(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-19
(45)【発行日】2022-12-27
(54)【発明の名称】冷蔵キャビネットの棚のスライド調整用の支持フレーム
(51)【国際特許分類】
A47B 57/26 20060101AFI20221220BHJP
A47B 71/00 20060101ALI20221220BHJP
F25D 25/02 20060101ALI20221220BHJP
【FI】
A47B57/26
A47B71/00 Z
F25D25/02 M
(21)【出願番号】P 2021560753
(86)(22)【出願日】2019-12-12
(86)【国際出願番号】 CN2019124870
(87)【国際公開番号】W WO2020143389
(87)【国際公開日】2020-07-16
【審査請求日】2021-06-30
(31)【優先権主張番号】201920048881.2
(32)【優先日】2019-01-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201920710424.5
(32)【優先日】2019-05-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521288068
【氏名又は名称】中山市海楽電器有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZHONGSHAN HAILE ELECTRIC APPLIANCE CO., LTD
(74)【代理人】
【識別番号】110002066
【氏名又は名称】弁理士法人筒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】金 敏
【審査官】神尾 寧
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第104812269(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第104006598(CN,A)
【文献】国際公開第2014/083463(WO,A1)
【文献】独国特許出願公開第102015118946(DE,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47B 57/26
A47B 71/00
F25D 25/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷蔵キャビネットの棚のスライド調整用の支持フレームであって、
固定柱と、ホルダ主体と、ロックユニットと、を備え、
前記固定柱の長手方向に沿って、所定の距離だけ離間した位置決めボスが複数設けられ、前記ホルダ主体は前記ロックユニットによって前記固定柱の位置決めボスにロックされ、前記ロックユニットを緩めると、前記ホルダ主体は前記固定柱に沿ってスライド可能であ
り、
前記ロックユニットは、押圧係合部材と、回転ラッチと、弾性素子とを含み、前記押圧係合部材は前記回転ラッチを介して前記ホルダ主体に接続され、前記押圧係合部材は押圧部と、本体部と、係合部とを含み、前記ホルダ主体は舌部を有し、前記本体部は前記舌部に密着し、前記押圧部の裏面は前記弾性素子によって前記ホルダ主体に当接し、前記ホルダ主体が前記位置決めボスに接近すると、前記係合部は前記舌部と前記位置決めボスとで構成される位置決め空間に入り込んで前記ホルダ主体をロックすることができることを特徴とする、冷蔵キャビネットの棚のスライド調整用の支持フレーム。
【請求項2】
前記ホルダ主体には、「M」字状、「凵」字状、または「┘」字状の支持部が設けられることを特徴とする、請求項1に記載の冷蔵キャビネットの棚のスライド調整用の支持フレーム。
【請求項3】
前記ホルダ主体には支持部が設けられ、前記支持部はホルダ主体に設けられた凹溝を含み、前記凹溝には凹溝の上端開口に蓋をするための蓋板が設けられ、前記蓋板と凹溝の両側壁との間は係合接続されていることを特徴とする、請求項1に記載の冷蔵キャビネットの棚のスライド調整用の支持フレーム。
【請求項4】
前記弾性素子はバネであり、前記押圧部の裏面に凸柱が設けられ、前記ホルダ主体の押圧部の裏面に対向する位置に環状凹溝が設けられ、前記バネは凸柱と環状凹溝との間に設けられることを特徴とする、請求項
1に記載の冷蔵キャビネットの棚のスライド調整用の支持フレーム。
【請求項5】
前記ホルダ主体には、ロックユニットのロック状態をロックするためのロック機構が設けられることを特徴とする、請求項
1に記載の冷蔵キャビネットの棚のスライド調整用の支持フレーム。
【請求項6】
前記ロック機構は、ホルダ主体に設けられたホルダ主体ロック孔と、ロックユニットの押圧係合部材に設けられ、ロックユニットのロック状態でホルダ主体ロック孔と重なるロックユニットロック孔とを含み、前記ホルダ主体ロック孔とロックユニットロック孔との間にはロックを実現するロックラッチが挿着されることを特徴とする、請求項
5に記載の冷蔵キャビネットの棚のスライド調整用の支持フレーム。
【請求項7】
前記ロックラッチは弧状ピンを含み、前記弧状ピンの後端が折り曲げられて延長されてハンドルが形成され、前記ホルダ主体には、ロックラッチをホルダ主体ロック孔、ロックユニットロック孔に挿入した後にハンドルを制限するための制限凸ブロックが設けられることを特徴とする、請求項
6に記載の冷蔵キャビネットの棚のスライド調整用の支持フレーム。
【請求項8】
前記回転ラッチの一端に切り込みが設けられることを特徴とする、請求項
1に記載の冷蔵キャビネットの棚のスライド調整用の支持フレーム。
【請求項9】
前記固定柱には、ガイドレールが設けられ、前記ホルダ主体には、前記ガイドレールに対応して嵌合する第1シュートが設けられ、前記ガイドレールが前記第1シュート内に滑り込んで前記ホルダ主体が固定柱上をスライドすることを実現することを特徴とする、請求項1に記載の冷蔵キャビネットの棚のスライド調整用の支持フレーム。
【請求項10】
前記固定柱において、位置決めボスの側にシルク印刷またはUV印刷によって位置決めボスの順序数が印刷されることを特徴とする、請求項1に記載の冷蔵キャビネットの棚のスライド調整用の支持フレーム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は冷蔵庫の棚用締結具の分野に関し、特に冷蔵庫の棚のスライド調整用の支持フレームに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、冷蔵キャビネットの収納棚は、一般的に、2本のレール上の金属製またはプラスチック製のホルダに挟まれ、または嵌め込まれているものであるが、これらの棚ホルダは、取り付けが困難であり、新しい位置に正確に移動することも難しく、特に必要に応じてホルダを取り外して、新たなホルダを取り付ける場合もそうである。例えば、中国実用新案文献CN203687512Uは、複数の位置決め孔が開けられた固定フレームと、前記固定フレームにスライド可能に接続された荷重フレームとを備える調整可能な棚および冷凍装置を開示し、前記荷重フレームには弾性タブが設けられ、前記弾性タブは前記位置決め孔に挿入される。荷重フレームを固定フレームにスライド接続することによって、ユーザは荷重フレームを調整しようとする場合、弾性タブを押して弾性タブを位置決め孔から離脱させるだけで、荷重フレームを固定フレーム上に自在にスライドして移動させることができ、また、位置を調整した後、弾性タブを緩め、弾性タブは自身の弾性力で、対応する位置における位置決め孔に挿入して、荷重フレームの再固定を実現する。
【0003】
上記従来技術におけるこのような調整可能な棚は、その使用過程において、以下の欠点が存在する。1つ目は、固定フレームに複数の位置決め孔が開けられ、弾性タブを前記位置決め孔に挿入することで荷重フレームの固定を実現したが、荷重フレーム上の物品の重量が大きい場合、前記位置決め孔は強度が低く、変形しやすく、固定フレームの耐用寿命に影響を与えることである。2つ目は、前記位置決め孔構造は不安定であり、荷重力も小さく、損傷を受けやすいことである。3つ目は、設計上の欠点のため、棚を支持するための前記荷重フレームの構造が簡単で荷重力が小さく、棚は荷重フレームから落下しやすいため、物品を落下させ、危険を引き起こすことである。4つ目は、前記荷重フレームが所定位置まで正確に移動していなく、弾性タブは固定フレームの位置決め孔に完全に挿入できない場合、荷重フレームは容易に緩み、または荷重フレームが長時間移動せず、絶えず荷重物を交換する場合、弾性タブも容易に緩み、荷重フレームを物品と一緒に落下させやすく、危険を引き起こすことである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は上記技術の不足を克服し、荷重力がより大きく、構造がより安定的であり、より耐久性のある冷蔵キャビネットの棚のスライド調整用の支持フレームを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明は、固定柱と、ホルダ主体と、ロックユニットとを備える冷蔵キャビネットの棚のスライド調整用の支持フレームを提供し、前記固定柱の長手方向に沿って、所定の距離だけ離間した位置決めボスが複数設けられ、前記ホルダ主体は前記ロックユニットによって前記固定柱の位置決めボスにロックでき、前記ロックユニットを緩めると、前記ホルダ主体は前記固定柱に沿ってスライド可能である。
【0006】
本発明の改良として、前記ホルダ主体には、「M」字状、「凵」字状、または「┘」字状の支持部が設けられる。
【0007】
本発明の改良として、前記支持部の固定柱に近い側には、ホルダ主体の上方へのスライドを防止する制限部が設けられる。
【0008】
本発明の改良として、前記支持部の固定柱に近い側には、第1ガイド部が設けられ、前記位置決めボスには、前記第1ガイド部に対応する第2ガイド部が設けられる。
【0009】
本発明の改良として、前記ホルダ主体には支持部が設けられ、前記支持部はホルダ主体に設けられた凹溝を含み、前記凹溝には凹溝の上端開口に蓋をするための蓋板が設けられ、前記蓋板と前記凹溝の両側壁との間は係合接続されている。
【0010】
本発明の改良として、前記ロックユニットは、押圧係合部材と、回転ラッチと、弾性素子とを含み、前記押圧係合部材は回転ラッチを介して前記ホルダ主体に接続され、前記押圧係合部材は押圧部と、本体部と、係合部とを含み、前記ホルダ主体は舌部を有し、前記本体部は舌部に密着し、前記押圧部の裏面は弾性素子によってホルダ主体に当接し、前記ホルダ主体が前記位置決めボスに接近すると、前記係合部は前記舌部と前記位置決めボスとで構成される位置決め空間に入り込んで前記ホルダ主体をロックすることができる。
【0011】
本発明の改良として、前記弾性素子はバネであり、前記押圧部の裏面に凸柱が設けられ、前記ホルダ主体の押圧部の裏面に対向する位置に環状凹溝が設けられ、前記バネは凸柱と環状凹溝との間に設けられる。
【0012】
本発明の改良として、前記ホルダ主体には、ロックユニットのロック状態をロックするためのロック機構が設けられる。
【0013】
本発明の改良として、前記ロック機構は、ホルダ主体に設けられたホルダ主体ロック孔と、ロックユニットの押圧係合部材に設けられ、ロックユニットのロック状態でホルダ主体ロック孔と重なるロックユニットロック孔とを含み、前記ホルダ主体ロック孔とロックユニットロック孔との間にはロックを実現するロックラッチが挿着され、前記回転ラッチの位置とロックラッチの位置は同一軸線上にない。
【0014】
本発明の改良として、前記ロックラッチは弧状ピンを含み、前記弧状ピンの後端が折り曲げられて延長されてハンドルが形成され、前記ホルダ主体には、ロックラッチをホルダ主体ロック孔、ロックユニットロック孔に挿入した後にハンドルを制限するための制限凸ブロックが設けられる。
【0015】
本発明の改良として、前記回転ラッチの一端に切り込みが設けられる。
【0016】
本発明の改良として、前記固定柱にガイドレールが設けられ、前記ホルダ主体には前記ガイドレールに対応して嵌合する第1シュートが設けられ、前記ガイドレールが前記第1シュート内に滑り込んで前記ホルダ主体が固定柱上をスライドすることを実現する。
【0017】
本発明の改良として、前記固定柱において、位置決めボスの側にシルク印刷またはUV印刷によって位置決めボスの順序数が印刷される。
【0018】
本発明の有益な効果は以下のとおりである。1つ目は、固定柱に位置決めボスを設置し、ロックユニットによる前記位置決めボスへのロックによってホルダ主体の固定を実現し、位置決め孔に対して、本発明における固定柱とロックユニットとの間は面接触しており、荷重力がより大きく、かつ変形または割れなどの現象がより発生しにくく、さらに耐久性があり、固定柱の耐用寿命を延長することに有利である。2つ目は、前記位置決めボスは固定柱において冷間加工プロセスによって形成され、変形抵抗力がより強く、強度がより高く、したがって、位置決めボスの構造安定性がよりよく、耐荷重がよりよく、破損しにくい。3つ目は、前記荷重フレームに棚を支持するための支持部が設けられ、支持部は棚を係止させることができ、棚は荷重フレームから落下しにくく、安定性がよりよく、安全性がよりよい。4つ目は、本発明はさらにホルダ主体にロックユニットのロック状態をロックするロック機構を設けることによって、ロックラッチによってロック状態でのホルダ主体とロックユニットをロックすることで、ロックユニットにおける押圧係合部材が舌部と位置決めボスで構成される位置決め空間の係合から離脱することを防止し、荷重安定性を向上させる。5つ目は、本発明のホルダ主体はさらに凹溝を支持部として設けることができ、棚の棚ロッドを凹溝内に限定することができ、かつ凹溝に蓋板を係合することによって、棚の棚ロッドが凹溝内から滑りにくく、棚の棚ロッドが滑りにくく、棚が使用、調整または運送途中で落下しにくく、使用上、より安全で信頼できるという利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本発明の実施例1の構造の分解斜視模式図である。
【
図2】
図1の部分的に組み立てられた後の構造の斜視模式図である。
【
図3】
図1の完全に組み立てられた後の構造の斜視模式図である。
【
図8】本発明の実施例に係るホルダ主体の構造の斜視模式図である。
【
図9】
図3の他の角度から見た構造の斜視模式図である。
【
図11】実施例2のホルダ主体の構造の斜視模式図である。
【
図13】本発明の実施例3のホルダ主体と固定柱とを組み合わせた後の構造の斜視模式図である。
【
図16】本発明の実施例4のホルダ主体と固定柱とを組み合わせた後の構造の斜視模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態をさらに詳細に説明する。
【0021】
図1から
図10に示すように、
図1から
図10は冷蔵キャビネットの棚のスライド調整用の支持フレームの実施例1の実施形態を示し、冷蔵キャビネットの棚のスライド調整用の支持フレームは、固定柱1と、ホルダ主体2と、ロックユニット3とを備え、前記固定柱1の長手方向に沿って、所定の距離だけ離間した位置決めボス11が複数設けられ、前記ホルダ主体2は前記ロックユニット3によって前記固定柱1の位置決めボス11にロックすることができる。
【0022】
本発明において、前記ロックユニット3は、押圧係合部材4と、回転ラッチ5と、弾性素子6とを含み、前記押圧係合部材4は前記回転ラッチ5を介して前記ホルダ主体2に接続される。
【0023】
本実施例において、前記押圧係合部材4は押圧部41と、本体部40と、係合部42とを含み、前記ホルダ主体2は舌部23を有し、前記本体部40は舌部23に密着し、前記押圧部41の裏面は弾性素子6によってホルダ主体2に当接し、前記係合部42は本体部40を後ろに折り曲げることで形成され、前記ホルダ主体2が前記位置決めボス11に接近すると、前記係合部42は前記舌部23と前記位置決めボス11とで構成される位置決め空間7に入り込んで前記ホルダ主体2をロックすることができる。前記ロックユニット3を緩めると、前記ホルダ主体2は前記固定柱1に沿ってスライド可能であり、本実施例において、前記押圧部41を押圧すると、前記ロックユニット3を緩め、前記係合部42は前記位置決め空間7から退出し、これによりロックを解除し、前記ホルダ主体2は前記固定柱1に沿ってスライド可能となる。
【0024】
本発明において、好ましくは、
図17に示すように、回転ラッチ5の一端部には切り込み51が設けられ、回転ラッチ5と切り込みとの二重安全保障によって、回転ラッチ5が抜けないようにする。
【0025】
本発明において、前記位置決めボス11は、前記固定柱1から一体的に加工成形され、具体的には、本実施例1において、前記位置決めボス11は、固定柱1において冷間加工プロセスによって形成され、変形抵抗力が強く、強度が高くなる。もちろん、前記位置決めボス11は、前記固定柱1に別途設けられてもよく、ここに限定されない。
【0026】
本発明において、好ましくは、前記ホルダ主体2には、「M」字状、または「||」字状の支持部21が設けられ、「||」字状とは、支持部21が2本の平行な立設柱210を含むことを意味する。本実施例1では、前記支持部21は、冷蔵キャビネットの棚(図示せず)を支持するためのものであり、本実施例1では、前記支持部21は、「M」字状(
図6または
図7に示すように)である。本実施例1では、この支持部21は、2本の立設柱210と、それぞれ2本の立設柱210の上に位置する第1係合部211と第2係合部212との2つの係合部とを含み、第1係合部211と第2係合部212の長さが、それが位置する立設柱210の長さに等しく、M字状の支持部21は安定性がより良く、棚の滑り落ちを防止することができ、使用上、より安全で信頼できる。
【0027】
本発明において、好ましくは、前記固定柱1にはガイドレール12が設けられ、前記ホルダ主体2には、前記ガイドレール12に対応して嵌合する第1シュート22が設けられる。
【0028】
また、
図10から明らかなように、このガイドレールと第1シュート22との間には、上、下の2つの水平接触面があり、この両接触面によってガイドレール12とホルダ主体2をよりスムーズで安定的に嵌合させ、上下の調整をよりスムーズで安定的にし、二重安全保障でしっかりと荷重できる。
【0029】
また、両接触面によって、ホルダ主体2とガイドレール12との接触面積を増加させることができ、上下の調整・使用をよりスムーズにすることができ、スライドの過程で脱線現象が発生しにくい。前記第1シュート22はガイドレール12に対応して嵌合し、前記ガイドレール12を第1シュート22内に滑り込むことで、前記ホルダ主体2を、固定柱1上をスライドさせ、前記押圧部41を押圧すると、ロックユニット3を緩め、前記係合部42は前記位置決め空間7から退出してロックを解除するので、前記ホルダ主体2は前記固定柱1に沿ってスライドすることができる。
【0030】
本発明では、好ましくは、前記弾性素子6は、弾性シートまたはバネであり、本実施例1では、前記弾性素子6は、バネを採用した。本発明において、好ましくは、
図17に示すように、前記押圧部41の裏面には凸柱61が設けられ、前記ホルダ主体2の押圧部41の裏面に対向する位置に環状凹溝62が設けられ、前記バネは凸柱61と環状凹溝62の間に設けられるので、さらにバネ両端の接続を限定し、バネの脱落を防止することができ、そして、バネは良質304ステンレス鋼で製造され、5万回以上の押圧耐用寿命のテストを通過した。
【0031】
本発明において、好ましくは、前記支持部21の固定柱1に近い側には、ホルダ主体2の上方へのスライドを防止する制限部20が設けられ、本実施例では、前記制限部20はボスであるが、もちろん、ホルダ主体2の上方へのスライドを防止するものとして機能する他の構造であってもよく、前記ホルダ主体2がロックされると、前記ボス20はホルダ主体2の上方へのスライドを防止することができる。もちろん、本実施例では、ホルダ主体2に加わる上向きの力が十分に大きい場合に、ロックを解除しなくても、ホルダ主体2を上向きに移動させることができる。
【0032】
本発明において、好ましくは、前記固定柱1において、位置決めボスの側にシルク印刷またはUV印刷によって位置決めボス11の順序数が印刷され(図示せず)、これにより、順序数がより掻きに耐え、よりアルコール拭き取りに耐え、明瞭に読みやすいようにする。
【0033】
図11から
図12は実施例2のホルダ主体2の実施形態であり、この実施形態は実施例1のホルダ主体2の構造とほぼ同じであり、その相違点は、前記支持部21の固定柱1に近い側に第1ガイド部24が設けられ、前記位置決めボス11には前記第1ガイド部24に対応する第2ガイド部が設けられることである。
【0034】
本実施例2では、具体的には、前記第1ガイド部24は、第2シュート(スライドレールであってもよい)であり、前記第2ガイド部はスライドレール(シュートであってもよく、図示せず)である。前記スライドレールは前記第2シュート内に滑り込み、前記ロックユニット3によるロックが解除された後、ホルダ主体2の位置を上方に調整する必要がある場合、ホルダ主体2を上方に押すことによる位置の調整がより容易になり、ホルダ主体2を位置決め柱1に沿って上方にスライドさせることがより容易になる。
【0035】
また、本実施例2では、棚のホルダ主体2の支持部21への取り付けおよび取り外しをより容易にするために、前記支持部21はM字状であり、この支持部21は2つの係合部を含み、すなわち第1係合部211または第2係合部212であり、前記第1係合部211または第2係合部212の長さはそれが位置する立設柱210の長さより小さく、本実施例2では、
図11および
図12に示すように、第1係合部211の長さはそれが位置する立設柱210の長さより小さい。
【0036】
図13から
図15は、実施例3のホルダ主体2と固定柱1とを組み合わせた実施形態である。この実施形態は、実施例2の実施形態におけるホルダ主体2の構成とほぼ同じであるが、その相違点として、前記ホルダ主体2に支持部21が設けられ、前記支持部21は、ホルダ主体2に設けられた、2本の平行な立設柱210からなる凹溝213を含み、この凹溝213には、凹溝213の上端開口を蓋するための蓋板214が設けられ、前記蓋板214と凹溝213の両側壁との間は係合接続されており、冷蔵キャビネットの棚(図示せず)は凹溝213に置かれた後、蓋板214によって凹溝213の開口を閉鎖することができ、棚の棚ロッドが凹溝213内から容易に外れないようにする。本実施例3では、具体的には、凹溝213の両側壁に設けられたスロット2131と係止ブロック2132は、蓋板214の両端に設けられたインサートブロック2142とバヨネット2141にそれぞれ係合接続される。
【0037】
図16から
図17は、実施例4のホルダ主体2と固定柱1とを組み合わせた実施形態であり、この実施形態は、実施例3の実施形態におけるホルダ主体2の構成とほぼ同じであり、その相違点として、前記蓋板214と凹溝213の両側壁との間が係合接続の方式であり、本実施例4では、具体的には、凹溝213の両側壁に設けられたスロット2131とノッチ2133とは、蓋板214の両端に設けられたインサートブロック2142と凸ブロック2143とにそれぞれ係合接続され、かつノッチ2133の外側には、位置決め蓋板214が接続された位置決め凸ブロック2134が設けられる。
【0038】
本出願の実施例1から実施例4において、前記ホルダ主体2にはロックユニット3のロック状態をロックするためのロック機構8が設けられ、
図13から
図15はロック機構8の一実施形態であり、前記ロック機構8は、ホルダ主体2に設けられたホルダ主体ロック孔81と、ロックユニット3の押圧係合部材5に設けられ、ロックユニット3のロック状態でホルダ主体ロック孔81と重なるロックユニットロック孔82とを含み、前記ホルダ主体ロック孔81とロックユニットロック孔82との間には、ロックを実現するロックラッチ83が挿通され、前記回転ラッチ5の位置は、ロックラッチ83の位置と同一軸線上にはなく、係合部42が舌部23と位置決めボス11とで構成される位置決め空間1に入り込んで前記ホルダ主体2をロックすると、ホルダ主体2とロックユニット3がロック状態になり、このとき、ホルダ主体ロック孔81とロックユニットロック孔82が重なり、ロックラッチ83を挿入するだけでホルダ主体2とロックユニット3とのロック状態をロックすることができ、ロックユニット3をアンロックして移動させる必要がある場合、ロックラッチ43を引き抜くとロックユニット3の押圧係合部材5を押圧し、係合部53を位置決め空間8から押し出してロック解除を完了させることができる。
【0039】
図16から
図17は、ロック機構8の他の実施形態であり、この実施形態は上記実施例の実施形態におけるロック機構8の構成とほぼ同じであり、その相違点として、前記ロックラッチ83は、弧状ピン831を含み、前記弧状ピン831の後端が折り曲げられて延長されてハンドル832が形成され、前記ホルダ主体2には、ロックラッチ83をホルダ主体ロック孔81、ロックユニットロック孔82に挿入した後にハンドル832を制限する制限凸ブロック833が設けられる。ロックラッチ83の弧状ピン831の弧状設計によって、ホルダ主体ロック孔81、ロックユニットロック孔82に挿入した後に相互に一定の応力を発生させ、落下しにくく、そして、挿着されたロックラッチ83が折り曲げられて延長されて形成されたハンドル832は制限凸ブロック833内に係着するので、ロックラッチ83の脱落をさらに防止することができる。
【0040】
当業者であれば、上述した技術的解決手段および構想に基づいて、他の様々な対応する変更および変形を行うことができ、これらの変更および変形の全ては、本発明の特許請求の範囲に含まれるものとする。