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特許7198343能動的なスライス/切り込みのための、ガイド付きの平行移動可能なカッターを有するカテーテル、および関連方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-20
(45)【発行日】2022-12-28
(54)【発明の名称】能動的なスライス/切り込みのための、ガイド付きの平行移動可能なカッターを有するカテーテル、および関連方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/3209 20060101AFI20221221BHJP
   A61M 25/10 20130101ALI20221221BHJP
【FI】
A61B17/3209
A61M25/10 542
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2021506564
(86)(22)【出願日】2018-08-06
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-04
(86)【国際出願番号】 US2018045375
(87)【国際公開番号】W WO2020032918
(87)【国際公開日】2020-02-13
【審査請求日】2021-07-06
(73)【特許権者】
【識別番号】591018693
【氏名又は名称】シー・アール・バード・インコーポレーテッド
【氏名又は名称原語表記】C R BARD INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】1 Becton Drive Franklin Lakes NEW JERSEY 07417 UNITED STATES OF AMERICA
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100092967
【弁理士】
【氏名又は名称】星野 修
(74)【代理人】
【識別番号】100220065
【弁理士】
【氏名又は名称】高梨 幸輝
(72)【発明者】
【氏名】チャンダスズコ,アンジェイ
(72)【発明者】
【氏名】ランドール,マイケル
(72)【発明者】
【氏名】バン・リエール,チャド
【審査官】菊地 康彦
(56)【参考文献】
【文献】特表2016-520369(JP,A)
【文献】特開2012-081267(JP,A)
【文献】国際公開第2018/126014(WO,A1)
【文献】特開2018-102742(JP,A)
【文献】国際公開第2018/012398(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/22-17/3209
A61M 25/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
血管内の病変に切り込みを入れる、またはこれをスライスするためのカテーテルであって、
カテーテルシャフトであって、前記カテーテルシャフトの拡張可能な部分の遠位端に隣接する第1の受容部を含むカテーテルシャフトと、
第1のカッターと、
前記第1のカッターを支持するキャリアであって、前記キャリアが、少なくとも部分的に前記第1の受容部内に位置付けられ、前記病変に切り込みを入れる、またはこれをスライスするため、前記第1のカッターを拡張状態にある前記拡張可能な部分に沿って展開するために軸方向に移動可能である前記第1のカッターの遠位にある部分を有する、キャリアとを備え、
前記キャリアが、前記拡張可能な部分の遠位にあるループと、前記拡張可能な部分に対して近位に配置された第2のカッターと、を含み、前記第1のカッターが展開位置に移動されたときに前記第2のカッターが前記拡張可能な部分に沿って遠位に移動するようになっている、カテーテル。
【請求項2】
請求項1に記載のカテーテルであって、前記第1のカッターの遠位非展開位置を示すための、前記拡張可能な部分の遠位にある第1の放射線不透過性マーカーをさらに含む、カテーテル。
【請求項3】
請求項1または2に記載のカテーテルであって、近位非展開位置にある前記第1のカッターを受容するための、前記拡張可能な部分の近位にある第2の受容部をさらに含む、カテーテル。
【請求項4】
請求項3に記載のカテーテルであって、前記第1のカッターの非展開近位位置を示すための、前記拡張可能な部分の近位にある第2の放射線不透過性マーカーをさらに含む、カテーテル。
【請求項5】
請求項に記載のカテーテルであって、非展開近位位置にある前記第2のカッターを受容するための、前記拡張可能な部分の近位にある第2の受容部をさらに含む、カテーテル。
【請求項6】
請求項1に記載のカテーテルであって、前記第1の受容部によって少なくとも部分的に被覆される第2のキャリアをさらに含み、前記第2のキャリアが、前記病変を切断する、またはこれに切り込みを入れるため、前記拡張可能な部分に沿って、前記第2のキャリアに取り付けられた第2のカッターを展開するために、前記カテーテルシャフトに沿って軸方向に移動可能である、カテーテル。
【請求項7】
請求項に記載のカテーテルであって、近位非展開位置にある前記第1のカッターを受容するための、前記拡張可能な部分の近位にある第2の受容部をさらに含む、カテーテル。
【請求項8】
請求項に記載のカテーテルであって、前記キャリアおよび前記第2のキャリアに接続される前記カテーテルシャフトの近位端において引手部をさらに含む、カテーテル。
【請求項9】
請求項1に記載のカテーテルであって、少なくとも部分的に前記第1の受容部内に複数の第2のキャリアをさらに含み、前記複数の第2のキャリアの各々が、前記病変を切断する、またはこれに切り込みを入れるため、前記第2のキャリアの各々に取り付けられた第2のカッターを前記拡張可能な部分に沿って展開するために、前記カテーテルシャフトに沿って軸方向に移動可能である、カテーテル。
【請求項10】
請求項に記載のカテーテルであって、近位非展開位置にある前記第2のカッターの各々を受容するための、前記拡張可能な部分の近位にある第2の受容部をさらに含む、カテーテル。
【請求項11】
請求項10に記載のカテーテルであって、前記キャリアおよび前記複数の第2のキャリアに接続される前記カテーテルシャフトの近位端において引手部をさらに含む、カテーテル。
【請求項12】
請求項1に記載のカテーテルであって、前記拡張可能な部分が、前記カテーテルシャフトによって支持される膨張可能なバルーンを備え、前記カテーテルシャフトが、前記膨張可能なバルーンに流体を供給するための膨張ルーメンをさらに含む、カテーテル。
【請求項13】
請求項1に記載のカテーテルであって、前記第1のカッターが、前記キャリアに接続される直立ブレードを備える、カテーテル。
【請求項14】
請求項1に記載のカテーテルであって、前記拡張可能な部分が、前記カテーテルの長手方向軸からオフセットされる、カテーテル。
【請求項15】
請求項1に記載のカテーテルであって、前記第1の受容部が、前記第1のカッターを含む前記キャリアの一部分を受容するための、前記カテーテルシャフトに接続されるシースを備える、カテーテル。
【請求項16】
請求項15に記載のカテーテルであって、前記カテーテルシャフトおよびシースが各々、ガイドワイヤールーメンを含む、カテーテル。
【請求項17】
請求項1に記載のカテーテルであって、前記キャリアが、ワイヤーを備える、カテーテル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
参照による組み込み
[0001]本明細書に記載されるすべての刊行物および特許出願は、各々個々の刊行物または特許出願が、参照により組み込まれるように具体的かつ個別に示された場合と同じ程度まで参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
[0002]本開示は、血管内治療を提供するためのデバイス、および詳細には、血管系内の病変または同様の障害を能動的にスライスする、またはこれに切り込みを入れるための1つまたは複数のガイド付きの平行移動可能なカッターを有するカテーテルに関する。
【背景技術】
【0003】
[0003]バルーン拡張カテーテルは、血管形成術のためなど、血管内の病変を治療するために使用される。血管系における様々な応用または場所での使用に成功しているが、いくつかの状況では、形状変化に対する組織の自然耐性、および一旦変形された後にその元の形状に戻るという組織の傾向を指す“弾性収縮力”の可能性の観点から異なる手法が求められる。さらには、いくつかの応用、および特に“膝より下”(BTK)の血管は、バルーン血管形成術のみでは禁忌であり得る硬い石灰化を伴う。さらに、時には治療強化のために病変に対して薬物を使用することが望ましい場合があり、適用の前に能動的に切り込むこと、またはスライスすることによって効能が増大され得る。
【0004】
[0004]病変の能動的なスライスまたは切り込みも望まれる。これに関しては、拡張される前にバルーンに対して行ったり来たり移動され得るワイヤーに接続された切り込み要素が提案されている(例えば、特許出願公開第2016/0249942号を参照されたい)。しかしながら、この提案は、切り込み要素に対して能動的な誘導を提供しておらず、切り込み要素は、バルーンに沿って横方向に自由に移動することができ、したがって病変をスライスすること、またはこれに切り込みを入れることには有用ではない場合がある。これはまた、複数のカテーテル管:バルーン用に1つ、および切り込み要素(複数可)用に別のものを必要とすることによって複雑にされ、このことが追加の費用および複雑性をもたらす。
【0005】
[0005]したがって、病変を治療するための、単純であるが、効果的なスライスまたは切り込み用カテーテルを提供することが望ましい。そのようなカテーテルは、特に硬い石灰化が存在し得る場所を含め、血管系内の様々な場所で容易に有用であり、条件は、スライス/切り込み用カテーテルの既知の提案よりも信頼性が高く効果的な手法を必要とする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
[0006]本発明の目的は、先述の制限、およびおそらくは未だ発見されていない他の制限を解決および克服する、歯垢、病変、または他の障害を能動的にスライスする/切り込みを入れるためのカテーテルを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
[0007]本開示の1つの態様によると、血管内の病変に切り込みを入れる、またはこれをスライスするためのカテーテルが提供される。本カテーテルは、カテーテルシャフトであって、カテーテルシャフトの拡張可能な部分の遠位端に隣接する第1の受容部を含む、カテーテルシャフトを含む。第1のキャリアは、少なくとも部分的に第1の受容部内に位置付けられ、病変を切断する、またはこれに切り込みを入れるため、第1のカッターを拡張可能な部分(すべての実施形態において、カテーテルと軸方向に揃える、またはカテーテルの長手方向軸からオフセットされ得る(ずらすことができる))に沿って展開(または、操作)するために軸方向に移動可能である。
【0008】
[0008]1つの実施形態において、第1の放射線不透過性マーカーは、第1のカッターの遠位非展開位置をマークするため、拡張可能な部分の遠位に提供される。本カテーテルは、近位非展開位置にある第1のカッターを受容するための、拡張可能な部分の近位にある第2の受容部をさらに含み得る。拡張可能な部分の近位にある第2の放射線不透過性マーカーもまた、第1のカッターの非展開近位位置を示すために提供され得る。
【0009】
[0009]1つの実施形態において、第1のキャリアは、拡張可能な部分の遠位にあるループを含み、第2のカッターは、第1のカッターが展開位置に移動されたときに拡張可能な部分に沿って遠位に移動するため、拡張可能な部分に対して近位に提供される。第2の受容部は、非展開近位位置にある第2のカッターを受容するため、拡張可能な部分の近位に提供され得る。
【0010】
[0010]別の実施形態において、第2のキャリアは、第1の受容部によって少なくとも部分的に受容され、第2のキャリアは、病変を切断する、またはこれに切り込みを入れるため、第2のキャリアに取り付けられた第2のカッターを拡張可能な部分に沿って展開するために、カテーテルシャフトに沿って軸方向に移動可能である。第2の受容部は、近位非展開位置にある第1のカッターを受容するため、拡張可能な部分の近位に提供され得る。本カテーテルは、第1のキャリアおよび第2のキャリアに接続されるカテーテルシャフトの近位端において引手部をさらに含み得る。
【0011】
[0011]さらに別の実施形態において、複数の第2のキャリアが、少なくとも部分的に第1の受容部内に提供される。複数の第2のキャリアの各々は、カテーテルシャフトに沿って軸方向に移動可能である。この運動は、病変を切断する、またはこれに切り込みを入れるため、第2のキャリアの各々に取り付けられた第2のカッターを拡張可能な部分に沿って展開する役割を果たす。第2の受容部は、第1のキャリアおよび複数の第2のキャリアに接続されたカテーテルシャフトの近位端にある引手部と一緒に、非展開位置にある第2のカッターの各々を受容するため、拡張可能な部分の近位に提供され得る。
【0012】
[0012]拡張可能な部分は、シャフトによって支持される膨張可能なバルーンを備え得る。そのような場合、シャフトは、膨張可能なバルーンに流体を供給するための膨張ルーメンをさらに含み得る。拡張可能な部分は、1つまたは複数のワイヤー製などの拡張可能なフレームを備え得る。
【0013】
[0013]第1の受容部は、第1のカッターを含む第1のキャリアの一部分を受容し、またこれを少なくとも部分的に被覆するため、カテーテルシャフトに接続されるシースを備え得る。カテーテルシャフトおよびシースは各々、ガイドワイヤールーメンを含み得る。先述の実施形態のうちのいずれかにおいて、第1のキャリアは、ワイヤーを備え得る。
【0014】
[0014]本開示のさらなる態様によると、血管内の病変に切り込みを入れる、またはこれをスライスするためのカテーテルは、拡張可能な部分を有するカテーテルシャフト、および拡張可能な部分に沿って延在する第1のキャリアを備える。第1のキャリアは、拡張可能な部分の近位端に隣接した第1のカッター、および拡張可能な部分の遠位端に隣接した第2のカッターを含む。第1のキャリアは、第1のカッターを拡張可能な部分に沿って遠位端の方へ移動させながら、第2のカッターを拡張可能な部分に沿って近位端の方へ移動させるように構成される。
【0015】
[0015]第1のキャリアは、ループを有するワイヤーを備え得る。ループは、拡張可能な部分の遠位にあり得る。第1の受容部は、拡張可能な部分の近位端において第1のカッターを受容するために提供され得、第2の受容部は、拡張可能な部分の遠位端において第2のカッターを受容するために提供され得る。第1の放射線不透過性マーカーは、第1のカッターの非展開近位位置を示すため、拡張可能な部分の近位に提供され得、第2の放射線不透過性マーカーは、第2のカッターの非展開遠位部分を示すため、拡張可能な部分の遠位に提供され得る。
【0016】
[0016]本開示のさらなる態様によると、血管内の病変に切り込みを入れる、またはこれをスライスするためのカテーテルは、カテーテルシャフトであって、カテーテルシャフトの拡張可能な部分の遠位端に第1の受容部を含む、カテーテルシャフトを備える。第1のカッターは、少なくとも部分的に第1の受容部内にある。第1のカッターは、病変を切断する、またはこれに切り込みを入れるため、拡張可能な部分に沿って展開位置へ、カテーテルシャフトに沿って軸方向に移動可能である。
【0017】
[0017]1つの実施形態において、本カテーテルは、第1のカッターに接続されるキャリアをさらに含む。キャリアは、カテーテルシャフトの拡張可能な部分の近位にある第2の受容部内に受容される第1の部分、および第1の受容部内に受容される第2の部分を有するワイヤーを備え得る。ワイヤーは、第1のカッターに取り付けられる第1の長さ(又は、長尺部)、および第2のカッターに取り付けられる第2の長さ(又は、長尺部)を形成するループを有し得る。カテーテルシャフトは、非展開状態にある第2のカッターを受容するための、拡張可能な部分の近位にある第2の受容部を含み得る。
【0018】
[0018]本開示のさらなる態様は、血管内の病変に切り込みを入れる、またはこれをスライスする方法に関する。本方法は、拡張可能な部分と、第1のカッターを含むキャリアとを含むカテーテルシャフトを用意するステップを含む。拡張可能な部分が拡張されている間、本方法は、キャリアを、カテーテルシャフトの長手方向軸に沿って、第1のカッターが切断または切り込み機能を実施しない第1の位置と、第1のカッターが切断または切り込み機能を実施する第2の位置との間で軸方向に移動させるステップをさらに含む。
【0019】
[0019]本方法の1つのバージョンでは、移動させるステップは、第1のカッターに接続されたキャリアを引っ張ることを含む。キャリアは、ワイヤーを備え得、キャリアを軸方向に移動させるステップは、第2のカッターを含むワイヤーの第2の部分が遠位に移動される間、ワイヤーの第1の部分を近位に引っ張ることを含み得る。本カテーテルは、各々が少なくとも1つのカッターを含む複数のキャリアを含み得、移動させるステップは、各々のワイヤーを同時に移動させることを含む。カッターのうちの1つまたは複数を移動させることは、カッターが展開位置にある状態でカテーテルを引っ張ることを含み得る。
【0020】
[0020]本開示のさらなる態様は、血管内の病変に切り込みを入れる、またはこれをスライスする方法に関する。本方法は、カテーテルの拡張部分に沿って往復様式で複数のカッターを移動させることによって病変をスライスする、またはこれに切り込みを入れるステップを含む。複数のカッターは、ワイヤーに接続され得、病変をスライスする、またはこれに切り込みを入れるステップは、第2のカッターを含むワイヤーの第2の部分が遠位に移動する間、ワイヤーの第1の部分を近位に引っ張ることを含み得る。本方法は、カッターが展開位置にある状態でカテーテルを近位に移動させるステップを含み得る。
【0021】
[0021]本開示に従う本発明の上記およびさらなる利点は、添付の図面と併せて以下の説明を参照することによってより良く理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】[0022]病変に能動的に切り込みを入れる、またはこれをスライスするためのカテーテルの側面図である。
図2】[0023]カテーテルの拡張可能な部分の拡大した切り取り側面図である。
図3】[0024]カテーテルの拡張可能な部分の拡大した切り取り斜視図である。
図3A】[0025]カッターが非展開近位位置にある状態の、図1の切り込みまたはスライス用カテーテルの近位端の部分の切り取り底面図である。
図3B】カッターが非展開近位位置にある状態の、図1の切り込みまたはスライス用カテーテルの近位端の部分の切り取り底面図である。
図3C】[0026]カッターが非展開遠位位置にある状態の、図1の切り込みまたはスライス用カテーテルの近位端の部分の切り取り底面図である。
図3D】カッターが非展開遠位位置にある状態の、図1の切り込みまたはスライス用カテーテルの近位端の部分の切り取り底面図である。
図4】[0027]図1のカテーテルの遠位部分の切り取り側面図である。
図5】[0028]カテーテルの近位端の切り取り側面図である。
図5A】[0029]カテーテルの近位端の拡大した切り取り側面図である。
図5B】[0030]カテーテルの一部分の端面図である。
図6】[0031]図1の線6-6に沿った断面図である。
図7】[0032]図1のカテーテルの近位端の一部分の切り取り斜視図である。
図8】[0033]図1のカテーテルの近位端の一部分の別の切り取り斜視図である。
図9】[0034]能動的なスライスまたは切り取り用カテーテルのための、考えられる1つの作動シーケンスを示す、完全な側面および切り取り図である。
図10】能動的なスライスまたは切り取り用カテーテルのための、考えられる1つの作動シーケンスを示す、完全な側面および切り取り図である。
図11】能動的なスライスまたは切り取り用カテーテルのための、考えられる1つの作動シーケンスを示す、完全な側面および切り取り図である。
図12】[0035]能動的なスライスまたは切り取り用カテーテルの第2の実施形態の切り取り斜視図である。
図13】能動的なスライスまたは切り取り用カテーテルの第2の実施形態の切り取り斜視図である。
図14】[0036]図12および図13の実施形態の切り取り斜視図である。
図15図12および図13の実施形態の切り取り斜視図である。
図16】[0037]第2の実施形態のカテーテルの一部分の断面図である。
図17】[0038]図12および図13の能動的なスライスまたは切り取り用カテーテルのための、考えられる1つの作動シーケンスを示す、完全な側面および切り取り図である。
図18図12および図13の能動的なスライスまたは切り取り用カテーテルのための、考えられる1つの作動シーケンスを示す、完全な側面および切り取り図である。
図19図12および図13の能動的なスライスまたは切り取り用カテーテルのための、考えられる1つの作動シーケンスを示す、完全な側面および切り取り図である。
図20】[0039]ワイヤーフレームの形態にある拡張可能な部分を含むカテーテルの代替的な実施形態を示す図である。
図21】[0040]拡張可能な部分を含むカテーテルのさらなる代替的な実施形態に関する図である。
図22】拡張可能な部分を含むカテーテルのさらなる代替的な実施形態に関する図である。
図23】拡張可能な部分を含むカテーテルのさらなる代替的な実施形態に関する図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
[0041]図面は、必ずしも、比例的または縮尺通りに描写されていない。例えば、要素のうちのいくつかの寸法は、明白性のために他の要素に対して誇張され得、または、いくつかの物理的構成要素は、1つの機能ブロックもしくは要素に含まれ得る。さらには、時として、参照番号は、対応する要素または類似の要素を示すために図面にわたって繰り返され得る。
【0024】
[0042]以下の詳細な説明では、多数の特定の詳細事項は、開示された概念の徹底的な理解を提供するために明記される。当業者は、開示された発明が、これらの特定の詳細事項なしに実践され得ることを知っているものとする。他の場合において、よく知られている方法、手順、構成要素、または構造は、開示された発明を不明瞭にすることがないように、詳細には説明されない場合がある。
【0025】
[0043]以下に提供される説明、および図面に関して提供される説明は、別途記載のない限り、すべての実施形態に当てはまり、各々の実施形態に共通する特徴は、同様に示され、番号付けされる。
【0026】
[0044]まず図1および図2を参照すると、本開示に従うスライス/切り込み用カテーテル10の第1の実施形態が例示される。カテーテル10は、近位端12a、および先端14を含み得る遠位端12bを有する、細長本体部またはシャフト12を含む。シャフト12は長手方向軸Xに沿って、また対応する長手方向に細長いが、シャフト12は、単に例示を簡単にするためにコンパクトな形態で例示されており、通常は、かなりの長さを有する(例えば、100~200センチメートル、または別途、近位端12aが血管系の外部にアクセス可能であるまま、遠位端12bが血管系内の目的の治療領域に達することを可能にするのに好適)。おそらくは図2から最もよく理解されるように、シャフト12はまた、治療を提供するためにカテーテル10を血管系内の場所へ誘導するために使用され得るガイドワイヤー18を受容するためのルーメン16を含み得る。
【0027】
[0045]スライスまたは切断機能を効果的かつ信頼性の高い様式で提供するために、さらに図3および図3A図3Dを参照すると、カテーテル10は、治療の必要のある領域に、またはこれに隣接して置かれると選択的に拡張され得る部分を含み得る。例示された実施形態において、この拡張可能な部分は、ワイヤー24などのキャリアと関連付けられた1つまたは複数の選択的に展開可能なカッター22と関連付けられた膨張可能なバルーン20を備える。1つのみのカッター22/ワイヤー24の組み合わせが、本発明の簡便な形態では提供され得るが、複数(4つ)が、例示された実施形態において提供され得る(図5を参照されたい)。結果的に、病変の切断または切り込みは、カテーテル10のすべての側面で発生し得る。また、1つのみのカッター22が各キャリア(ワイヤー24)上に示されるが、2つ以上が提供されてもよい(長手方向軸Xに沿って離間されるなど)。
【0028】
[0046]続いて図3Bおよび図3Dを参照すると、各カッター22が、基部22bに接続された直立ブレード22aを含むことが理解され得る。また基部22bはワイヤー24などのキャリアに(溶接、締まりばめなどによって)取り付けらており、キャリアはシャフト12の一部分に沿って長手方向軸Xに沿って行ったり来たり平行移動するように構成されている。これは、拡張状態にある(バルーン20の場合、以下にさらに説明されるように、膨張流体によって選択的に引き起こされ得る)拡張可能な部分の上を、これに沿って移動することを含んでおり、それにより、増大された直径に起因して、隣接する病変または周囲の病変に切り込みを入れる、またはこれをスライスするようになっている。図3Dは、拡張可能な部分(バルーン20)の遠位端にある公称非展開位置にあるカッター22を示す一方、図3Bは、切り込みまたはスライス機能を実施した後など、非展開近位位置へ平行移動された後の同じカッター22’を示す。
【0029】
[0047]いずれの場合においても、キャリアまたはワイヤー24は、シャフト12の近位端12aから遠位端12bまで、カテーテル10に沿って、およびこれを部分的に通って、通過し得る。この運動は、所望の相対的な平行移動運動を提供して、拡張可能な部分またはバルーン20が拡張されたときに病変に切り込みを入れる、またはこれをスライスするため、取り付けられたカッター22を展開する。おそらくは図3および図3A図3Dから最もよく理解されるように、カテーテルシャフト12は、各ワイヤー24の遠位部分と、非展開位置においてはその近位にあり、拡張可能な部分(バルーン20)の遠位にある、関連付けられたカッター22とを受容するための受容部を含む。図3Cに示されるように、この受容部は、拡張可能な部分すなわちバルーン20の遠位にあるシャフト12の部分を形成するシース26を備え得、シースは、各ワイヤー24の遠位端24b、および非展開状態にある関連付けられたカッター22を受容および被覆する役割を果たす。
【0030】
[0048]おそらくは図3Cおよび図4から最もよく理解されるように、拡張可能な部分(バルーン20)に隣接したシース26の近位部分は、非展開遠位位置にあるカッター22およびワイヤー24の遠位端24b(遠位端は、カッター22の遠位にあり、したがって、カッターに誘導機能を提供するために、展開中はシース26によって取り囲まれたままである)を受容するための開端通路26aを有し得る。同様の開端通路12cが、図3および図3Aに示されるように、バルーン20の近位端に隣接したシャフト12内に提供され得る。バルーン20の両端にあるこれらの通路12c、26aは、ワイヤー24の近位端24aがシャフト12内を通ることを可能にするため、また、拡張可能な部分またはバルーン20の近位端において非展開位置へ引き付けられた後の関連付けられたカッター22を受容するための受容部としての役割を果たす。
【0031】
[0049]図5Aおよび図8を参照すると、各ワイヤー24の近位端24aは、手で把持する、および引っ張るため、シャフト12の近位端12aから延在し得る。任意選択的に、各近位端24aは、すべてのワイヤー24が同時に引っ張られ得るように、カテーテル10の近位端12aにおいてハブ30と関連付けられる、およびこれに対して近位の、引手部28に接続され得る。ワイヤー24の近位端24aは、図5Aに示されるように、引手部28の材料に埋め込まれ得るか、またはこれによって別途捕捉され得る。
【0032】
[0050]図6に示されるように、シャフト12は、各ワイヤー24のためのルーメン32を含み得、各ワイヤー24はまた、ハブ30内のルーメン30aを通って延在する。示されるように、ガイドワイヤー18は、図5に示されるように公称構成では互いに入れ子になるように設計され得る引手部28およびハブ30(引手部28の孔28b内に入れ子にされたハブ30の減少された直径部分30bを記載)の両方を(ルーメン28a、30aを介して)通過し得る。さらには、減少された直径部分30b内の孔30cの開端は、ワイヤー24の相対回転を防ぐために、図5Bに示されるように、切欠きを有し得る。
【0033】
[0051]例示された実施形態においてバルーン20の径方向拡張を可能にするため、シャフト12は、1つまたは複数の膨張ルーメン36を備え得る。図6および図7に示されるように、膨張ルーメン36は、ポート38を介するなどして近位端に供給される膨張流体を取り入れるためにバルーン20の内部コンパートメントと連通し得る。このポート38は、ハブ30に接続され得、加圧流体源(例えば、生理食塩水または同様のものを取り入れるためのインフレーターまたはポンプ)に解放可能に接続するように構成され得る。
【0034】
[0052]近位および遠位放射線不透過性マーカー40a、40bは、カッターが遠位受容部内に引っ込んだ状態の図3に示されるように、存在する1つまたは複数のカッター22の各々のための遠位および近位通路12c、26aに隣接してシャフト12上に提供され得る。これらのマーカー40a、40bは、バンドの形態をとり得、引っ込んだ状態または非展開状態にあるカッター22の位置を示す。結果として生じる、蛍光透視下での強化された位置特定性が、病変をスライスする、またはこれに切り込みを入れる目的のため、血管系内でのカテーテル10の適切な位置付けを容易に行うことができるようになっており、また、臨床医が血管系の外側からカッター22の非展開位置を理解することを可能にする。カッター22もまた、拡張可能な部分に沿ったカッターの場所が手技中に分かるように、放射線不透過材料(例えば、ステンレス鋼または放射線不透過高分子材料)で形成され得る。
【0035】
[0053]図9および図10図12を参照すると、1つまたは複数のカッター22の作動が例示される。カテーテル10が、予め配置されたガイドワイヤー18の助けを得て、血管系内の所望の治療場所に置かれると、バルーン20などの拡張可能な部分が拡張される。これは、本質的には従来のバルーン血管形成術において行われるように、ポート38および膨張ルーメン36を介して膨張流体をバルーン20の内部コンパートメントに供給することによって達成され得る。
【0036】
[0054]次いで、引手部28は、図8および図9に示され(引手部28’の代替の位置を記載)、および動作矢印Aによって示されるように、近位方向に移動され得る。これは、同時に、接続されたワイヤー24を近位に平行移動させる。結果として、ワイヤー24の遠位端24bは、図11のシース26内を近位に移動され、遠位端24bは、カッター22が非展開近位位置にあるとき、受容部から引き戻されることを回避するために、長手方向に十分に長くなければならない。
【0037】
[0055]また、ワイヤー24のこの運動は、取り付けられたカッター22が、対応する通路12cから出て、拡張状態にあるバルーン20の外面に沿って近位方向(矢印Pを記載)に進行し、誘導された線形運動中に隣接する病変または周囲の病変の切断またはスライス機能を実施することを結果としてもたらす。理解され得るように、カッター22は常に、関連付けられたワイヤー24による長手方向軸Xに沿った実質的に線形の運動のために確実に誘導され、ワイヤーの近位端および遠位端24a、24bは、近位シャフト12およびその一部分を形成する遠位シース26内に少なくとも部分的に捕捉されたままであり、以て近位シャフト12および遠位シース26は、受容部としての役割を果たす。これは、カッター22が、軸運動中に任意のかなりの程度に円周方向に移動することを防ぎ、また有利には、所望の切り込み線またはスライスが達成されることを確実にする。
【0038】
[0056]所望の切り込み線またはスライスが、カッター22を、病変を通って直線的に通過させることによって作成されると、近位運動は、カッターが近位通路12cに入り、非展開位置を達成するまで継続され得る。この完全に後退した位置では、カッター22は、シャフト28によって保護され、したがって切り込みまたはスライス機能を実施することができない。カテーテル10が血管系から引き戻されても、同じことが言える。
【0039】
[0057]その時点で、カテーテル10の拡張可能な部分、すなわちバルーンは、収縮され得る。切断の繰り返しが望まれる場合、カッター22は、遠位通路26a内への進入が達成されるまで引手部28を押すことによって、遠位に前進され得る。次いで、上記のプロセスは、同じ病変に対して何回でも所望するだけ繰り返され得る(おそらくはカテーテル10の本体ごとの回転により、次の通過の間、回転された切り込み線を作成する)。代替的に、カテーテル10は、さらなる切り込みもしくはスライス、または引き戻しのため、同じ血管内の別の位置または血管系内の他のどこかへ移動され得る。
【0040】
[0058]代替的な動作モードとして、カテーテル10が治療領域を治療するために適切に位置付けられると、カッター22は、拡張状態にある拡張可能な部分に沿った場所に部分的に展開され得る。次いで、カテーテル10の近位端12aが近位に引っ張られて、カッター22を病変に沿って通過させ、切り込みまたはスライスを作成し得る。次いで、拡張可能な部分は、弛緩され得、カッター22が遠位端において受容部(通路26a)へと戻され、プロセスは繰り返され得る。代替的に、カッターは、近位受容部(通路l2c)内へ引き込まれ得、カテーテルが引き戻される。
【0041】
[0059]これより図12図19を参照すると、カテーテル100の代替的な実施形態が例示される。このカテーテル100は、単一のキャリアと関連付けられた往復カッター122a、122bを含み、このキャリアは、ここでもワイヤー124の形態をとり得る。ワイヤー124は、前方長さ124aおよび戻り長さ124bを含み、したがってシャフト112の遠位端112bにおいて、拡張可能な部分またはバルーン120の遠位にあるループ124cを形成する。ループ124cは、通常、シース126などの受容部によって被覆され、このシース126は、図16に示されるように、遠位端112bにおいて、ワイヤー長さ124a、124bを受容するための通路126c、ならびにそれらおよびループ124cのためのルーメン132を含み得る。理解され得るように、ワイヤー124の遠位端の全長は、第1の実施形態にあるように、カテーテル100に沿って延在しないため、シース126は、図12に示されるように、長手方向においてはるかに短くてもよい。
【0042】
[0060]ワイヤー長さ124a、124bは、拡張可能な部分に沿って、およびシャフト112と関連付けられた近位通路112c内へ近位に延び、最終的には、図15に示されるように、シャフト112の近位端112aから出る(また、シャフト112は、ガイドワイヤー118が露出した状態の例示の目的のため、切断形態で示される)。非展開位置では、ワイヤー長さ124aに接続される第1の遠位カッター122aは、シース126によって形成される遠位受容部内に置かれ、ワイヤー長さ124bに接続される第2の近位カッター122bは、シャフト112によって形成される近位受容部内に置かれる。放射線不透過性マーカー140a、140bは、第1の実施形態と同じように、通路112c、126aに隣接して提供され得る。
【0043】
[0061]図17図18、および図19を参照すると、同時の切り込みまたはスライス機能性を提供するために反対方向への往復カッター122a、122bの作動が例示される。カテーテル110が、ガイドワイヤー118を介して所望の治療場所に置かれると、バルーン120などの拡張可能な部分は、本質的に従来のバルーン血管形成術において行われるように、ポート138および膨張ルーメン136を介してバルーン120の内部コンパートメントへ膨張流体を供給することなどによって、拡張される。
【0044】
[0062]次いで、ワイヤー長さ124aは、図18の動作矢印Pによって示されるように、近位方向に移動され得る。これが、ワイヤー長さ124aを近位に、およびループ124cの結果として、ワイヤー長さ124bを遠位に(動作矢印D)平行移動させる。これにより、取り付けられたカッター122a、122bを、通路112c、126aの開口部から出し、拡張状態にあるバルーン120の外面に沿って反対方向に進行させて、隣接する病変または周囲の病変の切断またはスライス機能を実施する(本質的には、“フロッシング”)。近位運動は、カッター122a、122bが、通路112cの近位開口部および通路126aの遠位開口部にそれぞれ入るまで継続されて、図20に示されるような非展開または後退状態を達成し得る。
【0045】
[0063]そのステップの前または後、ワイヤー長さ124bを引っ張り、これにより、カッター122aを遠位に移動させ、カッター122bを近位に移動させることにより、カッター122a、122bの位置を逆にすることも可能であり、このことにより、ここでも、病変をスライスする、またはこれに切り込みを入れることができる。第1の実施形態と同じように、カテーテル100は、カッター122a、122bの各々の前方通過または戻り通過が、病変内に円周方向に間隔を置いた切り込みまたは切断部を作成するように、往復運動が達成される前に回転され得る。1つまたは複数の通過を往復形式で行った後、カテーテル100は、異なる病変のさらなる切り込みもしくはスライス、または引き戻しのため、別の位置へ移動され得る。
【0046】
[0064]ループ124cを形成する長さ124a、124bを有する単一のワイヤー124の使用が上に説明されるが、この配置は、第2のループされたワイヤー124が、近位および遠位カッターを使用して同じ機能性を提供する(図示されない)ためにカテーテル100に沿って延在するように、繰り返され得ることが図13図16から理解され得る。第2のワイヤー124は、第1のワイヤー124と同時に動作し得るか、または2つは連続的に動作され得る。
【0047】
[0065]拡張可能な部分が、異なる形態をとり得ることを理解されたい。例えば、図20に示されるように、拡張可能な部分は、ニチノールなどの形状記憶材料で形成されたワイヤー52からなり得るフレーム50を備え得る。拡張が望まれるとき、ワイヤー52は、拡張状態をとるようにされて(ニチノールの場合は温度変化によってなど)、こうして、対応するワイヤーが作動されるときにカッター22がカテーテル10を縦走するための所望の誘導を提供し得る。励起されたときに膨れる、または拡張する材料製のものなど、外部流体の取り入れの結果として膨張可能なバルーン20以外の拡張可能な部材もまた使用され得る。
【0048】
[0066]上に説明されるカテーテル10を使用して病変を能動的に切断またはスライスするためのプロセスは、手動で完了され得るが、自動化も可能である。例えば、図17に示されるように、近位ワイヤー24はまた、拡張可能な部分の拡張(例えば、自動インフレーター80によるバルーン20の膨張)に関連してコントローラー70によって制御され得る、例えばリニアアクチュエーターなどのアクチュエーター60と関連付けられ得る。同じ手法はまた、第1の実施形態の引手部28を用いて取られ得るか、または、それは、ワイヤー24の近位端をアクチュエーターに直接接続することによって省略されてもよい。
【0049】
[0067]拡張可能な部分は、上の実施形態では、カテーテル10(および、特にシャフト12)に対して左右対称であるものとして示されるが、これを長手方向軸Xに対して非対称またはオフセット形式で提供することも可能である。したがって、図21図23に示されるように、カテーテル200のさらなる実施形態は、膨張可能なバルーン220として示されるオフセットされた拡張可能な部分を含み得るが、図20に示されるような骨組みも備え得る。ワイヤー224などのキャリアは、遠位シース226内の通路226aによって形成されるものなど、遠位受容部内に置かれ得る少なくとも1つのカッター222を含み得る。近位受容部212cもまた、拡張可能な部分の近位端においてワイヤー224の近位部分およびカッター222を受容するため、シャフト212に提供され得る。
【0050】
[0068]したがって、図21および図22から理解され得るように、カテーテル200は、治療のための領域に位置付けられ得、バルーン220が、シャフト212内のルーメンを介して膨張される(図示されない。バルーン220’として示される膨張状態を記載、オフセット位置付けの観点から、カテーテルの一方の側に沿った径方向において、他方と比較してより大きい距離だけ拡張することを示している)。理解され得るように、血管の壁(図示されない)との接触は、カテーテル200の反対側を治療のための領域(例えば、病変)に無理やり近づけ、この地点で、カッター222は、ワイヤー224(カテーテルシャフト212の近位端から延在し得る)を使用して近位に引っ張られ(矢印P)、遠位通路226aから出て、病変を切り取る、またはこれをスライスし得る(図22においてカッター222の遠位位置をカッター222’の近位位置と比較)。カッター222は、シャフト212に沿って引き込まれ得、その中に形成されるガイド212dに沿って移動されて、病変に係合するための位置へ径方向に促され得る。最終的に、カッター222は、シャフト212内の通路212cなどの近位受容部に入り得る。次いで、拡張可能な部分またはバルーン220が、部分的または完全に収縮され、カッター222は遠位位置へ戻され、プロセスは、同じまたは異なる場所で繰り返され得る。
【0051】
[0069]先述の実施形態のいずれかにおいて、使用されるカッター22、122a、112b、222は、正確な切断を提供するために、様々な形状(平坦、凸状、タガネ、レ形、K形など)の薄く鋭い刃を有するブレードを備え得る。ブレード刃はまた、特定の使用に応じて、鋸歯状(単一または二重)、スカラップ状、面取り型、波状であり得るか、または他の形状もしくは形態をとり得る。各カッター22はまた、2つ以上の切断要素またはブレードを備え得る。
【0052】
[0070]要するに、血管内の病変に切り込みを入れる、またはこれをスライスするためのカテーテル10が提供される。関連付けられたカテーテルシャフト12は、バルーン20、ワイヤーフレーム50、または同様のものなどの拡張可能な部分、およびワイヤー24などのキャリアに接続されたカッター22を含む。カッター22は、シャフト12の部分を形成するシース26によって作成される遠位受容部(通路26a)内の非展開位置から、拡張されるときに切り込みまたはスライス機能を提供するために線形方向に誘導されるバルーン20に沿って、近位受容部(通路12c)内の近位非展開位置へ、移動可能である。別の実施形態において、カテーテル100は、ループ124cを含む2つの概して平行の長さ124a、124bを有するキャリアまたはワイヤー124を含む。ワイヤー124の各長さ124a、124bは、カッター122a、122bと関連付けられる。ワイヤー124の作動が、ワイヤー長さおよびカッターを、カテーテル10の拡張可能な部分に沿って往復様式で移動させる。カテーテル200のさらなる実施形態は、キャリアまたはワイヤー224と関連付けられたカッター222が隣接する病変と係合するように促す、オフセットされた、または非対称の、拡張可能な部分を含む。
【0053】
[0071]本開示は、以下の項目に関連すると考えられ得る。
1.血管内の病変に切り込みを入れる、および/またはこれをスライスするためのカテーテルであって、
カテーテルシャフトであって、前記カテーテルシャフトの拡張可能な部分の遠位端に隣接する第1の受容部を含む、カテーテルシャフトと、
少なくとも部分的に第1の受容部内に位置付けられ、前記病変を切断する、および/またはこれに切り込みを入れるため、前記拡張可能な部分に沿って第1のカッターを展開するために軸方向に移動可能である第1のキャリアと、を備える、カテーテル。カテーテルまたは第1のキャリアは、その遠位端の近位にあるキャリアに接続された直立ブレードの形態にあり得る第1のカッターを含み得る。
2.項目1に記載のカテーテルであって、前記第1のカッターの遠位非展開位置を示すための、前記拡張可能な部分の遠位にある第1の放射線不透過性マーカーをさらに含む、カテーテル。
3.項目1または2に記載のカテーテルであって、近位非展開位置にある前記第1のカッターを受容するための、前記拡張可能な部分の近位にある第2の受容部をさらに含む、カテーテル。
4.項目1~3のいずれか一項に記載のカテーテルであって、前記第1のカッターの非展開近位位置を示すための、前記拡張可能な部分の近位にある第2の放射線不透過性マーカーをさらに含む、カテーテル。
5.項目1~4のいずれか一項に記載のカテーテルであって、前記第1のキャリアが、前記拡張可能な部分の遠位にあるループ、および前記第1のカッターが展開位置に移動されたときに前記拡張可能な部分に沿って遠位に移動するための、前記拡張可能な部分に対して近位の第2のカッターを含む、カテーテル。
6.項目5に記載のカテーテルであって、非展開近位位置にある前記第2のカッターを受容するための、前記拡張可能な部分の近位にある第2の受容部をさらに含む、カテーテル。
7.項目1に記載のカテーテルであって、前記第1の受容部によって少なくとも部分的に受容される第2のキャリアをさらに含み、前記第2のキャリアが、前記病変を切断する、またはこれに切り込みを入れるため、前記第2のキャリアに取り付けられた第2のカッターを前記拡張可能な部分に沿って展開するために、前記カテーテルシャフトに沿って軸方向に移動可能である、カテーテル。
8.項目7に記載のカテーテルであって、近位非展開位置にある前記第1のカッターを受容するための、前記拡張可能な部分の近位にある第2の受容部をさらに含む、カテーテル。
9.項目7または8に記載のカテーテルであって、前記第1のキャリアおよび前記第2のキャリアに接続される前記カテーテルシャフトの近位端において引手部をさらに含む、カテーテル。
10.項目1に記載のカテーテルであって、少なくとも部分的に前記第1の受容部内に複数の第2のキャリアをさらに含み、前記複数の第2のキャリアの各々が、前記病変を切断する、またはこれに切り込みを入れるため、前記第2のキャリアの各々に取り付けられた第2のカッターを前記拡張可能な部分に沿って展開するために、前記カテーテルシャフトに沿って軸方向に移動可能である、カテーテル。
11.項目10に記載のカテーテルであって、近位非展開位置にある前記第2のカッターの各々を受容するための、前記拡張可能な部分の近位にある第2の受容部をさらに含む、カテーテル。
12.項目10または11に記載のカテーテルであって、前記第1のキャリアおよび前記複数の第2のキャリアに接続される前記カテーテルシャフトの近位端において引手部をさらに含む、カテーテル。
13.項目1~12のいずれか一項に記載のカテーテルであって、前記拡張可能な部分が、前記シャフトによって支持される膨張可能なバルーンを備え、前記シャフトが、前記膨張可能なバルーンに流体を供給するための膨張ルーメンをさらに含む、カテーテル。
14.項目1~13のいずれか一項に記載のカテーテルであって、前記拡張可能な部分が、拡張可能なフレームを備える、カテーテル。
14a.項目1~14のいずれか一項に記載のカテーテルであって、前記拡張可能な部分が、前記カテーテルの長手方向軸からオフセットされる、カテーテル。
15.項目1~14aのいずれか一項に記載のカテーテルであって、前記第1の受容部が、前記第1のカッターを含む前記第1のキャリアの一部分を受容するための、カテーテルシャフトに接続されるシースを備える、カテーテル。
16.項目12に記載のカテーテルであって、前記カテーテルシャフトおよびシースが各々、ガイドワイヤールーメンを含む、カテーテル。
17.項目1~16のいずれか一項に記載のカテーテルであって、前記第1のキャリアが、ワイヤーを備える、カテーテル。
18.カテーテルであって、
拡張可能な部分を有するカテーテルシャフトと、
前記拡張可能な部分に沿って延在する第1のキャリアとを備え、前記第1のキャリアが、前記拡張可能な部分の近位端に隣接する第1のカッター、および前記拡張可能な部分の遠位端に隣接する第2のカッターを含み、前記第1のキャリアが、前記第2のカッターを前記拡張可能な部分に沿って前記近位端の方へ移動させる一方で、前記第1のカッターを前記拡張可能な部分に沿って前記遠位端の方へ移動させるように構成される、カテーテル。
19.項目18に記載のカテーテルであって、前記キャリアが、ループを有するワイヤーを備える、カテーテル。
20.項目19に記載のカテーテルであって、前記ループが、前記拡張可能な部分の遠位にある、カテーテル。
21.項目18、19、または20に記載のカテーテルであって、前記拡張可能な部分の近位端において前記第1のカッターを受容するための第1の受容部、および前記拡張可能な部分の遠位端において前記第2のカッターを受容するための第2の受容部をさらに含む、カテーテル。
22.項目18~21のいずれか一項に記載のカテーテルであって、前記第1のカッターの非展開近位部分を示すための、前記拡張可能な部分の近位にある第1の放射線不透過性マーカー、および前記第2のカッターの非展開遠位部分を示すための、前記拡張可能な部分の遠位にある第2の放射線不透過性マーカーをさらに含む、カテーテル。
22a.項目21または22に記載のカテーテルであって、前記拡張可能な部分が、前記カテーテルの長手方向軸からオフセットされる、カテーテル。
【0054】
項目18~23のカテーテルは、項目2~21の特徴によって特徴づけられ得る。
23.血管内の病変に切り込みを入れる、またはこれをスライスするためのカテーテルであって、
カテーテルシャフトであって、前記カテーテルシャフトの拡張可能な部分の遠位端に第1の受容部を含むカテーテルシャフトと、
少なくとも部分的に第1の受容部内にあり、前記病変を切断する、またはこれに切り込みを入れるため、前記拡張可能な部分に沿って展開位置へ、前記カテーテルシャフトに沿って軸方向に移動可能である、第1のカッターとを備える、カテーテル。
24.項目23に記載のカテーテルであって、前記第1のカッターに接続されるキャリアをさらに含む、カテーテル。
25.項目24に記載のカテーテルであって、前記キャリアが、前記カテーテルシャフトの前記拡張可能な部分の近位にある第2の受容部内に受容される第1の部分、および前記第1の受容部内に受容される第2の部分を有するワイヤーを備える、カテーテル。
26.項目24に記載のカテーテルであって、前記キャリアが、前記第1のカッターに取り付けられる第1の長さ、および第2のカッターに取り付けられる第2の長さを形成するループを有するワイヤーを備える、カテーテル。
27.項目23~26のいずれか一項に記載のカテーテルであって、前記カテーテルシャフトが、非展開状態にある前記第2のカッターを受容するための、前記拡張可能な部分の近位にある第2の受容部を含む、カテーテル。
27a.血管内の病変に切り込みを入れる、またはこれをスライスするためのカテーテルであって、
長手方向軸およびオフセットされた拡張可能な部分を有するカテーテルシャフトと、
第1のカッターと、
少なくとも部分的に前記第1の受容部内に位置付けられ、前記病変を切断する、またはこれに切り込みを入れるため、前記第1のカッターを前記拡張可能な部分に沿って展開するために軸方向に移動可能であるキャリアとを備える、カテーテル。
28.切り込む、またはスライスする方法であって、
拡張可能な部分と、第1のカッターを含むキャリアとを含むカテーテルシャフトを用意するステップと、
前記拡張可能な部分が拡張されている間、前記キャリアを、前記カテーテルシャフトの長手方向軸に沿って、前記第1のカッターが切断および/または切り込み機能を実施しない第1の位置と、前記第1のカッターが切断および/または切り込み機能を実施する第2の位置との間で軸方向に移動させるステップと、を含む、方法。
29.項目28に記載の方法であって、移動させる前記ステップが、前記第1のカッターに接続された前記キャリアを引っ張ることを含む、方法。
30.項目28または29に記載の方法であって、前記キャリアがワイヤーを備え、前記キャリアを軸方向に移動させる前記ステップが、第2のカッターを含む前記ワイヤーの第2の部分が遠位に移動する間、前記ワイヤーの第1の部分を近位に引っ張ることを含む、方法。
31.項目28または29に記載の方法であって、前記カテーテルが、各々が少なくとも1つのカッターを含む複数のキャリアを含み、移動させる前記ステップが、各々のワイヤーを同時に移動させることを含む、方法。
32.項目28~31のいずれか一項に記載の方法であって、前記第1のカッターが第2の位置にある状態で前記カテーテルシャフトを近位に移動させるステップをさらに含む、方法。
33.病変に切り込みを入れる、またはこれをスライスする方法であって、
カテーテルの拡張部分に沿って往復様式で複数のカッターを移動させることによって前記病変をスライスする、またはこれに切り込みを入れるステップを含む、方法。
34.項目33に記載の方法であって、前記複数のカッターが、ワイヤーに接続され、前記病変をスライスする、またはこれに切り込みを入れる前記ステップが、第2のカッターを含む前記ワイヤーの第2の部分が遠位に移動する間、前記ワイヤーの第1の部分を近位に引っ張ることを含む、方法。
35.項目33または34に記載の方法であって、前記カッターが展開位置にある状態で前記カテーテルを近位に移動させるステップをさらに含む、方法。
【0055】
[0072]単数形で書かれた以下の用語の各々:“a”、“an”、および“the”は、本明細書で使用される場合、“少なくとも1つ”、または“1つまたは複数”を意味する。本明細書における表現“1つまたは複数”の使用は、“a”、“an”、または“the”のこの意図された意味を変更しない。したがって、用語“a”、“an”、および“the”は、本明細書で使用される場合、別途具体的に本明細書内で定義もしくは記載されない限り、または文脈が明白に別途指示しない限り、述べられた複数の存在物または対象物をも指し得、またこれを包含し得る。例えば、表現“ユニット(a unit)”、“デバイス(a device)”、“アセンブリ(an assembly)”、“機序(a mechanism)”、“構成要素(a component)”、“要素(an element)”、および“ステップまたは手順(a step or procedure)”は、本明細書で使用される場合、それぞれ、複数のユニット、複数のデバイス、複数のアセンブリ、複数の機序、複数の構成要素、複数の要素、および複数のステップまたは手順も指し得、およびこれを包含し得る。
【0056】
[0073]以下の用語の各々:“含む(includes)”、“含む(including)”、“有する(has)”、“有する(having)”、“備える(comprises)”、および“備える(comprising)”、ならびにそれらの語学的/文法的な変異形、派生形、または/ならびに活用形は、本明細書で使用される場合、述べられた構成要素、特徴、特性、パラメーター、整数値、またはステップを“含むが、限定されない”ことを意味し、またこれらを明記すると見なされるべきであり、追加の構成要素、特徴、特性、パラメーター、整数値、ステップ、またはそれらのグループのうちの1つまたは複数の追加を除外しない。これらの用語の各々は、表現“~から本質的になる(consisting essentially of)”と等価の意味であると考えられる。表現“~からなる(consisting of)”および“~からなる(consists of)”の各々は、本明細書で使用される場合、“含み、これに限定される(including and limited to)”を意味する。表現“~から本質的になる(consisting essentially of)”は、開示された発明の例示的な実施形態の全体もしくは部分である、または/および、開示された発明の例示的な実施形態を実施するために使用される、述べられた存在物または項目(システム、システムユニット、システムサブユニットデバイス、アセンブリ、サブアセンブリ、機序、構造体、構成要素、要素もしくは、周辺機器ユーティリティ、アクセサリ、または材料、方法もしくはプロセス、ステップもしくは手順、サブステップもしくはサブ手順)が、システムユニット、システムサブユニットデバイス、アセンブリ、サブアセンブリ、機序、構造体、構成要素もしくは要素、または周辺機器ユーティリティ、アクセサリ、または材料、ステップもしくは手順、サブステップもしくはサブ手順である少なくとも1つの追加の特徴または特性を、各々の追加のそのような特徴また特性が、クレーム要素の基本的な新規および発明の特性または特別な技術特徴を著しく変更しない場合に限り、含み得ることを意味する。
【0057】
[0074]用語“方法”は、本明細書で使用される場合、所与のタスクを達成するためのステップ、手順、様式、手段、または/および技術を指し、これは、開示された発明の関連分野における実践者に知られているか、またはこれら実践者によって既知のステップ、手順、様式、手段、または/および技術から容易に開発される、ステップ、手順、様式、手段、または/および技術を含むが、これらに限定されない。
【0058】
[0075]約、実質的に、およそなどの用語など、近似の用語は、本明細書で使用される場合、述べられた数値の±10%を指す。
[0076]明白性のため、複数の別個の実施形態の文脈または形式で例示的に説明および提示される本発明の特定の態様、特性、および特徴はまた、単一の実施形態の文脈または形式で、任意の好適な組み合わせまたは副組み合わせにおいて例示的に説明および提示され得ることを完全に理解されたい。逆に、単一の実施形態の文脈または形式で、組み合わせまたは副組み合わせにおいて例示的に説明および提示される本発明の様々な態様、特性、および特徴はまた、複数の別個の実施形態の文脈または形式で例示的に説明および提示され得る。
【0059】
[0077]本発明は、特定の例示的な実施形態、およびそれらの例を用いて例示的に説明および提示されているが、それらの多くの代替形態、修正形態、または/および変異形態が当業者には明白であることは明らかである。したがって、すべてのそのような代替形態、修正形態、または/および変異形態は、添付の特許請求の範囲の広範な範囲の趣旨に入り、またこれにより包含されることが意図される。
[項目1]
血管内の病変に切り込みを入れる、またはこれをスライスするためのカテーテルであって、
カテーテルシャフトであって、前記カテーテルシャフトの拡張可能な部分の遠位端に隣接する第1の受容部を含むカテーテルシャフトと、
第1のカッターと、
前記第1のカッターを支持するキャリアであって、前記キャリアが、少なくとも部分的に前記第1の受容部内に位置付けられ、前記病変に切り込みを入れる、またはこれをスライスするため、前記第1のカッターを拡張状態にある前記拡張可能な部分に沿って展開するために軸方向に移動可能である前記第1のカッターの遠位にある部分を有する、キャリアとを備える、カテーテル。
[項目2]
項目1に記載のカテーテルであって、前記第1のカッターの遠位非展開位置を示すための、前記拡張可能な部分の遠位にある第1の放射線不透過性マーカーをさらに含む、カテーテル。
[項目3]
項目1または2に記載のカテーテルであって、近位非展開位置にある前記第1のカッターを受容するための、前記拡張可能な部分の近位にある第2の受容部をさらに含む、カテーテル。
[項目4]
項目3に記載のカテーテルであって、前記第1のカッターの非展開近位位置を示すための、前記拡張可能な部分の近位にある第2の放射線不透過性マーカーをさらに含む、カテーテル。
[項目5]
項目1に記載のカテーテルであって、前記第1のキャリアが、前記拡張可能な部分の遠位にあるループと、前記第1のカッターが展開位置に移動されたときに前記拡張可能な部分に沿って遠位に移動するための、前記拡張可能な部分に対して近位の第2のカッターと、を含む、カテーテル。
[項目6]
項目5に記載のカテーテルであって、非展開近位位置にある前記第2のカッターを受容するための、前記拡張可能な部分の近位にある第2の受容部をさらに含む、カテーテル。
[項目7]
項目1に記載のカテーテルであって、前記第1の受容部によって少なくとも部分的に被覆される第2のキャリアをさらに含み、前記第2のキャリアが、前記病変を切断する、またはこれに切り込みを入れるため、前記拡張可能な部分に沿って、前記第2のキャリアに取り付けられた第2のカッターを展開するために、前記カテーテルシャフトに沿って軸方向に移動可能である、カテーテル。
[項目8]
項目7に記載のカテーテルであって、近位非展開位置にある前記第1のカッターを受容するための、前記拡張可能な部分の近位にある第2の受容部をさらに含む、カテーテル。
[項目9]
項目7に記載のカテーテルであって、前記第1のキャリアおよび前記第2のキャリアに接続される前記カテーテルシャフトの近位端において引手部をさらに含む、カテーテル。
[項目10]
項目1に記載のカテーテルであって、少なくとも部分的に前記第1の受容部内に複数の第2のキャリアをさらに含み、前記複数の第2のキャリアの各々が、前記病変を切断する、またはこれに切り込みを入れるため、前記第2のキャリアの各々に取り付けられた第2のカッターを前記拡張可能な部分に沿って展開するために、前記カテーテルシャフトに沿って軸方向に移動可能である、カテーテル。
[項目11]
項目10に記載のカテーテルであって、近位非展開位置にある前記第2のカッターの各々を受容するための、前記拡張可能な部分の近位にある第2の受容部をさらに含む、カテーテル。
[項目12]
項目11に記載のカテーテルであって、前記第1のキャリアおよび前記複数の第2のキャリアに接続される前記カテーテルシャフトの近位端において引手部をさらに含む、カテーテル。
[項目13]
項目1に記載のカテーテルであって、前記拡張可能な部分が、前記シャフトによって支持される膨張可能なバルーンを備え、前記シャフトが、前記膨張可能なバルーンに流体を供給するための膨張ルーメンをさらに含む、カテーテル。
[項目14]
項目1に記載のカテーテルであって、前記第1のカッターが、前記キャリアに接続される直立ブレードを備える、カテーテル。
[項目15]
項目1に記載のカテーテルであって、前記拡張可能な部分が、前記カテーテルの長手方向軸からオフセットされる、カテーテル。
[項目16]
項目1に記載のカテーテルであって、前記第1の受容部が、前記第1のカッターを含む前記第1のキャリアの一部分を受容するための、前記カテーテルシャフトに接続されるシースを備える、カテーテル。
[項目17]
項目16に記載のカテーテルであって、前記カテーテルシャフトおよびシースが各々、ガイドワイヤールーメンを含む、カテーテル。
[項目18]
請求項1に記載のカテーテルであって、前記第1のキャリアが、ワイヤーを備える、カテーテル。
[項目19]
カテーテルであって、
拡張可能な部分を有するカテーテルシャフトと、
前記拡張可能な部分に沿って延在する第1のキャリアとを備え、前記第1のキャリアが、前記拡張可能な部分の近位端に隣接する第1のカッター、および前記拡張可能な部分の遠位端に隣接する第2のカッターを含み、前記第1のキャリアが前記第2のカッターを前記拡張可能な部分に沿って前記近位端の方へ移動させる一方で、前記第1のキャリアが前記第1のカッターを前記拡張可能な部分に沿って前記遠位端の方へ移動させるように構成される、カテーテル。
[項目20]
項目19に記載のカテーテルであって、前記第1のキャリアが、ループを有するワイヤーを備える、カテーテル。
[項目21]
項目20に記載のカテーテルであって、前記ループが、前記拡張可能な部分の遠位にある、カテーテル。
[項目22]
項目19に記載のカテーテルであって、前記拡張可能な部分の近位端において前記第1のカッターを受容するための第1の受容部と、前記拡張可能な部分の遠位端において前記第2のカッターを受容するための第2の受容部と、をさらに含む、カテーテル。
[項目23]
項目21または22に記載のカテーテルであって、前記第1のカッターの非展開近位部分を示すための、前記拡張可能な部分の近位にある第1の放射線不透過性マーカーと、前記第2のカッターの非展開遠位部分を示すための、前記拡張可能な部分の遠位にある第2の放射線不透過性マーカーと、をさらに含む、カテーテル。
[項目24]
項目21~23のいずれか一項に記載のカテーテルであって、前記拡張可能な部分が、前記カテーテルの長手方向軸からオフセットされる、カテーテル。
[項目25]
血管内の病変に切り込みを入れる、またはこれをスライスするためのカテーテルであって、
カテーテルシャフトであって、前記カテーテルシャフトの拡張可能な部分の遠位端に第1の受容部を含むカテーテルシャフトと、
非展開位置において少なくとも部分的に前記第1の受容部内にある第1のブレードであって、前記病変に切り込みを入れる、またはこれをスライスするため、前記カテーテルシャフトの前記拡張可能な部分に沿って軸方向に、展開位置へ移動可能である、第1のブレードとを備える、カテーテル。
[項目26]
項目25に記載のカテーテルであって、前記第1のブレードに接続されるキャリアをさらに含む、カテーテル。
[項目27]
項目26に記載のカテーテルであって、前記キャリアがワイヤーを備えており、前記ワイヤーが、前記カテーテルシャフトの前記拡張可能な部分の近位にある第2の受容部内に受容される第1の部分と、前記第1の受容部内に受容される第2の部分とを有する、カテーテル。
[項目28]
項目26に記載のカテーテルであって、前記キャリアが、前記第1のブレードに取り付けられる第1の長さ、および第2のブレードに取り付けられる第2の長さを形成するループを有するワイヤーを備える、カテーテル。
[項目29]
項目28に記載のカテーテルであって、前記カテーテルシャフトが、非展開状態にある前記第2のカッターを受容するための、前記拡張可能な部分の近位にある第2の受容部を含む、カテーテル。
[項目30]
血管内の病変に切り込みを入れる、またはこれをスライスするためのカテーテルであって、
長手方向軸およびオフセットされた拡張可能な部分を有するカテーテルシャフトと、
第1のカッターと、
少なくとも部分的に前記第1の受容部内に位置付けられ、前記病変を切断する、またはこれに切り込みを入れるため、前記第1のカッターを前記拡張可能な部分に沿って展開するために軸方向に移動可能であるキャリアとを備える、カテーテル。
図1
図2
図3
図3A
図3B
図3C
図3D
図4
図5
図5A
図5B
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23