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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-20
(45)【発行日】2022-12-28
(54)【発明の名称】デニッシュペストリー及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   A21D 13/16 20170101AFI20221221BHJP
   A21D 2/36 20060101ALI20221221BHJP
【FI】
A21D13/16
A21D2/36
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2018199090
(22)【出願日】2018-10-23
(65)【公開番号】P2020054326
(43)【公開日】2020-04-09
【審査請求日】2021-09-10
(31)【優先権主張番号】P 2018187213
(32)【優先日】2018-10-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000188227
【氏名又は名称】松谷化学工業株式会社
(72)【発明者】
【氏名】朝山 展好
(72)【発明者】
【氏名】浦上 淳一
【審査官】澤田 浩平
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-037539(JP,A)
【文献】特開2011-244716(JP,A)
【文献】特開2015-033370(JP,A)
【文献】特開平07-075479(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A21D,A23L
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
澱粉質原料100質量部中に、小麦澱粉、タピオカ澱粉、甘藷澱粉及び馬鈴薯澱粉からなる群から選ばれる一種以上を原料とするリン酸架橋澱粉であって、以下の沈降積が11~18であるリン酸架橋澱粉を17~71質量部配合した澱粉質原料を含む生地として発酵、焼成されてなるデニッシュペストリー:
(沈降積)
澱粉試料4.0g(固形分換算)を水96mlに分散した懸濁液を、90℃まで加熱後30℃に冷却して100mlメスシリンダーに入れて100mlに調整し、20時間静置したときの白濁層の容量(ml)。
【請求項2】
リン酸架橋澱粉が、26~62質量部である、請求項1記載のデニッシュペストリー。
【請求項3】
澱粉質原料100質量部中に、小麦澱粉、タピオカ澱粉、甘藷澱粉及び馬鈴薯澱粉からなる群から選ばれる一種以上を原料とするリン酸架橋澱粉であって、以下の沈降積が11~18のリン酸架橋澱粉17~71質量部を配合したデニッシュペストリー製造用ミックス:
(沈降積)
澱粉試料4.0g(固形分換算)を水96mlに分散した懸濁液を、90℃まで加熱後30℃に冷却して100mlメスシリンダーに入れて100mlに調整し、20時間静置したときの白濁層の容量(ml)。
【請求項4】
澱粉質原料100質量部中に、小麦澱粉、タピオカ澱粉、甘藷澱粉及び馬鈴薯澱粉からなる群から選ばれる一種以上を原料とするリン酸架橋澱粉であって、その沈降積が11~18のリン酸架橋澱粉17~71質量部を配合することを特徴とする、デニッシュペストリーの製造方法:
(沈降積)
澱粉試料4.0g(固形分換算)を水96mlに分散した懸濁液を、90℃まで加熱後30℃に冷却して100mlメスシリンダーに入れて100mlに調整し、20時間静置したときの白濁層の容量(ml)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デニッシュペストリー及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
クロワッサン等のデニッシュペストリーは、バターやマーガリン等の油脂を小麦粉生地に層状に折り込んで焼成して製造されるが、焼成時に、その油脂層が生地から発生する水蒸気や炭酸ガスの拡散をさえぎることにより生地が層状に膨張するため、サクサクとした食感とボリュームのある外観となる。そして、消費者は、このような食感と外観を強く求めるため、その要求に応えるべく以前から様々な技術が開発されている。
【0003】
例えば、特許文献1は、小麦粉に冷水膨潤度30~80のα化架橋澱粉を配合することを特徴とする、浮きと食感の軽さを付与した層状膨化食品及びその製造方法を開示している。また、特許文献2は、乳化剤、増粘剤及び繊維質を含有することを特徴とするシート状油中水型乳化油脂組成物を使用した、高含水でありながら浮き、ボリュームが良好で、しっとりした口ごなれの良い食感のデニッシュペストリーを開示している。さらに、特許文献3は、原料小麦粉に可溶性デンプン及び/又は架橋デンプンを配合することを特徴とする、クリスピー感を付与した油脂を含む多層焼菓子及びその製造方法を開示している。
【0004】
しかし、特許文献1の方法では、α化架橋澱粉は小麦粉と比較して保水性が高いため、その配合量に応じて通常より1~25重量%多く加水調整する必要があり、作業が煩雑となる。また、特許文献2のデニッシュペストリーでは、ボリュームが良好でしっとりした口ごなれの良い食感となるが、サクサクとした食感は得られていない。そして、特許文献3の方法では、油脂を含む多層焼菓子にクリスピー感を付与することはできるが、ボリュームが向上する効果は得られない。
【0005】
すなわち、クロワッサン等のデニッシュペストリーにおいて、サクサクとした食感を維持しながらボリュームの向上を得るという課題は、未だ解決されていなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2011-244716
【文献】特開2010-63366
【文献】特開2007-37539
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、サクサクとした食感であってボリュームの向上したクロワッサン等のデニッシュペストリー及びその製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、種々検討したところ、デニッシュペストリーに配合する澱粉質原料の一部を特定のリン酸架橋澱粉に置き換えることにより、サクサクとした食感を維持しながらボリュームの向上したデニッシュペストリーを提供できることを見出した。
なお、リン酸架橋澱粉は、その架橋の程度が強いものほどヒトに消化されにくく、難消化性澱粉(レジスタントスターチ)ともよばれるが、これを多量に添加してパン生地を焼成した場合、ボリュームが小さくなり、形状が安定せずに均一性を欠くといった課題はよく知られていた(例えば、特開2008-142016など)。したがって、リン酸架橋澱粉を配合することによりボリュームの向上したデニッシュペストリーを得たことは、予想外のことであった。
【0009】
以上より、本発明は、上記知見に基づき完成されたものであり、以下の(1)~(4)から構成されるものである。
(1)澱粉質原料100質量部中に、小麦澱粉、タピオカ澱粉、甘藷澱粉及び馬鈴薯澱粉からなる群から選ばれる一種以上を原料とするリン酸架橋澱粉であって、その沈降積が11~18であるリン酸架橋澱粉を17~71質量部配合した澱粉質原料を用いて製造されたデニッシュペストリー。
(2)リン酸架橋澱粉が、26~62質量部である、(1)に記載のデニッシュペストリー。
(3)澱粉質原料100質量部中に、小麦澱粉、タピオカ澱粉、甘藷澱粉及び馬鈴薯澱粉からなる群から選ばれる一種以上を原料とするリン酸架橋澱粉であって、その沈降積が11~18のリン酸架橋澱粉17~71質量部を配合したデニッシュペストリー製造用ミックス。
(4)澱粉質原料100質量部中に、小麦澱粉、タピオカ澱粉、甘藷澱粉及び馬鈴薯澱粉からなる群から選ばれる一種以上を原料とするリン酸架橋澱粉であって、その沈降積が11~18のリン酸架橋澱粉17~71質量部を配合することを特徴とする、デニッシュペストリーの製造方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、サクサクとした食感であってボリュームの向上したデニッシュペストリー及びその製造方法を提供することができる。また、ボリュームの維持が難しい、フラワーシート、カスタードクリーム又はジャム等の各種フィリング類を折り込んだデニッシュペストリーにおいても、向上したボリュームを維持することができる。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明における「デニッシュペストリー」は、生地を薄く伸ばし、これにロールイン油脂を乗せて折りたたみ、更に薄く伸ばしたり折り畳んだりしながら、幾多の層を形成した後、適当な大きさにカットし、更に丸めたり、ジャムやクリーム等の他の食品を包み込んだあと、発酵させ、焼成若しくはフライすることにより得られるものをいい、デンマークタイプ・デニッシュペストリー、アメリカンタイプ・デニッシュペストリー、クロワッサン等を挙げることができる。
なお、発酵を伴わないパイ等の焼菓子は、本発明のデニッシュペストリーには含まれない。
【0012】
本発明における「澱粉質原料」は、穀類、豆類、芋類、木の実などを粉状化した穀粉や、これらから取り出された澱粉及び必要に応じて配合される小麦グルテンを指す。「穀粉」としては、小麦粉、コーンフラワー、米粉、タピオカ粉、馬鈴薯粉、甘藷粉、そば粉等が挙げられ、「澱粉」としては、小麦澱粉、タピオカ澱粉、馬鈴薯澱粉、甘藷澱粉、とうもろこし澱粉、サゴ澱粉、サトイモ澱粉や各種のもち種澱粉等が挙げられる。
なお、「澱粉」には、澱粉に物理的又は化学的処理を施した加工澱粉が包含される。ただし、その化学的処理を施した加工澱粉には、本発明のデニッシュペストリーで使用する「リン酸架橋澱粉」は含まれない。
【0013】
本発明における「リン酸架橋澱粉」は、澱粉を原料としてリン酸架橋処理を施した澱粉をいい、その原料澱粉としては、馬鈴薯澱粉、タピオカ澱粉、米澱粉、とうもろこし澱粉、小麦澱粉、サゴ澱粉、甘藷澱粉、豆澱粉、サトイモ澱粉、もち種馬鈴薯澱粉、もち種米澱粉、ワキシーコーン澱粉、もち種小麦澱粉、もち種タピオカ澱粉等が挙げられる、好ましくは、小麦澱粉、タピオカ澱粉、甘藷澱粉及び馬鈴薯澱粉であり、より好ましくは、タピオカ澱粉及び甘藷澱粉である。
【0014】
本発明のリン酸架橋澱粉は、上記原料澱粉を架橋剤、塩及び水の存在下で、pHを調整しながら所定時間及び所定温度で反応させることにより得られる。架橋剤は、トリメタリン酸ナトリウム又はオキシ塩化リンを使用することができるが、トリメタリン酸ナトリウムを利用するほうが好ましい。トリメタリン酸ナトリウムを使用する場合は、原料澱粉100質量部に対して0.5~10質量部を使用すればよい。
【0015】
本発明における「沈降積」は、以下の方法によって測定された値をいう。まず、澱粉試料4.0g(固形分換算)を水96mlに分散させ、その懸濁液を、90℃まで加熱し、その後30℃に冷却する。この懸濁液を100mlメスシリンダーに入れて100mlに調整し、20時間静置する。その後、白濁層の容量(ml)を測定し、その値を沈降積とする。架橋の度合いが高いほうが沈降積は小さくなる。
【0016】
本発明で使用するリン酸架橋澱粉の沈降積は、11~18mlであり、好ましくは12~13mlである。沈降積が11ml未満になると、デニッシュペストリーは粉っぽい食感となり、沈降積が18mlを超えると、デニッシュペストリーのボリュームは向上しにくくなる。
【0017】
本発明のデニッシュペストリーにおけるリン酸架橋澱粉の配合量は、澱粉質原料100質量部のうち17~71質量部であり、好ましくは26~62質量部である。リン酸架橋澱粉の配合量が71質量部を超えると、ボリューム(以下、「比容積」ともいう。)は向上するものの高さが過剰となり、不安定な形状となる。また、17質量部未満であると、高さが不足する。
【0018】
本発明のデニッシュペストリーの製造には、上記澱粉質原料以外に必要に応じて、副材料を用いることができる。副材料とは、デニッシュペストリーの製造に一般的に使用される副材料又はデニッシュペストリーの種類若しくは望まれる品質に応じて使用される副材料をいう。
【0019】
本発明のデニッシュペストリーの製造方法は、澱粉質原料に、上述したリン酸架橋澱粉を特定の割合で配合する手順を除き、公知のデニッシュペストリーの製造方法と同様である。また、上述したリン酸架橋澱粉を配合した澱粉質原料は、デニッシュペストリー用のミックス粉として利用することができる。この場合、デニッシュペストリー用ミックス粉中の澱粉質原料100質量部のうち、リン酸架橋澱粉を17~71質量部、好ましくは26~62質量部の範囲とすればよい。
【0020】
以下に、実施例及び比較例を挙げて本発明を具体的に説明するが、これらによって本発明が限定されるものではない。
【実施例
【0021】
(澱粉の架橋処理)
デニッシュペストリーに使用するリン酸架橋澱粉を得るため、表1に記載の原料澱粉を原料とし、架橋処理を行った。まず、水130質量部に硫酸ナトリウム20質量部を溶解し、そこへ各原料澱粉100質量部を加えてスラリーとした。このスラリーを、3%水酸化ナトリウム水溶液によってpH11.0~pH11.7に保持・撹拌しながら、トリメタリン酸ナトリウムを必要量(対澱粉0.5~10質量部)加え、41℃で10時間反応させた。その後、硫酸で中和、水洗し、表1に記載のリン酸架橋澱粉1~7を調製した。
【0022】
(リン酸架橋澱粉の沈降積測定)
次に、得られた各リン酸架橋澱粉について、架橋の度合いを確認するため、「沈降積」を測定した。まず、澱粉試料4.0g(固形分換算)を水96mlの割合で分散した懸濁液を、90℃まで加熱後、30℃に冷却した。この澱粉溶液を100mlメスシリンダーに入れ、水で100mlに調整し、24時間後の白濁層の容量(ml)を測定し、これを沈降積の値とした。測定の結果を表1に示す。
【0023】
【表1】
【0024】
(架橋度の検討)
(1)クロワッサンの作製
次に、上述のリン酸架橋澱粉及びフランスパン用小麦粉を用いて、表2に示す配合及び表3に示す工程によってクロワッサンを作製した。なお、対照は、澱粉質原料としてフランスパン用小麦粉のみを配合して作製したクロワッサンとした。
【0025】
【表2】
【0026】
【表3】
【0027】
(2)評価
得られた各クロワッサンについて、食感及び形状を評価した。
形状の評価は、自動体積計(3D Laser Volume Measurement Selnac-WinVM2100、アステックス社)を用いて、各クロワッサン10個の比容積及び高さを測定し、その平均値を算出することにより行った。
一般に、デニッシュペストリーは、比容積が大きいものほど好ましいが、比容積が比較的大きい場合でも、高さが過剰又は幅が過剰であるときは、形状の全体的なバランスがやや劣ることとなる。そこで、比容積のみならず、高さとのバランスも考慮して評価することとした。具体的には、比容積が5.0cm/g以上かつ高さが40mm以上50mm未満のときに、形状が「優れている」(◎)、比容積が5.0cm/g以上であって、高さが37.8mm以上40mm未満又は50mm以上52mm未満のときに、形状が「良い」(○)、比容積が5.0cm/g未満、高さが37.8mm未満又は高さが52mm以上のいずれかのときに、形状が「悪い」(×)とした。形状の評価方法は、以下同様とした。
一方、食感の評価は、よく訓練された5名のパネラーにより官能評価を行い、対照と比較して、サクサクとした食感が「良好」な場合は○、「不良」な場合は×とした。
評価の結果、澱粉質原料100質量部のうち、その50質量部を、小麦澱粉、甘藷澱粉、タピオカ澱粉及び馬鈴薯澱粉を原料澱粉とする沈降積11~13の各リン酸架橋澱粉とした場合(実施例2~5)と、沈降積が18のタピオカリン酸架橋澱粉とした場合(実施例1)に、食感が良好であって、形状の良いクロワッサンが得られた。
【0028】
【表4】
【0029】
(リン酸架橋澱粉の配合量の検討1)
(1)クロワッサンの作製
次に、タピオカ由来の沈降積13のリン酸架橋澱粉を用い、表5に示す配合割合でクロワッサンを作製した。なお、作業工程は、上述の表3と同様の方法で行った。
【0030】
【表5】
【0031】
(2)評価
得られた各クロワッサンについて、上述と同様の方法で食感及び形状評価を行った。その結果を表6に示す。評価の結果、澱粉質原料100質量部のうち、その17.54質量部~70.16質量部を、タピオカ澱粉を原料澱粉とする沈降積13のリン酸架橋澱粉とした場合(実施例6~9)に、食感が良好であって、形状の良いクロワッサンが得られた。
【0032】
【表6】
【0033】
(リン架橋澱粉の配合量の検討2)
(1)クロワッサンの作製
甘藷澱粉由来の沈降積12のリン酸架橋澱粉を用い、表7に示す配合割合でクロワッサンを作製した。なお、作業工程は、上述の表3と同様の方法で行った。
【0034】
【表7】
【0035】
(2)評価
得られた各クロワッサンについて、上述と同様の方法で食感及び形状評価を行った。その結果を表8に示す。
評価の結果、澱粉質原料100質量部のうち、その17.54質量部~70.16質量部を、甘藷澱粉を原料澱粉とする沈降積12のリン酸架橋澱粉とした場合(実施例10~13)に、食感が良好であって、形状の良いクロワッサンが得られた。
【0036】
【表8】
【0037】
(クロワッサンの経時的変化の検討)
(1)クロワッサンの作製
一般に、フラワーシート、カスタードクリーム又はジャム等の各種フィリング類を折り込んだデニッシュペストリーでは、時間の経過により、高さの落ち込みやボリュームの減少が見られる。そこで、タピオカ由来の沈降積13及び21の各リン酸架橋澱粉、並びにフランスパン用小麦粉を用いて、表9に示す配合及び表10に示す工程によってフラワーシートを折り込んだクロワッサンを作製し確認した。なお、対照は、澱粉質原料としてフランスパン用小麦粉のみを配合して作製するクロワッサンとした。
【0038】
【表9】
【0039】
【表10】
【0040】
(2)評価
得られた各クロワッサンについて、作製した直後及び24時間後の形状を評価した。形状の評価は、上述と同様の方法によって比容積及び高さを測定し行った。
評価の結果、実施例14では、比容積及び高さがクロワッサン作製から24時間後もほぼ変わらなかった。一方、比較例7では、比容積及び高さがクロワッサン作製から24時間後、減少していた。
したがって、フラワーシートを折り込んだデニッシュペストリーにおいて、本発明の澱粉を使用すれば、時間の経過による、高さの落ち込みやボリュームの減少を抑えることが明らかとなった。
【0041】
以上の結果から、小麦澱粉、タピオカ澱粉、甘藷澱粉及び馬鈴薯澱粉を原料澱粉とする沈降積11~18のリン酸架橋澱粉を使用すれば、サクサクとした食感が良好であって、ボリュームが向上したデニッシュペストリー及びその製造方法を提供することが可能となった。