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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-20
(45)【発行日】2022-12-28
(54)【発明の名称】除塵システム
(51)【国際特許分類】
   E02B 5/08 20060101AFI20221221BHJP
【FI】
E02B5/08 104C
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2022169544
(22)【出願日】2022-10-23
【審査請求日】2022-10-23
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】522416996
【氏名又は名称】協和工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100126402
【弁理士】
【氏名又は名称】内島 裕
(72)【発明者】
【氏名】高田 誠
【審査官】荒井 良子
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-323440(JP,A)
【文献】特開2019-157498(JP,A)
【文献】実開昭57-096222(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E02B 5/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
水路に設置される固定レーキと、前記固定レーキに流着したゴミや雑草等を前記水路の水流により回転する水車の回転力で駆動循環する可動レーキで持ち上げスラットコンベヤ上に落下させ前記スラットコンベヤにより運搬して排出する除塵機とを備える除塵システムであって、
前記除塵機の前記スラットコンベヤのスラットは、進行方向の一端側が起立して櫛歯状に形成され、かつ、異なる形状の前記櫛歯状に形成された前記スラットが交互に配置され、
前記スラットコンベヤは、前記進行方向に向かって登り坂となる角度で設置され、
前記除塵機は、前記スラットコンベヤ上であって前記スラットコンベヤを挟むように対面する位置に第一のシューターおよび第二のシューターを備え、
前記第一のシューターおよび前記第二のシューターの終端部は前記スラット上に重なる位置にあり、かつ、前記第一のシューターおよび前記第二のシューターは平面視で前記スラットコンベヤの進行方向に向かって広がる逆ハの字状に設置され、
前記第一のシューターは、前記可動レーキの爪部が通過する際に前記爪部に残った前記ゴミや雑草等が接触して削ぎ落とされる切欠部を備え、
前記爪部は一面側に剥離部材を備え、
前記爪部の基底部と該基底部と略90度の角度をなす前記可動レーキを前記除塵機へ取り付けるための取付板部との間に斜めに架設される複数の防護部材を備える
除塵システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水路に配置した水車の水力で可動レーキを駆動循環させて、水路に設置された固定レーキに流着したゴミや雑草等をその可動レーキで掻き上げて除去する除塵システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、水路を流下するゴミや雑草等を除去する装置として、流下するゴミや雑草等を水路に設置した格子状のスクリーン等で受け止め、受け止めたゴミや雑草等をスクリーンや固定レーキ等に沿って可動レーキ(一方向に循環する)により機械的に掻き上げて、ゴミや雑草等を水路上方の所定位置に排出する除塵機が知られている。例えば、水路に設置されたスクリーン等の左右両側部に各々無端チェーンを斜め上下方向に亘って配置し、これら左右の無端チェーンに可動レーキの両端を連結し、無端チェーンの循環動により可動レーキをスクリーン等上に沿って循環移動させ、上方に移動する可動レーキの掻き上げによってスクリーン等に流着するゴミや雑草等を除去する構造のものがあった。これには無端チェーンを循環動させる駆動スプロケットおよび該駆動スプロケットを駆動させる駆動機構が設けられていた。
また、駆動スプロケットを駆動させる駆動機構に電動モータを使用する場合には、電源を必要とし、近くに電源がないような場合には電線を引いたり、発電機を備えたりしなければならなく、電気代も必要で、ランニングコストがかかるため、水車を水路に配置し水路を流れる水流を利用して水車を回転させ、水車の水力で可動レーキを駆動循環させる水力駆動式の除塵機も知られていた。
【0003】
関連技術として、水車の下部に遮蔽板を設けて、水車の羽根に当たる水流が水車の下方側に潜り込んで水力が水車に作用しなくなることを防ぎ、水車を確実に回転させその効率を高めることができる水力駆動式の除塵機を提供する技術がある(特許文献1参照)。
【0004】
また、関連技術として、水力駆動式の除塵機において搬送用のコンベヤを備え、除塵機の可動レーキからゴミや雑草等をコンベヤ上に落下させることで、ゴミや雑草等を効率よく所定の排出場所に搬送する技術がある(特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開平11―131453号公報
【文献】特許第5468649号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上記の特許文献1および特許文献2に開示された技術では、可動レーキで掻き上げられ、所定の位置で可動レーキから落下して排出されたゴミや雑草等を搬送するための機構について、そもそも当該機構が無いか、又は搬送に用いられるのはベルトコンベヤであり、ゴミや雑草の葉などは、ベルト上でツルツル滑ってしまい動かなくなり、スムーズに搬送されないという問題点があった。また、コンベヤの端部からゴミや雑草の葉などを落下させて排出する際に、地面などの落下地点との距離が短いとゴミや雑草の葉などを十分な量、排出することが困難となる(すぐに溜まってしまう。)という問題点があった。
【0007】
また、ゴミや雑草等がコンベヤの端部(進行方向に対して左右)に落下すると、ベルト・スラット等と該ベルト・スラット等が取り付けられている構成部材の間隙に絡まったり詰まったりして残ってしまい、コンベヤがスタックして動かなくなるという問題点があった。また、飛び散らからないように確実にベルト・スラット等上、特にベルト・スラット等の中央(進行方向に対して左右の中央という意味)付近にゴミや雑草等が落下するようにする必要があった。一方で、ベルト・スラット等の中央付近のライン上にのみ集中して堆積するとコンベヤの端部から落下させて排出する際に、地面などの落下地点との距離がすぐに短くなってしまいゴミや雑草の葉などを十分な量、排出することが困難となる(1つのライン上にすぐに溜まってしまう)という問題点があった。
【0008】
また、可動レーキにより掻き上げられたゴミや雑草等を除塵機の頂部から可動レーキの回転移動と重力の作用によって可動レーキの爪から落下させるのみでは、可動レーキの爪に絡まったり爪の間に詰まったりしたゴミや雑草の葉などは落下せずに残ってしまうため、可動レーキの爪の数や形状に対応したクリーニング機構が必要となり、削ぎ落されたゴミや雑草の葉などがスムーズに、かつ、対面側に飛び散らからないようにコンベヤ上に供給されることも求められていた。また、クリーニング機構を可動レーキの爪が通過する際に、可動レーキの爪に残ったゴミや雑草の葉などが、可動レーキの爪とクリーニング機構の間隙に詰まり可動レーキが引っ掛ってしまいスタックして動かなくなってしまうという問題点があった。また、可動レーキの爪と略90度の角度をなすように形成されるコンベヤへの取付板に関しても、爪の基底部とその取付板の間にゴミや雑草の葉などが詰まると、クリーニング機構を可動レーキの爪が通過する際に、可動レーキが引っ掛ってしまいスタックして動かなくなってしまう要因をさらに増やしてしまうという問題点があった。
なお、本発明は、試行錯誤によりサンプル製品が開発された、製品レベルのものであり、単なるアイデア段階にとどまるものではない。
【0009】
本発明の目的は、多くのゴミや雑草等をコンベヤでスムーズに搬送して排出可能で、ゴミや雑草等が除塵機の構成部品に絡まったり詰まったりして残らない除塵システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の除塵システムは、
水路に設置される固定レーキと、前記固定レーキに流着したゴミや雑草等を前記水路の水流により回転する水車の回転力で駆動循環する可動レーキで持ち上げスラットコンベヤ上に落下させ前記スラットコンベヤにより運搬して排出する除塵機とを備える除塵システムであって、
前記除塵機の前記スラットコンベヤのスラットは、進行方向の一端側が起立して櫛歯状に形成され、かつ、異なる形状の前記櫛歯状に形成された前記スラットが交互に配置され、
前記スラットコンベヤは、前記進行方向に向かって登り坂となる角度で設置され、
前記除塵機は、前記スラットコンベヤ上であって前記スラットコンベヤを挟むように対面する位置に第一のシューターおよび第二のシューターを備え、
前記第一のシューターおよび前記第二のシューターの終端部は前記スラット上に重なる位置にあり、かつ、前記第一のシューターおよび前記第二のシューターは平面視で前記スラットコンベヤの進行方向に向かって広がる逆ハの字状に設置され、
前記第一のシューターは、前記可動レーキの爪部が通過する際に前記爪部に残った前記ゴミや雑草等が接触して削ぎ落とされる切欠部を備え、
前記爪部は一面側に剥離部材を備え、
前記爪部の基底部と該基底部と略90度の角度をなす前記可動レーキを前記スラットコンベヤへ取り付けるための取付板部との間に斜めに架設される複数の防護部材を備える。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、多くのゴミや雑草等をコンベヤでスムーズに搬送して排出可能で、ゴミや雑草等が除塵機の構成部品に絡まったり詰まったりして残らない除塵システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の実施の形態に係る除塵システムの外観構成を示す斜視図である。
図2】本発明の実施の形態に係る除塵システムの外観構成を示す正面図、背面図である。
図3】本発明の実施の形態に係る除塵システムの外観構成を示す平面図、底面図である。
図4】本発明の実施の形態に係る除塵システムの外観構成を示す右側面図、左側面図である。
図5】本発明の実施の形態に係る除塵システムにおけるコンベヤの構成を示す図である。
図6】本発明の実施の形態に係る除塵システムにおける可動レーキの構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
図1乃至図4に、本発明の実施の形態に係る除塵システムの全体構成をまとめて示す。
なお、除塵機2の基本的な構成のうち、公知の除塵機と同様の部分は、公知の技術を適用して実現可能であり、詳細な説明は適宜省略する。
【0014】
除塵システムSは、固定レーキ1と、当該固定レーキ1に流着したゴミや雑草等(塵芥)を水力で駆動循環させられる可動レーキ3で持ち上げ(掻き上げ)てスラットコンベヤ6上に落下させ当該スラットコンベヤ6により運搬して水路脇の地面等に排出する除塵機2とから構成されている。
【0015】
用水路や排水路などの水路Rの上流側には流着するゴミや雑草等を受け止める別体の固定レーキ1が設置される。固定レーキ1には、底面に損失水頭の小さい形状である複数の突起部(ここでは5本)が可動レーキ3の爪部31が通過可能なように所定の間隔で櫛歯状に設けられている。
【0016】
上流からの水で固定レーキ1の下流側の水路Rの水面上に保持されている除塵機2の水車4を回転し、除塵機2のカミアイクラッチ7をニュートラル(動力伝達シャフト10と水車4との連動連結関係を解除)から接続(動力伝達シャフト10と水車4との連動連結関係を連結)し、ベベルギヤボックス12で回転方向が逆になる。
【0017】
水車4は、その水力により除塵機2のベースフレーム5に軸承される動力伝達シャフト10を回転駆動させ、駆動スプロケット8やコンベヤ駆動スプロケット11を回転させ、可動レーキ3やスラットコンベヤ(チェーンコンベヤ)6を循環移動させる駆動力を付与する。なお、水車4には、安全等のために水車カバーが設けられることであってもよい。
【0018】
除塵機2の駆動チェーンスプロケット8や従動チェーンスプロケット9には循環動する無端チェーン13がそれぞれ回装されている。無端チェーン13間には可動レーキ3が横架されていて、無端チェーン13の循環動に連動して可動レーキ3を循環移動させるようになっている。
【0019】
除塵機2の水車4が回転すると、動力伝達シャフト10等の動力伝達機構が働いて、駆動スプロケット8が回転する。駆動スプロケット8の回転に伴い、この駆動スプロケット8と噛み合う無端チェーン13は循環動して、従動スプロケット9を回転させる。
【0020】
左右の駆動スプロケット8の一体となっての回転に伴い、各駆動スプロケット8と噛み合う左右の無端チェーン13は各々同一速度で一定方向に同速度で循環動する。即ち、下流側の無端チェーン13は下動し、上流側の無端チェーン13は上動する。
【0021】
この循環動する両側の無端チェーン13間には少なくとも1個以上(ここでは2個)の可動レーキ3が横架されていて、無端チェーン13の循環動に連動して可動レーキ3は無端チェーン13の循環動方向と同方向に循環移動する。つまり、無端チェーン13の循環動に連動して可動レーキ3を動かし、固定レーキ1に付着させた水路に流れているゴミや雑草等を固定レーキ1の上方に向かって移動する可動レーキ3の爪部31(ここでは4本)により持ち上げ、除塵機2の頂上付近から下方に向かって移動する位置付近で重力により可動レーキ3の爪部31からゴミや雑草等がスラットコンベヤ6上に落下してスラットコンベヤ6により運搬してその端部から水路脇の地面(土手)等にゴミや雑草等を排出する。可動レーキ3は、そのまま下降して、固定レーキ1に対面する位置を経て再びゴミや雑草等を持ち上げ、以下同様な作業を繰り返す。
なお、可動レーキ3を無端チェーン13の対極の位置に2個配置することで、より効率的なゴミや雑草等の除去が図られている。
【0022】
可動レーキ3の爪部31から落下したゴミや雑草等は、スラットコンベヤ6により搬送される。これはベルトコンベヤではゴミや雑草等が滑って移動しなくなってしまうからである。
スラットコンベヤ6は、両側のコンベヤチェーンのアタッチメントにスラット(細長い平らな鋼板)を取り付けそのスラットに被搬送体を載置して運搬するものである。
図5に示すように、各スラットの進行方向の一端側を1cm程度起立させて櫛歯状に形成している。さらに、各スラットの櫛歯状は、先端が尖った略三角形状のギザギザのスラットと、先端が平行となる凸凹のスラットの2種類の異なった形状が交互に配置されている。これにより、ゴミや雑草等が滑ってしまうことが防止されている。なお、各スラットの櫛歯状の形状は、図5に示すものに限定されなく、同様の効果を奏する限り異なった形状が順に配置されていればよい。
【0023】
また、スラットコンベヤ6は、進行方向に向かって登り坂となるように角度をつけて設置されている。これにより、水平に設置した場合と比較して、スラットコンベヤ6により運搬してその端部から水路脇の地面(土手)等にゴミや雑草等を排出する際に、落下地点から地面等までの距離を確保して、より多くのゴミや雑草等を溜めることができるようになっている。
【0024】
図1乃至図4に示すように、除塵機2には、第一のシューター(高低差を利用し滑り台の様にワークを流す機材でありゴミや雑草等の案内板としての役割を果たす。)14がスラットコンベヤ6横に斜面を形成するように設られている。この斜面の終端部はスラットコンベヤ6のスラット上に重なる位置であるため、スラットコンベヤ6のスラット上に確実にゴミや雑草等が落下する。
また、除塵機2には、第一のシューター14の対面に、ゴミや雑草等が対面に飛び散っても大丈夫なように第二のシューター15がスラットコンベヤ6横に斜面を形成するように設られている。この斜面の終端部もスラットコンベヤ6のスラット上に重なる位置であるため、スラットコンベヤ6のスラット上に確実にゴミや雑草等が落下する。
【0025】
また、第一のシューター14と第二のシューター15は、平面視で、スラットコンベヤ6の進行方向に向かって広がる「逆ハの字」状を形成するように、それぞれ設置されている。これは、ゴミや雑草等がスラットコンベヤ6の端部(進行方向に対して左右の端部)に落下するとスラットとスラットが取り付けられている構成部材の間隙に絡まったり詰まったりして残ってしまい、コンベヤが動かなることがあるため、飛び散らからないように確実にスラット上、特にスラット中央(進行方向に対して左右の中央という意味)付近にゴミや雑草等が落下するようにする必要がある一方で、スラット中央付近のライン上にのみゴミや雑草等が集中して堆積するとスラットコンベヤ6の端部から落下させて排出する際に、地面などの落下地点との距離がすぐに短くなってしまいゴミや雑草の葉などを十分な量、排出することが困難となる(1つのラインの直下にすべてが溜まってしまう)ため、スラット中央付近のライン上のみでなく、スラットの左右幅の全体にわたって分散させることを狙いとしている。
【0026】
第一のシューター14には、クリーニング機構として、可動レーキ3の爪部31の数・形状に対応した4個の切欠部141が設けられている。可動レーキ3の爪部31で掻上げたゴミや雑草等を除塵機2の頂部から重力作用で爪部31から落下させるのみでは、爪部31に絡まったり詰まったりしたゴミや雑草等は落下せずに残ってしまうため、クリーニング機構により、爪部31が第一のシューター14の切欠部141を通過する際に、爪部31に残ったゴミや雑草等が、切欠部141と接触して削ぎ落とされるようにしている。なお、これにより削ぎ落されたゴミや雑草等も第一のシューター14の斜面(垂直面でなく)に沿ってスムーズに滑り落ちてスラット中央付近に供給されることとなる。
【0027】
可動レーキ3の爪部31が第一のシューター14の切欠部141を通過する際に、爪部31に残ったゴミや雑草等が、爪部31と切欠部141の間隙に詰まり可動レーキ3がスタックしてしまうおそれがあるので、図6に示すように、可動レーキ3の爪部31の一面側に剥離部材311として、例えば、棒状の丸鋼径(3mm)を溶接等により付設して、ゴミや雑草等が剥がれて詰まりにくいように、さらに、第一のシューター14のクリーニング機構によりゴミや雑草等が効果的に削ぎ落されやすいようにして、ゴミや雑草等が残らないようにしている。
【0028】
また、可動レーキ3の爪部31の基底部と略90度の角度をなすように形成される除塵機2(両側の無端チェーン13間)への取付板部32に関しても、爪部31の基底部とその取付板部32の間にゴミや雑草等が詰まると、可動レーキ3の爪部31が第一のシューター14の切欠部141を通過する際に、可動レーキ3が引っ掛ってしまいスタックして動かなくなってしまう要因をさらに増やしてしまうため、図6に示すように、これらの略90度の角度をなす2面(爪部31の基底部と取付板部32)間に斜めに防護部材321として、例えば、棒状の丸鋼(径3mm)を溶接等により複数架設して、ゴミや雑草等が詰まりにくくなるようにしている。なお、一部の防護部材321は、上記の剥離部材311が延伸・屈曲する態様であってもよい。
【0029】
なお、上述する実施の形態は、本発明の好適な実施の形態であり、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において形状・大きさ・比率等の種々の変更実施が可能である。例えば、材質はステンレス製であってもよい。
【符号の説明】
【0030】
R 水路
S 除塵システム
1 固定レーキ
2 除塵機
3 可動レーキ
4 水車
5 ベースフレーム
6 スラットコンベヤ
7 カミアイクラッチ
8 駆動チェーンスプロケット
9 従動チェーンスプロケット
10 動力伝達シャフト
11 コンベヤ駆動スプロケット
12 ベベルギヤボックス
13 無端チェーン
14 第一のシューター
141 切欠部
15 第二のシューター
31 爪部
311 剥離部材
32 取付板部
321 防護部材
【要約】
【課題】多くのゴミや雑草等をコンベヤでスムーズに搬送して排出可能で、ゴミや雑草等が除塵機の構成部品に絡まったり詰まったりして残らない除塵システムを提供すること。
【解決手段】水路に設置される固定レーキと、前記固定レーキに流着したゴミや雑草等を前記水路の水流により回転する水車の回転力で駆動循環する可動レーキで持ち上げスラットコンベヤ上に落下させ前記スラットコンベヤにより運搬して排出する除塵機とを備える除塵システムであって、前記除塵機の前記スラットコンベヤのスラットは、進行方向の一端側が起立して櫛歯状に形成され、かつ、異なる形状の前記櫛歯状に形成された前記スラットが交互に配置され、前記スラットコンベヤは、前記進行方向に向かって登り坂となる角度で設置され、前記除塵機は、前記スラットコンベヤ上であって前記スラットコンベヤを挟むように対面する位置に第一のシューターおよび第二のシューターを備え、前記第一のシューターおよび前記第二のシューターの終端部は前記スラット上に重なる位置にあり、かつ、前記第一のシューターおよび前記第二のシューターは平面視で前記スラットコンベヤの進行方向に向かって広がる逆ハの字状に設置され、前記第一のシューターは、前記可動レーキの爪部が通過する際に前記爪部に残った前記ゴミや雑草等が接触して削ぎ落とされる切欠部を備え、前記爪部は一面側に剥離部材を備え、前記爪部の基底部と該基底部と略90度の角度をなす前記可動レーキを前記スラットコンベヤへ取り付けるための取付板部との間に斜めに架設される複数の防護部材を備える除塵システム。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6