(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-20
(45)【発行日】2022-12-28
(54)【発明の名称】インターフェイスおよび手術支援ロボット
(51)【国際特許分類】
A61B 34/30 20160101AFI20221221BHJP
A61B 17/072 20060101ALN20221221BHJP
【FI】
A61B34/30
A61B17/072
(21)【出願番号】P 2020072869
(22)【出願日】2020-04-15
【審査請求日】2021-05-07
(73)【特許権者】
【識別番号】514063179
【氏名又は名称】株式会社メディカロイド
(73)【特許権者】
【識別番号】000000974
【氏名又は名称】川崎重工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104433
【氏名又は名称】宮園 博一
(74)【代理人】
【識別番号】100202728
【氏名又は名称】三森 智裕
(72)【発明者】
【氏名】須賀 和則
(72)【発明者】
【氏名】橋本 康彦
【審査官】菊地 康彦
(56)【参考文献】
【文献】欧州特許出願公開第02623049(EP,A1)
【文献】国際公開第2017/089908(WO,A1)
【文献】特開2013-034832(JP,A)
【文献】バイオニックヒューマノイド,日本,2019年,Vol.63, No. 10,424-430
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 34/30
A61B 17/072
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アームに取り外し可能に接続され、前記アームに設けられる駆動部と、前記駆動部から伝達された駆動力により操作可能に手動用手術器具を接続するインターフェイスであって、
前記駆動部に接続されるとともに前記駆動部から伝達された駆動力によって駆動される被駆動部と、
前記手動用手術器具の
、スイッチ部と操作レバーとのうちの少なくとも一方を含む被操作部を操作する操作部と、
前記手動用手術器具の前記被操作部を前記操作部に対して位置決めして前記手動用手術器具を保持するための手術器具保持部と、を備える、インターフェイス。
【請求項2】
前記駆動部と、
前記スイッチ部を含む前記被操作部を有する手動用手術器具とを接続するインターフェイスであって、
前記操作部は、前記被駆動部により伝達された駆動力により前記スイッチ部を押下する、請求項1に記載のインターフェイス。
【請求項3】
前記駆動部と、複数の前記被操作部を有する手動用手術器具とを接続するインターフェイスであって、
前記操作部は、前記複数の被操作部に対応するように複数設けられている、請求項1または2に記載のインターフェイス。
【請求項4】
前記被駆動部は、ワイヤおよびシャフトのうちの少なくとも1つを含み、
前記ワイヤおよび前記シャフトのうちの少なくとも1つを介して、前記操作部に対して前記駆動部の駆動力が伝達される、請求項1~3のいずれか1項に記載のインターフェイス。
【請求項5】
前記ワイヤは、前記駆動部によって一方端が巻き上げられ、
前記シャフトは、前記ワイヤの他方端が巻回され、前記ワイヤの巻き上げによって前記被操作部を操作するように前記操作部を移動させる、請求項4に記載のインターフェイス。
【請求項6】
前記アームの前記駆動部は、回転駆動を行うように構成されており、
前記被駆動部は、前記駆動部から伝達された回転駆動の速度を減速する減速部をさらに含む、請求項5に記載のインターフェイス。
【請求項7】
前記被駆動部は、前記駆動部から伝達された駆動力を前記シャフトにより前記操作部に伝達する、請求項4に記載のインターフェイス。
【請求項8】
前記被駆動部は、平行リンク機構を含み、
前記駆動部から伝達された駆動力によって前記平行リンク機構が動作することにより、複数の前記操作部が移動される、請求項4~7のいずれか1項に記載のインターフェイス。
【請求項9】
前記手術器具保持部は、前記被駆動部および前記操作部を収容するように構成されている、請求項1~8のいずれか1項に記載のインターフェイス。
【請求項10】
前記インターフェイスは、ドレープを保持するためのアダプタを介して、前記アームに取り付けられている、請求項1~9のいずれか1項に記載のインターフェイス。
【請求項11】
ロボット用手術器具が取り外し可能に接続されるアームと、
前記アームに取り外し可能に接続され、手動用手術器具を前記アームに接続するためのインターフェイスとを備え、
前記アームは、前記ロボット用手術器具および前記手動用手術器具を駆動する駆動部を有し、
前記インターフェイスは、
前記アームに設けられる前記駆動部に接続されるとともに前記駆動部から伝達された駆動力によって駆動される被駆動部と、
前記被駆動部により伝達された駆動力により前記手動用手術器具の
、スイッチ部と操作レバーとのうちの少なくとも一方を含む被操作部を操作する操作部と、
前記手動用手術器具の前記被操作部を前記操作部に対して位置決めして前記手動用手術器具を保持するための手術器具保持部と、を含む、手術支援ロボット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、インターフェイスおよび手術支援ロボットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、手術ツールが取り付けられる手術支援ロボットが知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
上記特許文献1の手術支援ロボットは、複数のロボットマニピュレータを備えている。複数のロボットマニピュレータは、多関節ロボットにより構成されている。また、複数のロボットマニピュレータには、各々、手術ツールが取り付けられている。
【0004】
また、上記特許文献1の手術支援ロボットでは、手術ツールは、手術ツールをロボットマニピュレータに取り付けるためのツール取付部を含む。また、ツール取付部には、回転可能な回転体が設けられている。そして、ロボットマニピュレータに設けられた駆動部が、ツール取付部の回転体を回転させる。そして、この回転体の回転力に基づいて、手術ツール(エンドカッター)などが動作される。なお、上記特許文献1には明記されていないが、一般的に、ロボットマニピュレータに取り付けられる手術ツールは、取り付けられるロボットマニピュレータの機構(駆動部)などに適合するように、専用品として作成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】米国特許出願公開第2012/0211546号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1に記載のような従来の手術支援ロボットでは、ロボットマニピュレータに取り付けられる手術ツールがロボットマニピュレータの機構などに適合するように専用品として作成されている。そのため、病院等で所持している既存の医師等が手動によって操作する手術器具をロボットマニピュレータで操作できないという問題点がある。
【0007】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、手術支援ロボット専用の手術器具を用いることなく、既存の手動用手術器具を操作することが可能なインターフェイスおよび手術支援ロボットを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、この発明の第1の局面によるインターフェイスは、アームに取り外し可能に接続され、アームに設けられる駆動部と、駆動部から伝達された駆動力により操作可能に手動用手術器具を接続するインターフェイスであって、駆動部に接続されるとともに駆動部から伝達された駆動力によって駆動される被駆動部と、手動用手術器具の、スイッチ部と操作レバーとのうちの少なくとも一方を含む被操作部を操作する操作部と、手動用手術器具の被操作部を操作部に対して位置決めして手動用手術器具を保持するための手術器具保持部と、を備える。
【0009】
この発明の第1の局面によるインターフェイスは、上記のように、インターフェイスは、アームに設けられる駆動部から伝達された駆動力によって駆動される被駆動部と、手動用手術器具の被操作部を操作する操作部とを備える。これにより、アームに設けられる駆動部の駆動力によって、インターフェイスの操作部を駆動(移動)することにより、手動用手術器具の被操作部を操作することができる。その結果、専用の手術器具を用いることなく、既存の手動用手術器具を操作することができる。また、手動用手術器具を操作部に対して位置決めした状態で保持するための手術器具保持部を備えることによって、手動用手術器具の被操作部が操作部に対して位置決めされるので、手動用手術器具を簡単に手術器具保持部に取り付けることができる。
【0010】
この発明の第2の局面による手術支援ロボットは、ロボット用手術器具が取り外し可能に接続されるアームと、アームに取り外し可能に接続され、手動用手術器具をアームに接続するためのインターフェイスとを備え、アームは、ロボット用手術器具および手動用手術器具を駆動する駆動部を有し、インターフェイスは、アームに設けられる駆動部に接続されるとともに駆動部から伝達された駆動力によって駆動される被駆動部と、被駆動部により伝達された駆動力により手動用手術器具の、スイッチ部と操作レバーとのうちの少なくとも一方を含む被操作部を操作する操作部と、手動用手術器具の被操作部を操作部に対して位置決めして手動用手術器具を保持するための手術器具保持部と、を含む。
【0011】
この発明の第2の局面による手術支援ロボットは、上記のように、インターフェイスは、アームに設けられる駆動部から伝達された駆動力によって駆動される被駆動部と、手動用手術器具の被操作部を操作する操作部とを備える。これにより、アームに設けられる駆動部の駆動力によって、インターフェイスの操作部を駆動(移動)することにより、手動用手術器具の被操作部を操作することができる。その結果、専用の手術器具を用いることなく、既存の手動用手術器具を操作することが可能な手術支援ロボットを提供することができる。また、手動用手術器具を操作部に対して位置決めした状態で保持するための手術器具保持部を備えることによって、手動用手術器具の被操作部が操作部に対して位置決めされるので、手動用手術器具を簡単に手術器具保持部に取り付けることができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、上記のように、手術支援ロボット専用の手術器具を用いることなく、既存の手動用手術器具を操作することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】第1実施形態による外科手術システムの構成を示す図である。
【
図2】第1実施形態による医療用マニピュレータの構成を示す図である。
【
図4】第1実施形態による医療用マニピュレータのアームの構成を示す図である。
【
図5】第1実施形態による医療用マニピュレータのアーム操作部の構成を示す斜視図である。
【
図6】第1実施形態によるアームの駆動部からアダプタおよび医療器具を取り外した状態を示した斜視図である。
【
図7】第1実施形態によるアダプタおよび手術器具をY2方向側から見た斜視図である。
【
図9】第1実施形態による手動用手術器具およびインターフェイスを示す図である。
【
図10】第1実施形態による被駆動部およびアダプタを示す図である。
【
図11】第1実施形態によるインターフェイスの被駆動部を示す図(1)である。
【
図12】第1実施形態によるインターフェイスの被駆動部を示す図(2)である。
【
図13】第1実施形態によるインターフェイスの被駆動部を示す図(3)である。
【
図14】第1実施形態による手動用手術器具およびインターフェイス(筐体)を示す図である。
【
図15】第1実施形態による医療用マニピュレータの制御部の構成を示すブロック図である。
【
図16】第2実施形態による手動用手術器具およびインターフェイスを示す図である。
【
図17】第2実施形態によるインターフェイスをY2方向側から見た斜視図である。
【
図18】第2実施形態によるインターフェイスの被駆動部を示す図(1)である。
【
図19】第2実施形態によるインターフェイスの被駆動部を示す図(2)である。
【
図20】第2実施形態によるインターフェイスの被駆動部を示す図(3)である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明を具体化した本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
【0015】
[第1実施形態]
図1~
図15を参照して、本実施形態による外科手術システム100の構成について説明する。まず、医療用マニピュレータ1に、医療用マニピュレータ1専用の医療器具4が取り付けられている場合について説明する。
【0016】
図1および
図2に示すように、外科手術システム100は、患者P側装置である医療用マニピュレータ1と、医療用マニピュレータ1を操作するための操作者側装置である遠隔操作装置2とを備えている。医療用マニピュレータ1は医療用台車3を備えており、移動可能に構成されている。遠隔操作装置2は、医療用マニピュレータ1から離間した位置に配置されており、医療用マニピュレータ1は、遠隔操作装置2により遠隔操作されるように構成されている。術者は、医療用マニピュレータ1に所望の動作を行わせるための指令を遠隔操作装置2に入力する。遠隔操作装置2は、入力された指令を医療用マニピュレータ1に送信する。医療用マニピュレータ1は、受信した指令に基づいて動作する。また、医療用マニピュレータ1は、滅菌された滅菌野である手術室内に配置されている。なお、医療用マニピュレータ1は、特許請求の範囲の「手術支援ロボット」の一例である。
【0017】
遠隔操作装置2は、たとえば、手術室の中または手術室の外に配置されている。遠隔操作装置2は、操作用マニピュレータアーム21と、操作ペダル22と、タッチパネル23と、モニタ24と、支持アーム25と、支持バー26とを含む。操作用マニピュレータアーム21は、術者が指令を入力するための操作用のハンドルを構成する。モニタ24は、内視鏡6により撮影された画像を表示するスコープ型表示装置である。支持アーム25は、モニタ24の高さを術者の顔の高さに合わせるようにモニタ24を支持する。タッチパネル23は、支持バー26に配置されている。モニタ24近傍に設けられた図示しないセンサにより術者の頭部を検知することにより医療用マニピュレータ1は遠隔操作装置2による操作が可能になる。術者は、モニタ24により患部を視認しながら、操作用マニピュレータアーム21および操作ペダル22を操作する。これにより、遠隔操作装置2に指令が入力される。遠隔操作装置2に入力された指令は、医療用マニピュレータ1に送信される。
【0018】
医療用台車3には、医療用マニピュレータ1の動作を制御する制御部31と、医療用マニピュレータ1の動作を制御するためのプログラムなどが記憶される記憶部32とが設けられている。そして、遠隔操作装置2に入力された指令に基づいて、医療用台車3の制御部31は、医療用マニピュレータ1の動作を制御する。
【0019】
また、医療用台車3には、入力装置33が設けられている。入力装置33は、主に施術前に手術の準備を行うために、ポジショナ40、アームベース50、および、複数のアーム60の移動や姿勢の変更の操作を受け付けるように構成されている。
【0020】
図1および
図2に示すように、医療用マニピュレータ1は、手術室内に配置されている。医療用マニピュレータ1は、医療用台車3と、ポジショナ40と、アームベース50と、複数のアーム60とを備えている。アームベース50は、ポジショナ40の先端に取り付けられている。アームベース50は、比較的長い棒形状(長尺形状)を有する。また、複数のアーム60は、各々のアーム60の根元部が、アームベース50に取り付けられている。複数のアーム60は、折り畳まれた姿勢(収納姿勢)をとることが可能に構成されている。アームベース50と、複数のアーム60とは、図示しない滅菌ドレープにより覆われて使用される。
【0021】
ポジショナ40は、たとえば、7軸多関節ロボットにより構成されている。また、ポジショナ40は、医療用台車3のケーシング34上に配置されている。ポジショナ40は、アームベース50を移動させる。具体的には、ポジショナ40は、アームベース50の位置を3次元的に移動させるように構成されている。
【0022】
また、ポジショナ40は、ベース部41と、ベース部41に連結された複数のリンク部42とを含む。複数のリンク部42同士は、関節部43により連結されている。
【0023】
図1に示すように、複数のアーム60の各々の先端には、医療器具4が取り付けられている。医療器具4は、たとえば、取り換え可能なインストゥルメント(
図2参照)、内視鏡6(
図3参照)などを含む。
【0024】
図2に示すように、医療器具4としてのインストゥルメントには、アーム60のホルダ71に設けられたサーボモータM2によって駆動される駆動ユニット4aが設けられている。また、インストゥルメントの先端には、エンドエフェクタ4bが設けられている。エンドエフェクタ4bは、関節を有する器具として、鉗子、ハサミ、グラスバー、ニードルホルダ、マイクロジセクター、ステーブルアプライヤー、タッカー、吸引洗浄ツール、スネアワイヤ、および、クリップアプライヤーなどを含む。また、エンドエフェクタ4bは、関節を有しない器具として、切断刃、焼灼プローブ、洗浄器、カテーテル、および、吸引オリフィスなどを含む。また、医療器具4は、駆動ユニット4aとエンドエフェクタ4bとを接続するシャフト4cを含む。駆動ユニット4aと、シャフト4cと、エンドエフェクタ4bとは、Z方向に沿って配置されている。
【0025】
次に、アーム60の構成について詳細に説明する。
【0026】
図4に示すように、アーム60は、アーム部61(ベース部62、リンク部63、関節部64)と、アーム部61の先端に設けられる並進移動機構部70とを含む。アーム60は、アーム60の根元側(アームベース50)に対して先端側を3次元的に移動可能に構成されている。なお、複数のアーム60は、互いに同様の構成を有する。
【0027】
並進移動機構部70は、アーム部61の先端側に設けられるとともに医療器具4が取り付けられている。また、並進移動機構部70は、医療器具4を患者Pに挿入する方向に並進移動させる。また、並進移動機構部70は、医療器具4をアーム部61に対して相対的に並進移動させるように構成されている。具体的には、並進移動機構部70には、医療器具4を保持するホルダ71が設けられている。ホルダ71には、サーボモータM2(
図13参照)が収容されている。サーボモータM2は、医療器具4の駆動ユニット4aに設けられた回転体を回転させるように構成されている。駆動ユニット4aの回転体が回転されることにより、エンドエフェクタ4bが動作される。なお、アーム60に医療器具4の代わりに手動用手術器具200(
図6参照)が取り付けられる場合、サーボモータM2は、後述するインターフェイス300の被駆動部320を駆動するように構成されている。
【0028】
アーム60は、アームベース50に対して着脱可能に構成されている。
【0029】
アーム部61は、7軸多関節ロボットアームから構成されている。また、アーム部61は、アーム部61をアームベース50に取り付けるためのベース部62と、ベース部62に連結された複数のリンク部63とを含む。複数のリンク部63同士は、関節部64により連結されている。
【0030】
並進移動機構部70は、ホルダ71をZ方向に沿って並進移動させることにより、ホルダ71に取り付けられた医療器具4をZ方向(シャフト4cが延びる方向)に沿って並進移動させるように構成されている。具体的には、並進移動機構部70は、アーム部61の先端に接続される基端側リンク部72と、先端側リンク部73と、基端側リンク部72と先端側リンク部73との間に設けられる連結リンク部74とを含む。また、ホルダ71は、先端側リンク部73に設けられている。
【0031】
そして、並進移動機構部70の連結リンク部74は、基端側リンク部72に対して、先端側リンク部73を、Z方向に沿って相対的に移動させる倍速機構として構成されている。また、基端側リンク部72に対して先端側リンク部73がZ方向に沿って相対的に移動されることにより、ホルダ71に設けられた医療器具4が、Z方向に沿って並進移動するように構成されている。また、アーム部61の先端は、基端側リンク部72を、Z方向に直交するY方向を軸として回動させるように基端側リンク部72に接続されている。
【0032】
また、
図1に示すように、複数のアーム60のうちの一のアーム60(たとえば、アーム60b)には内視鏡6が取り付けられ、残りのアーム60(たとえば、アーム60a、60cおよび60d)には、内視鏡6以外の医療器具4が取り付けられる。
【0033】
また、
図5に示すように、医療用マニピュレータ1は、アーム60に取り付けられ、アーム60を操作するアーム操作部80を備えている。アーム操作部80は、イネーブルスイッチ81と、ジョイスティック82と、スイッチ部83とを含む。イネーブルスイッチ81は、ジョイスティック82およびスイッチ部83によるアーム60の移動を許可または不許可とする。また、イネーブルスイッチ81は、操作者(看護師、助手など)がアーム操作部80を把持して押下されることによりアーム60による医療器具4の移動を許可する状態となる。
【0034】
具体的には、イネーブルスイッチ81は、操作者の指により押下される押しボタンスイッチにより構成されている。ジョイスティック82は、操作者の指により倒されることにより操作されるように構成されている。また、ジョイスティック82が倒された方向および倒された角度に応じて、アーム60が移動されるように制御される。
【0035】
また、ジョイスティック82は、医療器具4の先端4d(
図4参照)が所定の平面上を移動するようにアーム60による医療器具4の移動を操作するように構成されている。また、スイッチ部83は、所定の平面に直交する医療器具4の長手方向に沿って医療器具4の先端4dが移動するようにアーム60による医療器具4の移動を操作する。また、スイッチ部83は、医療器具4の長手方向に沿った医療器具4を患者Pに挿入する方向側に医療器具4の先端4dを移動させるスイッチ部83aと、医療器具4を患者Pに挿入する方向と反対側に医療器具4の先端4dを移動させるスイッチ部83bとを含む。
【0036】
また、アーム操作部80は、アーム60に取り付けられた医療器具4の移動の支点となるピボット位置PPを教示するピボットボタン85を含む。また、アーム操作部80には、アーム60の位置を最適化するためのアジャストメントボタン86が設けられている。
【0037】
また、アーム操作部80は、アーム60に取り付けられた医療器具4を偏心移動させるモードと、回転移動させるモードとを切り替えるモード切替ボタン84を含む。また、モード切替ボタン84の近傍には、モードインジケータ84aが設けられている。モードインジケータ84aは、切り替えられたモードを表示する。
【0038】
また、
図4に示すように、アーム操作部80は、並進移動機構部70に設けられている。また、アーム操作部80は、並進移動機構部70に取り付けられた医療器具4に隣り合うように並進移動機構部70に取り付けられている。
【0039】
(医療器具、アダプタ、ドレープおよびアームの構成)
図6を参照して、医療器具4、アダプタ220、ドレープ210およびアーム60の構成について説明する。
【0040】
図6に示すように、医療器具4は、アーム60にアダプタ220を介して取り外し可能に接続される。アダプタ220は、アーム60の駆動部75と、医療器具4との間に配置される。アダプタ220は、ドレープ210を保持するためのドレープアダプタであり、手術のたびにユーザにより交換される。これにより、アダプタ220を利用してドレープ210を保持することができる。ドレープ210は、アーム60を覆うためのドレープであり、滅菌処理されている。アダプタ220は、アーム60との間にドレープ210を挟み込むように構成されている。
【0041】
医療器具4は、Y2方向側に配置された取付面である接続部4eがアダプタ220に取り付けられて接続される。接続部4eは、ハウジング4fに設けられ、アダプタ220を介してアーム60に取り付けられて接続される。また、アダプタ220は、Y1方向側に配置された取付面である接続部220aに医療器具4が取り付けられて接続される。また、アダプタ220は、Y2方向側に配置された取付面である接続部220bがアーム60の駆動部75に取り付けられて接続される。また、アーム60の駆動部75は、Y1方向側に配置された取付面である接続部76にアダプタ220が取り付けられて接続される。
【0042】
図6に示すように、アーム60は、清潔区域において使用されるため、ドレープ210により覆われる。ここで、手術室では、手術により切開した部分および医療機器が病原菌や異物などにより汚染されることを防ぐため、清潔操作が行われる。この清潔操作においては、清潔区域および清潔区域以外の区域である汚染区域が設定される。手術部位は、清潔区域に配置される。操作者を含む手術チームのメンバーは、手術中、清潔区域に殺菌されている物体のみが位置するよう配慮し、かつ、汚染区域に位置している物体を清潔区域に移動させる場合は、この物体に滅菌処理を施す。同様に、操作者を含む手術チームのメンバーがその手を汚染区域に位置させたときは、清潔区域に位置している物体に直接接触する前に、手の滅菌処理を行う。清潔区域において用いられる器具は、滅菌処理が行われる、または、滅菌処理されたドレープ210により覆われる。
【0043】
ドレープ210は、アーム60を覆う本体部211と、アーム60の駆動部75と、アダプタ220との間に挟み込まれる取付部212とを備えている。本体部211は、フィルム状に形成された可撓性フィルム部材により構成されている。可撓性フィルム部材は、熱可塑性ポリウレタンやポリエチレンなどの樹脂材料からなっている。本体部211には、アーム60の駆動部75とアダプタ220とが互いに係合可能なように、開口部が設けられている。本体部211の開口部には、開口部を塞ぐように取付部212が設けられている。取付部212は、樹脂成形部材により構成されている。樹脂成形部材は、ポリエチレンテレフタレートなどの樹脂材料からなる。取付部212は、本体部211に比べて硬く(撓みにくく)形成されている。取付部212は、アーム60の駆動部75とアダプタ220とが互いに係合可能なように、開口部が設けられている。取付部212の開口部は、アーム60の駆動部75とアダプタ220との係合する部分に対応するように設けられていてもよい。また、取付部212の開口部は、アーム60の駆動部75とアダプタ220との複数の係合する部分に対応するように複数個設けられていてもよい。
【0044】
図6および
図7に示すように、アダプタ220は、アダプタ本体部221と、アダプタ本体部221にY方向に延びる回転軸線周りに回転可能に保持された複数(4つ)の駆動伝達部222とを備えている。複数の駆動伝達部222は、アダプタ本体部221に回転軸線周りに回転可能に配置されている。駆動伝達部222は、医療器具4の複数(4つ)の被駆動部材4gに対応するように複数(4つ)設けられている。駆動伝達部222は、アーム60からの駆動力を医療器具4の被駆動部材4gに伝達するように構成されている。駆動伝達部222は、医療器具4の被駆動部材4gの嵌合凸部4hと嵌合する嵌合凹部222aを含んでいる。嵌合凹部222aは、駆動伝達部222の医療器具4側(Y1方向側)に、駆動伝達部222のY1方向側の表面から医療器具4側とは反対側(Y2方向側)に向かって窪むように形成されている。
【0045】
また、駆動伝達部222は、アーム60の駆動部75の嵌合凸部75aと嵌合する嵌合凹部222bを含んでいる。嵌合凹部222bは、駆動伝達部222のアーム60側(Y2方向側)に、駆動伝達部222のY2方向側の表面からアーム60側とは反対側(Y1方向側)に向かって窪むように形成されている。
【0046】
(手動用手術器具の構成)
手動用手術器具200の構成について説明する。手動用手術器具200は、本来、医師などの術者により操作される器具であるが、本実施の形態では医師が直接操作するのではなく、遠隔操作装置2を介して医療用マニピュレータ1により操作される。
【0047】
図8を参照して、アーム60に取り付けられる手動用手術器具200について説明する。手動用手術器具200は、上記の医療器具4の代わりにアーム60に取り付けられるように構成されている。また、手動用手術器具200は、電池によって駆動される。手動用手術器具200は、把持部201と、シャフト202と、シャフト202の先端に設けられるエンドエフェクタ203とを備えている。また、把持部201の前面(シャフト202側の面)には、十字キー204が設けられている。また、把持部201の側面には、一対のスイッチ部205aおよび205bと、スイッチ部206とが設けられている。医師などの術者により、十字キー204のY1方向側(スイッチ部204a)またはY2方向側(スイッチ部204b)に押下されることにより、エンドエフェクタ203が開閉される。また、術者により十字キー204のX1方向側(スイッチ部204c)またはX2方向側(スイッチ部204d)が押下されることにより、エンドエフェクタ203がシャフト202に対して屈曲(首振り)される。また、術者により一対のスイッチ部205aおよび205bの一方または他方が押下されることにより、エンドエフェクタ203がR1方向またはR2方向に回転する。また、術者によりスイッチ部206が押下されることにより、たとえば手動用手術器具200がステープラーの場合、患者Pの皮膚を縫合するモードに切り替えられる。その後、十字キー204のスイッチ部204aまたはスイッチ部204bが押し続けられることにより、ステープラーにより縫合する動作および縫合した部分の近傍をカットする動作が行われる。
【0048】
(インターフェイスの構成)
アーム60に設けられる駆動部75(サーボモータM2)と、手動用手術器具200との間に設けられるインターフェイス300について説明する。
【0049】
図9に示すように、インターフェイス300は、術者により手動で操作される既存の手動用手術器具200を、アーム60の駆動部75により操作するために設けられている。第1実施形態では、インターフェイス300は、被駆動部320と、操作部(321j、321h、322e、322f、323e、324d、
図11~
図13参照)とを備えている。インターフェイス300は、アーム60に固定されるように構成されている。具体的には、インターフェイス300は、アダプタ220を介して、並進移動機構部70のホルダ71に固定される。被駆動部320は、アーム60に設けられる駆動部75(
図6参照)から接続部410(
図17参照)を介して伝達された駆動力によって駆動されるように構成されている。操作部は、被駆動部320により伝達された駆動力により手動用手術器具200のスイッチ部(204、205a、205b、206、
図8参照)を操作するように構成されている。具体的には、操作部は、被駆動部320により伝達された駆動力により手動用手術器具200のスイッチ部を押下するように構成されている。以下、詳細に説明する。
【0050】
図10に示すように、手動用手術器具200(インターフェイス300)は、アダプタ220に対して取り外し可能に接続される。アダプタ220は、アーム60の駆動部75と、手動用手術器具200との間に配置される。
【0051】
また、
図11~
図13に示すように、被駆動部320は、アーム60に設けられる駆動部75の駆動力によって駆動されるように構成されている。具体的には、被駆動部320は、アダプタ220の駆動伝達部222を介して、駆動部75に接続されている。第1実施形態では、被駆動部320は、ワイヤおよびシャフトのうちの少なくとも1つを含む。そして、ワイヤおよびシャフトのうちの少なくとも1つを介して、操作部(321j、321h、322e、322f、323e、324d)に対して駆動部75の駆動力が伝達されるように構成されている。第1実施形態では、被駆動部320は、駆動部75の駆動力をシャフトにより操作部(321j、321h、322e、322f、323e、324d)に伝達するように構成されている。以下、具体的に説明する。
【0052】
図11に示すように、被駆動部320は、アダプタ220の駆動伝達部222(
図6参照)によって駆動される被駆動部321を含む。以下、被駆動部321の構成について説明する。被駆動部321には、駆動伝達部222に接続されるY方向に沿って延びる柱状のシャフト321aと、シャフト321aの先端に設けられるギア321bと、ギア321bに噛み合うL字形状のシャフト321cとが設けられている。シャフト321aは、駆動伝達部222の嵌合凹部222a(
図6参照)と勘合するように構成されている。また、L字形状のシャフト321cの先端には、Z方向に沿うように設けられる柱状のシャフト321dと、柱状のシャフト321dに噛み合う、ギア321eおよびギア321fとが設けられている。
【0053】
ギア321eには、ギア321eを貫通するシャフト321gが設けられている。シャフト321gには、X-Z平面に沿って延びるとともに、シャフト321gの回動に伴って回動する柱状の操作部321hが設けられている。また、ギア321fには、ギア321fを貫通するシャフト321iが設けられている。シャフト321iには、X-Z平面に沿って延びるとともに、シャフト321iの回動に伴って回動する柱状の操作部321jが設けられている。そして、アダプタ220の駆動伝達部222が一方側に回動されることにより、操作部321hが手動用手術器具200のスイッチ部205a(
図8参照)を押下する。また、アダプタ220の駆動伝達部222が他方側に回動されることにより、操作部321jが手動用手術器具200のスイッチ部205bを押下する。
【0054】
また、
図11に示すように、被駆動部320は、アダプタ220の駆動伝達部222(
図6参照)によって駆動される被駆動部322を含む。以下、被駆動部322の構成について説明する。被駆動部322には、駆動伝達部222に接続されるY方向に沿って延びる柱状のシャフト322aと、シャフト322aの先端に設けられるU字形状のシャフト322bとが設けられている。シャフト322aは、駆動伝達部222の嵌合凹部222a(
図6参照)と勘合するように構成されている。U字形状のシャフト322bには、Y方向に沿って延びるシャフト322cが設けられており、シャフト322cには、シャフト322cの回動とともに回動するギア322dが設けられている。X方向において、ギア322dの一方側には、ギア322dに噛み合うとともに、十字キー204(スイッチ部204b)に向かって延びる操作部322eが設けられている。また、X方向において、ギア322dの他方側には、十字キー204(スイッチ部204a)に向かって延びる操作部322fが設けられている。そして、アダプタ220の駆動伝達部222が一方側に回動されることにより、ギア322dが一方側に回動されて、操作部322eが十字キー204(スイッチ部204b)を押圧する。また、アダプタ220の駆動伝達部222が他方側に回動されることにより、ギア322dが他方側に回動されて、操作部322fが十字キー204(スイッチ部204a)を押圧する。
【0055】
また、
図12に示すように、被駆動部320は、アダプタ220の駆動伝達部222によって駆動される被駆動部323を含む。以下、被駆動部323の構成について説明する。被駆動部323には、駆動伝達部222に接続されるY方向に沿って延びる柱状のシャフト323aと、シャフト323aの先端に設けられるU字形状のシャフト323bとが設けられている。シャフト323aは、駆動伝達部222の嵌合凹部222a(
図6参照)と勘合するように構成されている。U字形状のシャフト323bには、Y方向に沿って延びるシャフト323cと、シャフト323cの回動とともに回動するギア323dとが設けられている。ギア323dには、ギア323dに噛み合うとともに、十字キー204(スイッチ部204c、スイッチ部204d)に向かって延びる操作部323eが設けられている。そして、アダプタ220の駆動伝達部222が一方側に回動されることにより、ギア323dが一方側に回動されて、操作部323eが、X方向の一方側に移動される。これにより、操作部323eは、十字キー204をX方向の一方側に傾斜させるように押圧する。これにより、スイッチ部204cが押下される。また、アダプタ220の駆動伝達部222が他方側に回動されることにより、ギア323dが他方側に回動されて、操作部323eが、X方向の他方側に移動される。これにより、操作部323eは、十字キー204のスイッチ部204cをX方向の他方側に傾斜させるように押圧する。これにより、スイッチ部204dが押下される。
【0056】
また、
図13に示すように、被駆動部320は、アダプタ220の駆動伝達部222(
図6参照)によって駆動される被駆動部324を含む。以下、被駆動部324の構成について説明する。被駆動部324には、駆動伝達部222に接続されるY方向に沿って延びる柱状のシャフト324aと、シャフト324aの先端に設けられるリンク部分324bとが設けられている。シャフト324aは、駆動伝達部222の嵌合凹部222a(
図6参照)と勘合するように構成されている。また、リンク部分324bには、Y方向に沿って延びるシャフト324cが設けられているとともに、シャフト324cには、シャフト324cの回動とともに回動する操作部324dが設けられている。そして、アダプタ220の駆動伝達部222が回動されることにより、シャフト324cが回動される。そして、シャフト324cの回動とともに操作部324dが回動される。これにより、スイッチ部206(
図8参照)が押下される。
【0057】
このように、第1実施形態では、操作部(321j、321h、322e、322f、323e、324d)は、手動用手術器具200に複数設けられているスイッチ部(204、205a、205b、206)に対応するように複数設けられている。
【0058】
また、第1実施形態では、
図14に示すように、インターフェイス300は、被駆動部320および操作部(321j、321h、322e、322f、323e、324d)を収容するとともに、手動用手術器具200のスイッチ部を操作部に対して位置決めした状態で手動用手術器具200を保持するための筐体330を備えている。具体的には、手動用手術器具200は、筐体330の孔部331に挿入される。これにより、手動用手術器具200が筐体330に保持される。その結果、手動用手術器具200が、操作部に対して位置決めした状態で保持される。
【0059】
(医療用マニピュレータの制御部の構成)
図15に示すように、アーム60には、アーム部61の複数の関節部64に対応するように、複数のサーボモータM1と、エンコーダE1と、減速機(図示せず)とが設けられている。エンコーダE1は、サーボモータM1の回転角を検出するように構成されている。減速機は、サーボモータM1の回転を減速させてトルクを増大させるように構成されている。
【0060】
また、
図15に示すように、並進移動機構部70には、医療器具4の駆動ユニット4aに設けられた回転体を回転させるためのサーボモータM2と、医療器具4を並進移動させるためのサーボモータM3と、エンコーダE2およびエンコーダE3と、減速機(図示せず)とが設けられている。エンコーダE2およびエンコーダE3は、それぞれ、サーボモータM2およびサーボモータM3の回転角を検出するように構成されている。減速機は、サーボモータM2およびサーボモータM3の回転を減速させてトルクを増大させるように構成されている。
【0061】
また、ポジショナ40には、ポジショナ40の複数の関節部43に対応するように、複数のサーボモータM4と、エンコーダE4と、減速機(図示せず)とが設けられている。エンコーダE4は、サーボモータM4の回転角を検出するように構成されている。減速機は、サーボモータM4の回転を減速させてトルクを増大させるように構成されている。
【0062】
また、医療用台車3には、医療用台車3の複数の前輪(図示せず)の各々を駆動するサーボモータM5と、エンコーダE5と、減速機(図示せず)とが設けられている。エンコーダE5は、サーボモータM5の回転角を検出するように構成されている。減速機は、サーボモータM5の回転を減速させてトルクを増大させるように構成されている。
【0063】
医療用台車3の制御部31は、指令に基づいて複数のアーム60の移動を制御するアーム制御部31aと、指令に基づいてポジショナ40の移動および医療用台車3の前輪(図示せず)の駆動を制御するポジショナ制御部31bとを含む。アーム制御部31aには、アーム60を駆動するためのサーボモータM1を制御するためのサーボ制御部C1が電気的に接続されている。また、サーボ制御部C1には、サーボモータM1の回転角を検出するためのエンコーダE1が電気的に接続されている。
【0064】
また、アーム制御部31aには、医療器具4または手動用手術器具200を駆動するためのサーボモータM2(駆動部75)を制御するためのサーボ制御部C2が電気的に接続されている。また、サーボ制御部C2には、サーボモータM2の回転角を検出するためのエンコーダE2が電気的に接続されている。また、アーム制御部31aには、並進移動機構部70を並進移動するためのサーボモータM3を制御するためのサーボ制御部C3が電気的に接続されている。また、サーボ制御部C3には、サーボモータM3の回転角を検出するためのエンコーダE3が電気的に接続されている。
【0065】
そして、遠隔操作装置2に入力された動作指令が、アーム制御部31aに入力される。アーム制御部31aは、入力された動作指令と、エンコーダE1(E2、E3)により検出された回転角とに基づいて位置指令を生成するとともに、位置指令をサーボ制御部C1(C2、C2)に出力する。サーボ制御部C1(C2、C3)は、アーム制御部31aから入力された位置指令と、エンコーダE1(E2、E3)により検出された回転角とに基づいて、トルク指令を生成するとともに、トルク指令をサーボモータM1(M2、M3)に出力する。これにより、遠隔操作装置2に入力された動作指令に沿うように、アーム60が移動される。
【0066】
また、制御部31(アーム制御部31a)は、アーム操作部80のジョイスティック82からの入力信号に基づいてアーム60を操作するように構成されている。具体的には、アーム制御部31aは、ジョイスティック82から入力された入力信号(動作指令)と、エンコーダE1により検出された回転角とに基づいて位置指令を生成するとともに、位置指令をサーボ制御部C1に出力する。サーボ制御部C1は、アーム制御部31aから入力された位置指令と、エンコーダE1により検出された回転角とに基づいて、トルク指令を生成するとともに、トルク指令をサーボモータM1に出力する。これにより、ジョイスティック82に入力された動作指令に沿うように、アーム60が移動される。
【0067】
制御部31(アーム制御部31a)は、アーム操作部80のスイッチ部83からの入力信号に基づいてアーム60を操作するように構成されている。具体的には、アーム制御部31aは、スイッチ部83から入力された入力信号(動作指令)と、エンコーダE1またはE3により検出された回転角とに基づいて位置指令を生成するとともに、位置指令をサーボ制御部C1またはC3に出力する。サーボ制御部C1またはC3は、アーム制御部31aから入力された位置指令と、エンコーダE1またはE3により検出された回転角とに基づいて、トルク指令を生成するとともに、トルク指令をサーボモータM1またはM3に出力する。これにより、スイッチ部83に入力された動作指令に沿うように、アーム60が移動される。
【0068】
また、
図15に示すように、ポジショナ制御部31bには、ポジショナ40を移動するサーボモータM4を制御するためのサーボ制御部C4が電気的に接続されている。また、サーボ制御部C4には、サーボモータM4の回転角を検出するためのエンコーダE4が電気的に接続されている。また、ポジショナ制御部31bには、医療用台車3の前輪(図示せず)を駆動するサーボモータM5を制御するためのサーボ制御部C5が電気的に接続されている。また、サーボ制御部C5には、サーボモータM5の回転角を検出するためのエンコーダE5が電気的に接続されている。
【0069】
また、入力装置33から準備位置の設定などに関する動作指令が、ポジショナ制御部31bに入力される。ポジショナ制御部31bは、入力装置33から入力された動作指令と、エンコーダE4により検出された回転角とに基づいて位置指令を生成するとともに、位置指令をサーボ制御部C4に出力する。サーボ制御部C4は、ポジショナ制御部31bから入力された位置指令と、エンコーダE4により検出された回転角とに基づいて、トルク指令を生成するとともに、トルク指令をサーボモータM4に出力する。これにより、入力装置33に入力された動作指令に沿うように、ポジショナ40が移動される。同様に、入力装置33からの動作指令に基づいて、ポジショナ制御部31bは、医療用台車3を移動させる。
【0070】
[第1実施形態の効果]
第1実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
【0071】
第1実施形態では、上記のように、インターフェイス300は、アーム60に設けられる駆動部75から伝達された駆動力によって駆動される被駆動部320と、手動用手術器具200のスイッチ部(204、205a、205b、206)を操作する操作部(321j、321h、322e、322f、323e、324d)とを備える。これにより、アーム60に設けられる駆動部75の駆動力によって、インターフェイス300の操作部を駆動(移動)することにより、手動用手術器具200のスイッチ部を操作することができる。その結果、専用の手術器具を用いることなく、既存の手動用手術器具200を操作することができる。また、手動用手術器具200を操作部に対して位置決めした状態で保持するための筐体330を備えることによって、手動用手術器具200のスイッチ部が操作部に対して位置決めされるので、手動用手術器具200を簡単に筐体330に取り付けることができる。
【0072】
また、第1実施形態では、上記のように、駆動部75と、スイッチ部(204、205a、205b、206)を含む被駆動部320を有する手動用手術器具200とを接続するインターフェイス300であって、操作部(321j、321h、322e、322f、323e、324d)は、被駆動部320により伝達された駆動力によりスイッチ部を押下する。これにより、インターフェイス300の被駆動部320により伝達された駆動力により操作部を駆動(移動)することによって容易にスイッチ部を押下することができるので、既存の手動用手術器具200を容易に操作することができる。
【0073】
また、第1実施形態では、上記のように、駆動部75と、複数のスイッチ部(204、205a、205b、206)を有する手動用手術器具200とを接続するインターフェイス300であって、操作部(321j、321h、322e、322f、323e、324d)は、複数のスイッチ部に対応するように複数設けられている。これにより、手動用手術器具200に複数のスイッチ部が設けられている場合でも、複数の操作部によって、既存の手動用手術器具200を操作することができる。
【0074】
また、第1実施形態では、上記のように、被駆動部320は、複数のシャフトを含み、複数のシャフトを介して、操作部(321j、321h、322e、322f、323e、324d)に対して駆動部75の駆動力が伝達されるように構成されている。これにより、アーム60に設けられる駆動部75の駆動力を、複数のシャフトを介して、容易に、操作部に伝達することができる。
【0075】
また、第1実施形態では、上記のように、被駆動部320は、駆動部75から伝達された駆動力をシャフトにより操作部(321j、321h、322e、322f、323e、324d)に伝達する。これにより、駆動部75の駆動力がシャフトとを介して直接的に操作部に伝達されるので、駆動部75の駆動力を減速する減速部などが設けられる場合と異なり、被駆動部320の構成を簡略化することができる。
【0076】
[第2実施形態]
次に、
図16~
図20を参照して、第2実施形態によるインターフェイス400について説明する。第2実施形態によるインターフェイス400では、被駆動部420は、ワイヤおよびシャフトを含む。
【0077】
第2実施形態では、
図16~
図20に示すように、被駆動部420では、ワイヤは、駆動部75によって一方端が巻き上げられ、シャフトは、ワイヤの他方端が巻回され、ワイヤの巻き上げによってスイッチ部(204、205a、205b、206、
図8参照)を操作するように操作部を移動させる。以下、具体的に説明する。
【0078】
図16および
図17に示すように、インターフェイス400は、接続部410を含む。接続部410は、アダプタ220を介してアーム60に取り付けられて接続される。接続部410は、接続部本体部411を含む。また、接続部本体部411には、アーム60からの駆動力が、アダプタ220の駆動伝達部222を介して伝達される駆動伝達部412が回転可能に配置されている。駆動伝達部412には、駆動伝達部222の嵌合凹部222aと勘合する嵌合凸部413が設けられている。
【0079】
図18に示すように、被駆動部420は、被駆動部421を含む。以下、被駆動部421の構成について説明する。被駆動部421は、駆動伝達部412aを含む。また、被駆動部421には、一方端が駆動伝達部412aに接続されているワイヤ421aが設けられている。また、ワイヤ421aの他方端が、プーリ421bを介してシャフト421cに接続されている。ワイヤ421aは、2本のワイヤにより構成されている。一方のワイヤ421aは、駆動伝達部412aが一方側に回動したときにシャフト421cを一方側に回転させ、他方のワイヤ421aは、駆動伝達部412aが一方側とは逆の他方側に回動したときにシャフト421cを他方側に回動させる。また、シャフト421cに直交するようにシャフト421dが設けられている。シャフト421cには、ウォームWが設けられ、シャフト421dには、ウォームホイールWWが設けられている。これにより、第2実施形態では、被駆動部420では、ウォームWおよびウォームホイールWWにより、アーム60の駆動部75の回転駆動を減速するように構成されている。なお、ウォームWおよびウォームホイールWWは、特許請求の範囲の「減速部」の一例である。
【0080】
また、シャフト421dには、リンク機構421eが設けられている。また、リンク機構421eには、操作部421fが設けられている。そして、駆動伝達部412aが一方側に回動されることにより、リンク機構421eのシャフト421gが一方側に回動される。そして、シャフト421gの回動とともに操作部421fが一方側に回動される。これにより、スイッチ部205aが押下される。また、駆動伝達部412aが他方側に回動されることにより、シャフト421gが他方側に回動される。そして、シャフト421gの回動とともに操作部421fが他方側に回動される。これにより、スイッチ部205bが押下される。
【0081】
図19に示すように、被駆動部420は、被駆動部422を含む。以下、被駆動部422の構成について説明する。被駆動部422は、駆動伝達部412bを含む。また、被駆動部422には、一方端が駆動伝達部412bに接続されているワイヤ422aが設けられている。また、ワイヤ422aの他方端が、プーリ422bを介してシャフト422cに接続されている。ワイヤ422aは、2本のワイヤにより構成されている。ワイヤ422aの一方は、駆動伝達部412bが一方側に回動したときにシャフト422cを一方側に回転させ、ワイヤ422aの他方は、駆動伝達部412bが一方側とは逆の他方側に回動したときにシャフト422cを他方側に回動させる。また、シャフト422cに直交するようにシャフト422dが設けられている。シャフト422cにはウォームWが設けられている。また、シャフト422dには、ウォームホイールWWが設けられている。これにより、第2実施形態では、被駆動部420では、ウォームWおよびウォームホイールWWにより、アーム60の駆動部75の回転駆動を減速するように構成されている。
【0082】
また、シャフト422dには、平行リンク機構422eが設けられている。また、平行リンク機構422eには、複数の操作部422fおよび操作部422gが設けられている。そして、駆動伝達部412bが一方側に回動されることにより、操作部422fが十字キー204のスイッチ部204bに向かって移動する。これにより、スイッチ部204bが操作部422fにより押下される。また、駆動伝達部412bが他方側に回動されることにより、操作部422gが十字キー204のスイッチ部204aに向かって移動する。これにより、スイッチ部204aが操作部422gにより押下される。
【0083】
また、
図19に示すように、被駆動部420は、被駆動部423を含む。以下、被駆動部423の構成について説明する。被駆動部423は、駆動伝達部412cを含む。また、被駆動部423には、一方端が駆動伝達部412cに接続されているワイヤ423aが設けられている。また、ワイヤ423aの他方端が、プーリ423bを介して、シャフト423cに接続されている。ワイヤ423aは、2本のワイヤにより構成されている。ワイヤ423aの一方は、駆動伝達部412cが一方側に回動したときにシャフト423cを一方側に回転させ、ワイヤ423aの他方は、駆動伝達部412cが一方側とは逆の他方側に回動したときにシャフト423cを他方側に回動させる。また、シャフト423cに直交するようにシャフト423dが設けられている。シャフト423cにはウォームWが設けられている。また、シャフト423dには、ウォームホイールWWが設けられている。これにより、第2実施形態では、被駆動部420では、ウォームWおよびウォームホイールWWにより、アーム60の駆動部75の回転駆動を減速するように構成されている。
【0084】
また、第2実施形態では、シャフト423dには平行リンク機構423eが設けられている。また、平行リンク機構423eは、複数の操作部423fおよび操作部423gが設けられている。
【0085】
そして、駆動伝達部412cが一方側に回動されることにより、操作部423fが十字キー204のスイッチ部204cに向かって移動する。これにより、スイッチ部204cが操作部423fにより押下される。また、駆動伝達部412cが他方側に回動されることにより、操作部423gが十字キー204のスイッチ部204dに向かって移動する。これにより、スイッチ部204dが操作部423gにより押下される。
【0086】
図20に示すように、被駆動部420は、被駆動部424を含む。以下、被駆動部424の構成について説明する。被駆動部424は、駆動伝達部412dを含む。また、被駆動部424には、一方端が駆動伝達部412dに接続されているワイヤ424aが設けられている。また、ワイヤ424aの他方端が、プーリ424bを介してシャフト424cに接続されている。ワイヤ424aは、2本のワイヤにより構成されている。ワイヤ424aの一方は、駆動伝達部412dが一方側に回動したときにシャフト424cを一方側に回転させ、ワイヤ424aの他方は、駆動伝達部412dが一方側とは逆の他方側に回動したときにシャフト424cを他方側に回動させる。また、シャフト424cに直交するようにシャフト424dが設けられている。シャフト424cには、ウォームWが設けられ、シャフト424dには、ウォームホイールWWが設けられている。これにより、第2実施形態では、被駆動部420では、ウォームWおよびウォームホイールWWにより、アーム60の駆動部75の回転駆動を減速するように構成されている。なお、ウォームWおよびウォームホイールWWは、特許請求の範囲の「減速部」の一例である。
【0087】
また、シャフト424dには、リンク機構424eが設けられている。また、リンク機構424eには、操作部424fが設けられている。そして、駆動伝達部412dが回動されることにより、リンク機構424eのシャフト424gが回動される。そして、シャフト424gの回動とともに操作部424fが回動される。これにより、スイッチ部206が押下される。
【0088】
また、第2実施形態では、
図16および
図18に示すように、インターフェイス400は、接続部410、被駆動部420および操作部(421f、422f、422g、423f、423g、424f)を収容するとともに、手動用手術器具200を被駆動部420および操作部に対して位置決めした状態で保持するための筐体430を備えている。具体的には、手動用手術器具200は、筐体430の孔部431に挿入される。また、インターフェイス400は、操作部に対して位置決めされた手動用手術器具200を固定するためのロック部440を備えている。ロック部440は、手動用手術器具200の把持部201をロックするように構成されている。また、ロック部440は、筐体430に固定されている。なお、筐体430は、特許請求の範囲の「手術器具保持部」の一例である。
【0089】
また、
図16に示すように、被駆動部420には、複数の取付板450が設けられている。そして、ネジ460により、筐体430に対して複数の取付板450がネジ止めされることにより、被駆動部420が筐体430に固定される。なお、
図18~
図20では、取付板450は省略されている。また、手動用手術器具200と筐体430との間には、手動用手術器具200と筐体430との間を埋めるように複数のスペーサ470が設けられている。
【0090】
[第2実施形態の効果]
第2実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
【0091】
第2実施形態では、上記のように、インターフェイス400の被駆動部420では、ワイヤ(421a、422a、423a、424a)は、駆動部75によって一方端が巻き上げられ、シャフトは、ワイヤの他方端が巻回され、ワイヤの巻き上げによってスイッチ部(204、205a、205b、206)を操作するように操作部(421f、422f、422g、423f、423g、424f)を移動させる。これにより、アーム60に設けられる駆動部75の駆動力によってワイヤを巻き上げることによって、シャフトを介して操作部により手動用手術器具200のスイッチ部を操作することができる。
【0092】
また、第2実施形態では、上記のように、アーム60の駆動部75は、回転駆動を行うように構成されており、被駆動部420は、駆動部75の回転駆動を減速するウォームWおよびウォームホイールWWを含む。これにより、ウォームWおよびウォームホイールWWにより、駆動部75の駆動力のトルクを高めた状態で操作部(421f、422f、422g、423f、423g、424f)に伝達することができるので、手動用手術器具200のスイッチ部(204、205a、205b、206)の操作に比較的大きい操作力が必要な場合でも、スイッチ部を操作することができる。
【0093】
また、第2実施形態では、上記のように、被駆動部420は、平行リンク機構(422e、423e)を含み、駆動部75から伝達された駆動力によって平行リンク機構が動作することにより、複数の操作部(422f、422g、423f、423g)が移動される。これにより、平行リンク機構によって、1つの駆動力によって複数の操作部を移動(駆動)させることができるので、インターフェイス400の構成を簡略化することができる。
【0094】
[変形例]
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
【0095】
たとえば、上記第1および第2実施形態では、操作部により、手動用手術器具200のスイッチ部が操作される例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、操作部により、手動用手術器具のスイッチ部以外の被操作部、たとえば、操作レバーが操作されてもよい。
【0096】
また、上記第1および第2実施形態では、手動用手術器具200にスイッチ部が複数設けられる例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、手動用手術器具にスイッチ部が1つのみ設けられていてもよい。
【0097】
また、上記第2実施形態では、被駆動部420が、ワイヤおよびシャフトの両方を含む例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、被駆動部がワイヤのみによって構成されていてもよい。また、被駆動部がベルトなどによって構成されていてもよい。
【0098】
また、上記第1および第2実施形態では、手動用手術器具200がステープラーである例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明は、ステープラー以外の手動用手術器具に対しても適用可能である。
【0099】
また、上記実施形態では、アーム60が4つ設けられている例を示したが、本発明はこれに限られない。アーム60の数は、3つでもよい。
【0100】
また、上記実施形態では、アーム部61およびポジショナ40が7軸多関節ロボットから構成されている例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、アーム60およびポジショナ40が7軸多関節ロボット以外の軸構成(例えば、6軸や8軸)の多関節ロボットなどから構成されていてもよい。
【符号の説明】
【0101】
1 医療用マニピュレータ(手術支援ロボット)
60 アーム
75 駆動部
200 手動用手術器具
204、205a、205b、206 スイッチ部(被操作部)
300 インターフェイス
320、321、322、323、324 被駆動部
321a、321c、321d、321g、321i シャフト
321j、321h、322e、322f、323e、324d 操作部
322a、322b、322c シャフト
323a、323b、323c シャフト
324a、324c シャフト
330 筐体(手術器具保持部)
400 インターフェイス
410 アダプタ
412 駆動伝達部
420、421、422、423、424 被駆動部
421a、422a、423a、424a ワイヤ
421c、421d、421g シャフト
421f、422f、422g、423f、423g、424f 操作部
422c、422d シャフト
423c、423d シャフト
424c、424d、424g シャフト
422e、423e 平行リンク機構
430 筐体(手術器具保持部)
440 ロック部
W ウォーム(減速部)
WW ウォームホイール(減速部)