためのキャンセル情報を利用者端末1から取得した場合に、当該利用者Uの予約をキャンセルしてもよい。例えば、まず、通知部333は、所定のタイミング(例えば、開始希望時刻を経過したとき、又は開始希望時刻から所定の期間が経過したとき)でロッカーLの利用を確認するための通知を利用者端末1に送信する。上記通知を受けた利用者端末1において、利用者Uが専用アプリの表示画面でロッカーLの利用をキャンセルする操作を行うと、当該利用者端末1は、キャンセル情報を管理装置3に送信する。そして、利用制御部334は、利用者端末1からキャンセル情報を取得すると、割付ロッカーの利用の制御を解除する。
【0063】
利用制御部334が利用者Uの予約をキャンセルした場合、又は利用者Uが予約をキャンセルした場合において、ロッカーLを割り付けることができなかったことを示すメッセージを通知した利用者Uが存在する場合、通知部333は、当該利用者UにロッカーLが利用可能であることを示すメッセージを通知してもよい。具体的には、通知部333は、未利用ロッカーがないことを示す結果情報を利用者Uに通知した後において、利用者Uの開始希望時刻から所定の期間が経過するまでの間に利用制御部334が利用希望場所に配置されているロッカーLの利用の制御を解除した場合に、利用制御部334によって解除されたロッカーLが利用可能であることを示すメッセージを利用者Uの利用者端末1に通知する。このようにすることで、管理装置3は、ロッカーLを割り付けることができなかった利用者UにロッカーLの利用を提供することができる。
【0064】
利用者UがロッカーLの利用を開始した後(例えば、ロッカーLの扉に対する1回目の開閉)において、当該利用者UがロッカーLの利用を終了した場合(例えば、ロッカーLの扉に対する2回目の開閉)、通知部333は、ロッカーLの利用を終了するか否かを確認するための通知を利用者端末1に送信してもよい。この場合、利用者端末1からロッカーLの利用を終了することを示す情報を取得すると、利用制御部334は、割付ロッカーの利用の制御を解除する。なお、利用制御部334は、ロッカー装置2からロッカーLの利用を終了することを示す情報を取得してもよい。
【0065】
[管理システムSの処理]
続いて、管理システムSの処理の流れについて説明する。図5は、管理システムSの処理の流れを示すシーケンス図である。図5に示すS7の処理は、S4の処理の前に実行されてもよいし、当該S4の処理と同時に実行されてもよい。本処理は、利用者端末1が開始希望時刻と利用希望場所とを含む申込情報を管理装置3に送信したことを契機として開始する(S1)。
【0066】
受付部331が利用者端末1から申込情報を受け付けた後において、割付部332は、現在時刻が当該申込情報に含まれる開始希望時刻に対応する割付開始時刻を経過したか否かを判定する(S2)。割付部332は、現在時刻が割付開始時刻を経過していないと判定した場合(S2においてNOの場合)、処理をS2に戻す。
【0067】
一方、割付部332は、現在時刻が割付開始時刻を経過したと判定した場合(S2においてYESの場合)、申込情報に含まれる利用希望場所に配置されている複数のロッカーLの中に未利用ロッカーがあるか否かを判定する(S3)。割付部332は、利用希望場所に配置されている複数のロッカーLの中に未利用ロッカーがないと判定した場合(S3においてNOの場合)、処理をS7に進める。
【0068】
一方、割付部332は、利用希望場所に配置されている複数のロッカーLの中に未利用ロッカーがあると判定した場合(S3においてYESの場合)、当該未利用ロッカーに利用者Uを割り付ける(S4)。利用制御部334は、利用者Uを割り付けた未利用ロッカーである割付ロッカーの利用を、当該利用者Uに対応する予約情報に基づいて制御する。
【0069】
具体的には、まず、利用制御部334は、通信部31を介して、割付ロッカーに対応するロッカー識別情報と、割付ロッカーに割り付けられた利用者Uに対応する利用者識別情報とを含む制御情報を、当該割付ロッカーを備えるロッカー装置2に送信する(S5)。そして、ロッカー装置2は、管理装置3から制御情報を取得すると、ロッカー識別情報が示すロッカーLの利用を制御する(S6)。
【0070】
S3の処理において割付部332が利用希望場所に配置されている複数のロッカーLの中に未利用ロッカーがないと判定した場合、S5の処理において利用制御部334がロッカー装置2に制御情報を送信した場合、又はS6の処理においてロッカー装置2が制御情報に基づいてロッカーLの利用を制御した場合に、通知部333は、結果情報を利用者端末1に通知する(S7)。S3の処理において割付部332が利用希望場所に配置されている複数のロッカーLの中に未利用ロッカーがないと判定した場合、通知部333は、ロッカーLを割り付けることができなかったことを示すメッセージを利用者端末1に通知する。S3の処理において割付部332が利用希望場所に配置されている複数のロッカーLの中に未利用ロッカーがあると判定した場合、利用者Uが未利用ロッカーを利用するための情報を利用者端末1に通知する。
【0071】
[変形例1]
上記において、割付部332が利用希望場所に配置されている複数のロッカーLの中に利用されていない未利用ロッカーがある場合に、当該未利用ロッカーに利用者Uを割り付ける例を説明したが、これに限らない。例えば、割付部332は、利用希望場所に配置されている複数のロッカーLの中に他の利用者Uが少なくとも開始希望時刻に利用する予定にない未利用ロッカーがある場合に、当該未利用ロッカーに利用者Uを割り付けてもよい。
【0072】
この場合、利用制御部334は、遅延が生じ得る割合の数のロッカーLを予めストックしてもよい。具体的には、利用制御部334は、割付開始時刻の所定時間前に、一又は複数の申込情報に含まれる利用希望場所及び開始希望時刻と、利用希望場所において利用されているロッカーLの数とに基づき、未利用ロッカーの利用を制御する。
【0073】
より具体的には、利用制御部334は、他の利用者Uに利用されていない複数の一般用対象物のうち、利用者Uに利用されている一以上の予約専用ロッカーの所定の割合(例えば2割等)に等しい数の一般用ロッカーの利用を制御する。この場合において、割付部332は、複数の予約専用ロッカーの中から利用者Uを割り付けた割付ロッカーが、当該利用者Uの開始希望時刻を経過したときに他の利用者Uによって利用されている場合、利用制御部334が利用を制御した一般用ロッカー(予めストックしたロッカーL)に当該利用者Uを割り付ける。このようにすることで、管理装置3は、他の利用者UによるロッカーLの利用の終了が遅延したことによって次の利用者Uによる当該ロッカーLの利用が開始できない場合であっても、当該次の利用者Uに予めストックしたロッカーLを利用させることができる。
【0074】
通知部333は、割付ロッカーにおいて、当該割付ロッカーを割り付けられた利用者Uの直前に利用している他の利用者Uによる利用が終了したときに、割付ロッカーの利用が可能であることを示すメッセージを利用者端末1に通知してもよい。このようにすることで、管理装置3は、ロッカーLの利用率を向上させることができる。
【0075】
[変形例2]
上記において、利用者UがロッカーLの利用を申し込む例を説明したが、これに限らない。例えば、顧客に商品を販売する店舗が、当該顧客によって商品が購入されたことに応じてロッカーLの利用を申し込んでもよい。例えば、店舗の店員によって使用される不図示の店舗端末が申込情報を管理装置3に送信する。この場合における申込情報には、店員が顧客から聞き出したり店舗端末が顧客の利用者端末1から読み取ったりした利用者IDと、顧客が商品の取り出しを希望する時間帯(開始希望時刻及び終了希望時刻)と、商品の受け取りを希望する利用希望場所(例えば顧客の住所の最寄り駅に配置されているロッカー装置2)とが含まれる。申込情報には、店舗を識別するための店舗IDがさらに含まれてもよい。
【0076】
管理装置3は、店舗端末から受け付けた申込情報に基づいてロッカーLに顧客(利用者U)を割り付けると、割り付けたロッカーLの利用を制御し、ロッカーLを利用させるための情報を利用者端末1及び店舗端末に通知する。管理装置3は、店員又は配送業者がロッカーLに商品を収納することによってロッカーLの利用が開始されると、ロッカーLに商品が収納されたことを利用者端末1に通知する。管理装置3は、ロッカーLの利用が開始された後において、店舗端末から商品の収納が完了したことを示す情報を取得した場合に、商品の取り出しが可能であることを示す情報を利用者端末1に通知してもよい。また、管理装置3は、店舗端末から商品の収納が完了したことを示す情報を取得した場合、当該商品を購入した利用者Uのみがその後のロッカーLの利用(ロッカーLの開閉)ができるように制御してもよい。その後、管理装置3は、顧客がロッカーLから商品を取り出すことによってロッカーLの利用が終了されると、ロッカーLから商品が取り出されたことを店舗端末に通知する。このようにすることで、管理装置3は、利用者Uが店舗で購入した商品を持ち歩く手間を軽減させることができる。
【0077】
[本実施の形態における効果]
以上説明したとおり、管理装置3は、利用希望場所と開始希望時刻とを含む申込情報を受け付け、現在時刻が開始希望時刻に対応する割付開始時刻を経過したことを契機として、利用希望場所に配置されている複数のロッカーLの中に利用されていない未利用ロッカーがある場合に、当該未利用ロッカーに利用者Uを割り付ける。そして、管理装置3は、利用者Uが割り付けられた割付ロッカーの利用を、申込情報に基づく予約情報に基づいて制御する。このように、管理システムSは、割付開始時刻が経過したことを契機としてロッカーLに利用者Uを割り付ける処理を実行することにより、利用者Uに利用させるロッカーLを、現在時刻が当該利用者Uの開始希望時刻に近づいたときに割り付けることができる。これにより、管理システムSは、予約したロッカーLを誰も利用することができない期間を短縮することができる。その結果、管理システムSは、ロッカーLの利用率を向上させることができる。
【0078】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、装置の全部又は一部は、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を併せ持つ。
【符号の説明】
【0079】
1 利用者端末
2 ロッカー装置
3 管理装置
31 通信部
32 記憶部
33 制御部
331 受付部
332 割付部
333 通知部
334 利用制御部
L ロッカー
S 管理システム
T ターミナル
U 利用者
図1
図2
図3
図4
図5