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特許7198091印刷装置とその制御方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-20
(45)【発行日】2022-12-28
(54)【発明の名称】印刷装置とその制御方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   B41J 29/38 20060101AFI20221221BHJP
   B41J 29/42 20060101ALI20221221BHJP
   G03G 21/00 20060101ALI20221221BHJP
【FI】
B41J29/38 204
B41J29/42 F
G03G21/00 386
G03G21/00 388
G03G21/00 510
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2019005423
(22)【出願日】2019-01-16
(65)【公開番号】P2020111023
(43)【公開日】2020-07-27
【審査請求日】2021-12-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】秋元 直人
【審査官】牧島 元
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-056124(JP,A)
【文献】特開2018-097833(JP,A)
【文献】特開2008-159022(JP,A)
【文献】特開2016-058076(JP,A)
【文献】特開2018-190155(JP,A)
【文献】特開2007-140816(JP,A)
【文献】特開2002-132922(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2002/0049889(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 29/38
B41J 29/42
G03G 21/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷装置であって、
印刷に使用する消耗品の残量が所定の閾値よりも多い状態から前記所定の閾値よりも少ない状態が発生したことに基づき、当該消耗品の配送の契約がなされているかどうか判定する判定手段と、
前記判定手段が前記消耗品の配送の契約がなされていると判定すると前記消耗品の配送を依頼し、前記消耗品の配送の契約がなされていないと判定すると前記消耗品の配送の契約を促す画面を表示するように制御する制御手段と、を有し、
前記制御手段は、前記消耗品の残量が前記所定の閾値よりも少ない状態が継続していると判定した場合は前記画面を表示する処理を行わないことを特徴とする印刷装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記消耗品の残量が前記所定の閾値よりも多い状態から前記所定の閾値よりも少ない状態が発生するとトナーローを示す情報を記憶し、前記消耗品の残量が前記所定の閾値よりも少ない状態で前記情報が記憶されていると前記状態が継続していると判定することを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
【請求項3】
印刷装置であって、
印刷に使用する消耗品の残量が所定の閾値以下になると、当該消耗品の配送の契約がなされているかどうか判定する判定手段と、
前記判定手段が前記消耗品の配送の契約がなされていると判定すると前記消耗品の配送を依頼し、前記消耗品の配送の契約がなされていないと判定すると前記消耗品の配送の契約を促す画面を表示するように制御する制御手段と、を有し、
前記制御手段は、前記画面で当該契約に同意しない旨が入力されると、前記契約に関する確認情報を記憶し、当該確認情報が記憶されているときは、前記消耗品の配送の契約を促す画面を表示しないように制御することを特徴とする印刷装置。
【請求項4】
前記制御手段は更に、前記画面で前記契約に同意する旨が入力されると、前記契約を行う相手先の情報を示すコードを表示することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の印刷装置。
【請求項5】
前記コードは、前記相手先のサイトのURLを示すコードであることを特徴とする請求項に記載の印刷装置。
【請求項6】
前記消耗品の配送を依頼するかどうかを設定する設定手段を更に有し、
前記制御手段は、前記判定手段が前記消耗品の配送の契約がなされていないと判定すると前記設定手段により前記消耗品の配送を依頼するように設定されていない場合も、前記消耗品の配送の契約を促す画面を表示するように制御することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の印刷装置。
【請求項7】
前記制御手段は、前記画面で前記契約に同意しない旨が入力されると、前記契約に関する確認情報を記憶し、当該確認情報が記憶されているときは、前記判定手段が前記消耗品の配送の契約がなされていないと判定した場合でも前記消耗品の配送の契約を促す画面を表示しないように制御することを特徴とする請求項1、2、4乃至6のいずれか1項に記載の印刷装置。
【請求項8】
印刷装置であって、
印刷に使用する消耗品の配送の契約を確認するための第1画面を表示させる手段と、
前記第1画面を介して確認のための指示が入力されると、当該消耗品の配送の契約がなされているかどうか判定する判定手段と、
前記判定手段が前記消耗品の配送の契約がなされていないと判定すると前記消耗品の配送の契約を促す第2画面を表示するように制御する制御手段と、
を有することを特徴とする印刷装置。
【請求項9】
前記制御手段は更に、前記第2画面で前記契約に同意する旨が入力されると、前記契約を行う相手先の情報を示すコードを表示することを特徴とする請求項に記載の印刷装置。
【請求項10】
前記コードは、前記相手先のサイトのURLを示すコードであることを特徴とする請求項に記載の印刷装置。
【請求項11】
印刷装置を制御する制御方法であって、
印刷に使用する消耗品の残量が所定の閾値よりも多い状態から前記所定の閾値よりも少ない状態が発生したことに基づき、当該消耗品の配送の契約がなされているかどうか判定する判定工程と、
前記判定工程が前記消耗品の配送の契約がなされていると判定すると前記消耗品の配送を依頼し、前記消耗品の配送の契約がなされていないと判定すると前記消耗品の配送の契約を促す画面を表示するように制御する制御工程と、を有し、
前記制御工程は、前記消耗品の残量が前記所定の閾値よりも少ない状態が継続していると判定した場合は前記画面を表示する処理を行わないことを特徴とする制御方法。
【請求項12】
印刷装置を制御する制御方法であって、
印刷に使用する消耗品の配送の契約を確認するための第1画面を表示させる工程と、
前記第1画面を介して確認のための指示が入力されると、当該消耗品の配送の契約がなされているかどうか判定する判定工程と、
前記判定工程が前記消耗品の配送の契約がなされていないと判定すると前記消耗品の配送の契約を促す第2画面を表示するように制御する制御工程と、
を有することを特徴とする制御方法。
【請求項13】
コンピュータを、請求項1乃至10のいずれか1項に記載の印刷装置の各手段として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷装置とその制御方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えばパーソナルコンピュータからの指示により、所望される文字や画像等の情報を、用紙やフィルム等シート状の記録媒体に電子写真方式に従って記録を行う印刷装置が知られている。このような印刷装置では、記録媒体上に画像を形成するために、トナーやインク等の現像剤を使用する。このためユーザは、消耗品である現像剤を収容するカートリッジや現像装置、或いは帯電装置、感光ドラム、現像装置が一体化したプロセスカートリッジを、必要に応じて購入して交換しなければならない。このような消耗品の購入に関するユーザの手間を簡略化するため、所定の発注先に消耗品を自動発注して配送するサービスが知られている。また消耗品の残量が所定の閾値以下になった(以下、トナーローと記載する)場合に、自動的に消耗品を発注するサービスがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2009-86805号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような消耗品の自動発注配送システムのサービスを受けるためには、サービス提供会社(主に印刷装置の販売会社)との契約が必要となることが多い。消耗品の自動発注配送システムの契約は、印刷装置の購入時、或いは購入後でも可能であるが、購入時には、印刷装置を使用していないため、そのような知識もなく、消耗品の自動発注配送システムの契約までは決断されない。また購入後には、消耗品の自動発注配送システムの存在を忘れてしまったり、或いは覚えていても契約の方法が分からなかったりという理由で契約されない。このように消耗品の自動発注配送システムが存在しても、実際に使用されるケースが少ないという問題があった。
【0005】
また、消耗品自動発注配送システムの契約が必要ではなく、トナーローが発生した時に印刷装置の表示部に消耗品発注ボタンを表示して、消耗品の発注を可能にしている印刷装置も存在している。そのような印刷装置では、トナーローが発生する度に、ユーザは毎回発注操作をしなければならず、操作が煩雑であり、また発注したか否かが不明確になるという課題があった。
【0006】
本発明の目的は、上記従来技術の問題点の少なくとも一つを解決することにある。
【0007】
本発明の目的は、消耗品の配送システムの利用者を増やし、契約したユーザの利便性を高めることができる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために本発明の一態様に係る印刷装置は以下のような構成を備える。即ち、
印刷装置であって、
印刷に使用する消耗品の残量が所定の閾値よりも多い状態から前記所定の閾値よりも少ない状態が発生したことに基づき、当該消耗品の配送の契約がなされているかどうか判定する判定手段と、
前記判定手段が前記消耗品の配送の契約がなされていると判定すると前記消耗品の配送を依頼し、前記消耗品の配送の契約がなされていないと判定すると前記消耗品の配送の契約を促す画面を表示するように制御する制御手段と、を有し、
前記制御手段は、前記消耗品の残量が前記所定の閾値よりも少ない状態が継続していると判定した場合は前記画面を表示する処理を行わないことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、消耗品が少なくなった場合に、配送契約を確認し、契約していないときは、ユーザに契約を勧める画面を表示することにより、消耗品の配送システムの利用者を増やし、契約したユーザの利便性を高めることができる。
【0010】
本発明のその他の特徴及び利点は、添付図面を参照とした以下の説明により明らかになるであろう。なお、添付図面においては、同じ若しくは同様の構成には、同じ参照番号を付す。
【図面の簡単な説明】
【0011】
添付図面は明細書に含まれ、その一部を構成し、本発明の実施形態を示し、その記述と共に本発明の原理を説明するために用いられる。
図1】本発明の実施形態に係る印刷装置を含むトナー自動配送システムのハードウェア構成を説明するブロック図。
図2】実施形態に係るMFPのRAMのデータ構成を説明する図。
図3】実施形態に係るトナー自動配送システムにおける処理の流れを説明するシーケンス図。
図4】実施形態に係るトナー自動配送システムにおける発注動作の手順を説明するシーケンス図。
図5】実施形態に係るMFPにおけるトナー自動配送の設定処理を説明するフローチャート。
図6】実施形態に係るMFPによる電源オンからの処理を説明するフローチャート。
図7図6のS603のトナー配送情報の更新確認処理を説明するフローチャート。
図8図6のS602或いは図7のS702のトナー配送情報の更新処理を説明するフローチャート。
図9図6のS604のトナーロー確認処理を説明するフローチャート(A)、トナー配送契約を勧める画面の一例を示す図(B)、及びS908で表示される契約を行えるサイトへアクセスするコードの画面例を示す図(C)。
図10】実施形態に係るMFPによる状況確認ボタン処理を説明するフローチャート。
図11図6のS604のトナーロー確認処理の別の処理を説明するフローチャート。
図12】実施形態に係るMFPに操作部に表示される画面例を示す図。
図13】実施形態に係るMFPに操作部に表示される画面例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を詳しく説明する。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る本発明を限定するものでするものでなく、また本実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。
【0013】
図1は、本発明の実施形態に係る印刷装置を含むトナー自動発注システムのハードウェア構成を説明するブロック図である。尚、この印刷装置は、印刷機能、コピー機能、ファクシミリ機能、スキャン機能などを有する複合機(以下、MFP)を例に説明するが、本発明はこのような複合機に限定されるものでなく、例えば印刷機能のみを有する印刷装置であってもよい。
【0014】
このトナー自動配送システムは、MFP101と情報管理サーバ103、販売会社サーバ102を含み、これらはネットワーク100を介して通信可能に接続されている。尚、このトナー自動配送システムは、MFP101と情報管理サーバ103を含む場合を例示しているが、これに限定されるものではない。
【0015】
まず情報管理サーバ103の構成を説明する。
【0016】
情報管理サーバ103は、CPU(Central Processing Unit)131、ROM132、RAM133、グラフィックコントローラ134、表示部135、HDD136を含んでいる。更に、情報管理サーバ103は、通信部インタフェース(以下、インタフェースは「I/F」と記す)137を含み、各構成部はバスを介して通信可能に接続されている。CPU131は情報管理サーバ103を統括制御する。CPU131は、ROM133又はHDD136に記憶されたプログラムをRAM132に展開し、その展開したプログラムを実行することにより、種々の処理を実行する。ROM133は、情報管理サーバ103の制御に用いられるシステムプログラムなどを記憶する。グラフィックコントローラ134は、表示部135に表示させるための画面を生成する。HDD136は記憶領域としての機能を有し、種々の処理を実行するアプリケーションプログラムなどを記憶する。HDD136は記憶装置の一例であり、HDD以外にもSSD(Solid State Drive)などを用いてもよい。通信部I/F137は、情報管理サーバ103に種々の機器を接続するためのインタフェースである。例えば、通信部I/F137を介して、ディスプレイ、キーボード、ポインティングデバイスなどを接続することができる。また、CPU131の制御に基づいてMFP101などとネットワーク100を介して通信を行う。
【0017】
次に、MFP101の構成を説明する。
【0018】
MFP101はシート上の画像を読み取る読取機能、シートに画像を印刷する印刷機能を有する。また、他にもMFP101は、画像データを外部装置に送信するファイル送信機能などを有している。尚、実施形態では画像処理装置の一例としてMFP101を説明するが、これに限定されるものではない。例えば、読取機能を有さないプリンタ等の印刷装置であってもよい。実施形態では、一例として印刷装置が以下に説明する各種構成要件を備えるものとする。
【0019】
CPU111を含む制御部110は、MFP101全体の動作を制御する。CPU111は、ROM112又はストレージ114に記憶された制御プログラムをRAM113に展開し、その展開したプログラムを実行することにより、読取制御や印刷制御などの各種制御を行う。ROM112は、CPU111で実行可能な制御プログラムを格納する。RAM113は、CPU111の主記憶メモリであり、ワークエリア、ROM112及びストレージ114に格納された各種制御プログラムを展開するための一時記憶領域として用いられる。ストレージ114は、印刷データ、画像データ、各種プログラム、及び各種設定情報を記憶する。尚、実施形態のMFP101では、1つのCPU111が1つのメモリ(RAM113)を用いて後述するフローチャートに示す各処理を実行するものとするが、他の様態であっても構わない。例えば複数のCPU、RAM、ROM、及びストレージを協働させて後述するフローチャートに示す各処理を実行することもできる。また、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field-Programmable Gate Array)等のハードウェア回路を用いて一部の処理を実行するようにしてもよい。
【0020】
操作部I/F115は、操作部116と制御部110とを接続する。操作部116は、画面を表示し、入力指示も受けられるタッチパネルディスプレイと、ハードキー入力部を有する。読取部I/F117は、読取部118と制御部110とを接続する。読取部118はシート上の画像を読み取って画像データを生成する。読取部118によって生成された画像データは、ネットワーク100を介して外部装置に送信されたり、シート上に印刷されたりする。また読取部118は、原稿フィーダ(不図示)に載置されたシートを流し読みして、複数枚の原稿を読み取ることもできる。印刷部I/F119は、印刷部120と制御部110とを接続する。印刷すべき画像データは印刷部I/F119を介して制御部110から印刷部120に転送される。印刷部120は制御部110を介して制御コマンド及び印刷すべき画像データを受信し、その画像データに基づいた画像をシート上に印刷する。
【0021】
印刷部120の印刷方式は、電子写真方式であってもよいし、インクジェット方式であってもよい。電子写真方式の場合は、感光体上に静電潜像を形成した後にトナーにより現像し、そのトナー像をシートに転写し、転写されたトナー像を定着することにより画像を形成する。一方、インクジェット方式の場合は、インクを吐出してシートに画像を印刷する。印刷部120で使用されるトナーカートリッジやインクカートリッジなどの印刷に使用する消耗品は、MFP101の内部に着脱可能に装着されている。ユーザは、カートリッジを交換することで、消耗品を補充することができる。尚、CPU111は印刷のために必要な消耗品の残量を定期的なタイミングや画像を1ページ印刷するタイミング、カートリッジが装着されたタイミングで取得し、取得したトナー残量をRAM113に保持する。またCPU111は、カートリッジの装着時に、そのカートリッジの型番をRAM113又はストレージ114に記憶する。
【0022】
また制御部110は、通信部I/F123を介してネットワーク100に接続される。通信部I/F123は、ネットワーク100上の情報管理サーバ103から、MFP101が加入しているサポートサービス情報を取得する。またネットワーク100上のPCから印刷データや情報を受信したり、RAM113又はストレージ114に記憶された、トナー残量やカートリッジ型番といった消耗品に関連する情報を送信したりする。通信部I/F123を介して受信した印刷データは、ストレージ114又はROM112に格納された印刷データを解析するためのソフトウェアモジュール(PDL解析部、不図示)によって解析される。PDL解析部は、様々な種類のページ記述言語(Page Description Language)で表現された印刷データに基づいて印刷部120で印刷するためのデータを生成する。
【0023】
図2は、実施形態に係るMFP101のRAM113のデータ構成を説明する図である。
【0024】
RAM113は、MFP101の各種状態値や設定値を保存する領域として使われている。以降は、消耗品としてトナーを使用しているという前提で説明する。RAM113には、トナー配送情報201、トナー配送契約情報202、トナー配送契約確認情報203が存在する。トナー配送情報201は、トナー自動配送するかしないかを、ユーザが選択している情報を保存する領域である。トナー自動配送は、トナーの残量が少なくなったときに、トナーの自動発注を行ってトナーをユーザに届ける仕組みである。初期値は「トナー自動配送しない」である。
【0025】
トナー配送契約情報202は、ユーザがトナー自動配送の契約を行ったか否かを示す情報を保存する領域である。この情報には、「未設定」、「契約有」、「契約無」のいずれかが存在している。「未設定」は、トナー自動配送の契約に関する情報が存在しないことを示す。「契約有」は、ユーザがトナー自動配送の契約を行っていることを情報管理サーバ103から入手したことを示す。「契約無」は、ユーザがトナー自動配送の契約を行っていないことを情報管理サーバ103から入手したことを示している。初期値は、「未設定」である。
【0026】
トナー配送契約確認情報203は、実施形態で後に説明するトナー自動配送契約を勧めて確認する画面で、契約しないというユーザの意思表示がなされたかどうかを示す情報を保存する領域である。この情報には、契約しないことの意思表示を受けた「契約意思確認済み」の場合と、意思表示を受けていない「未確認」の場合のいずれかが存在している。初期値は「未確認」になっている。
【0027】
図3は、実施形態に係るトナー自動配送システムにおける処理の流れを説明するシーケンス図である。ここでは契約から運用開始までを示す。
【0028】
ユーザはMFP101を購入すると、例えば、その購入時に、301で、トナー自動配送システムとの契約を行う。この契約は、書面での申し込みであったり、Webにおいての契約申し込み操作であったりする。この契約の情報の中には、MFP101のID番号が含まれる。この契約の情報は、販売会社のサーバ102に送られ、販売会社のサーバ102に登録されると共に、302で、販売会社のサーバ102から情報管理サーバ103に対して契約の情報が通知される。この情報の中には「契約済」を示す情報が含まれる。こうして通知された情報は、情報管理サーバ103に保存される。
【0029】
次にユーザは、MFP101に対して、トナー自動配送を開始する操作を行う。トナー自動配送を開始する操作は、MFP101のホーム画面の設定メニューの中にあり、「トナー自動配送」の項目を「配送する」に指定する。このトナー自動配送設定の操作が行われた時のMFP101の詳しい処理は図5を参照して後述する。
【0030】
こうして「トナー自動配送」が「配送する」に設定されると、303でMFP101は、情報管理サーバ103に対して、トナー自動配送を登録するように依頼する。この登録には、MFP101のIDが含まれる。
【0031】
この登録の依頼を受けた情報管理サーバ103は、この登録された情報を情報管理サーバ103に保存する。そして304で、販売会社のサーバ102に対して、登録があったMFP101のIDを含むデバイス情報を通知する。これにより情報管理サーバ103は305で、登録完了をMFP101に通知する。この登録完了においては、303の登録の依頼で通知されたMFP101のIDを情報管理サーバ103のデータと照合する。302の情報通知の契約の情報によって、契約済みかどうかが分かるため、この登録完了には、その契約済みかの情報が含まれている。MFP101は、この登録完了に含まれる契約情報を保存しているため、登録している契約の情報とトナー自動配送設定の登録の情報とが、この登録完了に含まれる情報と一致しているかどうか判定する。これらが一致すると、トナー自動配送システムが運用を開始する。
【0032】
図4は、実施形態に係るトナー自動配送システムにおける発注動作の手順を説明するシーケンス図である。
【0033】
MFP101でトナーの残量が所定量よりも少なくなると401で、MFP101から情報管理サーバ103にトナーローを通知する。このトナーローの通知を受けた情報管理サーバ103は402で、販売会社のサーバ102に対してトナーを発注する。この発注を受けた販売会社のサーバ102は403で、その発注されたトナーを手配して、登録された住所にトナーを配送するように指示する。これにより販売会社からMFP101のユーザに対して、トナーが配送される。
【0034】
図5は、実施形態に係るMFP101におけるトナー自動配送の設定処理を説明するフローチャートである。尚、このフローチャートで示す処理は、CPU111がRAM113に展開したプログラムを実行することにより達成される。
【0035】
トナー自動配送設定は、操作部116のホーム画面の設定メニューの中に存在する設定である。S501でCPU111は、トナー自動配送設定が変更されたかどうか判定し、トナー自動配送設定が変更されたときはS502に進み、そうでないときはこの処理を終了する。このS501ではCPU111は、上述の設定メニューで設定されたトナー自動配送設定の値と、RAM113のトナー自動配送情報201に保存している値とを比較し、トナー自動配送設定の値が変更されたかを調べる。
【0036】
S502でCPU111は、変更後のトナー自動配送設定が「トナーを配送する」になっているか否か判定する。ここで「トナーを配送する」であると判定するとS503に進みCPU111は、トナー自動配送設定を開始することを情報管理サーバ103へ送信して、トナー自動配送の開始の申請を行う。次にS504に進みCPU111は、情報管理サーバ103から情報を受信するのを待ち、情報を受信するとS505に進みCPU111は、その受信した情報に含まれるトナー自動配送システムの契約情報が「契約済」かどうか判定する。ここで「契約済」と判定するとS506に進みCPU111は、RAM113のトナー配送契約情報202に「契約済」を保存し、その他の情報も保存して、この処理を終了する。
【0037】
一方、S505でCPU111は、契約の情報が「契約済」でない、即ち、「未契約」であると判定するとS507に進む。S507でCPU111は、RAM113のトナー配送契約情報202に「契約無」を保存し、その他の情報も保存して、この処理を終了する。
【0038】
またS502でCPU111は、変更後のトナー自動配送設定が「トナーを配送する」になっていなかった場合はS508に進む。S508でCPU111は、内部のトナー自動配送を設定する情報をクリアし、トナー自動配送の解除処理を行う。続いてS509に進みCPU111は、RAM113のトナー配送契約情報202に「未契約」を保存して、この処理を終了する。
【0039】
図6は、実施形態に係るMFP101による電源オンからの処理を説明するフローチャートである。尚、このフローチャートで示す処理は、CPU111がRAM113に展開したプログラムを実行することにより達成される。
【0040】
S601でCPU111は、RAM113に記憶している装置の設定情報から、装置設定情報を読み出して、装置動作に使用するRAM113に記憶する。次にS602に進みCPU111は、トナー配送情報の更新処理を行う。このトナー配送情報の更新処理の詳細は図8のフローチャートを参照して後述する。
【0041】
次にS603に進みCPU111は、トナー配送情報の更新を確認するトナー配送情報の更新確認処理を行う。このトナー配送情報の更新確認処理の詳細は図7のフローチャートを参照して後述する。
【0042】
次にS604に進みCPU111は、トナーローが発生したかどうかを確認するトナーロー確認処理を行う。このトナーロー確認処理の詳細は図9(A)のフローチャートを参照して後述する。
【0043】
そしてS605に進みCPU111は、各種イベントに対応した処理を行う。この中では、装置のその他の処理を行っている。そして、S603に戻って、S603~S605の処理を周期的に実行する。
【0044】
図7は、図6のS603のトナー配送情報の更新確認処理を説明するフローチャートである。
【0045】
S701でCPU111は、トナー配送情報の更新タイマがタイムアップしたかを否か判定する。このトナー配送情報の更新タイマは、タイマ値が24時間で、MFP101の電源オン時に起動されている。トナー配送情報の更新タイマがタイムアップしたときはS702に進みCPU111は、S602と同様のトナー配送情報の更新処理を行う。このトナー配送情報の更新処理の詳細は図8のフローチャートを参照して後述する。よって、ここでは、トナー配送情報の更新は、24時間ごとに行われることになる。
【0046】
次にS703に進みCPU111は、トナー配送情報の更新タイマを24時間でリスタートして、この処理を終える。またS701でトナー配送情報の更新タイマがタイムアップしていない場合も処理を終える。
【0047】
図8は、図6のS602或いは図7のS702のトナー配送情報の更新処理を説明するフローチャートである。
【0048】
まずS801でCPU111は、RAM113のトナー配送情報201が「トナーを配送する」になっているか否か判定する。ここで「トナーを配送する」になっていた場合はS802に進み、そうでないときは、この処理を終了する。S802でCPU111は、情報管理サーバ103に対して、MFP101のデバイスの情報要求を送付する。次にS803に進みCPU111は、その要求に対する情報管理サーバ103からの応答を待つ。S803で情報管理サーバからの応答を受信するとS804に進みCPU111は、受信した情報の中の自デバイスの契約情報が「契約済」かどうか判定する。情報管理サーバ103は、デバイスごとに「契約済」かどうかを示す情報を、事前に販売会社のサーバ102から受信しているため、その情報がS803で受信した応答に含まれている。
【0049】
こうしてS804でCPU111は、契約情報が「契約済」と判定するとS805に進み、RAM113のトナー配送契約情報202に「契約有」を記憶して、この処理を終える。一方、S804でCPU111は、契約情報が「未契約」と判定するとS806に進み、RAM113のトナー配送契約情報202に「契約無」を記憶して、この処理を終える。
【0050】
図9(A)は、図6のS604のトナーロー確認処理を説明するフローチャートである。
【0051】
まずS901でCPU111は、MFP101のトナー残量が規定値よりも少ない状態であるトナーローが発生しているか否か判定する。トナー残量の判定は、光学センサによる検知や、使用したトナー量のカウント値を累積計算することで判定できる。トナーローが発生していた場合はS902に進み、そうでないときは、この処理を終了する。
【0052】
S902でCPU111は、トナーローが発生していることを装置内の表示情報にセットする。次にS903に進みCPU111は、RAM113のトナー配送情報201が「トナーを配送する」になっているかどうか判定する。ここで「トナーを配送する」になっていると判定するとS904に進みCPU111は、RAM113のトナー配送契約情報202が「契約済」になっているかどうか判定する。ここで「契約済」と判定すると、MFP101はトナー配送システムに契約済であるためS905に進み、CPU111は、トナーローの情報を情報管理サーバ103に送付して、トナーローであることを通知して、この処理を終了する。これにより情報管理サーバ103は、このトナーロー情報に基づいて、配送会社に対してトナーの配送を手配することになる。
【0053】
一方、S904でCPU111は、トナー配送契約情報202が「契約済」でないと判定するとS905に進みCPU111は、トナー配送契約を勧める画面を操作部116に表示する。
【0054】
図9(B)は、トナー配送契約を勧める画面の一例を示す図である。
【0055】
ここでは、トナーの残量が少なくなったこと、及びトナー配送システムに契約していないので、契約すれば自動的にトナーが配送される旨の案内を行っている。
【0056】
この画面では、「はい」ボタン910か「いいえ」ボタン911をユーザが入力できるようになっていて、入力を待つ。
【0057】
いずれかのボタン入力があればS907に進みCPU111は、契約に同意することを示す「はい」ボタン910が押下されたかどうか判定し、「はい」ボタン910が押下されたときはS908に進み、契約を行える相手先のサイトへアクセスするコードを表示して、この処理を終了する。一方、S907で「いいえ」ボタン911が押下されたときは、そのままこの処理を終了する。
【0058】
図9(C)は、S908で表示される契約を行える相手先のサイトへアクセスするコードの画面例を示す図である。
【0059】
ここでは、契約を行えるサイトのURLをQRコード912で表示している。ユーザがスマートフォン等で、このQRコード912を読み取ることで、スマートフォン等でURLを認識して契約を行えるサイトへアクセスでき、トナー配送システムへの契約を行うことができる。
【0060】
またS903でCPU111は、「トナー配送する」になっていなかった場合もS906に進みCPU111は、トナー配送契約を勧める画面(図9(B))を操作部116に表示する。S906以降の処理は、先に説明した通りである。
【0061】
図10は、実施形態に係るMFP101による状況確認ボタン処理を説明するフローチャートである。尚、このフローチャートで示す処理は、CPU111がRAM113に展開したプログラムを実行することにより達成される。
【0062】
図6の電源オン後のトナーロー確認処理(図9(A))において、トナーローを検知した場合にS906でトナー配送契約を勧める画面を表示し、S908でトナー配送契約を行えるサイトにアクセスできるようにする例で説明した。
【0063】
これに対して図10では、装置の状況確認ボタンから、トナー配送契約を行えるサイトへアクセスするコードを表示するまでの処理を説明する。
【0064】
このときMFP101は、待機状態で、例えば図12(A)に示すようなホーム画面を操作部116に表示している。このホーム画面には、コピーやスキャン等の機能を実施するためのボタンの他、装置の状況を確認するための状況確認ボタン1201が含まれている。この状況確認ボタン1201が押下されることにより、図10に示す処理が開始される。
【0065】
まずS1001でCPU111は、例えば図12(B)に示すような状況確認メニューを操作部116に表示する。図12(B)は、この状況確認メニューの一例を示す図である。メニューとしては、デバイスの情報示すメニューボタン、コピー/プリントジョブの状況を示すメニューボタンと共に、エラー情報/お知らせのメニューを示すボタン1202が表示されている。
【0066】
S1001で状況確認メニューを表示している状態で、その画面で、何らかのボタンが押下されるとS1002に進みCPU111は、エラー情報/お知らせボタン1202が押下されたかどうか判定する。エラー情報/お知らせボタン1202が押下されたときはS1003に進むが、そうでないときはS1016に進む。
【0067】
S1003でCPU111は、MFP101のトナー残量が規定値よりも少ないトナーローが発生しているかどうか判定する。ここでトナーローが発生していたときはS1004に進むが、そうでないときはS1015に進む。S1004でCPU111は、RAM113のトナー配送情報201が「トナーを配送する」になっているかどうか判定する。ここで「トナーを配送する」になっていた場合はS1005に進むが、そうでないときはS1015に進む。S1005でCPU111は、RAM113のトナー配送契約情報202が「契約済」になっているかどうか判定する。ここで「契約済」になっていなかった場合はS1006に進むが、そうでないときはS1015に進む。S1006でCPU111は、エラー情報/お知らせのメニューに、トナー配送設定を加えて操作部116に表示してS1007に進む。尚、ここでS1003のトナーローが発生しているかどうかの判定処理は省略して、S1002で肯定の判定のときはS1004に進むようにしても良い。
【0068】
図12(C)は、S1006で表示するエラー情報/お知らせメニューの一例を示す図である。このエラー情報/お知らせメニューでは、その時点でのエラー情報やお知らせへの項目ボタンを表示するが、その中に「トナー配送設定」1203を加えて表示している。これは、トナーローに連動して、トナー配送設定の画面の中で、トナー配送サービスの契約を勧めるためである。
【0069】
続いてS1007でCPU111は、図12(C)のエラー情報/お知らせメニューで「トナー配送設定」1203が押下されたかどうか判定する。ここで「トナー配送設定」1203が押下されたときはS1008に進むが、そうでないときはS1016に進む。S1008でCPU111は、トナー配送契約を勧める画面(図12(D))を操作部116に表示する。
【0070】
図12(D)は、トナー配送契約を勧める画面の一例を示す図である。
【0071】
この画面ではトナー配送契約を勧めて、トナー配送の設定に進むかについてのユーザの判断を入力してもらう。選択肢は、「はい」ボタン1204、「いいえ」ボタン1205、「契約しない」ボタン1206の3つである。
【0072】
そしてS1009に進みCPU111は、この図12(D)のトナー配送契約を勧める画面で「はい」ボタン1204が押下されたかどうか判定する。ここで「はい」ボタン1204が押下されたときはS1010に進むが、そうでないときはS1015に進む。S1010でCPU111は、トナー配送設定メニューの中に、トナー配送契約が可能なサイトへジャンプできる情報を含むメニュー項目を操作部116に表示する。
【0073】
図13(A)は、S1010で表示するトナー配送設定の画面の一例を示す図である。
【0074】
ここではトナーの自動配送設定を選択するメニューの下に、トナー配送契約が可能なサイトへジャンプできる消耗品自動発送サービス契約1301を表示している。
【0075】
こうしてS1011に進みCPU111は、S1010で表示した図13(A)のトナー配送設定メニューで入力があったかどうか判定し、入力があったと判定するとS1012に進みCPU111は、入力されたのが、トナー配送契約が可能なサイトへジャンプできる項目であるかどうか判定する。そうであればS1013に進むが、そうでないときはS1016に進む。S1013でCPU111は、契約を行えるサイトへアクセスするコードを表示する。この画面例は、S908と同じ図9(C)になる。契約を行えるサイトのURLをQRコード912で表示し、ユーザがスマートフォン等でQRコードを読み取ることで、スマートフォン等でURLを認識してアクセスでき、トナー配送システムへの契約を行うことができる。続いてS1014に進みCPU111は、QRコードの使用が終了して、画面を抜けるキー押下を待つ。キー押下があった場合は状況確認ボタン押下処理を終了する。またS1015でCPU111は、エラー情報/お知らせのメニューにトナー配送設定が含まれない状態で操作部116に表示する。
【0076】
図13(B)は、S1015で表示されるエラー情報/お知らせメニューの一例を示す図である。
【0077】
このエラー情報/お知らせメニューでは、その時点でのエラー情報やお知らせへの項目ボタンを表示するが、その中に図12(C)で示すトナー配送設定1203は含めない。そしてS1016に進みCPU111は、エラー情報/お知らせのメニューで指示されたボタンに応じたその他の処理を行って、この処理を終了する。
【0078】
図11は、図6のS604のトナーロー確認処理の別の処理を説明するフローチャートである。尚、このフローチャートで示す処理は、CPU111がRAM113に展開したプログラムを実行することにより達成される。
【0079】
S1101でCPU111は、MFP101のトナー残量が規定値よりも少ないトナーローが発生しているかを調べる。トナーローが発生していた場合はS1102に進むが、そうでないときは、この処理を終了する。S1102でCPU111は、トナーローが継続発生している状態かどうか判定する。具体的には、RAM113のトナーローが継続している情報を確認して、トナーローが継続している情報があれば、既にトナーローが発生した後の処理を実施済みと判定して、この処理を終了する。
【0080】
トナーローが継続して発生していなければ、トナーローが発生した直後であるためS1103に進みCPU111は、トナーローが発生していることを操作部116に表示するとともに、RAM113のトナーロー継続の情報にトナーローを設定する。次にS1104に進みCPU111は、RAM113のトナー配送情報201が「トナーを配送する」に設定されているかどうか判定する。「トナーを配送する」に設定されているときはS1105に進みCPU111は、RAM113のトナー配送契約情報202が「契約済」になっているかどうか判定する。ここで「契約済」になっていると判定した場合はS1106に進みCPU111は、MFP101はトナー配送システムに契約済であるため、トナーローの情報を情報管理サーバ103へ送付してトナーローであることを通知して、この処理を終了する。これにより情報管理サーバ103は、このトナーロー情報を基にトナーの配送を手配することになる。
【0081】
一方、S1104で、トナー配送情報201が「トナーを配送する」になっていないか、或いはS1105でトナー配送契約情報202が「契約済」になっていない場合はS1107に進む。S1107でCPU111は、RAM113のトナー配送契約確認情報203が「契約意思確認済み」になっているかどうか判定する。ここで「契約意思確認済み」になっていない場合はS1108に進むが、そうでないとき、即ち、「契約意思確認済み」のときはこの処理を終了する。S1108でCPU111は、トナー配送契約を勧める画面を操作部116に表示してS1109に進む。
【0082】
図13(C)は、S1108で表示されるトナー配送契約を勧める画面の一例を示す図である。
【0083】
この画面では、トナー配送システムに契約していないためにシステムが利用できないので、契約の案内をしている。この画面では、「はい」ボタン1302か、「いいえ」ボタン1303か、「契約しない」ボタン1304のいずれかをユーザが押下できるようになっている。
【0084】
S1109でCPU111は、この画面で何らかの入力があったか判定し、入力があった場合はS1110に進みCPU111は、押下されたボタンが「契約しない」ボタン1304かどうか判定する。「契約しない」ボタン1304が押下されたときはS1113に進むが、そうでないときはS1111に進む。S1111でCPU111は、押下されたボタンが「はい」ボタン1302であったかどうか判定する。「はい」ボタン1302が押下されたときはS1112に進みCPU111は、契約を行えるサイトへアクセスするコードを表示する。このときに表示される画面は、前に説明した図9(C)と同じである。契約を行えるサイトのURLをQRコード912を表示し、ユーザがスマートフォン等でQRコード912を読み取ることで、スマートフォン等でURLを認識してアクセスでき、トナー配送システムへの契約を行うことができる。
【0085】
一方、S1111で「はい」ボタン1302が押下されていない場合、即ち、「いいえ」ボタン1303が押下されたときは、この契約を行えるサイトへアクセスするコードを表示することなく、この処理を終了する。またS1110で「契約しない」ボタン1304が押下された場合はS1113に進みCPU111は、RAM113のトナー配送契約確認情報203に「契約意思確認済み」を設定して、この処理を終了する。これは、契約しないという意思が確認されたことを確認情報として記憶するものである。
【0086】
以上説明したように実施形態によれば、トナーローが発生すると、トナー配送契約が契約済でなかった場合は、トナー配送を勧める画面を表示する。そして、許可したユーザには、トナーの自動配送の契約を行えるサイトへアクセスするコードを表示して、そのコードを使用してユーザが配送の契約を行うことができる。これにより、消耗品の自動発注配送システムの利用者を増やし、契約したユーザの利便性を高める効果が得られる。
【符号の説明】
【0087】
111…CPU、112…ROM、113…RAM、114…ストレージ、115…操作部I/F、116…操作部、117…読取部I/F、118…読取部、119…印刷部I/F、120…印刷部、123…通信部I/F
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
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図13