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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-20
(45)【発行日】2022-12-28
(54)【発明の名称】集配又は販売装置
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/04 20060101AFI20221221BHJP
   B65G 1/137 20060101ALI20221221BHJP
【FI】
B65G1/04 501
B65G1/137 A
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2022047851
(22)【出願日】2022-03-24
(65)【公開番号】P2022159053
(43)【公開日】2022-10-17
【審査請求日】2022-03-24
(31)【優先権主張番号】P 2021059439
(32)【優先日】2021-03-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000002853
【氏名又は名称】ダイキン工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 喜一郎
(72)【発明者】
【氏名】松井 秀徳
(72)【発明者】
【氏名】向谷 俊昭
(72)【発明者】
【氏名】山内 順子
(72)【発明者】
【氏名】井上 寛子
(72)【発明者】
【氏名】片田 千晴
【審査官】寺川 ゆりか
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-193107(JP,A)
【文献】国際公開第2020/221767(WO,A1)
【文献】中国特許出願公開第103472066(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 1/04
B65G 1/137
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動可能な集配又は販売装置であって、
物品を貯蔵可能な貯蔵部と、
前記貯蔵部に貯蔵する前記物品を受け付ける受付部と、
前記物品を引き渡す引渡部と、
前記貯蔵部内で前記物品を支持するために使用する複数の支持部材と、
前記貯蔵部と前記受付部又は前記引渡部との間で前記物品を支持する前記支持部材を搬送する搬送手段と、
前記支持部材に対して発生した異常に対して所定の対応を行う異常対応手段と
を備え
前記異常対応手段は、前記集配又は販売装置において、集配または販売の機能が停止している間、前記所定の対応を行わない集配又は販売装置。
【請求項2】
移動可能な集配又は販売装置であって、
物品を貯蔵可能な貯蔵部と、
前記貯蔵部に貯蔵する前記物品を受け付ける受付部と、
前記物品を引き渡す引渡部と、
前記貯蔵部内で前記物品を支持するために使用する複数の支持部材と、
前記貯蔵部と前記受付部又は前記引渡部との間で前記物品を支持する前記支持部材を搬送する搬送手段と、
前記支持部材に対して発生した異常に対して所定の対応を行う異常対応手段と
を備え、前記異常対応手段は、前記集配又は販売装置の移動中において、前記所定の対応を行わない集配又は販売装置。
【請求項3】
前記物品は、青果物、医薬品、または加工食品であり、
前記貯蔵部は、前記物品を冷凍保管または冷蔵保管する
請求項1または2に記載の集配又は販売装置。
【請求項4】
前記支持部材の異常を検知する異常検知手段を更に備え、
前記異常対応手段は、前記異常検知手段が異常を検知した前記支持部材に対して前記所定の対応を行う
請求項1からのいずれか一項に記載の集配又は販売装置。
【請求項5】
前記異常対応手段は、異常が発生した前記支持部材を洗浄する洗浄手段を有する
請求項に記載の集配又は販売装置。
【請求項6】
前記異常対応手段は、異常が発生した前記支持部材を異常が発生していない前記支持部材に交換する交換手段を有する
請求項またはに記載の集配又は販売装置。
【請求項7】
前記異常検知手段は、ユーザによる前記支持部材の異常に関する入力を検出し、
前記交換手段は、前記入力に基づいて検出された異常が発生している前記支持部材を異常が発生していない前記支持部材に交換する
請求項に記載の集配又は販売装置。
【請求項8】
前記異常検知手段は、前記支持部材の破損を検出し、
前記交換手段は、前記異常検知手段によって破損が検出された前記支持部材を異常が発生していない前記支持部材に交換する
請求項またはに記載の集配又は販売装置。
【請求項9】
前記異常検知手段は、前記支持部材の汚れを検出し、
前記異常対応手段は、前記異常検知手段によって汚れが検出された前記支持部材を洗浄または異常が発生していない前記支持部材に交換する
請求項からのいずれか一項に記載の集配又は販売装置。
【請求項10】
異常が発生していない複数の前記支持部材を保管する保管手段をさらに備え、
前記異常対応手段は、異常が発生している前記支持部材を、前記保管手段に保管されている異常が発生していない前記支持部材に交換する
請求項からのいずれか一項に記載の集配又は販売装置。
【請求項11】
前記保管手段に保管されている前記支持部材の数が所定の下限数を下回った場合、前記支持部材の数が不足している旨の通知を行う通知手段をさらに備える
請求項10に記載の集配又は販売装置。
【請求項12】
前記異常対応手段は、異常が発生している前記支持部材に対して、前記異常を解消するための部材を追加する追加手段を有する
請求項1から11のいずれか一項に記載の集配又は販売装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、集配又は販売装置に関する。
【背景技術】
【0002】
温度制御された可搬型コンテナの内部に構築され、食料品の注文品を保管及び引き渡すための端末が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2020-193107号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の技術では、集配又は販売される物品を支持する支持部材に発生した異常に対する対応を行うことができない。
【0005】
本開示は、集配又は販売される物品を支持する支持部材に発生した異常に対する対応を行うことが可能な集配又は販売装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の集配又は販売装置は、
移動可能な集配又は販売装置であって、
物品を貯蔵可能な貯蔵部と、
貯蔵部に貯蔵する物品を受け付ける受付部と、
物品を引き渡す引渡部と、
貯蔵部内で物品を支持するために使用する複数の支持部材と、
貯蔵部と受付部又は引渡部との間で物品を支持する支持部材を搬送する搬送手段と、
支持部材に対して発生した異常に対して所定の対応を行う異常対応手段と
を備える。
【0007】
本開示の集配又は販売装置によれば、集配又は販売される物品を支持する支持部材に発生した異常に対する対応を行うことができる。
【0008】
本開示の集配又は販売装置において、
異常対応手段は、集配又は販売装置において、集配または販売の機能が停止している間、所定の対応を行わなくてもよい。
【0009】
本開示の集配又は販売装置において、
異常対応手段は、集配又は販売装置の移動中において、所定の対応を行わなくてもよい。
【0010】
本開示の集配又は販売装置において、
物品は、青果物、医薬品、または加工食品であり、
貯蔵部は、物品を冷凍保管または冷蔵保管してもよい。
【0011】
本開示の集配又は販売装置において、
支持部材の異常を検知する異常検知手段を更に備え、
異常対応手段は、異常検知手段が異常を検知した支持部材に対して所定の対応を行ってもよい。
【0012】
本開示の集配又は販売装置において、
異常対応手段は、異常が発生した支持部材を洗浄する洗浄手段を有してもよい。
【0013】
本開示の集配又は販売装置において、
異常対応手段は、異常が発生した支持部材を異常が発生していない支持部材に交換する交換手段を有してもよい。
【0014】
本開示の集配又は販売装置において、
異常検知手段は、ユーザによる支持部材の異常に関する入力を検出し、
交換手段は、入力に基づいて検出された異常が発生している支持部材を異常が発生していない支持部材に交換してもよい。
【0015】
本開示の集配又は販売装置において、
異常検知手段は、支持部材の破損を検出し、
交換手段は、異常検知手段によって破損が検出された支持部材を異常が発生していない支持部材に交換してもよい。
【0016】
本開示の集配又は販売装置において、
異常検知手段は、支持部材の汚れを検出し、
異常対応手段は、異常検知手段によって汚れが検出された支持部材を洗浄または異常が発生していない支持部材に交換してもよい。
【0017】
本開示の集配又は販売装置において、
異常が発生していない複数の支持部材を保管する保管手段をさらに備え、
異常対応手段は、異常が発生している支持部材を、保管手段に保管されている異常が発生していない支持部材に交換してもよい。
【0018】
本開示の集配又は販売装置において、
保管手段に保管されている支持部材の数が所定の下限数を下回った場合、支持部材の数が不足している旨の通知を行う通知手段をさらに備えてもよい。
【0019】
本開示の集配又は販売装置において、
異常対応手段は、異常が発生している支持部材に対して、異常を解消するための部材を追加する追加手段を有してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】一実施形態に係る集配又は販売装置の外観斜視図である。
図2】一実施形態に係る集配又は販売装置の側面の垂直面による断面を示す図である。
図3】一実施形態に係る集配又は販売装置の装置構成の一例を示すブロック図である。
図4】一実施形態に係る集配又は販売装置が備える制御装置の機能構成の一例を示すブロック図である。
図5】一実施形態に係る集配又は販売装置が備える制御装置による異常対応処理の手順の一例を示すフローチャートである。
図6】第1変形例に係る集配又は販売装置の側面の垂直面による断面を示す図である。
図7】第2変形例に係る集配又は販売装置の側面の垂直面による断面を示す図である。
図8】第3変形例に係る集配又は販売装置の側面の垂直面による断面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、一実施形態を説明する。
【0022】
(集配又は販売装置100の概要)
図1は、一実施形態に係る集配又は販売装置100の外観斜視図である。図1に示す集配又は販売装置100は、可搬性を有するコンテナ型の装置である。集配又は販売装置100は、物品10の集配又は物品10の販売を対象サービスとして、当該サービスを提供する装置として利用できる。集配又は販売装置100は、任意の移動手段(例えば、トラック等)によってサービスの提供場所に移動され、当該サービスの提供場所に設置される。
【0023】
図1に示すように、集配又は販売装置100は、貯蔵部102を備える。貯蔵部102は、複数の物品10を貯蔵できる。また、集配又は販売装置100は、冷凍冷蔵機能を有する。集配又は販売装置100は、貯蔵部102に貯蔵されている複数の物品10を冷凍保管および冷蔵保管できる。
【0024】
なお、集配又は販売装置100によって冷凍保管または冷蔵保管される好適な物品10は、例えば、青果物、医薬品、または加工食品である。
【0025】
また、図1に示すように、集配又は販売装置100は、窓口104を備える。図1に示す例では、窓口104は、集配又は販売装置100の前面(X軸正側の面)に設けられている。窓口104は、「受付部」および「引渡部」の一例である。窓口104は、ユーザから、貯蔵部102に貯蔵する物品10を受け付けることができる。また、窓口104は、ユーザに、貯蔵部102に貯蔵されている物品10を引き渡すことができる。
【0026】
窓口104がユーザから受け付けた物品10は、集配又は販売装置100が備える搬送装置106(図2参照)により、トレイ12に載置された状態で貯蔵部102へ搬送され、トレイ12に載置された状態で貯蔵部102に貯蔵される。
【0027】
また、貯蔵部102に貯蔵されている物品10は、搬送装置106によって、トレイ12に載置された状態で窓口104へ搬送され、トレイ12に載置された状態で窓口104によってユーザへ引き渡される。
【0028】
トレイ12は、「支持部材」の一例である。本実施形態では、「支持部材」の一例として、平板状のトレイ12を用いている。但し、これに限らず、「支持部材」は、少なくとも貯蔵部102内で物品10を支持可能であれば、如何なる形状(例えば、箱状等)を有するものであってもよい。
【0029】
なお、図1に示す例では、集配又は販売装置100は、「受付部」および「引渡部」の一例として、一つの窓口104を備える。但し、これに限らず、集配又は販売装置100は、「受付部」として機能する第1の窓口と、「引渡部」として機能する第2の窓口とを備えてもよい。
【0030】
また、図1に示すように、集配又は販売装置100は、窓口104の近傍に、ユーザインタフェース110を備える。ユーザインタフェース110は、入力装置110Aおよび出力装置110Bを備える。入力装置110Aは、ユーザからの各種情報(例えば、ユーザが購入したい物品10の商品ID、ユーザが受け取りたい物品10の伝票番号等)の入力を受け付ける。入力装置110Aとしては、例えば、キーボード、ボタン、タッチパネル、バーコードリーダ、マイク等が用いられる。出力装置110Bは、ユーザに対して各種情報を出力する。出力装置110Bとしては、例えば、ディスプレイ、スピーカ等が用いられる。
【0031】
(集配又は販売装置100の装置構成)
図2は、一実施形態に係る集配又は販売装置100の側面の垂直面(XZ平面)による断面を示す図である。図3は、一実施形態に係る集配又は販売装置100の装置構成の一例を示すブロック図である。
【0032】
図2に示すように、集配又は販売装置100の貯蔵部102は、複数のトレイ12を格納可能な複数の区画102Aを有する。複数の区画102Aは、前後方向(Y軸方向)に複数列を有し、且つ、上下方向(Z軸方向)複数行を有する、マトリクス状に設けられている。複数のトレイ12の各々は、物品10を受け付けるときには、搬送装置106によって窓口104へ搬送され、窓口104においてユーザから物品10が載置された後、搬送装置106によって貯蔵部102の所定の区画102Aに搬送される。また、複数のトレイ12の各々は、物品10を引き渡すときには、搬送装置106によって窓口104へ搬送され、窓口104において物品10がユーザに引き渡された後、空の状態で、搬送装置106によって貯蔵部102の所定の区画102Aに搬送される。
【0033】
また、図2に示すように、集配又は販売装置100は、搬送装置106を備える。搬送装置106は、「搬送手段」の一例である。搬送装置106は、集配又は販売装置100内でトレイ12を搬送できるように構成されている。例えば、搬送装置106は、前後方向(X軸方向)に直線状に延びるレール106Aと、上下方向(Z軸方向)に直線状に延びるレール106Bとを有する。搬送装置106は、レール106Aおよびレール106Bに沿って、前後方向(X軸方向)および上下方向(Z軸方向)に移動することにより、目的の移動先(区画102A、窓口104等)へ移動することができる。そして、搬送装置106は、目的の移動先において、トレイ12を掴んだり、トレイ12を手離したりすることができる。
【0034】
また、図2および図3に示すように、集配又は販売装置100は、冷凍装置108を備える。冷凍装置108は、貯蔵部102内に冷却された空気を送り込むことにより、貯蔵部102内を冷却する。これにより、貯蔵部102に貯蔵される複数の物品10は、冷凍保管または冷蔵保管される。
【0035】
また、図2および図3に示すように、集配又は販売装置100は、トレイ12の異常に対応するための構成として、センサ122、洗浄装置124、保管部126、および交換装置128を備える。
【0036】
センサ122は、異常検知手段100Bの一例である。センサ122は、トレイ12の異常を検知する。例えば、センサ122は、トレイ12の汚れを検知する。また、例えば、センサ122は、トレイ12の破損(例えば、ひび割れ、欠け、変形等)を検知する。センサ122としては、例えば、デジタルカメラ、赤外線センサ、超音波センサ等が用いられる。図2に示す例では、センサ122は、窓口104に設けられており、ユーザに対して窓口104から物品10の受け付けおよび引き渡しがなされるときに、トレイ12の異常を検知する。但し、これに限らず、例えば、センサ122は、貯蔵部102に設けられ、貯蔵部102に貯蔵されているトレイ12の異常を検知してもよい。また、例えば、センサ122は、トレイ12に割り振られた管理番号を読み取る。管理番号の読み取り方法としては、例えば、数字の画像認識、二次元コード読取、RFID読取等が用いられる。この場合、販売装置100は、例えば、同一の管理番号のトレイ12の使用回数に基づいて、洗浄用使用回数が所定回数(例えば100回)に達した場合、トレイ12の汚れとして検知し、交換用使用回数がより多い所定回数(例えば1000回)に達した場合、トレイ12の破損として検知してもよい。なお、販売装置100は、トレイ12が洗浄された場合、洗浄用使用回数をリセットし、トレイ12が新規に使用開始された場合、交換用使用回数をリセットする。
【0037】
洗浄装置124は、「洗浄手段」の一例である。洗浄装置124は、異常対応手段100Aに含まれる。洗浄装置124は、集配又は販売装置100内の所定の場所に設けられており、トレイ12を洗浄する。例えば、洗浄装置124は、窓口104においてセンサ122によって汚れが検知されたトレイ12を洗浄する。例えば、洗浄装置124は、トレイ12に対して水を噴射することにより、トレイ12を洗浄する。但し、これに限らず、例えば、洗浄装置124は、トレイ12に対して拭き取りを行うことにより、トレイ12を洗浄してもよい。なお、ユーザは、窓口104においてトレイ12の汚れを発見した場合、入力装置110Aを用いて、当該トレイ12の汚れを集配又は販売装置100に対して通知することができる。すなわち、入力装置110Aは、異常検知手段100Bとして機能することもできる。この場合、集配又は販売装置100は、ユーザから汚れが通知されたトレイ12を洗浄してもよい。洗浄装置124によって洗浄されたトレイ12は、保管部126に格納される。また、洗浄装置124は、水によって洗浄されたトレイ12を温風、拭き取り等によって乾燥する乾燥機能を有してもよい。
【0038】
保管部126は、「保管手段」の一例である。保管部126は、集配又は販売装置100内の所定の場所に設けられており、異常(汚れおよび破損)の生じていない複数のトレイ12を保管する。保管部126は、当該保管部126に保管されているトレイ12の数、または、保管部126に保管されているトレイ12の数が所定の閾値より下回ったことを、制御装置130に通知することができる。
【0039】
交換装置128は、「交換手段」の一例である。交換装置128は、異常対応手段100Aに含まれる。交換装置128は、異常(汚れまたは破損)の生じているトレイ12を、異常の生じていないトレイ12に交換する。例えば、交換装置128は、窓口104においてセンサ122によって異常(汚れまたは破損)が検知されたトレイ12を、保管部126に保管されている異常の生じていないトレイ12に交換する。また、例えば、交換装置128は、窓口104において、ユーザから異常(汚れまたは破損)が通知されたトレイ12を、保管部126に保管されている異常の生じていないトレイ12に交換する。なお、交換装置128は、汚れの生じているトレイ12を交換する際には、当該トレイ12を洗浄装置124へ搬送して、洗浄装置124に洗浄させてもよい。また、交換装置128は、破損の生じているトレイ12を交換する際には、当該トレイ12を集配又は販売装置100が備える所定の廃棄場所へ廃棄してもよい。また、交換装置128は、窓口104において異常が検知されたトレイ12を、洗浄装置124に洗浄させて、洗浄後のトレイ12を、窓口104に戻すようにしてもよい。
【0040】
また、図2および図3に示すように、集配又は販売装置100は、通信装置112を備える。通信装置112は、インターネット、LAN(Local Area Network)等のネットワークを介して、外部に設けられている管理者端末16と無線通信を行うことにより、管理者端末16との間で、各種データの送受信を行うことができる。例えば、集配又は販売装置100は、通信装置112を介して、管理者端末16に対する各種通知(例えば、保管部126に保管されているトレイ12の数が不足している旨の通知)を行うことができる。
【0041】
また、図3に示すように、集配又は販売装置100は、制御装置130を備える。制御装置130は、集配又は販売装置100の全体を制御する。制御装置130の機能の詳細については、図4を用いて後述する。
【0042】
(制御装置130の機能構成)
図4は、一実施形態に係る集配又は販売装置100が備える制御装置130の機能構成の一例を示すブロック図である。
【0043】
図4に示すように、制御装置130は、入出庫制御部131、冷凍制御部132、異常検知部133、異常対応デバイス制御部134、通知部135、およびモード切替部136を備える。
【0044】
なお、制御装置130は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を備えて構成されている。上記した制御装置130の各機能は、例えば、制御装置130において、ROMに記憶されているプログラムを、CPUが実行することによって実現される。
【0045】
入出庫制御部131は、物品10の入出庫を制御する。例えば、入出庫制御部131は、ユーザから物品10を受け付けるときには、窓口104においてユーザから物品10が載置されたトレイ12を、貯蔵部102の所定の区画102Aへ搬送するように、搬送装置106へ指示する。この際、入出庫制御部131は、入力装置110Aから入力された識別情報(例えば、商品ID、伝票番号等)と、区画102Aとを対応付けて記憶する。また、複数のトレイ12の各々は、ユーザへ物品10を引き渡すときには、入力装置110Aから入力された識別情報(例えば、商品ID、伝票番号等)に基づいて、引き渡し対象の物品10が格納されている区画102Aを特定する。そして、入出庫制御部131は、特定された区画102Aに格納されているトレイ12(および物品10)を窓口104へ搬送するように、搬送装置106へ指示する。
【0046】
なお、集配又は販売装置100を、物品10の販売の用途で使用する場合、ユーザからの物品10の受け付けは、例えば、販売者による物品10の補充である。また、集配又は販売装置100を、物品10の販売の用途で使用する場合、ユーザへの物品10の引き渡しは、例えば、購入者による物品10の購入である。
【0047】
また、集配又は販売装置100を、物品10の集配の用途で使用する場合、ユーザからの物品10の受け付けは、例えば、配送者による物品10の配達である。また、集配又は販売装置100を、物品10の集配の用途で使用する場合、ユーザへの物品10の引き渡しは、例えば、受取人による物品10の受け取りである。
【0048】
冷凍制御部132は、冷凍装置108を制御する。例えば、冷凍制御部132は、貯蔵部102内の気温が設定された温度を維持するように、冷凍装置108を制御する。
【0049】
異常検知部133は、トレイ12の異常を検知する。例えば、異常検知部133は、センサ122から出力された情報(例えば、トレイ12の画像、トレイ12からの赤外線の検出信号、トレイ12からの超音波の検出信号等)に基づいて、トレイ12の異常を検知する。また、例えば、異常検知部133は、ユーザから入力装置110Aを用いてトレイ12の異常の通知がなされた場合、トレイ12の異常を検知する。
【0050】
異常対応デバイス制御部134は、異常検知部133によってトレイ12の異常が検知された場合、所定の異常対応を行うように、各種異常対応手段100Aを制御する。例えば、異常対応デバイス制御部134は、異常が検知されたトレイ12を洗浄するように、洗浄装置124を制御する。また、例えば、異常対応デバイス制御部134は、異常が検知されたトレイ12を、保管部126に保管されているトレイ12に交換するように、交換装置128を制御する。
【0051】
異常対応デバイス制御部134は、所定の条件に基づいて、異常が検知されたトレイ12を洗浄するか交換するかを判断してもよい。例えば、異常対応デバイス制御部134は、異常検知部133によって検知されたトレイ12の汚れの程度に応じて、当該トレイ12を洗浄するか交換するかを判断してもよい。例えば、異常対応デバイス制御部134は、異常検知部133によって検知されたトレイ12の汚れの程度を示す度数が、所定の閾値よりも小さい場合、当該トレイ12を洗浄し、所定の閾値よりも大きい場合、当該トレイ12を交換してもよい。
【0052】
また、異常対応デバイス制御部134は、所定の条件に基づいて、異常が検知されたトレイ12の洗浄または交換を行うか否かを判断してもよい。例えば、異常対応デバイス制御部134は、異常検知部133によって検知されたトレイ12の汚れの程度を示す度数が、所定の閾値よりも小さい場合、当該トレイ12の洗浄を行わなくてもよい。また、例えば、異常対応デバイス制御部134は、異常検知部133によって検知されたトレイ12の破損の程度を示す度数が、所定の閾値よりも小さい場合、当該トレイ12の交換を行わなくてもよい。
【0053】
通知部135は、「通知手段」の一例である。通知部135は、通信装置112を用いた無線通信を介して、管理者端末16に対して各種通知を行う。例えば、通知部135は、保管部126に保管されているトレイ12の数が所定の下限数を下回った場合、管理者端末16に対して、トレイ12の数が不足している旨の通知を行う。これにより、例えば、管理者端末16を使用するユーザは、集配又は販売装置100の管理作業を行う管理作業者に対して、保管部126にトレイ12を補充するように指示することができる。但し、これに限らず、通知部135は、管理作業者等によって任意に設定された各種通知条件を満たした場合、管理者端末16に対して、各種通知(例えば、洗浄装置124の異常、交換装置128の異常、搬送装置106の異常等)を行うようにしてもよい。また、通知部135による通知先は、管理者端末16に限らない。例えば、通知部135は、集配又は販売装置100の管理作業者が所持する携帯端末(例えば、スマートフォン、タブレット端末等)に対して、各種通知を行うようにしてもよい。
【0054】
モード切替部136は、集配又は販売装置100の動作モードを切り替える。例えば、集配又は販売装置100は、「サービス提供モード」および「サービス停止モード」を有する。
【0055】
「サービス提供モード」は、集配又は販売装置100がサービス(物品10の集配又は物品10の販売)を提供するときに適用される動作モードである。集配又は販売装置100は、「サービス提供モード」にあるとき、集配または販売の機能が稼働している。また、集配又は販売装置100は、「サービス提供モード」にあるとき、異常対応手段100Aによるトレイ12の異常対応を行う。また、集配又は販売装置100は、「サービス提供モード」にあるとき、冷凍装置108による冷凍および冷蔵機能が稼働している。
【0056】
「搬送モード」は、集配又は販売装置100がサービス(物品10の集配又は物品10の販売)を提供しないときに適用される動作モードである。例えば、「搬送モード」は、集配又は販売装置100が搬送されるときに適用される。集配又は販売装置100は、「サービス停止モード」にあるとき、集配または販売の機能が停止している。また、集配又は販売装置100は、「サービス停止モード」にあるとき、異常対応手段100Aによるトレイ12の異常対応を行わない。これにより、集配又は販売装置100は、例えば、集配又は販売装置100の移動中に、異常対応手段100Aが動作しないようにすることができ、異常対応手段100Aの故障等を抑制することができる。また、集配又は販売装置100は、「サービス停止モード」にあるとき、冷凍装置108による冷凍および冷蔵機能が稼働している。これにより、集配又は販売装置100は、集配又は販売装置100がサービス(物品10の集配又は物品10の販売)を提供しないときにも、貯蔵部102に貯蔵されている物品10を冷凍保管または冷蔵保管することができる。
【0057】
なお、モード切替部136による動作モードの切り替えは、例えば、集配又は販売装置100を搬送および設置する作業員が備える携帯端末、集配又は販売装置100が備える入力装置110Aまたは専用のスイッチ、管理者端末16等から指示可能であってもよい。
【0058】
(異常対応処理の手順の一例)
図5は、一実施形態に係る集配又は販売装置100が備える制御装置130による異常対応処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【0059】
まず、モード切替部136が、集配又は販売装置100の動作モードが「サービス提供モード」であるか否かを判断する(ステップS501)。
【0060】
ステップS501において、「サービス提供モード」ではない(すなわち、「サービス停止モード」である)と判断された場合(ステップS501:No)、制御装置130は、図5に示す一連の異常対応処理を終了する。
【0061】
一方、ステップS501において、「サービス提供モード」であると判断された場合(ステップS501:Yes)、異常検知部133が、トレイ12の異常(汚れまたは破損)を検知したか否かを判断する(ステップS502)。例えば、異常検知部133は、センサ122から出力された情報(画像、検出信号等)、または、ユーザからの入力装置110Aを用いた通知に基づいて、トレイ12の異常を検知する。
【0062】
ステップS502において、トレイ12の異常を検知していないと判断された場合(ステップS502:No)、制御装置130は、ステップS502を再度実行する。
【0063】
一方、ステップS502において、トレイ12の異常を検知したと判断された場合(ステップS502:Yes)、異常対応デバイス制御部134が、異常検知部133によって検知されたトレイ12の異常が汚れであるか否かを判断する(ステップS503)。
【0064】
ステップS503において、トレイ12の異常が汚れであると判断された場合(ステップS503:Yes)、異常対応デバイス制御部134は、異常が検知されたトレイ12を洗浄するように、洗浄装置124を制御する(ステップS504)。その後、制御装置130は、ステップS506へ処理を進める。
【0065】
一方、ステップS503において、トレイ12の異常が汚れではない(すなわち、破損である)と判断された場合(ステップS503:No)、異常対応デバイス制御部134は、異常が検知されたトレイ12を、保管部126に保管されているトレイ12に交換するように、交換装置128を制御する(ステップS505)。その後、制御装置130は、ステップS506へ処理を進める。
【0066】
ステップS506では、通知部135が、保管部126に保管されているトレイ12の数が不足しているか否か(すなわち、所定の下限数を下回ったか否か)を判断する。
【0067】
ステップS506において、トレイ12の数が不足していないと判断された場合(ステップS506:No)、制御装置130は、図5に示す一連の異常対応処理を終了する。
【0068】
一方、ステップS506において、トレイ12の数が不足していると判断された場合(ステップS506:Yes)、通知部135は、通信装置112を用いた無線通信を介して、管理者端末16に対して、トレイ12の数が不足している旨の通知を行う(ステップS507)。その後、制御装置130は、図5に示す一連の異常対応処理を終了する。
【0069】
(第1変形例)
図6は、第1変形例に係る集配又は販売装置100の側面の垂直面(XZ平面)による断面を示す図である。
【0070】
図6に示すように、第1変形例に係る集配又は販売装置100は、洗浄装置124が、窓口104の近傍に設けられている。これにより、第1変形例に係る集配又は販売装置100は、窓口104においてトレイ12の汚れが検知された場合、当該トレイ12を直ちに洗浄して、洗浄後の当該トレイ12を窓口104に戻すことができる。
【0071】
(第2変形例)
図7は、第2変形例に係る集配又は販売装置100の側面の垂直面(XZ平面)による断面を示す図である。
【0072】
図7に示すように、第2変形例に係る集配又は販売装置100は、洗浄装置124が、貯蔵部102の各区画102Aに移動可能である。例えば、図7に示す例では、洗浄装置124は、前後方向(X軸方向)に直線状に延びるレール124Aと、上下方向(Z軸方向)に直線状に延びるレール124Bとを有する。
【0073】
また、第2変形例に係る集配又は販売装置100は、センサ122が貯蔵部102に設けられており、貯蔵部102に格納されている複数のトレイ12の各々の不具合を検出することができる。
【0074】
第2変形例に係る集配又は販売装置100は、センサ122によって、貯蔵部102に格納されているいずれかのトレイ12の汚れが検知された場合、洗浄装置124が、当該トレイ12の格納されている区画102Aへ移動し、当該トレイ12をその場で洗浄することができる。
【0075】
なお、図7に示す例では、洗浄装置124は、搬送装置106とは別に移動可能に構成されているが、これに限らず、洗浄装置124は、搬送装置106と一体に移動可能に構成されてもよい。
【0076】
(第3変形例)
図8は、第3変形例に係る集配又は販売装置100の側面の垂直面(XZ平面)による断面を示す図である。
【0077】
図8に示すように、第3変形例に係る集配又は販売装置100は、異常対応手段100Aとして、追加装置140を備える。追加装置140は、「追加手段」の一例である。追加装置140は、異常検知部133によって異常(汚れまたは破損)が検知されたトレイ12に対して、異常を解消するための部材を追加する。
【0078】
図8に示す例では、追加装置140は、窓口104において異常が検知されたトレイ12の表面に対して、シート部材142(「異常を解消するための部材」の一例)を載置する。シート部材142は、例えば、紙シート、布シート、ゴムシート等が用いられる。
【0079】
これにより、第3変形例に係る集配又は販売装置100は、異常が検知されたトレイ12の表面を、シート部材142によって覆うことができる。このため、第3変形例に係る集配又は販売装置100は、トレイ12の異常をユーザから見え難くすることができる。また、第3変形例に係る集配又は販売装置100は、物品10への汚れの付着を抑制することができる。
【0080】
(作用および効果)
以上説明したように、一実施形態に係る集配又は販売装置100は、移動可能な集配又は販売装置100であって、物品10を貯蔵可能な貯蔵部102と、貯蔵部102に貯蔵する物品10を受け付け、且つ、物品10を引き渡す窓口104と、貯蔵部102内で物品10を支持するために使用する複数のトレイ12と、貯蔵部102と窓口104との間で物品10を支持するトレイ12を搬送する搬送装置106と、トレイ12に対して発生した異常に対して所定の対応を行う異常対応手段100Aとを備える。
【0081】
これにより、一実施形態に係る集配又は販売装置100は、トレイ12に発生した異常に対して所定の対応を行うことができる。よって、一実施形態に係る集配又は販売装置100は、ユーザに対して不快感を与えたり、ユーザおよび物品10に対してトレイ12の異常による影響(例えば、汚れの付着、傷付き等)を与えたりすることを抑制できる。
【0082】
一実施形態に係る集配又は販売装置100において、異常対応手段100Aは、集配又は販売装置100において、集配または販売の機能が停止している間、所定の対応を行わないようにしてもよい。
【0083】
これにより、一実施形態に係る集配又は販売装置100は、集配又は販売装置100の集配または販売の機能が停止中に、異常対応手段100Aが動作しないようにすることができ、異常対応手段100Aの不要な動作を抑制することができる。
【0084】
一実施形態に係る集配又は販売装置100において、異常対応手段100Aは、集配又は販売装置100の移動中において、所定の対応を行わないようにしてもよい。
【0085】
これにより、一実施形態に係る集配又は販売装置100は、集配又は販売装置100の移動中に、異常対応手段100Aが動作しないようにすることができ、異常対応手段100Aの故障等を抑制することができる。
【0086】
一実施形態に係る集配又は販売装置100において、物品10は、青果物、医薬品、または加工食品であり、貯蔵部102は、物品10を冷凍保管または冷蔵保管してもよい。
【0087】
これにより、一実施形態に係る集配又は販売装置100は、青果物、医薬品、または加工食品を冷凍保管または冷蔵保管することができ、且つ、青果物、医薬品、または加工食品を支持するトレイ12に発生した異常に対して所定の対応を行うことができる。
【0088】
一実施形態に係る集配又は販売装置100において、トレイ12の異常を検知する異常検知手段100Bを更に備え、異常対応手段100Aは、異常検知手段100Bが異常を検知したトレイ12に対して所定の対応を行ってもよい。
【0089】
これにより、一実施形態に係る集配又は販売装置100は、トレイ12に発生した異常を検知し、当該異常に対して所定の対応を行うことができる。よって、一実施形態に係る集配又は販売装置100は、ユーザに対して不快感を与えたり、ユーザおよび物品10に対してトレイ12の異常による影響(例えば、汚れの付着、傷付き等)を与えたりすることを抑制できる。
【0090】
一実施形態に係る集配又は販売装置100において、異常対応手段100Aは、異常が発生したトレイ12を洗浄する洗浄装置124を有してもよい。
【0091】
これにより、一実施形態に係る集配又は販売装置100は、異常の発生したトレイ12を洗浄することができる。よって、一実施形態に係る集配又は販売装置100は、ユーザに対して不快感を与えたり、ユーザおよび物品10に対してトレイ12の異常による影響(例えば、汚れの付着)を与えたりすることを抑制できる。
【0092】
一実施形態に係る集配又は販売装置100において、異常対応手段100Aは、異常が発生したトレイ12を異常が発生していないトレイ12に交換する交換装置128を有してもよい。
【0093】
これにより、一実施形態に係る集配又は販売装置100は、異常の発生したトレイ12を異常が発生していないトレイ12に交換することができる。よって、一実施形態に係る集配又は販売装置100は、ユーザに対して不快感を与えたり、ユーザおよび物品10に対してトレイ12の異常による影響(例えば、汚れの付着、傷付き等)を与えたりすることを抑制できる。
【0094】
一実施形態に係る集配又は販売装置100において、異常検知手段100Bは、ユーザによるトレイ12の異常に関する入力を検出し、交換装置128は、入力に基づいて検出された異常が発生しているトレイ12を異常が発生していないトレイ12に交換してもよい。
【0095】
これにより、一実施形態に係る集配又は販売装置100は、ユーザによって異常が発見されたトレイ12を異常が発生していないトレイ12に交換することができる。よって、一実施形態に係る集配又は販売装置100は、ユーザに対して不快感を与えたり、ユーザおよび物品10に対してトレイ12の異常による影響(例えば、汚れの付着、傷付き等)を与えたりすることを抑制できる。
【0096】
一実施形態に係る集配又は販売装置100において、異常検知手段100Bは、トレイ12の破損を検出し、交換装置128は、異常検知手段100Bによって破損が検出されたトレイ12を異常が発生していないトレイ12に交換してもよい。
【0097】
これにより、一実施形態に係る集配又は販売装置100は、破損が検出されたトレイ12を異常が発生していないトレイ12に交換することができる。よって、一実施形態に係る集配又は販売装置100は、ユーザに対して不快感を与えたり、ユーザおよび物品10に対してトレイ12の破損による影響(例えば、傷付き等)を与えたりすることを抑制できる。
【0098】
一実施形態に係る集配又は販売装置100において、異常検知手段100Bは、トレイ12の汚れを検出し、異常対応手段100Aは、異常検知手段100Bによって汚れが検出されたトレイ12を洗浄または異常が発生していないトレイ12に交換してもよい。
【0099】
これにより、一実施形態に係る集配又は販売装置100は、汚れが検出されたトレイ12を異常が発生していないトレイ12に交換することができる。よって、一実施形態に係る集配又は販売装置100は、ユーザに対して不快感を与えたり、ユーザおよび物品10に対してトレイ12の汚れによる影響(例えば、汚れの付着)を与えたりすることを抑制できる。
【0100】
一実施形態に係る集配又は販売装置100において、異常が発生していない複数のトレイ12を保管する保管部126をさらに備え、異常対応手段100Aは、異常が発生しているトレイ12を、保管部126に保管されている異常が発生していないトレイ12に交換してもよい。
【0101】
これにより、一実施形態に係る集配又は販売装置100は、異常が発生しているトレイ12を、保管部126に保管されている異常が発生していないトレイ12に直ちに交換することができる。また、一実施形態に係る集配又は販売装置100は、複数のトレイ12に異常が発生した場合であっても、複数のトレイ12の各々を、異常が発生していないトレイ12に直ちに交換することができる。
【0102】
一実施形態に係る集配又は販売装置100において、保管部126に保管されているトレイ12の数が所定の下限数を下回った場合、トレイ12の数が不足している旨の通知を行う通知部135をさらに備えてもよい。
【0103】
これにより、一実施形態に係る集配又は販売装置100は、トレイ12を保管部126に補充するように管理者等に対して早期に促すことができ、よって、交換するトレイ12が完全に無くなるといった事態を回避することができる。
【0104】
一実施形態に係る集配又は販売装置100において、異常対応手段100Aは、異常が発生しているトレイ12に対して、シート部材142を追加する追加装置140を有してもよい。
【0105】
これにより、一実施形態に係る集配又は販売装置100は、シート部材142によってトレイ12の異常を覆い隠すことができる。よって、一実施形態に係る集配又は販売装置100は、ユーザに対して不快感を与えたり、ユーザおよび物品10に対してトレイ12の異常による影響(例えば、汚れの付着、傷付き)を与えたりすることを抑制できる。
【0106】
以上、実施形態を説明したが、特許請求の範囲の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。他の実施形態の一部又は全部との組み合わせや置換などの種々の変形及び改良が可能である。
【符号の説明】
【0107】
10 物品
12 トレイ
16 管理者端末
100 集配又は販売装置
100A 異常対応手段
100B 異常検知手段
102 貯蔵部
102A 区画
104 窓口
106 搬送装置
106A,106B レール
108 冷凍装置
110 ユーザインタフェース
110A 入力装置
110B 出力装置
122 センサ
124 洗浄装置
124A,124B レール
126 保管部
128 交換装置
130 制御装置
131 入出庫制御部
132 冷凍制御部
133 異常検知部
134 異常対応デバイス制御部
135 通知部
136 モード切替部
140 追加装置
142 シート部材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8