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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-21
(45)【発行日】2023-01-04
(54)【発明の名称】ポンプ、および、ポンプアセンブリ
(51)【国際特許分類】
   F04C 5/00 20060101AFI20221222BHJP
   A61F 7/12 20060101ALI20221222BHJP
【FI】
F04C5/00 341C
A61F7/12 Z
F04C5/00 341B
F04C5/00 341M
F04C5/00 341N
【請求項の数】 19
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020162702
(22)【出願日】2020-09-28
(62)【分割の表示】P 2017524408の分割
【原出願日】2015-11-05
(65)【公開番号】P2021006716
(43)【公開日】2021-01-21
【審査請求日】2020-10-12
(31)【優先権主張番号】14/534,718
(32)【優先日】2014-11-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】14/676,682
(32)【優先日】2015-04-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】510034982
【氏名又は名称】ゾール サーキュレイション インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】ZOLL Circulation,Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヘンドリクス、オースティン リード
(72)【発明者】
【氏名】パミチッフ、クリスト ペトローフ
(72)【発明者】
【氏名】グルクラ、 ベンカタ ヴィシュヌ
(72)【発明者】
【氏名】ダブロヴィアク、ジェレミ トーマス
【審査官】大瀬 円
(56)【参考文献】
【文献】独国特許出願公開第102009050053(DE,A1)
【文献】米国特許第02987004(US,A)
【文献】特開平07-286582(JP,A)
【文献】特開平06-218042(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0129248(US,A1)
【文献】米国特許第07104769(US,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F04C 5/00
A61F 7/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
凹状の内面を有し、一の平面を定める弧状レースウェイと、
前記弧状レースウェイの前記内面に対向するロータであり、前記ロータは前記弧状レースウェイに対して回転可能であり、前記ロータは、前記ロータの回転軸が前記凹状の内面から第1距離だけ離間したポンプ位置と、前記ロータの前記回転軸が前記凹状の内面から前記第1距離より大きい第2距離だけ離間したチューブローディング位置との間で前記弧状レースウェイに対して動くように構成される、ロータと、
前記ロータに結合されて前記ロータを回転させるモータと、
前記ロータ上に配列されて、前記ロータが前記ポンプ位置にあるとき、前記ロータと前記弧状レースウェイとの間に配置されたチューブに接触する1又は複数のローラと、
前記ロータを支持するマウントであり、前記ロータは前記弧状レースウェイによって定められる前記一の平面外を回転するように構成される、マウントと、
前記マウントに結合されて、前記ポンプ位置と前記チューブローディング位置との間で前記マウントおよび前記ロータを前記弧状レースウェイに対して少なくとも部分的に回転させることによって前記マウントおよび前記ロータを移動させるように構成されたローディング機構と、
を備え、
前記ローディング機構は、前記ロータを前記弧状レースウェイの前記内面に向けて動かし、これによって前記ロータを前記ポンプ位置に動かし、且つ、前記ロータを前記弧状レースウェイの前記内面から離して前記チューブローディング位置に向けて動かすように構成される、
ポンプ。
【請求項2】
前記弧状レースウェイの前記凹状の内面は、180度と200度との間の円弧を通って延在する、請求項1に記載のポンプ。
【請求項3】
前記1又は複数のローラは、
前記ロータ上の少なくとも1つの駆動ローラであり、円柱外面を含み、前記円柱外面は、前記ロータが前記ポンプ位置内にあって回転されるときに前記ロータと前記弧状レースウェイとの間に配置されるチューブを付勢するように構成される、少なくとも1つの駆動ローラと、
前記ロータ上の少なくとも1つのガイドローラであり、円柱外面と、前記ガイドローラの前記円柱外面を超えて延在するそれぞれの外縁を定める上部及び下部フランジとを含む、少なくとも1つのガイドローラと
を有し、
前記ロータと前記弧状レースウェイとの間に配置されるチューブは、前記ロータが前記ポンプ位置内にあって回転されるとき、前記上部及び下部フランジの間で前記ガイドローラの前記円柱外面上で受けられる、請求項1又は2に記載のポンプ。
【請求項4】
複数の駆動ローラと複数のガイドローラを更に備える、請求項3に記載のポンプ。
【請求項5】
ちょうど2つの駆動ローラと、ちょうど2つのガイドローラとを更に備える、請求項3又は4に記載のポンプ。
【請求項6】
前記マウントは、前記モータ及び前記ロータを支持する、請求項1から5のいずれか一項に記載のポンプ。
【請求項7】
前記マウントの一の平面は、前記ロータが前記ポンプ位置にあるときに前記弧状レースウェイの底面により定められる平面に対して平行となり、前記マウントの前記平面は、前記ロータが前記チューブローディング位置にあるときに前記弧状レースウェイの前記底面により定められる前記平面に対して斜めに角度付けられる、請求項1から6のいずれか一項に記載のポンプ。
【請求項8】
前記ロータは、少なくとも1つのローラが予め定められた位置にある少なくとも1つの角度位置に停止するのを妨げられ、
前記弧状レースウェイの円弧は、第1の円弧の端部と第2の円弧の端部とを含み、前記ロータが停止するのを妨げられる前記角度位置に対応する前記少なくとも1つのローラの前記予め定められた位置は、前記第1の円弧の端部または前記第2の円弧の端部のいずれかにある、請求項1から7のいずれか一項に記載のポンプ。
【請求項9】
前記モータを制御するように構成されるコントローラと、
前記モータの角度位置をセンシングし、前記コントローラにそれを示す信号を生成するための角度位置センサと、
を更に備え、
前記コントローラは、前記信号に基づき、前記弧状レースウェイの第1の端部または第2の端部において少なくとも1つのローラが予め定められた位置にある角度位置に前記ロータが停止するのを妨げるように構成される、請求項1から8のいずれか一項に記載のポンプ。
【請求項10】
レースウェイと、
前記レースウェイから離間されるロータであり、前記ロータは前記レースウェイに対して回転可能であり、前記ロータは、前記ロータの回転軸が前記レースウェイから第1距離だけ離間したポンプ位置と、前記ロータの前記回転軸が前記レースウェイから前記第1距離より大きい第2距離だけ離間したチューブローディング位置との間で前記レースウェイに対して動くように構成される、ロータと、
前記ロータを回転させて、前記レースウェイと前記ロータとの間に配置されるチューブを通じて流体を付勢するモータと、
前記ロータに結合されて、前記ポンプ位置および前記チューブローディング位置の間で移動するように構成された前記ロータを、前記レースウェイに対して旋回させて移動させるように構成されたローディング機構と、
を備え、
前記ロータは、前記ロータが前記ポンプ位置にあるときに前記レースウェイの底面により定められる平面に平行な平面を定め、前記ロータによって定められる前記平面は、前記ロータが前記チューブローディング位置にあるときに前記レースウェイの前記底面により定められる前記平面に対して斜めに角度付けられ、このとき、前記ロータの一方の側は前記ロータの他方の側に比べて高い、
ポンプアセンブリ。
【請求項11】
前記レースウェイは少なくとも180度の円弧を通って延在する内面を有し、前記円弧は中点を定め、前記ロータは前記レースウェイの前記内面に対向する、請求項10に記載のポンプアセンブリ。
【請求項12】
前記レースウェイの前記内面は、180度と200度との間の円弧を通って延在する、請求項11に記載のポンプアセンブリ。
【請求項13】
前記円弧は、第1の円弧の端部と第2の円弧の端部とを含み、前記ロータが停止するのを妨げられる予め定められた角度位置は、前記第1の円弧の端部または前記第2の円弧の端部のいずれかと並列されている、前記ロータ上の1つのローラの位置に対応する、請求項12に記載のポンプアセンブリ。
【請求項14】
前記モータを制御して、前記ロータが1又は複数の予め定められた角度位置に停止するのを自動的に妨げるよう構成されるコントローラを更に備える、請求項10から13の何れか一項に記載のポンプアセンブリ。
【請求項15】
前記ロータ上の少なくとも1つの駆動ローラであり、円柱外面を含み、前記円柱外面を超えて延在する外縁を含むフランジを有さず、前記円柱外面は、前記ロータと前記レースウェイとの間に配置される前記チューブを付勢するように構成される、少なくとも1つの駆動ローラと、
前記ロータ上の少なくとも1つのガイドローラであり、円柱外面と、前記ガイドローラの前記円柱外面を超えて延在するそれぞれの外縁を定める上部及び下部フランジとを含み、これにより、前記ロータと前記レースウェイとの間に配置される前記チューブは、前記上部及び下部フランジの間で前記ガイドローラの前記円柱外面上で受けられることが可能となる、少なくとも1つのガイドローラと
を更に備える、請求項10から14の何れか一項に記載のポンプアセンブリ。
【請求項16】
前記ロータ上の複数の駆動ローラと複数のガイドローラとを更に備える、請求項10から15のいずれか一項に記載のポンプアセンブリ。
【請求項17】
ちょうど2つの駆動ローラと、ちょうど2つのガイドローラとを更に備える、請求項10から16のいずれか一項に記載のポンプアセンブリ。
【請求項18】
前記モータおよび前記ロータを支持するモータマウントを更に備え、前記ローディング機構は、前記モータマウントに結合され、前記モータマウントを動かしてそれにより前記ロータを前記ポンプ位置と前記チューブローディング位置との間で動かす、請求項10から17の何れか一項に記載のポンプアセンブリ。
【請求項19】
前記モータマウントの一の平面は、前記ロータが前記ポンプ位置にあるときに前記レースウェイの底面により定められる平面に対して平行となり、前記モータマウントの前記平面は、前記ロータが前記チューブローディング位置にあるときに前記レースウェイの前記底面により定められる前記平面に対して斜めに角度付けられる、請求項18に記載のポンプアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、概して、簡易搭載高性能蠕動ポンプを用いた患者の温度制御のための熱交換システムに関する。
【背景技術】
【0002】
患者の温度制御システムは、くも膜下出血又は脳卒中のような他の神経学的疾患を患うことに起因する神経ICU内の患者の発熱を妨げるために導入されている。また、そのようなシステムは、軽又は中等度の低体温を誘起して、脳卒中、心拍停止、心筋梗塞、外傷性脳損傷、及び高頭蓋内圧のような疾患を患う患者の転帰を向上するために使用されている。静脈内熱交換カテーテルの例は、米国特許第7,914,564, 6,416,533, 6,409,747, 6,405,080, 6,393,320, 6,368,304, 6,338,727, 6,299,599, 6,290,717, 6,287,326, 6,165,207, 6,149,670, 6,146,411, 6,126,684, 6,306,161, 6,264,679, 6,231,594, 6,149,676, 6,149,673, 6,110,168, 5,989,238, 5,879,329, 5,837,003, 6,383,210, 6,379,378, 6,364,899, 6,325,818, 6,312,452, 6,261,312, 6,254,626, 6,251,130, 6,251,129, 6,245,095, 6,238,428, 6,235,048, 6,231,595, 6,224,624, 6,149,677, 6,096,068, 6,042,559, 8,888,729号及び米国植物特許第2013/0178923, 2013/0079855, 2013/0079856, 2014/0094880, 2014/0094882, 2014/0094883号に開示され、これらのすべては参照により本明細書に組み込まれる。
【0003】
外部患者温度制御システムが、使用されてもよい。そのようなシステムは、米国特許第6,827,728, 6,818,012, 6,802,855, 6,799,063, 6,764,391, 6,692,518, 6,669,715, 6,660,027, 6,648,905, 6,645,232, 6,620,187, 6,461,379, 6,375,674, 6,197,045, 及び6,188,930号(ひとまとめにして、外部パッド特許)に開示され、これらのすべては参照により本明細書に組み込まれる。
【0004】
概して、すべての静脈内及び外部患者温度制御ソリューションにおいて、カテーテル又はパッドを通って流れる作動流体の温度は、患者の実際の体温、典型的には、様々に測定され得る直腸、食道、鼓室温、例えば大静脈内の血液温度等のような深部体温により提供されるフィードバックに基づいて、熱交換コンソールにより調整される。作動流体温度は、作動流体をコンソール内の加熱及び/又は冷却要素に熱的に結合することにより調整される。多くの場合、作動流体は、流体回路パス内にチューブ、例えばポンプチューブ又はIVチューブ上で機能する蠕動ポンプにより、閉じられた流体回路パス(コンソール及びカテーテル又はパッドを含む)内に押し込まれる。
【発明の概要】
【0005】
本明細書において理解されるように、蠕動ポンプは、典型的に、IVチューブに抗して1又は複数のローラを回転して、蠕動によりチューブを通じて流体を押し込むためのロータ及びチューブがローラによって付勢される弧状レースウェイを含む。チューブがローラとレースウェイとの間にローディングされることができることによる容易さはポンプの性能と競合する。(より高いポンプ圧及び流体流を有する)より高性能なポンプは、通常、チューブのより複雑なローディングを必要とするのに対して、負荷をより加え易いポンプは、典型的に、低性能を有する。これはポンプをローディングし易いためであり、レースウェイは、典型的には、チューブをローラとレースウェイとの間に容易に配置することを容易にするために、ローラから離れて可動であるが、より高性能なポンプは、ローラとレースウェイとの間に(高性能アプリケーションのため、低性能チューブに比べて比較的厚く且つ柔軟性のない)チューブをローディングする作業を複雑にして、概してポンプから離れて可動でないより長い(180度の円弧より大きい)レースウェイを要求する。
【0006】
従って、実施形態では、ポンプは少なくとも180度の円弧を通って延在する凹状の内面を有する弧状レースウェイを有する。円弧は中点を定め、ロータはレースウェイの内面に対向し、レースウェイに対して回転可能であり、またロータが中点から第1距離、離間するポンプ位置とロータが中点から第1距離より大きい第2距離、離間するチューブローディング位置との間でレースウェイに対して平行に搭載される。モータは、ロータに結合されてロータを回転する。複数のローラは、ロータ上に配列されて、少なくともロータがポンプ位置にあるとき、ロータとレースウェイとの間に配置されたチューブに接触する。モータは、少なくとも1つのローラが予め定められた位置にある少なくとも1つの角度位置に停止するのを妨げられる。
【0007】
必要に応じて、レースウェイの凹状の内面は、180度と200度との間の円弧を通って延在してよい。ローラは、ロータ上の少なくとも1つの駆動ローラ(46)を含むことができる。駆動ローラ(46)は、ロータがポンプ位置にあって回転されるとき、外面全体がロータとレースウェイとの間に配置されるチューブを付勢するように構成されている円柱外面を有することができる。駆動ローラ(46)は、円柱外面を超えて延在する外縁を有するフランジを有さない。少なくとも1つのガイドローラは、ロータ上にあってよく、円柱外面並びにガイドローラの円柱外面を超えて延在するそれぞれの外縁を定める上部及び下部フランジを有してよい。この構造を用いて、ロータとレースウェイとの間に配置されるチューブは、ロータがポンプ位置にあって回転されるとき、フランジの間でガイドローラの円柱外面上に受けられる。複数の駆動ローラ及び複数のガイドローラが設けられてよく、幾つかの実装では、2つの、たった2つの駆動ローラ及び2つの、たった2つのガイドローラが提供されてよい。
【0008】
例では、モータマウントは、モータ及びロータを支持し、位置決め機構は、モータマウントに結合されて人により操作可能で、モータマウントを動かしてそれによりロータをポンプ位置とチューブローディング位置との間で動かす。モータマウントは、ロータがポンプ位置にあるときレースウェイに平行となり、ロータがチューブローディング位置にあるときレースウェイに対して斜めに角度付けられることができる。
【0009】
さらに以下で論じられる例では、レースウェイの円弧は、反対する円弧の端部を定め、モータが停止するのを妨げられる角度位置に対応するローラの予め定められた位置は、円弧の端部にある。この目的を達成するために、コントローラは、モータを制御するために構成されることができ、角度位置センサがモータの角度位置をセンシングし、コントローラにそれを示す信号を生成するために構成されることができる。コントローラは、信号を使用して、モータが、少なくとも1つのローラが予め定められた位置にある角度位置に停止するのを妨げるよう構成される。
【0010】
別の態様では、方法は、蠕動ポンプロータをレースウェイに対して回転して、流体を、レースウェイとロータとの間に配置されたチューブを通じて付勢することを含む。方法は、また、ロータが1又は複数の予め定められた角度位置に停止するのを自動的に妨げることを含む。
【0011】
別の態様では、ポンプは、レースウェイ、レースウェイから離間するロータ、及びロータを回転して流体をレースウェイとロータとの間に配置されたチューブを通じて付勢するよう構成されるモータを含む。コントローラは、モータを制御して、モータが1又は複数の予め定められた角度位置に停止するのを自動的に妨げるよう構成される。
【0012】
動力化された実施形態では、ポンプは、凹状の内面を有する弧状レースウェイとレースウェイの内面に対向するロータとを有してよい。ロータは、レースウェイに対して回転可能であり、ロータが中点から第1距離、離間されるポンプ又は作動位置と、ロータが中点から第1距離より大きい第2距離、離間されるチューブローディング位置と、の間でレースウェイに対して平行に搭載される。ロータモータは、ロータに結合されてロータを回転する。1又は複数のローラは、ロータ上に配列されて、少なくともロータがポンプ位置にあるとき、ロータとレースウェイとの間に配置されたチューブに接触する。ローディングモータは、ロータに結合されて、ロータをポンプ位置とチューブローディング位置との間で並進及び/又は回転して動かしてよい。
【0013】
例では、ボタンのような操作要素が、ローディングモータを作動するために人又はコントローラにより操作可能に設けられてもよい。
【0014】
別の態様では、方法は、蠕動ポンプロータをレースウェイに対して回転して、流体をレースウェイとロータとの間に配置されたチューブを通じて付勢することと、ローディングモータを作動して、ロータをレースウェイから離して動かすことを含む。
【0015】
別の態様では、ポンプアセンブリは、レースウェイ、レースウェイから離間するロータ、及びロータを回転して流体をレースウェイとロータとの間に配置されたチューブを通じて付勢するよう構成されるロータモータを有する。ローディングモータは、ロータに結合されて、ロータをレースウェイに対して並進及び/又は回転して動かす。
【0016】
本出願の詳細は、その構造及び動作の両方に関して、添付の図面を参照して最も良く理解することができ、同様の参照番号は同様の部分を示す。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明に係る非限定システムの概略図である。
図2】ポンプ位置内のロータを有するポンプの斜視図である。
図3】ポンプ位置内のロータを有するポンプの平面図である。
図4】人が手動でチューブをレースウェイとロータとの間にローディングするのを示すチューブローディング位置内のロータを有するポンプの斜視図である。
図5】チューブローディング位置内のロータを有するポンプの平面図である。
図6】例示的実施形態の特徴を示すポンプの下部からの分解斜視図である。
図7】例示的実施形態の特徴を示すポンプの上部からの分解斜視図である。図7において一部を破断して示している。
図8】ロータのチューブローディング位置におけるモータマウントとレースウェイとの間の関係を幾つかの部分を破断して示す分解側面図である。
図9】ロータのポンプ位置におけるモータマウントとレースウェイとの間の関係を幾つかの部分を破断して示す分解側面図である。
図10】モータ、ギア、及び操作ボタンを概略的に示す、手動操作ハンドルの代わりに、ポンプ位置内にロータを有するモータを使用する代替的な実施形態の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
最初に図1を参照すると、本原理に従って、システム10は、制御システム14により制御される静脈内熱交換カテーテル12を含んで患者温度を制御する、例えば、患者16が発熱するのを妨げる又は患者16内の低体温療法を誘起してよい。カテーテル内では、生理食塩水のような、しかしこれに限定されない作動流体又は冷却剤が、(典型的に、制御システム内でポンプ「P」の影響下で)流体供給ラインL1を通り、カテーテル12を通り、流体帰還ラインL2を通ってシステム14に戻る制御システム14からの閉ループ内で循環し、それにより作動流体又は冷却剤は身体に入らない。特定の好ましいカテーテルが本明細書に開示されるが、これに限定するものではないが、上に開示される又は次の米国特許内のカテーテルのいずれかを含み、他のカテーテルが本原理に従って使用されることができることが理解される。参照により、米国特許第5,486,208, 5,837,003, 6,110,168, 6,149,673, 6,149,676, 6,231,594, 6,264,679, 6,306,161, 6,235,048, 6,238,428, 6,245,095, 6,251,129, 6,251,130, 6,254,626, 6,261,312, 6,312,452, 6,325,818, 6,409,747, 6,368,304, 6,338,727, 6,299,599, 6,287,326, 6,126,684, 7,211,106号のすべてが本明細書に組み込まれる。カテーテル12は、静脈系内、例えば上又は下の大静脈内に配置されてよい。
【0019】
カテーテル12に代えて又は加えて、システム10は、患者16の外皮に抗して位置決めされる1又は複数のパッド18を含んでよい(明確化のために1つのパッド18のみを示す)。パッド18は、これに限定するものではないが、外部パッド特許に開示されるパッドの任意の1つであってよい。パッド18の温度は、制御システム14により制御されて、例えば心拍停止、心筋梗塞、脳卒中、高頭蓋内圧、外傷性脳損傷、又は低体温法によりその効果が改善されることができる他の疾患を示す患者に応答して、患者内に治療上の軽又は中等度の低体温を誘起することを含み、患者16と熱交換することができる。パッド18は、作動流体を、流体供給ラインL3を通ってシステム14から受け、作動流体を流体帰還ラインL4を通ってシステム14に戻してよい。ポンプ「P」は、典型的にプラスチックIVラインであるラインL1-L4の任意の1つに関与し、作動流体を蠕動によりラインを通じて付勢する蠕動ポンプであってよい。
【0020】
制御システム14は、目標及び患者温度を入力として受け、とりわけ、ポンプ「P」及び冷媒コンプレッサ22、及び/又は開かれて冷媒がコンデンサをバイパスすることができるバイパスバルブ24の間で制御する1又は複数のマイクロプロセッサ20を含んでよい。
【0021】
ここで図2図5を見ると、図1内のポンプ「P」の例が示され、概して30により指定される。ポンプ30は、リジッドな、好ましくは金属製又はハードプラスチック製のレースウェイ32又はチャネル、及びロータ34を含む。レースウェイ32は、示されるように材料の1又は複数のブロックから形成され、実質的に一定の曲率半径を有してよい内弧状面36を有する。幾つかの例では、その2つの端部40、42(図3内でラベルされる)の間で中点38を定める弧状面36は、少なくとも180度の円弧(例えば、2つの駆動ローラが使用される)を通って延在することができ、180度及び270度の間の円弧を通って延在してよい。示される例では、弧状面36は、一端40から他端42まで200度より大きい円弧を通って延在する。例えば、円弧は約210~230度であってよい。特定の実施形態では、レースウェイの弧状面は、nで割られた360度に等しい円弧を通って延在してよい。ここで、nは、レースウェイに対して回転されるロータ上又はその近くに搭載される駆動ローラの数に等しい。
【0022】
レースウェイを用いて円弧の180度より多くをカバーすることで、内部漏れに対する余分のマージンのような追加の利益を提供してよい。さらに、円弧の180度より多くをカバーすることで、チューブが、駆動ローラにより圧縮された後、徐々に開き、それにより、流れの脈動の程度を低減することができる。これは同様に、脈流を受けると、下流チューブ及びカテーテルにより経験される望まれない動きの量を低減することができる。以下でさらに記載されるモータは、レースウェイ32に対してロータ34を回転する。同様に、ロータ34は、ロータ34がレースウェイ32の内面36の中点38から第1距離、離間されるポンプ位置(図2図3図6図7、及び図9)と、ロータ34が中点38からより大きい第2距離、離間されるチューブローディング位置(図4図5、及び図8)と、の間でレースウェイ32に対して並進及び/又は回転可動である。図2及び図3に示されるように、ポンプ位置において、ロータ34上のローラは、ローラとレースウェイ32との間に配置されるポンプチューブ又はIVチューブのようなチューブを付勢する。チューブローディング位置において、ロータ34は、レースウェイ32から十分離間されて、チューブ44をレースウェイ32とロータ34との間に配置し、例えば手によりそこから除去することができる。ロータを並進及び/又は回転して動かすための例示的機構は、さらに以下で論じられる。
【0023】
実際にここで構造の例として図6から図9を参照すると、1又は複数のローラがロータ34上に搭載されて、チューブ44を付勢し、流体をチューブを通じてポンプする。図6に示される例では、ロータ34は、直線、非正方本体により部分的に定められ、本体の各角上に又は近くにローラが搭載される、例えばロータ本体に回転可能に搭載される。例では、本体上の一組の対向する角にそれぞれ駆動ローラ46が搭載され(図6の斜視図では1つの駆動ローラのみが示される)、本体上の他組の対向する角にそれぞれガイドローラ48が搭載される。それにより、駆動ローラ46の間にガイドローラ48がある。
【0024】
図6に示されるように、駆動ローラ46は、円状又は円筒様の円柱外面を有し、外面の少なくとも一部はチューブ44を付勢するよう構成される。例示的駆動ローラの外面は、単一の滑らかなシリンダであってよく、及び/又は円柱外面を超えて延在する外縁を有する1又は複数のフランジを有しても有さなくてもよい。対照的に、図7は、ガイドローラ48も円筒(又は類似)外面を有するが、さらにガイドローラの円柱外面を超えて延在するそれぞれの外縁を定める上部及び/又は下部フランジ50、52を含み、それにより、チューブ44は、ロータがポンプ位置にあって回転されるとき、フランジ50、52の間でガイドローラの円柱外面上で受けられることができることを最も良く示す。示される例では、2つの、たった2つの駆動ローラ46及び2つの、たった2つのガイドローラ48が提供されるが、任意の数の駆動及び/又はガイドローラが利用されてよい。特定の実施形態では、駆動ローラ又はガイドローラは、非円筒形状又は部分的に円柱外面を有してよい。
【0025】
また、示される例では、ロータ34の本体の非正方形状に起因して、ロータ本体の端部の一方での駆動ローラ46とガイドローラ48との間の角度54は、ローラ本体上の点(例えば、中点)上に頂点を有し、90度でない。代わりに、示される例では、角度54は例えば55度であってよい。ロータ本体の逆側の端部にて同角度が得られる。しかし、幾つかの実施形態では、ロータ本体は、すべてのローラが隣接するローラから90度隔てられる正方形である。
【0026】
ブロックのようなモータマウント56は、小さいAC又はDCモータ、幾つかの実施形態では、ステップモータ又は他の適切なモータタイプのようなモータ58を支持する。モータ58は、出力シャフト60により、幾つかの実施形態ではモータシャフトと出力シャフト60との間で噛み合う減速ギア列(不図示)を用いて、ロータ34に結合される。
【0027】
位置決め機構は、モータマウント56に結合されて人により操作可能で、モータマウント56を動かしてそれによりロータ34をポンプ位置とチューブローディング位置との間で動かす。非限定的な例では、一時的に図2に戻って参照すると、ベース61はレースウェイ32を動かないように保持し、直線状の固定支持ブロック62(図2及び図6から図9)はベース61にボルト留め若しくは溶接又はそれと一体化されてよい。プッシュロッド64(図7から図9)は支持ブロック62内の孔66を通って延在して、モータマウント56及び/又はモータマウント56に結合されたモータプレート68に接触及び/又は係合される。ハンドル70は、ヒンジ機構72にて、プッシュロッド64に結合される。ハンドル70は、手で、プッシュロッド64(図6及び図9)に対して実質的に垂直な配向に動かすことでプッシュロッド64を引き、それによりモータマウント56(及び従ってロータ34)をレースウェイ32の内面に向けて動かし、それによりロータ34をポンプ位置に動かすことができる。ハンドル70は、手で、垂直な配向から図7及び図8に示される非垂直な配向に下に動かされることもできる。これはプッシュロッド64を押して、それによりモータマウント56/ロータ34をポンプ位置から離してチューブローディング位置に動かす。1又は複数のラジアルベアリング74、76が、位置決め機構の要素を半径方向に支持するために適宜設けられてよい。
【0028】
また、図7に焦点を合わせると、モータマウント56及びそれとともに動く付随要素を支持するために、2つのサイドブラケット78がレースウェイ32のそれぞれの側面上に設けられてよい(図7では1つのブラケット78のみが示される)。サイドブラケット78の鉛直フランジ80は、例えば締結用ネジ又は溶接により、レースウェイ32に添付されてよく、スイングアーム82が鉛直フランジ80に旋回可能に結合され且つモータマウント56又はモータマウント56とともに動く他のコンポーネントに回転可能に結合される。図7に示される例では、孔84がスイングアーム82に形成され、モータプレート68に添付されてそれから半径方向に離れて延在するピン86に回転可能に噛み合う。モータマウント56、モータプレート68、及びロータ34はユニットとしてともに並進して動くことを想起せよ。
【0029】
上述の例示的な位置決め機構に起因して、図9に最も良く示されるように、モータマウント56(モータプレート68とともに)は、ロータ34がポンプ位置にあるときにレースウェイ32に平行である。対照的に、図8に最も良く示されるように、モータマウント56(モータプレート68とともに)は、ロータ34がチューブローディング位置にあるときにレースウェイ32に対して斜めに角度付けられる。すなわち、ロータ34がチューブローディング位置にあるとき、斜角90が、例えば、モータプレート68の平面とレースウェイ32の底面により定められる平面との間に設けられる。ハンドル70が動かされたときの位置決め機構の動きをさらに容易にするために、ヒンジピン92(図7)が、プッシュロッド64とモータマウント56/モータプレート68との間の結合の一部として提供されてよい。
【0030】
それにより、ロータ34は、レースウェイ32に対して直線状に動くことができる。示される例では、リニアベアリングが使用され、同等に、ロータ34とレースウェイ32との間のマルチバーリンク装置が疑似線運動のために使用されることができることが理解される。いずれにせよ、チューブ位置において、ロータ34は十分な距離(典型的に1インチ又はそれよい大きい)であり、それにより、チューブ44は、人により、ロータ34とレースウェイ32との間に自由に挿入されることができる。そして、ロータがポンプ位置に動くと、少なくとも駆動ローラ46がチューブ44内に、少なくとも3%、典型的に3~15%の延長によりチューブ44を伸ばすのに十分に付勢する。この延長は、使用中に疲労して伸びるにつれて、たるみがチューブ内に蓄積されないのを有利に保証する。本明細書において理解されるように、そのようなたるみは、チューブのねじれ又は過度の疲労を導く可能性がある。
【0031】
図8は、少なくとも1つの角度位置センサ94がモータ58に設けられることができることを概略的に示すのに使用される。限定するものではないが、角度位置センサは、ホール効果センサ、又はDCステップモータ回転カウンタ、又はポテンショメータ型センサであってよい。センサ94は、モータの角度位置を表す出力を生成する。センサ94は、モータシャフト又は出力シャフト60又はポンプ内の回転機構の他の一部に結合されてもよい。
【0032】
いずれにせよ、図1に示されるプロセッサ20は、モータ58を制御することができ、センサ94から信号を受信することができる。センサ94からの信号を使用して、プロセッサ20は、モータ58が、レースウェイ32に対して予め定められた角度位置にある少なくとも1つのローラ46/48に対応する角度位置に停止するのを妨げることができる。例において、モータが停止するのを妨げられる角度位置に対応するローラの予め定められた位置は、レースウェイ32の円弧の端部40または42の位置である。これは、特に180度超のレースウェイの円弧が使用されるとき、ローラは、12時と6時の位置(すなわち、円弧の端部に隣接する)にないことを保証する。これらの位置は、ロータがチューブローディング位置にあるときでさえレースウェイと干渉し、それによりチューブローディングとアンローディングを困難にし得る。
【0033】
それにより、位置センサ94は、モータシャフトに結合されて、臨界角度位置を示して、モータをこれらの位置に停止するのを回避することができる。プロセッサ20は、モータを制御することができ、それによりこれらの臨界位置に停止しない。代わりに、1又は複数のセンサ94からの信号は、モータを制御するプロセッサ20を用いて、非臨界位置を示すのに使用されることができ、それにより、必ずこれらの非臨界角度位置に停止する。再び、機械的手段、機構、又は他の要素、例えばピンは、モータ/ロータが臨界位置に停止しないことを保証するために使用されてよい。
【0034】
説明を完了すると、チューブ44は、図6に最も良く示されるようにループとして構成されてよく、ループの端部はマニホールド10の内部と流体結合するマニホールド100と係合する。同様に、マニホールド100の内部は、2014年2月24日に出願された米国特許出願14/180,655号(参照により本明細書に組み込まれる)に示され且つ記載されたカセットのようなカセット102と連絡してよい。そのようなカセットは、制御システム14内の構造と係合されて、カセット102及びチューブ44を通って流れ、本明細書に示され且つ記載されるポンプ30により、カテーテル12及び/又はパッド18のような熱交換部材から及びそれに循環する作動流体と熱を交換することができる。
【0035】
図10は、すべての本質的な点で、留意した例外を除いて上述のポンプ30と構成及び動作において同一である蠕動ポンプの代替的な実施形態130を示す。ポンプ30と同様に、図10内のポンプ130は、リジッドな、好ましくは金属製又はハードプラスチック製のレースウェイ132、及びロータ134を含む。レースウェイ132又はチャネルは、示されるように材料の1又は複数のブロックから形成され、実質的に一定の曲率半径を有してよい内弧状面136を有する。図10の弧状面136は、実質的に、図2における弧状面32と構成及び動作において同一である。モータは、レースウェイ132に対してロータ134を回転する。同様に、図2に示されるロータ32と同様に、図10に示されるロータ134は、ロータ134がレースウェイ132の内面136の中点138から第1距離、離間されるポンプ位置と、ロータ134が中点138からより大きい第2距離、離間されるチューブローディング位置と、の間でレースウェイ132に対して並進及び/又は回転可動であってよい。
【0036】
しかし、図2に示されるポンプ30と異なり、図10に示されるポンプ130は、ローディングモータ140を設けて、手動操作可能なハンドルに代えてレースウェイに対するロータの自動化又は自動式の動き、例えば並進又は回転を提供する。それにより、図10のポンプ130は、例えば、ヒンジ機構72とともにハンドル70を省略する。
【0037】
その代わりに、ローディングモータ140は、(例えば、ブラケット142の手段に直接又はそれにより)ポンプベース144に搭載されてよく、プッシュロッド146を往復駆動して、ロータ134をポンプ位置とチューブローディング位置との間で動かす。ロータを動かすためにローディングモータを使用することに関連する利点は、以下に限定されないが、例えば、顧客がモータを動かすために戻って力を加える必要がない、顧客は動く部分にアクセスしなくてよい、顧客の手のための最小限の余裕が必要となり又は余裕が必要なくなり、それによりスペースを節約することができる、ロータの動きが制御される又は特定の他の条件が満たされたときのみ許されてよい、ロータを定速で動かすことができる、ロータを動かすのに必要な力を監視することができる、というような顧客に対する利便性を提供することを含む。モータ140は、直流(DC)ステップモータ又は他のAC又はDCモータ、又は他の適切なモータタイプであってよく、プッシュロッド146は、モータ140によって回転されるシャフトに噛み合わされるピニオン部分を有するラックアンドピニオンギアのラック要素であってよい。プッシュロッド146は、図6に示される支持ブロック62に構成及び動作において実質的に同一である支持ブロック162を通って延在して、ロータ134を回転するモータを支持するモータマウントに接触する及び/又は係合されてよい。1又は複数のラジアルベアリング148が、位置決め機構の要素を半径方向に支持するために適宜設けられてよい。
【0038】
操作ボタン又はキー150は、人又はコントローラにより操作可能で、ローディングモータ140を作動することができる。ボタン又はキー150は、示されるようにポンプ130ベース上に位置決めされてよく、モータ140のコントローラに電気的に接続されてよい。ここで、モータ及びそのコントローラは、140で示される矩形ボックス内に含まれる。すべての他の本質的な点において、図10に示されるポンプ130は、図2図9に示されるポンプ30と構成及び動作において実質的に同一であってよい。
【0039】
一実施形態に含まれるコンポーネントは、他の実施形態において、任意の適切な組み合わせで使用されることができる。例えば、本明細書に記載され及び/又は図面に示された様々なコンポーネントのいずれも、他の実施形態と組み合わされ、交換され、または除外されてもよい。「A、B、及びCの少なくとも1つを有するシステム」(同様に「A、B、又はCの少なくとも1つを有するシステム」、「A、B、Cの少なくとも1つを有するシステム」と同様に) は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、A及びBともに、A及びCともに、BとCともに、及び/又はA、B、及びCともに、等を有するシステムを含む。
【0040】
簡易搭載高性能蠕動ポンプを用いた患者の温度制御のための特定の熱交換システムが、本明細書に詳細に示され、記載されるが、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲以外のものによって限定されない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10