(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-20
(45)【発行日】2022-12-28
(54)【発明の名称】疾患情報の処理方法、装置、デバイス及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
G16H 50/80 20180101AFI20221221BHJP
【FI】
G16H50/80
(21)【出願番号】P 2021060955
(22)【出願日】2021-03-31
【審査請求日】2021-03-31
(31)【優先権主張番号】202010289902.7
(32)【優先日】2020-04-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】512015127
【氏名又は名称】バイドゥ オンライン ネットワーク テクノロジー(ペキン) カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リウ チュンチー
【審査官】森田 充功
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-085649(JP,A)
【文献】特開2017-123064(JP,A)
【文献】特開2015-161987(JP,A)
【文献】国際公開第2019/236759(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G16H 50/80
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバに適用される疾患情報の処理方法であって、
複数のユーザの、予め設定された期間における複数の時点での位置情報を含む行動軌跡を取得するステップであって、前記複数のユーザは、ソーシャルアプリケーションに登録した全てのユーザである、取得するステップと、
疾患診断確定情報、ウイルスの潜伏期間、及び前記複数のユーザの行動軌跡に基づいて分析して、感染リスクのある少なくとも1人のリスクユーザを決定するステップ
であって、前記疾患診断確定情報は、診断確定されたユーザの身元識別子及び診断確定時間を含む、決定するステップと、
各リスクユーザに、前記リスクユーザに関連する疾患診断確定情報を含む通知メッセージをプッシュするステップ
であって、前記リスクユーザに関連する疾患診断確定情報は、前記リスクユーザが接触した可能性のある診断確定されたユーザの情報、前記リスクユーザが診断確定されたユーザに接触した可能性のある時間、場所、診断確定されたユーザの現在の状況、診断確定されたユーザの行動軌跡、診断確定されたユーザの各段階での症状、専門家からのアドバイス、予防についてのアドバイス、隔離についてのアドバイス、受診についてのアドバイス、疾患の伝染性、及び伝染方式を含む、プッシュするステップと、を含み、
各リスクユーザに、前記リスクユーザに関連する疾患診断確定情報を含む通知メッセージをプッシュするステップは、
各前記リスクユーザに対応するオペレーターを介してショートメッセージ又は電話で端末装置に前記通知メッセージをプッシュし、かつ各前記リスクユーザの登録した
前記ソーシャルアプリケーションを介して前記端末装置に前記通知メッセージをプッシュすることを
含むことを特徴とする、疾患情報の処理方法。
【請求項2】
前記疾患診断確定情報、ウイルスの潜伏期間、及び前記複数のユーザの行動軌跡に基づいて分析して、感染リスクのある少なくとも1人のリスクユーザを決定するステップは、
前記診断確定されたユーザの身元識別子に基づいて、前記診断確定されたユーザの行動軌跡を取得するステップと、
前記ウイルスの潜伏期間、前記診断確定されたユーザの診断確定時間、前記診断確定されたユーザの行動軌跡、及び他の複数のユーザの行動軌跡に基づいて、感染リスクのある前記少なくとも1人のリスクユーザを決定するステップであって、前記少なくとも1人のリスクユーザは、ウイルスの潜伏期間中の少なくとも1つの時点で前記診断確定されたユーザと同じ領域に位置する、決定するステップと、を含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記疾患診断確定情報は
、症状が現れた時間を
さらに含み、前記疾患診断確定情報、ウイルスの潜伏期間、及び複数のユーザの行動軌跡に基づいて分析して、感染リスクのある少なくとも1人のリスクユーザを決定するステップは、
前記診断確定されたユーザの身元識別子、診断確定時間及び症状が現れた時間に基づいて、前記診断確定されたユーザの第1期間における第1行動軌跡を取得するステップであって、前記第1期間は、症状が現れる前のウイルスの潜伏期間及び症状が現れてから診断確定されて隔離されるまでの時間を含む、取得するステップと、
前記診断確定されたユーザの第1行動軌跡及び他の複数のユーザの行動軌跡に基づいて、感染リスクのある前記少なくとも1人のリスクユーザを決定するステップであって、前記少なくとも1人のリスクユーザは、前記第1期間における少なくとも1つの時点で、前記診断確定されたユーザと同じ領域に位置する、決定するステップと、を含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
複数のユーザの行動軌跡を取得するステップは、
疾患発生時間後の期間である前記予め設定された期間内で、前記複数のユーザの端末装置がリアルタイム又は定期的に報告した位置情報を受信するステップと、
それぞれのユーザに対して、前記ユーザの前記予め設定された期間での行動軌跡を、各時点での位置情報に基づいて生成するステップと、を含むことを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記方法は、各ユーザの各時点での前記位置情報を格納することをさらに含むことを特徴とする、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記ソーシャルアプリケーションは、ウィーチャットであることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
端末装置に適用される疾患情報の処理方法であって、
サーバによって送信される通知メッセージを受信するステップであって、前記通知メッセージは、前記サーバによってユーザの行動軌跡と、疾患診断確定情報と、ウイルスの潜伏期間とに基づいて決定されたものであり、前記ユーザに関連する疾患診断確定情報を含み、前記ユーザは、ソーシャルアプリケーションに登録したユーザであ
り、前記疾患診断確定情報は、診断確定されたユーザの身元識別子及び診断確定時間を含み、前記ユーザに関連する疾患診断確定情報は、前記ユーザが接触した可能性のある診断確定されたユーザの情報、前記ユーザが診断確定されたユーザに接触した可能性のある時間、場所、診断確定されたユーザの現在の状況、診断確定されたユーザの行動軌跡、診断確定されたユーザの各段階での症状、専門家からのアドバイス、予防についてのアドバイス、隔離についてのアドバイス、受診についてのアドバイス、疾患の伝染性、及び伝染方式を含む、受信するステップと、
前記通知メッセージを表示するステップと、を含み、
前記サーバによって送信される通知メッセージは、前記サーバによって前記ユーザに対応するオペレーターを介してショートメッセージ又は電話で端末装置にプッシュされ、かつ前記サーバ
によって前記ユーザの登録した
前記ソーシャルアプリケーションを介して前記端末装置にプッシュさ
れることを特徴とする、疾患情報の処理方法。
【請求項8】
前記方法は、前記端末装置に設けられた位置決め装置に基づいてリアルタイム又は定期的に位置決めして、前記端末装置の位置情報を取得するとともに、取得した位置情報を前記サーバに送信するステップをさらに含むことを特徴とする、請求項
7に記載の方法。
【請求項9】
複数のユーザの、予め設定された期間における複数の時点での位置情報を含む行動軌跡を取得するための取得モジュールであって、前記複数のユーザは、ソーシャルアプリケーションに登録した全てのユーザである、取得モジュールと、
疾患診断確定情報、ウイルスの潜伏期間、及び前記複数のユーザの行動軌跡に基づいて分析して、感染リスクのある少なくとも1人のリスクユーザを決定するための処理モジュール
であって、前記疾患診断確定情報は、診断確定されたユーザの身元識別子及び診断確定時間を含む、処理モジュールと、
各リスクユーザに、前記リスクユーザに関連する疾患診断確定情報を含む通知メッセージをプッシュするためのプッシュモジュール
であって、前記リスクユーザに関連する疾患診断確定情報は、前記リスクユーザが接触した可能性のある診断確定されたユーザの情報、前記リスクユーザが診断確定されたユーザに接触した可能性のある時間、場所、診断確定されたユーザの現在の状況、診断確定されたユーザの行動軌跡、診断確定されたユーザの各段階での症状、専門家からのアドバイス、予防についてのアドバイス、隔離についてのアドバイス、受診についてのアドバイス、疾患の伝染性、及び伝染方式を含む、プッシュモジュールと、を備え、
前記プッシュモジュールは、各前記リスクユーザに対応するオペレーターを介してショートメッセージ又は電話で端末装置に前記通知メッセージをプッシュし、かつ各前記リスクユーザの登録した
前記ソーシャルアプリケーションを介して前記端末装置に前記通知メッセージをプッシュするために用いら
れることを特徴とする、疾患情報の処理装置。
【請求項10】
前記処理モジュールは、
前記診断確定されたユーザの身元識別子に基づいて、前記診断確定されたユーザの行動軌跡を取得するための第1処理サブモジュールと、
前記ウイルスの潜伏期間、前記診断確定されたユーザの診断確定時間、前記診断確定されたユーザの行動軌跡、及び他の複数のユーザの行動軌跡に基づいて、感染リスクのある前記少なくとも1人のリスクユーザを決定するための第2処理サブモジュールであって、前記少なくとも1人のリスクユーザは、ウイルスの潜伏期間中の少なくとも1つの時点で前記診断確定されたユーザと同じ領域に位置する、第2処理サブモジュールと、を備えることを特徴とする、請求項
9に記載の装置。
【請求項11】
前記疾患診断確定情報は
、症状が現れた時間を
さらに含み、前記処理モジュールは、
前記診断確定されたユーザの身元識別子、診断確定時間及び症状が現れた時間に基づいて、前記診断確定されたユーザの第1期間における第1行動軌跡を取得するための第3処理サブモジュールであって、前記第1期間は、症状が現れる前のウイルスの潜伏期間及び症状が現れてから診断確定されて隔離されるまでの時間を含む、第3処理サブモジュールと、
前記診断確定されたユーザの第1行動軌跡及び他の複数のユーザの行動軌跡に基づいて、感染リスクのある前記少なくとも1人のリスクユーザを決定するための第4処理サブモジュールであって、前記少なくとも1人のリスクユーザは、前記第1期間における少なくとも1つの時点で、前記診断確定されたユーザと同じ領域に位置する、第4処理サブモジュールと、を備えることを特徴とする、請求項
9に記載の装置。
【請求項12】
前記取得モジュールは、
疾患発生時間後の期間である前記予め設定された期間内で、前記複数のユーザの端末装置がリアルタイム又は定期的に報告した位置情報を受信するための受信サブモジュールと、
それぞれのユーザに対して、前記ユーザの前記予め設定された期間での行動軌跡を、各時点での位置情報に基づいて生成するための処理サブモジュールと、を備えることを特徴とする、請求項
9から
11のいずれか一項に記載の装置。
【請求項13】
前記装置は、さらに、
各ユーザの各時点での前記位置情報を格納するための記憶モジュールを備えることを特徴とする、請求項
12に記載の装置。
【請求項14】
サーバによって送信される通知メッセージを受信するための受信モジュールであって、前記通知メッセージは、前記サーバによってユーザの行動軌跡と、疾患診断確定情報と、ウイルスの潜伏期間とに基づいて決定されたものであり、前記ユーザに関連する疾患診断確定情報を含み、前記ユーザは、ソーシャルアプリケーションに登録したユーザであ
り、前記疾患診断確定情報は、診断確定されたユーザの身元識別子及び診断確定時間を含み、前記ユーザに関連する疾患診断確定情報は、前記ユーザが接触した可能性のある診断確定されたユーザの情報、前記ユーザが診断確定されたユーザに接触した可能性のある時間、場所、診断確定されたユーザの現在の状況、診断確定されたユーザの行動軌跡、診断確定されたユーザの各段階での症状、専門家からのアドバイス、予防についてのアドバイス、隔離についてのアドバイス、受診についてのアドバイス、疾患の伝染性、及び伝染方式を含む、受信モジュールと、
前記通知メッセージを表示するための表示モジュールと、を備え、
前記通知メッセージは、サーバによって前記ユーザに対応するオペレーターを介してショートメッセージ又は電話で端末装置にプッシュされ、かつ
前記サーバによって前記ユーザの登録した
前記ソーシャルアプリケーションを介して前記端末装置にプッシュさ
れることを特徴とする、疾患情報の処理装置。
【請求項15】
リアルタイム又は定期的に位置決めし、前記疾患情報の処理装置の位置情報を取得するための位置決めモジュールと、
取得した位置情報を前記サーバに送信するための送信モジュールと、をさらに備えることを特徴とする、請求項
14に記載の装置。
【請求項16】
受信機と、プロセッサと、送信機と、実行可能な命令を格納するためのメモリと、を備え、
前記プロセッサは、前記実行可能な命令を実行することにより、請求項1から5のいずれか一項に記載の疾患情報の処理方法を実行するように構成されることを特徴とする、サーバ。
【請求項17】
受信機と、プロセッサと、送信機と、実行可能な命令を格納するためのメモリと、を備え、
前記プロセッサは、前記実行可能な命令を実行することにより、請求項
7又は
8に記載の疾患情報の処理方法を実行するように構成されることを特徴とする、端末装置。
【請求項18】
コンピュータプログラムが格納されている記憶媒体であって、前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されると、請求項1から
8のいずれか一項に記載の疾患情報の処理方法を実現することを特徴とする、記憶媒体。
【請求項19】
疾患診断確定情報及び複数のユーザの行動軌跡に基づいて、感染リスクのある少なくとも1人のリスクユーザを決定するステップであって、
前記疾患診断確定情報は、診断確定されたユーザの身元識別子及び診断確定時間を含み、前記複数のユーザは、ソーシャルアプリケーションに登録した全てのユーザである、決定するステップと、
前記少なくとも1人のリスクユーザに通知メッセージをプッシュするステップ
であって、前記通知メッセージは、前記ユーザが接触した可能性のある診断確定されたユーザの情報、前記ユーザが診断確定されたユーザに接触した可能性のある時間、場所、診断確定されたユーザの現在の状況、診断確定されたユーザの行動軌跡、診断確定されたユーザの各段階での症状、専門家からのアドバイス、予防についてのアドバイス、隔離についてのアドバイス、受診についてのアドバイス、疾患の伝染性、及び伝染方式を含む、プッシュするステップと、を含み、
前記少なくとも1人のリスクユーザに通知メッセージをプッシュするステップは、
各前記リスクユーザに対応するオペレーターを介してショートメッセージ又は電話で端末装置に前記通知メッセージをプッシュし、かつ各前記リスクユーザの登録した
前記ソーシャルアプリケーションを介して前記端末装置に前記通知メッセージをプッシュすることを
含むことを特徴とする、疾患情報の処理方法。
【請求項20】
コンピュータプログラムであって、前記コンピュータプログラムがプロセッサで実行されると、コンピュータに請求項1から
8のいずれか一項に記載の疾患情報の処理方法を実行させることを特徴とする、コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願の実施例は、コンピュータ技術におけるビッグデータ分析技術に関し、特に、疾患情報の処理方法、装置、デバイス及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、新型コロナウイルス感染症が世界的に拡散することにより、世界中の人が関連情報に関心を持つようになり、メディアとニュースでは、様々なタイプのホット情報が含まれている新型コロナウイルス感染症に関する情報を特別トピックの形で報道している。新型コロナウイルス感染症に関する情報のほとんどにはより高い時間的制約性があり、各情報プラットフォームは、より多くのコンテンツをユーザに提供し、ユーザの情報取得に便利な条件を提供するため、これらのページへのユーザの依存も重要になり、1日に複数回アクセスする。しかしながら、ユーザにとって、毎日更新されるホット情報が多いため、有効な情報を取得するのが困難で、一部の重要な関連情報を見逃しがちである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
疾患情報の処理方法、装置、デバイス及び記憶媒体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
第1の態様によれば、サーバに適用される疾患情報の処理方法を提供し、前記方法は、
複数のユーザの、予め設定された時間帯における複数の時点での位置情報を含む行動軌跡を取得するステップと、
疾患診断確定情報、ウイルスの潜伏期間、及び前記複数のユーザの行動軌跡に基づいて分析して、感染リスクのある少なくとも1人のリスクユーザを決定するステップと、
各リスクユーザに、前記リスクユーザに関連する疾患診断確定情報を含む通知メッセージをプッシュするステップと、を含む。
【0005】
第2の態様によれば、端末装置に適用される疾患情報の処理方法を提供し、前記方法は、
サーバによって送信される通知メッセージを受信するステップであって、前記通知メッセージは、前記サーバによってユーザの行動軌跡と、疾患診断確定情報と、ウイルスの潜伏期間とに基づいて決定されたものであり、前記ユーザに関連する疾患診断確定情報を含むステップと、
前記通知メッセージを表示するステップと、を含む。
【0006】
第3の態様によれば、疾患情報の処理装置を提供し、前記装置は、
複数のユーザの、予め設定された時間帯における複数の時点での位置情報を含む行動軌跡を取得するための取得モジュールと、
疾患診断確定情報、ウイルスの潜伏期間、及び前記複数のユーザの行動軌跡に基づいて分析して、感染リスクのある少なくとも1人のリスクユーザを決定するための処理モジュールと、
各リスクユーザに、前記リスクユーザに関連する疾患診断確定情報を含む通知メッセージをプッシュするためのプッシュモジュールと、を含む。
【0007】
第4の態様によれば、疾患情報の処理装置を提供し、
サーバによって送信される通知メッセージを受信するための受信モジュールであって、前記通知メッセージは、前記サーバによってユーザの行動軌跡と、疾患診断確定情報と、ウイルスの潜伏期間とに基づいて決定されたものであり、前記ユーザに関連する疾患診断確定情報を含む受信モジュールと、
前記通知メッセージを表示するための表示モジュールと、を含む。
【0008】
第5の態様によれば、サーバを提供し、
受信機と、プロセッサと、送信機と、
実行可能な命令を格納するためのメモリと、を含み、
前記プロセッサは、前記実行可能な命令を実行することにより、第1の態様のいずれか一項に記載の疾患情報の処理方法を実行するように構成される。
【0009】
第6の態様によれば、端末装置を提供し、
受信機と、プロセッサと、送信機と、
実行可能な命令を格納するためのメモリと、を含み、
前記プロセッサは、前記実行可能な命令を実行することにより、第2の態様のいずれか一項に記載の疾患情報の処理方法を実行するように構成される。
【0010】
第7の態様によれば、コンピュータプログラムが格納されている記憶媒体を提供し、前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されると、第1の態様又は第2の態様に記載の疾患情報の処理方法が実現される。
【0011】
第8の態様によれば、疾患情報の処理方法を提供し、
疾患診断確定情報及び複数のユーザの行動軌跡に基づいて、感染リスクのある少なくとも1人のリスクユーザを決定するステップと、
前記少なくとも1人のリスクユーザに通知メッセージをプッシュするステップと、を含む。
【0012】
第9の態様によれば、コンピュータプログラムを提供し、前記コンピュータプログラムは、コンピュータ可読記憶媒体に記憶され、電子機器の少なくとも1つのプロセッサは、前記コンピュータ可読記憶媒体から前記コンピュータプログラムを読み取ることができ、前記少なくとも1つのプロセッサは、前記コンピュータプログラムを実行することによって、前記電子機器に第1の態様又は第2の態様に記載の疾患情報の処理方法を実行させる。
【発明の効果】
【0013】
本願に係る疾患情報の処理方法、装置、デバイス及び記憶媒体によれば、ユーザの行動である行動軌跡と、ウイルスの潜伏期間と、疾患診断確定情報全体とに基づいて、各々のユーザを分析して、感染のリスクがある可能性のあるユーザを決定し、このようなユーザに関連情報をプッシュすることにより、ユーザが手動でスクリーニングすることを必要とせず、重要な情報の見落としを回避し、ユーザが有効な情報を取得する効率を向上させることもできる。
【0014】
本明細書に記載の内容は、本願の実施例の肝心な又は重要な特徴を決定することを意図するものでも、本願の範囲を限定することを意図するものでもないことを理解すべきである。本願のその他の特徴は、以下の明細書によって容易に理解される。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図面は、本実施形態をより良く理解するために使用され、本願の制限を構成するものではない。
【
図1】本願に係る疾患情報の処理方法の適用シーンの概略図である。
【
図2】本願に係る疾患情報の処理方法の実施例1の概略フローチャートである。
【
図3】本願に係る疾患情報の処理方法の実施例2の概略フローチャートである。
【
図4】本願に係る疾患情報の処理方法の実施例3の概略フローチャートである。
【
図5】本願に係る疾患情報の処理装置の実施例1のブロック図である。
【
図6】本願に係る疾患情報の処理装置の実施例2のブロック図である。
【
図7】本願に係る疾患情報の処理装置の実施例3のブロック図である。
【
図8】本願に係る疾患情報の処理装置の実施例4のブロック図である。
【
図9】本願に係る疾患情報の処理装置の実施例5のブロック図である。
【
図10】本願に係る疾患情報の処理装置の実施例6のブロック図である。
【
図11】本願に係る疾患情報の処理装置の実施例7のブロック図である。
【
図12】本願に係るサーバの実施例のブロック図である。
【
図13】本願に係る端末装置の実施例のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照しながら本願の例示的な実施例を説明するが、この説明には、理解を容易にするために本願の実施例の様々な細部が含まれており、それらは単なる例示的なものと見なされるべきである。したがって、当業者は、本願の範囲及び精神から逸脱することなく、ここで説明される実施例に対して様々な変更と修正を行うことができることを理解できる。同様に、明らかかつ簡潔にするために、以下の説明では、周知の機能及び構造についての説明を省略する。
【0017】
新型コロナウイルス感染症又は他の疾患に関する情報について、既存のニュース又は情報プラットフォームはいずれも特別トピックページを介して表示するので、ユーザが有効な情報を取得するのが困難で、効率が低い。そして、情報量が多いため、ユーザは適時に有効な情報を取得できず、また一部の重要な関連情報を見逃しがちであり、疾患の予防とコントロールに不利である。
【0018】
本願は、従来技術に存在している問題に対して、疾患情報の処理方法を提供し、ユーザの過去の行動に基づいて、ユーザと疾患情報との関連性を分析して計算し、時間及び空間的な計算により、ユーザに情報をプッシュするときに、より標的性を有することができ、ユーザが手動でスクリーニングする必要がなく、重要な情報の見落としを回避し、ユーザが有効な情報を取得する効率を向上させ、疾患情報を効果的に向上させるできるプッシュ効果を奏する。
【0019】
当該解決手段は、例えばSARS、エボラウイルス、新型コロナウイルスなどのウイルスによって引き起こされる伝染性疾患の対処分野に適用でき、このような方法で、ユーザが自分と直接的な関係のある情報を効果的に把握でき、疾患の伝播と拡散をコントロールすることができる。
【0020】
図1は、本願に係る疾患情報の処理方法の適用シーンの概略図であり、
図1に示すように、本願に係る疾患情報の処理方法には、主に2種類のデバイスが含まれる。1つは、ユーザがデータ収集、分析演算を行うためのサーバであり、クラウドサーバであってもよい。もう1つはユーザ側の端末装置であり、サーバは、ユーザ側の端末装置とのインタラクションにより、ユーザの異なる時間での位置をタイムリーに取得できるだけでなく、他の情報プラットフォームとインタラクションして、疾患診断確定情報、治療情報、リハビリ情報などをタイムリーに取得することもできる。端末装置は、ユーザの携帯電話、タブレット、スマートウォッチ、ブレスレットなどのスマートウェアラブルデバイスであり得、サーバとデータのインタラクションを行うことができ、位置決め機能を実現して位置情報を取得することができるものであればよい。
【0021】
当該解決手段の具体的な適用は、1つの地域又は全国におけるユーザに対する総合的な分析に関わるので、本解決手段の実現プロセスには、複数のユーザの端末装置が含まれ、つまり、端末装置の数が多く、
図1は単に例を挙げて説明する。
【0022】
図2は、本願に係る疾患情報の処理方法の実施例1の概略フローチャートであり、
図2に示すように、上記の
図1に示すシーンにおいて、サーバ側で、当該疾患情報の処理方法は、具体的には、S101~S103を含む。
【0023】
S101において、複数のユーザの、予め設定された時間帯における複数の時点での位置情報を含む行動軌跡を取得する。
【0024】
本ステップの具体的な実現において、サーバにとって、ユーザは一定の感染リスクがあるかどうか、又は特別なリマインダーが必要かどうかなどをよりよく分析するためには、複数のユーザのリアルタイム位置、及び一定の期間内にどこに行ったかを知る必要があり、本解決手段では、主に複数のユーザの行動軌跡を取得する必要があり、具体的にどのぐらいの行動軌跡を取得するのかについて、本解決手段は制限しない。当該行動軌跡は、例えば疾患発生後の1ヶ月、2週間などの一定期間内のものであってもよく、予め設定された時間帯の具体的な持続時間は実際の状況に応じて設定してもよく、例えば、ウイルスの潜伏期間に応じて設定してもよい。
【0025】
好ましくは、各ユーザの行動軌跡、即ち、全てのユーザの各時点での位置情報を取得してもよい。
【0026】
当該解決手段の具体的な実施において、ここでの各ユーザとは、例えばあるコミュニティ、都市におけるある領域、又はある都市、又はある省、又は全国などの、一定の領域範囲内の全てのユーザを指すことを理解すべきである。各ユーザは、全てのウィーチャットユーザ、全ての使用されるネットワークディスク、又はニュースアプリケーションのユーザなど、あるアプリケーションに登録した全てのユーザであってもよい。各ユーザとは、例えば全ての電信ユーザ、全ての聯通(れんつう)ユーザ、全ての移動ユーザなど、あるオペレーターの全てのユーザであってもよい。サーバは、どれくらいのユーザのデータを具体的に取得できるかについて、実際の解決手段の適用シーンに応じて設定できる。当該解決手段のコアは、より多くのユーザに対してより多くの詳しい情報を統計するほど、分析結果がより正確になる。
【0027】
サーバが取得した複数のユーザの行動軌跡は、少なくとも各時点での位置情報を含む必要があり、これらの時点は連続的なものであってもよく、つまり、リアルタイムに取得した複数のユーザの位置情報である。ここでの各時点とは、位置情報を収集する一定期間内の時点を指し、時点同士は一定の間隔を置いてもよい。1分おきであってもよいし、5分、10分、15分、半時間おきなどであってもよく、位置情報を取得するたびに、時点である具体的な時間情報を取得する。本願の技術的解決手段では、位置情報を収集する時間間隔について制限せず、実際の状況に応じて設定できることを理解すべきである。
【0028】
S102において、疾患診断確定情報、ウイルスの潜伏期間、及び複数のユーザの行動軌跡に基づいて分析して、感染リスクのある少なくとも1人のリスクユーザを決定する。
【0029】
本ステップでは、サーバは、複数のユーザの行動軌跡を取得した後、予め取得した疾患診断確定情報、ウイルスの潜伏期間などの情報に基づいて、各ユーザの状況を分析することにより、各々のユーザが、診断確定済みの患者と接触したことがあるか否か、又は接触した可能性があり、又は同じ場所に行ったことがあるなどを決定し、このような分析によって、感染リスクのある少なくとも1人のリスクユーザを決定する。
【0030】
当該解決手段の具体的な実現において、疾患診断確定情報は、多くの情報を含み、ここで、診断確定された感染者の身元情報と診断確定された感染者の行動軌跡を含んでもよく、診断確定された感染者の各段階の症状を含んでもよいし、また、専門家からのアドバイス、予防についてのアドバイス、隔離についてのアドバイス、受診についてのアドバイスなどを含んでもよく、さらに、伝染性、伝染方式などを含んでもよい。
【0031】
S103において、各リスクユーザに、リスクユーザに関連する疾患診断確定情報を含む通知メッセージをプッシュする。
【0032】
本ステップでは、サーバは、感染のリスクがある可能性のあるユーザを分析した後、これらのユーザの端末装置とインタラクションを行うことにより、これらのユーザに通知メッセージをプッシュし、これらのユーザが自分と関連する疾患診断確定情報を把握でき、個人の安全に注意を払い、リスクがある場合、タイムリーに治療することができるようにする。
【0033】
一選択可能な実施形態では、サーバと端末装置とのインタラクションは、情報プラットフォームを介して通信してもいし、端末装置にインストールされたブラウザー、ニュースAPP、ソーシャルAPPなどのクライアントアプリケーションを介して通信してもよく、また、オペレーターを介してショートメッセージ又は電話などの方式で端末装置に通知メッセージをプッシュすることもでき、さらに、端末装置のシステムを介して注意を促すこともでき、システムレベルのメッセージによって端末装置に通知メッセージをプッシュしてもよく、本解決手段ではこれについて限定しない。
【0034】
本実施例に係る疾患情報の処理方法は、ユーザの行動である行動軌跡と、ウイルスの潜伏期間と、疾患全体の診断確定情報とに基づいて、各々のユーザを分析して、感染のリスクがある可能性のあるユーザを決定し、このようなユーザに関連情報をプッシュすることにより、ユーザが手動でスクリーニングすることを必要とせず、重要な情報の見落としを回避し、ユーザが有効な情報を取得する効率を向上させることもできる。
【0035】
上記実施例の具体的な実施において、サーバが感染リスクのあるユーザを分析して決定する方法は複数であり、以下、2つの例を挙げて説明する。
【0036】
方法1において、前記疾患診断確定情報は、診断確定されたユーザの身元識別子及び診断確定時間を含み、上記ステップS102における疾患診断確定情報、ウイルスの潜伏期間、及び複数のユーザの行動軌跡に基づいて分析して、感染リスクのある少なくとも1人のリスクユーザを決定するステップは、具体的には、以下のように実現されることができる。
【0037】
前記診断確定されたユーザの身元識別子に基づいて、前記診断確定されたユーザの行動軌跡を取得し、前記ウイルスの潜伏期間、前記診断確定されたユーザの診断確定時間、前記診断確定されたユーザの行動軌跡、及び他の複数のユーザの行動軌跡に基づいて、感染リスクのある少なくとも1人のリスクユーザを決定し、前記少なくとも1人のリスクユーザは、ウイルスの潜伏期間中の少なくとも1つの時点で前記診断確定されたユーザと同じ領域に位置する。
【0038】
当該解決手段の意味は、サーバが取得した各ユーザの一定期間内の行動軌跡に基づいて、取得した診断確定済みのユーザの身元識別子を合わせて、全ての行動軌跡から診断確定されたユーザの行動軌跡を検索して取得するということであり、ここでの診断確定されたユーザとは、診断確定された全てのユーザを指す。
【0039】
その後、各他のユーザについて、当該ユーザの行動軌跡を、診断確定された全てのユーザの行動軌跡と比較して、当該ユーザの行動軌跡が診断確定されたユーザの行動軌跡と、時間的及び空間的に重なる状況、つまり、同じ場所に同時に現れる状況があるか否かを決定し、このような方式で、大量のユーザから診断確定された感染者と接触した可能性のあるユーザをリスクユーザとしてスクリーニングする。又は、さらに、診断確定された感染者の診断確定時間及びウイルスの潜伏期間を合わせて、診断確定された感染者がウイルスに感染された後に接触した可能性のあるユーザをリスクユーザとして決定する。
【0040】
方法2、前記疾患診断確定情報は、診断確定されたユーザの身元識別子、診断確定時間及び症状が現れた時間を含み、疾患診断確定情報、ウイルスの潜伏期間、及び複数のユーザの行動軌跡に基づいて分析して、感染リスクのある少なくとも1人のリスクユーザを決定する前記ステップは、
前記診断確定されたユーザの身元識別子、診断確定時間及び症状が現れた時間に基づいて、前記診断確定されたユーザの第1時間帯における第1行動軌跡を取得するステップであって、前記第1時間帯は、症状が現れる前のウイルスの潜伏期間及び症状が現れてから診断確定されて隔離されるまでの時間を含むステップと、前記診断確定されたユーザの第1行動軌跡及び他の複数のユーザの行動軌跡に基づいて、感染リスクのある少なくとも1人のリスクユーザを決定するステップであって、前記少なくとも1人のリスクユーザは、前記第1時間帯における少なくとも1つの時点で、前記診断確定されたユーザと同じ領域に位置するステップと、を含む。
【0041】
最初に時間帯を決定して、診断確定された感染者が感染される可能性のある、診断確定後及び診断確定前のウイルスの潜伏期間を含む第1時間帯を取得し、当該第1時間帯に基づいて診断確定されたユーザのこの時間帯における第1行動軌跡を取得し、続いて、他の複数のユーザの行動軌跡を合わせて、第1時間帯内で診断確定された感染者と接触した可能性のあるユーザをリスクユーザとして決定し、つまり、ある診断確定されたユーザが診断確定される前の潜伏期間と、症状が現れてから診断確定されて隔離されないまでの期間との時間帯に、接触したことのあるユーザ、又は同じ時点で当該診断確定されたユーザと同じ場所に位置することのあるユーザには一定の感染リスクがあることは、上記方法1と異なる。
【0042】
選択可能に、さらに、正確な位置決め、及び例えば2メートル、又は1メートルなどの公式に確認されたウイルス伝播距離を合わせて、リスクユーザを正確に決定することができ、本解決手段ではこれについて限定しない。
【0043】
上記の実施形態により、複数のユーザの行動軌跡を予め取得しておき、診断確定された感染者の情報、つまり疾患診断確定情報と合わせることにより、感染リスクのあるユーザをスクリーニングすることができ、このようなユーザに通知メッセージをプッシュして、ある程度の注意を促し、ユーザ向けの情報が広すぎ、且つ情報量が多すぎて、スクリーニングしにくいのを回避し、ユーザが有効な情報を取得するのが困難であるという問題を解決する。
【0044】
図3は、本願に係る疾患情報の処理方法の実施例2の概略フローチャートである。
図3に示すように、ユーザの端末装置において、疾患情報の処理方法の具体的な実現ステップは、S201とS202を含む。
【0045】
S201において、サーバによって送信される通知メッセージを受信し、通知メッセージは、サーバがユーザの行動軌跡と、疾患診断確定情報と、ウイルスの潜伏期間とに基づいて決定されたものである。
【0046】
本ステップでは、感染リスクのあるユーザにとって、ユーザに関連する疾患診断確定情報が通知メッセージに含まれており、当該通知メッセージは、サーバがユーザの行動軌跡に基づいて、全ての診断確定された感染者及びウイルスの潜伏期間を合わせて、分析して得られたものであり、全てのユーザに対して同じ広い情報ではない。
【0047】
S202において、通知メッセージを表示する。
【0048】
本ステップでは、端末装置が通知メッセージを受信した後、当該通知メッセージをユーザに表示する必要があり、具体的な実現において、ユーザが自分に関連する疾患診断確定情報を取得できるように、端末装置にインストールされたアプリケーションに表示してもよいし、ショートメッセージに表示してもよく、さらに、システム通知メッセージの方式で当該通知メッセージを表示してもよい。
【0049】
当該関連する疾患診断確定情報には、接触した可能性のある診断確定されたユーザの情報、接触した可能性のある時間、場所、及び診断確定されたユーザの現在の状況を含んでもよいし、また、診断確定された感染者の行動軌跡を含んでもよく、診断確定された感染者の各段階での症状を含んでもよいし、又は、専門家からのアドバイス、予防についてのアドバイス、隔離についてのアドバイス、受診についてのアドバイスなどが含まれてもよく、さらに、伝染性、伝染方式なども含まれてもよく、本解決手段ではこれについて限定しない。
【0050】
上記の実施例を参照しながら、以下、具体的な実施形態により本願に係る疾患情報の処理方法を完全に説明する。
【0051】
図4は、本願に係る疾患情報の処理方法の実施例3の概略フローチャートである。
図4に示すように、上記のいずれかの実施例に基づいて、本解決手段の実現は、複数のユーザの行動軌跡を収集するプロセスと、様々なデータを総合的に分析するプロセスとを含む。当該疾患情報の処理方法は、具体的には、S301~S305を含む。
【0052】
S301において、各端末装置が位置情報をリアルタイム又は定期的に報告する。
【0053】
本ステップでは、各端末装置には、例えばGPS装置やレーザーレーダーなどの位置決め装置が設置される。各端末装置はその内に設置された位置決め装置によってリアルタイム又は定期的に位置決めして、前記端末装置の位置情報を取得するとともに、取得した位置情報を前記サーバに送信する。
【0054】
具体的な報告方式は、リアルタイムで取得してリアルタイムで報告するものでも、リアルタイムで取得して定期的にサーバに報告する方式でも、また、予め設定された周期に応じて定期的に位置情報を取得してから、サーバに報告する方式であってもよく、本解決手段ではこれについて限定しない。
【0055】
S302において、サーバは各ユーザの各時点での位置情報を格納する。
【0056】
当該解決手段の具体的な実現において、サーバは、取得した全てのユーザのリアルタイム位置情報を、後続の適用過程で分析しやすくするために、ローカルに格納してもよい。
【0057】
具体的な実現において、ユーザの携帯電話番号、身元証明書番号、名前などのユーザ身元識別子によって、ユーザごとに位置情報をリアルタイムで格納してもよい。
【0058】
S303において、位置情報及び対応する時点に基づいて、各ユーザの予め設定された時間帯内での行動軌跡を生成する。
【0059】
本ステップの具体的な実現において、サーバは、あるユーザの全ての時点での位置に基づいて、全体的な行動軌跡を生成することができるが、具体的な適用において、特に疾患予防の過程において、主に疾患発生後の行動軌跡のほうが効果的であり、したがって、当該ステップは、具体的に以下のように実現されることができる。
【0060】
疾患が発生した時間の後の時間帯である予め設定された時間帯内に、複数のユーザの端末装置がリアルタイム又は定期的に報告した位置情報を受信し、それぞれのユーザに対して、前記ユーザの前記予め設定された時間帯での行動軌跡を、各時点での位置情報によって生成する。
【0061】
S304において、感染リスクのあるリスクユーザを分析して決定する。
【0062】
本ステップの具体的な実現は、前述の実施例に開示された方式に類似するため、前述の解決手段のS102の具体的な実現に関する説明を参照する。
【0063】
S305において、リスクユーザに関連情報をプッシュする。
【0064】
本ステップでは、サーバは少なくとも以下の複数の方法によって関連情報をプッシュすることができる。
【0065】
各リスクユーザの端末装置にインストールされたクライアントを介して前記通知メッセージをプッシュするか、又は、各リスクユーザの端末装置を介してシステムメッセージを送信することによって前記通知メッセージをプッシュするか、又は、各リスクユーザに対応するオペレーターを介してその端末装置に前記通知メッセージをプッシュし、通知メッセージをプッシュする具体的な方法については、本解決手段では具体的に限定しない。
【0066】
ここで、前記通知メッセージは、例えば診断確定されたユーザの情報、診断確定されたユーザの行動軌跡、ウイルスの潜伏期間など、当該ユーザに関連する疾患診断確定情報を含む以外、疾患予防情報、疾患救済情報、疾患診断治療情報のうちの少なくとも1つをさらに含む。
【0067】
上記の各実施例を合わせて、以下では、具体的な実施例を挙げて当該解決手段を説明する。
【0068】
全体的な構想は、端末装置側でリアルタイム(又は定期的に)にユーザの位置情報を取得して、サーバに報告し、疾患が発生した場合、サーバは疾患の地理的情報と合わせて、ユーザに通知を送信(又はユーザに連絡)するということであり、当該解決手段の具体的な実現において、端末装置側では、少なくとも以下の2つのモジュールを実現する必要がある。
【0069】
位置情報収集モジュールは、ユーザ位置情報(地理的位置)をリアルタイム又は定期的に収集することを実現する。
【0070】
位置情報報告モジュールは、ユーザの位置情報をサーバに報告し、即ちサーバに報告することを実現する。
【0071】
サーバ側では少なくとも以下の複数のモジュールを実現する必要がある。
【0072】
ユーザ位置情報記憶モジュールは、ユーザの位置情報をクラウドに格納することを実現する。
【0073】
疾患関連情報記憶モジュールは、疾患診断確定情報の取得と記憶を実現し、格納される疾患診断確定情報は、あるユーザに対するものであっても、あるコミュニティに対するものであってもよい。
【0074】
疾患関連計算モジュールは、疾患関連位置情報、時間情報を、各ユーザの時間及び空間にマーチングし、成功すると、自発的に通知することを実現する。つまり、あるユーザが診断確定されたユーザのコミュニティに現れたか、又は診断確定されたユーザと同じ時間で同じ場所に位置する場合、自発的に通知する。
【0075】
A、B、C、D、E、Fという6つのコミュニティがあり、1~240の時間帯があり、v、w、x、y、z、uという6人があり、ウイルスの潜伏期間が120の時間帯であると仮定する。
【0076】
xは、コミュニティAに住んでおり、その間に、50~80時間帯にコミュニティCに行き、120~160時間帯でコミュニティDに行ったことがあり、
yは、コミュニティBに住んでおり、その間に、70~100時間帯にコミュニティCに行ったことがあり、
zは、コミュニティEに住んでおり、
vは、コミュニティCに住んでおり、
Wは、患者で、同様にコミュニティCに住んでおり、
uは、コミュニティFに住んでおると仮定する。
【0077】
すると、コミュニティCに110時間帯で疾患が発現された場合、サーバは、分析した後に以下の通知メッセージをプッシュする必要がある。
【0078】
a)x、yがこの前に行ったことのあるコミュニティに疾患が発現されたこと、及び居住地情報、活動情報などの関連情報を、xとyに通知する。
【0079】
b)vのような当該コミュニティに住んでいる関係者に通知する。
【0080】
c)それと同時に、他のユーザ、例えばzが後で当該コミュニティCを通過しようとするとき、防護するように注意を喚起するか、又はコミュニティCを通過した後に注意を喚起する。
【0081】
また、ユーザwが患者であると仮定すると、システムがwの病気状態を決定した後、交差する時点及び行動軌跡などを自動的に計算し、サーバは以下の処理を行う必要がある。
【0082】
a)例えばwが40時間帯にコミュニティF(潜伏期間内)に行ったことがあれば、注意を喚起してもよい。
【0083】
b)当該コミュニティに感染者が現れたことをvに通知する必要がある。
【0084】
本願に係る疾患情報の処理方法は、過去の時間と空間情報に基づいて関連計算を行い、そして、自発的にユーザに通知し、疾患期間中に、ユーザに情報をリアルタイム且つ正確に伝達し、ユーザが価値のある情報を取得することを自発的に助け、情報の取得効率を向上させ、情報プッシュ側にとっては、シーンの必然性に依存し、最終的に、ユーザにキー情報を自発的に提供し、検索とブラウジングのサービスを拡張し、ユーザ体験を向上させるとともに、ユーザの忠誠度を高めることもできる。
【0085】
図5は、本願に係る疾患情報の処理装置の実施例1のブロック図であり、
図5に示すように、該疾患情報の処理装置10は、
複数のユーザの、予め設定された時間帯における複数の時点での位置情報を含む行動軌跡を取得するための取得モジュール11と、
疾患診断確定情報、ウイルスの潜伏期間、及び前記複数のユーザの行動軌跡に基づいて分析して、感染リスクのある少なくとも1人のリスクユーザを決定するための処理モジュール12と、
各リスクユーザに、前記リスクユーザに関連する疾患診断確定情報を含む通知メッセージをプッシュするためのプッシュモジュール13と、を備える。
【0086】
図6は、本願に係る疾患情報の処理装置の実施例2のブロック図であり、
図6に示すように、上記の実施例に基づいて、前記疾患診断確定情報は、診断確定されたユーザの身元識別子及び診断確定時間を含み、前記処理モジュール12は、
前記診断確定されたユーザの身元識別子に基づいて、前記診断確定されたユーザの行動軌跡を取得するための第1処理サブモジュール121と、
前記ウイルスの潜伏期間、前記診断確定されたユーザの診断確定時間、前記診断確定されたユーザの行動軌跡、及び他の複数のユーザの行動軌跡に基づいて、感染リスクのある前記少なくとも1人のリスクユーザを決定するための第2処理サブモジュール122であって、前記少なくとも1人のリスクユーザは、ウイルスの潜伏期間中の少なくとも1つの時点で前記診断確定されたユーザと同じ領域に位置する第2処理サブモジュール122と、を備える。
【0087】
図7は、本願に係る疾患情報の処理装置の実施例3のブロック図であり、
図7に示すように、上記の実施例1に基づいて、前記疾患診断確定情報は、診断確定されたユーザの身元識別子、診断確定時間及び症状が現れた時間を含み、前記処理モジュール12は、
前記診断確定されたユーザの身元識別子、診断確定時間及び症状が現れた時間に基づいて、前記診断確定されたユーザの第1時間帯における第1行動軌跡を取得するための第3処理サブモジュール123であって、前記第1時間帯は、症状が現れる前のウイルスの潜伏期間及び症状が現れてから診断確定されて隔離されるまでの時間を含む第3処理サブモジュール123と、
前記診断確定されたユーザの第1行動軌跡及び他の複数のユーザの行動軌跡に基づいて、感染リスクのある前記少なくとも1人のリスクユーザを決定し、前記少なくとも1人のリスクユーザは、前記第1時間帯における少なくとも1つの時点で、前記診断確定されたユーザと同じ領域に位置する第4処理サブモジュール124と、を備える。
【0088】
図8は、本願に係る疾患情報の処理装置の実施例4のブロック図であり、
図8に示すように、上記のいずれかの実施例に基づいて、前記取得モジュール11は、
疾患発生時間後の時間帯である予め設定された時間帯内で、前記複数のユーザの端末装置がリアルタイム又は定期的に報告した位置情報を受信するための受信サブモジュール111と、
それぞれのユーザに対して、前記ユーザの前記予め設定された時間帯での行動軌跡を、各時点での位置情報によって生成するための処理サブモジュール112と、を備える。
【0089】
図9は、本願に係る疾患情報の処理装置の実施例5のブロック図であり、
図9に示すように、上記のいずれかの実施例に基づいて、前記疾患情報の処理装置10は、さらに、
各ユーザの各時点での前記位置情報を格納するための記憶モジュール14を備える。
【0090】
選択可能に、上記のいずれかの実施例に基づいて、前記プッシュモジュール13は、具体的には、
各リスクユーザの端末装置にインストールされたクライアントを介して前記通知メッセージをプッシュするか、
又は、
各リスクユーザの端末装置を介してシステムメッセージを送信することによって前記通知メッセージをプッシュするか、
又は、
各リスクユーザに対応するオペレーターを介してその端末装置に前記通知メッセージをプッシュするために用いられる。
【0091】
ここで、前記通知メッセージは、疾患予防情報、疾患救済情報、疾患診断治療情報のうちの少なくとも1つをさらに含む。
【0092】
上記のいずれかの実施例に係る疾患情報の処理装置は、前述のいずれかの方法の実施例におけるサーバ側の技術的解決手段を実行するために用いられ、その実現原理と技術的効果は類似するため、ここでは詳細な説明を省略する。
【0093】
図10は、本願に係る疾患情報の処理装置の実施例6のブロック図であり、
図10に示すように、該疾患情報の処理装置20は、
サーバによって送信される通知メッセージを受信するための受信モジュール21であって、前記通知メッセージは、前記サーバによってユーザの行動軌跡と、疾患診断確定情報と、ウイルスの潜伏期間とに基づいて決定されたものであり、前記ユーザに関連する疾患診断確定情報を含む受信モジュール21と、
前記通知メッセージを表示するための表示モジュール22と、を備える。
【0094】
図11は、本願に係る疾患情報の処理装置の実施例7のブロック図であり、
図11に示すように、上記の
図10に示す実施例に基づいて、前記疾患情報の処理装置20は、さらに、
リアルタイム又は定期的に位置決めし、前記疾患情報の処理装置の位置情報を取得するための位置決めモジュール23と、
取得した位置情報を前記サーバに送信するための送信モジュール24と、を備える。
【0095】
上記の2つの実施例に係る疾患情報の処理装置は、前述のいずれかの方法の実施例における端末装置側の技術的解決手段を実行するために用いられ、その実施原理と技術的効果は類似するため、ここでは詳細な説明を省略する。
【0096】
図12は、本願に係るサーバの実施例のブロック図であり、
図12に示すように、当該サーバは、
受信機111と、プロセッサ112と、送信機114と、
実行可能な命令を格納するためのメモリ113と、を備え、
前記プロセッサ112は、前記実行可能な命令を実行することにより、前述のいずれかの実施例におけるサーバ側の疾患情報の処理方法を実行するように構成される。
【0097】
図13は、本願に係る端末装置の実施例のブロック図であり、
図13に示すように、当該端末装置は、
受信機211と、プロセッサ212と、送信機214と、
実行可能な命令を格納するためのメモリ213と、を備え、
前記プロセッサ212は、前記実行可能な命令を実行することにより、前述のいずれかの実施例における端末装置側の疾患情報の処理方法を実行するように構成される。
【0098】
上記の実施例に係るサーバと各ユーザの端末装置との協力により、本願に係る疾患情報の処理方法を実現することができる。具体的には、サーバが疾患診断確定情報及び複数のユーザの行動軌跡に基づいて、感染リスクのある少なくとも1人のリスクユーザを決定し、前記少なくとも1人のリスクユーザに通知メッセージをプッシュする。
【0099】
本願は、コンピュータプログラムが格納されている記憶媒体をさらに提供し、前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されると、前述のいずれかの実施例によるサーバ側又は端末装置側の疾患情報の処理方法の技術的解決手段が実施される。
【0100】
本願は、コンピュータプログラムをさらに提供し、前記コンピュータプログラムは、コンピュータ可読記憶媒体に記憶され、電子機器の少なくとも1つのプロセッサは、コンピュータ可読記憶媒体からコンピュータプログラムを読み取ることができ、少なくとも1つのプロセッサは、コンピュータプログラムを実行することによって、電子機器に前述のいずれかの実施例によるサーバ側又は端末装置側の疾患情報の処理方法の技術的解決手段を実行させる。
【0101】
図12及び
図13に示すように、本願の実施例の疾患情報の処理方法を実現するための端末装置及びサーバのブロック図である。当該解決手段では、端末装置は、一般に、例えばパーソナルデジタルアシスタント、携帯電話、スマートフォン、ウェアラブルデバイス、及び位置決めとデータ伝送ができる他の類似した装置など、様々な形態のモバイル装置を表す。本明細書に記載された部品、それらの接続と関係、及びそれらの機能は、ただ例示にすぎず、本明細書に説明及び/又は要求された本願の実現を制限することを意図するものではない。
【0102】
サーバ又は電子機器の具体的な実現には、1つ又は複数のプロセッサと、メモリと、高速インターフェース及び低速インターフェースを含む各コンポーネントを接続するためのインターフェースと、を含んでもよい。各コンポーネントは、異なるバスを介して互いに接続され、共通のマザーボードに取り付けられるか、又は必要に応じて他の方式で取り付けられることができる。プロセッサは、電子機器内で実行される命令を処理することができ、当該命令は、外部入力/出力装置(例えば、インターフェースに結合されたディスプレイデバイスなど)にグラフィカルユーザインターフェース(Graphical User Interface、GUI)のグラフィック情報を表示するために、メモリ内又はメモリ上に格納されている命令を含む。他の実施形態では、複数のプロセッサ及び/又は複数のバスを、必要に応じて、複数のメモリとともに使用することができる。同様に、複数の電子機器を接続することができ、各機器は一部の必要な操作(例えば、サーバアレイ、ブレードサーバのグループ、又はマルチプロセッサシステムとする)を提供することができる。
【0103】
メモリは、本願に係る非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体である。前記メモリには、少なくとも1つの前記プロセッサが本願に係る疾患情報の処理方法を実行するように、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令が格納されている。
【0104】
本願の非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体には、コンピュータに本願に係る疾患情報の処理方法を実行させるためのコンピュータ命令が格納されている。
【0105】
メモリは、非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体として、本願の実施例における疾患情報の処理方法に対応するプログラム命令/モジュールのような非一時的なソフトウェアプログラム、非一時的なコンピュータ実行可能なプログラム及びモジュールを格納することができる。同じ機器において、プロセッサは、メモリに格納されている非一時的なソフトウェアプログラム、命令、及びモジュールを実行することによって、サーバの様々な機能アプリケーション及びデータ処理を実行し、すなわち、上記方法の実施例における疾患情報の処理方法を実現する。
【0106】
メモリは、プログラム記憶領域及びデータ記憶領域を含むことができ、プログラム記憶領域は、オペレーティングシステム、及び少なくとも1つの機能に必要なアプリケーションプログラムを格納することができ、データ記憶領域は、端末装置が取得した、電子機器の使用にしたがって作成されたデータなどを格納することができる。また、メモリは、高速ランダムアクセスメモリを含むことができ、さらに、例えば少なくとも1つの磁気ディスクストレージデバイス、フラッシュメモリデバイス、又は他の非一時的なソリッドステートストレージデバイスなどの非一時的なメモリを含むことができる。一部の実施例では、メモリは、プロセッサに対して遠隔に設置されたメモリを選択的に含んでもよく、これらの遠隔メモリは、ネットワークを介してサーバに接続されることができる。上記のネットワークの例には、インターネット、イントラネット、ローカルエリアネットワーク、モバイル通信ネットワーク、及びそれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない。
【0107】
また、上記サーバ又は端末装置は、さらに、入力装置又は出力装置とも呼ばれる受信機又は送信機を含んでもよい。プロセッサ、メモリ、受信機及び送信機の間はバス又は他の方式を介して接続することができ、上記の実施例では、バスによる接続を例とする。
【0108】
受信機(又は入力装置)は、入力された数字又はキャラクター情報を受信し、ユーザ設定及び機能制御に関連するキー信号入力を生成することができ、例えば、タッチスクリーン、キーパッド、マウス、トラックパッド、タッチパッド、ディスプレイデバイス、1つ又は複数のマウスボタン、トラックボール、ジョイスティックなどの入力装置である。出力装置は、ディスプレイデバイス、補助照明装置(例えば、LED)、触覚フィードバックデバイス(例えば、振動モータ)などを含んでもよい。当該ディスプレイデバイスは、液晶ディスプレイ(LDC)、発光ダイオード(LED)ディスプレイ、及びプラズマディスプレイを含んでもよいが、これらに限定されない。一部の実施形態では、ディスプレイデバイスはタッチスクリーンであり得る。
【0109】
本明細書で説明されるシステム及び技術の様々な実施形態は、デジタル電子回路システム、集積回路システム、専用ASIC(専用集積回路)、コンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、及び/又はそれらの組み合わせで実現することができる。これらの様々な実施形態は、1つ又は複数のコンピュータプログラムで実施され、当該1つ又は複数のコンピュータプログラムは、少なくとも1つのプログラマブルプロセッサを含むプログラマブルシステムで実行及び/又は解釈されることができ、当該プログラマブルプロセッサは専用又は汎用のプログラマブルプロセッサであってもよく、ストレージシステム、少なくとも1つの入力装置、及び少なくとも1つの出力装置からデータ及び命令を受信し、データ及び命令を当該ストレージシステム、少なくとも1つの入力装置、及び少なくとも1つの出力装置に伝送することができる。
【0110】
これらのコンピュータプログラム(プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション、又はコードとも呼ばれる)には、プログラマブルプロセッサの機械命令が含まれ、高レベルのプロセス及び/又はオブジェクト指向のプログラミング言語、及び/又はアセンブリ/機械言語でこれらのコンピュータプログラムを実施することができる。本明細書に使用されるような、「機械読み取り可能な媒体」及び「コンピュータ読み取り可能な媒体」という用語は、機械命令及び/又はデータをプログラマブルプロセッサに提供するための任意のコンピュータプログラム製品、機器、及び/又は装置(例えば、磁気ディスク、光ディスク、メモリ、プログラマブルロジック機器(PLD))を指し、機械読み取り可能な信号である機械命令を受信するための機械読み取り可能な媒体を含む。「機械読み取り可能な信号」という用語は、プログラマブルプロセッサに機械命令及び/又はデータを提供するための任意の信号を指す。
【0111】
ユーザとのインタラクションを提供するために、コンピュータ上で本明細書に説明したシステム及び技術をコンピュータに実施することができ、当該コンピュータは、ユーザに情報を表示するための表示装置(例えば、CRT(陰極線管)又はLCD(液晶ディスプレイ)モニタ)と、キーボード及びポインティングデバイス(例えば、マウスやトラックボール)とを有し、ユーザは、当該キーボード及び当該ポインティングデバイスによって、コンピュータに入力することが可能になる。他の種類の装置も、ユーザとのインタラクションを提供することができ、例えば、ユーザに提供されるフィードバックは、任意の形態のセンシングフィードバック(例えば、視覚的フィードバック、聴覚フィードバック、又は触覚フィードバック)であってもよく、そして、任意の形態(音入力、音声入力、又は触覚入力を含む)でユーザからの入力を受信できる。
【0112】
本明細書に説明したシステム及び技術は、バックエンドコンポーネントを含むコンピューティングシステム(例えば、データサーバとする)、又はミドルウェアコンポーネントを含むコンピューティングシステム(例えば、アプリケーションサーバ)、又はフロントエンドコンポーネントを含むコンピューティングシステム(例えば、グラフィカルユーザインターフェース又はWEBブラウザーを有するユーザコンピュータであり、ユーザは、当該グラフィカルユーザインターフェース又は当該WEBブラウザーを介して本明細書に説明したシステム及び技術の実施形態とインタラクションすることができる)、又はこのようなバックエンドコンポーネント、ミドルウェアコンポーネント、又はフロントエンドコンポーネントを含む任意の組み合わせのコンピューティングシステムで実施できる。任意の形態又は媒体のデジタルデータ通信(例えば、通信ネットワーク)を介してシステムのコンポーネントを相互に接続することができる。通信ネットワークの例は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、及びインターネットを含む。
【0113】
コンピューティングシステムは、クライアントとサーバとを含むことができる。クライアントとサーバは、通常、互いに遠く離れており、通信ネットワークを介して互いにインタラクションするのが一般的である。クライアントとサーバの関係は、対応するコンピュータで実行され、且つ互いにクライアント-サーバの関係を持つコンピュータプログラムによって生成される。
【0114】
なお、上記の様々な形態のフローを使用して、ステップを並べ替えたり、追加したり、削除したりすることができる。例えば、本願に記載の各ステップは、本願に開示されている技術案が所望の結果を達成できる限り、並行に実施されてもよいし、順次実施されてもよいし、異なる順序で実施されてもよく、本明細書では、それについて限定しない。
【0115】
上記の具体的な実施形態は、本願の特許保護範囲に対する制限を構成するものではない。当業者にとって明らかなように、設計要件及び他の要因に応じて、様々な修正、組み合わせ、サブ組み合わせ、及び置換を行うことができる。本願の精神と原則の範囲内で行われる修正、同等の置換、及び改良であれば、本願の特許保護範囲に含まれるべきである。