IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ナショナル インスティチュート オブ エコロジーの特許一覧 ▶ キム, ソンスクの特許一覧

特許7197846コウモリの展示観覧システムおよびその方法
<>
  • 特許-コウモリの展示観覧システムおよびその方法 図1
  • 特許-コウモリの展示観覧システムおよびその方法 図2
  • 特許-コウモリの展示観覧システムおよびその方法 図3
  • 特許-コウモリの展示観覧システムおよびその方法 図4
  • 特許-コウモリの展示観覧システムおよびその方法 図5
  • 特許-コウモリの展示観覧システムおよびその方法 図6
  • 特許-コウモリの展示観覧システムおよびその方法 図7
  • 特許-コウモリの展示観覧システムおよびその方法 図8
  • 特許-コウモリの展示観覧システムおよびその方法 図9
  • 特許-コウモリの展示観覧システムおよびその方法 図10
  • 特許-コウモリの展示観覧システムおよびその方法 図11
  • 特許-コウモリの展示観覧システムおよびその方法 図12
  • 特許-コウモリの展示観覧システムおよびその方法 図13
  • 特許-コウモリの展示観覧システムおよびその方法 図14
  • 特許-コウモリの展示観覧システムおよびその方法 図15
  • 特許-コウモリの展示観覧システムおよびその方法 図16
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-20
(45)【発行日】2022-12-28
(54)【発明の名称】コウモリの展示観覧システムおよびその方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/20 20120101AFI20221221BHJP
   G09B 23/14 20060101ALI20221221BHJP
   G09B 23/36 20060101ALI20221221BHJP
【FI】
G06Q50/20
G09B23/14
G09B23/36
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2022509033
(86)(22)【出願日】2020-08-11
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-06
(86)【国際出願番号】 KR2020010636
(87)【国際公開番号】W WO2021029653
(87)【国際公開日】2021-02-18
【審査請求日】2022-04-08
(31)【優先権主張番号】10-2019-0098179
(32)【優先日】2019-08-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】522055245
【氏名又は名称】ナショナル インスティチュート オブ エコロジー
(73)【特許権者】
【識別番号】522055256
【氏名又は名称】キム, ソンスク
(74)【代理人】
【識別番号】100099793
【弁理士】
【氏名又は名称】川北 喜十郎
(74)【代理人】
【識別番号】100154586
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 正広
(74)【代理人】
【識別番号】100179280
【弁理士】
【氏名又は名称】河村 育郎
(72)【発明者】
【氏名】キム, ソンスク
(72)【発明者】
【氏名】チェ, ユソン
(72)【発明者】
【氏名】キム, リョン
(72)【発明者】
【氏名】キム, ビョリ
【審査官】松野 広一
(56)【参考文献】
【文献】韓国登録特許第10-1743756(KR,B1)
【文献】韓国公開特許第10-2002-0026785(KR,A)
【文献】特開2002-108187(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2019-0021808(KR,A)
【文献】中国特許出願公開第106531173(CN,A)
【文献】[online],2018年05月28日,インターネット<URL:http://ecotopia.hani.co.kr/462408>、[検索日:2022年9月13日]
【文献】[online],2019年01月07日,インターネット<URL:http://dongascience.donga.com/news/view/26140>、[検索日:2022年9月13日]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
G09B 23/14
G09B 23/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
棲息地基盤のコウモリの生態観覧コンテンツを提供するコウモリの展示観覧システムにおいて、
コウモリの超音波信号を探知し、および内部で生成された超音波信号を外部に放射する超音波通信モジュール;前記探知された前記コウモリの超音波信号を可聴帯域のソーシャルコール(Social call)に変換する信号変換モジュール;および外部の情報通信端末機と通信を連結して前記信号変換モジュールで受信されたデータを伝達するインターフェースモジュール;を含むコウモリ探知機
記情報通信端末機に設置されて前記ソーシャルコールによるコウモリの声を聴覚的に出力し、予め学習されたコウモリの種特異的意思情報で前記ソーシャルコールにマッチングされた意思情報を抽出して視覚的に表示する観覧コンテンツ提供部;
出入口が備えられたボックス形態で製作されてコウモリの映像と超音波信号を含むコウモリの生態情報を獲得する観察装備が搭載されたコウモリの巣;
前記コウモリの生態活動による種特異的意思情報を学習してDB化し、これを基盤として展示場内での現場観覧コンテンツと展示場外でのオンライン展示コンテンツを提供する中央サーバー;および
前記観察装備と無線通信で連結されて前記情報通信端末機および中央サーバーとの通信を中継する中継器;
を含むコウモリの展示観覧システム。
【請求項2】
前記情報通信端末機は、観覧客が所持した使用者端末機であり、
前記コウモリ探知機は、前記使用者端末機と通信を連結して前記信号変換モジュールで受信されたデータを使用者端末機に伝送したり前記使用者端末機で受信されたデータを前記信号変換モジュールに伝達するインターフェースモジュールをさらに含む、請求項1に記載のコウモリの展示観覧システム。
【請求項3】
前記信号変換モジュールは、
探知された前記コウモリの超音波信号を増幅およびノイズを除去してソノグラムパターンデータを生成し、前記情報通信端末機から入力されるソノグラム波形による超音波信号を生成する、請求項1に記載のコウモリの展示観覧システム。
【請求項4】
前記観察装備は、
超音波受信機と超音波発信機を含む超音波通信モジュール;
固有識別情報(ID)を通じて使用者端末機および中央サーバーのうちの少なくとも一つの情報通信端末機と通信する無線通信モジュール;
前記コウモリの巣内に棲息するコウモリの生態情報を撮影するための少なくとも一つのイメージセンサーを含むカメラモジュール;
同一時点に前記超音波通信モジュールとカメラモジュールで収集された情報を保存するメモリ;および
前記中継器を通じて連結された前記情報通信端末機の要請により前記コウモリの生態情報を伝送する制御モジュール;
を含む、請求項に記載のコウモリの展示観覧システム。
【請求項5】
前記イメージセンサーは、
写真および動画撮影が可能なCMOSイメージセンサーおよび夜間撮影が可能な赤外線イメージセンサーを含む、請求項に記載のコウモリの展示観覧システム。
【請求項6】
前記観覧コンテンツ提供部は、
前記コウモリの巣で撮影されたコウモリの生態映像をライブで表示するコウモリ観察モジュール;
前記可聴帯域に変換されたコウモリの声を聴覚的に出力するコウモリ声体験コンテンツを提供するコウモリ声出力モジュール;
前記コウモリの超音波に基づいたソノグラム波形を分析し、分析された波形のパターンを前記種特異的意思情報と比較して確認された意思情報を表示するソノグラム表示モジュール;および
前記観覧コンテンツ提供部の各モジュールを活用して観覧客が直接コウモリと超音波を通じて疎通することができるようにするメッセンジャーUI(User Interface)を提供するコウモリメッセンジャーモジュール;
を含む、請求項に記載のコウモリの展示観覧システム。
【請求項7】
前記コウモリ観察モジュールは、
前記コウモリの巣の選択的ID入力に対応する前記観察装備から受信されたリアルタイムのコウモリの生態映像コンテンツを表示したり前記中央サーバーの接続を通じてストリーミングされるリアルタイムのコウモリの生態映像コンテンツを表示する、請求項に記載のコウモリの展示観覧システム。
【請求項8】
前記ソノグラム表示モジュールは、
前記コウモリが方向を探知したりエサ狩りをする時に利用する反響正位(Echolocation)のソノグラム波形を分析してコウモリの種を同定する、請求項に記載のコウモリの展示観覧システム。
【請求項9】
前記ソノグラム表示モジュールは、
前記ソノグラム波形のパターンを通じてコウモリのコウモリ集団内の個体間意思情報を把握して特定の音声構造の特性、ソーシャルコールの機能と意味を表出することによってコウモリの行動とそれに対する意思疎通を認識できる体験コンテンツを提供する、請求項に記載のコウモリの展示観覧システム。
【請求項10】
前記コウモリメッセンジャーモジュールは、
前記観覧客から入力された所定の意思疎通のソノグラム波形を前記コウモリ探知機を通じて超音波に変換して送信し、前記超音波送信に反応するコウモリの行動や反響正位の声と意思疎通を観察できるコウモリとの意思疎通体験コンテンツを提供する、請求項に記載のコウモリの展示観覧システム。
【請求項11】
前記中央サーバーは、
前記コウモリの巣と観覧客情報をマッチングして登録し、オンライン接続を管理する観覧客管理部;
前記コウモリの巣の観察装備からコウモリの映像と超音波を含む生態情報を収集して保存する生態情報収集部;
収集された前記コウモリの生態情報を分析してコウモリの種類、可聴帯域のソーシャルコールおよびソノグラムパターンを導出する生態情報分析部;
前記コウモリの生態情報を合成神経網を通じて連携学習してソノグラムの意思情報を判別することに基準となる前記種特異的意思情報を導出するコウモリ意思学習部;
前記コウモリ意思学習部で学習された前記種特異的意思情報が持続的にアップデートされるデータベース部;および
観覧客の訪問観覧時、前記観察装備で受信された生態情報を基にライブのコウモリ映像と意思疎通情報を前記観覧コンテンツ提供部を通じて接続された使用者端末機に伝送する制御部;
を含む、請求項に記載のコウモリの展示観覧システム。
【請求項12】
前記コウモリ意思学習部は、
前記生態情報分析部で受信されたコウモリの映像情報とソノグラム情報を入力印字としてコウモリの種別超音波信号に対する意思情報を分析する合成神経網を通じて学習させる、請求項11に記載のコウモリの展示観覧システム。
【請求項13】
前記合成神経網は、
前記コウモリの意思情報分析のために予め多様な種特異的コウモリ映像情報の行動特性パラメータと多様なソノグラムパターンによる意思情報パラメータとがマッチングされるように学習する、請求項12に記載のコウモリの展示観覧システム。
【請求項14】
前記制御部は、
前記観察装備を通じてコウモリの巣をモニタリングして獲得されたコウモリの入居、出産、誕生日、子コウモリの初飛行とエサ活動の成功および冬眠のうちの少なくとも一つの生態イベント情報をマッチングして登録された観覧客の使用者端末機に伝送し、インターネットまたは前記観覧コンテンツ提供部を通じてオンライン接続された前記観覧客の要請時に、前記生態イベント情報によるコンテンツを提供する、請求項11に記載のコウモリの展示観覧システム。
【請求項15】
前記制御部は、
前記コウモリの巣の製作に参加した観覧客登録情報をグルーピングして関心のあるコウモリのコミュニティサイトを生成し、前記コミュニティサイトを通じてコウモリの生態活動によるライブ映像と生態イベント情報を提供する、請求項14に記載のコウモリの展示観覧システム。
【請求項16】
コウモリの展示観覧システムを基盤としてコウモリの生態活動による観覧コンテンツを提供するコウモリの展示観覧方法において、
a)観覧客の使用者端末機に連結されたコウモリ探知機を通じてコウモリの超音波信号を探知する段階;
b)前記コウモリ探知機が収集した前記コウモリの超音波信号を反響正位(echolocation)とソーシャルコール(Social call)に区分して可聴帯域の声に変換する段階;
c)前記使用者端末機に設置された観覧コンテンツ提供部(APP)が可聴帯域のソーシャルコール(Social call)に変換された信号を受信してコウモリの声を聴覚的に出力する段階;および
d)前記観覧コンテンツ提供部が予め学習されたコウモリの種特異的反響正位と集団内の個体間意思疎通をするソーシャルコールデータで前記探知されたソーシャルコールとマッチングされる意思情報を抽出して視覚的に表示する段階;
を含み、
前記d)段階の後に、
コウモリとの意思疎通のためのソノグラム波形を前記コウモリ探知機を通じて超音波で送信する段階、および
前記超音波送信に反応するコウモリの行動および反響正位による超音波を分析してコウモリの声および意思情報を表出してリアルタイム双方向意思疎通体験コンテンツを提供する段階をさらに含コウモリの展示観覧方法。
【請求項17】
前記a)段階の前に、
中央サーバーが訪問観覧客の参加で製作されたコウモリの巣と観覧客情報をマッチングして保存する段階;
前記観覧コンテンツ提供部が前記使用者端末機を通じて選択された前記コウモリの巣の観察装備と通信を連結する段階;および
前記観覧コンテンツ提供部が前記観察装備から映像情報を受信して前記コウモリの巣にいるコウモリの映像コンテンツを提供する段階;
をさらに含む、請求項16に記載のコウモリの展示観覧方法。
【請求項18】
前記観覧客の訪問の後に、
前記中央サーバーは前記観察装備を通じた前記コウモリの巣をモニタリング途中にコウモリの入居、出産、誕生日および冬眠のうちの少なくとも一つの生態イベント情報を検出する段階;
前記コウモリの巣のIDにマッチングされた観覧客情報の使用者端末機に前記生態イベント情報を伝送する段階;および
前記生態イベント情報の伝送でオンラインに接続された観覧客情報を認証し、前記生態イベント情報時点に記録されたコウモリの映像、声および意思疎通コンテンツを提供する段階;
をさらに含む、請求項17に記載のコウモリの展示観覧方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コウモリの展示観覧システムおよびその方法に関し、より詳細には展示場に訪問した観覧客の参加を誘導してコウモリの生態活動を直接体験および観察することができるように支援するコウモリの展示観覧システムおよびその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に動物園、植物園および生態公園などの展示場では多様な野生動物や植物の棲息環境を組成して訪問した観覧客が観覧することができるように提供している。
【0003】
例えば、動物の展示観覧は、動物別に生まれて育つ生涯周期と季節的周辺環境に適応するなどの生態教育および展示コンテンツを一定の場所に設けて観覧するようにしている。
【0004】
このような従来の展示観覧は、固定された空間で動物を見せることはできるが、実際の自然生態環境で動物が生まれて育つ時間的空間的生態活動を見せるには限界がある。したがって、大部分が生態環境に合うように準備された映像資料、写真/イラスト案内板およびパンフレットなどに依存する実情であり、観覧客は一方的に提供されるコンテツを経験して体験しなければならないため、受動的な展示観覧であるという点で限界を有する。
【0005】
特に、コウモリの展示観覧は、固定された空間に観覧客の訪問のみで行われており、夜行性活動と隠遁する特性上、コウモリの直接的な観察が難しいため、予め準備された模型や展示コンテンツにのみ依存する問題点がある。また、野生動物の棲息地内で進行される生態現場体験活動は生態系内の生物に干渉要因として作用するという限界を有している。
【0006】
一方、人間と野生動物が共存する今の社会の生態環境保存意識と教育の重要性が高まりつつ、従来の観覧中心の展示から脱皮して訪問した観覧客の積極的な参加展示パラダイムへの方向転換による改善された教育および展示コンテンツの開発が要求されている。
【0007】
この背景技術の部分に記載された事項は、発明の背景に対する理解を増進させるために作成されたものであり、当該技術が属する分野における通常の知識を有する者に既に知られている従来の技術でない事項を含むことができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の実施例は、コウモリの棲息地に訪問した観覧客の参加を通じた生態環境を構築して展示し、コウモリの超音波認識を通じた意思疎通と行動を直接観察することができるコウモリの展示観覧システムおよびその方法を提供することを目的とする。
【0009】
また、本発明の他の目的は、観覧客がいつでもどこでもコウモリの生態情報を確認できるように生態活動コンテンツを提供して固定された空間の展示パラダイムから脱皮して開放された形式のコウモリ生態展示観覧システムおよびその方法を提供することにある。
【0010】
また、本発明のまた他の目的は、展示活動に参加した観覧客の体験活動に基づいて生態研究資料を構築し、これを精密化し、再び新たな展示コンテンツを生産するクリエータとしての機能を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の一側面によれば、棲息地基盤のコウモリの生態観覧コンテンツを提供するコウモリの展示観覧システムは、コウモリの超音波信号を探知し、および内部で生成された超音波信号を外部に放射する超音波通信モジュール;前記探知された前記コウモリの超音波信号を可聴帯域の声に変換する信号変換モジュール;および外部の情報通信端末機と通信を連結して前記信号変換モジュールで受信されたデータを伝達するインターフェースモジュール;を含むコウモリ探知機と;前記情報通信端末機に設置されて前記ソーシャルコールによるコウモリの声を聴覚的に出力し、予め学習されたコウモリの種特異的意思情報で前記ソーシャルコールにマッチングされた意思情報を抽出して視覚的に表示する観覧コンテンツ提供部と;を含む。
【0012】
また、前記情報通信端末機は、観覧客が所持した使用者端末機であり、前記コウモリ探知機は、前記使用者端末機と通信を連結して前記信号変換モジュールで受信されたデータを使用者端末機に伝送したり前記使用者端末機で受信されたデータを前記信号変換モジュールに伝達するインターフェースモジュールをさらに含むことができる。
【0013】
また、前記信号変換モジュールは、探知された前記コウモリの超音波信号を増幅およびノイズを除去してソノグラムパターンデータを生成し、前記情報通信端末機から入力されるソノグラム波形による超音波信号を生成することができる。
【0014】
また、コウモリの展示観覧システムは、出入口が備えられたボックス形態で製作されてコウモリの映像と超音波信号を含むコウモリの生態情報を獲得する観察装備が搭載されたコウモリの巣;前記コウモリの生態活動による種特異的意思情報を学習してDB化し、これを基盤として展示場内での現場観覧コンテンツと展示場外でのオンライン展示コンテンツを提供する中央サーバー;および前記観察装備と無線通信で連結されて前記情報通信端末機および中央サーバーとの通信を中継する中継器;をさらに含むことができる。
【0015】
また前記観察装備は、超音波受信機と超音波発信機を含む超音波通信モジュール;固有識別情報(ID)を通じて使用者端末機および中央サーバーのうちの少なくとも一つの情報通信端末機と通信する無線通信モジュール;前記コウモリの巣内に棲息するコウモリの生態情報を撮影するための少なくとも一つのイメージセンサーを含むカメラモジュール;同一時点に前記超音波通信モジュールとカメラモジュールで収集された情報を保存するメモリ;および前記中継器を通じて連結された前記情報通信端末機の要請により前記コウモリの生態情報を伝送する制御モジュール;を含むことができる。
【0016】
また、前記イメージセンサーは、写真および動画撮影が可能なCMOSイメージセンサーおよび夜間撮影が可能な赤外線イメージセンサーを含むことができる。
【0017】
また、前記観覧コンテンツ提供部は、前記コウモリの巣で撮影されたコウモリの生態映像をライブで表示するコウモリ観察モジュール;前記可聴帯域に変換されたコウモリの声を聴覚的に出力するコウモリ声体験コンテンツを提供するコウモリ声出力モジュール;前記コウモリの超音波に基づいたソノグラム波形を分析し、分析された波形のパターンを前記種特異的意思情報と比較して確認された意思情報を表示するソノグラム表示モジュール;および前記観覧コンテンツ提供部の各モジュールを活用して観覧客が直接コウモリと超音波を通じて疎通することができるようにするメッセンジャーUI(User Interface)を提供するコウモリメッセンジャーモジュール;を含むことができる。
【0018】
また、前記コウモリ観察モジュールは、前記コウモリの巣の選択的ID入力に対応する前記観察装備から受信されたリアルタイムのコウモリの生態映像コンテンツを表示したり前記中央サーバーの接続を通じてストリーミングされるリアルタイムのコウモリの生態映像コンテンツを表示することができる。
【0019】
また、前記ソノグラム表示モジュールは、前記コウモリが方向を探知したりエサ狩りをする時に利用する反響正位(Echolocation)のソノグラム波形を分析してコウモリの種を同定することができる。
【0020】
また、前記ソノグラム表示モジュールは、前記ソノグラム波形のパターンを通じてコウモリのコウモリ集団内の個体間意思情報を把握して特定の音声構造の特性、ソーシャルコールの機能と意味を表出することによってコウモリの行動とそれに対する意思疎通を認識できる体験コンテンツを提供することができる。
【0021】
また、前記コウモリメッセンジャーモジュールは、前記観覧客から入力された所定の意思疎通のソノグラム波形を前記コウモリ探知機を通じて超音波に変換して送信し、前記超音波送信に反応するコウモリの行動や反響正位の声と意思疎通を観察できるコウモリとの意思疎通体験コンテンツを提供することができる。
【0022】
また、前記中央サーバーは、前記コウモリの巣と観覧客情報をマッチングして登録し、オンライン接続を管理する観覧客管理部;前記コウモリの巣の観察装備からコウモリの映像と超音波を含む生態情報を収集して保存する生態情報収集部;収集された前記コウモリの生態情報を分析してコウモリの種類、可聴帯域のソーシャルコールおよびソノグラムパターンを導出する生態情報分析部;前記コウモリの生態情報を合成神経網を通じて連携学習してソノグラムの意思情報を判別することに基準となる前記種特異的意思情報を導出するコウモリ意思学習部;前記コウモリ意思学習部で学習された前記種特異的意思情報が持続的にアップデートされるデータベース部;および観覧客の訪問観覧時、前記観察装備で受信された生態情報を基にライブのコウモリ映像と意思疎通情報を前記観覧コンテンツ提供部を通じて接続された使用者端末機に伝送する制御部;を含むことができる。
【0023】
また、前記コウモリ意思学習部は、前記生態情報分析部で受信されたコウモリの映像情報とソノグラム情報を入力印字としてコウモリの種別超音波信号に対する意思情報を分析する合成神経網を通じて学習させることができる。
【0024】
また、前記合成神経網は、前記コウモリの意思情報分析のために予め多様な種特異的コウモリ映像情報の行動特性パラメータと多様なソノグラムパターンによる意思情報パラメータとがマッチングされるように学習することができる。
【0025】
また前記制御部は、前記観察装備を通じてコウモリの巣をモニタリングして獲得されたコウモリの入居、出産、誕生日、および冬眠のうちの少なくとも一つの生態イベント情報をマッチングして登録された観覧客の使用者端末機に伝送し、インターネットまたは前記観覧コンテンツ提供部を通じてオンライン接続された前記観覧客の要請時に、前記生態イベント情報によるコンテンツを提供することができる。
【0026】
また、前記制御部は、前記コウモリの巣の製作に参加した観覧客登録情報をグルーピングして関心のあるコウモリのコミュニティサイトを生成し、前記コミュニティサイトを通じてコウモリの生態活動によるライブ映像と生態イベント情報を提供することができる。
【0027】
一方、本発明の一側面による、コウモリの展示観覧システムを基盤としてコウモリの生態活動による観覧コンテンツを提供するコウモリの展示観覧方法は、a)観覧客の使用者端末機に連結されたコウモリ探知機を通じてコウモリの超音波信号を探知する段階;b)前記コウモリ探知機が収集した前記コウモリの超音波信号を反響正位(echolocation)とソーシャルコール(Social call)に区分して可聴帯域の声に変換する段階;c)前記使用者端末機に設置された観覧コンテンツ提供部(APP)が可聴帯域のソーシャルコール(Social call)に変換された信号を受信してコウモリの声を聴覚的に出力する段階;およびd)前記観覧コンテンツ提供部が予め学習されたコウモリの種特異的反響正位と集団内の個体間意思疎通をするソーシャルコールデータで前記探知されたソーシャルコールとマッチングされる意思情報を抽出して視覚的に表示する段階;を含む。
【0028】
前記d)段階の後に、コウモリとの意思疎通のためのソノグラム波形を前記コウモリ探知機を通じて超音波で送信する段階;および前記超音波送信に反応するコウモリの行動および反響正位による超音波を分析してコウモリの声および意思情報を表出してリアルタイム双方向意思疎通体験コンテンツを提供する段階;をさらに含むことができる。
【0029】
前記a)段階の前に、中央サーバーが訪問観覧客の参加で製作されたコウモリの巣と観覧客情報をマッチングして保存する段階;前記観覧コンテンツ提供部が前記使用者端末機を通じて選択された前記コウモリの巣の観察装備と通信を連結する段階;および前記観覧コンテンツ提供部が前記観察装備から映像情報を受信して前記コウモリの巣にいるコウモリの映像コンテンツを提供する段階;をさらに含むことができる。
【0030】
前記観覧客の訪問の後に、前記中央サーバーは前記観察装備を通じた前記コウモリの巣をモニタリング途中にコウモリの入居、出産、誕生日、子コウモリの初飛行とエサ活動の成功および冬眠のうちの少なくとも一つの生態イベント情報を検出する段階;前記コウモリの巣のIDにマッチングされた観覧客情報の使用者端末機に前記生態イベント情報を伝送する段階;および前記生態イベント情報の伝送でオンラインに接続された観覧客情報を認証し、前記生態イベント情報時点に記録されたコウモリの映像、声および意思疎通コンテンツを提供する段階;をさらに含むことができる。
【発明の効果】
【0031】
本発明の実施例によれば、観覧客が直接棲息地のコウモリをライブで見て、聞いて、疎通できる多様な体験コンテンツを提供することによって、既存のコウモリのイメージ再考と生態学習に対する興味を誘発することができる効果がある。
【0032】
また、観覧客がコウモリの巣の製作に直接参加し、オンラインを通じてコウモリの巣に棲息する関心のあるコウモリの生まれて育つ生態活動を観察できるように支援することによって、時間的空間的限界を克服したコウモリの観覧コンテンツを提供することができる効果がある。
【0033】
また、観覧客の参加を通じてコウモリの巣を製作して棲息地拡張が容易なコウモリ観覧インフラを構築すると同時に、コウモリの生態研究のためのインフラ資源として活用することができる効果がある。
【0034】
また、観覧客の参加で新たな意思情報を収集して追加学習で補完された多様なコンテンツを提供することによって、既存の受動的な観覧客が展示の主体になってクリエータとして活動することができ、蓄積された情報を通じて生態的情報のより精密な解析が可能であり、展示コンテンツが独自に発展して純化されるシステムを構築することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0035】
図1】本発明の実施例によるコウモリの展示観覧システムのネットワーク構造を示す。
図2】本発明の実施例によるコウモリの展示観覧システムの構成を概略的に示す。
図3】本発明の一つの実施例によるコウモリの巣の設置例示を示す。
図4】本発明の実施例による観察装備の構成を概略的に示すブロック図である。
図5】本発明の実施例による携帯用コウモリ探知機と使用者端末機の構成を概略的に示すブロック図である。
図6】本発明の実施例によるイエコウモリの超音波を探知して可聴帯域に変換したソーシャルコールを示す。
図7】本発明の実施例によるコウモリの方向探知あるいはエサ探索時のソノグラムを示す。
図8】本発明の実施例による中央サーバーの構成を概略的に示すブロック図である。
図9】本発明の実施例による多様なコウモリの種特異的意思情報を学習する方法を示す。
図10】本発明の実施例による多様なコウモリのソノグラムパターン分析による種特異的意思情報を示す。
図11】本発明の実施例による多様なコウモリのソノグラムパターン分析による種特異的意思情報を示す。
図12】本発明の実施例による多様なコウモリのソノグラムパターン分析による種特異的意思情報を示す。
図13】本発明の実施例による多様なコウモリのソノグラムパターン分析による種特異的意思情報を示す。
図14】本発明の実施例による多様なコウモリのソノグラムパターン分析による種特異的意思情報を示す。
図15】本発明の実施例による展示場に訪問した観覧客にコウモリの展示観覧コンテンツを提供する方法を示すフローチャートである。
図16】本発明の実施例によるオンラインで接続された観覧客にコウモリの展示観覧コンテンツを提供する方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下、添付した図面を参照して本発明の実施例について本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施することができるように詳細に説明する。しかし、本発明は、多様な異なる形態に実現することができ、ここで説明する実施例に限定されない。そして図面において、本発明を明確に説明するために、説明上不要な部分は省略し、明細書全体にわたって類似の部分については類似の図面符号を付した。
【0037】
また、明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」という時、これは特に反対になる記載がない限り、他の構成要素を除外せず、他の構成要素をさらに含むことができることを意味する。また、明細書に記載された「…部」、「…器」、「…モジュール」の用語は、少なくとも一つの機能や動作を処理する単位を意味し、これはハードウェアやソフトウェアまたはハードウェアおよびソフトウェアの組み合わせで実現され得る。
【0038】
明細書全体において、第1または第2などの用語は、多様な構成要素の説明に使用することができるが、前記構成要素は前記用語により限定されてはならない。前記用語は、一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的のみで、例えば本発明の概念による権利範囲から離脱しないまま、第1構成要素は第2構成要素と命名され得、類似して第2構成要素も第1構成要素と命名され得る。
【0039】
次に、本発明の実施例によるコウモリの展示観覧システムおよびその方法について図面を参照して詳細に説明する。
【0040】
図1は本発明の実施例によるコウモリの展示観覧システムのネットワーク構造を示す。
【0041】
図2は本発明の実施例によるコウモリの展示観覧システムの構成を概略的に示す。
【0042】
図3は本発明の一つの実施例によるコウモリの巣の設置例示を示す。
【0043】
図1乃至図3を参照すれば、本発明の実施例によるコウモリの展示観覧システムは、観覧客の参加を通じてコウモリの棲息地に生態環境を構築して展示し、超音波認識を通じて生き生きしたコウモリの意思疎通と生態行動を直接観察することができるように多様な観覧コンテンツを提供する。
【0044】
このために、コウモリの展示観覧システムは、棲息地に付着されたコウモリの巣(Bat-Box)10、中継器20、ディスプレイ30、コウモリ探知機40および中央サーバー60を含む。
【0045】
まず、中央サーバー60は、地域的にあるいは多様な生態環境を基盤として設けられた展示場とネットワークを通じて連結されて各展示場の展示コンテンツを中央で管理および支援するための管制システムで構築され得る。また、これに限定されずに、中央サーバー60は一つの展示場を運営するためのローカルサーバーでも構成され得る。
【0046】
コウモリの巣10は、ボックス形態で出入口が備えられたコウモリのねぐらであり、ここに入居して棲息するコウモリの生態情報獲得のための観察装備11が搭載される。
【0047】
コウモリの巣10は、コウモリの棲息および観察装備11の搭載のための空間が備えられた多様な素材とデザインの組立式モデルで規格化され得る。このようなコウモリの巣10は観覧客の参加で組み立てられて洞窟のような棲息地に付着され得る。
【0048】
ここで、コウモリの巣10は、洞窟に限定されず、山林、湿地、民家および河川などに付着して展示空間を形成することができる。例えば、図2のようにコウモリの巣10を国立生態院の一帯の森や、湿地および建物の壁面など多様な場所にコウモリの巣10を設置することによってコウモリの展示空間の拡大およびコウモリの研究インフラを構築することができる。
【0049】
一方、前記観察装備11は、コウモリの映像と声(超音波)を含む生態情報獲得装備であり、下記の図4を通じて詳細に説明する。
【0050】
図4は本発明の実施例による観察装備の構成を概略的に示すブロック図である。
【0051】
図4を参照すれば、本発明の実施例による観察装備11は、超音波通信モジュール11a、無線通信モジュール11b、カメラモジュール11c、メモリ11dおよび制御モジュール11eを含む。
【0052】
超音波通信モジュール11aは、超音波受信機と超音波発信機を含み、コウモリで発生した超音波を受信したり外部の受信信号による超音波を出力することができる。
【0053】
無線通信モジュール11bは、中継器20と無線通信で連結され、固有識別情報(ID)を通じて使用者端末機50および中央サーバー60のうちの少なくとも一つの情報通信端末機と無線通信をする。
【0054】
カメラモジュール11cは、コウモリの巣10内に棲息するコウモリの生態情報を撮影するための少なくとも一つのイメージセンサーを含む。前記イメージセンサーは、写真および動画撮影が可能な一般のCMOSイメージセンサーおよび夜間撮影が可能な赤外線イメージセンサーを含むことができる。
【0055】
メモリ11dは、同一時点に超音波通信モジュール11aとカメラモジュール11cで収集された情報を保存する。
【0056】
制御モジュール11eは、観察装備11の運営のための前記各モジュールの動作を制御し、その運営により生成されるコウモリの生態情報をメモリ11dに保存する。
【0057】
また、制御モジュール11eは、中継器20を通じて連結された情報通信端末機の要請により前記コウモリの生態情報を伝送することができる。
【0058】
観察装備11は、それぞれ設置されたコウモリの巣ID別にねぐらで生活し成長するコウモリの生態情報を観覧客(研究員)が選択的に取得することができるように支援する役割を果たす。
【0059】
中継器20は、コウモリの巣10の観察装備11と無線通信で連結されて使用者端末機50および中央サーバー60との通信を中継する。
【0060】
中継器20は、無線LAN(wireless LAN/WiFi)や移動通信網を連結するための基地局で構成され得、この他にも公知の無線インターネットを支援する多様な無線通信中継器で構成され得る。
【0061】
ディスプレイ30は、中央サーバー60との連動で少なくとも一つのコウモリの巣10の観察装備11でリアルタイムで獲得されたコウモリの映像とコウモリの超音波を可聴帯域に変換した声を視覚的および聴覚的に表出することができる。
【0062】
ディスプレイ30は、大型モニターやビームプロジェクターで構成され、中継器20を通じてコウモリの巣10の観察装備11および中央サーバー60で受信されたデータを処理してディスプレイ30を通じて表出する情報通信端末機31を含む。
【0063】
情報通信端末機31は、コンピュータ、ノートパソコン、タブレットコンピュータおよびスマートフォンなどでコウモリの観覧コンテンツ提供プログラムを含み、これは後述する使用者端末機50の細部構成と類似しているため、後述する説明を参照する。
【0064】
このようなディスプレイ30は、洞窟のように限定された空間で観覧客にコウモリの映像を表出する共用化設備であり、開放された野外展示場では省略され、観覧客が所持した使用者端末機50により置き換えることができる。
【0065】
一方、コウモリは生態活動時に方向探知とエサ探索および集団内の意思疎通のために多様に構造化された超音波を利用する。例えば、コウモリは15~120kHzまで高い周波数を利用し、パルス音は1秒当たり1回で多様な速度で繰り返されるが、目標物に近接すると1秒当たり数百回に達すると知られている。
【0066】
また、コウモリの超音波は種特異性を示し、その超音波構造を通じて疎通、社会構造、繁殖および棲息地特性などのコウモリの生態を理解できる手がかりを提供するため、これを研究および活用して展示コンテンツとして提供することができる。特に、哺乳類のうち唯一飛ぶことができるコウモリの超音波を利用した実際の夜間飛行と意思疎通は観覧客が簡単に接することができない興味深いテーマの展示コンテンツとして適合する。
【0067】
ただし、コウモリの超音波は、可聴周波数(Audio Frequency)ではなく、観覧客がその声を聴取することができないため、コウモリの超音波を探知できるコウモリ探知機40を使用者端末機50と連動させてコウモリの超音波を可聴帯域の変換された声で聴取できるようにする。
【0068】
図5は本発明の実施例による携帯用コウモリ探知機と使用者端末機の構成を概略的に示すブロック図である。
【0069】
図5を参照すれば、本発明の実施例によるコウモリ探知機40は、案内員や観覧客が所持した使用者端末機50と連結されてコウモリの超音波を探知する役割を果たし、超音波通信モジュール41、信号変換モジュール42、インターフェースモジュール43を含む。
【0070】
超音波通信モジュール41は、コウモリの超音波を受信して信号変換モジュール42に伝達し、信号変換モジュール42で受信された超音波信号を外部に放射する。
【0071】
信号変換モジュール42は、超音波通信モジュール41で受信されたコウモリの超音波信号を可聴帯域のソーシャルコールに変換する。
【0072】
また、信号変換モジュール42は、設定されたプログラムにより受信されたコウモリの超音波に基づいたソノグラムパターンデータを生成する。信号変換モジュール42は、分析のために超音波を増幅およびノイズを除去して鮮明なソノグラムパターンが現れるように加工することができる。
【0073】
また、信号変換モジュール42は、使用者端末機50から入力されるソノグラム波形による超音波信号を生成することができる。
【0074】
インターフェースモジュール43は、使用者端末機50と通信を連結して信号変換モジュール42で受信されたデータを使用者端末機50に伝送したり使用者端末機50から受信されたデータを信号変換モジュール42に伝達することができる。
【0075】
インターフェースモジュール43は、使用者端末機50と両端にコネクタが備えられた通信ラインで連結され得るが、これに限定されず、ブルートゥース(Bluetooth)のような近距離無線通信で連結され得る。
【0076】
一方、使用者端末機50は、無線通信モジュール51、外部通信モジュール52および観覧コンテンツ提供部(APP)53を含むスマートフォンで構成され得る。
【0077】
無線通信モジュール51は、中継器20を通じてコウモリの巣10の観察装備11および中央サーバー60とデータを送受信することができる。
【0078】
外部通信モジュール52は、コウモリ探知機40と通信を連結してデータを送受信することができる。
【0079】
観覧コンテンツ提供部53は、本発明の実施例によるコウモリの現場およびオンライン観覧のために設置されたアプリケーションプログラム(APP)であり、前記超音波分析によるコウモリのソーシャルコール(Social call)を声で出力し、予め学習されたコウモリの意思疎通情報から前記ソーシャルコールにマッチングされた意思情報を抽出して表出することができる。
【0080】
このために、観覧コンテンツ提供部53は、コウモリ観察モジュール53a、コウモリ声出力モジュール53b、ソノグラム表示モジュール53cおよびコウモリメッセンジャーモジュール53dを含む。
【0081】
コウモリ観察モジュール53aは、コウモリの巣10の観察装備11と連結されて撮影されたコウモリの生態映像を表示したり中央サーバー60を通じて受信されたコウモリの生態映像を表示することができる。
【0082】
コウモリの巣10のID入力に対応する観察装備11から受信されたコウモリの生態映像を表示することができる。また、コウモリ観察モジュール53aは、インターネットを通じて中央サーバー60に接続して観覧客の関心のあるコウモリの別称やコウモリの巣10のIDを入力してストリーミング方式でリアルタイム映像を表示することができる。
【0083】
コウモリ声出力モジュール53bは、コウモリ探知機40で超音波が可聴帯域に変換されたコウモリの声(音響)をスピーカで出力するコウモリの声体験コンテンツを提供する。
【0084】
例えば、図6は本発明の実施例によるイエコウモリの超音波を探知して可聴帯域に変換したソーシャルコールを示す。
【0085】
図6を参照すれば、本発明の実施例による案内員や観覧客が所持した使用者端末機50は、コウモリ探知機40を通じてコウモリの超音波を探知して可聴帯域のソーシャルコールに変換された声を出力する。
【0086】
ここで、ソーシャルコールは、コウモリの行動や意思疎通時に発生される超音波を人間が耳で聞くことができる可聴帯域の周波数に変換した音響信号として、実質的に人間が聞くことができるコウモリの声を意味する。
【0087】
例えば、ソーシャルコールは、哺育期間の間に母コウモリと子コウモリ間の学習、集団内の意思疎通のためのコール、エサ狩り、ストレスおよびアイソレーション(isolation)状況などの多様なコウモリの独特の声で表出され得る。
【0088】
一般的にコウモリは、暗く、人間とは馴染みのないイメージを有するが、実際コウモリの声を聞いてみると、まるで鳥がしきりに鳴くように可愛くて美しい声で聞こえる反転魅力がある。したがって、コウモリ探知機40を活用した体験コンテンツとしてコウモリのライブ(live)ソーシャルコールを観覧客に直接聞かせることによって既存のコウモリのイメージ再考、生態学習および関心などを誘導することができる。
【0089】
ソノグラム表示モジュール53cは、コウモリ探知機40と連動してコウモリの超音波に基づいたソノグラム波形を分析し、分析された波形のパターン分析による意思情報を表示する。このようなソノグラム表示モジュール53cは、コウモリの超音波を生態研究で予め学習されたコウモリの意思情報に変換するコウモリ解析機あるいは翻訳機としての役割を果たす。
【0090】
例えば、図7は本発明の実施例によるコウモリの方向探知あるいはエサ探索時のソノグラムを示す。
【0091】
図7を参照すれば、本発明の実施例によるイエコウモリとセロチンコウモリのソノグラムによる方向探知あるいはエサ探索の意思情報を示し、縦方向の太線がソノグラムのパターンを意味する。
【0092】
この時、コウモリが方向を探知したりエサ狩りをする時に利用する反響正位(Echolocation)は種間差を示すので、前記ソノグラム波形の分析を通じてコウモリの種を同定することができる。
【0093】
また、ソノグラム表示モジュール53cは、コウモリ探知機40で分析されたソノグラム波形の多様なパターンを通じてコウモリの種特異的意思情報、コウモリ集団内の個体間意思情報を把握して該当する特定の音声構造の特性、ソーシャルコールの機能と意味を表出することによってコウモリの行動とそれに対する意思疎通を認識できる体験コンテンツを提供することができる。
【0094】
ここで、前記意思情報は、コウモリの生態研究を通じて種別特異行動時に収集されたソノグラム波形のパターンデータを累積し、累積された情報を人工知能を通じて学習してコウモリの生態学的意思疎通で導出された情報を意味する。
【0095】
コウモリメッセンジャーモジュール53dは、前述したモジュールのうちの少なくとも一つの機能を活用して観覧客が直接コウモリと超音波を通じて疎通できるようにするメッセンジャーUI(User Interface)を提供する。
【0096】
例えば、コウモリメッセンジャーモジュール53dは、観覧客から入力された特定の意思疎通(例;危険状況の警告)のソノグラム波形をコウモリ探知機40を通じて超音波に変換して送信し、観覧客の超音波送信に反応するコウモリの行動(例;危険状況のアラームおよび群集飛行など)および反響正位を観察できるコウモリとの意思疎通体験コンテンツを提供することができる。
【0097】
このような観覧コンテンツ提供部53は、使用者端末機50のタッチスクリーンを通じて入出力され、中央サーバー60で学習されたコウモリの種特異的意思情報がアップデートされて多様な意思疎通が可能になる。
【0098】
中央サーバー60は、本発明の実施例によるコウモリの展示観覧システムの全般的な動作を制御するコンピューティングシステムである。
【0099】
中央サーバー60は、コウモリの生態活動による種特異的意思情報、コウモリの特定の音声構造の機能と意味を学習してデータ(DB)化し、これを基盤として展示場内での現場観覧コンテンツと展示場外でのオンライン展示コンテンツを提供する。
【0100】
図8は本発明の実施例による中央サーバーの構成を概略的に示すブロック図である。
【0101】
図8を参照すれば、本発明の実施例による中央サーバー60は、観覧客管理部61、生態情報収集部62、生態情報分析部63、コウモリ意思学習部64、データベース部65および制御部66を含む。
【0102】
観覧客管理部61は、観覧客の参加で製作されたコウモリの巣10と観覧客情報(例;電話番号、電子メールなど)をマッチングして登録し、インターネットサイトまたは観覧コンテンツ提供部53を通じたオンライン接続を管理する。
【0103】
生態情報収集部62は、コウモリの巣10の観察装備11からコウモリの映像と超音波を含む生態情報を収集して保存する。
【0104】
生態情報分析部63は、生態情報収集部62で収集されたコウモリの生態情報を分析してコウモリの種類、可聴帯域のソーシャルコールおよび意思信号を含むソノグラムを導出する。生態情報分析部63は、分析のために超音波を増幅およびノイズを除去して鮮明なソノグラムパターンが現れるように加工することができる。
【0105】
コウモリ意思学習部64は、生態情報分析部63で入力されたコウモリの生態情報を基盤として合成神経網を通じて連携学習してソノグラムの意思情報を判別することに基準となる種特異的意思情報を導出してDB化する。
【0106】
図9は本発明の実施例による多様なコウモリの種特異的意思情報を学習する方法を示す。
【0107】
図9を参照すれば、コウモリ意思学習部64は、生態情報分析部63で収集されたコウモリ映像情報とソノグラム情報を入力印字としてコウモリの種別超音波信号に対する意思情報を分析する合成神経網に学習させる。
【0108】
ここで、前記合成神経網は、コウモリの意思情報分析のために予め多様な種特異的コウモリ映像情報の行動特性パラメータと多様なソノグラムパターンによる意思情報パラメータとがマッチングされるように学習する。これによってコウモリ意思学習部64は、予め学習されたコウモリの種特異的意思情報モデルが累積するほど多様な種別ソノグラムパターンに対する意思情報の導出が可能である。
【0109】
このようにDB化された種特異的意思情報は生態情報分析部63のソノグラム分析に活用され得る。
【0110】
例えば、図10乃至図14の本発明の実施例による多様なコウモリのソノグラムパターン分析による種特異的意思情報を示す。
【0111】
まず、図10を参照すれば、キクガシラコウモリの反響正位(Echolocation)による超音波を分析した多様なソノグラムパターンを示す。
【0112】
図10(A)のソノグラムパターンはキクガシラコウモリが生息地でフリーフライト(Free Flight)するものと認識され、図10(B)乃至図10(D)は、キクガシラコウモリのディストレスコール(Distress call)であって、苦境または危険な状況に陥ったものと認識される。
【0113】
次に、図11を参照すれば、イエコウモリの反響正位による超音波を分析した多様なソノグラムパターンを示す。
【0114】
図11(A)のソノグラムパターンはイエコウモリが生息地でフリーフライト(Free Flight)するものと認識され、図11(B)のソノグラムパターンはイエコウモリがねぐらから目覚めてエサ活動する直前であると認識され得る。図11(C)のソノグラムパターンはイエコウモリが網にかかった時のディストレスと認識され、図11(D)のソノグラムパターンでイエコウモリがねぐらで出産するものと認識され得る。
【0115】
次に、図12を参照すれば、ドーベントンコウモリの反響正位による超音波を分析した多様なソノグラムパターンを示す。
【0116】
図12(A)のソノグラムパターンはドーベントンコウモリが洞窟でフリーフライト(Free Flight)するものと認識され、図12(B)乃至図12(D)のソノグラムパターンはドーベントンコウモリが洞窟でねぐらで危険な状況に対して反応するものと認識され得る。
【0117】
次に、図13を参照すれば、アカコウモリの反響正位による超音波を分析した多様なソノグラムパターンを示す。
【0118】
図13(A)のソノグラムパターンはアカコウモリが生息地でフリーフライト(Free Flight)するものと認識され、図13(B)のソノグラムパターンはアカコウモリが網やバックに閉じ込められている時のディストレスと認識され、図13(C)および図13(D)はアカコウモリがねぐら周辺で危険認知を交換するものと認識され得る。
【0119】
次に、図14を参照すれば、ウサギコウモリの反響正位による超音波を分析した多様なソノグラムパターンを示す。
【0120】
図14(A)のソノグラムパターンはウサギコウモリが生息地でフリーフライト(Free Flight)するものと認識され、図14(B)のソノグラムパターンはウサギコウモリが個体認識のための指輪付着後に出す多様な形態のソーシャルコールを意味する。図14(C)および図14(D)のソノグラムパターンはウサギコウモリがねぐら周辺で危険認知を交換するものと認識され得る。
【0121】
この他にも、コウモリ意思学習部64は、韓国内に棲息するコウモリだけでなく、全世界各地の研究団体でコウモリの生態情報の収集し、それによる種特異的意思情報を学習してデータ(DB)化することができる。したがって、全世界に分布された多様なコウモリの超音波で意思疎通を確認できるビッグデータ(Big Data)を構築することができ、これによって多様なコウモリの種別意思情報認識基盤の生態研究に活用することができるという利点がある。
【0122】
データベース部65は、中央サーバー60の運営のための各種プログラムおよびデータを保存し、その運営により生成されるデータを保存および管理する。
【0123】
データベース部65は、コウモリ意思学習部64でDB化されたコウモリの種特異的意思情報を持続的にアップデートすることができる。
【0124】
制御部66は、本発明の実施例による中央サーバー60の運営のための前記各部の動作を制御する中央処理装置である。
【0125】
制御部66は、観覧客の訪問観覧時、コウモリの巣10の観察装備11で受信された生態情報を基にライブコウモリ映像と意思疎通情報をディスプレイ30または観覧アプリケーションプログラム(APP)を通じて接続された使用者端末機50に伝送することができる。
【0126】
また、制御部66は、インターネットサイトまたは観覧コンテンツ提供部53を通じて接続された観覧客の要請時、観覧客情報にマッチングされたコウモリの巣10の生態情報を提供することができる。
【0127】
制御部66は、観察装備11を通じてコウモリの巣10をモニタリングして獲得されたコウモリの入居、出産、誕生日、子コウモリの初飛行とエサ活動の成功および冬眠などの生態イベント情報を使用者端末機50に伝送することができる。
【0128】
この時、制御部66は、前記コウモリの巣10の製作に参加した登録観覧客をグルーピングして関心のあるコウモリの別称(例;コウ太郎とモリちゃん家)のコミュニティサイトを生成し、これによってコウモリの生態活動によるライブ映像と生態イベント情報(例;個体増加、結婚、出産など)を提供して共有することができる。例えば、前記コミュニティサイトは、コウモリの巣10別に家族、学校、サークル、共にした観覧期数、同好会、後援会などのグループで構築され得、製作に参加しなくても後続観覧客の要請による追加加入が可能なようにする。これによって、コウモリの巣10に棲息するコウモリと観覧客を連携された共同体コミュニティを通じて展示場外でもオンラインコウモリ生態コンテンツを提供することができる。
【0129】
また、制御部63は、種類別のコウモリの行動、可聴帯域のソーシャルコールおよびそのソノグラムをマッチングしてオンラインコンテンツで提供し、そのうちのいずれか一つが選択されるとマッチングされた情報を伝送して表示することができる。たとえ、特定の意思疎通を有するソノグラムが選択されると、これにマッチングされたコウモリの行動映像と声を共に提供することができる。
【0130】
このように、中央サーバー60は、観覧客が直接訪問して現場でのコウモリの行動と声をライブで見て、聞いて、疎通するコンテンツを体験できるように提供し、観覧客がコウモリの巣10の製作と棲息地の構築に参加できるだけでなく、家に帰っても棲息地に住んでいる関心のあるコウモリの生態活動を体験できるように支援することができる。
【0131】
また、観覧客の参加を通じてコウモリの棲息地拡張が容易なコウモリ観覧インフラを構築すると同時に、これをコウモリの生態研究インフラ資源として活用することができるという利点がある。
【0132】
一方、前述したコウモリの展示観覧システムを基に本発明の実施例によるコウモリの展示観覧提供方法を展示場の訪問観覧と以降のオンライン観覧につながる一つのシナリオを仮定して説明する。
【0133】
まず、図15は本発明の実施例による展示場に訪問した観覧客にコウモリの展示観覧コンテンツを提供する方法を示すフローチャートである。
【0134】
図15を参照すれば、中央サーバー60は、展示場に訪問した観覧客情報(電話番号/電子メールなど)を登録する(S11)。この時、中央サーバー60は、観覧客の参加で製作されたコウモリの巣10のIDにマッチングされた一つ以上の観覧客情報(例;電話番号、電子メールなど)をグルーピングしてコミュニティサイトを生成することができる。
【0135】
観覧客の使用者端末機50には現場観覧時に支給されたコウモリ探知機40が連結され、観覧コンテンツ提供部53が設置されて観覧のために実行される(S12)。この時、観覧コンテンツ提供部53は使用者端末機50を基盤として次のように作動する。
【0136】
観覧コンテンツ提供部53は、使用者端末機50を通じて選択されたコウモリの巣10の観察装備11と通信が連結されると(S13;はい)、前記観察装備11から映像情報を受信して前記コウモリの巣10に棲息しているコウモリの映像コンテンツを提供する(S14)。そして、観覧コンテンツ提供部53は、前記観察装備11から前記コウモリの巣10内コウモリの超音波信号を受信し(S15)、後述する多様な観覧コンテンツを提供することができる。
【0137】
反面、観覧コンテンツ提供部53は、前記コウモリの巣10と連結されないと(S13;いいえ)、使用者端末機50に連結されたコウモリ探知機40を通じてコウモリの超音波信号を探知する(S15)。
【0138】
観覧コンテンツ提供部53は、コウモリ探知機40を通じて収集したコウモリの超音波信号を反響正位(echolocation)とソーシャルコール(Social call)に区分して可聴帯域の声に変換し、コウモリの声を出力するコウモリの声認識体験コンテンツとして提供する(S16)。この時、観覧コンテンツ提供部53は、前記超音波信号分析によるコウモリのソーシャルコールを観覧客が聞くことができるように聴覚的に出力することによってコウモリの声認識体験コンテンツとして提供することができる。
【0139】
また、観覧コンテンツ提供部53は、コウモリ探知機40を通じて前記超音波周波数に基づいたソノグラム波形を分析し、分析された波形のパターン分析による意思情報を視覚的に表示するコウモリの反響正位認識体験コンテンツを提供する(S17)。この時、観覧コンテンツ提供部53は、前記ソノグラム波形のパターンを通じて把握されたコウモリの種特異的意思情報を視覚的に表出することによって観覧客が現場でライブでコウモリの行動とそれに対する意思疎通を認識できるようにできる。
【0140】
また、観覧コンテンツ提供部53は、コウモリとの意思疎通のためのソノグラム波形をコウモリ探知機40を通じて超音波で送信し、前記超音波送信に反応するコウモリの行動および反響正位(Echolocation)を観察できるリアルタイム双方向意思疎通体験コンテンツを提供する(S18)。この時、観覧コンテンツ提供部53は、コウモリとの意思疎通のためにソーシャルコールを合成してトリガとして利用し、実際コウモリの反応する行動とソーシャルコールを分析して表出することができる。
【0141】
上記の過程で展示観覧客は新たな意思情報を収集して中央サーバー60の追加学習のために提供することができ、中央サーバー60では学習を通じて補完された多様なコンテンツを提供することができる。そこで、既存の受動的な観覧客が展示の主体になってクリエータとして活動することができ、したがって蓄積された情報を通じて生態的情報のより精密な解析が可能であり、展示コンテンツが独自に発展して純化されるシステムを構築することができる。
【0142】
以上の展示観覧コンテンツ提供方法は、一つの観覧シナリオを仮定したものであって、そのコンテンツの提供順序が上記に限定されるのではなく、前記段階S13乃至段階S18はコウモリの巣の変更および棲息地場所の移動などで必要に応じて反復的に行うことができる。
【0143】
次に、図16は本発明の実施例によるオンラインで接続された観覧客にコウモリの展示観覧コンテンツを提供する方法を示すフローチャートである。
【0144】
図16を参照すれば、中央サーバー60は、コウモリの巣10の観察装備11からコウモリの映像と超音波を含むコウモリの生態情報を収集して保存する(S21)。
【0145】
中央サーバー60は、収集されたコウモリの生態情報を分析して時間によるコウモリの生態活動をモニタリングする(S21)。前記モニタリングは、コウモリの巣ID別に行うことができ、平常時のコウモリの生態情報を分析してコウモリの種類、可聴帯域のソーシャルコールおよび意思信号を学習する過程で自然にコウモリの生態活動がモニタリングされる。
【0146】
中央サーバー60は、観察装備11を通じたコウモリの巣10をモニタリング途中に、コウモリの入居、出産、誕生日、子コウモリの初飛行とエサ活動の成功および冬眠などの生態イベント情報が検出されると(S23;はい)、当該コウモリの巣IDにマッチングされた観覧客情報の使用者端末機50に前記生態イベント情報を伝送する(S24)。この時、中央サーバー60は、前記コウモリの巣IDにマッチングされたコミュニティサイトに前記生態イベント情報を掲示し、その掲示物のリンクを使用者端末機50に伝送することができる。
【0147】
中央サーバー60は、前記生態イベント情報の伝送で接続された観覧客の接続を認証し(S25)、前記コウモリの入居、出産、誕生日および冬眠などに該当するイベント時点に記録されたコウモリコンテンツを提供する(S26)。例えば、前記記録されたコンテンツはコウモリの巣に最初にコウモリが入居するなどのイベント発生時点に収集して記録されたハイライト映像、ソーシャルコールおよび意思疎通情報を含むことができる。
【0148】
また、中央サーバー60は、使用者端末機50の要請によるコウモリの巣IDにマッチングされた観察装備11から受信されたコウモリの生態情報を基にライブコウモリの映像、ソーシャルコールおよび意思疎通情報のうちの少なくとも一つを含むライブコンテンツを提供することができる(S27)。
【0149】
その後、中央サーバー60は、使用者端末機50の接続が切れるとオンライン観覧コンテンツの提供を終了することができる。
【0150】
このように、本発明の実施例によれば、観覧客が直接棲息地のコウモリをライブで見て、聞いて、疎通できる多様な体験コンテンツを提供することによって既存のコウモリのイメージ再考と生態学習に対する興味を誘発することができる。
【0151】
また、観覧客がコウモリの巣の製作に直接参加し、オンラインを通じてコウモリの巣に棲息する関心のあるコウモリの生まれて育つ生態活動を観察することができるように支援することによって時間的空間的限界を克服したコウモリの観覧コンテンツを提供することができる。
【0152】
また、観覧客の参加を通じてコウモリの巣を製作して棲息地拡張が容易なコウモリ観覧インフラを構築することができ、同時にコウモリの生態研究のためのインフラ資源として活用することができる。
【0153】
以上では本発明の実施例について説明したが、本発明は前記実施例にのみ限定されるのではなく、その他の多様な変更が可能である。
【0154】
例えば、図5に示した本発明の実施例では、コウモリの展示観覧のためにコウモリ探知機40に観覧コンテンツ提供部53が設置された使用者端末機50を連結して連動させるものと説明した。
【0155】
しかし、本発明の実施例はこれに限定されず、コウモリ探知機40を少なくとも観覧コンテンツ提供部53を実行およびコンテンツを出力できる情報通信端末機で構成することができる。したがって、使用者端末機50との連携がなくてもコウモリの展示観覧を提供することができるという利点がある。
【0156】
本発明の実施例は、以上で説明した装置および/または方法のみを通じて実現されるのではなく、本発明の実施例の構成に対応する機能を実現するためのプログラム、そのプログラムが記録された記録媒体などを通じて実現することもでき、このような実現は前述の実施例の記載から本発明が属する技術分野における専門家であれば容易に実現することができる。
【0157】
以上で、本発明の実施例について詳細に説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されず、特許請求の範囲で定義している本発明の基本概念を利用した当業者の多様な変形および改良形態も本発明の権利範囲に属する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16