(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-20
(45)【発行日】2022-12-28
(54)【発明の名称】遊技場用システム
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20221221BHJP
【FI】
A63F7/02 328
(21)【出願番号】P 2019048461
(22)【出願日】2019-03-15
【審査請求日】2021-12-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000108937
【氏名又は名称】ダイコク電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000567
【氏名又は名称】弁理士法人サトー
(72)【発明者】
【氏名】谷口 俊介
(72)【発明者】
【氏名】纐纈 睦
(72)【発明者】
【氏名】宮本 彰
【審査官】廣瀬 貴理
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-164569(JP,A)
【文献】特開2016-202806(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
A63F 5/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技機側から出力される遊技信号により特定される遊技情報を管理する管理手段と、
前記遊技情報を基準情報と比較することにより遊技機を区分する区分手段と、
前記区分手段による区分対象となる区分のうち予め設定された特定の区分に、その区分の対象となる遊技機が属するようになったか、及び前記特定の区分に属していた遊技機が当該特定の区分から脱したかを判定する判定手段と、を備え、
前記判定手段は、前記特定の区分に遊技機が属するようになったかを第1期間単位で判定する一方、前記特定の区分に属していた遊技機が当該特定の区分から脱したかを、前記第1期間よりも短い第2期間単位で判定することを特徴とする遊技場用システム。
【請求項2】
前記遊技情報は、遊技機の稼動状況を示す第1遊技情報と、遊技機の調整状況を示す第2遊技情報とを含み、
前記基準情報は、前記第1遊技情報に対する基準情報と、前記第2遊技情報に対する基準情報とを含むとともに、前記第2遊技情報の前記比較に基づく区分の数を、前記第1遊技情報の前記比較に基づく区分の数よりも多くするように、前記第2遊技情報の基準情報が多く設定されており、
前記区分手段は、前記第1遊技情報と前記第2遊技情報とを、夫々の前記基準値と比較することにより遊技機を区分し、
前記判定手段は、前記第2遊技情報の基準値のうち最も低い基準値との比較結果に応じて区分される区分を、前記特定の区分として前記判定を行うことを特徴とする請求項1に記載した遊技場用システム。
【請求項3】
前記判定手段は、前記特定の区分に遊技機が属するようになった場合、その属するようになった日を起点として所定期間経過するまでは、再度特定の区分に遊技機が属するようになったかの判定を抑制することを特徴とする請求項1又は2に記載した遊技場用システム。
【請求項4】
前記判定手段は、前記特定の区分に属する遊技機数、或いは対象となる遊技機数の内、当該特定の区分に属する遊技機数の割合を示す遊技機数情報が異常になったかを前記第1期間単位で判定する一方、当該遊技機数情報が正常に戻ったかを、前記第2期間単位の判定と前記第1期間単位の判定との双方の判定結果に基づき判定することを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載した遊技場用システム。
【請求項5】
前記判定手段は、前記特定の区分に遊技機が属するようになったか、及び前記特定の区分に属していた遊技機が当該特定の区分から脱したかについて、夫々特定した場合に報知するように構成されており、当該特定の区分に遊技機が属するようになったかを報知する場合には移行元の区分、当該特定の区分から脱したかを報知する場合には移行先の区分を報知することを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載した遊技場用システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は遊技場用システムに関する。
【背景技術】
【0002】
遊技場に設置される遊技機を管理する場合、期間の経過に応じて稼動を長期間確保し易い優秀な遊技機もあれば、その稼働を確保し難い非優秀な遊技機もあるので、何れの遊技機が優秀で、何れの遊技機が非優秀であるのかを見極めた上で遊技機の調整や入替等を判断する必要がある。この判断材料として、例えば特許文献1では、複数期間の遊技情報により、各々遊技機を区分するグラフを表示させることが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記した特許文献1のグラフにおいて、例えば「問題児」といった区分は、当該区分に遊技機が区分される場合に該当する遊技機を撤去候補として検討する重要な区分になるため、その検討も慎重を期す必要がある。一方で、「問題児」に区分された遊技機について、何らかの対応を行ってその区分に非該当とするように試みる遊技場も想定されるが、このような場合には、その対応の効果を早めに把握したいとのニーズもある。
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたもので、その目的は、遊技情報による遊技機の区分に関して、より適切な判断と対応を採ることができる遊技場用システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1の遊技場用システムによれば、遊技情報を基準情報と比較することにより遊技機を区分し、当該区分のうち、予め設定される特定の区分に遊技機が属するようになるかを第1期間単位で判定する一方、特定の区分から脱したかを第1期間よりも短い第2期間単位で判定するため、遊技情報により遊技機を区分する場合に、より適切に区分可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】一実施形態における遊技場用システムの全体構成を示す概略図
【
図2】(a)はスペック値、(b)はタイプ別の分類を示す図
【
図11】分布グラフ2(指定タイプ・比較期間有り)を示す図
【
図16】遊技情報一覧画面1(4区分・一期間)を示す図
【
図17】遊技情報一覧画面2(8区分・一期間)を示す図
【
図18】分布グラフ4(8区分・指定タイプ)を示す図
【
図19】シェアグラフ3(8区分・全タイプ)を示す図
【
図20】シェアグラフ4(8区分・指定タイプ)を示す図
【
図21】遊技情報一覧画面3(4区分・複数期間)を示す図
【
図22】推移グラフ1(4区分・全タイプ)を示す図
【
図23】推移グラフ2(8区分・全タイプ)を示す図
【
図24】推移グラフ3(8区分・指定タイプ)を示す図
【
図28】第2コメントテーブル(特定の区分に属する場合)を示す図
【
図29】第1コメントテーブル(特定の区分から脱した場合)を示す図
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、遊技場用システムの全体構成を示す概略図である。遊技場A内には複数機種の遊技機1が設置されており、各遊技機1に対応して遊技装置2が設置されている。これら遊技機1及び遊技装置2は2台ずつ中継装置3に接続されており、中継装置3はLAN4を介して管理装置5と接続されている。また、遊技場A内には、図示しないPOSや残高精算機も設置されており、これらPOSや残高精算機もLAN4を介して管理装置5と接続されている。尚、
図1では図示を省略したが、実際には多数(例えば数百台)の遊技機1が管理装置5の管理対象となっている。
【0008】
管理装置5は、遊技場A内の例えば事務室等に設置されており、遊技場の管理者が操作するキーボード6、モニタ7、プリンタ(図示略)等が接続されている。管理装置5は、遊技機側(遊技機1、遊技装置2等)から出力される遊技信号を入力することで、遊技機1毎の遊技情報、会員登録された会員毎の個人情報、遊技機1や遊技装置2等の稼動状態等を管理する。
【0009】
遊技場用システムでは、別の遊技場(
図1の例示では遊技場B、遊技場C)においても、上記した遊技機1、遊技装置2、中継装置3、LAN4、管理装置5等を設置した遊技場Aと同様の構成が採用されている。各遊技場A~Cに設置されている各管理装置5は、夫々インターネットやVPN接続等の公衆回線8を介して、各遊技場A~Cとは別に設置されているサーバ9と接続されており、各種信号や各種情報を公衆回線8等を介してサーバ9と通信可能に構成されている。
遊技機1は、CR(カードリーダ)パチンコ機であり、盤面10に玉を発射する発射装置を構成する操作ハンドル11、上部受皿12、下部受皿13を有すると共に、盤面10に、液晶表示部14、普図入賞口15、第1始動口16、第2始動口17、大入賞口18等を有する。
【0010】
遊技機1は以下に示すように動作する。
(1)第1始動口16は入賞率が変動しない入賞口(所謂ヘソ入賞口)であり、第2始動口17は入賞率が変動する入賞口(所謂電チュー)である。各始動口16、17への入賞(始動入賞)に応じて大当り抽選を行い、抽選結果を液晶表示部14にて行う図柄変動にて報知し、その変動結果に応じて大当りとなる。
(2)図柄変動中に始動入賞した場合には所定の保留上限値(例えば各4つ)まで図柄変動を累積的に保留し、図柄変動終了後に保留している図柄変動を開始する。尚、保留している図柄変動数(保留数)が上限値である状態で始動入賞した場合、図柄変動は保留されない。
【0011】
(3)
図2(a)は、大当り抽選の当選確率(大当り確率)に係るスペック値を例示している。同図に示すように、「大当り確率」は、確変状態(確変)でも大当りでもない通常遊技状態(通常状態)と確変とを対象として規定され、「継続回数」は、大当りがその後に確変となる大当り(確変大当り)となる割合である確変率等の大当りの継続回数に関わる値を規定している。
尚、通常状態での大当り確率に関して、後述する
図2(b)の「TS上限」は、当該大当り確率の分母を表している。また、大当りの継続回数は、確変時の大当り確率や確変率や後述する時短回数等から想定される想定値として把握することができる。尚、所謂モード(遊技機設定値)により大当り確率等を変更可能な遊技機1に対応してもよく、スペック値は、そのモード等に応じて適宜変更しうるものである。
【0012】
(4)大当りが発生すると対応するラウンド(R)分だけ大入賞口18を開放する。尚、1Rの上限入賞数は10個、上限開放期間は30秒であり、上限入賞数または上限開放期間のいずれかが満たされた場合に1Rを終了する。対応するラウンドも大当り抽選と同様に抽選され、その振分率は第1始動口16に入賞した場合は2Rが10%で4Rが51%で15Rが39%であるが、第2始動口17の場合は4Rが10%で15Rが90%となり、入賞に応じた図柄変動の保留消化優先順位は第1始動口16よりも第2始動口17の方が高く設定される。
(5)確変中は大当り確率が向上すると共に、第2始動口17の入賞率が高くなる時短状態(時短)になる。尚、確変は次回大当りまで継続するため、通常状態となる大当り(通常大当り)が発生するまで継続し、その後は所定の時短回数(例えば100回)の図柄変動を行うまで時短状態となる。
【0013】
(6)第2始動口17は普図入賞口15への入賞に応じて変動する普通図柄(普図)が当りとなった場合に入賞率の高い開放状態となる。この場合、普
図1回の変動期間は通常状態では30秒であり時短状態では3秒となる。また、開放期間は通常状態では0.3秒であり時短状態では5秒となる。即ち、時短状態では通常状態と比較して普図変動期間が短くなる一方、開放期間は長くなることで第2始動口17の入賞率が高くなる。以上は機種Aを例にして説明したが、例示した値は例えば機種Bであればラウンドの振分が異なる等、機種に応じて様々な値となる。
【0014】
ここで、
図2(b)は、上記したパチンコ機について、そのスペック値に応じたタイプ別に予め分類した一例を示している。即ち、管理装置5は分類手段として、キーボード6での入力操作等に基づき、遊技機1をスペックに応じたタイプ別に分類する機能を有しており、「ハイミドル」「ミドル」「ライトミドル」「ライト」「ミニマム」「その他」の6つのタイプごとにスペック値等を対応付けて規定している。同図(b)に示す「TS上限」及び「TS下限」は、通常時の大当り確率の分母つまり理論TSに対応しており、対応する遊技機1のタイプは、理論TSを目安に分類される射幸性のタイプである。「その他」は、同図(b)に示すように所謂羽根モノに属するタイプのような大当り確率が設けられないタイプの遊技機1が分類されるものとする。
【0015】
遊技機1を分類する指標は、理論TS(実際のTSでもよい)に限るものではなく、例えば後述する
図5のスペック情報の「貸単価」等でもよく、又、パチンコ機とスロットマシンとで分類できるのは勿論である。尚、スロットマシンの場合、遊技性に応じてノーマル(RTやAT等が設けられない所謂Aタイプ)、RT、ART、ノーマル+ART、30φノーマル、30φART等のタイプ別に分類されるものとする。
【0016】
遊技機1及び当該遊技機1に付設された周辺機器は、遊技者による玉の打ち込みや各始動口16、17への始動入賞等の遊技の進行に伴って、以下に示す遊技信号を出力する。
・アウト信号=消費玉を回収するアウトBOXから出力される消費価値(アウト)を特定可能な信号(稼動信号)。消費(使用、打込、回収)玉10玉に対して1パルスが出力されるので、「アウト信号数×10」をアウトとして特定。尚、遊技機側から出力される信号でもよい。
・セーフ信号=遊技機側から出力される入賞付与価値(セーフ)を特定可能な信号。入賞に応じた払出10玉に対して1パルスが出力されるので、「セーフ信号数×10」をセーフとして特定する。尚、補給装置から出力される補給信号をセーフ信号としてもよい。また、玉を実際に払出した際に出力される実セーフ信号と、入賞に応じて払出が予約された場合に出力される入賞セーフ信号とがあるが、入賞から出力までのタイムラグを極力省くため後者を採用することが望ましい。
・スタート信号=遊技機側から出力される始動入賞(S入賞)により変動(作動)する液晶表示部14(役物)におけるスタート処理(図柄変動、役物作動、単位遊技)、及びスタート(スタート処理数)を特定可能な信号。図柄変動確定時に出力されるので信号入力に応じてスタート処理を特定する。
・S入賞信号=遊技機側から出力されるS入賞を特定可能な信号。始動入賞時に出力されるので信号入力に応じて始動入賞を特定する。尚、スタートとS入賞とのいずれか一方のみを管理する等、兼用して管理対象としてもよい。
・大当り信号=遊技機側から出力される大当り期間を特定可能な信号。大当り中にレベル出力される状態信号なので大当り信号入力中を大当り中として特定する。
・特別状態信号=遊技機側から出力される特別状態(甘中)を特定可能な信号。第2始動口17の入賞率が向上する特別状態中(時短中(確変時を含む))にレベル出力される状態信号なので、特別状態信号入力中を特別状態中として特定する。尚、大当り確率が向上する確変中にレベル出力される状態信号(確変信号)であってもよい。また、大当り信号と特別状態信号のいずれも入力していない期間を通常状態として特定する。
【0017】
遊技装置2は、所謂各台計数機能付の貸出機であり、遊技機1の遊技状態を示す状態表示灯19、貨幣(貨幣価値、有価価値)が投入される貨幣投入口20、遊技者からの入力操作を受け付けると共に遊技の進行に伴って図柄変動回数(スタート回数)や大当り確率等の遊技情報を表示するタッチパネル式の液晶表示部21、持玉(会員であれば貯玉も含む、獲得価値、有価価値)を払い出すための払出釦22、払い出された玉が通過する払出ノズル23、一般カードや会員カードが挿入されるカード挿入口24、遊技機1の下部受皿13の下方に位置する着脱可能な計数受皿25等を有する。
【0018】
遊技装置2は、以下に示す機能を備えている。
(1)貨幣を受け付けると(貨幣受付処理)と、遊技機1と遊技装置2の双方に入金額を表示すると共に貸出1単位(例えば500円)分の貸出玉(対価付与価値)を遊技機1から払い出させ(対価付与処理)、その対価付与処理に応じて入金額の表示を貸出玉の対価を除いた残高の表示とする。貨幣は複数回分の対価付与処理の対応分を受付可能である(例えば1万円まで)。
(2)残高がある状態で遊技機1の貸出釦が押下(貸出操作、付与操作)されると、貸出1単位分の貸出玉を遊技機1から払い出させ、その対価分を残高から引き落とす。また、所謂各台計数機能も備えており、遊技者が獲得した獲得玉を計数し、その計数した獲得玉を対価として再度玉を払い戻すことも可能であり、その払い戻し分の対価を除いた玉数を持玉として特定することも可能である。
【0019】
(3)残高や持玉が残存する状態で遊技機1の返却釦が押下(発行操作)されると、残玉や持玉を特定可能な一般カードを発行する。尚、残高や持玉の一部を発行対象とする分割発行は説明の簡略化のため不可としたが可能としてもよい。
(4)中継装置3とのシリアル通信(売上信号の受信)により貨幣受付処理や対価付与処理、残高や貸出玉数、入金額や貸出玉数や貸出玉の対価となる売上額、計数玉、持玉、払戻玉、及び一般カードの受付や発行処理を特定可能であるが、これらはパルス信号(例えば入金1000円毎に1パルス、売上100円毎に1パルス等)でも特定可能である。
【0020】
管理装置5の制御部(単に「管理装置5」と称す)は、マイクロコンピュータを主体に構成され、ROM、RAM、HDD等からなる記憶部、I/O等を備えており、その不揮発性の記憶部に記憶された制御プログラムに従い動作する。管理装置5は、遊技機側から出力される遊技信号により特定される遊技情報を管理する管理手段として各遊技機1の遊技情報を集計している。
【0021】
図3は管理装置5が営業日単位で集計した例えば機種Aに属する各遊技機1の基データ(実績値)の一覧を示しており、以下の各項目が設定されている。
・アウト=アウト信号により特定される遊技機1にて消費された遊技価値
・セーフ=セーフ信号により特定される遊技機1への入賞に応じて付与された遊技価値
・スタート=スタート信号により特定される遊技機1における役物の作動回数(図柄変動数)
・S入賞=S入賞信号により特定される始動入賞回数
・売上玉=売上信号により特定される対応する貸出機にて貨幣価値を対価として付与された遊技価値(貸出玉数、対価付与価値)
・大当り数=大当り信号により特定される大当り数で、「通常」は通常時に発生した大当り数で所謂「初当り」数、「特定」は特定の条件を満たす(例えばT1Yに対して設定される基準範囲(例えば1000~2000)内のT1Yとなった)大当りである特定大当りの発生回数
・Tアウト<Tセーフ>=T中(大当り中、及び甘中)のアウト<セーフ>
・T1アウト<T1セーフ>=T1中(大当り中)のアウト<セーフ>
・特T1アウト<特T1セーフ>=特定大当りのみを対象としたT1中のアウト<セーフ>
【0022】
尚、
図3の「平均」は機種Aを対象とした遊技機平均であり、「甘中」は時短などの特別状態期間に対応した遊技情報を示す。また、本実施形態では、所謂貯玉に基づく再プレイシステムのない遊技場を前提としているが、再プレイシステムのある遊技場であれば、売上玉に再プレイ玉を含めて演算することが望ましい。但し、
図1に示す払出ノズル23は遊技者が当日に獲得した獲得玉を払戻すための再プレイ用であり、この再プレイ玉は売上玉に含める必要はない。
【0023】
また、管理装置5は、遊技情報を所定期間単位で管理可能であり、
図3の基データに基づいて当該所定期間(例えば一週間、一カ月といった複数日からなる参照期間)における各遊技機1の遊技情報を集計する。ここで、
図4は例えば機種Aに属する各遊技機1の遊技情報の集計(実績情報)であり、以下の各項目が設定されている。尚、実績情報とは実績値のみだけではなく、実績値に基づく理論値も含む概念である。
・ベース=状態(通常時、甘中)別の出率で、「通常」はBセーフ÷BO、「甘中」はBセーフA÷BOAの演算値を示す遊技情報(遊技価値の付与状況)
尚、以下も含め通常中のアウトであるBOはアウト-Tアウト、通常中のセーフであるBセーフはセーフ-Tセーフ、甘中のアウトであるBOAはTアウト-T1アウト、甘中のセーフであるBセーフAはTセーフ-T1セーフにて特定しているが、BO、Bセーフ、BOA、BセーフAを素データとして求めてもよい。以下、通常中のベースを単にベース、甘中のベースをBAとも言うことがある。
・平均S=状態別のアウトに対する図柄変動数の割合で、通常(甘中)スタート÷BO(BOA)の演算値を示す遊技情報(遊技機における入賞状況)
・平均S入賞=状態別の始動入賞数の割合で、通常(甘中)S入賞÷BO(BOA)の演算値を示す遊技情報
尚、以下では通常中の平均SをS、甘中の平均SをSAと言うことがある。
・有効率=始動入賞数に対する図柄変動数の割合で、通常スタート÷通常S入賞の演算値を示す遊技情報
尚、通常だけでなく甘中の有効率を管理してもよい。
・BY=図柄変動分を除いたベースで、通常(甘中)ベース-通常(甘中)平均S×始動賞球の演算値を示す遊技情報
・BYmin=始動入賞分を除いたベースで、通常(甘中)ベース-通常(甘中)平均S入賞×始動賞球の演算値を示す遊技情報
尚、始動賞球は始動入賞1回当りのセーフで、3にて演算する。
・T1Y=平均大当り中出玉数で、(T1セーフ-T1アウト)÷合計大当り数の演算値を示す遊技情報
T1O=平均大当り中アウトで、T1アウト÷合計大当り数の演算値を示す遊技情報
尚、合計大当り数=通常大当り数+甘中大当り数である。
・特T1Y=特定大当りを対象としたT1Yで、(特T1セーフ-特T1アウト)÷特定大当り数の演算値を示す遊技情報(遊技価値の付与状況)
・特T1O=特定大当りを対象としたT1Oで、特T1アウト÷特定大当り数の演算値を示す遊技情報
・出率=アウトに対するセーフの割合(払出率、付与率)で、セーフ÷アウトの演算値を示す遊技情報
・Bサ=通常時の差玉数で、BO-Bセーフの演算値を示す遊技情報
・客滞率=売上玉に対するBサの割合で、Bサ÷売上玉の演算値を示す遊技情報(特定情報)
・粗利=遊技に応じた遊技場側の営業利益で、売上額-獲得玉×貸単価×原価率の演算値を示す遊技情報
尚、獲得玉(獲得価値)=売上玉+セーフ-アウトである。また、貸単価等は遊技場単位で設定すればよい。
・売上額=売上玉×貸単価の演算値を示す遊技情報
尚、貸単価=4円、原価率=75%にて演算する。
・玉単価=アウト1当りの売上額で、売上額÷アウトの演算値を示す遊技情報
・玉粗利=アウト1当りの粗利で、粗利÷アウトの演算値を示す遊技情報
・営業割数=実際の売上額(売上玉)に対する遊技場側の損益額(損失玉)の割合で、獲得玉÷売上玉の演算値を示す遊技情報
尚、
図4の「平均」は、機種Aを対象とした遊技機平均(
図3の「合計」の対応値)である。
【0024】
ここで、
図5は、機種Aを対象としたスペック情報を示している。
スペック情報としては、
図2で例示したTS、TSA及び継続回数(平均継続数)の他、ラウンド係数、アタッカ係数、始動賞球、貸単価、原価率が規定され、夫々のスペック値が設定されている。ここで、TS~始動賞球は機種別に設定する必要がある。また、貸単価と原価率とは遊技場における各機種に対応したレート情報として設定されるが、遊技場や機種が同一でも異なる場合もあるので、そのようなレート情報があれば機種別等で適宜設定される。
【0025】
尚、スペック情報は、管理装置5に予め設定されているものとする。また、スペック情報については、遊技者の遊技傾向により遊技機1のスペック情報から特定される期待値とは異なる期待値となる場合もあるので、後述するようにサーバ9にて統合して集計した遊技情報により特定してもよく、
図5の少なくとも一部をサーバ9から配信される情報により設定可能としてもよい。
【0026】
ところで、管理装置5では、上記したように各遊技機1の遊技情報を集計し、それらの集計値を例えば400日間にわたって記憶部に保持し、その期間内における任意の期間を選択して帳票等(グラフを含む)を出力する構成とされている。こうした、管理装置5における帳票等の出力は、例えばモニタ7への表示やプリンタによる印字等で行われるものであるが、係る出力手段はモニタ7等に限定するものではない。
【0027】
このように、管理装置5にて遊技機1を管理する場合、各種の遊技情報をグラフ化しモニタ7に表示させることで、その傾向が把握し易くなるが、例えばグラフレンジとの関係で、遊技情報の座標値がグラフの一方側に偏在する等して、適切なグラフを生成できない場合が想定される。また、
図2(b)に示したように遊技機1には複数のタイプが存することから、単純にタイプ別にグラフを生成することも考えられるが、係るタイプ別の複数のグラフでは複数のタイプの遊技機の比較が難しくなる虞がある。更に、グラフにおいて、遊技情報に基づき遊技機1を区分して表示させる場合、その区分如何によっては遊技機の撤去候補として検討する重要な判断事項となるため、当該区分に該当するか否かを的確に把握する必要がある。
【0028】
そこで、本実施形態の遊技場用システムにあっては、遊技情報を適切にグラフ化するとともに、複数のタイプの遊技機1についても比較し易い帳票を提示するものとし、又、遊技機の区分に関して、より適切な判断と対応を採ることができるようにしている。係る具体的な構成について、
図7以降の図面も参照しながら説明する。
【0029】
遊技場の管理者は、キーボード6等での入力操作により、モニタ7に
図7に示すような出力設定画面を表示させ、グラフに関する設定の入力を行う。この場合、管理装置5は、係る設定の入力操作を受け付けることにより、第1遊技情報をX軸(第1軸)、第2遊技情報をY軸(第2軸)としたグラフを規定する。
【0030】
具体的には、
図7の上段に示す欄71の「項目」は、X軸とY軸との各々について、何れの遊技情報を対応付けるかを示している。「項目」について、X軸はパチンコ機及びスロットマシンの両者で「アウト」、Y軸はパチンコ機及びスロットマシンの両者で「SP玉粗利」が各々デフォルトとして設定されている。
【0031】
ここで、SP玉粗利(理論玉粗利)とは、
図5のようなスペック情報通り(例えば通常状態にてTS分のスタートを得た場合に初当りが発生し、その後に通常状態に戻るまでには平均継続数分の大当りが発生する等)に大当りや甘中等の有利状態が発生した場合といった、スペック通りに遊技結果が得られたと仮定した場合の、遊技情報である理論値の1つ(玉粗利)に相当する。大当り状態等は抽選により発生の有無が特定されるため、その抽選に偏りが生ずる
図3で説明した実績値と必ずしも近似する値にはならない(
図6参照)。ここで、
図6について簡単に説明する。
図6は、
図4で説明した機種Aのパチンコ機について、
図5の「スペック情報」を設定し、「基データ」を特定した上で、それらにより特定される当該遊技機のデータに基づき抽選等の偏りが生じずに大当り等の有利状態が発生した場合における出率等の理論値の一例を示しており、その定義や演算式を示している。
図6の「基データ」は、
図3、
図4のような集計に対して指定した参照期間における平均値を示しており、参照期間を複数日とすることで安定した遊技情報が得られる。
図6の「理論値」は、前記スペック情報と基データとに基づく理論値として特定される。「SP玉粗利」とは同図に示されるような「理論値」における「玉粗利」を称するものであり、大当りの発生の偏りに影響を受けない玉粗利(粗利÷アウト)である。
【0032】
上記した「項目」については、
図7の欄71に示すように「アウト」等の遊技機1の稼動状況を示す第1遊技情報をX軸にとり、「SP玉粗利」等の遊技機1の調整状況を示す第2遊技情報をY軸にとるように設定するのが望ましい。
第1遊技情報としては、同欄71のアウトに代えて例えば、遊技時間(例えば1時間=5000アウトとして当該アウトに基づき換算される時間や、アウト信号のような稼動信号を入力した際に所定期間作動する所謂稼動タイマの作動期間)、スタート、大当り数、セーフ等のうちの何れかを選択的に設定することができる。第2遊技情報としては、同欄71のSP玉粗利に代えて例えば、粗利、玉粗利、出率、ベース、平均スタート、割数等のうちの何れかを選択的に設定することができる。また、前記モードを適用する場合には、これを第2遊技情報として設定してもよい。
図7の上段の欄71において、「項目」下側の「反転」は、「する」を選択することで、第1遊技情報(或いは第2遊技情報)に係る値についてマイナス1を乗じる、つまりグラフ上で右側ほど(或いは上側ほど)値が小さくなるように表示する設定を行うものである。
【0033】
図7の中段に示す欄72では、グラフにおける「X軸基準点」と「Y軸基準点」について、「4円パチンコ」「1円パチンコ」「20円スロット」「5円スロット」の種別毎に、「オート」及び「指定値」のうちの何れかを選択的に設定する。「指定値」を選択した場合、その「値」に指定したい値を入力する。「オート」を選択した場合について、詳しくは
図8以降にて説明するが、管理装置5(設定手段)は、遊技機1を区分するための基準情報として、第1遊技情報の平均値を示す第1基準情報と、第2遊技情報の平均値を示す第2基準情報とを設定し、それら第1基準情報と第2基準情報とに対応した、X軸の基準点とY軸の基準点とを自動的に設定するようになっている。
同様に、
図7の中段の欄72では、「X軸MAX(最大値)」及び「Y軸MAX」、並びに図示しないX軸MIN(最小値)及びY軸MINについても、「オート」や「指定値」を設定できるようになっている。尚、中段の欄72における「オート」等の設定や指定値の入力は、パチンコ機やスロットマシンといった遊技機1の各種類について貸単価別に(つまり「種別」毎に)行うことができる。
【0034】
図7の下段に示す欄73では、1~4の区分について「金のなる木」、「花形」、「負け犬」、「問題児」の各名称が設定されている。「金のなる木」~「問題児」は、後述するPPM(Product Portfolio Management)における管理手法の分類に対応するもので、グラフの平面座標における第1象限~第4象限の範囲に相応する(
図8等参照)。また、同欄73では「金のなる木」~「問題児」の各区分について略称が表示されているが、各区分の名称は、略称も含め何れも入力操作により変更が可能とされている。
【0035】
(1)分布グラフ1(指定タイプ)
管理装置5(出力手段)は、上記した
図7の欄71~73での入力操作による設定並びに遊技情報に基づいて、その設定された遊技情報に対応する識別情報を配置したグラフをモニタ7に出力して表示させる。ここで、
図8のグラフ81は、
図7の欄71で「アウト」をX軸、「SP玉粗利」をY軸に設定し、「金のなる木」~「問題児」の4区分で遊技機1を区分した分布図を表している。
また、
図8に示すように、グラフ81は、同画面における左上部の欄82aにて「○○年○月○日~○月○日」を参照期間として設定し、種別の欄82bにて「4円パチンコ」を選択し、タイプの欄82cにて「ハイミドル」を選択した場合に、対象となる遊技機1について、機種単位で集計された遊技情報の座標データをバブル(ドットの集合体の円)としてプロットした(識別情報として配置した)ものである。つまり、このグラフ81では、管理装置5により、機種A、機種B…といった機種単位で管理されるアウトやSP玉粗利(後述する
図11の表112参照)を、対応するバブルの座標位置で表わすとともに、該当機種の台数をそのバブルサイズで表わす。
【0036】
尚、タイプの欄82cにおける「全SISタイプ」は、「ハイミドル」~「その他」の6つのタイプ全てを包含する(つまり遊技場A全体における全タイプを対象とする)グラフを出力する場合に選択される。また、モニタ7(画面)における各欄82a~82cの選択・設定操作は、例えばマウス等の操作により、モニタ7上のマウスカーソルの位置を「ハイミドル」等の表示領域に合わせて選択することにより行うものであるが、以下では、単に選択或いは設定と称する。
【0037】
グラフ81のグラフレンジにおけるX軸の最大値と最小値とは、第1遊技情報たるアウトに対応した最大情報と最小情報とに応じて特定され(定められ)、Y軸の最大値と最小値とは、第2遊技情報に対応した最大情報と最小情報とに応じて特定される。即ち、管理装置5(特定手段)は、選択された「4円パチンコ」の遊技機1であって「ハイミドル」のタイプについてのアウトを照合し、当該アウトのうち最大値(最大の遊技情報)をX軸の最大値(同グラフ81で「5000」)とし、当該アウトのうち最小値(最小の遊技情報)をX軸の最小値(同グラフ81で「0」)として特定する。同様に、管理装置5は、「4円パチンコ」且つ「ハイミドル」のタイプについてのSP玉粗利を照合し、当該SP玉粗利のうち最大値(最大の遊技情報)をY軸の最大値(同グラフ81で「1.300」)とし、当該SP玉粗利のうち最小値(最小の遊技情報)をY軸の最小値(同グラフ81で「0.700」)として特定する。尚、
図8以外のグラフも含め、例えば
図8において5000と示したアウトは50000を示す等、アウトの数値は適宜1/10にて示している箇所がある。
【0038】
こうして、グラフレンジの最大値を、管理装置5により管理される最大の遊技情報に応じて特定するとともに、当該グラフレンジの最小値を、管理装置5により管理される最小の遊技情報応じて特定する。係る最大の遊技情報は「最大情報」に相当し、最小の遊技情報は「最小情報」に相当する。グラフ81では説明の便宜上、最大情報と最小情報とをきりのよい値(アウトの最大値5000と最小値0)としたが、そのアウト等の実際の最大値と最小値とが収まる、きりのよい値となるようなグラフレンジの最大値と最小値とを設定してもよい。
【0039】
例えば、
図10に示すように、機種Aのアウトの最大値が4800、機種Bのアウトの最小値が1200であったと仮定する。この場合、管理装置5は、両値4800と1200とを含むグラフレンジであって、各々対応するグラフレンジの最大値と最小値とを概数としたときのグラフエリアが最小となるようなグラフレンジ(最大値の概数5000と最小値の概数1000)として特定することにより、同図に模式的に示すグラフ100のエリアを画定する。これにより、グラフ100は、グラフエリアにおいて、最大情報と最小情報とに対して余白を設けることができ、グラフレンジの最大値と最小値とを、きりのよい数値として求めることができる。尚、グラフ81,100は、そのグラフエリアをドラッグする等して、モニタ7上でグラフ自体をスクロールできるように画面表示してもよい。
【0040】
また、最大情報と最小情報とを、予め設定される最大設定情報と最小設定情報とに応じて特定してもよい。例えば、アウトの最大設定情報については、
図7中段の欄72で「X軸MAX」の「値」80000(営業時間の上限と想定される13時間×6000アウト+α)を予め入力し、アウトの最小設定情報についても、「X軸MIN(図示略)」の「値」0を予め入力することにより、グラフレンジにおけるX軸の最大値と最小値を規定することができる。また、例えば「X軸MAX」を「オート」に設定し、「X軸MIN」を「値」0に設定する(つまり最大情報を最大の遊技情報とし、最小情報を最大設定情報とする)等、最大情報は、最大の遊技情報及び最大設定情報の何れか一方とし、最小情報は、最小の遊技情報及び最小設定情報の何れか一方とすればよい。
【0041】
図8のグラフ81において、太線で表される境界線81a,81bは、グラフレンジにおける基準情報に対応した箇所であって、当該グラフレンジにおける最大値と最小値との中間地点p0以外の箇所に位置し、当該グラフ81の領域を区分するための基準線である。即ち、管理装置5は、グラフ81におけるX軸の基準点とY軸の基準点とを特定する場合に、該当するタイプ「ハイミドル」の遊技機1について、第1基準情報としてのアウトの平均値(例えば1200)と、第2基準情報としてのSP玉粗利の平均値(例えば0.880)とを求める。そして、グラフ81において、求めたアウトの平均値とSP玉粗利の平均値とを交点p1として、相互に直交する、Y軸方向に延びる境界線81aとX軸方向に延びる境界線81bとを設定する。
【0042】
よって、グラフ81は、X軸の最大値と最小値並びにY軸の最大値と最小値を有するグラフレンジとし、当該グラフレンジにけるアウトの平均値に対応した箇所に境界線81a(第1境界線)を示す一方、SP玉粗利の平均値に対応した箇所に境界線81b(第2境界線)を示すものといえる。尚、各基準情報は、上記した平均値に限らず、例えばアウトを複数の範囲に区分し、その範囲の内、多数の機種が属する範囲に対応した値や、X軸やY軸の最大値と最小値との中間値等を採用してもよく、各基準情報の値は、グラフレンジの値と同様、特定の桁で切上、切捨等することにより、きりのよい数値としてもよい。なお、基準線は中間地点P0に対応しない場合があれば、平均値等がたまたま中間地点P0に対応する場合に中間地点P0に対応した箇所に基準線を設けても勿論よい。
【0043】
こうして、直交座標系のグラフ81において、境界線81a,81bにより第1象限~第4象限の範囲が区分される。また、グラフ81では、当該機種毎の座標データ(X,Y)を、その値(アウト、SP玉粗利)に対応する点に合わせて、当該機種各々の台数に応じた大きさのバブルサイズでもって、区分毎の色(各象限に対応付けた色)で表示する。この場合のバブルBは例えば、「金のなる木」に対応する第1象限では緑色のバブルBGR、「負け犬」に対応する第2象限ではオレンジ色のバブルBOR、「問題児」に対応する第3象限ではピンク色のバブルBPI、「花形」に対応する第4象限では青色のバブルBBLで表示されることにより、「金のなる木」~「問題児」の何れに、その機種が該当するか該当台数と併せて容易に把握できる。グラフ81上のバブルBの何れかをクリックした場合、そのバブルに対応する機種名・遊技情報を特定する値(アウトとSP玉粗利との各値)・台数・日数がポップアップ表示される。
【0044】
図8に示すグラフ81上側の欄83aにおいて、「○台以上の機種を表示」するときの台数(デフォルトの台数:1)を指定すると、指定された台数以上の機種(遊技場Aに設置された当該台数以上の機種)のみが、グラフ81にてバブルBで表示される。従って例えば、「5」台以上の機種を表示するように指定した場合、管理装置5は、その5台以上の機種の遊技情報を参照して、グラフレンジの最大値と最小値とを特定する。このように、グラフレンジを特定する際に、遊技機1に対する条件(機種の設置台数等)が満たされているかを判定し、その条件を満たさない遊技機1については、そのグラフレンジを特定するための対象(参照対象)から除外するようにしてもよい。遊技機1に対する条件として、遊技情報に対する閾値(例えばアウトであれば80000)を設けるようにしてもよく、その閾値以上の遊技機1についてはグラフレンジの参照対象から除外するようにしてもよい。
【0045】
グラフ81上側の欄83bにおいて、「□機種名表示」のチェックボックスにチェックを入れると、グラフ81上のバブルB各々に対応する機種名が表示される。
また、上側の欄83cにおいて、「バブルサイズ変更」を選択すると、
図9に示すバブルサイズ設定画面が表示される。バブルサイズ設定画面では、バブルサイズの基準(1台当りのバブル直径)をドット数にて指定することができる。これにより、同図の「OK」をクリックすると、グラフ81上の全バブルBを指定した基準に合わせた所期の大きさに変更することができる。また、同図に示すように「初期値に戻す」をクリックして、バブルサイズの基準を元に戻したり、「キャンセル」によりバブルサイズ設定画面から元のグラフ81を表す画面に復帰させることができる。
【0046】
更に、グラフ81上側の欄83dにおいて「グラフ+データ表示」を選択すると、モニタ7においてグラフ81と帳票の表(
図8では非表示)とが左右に並べて表示される。この場合、表示される帳票の表は、
図11の画面右側の表112で示される帳票である。また、
図8における左上部の「期間」の欄82aと「比較」する期間の欄82dに、その比較期間を設定すると(「比較」のチェックボックスでチェックすると)、モニタ7においてグラフ81´と比較するグラフ111とが上下に並べて表示される(
図11参照)。
【0047】
図11の画面上側のグラフ81´は、
図8のグラフ81を横方向(X軸方向)と縦方向(Y軸方向)とに縮小したものであり、両グラフ81´,81のグラフレンジは同じである。以下では、各グラフ或いは各画面において、実質的に同一の部分には同じ符号を付す等して説明を省略する。
【0048】
(2)分布グラフ2(指定タイプ・比較期間有り)
図11の画面右側の帳票の表112は、上記した参照期間(上欄82aで指定された期間)における「4円パチンコ」の遊技機1について「ハイミドル」に該当する遊技情報を抽出した表であり、その抽出した遊技情報はグラフ81´で表わされる。即ち、この表112における左端の「□」は、グラフ81´上に識別情報たるバブルBを表示するか否かを機種毎に選択するためのチェックボックスを表す。その右隣りの「機種名」は、上記した区分(金のなる木、花形、…)で、遊技機1を機種毎に区分している。管理装置5は、アウトとSP玉粗利とについて、夫々上記した基準情報と比較することで、アウトが高く且つSP玉粗利が高い機種を「金のなる木(
図7の区分1)」、アウトが高く且つSP玉粗利が低い機種を「花形(区分2)」、アウトが低く且つSP玉粗利が高い機種を「負け犬(区分3)」、アウトとSP玉粗利とが何れも低い機種を「問題児(区分4)」に区分する処理を実行する。
【0049】
同表112の「金のなる木」、「花形」、「負け犬」の欄112a、112b,112cには、夫々の区分における「台数」「アウト」「SP玉粗利」の各平均値が表示される。各欄112a、112b,112cの背景色は、グラフ81´上のバブルBと同様、各象限に対応付けた色で表される。同表112では、「問題児」を図示していないが、右側のスライドバーをスライドすることで表示可能である。また、同表112では、便宜上「ZZ、…(空欄)」として具体的な数値の記載を省略しているが、同表112の「台数」の数値はグラフ81´上のバブルサイズに対応し、「アウト」と「SP玉粗利」との各数値は、グラフ81´上のX座標とY座標とに夫々対応しているものとする。同表112において、マウス等で一の機種の欄をクリックした場合、グラフ81´上の該当バブルBに当該機種名とその遊技情報を特定する値とが表示されるようになっている。尚、表112は、参照期間の遊技情報を示すものであるが、以下の比較期間の遊技情報も併せて示すようにしてもよい。
【0050】
図11の画面下側のグラフ111について、上欄82dで指定する比較期間は、画面上側のグラフ81´について上欄82aで指定する参照期間と異ならせることにより、両期間の遊技情報を容易に比較することができる。この場合例えばデフォルト値として、参照期間が当日から7日分遡った期間に設定されているとき、比較期間は、参照期間よりも更に7日分遡った期間に設定される。或いは、比較期間の欄82dに、参照期間と異なる期間(日付け)を直接的に入力する。これにより、管理装置5によって比較期間に対応した遊技情報が抽出され、参照期間の表112と同様、該当する機種を4つに区分した帳票の表(図示略)を作成することができる。尚、参照期間と比較期間とは、上部の欄82aのカレンダーキー82a´と、その隣の欄82dのカレンダーキー82d´とで夫々の期間を選択することができる。
【0051】
また、グラフ81´と同様、管理装置5は、グラフ111のグラフレンジの最大値と最小値とを、比較期間における最大の遊技情報と最小の遊技情報とに応じて特定するとともに、遊技情報の平均値に対応した箇所に境界線111a,111bを示し、又、比較期間における遊技情報に対応した座標位置に、機種毎の台数に合わせた大きさのバブルBを配置したグラフ111を作成することができる。こうして、管理装置5は、参照期間における遊技情報と、比較期間における遊技情報とに基づく双方のグラフ81´,111を、上下並べた表示態様で一覧出力する。
【0052】
尚、グラフ111のグラフレンジ及び境界線111a,111bは、グラフ81と比較し易いように、グラフ81´のグラフレンジ及び境界線81a,81bと一致させたり、近似させたりする等、対応させるようにしてもよい(
図11参照)。また、参照期間と比較期間との間で、重複した期間が存する設定にしたり、選択期間と比較期間とを何れも、或いは何れか一方を2週間或いは1カ月に設定する等してもよい。
詳しい図示は省略するが、
図11の上側の欄83eにおいて「グラフ拡大表示」を選択すると、画面右側の表112が省かれるとともに、これに伴い参照期間におけるグラフ81´と比較期間におけるグラフ111とが左右に並ぶように配置が切り換えられて拡大表示される。
図11の画面において、「比較」期間の欄82dのチェックボックスでチェックを外すと、
図8の画面に復帰する。そして、
図8のタイプの欄82cにて「全SISタイプ」を選択すると、
図12の画面に遷移する。
【0053】
(3)分布グラフ3(全タイプ)
図12は、タイプの欄82cにて「全SISタイプ」を選択したときに、「ハイミドル」~「その他」の全タイプを対象として出力される、グラフ121と帳票の表122とを左右に並べた表示画面を示している。
ここで、管理装置5は、複数のタイプの遊技機1を対象として、その遊技情報に対する基準情報をタイプ別に設定するものであり、
図8のグラフ81や
図11のグラフ81´,111では、ハイミドルのタイプについて基準情報(アウトとSP玉粗利との各平均値)を設定した上で、当該タイプの基準情報と遊技情報とを比較することにより、当該タイプの遊技機1を「金のなる木」~「問題児」の何れかに区分したのであるが、
図12のグラフ121では、こうしたタイプ別の区分結果をまとめて配置したグラフであって、複数のタイプを対象として前記バブルBを混合して配置したグラフとして出力している。
【0054】
即ち先ず、
図12のグラフ121に対応する帳票の表122では、「金のなる木」「花形」…の区分で、遊技機1を機種毎に区分しており、上側から順に表わされるハイミドル、ミドル、ライトミドル、ライト、ミニマム、その他、の各タイプのうち、最も上側のハイミドルのタイプの部分を示している。同表122において、図示は省略するが、ミドル以降のタイプについても右側のスライドバーをスライドすることで表示可能としている。
【0055】
この場合、ハイミドルの基準情報は、ハイミドルに該当する遊技情報を抽出して求めたアウトの平均値とSP玉粗利の平均値、ライトミドルの基準情報は、ライトミドルに該当する遊技情報を抽出して求めたアウトの平均値とSP玉粗利の平均値、…というように、基準情報はタイプ別に設定される。そして、管理装置5(区分手段)は、ハイミドルの遊技機1について、機種毎のアウトとSP玉粗利とを、各々対応する当該ハイミドルのアウトの平均値(第1遊技情報に対応する基準情報)とSP玉粗利の平均値(第2遊技情報に対応する基準情報)と比較することにより、表122の如く機種毎に「金のなる木」~「問題児」の何れかに区分する。また、他のタイプ(ミドル~)の遊技機1についても、機種毎のアウトとSP玉粗利とを、当該タイプ別に設定されるアウトの平均値とSP玉粗利の平均値とで比較することによりタイプ別に遊技機を区分する。
【0056】
図12のグラフ121では、その区分結果を把握可能なグラフレンジとするために、X軸の最大値と最小値とは、全タイプの機種を対象としたアウトの最大値と最小値とに応じて特定され、Y軸の最大値と最小値とは、全タイプの機種を対象としたSP玉粗利の最大値と最小値とに応じて特定される。グラフ121のグラフレンジは、
図10のグラフ100の如く、全タイプのアウトの値とSP玉粗利の値とを含むグラフレンジであって、グラフレンジの最大値と最小値とを概数としたときのグラフエリアが最小となるようなグラフレンジとして特定してもよい。本実施形態では、同グラフ121のX軸の最小値と最大値とが0と4000とに設定され、Y軸の最小値と最大値とが0.00と2.00とに設定されるものとする。
【0057】
このグラフ121では、タイプ別の基準情報に対応する境界線を表示しないものとする。もっとも、当該グラフレンジにおけるX軸の最大値と最小値との中間地点に位置する基準線121a及びYの最大値と最小値との中間地点に位置する基準線121bを、全タイプの機種を対象としたアウトの平均値及びSP玉粗利の平均値(右側の表122の「4円パチンコ平均」参照)を表すものとして設定してもよい。
【0058】
そして、グラフ121では、全タイプの機種毎の座標データ(X,Y)を、その値(アウト、SP玉粗利)に対応する点に合わせて、当該機種各々の台数に応じた大きさのバブルサイズでもって、区分毎の色で表示する。つまり、このグラフ121では、タイプ別の境界線を表示せず、全タイプの機種を対象として当該バブルBを混合して配置しているが、これらのバブルBは、上記のように緑色等の4色のバブルB
GR、B
OR、B
PI、B
BLで表示される。このグラフ121では、各タイプでアウトやSP玉粗利の平均値が異なるため、花形の機種を表すバブルB
BLが金のなる木の機種を表すバブルB
GRよりも上方となる(SP玉粗利の値が大きくなる)等、タイプ別の基準情報の相違が反映され、タイプによる区分の違いや傾向等をも把握することができる。
尚、
図12のグラフ121では、
図8のグラフ81と同様、上側の欄83eにて「グラフ拡大表示」を選択することにより、表122を省いてグラフ121をX軸方向に拡大して表示することができる。また、
図12の画面において、上側の欄82eの「シェア」を選択すると、
図13の画面に遷移する。
【0059】
(4)シェアグラフ1(全タイプ)
図13は、「全SISタイプ」について4区分での区分結果を表す、シェアグラフ131と帳票の表132とを左右に並べた表示画面を示している。
シェアグラフ131は、管理装置5により、各区分において何れのタイプに属するかにより振分けられた遊技機数を当該区分の全遊技機数で除したタイプの割合を示す4つの円グラフを有して構成される。帳票の表132は、シェアグラフ131の区分とタイプに対応しており、デフォルト(シェアグラフ選択時の初期設定)として、「金のなる木」の区分の遊技情報をタイプ別に表す。
【0060】
図13のシェアグラフ131において、各区分の円グラフを挟む位置に表示された、金のなる木の「20%」と「35機種」、負け犬の「40%」と「75機種」、問題児の「10%」と「25機種」、花形の「30%」と「65機種」は、遊技場Aの全遊技機数に占める各区分に属する遊技機数の「比率」と各区分の「機種数」を示す。また、「金のなる木」の区分において、円グラフ右側の「ハイミドル7%」「ミドル3%」「ライトミドル4%」…の記載は、当該区分に属するタイプ別の遊技機数を夫々遊技場Aの全遊技機数で除した比率、即ち、全遊技機数に占める割合を示し、当該円グラフは、当該区分に属するタイプ別の遊技機数を夫々当該区分の全遊技機数で除したタイプの比率、即ち当該区分の遊技機数に占める割合を示す。つまり、当該円グラフでは、金のなる木の「20%」を100%としたときの、右側の「ハイミドル7%」「ミドル3%」…の夫々が占める割合(ハイミドル:35%、ミドル15%、…)を表している。
【0061】
同様に、負け犬、問題児、及び花形の、各区分の円グラフも、ハイミドル、ミドル…の何れのタイプに属するかにより振分けられた遊技機数を、各々の区分の全遊技機数で除したタイプの割合を表している。各円グラフは、各区分に対応付けた色と同じ色或いは同系色の色で表示され、ハイミドル、ミドル…の順に次第に色を薄くする(或いは明度や彩度をタイプ毎に異ならせる)表示により各タイプの割合を把握し易くしている。
【0062】
シェアグラフ131では、同図に示すように例えばマウス等で「花形」の円グラフ中の「ハイミドル」の表示領域をクリックして選択したとき、その選択されたタイプの基準情報として「アウト基準:1146、SP玉粗利基準:0.16」が表示される。また、このように「花形」の区分の円グラフが選択されたとき、右側の表132でデフォルトとして表示されていた「金のなる木」の区分の遊技情報が、選択された「花形」の区分の遊技情報に切替わる。このため、表132では、4つの区分のうち、選択された区分の遊技情報を、スペックに分けて表示させることができ、その区分に属する機種の詳細を把握することができる。
上記した
図13の画面において、上側のタイプの欄82cにて「ハイミドル」を選択すると、
図14の画面に遷移する。
【0063】
(5)シェアグラフ2(指定タイプ)
図14は、上側のタイプの欄82cにて「ハイミドル」を選択したときに、その選択されたハイミドルの区分結果を表す、シェアグラフ141と帳票の表142とを左右に並べた表示画面を示している。
シェアグラフ141において、各区分の円グラフ下側に表示された、金のなる木の「16機種」、負け犬の「9機種」、問題児の「3機種」、花形の「18機種」は、各区分に占める「ハイミドル」の「機種数」を示す。また、各区分の円グラフの割合もハイミドルの分にのみ対応した表示がなされる点で、
図13のグラフ131と相違する。
【0064】
このグラフ141では、例えばマウス等で「花形」の区分における円グラフの表示領域をクリックして選択したとき、その右側の表142でデフォルトとして表示されていた「金のなる木」の区分の遊技情報が、選択された「花形」の区分の遊技情報に切替わる(同図では切替後の「花形」の区分を図示)。このように、マウス等を含む管理装置5(選択手段)は、区分対象となる4つの区分の円グラフの内、選択された区分に属する遊技機1の遊技情報を表142として出力する。また、上記のように、4つの区分の円グラフの内、「花形」の区分(第1区分)の円グラフが選択された場合に、出力する表142は、更に遊技機1を「超花形」と「準花形」とに区分した遊技情報の表142として出力する。
尚、第1区分以外の第2区分は、花形以外の区分(金のなる木、負け犬、問題児)に相当するものであり、花形以外の区分の円グラフが選択された場合、並びにデフォルトとして金のなる木の区分が表示される場合には、何れも更に遊技機1を区分することなく遊技情報を出力するようになっている。尚、第1区分と第2区分とのいずれにするかは設定により変更可能としている。
【0065】
ここで、表142の「超花形」と「準花形」といった更なる区分について、
図15も参照しながら説明する。
先ず、「超花形」や「準花形」といった区分は、SP玉粗利とこれに対する基準情報との比較に基づく区分の数を、アウトとこれに対する基準情報との比較に基づく区分の数よりも多くするように区分したものである。
例えば、
図15の左側のグラフ151では、実線で示すように「金のなる木」~「問題児」に区分する境界線151a,151bに加え、破線で示すように、花形の区分を「超花形」と「準花形」とに区分し且つ問題児の区分を「超問題児」と「準問題児」とに区分する境界線151c、並びに金のなる木の区分を「超金のなる木」と「準金のなる木」とに区分し且つ負け犬の区分を「超負け犬」と「準負け犬」とに区分する境界線151dとが設定される。
【0066】
このグラフ151において、境界線151bを表す第1基準点(SP玉粗利や玉粗利の平均値)が「0.15円」であると仮定する。このとき、上側の境界線151dは、第1基準点に対して+0.10円となる「0.25円」の位置にあり、下側の境界線151cは、第1基準点に対して-0.10円となる「0.05円」の位置にあるものとする。このような境界線151c,151dの設定は、
図7の欄72で「Y軸基準点」に関して「指定値」を選択し、第1基準点の値に対して加減算する第2基準点の値(
図7では図示略)として、「0.10円」を入力することにより行う。
或いは、
図7の欄72で「Y軸基準点」に関して「指定値」を選択し、第1基準点に対して加減算する第2基準点の比率(
図7では図示略)として、例えば「50%」を入力することにより行う。この場合、
図15の右側のグラフ152に示すように、上側の境界線152dは、第1基準点(0.15円)に対して+50%となる「0.23円」の位置に設定され、下側の境界線152cは、第1基準点に対して-50%となる「0.08円」の位置に設定される。
【0067】
尚、右側のグラフ152におけるY軸の最大値0.34円と最小値0.04円とは、1つ前(第1基準点側)に50%分を加減算して算出する。例えば0.34円は、1つ前の基準値が0.23円(≒0.225円)なので、0.225円+0.225円×50%=0.225円+0.1125円=0.3375円(≒0.34円)として求められる。一方、0.04円は、1つ前の基準値が0.08円(≒0.075円)なので、0.075円-0.075円×50%=0.075円-0.0375円=0.0375(≒0.04円)として求められる。こうした、Y軸の最大値0.34円と最小値0.04円とは、区分する際の基準点としては利用せず、グラフ152のグラフレンジの最大値と最小値とに対応するものとして特定してもよい(利用してもよい)。何れにしても、上記したように第1基準点の値に対して加減算する第2基準点の値は、SP玉粗利の基準情報をアウトの基準情報よりも多く設定するものであり、
図15のグラフ151,152の如く8区分で遊技機1を区分することができる。
また、
図7の欄72で「Y軸基準点」や「X軸基準点」に関して「オート」に設定した場合でも、8区分が選択されたとき(
図8等の上側の欄82fの「8区分」参照)、各基準点(各基準情報)を自動的に設定し、後述する
図18の如く8区分で遊技機1を区分した分布グラフ181や、
図17の如く8区分で遊技機1を区分した帳票の表171を出力するようになっている。
【0068】
(6)遊技情報一覧画面1,2(4区分・一期間、8区分・一期間)
ここで、
図16の表161及び
図17の表171は、夫々4区分及び8区分として遊技機1を区分したときの帳票(遊技情報一覧画面)を示している。これらの表161,171は、夫々の図の上側の欄82b,82cに示すように、「4円パチンコ」の遊技機1について「ハイミドル」に該当する遊技情報を抽出した帳票である。
【0069】
このうち、
図16の表161は、「金のなる木」~「問題児」の4区分で遊技機1を機種毎に区分しており、遊技情報については、上記した表112等(
図11等参照)の「台数」「アウト」「SP玉粗利」に加え、「スタート」「入賞S」「BYmin」「ベース」「補T1Y」「玉粗利指標」「割数指標」「利益率指標」といった項目も表示する。「金のなる木」~「問題児」の各欄161a~161dには、夫々の区分における遊技情報の各項目についての平均値が表示され、各欄161a~161dの背景色は、各区分に対応付けた色で表される。尚、表161では、便宜上、「BYmin」や「玉粗利指標」等重複した項目を記載しているが、その重複した項目の表示はもとより、その重複した項目に代えて他の遊技情報の項目を選択して表示させることができる。尚、同項目の「玉粗利指標」は、原価率を考慮した再プレイによる損益を考慮した玉粗利に相当し、実績値、理論値のどちらでも採用可能である。
【0070】
これに対し、
図17の表171は、
図16の表161と次の点で相違する。即ち、
図17の表171は8区分で遊技機1を区分しており、金のなる木は「超金のなる木/準金のなる木」、花形は「超花形/準花形」、負け犬は「超負け犬/準負け犬」、問題児は「超問題児/準問題児」で夫々区分されている。同表171では、「超問題児」と「準問題児」を図示していないが、右側のスライドバーをスライドすることで表示可能である。「超金のなる木」~「準問題児」の各欄171a~には、夫々の区分における遊技情報の各項目についての平均値が表示される。各欄171a~の背景色のうち、「準…」については各区分に対応付けた色、「超…」については当該各区分に対応付けた色を濃くした色で表されるが、詳しくは
図18で説明する。
上記した
図17の画面において、上側の「グラフ」の欄82gにて分布グラフを選択すると、
図18の画面に遷移する。
【0071】
(7)分布グラフ4(8区分・指定タイプ)
図18の画面右側の表182は、
図17の表171における遊技情報の一部の項目(台数、アウト、SP玉粗利)を示しており、表171と同様、当該項目について8区分で機種毎に遊技機1を区分している。尚、
図18の表182と
図17の表171とで、参照期間(上欄82a参照)が異なり、各区分に属する機種も相違するが、参照期間が一致するとき、各区分に属する機種は一致する。
図18の画面左側のグラフ181は、そのグラフレンジにおけるX軸の最大値と最小値とが、アウトの最大情報と最小情報とに応じた「0、4615」に設定され、Y軸の最大値と最小値とが、SP玉粗利の最大情報と最小情報とに応じた「1.24、-0.73」に設定されている。また、グラフ181において、太線で表される境界線181aと境界線181bとは、アウトの平均値2300とSP玉粗利の平均値0.27とに対応した箇所に表示されるものとする。
【0072】
そして、グラフ181において、破線で示す上側の境界線181dは、SP玉粗利の平均値0.27と最大値1.24との中間の値(或いは
図15のグラフ152で説明した+50%の値)に対応する箇所に表示され、下側の境界線181cは、SP玉粗利の平均値0.27と最小値-0.73との中間の値(或いは-50%の値)に対応する箇所に表示される。こうして、グラフ181におけるバブルBは、境界線181a~181dにより区分され、そのうち超金のなる木の区分では濃い緑色のバブルB
GR
´、準金のなる木の区分では緑色のバブルB
GR、超花形の区分では濃い青色のバブルB
BL´、準花形の区分では青色のバブルB
BL、超負け犬の区分では濃いオレンジ色のバブルB
OR´、準負け犬の区分ではオレンジ色のバブルB
OR、超問題児の区分では濃いピンク色のバブルB
PI´、準問題児の区分ではピンク色のバブルB
PIで表示される。
また、グラフ181には、例えば超金のなる木の区分に「8%」、準金のなる木の区分に「12%」というように区分毎に割合が示されており、それらの割合は「ハイミドル」の全遊技機数を100%としたときの、各々の区分に属する遊技機数の比率を表す。
【0073】
尚、
図18のグラフ181では、便宜上、境界線181a,181bの交点p1を、当該グラフレンジの中心(最大値と最小値との中間地点)に示したが、
図8の境界線81a,81bと同様、実際のアウトやSP玉粗利の平均値に応じて、境界線181a,181bがグラフレンジの中間地点以外の箇所にずれるとともに、破線で示す181d,181cも、当該境界線181bのずれに応じてY軸方向へずれる表示態様となることは、勿論である。
また、
図18のグラフ181では、
図8のグラフ81等と同様、上側の欄83eにて「グラフ拡大表示」を選択することにより、表182を省いてグラフ181をX軸方向に拡大して表示させることができる。
更に、
図18の画面において、上側の欄82eの「シェア」を選択すると
図20の画面に遷移する。以下の(8)では、8区分におけるシェアグラフとしての、
図20のグラフ201並びに
図19のグラフ191を中心に説明する。尚、
図19のグラフ191は、
図20の画面上側の欄82cで「全SISタイプ」を選択したときに表示される(遷移する)。
【0074】
(8)シェアグラフ3,4(8区分・全タイプ、8区分・指定タイプ)
図19は、「全SISタイプ」について8区分での区分結果を表す、シェアグラフ191と帳票の表192とを左右に並べた表示画面を示している。
図19のシェアグラフ191において、各区分の円グラフを挟む位置に表示された比率と機種数(金のなる木の「20%」と「35機種」等)は、
図13のシェアグラフ131と同様、遊技場Aの全遊技機数に占める各区分に属する遊技機数の「比率」と各区分の「機種数」を示す。また、各区分の円グラフは、また、「金のなる木」の区分において、円グラフ中の「超金のなる木12%」「準金のなる木8%」の記載は、8区分のうち当該夫々の区分に属する遊技機数を遊技場Aの全遊技機数で除した比率を示し、当該円グラフは、当該夫々の区分に属する遊技機数を両区分の全遊技機数で除したタイプの比率を示す。よって、当該円グラフでは、金のなる木の「20%」を100%としたときの、「超金のなる木12%」と「準金のなる木8%」との夫々が占める割合(60%と40%と)を表している。
【0075】
同様に、負け犬、問題児、及び花形の区分の円グラフも、更に区分した8区分うちの何れの区分に属するかにより振分けられた遊技機数を、4区分における夫々の区分の全遊技機数で除したときの、「超…」「準…」の両割合を表している。各円グラフは、8区分に夫々対応付けられた色で表示され、各区分における割合を把握し易くしている。
尚、
図19の右側の表192は、8区分で遊技情報をタイプ別に表すようになっており、左側のグラフ131で「超金のなる木」の区分の円グラフが選択され、「超金のなる木」の区分の遊技情報に切替わった状態を例示している。
【0076】
これに対し、
図20のシェアグラフ201は、「ハイミドル」のタイプの区分結果を表わしており、各区分の円グラフ下側に表示された「機種数」はハイミドルの機種数を示す。また、また、「金のなる木」の区分において、円グラフ右側の「超金のなる木8%」「準金のなる木3%」の記載は、8区分のうち当該夫々の区分に属するハイミドルの遊技機数を夫々遊技場Aの全遊技機数で除した比率を示し、当該円グラフは、当該夫々の区分に属するハイミドルの遊技機数を夫々「金のなる木」の区分の全遊技機数で除したタイプの比率を示す。つまり、当該円グラフでは、金のなる木の「20%」を100%としたときの、右側の「超金のなる木8%」と「準金のなる木3%」との夫々が占める割合(40%と15%と)を表している。
【0077】
同様に、負け犬、問題児、及び花形の、各区分の円グラフも、更に区分した8区分のうちの何れの区分に属するかにより振分けられたハイミドルの遊技機数を、4区分における夫々の区分の全遊技機数で除したときのハイミドルの割合(「超…」・「準…」の両割合)を表している。
尚、
図20の右側の表202は、デフォルトとして「超金のなる木」と「準金のなる木」との区分の遊技情報が表示されるようになっており、同図における4つの区分の円グラフの内、例えば「花形」の区分の円グラフが選択された場合に、同図の「超花形」と「準花形」との区分の遊技情報が表示される。
【0078】
(9)遊技情報一覧画面3(4区分・複数期間)
図21の帳票の表211について、
図16の表161と異なるところを説明する。ここで、
図21の画面と
図16の画面とは、図示しない選択画面での選択により表示されるものとし、その選択画面で「期間」が選択されたとき、
図16の通常の表161が出力され、その選択画面で「推移」が選択されたとき、
図21に示す各期間の表211が一覧出力されるものとする。
【0079】
即ち例えば、
図21の上欄82aに示す参照期間「2/1(木)~3/7(水)」は、表211の「2/1~2/7」「2/8~2/14」「2/15~2/21」「2/22~2/28」「3/1~3/7」というように、管理装置5により7日分ずつの遊技情報として集計するために、それら7日分ずつの各期間(一の期間と他の期間を含む期間)として自動的に設定される。
そして、管理装置5は、同
図21に示すように、「全SISタイプ」について(ハイミドル、ミドル…といったタイプ別に)機種を表示して、その管理対象とする一の期間(例えば2/1~2/7)における遊技情報(アウト、SP玉粗利)と基準情報(アウトの平均値、SP玉粗利の平均値)とを比較して遊技機1を区分する一方、他の期間(例えば2/8以降の各期間)における遊技情報と基準情報とを比較して遊技機を区分し、「2/1~2/7」における区分結果と、「2/8以降の各期間」における区分結果とを一覧出力する。また、表211では、便宜上、「2/1~2/7」におけるハイミドルの区分結果について何れの機種も「金」(金のなる木の略称(
図7参照))で表示し、「2/8以降の各期間」におけるハイミドルの区分結果について機種毎に「花」「負」「問」の何れかで表示しており、その区分結果の推移を表す一覧表として把握することができる。ハイミドル以外のタイプの区分結果についても、ハイミドルと同様に「金」~「問」の何れかの略称が、夫々対応する色(背景色)で表示され、各期間の区分結果の推移を表すことができる。
【0080】
尚、表211では、上記したように便宜上「ZZ、…(空欄)」としているが、実際の数値が表示される。また、各数値は、7日間の移動平均として求めることができ、詳しくは後述する。また、表211では、参照期間を一週間単位で5つの期間に分けたが、一週間を超える期間又は一週間未満の期間を単位として、複数の期間の区分結果を一覧出力する構成であればよい。また、参照期間は、カレンダーキー82a´を使用する等して、一の期間と他の期間とを任意に、或いは自動的に設定するようにしてもよい。更に、区分結果は、上側の欄82fで「8区分」を選択することにより、「超金」~「準問」からなる8つの略称で表示させることができる。
上記した
図21の画面において、上側の「グラフ」の欄82gにて推移グラフを選択すると、
図22の推移グラフ221を表示させる。
【0081】
(10)推移グラフ1~3(4区分、8区分、指定タイプ)
図22の推移グラフ221と、
図23の推移グラフ231とは、時間経過により切替表示(ローテーション表示)される画面であり、モニタ7上でサブウィンドウとして表示される。このうち、
図22の推移グラフ221は、上記した4区分における「金のなる木」~「問題児」の台数比率をY軸、期間をX軸としたときの折れ線グラフである。
図23の推移グラフ231は、8区分における「超金のなる木」~「準問題児」の台数比率をY軸、期間をX軸としたときの折れ線グラフである。即ち、推移グラフ221の台数比率は、上記した
図19のシェアグラフ191における金のなる木の「20%」等の比率に対応し、推移グラフ231の台数比率は、同シェアグラフ191における超金のなる木の「12%」等の比率に対応しているが、両推移グラフ221,231は、何れも過去31日分の日毎推移を7日間の移動平均で表すものである。
【0082】
ここで、推移グラフ221,231におけるX軸の期間(3/18~3/24、…)のとり方と、推移グラフ231におけるX軸の期間(3/31、4/7、…)のとり方とを説明の便宜上、異ならせているが、両期間は、何れかの一方の表示態様(表示内容)に合わせて過去31日分の期間をとるものとする。この場合の台数比率は、両推移グラフ221,231において、7日毎の移動平均値を繋ぎ合せた折れ線グラフとなる。
両推移グラフ221,231上側の「4P」と「全体」とは、それらのグラフが「4円パチンコ」と「全SISタイプ」とに対応した台数比率であることを表わし、左側の「花形○○%」と「問題児○○%」とは、それらグラフとともに常時表示され、監視することができる。尚、推移グラフ221,231の何れかの画面において、そのグラフ部分をクリックすると帳票の表を表わす画面に遷移する。このとき、クリックした区分(選択した4区分又は8区分のうちの何れかの区分)の帳票であって、その期間は、当日を含まない7日間の移動平均の過去31日分(1日前~31日前)の日毎推移を表示する(
図21参照)。
【0083】
また、両推移グラフ221,231の画面において左方或いは右方の余白部分をクリックすると、
図24の画面に遷移する。即ち
図24に示すように、同図の推移グラフ241は、「ハイミドル」のタイプについて8区分での台数比率の推移を表わしており、同画面の左方の部分241a或いは右方の部分241bをクリックして画面遷移させることで、各タイプの台数比率を表わすことができる。尚、
図22~
図24では、4区分の全部或いは8区分の全部の区分の台数比率の推移を表わすようにしたが、4区分の一部或いは8区分の一部(例えば準花形と準問題児だけ)を選択して、その選択した区分だけの台数比率の推移を表わすようにしてもよい。
【0084】
更に、本実施形態の管理装置5(判定手段)は、上記した区分対象となる4区分或いは8区分のうち予め設定された特定の区分に、その区分の対象となる遊技機1が属するようになったかを、前記過去31日分つまり月単位(第1期間単位)で判定する。一方、特定の区分に属していた遊技機が当該特定の区分から脱したかを、第1期間よりも短い前記7日分つまり週単位(第2期間単位)で判定し、報知するようになっている。係る判定や報知内容について
図25~
図29を参照しながら説明する。
【0085】
(11)区分に関する各種通知画面(A)~(F)と詳細表示画面(a)~(f)
(A)「超問題児」への移行通知画面
図25は、「超問題児」の区分に遊技機1が属するようになった場合に、モニタ7上でサブウィンドウとして表示される(閉店後等にPOPアップ表示される)通知画面25Aを示している。即ち管理装置5では、特定の区分としての超問題児に関し、区分の設定に関わらず8区分での判定を行うようになっており、月間の移動平均(31日移動平均)でアウトとSP玉粗利とを夫々の基準値と比較することで当該区分を監視する。これにより、「超問題児」に遊技機1が属するようになった否かを当該月単位(第1期間単位)で判定する。この場合、第2遊技情報たるSP玉粗利については、その基準値のうち最も低い基準値(つまり例えば
図15の境界線151c,152cに対応する前記第2基準点)との比較結果に応じて区分される区分を、特定の区分として前記判定が行われる。
【0086】
これにより、該当する機種Aがあれば、通知画面25Aのコメント欄Comに「CRパチンコ新台A 超問題児になりました! 注意してください!」と表示する(報知する)とともに、該当する機種Aの「アウト ○○個」「SP玉粗利 ○○円」も一緒に表示する。尚、該当する機種が複数存する場合、設置台数が最も多い一機種(代表機種)を表示対象とする。また、設置台数が設定値未満の機種は、通知設定画面(図示略)で報知対象外とする設定(例えばデフォルト値で当該設定値を5台以上とする設定)を行うことができるものとする。
【0087】
また、管理装置5は、特定の区分に遊技機1が属するようになった場合(通知画面251で報知された場合)、その属するようになった日を起点として所定期間経過するまでは、再度特定の区分に遊技機1が属するようになったかの判定を抑制する。具体的には、通知画面25Aは、日々同じ機種の通知内容となるとき、2日目は通知を停止し、当該機種について最初の通知日を起点として6日間は通知しない。そして7日間後に、その週間の移動平均(再度の判定)で機種Aが「超問題児」のままで他の区分に移行しない場合に再通知をせず、他の区分に移行した場合にこれを通知する(下記(B)の移行通知画面で通知する)。
最初の通知から7日後に他の区分に移行しない場合、最初の通知から14日後に他の区分に移行すればこれを通知する。以降も含め7日毎に再度の判定を行い、他の区分に移行した場合に限り、これを通知するものとする。また、一旦、他の区分に移行してから再度「超問題児」となっても、最初の通知から所定期間(例えば30日)経過するまでは、その「超問題児」に属するようになったかの判定を抑制し、当該30日経過後に「超問題児」に属していれば、通知画面25Aで通知する。この通知を行うまでの所定期間は30日に限らず、前記通知設定画面の同一機種再検知設定(図示略)で任意の日数を設定できるものとする。
【0088】
尚、上記したように、SP玉粗利だけで区分し、アウトだけで区分するというように、少なくとも一種類の遊技情報により区分する場合においても、その区分のうちの何れかの区分を特定の区分として前記判定を行うことができる。また、こうした各区分の基準値について、前記通知設定画面では、「オート」と「指定値」との選択的な設定が可能であり、各基準値を自動でも手入力でも設定可能とされている(
図7参照)。更に、前記通知設定画面では、各基準値について「全SISタイプ」の平均値とする設定と、タイプ別の平均値とする設定とを選択可能とされている。
通知画面25A以外にも、前記POPアップ表示により表示可能な、区分に関する各種の通知画面が用意されている。以下では、それら通知画面について図示を省略するが、便宜上、当該通知画面に符合「25B~25F」を付して、通知画面25Aと異なるところを簡単に説明する。
【0089】
(B)「超問題児」からの移行通知画面
この通知画面25B(図示略)は、「超問題児」の区分に属していた遊技機1が当該区分から脱した場合に表示される。管理装置5では、月単位で超問題児と判定された遊技機1について、週単位(第2期間単位)で超問題児以外の区分に属するようになった否かを判定する。つまり、上記の通知画面25Aで通知された機種Aについて、7日後に週間の移動平均で超問題児の区分から超問題児以外の区分に移行した場合に、「超問題児」からの移行通知画面25Bが表示される。
このとき、該当する機種Aについて、当該移行通知画面のコメント欄Comに「CRパチンコ新台A 超問題児から脱出成功! 育成に成功しました!」と表示するとともに、「今週 ○○%」と「先週 ○○%」として
図23等で説明した超問題児の台数比率を表示する。
【0090】
上記通知画面25A,25Bのように、管理装置5は、「超問題児」といった特定の区分に遊技機1が属するようになったか、及び特定の区分に属していた遊技機1が当該特定の区分から脱したかについて、夫々特定した場合に対応する通知画面25A,25Bで報知するように構成されており、当該特定の区分に遊技機1が属するようになったかを報知する場合には移行元の区分(後述する
図26の「移行元」参照)を報知し、当該特定の区分から脱したかを報知する場合には移行先の区分(
図27の「移行先」参照)を報知するようになっている。
尚、通知画面25A,25Bのコメント欄Comには、管理装置5において区分に応じて予め定められている複数種類のコメントのうちの何れかかがランダムに抽出されて表示される。例えば、通知画面25Aのコメントについては、
図29に示すように「超問題児」や「超花形」といった特定の区分毎に対応付けられた「色」を付すとともに、特定の区分毎の番号(No1,2,…,10)に夫々異なるコメントが対応付けられた第1コメントテーブルが予め記憶されている。この第1コメントテーブルを利用して、コメント欄Comに色を付したり、ランダムにコメントを表示させることができる。
【0091】
また、「超問題児」からの移行通知画面25Bでは、通知画面25Aと同様、該当する機種が複数存する場合、代表機種だけを表示対象とする。また、移行通知画面25Bは、日々同じ機種の通知内容となるとき、2日目はその通知を停止し、最初の移行通知画面25Bによる通知日から7日間後の再度の判定で機種Aが「超問題児」以外の区分にあっても、再度、同じ通知を回避すべく当該機種Aは通知の対象外とする。更に、上記した「超問題児」からの移行通知画面25Bと、後述する「問題児」台数比率推移通知画面25Dとが重複して表示されるようなケースでは、前者の通知画面25Bを優先して通知するものとする。
【0092】
(C)「問題児」台数比率オーバー通知画面
この通知画面25C(図示略)は、上記した「問題児」の台数比率が設定値以上の場合に表示され、当該通知画面25Cのコメント欄Comには「問題児が非常に多くなっています。注意して下さい。」と表示される。管理装置5では、撤去対象となる問題児を早めに管理者に提示すべく、区分の設定に関わらず「問題児」を4区分で判定する。台数比率の設定値は、前記通知設定画面で手入力された値でもデフォルト値でもよいが、例えば後述する
図28の「問題児」の欄の如く例えば20%「以上」に設定されるものとする。この通知画面25Cでは、台数比率により「問題児」の区分に遊技機1が属するようになったかを月単位の移動平均で判定することに基づき、その設定値をオーバーして異常である旨を報知する。この場合、通知画面25Cには「今週 ○○%」と「先週 ○○%」として週単位の台数比率が表示されるが、今月と先月との月単位の台数比率を表すようにしてもよい。
【0093】
この通知画面25Cのコメント欄にも、管理装置5において区分に応じて予め定められている複数種類のコメントのうちの何れかがランダムに抽出されて表示される。例えば、
図28に示すように「超問題児」や「超花形」といった特定の区分毎に付与された番号(No1,2,…,10)と、番号毎に設定可能な「基準」であって各区分の基準値を「全SIS」タイプの平均値又は「タイプ別」の平均値とする「基準」と、台数比率に対する番号毎の設定値%の範囲を表す「以上」及び「未満」と、各区分或いは番号に対応付けられる「色」と、番号毎に異なるコメントとを規定した第2コメントテーブルが予め記憶されている。このコメントテーブルを利用して、コメント欄Comに色を付したり、ランダムにコメントを表示することができ、問題児の台数過多乃至台数比率の増加を報知することができる。尚、本実施形態において、番号「毎」や区分「毎」等として用いている「毎」は全ての番号等に対応する必要はなく、其々に対応していればよいので、適宜「単位」と置き換えてもよい。
【0094】
尚、通知画面25Cは、上記した台数比率に代えて、「問題児」の区分の台数が予め定められた設定値よりも多くなることをもって、当該特定の区分に遊技機1が属するようになったと判定して表示するようにしてもよい。
また、上記した通知画面25Cは、日々同じ通知内容となるとき、2日目はその通知を停止し、最初の通知から7日間後の再度の判定でも、月単位の移動平均で「問題児」の台数比率が設定値以上の場合に、再度表示される。この再度の表示(オーバー通知)は、7日毎の判定において、当該月単位の移動平均での台数比率が設定値以上の場合、毎回行われるものとする。また、「日々同じ通知内容」とは、コメント欄Comに表示されるコメントの設定範囲が同じ場合を称するものであり、
図28の「問題児」では、No1~4のように設定値が同じときの通知内容を指す。
【0095】
これに対し、最初の通知から7日後に週単位の移動平均と月単位の移動平均との双方で台数比率が設定値未満になれば、改善した旨の通知画面(下記(D)の「問題児」台数比率推移通知画面25D(図示略))を表示する。台数比率が7日後に週単位の移動平均で設定値未満になっても、月単位の移動平均で設定値以上の場合に、改善した旨の通知を行うと、上記したオーバー通知と矛盾が生じるからである。また、台数比率が7日後に週単位の移動平均で設定値以上になっても、月単位の移動平均で設定値未満の場合に、改善した旨の通知を行っても、オーバー通知と矛盾が生じることとなる。
このように、週単位の移動平均と月単位の移動平均との双方で、台数比率が設定値未満となるまで(改善するまで)、7日毎に係る判定を行い、改善すれば次の通知画面25Dで通知する。尚、オーバー通知は、上記した条件で毎回通知対象となる。
【0096】
(D)「問題児」台数比率推移通知画面
この通知画面25D(図示略)は、「問題児」の台数比率がオーバーしていた遊技機1について、改善した旨(当該問題児から脱した旨)を表すものとして表示される。即ち、管理装置5では、台数比率において問題児(特定の区分)に属していた遊技機1が当該問題児から脱したかを台数比率の設定値を基に判定する場合、上記の如く週単位の移動平均による判定と月単位の移動平均による判定との双方で、台数比率が設定値未満となる判定結果に基づき改善したと判定する。このときの通知画面25Dには、そのコメント欄Comに「先週より「問題児」が減少してバランスの良い状態です。この状態をキープしましょう!」と表示されるとともに、「今週 ○○%」と「先週 ○○%」として今週と先週の問題児の台数比率が表示される。
尚、この通知画面25Dは、日々同じ通知内容となるとき、2日目はその通知を停止し、7日間後の再度の判定でも同じ推移となる場合には、通知の対象外とされる。
【0097】
(E)「超花形」台数比率オーバー通知画面
この通知画面25E(図示略)は、「超花形」の台数比率が設定値以上の場合に表示され、当該通知画面25Eのコメント欄Comには、
図28の前記第2コメントテーブルにおける複数種類のコメントのうちの何れか(例えば「超花形が増えています! もう少し粗利を取って下さい!」)が表示される。ここで、管理装置5では、「花形」は甘過ぎることを提示するため、「超花形」に限定して提示する意図で、区分の設定に関わらず「超花形」を8区分で判定する。台数比率の設定値は、
図28の「超花形」の欄に示すように例えば10%以上に設定される。この通知画面25Eでは、台数比率により「超花形」の区分に遊技機1が属するようになったかを月単位の移動平均で判定することに基づき、その設定値をオーバーして異常である旨を報知する。この場合、通知画面25Eには「今週 ○○%」と「先週 ○○%」として台数比率が表示される。
【0098】
尚、通知画面25Eは、上記した台数比率に代えて、「超花形」の区分の台数(つまり特定の区分に属する遊技機数)が予め定められた設定値よりも多くなることをもって、その台数オーバーで異常になったと判定して表示するようにしてもよい。 また、この通知画面25Eは、上記した「問題児」に係るオーバー通知画面25Cと同様、7日毎の再度の判定において、月単位の移動平均で超花形の台数比率が設定値以上の場合、毎回表示される。
更に、上記した「問題児」と同様、台数比率において「超花形」に属していた遊技機1が当該超花形から脱したかを7日毎に判定する場合、週単位の判定と月単位の判定との双方の判定結果に基づき判定し、改善すれば次の通知画面25Fで通知する。換言すれば、台数比率(或いは特定の区分に属する遊技機数)に係る遊技機数情報が異常になったかを第1期間単位で判定する一方、当該遊技機数情報が正常に戻ったかを、第2期間単位の判定と第1期間単位の判定との双方の判定結果に基づき判定し、正常であれば通知画面25Fに遷移する。このように、遊技機数情報は、特定の区分に属する遊技機数、或いは対象となる遊技機数のうち当該特定の区分に属する遊技機数の割合を示すものであり、台数比率だけでなく遊技機数そのものを対象として、正常・異常の判定を行うことができる。
【0099】
(F)「超花形」台数比率推移通知画面
この通知画面25F(図示略)は、「超花形」の台数比率がオーバーしていた遊技機1について、改善した旨を表すものとして表示される。つまり、管理装置5では、台数比率において「超花形」に属していた遊技機1について、週単位の移動平均による判定と月単位の移動平均による判定との双方で、台数比率が設定値未満となると、当該オーバーを解消したと判定して、通知画面25Fを表示する。当該通知画面25Fには、そのコメント欄Comに「「超花形」が減少してバランスの良い状態です。この状態をキープしましょう!」と表示されるとともに、「今週 ○○%」と「先週 ○○%」として今週と先週の超花形の台数比率が表示される。
尚、この通知画面25Fは、日々同じ通知内容となるとき、2日目はその通知を停止し、7日間後の再度の判定でも同じ推移となる場合には、通知の対象外とされる。
【0100】
以下の(a)~(f)の詳細表示画面26a~26fは、上記した各種通知画面25A~25Fをマウス等でクリックしたときにモニタ7上で最前面に表示される画面であり、説明の便宜上、詳細表示画面26a~26fのうち、2つの詳細表示画面26aと26bとを
図26と
図27とに表し、他の詳細表示画面26c~26fの図示を省略する。
【0101】
(a)詳細表示画面
図26の詳細表示画面26aは、「超問題児」への移行通知画面25Aがクリックされたときに表示される画面であり、月単位で「超問題児」に属する機種を表示する。同図に示すように、詳細表示画面26aには、その通知画面25Aのコメント欄Comと同じ内容を表示するコメント欄Comと、「月間」つまり月単位でのシェアグラフ201と、「移行元」の区分表示を含む機種一覧Listとが表示される。
図26に示すように、詳細表示画面26aのシェアグラフ201は、
図20のシェアグラフ201と同じ8区分に設定されており、超問題児の比率を表す円グラフ(同グラフ201の左下側の円グラフ)の背景色を網掛け表示(強調表示)して、他の区分の背景色と異ならせている。また、
図26の機種一覧Listにおいて、「移行元」の欄にて該当する区分を夫々割り当てられた背景色で表すとともに、移行元が「超問題児」に該当する「機種」の欄にマーキング「!」を付して強調表示している。また、機種一覧Listでは、機種の表示順を「台数」の降順とし、台数が同じ場合には「アウト」の降順として、夫々該当する「玉粗利」や「タイプ」も表示される。尚、「台数」や「タイプ」の欄を空欄にしているが、その空欄には該当する台数やタイプが表示されるものとする。
【0102】
(b)詳細表示画面
図27の詳細表示画面26bは、「超問題児」からの移行通知画面25Bがクリックされたときに表示される画面であり、月単位で超問題児と判定された機種について、その通知後一週間で超問題児以外の区分に属するようになった場合の「移行先」を表示する。同図に示すように、詳細表示画面26bには、その移行通知画面25Bのコメント欄Comと同じ内容を表示するコメント欄Comと、「月間」のシェアグラフ201と「今週」つまり週単位のシェアグラフ201´と、「移行元」の区分表示を含む機種一覧Listとが表示される。「今週」のシェアグラフ201´は8区分に設定されており、超問題児に該当していた機種の比率を表す左下側の円グラフの背景色を強調表示している。尚、両グラフ201,201´は便宜上、相互に同じ割合を示しているが、実際には超問題児等からの移行に伴い相互に割合が異なることとなる。
【0103】
(c)詳細表示画面
この詳細表示画面26c(図示略)は、「問題児」台数比率オーバー通知画面25Cがクリックされたときに表示される画面である。図示は省略するが、この詳細表示画面26cには、台数比率オーバー通知画面25Cのコメント欄Comと同じ内容を表示するコメント欄Comと、「月間」のシェアグラフ201と、「移行元」の区分表示を含む機種一覧Listとが表示される。「月間」のシェアグラフ201は、設定により8区分に代えて4区分の円グラフ(
図14参照)とすることができる。また、機種一覧Listでは、「移行元」の欄にて、月単位で問題児に該当する機種の台数比率が設定値をオーバーした場合に、問題児に該当する「機種」を表示し、その区分が変わらず問題児のままの機種、つまり「移行元」が問題児の機種の欄にマーキング「!」を付して強調表示する。
【0104】
(d)詳細表示画面
この詳細表示画面26d(図示略)は、「問題児」台数比率推移通知画面25Dがクリックされたときに表示される画面である。図示は省略するが、この詳細表示画面26dには、台数比率推移通知画面25Dのコメント欄Comと同じ内容を表示するコメント欄Comと、「月間」のシェアグラフ201及び「今週」のシェアグラフ201´と、「移行先」の区分表示を含む機種一覧Listとが表示される。各シェアグラフ201,201´は、設定により8区分に代えて4区分の円グラフとすることができる。
【0105】
(e)詳細表示画面
この詳細表示画面26e(図示略)は、「超花形」台数比率オーバー通知画面25Eがクリックされたときに表示される画面である。図示は省略するが、この詳細表示画面26eには、台数比率オーバー通知画面25Eのコメント欄Comと同じ内容を表示するコメント欄Comと、「月間」のシェアグラフ201と、「移行元」の区分表示を含む機種一覧Listとが表示される。また、機種一覧Listでは、「移行元」の欄にて、月単位で超花形に該当する機種の台数比率が設定値をオーバーした場合に、超花形に該当する「機種」を表示し、その区分が変わらず超花形のままの機種、つまり「移行元」が超花形の機種の欄にマーキング「!」を付して強調表示する。
【0106】
(f)詳細表示画面
この詳細表示画面26f(図示略)は、「超花形」台数比率推移通知画面25Fがクリックされたときに表示される画面である。図示は省略するが、この詳細表示画面26fには、台数比率推移通知画面25Fのコメント欄Comと同じ内容を表示するコメント欄Comと、「月間」のシェアグラフ201及び「今週」のシェアグラフ201´と、「移行先」の区分表示を含む機種一覧Listとが表示される。各シェアグラフ201,201´は、8区分に設定されている。
【0107】
以上説明した本実施形態によれば、以下の効果を奏する。
図8等で例示したように、遊技機1を区分するための基準情報を含むグラフ81等を出力する場合に、グラフレンジの最大値と最小値とを、対象となる遊技情報に係る最大情報と最小情報とにより特定する一方、基準情報に対応する境界線81a,81b等をグラフレンジにおける中間地点p0以外の箇所に示すグラフ81等として出力するため、基準値に対し最大値と最小値との何れかに一方にだけ合わせるようなグラフレンジを設定する従来構成と比較して、グラフ81等の領域を有効利用することができる。
基準情報と比較する遊技情報として、アウトと粗利とに関する情報が採用され、夫々の平均値に対応した箇所に境界線81a,81b等を示すため、これをアウトにより稼動状況に応じた区分、粗利により調整状況に応じた区分の指標として遊技機1を区分できるだけでなく、どれだけ貢献度が高いか低いかにより遊技機1を区分可能になる。
【0108】
遊技機1をスペックに応じたタイプ別に分類する設定を行い、タイプ別にグラフ81等を出力するため、スペックにより優秀になり易いタイプや、非優秀になり易いタイプがある場合であっても、適切に遊技機1を区分可能となる。
図21等で説明したように、遊技機1がどのような区分にて推移したのか、例えば一度、問題児となり撤去対象となりつつも、負け犬や花形へ持ち直したのか、花形のまま推移しているのかといった遊技機1の状況の推移を把握し易くなる。
また、
図8等で例示したように、機種単位でグラフ出力し、各機種は台数に応じた大きさで配置されるため、台数が多く影響度の高い遊技機1がどの区分に区分されているのかを把握し易くなる。
【0109】
(その他の実施形態)
本発明は、上記した実施形態及び変形例に限定されることなく、次のように変形または拡張したり、各変形例を上記実施形態と組み合わせたりしてもよい。
基準情報(基準値)等の値については、自店(遊技場A)での遊技情報を管理装置5で集計する等して求めたが、全国の遊技場の遊技情報をサーバ9で集計する等して求めた値(サーバ9から配信される値)を、管理装置5で用いるようにしてもよい。
【0110】
管理装置5が行う処理の一部を中継装置3、或いは遊技装置2等にて行ってもよい。また、サーバ9で行う処理を管理装置5で行ったり、管理装置5で行う処理をサーバ9にて行ったり、サーバ9を設けずに管理装置5のみで統計データ等を特定することにより基準値を特定する等、どのように構成してもよい。
区分に関してSP玉粗利側だけ基準値を増やし、8区分としたが、アウト側の基準値を増やして16区分とする等、区分の数は適宜変更しうるものである。グラフとしては、基準値により区分される遊技機1について、対応する境界線で区分された領域に、識別情報として機種名を配置し或いは羅列する構成としてもよい。また、識別情報としては、第1遊技情報だけ(例えばアウトだけ)に対応する識別マーク等で表すようにしてもよい。また、識別情報は、バブルBのような円形とせずに、機種各々の台数に応じた大きさの形状(円形以外の形状)で表すようにしてもよい。更に、第1軸を横軸、第2軸を縦軸にすることを例示したが、入替えても勿論よい。
【0111】
各種の設定値(設定情報)は、遊技場管理者が任意に入力操作により設定してもよいし、予め管理装置の製造メーカにて設定してもよい。又、例えばチェーン店本部等の外部のサーバから設定情報をダウンロードして設定してもよい。
例示した全ての遊技情報は、遊技機側から出力される信号により直接的に特定してもよいし、演算式を利用して間接的に特定してもよい。
【0112】
数値、桁数、項目等は例示であり、どのような数値を採用してもよい。また、以上と超過についてはどちらを採用してもよく、「達した」等の表現は以上となった或いは超過したのいずれにも対応する表現となる。以下と未満についても同様で、「達していない」等の表現は双方に対応する表現となる。また、グラフや帳票を出力する出力態様については、どのような出力態様としてもよく、印字出力や、表示出力を採用することができる。
対象となる遊技機としては遊技媒体をデータのみで管理する所謂封入式等の例示したパチンコ機やスロットマシン以外の遊技機も採用できる。
【0113】
尚、以上に例示した実施形態からは以下の特徴を抽出することも可能である。
遊技機側から出力される遊技信号により特定される遊技情報を管理する管理手段と、遊技機を区分するための基準情報を設定する設定手段と、前記管理手段により管理される遊技情報に対応する識別情報を配置したグラフを出力する出力手段と、前記グラフにおけるグラフレンジの最大値を、前記管理手段により管理される最大の遊技情報、及び予め設定される最大設定情報の少なくとも一方である最大情報に応じて特定するとともに、当該グラフレンジの最小値を、前記管理手段により管理される最小の遊技情報、及び予め設定される最小設定情報の少なくとも一方である最小情報に応じて特定する特定手段と、を備え、
前記出力手段は、前記特定手段により特定されたグラフレンジにおける前記基準情報に対応した箇所であって、当該グラフレンジにおける最大値と最小値との中間地点以外の箇所に前記グラフの領域を区分するための境界線を示すことを特徴とする。
【0114】
前記遊技情報は、遊技機の稼動状況を示す第1遊技情報と、遊技機の調整状況を示す第2遊技情報とを含み、前記基準情報は、前記第1遊技情報の平均値を示す第1基準情報と、前記第2遊技情報の平均値を示す第2基準情報とを含み、前記特定手段は、前記第1遊技情報を第1軸、前記第2遊技情報を第2軸とし、前記グラフレンジにおける前記第1軸の最大値と最小値とを、前記第1遊技情報に対応した最大情報と最小情報とに応じて特定するとともに、前記第2軸の最大値と最小値とを、前記第2遊技情報に対応した最大情報と最小情報とに応じて特定し、前記出力手段は、前記特定手段により特定された前記第1軸の最大値と最小値並びに前記第2軸の最大値と最小値を有するグラフレンジとし、当該グラフレンジにおける前記第1基準情報に対応した箇所に第1境界線を示す一方、前記第2基準情報に対応した箇所に第2境界線を示すことを特徴とする。
【0115】
遊技機をスペックに応じたタイプ別に分類するための分類手段を備え、前記出力手段は、前記分類手段により分類されたタイプ別に前記グラフを出力することを特徴とする。
前記基準情報と遊技情報とを比較して遊技機を区分する区分手段を備え、前記管理手段は、前記遊技情報を所定期間単位で管理可能であり、前記区分手段は、前記管理手段により管理対象となる一の期間における遊技情報と前記基準情報とを比較して遊技機を区分する一方、他の期間における遊技情報と前記基準情報とを比較して遊技機を区分し、前記出力手段は、前記一の期間における区分結果と、前記他の期間における区分結果とを一覧出力することを特徴とする。
【0116】
前記管理手段は、前記遊技情報を機種単位で管理し、前記出力手段は、前記識別情報を機種単位で配置し、当該識別情報は、機種各々の台数に応じた大きさで配置されることを特徴とする。
【0117】
遊技機側から出力される遊技信号により特定される遊技情報を管理する管理手段と、遊技機をスペックに応じたタイプ別に分類する分類手段と、複数のタイプの遊技機を対象として、その遊技情報に対する基準情報をタイプ別に設定する設定手段と、当該タイプ別に設定される基準情報と遊技情報とを比較することによりタイプ別に遊技機を区分する区分手段と、その区分結果を把握可能な識別情報を前記比較の対象とされた遊技情報に対応する箇所に配置したグラフであって、複数のタイプを対象として当該識別情報を混合して配置したグラフを出力する出力手段と、を備えたことを特徴とする。
【0118】
前記遊技情報は、第1遊技情報と第2遊技情報とを含み、前記基準情報は、前記第1遊技情報に対する基準情報と前記第2遊技情報に対する基準情報とを含み、前記区分手段は、前記第1遊技情報と前記第2遊技情報とを各々対応する前記基準情報と比較することにより遊技機を前記タイプ別に区分し、前記出力手段は、前記第1遊技情報を第1軸、前記第2遊技情報を第2軸とし、前記識別情報を前記第1遊技情報と前記第2遊技情報とに対応する箇所に配置したグラフを出力することを特徴とする。
【0119】
前記第1遊技情報は、遊技機の稼動状況を示す遊技情報、前記第2遊技情報は、遊技機の調整状況を示す遊技情報であり、前記基準情報は、前記第1遊技情報に対する基準情報と、前記第2遊技情報に対する基準情報とを含むとともに、前記第2遊技情報の前記比較に基づく区分の数を、前記第1遊技情報の前記比較に基づく区分の数よりも多くするように、前記第2遊技情報の基準情報が多く設定されていることを特徴とする。
【0120】
前記区分手段による区分対象となる区分の内、選択された区分に属する遊技機の遊技情報を出力するための選択手段を備え、前記出力手段は、前記選択手段により第1区分が選択された場合に、更に遊技機を区分して前記遊技情報を出力する一方、第2区分が選択された場合には更に遊技機を区分することなく前記遊技情報を出力することを特徴とする。
【0121】
前記出力手段は、各区分において何れのタイプに属するかにより振分けられた遊技機数を当該区分の全遊技機数で除したタイプの割合を示すグラフを出力することを特徴とする。
【符号の説明】
【0122】
図面中、1は遊技機、5は管理装置(管理手段、設定手段、出力手段、特定手段、分類手段、区分手段、選択手段、判定手段)、81,81´,111,121,131,141,151,152,181,191,201,201´,201,221,231,241はグラフ、81a~81b´,111a,111b,151a~151d,152c,152d,181a~181dは境界線(第1境界線、第2境界線)である。