(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-19
(45)【発行日】2022-12-27
(54)【発明の名称】発光素子、及びその製造方法、並びに発光素子を備えた表示装置
(51)【国際特許分類】
H01L 33/20 20100101AFI20221220BHJP
H01L 33/48 20100101ALI20221220BHJP
H01S 5/02 20060101ALI20221220BHJP
H01S 5/042 20060101ALI20221220BHJP
G09F 9/33 20060101ALI20221220BHJP
【FI】
H01L33/20
H01L33/48
H01S5/02
H01S5/042 610
G09F9/33
(21)【出願番号】P 2021512630
(86)(22)【出願日】2019-03-07
(86)【国際出願番号】 KR2019002669
(87)【国際公開番号】W WO2020050468
(87)【国際公開日】2020-03-12
【審査請求日】2021-03-05
(31)【優先権主張番号】10-2018-0107323
(32)【優先日】2018-09-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】512187343
【氏名又は名称】三星ディスプレイ株式會社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Display Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】1, Samsung-ro, Giheung-gu, Yongin-si, Gyeonggi-do, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110002619
【氏名又は名称】弁理士法人PORT
(72)【発明者】
【氏名】ミン ジョンホン
(72)【発明者】
【氏名】キム ドンウク
(72)【発明者】
【氏名】チャ ヒュンレ
(72)【発明者】
【氏名】キム デヒョン
(72)【発明者】
【氏名】チョ ヒョンミン
【審査官】右田 昌士
(56)【参考文献】
【文献】特表2018-505567(JP,A)
【文献】特開2012-253318(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0133221(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0175104(US,A1)
【文献】特開2014-056994(JP,A)
【文献】特開平05-267780(JP,A)
【文献】特開2018-029189(JP,A)
【文献】国際公開第96/028852(WO,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2016-0072447(KR,A)
【文献】韓国公開特許第10-2015-0139680(KR,A)
【文献】韓国公開特許第10-2014-0006428(KR,A)
【文献】韓国特許第10-1426434(KR,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 33/00 - 33/64
H01S 5/00 - 5/50
G09F 9/33
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1導電性半導体層と、
前記第1導電性半導体層の一面上に配置された活性層と、
前記活性層上に配置された第2導電性半導体層と、
前記第1導電性半導体層、前記活性層、及び前記第2導電性半導体層のそれぞれの外周面を取り囲む絶縁被膜と、
前記第2導電性半導体層上に配置された電極層と、を含み、
前記第1導電性半導体層は、その外周面が前記絶縁被膜によりカバーされる第1領域及び前記絶縁被膜によりカバーされない第2領域を含み、
前記第1導電性半導体層、前記活性層、前記第2導電性半導体層、及び前記電極層は順に積層されて発光積層パターンを構成し、
前記絶縁被膜は、前記発光積層パターンの表面に対応する内側面と前記内側面に対向し前記発光積層パターンの表面に対応しない外側面を含み、
前記第1領域における前記第1導電性半導体層の外周面は前記絶縁被膜の内側面に一致し、前記第2領域における前記第1導電性半導体層の外周面は前記絶縁被膜の外側面に一致
し、
前記絶縁被膜の下端と対向する上端は、前記第2導電性半導体層が設けられない前記電極層の一面と同じ面上に位置し、
前記電極層の外周面は、前記絶縁被膜の内側面に一致することを特徴とする発光素子。
【請求項2】
前記第2領域における前記第1導電性半導体層の外周面の周長は、前記第1領域における前記第1導電性半導体層の外周面の周長より大きいことを特徴とする請求項1に記載の発光素子。
【請求項3】
前記第1導電性半導体層の一面に対向し、前記活性層が設けられない前記第1導電性半導体層の他面は、前記絶縁被膜の下端から下部方向に向かって突出して外部に露出され、
前記絶縁被膜の下端は、前記第1導電性半導体層の他面より前記活性層に隣接することを特徴とする請求項2に記載の発光素子。
【請求項4】
前記第1導電性半導体層は少なくとも1つのn型半導体層を含み、前記第2導電性半導体層は少なくとも1つのp型半導体層を含むことを特徴とする請求項3に記載の発光素子。
【請求項5】
前記電極層は、前記第2導電性半導体層上に配置された第1電極層及び前記第1電極層上に配置された第2電極層を含み、
前記第1電極層と前記第2電極層は互いに異なる物質を含むことを特徴とする請求項
4に記載の発光素子。
【請求項6】
前記第1電極層は透明な金属酸化物を含み、前記第2電極層はクロム(Cr)、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、またはニッケル(Ni)のうち何れか1つを含むことを特徴とする請求項
5に記載の発光素子。
【請求項7】
前記第1電極層はBeが拡散されたオーミック層を含み、前記第2電極層は透明な金属酸化物を含むことを特徴とする請求項
5に記載の発光素子。
【請求項8】
前記活性層は400nm~900nmの波長を有する光を放出し、GaInP、AlGaInP、GaAs、AlGaAs、InP、InAsのうち少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項
5に記載の発光素子。
【請求項9】
基板を提供する段階と、
前記基板上に犠牲層を形成する段階と、
前記犠牲層上に第1導電性半導体層、活性層、第2導電性半導体層、及び電極層が順に積層された発光積層体を形成する段階と、
前記発光積層体をマイクロスケールまたはナノスケールのサイズを有するように垂直方向にエッチングして発光積層パターンを形成し、前記第1導電性半導体層の一領域を外部に露出させる段階と、
前記発光積層パターンの表面及び前記外部に露出された第1導電性半導体層の一領域上に絶縁物質層を形成し、前記絶縁物質層を垂直方向にエッチングして前記発光積層パターンの表面を取り囲む絶縁被膜を形成する段階と、
前記絶縁被膜に取り囲まれた前記発光積層パターンを前記基板から分離して少なくとも1つの発光素子を形成する段階と、を含み、
前記絶縁被膜を形成する段階において、前記犠牲層の一部がエッチングされて前記第1導電性半導体層の外周面の一部が露出され、
前記第1導電性半導体層は、その外周面が前記絶縁被膜によりカバーされる第1領域及び前記絶縁被膜によりカバーされない第2領域を含み、
前記絶縁被膜は、前記発光積層パターンの表面に対応する内側面と前記内側面に対向し前記発光積層パターンの表面に対応しない外側面を含み、
前記第1領域における前記第1導電性半導体層の外周面は前記絶縁被膜の内側面に一致し、前記第2領域における前記第1導電性半導体層の外周面は前記絶縁被膜の外側面に一致
し、
前記絶縁被膜の下端と対向する上端は、前記第2導電性半導体層が設けられない前記電極層の一面と同じ面上に位置し、
前記電極層の外周面は、前記絶縁被膜の内側面に一致することを特徴とする発光素子の製造方法。
【請求項10】
前記発光積層体を形成する段階は、
前記犠牲層上に前記第1導電性半導体層を形成する段階と、
前記第1導電性半導体層上に前記活性層を形成する段階と、
前記活性層上に前記第2導電性半導体層を形成する段階と、
前記第2導電性半導体層上に前記電極層を形成する段階と、を含むことを特徴とする請求項
9に記載の発光素子の製造方法。
【請求項11】
前記第1導電性半導体層は少なくとも1つのn型半導体層を含み、前記第2導電性半導体層は少なくとも1つのp型半導体層を含むことを特徴とする請求項
10に記載の発光素子の製造方法。
【請求項12】
前記電極層を形成する段階は、
前記第2導電性半導体層上に第1電極層を形成する段階と、
前記第1電極層上に前記第1電極層とは異なる物質を含む第2電極層を形成する段階と、を含むことを特徴とする請求項
11に記載の発光素子の製造方法。
【請求項13】
前記活性層は400nm~900nmの波長を有する光を放出し、GaInP、AlGaInP、GaAs、AlGaAs、InP、InAsのうち少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項
12に記載の発光素子の製造方法。
【請求項14】
表示領域及び非表示領域を含む基板と、
前記基板の表示領域に設けられ、複数のサブ画素をそれぞれ備えた複数の画素と、を含み、
各サブ画素は、少なくとも1つのトランジスタを含む画素回路部及び光を出射する単位発光領域を備えた表示素子層を含み、
前記表示素子層は、前記基板上に設けられ、前記光を出射する少なくとも1つの発光素子と、前記発光素子を介して一定間隔離隔された第1及び第2電極と、前記第1電極と前記発光素子の第1端部を電気的に連結する第1コンタクト電極及び前記第2電極と前記発光素子の第2端部を電気的に連結する第2コンタクト電極と、を含み、
前記発光素子は、
第1導電性半導体層と、
前記第1導電性半導体層の一面上に配置された活性層と、
前記活性層上に配置された第2導電性半導体層と、
前記第1導電性半導体層、前記活性層、及び前記第2導電性半導体層のそれぞれの外周面を取り囲む絶縁被膜と、
前記第2導電性半導体層上に配置された電極層を含み、
前記第1導電性半導体層は、その外周面が前記絶縁被膜によりカバーされる第1領域及び前記絶縁被膜によりカバーされない第2領域を含み、
前記第1導電性半導体層、前記活性層、前記第2導電性半導体層、及び前記電極層は順に積層されて発光積層パターンを構成し、
前記絶縁被膜は、前記発光積層パターンの表面に対応する内側面と前記内側面に対向し前記発光積層パターンの表面に対応しない外側面を含み、
前記第1領域における前記第1導電性半導体層の外周面は前記絶縁被膜の内側面に一致し、前記第2領域における前記第1導電性半導体層の外周面は前記絶縁被膜の外側面に一致
し、
前記絶縁被膜の下端と対向する上端は、前記第2導電性半導体層が設けられない前記電極層の一面と同じ面上に位置し、
前記電極層の外周面は、前記絶縁被膜の内側面に一致することを特徴とする表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は発光素子に関し、超小型発光素子、及びその製造方法、並びに発光素子を備える表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
発光ダイオード(Light Emitting Diode)は、劣悪な環境条件下でも比較的良好な耐久性を示し、寿命及び輝度の側面でも優れた性能を有する。最近では、このような発光ダイオードを様々な表示装置に適用するための研究が活発に行われている。
【0003】
このような研究の一環として、無機結晶構造、例えば、窒化物系半導体を成長させた構造を利用してマイクロスケールまたはナノスケール程度に小さい超小型発光ダイオードを製作する技術が開発されている。
【0004】
発光ダイオードは、表示パネルの画素を構成することができる程度に小さいサイズに製作することができる。発光ダイオードは、基板において別途で独立成長させた後、成長した発光ダイオードを分離して表示パネル製作などに使用することができる。このような発光ダイオードの外周面には絶縁被膜が形成されるが、上記絶縁被膜を形成する過程で発光ダイオードが損傷し、上記発光ダイオードの不良が生じることがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、発光素子を製造する際に不良発生を最小化する発光素子の製造方法を提供することである。
【0006】
また、本発明が解決しようとする他の課題は、第1半導体層(または第1導電性半導体層)のコンタクト面積を確保して電極とのコンタクト率を向上させることができる発光素子を提供することである。
【0007】
また、本発明が解決しようとするさらに他の課題は、上述した発光素子を備えた表示装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一実施例による発光素子は、第1導電性半導体層と、上記第1導電性半導体層の一面上に配置された活性層と、上記活性層上に配置された第2半導体層(または第2導電性半導体層)と、上記第1導電性半導体層、上記活性層、及び上記第2導電性半導体層のそれぞれの外周面を取り囲む絶縁被膜と、上記第2導電性半導体層上に配置された電極層と、を含んでもよい。ここで、上記第1導電性半導体層は、その外周面が上記絶縁被膜によりカバーされる第1領域及び上記絶縁被膜によりカバーされない第2領域を含んでもよい。
【0009】
本発明の一実施例において、上記第1領域における上記第1導電性半導体層の外周面の周長と上記第2領域における上記第1導電性半導体層の外周面の周長は互いに異なってもよい。
【0010】
本発明の一実施例において、上記第1導電性半導体層、上記活性層、上記第2導電性半導体層、及び上記電極層は順に積層されて発光積層パターンを構成することができる。上記絶縁被膜は、上記発光積層パターンの表面に対応する内側面と上記内側面に対向し上記発光積層パターンの表面に対応しない外側面を含んでもよい。ここで、上記第1領域における上記第1導電性半導体層の外周面は上記絶縁被膜の内側面に一致し、上記第2領域における上記第1導電性半導体層の外周面は上記絶縁被膜の外側面に一致してもよい。
【0011】
本発明の一実施例において、上記第2領域における上記第1導電性半導体層の外周面の周長は、上記第1領域における上記第1導電性半導体層の外周面の周長より大きくてもよい。
【0012】
本発明の一実施例において、上記第1導電性半導体層の一面に対向し、上記活性層が設けられない上記第1導電性半導体層の他面は、上記絶縁被膜の下端から下部方向に向かって突出して外部に露出されてもよい。上記絶縁被膜の下端は、上記第1導電性半導体層の他面より上記活性層に隣接してもよい。
【0013】
本発明の一実施例において、上記絶縁被膜の下端と対向する上端は、上記第2導電性半導体層が設けられない上記電極層の一面と同じ面上に位置してもよい。
【0014】
本発明の一実施例において、上記絶縁被膜の下端と対向する上端は、上記第2導電性半導体層が設けられない上記電極層の一面から上部方向に向かって突出してもよい。ここで、上記電極層の一面は、上記絶縁被膜の上端より上記活性層に隣接してもよい。
【0015】
本発明の一実施例において、上記第1導電性半導体層は少なくとも1つのn型半導体層を含み、上記第2導電性半導体層は少なくとも1つのp型半導体層を含んでもよい。
【0016】
本発明の一実施例において、上記電極層は、上記第2導電性半導体上に配置された第1電極層及び上記第1電極層上に配置された第2電極層を含んでもよい。上記第1電極層と上記第2電極層は互いに異なる物質を含んでもよい。
【0017】
本発明の一実施例において、上記第1電極層は透明な金属酸化物を含み、上記第2電極層はクロム(Cr)、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、またはニッケル(Ni)のうち何れか1つを含んでもよい。
【0018】
本発明の一実施例において、上記第1電極層はBeが拡散されたオーミック層を含み、上記第2電極層は透明な金属酸化物を含んでもよい。
【0019】
本発明の一実施例において、上記活性層は400nm~900nmの波長を有する光を放出し、GaInP、AlGaInP、GaAs、AlGaAs、InP、InAsのうち少なくとも1つを含んでもよい。
【0020】
上述した発光素子は、基板を提供する段階と、上記基板上に犠牲層を形成する段階と、上記犠牲層上に第1導電性半導体層、活性層、第2導電性半導体層、及び電極層が順に積層された発光積層体を形成する段階と、上記発光積層体をマイクロスケールまたはナノスケールのサイズを有するように垂直方向にエッチングして発光積層パターンを形成し、上記第1導電性半導体層の一領域を外部に露出させる段階と、上記発光積層パターンの表面及び上記外部に露出された第1導電性半導体層の一領域上に絶縁物質層を形成し、上記絶縁物質層を垂直方向にエッチングして上記発光積層パターンの表面を取り囲む絶縁被膜を形成する段階と、上記絶縁被膜に取り囲まれた上記発光積層パターンを上記基板から分離して少なくとも1つの発光素子を形成する段階と、を含んでもよい。ここで、上記絶縁被膜を形成する段階において、上記犠牲層の一部がエッチングされて上記第1導電性半導体層の外周面の一部が外部に露出されてもよい。
【0021】
本発明の一実施例において、上記第1導電性半導体層は、その外周面が上記絶縁被膜によりカバーされる第1領域及び上記絶縁被膜によりカバーされない第2領域を含んでもよい。ここで、上記第1領域における上記第1導電性半導体層の外周面の周長と上記第2領域における上記第1導電性半導体層の外周面の周長は互いに異なってもよい。
【0022】
本発明の一実施例において、上記絶縁被膜は、上記発光積層パターンの表面に対応する内側面と上記内側面に対向し上記発光積層パターンの表面に対応しない外側面を含んでもよい。ここで、上記第1領域における上記第1導電性半導体層の外周面は上記絶縁被膜の内側面に一致し、上記第2領域における上記第1導電性半導体層の外周面は上記絶縁被膜の外側面に一致してもよい。
【0023】
本発明の一実施例において、上記発光積層体を形成する段階は、上記犠牲層上に上記第1導電性半導体層を形成する段階と、上記第1導電性半導体層上に上記活性層を形成する段階と、上記活性層上に上記第2導電性半導体層を形成する段階と、上記第2導電性半導体層上に上記電極層を形成する段階と、を含んでもよい。
【0024】
本発明の一実施例において、上記第1導電性半導体層は少なくとも1つのn型半導体層を含み、上記第2導電性半導体層は少なくとも1つのp型半導体層を含んでもよい。
【0025】
本発明の一実施例において、上記電極層を形成する段階は、上記第2導電性半導体層上に第1電極層を形成する段階と、上記第1電極層上に上記第1電極層とは異なる物質を含む第2電極層を形成する段階と、を含んでもよい。
【0026】
本発明の一実施例において、上記発光素子は、上記発光積層パターンを上記基板から分離して少なくとも1つの発光素子を形成する段階の後に、上記第2電極層をエッチングして上記第1電極層の一面を露出する段階をさらに含んで製造されてもよい。
【0027】
本発明の一実施例において、上記活性層は400nm~900nmの波長を有する光を放出し、GaInP、AlGaInP、GaAs、AlGaAs、InP、InAsのうち少なくとも1つを含んでもよい。
【0028】
本発明の一実施例による表示装置は、表示領域及び非表示領域を含む基板と、上記基板の表示領域に設けられ、複数のサブ画素をそれぞれ備えた複数の画素と、を含んでもよい。各サブ画素は、少なくとも1つのトランジスタを含む画素回路部及び光を出射する単位発光領域を備えた表示素子層を含んでもよい。
【0029】
本発明の一実施例において、上記表示素子層は、上記基板上に設けられ、上記光を出射する少なくとも1つの発光素子と、上記発光素子を介して一定間隔で離隔された第1及び第2電極と、上記第1電極と上記発光素子の第1端部を電気的に連結する第1コンタクト電極及び上記第2電極と上記発光素子の第2端部を電気的に連結する第2コンタクト電極と、を含んでもよい。
【0030】
本発明の一実施例において、上記発光素子は、第1導電性半導体層と、上記第1導電性半導体層の一面上に配置された活性層と、上記活性層上に配置された第2導電性半導体層と、上記第1導電性半導体層、上記活性層、及び上記第2導電性半導体層のそれぞれの外周面を取り囲む絶縁被膜と、上記第2導電性半導体層上に配置された電極層を含んでもよい。
【0031】
本発明の一実施例において、上記第1導電性半導体層は、その外周面が上記絶縁被膜によりカバーされる第1領域及び上記絶縁被膜によりカバーされない第2領域を含んでもよい。
【0032】
本発明の一実施例において、上記第1領域における上記第1導電性半導体層の外周面の周長と上記第2領域における上記第1導電性半導体層の外周面の周長は互いに異なってもよい。
【発明の効果】
【0033】
本発明の一実施例によると、基板上において成長した発光素子の第1半導体層の外周面の一部を外部に露出して電極との接触面積をさらに確保することができる発光素子及びその製造方法を提供することができる。
【0034】
また、本発明の一実施例によると、発光素子の第2半導体層上の電極層の上部に補助電極層を形成することで、製造工程時に発生する外部要因による電極層の損傷を防止し不良を最小化した発光素子及びその製造方法を提供することができる。
【0035】
また、本発明の一実施例によると、上述した発光素子を備えた表示装置を提供することができる。
【0036】
本発明の実施例による効果は、以上で例示した内容により制限されず、さらに多様な効果が本明細書内に含まれている。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【
図1a】本発明の一実施例による発光素子を上から見た斜視図である。
【
図1b】
図1aの発光素子を下から見た斜視図である。
【
図1c】
図1aの発光素子を上から見た概略的な平面図である。
【
図1d】
図1aのI~I’線に沿った断面図である。
【
図2a】
図1a~
図1dの発光素子の製造方法を順に示した断面図である。
【
図2b】
図1a~
図1dの発光素子の製造方法を順に示した断面図である。
【
図2c】
図1a~
図1dの発光素子の製造方法を順に示した断面図である。
【
図2d】
図1a~
図1dの発光素子の製造方法を順に示した断面図である。
【
図2e】
図1a~
図1dの発光素子の製造方法を順に示した断面図である。
【
図2f】
図1a~
図1dの発光素子の製造方法を順に示した断面図である。
【
図2g】
図1a~
図1dの発光素子の製造方法を順に示した断面図である。
【
図2h】
図1a~
図1dの発光素子の製造方法を順に示した断面図である。
【
図2i】
図1a~
図1dの発光素子の製造方法を順に示した断面図である。
【
図2j】
図1a~
図1dの発光素子の製造方法を順に示した断面図である。
【
図3a】本発明の一実施例による発光素子を上から見た斜視図である。
【
図3b】
図3aの発光素子を下から見た斜視図である。
【
図3c】
図3aの発光素子を上から見た概略的な平面図である。
【
図4a】
図3aの発光素子と異なる形態を有する発光素子を上から見た斜視図である。
【
図4b】
図4aの発光素子を下から見た斜視図である。
【
図4c】
図4aの発光素子を上から見た概略的な平面図である。
【
図5a】本発明の一実施例による発光素子を示した斜視図である。
【
図5b】
図5aのII~II’線に沿った断面図である。
【
図6a】
図5a及び
図5bの発光素子の製造方法を順に示した断面図である。
【
図6b】
図5a及び
図5bの発光素子の製造方法を順に示した断面図である。
【
図6c】
図5a及び
図5bの発光素子の製造方法を順に示した断面図である。
【
図6d】
図5a及び
図5bの発光素子の製造方法を順に示した断面図である。
【
図6e】
図5a及び
図5bの発光素子の製造方法を順に示した断面図である。
【
図6f】
図5a及び
図5bの発光素子の製造方法を順に示した断面図である。
【
図6g】
図5a及び
図5bの発光素子の製造方法を順に示した断面図である。
【
図6h】
図5a及び
図5bの発光素子の製造方法を順に示した断面図である。
【
図6i】
図5a及び
図5bの発光素子の製造方法を順に示した断面図である。
【
図6j】
図5a及び
図5bの発光素子の製造方法を順に示した断面図である。
【
図6k】
図5a及び
図5bの発光素子の製造方法を順に示した断面図である。
【
図7a】本発明の一実施例による発光素子を示した斜視図である。
【
図7b】
図7aのIII~III’線に沿った断面図である。
【
図8a】
図7a及び
図7bの発光素子の製造方法を順に示した断面図である。
【
図8b】
図7a及び
図7bの発光素子の製造方法を順に示した断面図である。
【
図8c】
図7a及び
図7bの発光素子の製造方法を順に示した断面図である。
【
図8d】
図7a及び
図7bの発光素子の製造方法を順に示した断面図である。
【
図8e】
図7a及び
図7bの発光素子の製造方法を順に示した断面図である。
【
図8f】
図7a及び
図7bの発光素子の製造方法を順に示した断面図である。
【
図8g】
図7a及び
図7bの発光素子の製造方法を順に示した断面図である。
【
図8h】
図7a及び
図7bの発光素子の製造方法を順に示した断面図である。
【
図8i】
図7a及び
図7bの発光素子の製造方法を順に示した断面図である。
【
図8j】
図7a及び
図7bの発光素子の製造方法を順に示した断面図である。
【
図8k】
図7a及び
図7bの発光素子の製造方法を順に示した断面図である。
【
図8l】
図7a及び
図7bの発光素子の製造方法を順に示した断面図である。
【
図9a】本発明の一実施例による発光素子を示した斜視図である。
【
図9b】
図9aのIV~IV’線に沿った断面図である。
【
図11a】本発明の一実施例による発光素子を示した斜視図である。
【
図12a】本発明の一実施例による発光素子を示した斜視図である。
【
図13】本発明の一実施例による発光素子を示したもので、
図1aのI~I’線に対応する断面図である。
【
図15】本発明の一実施例による発光素子を示したもので、
図12aのVI~VI’線に対応する断面図である。
【
図16】本発明の一実施例による表示装置を示したもので、特に、
図1aに示された発光素子を発光源として使用した表示装置の概略的な平面図である。
【
図17a】
図16の表示装置の単位発光領域を様々な実施例に応じて示した回路図である。
【
図17b】
図16の表示装置の単位発光領域を様々な実施例に応じて示した回路図である。
【
図17c】
図16の表示装置の単位発光領域を様々な実施例に応じて示した回路図である。
【
図18】
図16に示された画素のうち1つの画素に含まれた第1~第3サブ画素を概略的に示した平面図である。
【
図20】
図19のEA1領域を概略的に拡大した断面図である。
【
図21】
図20のEA2領域を概略的に拡大した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
本発明は多様に変更を加えることができ、様々な形態を有することができるため、特定の実施例を図面に例示し、本文に詳細に説明する。しかし、これは本発明を特定の開示形態に限定するものではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれる全ての変更、均等物ないし代替物を含むと理解すべきである。
【0039】
各図面を説明するにあたり、類似する構成要素には類似する参照符号を使用した。添付の図面における構造物の寸法は、本発明を明確にするために実際より拡大して示した。第1、第2などの用語は様々な構成要素を説明するために用いられるが、上記構成要素は上記用語により限定されてはならない。上記用語は一つの構成要素を他の構成要素と区別するためだけに用いられる。例えば、本発明の権利範囲から外れない範囲内で、第1構成要素は第2構成要素と命名されてもよく、類似するように第2構成要素も第1構成要素と命名されてもよい。単数の表現は文脈上明らかに違う意味を持たない限り、複数の表現を含む。
【0040】
本出願において、「含む」または「有する」などの用語は、明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品、またはこれらの組み合わせが存在することを示すものであり、1つまたはそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらの組み合わせの存在または付加可能性を事前に排除するものではないと理解すべきである。また、層、膜、領域、板などの部分が他の部分の「上に」あるというときは、他の部分の「真上に」ある場合のみならず、その中間に他の部分がある場合も含む。また、本明細書において、ある層、膜、領域、板などの部分が他の部分上(on)に形成されたというときは、上記形成された方向は上部方向のみに限らず、側面や下部方向に形成されたことを含む。逆に、層、膜、領域、板などの部分が他の部分の「下に」あるというときは、他の部分の「真下に」ある場合のみならず、その中間に他の部分がある場合も含む。
【0041】
以下、添付の図面を参照して本発明の好ましい実施例及びその他に当業者が本発明の内容を理解しやすくするための必要な事項について詳細に説明する。以下の説明において、単数の表現は文脈上明らかに単数のみを含まない限り、複数の表現も含む。
【0042】
図1aは本発明の一実施例による発光素子を上から見た斜視図であり、
図1bは
図1aの発光素子を下から見た斜視図であり、
図1cは
図1aの発光素子を上から見た概略的な平面図であり、
図1dは
図1aのI~I’線に沿った断面図である。
【0043】
本発明の一実施例による発光素子LDは、
図1a~
図1dには円柱状の発光素子を図示したが、本発明による発光素子LDの種類及び/または形状はこれに限定されない。
【0044】
図1a~
図1dを参照すると、本発明の一実施例による発光素子LDは、第1導電性半導体層11と、第2導電性半導体層13と、上記第1及び第2導電性半導体層11、13の間に介在された活性層12と、を含む。実施例に応じて、発光素子LDは、長さL方向に第1導電性半導体層11、活性層12、及び第2導電性半導体層13が順に積層された積層構造を含んでもよい。
【0045】
発光素子LDは、一方向に沿って延長された棒状に提供されてもよい。発光素子LDの延長方向を長さL方向とすると、発光素子LDは上記長さL方向に沿って一側端部と他側端部を有することができる。実施例に応じて、発光素子LDの一側端部には第1及び第2導電性半導体層11、13のうち1つが配置され、上記発光素子LDの他側端部には上記第1及び第2導電性半導体層11、13の残りの1つが配置されてもよい。
【0046】
発光素子LDは、棒状に製造された棒状発光ダイオードであってもよい。本明細書において、「棒状」とは円柱または多角柱などのように長さL方向に長い(即ち、縦横比が1より大きい)ロッド状(rod-like shape)、またはバー状(bar-like shape)を包括し、その断面の形状は特に限定されない。例えば、発光素子LDの長さLは、その直径(または、横断面の幅)より大きくてもよい。以下、便宜上、発光素子LDが円柱状であるとして説明する。
【0047】
実施例に応じて、発光素子LDは、ナノスケールないしマイクロスケール程度に小さいサイズ、例えば、それぞれナノスケールまたはマイクロスケール範囲の直径及び/または長さLを有することができる。但し、本発明において、発光素子LDのサイズはこれに限定されない。例えば、発光素子LDを利用した発光装置を光源として利用する各種の装置、例えば、表示装置などの設計条件に応じて発光素子LDのサイズは多様に変更されてもよい。
【0048】
第1導電性半導体層11は、例えば、少なくとも1つのn型半導体層を含んでもよい。例えば、第1導電性半導体層11は、InAlGaN、GaN、AlGaN、InGaN、AlN、InNのうち何れか1つの半導体材料を含み、Si、Ge、Snなどの第1導電性ドーパントがドープされたn型半導体層を含んでもよい。但し、第1導電性半導体層11を構成する物質はこれに限定されず、その他にも様々な物質で第1導電性半導体層11を構成することができる。
【0049】
活性層12は第1導電性半導体層11上に配置され、単一または多重量子井戸構造で形成されてもよい。一実施例において、活性層12の上部及び/または下部には導電性ドーパントがドープされたクラッド層(不図示)が形成されてもよい。例えば、クラッド層はAlGaN層またはInAlGaN層で形成されることができる。実施例に応じて、AlGaN、AlInGaNなどの物質が活性層12を形成するのに用いられてもよく、その他にも様々な物質が活性層12を構成することができる。
【0050】
発光素子LDの両端に所定電圧以上の電界を印加すると、活性層12において電子-正孔対が結合しながら発光素子LDが発光するようになる。このような原理を利用して発光素子LDの発光を制御することにより、上記発光素子LDを表示装置の画素を始めとする様々な発光装置の光源として利用することができる。
【0051】
活性層12は、第1導電性半導体層11と接触する一面12_1及び第2導電性半導体層13と接触する他面12_2を含んでもよい。
【0052】
第2導電性半導体層13は活性層12上に配置され、第1導電性半導体層11と異なるタイプの半導体層を含んでもよい。例えば、第2導電性半導体層13は、少なくとも1つのp型半導体層を含んでもよい。例えば、第2導電性半導体層13は、InAlGaN、GaN、AlGaN、InGaN、AlN、InNのうち少なくとも1つの半導体材料を含み、Mgなどの第2導電性ドーパントがドープされたp型半導体層を含んでもよい。但し、第2導電性半導体層13を構成する物質はこれに限定されず、その他にも様々な物質が第2導電性半導体層13を構成することができる。
【0053】
本発明の一実施例において、発光素子LDは、第2導電性半導体層13上に配置される電極層15を含む。即ち、発光素子LDは、第1導電性半導体層11、活性層12、第2導電性半導体層13、及び電極層15の順に積層された積層構造を含んでもよい。以下の実施例では、第1導電性半導体層11、活性層12、第2導電性半導体層13、及び電極層15を含む積層構造を発光積層パターン10と称する。
【0054】
このような発光積層パターン10は円柱状であってもよく、発光素子LDも発光積層パターン10に対応する円柱状であることができる。また、発光積層パターン10に含まれた第1導電性半導体層11、活性層12、第2導電性半導体層13、及び電極層15は円柱状である。
【0055】
発光素子LDの一側端部には第1導電性半導体層11が配置され、上記発光素子LDの他側端部には電極層15が配置されてもよい。発光素子LDは、発光素子LDの両端部に位置し外部に露出された第1導電性半導体層11の下部面11_1と電極層15の上部面15_1を含んでもよい。第1導電性半導体層11の下部面11_1と電極層15の上部面15_1は、外部の伝導性物質と接触して電気的に連結される面であってもよい。発光素子LDが円柱状である場合、円柱の下部には第1導電性半導体層11が配置され、上記円柱の上部には電極層15が配置されてもよい。発光素子LDが円柱状である場合、第1導電性半導体層11の下部面11_1と電極層15の上部面15_1のそれぞれは円形からなってもよい。実施例に応じて、発光素子LDが楕円柱状である場合、第1導電性半導体層11の下部面11_1と電極層15の上部面15_1のそれぞれは楕円形からなってもよい。また、他の実施例に応じて、発光素子LDが多角柱状である場合、第1導電性半導体層11の下部面11_1と電極層15の上部面15_1のそれぞれは多角形からなってもよい。
【0056】
電極層15は、第2導電性半導体層13に電気的に連結されるオーミック(Ohmic)コンタクト電極であってもよいが。これに限定されない。電極層15は、金属または金属酸化物を含んでもよく、例えば、Cr、Ti、Al、Au、Ni、ITO、IZO、ITZO及びこれらの酸化物または合金などを単独または混合して使用することができる。また、電極層15は実質的に透明または半透明であってもよい。これにより、発光素子LDの活性層12で生成される光が電極層15を透過して発光素子LDの外部に放出されてもよい。
【0057】
また、実施例に応じて、発光素子LDは発光積層パターン10の表面に提供された絶縁被膜14をさらに含んでもよい。絶縁被膜14は透明な絶縁物質を含んでもよい。例えば、絶縁被膜14は、SiO2、Si3N4、Al2O3及びTiO2からなる群より選択された1つ以上の絶縁物質を含んでもよいが、これに限定されず、絶縁性を有する様々な材料を使用することができる。
【0058】
絶縁被膜14は、活性層12が第1導電性半導体層11及び第2導電性半導体層13以外の導電性物質と接触して発生し得る電気的短絡を防止する。また、絶縁被膜14を形成することにより発光素子LDの表面欠陥を最小化して寿命と効率を向上させることができる。また、複数の発光素子LDが密接に配置される場合、絶縁被膜14は発光素子LDの間で発生し得る所望しない短絡を防止することができる。
【0059】
絶縁被膜14は少なくとも活性層12の外周面を取り囲むように発光積層パターン10の表面に形成されてもよく、その他にも第1及び第2導電性半導体層11、13の一領域と電極層15の外周面をさらに取り囲んでもよい。
【0060】
本発明の一実施例において、絶縁被膜14は、互いに異なる極性を有する発光素子LDの両端部のうち少なくとも1つの端部を露出することができる。絶縁被膜14は、長さL方向上において発光素子LDの両端部に位置する第1及び第2導電性半導体層11、13のうち上記第1導電性半導体層11の一部をカバーせずに外部に露出させることができる。
【0061】
絶縁被膜14は、発光素子LDの長さL方向に交差する一方向(例えば、水平方向)に第1導電性半導体層11の下部面11_1と平行な下部面14_1と、長さL方向上において上記下部面14_1と対向する上部面14_2と、長さL方向に発光積層パターン10の表面の一部を覆う側面14_3と、を含む。絶縁被膜14の下部面14_1、絶縁被膜14の上部面14_2、及び絶縁被膜14の側面14_3は、互いに連結されて連続することができる。
【0062】
絶縁被膜14の側面14_3は、発光積層パターン10の表面に直接接する内側面14_3aと、上記内側面14_3aに対向し、発光素子LDの最外郭側面に該当する外側面14_3bと、を含んでもよい。ここで、絶縁被膜14の上部面14_2は、絶縁被膜14の上端周長を含む仮想の面と定義されてもよく、絶縁被膜14の下部面14_1は、絶縁被膜14の下端周長を含む仮想の面と定義されてもよい。
【0063】
本発明の一実施例において、絶縁被膜14は電極層15の外周面を全体的に取り囲んでもよい。このような場合、絶縁被膜14の上部面14_2と電極層15の上部面15_1は同一面上に提供されることができる。但し、本発明はこれに限定されず、実施例に応じて絶縁被膜14が電極層15の外周面を部分的に取り囲むか、または取り囲まない場合、絶縁被膜14の上部面14_2と電極層15の上部面15_1は異なる面上に提供されてもよい。
【0064】
本発明の一実施例において、絶縁被膜14は、発光素子LDの一側端部(例えば、円柱の下部)に位置する第1導電性半導体層11の下部面11_1と上記第1導電性半導体層11の外周面11_2の一部をカバーしない。絶縁被膜14によりカバーされない第1導電性半導体層11の外周面11_2の一部は上記第1導電性半導体層11の下部面11_1に連続し、発光素子LDの長さL方向上において上記第1導電性半導体層11の下部面11_1から上側方向に延長されてもよい。絶縁被膜14によりカバーされない第1導電性半導体層11の下部面11_1と外周面11_2の一部は外部に露出されてもよい。第1導電性半導体層11の外周面11_2の一部を除いた外周面11_2の残りの部分は、絶縁被膜14によりカバーされてもよい。
【0065】
以下の実施例では、便宜上、絶縁被膜14によりカバーされる第1導電性半導体層11の外周面11_2の残りの部分を「第1外周面」と称し、図面符号の混乱を防ぐために上記第1外周面に他の図面符号「11_2a」を付した。また、上記絶縁被膜14によりカバーされない第1導電性半導体層11の外周面11_2の一部を「第2外周面」と称し、図面符号の混乱を防ぐために上記第2外周面に他の図面符号「11_2b」を付した。
【0066】
本発明の一実施例において、第1導電性半導体層11の第1外周面11_2aは絶縁被膜14の内側面14_3aに一致し、第1導電性半導体層11の第2外周面11_2bは絶縁被膜14の外側面14_3bに一致してもよい。
【0067】
本発明の一実施例において、発光素子LDの長さL方向を基準として絶縁被膜14の側面14_3の長さは、第1導電性半導体層11、活性層12、第2導電性半導体層13、及び電極層15を含む発光積層パターン10の長さより短くてもよい。しかし、本発明はこれに限定されず、実施例に応じて絶縁被膜14の側面14_3の長さは発光素子LDの長さL方向を基準として発光積層パターン10の長さより長くてもよい。
【0068】
絶縁被膜14の下部面14_1と第1導電性半導体層11の下部面11_1は、一定間隔dを置いて長さL方向(例えば、垂直方向)と交差する水平方向に平行であってもよい。本発明の一実施例において、第1導電性半導体層11の下部面11_1は、絶縁被膜14の下部面14_1から下部方向に突出してもよい。このような場合、第1導電性半導体層11の下部面11_1と上記下部面11_1に連続する第1導電性半導体層11の第2外周面11_2bが外部に露出されてもよい。絶縁被膜14の下部面14_1は、長さL方向上において第1導電性半導体層11の下部面11_1より活性層12にさらに隣接してもよい。
【0069】
本発明の一実施例において、第1導電性半導体層11は、絶縁被膜14によりカバーされる第1領域Iと、上記絶縁被膜14によりカバーされない第2領域IIとに区分されてもよい。第1領域Iと第2領域IIは、絶縁被膜14の下部面14_1を基準として区分することができる。本発明の一実施例において、第1領域Iと第2領域IIの間には境界面11_3が提供されてもよい。境界面11_3は、第1導電性半導体層11の第1外周面11_2aと上記第1導電性半導体層11の第2外周面11_2bの間の境界において絶縁被膜14の内側面14_3aの周長を含む仮想の面であってもよい。このような境界面11_3は円形からなり、上記境界面11_3の周長C1は絶縁被膜14の内側面14_3aに取り囲まれた発光積層パターン10の表面の周長C1と同一であってもよい。
【0070】
第1導電性半導体層11の第1領域Iは、発光素子LDの長さL方向上において活性層12の一面12_1に接触する第1導電性半導体層11の上部面から絶縁被膜14の下部面14_1までの領域であってもよい。第1導電性半導体層11の第2領域IIは、絶縁被膜14の下部面14_1から第1導電性半導体層11の下部面11_1までの領域を意味することができる。
【0071】
上述したように、本発明の一実施例において、第2領域IIにおいて第1導電性半導体層11の第2外周面11_2bは絶縁被膜14の外側面14_3bに一致し、第1領域Iにおいて上記第1導電性半導体層11の第1外周面11_2aは絶縁被膜14の内側面14_3aに一致する。これにより、第1導電性半導体層11の外周面11_2の周長は、第1領域Iと第2領域IIにおいて異なることができる。
【0072】
第1領域Iにおいて第1導電性半導体層11の第1外周面11_2aが絶縁被膜14の内側面14_3aに一致するため、上記第1外周面11_2aの周長は上記絶縁被膜14の内側面14_3aに取り囲まれた発光積層パターン10の表面の周長C1または境界面11_3の周長C1と同一であってもよい。第2領域IIにおいて第1導電性半導体層11の第2外周面11_2bが上記第1導電性半導体層11の下部面11_1と連続するため、上記第2外周面11_2bの周長は上記第1導電性半導体層11の下部面11_1の周長C2と同一であってもよい。即ち、第1導電性半導体層11の第1外周面11_2aの周長は、絶縁被膜14の内側面14_3aに取り囲まれた発光積層パターン10の表面の周長C1または境界面11_3の周長C1に該当し、上記第1導電性半導体層11の第2外周面11_2bの周長は上記第1導電性半導体層11の下部面11_1の周長C2に該当することができる。
【0073】
本発明の一実施例において、第1導電性半導体層11の第2外周面11_2bの周長は、上記第1導電性半導体層11の第1外周面11_2aの周長より大きい。これは、第2領域IIにおいて第1導電性半導体層11の第2外周面11_2bが絶縁被膜14の外側面14_3bに一致して、絶縁被膜14の内側面14_3aに一致した第1領域Iの第1導電性半導体層11の第1外周面11_2aより絶縁被膜14の側面14_3の厚さt分だけその周長が拡張されたためである。
【0074】
また、本発明の一実施例において、第1導電性半導体層11の第2外周面11_2bの周長が第1導電性半導体層11の第1外周面11_2aの周長より大きいため、上記第1導電性半導体層11の下部面11_1の直径(または直径、D2)が絶縁被膜14に取り囲まれた発光積層パターン10の直径(または直径、D1)または境界面11_3の直径D1より大きいことができる。発光素子LDが円柱状である場合、第1導電性半導体層11の下部面11_1の直径D2はその中心を通る直線であり、上記下部面11_1の周長C2上の2つの点を繋いだ線と定義することができる。また、発光積層パターン10の直径D1または境界面11_3の直径D1は、上記発光積層パターン10の表面の周長C1または上記境界面11_3の周長C1上の2つの点を繋いだ線と定義することができる。
【0075】
上述したように、絶縁被膜14が第1導電性半導体層11の外周面11_2を完全にカバーせずに、上記第1導電性半導体層11の下部面11_1及び上記下部面11_1に延長された第2外周面11_2bを露出させる場合、上記第1導電性半導体層11の露出面積を増加させることができる。第1導電性半導体層11の露出面積が増加すると、伝導性物質とのコンタクト面積を増加させることができる。これにより、第1導電性半導体層11と伝導性物質は、電気的及び/または物理的に安定的に連結させることができる。
【0076】
上述した発光素子LDは様々な表示装置の発光源として用いられてもよい。発光素子LDは表面処理過程を経て製造されてもよい。
【0077】
【0078】
図1a、
図1b、
図1c、
図1d、及び
図2aを参照すると、発光素子LDを支持するように構成される基板1を用意する。
【0079】
基板1はGaAs、GaP、またはInP基板であってもよい。基板1はエピタキシャル成長のためのウェハであってもよい。基板1は表面上にGaAs層を有するZnO基板を含んでもよい。また、表面上にGaAs層を有するGe基板及びSiウェハ上にバッファ層を介してGaAs層を有するSi基板も適用できる。
【0080】
基板1は公知の製法で製作された市販品の単結晶基板を使用することができる。発光素子LDを製造するための選択比を満たし、エピタキシャル成長が円滑に行われるのであれば、基板1の材料はこれに限定されない。以下の実施例において、基板1はGaAsからなるGaAs基板であるとして説明する。ここで、GaAsは温度に応じて波長が変化する物質であってもよい。
【0081】
基板1のエピタキシャル成長させる表面は平滑であることが望ましい。基板1は上記基板1が適用される製品に応じてサイズと直径が異なっていてもよく、エピタキシャル成長による積層構造による反りを低減することができる形態で製造されることができる。基板1の形状は円形に限定されず、長方形などの多角形であってもよい。
【0082】
図1a、
図1b、
図1c、
図1d、
図2a、及び
図2bを参照すると、基板1上に犠牲層3を形成する。犠牲層3は、基板1上にMOCVD方法、MBE方法、VPE方法、LPE方法などにより形成されてもよい。
【0083】
基板1と犠牲層3は互いに接触して配置されてもよい。犠牲層3は、発光素子LDを製造する過程で発光素子LDと基板1の間に位置して上記発光素子LDと上記基板1を物理的に離隔させることができる。
【0084】
犠牲層3は多様な形態の構造を有することができ、単層構造または多層構造からなってもよい。犠牲層3は発光素子LDの最終製造工程で除去される層であってもよい。犠牲層3が除去される場合、上記犠牲層3の上部及び下部に位置する層間分離を行うことができる。犠牲層3を除去する方法については、
図2jを参照して後述する。
【0085】
本発明の一実施例において、犠牲層3はGaAs、AlAsまたはAlGaAsで形成されてもよい。以下の実施例では、犠牲層3はGaAsからなるものとして説明する。
【0086】
図1a、
図1b、
図1c、
図1d、
図2a~
図2cを参照すると、犠牲層3上に第1導電性半導体層11を形成する。第1導電性半導体層11は、犠牲層3と同様にエピタキシャル成長により形成されてもよく、MOCVD方法、MBE方法、VPE方法、LPE方法などで形成することができる。実施例に応じて、第1導電性半導体層11と犠牲層3との間には、バッファ層、非ドープ半導体層などの結晶性を向上させるための追加の半導体層がさらに形成されてもよい。
【0087】
第1導電性半導体層11は、III(Ga、Al、In)-V(P、As)族からなる半導体材料を含んでもよく、Si、Ge、Snなどの第1導電性ドーパントがドープされた半導体層を含んでもよい。例えば、第1導電性半導体層11は、SiでドープされたGaP、GaAs、GaInP、AlGaInPのうち少なくとも1つの半導体材料を含んでもよい。即ち、第1導電性半導体層11は少なくとも1つのn型半導体層を含んでもよい。第1導電性半導体層11を構成する物質はこれに限定されず、その他にも様々な物質が第1導電性半導体層11を構成することができる。
【0088】
実施例に応じて、発光素子LDが第1導電性半導体層11の下部面11_1と接触する伝導性物質層(不図示)を含む場合、犠牲層3上に第1導電性半導体層11を形成する前に上記伝導性物質層が形成されてもよい。
【0089】
図1a、
図1b、
図1c、
図1d、
図2a~
図2dを参照すると、第1導電性半導体層11上に活性層12を形成する。活性層12は電子と正孔が再結合する領域で、上記電子と正孔が再結合することにより低いエネルギー準位に遷移し、それに相応する波長を有する光を放出することができる。
【0090】
活性層12は第1導電性半導体層11上に形成されてもよく、単一または多重量子井戸構造で形成されてもよい。活性層12の位置は発光素子LDの種類に応じて多様に変更されてもよい。
【0091】
活性層12は、GaInP、AlGaInP、GaAs、AlGaAs、InGaAs、InGaAsP、InP、InAsのうち少なくとも1つの物質を含んでもよい。活性層12は400nm~900nmの波長を有する光を放出することができる。活性層12は二重ヘテロ構造(double heterostructure)を使用することができる。実施例に応じて、活性層12の上部面12_2及び/または下部面12_1には、導電性ドーパントがドープされたクラッド層(不図示)がさらに形成されてもよい。
【0092】
図1a、
図1b、
図1c、
図1d、
図2a~
図2eを参照すると、活性層12上に第2導電性半導体層13を形成する。第2導電性半導体層13は第1導電性半導体層11と異なるタイプの半導体層を含んでもよい。第2導電性半導体層13は、III(Ga、Al、In)-V(P、As)族からなる半導体材料を含んでもよく、Mgなどの第2導電性ドーパントがドープされた半導体層を含んでもよい。例えば、第2導電性半導体層13は、MgがドープされたGaP、GaAs、GaInP、AlGaInPのうち少なくとも1つの半導体材料を含んでもよい。即ち、第2導電性半導体層13はp型半導体層を含んでもよい。第2導電性半導体層13を構成する物質はこれに限定されず、その他にも様々な物質が第2導電性半導体層13を構成することができる。
【0093】
図1a、
図1b、
図1c、
図1d、
図2a~
図2fを参照すると、第2導電性半導体層13上に電極層15を形成する。電極層15は金属または金属酸化物を含んでもよい。例えば、電極層15は、Cr、Ti、Al、Au、Ni、ITO、IZO、ITZO及びこれらの酸化物または合金などを単独または混合して使用することができる。本発明の一実施例において、電極層15は、活性層12で生成されて発光素子LDの外部に放出される光の損失を最小化し、第2導電性半導体層13への電流拡散(spreading)効果を向上させるためにインジウムスズ酸化物(ITO)のように透明な金属酸化物からなってもよい。
【0094】
上述したように、基板1上に順に積層された第1導電性半導体層11、活性層12、第2導電性半導体層13、及び電極層15は発光積層体LD’を構成する。
【0095】
図1a、
図1b、
図1c、
図1d、
図2a~
図2gを参照すると、発光積層体LD’の上部にマスク(不図示)を配置してから1次エッチング工程を行ってナノスケールまたはマイクロスケールの間隔で上記発光積層体LD’をパターニングし、複数の発光積層パターン10を形成する。
【0096】
本発明の一実施例において、マスクは複数の開口部(不図示)を含んでもよく、上記開口部に対応する発光積層体LD’の一領域がエッチングされて第1導電性半導体層11の一領域Aを外部に露出する溝部HMが形成されてもよい。マスクの開口部に対応する発光積層体LD’の一領域はエッチングされ、上記マスクの開口部に対応しない発光積層体LD’の一領域はエッチングされない。実施例に応じて、その逆も可能である。即ち、マスクの開口部に対応する発光積層体LD’の一領域がエッチングされず、上記マスクの開口部に対応しない発光積層体LD’の一領域がエッチングされてもよい。
【0097】
溝部HMは、各発光積層パターン10の電極層15の上部面15_1から垂直方向に沿って第1導電性半導体層11の一領域Aまで凹んだ形状を有することができる。
【0098】
1次エッチングは、RIE(reactive ion etching:反応性イオンエッチング)、RIBE(reactive ion beam etching:反応性イオンビームエッチング)またはICP-RIE(inductively coupled plasma reactive ion etching:誘導結合プラズマ反応性イオンエッチング)のようなドライエッチング法が用いられてもよい。このようなドライエッチング法は、ウェットエッチング法とは異なって一方性エッチングが可能で、発光積層パターン10を形成するのに適している。即ち、ウェットエッチング法は、等方性(isotropic)エッチングが行われ、全ての方向にエッチングが行われるが、これとは異なり、ドライエッチング法は、溝部HMを形成するための深さ方向が主にエッチングされるエッチングが可能であり、溝部HMのサイズ及び間隔などを所望するパターンに形成することができる。
【0099】
本発明の一実施例において、発光積層パターン10のそれぞれはナノスケールまたはマイクロスケールのサイズを有することができる。
【0100】
1次エッチング工程を行った後、発光積層パターン10上に残っている残余物(不図示)は、通常のウェットエッチングまたはドライエッチング方法により除去されてもよいが、これに限定されず、通常の除去方法で除去されてもよい。ここで、残余物は、マスク工程時に必要なエッチングマスク、絶縁物質などを含んでもよい。
【0101】
図1a、
図1b、
図1c、
図1d、
図2a~
図2hを参照すると、発光積層パターン10と第1導電性半導体層11の一領域A上に絶縁物質層14’を形成する。絶縁物質層14’は、上部絶縁物質層14b、側面絶縁物質層14a、及び下部絶縁物質層14cを含んでもよい。上部絶縁物質層14bは発光積層パターン10のそれぞれの上面を完全に覆うことができる。即ち、上部絶縁物質層14bは電極層15の上部面15_1を完全に覆うことができる。側面絶縁物質層14aは発光積層パターン10のそれぞれの側面を完全に覆うことができる。下部絶縁物質層14cは溝部HMにより外部に露出された第1導電性半導体層11の一領域Aを完全に覆うことができる。
【0102】
上部絶縁物質層14b、側面絶縁物質層14a、及び下部絶縁物質層14cは、基板1上において互いに連結され連続することができる。
【0103】
絶縁物質層14’を形成する方法は、基板1上に付着された発光積層パターン10上に絶縁物質を塗布する方法を用いてもよいが、これに限定されない。絶縁物質層14’として使用できる物質は、SiO2、Si3N4、Al2O3及びTiO2からなる群より選択される何れか1つ以上を含んでもよいが、これに限定されない。例えば、Al2O3膜はALD(atomic layer deposition:原子層堆積)方式により形成してもよく、TMA(trimethyl aluminum)とH2Oソースをパルス形態で供給して化学的吸着と脱着を利用し薄膜を形成することができる。絶縁物質層14’の厚さは30nm~150nmであってもよいが、これに限定されない。
【0104】
図1a、
図1b、
図1c、
図1d、
図2a~
図2iを参照すると、2次エッチング工程を行って基板1上に形成された絶縁物質層14’の一部を除去し、絶縁被膜14を形成する。
【0105】
2次エッチング工程により、上部絶縁物質層14bと下部絶縁物質層14cが除去され、各発光積層パターン10の側面を覆う側面絶縁物質層14aだけを含む絶縁被膜14が最終的に形成されることができる。2次エッチング工程により、上部絶縁物質層14bが除去されて電極層15の上部面15_1が外部に露出されてもよい。このとき、絶縁被膜14の上部面14_2は電極層15の上部面15_1と同じ面上に提供されてもよい。
【0106】
また、2次エッチング工程により犠牲層3の一部が除去されて上記犠牲層3の表面に少なくとも1つの凹凸パターン3’が形成され、第1導電性半導体層11の外周面11_2の一部が外部に露出されてもよい。
【0107】
外部に露出された第1導電性半導体層11の外周面11_2の一部は、絶縁被膜14の外側面14_3bに一致し、上記絶縁被膜14の外側面14_3bから延長されてもよい。絶縁被膜14によりカバーされる第1導電性半導体層11の外周面11_2の残りの部分は絶縁被膜14の内側面14_3aに一致し、上記絶縁被膜14の内側面14_3aと接触することができる。これにより、絶縁被膜14によりカバーされない第1導電性半導体層11の外周面11_2の一部と上記絶縁被膜14によりカバーされる第1導電性半導体層11の外周面11_2の残りの部分は、互いに異なる周長外周を有することができる。例えば、外部に露出された第1導電性半導体層11の外周面11_2の一部の周長外周が絶縁被膜14によりカバーされる第1導電性半導体層11の外周面11_2の残りの周長外周より大きくてもよい。第1導電性半導体層11の外周面11_2の一部の外周周長は上記第1導電性半導体層11の下部面11_1の周長外周C2に該当し、上記第1導電性半導体層11の外周面11_2の残りの周長外周は絶縁被膜14によりカバーされる発光積層パターン10の表面周長外周C1に該当することができる。
【0108】
凹凸パターン3’は、凹凸下面3_2、凹凸上面3_1、及び凹凸側面3_3を含んでもよい。凹凸上面3_1は第1導電性半導体層11の下部面11_1に接触する面であってもよい。凹凸下面3_2は2次エッチング工程により犠牲層3の一部が除去されて外部に露出された面であって、発光素子LDの長さL方向上において凹凸上面3_1より基板1に隣接することができる。凹凸側面3_3は、凹凸上面3_1及び凹凸下面3_2と垂直する連結面であってもよい。また、凹凸側面3_3は、第1導電性半導体層11の外周面11_2の一部に延長されてもよい。
【0109】
2次エッチング工程により、絶縁物質層14’と犠牲層3のそれぞれの一部が除去されて第1導電性半導体層11の外周面11_2の一部が外部に露出されることにより、第1導電性半導体層11の下部面11_1が絶縁被膜14の下部面14_1より基板1にさらに隣接して位置することができる。また、絶縁被膜14の下部面14_1が第1導電性半導体層11の下部面11_1より活性層12にさらに隣接して位置することができる。絶縁被膜14の下部面14_1と第1導電性半導体層11の下部面11_1の間の距離差dは約100nm前後であってもよいが、これに限定されるものではない。
【0110】
2次エッチング工程を行って基板1上に絶縁被膜14に取り囲まれた発光素子LDが形成されてもよい。
【0111】
図1a、
図1b、
図1c、
図1d、
図2a~
図2jを参照すると、化学的分離(Chemical lift-off;CLO)方式を用いて発光素子LDを基板1から分離する。化学的分離は、凹凸パターン3’を含む犠牲層3を除去することで行われてもよい。
【0112】
上述した製造工程により最終的に製造された発光素子LDのそれぞれは、第1導電性半導体層11の下部面11_1とその外周面11_2の一部が外部に露出された形態を含むことができる。
【0113】
図3aは本発明の一実施例による発光素子を上から見た斜視図であり、
図3bは
図3aの発光素子を下から見た斜視図であり、
図3cは
図3aの発光素子を上から見た概略的な平面図であり、
図4aは
図3aの発光素子と異なる形態を有する発光素子を上から見た斜視図であり、
図4bは
図4aの発光素子を下から見た斜視図であり、
図4cは
図4aの発光素子を上から見た概略的な平面図ある。
【0114】
図3a、
図3b、
図3c、
図4a、
図4b、及び
図4cに示された発光素子は、異なる形状を有することを除き、
図1a~
図1dの発光素子と実質的に同一または類似する構成であってもよい。
【0115】
そこで、
図3a、
図3b、
図3c、
図4a、
図4b、及び
図4cの発光素子と関連して、重複する説明を避けるために上述した実施例と異なる点を中心として説明する。本実施例において特に説明しない部分は上述した一実施例に従い、同じ番号は同じ構成要素を、類似する番号は類似する構成要素を示す。
【0116】
図3a、
図3b、
図3c、
図4a、
図4b、及び
図4cを参照すると、本発明の一実施例による発光素子LDは、第1導電性半導体層11、活性層12、第2導電性半導体層13、及び電極層15が積層された発光積層パターン10を含んでもよい。また、発光素子LDは、発光積層パターン10の表面に提供された絶縁被膜14をさらに含んでもよい。
【0117】
絶縁被膜14は、発光素子LDの一側端部に位置する第1導電性半導体層11の下部面11_1と上記第1導電性半導体層11の第2外周面11_2bをカバーしない。第1導電性半導体層11は、その外周面11_2が絶縁被膜14によりカバーされる第1領域Iと、その外周面11_2が上記絶縁被膜14によりカバーされない第2領域IIと、に区分されてもよい。
【0118】
第1領域Iと第2領域IIの間には境界面11_3が提供されてもよい。境界面11_3は、絶縁被膜14によりカバーされない第1導電性半導体層11の第2外周面11_2bと上記絶縁被膜14によりカバーされる第1導電性半導体層11の第1外周面11_2aの間の境界において絶縁被膜14の内側面14_3aの周長C1を含む仮想の面であってもよい。
【0119】
本発明の一実施例において、発光積層パターン10は様々な形状を有することができる。例えば、発光積層パターン10は、
図3a~
図3cに示したように楕円柱状であってもよい。このような場合、第1導電性半導体層11の下部面11_1、電極層15の上部面15_1、及び境界面11_3のそれぞれは楕円形からなってもよい。また、発光素子LDも発光積層パターン10に対応する楕円柱状であってもよい。
【0120】
境界面11_3及び電極層15の上部面15_1のそれぞれの周長C1は、絶縁被膜14の内側面14_3aに取り囲まれた発光積層パターン10の表面の周長C1と同一であってもよい。ここで、境界面11_3の周長C1は絶縁被膜14によりカバーされる第1導電性半導体層11の第1外周面11_2aの周長であってもよい。
【0121】
境界面11_3の周長C1はその直径(または直径)によって決まってもよい。境界面11_3が楕円形からなる場合、上記境界面11_3の周長C1は長軸方向への第1直径D1(楕円の周長上において最長距離を有する2つの点を繋いだ線)と短縮方向への第2直径D2(楕円の周長上において最短距離を有する2つの点を繋いだ線)によって決まってもよい。結局、絶縁被膜14によりカバーされる第1導電性半導体層11の第1外周面11_2aの周長は、境界面11_3の第1及び第2直径D1、D2によって決まってもよい。
【0122】
絶縁被膜14によりカバーされない第1導電性半導体層11の第2外周面11_2bの一部の周長は、上記第1導電性半導体層11の下部面11_1の周長C2と同一であってもよい。本発明の一実施例において、第1導電性半導体層11の下部面11_1は長軸方向への第3直径D3(楕円の周長上において最長距離を有する2つの点を繋いだ線)と短縮方向への第4直径D4(楕円の周長上において最短距離を有する2つの点を繋いだ線)を有する。このような場合、第1導電性半導体層11の下部面11_1の周長C2は、第3直径D3と第4直径D4によって決まってもよい。
【0123】
本願発明の一実施例において、第1導電性半導体層11の第2外周面11_2bの周長は上記第1導電性半導体層11の下部面11_1の周長C2に該当し、上記第1導電性半導体層11の第1外周面11_2aの周長は境界面11_3の周長C1に該当してもよい。
【0124】
特に、第1導電性半導体層11の第2外周面11_2bは、第1外周面11_2aより絶縁被膜14の側面14_3の厚さ(
図1dのtを参照)分だけその周長が拡張されてもよい。即ち、絶縁被膜14によりカバーされない第1導電性半導体層11の第2外周面11_2bの周長は、絶縁被膜14によりカバーされる第1導電性半導体層11の第1外周面11_2aの周長より大きくてもよい。結局、第1導電性半導体層11の下部面11_1の第3直径D3は境界面11_3の第1直径D1より大きく、第1導電性半導体層11の下部面11_1の第4直径D4は上記境界面11_3の第2直径D2より大きくてもよい。
【0125】
一方、実施例に応じて、発光積層パターン10は、
図4a~
図4cに示したように多角柱状、例えば、六角柱状であってもよい。即ち、発光積層パターン10は、第1導電性半導体層11の下部面11_1、電極層15の上部面15_1、及び境界面11_3のそれぞれが六角形である六角柱状であってもよい。また、発光素子LDも発光積層パターン10に対応する六角柱状であってもよい。本発明の一実施例において、第1導電性半導体層11の下部面11_1、電極層15の上部面15_1、及び境界面11_3のそれぞれは正六角形であってもよい。
【0126】
境界面11_3の周長C1はその直径(または直径)によって決まってもよい。境界面11_3が正六角形からなる場合、上記境界面11_3の周長C1は上記境界面11_3の外接円の半径rによって決まってもよい。ここで、境界面11_3の外接円の半径rは、正六角形からなる上記境界面11_3の一辺の長さrと同一であってもよい。境界面11_3の周長C1は、上記境界面11_3の外接円の半径rに6を掛けた値であってもよい。結局、絶縁被膜14によりカバーされる第1導電性半導体層11の第1外周面11_2aの周長は、境界面11_3の外接円の半径rによって決まってもよい。
【0127】
絶縁被膜14によりカバーされない第1導電性半導体層11の第2外周面11_2bの周長は、上記第1導電性半導体層11の下部面11_1の周長C2と同一であってもよい。本発明の一実施例において、第1導電性半導体層11の下部面11_1の周長C2は、その直径(または直径)によって決まってもよい。第1導電性半導体層11の下部面11_1が正六角形からなる場合、上記下部面11_1の周長C2は上記下部面11_1の外接円の半径Rによって決まってもよい。ここで、第1導電性半導体層11の下部面11_1の外接円の半径Rは、正六角形からなる上記下部面11_1の一辺の長さRと同一であってもよい。第1導電性半導体層11の下部面11_1の周長C2は、上記下部面11_1の外接円の半径Rに6を掛けた値であってもよい。結局、絶縁被膜14によりカバーされない第1導電性半導体層11の第2外周面11_2bの一部の周長は、上記第1導電性半導体層11の下部面11_1の外接円の半径Rによって決定されてもよい。
【0128】
本発明の一実施例において、第1導電性半導体層11の下部面11_1の一辺(または外接円の半径R)の長さが境界面11_3の一辺(または外接円の半径r)の長さより大きくてもよい。これにより、上記第1導電性半導体層11の下部面11_1の周長C2が上記境界面11_3の周長C1より大きくてもよい。結局、絶縁被膜14によりカバーされない第1導電性半導体層11の第2外周面11_2bの周長は、絶縁被膜14によりカバーされる第1導電性半導体層11の第1外周面11_2aの周長より大きくてもよい。
【0129】
図5aは本発明の一実施例による発光素子を示した斜視図であり、
図5bは
図5aのII~II’線に沿った断面図である。
【0130】
図5a及び
図5bに示された発光素子は、電極層の上部に追加の電極層が配置される点を除いては、
図1a~
図1dの発光素子と実質的に同一または類似する構成であってもよい。
【0131】
そこで、
図5a及び
図5bの発光素子と関連して、重複する説明を避けるために上述した実施例と異なる点を中心として説明する。本実施例において特に説明しない部分は上述した一実施例に従い、同じ番号は同じ構成要素を、類似する番号は類似する構成要素を示す。
【0132】
図5bにおいて、絶縁被膜によりカバーされない第1導電性半導体層
11の外周面11_2の一部は、
図5aにおいて第1導電性半導体層
11の第2外周面11_2bであり、絶縁被膜によりカバーされる第1導電性半導体層
11の外周面11_2の残りの部分は、
図5aにおいて第1導電性半導体層
11の第1外周面11_2aである。
【0133】
図5a及び
図5bを参照すると、本発明の一実施例による発光素子LDは、長さL方向に沿って第1導電性半導体層11、活性層12、第2導電性半導体層13、電極層15が順に積層された発光積層パターン10を含んでもよい。また、発光素子LDは、発光積層パターン10の表面に提供された絶縁被膜14をさらに含んでもよい。発光積層パターン10が円柱状である場合、発光素子LDも上記発光積層パターン10に対応する円柱状であってもよい。
【0134】
電極層15は、第2導電性半導体層13上に配置された第1電極層15a、及び上記第1電極層15a上に配置された第2電極層15bを含んでもよい。このような場合、発光素子LDの一側端部(例えば、円柱の下部)には第1導電性半導体層11が配置され、上記発光素子LDの他側端部(例えば、円柱の上部)には第2電極層15bが配置されてもよい。即ち、発光素子LDは、上記発光素子LDの両端部に位置し、外部に露出された第1導電性半導体層11の下部面11_1と第2電極層15bの上部面15b_1を含んでもよい。第1導電性半導体層11の下部面11_1と第2電極層15bの上部面15b_1は、外部の伝導性物質と接触して電気的に連結される面であってもよい。
【0135】
第1電極層15aは金属または金属酸化物を含んでもよく、例えば、Cr、Ti、Al、Au、Ni、ITO、IZO、ITZO及びこれらの酸化物または合金などを単独または混合して使用することができる。
【0136】
発光素子LDの活性層12が400nm~580nm波長帯の青色系列及び/または緑色系列の光を放出する場合、第1電極層15aはインジウムスズ酸化物(ITO)のような透明な金属酸化物からなってもよい。また、発光素子LDの活性層12が580nm~900nm波長帯の赤色系列または赤外線系列の光を放出する場合、第1電極層15aはCr、Ti、Al、Niなどのような不透明な金属からなってもよい。実施例に応じて、第1電極層15aは発光素子LDから最終的に放出される光の色に応じて選択的にインジウムスズ酸化物(ITO)のような透明な金属酸化物或いは不透明な金属からなってもよい。
【0137】
第2電極層15bは、第1電極層15aをカバーして外部から上記第1電極層15aを保護することにより上記第1電極層15aの損傷を防止することができる。第2電極層15bは、Cr、Al、Ti、Niなどを含む金属からなってもよく、10nm~100nmの厚さを有してもよい。
【0138】
絶縁被膜14は下部面14_1、上部面14_2、及び側面14_3を含み、絶縁被膜14の側面14_3は内側面14_3a及び外側面14_3bを含んでもよい。
【0139】
本発明の一実施例において、絶縁被膜14は、発光素子LDの一側端部(例えば、円柱の下部)に位置する第1導電性半導体層11の下部面11_1と上記第1導電性半導体層11の第2外周面11_2bをカバーしない。絶縁被膜14によりカバーされない第1導電性半導体層11の下部面11_1と第2外周面11_2bは外部に露出されてもよい。第1導電性半導体層11の第2外周面11_2bを除いた第1外周面11_2aは、絶縁被膜14によりカバーされてもよい。
【0140】
絶縁被膜14によりカバーされない第1導電性半導体層11の第2外周面11_2bは、絶縁被膜14の外側面14_3bに一致し、上記外側面14_3bに延長されてもよい。また、絶縁被膜14によりカバーされる第1導電性半導体層11の第1外周面11_2aは絶縁被膜14の内側面14_3aに一致し、上記内側面14_3aに接触することができる。これにより、第1導電性半導体層11の第2外周面11_2bの周長が第1導電性半導体層11の第1外周面11_2aの周長より大きくなり、第1導電性半導体層11は絶縁被膜14のカバー有無に応じて相違する周長を有する形態で具現されることができる。
【0141】
本発明の一実施例において、絶縁被膜14の下部面14_1と第1導電性半導体層11の下部面11_1は一定間隔dを置いて水平方向に平行であってもよい。絶縁被膜14の上部面14_2と第2電極層15bの上部面15b_1は同一平面上に位置してもよい。
【0142】
図6a~
図6kは、
図5a及び
図5bの発光素子の製造方法を順に示した断面図である。
【0143】
図6a~
図6eに示された発光素子の製造方法は、
図2a~
図2eに示された発光素子の製造方法と実質的に同一であってもよい。そこで、
図6a~
図6eの発光素子の製造方法に関連して、重複する説明を避けるために上述した実施例と異なる点を中心として説明する。本実施例において特に説明しない部分は上述した一実施例に従い、同じ番号は同じ構成要素を、類似する番号は類似する構成要素を示す。
【0144】
図5a、
図5b、
図6a~
図6eを参照すると、基板1上に犠牲層3を形成し、上記犠牲層3上に第1導電性半導体層11を形成し、上記第1導電性半導体層11上に活性層12を形成し、上記活性層12上に第2導電性半導体層13を形成する。
【0145】
基板1はGaAsからなるGaAs基板であってもよく、犠牲層3はGaAs、AlAsまたはAlGaAsからなってもよい。
【0146】
第1導電性半導体層11は少なくとも1つのn型半導体層を含み、活性層12はGaInP、AlGaInP、GaAs、AlGaAs、InGaAs、InGaAsP、InP、InAsのうち少なくとも1つの物質を含み、第2導電性半導体層13は少なくとも1つのp型半導体層を含んでもよい。
【0147】
図5a、
図5b、
図6a~
図6fを参照すると、第2導電性半導体層13上に第1電極層15aを形成する。第1電極層15aは、第2導電性半導体層13に電気的に連結されるオーミック(Ohmic)コンタクト電極であってもよい。本発明の一実施例において、第1電極層15aは活性層12で生成されて発光素子LDの外部に放出される光の損失を最小化し、第2導電性半導体層13への電流拡散(spreading)効果を向上させるためにインジウムスズ酸化物(ITO)のような透明な金属酸化物からなってもよいが、本発明は必ずしもこれに限定されない。実施例に応じて、第1電極層15aは不透明な金属からなってもよい。
【0148】
図5a、
図5b、
図6a~
図6gを参照すると、第1電極層15a上に第2電極層15bを形成する。第2電極層15bは第1電極層15aをカバーし、後述する1次及び2次エッチング工程を行う際に第1電極層15aを保護する。このため、第2電極層15bはエッチング抵抗性に優れた物質を使用することができる。
【0149】
エッチング抵抗性に優れた物質としては、例えば、リチウム(Li)、ベリリウム(Be)、ホウ素(B)、ナトリウム(Na)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、ケイ素(Si)、インジウム(In)、硫黄(S)、カリウム(K)、カルシウム(Ca)、スカンジウム(Sc)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ガリウム(Ga)、ゲルマニウム(Ge)、ヒ素(As)、セレン(Se)、ルビジウム(Rb)、ストロンチウム(Sr)、イットリウム(Y)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、インジウム(In)、スズ(Sn)、テルル(Te)、アンチモン(Sb)、バリウム(Ba)、ランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、プロメチウム(Pm)、ガドリニウム(Gd)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、イリジウム(Ir)、鉛(Pb)、ビスマス(Bi)、ポロニウム(Po)及びウラニウム(U)からなる群より選択される少なくとも何れか1つを含んでもよい。
【0150】
上述したように、基板1上に順に積層された第1導電性半導体層11、活性層12、第2導電性半導体層13、第1電極層15a、及び第2電極層15bは、発光積層体LD’を構成する。
【0151】
図5a、
図5b、
図6a~
図6hを参照すると、発光積層体LD’の上部に複数の開口部を含むマスク(不図示)を配置してから1次エッチング工程を行ってナノスケールまたはマイクロスケールの間隔で上記発光積層体LD’をパターニングし、複数の発光積層パターン10を形成する。
【0152】
1次エッチング工程の際にマスクの開口部に対応する発光積層体LD’の一領域がエッチングされて第1導電性半導体層11の一領域Aを外部に露出する溝部HMが形成されてもよい。溝部HMは、各発光積層パターン10の上部面から垂直方向に沿って第1導電性半導体層11の一領域Aまで凹んだ形状を有することができる。ここで、各発光積層パターン10の上部面は第2電極層15bの上部面15b_1であってもよい。
【0153】
本発明の一実施例において、発光積層パターン10のそれぞれはナノスケールまたはマイクロスケールのサイズであってもよい。
【0154】
図5a、
図5b、
図6a~
図6iを参照すると、発光積層パターン10と第1導電性半導体層11の一領域A上に絶縁物質層14’を形成する。絶縁物質層14’は、発光積層パターン10のそれぞれの上面を完全に覆う上部絶縁物質層14bと、発光積層パターン10のそれぞれの側面を完全に覆う側面絶縁物質層14aと、第1導電性半導体層11の一領域Aを完全に覆う下部絶縁物質層14cと、を含んでもよい。
【0155】
図5a、
図5b、
図6a~
図6jを参照すると、2次エッチング工程を行って絶縁被膜14を形成する。2次エッチング工程により、各発光積層パターン10の側面を覆う側面絶縁物質層14aだけを含む絶縁被膜14が最終的に形成されてもよい。2次エッチング工程により、上部絶縁物質層14bが除去されて第2電極層15bの上部面15b_1が外部に露出されてもよい。このとき、絶縁被膜14の上部面14_2は、第2電極層15bの上部面15b_1と同じ面上に提供されてもよい。
【0156】
また、2次エッチング工程により犠牲層3の一部が除去されて上記犠牲層3の表面に少なくとも1つ以上の凹凸パターン3’が形成され、第1導電性半導体層11の外周面11_2の一部が外部に露出されてもよい。
【0157】
一般的に、2次エッチング工程は、BCl3、SiCl4、Cl2、HBr、SF6、CF4、C4F8、CH4、CHF3、NF3、CFCs(chlorofluorocarbons)、H2及びO2からなる群より選択された少なくとも何れか1つ以上のエッチングガスを使用したドライエッチング法で行われてもよく、上記エッチングガスにN2、Ar及びHeから選択される少なくとも1つの不活性ガスをさらに含ませて使用することが望ましい。
【0158】
エッチング抵抗性に優れた物質を含む第2電極層15bが各発光積層パターン10の最上層に配置されるため、第2電極層15bの下部に位置する第1電極層15aが2次エッチング工程の際に使用されるエッチングガスに影響を受けないようにすることができる。即ち、第2電極層15bが第1電極層15aの上部に配置されて上記第1電極層15aを保護することにより、エッチングガスによる第1電極層15aの損傷を防止することができる。実施例に応じて、2次エッチング工程の際に第2電極層15bの上部面15b_1の一部が除去されてもよい。
【0159】
外部に露出された第1導電性半導体層11の外周面11_2の一部は、絶縁被膜14の外側面14_3bに一致し、絶縁被膜14によりカバーされる第1導電性半導体層11の外周面11_2の残りの部分は絶縁被膜14の内側面14_3aに一致してもよい。
【0160】
2次エッチング工程により、絶縁物質層14’と犠牲層3のそれぞれの一部が除去されて第1導電性半導体層11の外周面11_2の一部が外部に露出されることにより、第1導電性半導体層11の下部面11_1が絶縁被膜14の下部面14_1より基板1にさらに隣接して位置してもよい。絶縁被膜14の下部面14_1と第1導電性半導体層11の下部面11_1の間の距離差dは約100nm以内であってもよいが、これに限定されるものではない。
【0161】
2次エッチング工程を行って基板1上に絶縁被膜14に取り囲まれた発光素子LDが形成されてもよい。
【0162】
図5a、
図5b、
図6a~
図6kを参照すると、化学的分離(Chemical lift-off;CLO)方式を用いて発光素子LDを基板1から分離する。化学的分離は凹凸パターン3’を含む犠牲層3を除去することで行われてもよい。
【0163】
一般的に、化学的分離はウェットエッチング法により行われてもよい。このとき、エッチング抵抗性に優れた物質を含む第2電極層15bが各発光積層パターン10の最上層に配置されるため、第2電極層15bの下部に位置する第1電極層15aが化学的分離時に使用されるエッチング液に影響を受けないようにすることができる。即ち、第2電極層15bが第1電極層15aの上部に配置されて上記第1電極層15aを保護することにより、エッチング液による第1電極層15aの損傷を減少させることができる。実施例に応じて、第2電極層15bは各発光素子LDから除去されてもよい。このような場合、第2電極層15bは化学的分離工程の後に除去されるか、または化学的分離工程の前に除去されることができる。
【0164】
図7aは本発明の一実施例による発光素子を示した斜視図であり、
図7bは
図7aのIII~III’線に沿った断面図である。
【0165】
図7a及び
図7bに示された発光素子は、第2導電性半導体層上の電極層の上部面と絶縁被膜の上部面が同一面上に配置されない点を除いては、
図5a及び
図5bの発光素子と実質的に同一または類似する構成であってもよい。
【0166】
そこで、
図7a及び
図7bの発光素子と関連して、重複する説明を避けるために上述した実施例と異なる点を中心として説明する。本実施例において特に説明しない部分は上述した一実施例に従い、同じ番号は同じ構成要素を、類似する番号は類似する構成要素を示す。
【0167】
図7bにおいて、絶縁被膜によりカバーされない第1導電性半導体層
11の外周面11_2の一部は、
図7aにおいて第1導電性半導体層
11の第2外周面11_2bであり、絶縁被膜によりカバーされる第1導電性半導体層
11の外周面11_2の残りの部分は、
図7aにおいて第1導電性半導体層
11の第1外周面11_2aである。
【0168】
図7a及び
図7bを参照すると、本発明の一実施例による発光素子LDは、長さL方向に沿って第1導電性半導体層11、活性層12、第2導電性半導体層13、第1電極層15aが順に積層された発光積層パターン10を含んでもよい。また、発光素子LDは、発光積層パターン10の表面に提供された絶縁被膜14をさらに含んでもよい。
【0169】
本発明の一実施例において、発光素子LDの一側端部(例えば、円柱の下部)には第1導電性半導体層11が配置され、上記発光素子LDの他側端部(例えば、円柱の上部)には第1電極層15aが配置されてもよい。即ち、発光素子LDは、上記発光素子LDの両端部に位置し、外部に露出された第1導電性半導体層11の下部面11_1と第1電極層15aの上部面15a_1を含んでもよい。第1導電性半導体層11の下部面11_1と第1電極層15aの上部面15a_1は、外部の伝導性物質と接触して電気的に連結される面であってもよい。
【0170】
第1電極層15aは
図5aの第1電極層15aに対応する構成で、金属または金属酸化物を含んでもよく、例えば、Cr、Ti、Al、Au、Ni、ITO、IZO、ITZO及びこれらの酸化物または合金などを単独または混合して使用することができる。本発明の一実施例において、第1電極層15aはインジウムスズ酸化物(ITO)のような透明な金属酸化物からなってもよい。
【0171】
絶縁被膜14は、発光素子LDの一側端部(例えば、円柱の下部)に位置する第1導電性半導体層11の下部面11_1と上記第1導電性半導体層11の第2外周面11_2bをカバーしない。絶縁被膜14によりカバーされない第1導電性半導体層11の下部面11_1と上記第1導電性半導体層11の第2外周面11_2bは外部に露出されてもよい。第1導電性半導体層11の第2外周面11_2bを除いた上記第1導電性半導体層11の第1外周面11_2aは、絶縁被膜14によりカバーされてもよい。
【0172】
絶縁被膜14によりカバーされない第1導電性半導体層11の第2外周面11_2bは絶縁被膜14の外側面14_3bに一致し、上記外側面14_3bに延長されてもよい。また、絶縁被膜14によりカバーされる第1導電性半導体層11の第1外周面11_2aは絶縁被膜14の内側面14_3aに一致し、上記内側面14_3aに接触してもよい。
【0173】
本発明の一実施例において、絶縁被膜14の下部面14_1と第1導電性半導体層11の下部面11_1は一定間隔d1を置いて水平方向に平行であってもよい。第1導電性半導体層11の下部面11_1は絶縁被膜14の下部面14_1から下部方向に突出してもよい。このような場合、絶縁被膜14の下部面14_1が第1導電性半導体層11の下部面11_1より活性層12に隣接して配置されてもよい。
【0174】
また、絶縁被膜14は長さL方向上において第1電極層15aを完全にカバーし、上記第1電極層15aの上部面15a_1から上部方向に向かって突出した上部面14_2を含んでもよい。本発明の一実施例において、絶縁被膜14の上部面14_2と第1電極層15aの上部面15a_1は一定間隔d2を置いて水平方向に平行であってもよい。絶縁被膜14の上部面14_2は第1電極層15aの上部面15a_1から上部方向に向かって突出してもよい。このような場合、第1電極層15aの上部面15a_1は絶縁被膜14の上部面14_2より活性層12に隣接して配置されてもよい。
【0175】
本発明の一実施例において、絶縁被膜14の上部面14_2と第1電極層15aの上部面15a_1の間の間隔d2は、絶縁被膜14の下部面14_1と第1導電性半導体層11の下部面11_1の間の間隔d1より小さくてもよいが、これに限定されない。実施例に応じて、絶縁被膜14の上部面14_2と第1電極層15aの上部面15a_1の間の間隔d2は、絶縁被膜14の下部面14_1と第1導電性半導体層11の下部面11_1の間の間隔d1と同一であってもよい。
【0176】
図8a~
図8lは、
図7a及び
図7bの発光素子の製造方法を順に示した断面図である。
【0177】
図8a~
図8kに示された発光素子の製造方法は、
図6a~
図6kに示された発光素子の製造方法と実質的に同一であってもよい。そこで、重複する説明を避けるために上述した実施例と異なる点を中心として説明する。本実施例において特に説明しない部分は上述した一実施例に従い、同じ番号は同じ構成要素を、類似する番号は類似する構成要素を示す。
【0178】
図7a、
図7b、
図8a~
図8gを参照すると、基板1上に第1導電性半導体層11、活性層12、第2導電性半導体層13、第1電極層15a、及び第2電極層15bを順に形成する。本発明の一実施例において、基板1と第1導電性半導体層11との間には犠牲層3が形成されてもよい。
【0179】
基板1上に順に積層された第1導電性半導体層11、活性層12、第2導電性半導体層13、第1電極層15a、及び第2電極層15bは発光積層体LD’を構成する。第2電極層15bはエッチング抵抗性に優れた物質を含んでもよい。
【0180】
図7a、
図7b、
図8a~
図8hを参照すると、発光積層体LD’の上部に複数の開口部を含むマスク(不図示)を配置してから1次エッチング工程を行ってナノスケールまたはマイクロスケールの間隔で上記発光積層体LD’をパターニングし、複数の発光積層パターン10を形成する。
【0181】
1次エッチング工程の際に発光積層体LD’の一領域がエッチングされて第1導電性半導体層11の一領域Aを外部に露出する溝部HMが形成されてもよい。
【0182】
図7a、
図7b、
図8a~
図8iを参照すると、発光積層パターン10と第1導電性半導体層11の一領域A上に絶縁物質層14’を形成する。
【0183】
図7a、
図7b、
図8a~
図8jを参照すると、2次エッチング工程を行って絶縁被膜14を形成する。2次エッチング工程により、各発光積層パターン10の側面を覆う側面絶縁物質層14aだけを含む絶縁被膜14が最終的に形成されることができる。2次エッチング工程により、第2電極層15bの上部面15b_1が外部に露出されてもよい。
【0184】
エッチング抵抗性に優れた物質を含む第2電極層15bが各発光積層パターン10の最上層に配置されるため、第2電極層15bの下部に位置する第1電極層15aが2次エッチング工程時に使用されるエッチングガスに影響を受けないようにすることができる。
【0185】
2次エッチング工程により犠牲層3の一部が除去されて上記犠牲層3の表面に少なくとも1つ以上の凹凸パターン3’が形成され、第1導電性半導体層11の外周面11_2の一部が外部に露出されてもよい。外部に露出された第1導電性半導体層11の外周面11_2の一部は絶縁被膜14の外側面14_3bに一致し、絶縁被膜14によりカバーされる第1導電性半導体層11の外周面11_2の残りの部分は絶縁被膜14の内側面14_3aに一致してもよい。
【0186】
2次エッチング工程を行って基板1上に絶縁被膜14に取り囲まれた発光素子LDが形成されてもよい。
【0187】
図7a、
図7b、
図8a~
図8kを参照すると、化学的分離(Chemical lift-off;CLO)方式を用いて発光素子LDを基板1から分離する。
【0188】
上述した製造工程によって製造された発光素子LDのそれぞれは第1導電性半導体層11の下部面11_1及びその外周面11_2の一部と第2電極層15bの上部面15b_1が外部に露出された形態を含むことができる。
【0189】
図7a、
図7b、
図8a~
図8lを参照すると、3次エッチング工程を行って第2電極層15bを除去し、第1電極層15aの上部面15a_1を露出させる。
【0190】
3次エッチング工程により第2電極層15bが除去されて第1電極層15aの上部面15a_1が外部に露出されることにより、第1電極層15aの上部面15a_1が絶縁被膜14の上部面14_2より基板1に隣接して位置することができる。このとき、絶縁被膜14の上部面14_2と第1電極層15aの上部面15a_1の間の距離差d2は約100nm以内であってもよいが、これに限定されない。本発明の一実施例において、絶縁被膜14の上部面14_2と第1電極層15aの上部面15a_1の間の距離差d2は、3次エッチング工程で除去された第2電極層15bの厚さと同一であってもよい。第2電極層15bの厚さは10nm~100nm程度であってもよい。
【0191】
上述したように、第2電極層15bを除去する3次エッチング工程は、化学的分離(Chemical lift-off;CLO)方式により発光素子LDを基板1から分離する工程の後に行われてもよいが、本発明はこれに限定されない。実施例に応じて、第2電極層15bを除去する3次エッチング工程は、化学的分離(Chemical lift-off;CLO)方式により発光素子LDを基板1から分離する工程の前に行われてもよい。
【0192】
図9aは本発明の一実施例による発光素子を示した斜視図であり、
図9bは
図9aのIV~IV’線に沿った断面図である。
【0193】
図9a及び
図9bに示された発光素子は、絶縁被膜の下部面が第1導電性半導体層の下部面より下部方向に突出した点を除いては、
図7a及び
図7bの発光素子と実質的に同一または類似する構成であってもよい。
【0194】
そこで、
図9a及び
図9bの発光素子と関連して、重複する説明を避けるために上述した実施例と異なる点を中心として説明する。本実施例において特に説明しない部分は上述した一実施例に従い、同じ番号は同じ構成要素を、類似する番号は類似する構成要素を示す。
【0195】
図9a及び
図9bを参照すると、本発明の一実施例による発光素子LDは、長さL方向に沿って第1導電性半導体層11、活性層12、第2導電性半導体層13、第1電極層15aが順に積層された発光積層パターン10を含んでもよい。また、発光素子LDは、発光積層パターン10の表面に提供された絶縁被膜14をさらに含んでもよい。
【0196】
絶縁被膜14は下部面14_1、上部面14_2、及び側面14_3を含み、絶縁被膜14の側面14_3は内側面14_3a及び外側面14_3bを含んでもよい。
【0197】
本発明の一実施例において、絶縁被膜14は、第1導電性半導体層11の外周面11_2、活性層12の外周面、第2導電性半導体層13の外周面、及び第1電極層15aの外周面のそれぞれをカバーすることができる。絶縁被膜14が第1導電性半導体層11の外周面11_2をカバーすることにより、第1導電性半導体層11の外周面11_2は絶縁被膜14の内側面14_3aに一致し、上記内側面14_3aに接触することができる。これにより、第1導電性半導体層11の外周面11_2の周長は、絶縁被膜14の内側面14_3aの周長と同一であることができる。本発明の一実施例において、第1導電性半導体層11の外周面11_2の周長は上記第1導電性半導体層11の下部面11_1の周長と同一であってもよい。従って、第1導電性半導体層11の下部面11_1の直径は発光積層パターン10の直径Dと同一であってもよい。
【0198】
また、絶縁被膜14は、第1電極層15aの上部面15a_1と第1導電性半導体層11の下部面11_1をカバーしなくてもよい。これにより、第1導電性半導体層11の下部面11_1と第1電極層15aの上部面15a_1の少なくとも一部を露出させせることができる。ここで、第1導電性半導体層11の下部面11_1と第1電極層15aの上部面15a_1は、外部の伝導性物質と接触して電気的に連結される面であってもよい。
【0199】
絶縁被膜14の上部面14_2は、発光素子LDの長さL方向上において第1電極層15aの上部面15a_1より上側方向に突出してもよい。これにより、絶縁被膜14の上部面14_2と第1電極層15aの上部面15a_1が異なる面上に配置されてもよい。また、第1電極層15aの上部面15a_1は、絶縁被膜14の上部面14_2より活性層12にさらに隣接して位置してもよい。絶縁被膜14の上部面14_2と第1電極層15aの上部面15a_1は、一定間隔d2を置いて発光素子LDの長さL方向に交差する一方向(例えば、水平方向)に平行であってもよい。
【0200】
絶縁被膜14の下部面14_1は、発光素子LDの長さL方向上において第1導電性半導体層11の下部面11_1より下側方向に突出してもよい。これにより、絶縁被膜14の下部面14_1と第1導電性半導体層11の下部面11_1が異なる面上に配置されてもよい。特に、第1導電性半導体層11の下部面11_1は、絶縁被膜14の下部面14_1より活性層12にさらに隣接して位置してもよい。絶縁被膜14の下部面14_1と第1導電性半導体層11の下部面11_1は、一定間隔d1を置いて発光素子LDの長さL方向に交差する水平方向に平行であってもよい。
【0201】
本発明の一実施例において、絶縁被膜14の上部面14_2と第1電極層15aの上部面15a_1の間の間隔d2は、絶縁被膜14の下部面14_1と第1導電性半導体層11の下部面11_1の間の間隔d1と同一または類似であってもよい。しかし、本発明はこれに限定されず、実施例に応じて、絶縁被膜14の上部面14_2と第1電極層15aの上部面15a_1の間の間隔d2が絶縁被膜14の下部面14_1と第1導電性半導体層11の下部面11_1の間の間隔d1より大きいか、その逆の場合も可能である。
【0202】
上述したように、本発明の一実施例による発光素子LDは、絶縁被膜14の上部面14_2が長さL方向に沿って第1電極層15aの上部面15a_1より上部方向に向かって突出し、絶縁被膜14の下部面14_1が第1導電性半導体層11の下部面11_1より下部方向に向かって突出した形態を含んでもよい。即ち、発光素子LDの長さL方向を基準として絶縁被膜14の側面14_3の長さは、第1導電性半導体層11、活性層12、第2導電性半導体層13、及び第1電極層15aを含む発光積層パターン10の長さより長くてもよい。
【0203】
【0204】
図10a~
図10gに示された発光素子の製造方法は、
図8a~
図8gに示された発光素子の製造方法と実質的に同一であってもよい。そこで、重複する説明を避けるために上述した実施例と異なる点を中心として説明する。本実施例において特に説明しない部分は上述した一実施例に従い、同じ番号は同じ構成要素を、類似する番号は類似する構成要素を示す。
【0205】
図9a、
図9b、
図10a~
図10gを参照すると、基板1上に第1導電性半導体層11、活性層12、第2導電性半導体層13、第1電極層15a、及び第2電極層15bを順に形成する。本発明の一実施例において、基板1と第1導電性半導体層11との間には犠牲層3が形成されてもよい。
【0206】
基板1上に順に積層された第1導電性半導体層11、活性層12、第2導電性半導体層13、第1電極層15a、及び第2電極層15bは発光積層体LD’を構成する。第2電極層15bはエッチング抵抗性に優れた物質を含んでもよい。
【0207】
図9a、
図9b、
図10a~
図10hを参照すると、参照すると、発光積層体LD’の上部に複数の開口部を含むマスク(不図示)を配置してから1次エッチング工程を行って、ナノスケールまたはマイクロスケールの間隔で上記発光積層体LD’をパターニングして、複数の発光積層パターン10を形成する。
【0208】
1次エッチング工程の際に発光積層体LD’の一領域がエッチングされて犠牲層3の一領域Bを外部に露出する溝部HMが形成されてもよい。溝部HMは、各発光積層パターン10の第2電極層15bの上部面15b_1から垂直方向に沿って犠牲層3の一領域Bまで凹んだ形状を有してもよい。
【0209】
これと同時に、犠牲層3の一部が除去されて上記犠牲層3の表面に少なくとも1つ以上の凹凸パターン3’が形成されてもよい。犠牲層3の凹凸パターン3’は、凹凸下面3_2、凹凸上面3_1、及び凹凸側面3_3を含んでもよい。凹凸上面3_1は発光積層パターン10と接触する面で、特に第1導電性半導体層11の下部面11_1と接触してもよい。凹凸下面3_2は溝部HMと垂直方向に重畳する面であってもよく、凹凸側面3_3は凹凸上面3_1及び凹凸下面3_2と垂直する連結面であり、第1導電性半導体層11の外周面11_2に延長されてもよい。
【0210】
図9a、
図9b、
図10a~
図10iを参照すると、発光積層パターン10と犠牲層3の一領域B上に絶縁物質層14’を形成する。絶縁物質層14’は、上部絶縁物質層14b、側面絶縁物質層14a、及び下部絶縁物質層14cを含んでもよい。上部絶縁物質層14bは第2電極層15bの上部面15b_1を完全に覆い、側面絶縁物質層14aは発光積層パターン10のそれぞれの側面、犠牲層3の凹凸側面3_3、及び犠牲層3の凹凸下面3_2の一部を覆い、下部絶縁物質層14cは露出された犠牲層3の一領域B、即ち、犠牲層3の凹凸下面3_2の残りを完全に覆うことができる。
【0211】
【0212】
2次エッチング工程により、各発光積層パターン10の側面を覆う側面絶縁物質層14aだけを含む絶縁被膜14が最終的に形成されてもよい。即ち、2次エッチング工程により、上部絶縁物質層14bと下部絶縁物質層14cが除去されて第2電極層15bの上部面15b_1と犠牲層3の一領域B、即ち、凹凸下面3_2が外部に露出されてもよい。
【0213】
本発明の一実施例において、犠牲層3の凹凸側面3_3及び犠牲層3の凹凸下面3_2の一部は絶縁被膜14によりカバーされてもよい。これにより、絶縁被膜14の下部面14_1は犠牲層3の凹凸下面3_2と同じ面上に配置され、犠牲層3の凹凸上面3_1より基板1に隣接して位置してもよい。
【0214】
また、絶縁被膜14の下部面14_1は、犠牲層3の凹凸上面3_1と同じ面上に位置する第1導電性半導体層11の下部面11_1より基板1に隣接して位置してもよい。即ち、絶縁被膜14の下部面14_1は、第1導電性半導体層11の下部面11_1より基板1に隣接して突出した形態であってもよい。このとき、絶縁被膜14の下部面14_1と第1導電性半導体層11の下部面11_1は一定間隔d1を置いて平行であってもよい。
【0215】
2次エッチング工程を行って基板1上に絶縁被膜14に取り囲まれた発光素子LDが形成されてもよい。
【0216】
図9a、
図9b、
図10a~
図10kを参照すると、化学的分離(Chemical lift-off;CLO)方式を用いて発光素子LDを基板1から分離する。化学的分離は、犠牲層3を除去して行われてもよい。化学分離方式で犠牲層3が除去されることにより、絶縁被膜14の下部面14_1は各発光素子LDの長さL方向上において第1導電性半導体層11の下部面11_1から下側方向に向かって突出してもよい。
【0217】
上述した製造工程により製造された発光素子LDのそれぞれは、第1導電性半導体層11の下部面11_1及び第2電極層15bの上部面15b_1が外部に露出した形態を含んでもよい。
【0218】
図9a、
図9b、
図10a~
図10lを参照すると、3次エッチング工程を行って第2電極層15bを除去し、第1電極層15aの上部面15a_1を露出させる。
【0219】
3次エッチング工程により第2電極層15bが除去されて第1電極層15aの上部面15a_1が外部に露出されることにより、第1電極層15aの上部面15a_1が絶縁被膜14の上部面14_2より基板1に隣接して位置することができる。即ち、絶縁被膜14の上部面14_2は、第1電極層15aの上部面15a_1より各発光素子LDの長さL方向に上部方向に突出してもよい。
【0220】
3次エッチング工程は、化学的分離方法を通じて発光素子LDを基板1から分離する工程の後に行われてもよいが、本発明はこれに限定されない。実施例に応じて、3次エッチング工程は、化学的分離方法により発光素子LDを基板1から分離する工程の前に行われてもよい。
【0221】
図11aは本発明の一実施例による発光素子を示した斜視図であり、
図11bは
図11aのV~V’線に沿った断面図である。
【0222】
図11a及び
図11bに示された発光素子は、絶縁被膜の上部面と電極層の上部面が同じ面上に配置される点を除いては、
図9a及び
図9bの発光素子と実質的に同一または類似する構成であってもよい。
【0223】
そこで、
図11a及び
図11bの発光素子と関連して、重複する説明を避けるために上述した実施例と異なる点を中心として説明する。本実施例において特に説明しない部分は上述した一実施例に従い、同じ番号は同じ構成要素を、類似する番号は類似する構成要素を示す。
【0224】
図11a及び
図11bを参照すると、本発明の一実施例による発光素子LDは、長さL方向に沿って第1導電性半導体層11、活性層12、第2導電性半導体層13、電極層15が順に積層された発光積層パターン10を含んでもよい。また、発光素子LDは、発光積層パターン10の表面に提供された絶縁被膜14をさらに含んでもよい。
【0225】
本発明の一実施例において、絶縁被膜14は、第1導電性半導体層11の外周面11_2、活性層12の外周面、第2導電性半導体層13の外周面、及び第1電極層15aの外周面のそれぞれをカバーすることができる。絶縁被膜14が第1導電性半導体層11の外周面11_2をカバーすることにより、第1導電性半導体層11の外周面11_2は絶縁被膜14の内側面14_3aに一致してもよい。これにより、第1導電性半導体層11の外周面11_2の周長は、絶縁被膜14の内側面14_3aの周長と同一であることができる。本発明の一実施例において、第1導電性半導体層11の外周面11_2の周長は、上記第1導電性半導体層11の下部面11_1の周長と同一であってもよい。従って、第1導電性半導体層11の下部面11_1の直径は、発光積層パターン10の直径Dと同一であってもよい。
【0226】
また、絶縁被膜14は、電極層15の上部面15_1と第1導電性半導体層11の下部面11_1をカバーしなくてもよい。これにより、第1導電性半導体層11の下部面11_1と電極層15の上部面15_1の少なくとも一部を露出させることができる。
【0227】
本発明の一実施例において、絶縁被膜14の上部面14_2は、発光素子LDの長さL方向上において電極層15の上部面15_1と同じ面上に位置してもよい。絶縁被膜14の下部面14_1は、発光素子LDの長さL方向上において第1導電性半導体層11の下部面11_1から下側方向に突出してもよい。これにより、絶縁被膜14の下部面14_1と第1導電性半導体層11の下部面11_1が異なる面上に配置されてもよい。特に、第1導電性半導体層11の下部面11_1は、絶縁被膜14の下部面14_1より活性層12にさらに隣接して位置してもよい。
【0228】
上述したように、本発明の一実施例による発光素子LDは、絶縁被膜14の下部面14_1が発光素子LDの長さL方向に沿って第1導電性半導体層11の下部面11_1から下部方向に向かって突出した形態を含んでもよい。これにより、発光素子LDの長さL方向を基準として絶縁被膜14の側面14_3の長さは、第1導電性半導体層11、活性層12、第2導電性半導体層13、及び電極層15を含む発光積層パターン10の長さより長くてもよい。
【0229】
図12aは本発明の一実施例による発光素子を示した斜視図であり、
図12bは
図12aのVI~VI’線に沿った断面図である。
【0230】
図12a及び
図12bに示された発光素子は、第2導電性半導体層上の電極層の上部に追加の電極層が配置される点を除いては、
図11a及び
図11bの発光素子と実質的に同一または類似する構成であってもよい。
【0231】
そこで、
図12a及び
図12bの発光素子と関連して、重複する説明を避けるために上述した実施例と異なる点を中心として説明する。本実施例において特に説明しない部分は上述した一実施例に従い、同じ番号は同じ構成要素を、類似する番号は類似する構成要素を示す。
【0232】
図12a及び
図12bを参照すると、本発明の一実施例による発光素子LDは、長さL方向に沿って第1導電性半導体層11、活性層12、第2導電性半導体層13、電極層15が順に積層された発光積層パターン10を含んでもよい。また、発光素子LDは、発光積層パターン10の表面に提供された絶縁被膜14をさらに含んでもよい。
【0233】
電極層15は、第2導電性半導体層13上に配置された第1電極層15a及び上記第1電極層15a上に配置された第2電極層15bを含んでもよい。このような場合、発光素子LDの一側端部(例えば、円柱の下部)には第1導電性半導体層11が配置され、上記発光素子LDの他側端部(例えば、円柱の上部)には第2電極層15bが配置されてもよい。
【0234】
第1電極層15aは金属または金属酸化物を含んでもよく、例えば、Cr、Ti、Al、Au、Ni、ITO、IZO、ITZO及びこれらの酸化物または合金などを単独または混合して使用することができる。
【0235】
第2電極層15bは第1電極層15aをカバーして外部から上記第1電極層15aを保護することにより、上記第1電極層15aの損傷を防止することができる。実施例に応じて、発光素子LDの活性層12が400nm~580nm波長帯の青色系列及び/または緑色系列の光を放出する場合、第2電極層15bは、Cr、Al、Ti、Niなどを含む金属からなってもよく、10nm~100nmの厚さを有してもよい。実施例に応じて、発光素子LDの活性層12が580nm~900nm波長帯の赤色系列や赤外線系列の光を放出する場合、第2電極層15bはインジウムスズ酸化物(ITO)のような透明な金属酸化物からなってもよい。
【0236】
本発明の一実施例において、絶縁被膜14は、第1導電性半導体層11の外周面11_2、活性層12の外周面、第2導電性半導体層13の外周面、第1電極層15aの外周面、及び第2電極層15bの外周面のそれぞれをカバーすることができる。絶縁被膜14が第1導電性半導体層11の外周面11_2をカバーすることにより、第1導電性半導体層11の外周面11_2は絶縁被膜14の内側面14_3aに一致する。
【0237】
また、絶縁被膜14は、第2電極層15bの上部面15b_1と第1導電性半導体層11の下部面11_1をカバーしなくてもよい。これにより、第1導電性半導体層11の下部面11_1と第2電極層15bの上部面15b_1の少なくとも一部を露出させることができる。
【0238】
本発明の一実施例において、絶縁被膜14の上部面14_2は、発光素子LDの長さL方向上において第2電極層15bの上部面15b_1と同じ面上に位置してもよい。絶縁被膜14の下部面14_1は、発光素子LDの長さL方向上において第1導電性半導体層11の下部面11_1から下側方向に突出してもよい。これにより、絶縁被膜14の下部面14_1と第1導電性半導体層11の下部面11_1が異なる面上に配置されてもよい。特に、第1導電性半導体層11の下部面11_1は、絶縁被膜14の下部面14_1より活性層12にさらに隣接して位置してもよい。
【0239】
本発明の一実施例において、発光素子LDの長さL方向を基準として絶縁被膜14の側面14_3の長さは、第1導電性半導体層11、活性層12、第2導電性半導体層13、及び電極層15を含む発光積層パターン10の長さより長くてもよい。
【0240】
図13は本発明の一実施例による発光素子を示したもので、
図1aのI~I’線に対応する断面図である。
【0241】
図13の発光素子と関連して、重複する説明を避けるために上述した実施例と異なる点を中心として説明する。本実施例において特に説明しない部分は上述した一実施例に従い、同じ番号は同じ構成要素を、類似する番号は類似する構成要素を示す。
【0242】
図1a及び
図13を参照すると、本発明の一実施例による発光素子LDは、長さL方向に沿って第1導電性半導体層11、活性層12、第2導電性半導体層13、電極層15が順に積層された発光積層パターン10を含んでもよい。また、発光素子LDは、発光積層パターン10の表面に提供された絶縁被膜14をさらに含んでもよい。本発明の一実施例において、発光積層パターン10が円柱状である場合、発光素子LDも上記発光積層パターン10に対応する円柱状であってもよい。
【0243】
本発明の一実施例において、発光素子LDの一側端部(例えば、円柱の下部)には第1導電性半導体層11が配置され、発光素子LDの他側端部(例えば、円柱の上部)には電極層15が配置されてもよい。即ち、発光素子LDは、上記発光素子LDの両側端部に位置し、外部に露出された第1導電性半導体層11の下部面11_1と電極層15の上部面15_1を含んでもよい。第1導電性半導体層11の下部面11_1と電極層15の上部面15_1は、外部の伝導性物質と接触して電気的に連結される面であってもよい。
【0244】
第1導電性半導体層11は、n型不純物がドープされた少なくとも1つのn型半導体層であってもよい。第1導電性半導体層11は活性層12に電子を供給することができる。このような第1導電性半導体層11はn型不純物、例えば、SiがドープされたGaN層を含んでもよい。しかし、これに限定されず、第1導電性半導体層11は様々な半導体物質を含んでもよい。第1導電性半導体層11は、GaIn層、AlGaN層、InAlGaN層、AlGaAs層、GaP層、GaAs層、GaAsP層、AlGaInP層のうち何れか1つ以上で形成されてもよい。
【0245】
本発明の一実施例において、第1導電性半導体層11は、GaAs層11a、上記GaAs層11a上に形成されたGaIn層11b、上記GaIn層11b上に形成されたAlGaInP層11c、及び上記AlGaInP層11c上に形成されたAlInP層11dを含む多層構造で形成されてもよい。しかし、本発明はこれに必ずしも限定されるものではない。実施例に応じて、第1導電性半導体層11は、GaAs層11a、GaIn層11b、AlGaInP層11c、AlInP層11dのうち1つの層だけを含む単層構造で形成されてもよい。本発明の一実施例において、GaAs層11a、GaIn層11b、AlGaInP層11c、AlInP層11dはn型半導体層であってもよい。
【0246】
本発明の一実施例において、AlGaInP層11cとAlInP層11dは活性層12の下部に配置され、上記活性層12のバンドギャップより大きい半導体層で電子やホールを拘束するクラッド層として機能することができる。
【0247】
活性層12は第1導電性半導体層11のAlInP層11dの上部面に配置され、単一井戸構造(Double Hetero Structure)、多重井戸構造、単一量子井戸構造、多重量子井戸(MQW: MultiQuantum Well)構造、量子ドット構造または量子細線構造のうち何れか1つを含んでもよい。
【0248】
活性層12は、III-V族元素の化合物半導体材料を用いて井戸層と障壁層、例えば、AlGaN/AlGaN、InGaN/GaN、InGaN/InGaN、AlGaN/GaN、InAlGaN/GaN、As(InGaAs)/AlGaAs、GaP(InGaP)/AlGaPのうち何れか1つ以上のペア構造で形成されてもよいが、これに限定されない。井戸層は、障壁層のエネルギーバンドギャップより小さなエネルギーバンドギャップを有する物質で形成されてもよい。
【0249】
第2導電性半導体層13は活性層12上に提供され、活性層12に正孔を供給することができる。第2導電性半導体層13は第1導電性半導体層11と異なるタイプの半導体層を含んでもよい。例えば、第2導電性半導体層13は少なくとも1つのp型半導体層を含んでもよい。例えば、第2導電性半導体層13は、InAlGaN、GaN、AlGaN、InGaN、AlN、InNのうち少なくとも1つの半導体材料を含んでもよい。
【0250】
本発明の一実施例において、第2導電性半導体層13は、AlInP層13a、上記AlInP層13a上に形成されたGaInP層13b、及び上記GaInP層13b上に形成されたGaP層13cを含む多層構造で形成されてもよい。しかし、本発明はこれに必ずしも限定されるものではない。実施例に応じて、第2導電性半導体層13は、AlInP層13a、GaInP層13b、GaP層13cのうち1つの層だけを含む単層構造で形成されてもよい。本発明の一実施例において、AlInP層13a、GaInP層13b、GaP層13cはp型半導体層であってもよい。
【0251】
本発明の一実施例において、AlInP層13aとGaInP層13bは活性層12の上部に配置され、上記活性層12のバンドギャップより大きい半導体層で電子やホールを拘束するクラッド層として機能することができる。
【0252】
第2半導体層13の最上層に位置するGaP層13cは、Mgなどの第2導電性ドーパントがドープされた透光性導電層であってもよい。以下の実施例では、便宜上、GaP層13cを透光性導電層と称する。
【0253】
透光性導電層13cは、順に積層されたMgがドープされた数マイクロメートル厚さの低濃度層とカーボンがドープされた数百nm厚さの高濃度層を含んでもよい。このような透光性導電層13cは電流拡散層として動作することができる。透光性導電層13cは、下部のp型GaInP層13bと格子不整合をもたらしてもよい。従って、透光性導電層13cは、十分な厚さを保持して格子不整合によって効果を減衰させてもよい。透光性導電層13cの上部面は十分な表面粗さを有してもよい。表面粗さは光取り出し効率を増加させることができる。
【0254】
電極層15は第2導電性半導体層13上に提供され、第1電極層15a及び第2電極層15bを含んでもよい。
【0255】
第1電極層15aは第2導電性半導体層13上に配置されて上記第2導電性半導体層13とオーミック接合を行うことができる。第2電極層15bは第1電極層15a上に配置され、上記第1電極層15aとともに電流拡散(spreading)効果を提供し、低い抵抗と高い透過率を提供する電極として動作することができる。
【0256】
第1電極層15aは金属または金属酸化物を含んでもよく、例えば、Cr、Ti、Al、Au、Ni、ITO、IZO、ITZO及びこれらの酸化物または合金などを単独または混合して使用することができる。本発明の一実施例において、第1電極層15aはBeが拡散(diffusion)されたp型のGaP層で、その厚さは20nm以下であってもよいが、本発明はこれに限定されない。第1電極層15aは、Au、AuBe、Ni、NiZn、NiBe、Pd、PdZn、及びPdBeのうち少なくとも1つを含む層との熱処理工程により形成されてもよい。このような熱処理は、第1電極層15aのコンタクト抵抗を減少させ、透過度を増加させることができる。
【0257】
第2電極層15bは、第1電極層15aをカバーして外部から上記第1電極層15aを保護することにより、上記第1電極層15aの損傷を防止することができる。第2電極層15bは、ITO(Indium tin oxide)、ZnO、AZO(Al-ZnO)、GZO(Gallium-doped Zinc Oxide)、及びIGZO(In-Ga ZnO)のうち少なくとも1つを含む透明な金属酸化物で形成されて、外部の伝導性物質(不図示)から第2導電性半導体層13への電流拡散効果を向上させることができる。このような第2電極15bの厚さは10nm~100nmであってもよいが、本発明はこれに限定されない。本発明の一実施例において、第2電極層15bの屈折率は、透光性導電層13cの屈折率より小さい物質で構成されてもよい。
【0258】
絶縁被膜14は透明な絶縁物質を含んでもよい。例えば、絶縁被膜14は、SiO2、Si3N4、Al2O3及びTiO2からなる群より選択された1つ以上の絶縁物質を含んでもよいが、これに限定されず、絶縁性を有する様々な材料が使用されてもよい。
【0259】
絶縁被膜14は、発光素子LDの長さL方向に交差する一方向に第1導電性半導体層11の下部面11_1と平行な下部面14_1と、長さL方向上において上記下部面14_1と対向する上部面14_2と、長さL方向に発光積層パターン10の表面の一部を覆う側面14_3と、を含む。絶縁被膜14の下部面14_1、絶縁被膜14の上部面14_2、及び絶縁被膜14の側面14_3は互いに連結され連続することができる。
【0260】
本発明の一実施例において、絶縁被膜14は電極層15の外周面を全体的に覆うことができる。このような場合、絶縁被膜14の上部面14_2と電極層15の上部面15_1は同じ面上に提供されてもよい。
【0261】
本発明の一実施例において、絶縁被膜14は、発光素子LDの一側端部(例えば、円柱の下部)に位置する第1導電性半導体層11の下部面11_1と上記第1導電性半導体層11の外周面11_2の一部をカバーしない。絶縁被膜14によりカバーされない第1導電性半導体層11の下部面11_1と外周面11_2の一部は外部に露出されてもよい。第1導電性半導体層11の外周面11_2の一部を除いた外周面11_2の残りの部分は、絶縁被膜14によりカバーされてもよい。絶縁被膜14によりカバーされない第1導電性半導体層11の外周面11_2の一部は絶縁被膜14の外側面14_3bに一致し、絶縁被膜14によりカバーされる第1導電性半導体層11の外周面11_2の残りの部分は絶縁被膜14の内側面14_3aに一致してもよい。
【0262】
本発明の一実施例において、発光素子LDの長さL方向を基準として絶縁被膜14の側面14_3の長さは、第1導電性半導体層11、活性層12、第2導電性半導体層13、及び電極層15を含む発光積層パターン10の長さより短くてもよい。しかし、本発明はこれに限定されず、実施例に応じて、絶縁被膜14の側面14_3の長さは、発光素子LDの長さL方向を基準として発光積層パターン10の長さより長くてもよい。
【0263】
絶縁被膜14の下部面14_1と第1導電性半導体層11の下部面11_1は、一定間隔dを置いて長さL方向(例えば、垂直方向)と交差する水平方向に平行であってもよい。本発明の一実施例において、第1導電性半導体層11の下部面11_1は絶縁被膜14の下部面14_1から下部方向に突出してもよい。このような場合、絶縁被膜14の下部面14_1は、第1導電性半導体層11の下部面11_1より活性層12に隣接して配置されてもよい。
【0264】
本発明の一実施例において、第1導電性半導体層11は、絶縁被膜14に取り囲まれた第1領域Iと、上記絶縁被膜14に取り囲まれていない第2領域IIとに区分することができる。
【0265】
本発明の一実施例において、第2領域IIにおいて第1導電性半導体層11の外周面11_2の一部は絶縁被膜14の外側面14_3bに一致し、第1領域Iにおいて第1導電性半導体層11の外周面11_2の残りの部分は絶縁被膜14の内側面14_3aに一致する。これにより、円柱状の第1導電性半導体層11の周長は、第1領域Iと第2領域IIにおいて異なることができる。本発明の一実施例において、第2領域IIにおける第1導電性半導体層11の外周面11_2の一部の周長は上記第1導電性半導体層11の下部面11_1の周長C2と同一であり、第1領域Iにおける第1導電性半導体層11の外周面11_2の残りの周長は絶縁被膜14によりカバーされる発光積層パターン10の周長C1と同一であってもよい。これにより、第2領域IIにおける第1導電性半導体層11の直径D2は、第1領域Iにおける第1導電性半導体層11の直径D1より大きくてもよい。
【0266】
上述したように、絶縁被膜14が第1導電性半導体層11の外周面11_2を完全にカバーせず、上記第1導電性半導体層11の下部面11_1と外周面11_2の一部を露出させる場合、上記第1導電性半導体層11の露出面積を増加させることができる。第1導電性半導体層11の露出面積が増加すると、伝導性物質とのコンタクト面積を増加させることができる。これにより、第1導電性半導体層11と伝導性物質は、電気的及び/または物理的に安定的に連結することができる。
【0267】
【0268】
図14a~
図14cに示された発光素子の製造方法は、
図2a~
図2cの発光素子の製造方法と実質的に同一または類似する。そこで、
図14a~
図14cの発光素子の製造方法に関連して、重複する説明を避けるために上述した実施例と異なる点を中心として説明する。
【0269】
図13、
図14a~
図14cを参照すると、基板1上に犠牲層3を形成し、上記犠牲層3上に第1導電性半導体層11を形成する。
【0270】
基板1はGaAsからなるGaAs基板を含んでもよい。犠牲層3はGaAsで形成されてもよい。
【0271】
第1導電性半導体層11は、犠牲層3上に順に形成されたGaAs層11a、GaIn層11b、AlGaInP層11c、AlInP層11dを含んでもよい。GaAs層11a、GaIn層11b、AlGaInP層11c、AlInP層11dはn型半導体層であってもよい。本発明の一実施例において、第1導電性半導体層11は少なくとも1つ以上のn型半導体層を含む多層構造で形成されてもよい。
【0272】
図13、
図14a~
図14dを参照すると、第1導電性半導体層11上に活性層12を形成する。活性層12は第1導電性半導体層11上に形成されてもよく、不純物がドープされていない真性半導体層であってもよい。活性層12は単一または多重量子井戸構造で形成されてもよい。
【0273】
本発明の一実施例において、活性層12は、GaInP、AlGaInP、GaAs、AlGaAs、InGaAs、InGaAsP、InP、InAsのうち少なくとも1つの物質を含んでもよい。また、活性層12は、580nm~900nmの波長を有する赤色または赤外線帯域の光を放出することができる。
【0274】
実施例に応じて、活性層12の下部に位置し、第1導電性半導体層11の最上部層に該当するAlInP層11dは、活性層12の電子やホールを拘束するクラッド層として作用することができる。AlInP層11dは、活性層12の発光効率を向上させる条件を満たす範囲内で活性層12のバンドギャップより大きい少なくとも1つのn型半導体層であってもよい。
【0275】
図13、
図14a~
図14eを参照すると、活性層12上に第2導電性半導体層13を形成する。第2導電性半導体層13は、活性層12上に順に積層されたAlInP層13a、GaInP層13b、及びGaP層13cを含む多層構造で形成されてもよい。AlInP層13a、GaInP層13b、及びGaP層13cはp型半導体層であってもよい。本発明の一実施例において、第2導電性半導体層13は少なくとも1つ以上のp型半導体層を含んで形成されてもよい。
【0276】
実施例に応じて、活性層12の上部に位置し、第2導電性半導体層13の最下部層に該当するAlInP層13aは、活性層12の電子やホールを拘束するクラッド層として作用することができる。AlInP層13aは、活性層12の発光効率を向上させる条件を満たす範囲内で活性層12のバンドギャップより大きい少なくとも1つのp型半導体層であってもよい。
【0277】
図13、
図14a~
図14fを参照すると、第2導電性半導体層13の最上層に該当するGaP層13c上に導電層15a’を形成する。本発明の一実施例において、導電層15a’はMgをドープしたp型GaP層で形成されてもよい。導電層15a’は、MOVPE法によりエピタキシャルに成長させることができるが、これに限定されるものではない。
【0278】
図13、
図14a~
図14gを参照すると、導電層15a’上にAuBe層20を形成する。例えば、導電層15a’の全面上にAuBe層20を形成する。ここで、AuBe層20はオーミック(Ohmic)物質層であってもよい。
【0279】
次いで、導電層15a’とAuBe層20の熱処理工程を行う。熱処理工程は、例えば、合金化工程であってもよく、約350℃以下で行われてもよい。このような熱処理工程により導電層15a’にAuBe層20のBeが拡散(diffusion)された第1電極層15aが形成されてもよい。
【0280】
次いで、
図13、
図14a~
図14hを参照すると、第1電極層15a上からAuBe層20を分離して上記AuBe層20を除去する。このとき、AuBe層20の分離は、ウェットエッチング工程で行うことができるが、本発明はこれに限定されない。
【0281】
図13、
図14a~
図14iを参照すると、第1電極層15a上に第2電極層15bを形成する。第2電極層15bは第1電極層15aをカバーして、後述する絶縁被膜14の製造工程の際に上記第1電極層15aを保護する。本発明の一実施例において、第2電極層15bは透明な金属酸化物で形成されてもよく、一定水準以上の厚さを有してもよい。順に積層された第1電極層15aと第2電極層15bは、第2導電性半導体層13にオーミック接触する電極層15であってもよい。
【0282】
上述したように、基板1上に順に積層された第1導電性半導体層11、活性層12、第2導電性半導体層13、及び電極層15は発光積層体LD’を構成することができる。
【0283】
図13、
図14a~
図14jを参照すると、発光積層体LD’の上部に複数の開口部を含むマスク(不図示)を配置してから1次エッチング工程を行って、ナノスケールまたはマイクロスケールの間隔で上記発光積層体LD’をパターニングし、複数の発光積層パターン10を形成する。
【0284】
1次エッチング工程の際にマスクの開口部に対応する発光積層体LD’の一領域がエッチングされて第1導電性半導体層11の一領域Aを外部に露出する溝部HMが形成されてもよい。ここで、溝部HMによって外部に露出される第1導電性半導体層11の一領域Aは、GaAs層11aの表面であってもよい。
【0285】
溝部HMは、各発光積層パターン10の上部面から垂直方向に沿って第1導電性半導体層11の一領域Aまで凹んだ形状を有していてもよい。ここで、各発光積層パターン10の上部面は電極層15の上部面15_1であってもよい。本発明の一実施例において、電極層15の上部面15_1は、上記電極層15の最上層に位置する第2電極層15bの上部面15b_1であってもよい。
【0286】
本発明の一実施例において、発光積層パターン10のそれぞれはナノスケールまたはマイクロスケールのサイズであってもよい。
【0287】
図13、
図14a~
図14kを参照すると、発光積層パターン10と第1導電性半導体層11の一領域A上に絶縁物質層14’を形成する。絶縁物質層14’は、上部絶縁物質層14b、側面絶縁物質層14a、及び下部絶縁物質層14cを含んでもよい。
【0288】
絶縁物質層14’として使用し得る物質は、SiO2、Si3N4、Al2O3及びTiO2からなる群より選択される何れか1つ以上を含んでもよい。
【0289】
図13、
図14a~
図14lを参照すると、2次エッチング工程を行って絶縁被膜14を形成する。
【0290】
2次エッチング工程により、各発光積層パターン10の側面を覆う側面絶縁物質層14aだけを含む絶縁被膜14が最終的に形成されてもよい。2次エッチング工程により、第2電極層15bの上部面15b_1が外部に露出されてもよい。このとき、絶縁被膜14の上部面14_2は、第2電極層15bの上部面15b_1と同じ面上に提供されてもよい。本発明の一実施例において、2次エッチング工程はドライエッチング法により行われてもよい。
【0291】
また、2次エッチング工程により犠牲層3の一部が除去されて上記犠牲層3の表面に少なくとも1つ以上の凹凸パターン3’が形成され、第1導電性半導体層11の外周面11_2の一部が外部に露出されてもよい。
【0292】
外部に露出された第1導電性半導体層11の外周面11_2の一部は絶縁被膜14の外側面14_3bに一致し、上記絶縁被膜14の外側面14_3bに延長されてもよい。絶縁被膜14によりカバーされる第1導電性半導体層11の外周面11_2の残りの部分は絶縁被膜14の内側面14_3aに一致し、上記絶縁被膜14の内側面14_3aに接触してもよい。これにより、絶縁被膜14によりカバーされない第1導電性半導体層11の外周面11_2の一部と上記絶縁被膜14によりカバーされる第1導電性半導体層11の外周面11_2の残りの部分は、互いに相違する周長を有する。例えば、第1導電性半導体層11の外周面11_2の一部の周長が第1導電性半導体層11の外周面11_2の残りの部分の周長より大きくてもよい。これにより、絶縁被膜14によりカバーされずに外部に露出された第1導電性半導体層11の直径D2を絶縁被膜14によりカバーされる第1導電性半導体層11の直径D1より大きくすることができる。
【0293】
凹凸パターン3’は、凹凸下面3_2、凹凸上面3_1、及び凹凸側面3_3を含んでもよい。凹凸上面3_1は第1導電性半導体層11の下部面11_1に接触する面であってもよい。凹凸下面3_2は、2次エッチング工程により犠牲層3の一部が除去されて外部に露出された面であってもよい。凹凸側面3_3は、凹凸上面3_1及び凹凸下面3_2と垂直な連結面であってもよい。また、凹凸側面3_3は、第1導電性半導体層11の外周面11_2の一部に延長されてもよい。
【0294】
2次エッチング工程により、絶縁物質層14’と犠牲層3のそれぞれの一部が除去されて第1導電性半導体層11の外周面11_2の一部が外部に露出されることにより、第1導電性半導体層11の下部面11_1が絶縁被膜14の下部面14_1より基板1にさらに隣接して位置してもよい。また、絶縁被膜14の下部面14_1が第1導電性半導体層11の下部面11_1より活性層12にさらに隣接して位置してもよい。絶縁被膜14の下部面14_1と第1導電性半導体層11の下部面11_1の間の距離差dは約100nm以下であってもよいが、これに限定されるものではない。
【0295】
実施例に応じて、2次エッチング工程の際に使用されるエッチングガスによって第2電極層15bはその一部が除去されてもよいが、上記第2電極層15bが一定水準以上の厚さを有するため、その下部に配置された第1電極層15aを十分にカバーすることができる。これにより、第1電極層15aが2次エッチング工程の際に使用されるエッチングガスの影響を受けないようにすることができる。即ち、第2電極層15bが第1電極層15a上に配置されて上記第1電極層15aを保護することにより、エッチングガスによる第1電極層15aの損傷を防止することができる。
【0296】
2次エッチング工程を行って基板1上には絶縁被膜14に取り囲まれた発光素子LDが形成されてもよい。
【0297】
図13、
図14a~
図14mを参照すると、化学的分離(Chemical lift-off;CLO)方式を用いて発光素子LDを基板1から分離する。化学的分離は、凹凸パターン3’を含む犠牲層3を除去して行うことができる。
【0298】
上述した製造工程により最終的に製造された発光素子LDのそれぞれは、第1導電性半導体層11の下部面11_1とその外周面11_2の一部が外部に露出された形態を含んでもよい。
【0299】
図15は本発明の一実施例による発光素子を示したもので、
図12aのVI~VI’線に対応する断面図である。
【0300】
図15の発光素子は、絶縁被膜の下部面が第1導電性半導体層の下部面から下部方向に突出している点を除いては、
図13の発光素子と実質的に類似または同一であってもよい。
【0301】
そこで、
図15の発光素子と関連して、重複する説明を避けるために上述した実施例と異なる点を中心として説明する。本実施例において特に説明しない部分は上述した一実施例に従い、同じ番号は同じ構成要素を、類似する番号は類似する構成要素を示す。
【0302】
図12a及び
図15を参照すると、本発明の一実施例による発光素子LDは、長さL方向に沿って第1導電性半導体層11、活性層12、第2導電性半導体層13、電極層15が順に積層された発光積層パターン10を含んでもよい。また、発光素子LDは、発光積層パターン10の表面に提供された絶縁被膜14をさらに含んでもよい。
【0303】
本発明の一実施例において、絶縁被膜14は、第1導電性半導体層11の外周面11_2、活性層12の外周面、第2導電性半導体層13の外周面、及び電極層15の外周面のそれぞれをカバーすることができる。絶縁被膜14が第1導電性半導体層11の外周面11_2をカバーすることにより、第1導電性半導体層11の外周面11_2は絶縁被膜14の内側面14_3aに一致することができる。このため、第1導電性半導体層11の外周面11_2の周長は、絶縁被膜14の内側面14_3aの周長と同一であってもよい。本発明の一実施例において、第1導電性半導体層11の外周面11_2の周長は、上記第1導電性半導体層11の下部面11_1の周長と同一であってもよい。従って、第1導電性半導体層11の下部面11_1の直径は発光積層パターン10の直径Dと同一であってもよい。
【0304】
また、絶縁被膜14は、電極層15の上部面15_1と第1導電性半導体層11の下部面11_1をカバーしなくてもよい。ここで、電極層15の上部面15_1は電極層15に含まれた第2電極層15bの上部面15b_1であってもよい。
【0305】
絶縁被膜14の下部面14_1は、発光素子LDの長さL方向上において第1導電性半導体層11の下部面11_1より下側方向に突出してもよい。これにより、絶縁被膜14の下部面14_1と第1導電性半導体層11の下部面11_1が異なる面上に配置されてもよい。特に、第1導電性半導体層11の下部面11_1は、絶縁被膜14の下部面14_1より活性層12にさらに隣接して位置してもよい。絶縁被膜14の下部面14_1と第1導電性半導体層11の下部面11_1は、一定間隔dを置いて発光素子LDの長さL方向に交差する水平方向に平行であることができる。
【0306】
図16は本発明の一実施例による表示装置を示したもので、特に
図1aに示された発光素子を発光源として使用した表示装置の概略的な平面図である。
【0307】
図16には、便宜上、映像が表示される表示領域を中心に上記表示装置の構造を簡単に示した。但し、実施例に応じて図示されていない少なくとも1つの駆動回路部(例えば、走査駆動部及びデータ駆動部)及び/または複数の信号配線が上記表示装置にさらに配置されてもよい。
【0308】
図1a及び
図16を参照すると、本発明の一実施例による表示装置は、基板SUBと、基板SUB上に設けられ、少なくとも1つの発光素子LDを含む複数の画素PXLと、基板SUB上に設けられ、画素PXLを駆動する駆動部(不図示)と、画素PXLと駆動部を連結する配線部(不図示)と、を含んでもよい。
【0309】
表示装置は、発光素子LDを駆動する方式によってパッシブマトリクス型表示装置とアクティブマトリクス型表示装置に分類することができる。例えば、表示装置がアクティブマトリクス型で具現される場合、画素PXLのそれぞれは、発光素子LDに供給される電流量を制御する駆動トランジスタと駆動トランジスタにデータ信号を伝達するスイッチングトランジスタなどを含んでもよい。
【0310】
最近では、解像度、コントラスト、動作速度の観点から画素PXL毎に選択して点灯するアクティブマトリクス型表示装置が主流となっているが、本発明はこれに限定されず、画素PXLグループ別に点灯するパッシブマトリックス型表示装置も発光素子LDを駆動するための構成要素(例えば、第1及び第2電極など)を使用することができる。
【0311】
基板SUBは表示領域DA及び非表示領域NDAを含んでもよい。
【0312】
実施例に応じて、表示領域DAは表示装置の中央領域に配置され、非表示領域NDAは表示領域DAを取り囲むように表示装置の端領域に配置されてもよい。但し、表示領域DA及び非表示領域NDAの位置はこれに限定されず、これらの位置は変更されてもよい。
【0313】
表示領域DAは、映像を表示する画素PXLが設けられる領域であってもよい。非表示領域NDAは、画素PXLを駆動するための駆動部、及び画素PXLと駆動部を連結する配線部の一部が設けられる領域であってもよい。
【0314】
表示領域DAは様々な形状を有することができる。例えば、表示領域DAは直線からなる辺を含む閉じた形状の多角形、曲線からなる辺を含む円、楕円など、直線と曲線からなる辺を含む半円、半楕円などの様々な形状で設けられてもよい。
【0315】
非表示領域NDAは表示領域DAの少なくとも一側に設けられてもよい。本発明の一実施例において、非表示領域NDAは表示領域DAの周長を取り囲んでもよい。
【0316】
基板SUBは硬性基板または可撓性基板であってもよく、その材料や物性は特に限定されない。例えば、基板SUBは、ガラスまたは強化ガラスからなる硬性基板、またはプラスチックまたは金属材質の薄膜フィルムからなる可撓性基板であってもよい。また、基板SUBは透明基板であってもよいが、これに限定されない。例えば、基板SUBは、半透明基板、不透明基板、または反射性基板であってもよい。
【0317】
画素PXLのそれぞれは基板SUB上の表示領域DA内に設けられてもよい。画素PXLのそれぞれは映像を表示する最小単位であり、複数個で設けられてもよい。
【0318】
画素PXLのそれぞれは、対応する走査信号及びデータ信号によって駆動される発光素子LDを含んでもよい。発光素子LDは、マイクロスケールまたはナノスケール程度に小さなサイズを有し、隣接して配置された発光素子と互いに並列に連結されてもよい。発光素子LDは各画素PXLの光源を構成することができる。
【0319】
また、画素PXLのそれぞれは複数のサブ画素を含んでもよい。例えば、各画素PXLは、第1サブ画素SP1、第2サブ画素SP2及び第3サブ画素SP3を含んでもよい。実施例に応じて、第1、第2及び第3サブ画素SP1、SP2、SP3は、互いに異なる色の光を放出してもよい。例えば、第1サブ画素SP1は赤色の光を放出する赤色サブ画素で、第2サブ画素SP2は緑色の光を放出する緑色サブ画素で、第3サブ画素SP3は青色の光を放出する青色サブ画素であってもよい。但し、各画素PXLを構成するサブ画素の色、種類、及び/または個数などは特に限定されず、例えば、各サブ画素が放出する光の色は多様に変更されてもよい。また、
図16には、表示領域DAに画素PXLがストライプ状に配列されている実施例を示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、表示領域DAは現在公知の様々な画素配列の形態であってもよい。
【0320】
駆動部は配線部を介して各画素PXLに信号を供給し、これにより、各画素PXLの駆動を制御することができる。
図16では、説明の便宜上、配線部は省略されている。
【0321】
駆動部は、走査線を介して画素PXLに走査信号を供給する走査駆動部と、発光制御線を介して画素PXLに発光制御信号を供給する発光駆動部と、データ線を介して画素PXLにデータ信号を供給するデータ駆動部と、タイミング制御部と、を含んでもよい。タイミング制御部は、走査駆動部、発光駆動部、及びデータ駆動部を制御することができる。
【0322】
図17a~
図17cは、
図16の表示装置の単位発光領域を様々な実施例に応じて示した回路図である。
【0323】
図17a~
図17cにおいて、第1~第3サブ画素のそれぞれは能動型画素からなってもよい。但し、第1~第3サブ画素のそれぞれの種類、構造、及び/または駆動方式は特に限定されない。例えば、第1~第3サブ画素のそれぞれは、現在公知の多様な構造の受動型または能動型表示装置の画素で構成されてもよい。
【0324】
また、
図17a~
図17cにおいて、第1~第3サブ画素は実質的に同一または類似する構造であってもよい。以下では、便宜上、第1~第3サブ画素のうち第1サブ画素を代表で説明する。
【0325】
まず、
図1a、
図16、及び
図17aを参照すると、第1サブ画素SP1は、データ信号に対応する輝度の光を生成する発光部
EMCと、上記発光部
EMCを駆動するための画素駆動回路144と、を含んでもよい。
【0326】
実施例に応じて、発光部EMCは、第1駆動電源VDDと第2駆動電源VSSの間に並列に連結された複数の発光素子LDを含んでもよい。ここで、第1駆動電源VDDと第2駆動電源VSSは異なる電位を有していてもよい。例えば、第1駆動電源VDDは高電位電源に設定され、第2駆動電源VSSは低電位電源に設定されてもよい。このとき、第1及び第2駆動電源VDD、VSSの電位差は、第1サブ画素SP1の発光期間の間発光素子LDのしきい値電圧以上に設定されてもよい。発光素子LDのそれぞれの第1電極(例えば、アノード電極)は、画素駆動回路144を経由して第1駆動電源VDDに接続され、発光素子LDのそれぞれの第2電極(例えば、カソード電極)は第2駆動電源VSSに接続される。
【0327】
発光素子LDのそれぞれは、画素駆動回路144によって制御される駆動電流に相応する輝度で発光することができる。
【0328】
一方、
図17a~
図17cには、発光素子LDが第1及び第2駆動電源VDD、VSSの間に互いに同じ方向(例えば、順方向)で並列連結された実施例を示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、他の実施例では、発光素子LDのうち一部は第1及び第2駆動電源VDD、VSSの間に順方向に連結され、他の一部は逆方向に連結されてもよい。第1及び第2駆動電源VDD、VSSのうち1つは交流電圧の形態で供給されてもよい。この場合、発光素子LDは連結方向が同じグループ別に交互に発光することができる。または、さらに他の実施例では、第1サブ画素SP1が単一の発光素子LDだけを含んでもよい。
【0329】
本発明の一実施例によると、画素駆動回路144は、第1及び第2トランジスタT1、T2とストレージキャパシタCstを含んでもよい。但し、画素駆動回路144の構造は、
図17aに示された実施例に限定されない。
【0330】
第1トランジスタT1(スイッチングトランジスタ)の第1電極はデータ線Djに接続され、第2電極は第1ノードN1に接続される。ここで、第1トランジスタT1の第1電極と第2電極は互いに異なる電極であり、例えば、第1電極がソース電極であれば、第2電極はドレイン電極であってもよい。そして、第1トランジスタT1のゲート電極は走査線Siに接続される。
【0331】
このような第1トランジスタT1は、走査線Siから第1トランジスタT1がターンオンできる電圧(例えば、ロー電圧)の走査信号が供給されるときターンオンされて、データ線Djと第1ノードN1を電気的に連結する。このとき、データ線Djには該当フレームのデータ信号が供給され、これにより、第1ノードN1にデータ信号が伝達される。第1ノードN1に伝達されたデータ信号はストレージキャパシタCstに充電される。
【0332】
第2トランジスタT2(駆動トランジスタ)の第1電極は第1駆動電源VDDに接続され、第2電極は発光素子LDのそれぞれの第1電極に電気的に連結される。第2トランジスタT2のゲート電極は第1ノードN1に接続される。このような第2トランジスタT2は、第1ノードN1の電圧に対応して発光素子LDに供給される駆動電流の量を制御する。
【0333】
ストレージキャパシタCstの一電極は第1駆動電源VDDに接続され、他の電極は第1ノードN1に接続される。このようなストレージキャパシタCstは第1ノードN1に供給されるデータ信号に対応する電圧を充電し、次のフレームのデータ信号が供給されるまで充電された電圧を保持する。
【0334】
便宜上、
図17aでは、データ信号を第1サブ画素SP1の内部に伝達するための第1トランジスタT1と、データ信号を保存するためのストレージキャパシタCstと、上記データ信号に対応する駆動電流を発光素子LDに供給するための第2トランジスタT2と、を含む比較的単純な構造の画素駆動回路144を示した。
【0335】
しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、画素駆動回路144の構造は多様に変更実施されてもよい。例えば、画素駆動回路144は、第2トランジスタT2のしきい値電圧を補償するためのトランジスタ素子、第1ノードN1を初期化するためのトランジスタ素子、及び/または発光素子LDの発光時間を制御するためのトランジスタ素子などのような少なくとも1つのトランジスタ素子や、第1ノードN1の電圧をブーストするためのブーストキャパシタなどのような他の回路素子を追加的にさらに含んでもよい。
【0336】
また、
図17aでは、画素駆動回路144に含まれるトランジスタ、例えば、第1及び第2トランジスタT1、T2の全てをP型トランジスタで示したが、本発明はこれに限定されない。即ち、画素駆動回路144に含まれる第1及び第2トランジスタT1、T2のうち少なくとも1つは、N型トランジスタに変更されてもよい。
【0337】
次に、
図1a、
図16、及び
図17bを参照すると、本発明の一実施例によると、第1及び第2トランジスタT1、T2はN型トランジスタで具現されてもよい。
図17bに示された画素駆動回路144は、トランジスタタイプの変更による一部の構成要素の接続位置の変更を除き、その構成や動作が
図17aの画素駆動回路144と類似する。従って、それに対する詳細な説明は省略する。
【0338】
本発明の一実施例において、画素駆動回路144の構成は
図17a及び
図17bに示された実施例に限定されない。例えば、画素駆動回路144は
図17cに示された実施例のように構成されてもよい。
【0339】
図1a、
図16、及び
図17cを参照すると、画素駆動回路144は、第1サブ画素SP1の走査線Si及びデータ線Djに連結されてもよい。例えば、第1サブ画素SP1が表示領域DAのi番目の行及びj番目の列に配置される場合、第1サブ画素SP1の画素駆動回路144は、表示領域DAのi番目の走査線Si及びj番目のデータ線Djに連結されてもよい。
【0340】
また、実施例に応じて、画素駆動回路144は少なくとも1つの他の走査線にさらに連結されてもよい。例えば、表示領域DAのi番目の行に配置された第1サブ画素SP1は、i-1番目の走査線Si-1及び/またはi+1番目の走査線Si+1にさらに連結されてもよい。
【0341】
また、実施例に応じて、画素駆動回路144は、第1及び第2駆動電源VDD、VSSの他にも第3の電源にさらに連結されてもよい。例えば、画素駆動回路144は初期化電源Vintにも連結されてもよい。
【0342】
画素駆動回路144は、第1~第7トランジスタT1~T7とストレージキャパシタCstを含んでもよい。
【0343】
第1トランジスタT1(駆動トランジスタ)の一電極、例えば、ソース電極は第5トランジスタT5を経由して第1駆動電源VDDに接続され、他の一電極、例えば、ドレイン電極は第6トランジスタT6を経由して発光素子LDの一側端部に接続されてもよい。そして、第1トランジスタT1のゲート電極は第1ノードN1に接続されてもよい。このような第1トランジスタT1は、第1ノードN1の電圧に対応して、発光素子LDを経由して第1駆動電源VDDと第2駆動電源VSSの間に流れる駆動電流を制御する。
【0344】
第2トランジスタT2(スイッチングトランジスタ)は、第1サブ画素SP1に連結されたj番目のデータ線Djと第1トランジスタT1のソース電極の間に接続される。また、上記第2トランジスタT2のゲート電極は、第1サブ画素SP1に連結されたi番目の走査線Siに接続される。このような第2トランジスタT2は、i番目の走査線Siからゲートオン電圧(例えば、ロー電圧)の走査信号が供給されるときターンオンされてj番目のデータ線Djを第1トランジスタT1のソース電極に電気的に連結する。従って、第2トランジスタT2がターンオンされると、j番目のデータ線Djから供給されるデータ信号が第1トランジスタT1に伝達される。
【0345】
第3トランジスタT3は、第1トランジスタT1のドレイン電極と第1ノードN1の間に接続される。そして、第3トランジスタT3のゲート電極はi番目の走査線Siに接続される。このような第3トランジスタT3は、i番目の走査線Siからゲートオン電圧の走査信号が供給されるときターンオンされて第1トランジスタT1のドレイン電極と第1ノードN1を電気的に連結する。従って、第3トランジスタT3がターンオンされるとき、第1トランジスタT1はダイオード状に接続される。
【0346】
第4トランジスタT4は第1ノードN1と初期化電源Vintの間に接続される。そして、第4トランジスタT4のゲート電極は以前の走査線、例えば、i-1番目の走査線Si-1に接続される。このような第4トランジスタT4は、i-1番目の走査線Si-1にゲートオン電圧の走査信号が供給されるときターンオンされて初期化電源Vintの電圧を第1ノードN1に伝達する。ここで、初期化電源Vintは、データ信号の最低電圧以下の電圧を有していてもよい。
【0347】
第5トランジスタT5は第1駆動電源VDDと第1トランジスタT1の間に接続される。そして、第5トランジスタT5のゲート電極は対応する発光制御線、例えば、i番目の発光制御線Eiに接続される。このような第5トランジスタT5はi番目の発光制御線Eiにゲートオフ電圧の発光制御信号が供給されるときターンオフされ、それ以外の場合にターンオンされる。
【0348】
第6トランジスタT6は第1トランジスタT1と発光素子LDの一端部の間に接続される。そして、第6トランジスタT6のゲート電極はi番目の発光制御線Eiに接続される。このような第6トランジスタT6は、i番目の発光制御線Eiにゲートオフ電圧の発光制御信号が供給されるときターンオフされ、それ以外の場合にターンオンされる。
【0349】
第7トランジスタT7は発光素子LDの一端部と初期化電源Vintの間に接続される。そして、第7トランジスタT7のゲート電極は次の段の走査線のうち何れか1つ、例えば、i+1番目の走査線Si+1に接続される。このような第7トランジスタT7は、i+1番目の走査線Si+1にゲートオン電圧の走査信号が供給されるときターンオンされて初期化電源Vintの電圧を発光素子LDの一端部に供給する。
【0350】
ストレージキャパシタCstは第1駆動電源VDDと第1ノードN1の間に接続される。このようなストレージキャパシタCstは、各フレーム期間に第1ノードN1に供給されるデータ信号及び第1トランジスタT1のしきい値電圧に対応する電圧を貯蔵する。
【0351】
便宜のために、
図17cでは、第1~第7トランジスタT1~T7の全てをP型トランジスタで示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、画素駆動回路144に含まれる第1~第7トランジスタT1~T7のうち少なくとも1つがN型トランジスタに変更されたり、上記第1~第7トランジスタT1~T7の全てがN型トランジスタに変更されたりしてもよい。
【0352】
図18は
図16に示された画素のうち1つの画素に含まれた第1~第3サブ画素を概略的に示した平面図であり、
図19は
図18のVII~VII’線に沿った断面図であり、
図20は
図19のEA1領域を概略的に拡大した断面図であり、
図21は
図20のEA2領域を概略的に拡大した断面図である。
【0353】
図18には、便宜上、それぞれのサブ画素内に設けられた複数の発光素子が水平方向に整列されたものを示したが、上記発光素子の配列はこれに限定されない。例えば、上記発光素子のうち少なくとも一部は上記水平方向と交差する方向に整列されてもよい。
【0354】
また、
図18では、便宜上、上記発光素子に連結されるトランジスタ及び上記トランジスタに連結された信号配線の図示を省略した。
【0355】
これに加えて、
図18~
図21には、それぞれの電極を単一の電極層としてだけ図示するなど上記1つの画素の構造を単純化して示したが、本発明はこれに限定されない。
【0356】
図1a、
図16、
図18~
図21を参照すると、本発明の一実施例による表示装置は、複数の画素PXLが設けられた基板SUBを含んでもよい。
【0357】
画素PXLのそれぞれは、基板SUB上に設けられた第1サブ画素SP1、第2サブ画素SP2、及び第3サブ画素SP3を含んでもよい。本発明の一実施例において、第1サブ画素SP1は赤色サブ画素で、上記第2サブ画素SP2は緑色サブ画素で、上記第3サブ画素SP3は青色サブ画素であってもよい。
【0358】
第1~第3サブ画素SP1~SP3のそれぞれは、光を放出する発光領域EMAと発光領域EMAの周辺に位置する周辺領域PPAを含んでもよい。本発明の一実施例において、第1~第3サブ画素SP1~SP3のそれぞれの画素領域は、該当サブ画素の発光領域EMAと周辺領域PPAを含んでもよい。
【0359】
第1~第3サブ画素SP1~SP3のそれぞれの画素領域には、基板SUB、画素回路部PCL、及び表示素子層DPLが設けられてもよい。
【0360】
第1~第3サブ画素SP1~SP3のそれぞれの画素回路部PCLは、基板SUB上に配置されたバッファ層BFLと、上記バッファ層BFL上に配置された第1及び第2トランジスタT1、T2と、駆動電圧配線DVLと、を含んでもよい。また、第1~第3サブ画素SP1~SP3のそれぞれの画素回路部PCLは、第1及び第2トランジスタT1、T2と駆動電圧配線DVL上に設けられた保護層PSVをさらに含んでもよい。
【0361】
基板SUBはガラス、有機高分子、水晶などの絶縁性材料を含んでもよい。また、基板SUBは曲がったり折り曲げられたりできるように可撓性(flexibility)を有する材料からなってもよく、単層構造または多層構造であってもよい。
【0362】
バッファ層BFLは基板SUB上に設けられ、第1及び第2トランジスタT1、T2に不純物が拡散するのを防止することができる。バッファ層BFLは、基板SUBの材料及び工程条件に応じて省略されてもよい。
【0363】
第1トランジスタT1は、対応するサブ画素の表示素子層DPLに備えられた発光素子LDのうち一部に電気的に連結されて発光素子LDを駆動する駆動トランジスタであり、第2トランジスタT2は、第1トランジスタT1をスイッチングするスイッチングトランジスタであってもよい。
【0364】
第1及び第2トランジスタT1、T2のそれぞれは、半導体層SCL、ゲート電極GE、ソース及びドレイン電極SE、DEを含んでもよい。
【0365】
半導体層SCLはバッファ層BFL上に配置されてもよい。半導体層SCLはソース電極SEに接触されるソース領域とドレイン電極DEに接触されるドレイン領域を含んでもよい。ソース領域と上記ドレイン領域の間の領域はチャネル領域であってもよい。
【0366】
半導体層SCLは、ポリシリコン、アモルファスシリコン、酸化物半導体などからなる半導体パターンであってもよい。チャネル領域は不純物がドープされない半導体パターンで、真性半導体であってもよい。ソース領域及びドレイン領域は不純物がドープされた半導体パターンであってもよい。
【0367】
ゲート電極GEは、ゲート絶縁層GIを介して半導体層SCL上に設けられてもよい。
【0368】
ソース電極SEとドレイン電極DEのそれぞれは、層間絶縁層ILDとゲート絶縁層GIを貫通するコンタクトホールを介して半導体層SCLのソース領域及びドレイン領域に接触してもよい。
【0369】
駆動電圧配線DVLは層間絶縁層ILD上に設けられてもよいが、本発明はこれに限定されず、実施例に応じて画素回路部PCL内に含まれた絶縁層のうち何れか1つの絶縁層上に設けられてもよい。駆動電圧配線DVLには第2駆動電源(
図17aのVSSを参照)が印加されてもよい。
【0370】
保護層PSVは、第1トランジスタT1のドレイン電極DEの一部を露出する第1コンタクトホールCH1と駆動電圧配線DVLの一部を露出する第2コンタクトホールCH2を含んでもよい。
【0371】
第1~第3サブ画素SP1~SP3のそれぞれの表示素子層DPLは、保護層PSV上に設けられた隔壁(またはバンク)PWと、第1及び第2電極REL1、REL2と、第1及び第2連結配線CNL1、CNL2と、複数の発光素子LDと、第1及び第2コンタクト電極CNE1、CNE2と、を含んでもよい。
【0372】
隔壁PWは、第1~第3サブ画素SP1~SP3のそれぞれの発光領域EMA内の保護層PSV上に設けられてもよい。図面に直接図示していないが、隔壁PWと同じ物質からなる画素定義膜(またはダム部)が隣接するサブ画素の間の周辺領域PPAに形成及び/または設けられることで、各サブ画素の発光領域EMAを定義することができる。
【0373】
隔壁PWは、保護層PSV上において隣接して配置された隔壁PWと一定間隔離隔されてもよい。隣接する2つの隔壁PWは、1つの発光素子LDの長さL以上に保護層PSV上において離隔されてもよい。隔壁PWは、
図19に示したように保護層PSVの一面から上部に向かうほど幅が狭くなる半円、半楕円などの断面を有する曲面を含むことができるが、本発明はこれに限定されない。
【0374】
実施例に応じて、隔壁PWは、保護層PSVの一面から上部に向かうほど幅が狭くなる台形の断面を有することもできる。断面上で見たとき、隔壁PWの形状は上述した実施例に限定されるものではなく、発光素子LDのそれぞれから出射された光の効率を向上させる範囲内で多様に変更されてもよい。隣接する2つの隔壁PWは、保護層PSV上の同じ平面上に配置されてもよく、同じ高さを有してもよい。
【0375】
発光素子LDのそれぞれは無機結晶構造の材料を用いた超小型の、例えば、ナノまたはマイクロスケール程度に小さなサイズの、発光ダイオードであってもよい。
【0376】
発光素子LDのそれぞれは、各発光素子LDの長さL方向に沿って第1導電性半導体層11、活性層12、第2導電性半導体層13、及び電極層15が順に積層された発光積層パターン10を含んでもよい。
【0377】
発光素子LDのそれぞれは、長さL方向に沿って第1端部EP1と第2端部EP2を有してもよい。本発明の一実施例において、各発光素子LDの第1端部EP1には第1導電性半導体層11が配置され、その第2端部EP2には電極層15が配置されてもよい。このとき、各発光素子LDは、上記発光素子LDの両端部EP1、EP2に位置し、外部に露出された第1導電性半導体層11の下部面11_1と電極層15の上部面15_1を含んでもよい。
【0378】
各発光素子LDは、各発光積層パターン10の表面に設けられた絶縁被膜14をさらに含んでもよい。絶縁被膜14は、少なくとも活性層12の外周面を取り囲むように各発光積層パターン10の表面に形成されてもよく、その他に第1及び第2導電性半導体層11、13の一領域と電極層15の外周面をさらに取り囲んでもよい。
【0379】
絶縁被膜14は、長さL方向上において発光素子LDの両端部EP1、EP2に位置する第1及び第2導電性半導体層11、13のうち第1導電性半導体層11の一部をカバーせずに外部に露出させることができる。絶縁被膜14は、発光素子LDの長さL方向に交差する一方向に第1導電性半導体層11の下部面11_1と平行な下部面14_1と、長さL方向上において上記下部面14_1と対向する上部面14_2と、長さL方向に発光積層パターン10の表面の一部を覆う側面14_3と、を含んでもよい。絶縁被膜14の下部面14_1、絶縁被膜14の上部面14_2、及び絶縁被膜14の側面14_3は互いに連結され連続してもよい。絶縁被膜14は、内側面14_3a及び外側面14_3bを含んでもよい。
【0380】
本発明の一実施例において、絶縁被膜14は電極層15の外周面を全体的に取り囲んでもよい。このような場合、絶縁被膜14の上部面14_2と電極層15の上部面15_1は、同じ面上に設けられてもよい。
【0381】
本発明の一実施例において、絶縁被膜14は、発光素子LDの一側端部(例えば、円柱の下部)に位置する第1導電性半導体層11の下部面11_1と上記第1導電性半導体層11の外周面11_2の一部をカバーしない。絶縁被膜14によりカバーされない第1導電性半導体層11の下部面11_1と外周面11_2の一部は、外部に露出されてもよい。第1導電性半導体層11の外周面11_2の一部を除いた外周面11_2の残りの部分は、絶縁被膜14によりカバーされてもよい。
【0382】
絶縁被膜14によりカバーされない第1導電性半導体層11の外周面11_2の一部は絶縁被膜14の外側面14_3bに一致し、絶縁被膜14によりカバーされる第1導電性半導体層11の外周面11_2の残りの部分は絶縁被膜14の内側面14_3aに一致してもよい。
【0383】
発光素子LD上にそれぞれ発光素子LDのそれぞれの上面の一部をカバーする第2絶縁層INS2が設けられてもよい。発光素子LDのそれぞれと保護層PSVの間には第1絶縁層INS1が設けられてもよい。
【0384】
第1連結配線CNL1は、上記第1~第3サブ画素SP1~SP3のそれぞれから第1方向DR1に延長されてもよい。第1連結配線CNL1は、第1~第3サブ画素SP1~SP3のそれぞれを独立して駆動するために対応する1つのサブ画素内にのみ設けられてもよい。
【0385】
第2連結配線CNL2は第1連結配線CNL1の延長方向と平行に延長されてもよい。第2連結配線CNL2は第1~第3サブ画素SP~SP3に共通して設けられてもよい。これにより、第1~第3サブ画素SP1~SP3は上記第2連結配線CNL2に共通して連結されてもよい。
【0386】
第1及び第2電極REL1、REL2のそれぞれは、第1~第3サブ画素SP1~SP3のそれぞれの発光領域EMAに設けられ、第1方向DR1と交差する第2方向DR2に沿って延長されてもよい。第1及び第2電極REL1、REL2は同じ平面上に設けられ、一定間隔離隔されてもよい。
【0387】
第1電極REL1は、第1方向DR1に延長された第1連結配線CNL1から第2方向DR2に沿って分岐された第1-1電極REL1_1と第1-2電極REL1_2を含んでもよい。第1-1電極REL1_1と、第1-2電極REL1_2と、第1連結配線CNL1は一体で設けられて電気的及び/または物理的に互いに連結されてもよい。
【0388】
第2電極REL2は第2方向DR2に沿って延長され、第2連結配線CNL2と電気的に連結されてもよい。本発明の一実施例において、第2電極REL2は第2連結配線CNL2から第2方向DR2に沿って分岐されてもよい。これにより、第2電極REL2と第2連結配線CNL2は一体で設けられて電気的及び/または物理的に互いに連結されてもよい。
【0389】
第1及び第2電極REL1、REL2のそれぞれは、第1~第3サブ画素SP1~SP3のそれぞれの発光領域EMA内に発光素子LDを整列するための整列電極として機能してもよい。
【0390】
第1~第3サブ画素SP1~SP3のそれぞれの発光領域EMA内に発光素子LDが整列される前に、第1電極RELには第1連結配線CNL1を介して第1整列電圧が印加され、第2電極REL2には第2連結配線CNL2を介して第2整列電圧が印加されてもよい。第1整列電圧と第2整列電圧は互いに異なる電圧レベルを有してもよい。第1電極REL1と第2電極REL2のそれぞれに互いに異なる電圧レベルを有する所定の整列電圧が印加されることによって、第1電極REL1と第2電極REL2の間に電界が形成されてもよい。電界により第1電極REL1と第2電極REL2の間の保護層PSV上に発光素子LDが整列されてもよい。
【0391】
平面上で見たとき、第2電極REL2は第1-1電極REL1_1と第1-2電極REL1_2の間に設けられ、第1-1及び第1-2電極REL1_1、REL1_2と一定間隔離隔されてもよい。第1-1電極REL1_1と、第1-2電極REL1_2と、第2電極REL2は、保護層PSV上において互いに交互に配置されてもよい。
【0392】
第1~第3サブ画素SP1~SP3のそれぞれの発光領域EMA内に発光素子LDが整列された後、第1及び第2電極REL1、REL2のそれぞれは、発光素子LDを駆動するための駆動電極として機能してもよい。
【0393】
第1及び第2電極REL1、REL2は、発光素子LDのそれぞれの両端部EP1、EP2から出射される光を表示装置の画像が表示される方向(例えば、正面方向)に進行するように一定の反射率を有する材料からなってもよい。
【0394】
本発明の一実施例において、第1及び第2電極REL1、REL2と、第1連結配線CNL1と、第2連結配線CNL2は同じ層に提供され、同じ物質からなってもよい。
【0395】
第1及び第2電極REL1、REL2と、第1連結配線CNL1と、第2連結配線CNL2は、一定の反射率を有する導電性材料からなってもよい。導電性材料としては、Ag、Mg、Al、Pt、Pd、Au、Ni、Nd、Ir、Cr、Ti、これらの合金のような金属、ITO(indium tin oxide)、IZO(indium zinc oxide)、ZnO(zinc oxide)、ITZO(indium tin zinc oxide)のような導電性酸化物、PEDOTのような導電性高分子などが含まれてもよい。
【0396】
第1及び第2電極REL1、REL2と、第1連結配線CNL1と、第2連結配線CNL2の材料は、上述した材料に限定されない。
【0397】
また、第1及び第2電極REL1、REL2と、第1連結配線CNL1と、第2連結配線CNL2は単一膜で形成されてもよいが、本発明はこれに限定されず、金属、導電性酸化物、導電性高分子のうち2以上の物質が積層された多重膜で形成されてもよい。
【0398】
第1及び第2電極REL1、REL2と、第1連結配線CNL1と、第2連結配線CNL2のそれぞれは、発光素子LDのそれぞれの両端部EP1、EP2に信号を伝達するとき、信号遅延による電圧降下を最小化するために多重膜で形成されてもよい。
【0399】
第1及び第2電極REL1、REL2は隔壁PWの形状に対応する形状を有するため、発光素子LDのそれぞれの両端部EP1、EP2から出射された光は、第1及び第2電極REL1、REL2によって反射されて表示装置の正面方向にさらに進行することができる。従って、発光素子LDのそれぞれから出射された光の効率が向上する。
【0400】
本発明の一実施例において、隔壁PWと、第1及び第2電極REL1、REL2は発光素子LDのそれぞれから出射された光を表示装置の正面方向に進行させて発光素子LDの出光効率を向上させる反射部材として機能してもよい。
【0401】
第1及び第2電極REL1、REL2のうち何れか1つの電極はアノード電極で、残り1つの電極はカソード電極であってもよい。本発明の一実施例において、第1電極REL1はアノード電極で、第2電極REL2はカソード電極であってもよい。
【0402】
本発明の一実施例において、発光素子LDは、第1-1電極REL1_1と第2電極REL2の間に整列された複数の第1発光素子LD1と、第2電極REL2と第1-2電極REL1_2の間に整列された複数の第2発光素子LD2とに区分されてもよい。
【0403】
本発明の一実施例において、第1連結配線CNL1は、保護層PSVの第1コンタクトホールCH1を介して第1トランジスタT1のドレイン電極DEに電気的に連結されてもよい。第1連結配線CNL1は第1電極REL1と一体で設けられるため、上記第1連結配線CNL1に印加された第1トランジスタT1の信号は第1電極REL1に伝達されてもよい。
【0404】
第1電極REL1は、発光素子LDのそれぞれの両端部EP1、EP2のうち1つの端部に隣接して配置され、第1コンタクト電極CNE1を介して発光素子LDのそれぞれに電気的に連結されてもよい。これにより、第1電極REL1に印加された第1トランジスタT1の信号が第1コンタクト電極CNE1を介して発光素子LDのそれぞれに伝達されてもよい。
【0405】
本発明の一実施例において、第2連結配線CNL2は、保護層PSVの第2コンタクトホールCH2を介して駆動電圧配線DVLに電気的に連結されてもよい。第2連結配線CNL2は第2電極REL2と一体で設けられるため、上記第2連結配線CNL2に印加された駆動電圧配線DVLの第2駆動電源VSSが第2電極REL2に伝達されてもよい。
【0406】
第2電極REL2は、発光素子LDのそれぞれの両端部EP1、EP2のうち残りの端部に隣接して配置され、第2コンタクト電極CNE2を介して発光素子LDのそれぞれに電気的に連結されてもよい。これにより、第2電極REL2に印加された第2駆動電源VSSが発光素子LDのそれぞれに伝達されてもよい。
【0407】
第1電極REL1上には第1電極REL1と発光素子LDのそれぞれの両端部EP1、EP2のうち1つの端部を電気的及び/または物理的に安定的に連結する第1コンタクト電極CNE1が設けられてもよい。第1コンタクト電極CNE1は、発光素子LDのそれぞれから出射され第1電極REL1によって表示装置の正面方向に反射された光が損失なく上記正面方向に進行できるように透明な導電性材料からなってもよい。
【0408】
第1コンタクト電極CNE1は、平面上で見たとき、第1電極REL1をカバーし、第1電極REL1に重畳されてもよい。また、第1コンタクト電極CNE1は、発光素子LDのそれぞれの両端部EP1、EP2のうち1つの端部に部分的に重畳されてもよい。
【0409】
本発明の一実施例において、第1コンタクト電極CNE1は、第1-1電極REL1_1上に設けられた第1-1コンタクト電極CNE1_1と、第1-2電極REL1_2上に設けられた第1-2コンタクト電極CNE1_2と、を含んでもよい。
【0410】
第1コンタクト電極CNE1上には第1コンタクト電極CNE1をカバーする第3絶縁層INS3が設けられてもよい。第3絶縁層INS3は、第1コンタクト電極CNE1が外部に露出しないようにして第1コンタクト電極CNE1の腐食を防止することができる。
【0411】
第3絶縁層INS3は、無機材料からなる無機絶縁膜または有機材料からなる有機絶縁膜を含んでもよい。第3絶縁層INS3は、図面に示されたように単一層からなってもよいが、本発明はこれに限定されない。例えば、第3絶縁層INS3は多重層からなってもよい。第3絶縁層INS3が多重層からなる場合、第3絶縁層INS3は、複数の無機絶縁膜または複数の有機絶縁膜が交互に積層された構造を有してもよい。例えば、第3絶縁層INS3は、第1無機絶縁膜、有機絶縁膜、及び第2無機絶縁膜が順に積層された構造であってもよい。
【0412】
第2電極REL2上には第2コンタクト電極CNE2が設けられてもよい。第2コンタクト電極CNE2は、平面上で見たとき、第2電極REL2をカバーし、第2電極REL2に重畳されてもよい。また、第2コンタクト電極CNE2は、第1発光素子LD1のそれぞれの第2端部EP2及び第2発光素子LD2のそれぞれの第1端部EP1にそれぞれ重畳されてもよい。第2コンタクト電極CNE2は第1コンタクト電極CNE1と同じ物質からなってもよいが、本発明はこれに限定されない。
【0413】
第2コンタクト電極CNE2上には第2コンタクト電極CNE2をカバーする第4絶縁層INS4が設けられてもよい。第4絶縁層INS4は、第2コンタクト電極CNE2が外部に露出しないようにして第2コンタクト電極CNE2の腐食を防止することができる。第4絶縁層INS4は、無機絶縁膜または有機絶縁膜のうち何れか1つの絶縁膜からなってもよい。
【0414】
第4絶縁層INS4上にはオーバーコート層OCが設けられてもよい。オーバーコート層OCは、その下部に配置された隔壁PW、第1及び第2電極REL1、REL2、第1及び第2コンタクト電極CNE1、CNE2などにより生じた段差を緩和させる平坦化層であってもよい。オーバーコート層OCは、発光素子LDに酸素及び水分などが浸透することを防止する封止層であってもよい。実施例に応じて、オーバーコート層OCが省略されてもよい。
【0415】
発光素子LDのそれぞれの両端部EP1、EP2には第1電極REL1と第2電極REL2を介して所定の電圧が印加されてもよい。これにより、発光素子LDのそれぞれの活性層12において電子-正孔対が結合して発光素子LDのそれぞれは光を放出することができる。ここで、活性層12は、400nm~900nm波長帯の光を放出することができる。
【0416】
上述したように、本発明の一実施例において、発光素子LDのそれぞれの両端部EP1、EP2のうち第1端部EP1の一部が外部に露出されてもよい。具体的には、発光素子LDのそれぞれの第1端部EP1に配置された第1導電性半導体層11の外周面11_2の一部及びその下部面11_1が絶縁被膜14によりカバーされないため、上記第1導電性半導体層11の下部面11_1とその外周面11_2の一部が露出されてもよい。ここで、第1導電性半導体層11の下部面11_1とその外周面11_2の一部は互いに連結され連続する面であってもよい。特に、第1導電性半導体層11の外周面11_2の一部は絶縁被膜14の外側面14_3bに一致し、絶縁被膜14によりカバーされる第1導電性半導体層11の外周面11_2の残りの部分は絶縁被膜14の内側面14_3aに一致してもよい。これにより、第1導電性半導体層11の外周面11_2の一部の周長が第1導電性半導体層11の外周面11_2の残りの部分の周長より大きくなり、第1導電性半導体層11は絶縁被膜14のカバー有無によって相違する直径を有する形態で具現され得る。
【0417】
発光素子LDのそれぞれの第1導電性半導体層11の下部面11_1とその外周面11_2の一部が露出される場合、第1導電性半導体層11の露出面積を増加させることができる。第1導電性半導体層11の露出面積が増加すると、各発光素子LDの第1導電性半導体層11と第1コンタクト電極CNE1の有効コンタクト面積をさらに確保することができる。
【0418】
例えば、
図20及び
図21に示したように、第1導電性半導体層11の下部面11_1とともに第1導電性半導体層11の外周面11_2の一部が露出されるため、上記第1導電性半導体層11の外周面11_2の一部にも第1コンタクト電極CNE1が接触され、第1導電性半導体層11と第1コンタクト電極CNE1の有効コンタクト面積をさらに確保することができる。
【0419】
各発光素子LDの有効コンタクト面積の確保は、該当発光素子LDのコンタクト不良を最小化することができ、第1導電性半導体層11のコンタクト抵抗を減らすことができる。これにより、各発光素子LDの素子特性が向上し、各発光素子LDから放出される光の出光効率を向上させることができる。
【0420】
以上では、本発明の好ましい実施例を参照して説明したが、該当技術分野の熟練された当業者または該当技術分野で通常の知識を有する者であれば、添付の特許請求の範囲に記載された本発明の思想及び技術領域から外れない範囲内で、本発明を多様に修正及び変更できることが理解できるだろう。
【0421】
従って、本発明の技術的範囲は明細書の詳細な説明に記載された内容に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって定められるべきである。