(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-20
(45)【発行日】2022-12-28
(54)【発明の名称】保守計画装置及び保守計画方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/00 20120101AFI20221221BHJP
【FI】
G06Q10/00 300
(21)【出願番号】P 2019112124
(22)【出願日】2019-06-17
【審査請求日】2021-11-05
(73)【特許権者】
【識別番号】000005108
【氏名又は名称】株式会社日立製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110001678
【氏名又は名称】藤央弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】山城 昌雄
(72)【発明者】
【氏名】大塚 理恵子
【審査官】関 博文
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-218728(JP,A)
【文献】特開2014-106656(JP,A)
【文献】特開2011-253393(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0173329(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサとメモリを有して保守計画を管理する保守計画装置であって、
保守計画の変更内容を受け付けて、予め設定された保守計画データを読み込んで前記保守計画の変更内容を割り当てた保守計画変更パターンを複数生成する変更パターン生成部と、
前記保守計画変更パターン毎に、保守計画変更コストを算出するコスト算出部と、
前記保守計画変更コストが最小となる保守計画変更パターンを保守計画変更案として選択する保守計画再作成部と、を有
し、
前記変更パターン生成部は、
前記保守計画を実施する日時を設定し、
前記コスト算出部は、
前記保守計画変更案を通知する日時と、前記保守計画を実施する日時の差分に基づいて前記保守計画変更コストを算出することを特徴とする保守計画装置。
【請求項2】
請求項1に記載の保守計画装置であって、
前記コスト算出部は、
前記保守計画変更パターン毎に作業員を割り当てたスケジュールを作業員割り当てパターンとして生成し、作業員割り当てパターンから予め設定されたモデルに基づいて前記保守計画変更コストを算出し、
前記保守計画再作成部は、
前記保守計画変更コストが最小となる保守計画変更パターンを選択することを特徴とする保守計画装置。
【請求項3】
請求項2に記載の保守計画装置であって、
前記変更パターン生成部は、
ひとつの前記保守計画の変更内容に対して複数の保守計画変更パターンを生成し、
前記コスト算出部は、
ひとつの前記保守計画変更パターンに対して複数の前記作業員割り当てパターンを生成することを特徴とする保守計画装置。
【請求項4】
請求項2に記載の保守計画装置であって、
前記コスト算出部は、
前記作業員割り当てパターンに対する前記作業員の負荷を前記保守計画変更コストとして算出することを特徴とする保守計画装置。
【請求項5】
請求項2に記載の保守計画装置であって、
前記コスト算出部は、
前記作業員割り当てパターンで必要とされる経費を前記保守計画変更コストとして算出することを特徴とする保守計画装置。
【請求項6】
請求項2に記載の保守計画装置であって、
前記コスト算出部は、
前記作業員割り当てパターンで生じるリスクを前記保守計画変更コストとして算出することを特徴とする保守計画装置。
【請求項7】
プロセッサとメモリを有する計算機で保守計画を管理する保守計画方法であって、
前記計算機が、保守計画の変更内容を受け付けて、予め設定された保守計画データを読み込んで前記保守計画の変更内容を割り当てた保守計画変更パターンを複数生成する変更パターン生成ステップと、
前記計算機が、前記保守計画変更パターン毎に、保守計画変更コストを算出するコスト算出ステップと、
前記計算機が、保守計画変更コストが最小となる保守計画変更パターンを保守計画変更案として選択する保守計画再作成ステップと、
を含み、
前記変更パターン生成ステップは、
前記保守計画を実施する日時を設定し、
前記コスト算出ステップは、
前記保守計画変更案を通知する日時と、前記保守計画を実施する日時の差分に基づいて前記保守計画変更コストを算出することを特徴とする保守計画方法。
【請求項8】
請求項7に記載の保守計画方法であって、
前記コスト算出ステップは、
前記保守計画変更パターン毎に作業員を割り当てたスケジュールを作業員割り当てパターンとして生成し、作業員割り当てパターンから予め設定されたモデルに基づいて前記保守計画変更コストを算出し、
前記保守計画再作成ステップは、
前記保守計画変更コストが最小となる保守計画変更パターンを選択することを特徴とする保守計画方法。
【請求項9】
請求項8に記載の保守計画方法であって、
前記変更パターン生成ステップは、
ひとつの前記保守計画の変更内容に対して複数の保守計画変更パターンを生成し、
前記コスト算出ステップは、
ひとつの前記保守計画変更パターンに対して複数の前記作業員割り当てパターンを生成することを特徴とする保守計画方法。
【請求項10】
請求項8に記載の保守計画方法であって、
前記コスト算出ステップは、
前記作業員割り当てパターンに対する前記作業員の負荷を前記保守計画変更コストをとして算出することを特徴とする保守計画方法。
【請求項11】
請求項8に記載の保守計画方法であって、
前記コスト算出ステップは、
前記作業員割り当てパターンで必要とされる経費を前記保守計画変更コストとして算出することを特徴とする保守計画方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、機器の故障や異常検知などに基づいて保守計画を変更する装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
機械や装置などの保守を行う方法として、時間基準保全(TBM:Time Based Maintenance)と状態基準保全(CBM:Condition Based Maintenance)の2つの手法が良く知られている。
【0003】
TBMでは予め決められた保守期間に対し、周期的に計画を作成して保守を行う。CBMではカメラやセンサ等で日々装置の状態を監視し、保守の必要性を逐次判断することで、動的に計画を作成して保守を行う。
【0004】
現在の保守計画はTBMが主流となっているが、将来的には、よりメンテナンスコストが低い(メンテナンス頻度が下がる)とされるCBMに置き換わっていくことが予想されている。
【0005】
TBMからCBMへの移行に関し、CBMで優先すべき対象設備を把握する手法として、例えば、次のような方法が提案されている。
【0006】
特許文献1では、センサ等から取得した設備の劣化状態からリスク値を予測し、あるエリアにおけるリスク許容値に対し、各設備のリスク合計値が許容値を上回るかどうかを判断基準とし、メンテナンス計画を策定している。
【0007】
その際、CBMを活用してリスク合計値が許容範囲内に納まるようにメンテナンス優先度を変更している。また、リスク合計値が許容範囲内であればTBMによる保守を優先して行うとしている。
【0008】
特許文献2では、動的に保守計画を変更する方法が示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【文献】特開2016-224539号公報
【文献】特開2011-170705号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上記特許文献1におけるリスク値の予測結果は逐次的に変動することが考えられる。例えば、災害等の影響により、リスク値が大きく上昇する可能性があり得る。その場合、当日や翌日の保守計画を迅速に変更する必要がある。しかしながら、特許文献1では計画変更を動的かつ低コストに行う手法に関する記述はない。
【0011】
また、特許文献2では、保守計画の変更(追加)に関し、追加する作業情報及びタイミング制約情報に基づき、新たな作業を実行するべきタイミングの候補日を決定している。しかしながら、計画変更に伴い、どれくらいの追加コストが発生するかを評価することはできていない。
【0012】
そこで、本発明は、保守計画業務において、保守対象の状況又は状態が変化した際の保守計画変更に対して、計画変更を動的かつ低コストに行うことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、プロセッサとメモリを有して保守計画を管理する保守計画装置であって、保守計画の変更内容を受け付けて、予め設定された保守計画データを読み込んで前記保守計画の変更内容を割り当てた保守計画変更パターンを複数生成する変更パターン生成部と、前記保守計画変更パターン毎に、保守計画変更コストを算出するコスト算出部と、前記保守計画変更コストが最小となる保守計画変更パターンを保守計画変更案として選択する保守計画再作成部と、を有し、前記変更パターン生成部は、前記保守計画を実施する日時を設定し、前記コスト算出部は、前記保守計画変更案を通知する日時と、前記保守計画を実施する日時の差分に基づいて前記保守計画変更コストを算出する。
【発明の効果】
【0014】
本発明は、保守対象の状況又は状態が変化した際の保守計画の変更内容に対し、計画変更を動的かつ低コストで行うことができる。また、保守作業員への負担を考慮したコストモデルを用いることによって、作業負担の少ない保守計画変更を行うことができ、作業員の満足度を向上させることもできる。
【0015】
本明細書において開示される主題の、少なくとも一つの実施の詳細は、添付されている図面と以下の記述の中で述べられる。開示される主題のその他の特徴、態様、効果は、以下の開示、図面、請求項により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の実施例を示し、保守計画装置の構成の一例を示すブロック図である。
【
図2】本発明の実施例を示し、保守対象の異常検知手順のフローチャートである。
【
図3】本発明の実施例を示し、保守計画変更パターン生成手順のフローチャートである。
【
図4A】本発明の実施例を示し、追加保守リストの一例を示す図である。
【
図4B】本発明の実施例を示し、保守計画データの一例を示す図である。
【
図4C】本発明の実施例を示し、保守計画パターンの一例を示す図である。
【
図5】本発明の実施例を示し、保守計画変更コスト算出手順のフローチャートである。
【
図6】本発明の実施例を示し、保守作業員情報の一例を示す図である。
【
図7】本発明の実施例を示し、保守作業員割り当てパターンの一例を示す図である。
【
図8】本発明の実施例を示し、保守計画変更コストモデルの一例を示す図である。
【
図9】本発明の実施例を示し、保守計画変更コスト計算結果の一例を示す図である。
【
図10】本発明の実施例を示し、保守計画再作成手順のフローチャートである。
【
図11】本発明の実施例を示し、保守計画再作成画面の一例を示す図である。
【
図12】本発明の実施例を示し、作業の内容を変更した場合の差分日時と計画変更コストの関係を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以降、本発明を実施するための形態(「本実施例」という)を、図等を参照しながら説明する。
【0018】
<保守計画装置>
図1に沿って、保守計画装置1の構成等を説明する。保守計画装置1は、周知又は公知のコンピュータである。
【0019】
保守計画装置1は、中央制御装置11と、キーボードやマウス等の入力装置12と、ディスプレイ等の出力装置13と、通信装置14と、主記憶装置15と、補助記憶装置16を有する。これらはバスによって相互に接続されている。
【0020】
主記憶装置15は、異常検知部21と、保守計画変更パターン生成部22と、保守計画変更コスト算出部23と、保守計画再作成部24をプログラムとして格納する。以降、“○○部は”と主体を記した場合は、中央制御装置11が、補助記憶装置16から各プログラムを読み出し、主記憶装置15にロードしたうえで、各プログラムの機能(詳細後記)を実現するものとする。なお、中央制御装置11は、プロセッサなどの演算装置を含む処理の主体である。
【0021】
補助記憶装置16は、追加保守リスト31と、保守計画データ32と、保守計画変更パターン33と、保守作業員情報34と、保守計画変更コストモデル35と、保守計画変更案36と、モニタリングデータ37を記憶する。
【0022】
保守計画装置1は、通信装置14からネットワーク4を介して、外部システム2及び外部サーバ3と通信可能である。ここで、外部システム2とは、例えばセンサデータを管理するIoTネットワークであり、一定間隔で特定のセンサ情報を受け取ってもよい。
【0023】
また、外部システム2として保守作業員管理システム(図示省略)と接続し、保守計画データの取得や個々の作業員に対して保守作業の変更内容を通知してもよい。
【0024】
外部サーバ3とは、例えば、保守計画の変更履歴を蓄積するサーバであり、蓄積された過去のデータを活用し、保守変更のコストモデルを生成してもよい。また、保守計画装置1は、必要に応じてカレンダー情報を外部サーバ3から取得してもよい。
【0025】
なお、上記では、保守計画変更コスト算出部23と保守計画再作成部24を分離した例を示したが、ひとつの機能部(例えば、保守計画変更コスト算出部23)として纏めてもよい。
【0026】
<異常検知部>
図2に沿って、異常検知の手順を説明する。この処理は、所定の周期で実行してもよいし、保守計画装置1のユーザからの指令に応じて実行することができる。
【0027】
本実施例における“異常”とは、不慮の故障や経年劣化により保守対象が正常運行(稼働)できないリスクが高まり、保守が必要と判断される状態のことを言う。なお、“異常”とは、必ずしも故障している状態ではなく、現在は正常であっても故障の予兆が検出された場合も含む。
【0028】
ステップS201において、異常検知部21は、モニタリングデータ37を取得する。モニタリングデータ37とは保守対象の状態を監視したデータであり、ネットワーク4を介して、外部システム2や外部サーバ3から取得してもよい。なお、本実施例では、外部システム2から取得しておいたモニタリングデータ37を利用する例を示す。また、異常の検知を行うモニタリングデータ37の範囲は、予め設定された範囲や、保守計画装置1のユーザが指定した範囲を用いればよい。
【0029】
ステップS202において、異常検知部21は、モニタリングデータ37の値が所定のしきい値を超えているか否かを判定する。しきい値とは異常として判断する境界の値であり、劣化の評価実験や過去の経験則から設定してもよい。異常検知部21は、モニタリングデータ37の値が所定のしきい値以下の場合には、処理を終了する。
【0030】
モニタリングデータ37の数値がしきい値を超えていた場合、ステップS203において、異常検知部21は、保守の緊急度を評価する(S202)。保守の緊急度とは、保守の期日を決めるための尺度であり、例えば、故障であれば即日保守(修理)が必要と判断してもよいし、故障の恐れありという判定の場合は、3日以内に保守を行うと判断してもよい。この場合は、モニタリングデータ37のしきい値を複数設けることで「故障」と「故障の予兆」を分けて判定してもよいし、モニタリングデータ37の時系列の波形(値の変化)から判定してもよい。
【0031】
また、モニタリングデータ37を保守計画装置1のユーザが直接モニタリングデータ37を監視し、保守の期日を決めてもよい。そして、ステップS204において、異常検知部21は、保守対象を追加保守リスト31に追加する。追加保守リストの詳細は後述する。また、モニタリングデータ37のしきい値は、保守対象の種類等に応じてそれぞれ設定すればよい。
【0032】
上記処理によって、異常検知部21は、しきい値を超えた保守対象に対する作業内容を追加保守リスト31へ加えていく。異常検知部21は、例えば、保守対象が部品の場合、しきい値を超えたモニタリングデータ37のID等から部品を特定し、「故障」であれば作業内容を「交換」と決定し、「予兆」であれば作業内容を「点検」に決定する。なお、この場合モニタリングデータ37と部品を関連付ける部品マスタ(図示省略)と、部品と作業内容から作業時間と作業員数が設定された作業時間マスタ(図示省略)を異常検知部21が参照して、保守内容と推定作業時間及び作業員数を決定すればよい。
【0033】
<保守計画変更パターン生成部>
図3に沿って、保守計画変更パターンの生成手順を説明する。この処理は上記異常検知処理の後に開始される。
【0034】
ステップS301において、保守計画変更パターン生成部22は、追加保守リスト31の更新情報を取得する。以下では、追加保守リストに更新があったものとして説明する。ステップS302において、保守計画変更パターン生成部22は、保守実行までの猶予を判定する。
【0035】
保守実行までの猶予とは、例えば、保守対象の保守の期日(開始日時)が当日であれば0日、3日後であれば3日といった現在の時刻から期日までの差分日時である。次にステップS303において、保守計画変更パターン生成部22は、現時点の保守計画データ32を取得する。
【0036】
そして、保守計画変更パターン生成部22は、ステップS304において、保守実行までの猶予期間の範囲内で保守計画変更パターン33を複数生成する。保守計画データ32及び保守計画変更パターン33の詳細は後述する。
【0037】
なお、保守計画変更パターン生成部22は、追加保守リスト31で未処理のエントリについて上記処理を実行し、追加保守リスト31のエントリ毎に保守計画変更パターン33を複数生成する。
【0038】
<追加保守リスト>
追加保守リスト31は、異常検知部21の出力データである。
図4Aに沿って、追加保守リスト31を説明する。
【0039】
追加保守リスト31においては、追加保守作業101には、保守作業名が格納され、保守内容102には、保守内容が格納され、推定作業時間103には、保守作業開始から終了までに要する時間が格納され、保守期限までの猶予日数104には、現時刻から保守実行までの猶予日時が格納され、必要作業員105には、必要な作業員の数が格納されている。
【0040】
これらの保守に関わるデータはモニタリングデータ37と紐づけて保守計画装置1内に保有してもよいし、モニタリングデータ37と紐づけて外部システム2から取得してもよい。
【0041】
<保守計画データ>
保守計画データ32は、保守計画変更パターン生成部22への入力データである。
図4Bに沿って、保守計画データ32を説明する。保守計画データ32においては、保守日201には、保守を実行する日付が格納され、保守作業202には、保守作業名が格納され、作業開始時間203には、保守日における各保守作業の作業開始時間が格納され、作業終了時間204には、保守日における各保守作業の作業終了時間が格納され、必要作業員205には、必要とされる作業員の数が格納されている。これら作業員及び作業に関わるデータは、ユーザが作成して保守計画装置1内に保有してもよいし、外部システム2から取得してもよい。
【0042】
<保守計画変更パターン>
保守計画変更パターン33は、保守計画変更パターン生成部22の出力データである。
図4Cに沿って、保守計画変更パターン33を説明する。保守計画変更パターン33においては、パターン301には、パターン識別記号が格納され、保守日302には、保守日が格納され、保守作業303には、保守作業名が格納され、計画/追加304には、現行の保守計画データであるか追加保守計画データであるかのステータスが格納され、作業開始時間305には、保守日における各保守作業の作業開始時間が格納され、作業終了時間306には、保守日における各保守作業の作業終了時間が格納され、必要作業員307には、必要とされる作業員の数が格納されている。
【0043】
ここで、保守計画変更パターンとは、保守作業の追加(追加保守リスト31)をどの日時に割りこませるかの組み合わせである。
【0044】
例えば、図中パターンA(308)では、10月1日の午前(9:00~12:00)に作業Xが追加されている、一方でパターンF(310)では、10月2日の定時(17:00)以後に作業Xが追加されている。
【0045】
図4Cの例では、6通りの組み合わせを示しているが、追加する日時の組み合わせは無数に存在し、この例の限りではない。また、パターンを生成する際に制約を設けることで、パターン数を制限してもよい。ここで“制約”とは、例えば猶予日数が1日以上の場合は当日の作業追加パターンは生成しない、20時以降の作業追加はしない、作業開始時刻は1時間刻みでしか設定しない、などである。
【0046】
上記処理によって、保守計画変更パターン生成部22は、追加保守リスト31の作業内容を現状の保守計画データ32へ組み込む複数の保守計画変更パターン33を生成する。保守計画変更パターン生成部22が生成する保守計画変更パターン33は、保守期日までの猶予日数104内で、追加の保守作業を割り当て可能な時間帯があれば当該時間帯に割り当てる。
【0047】
一方、保守計画変更パターン生成部22は、保守期日までの猶予日数104内で、追加の保守作業を割り当て可能な時間帯がなければ、既存の保守作業を他の日時へ移動させて当該追加の保守作業を割り当ててもよい。
【0048】
また、保守計画変更パターン生成部22は、保守期日までの猶予日数104内で、複数の保守計画変更パターン33を生成する。生成する保守計画変更パターン33の数は、予め設定された値を用いることができる。
【0049】
<保守計画変更コスト算出部>
図5に沿って、保守計画変更コストの算出手順を説明する。この処理は上記保守計画変更パターン生成処理の後に開始される。ステップS401において、保守計画変更コスト算出部23は、保守計画変更パターン33を取得する。
【0050】
次にステップS402において、保守計画変更コスト算出部23は、各保守日における保守作業員情報を取得する。保守作業員情報とは、各保守日302における各保守作業員の保守スケジュールであり、例えば、
図6に示すような10月1日の保守作業員情報34である。
【0051】
図6の例では、ある保守に関わる作業員が3名(作業員A、B、C)存在し、10月1日においては、2名が出社(作業員A、B)し、1名が休暇(作業員C)となっている。作業員Aは9時から12時まで作業Aを行い、午後は作業Bの補助を行う計画となっている(作業Bは1名で行える作業であるが、この日は作業員Aの手が空いているため補助に入っている)。作業員Bは作業員Aと共に9時から12時まで作業Aを行い、午後に作業Bを行う計画である。
【0052】
図5に戻り、説明を続ける。ステップS403では、保守計画変更コスト算出部23が、各保守計画変更パターンに対する保守作業員の割り当てパターンを複数作成する。
【0053】
保守作業割り当てパターンについて、
図7を用いて説明を行う。
図7は、保守作業員割り当てパターン700の一例を示す図である。
【0054】
保守作業員割り当てパターン700とは、追加作業(
図7で示す作業X)をどの作業員に割り当てるかの組み合わせである。例えば、10月1日の作業員割り当て(パターンA-1)701では、
図4Cに示した保守計画変更パターン33のパターンA(308)に関し、作業Xを9時から12時で行う際に、休暇予定の作業員Cが出社して作業を行うという保守計画である。
【0055】
10月1日の作業員割り当て(パターンA-2)702では、同様に保守計画変更パターン33のパターンA(308)に関し、作業Aと作業Bを入れ替えて、作業員Aが作業B補助を一部取り止めて作業Xを行う保守計画である。
【0056】
一方で、10月1日の作業員割り当て(パターンB-1)703では、保守計画変更パターン33のパターンB(309)に関し、作業Xを13時から16時で行うとした際に、作業員Aが作業Xを行うという保守計画である。
【0057】
このように、保守計画変更コスト算出部23は、追加保守リスト31で必要になった保守に対し、どの作業員がどの時間帯にどの保守作業を行うのかを割り当てた組み合わせデータを作業員割り当てパターンとして作成する。
図7の例では10月1日のみの計画変更の例を示しているが、10月1日から3日の間で保守計画の組み合わせを再考するなど、複数の日にわたって保守作業内容の変更を行ってもよい。
【0058】
保守計画変更コスト算出部23が生成する作業員割り当てパターンの数は、予め設定された値を用いればよい。これにより、ひとつの保守計画変更パターン33について複数の作業員割り当てパターン700が生成される。
【0059】
すなわち、保守計画装置1は、追加保守リスト31ひとつのエントリ(追加保守作業)に対して複数の保守計画変更パターン33を生成し、さらに、ひとつの保守計画変更パターン33に対して複数の作業員割り当てパターン700を生成する。
【0060】
再度、
図5に戻り、説明を続ける。ステップS404では、各作業員の業務変更に伴う保守計画変更コストを算出する。本発明における保守計画変更コストとは、変更による保守費の増減のみならず、保守作業員への精神的又は肉体的な負担や作業ミスや業務上災害の発生リスクなども加味した総合的な評価指標である。
【0061】
図8を例に保守計画変更コストの詳細を説明する。
図8は、保守計画変更コストモデル35の一例を示す図である。保守計画変更コストモデル35は、変更の内容を格納する変更内容351と、保守計画の変更コストを算出する関数名を格納する保守計画変更コスト関数352と、保守計画の通知日と保守計画の実施日時の差分に応じたコストの値が、3日前通知353と、1日前通知354と、当日通知355のそれぞれに格納される。
【0062】
なお、本実施例では、保守計画変更コストを評価する間隔を3日前、1日前、当日の例を示したが、これに限定されるものではなく、保守計画の対象や保守を行う組織の状況に応じて適宜設定すればよい。
【0063】
保守計画変更コストは保守作業の追加(または変更)に対し、保守作業員はどのように対応しなければいけないのか、また対応を行うまでの時間的猶予はどの程度あるかによって評価する。
図8の例では、保守作業の追加により、作業員の増員、作業内容変更、作業順序変更、作業時間増加が発生すると想定している。
【0064】
また、それぞれの変更内容351に対し、複数の保守計画変更コスト関数を予め設定している。例えば、保守計画変更コスト関数a1では、急な作業員の増員(それに伴う休日出勤)に関わる作業員への精神的又は身体的負担を評価しており、3日前の休日出勤要請であれば負担小、1日前、当日の要請となると負担大と設定している。
【0065】
負担の大きさに関しては、職場の状況や保守業務の内容によっても差異が出ると考えられる。そのため、保守計画装置1のユーザ等が保守作業員に対してアンケートを行い、各職場の作業員に合わせた保守計画変更コスト関数(作業員への負担関数)を設計してもよい。
【0066】
なお、本実施例では、保守計画装置1が、保守計画変更案36を作業員に通知する日時を現在時刻として、保守計画変更パターン33の保守日(302)及び作業開始時間305までの差分(差分日時)に応じて保守計画変更コストを算出する例を示すが、これに限定されるものではない。保守計画変更案36を作業員に通知する日時が決定されている場合には、通知日時から作業開始時間305までの時間(差分日時)に応じて保守計画変更コストを算出すればよい。
【0067】
保守計画変更コスト関数b1では、休日出勤手当や残業代などの経費の増大を評価している。仮に当日の急な呼び出しに対して特別な出勤手当が付く場合、当日通知は前日以前の通知よりも経費が大きくなる。こちらも各職場に合わせたコスト関数を設定してもよい。
【0068】
保守計画変更コスト関数c1では、作業ミス、業務上災害などの作業のリスクを評価している。これは急な計画変更や準備不十分な状況での保守作業によって発生する不具合等を予測するものであり、過去の作業ミス及び業務上災害の記録から保守計画変更に起因しているものかどうかを考察し、コスト関数に取り込んでもよい。
【0069】
なお、コスト関数の一例として、作業内容を変更する場合の差分日時(保守期日までの猶予日数104)と計画変更コストの一例を
図12に示す。
図12の例では、作業開始日時へ近付くほど、作業員に対するコスト(負荷)が増大する例を示している。
【0070】
最終的な保守計画コストの値は、保守計画変更に関わった作業員及び作業内容とそれに関わる全保守計画変更コスト関数評価値の総量で決定する。例えば、コストの大きさを大、中、小の3段階評価としたとき、それぞれ、3点、2点、1点の評価点とし、それらの合計が保守計画変更コストとしてもよい。
【0071】
図9に保守計画変更コスト算出結果の一例を示す。保守計画変更コスト算出結果230は、保守計画変更パターン231と、作業員割り当てパターン232と、保守計画変更コスト233を含む。
【0072】
作業員割り当てパターンA-1(
図7の701)では、作業員Cが当日通知で休日出勤を行い、作業Xを実施するというものであり、
図8の保守計画変更コストを参照してコスト計算を行うと、a1=3(大)、b1=3(大)、c1=2(中)、n1=1、その他0となり、保守計画変更コスト233は8となる。
【0073】
同様に、作業員割り当てパターンA-2(
図7の702)では、a2=2、c2=2、n2=1、a3=1、c3=2、n3=2、その他0で、合計すると保守計画変更コスト233は10となり、作業員割り当てパターンB-1(
図7の703)では、a2=2、c2=2、n2=1、その他0で、合計すると保守計画変更コストは4となる。以上、3つのパターンの中であれば、作業員割り当てパターンB-1が最も保守計画変更コスト233が低いという評価を行うことができる。
【0074】
<保守計画再作成部>
図10に沿って、保守計画の再作成手順を説明する。この処理は、上記保守計画変更コスト算出部23の処理が完了した後に実行される。
【0075】
ステップS501において、保守計画再作成部24は、各保守計画変更パターン33(
図9の231)に対し、保守計画変更コスト233が最小となる保守作業員割り当てパターン700を当該保守計画変更パターン33として決定する。また、保守計画再作成部24は、最小の保守計画変更コスト233を当該保守計画変更パターン33の保守計画変更コスト233とする。これにより、保守計画再作成部24は、追加保守作業を行いたい日時毎の最もコストが低い保守作業員割り当てパターン700を決定できる。
【0076】
次にステップS502において、保守計画再作成部24は、複数の保守計画変更パターン33の中から保守計画変更コスト233が最少となる保守計画変更パターン33を決定する。これにより、全ての組み合わせの中で最もコストが低い保守計画変更案を決定することができる。なお、保守計画再作成部24は、保守計画変更コスト233が最小(同値)の保守計画変更パターンが複数あった場合には、保守期日までの猶予日数104が大きいパターンを選択すればよい。
【0077】
そして、ステップS503において、保守計画再作成部24は、追加保守作業を行いたい日時毎の最もコストが低い保守計画変更案あるいは、全体の中で最もコストが低い保守計画変更パターン33を保守計画変更案36に保存する。
【0078】
以上の処理によって、突発的に発生した追加の保守作業を、計画の変更コストで評価することにより、費用や人的な保守計画変更コスト233が最小の保守作業員割り当てパターン700を含む保守計画変更パターン33を決定することが可能となる。
【0079】
なお、上記実施例では、保守計画装置1が保守対象の異常を検出した場合に、追加保守リスト31を生成して、さらに保守計画変更パターン33して保守計画変更コスト233が最小の保守計画変更パターン33を選択する例を示したが、これに限定されるものでなはい。
【0080】
例えば、保守計画装置1のユーザ等が、保守計画データ32を変更したい場合、追加保守リスト31に保守計画の変更内容を入力し、上述の処理を実行させることで、保守計画変更コスト233が最小の保守計画変更案36を得ることができる。
【0081】
また、保守計画の変更内容は、保守作業の追加に限定されるものではなく、保守作業の変更や削除を含むことができる。例えば、保守計画装置1のユーザ等が生成する保守計画の変更内容としては、例えば、作業員の病欠等による人員の変更や、保守部品の納品が遅延したことによる保守作業の延期や、保守作業を実施する場所のメンテナンスによる保守作業の順序の変更などが含まれる。
【0082】
このように、本実施例の保守計画装置1は、追加保守リスト31に保守作業の変更が入力されると、保守計画データ32を読み込んで保守計画変更パターン33を生成し、保守計画変更パターン33毎に作業員割り当てパターン232を生成し、作業員割り当てパターン232に保守計画変更コスト233を算出する。そして、保守計画装置1は、保守計画変更コスト233が最小となる保守計画変更パターン33を選択することで、保守計画の変更を動的かつ低コストで実現することが可能となる。
【0083】
<システム画面>
保守計画装置1は、例えば、ユーザ等の保守事業者が保守計画の変更(再作成)を行うための画面を出力装置13に出力する。以下に具体的な画面の一例を示し、説明する。
【0084】
<システム画面:保守計画再作成画面>
図11に沿って保守計画再作成画面80を説明する。保守計画再作成部24は、追加の保守作業の必要性が生じた場合、保守計画再作成画面80を出力装置13の画面上に出力する。
【0085】
ユーザは追加の保守作業を確認し、保守計画変更案の表示ボタン801をマウスのクリックなどで操作することで、保守計画装置1によって作成された保守計画変更案を確認することができる。
【0086】
この場合、追加保守作業の期限までの猶予日数の範囲の中でユーザが任意に追加保守実施日を選択してもよい(ボタン802)。保守計画装置1は保守実施日が設定された場合、それに基づく保守計画変更パターンを生成し、ユーザに最も保守計画変更コストが低い保守計画変更案を提示することができる。
【0087】
一方で、保守計画変更コストが低い保守計画変更案(例えば上位数件)を抽出し、ユーザがドロップダウンボタン803等で選択できるようにしてもよい。保守計画装置1は保守計画変更の決定後、変更された作業関わる保守作業員に対し、変更内容を通達する機能を有してもよい。保守計画再作成画面80においては、作業員Aの保守作業が変更された保守作業計画変更案が提示されており、変更依頼ボタン804を押すことで、作業員Aにメール等で自動的に作業内容変更を通達してもよい。
【0088】
<実施形態の効果>
本実施例の保守計画装置1は、保守対象の状況又は状態が変化した際の保守計画の変更に対して、保守計画の変更を動的かつ低コストで行うことができる。また、保守作業員への負担を考慮したコスト関数を用いることによって、作業負担の少ない保守計画変更を行うことができ、従業員満足度を向上させることもできる。
【0089】
<結び>
以上のように、上記実施例の保守計画装置1は、以下のような構成とすることができる。
【0090】
(1)プロセッサ(中央制御装置11)とメモリ(主記憶装置15)を有して保守計画(保守計画データ32)を管理する保守計画装置(1)であって、保守計画の変更内容(追加保守リスト31)を受け付けて、予め設定された保守計画データ(32)を読み込んで前記保守計画の変更内容(31)を割り当てた保守計画変更パターン(33)を複数生成する変更パターン生成部(保守計画変更パターン生成部22)と、前記保守計画変更パターン(33)毎に、保守計画変更コスト(233)を算出するコスト算出部(保守計画変更コスト算出部23)と、前記保守計画変更コスト(233)が最小となる保守計画変更パターン(33)を保守計画変更案(36)として選択する保守計画再作成部(24)と、を有する。
【0091】
上記構成により、保守対象の状況又は状態が変化した際の保守計画の変更内容に対し、計画変更を動的かつ低コストで行うことができる。
【0092】
(2)上記(1)に記載の保守計画装置(1)であって、前記変更パターン生成部(22)は、前記保守計画を実施する日時を設定し、前記コスト算出部(23)は、前記保守計画変更案(36)を通知する日時と、前記保守計画を実施する日時の差分に基づいて前記保守計画変更コスト(233)を算出する。
【0093】
上記構成により、保守計画を実施する日時(302、305)と保守計画変更案を通知する日時の差分に応じて保守計画変更コスト233が算出されるので、急な作業員の増員などに応じたコストで、保守計画変更パターン33を評価することが可能となる。
【0094】
(3)上記(2)に記載の保守計画装置(1)であって、
前記コスト算出部(23)は、前記保守計画変更パターン(33)毎に作業員を割り当てたスケジュールを作業員割り当てパターン700として生成し、作業員割り当てパターン700から予め設定されたモデル(保守計画変更コストモデル35)に基づいて前記保守計画変更コスト(233)を算出し、前記保守計画再作成部(24)は、前記保守計画変更コスト(233)が最小となる保守計画変更パターン(33)を選択する。
【0095】
上記構成により、保守計画変更パターン33毎に作業員を割り当てた作業員割り当てパターン700から保守計画変更コストモデル35を用いて算出した保守計画変更コスト233が最小となる保守計画変更パターン33を保守計画変更案36として選択することが可能となる。
【0096】
(4)上記(1)に記載の保守計画装置(1)であって、保守対象のモニタリングデータ(37)を取得し、当該モニタリングデータ(37)から異常のある保守対象を検出し、当該異常のある保守対象に対する追加保守計画(追加保守リスト31)を生成する異常検知部(21)をさらに有し、前記変更パターン生成部(22)は、前記異常検知部(21)で生成された前記追加保守計画(31)を前記保守計画の変更内容として受け付ける。
【0097】
上記構成により、異常が発生した保守対象について追加保守計画を生成し、追加保守計画を実施するために保守計画変更コスト233が最小となる保守計画変更パターン33を自動的に生成することが可能となる。
【0098】
(5)上記(3)に記載の保守計画装置(1)であって、前記変更パターン生成部(22)は、ひとつの前記保守計画の変更内容に対して複数の保守計画変更パターン(33)を生成し、前記コスト算出部(23)は、ひとつの前記保守計画変更パターン(33)に対して複数の前記作業員割り当てパターン700を生成する。
【0099】
上記構成により、複数の保守計画変更パターン33のそれぞれについて、複数の作業員割り当てパターン700が生成され、作業員割り当てパターン700から保守計画変更コスト233される。最小の保守計画変更コスト233を当該保守計画変更パターン33の保守計画変更コスト233とし、最小の保守計画変更コスト233の作業員割り当てパターン700を当該保守計画変更パターン33の作業員割り当てパターン700として選択することができる。
【0100】
(6)上記(3)に記載の保守計画装置(1)であって、前記コスト算出部(23)は、前記作業員割り当てパターンに対する前記作業員の負荷を前記保守計画変更コスト(233)として算出する。
【0101】
上記構成により、突発的な休日出勤や保守作業の変更による作業員の負荷を鑑みて保守計画変更案を生成することができる。
【0102】
(7)上記(3)に記載の保守計画装置であって、前記コスト算出部(23)は、前記作業員割り当てパターンで必要とされる経費を前記保守計画変更コスト(233)として算出する。
【0103】
上記構成により、保守作業の変更による経費の変動を鑑みて保守計画変更案を生成することができる。
【0104】
(8)上記(3)に記載の保守計画装置であって、前記コスト算出部(23)は、前記作業員割り当てパターンで生じるリスクを前記保守計画変更コスト(233)として算出する。
【0105】
上記構成により、保守作業の変更によるリスクを鑑みて保守計画変更案を生成することができる。
【0106】
なお、本発明は前記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、前記した実施例は、本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明したすべての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
【0107】
また、前記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウエアで実現してもよい。また、前記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウエアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、又は、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。
【0108】
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしもすべての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆どすべての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
【符号の説明】
【0109】
1 保守計画装置
2 外部システム
3 外部サーバ
4 ネットワーク
11 中央制御装置(制御部)
12 入力装置
13 出力装置
14 通信装置
15 主記憶装置(記憶部)
16 補助記憶装置(記憶部)
21 異常検知部
22 保守計画変更パターン生成部
23 保守計画変更コスト算出作成部
24 保守計画再作成部
31 追加保守リスト
32 保守計画データ
33 保守計画変更パターン
34 保守作業員情報
35 保守変更コストモデル
36 保守計画変更案
37 モニタリングデータ
80 保守計画再作成画面