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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-20
(45)【発行日】2022-12-28
(54)【発明の名称】センサ装置
(51)【国際特許分類】
   G01D 11/30 20060101AFI20221221BHJP
【FI】
G01D11/30 S
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2019061256
(22)【出願日】2019-03-27
(65)【公開番号】P2020159948
(43)【公開日】2020-10-01
【審査請求日】2022-03-03
(73)【特許権者】
【識別番号】390037154
【氏名又は名称】大和ハウス工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100162031
【弁理士】
【氏名又は名称】長田 豊彦
(74)【代理人】
【識別番号】100175721
【弁理士】
【氏名又は名称】高木 秀文
(72)【発明者】
【氏名】門脇 昌作
(72)【発明者】
【氏名】梶 雄登
(72)【発明者】
【氏名】南川 達浩
【審査官】菅藤 政明
(56)【参考文献】
【文献】特開平10-318799(JP,A)
【文献】実開平4-36437(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01D 11/00-11/30
H05K 5/00- 5/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
住宅の内部環境を測定可能とされたセンサユニットと、
前記住宅の内部の壁体に固定されると共に、前記センサユニットが着脱可能に取り付けられ、前記センサユニットに電力を供給可能とされた電源ユニットと、
前記センサユニットを囲うように前記壁体に固定され、当該壁体に固定された状態で前記センサユニットを押圧する押圧部を有するカバー部と、
を具備し、
前記センサユニットは、
前記壁体の壁厚さ方向に直交する方向に突出すると共に前記押圧部に押圧される被押圧部を具備する、
センサ装置。
【請求項2】
前記センサユニット及び前記電源ユニットのうちの一方には、一対の係合部が設けられ、他方には、前記一対の係合部によって、前記壁体の壁厚さ方向に直交する方向に挟まれることで係合される被係合部が設けられる、
請求項1に記載のセンサ装置。
【請求項3】
前記押圧部には、前記被押圧部を受け入れる受入部が設けられている、
請求項1又は請求項2に記載のセンサ装置。
【請求項4】
前記センサユニット及び前記電源ユニットのうちの一方には、前記壁体の壁厚さ方向に突出する突部が設けられ、他方には、前記突部に対応する凹部が設けられている、
請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載のセンサ装置。
【請求項5】
前記突部は、コネクタ部であり、
前記凹部は、前記コネクタ部と接続されるポート部である、
請求項4に記載のセンサ装置。
【請求項6】
前記壁体に固定されるコンセントユニット又は前記壁体に固定されるスイッチユニットを更に具備し、
前記カバー部は、
前記コンセントユニット又は前記スイッチユニットを囲うように前記壁体に固定される、
請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載のセンサ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、住宅の内部に取り付けられるセンサ装置の技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、住宅内部の壁体に取り付けられるセンサ装置の技術は公知となっている。例えば、特許文献1に記載の如くである。
【0003】
特許文献1には、建物内部の壁面に取り付けられ、地震揺動を検知する加速度センサーが設けられた片切りスイッチが記載されている。
【0004】
上記片切りスイッチは、加速度センサーと、当該加速度センサーに電力を供給する電源部と、を備えている。ここで、上述のような片切りスイッチにおいては、メンテナンス性の観点から、加速度センサーを含む部分(センサユニット)は、電源部に対して着脱可能に取り付けられることが望ましい。
【0005】
しかしながら、センサユニットを電源部に対して着脱可能に取り付けた場合、取り付け態様によっては、電源部に対するセンサユニットのがたつきが生じ易くなり、加速度センサーの検知に影響を及ぼすおそれがある。このため、着脱可能に取り付けられたセンサユニットのがたつきを抑制することができるセンサ装置が望まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2017-188486号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、以上の如き状況を鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、電源ユニットに対して着脱可能に取り付けられたセンサユニットのがたつきを抑制することができるセンサ装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0009】
即ち、請求項1においては、住宅の内部環境を測定可能とされたセンサユニットと、前記住宅の内部の壁体に固定されると共に、前記センサユニットが着脱可能に取り付けられ、前記センサユニットに電力を供給可能とされた電源ユニットと、前記センサユニットを囲うように前記壁体に固定され、当該壁体に固定された状態で前記センサユニットを押圧する押圧部を有するカバー部と、を具備し、前記センサユニットは、前記壁体の壁厚さ方向に直交する方向に突出すると共に前記押圧部に押圧される被押圧部を具備するものである。
【0010】
請求項2においては、前記センサユニット及び前記電源ユニットのうちの一方には、一対の係合部が設けられ、他方には、前記一対の係合部によって、前記壁体の壁厚さ方向に直交する方向に挟まれることで係合される被係合部が設けられるものである。
【0011】
請求項3においては、前記押圧部には、前記被押圧部を受け入れる受入部が設けられているものである。
【0012】
請求項4においては、前記センサユニット及び前記電源ユニットのうちの一方には、前記壁体の壁厚さ方向に突出する突部が設けられ、他方には、前記突部に対応する凹部が設けられているものである。
【0013】
請求項5においては、前記突部は、コネクタ部であり、前記凹部は、前記コネクタ部と接続されるポート部であるものである。
【0014】
請求項6においては、前記壁体に固定されるコンセントユニット又は前記壁体に固定されるスイッチユニットを更に具備し、前記カバー部は、前記コンセントユニット又は前記スイッチユニットを囲うように前記壁体に固定されるものである。
【発明の効果】
【0015】
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
【0016】
請求項1においては、電源ユニットに対して着脱可能に取り付けられたセンサユニットのがたつきを抑制することができる。
【0017】
請求項2においては、センサユニットのがたつきを抑制することができる。
【0018】
請求項3においては、受入部によって被押圧部を受け入れることで、より好適にセンサユニットのがたつきを抑制することができる。
【0019】
請求項4においては、電源ユニットに対するセンサユニットの位置決めが可能となる。
【0020】
請求項5においては、コネクタ部及びポート部を利用して、電源ユニットに対するセンサユニットの位置決めが可能となる。
【0021】
請求項6においては、センサユニットを囲うカバー部と、コンセントユニット又はスイッチユニットを囲うカバー部と、を兼用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明の第一実施形態に係るセンサ装置を示した前方斜視図。
図2】センサ装置を示した分解斜視図。
図3】電源ユニットにセンサユニットを取り付けた状態を示す前方斜視図。
図4】電源ユニット及びセンサユニットを示す分解斜視図。
図5】センサユニットを示した後方斜視図。
図6】(a)電源ユニットにセンサユニットを取り付ける前の状態を示す断面図。(b)電源ユニットにセンサユニットを取り付けた状態を示す断面図。
図7】(a)取付枠にカバープレートを取り付ける前の状態を示す断面図。(b)取付枠にカバープレートを取り付けた状態を示す断面図。
図8】スイッチユニットを具備するセンサ装置を示した分解斜視図。
図9】(a)第二実施形態に係るセンサユニットを示した後方斜視図。(b)第二実施形態に係る電源ユニットを示した前方斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下では、図中の矢印に基づいて、前後方向、左右方向及び上下方向を定義して説明を行う。
【0024】
以下では、図1から図8までを用いて、本発明の第一実施形態に係るセンサ装置1について説明する。
【0025】
センサ装置1は、住宅の内部環境を測定可能なものである。センサ装置1は、図1に示すように、住宅の内部の壁体に埋め込まれるように固定される。センサ装置1は、センサユニット10、電源ユニット20、コンセントユニット30、電源ボックス40、取付枠50及びカバープレート60を具備する。
【0026】
図1から図5までに示すセンサユニット10は、住宅の内部環境を測定可能なセンサを有するものである。センサユニット10は、気圧を測定可能な気圧センサや温度を測定可能な温度センサ、揺れを測定可能な加速度センサ、人の所在を検知する人感センサを有している。なお、センサユニット10に設けられるセンサとしては、上述したものに限られず、種々のセンサを採用可能である。センサユニット10は、本体部11、被押圧部12、段部13、係合部14、突部15及びコネクタ部16を具備する。
【0027】
本体部11は、センサユニット10の大部分を構成するものである。本体部11には、上述したセンサが内蔵される。本体部11は、図4及び図5に示すように、正面視(背面視)において略矩形状とされている。また、本体部11は、厚さ方向を前後方向に沿わせた板形状とされている。本体部11は、制御部11aを有する。
【0028】
図5に示す制御部11aは、上記センサに関する処理を実行可能なものである。制御部11aは、所定の演算処理装置や記憶装置を有する。制御部11aは、プログラムや種々の情報を記憶装置に格納しており、当該プログラムや種々の情報を演算処理装置で読み込んで処理することで、センサに関する処理を実行することができる。また、制御部11aは、センサによる測定結果を記憶装置に格納可能とされている。また、制御部11aは、センサ装置1の外部の機器との通信が可能な通信装置を有する。これにより、外部の機器からの情報の受信や、当該制御部11aによる処理の結果の送信等が可能となる。
【0029】
図5から図7までに示す被押圧部12は、本体部11から、左右方向に突出する部分である。被押圧部12は、本体部11の後面に設けられる。被押圧部12は、突出方向先端部が、本体部11の側面(左面及び右面)よりも左右方向外側に位置する。被押圧部12は、平面視において、突出方向先端部が湾曲面形状とされている。被押圧部12は、本体部11の上側部に左右一対設けられる。また、被押圧部12は、本体部11の下側部に左右一対設けられる。すなわち、本実施形態では、四つの被押圧部12を設けた例を示している。
【0030】
段部13は、本体部11の後面において、後方に突出する段差を形成する部分である。段部13は、本体部11の左右方向略中央部に設けられる。また、段部13は、本体部11の略下端部から、当該本体部11の上下方向中途部に亘って設けられる。
【0031】
係合部14は、後述する電源ユニット20の被係合部25に係合する部分である。係合部14は、左右方向に離間して一対設けられる。係合部14は、段部13の左右方向両端部から、後方に突出するように設けられる。係合部14は、段部13の上下方向略中央部に設けられる。係合部14は、厚さ方向を左右方向に沿わせた略板形状とされている。一対の係合部14は、突出方向先端部が互いに離間及び近接する方向に弾性変形可能とされている。係合部14は、爪部14aを有する。
【0032】
爪部14aは、係合部14の後部において、左右方向内側に向かって突出する部分である。爪部14aは、平面視において、突出方向先端側に向かうに従い先細り形状となるような傾斜面により構成される。
【0033】
突部15は、段部13の後面において後方に突出する部分である。突部15は、段部13の左右方向略中央部に設けられる。また、突部15は、段部13の上側部に設けられる。突部15は、略四角錐台形状とされている。
【0034】
図5に示すコネクタ部16は、センサユニット10を、当該センサユニット10の外部の機器(後述する接続部22)に対して接続するための部分である。コネクタ部16は、後述する電源ユニット20のポート部27と接続される。コネクタ部16を介して、後述する電源ユニット20からセンサユニット10への電力の供給が可能とされる。コネクタ部16は、段部13の後面において後方に突出するように設けられる。図例では、コネクタ部16は、突部15の下方に設けられている。
【0035】
図3図4図6及び図7に示す電源ユニット20は、壁体に固定されると共に、センサユニット10が着脱可能に取り付けられるものである。電源ユニット20は、系統電源等の所定の電力供給源から供給された電力を、センサユニット10に対して供給可能とされている。電源ユニット20は、電源部21及び接続部22を具備する。
【0036】
図3及び図4に示す電源部21は、センサユニット10に電力を供給するものである。電源部21は、壁体の内部に配置された所定の配線を介して、電力供給源に接続される。電源部21は、電力供給源からの電力を蓄電可能とされている。これにより、電源部21は、停電により系統電源等からの電力の供給が停止した場合でも、センサユニット10に電力を供給することができる。電源部21は、正面視において略矩形状とされている。
【0037】
接続部22は、センサユニット10が接続されるものである。接続部22は、電源部21の前方に設けられ、当該電源部21を介した電力が供給される。接続部22は、本体部23、段部24、被係合部25、凹部26及びポート部27を具備する。
【0038】
本体部23は、接続部22の大部分を構成するものである。本体部23は、厚さ方向を前後方向(壁体の厚さ方向)に沿わせた板形状とされている。本体部23は、正面視において、電源部21に概ね対応した略矩形状とされている。
【0039】
段部24は、本体部23の前面において、前方に突出する段差を形成する部分である。段部24は、本体部23の左右方向略中央部に設けられる。また、段部24は、本体部23の略上端部から、当該本体部23の上下方向中途部に亘って設けられる。
【0040】
被係合部25は、センサユニット10の係合部14が係合される部分である。被係合部25は、係合部14に対応するように、段部24の左右方向両端部に設けられる。被係合部25は、図4に示すように、段部24の左右方向両端部における上下方向略中央部を切り欠いた形状とされている。被係合部25は、図6(b)に示すように、一対の係合部14に、左右方向に挟まれることで係合される。これにより、電源ユニット20に対するセンサユニット10の左右方向の移動が抑制される。被係合部25が係合部14に係合された状態では、段部24の前面と、段部13の後面と、が当接する。これにより、電源ユニット20に対するセンサユニット10の後方への移動が抑制される。また、被係合部25は、凹溝部25a及び前壁部25bを有する。
【0041】
図4及び図6に示す凹溝部25aは、被係合部25において左右方向中央側に向けてへこむように(凹形状となるように)形成される部分である。凹溝部25aは、係合部14の爪部14aに対応する位置に設けられる。凹溝部25aに爪部14aが嵌合されることで、電源ユニット20に対するセンサユニット10の前方への移動が抑制される。以上のように、係合部14が被係合部25に係合することで、電源ユニット20に対してセンサユニット10が取り付けられる。
【0042】
前壁部25bは、凹溝部25aの前側の壁部を構成するものである。前壁部25bは、凹溝部25aの底面から左右方向外側に突出するように設けられる。
【0043】
図4に示す凹部26は、段部24の前面に設けられた部分である。凹部26は、前方に開口するように設けられる。凹部26は、段部24の左右方向略中央部に設けられる。また、凹部26は、段部24の上側部に設けられる。凹部26は、突部15に対応した略四角錐台形状とされている。凹部26は、係合部14が被係合部25に係合した状態で、突部15が嵌合される。
【0044】
凹部26に突部15を嵌合させた状態では、電源ユニット20に対するセンサユニット10の上下方向や左右方向の移動が抑制される。これにより、電源ユニット20に対するセンサユニット10のがたつきを抑制することができる。また、上記構成としたことで、凹部26及び突部15を、電源ユニット20に対してセンサユニット10を取り付ける際の位置決めとして利用することができる。
【0045】
ポート部27は、センサユニット10のコネクタ部16に接続される部分である。ポート部27は、段部24の前面に設けられる。ポート部27は、前方に開口するように設けられ、コネクタ部16が挿通される差込口を構成する。図例では、ポート部27は、凹部26の下方に設けられている。ポート部27を介して、電源ユニット20の電源部21からセンサユニット10への電力の供給が可能となる。
【0046】
上述の如きセンサユニット10は、以下のようにして、電源ユニット20に対して取付可能である。
【0047】
まず、図6(a)に示すように、センサユニット10の突部15を、電源ユニット20の凹部26に嵌合させるように、電源ユニット20に対するセンサユニット10の位置決め行う。
【0048】
次に、センサユニット10を、電源ユニット20に対して近接するように後方に移動させる。この際、係合部14の突出方向先端部(爪部14a)が、被係合部25の前壁部25bに当接すると共に、一対の係合部14の突出方向先端部が互いに離間するように変形する。また、更にセンサユニット10を後方に移動させることで、爪部14aが、前壁部25bを乗り越え、図6(b)に示すように、当該爪部14aが凹溝部25aに嵌合する。これにより、センサユニット10は電源ユニット20に対して取り付けられる。
【0049】
また、電源ユニット20に取り付けられたセンサユニット10を、一定以上の力で前方に移動させれば、一対の係合部14の突出方向先端部が互いに離間するように変形すると共に、爪部14aが、前壁部25bを乗り越え、当該爪部14aが凹溝部25aから外れる。これにより、センサユニット10を、電源ユニット20に対して取り外すことができる。すなわち、センサユニット10は、前後方向に移動することで電源ユニット20に対する着脱が可能となる。
【0050】
図2に示すコンセントユニット30は、電力を取り出す受け口を構成するものである。コンセントユニット30は、壁体に設けられる配線器具として設置される。コンセントユニット30は、電源ユニット20の下方に配置される。コンセントユニット30は、電源部31、コンセント部32及びコンセントプレート33を具備する。
【0051】
電源部31は、壁体の内部に配置された所定の配線を介して、電力供給源に接続されるものである。電源部31は、壁体に固定される。電源部31は、正面視において略矩形状とされている。
【0052】
コンセント部32は、所定の差込プラグが接続される(差し込まれる)部分である。コンセント部32は、電源部31の前方に設けられる。コンセント部32は、正面視において略矩形状とされている。図例では、コンセント部32は、電源部31よりも左右寸法が小さく形成されている。
【0053】
コンセントプレート33は、コンセント部32の側周面(上面、下面、左右両側面)を囲うものである。コンセントプレート33は、四方枠形状とされている。コンセントプレート33を設けることで、電源部31等、コンセント部32の周囲の部分を覆うことができる。コンセントプレート33は、後述する取付枠50に取り付けられる。
【0054】
電源ボックス40は、壁体に固定されるものである。電源ボックス40は、図1に示すように、壁面に形成された開口を介して、壁体の内部において桟木等の下地に固定される。電源ボックス40は、四方枠形状とされている。電源ボックス40は、四方枠を構成する上辺部及び下辺部のそれぞれに、止具が挿通される止具挿通孔41が設けられている。止具挿通孔41は、上辺部及び下辺部を前後方向に貫通するように設けられている。
【0055】
図2及び図7に示す取付枠50は、電源ユニット20及びコンセントユニット30を保持するものである。取付枠50は、四方枠形状とされている。取付枠50は、枠内の上側部において、電源ユニット20が所定の取付手段を介して取り付けられる。また、取付枠50は、枠内の下側部において、コンセントユニット30が所定の取付手段を介して取り付けられる。取付枠50は、電源ボックス40に固定される。取付枠50は、止具挿通孔51及び被係合部52を具備する。
【0056】
止具挿通孔51は、止具が挿通される孔である。止具挿通孔51は、取付枠50の上辺部及び下辺部のそれぞれに、当該上辺部及び当該下辺部を前後方向に貫通するように形成される。止具挿通孔51は、正面視において、電源ボックス40の止具挿通孔41と重複する。取付枠50の止具挿通孔51及び電源ボックス40の止具挿通孔41に止具を挿通することで、取付枠50及び電源ボックス40を一体的に固定することができる。これにより、取付枠50及び電源ボックス40を介して、電源ユニット20及びコンセントユニット30を壁体に固定することができる。
【0057】
被係合部52は、後述するカバープレート60の係合部62が係合されるものものである。被係合部52は、取付枠50の前面において前方に開口するように設けられる。被係合部52は、取付枠50の上辺部の左右方向両端部及び下辺部の左右方向両端部にそれぞれ一対設けられる。すなわち、被係合部52は、正面視において、取付枠50の四隅に設けられる。
【0058】
図2及び図7に示すカバープレート60は、センサユニット10及びコンセントプレート33(コンセントユニット30)を囲うものである。カバープレート60は、四方枠形状とされている。カバープレート60は、取付枠50を覆うように、当該取付枠50に固定される。カバープレート60は、前面部61、側面部63及び押圧部64を具備する。
【0059】
前面部61は、カバープレート60の前面を構成する部分である。前面部61は、取付枠50の前面を覆うように設けられる。前面部61は、正面視において、取付枠50の前面に対応した形状とされる。前面部61は、係合部62を有する。
【0060】
係合部62は、取付枠50の被係合部52に係合する部分である。係合部62は、前面部61の後面から後方に突出するように設けられる。係合部62は、被係合部52に対応する位置に設けられる。すなわち、係合部62は、上辺部の左右方向両端部及び下辺部の左右方向両端部にそれぞれ一対設けられる。係合部62は、厚さ方向を左右方向に沿わせた略板形状とされている。一対の係合部62は、突出方向先端部が互いに離間及び近接する方向に弾性変形可能とされている。係合部62は、爪部62aを有する。
【0061】
爪部62aは、係合部62の後部において、左右方向内側に向かって突出する部分である。爪部62aは、平面視において、突出方向先端側に向かうに従い先細り形状となるような傾斜面により構成される。爪部62aが、被係合部52に対して係合することで、取付枠50に対してカバープレート60が取り付けられる。
【0062】
側面部63は、カバープレート60の外周面(上面、下面、左右両側面)を構成する部分である。側面部63は、前面部61の外周縁部から後方に突出するように設けられる。側面部63は、上記外周縁部の全周に亘って設けられる。側面部63は、取付枠50の外周面(上面、下面、左右両側面)を覆うように設けられる。
【0063】
押圧部64は、カバープレート60の内周面を構成する部分である。押圧部64は、前面部61の内周縁部から後方に突出するように設けられる。押圧部64は、上記内周縁部の全周に亘って設けられる。押圧部64は、カバープレート60が取付枠50に対して取り付けられた状態で、突出方向先端部が、センサユニット10の被押圧部12を押圧する。押圧部64は、受入部65を具備する。
【0064】
受入部65は、被押圧部12を受け入れる部分である。受入部65は、被押圧部12に対応する位置に設けられる。すなわち、本実施形態では、四つの受入部65が設けられる。受入部65は、押圧部64の突出方向先端部を、左右方向内側及び後方に開口するように切り欠いた形状とされている。また、受入部65は、被押圧部12に対応した形状とされている。
【0065】
カバープレート60が取付枠50に対して取り付けられた状態では、図7(b)に示すように、被押圧部12の左右方向外側に突出した部分が、受入部65に受け入れられる。この状態では、受入部65の後面(底面)が、被押圧部12の前面を押圧する。これにより、電源ユニット20に対するセンサユニット10のがたつきを抑制することができる。また、電源ユニット20に対するセンサユニット10の外れ(抜け)を抑制することができる。
【0066】
また、受入部65が被押圧部12を受け入れた状態では、受入部65の左右方向内側面と被押圧部12の突出方向先端面(左右方向外側面)とが当接する。これにより、電源ユニット20に対するセンサユニット10の左右方向のがたつきを抑制することができる。
【0067】
また、受入部65が被押圧部12を受け入れた状態では、受入部65の上面及び下面と被押圧部12の上面及び下面とが当接する。これにより、電源ユニット20に対するセンサユニット10の上下方向のがたつきを抑制することができる。
【0068】
なお、上述した例では、取付枠50に、コンセントユニット30を取り付けた例を示したが、このような態様に限られない。例えば、図8に示すように、コンセントユニット30に代えてスイッチユニット30Aを設けた構成としてもよい。
【0069】
スイッチユニット30Aは、照明等の所定の電化製品の操作を行うものである。スイッチユニット30Aは、電源ユニット20の下方に配置される。スイッチユニット30Aは、電源部31A、スイッチ部32A及びスイッチプレート33Aを具備する。
【0070】
電源部31Aは、コンセントユニット30の電源部31と同様、壁体の内部に配置された所定の配線を介して、電力供給源に接続されるものである。電源部31Aは、壁体に固定される。電源部31Aは、正面視において略矩形状とされている。
【0071】
スイッチ部32Aは、押圧されることで、所定の電化製品に対するオンオフ等の操作が可能とされた部分である。スイッチ部32Aは、正面視において略矩形状とされている。
【0072】
スイッチプレート33Aは、スイッチ部32Aの前面を覆うものである。スイッチプレート33Aは、厚さ方向を前後方向に沿わせた略板形状とされている。スイッチプレート33Aは、取付枠50に取り付けられる。
【0073】
取付枠50に対してカバープレート60が取り付けられた状態では、スイッチプレート33Aは、カバープレート60によって囲われる。
【0074】
上述したように、本実施形態では、共通のカバープレート60によって、コンセントユニット30又はスイッチプレート33Aと、センサユニット10と、を囲う構成としている。
【0075】
また、カバープレート60の押圧部64は、センサユニット10のみならず、コンセントプレート33及びスイッチプレート33Aを押圧することも可能である。この場合は、コンセントプレート33及びスイッチプレート33Aに、被押圧部12と概ね同様な被押圧部を設け、押圧部64に、当該被押圧部を受け入れ可能な受入部を設けるようにしてもよい。
【0076】
以上の如く、本実施形態に係るセンサ装置1は、
住宅の内部環境を測定可能とされたセンサユニット10と、
前記住宅の内部の壁体に固定されると共に、前記センサユニット10が着脱可能に取り付けられ、前記センサユニット10に電力を供給可能とされた電源ユニット20と、
前記センサユニット10を囲うように前記壁体に固定され、当該壁体に固定された状態で前記センサユニット10を押圧する押圧部64を有するカバープレート60(カバー部)と、
を具備し、
前記センサユニット10は、
前記壁体の壁厚さ方向に直交する方向に突出すると共に前記押圧部64に押圧される被押圧部12を具備するものである。
【0077】
このように構成することにより、電源ユニット20に対して着脱可能に取り付けられたセンサユニット10のがたつきを抑制することができる。すなわち、電源ユニット20に対してセンサユニット10を着脱可能としながらも、カバープレート60の押圧部64によって、センサユニット10を押圧することで、センサユニット10のがたつきを抑制することができる。また、電源ユニット20に対するセンサユニット10の外れ(抜け)を抑制することができる。また、壁厚さ方向に直交する方向に突出する被押圧部12を設けたことで、押圧部64によって押圧させ易い構成とすることができ、より好適にセンサユニット10のがたつきを抑制することができる。
【0078】
また、前記センサユニット10及び前記電源ユニット20のうちの一方には、一対の係合部14が設けられ、他方には、前記一対の係合部14によって、前記壁体の壁厚さ方向に直交する方向に挟まれることで係合される被係合部25が設けられるものである。
【0079】
このように構成することにより、センサユニット10のがたつきを抑制することができる。すなわち、一対の係合部14を被係合部25に係合させることで、センサユニット10の壁厚さ方向に直交する方向のがたつきを抑制することができる。
【0080】
また、前記押圧部64には、前記被押圧部12を受け入れる受入部65が設けられているものである。
【0081】
このように構成することにより、受入部65によって被押圧部12を受け入れることで、より好適にセンサユニット10のがたつきを抑制することができる。
【0082】
また、前記センサユニット10及び前記電源ユニット20のうちの一方には、前記壁体の壁厚さ方向に突出する突部15が設けられ、他方には、前記突部15に対応する凹部26が設けられているものである。
【0083】
このように構成することにより、電源ユニット20に対するセンサユニット10の位置決めが可能となる。また、電源ユニット20に対するセンサユニット10の壁厚さ方向に直交する方向のがたつきを抑制することができる。
【0084】
また、センサ装置1は、前記壁体に固定されるコンセントユニット30又は前記壁体に固定されるスイッチユニット30Aを更に具備し、
前記カバープレート60は、
前記コンセントユニット30又は前記スイッチユニット30Aを囲うように前記壁体に固定されるものである。
【0085】
このように構成することにより、センサユニットを囲うカバープレート60と、コンセントユニット30又はスイッチユニット30Aを囲うカバープレート60と、を兼用することができる。
【0086】
なお、本実施形態に係るカバープレート60は、本発明に係るカバー部の実施の一形態である。
【0087】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能である。例えば、センサ装置1を、図9に示す本発明の第二実施形態に係る構成としてもよい。
【0088】
第二実施形態に係るセンサ装置1は、センサユニット10及び電源ユニット20の構成が、上記第一実施形態と異なる。具体的には、第二実施形態に係るセンサ装置1は、センサユニット10に突部15を設けず、また、電源ユニット20に凹部26を設けていない点で上記第一実施形態と異なる。
【0089】
また、本実施形態では、センサユニット10の本体部11において、上記第一実施形態において突部15が設けられていた部分に、コネクタ部16を設けている。また、電源ユニット20の本体部23において、凹部26が設けられていた部分に、ポート部27を設けている。第二実施形態に係るセンサ装置1は、上述した構成を除いて、上記第一実施形態に係るセンサ装置1と概ね同様である。
【0090】
上記構成としたことで、コネクタ部16及びポート部27を、電源ユニット20に対するセンサユニット10の位置決めとして利用することができる。また、突部15及び凹部26を設けない構成としたことで、構成の簡略化を図ることができる。
【0091】
なお、本実施形態で示した、コネクタ部16及びポート部27の位置は一例であり、コネクタ部16及びポート部27を設ける位置としては、種々の態様を採用可能である。
【0092】
以上の如く、本実施形態に係るセンサ装置1は、
前記突部は、コネクタ部16であり、
前記凹部は、前記コネクタ部16と接続されるポート部27であるものである。
【0093】
このように構成することにより、コネクタ部16及びポート部27を利用して、電源ユニット20に対するセンサユニット10の位置決めが可能となる。
【0094】
なお、上記第一実施形態では、センサユニット10に突部15を設け、電源ユニット20に凹部26を設けた例を示したが、このような構成に限られない。例えば、センサユニット10に凹部26を設け、電源ユニット20に突部15を設けた構成としてもよい。
【0095】
また、上記各実施形態では、センサユニット10にコネクタ部16を設け、電源ユニット20にポート部27を設けた例を示したが、このような構成に限られない。例えば、センサユニット10にポート部27を設け、電源ユニット20にコネクタ部16を設けた構成としてもよい。また、コネクタ部16及びポート部27を設けない構成としてもよい。
【0096】
また、上記各実施形態では、センサユニット10に係合部14を設け、電源ユニット20に被係合部25を設けた例を示したが、このような構成に限られない。例えば、センサユニット10に被係合部25を設け、電源ユニット20に係合部14を設けた構成としてもよい。
【0097】
また、上記各実施形態では、係合部14を被係合部25に係合させることで、電源ユニット20に対してセンサユニット10を取り付ける構成としたが、このような態様に限られない。例えば、所定のスライド手段を介して電源ユニット20に対してセンサユニット10をスライドさせて取り付ける構成としてもよく、電源ユニット20に対するセンサユニット10の取付態様としては、種々の態様を採用可能である。
【0098】
また、上記各実施形態では、押圧部64に受入部65を設けた例を示したが、このような態様に限られない。例えば、押圧部64に受入部65を設けない構成としてもよい。
【0099】
また、上記各実施形態では、コンセントユニット30又はスイッチユニット30Aを具備すると共に、カバープレート60を、コンセントユニット30又はスイッチユニット30Aを囲うように壁体に固定される構成としたが、このような態様に限られない。例えば、壁体に埋め込み状に設けられる種々の機器を、カバープレート60の枠内に配置し、センサ装置1と一体に設けるようにしてもよい。また、センサユニット10及び電源ユニット20のみをカバープレート60の枠内に配置するようにしてもよい。
【0100】
また、上記各実施形態では、センサユニット10に制御部11aを内蔵させる構成としたが、このような態様に限られない。例えば、電源ユニット20に制御部11aを内蔵させる構成としてもよい。この場合は、コネクタ部16及びポート部27を介して、センサユニット10(本体部11)が内蔵するセンサによる測定結果を、電源ユニット20の制御部11aに送信する構成を採用可能である。
【符号の説明】
【0101】
1 センサ装置
10 センサユニット
12 被押圧部
14 係合部
15 突部
16 コネクタ部
20 電源ユニット
25 被係合部
26 凹部
27 ポート部
30 コンセントユニット
30A スイッチユニット
60 カバープレート(カバー部)
64 押圧部
65 受入部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9