(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-20
(45)【発行日】2022-12-28
(54)【発明の名称】遊技場用システム
(51)【国際特許分類】
A63F 5/04 20060101AFI20221221BHJP
A63F 7/02 20060101ALI20221221BHJP
【FI】
A63F5/04 682
A63F5/04 683
A63F7/02 328
(21)【出願番号】P 2018222327
(22)【出願日】2018-11-28
【審査請求日】2021-08-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000108937
【氏名又は名称】ダイコク電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000567
【氏名又は名称】弁理士法人サトー
(72)【発明者】
【氏名】浅野 慎一
【審査官】竹村 真一郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-135743(JP,A)
【文献】特開2008-012167(JP,A)
【文献】特開2016-093372(JP,A)
【文献】特開2005-087589(JP,A)
【文献】特開2009-122871(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 5/04、7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技者に対して遊技機の確保を目的として受付記録媒体が配布される遊技場に対応して設けられるシステムであって、
当該遊技場内における複数の遊技機各々に対応するように設けられ、遊技者に配布された前記受付記録媒体を受付ける受付手段と、
前記受付手段により受付けられた前記受付記録媒体の識別情
報と、当該受付手段に対応する前記遊技機の識別情報と、を対応付けて管理する管理手段と、
前記受付記録媒体を発行する配布手段と、
前記配布手段により発行された前記受付記録媒体が配布された遊技者の画像を取得するための第1撮像手段と、
前記遊技機各々にて遊技する遊技者、及び前記受付記録媒体を受付けた遊技者の少なくとも一方の画像を取得するための第2撮像手段と、を備え
、
前記管理手段は、前記第1撮像手段及び前記第2撮像手段により撮像された画像を取得することで、前記受付記録媒体に対応する前記第1撮像手段の画像と前記第2撮像手段の画像とを比較可能に出力する第1出力処理、及びそれら両画像の照合結果を出力する第2出力処理の少なくとも一方を行うことを特徴とする遊技場用システム。
【請求項2】
前記管理手段は、前記第2撮像手段により撮像された撮像時刻の異なる複数の画像を対象として前記第1出力処理、及び前記第2出力処理の少なくとも一方を行うことを特徴とする請求項
1記載の遊技場用システム。
【請求項3】
遊技者に対して遊技機の確保を目的として受付記録媒体が配布される遊技場に対応して設けられるシステムであって、
当該遊技場内における複数の遊技機各々に対応するように設けられ、遊技者に配布された前記受付記録媒体を受付ける受付手段と、
前記受付手段により受付けられた前記受付記録媒体の識別情報、及び受付時刻の少なくとも一方と、当該受付手段に対応する前記遊技機の識別情報と、を対応付けて管理し、当該遊技場内における複数の遊技機の配置を示すレイアウト上で、前記受付記録媒体に関連付けられる入場順、及び前記受付手段での前記受付記録媒体の受付順の少なくとも一方を示す出力処理を行う
管理手段と、
を備えることを特徴とする遊技場用システム。
【請求項4】
前記受付手段は、前記受付記録媒体の識別情報を非接触にて読取り可能であって、遊技者が遊技機を確保する際に前記受付記録媒体を配置する配置位置に対応して設けられることを特徴とする請求項
1から3の何れか一項記載の遊技場用システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は遊技場用システムに関する。
【背景技術】
【0002】
遊技場では開店時に多数の遊技者が来場するため遊技者を整列させて入場させているが、その整列している遊技者に整理券を配布し、その整理券に基づいて遊技者を順番に入場させる遊技場もあり、例えば特許文献1では、従業員に整理券の発行端末を携帯させ、発行端末に台番を入力することで台番を対応付けた整理券を発行することが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のように、整理券の発行時に台番を発行端末に入力すれば、受付券を台番に対応付けることが可能となるが、遊技者の整列時に発行端末に台番を入力するのは、例えば遊技者の中には、入場して遊技機の設置状況や遊技情報を参照してから遊技する台番を決めたいと考える遊技者も少なくないため、そのニーズを考慮すると採用し難く、この場合、整理券の受付状況と台番とを対応付けることが難しくなり、この点で改良が求められていた。
【0005】
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたもので、その目的は、整理券の受付状況と台番とを効果的に対応付け可能な遊技場用システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1の遊技場用システムによれば、受付券を配布する遊技場に設けられるシステムであって、受付券を台番に対応付けて受付可能な受付端末を備え、受付券番号や受付時刻と受付台番とを対応付けて管理することで、整理券のような受付券の受付状況と台番とを効果的に対応付け可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図8】管理装置にて管理される整理券及び管理券に係る情報と配布画像及び台画像との対応を示す説明図
【
図9】レイアウト上の遊技機の台番と入場順を表わす出力画面の一例を示す図
【
図10】遊技機各々に対応する台画像と配布画像を表わす出力画面の一例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、一実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、遊技場用システムの全体構成を概略的に示している。
遊技場内には複数の遊技機島が設けられており、各遊技機島には、多数の遊技機(スロットマシン)1と、遊技機1各々に対応する多数の遊技装置2及び遊技情報表示装置(以下、情報表示装置)3が設置されている。2台の遊技機1、2台の遊技装置2及び情報表示装置3は1台の中継装置4に接続されており、中継装置4はLAN5を介して管理装置6に接続されている。
【0009】
管理装置6は、遊技場内の例えば管理室に設置されており、キーボード6aやモニタ6b、プリンタ(図示略)等を備えて構成されている。LAN5には、景品交換処理を行う図示しないPOS等の周辺機器も、管理装置6と通信可能に接続されている。
尚、
図1では省略しているが、数百台の遊技機が管理装置6の管理対象となる。本実施形態では上記したように遊技機1がスロットマシンであることから、遊技価値(遊技媒体)はメダルである。遊技機がパチンコ機であれば、遊技価値はパチンコ玉である。
【0010】
また、遊技場の入場口には、
図1に示す整理券端末7及び入場口端末8が設置されている。整理券端末7及び入場口端末8は、何れもLAN5を介して管理装置6と通信可能に接続されている。
詳しくは後述するように、整理券端末7では、
図6の整理券9が発行・配布され、入場口端末8では、その整理券9と引換に
図7の確保券10が発行・配布されるようになっている。尚、整理券端末7及び入場口端末8の配置位置は、遊技場の入場口(例えばエントランス等の出入口付近)であるが、整理券端末7を遊技場外に設置する等、適宜変更しうるものである。
【0011】
図2は、遊技機1の正面図を示している。遊技機1は、表示窓11aを介して視認可能なリール11、有効化された入賞ラインを示す有効ライン表示部12、液晶表示部13、スピーカ13aを有する音声出力部、クレジットメダルの投入を行うMAXBETボタン14、クレジットメダルの精算を行うクレジット精算ボタン15、メダルを投入するメダル投入口16、スタートレバー17、左ストップボタン18a、中ストップボタン18b、右ストップボタン18c、払出数表示部19、クレジット数表示部20、受皿21を備える。
【0012】
図3に示すように、前記リール11における各図柄は、左リール、中リール、右リールの円周面に描かれており、各リールが停止した状態では、表示窓11aの上段、中段、下段に対応して表示される。即ち、表示窓11aには、各リールの各々について3図柄ずつ合計9図柄分の図柄表示領域が形成されている。
【0013】
図4に示すように、遊技機1には、ボーナス役、小役、リプレイ役の3種類の役が設定されている。ボーナス役としてはBB(ビッグボーナス)役及びRB(レギュラーボーナス)役の2種類、小役としては15枚役、1枚役A、1枚役B及び2枚役の4種類が設定されている。遊技機1では、1回のゲームにおけるメダルの使用数(投入数であるBET数)は、通常状態では3枚(3BET)に設定されており、ボーナス状態では2枚(2BET)に設定されている。
【0014】
表示窓11aには、
図2の破線で示すように、中段に対応した横方向の1本(同図の「I」で示す破線)、上段、中段、下段に対応した斜め方向の2本(同図の「II」、「III」で示す破線)、上段と下段に対応した横方向の2本(同図の「IV」と「V」で示す破線)の合計5本の入賞ラインが設定されており、入賞図柄が何れかの入賞ライン上に揃ったときに対応する入賞が発生する。
【0015】
尚、遊技機1では、例えば「1」~「6」の6段階で役の内部当選確率を設定するための設定値が設けられており、その何れかの設定値を有効化する。設定値は、その値が高いほど遊技者にとって有利な設定であり、その値が低いほど遊技者にとって不利な設定である。設定値により遊技機1の出率等が調整される。
【0016】
遊技機1は以下のように動作する。
(1)メダルが投入された状態でのスタートレバー17の操作によりゲームが開始されると、例えば0~65535の間で発生する乱数のうち1つを抽出し、その抽出した乱数と図示しない当選乱数テーブルと照合し、内部当選役を決定する。具体的には、例えば設定値1であれば、
図5に示すように、通常状態では、単独BB役に11個の抽選用乱数が割振られており、その理論上の内部当選確率は、11/65536である。同様に、単独RB役に11個、1枚役Aに1301個、15枚役+1枚役Bに5384個、単独2枚役に128個、BB役+2枚役に5個、RB役+2枚役に5個、リプレイ役は8978個の抽選用乱数が割振られている。又、BB又はRB状態では、単独15枚役に65535個の抽選用乱数が割振られており、単独15枚役が内部当選役となる確率が高くなるように設定されている。
【0017】
(2)内部当選役を決定すると共にリール11を始動させた後、遊技者による各ストップボタン18a~18cの操作と内部当選役に応じて、所謂引込制御(すべり制御)を含む停止制御を実行する。引込制御は、各ストップボタン18a~18cの操作を検出した時点から予め規定された引込範囲(最大で4図柄まで)にある図柄を前記入賞ライン上に引込んで停止させることが可能な制御である。そして、役に対応した図柄が入賞ライン上に停止することで入賞が発生する。
【0018】
(3)通常状態において小役(15枚役、1枚役A、1枚役B、2枚役)が入賞した場合に、対応する数のメダルの払出しが行われる。又、リプレイ役が入賞した場合、新たにメダルを投入することなく再度ゲームを実行可能となる。ボーナス状態では、上記したようにBET数が2BETに削減されると共に、単独15枚役が内部当選役となる確率が高められ、多量のメダルの獲得が可能となる。ボーナス状態のうちBB状態は例えば315枚を越えるメダルの払出しにより終了し、RB状態は例えば105枚を越えるメダルの払出しにより終了し、ボーナス状態の終了により通常状態に移行する。
【0019】
(4)所謂AT状態(AT)を発生可能であり、ATでは15枚役+1枚役B(以下、AT役)の内部当選時にストップボタン18a~18cの操作順をナビする。ナビ通り操作すれば15枚役が入賞する一方、ナビ通り操作しないと1枚役Bの引込制御を行い、1枚役Bが引込範囲内にあれば1枚役が入賞する一方、引込範囲内になければ非入賞となる。ATの発生条件等を上記した設定値により異なるようにしても勿論よいが、本実施形態では設定値による差をBB役等の内部当選率を異なる値とすることで調整している。
遊技機1からは遊技者による遊技の進行に従い、以下に示す遊技信号が送信される。
【0020】
アウト信号=遊技機1から送信される信号である。開始操作に応じベット状態のメダルを消費したとしてベット状態のメダル数(3枚)分がパルス出力されるので、アウト信号数×1がアウト(消費価値、使用媒体数、遊技に応じて消費した遊技価値の大きさを示す遊技情報)となる。尚、リプレイ時にも対応分が送信される。
【0021】
セーフ信号=遊技機1から送信される信号である。メダルが1枚付与(払出)される毎に1パルス出力されるので、セーフ信号数×1がセーフ(入賞付与価値、払出媒体数、遊技に応じて遊技者に付与された遊技価値の大きさを示す遊技情報)となる。尚、リプレイ役入賞時にも、そのゲームに使用されたメダル分が送信される。
【0022】
BB又はRB信号=遊技機1から送信される信号である。対応するボーナス状態(BB、RB)中にレベル出力されるので、信号受信期間をボーナス状態として特定する。
AT信号=遊技機1から送信される信号である。AT中にレベル出力されるので、信号受信期間をAT状態として特定する。
上記した構成は所謂AT機の一般的な構成の例示であり、どのようなスペックの遊技機であってもよいし、前記パチンコ機等も対象となる。
【0023】
遊技装置2は、
図1に示すように、遊技者が貨幣を入金するための貨幣挿入口22、遊技者がカードを挿入するためのカード挿入口23、メダルを払出すための貸出釦24、カードを発行するための返却釦25、各種情報を表示するタッチパネル式の液晶表示部26、メダルを遊技機1の受皿21に払出す払出ノズル27、投入口28を有するとともに、周知のCMOSセンサやCCDセンサ等の撮像素子を含むカメラ29を有する。
【0024】
遊技装置2は以下のように動作する。
(1)貨幣が貨幣挿入口22に入金されると、貨幣を受付け(貨幣受付処理)、その残高を液晶表示部26に表示し、貸出釦24が押下(貸出操作、付与操作)されると、貸出1単位(例えば1000円分)の貸出メダル(対価付与価値)を払出ノズル27から払出し(対価付与処理)、その対価分を残高から引落とす。この場合、貨幣は複数回分の貸出処理の対応分(例えば1万円まで)を受付可能である。
【0025】
(2)所謂各台計数機能を備えており、投入口28へのメダルの投入により遊技者が獲得したメダルを受付可能であり、投入口28に投入されたメダルを、自装置2に内蔵された計数部で計数し、その計数値を持玉(計数メダル数)として記憶部に記憶する。これにより、持玉を対価とした払戻処理(価値付与処理)も可能とし、払戻した場合には、その対価分(払戻したメダルと同数)を持玉より減算する。持玉や残高が残存する状態で返却釦25が押下(発行操作)されると、持玉や残高を特定可能なカードをカード挿入口23から発行する。尚、カードを受付けた場合は、その持玉や残高を引継ぐ。
【0026】
(3)中継装置4を介したシリアル通信による売上信号により管理装置6にて貨幣受付処理や対価付与処理、残高や持玉、貸出玉数、払戻玉数、入金額、計数玉数や貸出玉数や貸出玉の対価となる売上額及びカードの受付や発行処理等の各種情報を特定可能とするが、これらをパルス信号(例えば入金1000円毎に1パルス、売上100円毎に1パルス等)にて特定可能としてもよい。
【0027】
(4)遊技装置2のカメラ29は、例えば常時撮像し、その撮像した画像を管理装置6に送信する。カメラ29の撮像視野は、遊技者が遊技機1に対して正対している状態で当該遊技者の顔を含む領域となるように設定されている。詳しくは後述するように、カメラ29により撮像された遊技者の顔画像は(
図10の「遊技開始時台画像」等参照)、確保券10を情報表示装置3に配置したとき或いは所定時刻になるといった撮像条件成立時に記録されるようになっている。このように、カメラ29は、遊技機1各々にて遊技する遊技者の画像(以下「台画像」と称す)を取得するための第2撮像手段に相当する。台画像は、情報表示装置3に確保券10を配置する遊技者の画像を取得する他の形態のカメラにより撮像してもよい。
【0028】
情報表示装置3は、
図1に示すように液晶表示部31と、その下側に配設された呼出釦32aを含む操作釦群32を備えている。また、情報表示装置3の下側隅部に、近距離通信部33が設けられるとともに、上側の隅寄りの位置に確保券10を配置するためのフック3Fが設けられている。液晶表示部31は、遊技機1等から送信される信号に基づき集計した遊技情報等、各種の情報を表示する。呼出釦32aは、遊技者が遊技場の従業員を呼び出すために操作される。
【0029】
そして、近距離通信部33は、後述する確保券10の識別情報を非接触にて読取り可能な受付手段として近距離通信機能を有しており、遊技者が遊技機1を確保する際に確保券10をフック3Fに掛けたとき(受付記録媒体である確保券10を配置したとき)これを読取る配置位置に設けられるものとする。つまり、近距離通信部33は、複数の遊技機1各々に対応するように設けられ、遊技者に配布された確保券10を受付ける受付手段であり、情報表示装置3は確保券10を台番に対応付けて受付け可能な受付端末である。
【0030】
続いて、
図1に示す整理券端末7及び入場口端末8について、
図6及び
図7に示す整理券9及び確保券10も参照しながら説明する。
<1.整理券端末と整理券>
図1に示すように、整理券端末7は、その上面側に位置させて、各種情報を表示するタッチパネル式の液晶表示部71及び発券釦72と、整理券発行口73とが配設されている。また、整理券端末7には、その側面部に位置させて前記CMOSセンサ等の撮像素子を含むカメラ74(同図ではカメラカバー74aを図示)が搭載されている。整理券端末7は、前記入場口において、液晶表示部71や発券釦72を操作する遊技者の顔画像を撮像するように、カメラ74が当該遊技者の手前側となる向きで配置されている。この場合、整理券端末7におけるカメラ74の撮像視野は、遊技装置2におけるカメラ29の撮像視野と同様、遊技者の顔を含む領域となるように設定されている(
図10の「配布画像」参照)。
【0031】
整理券端末7は、マイクロコンピュータを主体に構成された制御部(図示しないCPUや記憶部を含む)を有し、予め記憶された制御プログラムに従い動作する。詳しい図示は省略するが、整理券端末7の入力部は、前記タッチパネルでのタッチ操作や、従業員の携帯するリモコンのリモコン信号を受付け、出力部は、発行口73から発行する整理券9の印刷出力(発行処理)や、液晶表示部71での表示出力を行う。
【0032】
具体的には、整理券9が配布される遊技場(9時開店)において、従業員は、開店前(例えば8時30分)に入場口に整列している遊技者数を目視により特定し、その特定した遊技者数(例えば300人)より若干多い人数を抽選数(例えば330)として、前記リモコンの操作により、当該抽選数を整理券端末7へ送信する。整理券端末7は、前記整列している先頭の遊技者から順に発券釦72の操作がなされると、前記抽選数の範囲で乱数を発生させ、取得した乱数に基づいてランダムに整理番号を抽出する。この整理番号は、先に抽出した整理番号と重複しないように抽出されるものとする。こうして、整理券端末7は、発券釦72の操作に応じて発行処理を実行し、抽出した整理番号を含む情報を印刷した整理券9を発行口73から発行する。
【0033】
図6に示すように、整理券9には、これを表す「整理券」や「遊技場A(店名)」「発行日時」及び「整理番号」が印刷されるとともに、2次元コード9aが印刷されている。整理券9は、整理券端末7での発行処理毎に当該印刷がなされる紙媒体である。2次元コード9aには、整理券9各々を特定するための識別情報(例えば整理番号)等が記録されており、整理券9は受付記録媒体に相当する。この整理券9は、発券釦72を操作した一遊技者に対して一枚発行され、配布されることとなる。同時に、整理券端末7では、カメラ74により発券釦72を操作した(整理券9が配布された)遊技者の画像を撮像する。
【0034】
このように、整理券端末7は、整理券9を発行して遊技者に行き渡らせるための配布手段として機能するとともに、当該配布手段として発行した整理券9が配布された遊技者の画像(以下「配布画像」と称す)を取得するためのカメラ74(第1撮像手段)を備えた構成とされている。また、整理券端末7は、カメラ74により撮像された配布画像と、撮像された遊技者の整理番号とを対応付けて管理装置6へ送信する。
【0035】
こうして、遊技場では、開店までに配布された整理券9の整理番号を元に、遊技者が整理番号順に整列し直して、開店時に整理番号順に入場することができる。以下では、上記のように、当日の開店前に整理券9を配布する遊技場を「遊技場A」とする。
【0036】
<2.入場口端末と確保券>
図1に示す入場口端末8においては、遊技場Aの開店時に入場する遊技者が所持する整理券9と引換えに、確保券10を配布する。
即ち、入場口端末8には、各種情報を表示するタッチパネル式の液晶表示部81及び操作釦群82が設けられ、又、図示しないスキャナが付設され、当該入場口端末8を操作する従業員により予め確保券10が用意されている。入場口端末8は、前記入場口において、液晶表示部81及び操作釦群82が従業員向きに配置され、スキャナが整理券9の2次元コード9aを読取りやすい位置に配置される。
【0037】
入場口端末8は、図示しないマイクロコンピュータを主体に構成された制御部を有し、予め記憶された制御プログラムに従い動作する。詳しい図示は省略するが、入場口端末8の入力部は、前記タッチパネル及び操作釦群82での操作入力や、スキャナで読取る2次元コード9aに含まれる情報を受付け、出力部は、液晶表示部71での表示出力を行う。
【0038】
具体的には、遊技場Aの開店の際、整理番号順に入場する遊技者の整理券9(2次元コード9a)を、その入場順に入場口端末8のスキャナで読取る。このとき、読取った整理券9を従業員により回収し、これと引換えに確保券10が手渡されるものとする。これにより、「2次元コード9aを読取った順番=確保券10の入場順(
図7参照)」となり、入場する先頭(1番目)の遊技者には入場順「1」、2番目の遊技者には入場順「2」、3番目…というように順番に確保券10を配布する。
【0039】
このように、整理券9と確保券10は1対1で対応付けられるものであり、入場口端末8における別途の入力操作を不要とするが、例えば操作釦群82の操作により入場順を入力したり、後述する確保券10のRFIDチップ10aを読取ったりした上で、整理券9の2次元コード9aをスキャナで読取る(これにより入場順と整理番号を直接的に対応付けて管理装置6へ送信する)ようにしてもよい。また、2次元コード9aを読取った際に、その整理番号に対応付けられた遊技者の配布画像を液晶表示部71に表示してもよく、当該配布画像により整理券9を発行した遊技者と入場する遊技者を照合可能となるが、この際に入場順を示してもよく、確保券10との相違がある場合に入場順を修正することもできる。
【0040】
ここで、
図7に示すように、確保券10には、これを表す「遊技機確保券」や「遊技場A」及び「入場順」が印刷されており、又、FeliCa(登録商標)チップ(以下「RFIDチップ10a」と称す)が内蔵されている。RFIDチップ10aには、確保券10各々を特定するための識別情報(例えば入場順(確保券番号))が記録されている。確保券10は、当該印刷がなされた紙媒体をRFIDチップ10aごとプラスチックフィルムで挟むラミネート加工が施されるとともに、上側中央部に前記フック3F用の穴を形成するリング10bが設けられることにより、補強されている。
【0041】
この点、確保券10における入場順と異なり、整理券9における整理番号は、前記抽選数を上限値としてランダムに決定されるため、上限値よりも対象となる遊技者数が少ない場合には発行されない整理番号も想定されると共に、整理券9を所持した遊技者が開店時に整列する際に必ずしも全ての整理番号を所持した遊技者が整列するとは限らず、実際の整理番号が歯抜けとなる場合もある。これに対し、確保券10の入場順は通常、歯抜けとなる事態を想定し難く、引換えられる整理券9の整理番号と一致するわけではない(
図6、
図7参照)。
【0042】
そして、入場した遊技者は、確保券10を手に遊技機1を選んで、当該遊技機1前に着席し、当該遊技機1を選択したことを示すため、情報表示装置3のフック3Fに確保券10のリング10bを掛ける(
図1参照)。これにより、確保券10のRFIDチップ10aが情報表示装置3の近距離通信部33に合わさり、受け付けられることに伴い、情報表示装置3は、近距離通信部33にて読取られた入場順を示す識別情報と、自装置1に対応付けられた遊技機1の識別情報(例えば遊技機IDたる台番)とを対応付けて管理装置6へ送信する。
【0043】
尚、情報表示装置3各々に掛けられた確保券10は、その全てが掛けられたことを見計らって(例えば開店から30分位経過した後)、従業員により回収される。係る確保券10は、上記のように補強されており、RFIDチップ10aを遊技者が取り出せないようにするとともに、従業員により回収して複数回の利用を想定している。
【0044】
このように整理券9及び確保券10は、何れも遊技者に対して遊技機1の確保を目的として配布される受付記録媒体に相当する。また、整理券9及び確保券10は、何れも営業日単位で且つ入場以前(入場時を含む)に配布される券であり、上記した持玉や残高を特定可能なカードと区別されるものである。以下の「3.管理装置の構成と情報管理」では、係る受付情報記録媒体が配布された遊技場Aでの情報の管理例について、
図8~
図10も参照しながら説明する。
【0045】
<3.管理装置の構成と情報管理>
先ず、管理装置6は、CPU、ROM,RAM,I/Oを有するマイクロコンピュータにより構成される制御部、遊技機側(遊技機1、遊技装置2、情報表示装置3等)や整理券端末7、入場口端末8等との間で各種信号や各種情報を送受信する送受信部(何れも図示略)を備える。管理装置6の制御部(以下、単に「管理装置6」と称す)には、前記モニタ6b(表示出力手段)及びプリンタ(印刷出力手段)が接続されており、管理装置6は、表示出力処理や印刷出力処理といった各種処理の実行が可能に構成されている。
【0046】
管理装置6は、遊技機側から出力された遊技信号を受信することで、遊技機1の遊技情報を集計したり売上情報を算出したりする他、整理券端末7や入場口端末8等から各種情報を受信することで、整理券9の整理番号や確保券10の入場順、配布画像、台画像等を相互に対応付けて管理する。ここで、
図8は、係る整理券9や確保券10に関して管理される情報をモニタ6bに表示出力した場合の画面の一例(管理例)を示している。
【0047】
同
図8では、整理券9の整理番号順(発行順)にソートした「NO」を付しており、その「発行時刻」に発行された「整理番号」について、確保券10が配布された場合には、その「引換時刻」と「入場順」、台番が確保された場合には、対応する近距離通信部33での確保券10の「受付時刻」と「確保台番」、並びに「配布画像ID」と「台画像ID」を一覧表示する。
【0048】
このうち、「発行時刻」、「引換時刻」、及び「受付時刻」は夫々、整理券端末7での整理券9の発行時刻、入場口端末8での確保券10への引換時刻、及び情報表示装置3への確保券10の配置時刻である。よって、管理装置6は、整理券端末7から整理番号と配布画像が送信された時刻を「発行時刻」、入場口端末8のスキャナで整理券9を読取った時刻を「引換時刻」、情報表示装置3にて確保券10が受付けられた時刻(或いは入場順と台番が送信された時刻)を「受付時刻」として管理することができる。
【0049】
また、「配布画像ID」及び「台画像ID」は夫々、管理装置6により配布画像及び台画像に付与したIDであり、対応する配布画像や台画像を特定可能とし、又、整理番号や台番号と対応付けて管理可能としている。
図8では、両画像のIDを表示しているが、画像そのもの(つまり配布画像と台画像)を比較可能に表示してもよい。
【0050】
図8における「整理番号」~「台画像ID」の各項目の表示出力(或いは印刷出力等)においては、当該各項目の番号順や時刻順にソートした一覧を表わすことができる。時刻については秒、或いはそれ以下の単位での管理を行っており、
図8の「NO2」「NO3」のように分が同時刻であっても、時刻が早い順にソートを可能としている。また、
図8の「NO3」では、確保券10に係る「入場順」や「受付時刻」等が空欄となっているが、これは、整理番号「295」の整理券9が発行されても確保券10への引換えがない(2次元コード9aの読取りや確保券10の配置がない)ことを表わしている。
【0051】
以上のように、管理装置6(管理手段)は、近距離通信部33により受付けられた確保券10の「入場順」及び「受付時刻」の双方(少なくとも一方でもよい)と、当該近距離通信部33に対応する遊技機1の「確保台番」と、を対応付けて管理し、又、当該台番等と台画像や配布画像をも対応付けて管理するものといえる。
【0052】
また、管理装置6は、
図9に示すように遊技場A内における複数の遊技機1の配置を示すレイアウトR(ホールレイアウト)上で、確保券10の識別情報として関連付けられる入場順を示す出力処理を行う。即ち
図9は、各遊技島における遊技機1の配列を表わすレイアウトR上で、遊技機1各々の台番(同図の「1」~「133」参照)と、対応する情報表示装置3に配置された確保券10の入場順とをモニタ6bに表示出力した場合の画面を例示している。
【0053】
この場合、
図9に示す「入場順1~30」と「入場順31~60」と「入場順61~」とで、表示する台番の背景色(遊技機1の配置箇所の色)を異ならせているため、若い入場順が示される「入場順1~30」の色が何れの遊技機1に集中・分布しているかにより、遊技者が何れの遊技機1を目当てに来場しているのかを把握できる。
【0054】
また、
図9に示す「画像相違」は、配布画像の遊技者と台画像の遊技者とが相違する台番を、背景色により強調表示している。つまり、管理装置6は、整理券端末7のカメラ74により撮像された配布画像、及び確保券10で確保された遊技機1(遊技装置2におけるカメラ29)で撮像された台画像を取得することで、それら両画像の照合結果を出力する第2出力処理として、顔認証の判定結果を台番の背景色により表す。顔認証の判定では、確保券10で確保された遊技機1(確保台番)のうち、その台画像IDと対応付けられた配布画像IDから特定される、台画像と配布画像に対して例えば特徴点の抽出等の画像処理を行い、両画像を照合して、同一人物か否かを判定する。同一人物でないと判定すると、その旨を上記した入場順の色分け(識別表示)に優先して「画像相違」を強調する色で表示する。これにより、整理券9の発行を受けた遊技者と、係る整理券9と引換えた確保券10で遊技する遊技者とが相違している台番を容易に把握可能となる。勿論、台番の背景色を2分し、一方により入場順、他方により顔認証の判定結果を示してもよい。
【0055】
尚、
図9では入場順を1~30、31~60、…というように所定範囲に分けて識別表示しているが、例えば台番の代わりに入場順を示す数値や記号のような情報を表示することで入場順を示してもよい。この場合、台番と入場順との情報を、キーボード6a等での切替え操作により切替えることで台番に対応する入場順を示したり、台番と入場順とを並列に表示し、更に上記の通り入場順の範囲により識別表示するといった構成にしてもよい。また、入場順の代わりに、近距離通信部33での確保券10の受付順或いは当該確保券10(RFIDチップ10a)の読取時刻を台番と対応付け、受付順、或いは読取時刻を示す出力処理を行うようにしてもよい。
【0056】
また、
図9のレイアウトR上では、例えば全台を整理券無(白抜きの台番)の状態から、入場順の1番目から順に対応する台番を上記識別表示に変更していく所謂アニメーション表示が可能であり、この変更に合わせて入場順を示すことが望ましい。これにより、どの台番から遊技機1が確保されているかを容易に把握可能となる。また、アニメーション表示する場合、入場順に対応する識別表示を行わず変更順のみで入場順を示してもよい。
【0057】
更に、管理装置6では、マウス等を用いた操作により、レイアウトR上の台番を選択操作することで、選択した台番のアウトやセーフのような遊技信号により特定可能な遊技情報を表示させ、又、
図9の画面から
図10の画面に遷移させる(切替表示する)ものとする。
【0058】
ここで、
図10は、係る切替表示により或いはレイアウトR上の台番「30」~「34」を選択した場合に表示される、配布画像と前記撮像条件成立時の台画像の一覧を拡大して示しており、説明の便宜上、遊技開始後15分以降の台画像を「顔画像30
(15)」~「顔画像34
(60)」といった台番と経過期間とを示す文字で表記しているが、実際には遊技開始時台画像と同様に顔画像が表示される。
【0059】
即ち、管理装置6は、整理券9に対応する整理券端末7のカメラ74の配布画像と、遊技機1に対応するカメラ29の台画像と、を比較可能に表示出力する第1出力処理を、カメラ29により撮像された撮像時刻の異なる複数の画像を対象として行う。具体的には、台番「30」について「配布画像」と遊技開始時の「台画像」との両顔画像(同
図10の左側の両画像)を左右に並べて表示するとともに、その右側に遊技開始後15分、30分、60分経過時の「台画像」(実際には当該両顔画像と同様の「顔画像30
(15)」「顔画像30
(30)」「顔画像30
(60)」)を左右に並べて表示する。
【0060】
同様に、台番「31」「32」「33」「34」についても、左端の「配布画像」と遊技開始時の「台画像」だけでなく、遊技開始後15分、30分、60分経過毎の「顔画像31(15)」~「顔画像31(60)」、「顔画像32(15)」~「顔画像32(60)」、「顔画像33(15)」~「顔画像33(60)」、「顔画像34(15)」~「顔画像34(60)」が、夫々撮像時刻をずらした「台画像」として左右に並べて表示されるものとする。
【0061】
この一覧画面により、「配布画像」と、「台画像」とを比較することで整理券9の発行対象となった遊技者がどの程度遊技しているかを把握可能になる。この場合、同図の「遊技開始後15分、30分、60分」といった「遊技開始時」からの台画像に代えて、例えば「9:00、9:15、9:30、10:00」というように営業開始時を起点とした台画像を表示してもよく、併せて夫々に対応する撮像時刻(9:00以降の時刻情報)を各画像に対応付けて表示してもよい。
【0062】
また、同
図10では「15分、30分、60分」といった不均等な間隔の台画像を表示しているが、例えば「9:00、10:00、11:00」といった正時毎や、5分毎或いは15分毎といった均等な間隔の台画像を表示してもよいし、図示以降の時間における台画像を表示する等、どのように経過期間に応じた台画像を表示、記憶してもよい。
【0063】
また、経過期間に応じた台画像を表示せず、配布画像と単数の台画像とを比較可能に表示してもよく、この場合、キーボード6a等で時刻を指定しない場合には遊技開始時の台画像や最新の台画像を表示対象とする一方、時刻を指定した場合には、その時刻に近似する時刻情報が対応付けられた台画像を表示対象とすればよい。
【0064】
何れにしても、
図10の台番「32」の例では、配布画像の遊技者と遊技開始時の台画像の遊技者とが異なるため、上記した管理装置6の画像照合により(それら両画像の照合結果を出力する第2出力処理により)、当該台番の背景色を他の台番の背景色と異ならせて表示している。このように、整理券9を取得した遊技者と実際の遊技者が異なる場合、整理券9を取得した遊技者に遊技する意思がない、つまり、実際の遊技者が整理券9を取得した遊技者を雇って整理券9を取得している疑いがあると考えられる。また、ダミーの為に少しだけ遊技し、その後、他の遊技者と入替った場合の想定や、一般客が並んで遊技機1を確保したにもかかわらず、遊技終了した場合にどのようなデータであったか、或いはどのようなデータになるかによりどの程度まで並んで確保した場合に我慢できるのかといったことを管理可能となる。
【0065】
また、台番「32」の例では、以降の「顔画像32(15)」~「顔画像32(60)」をも比較することにより、上記の疑いがある遊技者の動向を把握することができる。他の台番「30」「31」「33」「34」の例の如く、配布画像の遊技者と遊技開始時の台画像の遊技者とが同一人物であっても、その後の「顔画像30(15)」~「顔画像30(60)」、「顔画像31(15)」~「顔画像31(60)」、「顔画像33(15)」~「顔画像33(60)」、「顔画像34(15)」~「顔画像34(60)」を夫々比較することにより、ダミーの為の遊技の有無や遊技終了のタイミングをも容易に把握することができる。
【0066】
更に、例えば台画像を5分毎に記憶している場合であって、配布画像とその5分毎の台画像とを比較した結果を順次切替えて表示する構成にした場合には、どの時点で整理券9を取得した遊技者から他の遊技者に入替わったかを容易に把握できるようになり、早い時刻に入替りがあれば上記の通り、遊技者を雇って整理券9を取得している疑いがあると推測できる一方、ある程度時間が経過してから入替わりがあれば、どの程度、整理券9の為に整列した遊技者が遊技したかを把握できるようになる。
【0067】
以上に説明した本実施形態によれば、次のような作用効果を得ることができる。
整理券9や確保券10等の受付券を配布する遊技場Aにおいて、受付券を台番に対応付けて受付可能な情報表示装置3を備え、整理券番号(整理番号)や受付時刻と受付台番(確保台番)とを対応付けて管理することで、整理券9の受付状況と台番とを効果的に対応付け可能となる。
【0068】
確保券10にRFIDチップ10aが搭載され、確保券10を情報表示装置3に配置した場合にRFIDチップ10aを読取り可能な位置に読取部たる近距離通信部33を設けることで、遊技機1を確保したことを示すために遊技者が確保券10を提示することでRFIDチップ10aを読取り、整理券9と台番とが対応付け可能となる。
【0069】
整理券端末7にて配布画像を撮像可能である一方、遊技装置2にて台画像を撮像可能で、配布画像と、その対応する受付台番における台画像とを比較可能に表示する又は照合結果を表示することで、整理券9を配布した遊技者と遊技機1を確保した遊技者とが同一の遊技者であるかを確認又は管理可能となる。
【0070】
撮像時刻の異なる複数の台画像を配布画像と比較可能に表示する又は配布画像の照合対象とすることで、整理券9を配布した遊技者がどの程度遊技しているかを把握可能となる。
遊技機1の配置状況を示すレイアウトR上で、入場順又は受付券の受付順を示す出力を行うことで、整理券9を配布した遊技者がどの遊技機1を目当てに整理券9配布を希望しているかを把握可能となる。
【0071】
本発明は、上記実施形態に限定されることなく、次のように変形又は拡張することができる。
整理券端末7により受付順たる整理番号を抽選する構成を例示したが、整理券端末7を設けず、遊技者が整列した順に入場させる運用の遊技場にて、確保券10を入場順に配布して確保券10と台番とを対応付ける構成としてもよい。また、整理券端末7と入場口端末8との内、いずれか一方を設け、その設けた一方にて整理券9を発券し、整理券9(受付記録媒体)を台側(受付手段)にて読取(受付)、台番と対応付ける構成としてもよい。このように、整理券端末7や入場口端末8は必ずしも設けなくともよい。また、入場順を示す識別情報を確保券10の識別情報とすることを例示したが、確保券10の識別情報に入場順を対応付けるといったように受付記録媒体の識別情報により入場順を特定可能であればどのような識別情報を採用してもよい。
【0072】
遊技開始時の台画像としては確保券10を特定した際に撮像した台画像が想定されるが、営業開始時前に確保券10を特定した場合には営業開始時の画像も想定できる。また、確保券10を情報表示装置3に掛けてから遊技せずに他の台に移動する遊技者も想定されるので、確保券10を特定し、当該台番にて所定量の遊技情報(例えばアウト 100)を特定することを条件として遊技開始を特定して台画像を撮像し、遊技開始時の台画像としてもよい。
【0073】
例示した各設定値は遊技場の管理者が任意に操作入力により設定しても、予め管理装置6の製造メーカにて設定しても、外部(例えばチェーン店本部等)のサーバから設定情報をダウンロードして設定してもよい。
例示した全ての遊技情報は遊技信号により直接的に特定しても演算式等を利用して間接的に特定してもよい。
【0074】
遊技機1の機種は、例えば遊技機島単位やレート単位、或いは遊技場全体の遊技機1を1機種とする等、任意の遊技機グループを設定してもよく、その遊技機グループを対象として或いは遊技機グループに分けて、
図9や
図10で説明した第1出力処理及び第2出力処理の少なくとも一方を行うようにしてもよい。
【0075】
数値、桁数、項目等は例示であり、どのような数値を採用してもよい。また、第1出力処理及び第2出力処理における出力としては、表示出力に限らず印字出力を少なくとも想定し得る。
また、対象となる遊技機1は、上記したスロットマシンやパチンコ機等を例示できるが(パチンコ機の場合、図柄変動数等がゲームとなる)、例示した以外の遊技機を対象としても勿論よい。この場合、遊技媒体を排出せずデータ上のポイントを遊技に応じて更新する所謂封入式の遊技機等も想定できるため、玉やメダル等の遊技媒体や前記ポイントを包含する遊技価値という表現を適宜使用した。
【0076】
また、
図9のレイアウトR上では配布画像や台画像を表示せず、台番選択時に該当台番の配布画像と台画像等を表示する
図10の構成を例示したが、レイアウトR上で配布画像と台画像とを比較可能に、又は何れか一方の画像を表示する構成としてもよい。
以上の例示した構成は変形例も含め、どのように組み合わせてもよいし、適宜、採用しない構成を設けてもよい。
【符号の説明】
【0077】
図面中、1は遊技機、6は管理装置(管理手段)、7は整理券端末(配布手段)、9は整理券(受付記録媒体)、10は確保券(受付記録媒体)、29はカメラ(第2撮像手段)、33は近距離通信部(受付手段)、74はカメラ(第1撮像手段)、Rはレイアウトである。