(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-21
(45)【発行日】2023-01-04
(54)【発明の名称】スマートフォン
(51)【国際特許分類】
G06F 3/041 20060101AFI20221222BHJP
G06F 3/044 20060101ALN20221222BHJP
【FI】
G06F3/041 600
G06F3/044 120
(21)【出願番号】P 2017036310
(22)【出願日】2017-02-28
(62)【分割の表示】P 2016014898の分割
【原出願日】2015-06-19
【審査請求日】2018-06-18
【審判番号】
【審判請求日】2020-12-22
(31)【優先権主張番号】10-2014-0098917
(32)【優先日】2014-08-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】513009370
【氏名又は名称】株式会社 ハイディープ
【氏名又は名称原語表記】HiDeep Inc.
【住所又は居所原語表記】3F Dasan Tower,49,Daewangpangyo-ro 644 beon-gil,Bundang-gu,Seongnam-si,Gyeonggi-do 463-400,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100124855
【氏名又は名称】坪倉 道明
(74)【代理人】
【識別番号】100129713
【氏名又は名称】重森 一輝
(74)【代理人】
【識別番号】100137213
【氏名又は名称】安藤 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100143823
【氏名又は名称】市川 英彦
(74)【代理人】
【識別番号】100183519
【氏名又は名称】櫻田 芳恵
(74)【代理人】
【識別番号】100196483
【氏名又は名称】川嵜 洋祐
(74)【代理人】
【識別番号】100203035
【氏名又は名称】五味渕 琢也
(74)【代理人】
【識別番号】100160749
【氏名又は名称】飯野 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100160255
【氏名又は名称】市川 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100146318
【氏名又は名称】岩瀬 吉和
(74)【代理人】
【識別番号】100127812
【氏名又は名称】城山 康文
(72)【発明者】
【氏名】キム・セヨプ
(72)【発明者】
【氏名】ユン・サンシク
(72)【発明者】
【氏名】ムン・ホジュン
(72)【発明者】
【氏名】キム・テフン
【合議体】
【審判長】河本 充雄
【審判官】小田 浩
【審判官】松永 稔
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-100364(JP,A)
【文献】特開2013-152291(JP,A)
【文献】特開2000-347807(JP,A)
【文献】国際公開第2014/115367(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F3/03-3/047
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
タッチ表面に対するタッチの圧力検出が可能なスマートフォンであって、
前記タッチ表面を有するカバー層と、
前記カバー層から順に配置される偏光層、第1ガラス層及び第2ガラス層を含むディスプレイパネルと、
前記ディスプレイパネルの前記第2ガラス層下に配置され、透明物質の第1圧力電極を含む第1圧力センサと、
前記第1圧力センサ下にスペーサ層により離隔して配置され、前記第1圧力電極との相互静電容量を形成する第2圧力電極を含む第2圧力センサと、
前記第2圧力センサ下に配置され、バッテリー及び回路基板のうちの少なくとも一つの実装空間を、前記ディスプレイパネルから分離するか、前記ディスプレイパネルから発生するノイズを遮蔽するように構成された遮蔽用部材と、
前記ディスプレイパネルの前記第1ガラス層と前記第2ガラス層の間に配置され、タッチ位置を検出するための駆動信号が印加される複数の駆動電極とタッチ位置を検出することができる感知信号が出力される複数の受信電極を含むタッチセンサと、
前記遮蔽用部材の上部の縁部に所定の厚さを有して形成され、前記縁部において前記ディスプレイパネルを下方から支持する
弾性のない保持部材と、
を含み、
前記ディスプレイパネルは、前記タッチの圧力によって撓み、前記ディスプレイパネルの端は、前記保持部材によって固定され、前記保持部材の形の変形はなく、
前記第1圧力電極と前記第2圧力電極との間の距離によって変わる、前記第1圧力電極と前記第2圧力電極のいずれかで検出される静電容量の変化量に基づいてタッチ圧力の大きさを検出することができる、
スマートフォン。
【請求項2】
前記第1圧力電極と前記第2圧力電極は、互いに異なる形状を有し、
前記第1圧力電極の底面の全体面積は、前記第2圧力電極の上面の全体面積と異なる、
請求項1に記載のスマートフォン。
【請求項3】
前記第1圧力電極と前記第2圧力電極の間に位置するスペーサ層をさらに含む、請求項1または2に記載のスマートフォン。
【請求項4】
前記ディスプレイパネルは、前記第2ガラス層の下に配置された追加の偏光層をさらに含む、請求項1または2に記載のスマートフォン。
【請求項5】
前記ディスプレイパネルは、前記第1ガラス層と前記第2ガラス層の間に配置された液晶層を含む、請求項1ないし4のいずれか1項に記載のスマートフォン。
【請求項6】
前記第2圧力電極は、複数のチャネルを構成する複数の圧力電極を含む、請求項1ないし5のいずれか1項に記載のスマートフォン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スマートフォンに関するもので、より詳しくは、ディスプレイモジュールを
含むスマートフォンとして、タッチ位置及びタッチ圧力の大きさを検出できるように構成
されたスマートフォンに関する。
【背景技術】
【0002】
コンピューティングシステムの操作のために、多様な種類の入力装置が用いられている
。例えば、ボタン(button)、キー(key)、ジョイスティック(joysti
ck)、及びタッチスクリーンのような入力装置が用いられている。タッチスクリーンの
手軽で簡単な操作により、コンピューティングシステムの操作時にタッチスクリーンの利
用が増加している。
【0003】
タッチスクリーンは、タッチ-感応表面(touch-sensitive surf
ace)を備えた透明なパネルであり得るタッチセンサパネル(touch senso
r panel)を含むタッチ入力装置のタッチ表面を構成することができる。このよう
なタッチセンサパネルはディスプレイスクリーンの前面に付着され、タッチ-感応表面が
ディスプレイスクリーンの見える面を覆うことができる。使用者が指などでタッチスクリ
ーンを単純にタッチすることによって、使用者がコンピューティングシステムを操作する
ことができるようにする。一般的に、コンピューティングシステムは、タッチスクリーン
上のタッチ及びタッチ位置を認識して、このようなタッチを解釈することによって、これ
に従い演算を遂行することができる。
【0004】
この時、ディスプレイモジュールの性能を低下させないながらも、タッチスクリーン上
のタッチによるタッチ位置だけでなく、タッチ圧力の大きさを検出できるタッチ入力装置
に対する必要性が生じている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の一実施形態では、タッチスクリーン上のタッチの位置だけでなく、タッチ圧力
の大きさを検出できるディスプレイモジュールを含むスマートフォンを提供する。
【0006】
本発明の他の実施形態では、ディスプレイモジュールの視認性(visibility
)、及び、光透過率を低下させることなしにタッチ位置及びタッチ圧力の大きさを検出す
ることができるように構成された、ディスプレイモジュールを含むスマートフォンを提供
する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の実施形態によるスマートフォンは、カバー層と、前記カバー層の下部に位置し
、液晶層及び前記液晶層を挟んで位置する第1ガラス層及び第2ガラス層を含むLCDパ
ネル及び前記LCDパネルがディスプレイ機能を遂行するようにする構成を含むディスプ
レイモジュールと、前記ディスプレイモジュールの下部に位置する圧力電極と、前記圧力
電極の下部に位置する遮蔽用部材と、を含み、静電容量方式でタッチを感知するタッチセ
ンサの少なくとも一部が前記第1ガラス層と前記第2ガラス層との間に位置し、前記タッ
チセンサは、複数の駆動電極と複数の受信電極とを含み、前記タッチセンサに駆動信号が
印加され、前記タッチセンサから出力される感知信号からタッチ位置を検出することがで
き、前記圧力電極から出力される静電容量の変化量に基づいてタッチ圧力の大きさを検出
することができる。
【0008】
本発明の他の実施形態によるスマートフォンは、カバー層と、前記カバー層の下部に位
置し、液晶層及び前記液晶層を挟んで位置する第1ガラス層及び第2ガラス層を含むLC
Dパネル及び前記LCDパネルがディスプレイ機能を遂行するようにする構成を含むディ
スプレイモジュールと、前記ディスプレイモジュールの下部に位置する圧力電極と、前記
圧力電極の下部に位置する遮蔽用部材と、を含み、静電容量方式でタッチを感知するタッ
チセンサの少なくとも一部が前記第1ガラス層と前記第2ガラス層との間に位置し、前記
タッチセンサは、複数の駆動電極と複数の受信電極とを含み、前記タッチセンサに駆動信
号を印加するための駆動部と、前記タッチセンサから感知信号を受信してタッチ位置を検
出するための感知部と、前記圧力電極から出力される静電容量の変化量に基づいてタッチ
圧力の大きさを検出するための圧力検出部と、をさらに含んでもよい。
【0009】
本発明の他の実施形態によるスマートフォンは、カバー層と、前記カバー層の下部に位
置し、液晶層及び前記液晶層を挟んで位置する第1ガラス層及び第2ガラス層を含むLC
Dパネル及び前記LCDパネルがディスプレイ機能を遂行するようにする構成を含むディ
スプレイモジュールと、前記ディスプレイモジュールの下部に位置する圧力電極と、前記
圧力電極と離隔された基準電位層と、を含み、静電容量方式でタッチを感知するタッチセ
ンサの少なくとも一部が前記第1ガラス層と前記第2ガラス層との間に位置し、前記タッ
チセンサは、複数の駆動電極と複数の受信電極とを含み、前記タッチセンサに駆動信号が
印加され、前記タッチセンサから出力される感知信号からタッチ位置を検出することがで
き、前記圧力電極から出力される静電容量の変化量に基づいてタッチ圧力の大きさを検出
することができ、前記静電容量の変化量は、前記圧力電極と前記基準電位層との間の距離
によって変わり得る。
【発明の効果】
【0010】
本発明の実施形態によれば、タッチスクリーン上のタッチの位置だけでなく、タッチ圧
力の大きさを検出できるディスプレイモジュールを含むスマートフォンを提供することが
できる。
【0011】
また、本発明の実施形態によれば、ディスプレイモジュールの視認性(visibil
ity)、及び、光透過率を低下させることなしにタッチ位置及びタッチ圧力の大きさを
検出することができるように構成された、ディスプレイモジュールを含むスマートフォン
を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の実施形態による静電容量方式のタッチセンサパネル及びこの動作のための構成の概略図である。
【
図2a】本発明の実施形態によるタッチ入力装置において、ディスプレイモジュールに対するタッチセンサパネルの相対的な位置を例示する概念図である。
【
図2b】本発明の実施形態によるタッチ入力装置において、ディスプレイモジュールに対するタッチセンサパネルの相対的な位置を例示する概念図である。
【
図2c】本発明の実施形態によるタッチ入力装置において、ディスプレイモジュールに対するタッチセンサパネルの相対的な位置を例示する概念図である。
【
図3】本発明の第1実施形態によりタッチ位置及びタッチ圧力を検出できるように構成されたタッチ入力装置の断面図である。
【
図4】本発明の第2実施形態によるタッチ入力装置の断面図である。
【
図5】本発明の第2実施形態によるタッチ入力装置の斜視図である。
【
図6a】本発明の第1実施形態による圧力電極パターンを含むタッチ入力装置の断面図である。
【
図6b】
図6aに示されたタッチ入力装置に圧力が印加された場合の断面図である。
【
図6c】本発明の第2実施形態による圧力電極を含むタッチ入力装置の断面図である。
【
図6d】本発明の第1実施形態による圧力電極パターンを例示する。
【
図6e】本発明の第2実施形態による圧力電極パターンを例示する。
【
図6f】本発明の実施形態に適用され得る圧力電極パターンを例示する。
【
図6g】本発明の実施形態に適用され得る圧力電極パターンを例示する。
【
図7a】本発明の第3実施形態による圧力電極を含むタッチ入力装置の断面図である。
【
図7b】本発明の第3実施形態による圧力電極パターンを例示する。
【
図8】本発明の実施形態による圧力電極の付着構造を例示する。
【
図9a】本発明の第2実施形態による圧力電極の付着方法を例示する。
【
図9b】本発明の第2実施形態による圧力電極の付着方法を例示する。
【
図10a】本発明の第2実施形態による圧力電極をタッチセンシング回路に連結する方法を例示する。
【
図10b】本発明の第2実施形態による圧力電極をタッチセンシング回路に連結する方法を例示する。
【
図10c】本発明の第2実施形態による圧力電極をタッチセンシング回路に連結する方法を例示する。
【
図11a】本発明の実施形態による圧力電極が複数のチャンネルを構成する場合を例示する。
【
図11b】本発明の実施形態による圧力電極が複数のチャンネルを構成する場合を例示する。
【
図11c】本発明の実施形態による圧力電極が複数のチャンネルを構成する場合を例示する。
【
図12】本発明の実施形態によるタッチ入力装置1000のタッチ表面中心部を非伝導性客体で加圧する実験を遂行し、客体のグラム重量による静電容量の変化量を表示するグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
後述する本発明に対する詳細な説明は、本発明を実施することができる特定の実施形態
を例示として図示する添付の図面を参照する。これらの実施形態は、当業者が本発明を実
施するのに十分なように詳しく説明する。本発明の多様な実施形態は互いに異なるが、相
互に排他的である必要はないことが理解されなければならない。例えば、ここに記載され
ている特定の形状、構造及び特性は、一実施形態に関連して本発明の精神及び範囲を外れ
ないながらも、他の実施形態で具現されてもよい。また、それぞれの開示された実施形態
内の個別構成要素の位置又は配置は、本発明の精神及び範囲を外れないながらも、変更さ
れてもよいことが理解されなければならない。したがって、後述する詳細な説明は、限定
的な意味として取ろうとするのではなく、本発明の範囲は、適切に説明されるならば、そ
の請求項が主張するのと均等なすべての範囲とともに添付された請求項によってのみ限定
される。図面において類似の参照符号は様々な側面にわたって同一もしくは類似の機能を
指し示す。
【0014】
以下、添付される図面を参照して本発明の実施形態によるタッチ入力装置を説明する。
以下では、静電容量方式のタッチセンサパネル100及び圧力検出モジュール400を例
示するが、任意の方式でタッチ位置及び/又はタッチ圧力を検出できるタッチセンサパネ
ル100及び圧力検出モジュール400が適用されてもよい。
【0015】
図1は、本発明の実施形態による静電容量方式のタッチセンサパネル100及びこの動
作のための構成の概略図である。
図1を参照すると、本発明の実施形態によるタッチセン
サパネル100は、複数の駆動電極TX1~TXn及び複数の受信電極RX1~RXmを
含み、前記タッチセンサパネル100の動作のために複数の駆動電極TX1~TXnに駆
動信号を印加する駆動部120、及びタッチセンサパネル100のタッチ表面に対するタ
ッチによって変化する静電容量の変化量に対する情報を含む感知信号を受信して、タッチ
及びタッチ位置を検出する感知部100を含んでもよい。
【0016】
図1に示されたように、タッチセンサパネル100は、複数の駆動電極TX1~TXn
と複数の受信電極RX1~RXmとを含んでもよい。
図1においては、タッチセンサパネ
ル100の複数の駆動電極TX1~TXnと複数の受信電極RX1~RXmとが直交アレ
イを構成することが示されているが、本発明はこれに限定されず、複数の駆動電極TX1
~TXnと複数の受信電極RX1~RXmが対角線、同心円、及び3次元ランダム配列な
どをはじめとする任意の数の次元、及びこの応用配列を有するようにすることができる。
ここで、n及びmは、量の整数として互いに同じか、もしくは異なる値を有してもよく、
実施形態により大きさが変わってもよい。
【0017】
図1に示されたように、複数の駆動電極TX1~TXnと複数の受信電極RX1~RX
mとは、それぞれ互いに交差するように配列されてもよい。駆動電極TXは、第1軸方向
に延びた複数の駆動電極TX1~TXnを含み、受信電極RXは、第1軸方向と交差する
第2軸方向に延びた複数の受信電極RX1~RXmを含んでもよい。
【0018】
本発明の実施形態によるタッチセンサパネル100において、複数の駆動電極TX1~
TXnと複数の受信電極RX1~RXmとは、互いに同一の層に形成されてもよい。例え
ば、複数の駆動電極TX1~TXnと複数の受信電極RX1~RXmとは、絶縁膜(図示
せず)の同一の面に形成されてもよい。また、複数の駆動電極TX1~TXnと複数の受
信電極RX1~RXmは、互いに異なる層に形成されてもよい。例えば、複数の駆動電極
TX1~TXnと複数の受信電極RX1~RXmは、一つの絶縁膜(図示せず)の両面に
それぞれ形成されてもよく、又は、複数の駆動電極TX1~TXnは、第1絶縁膜(図示
せず)の一面に、そして複数の受信電極RX1~RXmは、前記第1絶縁膜と異なる第2
絶縁膜(図示せず)の一面上に形成されてもよい。
【0019】
複数の駆動電極TX1~TXnと複数の受信電極RX1~RXmとは、透明伝導性物質
(例えば、酸化スズ(SnO2)及び酸化インジウム(In2O3)等からなるITO(
Indium Tin Oxide)又はATO(Antimony Tin Oxide)
)等から形成されてもよい。しかし、これは単に例示に過ぎず、駆動電極TX及び受信電
極RXは、他の透明伝導性物質又は不透明伝導性物質から形成されてもよい。例えば、駆
動電極TX及び受信電極RXは、銀インク(silver ink)、銅(copper
)又は炭素ナノチューブ(CNT:Carbon Nanotube)のうち少なくとも
何れか一つを含んで構成されてもよい。また、駆動電極TX及び受信電極RXは、メタル
メッシュ(metal mesh)で具現されるか、もしくは銀ナノ(nano silv
er)物質から構成されてもよい。
【0020】
本発明の実施形態による駆動部120は、駆動信号を駆動電極TX1~TXnに印加す
ることができる。本発明の実施形態において、駆動信号は、第1駆動電極TX1から第n
駆動電極TXnまで順次一度に一つの駆動電極に対して印加されてもよい。このような駆
動信号の印加は、再度反復して成されてもよい。これは単に例示に過ぎず、実施形態によ
り多数の駆動電極に駆動信号が同時に印加されてもよい。
【0021】
感知部110は、受信電極RX1~RXmを通じて駆動信号が印加された駆動電極TX
1~TXnと受信電極RX1~RXmとの間に生成された静電容量Cm:101に関する
情報を含む感知信号を受信することによって、タッチの有無及びタッチ位置を検出するこ
とができる。例えば、感知信号は、駆動電極TXに印加された駆動信号が駆動電極TXと
受信電極RXとの間に生成された静電容量CM:101によりカップリングされた信号で
あってもよい。このように、第1駆動電極TX1から第n駆動電極TXnまで印加された
駆動信号を受信電極RX1~RXmを通じて感知する過程は、タッチセンサパネル100
をスキャン(scan)すると指称すことができる。
【0022】
例えば、感知部110は、それぞれの受信電極RX1~RXmとスイッチを通じて連結
された受信機(図示せず)を含んで構成されてもよい。前記スイッチは、該当受信電極R
Xの信号を感知する時間区間に、オン(on)になって受信電極RXから感知信号が受信
機で感知され得るようにする。受信機は、増幅器(図示せず)及び増幅器の負(-)入力
端と増幅器の出力端との間、すなわち帰還経路に結合した帰還キャパシタを含んで構成さ
れてもよい。この時、増幅器の正(+)入力端は、グランド(ground)に接続され
てもよい。また、受信機は、帰還キャパシタと並列に連結されるリセットスイッチをさら
に含んでもよい。リセットスイッチは、受信機によって遂行される電流において電圧への
変換をリセットすることができる。増幅器の負入力端は、該当受信電極RXと連結されて
静電容量CM:101に対する情報を含む電流信号を受信した後、積分して電圧に変換す
ることができる。感知部110は、受信機を通じて積分されたデータをデジタルデータに
変換するADC(図示せず:analog to digital converter)
をさらに含んでもよい。その後、デジタルデータはプロセッサ(図示せず)に入力され、
タッチセンサパネル100に対するタッチ情報を取得するように処理されてもよい。感知
部110は受信機とともに、ADC及びプロセッサを含んで構成されてもよい。
【0023】
制御部130は、駆動部120と感知部110の動作を制御する機能を遂行することが
できる。例えば、制御部130は、駆動制御信号を生成した後、駆動部120に伝達して
駆動信号が所定の時間にあらかじめ設定された駆動電極TXに印加されるようにすること
ができる。また、制御部130は、感知制御信号を生成した後、感知部110に伝達して
感知部110が所定の時間にあらかじめ設定された受信電極RXから感知信号の入力を受
けて、あらかじめ設定された機能を遂行するようにすることができる。
【0024】
図1において駆動部120及び感知部110は、本発明の実施形態によるタッチセンサ
パネル100に対するタッチの有無及びタッチ位置を検出することができるタッチ検出装
置(図示せず)を構成することができる。本発明の実施形態によるタッチ検出装置は、制
御部130をさらに含んでもよい。本発明の実施形態によるタッチ検出装置は、タッチセ
ンサパネル100を含むタッチ入力装置1000において、タッチセンシング回路である
タッチセンシングIC(touch sensing Integrated Circu
it:
図10の150)上に集積されて具現されてもよい。タッチセンサパネル100に
含まれた駆動電極TX及び受信電極RXは、例えば伝導性トレース(conductiv
e trace)及び/又は回路基板上に印刷された伝導性パターン(conducti
ve pattern)等を通じてタッチセンシングIC150に含まれた駆動部120
及び感知部110に連結されてもよい。タッチセンシングIC150は、伝導性パターン
が印刷された回路基板、例えば
図10において160で表示される第1印刷回路基板(以
下で、第1PCBという)上に位置することができる。実施形態によりタッチセンシング
IC150は、タッチ入力装置1000の作動のためのメインボード上に実装されていて
もよい。
【0025】
以上で詳しく見たように、駆動電極TXと受信電極RXの交差地点ごとに所定値の静電
容量Cが生成され、指のような客体がタッチセンサパネル100に近接する場合、このよ
うな静電容量の値が変更されてもよい。
図1において、前記静電容量は、相互静電容量C
mを表わしてもよい。このような電気的特性を感知部110で感知し、タッチセンサパネ
ル100に対するタッチの有無及び/又はタッチ位置を感知することができる。例えば、
第1軸と第2軸とからなる2次元平面からなるタッチセンサパネル100の表面に対する
タッチの有無及び/又はその位置を感知することができる。
【0026】
より具体的に、タッチセンサパネル100に対するタッチが生じる時、駆動信号が印加
された駆動電極TXを検出することによって、タッチの第2軸方向の位置を検出すること
ができる。これと同様に、タッチセンサパネル100に対するタッチの際に受信電極RX
を通じて受信された受信信号から静電容量の変化を検出することによって、タッチの第1
軸方向の位置を検出することができる。
【0027】
以上で、タッチセンサパネル100として相互静電容量方式のタッチセンサパネルが詳
しく説明されたが、本発明の実施形態によるタッチ入力装置1000において、タッチの
有無及びタッチ位置を検出するためのタッチセンサパネル100は、前述した方法以外の
自己静電容量方式、表面静電容量方式、プロジェクテッド(projected)静電容
量方式、抵抗膜方式、表面弾性波方式(SAW:surface acoustic wa
ve)、赤外線(infrared)方式、光学的イメージング方式(optical
imaging)、分散信号方式(dispersive signal technol
ogy)、及び音声パルス認識(acoustic pulse recognition
)方式など、任意のタッチセンシング方式を用いて具現されてもよい。
【0028】
本発明の実施形態によるタッチ入力装置1000においてタッチ位置を検出するための
タッチセンサパネル100は、ディスプレイモジュール200の外部又は内部に位置して
もよい。
【0029】
本発明の実施形態によるタッチ入力装置1000のディスプレイモジュール200は、
液晶表示装置(LCD:Liquid Crystal Display)、PDP(Pl
asma Display Panel)、有機発光表示装置(Organic Ligh
t Emitting Diode:OLED)などに含まれたディスプレイパネルであっ
てもよい。これにより、使用者はディスプレイパネルに表示された画面を視覚的に確認し
ながら、タッチ表面にタッチを遂行して入力行為を行うことができる。この時、ディスプ
レイモジュール200は、タッチ入力装置1000の作動のためのメインボード(mai
n board)上の中央処理ユニットであるCPU(central processi
ng unit)又はAP(application processor)などから入力
を受けて、ディスプレイパネルに所望する内容をディスプレイするようにする制御回路を
含んでもよい。このような制御回路は、
図8aないし9cにおいて第2印刷回路基板21
0(以下、第2PCBという)に実装されてもよい。この時、ディスプレイパネル200
の作動のための制御回路は、ディスプレイパネル制御IC、グラフィック制御IC(gr
aphic controller IC)、及びその他のディスプレイパネル200の作
動に必要な回路を含んでもよい。
【0030】
図2a、
図2b及び
図2cは、本発明の実施形態によるタッチ入力装置において、ディ
スプレイモジュールに対するタッチセンサパネルの相対的な位置を例示する概念図である
。
図2aないし
図2cにおいては、ディスプレイパネルとしてLCDパネルが示されてい
るが、これは例示に過ぎず、任意のディスプレイパネルが本発明の実施形態によるタッチ
入力装置1000に適用されてもよい。
【0031】
本願明細書において、図面符号200はディスプレイモジュールを指し示すが、
図2及
びこれに対する説明において、図面符合200は、ディスプレイモジュールだけでなくデ
ィスプレイパネルを指し示してもよい。
図2に示されたように、LCDパネルは、液晶セ
ル(liquid crystal cell)を含む液晶層250、液晶層250の両端
に電極を含む第1ガラス層261と第2ガラス層262、そして前記液晶層250と対向
する方向として前記第1ガラス層261の一面に第1偏光層271及び前記第2ガラス層
262の一面に第2偏光層272を含んでもよい。該当技術分野の当業者には、LCDパ
ネルがディスプレイ機能を遂行するために他の構成をさらに含んでもよく、変形が可能な
ことは自明であろう。
【0032】
図2aは、タッチ入力装置1000において、タッチセンサパネル100がディスプレ
イモジュール200の外部に配置されたことを示す。タッチ入力装置1000に対するタ
ッチ表面は、タッチセンサパネル100の表面であってもよい。
図2aにおいて、タッチ
表面になり得るタッチセンサパネル100の面は、タッチセンサパネル100の上部面に
なってもよい。また、実施形態によりタッチ入力装置1000に対するタッチ表面は、デ
ィスプレイモジュール200の外面になってもよい。
図2aにおいて、タッチ表面になり
得るディスプレイモジュール200の外面は、ディスプレイモジュール200の第2偏光
層272の下部面になってもよい。この時、ディスプレイモジュール200を保護するた
めに、ディスプレイモジュール200の下部面はガラスのようなカバー層(図示せず)で
覆われていてもよい。
【0033】
図2b及び2cは、タッチ入力装置1000において、タッチセンサパネル100がデ
ィスプレイパネル200の内部に配置されたことを示す。この時、
図2bにおいては、タ
ッチ位置を検出するためのタッチセンサパネル100が、第1ガラス層261と第1偏光
層271との間に配置されている。この時、タッチ入力装置1000に対するタッチ表面
は、ディスプレイモジュール200の外面として
図2bで上部面又は下部面になってもよ
い。
図2cにおいては、タッチ位置を検出するためのタッチセンサパネル100が、液晶
層250に含まれて具現される場合を例示する。この時、タッチ入力装置1000に対す
るタッチ表面は、ディスプレイモジュール200の外面として
図2cで上部面又は下部面
になってもよい。
図2b及び
図2cにおいて、タッチ表面になり得るディスプレイモジュ
ール200の上部面又は下部面は、ガラスのようなカバー層(図示せず)で覆われていて
もよい。
【0034】
以上においては、本発明の実施形態によるタッチセンサパネル100に対するタッチの
有無及び/又はタッチの位置を検出することを説明したが、本発明の実施形態によるタッ
チセンサパネル100を用いてタッチの有無及び/又は位置と共にタッチの圧力の大きさ
を検出することができる。また、タッチセンサパネル100と別個にタッチ圧力を検出す
る圧力検出モジュールをさらに含んで、タッチの圧力の大きさを検出することも可能であ
る。
【0035】
図3は、本発明の第1実施形態により、タッチ位置及びタッチ圧力を検出できるように
構成されたタッチ入力装置の断面図である。
【0036】
ディスプレイモジュール200を含むタッチ入力装置1000において、タッチ位置を
検出するためのタッチセンサパネル100及び圧力検出モジュール400は、ディスプレ
イモジュール200の前面に付着されてもよい。これにより、ディスプレイモジュール2
00のディスプレイスクリーンを保護して、タッチセンサパネル100のタッチ検出の感
度を高めることができる。
【0037】
この時、圧力検出モジュール400は、タッチ位置を検出するためのタッチセンサパネ
ル100と別個に動作することもできるので、例えば、圧力検出モジュール400は、タ
ッチ位置を検出するためのタッチセンサパネル100と独立して圧力だけを検出するよう
に構成されてもよい。また、圧力検出モジュール400は、タッチ位置を検出するための
タッチセンサパネル100と結合してタッチ圧力を検出するように構成されてもよい。例
えば、タッチ位置を検出するためのタッチセンサパネル100に含まれた駆動電極TXと
受信電極RXのうち少なくとも一つの電極は、タッチ圧力を検出するのに用いられてもよ
い。
【0038】
図3において、圧力検出モジュール400は、タッチセンサパネル100と結合してタ
ッチ圧力を検出できる場合を例示する。
図3において、圧力検出モジュール400は、前
記タッチセンサパネル100とディスプレイモジュール200との間を離隔させるスペー
サ層420を含む。圧力検出モジュール400は、スペーサ層420を通じてタッチセン
サパネル100と離隔した基準電位層を含んでもよい。この時、ディスプレイモジュール
200は、基準電位層として機能することができる。
【0039】
基準電位層は、駆動電極TXと受信電極RXとの間に生成された静電容量101に変化
を引き起こさせるようにする任意の電位を有してもよい。例えば、基準電位層は、グラン
ド(ground)電位を有するグランド層であってもよい。基準電位層は、ディスプレ
イモジュール200のグランド(ground)層であってもよい。この時、基準電位層
は、タッチセンサパネル100の2次元平面と平行した平面を有してもよい。
【0040】
図3に示されたように、タッチセンサパネル100と基準電位層であるディスプレイモ
ジュール200とは、離隔して位置する。この時、タッチセンサパネル100とディスプ
レイモジュール200の接着方法の差によって、タッチセンサパネル100とディスプレ
イモジュール200との間のスペーサ層420は、エアギャップ(air gap)で具
現されてもよい。
【0041】
この時、タッチセンサパネル100とディスプレイモジュール200とを固定するため
に、両面接着テープ430(DAT:Double Adhesive Tape)が用い
られてもよい。例えば、タッチセンサパネル100とディスプレイモジュール200は、
それぞれの面積が重ねられた形態であり、タッチセンサパネル100とディスプレイモジ
ュール200それぞれの端領域において両面接着テープ430を介して二つの層が接着さ
れるが、残りの領域においてタッチセンサパネル100とディスプレイモジュール200
とが所定の距離dに離隔されてもよい。
【0042】
一般的に、タッチセンサパネル100の撓みなしにタッチ表面をタッチする場合でも、
駆動電極TXと受信電極RXとの間の静電容量101:Cmが変化する。すなわち、タッ
チセンサパネル100に対するタッチの際に、相互静電容量Cm:101が基本相互静電
容量に比べて減少する。これは指のような導体である客体がタッチセンサパネル100に
近接した場合、客体がグランドGNDの役割をして相互静電容量Cm:101のフリンジ
ング静電容量(fringing capacitance)が客体に吸収されるためで
ある。基本相互静電容量は、タッチセンサパネル100に対するタッチがない場合に、駆
動電極TXと受信電極RXとの間の相互静電容量の値である。
【0043】
タッチセンサパネル100のタッチ表面である上部表面を客体でタッチする際に圧力が
加えられた場合、タッチセンサパネル100が撓む。この時、駆動電極TXと受信電極R
Xとの間の相互静電容量101:Cmの値はさらに減少する。これは、タッチセンサパネ
ル100が撓んでタッチセンサパネル100と基準電位層との間の距離がdからd’に減
少することによって、前記相互静電容量101:Cmのフリンジング静電容量が客体だけ
でなく基準電位層にも吸収されるためである。タッチの客体が不導体である場合には、相
互静電容量Cmの変化は、単にタッチセンサパネル100と基準電位層との間の距離変化
d-d’のみに起因してもよい。
【0044】
以上で詳しく見たように、ディスプレイモジュール200上にタッチセンサパネル10
0及び圧力検出モジュール400を含んでタッチ入力装置1000を構成することによっ
て、タッチ位置だけでなくタッチ圧力を同時に検出することができる。
【0045】
しかし、
図3に示されたように、タッチセンサパネル100だけでなく圧力検出モジュ
ール400までディスプレイモジュール200の上部に配置させる場合、ディスプレイモ
ジュールのディスプレイ特性が低下する問題点が発生する。特に、ディスプレイモジュー
ル200の上部にエアギャップ420を含む場合に、ディスプレイモジュールの視認性及
び光透過率が低下することがある。
【0046】
したがって、このような問題点が発生することを防止するために、タッチ位置を検出す
るためのタッチセンサパネル100とディスプレイモジュール200との間にエアギャッ
プを配置せずに、OCA(Optically Clear Adhesive)のような
接着剤でタッチセンサパネル100とディスプレイモジュール200とが完全ラミネーシ
ョン(lamination)されてもよい。
【0047】
図4は、本発明の第2実施形態によるタッチ入力装置の断面図である。本発明の第2実
施形態によるタッチ入力装置1000において、タッチ位置を検出するためのタッチセン
サパネル100とディスプレイモジュール200との間が接着剤で完全ラミネーションさ
れる。これによりタッチセンサパネル100のタッチ表面を通じて確認できるディスプレ
イモジュール200のディスプレイの色の鮮明度、視認性、及び光透過性が向上してもよ
い。
【0048】
図4及び
図5、そしてこれを参照した説明において、本発明の第2実施形態によるタッ
チ入力装置1000として、タッチセンサパネル100がディスプレイモジュール200
上に接着剤でラミネーションされて付着したものを例示するが、本発明の第2実施形態に
よるタッチ入力装置1000は、タッチセンサパネル100が
図2b及び
図2cなどに示
されたように、ディスプレイモジュール200の内部に配置される場合も含んでいてもよ
い。より具体的に、
図4及び
図5において、タッチセンサパネル100がディスプレイモ
ジュール200を覆うことが示されているが、タッチセンサパネル100はディスプレイ
モジュール200の内部に位置して、ディスプレイモジュール200がガラスのようなカ
バー層で覆われたタッチ入力装置1000が、本発明の第2実施形態に用いられてもよい
。
【0049】
本発明の実施形態によるタッチ入力装置1000は、携帯電話(cell phone
)、PDA(Personal Data Assistant)、スマートフォン(sm
artphone)、タブレットPC(taplet Personal Compute
r)、MP3プレーヤー、ノートブック(notebook)などのようなタッチスクリ
ーンを含む電子装置を含んでもよい。
【0050】
本発明の実施形態によるタッチ入力装置1000において、基板300は、例えばタッ
チ入力装置1000の最外郭をなす機構であるカバー320と共にタッチ入力装置100
0の作動のための回路基板及び/又はバッテリーが位置することができる実装空間310
などを覆うハウジング(housing)の機能を遂行することができる。この時、タッ
チ入力装置1000の作動のための回路基板には、メインボード(main board
)として中央処理ユニットであるCPU(central processing uni
t)又はAP(application processor)などが実装されていても
よい。基板300を通じてディスプレイモジュール200とタッチ入力装置1000の作
動のための回路基板及び/又はバッテリーが分離し、ディスプレイモジュール200で発
生する電気的ノイズが遮断されてもよい。
【0051】
タッチ入力装置1000において、タッチセンサパネル100又は前面カバー層が、デ
ィスプレイモジュール200、基板300、及び実装空間310より広く形成されてもよ
く、これによりカバー320がタッチセンサパネル100と共にディスプレイモジュール
200、基板300及び回路基板310を覆うように、カバー320が形成されてもよい
。
【0052】
本発明の第2実施形態によるタッチ入力装置1000は、タッチセンサパネル100を
通じてタッチ位置を検出し、ディスプレイモジュール200と基板300との間に圧力検
出モジュール400を配置してタッチ圧力を検出することができる。この時、タッチセン
サパネル100は、ディスプレイモジュール200の内部又は外部に位置することができ
る。圧力検出モジュール400は、例えば、エアギャップ(air gap)からなった
スペーサ層420を含んで構成され、これに対しては
図5ないし
図7bを参照して詳しく
見てみる。スペーサ層420は、実施形態により衝撃吸収物質からなってもよい。スペー
サ層420は、実施形態により誘電物質(dielectric material)で
満たされてもよい。
【0053】
図5は、本発明の第2実施形態によるタッチ入力装置の斜視図である。
図5に示された
ように、本発明の実施形態によるタッチ入力装置1000において、圧力検出モジュール
400は、ディスプレイモジュール200と基板300を離隔させるスペーサ層420、
及びスペーサ層420内に位置する電極450及び460を含んでもよい。以下で、タッ
チセンサパネル100に含まれた電極と区分が明確なように、圧力を検出するための電極
450及び460を圧力電極450及び460と指称する。この時、圧力電極450及び
460は、ディスプレイパネルの前面でない後面に含まれるので、透明物質だけでなく不
透明物質で構成されることも可能である。
【0054】
この時、スペーサ層420を維持するために、基板300の上部の縁に沿って所定の厚
さを有する接着テープ440が形成されてもよい。
図5において、接着テープ440は基
板300のすべての縁(例えば、四角形の4辺)に形成されたものが図示されているが、
接着テープ440は基板の縁のうち少なくとも一部(例えば、四角形の3辺)にのみ形成
されてもよい。実施形態により、接着テープ440は、基板300の上部面又はディスプ
レイモジュール200の下部面に形成されてもよい。接着テープ440は、基板300と
ディスプレイモジュール200を同一の電位に作るために伝導性テープであってもよい。
また、接着テープ440は、両面接着テープであってもよい。本発明の実施形態において
、接着テープ440は、弾性のない物質で構成されてもよい。本発明の実施形態において
、ディスプレイモジュール200に圧力が印加される場合、ディスプレイモジュール20
0が撓み得るので、接着テープ440が圧力によって形体の変形がなくても、タッチ圧力
の大きさを検出することができる。
【0055】
図6aは、本発明の第1実施形態による圧力電極パターンを含むタッチ入力装置の断面
図である。
図6aに示されたように、本発明の第1実施形態による圧力電極450、46
0は、スペーサ層420内として基板300上に形成されてもよい。
【0056】
圧力検出のための圧力電極は、第1電極450と第2電極460とを含んでもよい。こ
の時、第1電極450と第2電極460のうち、いずれか一つは駆動電極であってもよく
、残りの一つは受信電極であってもよい。駆動電極に駆動信号を印加して受信電極を通じ
て感知信号を獲得することができる。電圧が印加されると、第1電極450と第2電極4
60との間に相互静電容量が生成されてもよい。
【0057】
図6bは、
図6aに示されたタッチ入力装置1000に圧力が印加された場合の断面図
である。ディスプレイモジュール200の下部面は、ノイズ遮蔽のためにグランド(gr
ound)電位を有してもよい。客体500を通じてタッチセンサパネル100の表面に
圧力を印加する場合、タッチセンサパネル100及びディスプレイモジュール200は撓
み得る。これによりグランド電位面と圧力電極パターン450、460との間の距離dが
d’に減少する。このような場合、前記距離dの減少によりディスプレイモジュール20
0の下部面にフリンジング静電容量が吸収されるので、第1電極450と第2電極460
との間の相互静電容量は減少する。したがって、受信電極を通じて取得される感知信号に
おいて、相互静電容量の減少量を取得してタッチ圧力の大きさを算出することができる。
【0058】
本発明の実施形態によるタッチ入力装置1000において、ディスプレイモジュール2
00は、圧力を印加するタッチによって撓み得る。ディスプレイモジュール200は、タ
ッチの位置で最も大きい変形を示すように撓み得る。実施形態によりディスプレイモジュ
ール200が撓むとき、最も大きい変形を示す位置は、前記タッチ位置と一致しないこと
もあるが、ディスプレイモジュール200は、少なくとも前記タッチ位置で撓みを示すこ
とができる。例えば、タッチ位置がディスプレイモジュール200の縁や端などに近接す
る場合、ディスプレイモジュール200が撓む程度が最も大きい位置はタッチ位置と異な
ることもあるが、ディスプレイモジュール200は、少なくとも前記タッチ位置で撓みを
示すことができる。
【0059】
この時、基板300の上部面もまたノイズ遮蔽のためにグランド電位を有してもよい。
したがって、基板300と圧力電極450、460が短絡(short circuit
)することを防止するために、圧力電極450、460は絶縁層470上に形成されても
よい。
図8は、本発明の実施形態による圧力電極の付着構造を例示する。
図8(a)を参
照して説明すると、圧力電極450、460は、基板300上に第1絶縁層470を位置
させた後、圧力電極450、460を形成して構成されてもよい。また、実施形態により
圧力電極450、460が形成された第1絶縁層470を基板300上に付着して形成す
ることができる。また、実施形態により圧力電極は、基板300又は基板300上の第1
絶縁層470上に圧力電極パターンに相応する貫通孔を有するマスク(mask)を位置
させた後、伝導性スプレー(spray)を噴射することによって形成されてもよい。
【0060】
また、ディスプレイモジュール200の下部面がグランド電位を有する場合、基板30
0上に位置した圧力電極450、460とディスプレイモジュール300とが短絡するの
を防止するために、圧力電極450、460は追加の第2絶縁層471で圧力電極450
、460を覆うことができる。また、第1絶縁層470上に形成された圧力電極450、
460を追加の第2絶縁層471で覆った後、一体型で基板300上に付着して圧力検出
モジュール400を形成することができる。
【0061】
図8(a)を参照して説明された圧力電極450、460の付着構造及び方法は、圧力
電極450、460がディスプレイモジュール200に付着する場合にも適用されてもよ
い。圧力電極450、460がディスプレイモジュール200に付着する場合は、
図6c
と関連してさらに詳しく説明される。
【0062】
また、タッチ入力装置1000の種類及び/又は具現方式により、圧力電極450
、460が付着する基板300又はディスプレイモジュール200がグランド電位を示さ
ないか、もしくは弱いグランド電位を示してもよい。このような場合、本発明の実施形態
によるタッチ入力装置1000は、基板300又はディスプレイモジュール200と絶縁
層470との間にグランド電極(ground electrode:図示せず)をさら
に含んでもよい。実施形態により、グランド電極と基板300又はディスプレイモジュー
ル200との間には、また別の絶縁層(図示せず)をさらに含んでもよい。この時、グラ
ンド電極(図示せず)は、圧力電極である第1電極450と第2電極460との間に生成
される静電容量の大きさが非常に大きくなるのを防止することができる。
【0063】
以上で説明した圧力電極450、460の形成及び付着方法は、以下の実施形態にも同
様に適用されてもよい。
【0064】
図6cは、本発明の第2実施形態による圧力電極を含むタッチ入力装置の断面図で
ある。第1実施形態において、圧力電極450、460が基板300上に形成されたこと
が例示されているが、圧力電極450、460は、ディスプレイモジュール200の下部
面上に形成されても構わない。この時、基板300はグランド電位を有してもよい。した
がって、タッチセンサパネル100のタッチ表面をタッチすることにより、基板300と
圧力電極450、460との間の距離dが減少して、結果的に第1電極450と第2電極
460との間の相互静電容量の変化を引き起こすことができる。
【0065】
図6dは、本発明の第1実施形態による圧力電極パターンを例示する。
図6dでは、第
1電極450と第2電極460とが基板300上に形成された場合を示す。第1電極45
0と第2電極460との間の静電容量は、ディスプレイモジュール200の下部面と圧力
電極450、460との間の距離によって変わり得る。
【0066】
図6eは、本発明の第2実施形態による圧力電極パターンを例示する。
図6eにお
いて、圧力電極450、460は、ディスプレイモジュール200の下部面上に形成され
た場合を示す。
【0067】
図6f及び
図6gは、本発明の実施形態に適用され得る圧力電極パターン450、
460を例示する。第1電極450と第2電極460との間の相互静電容量が変化するこ
とによってタッチ圧力の大きさを検出する時、検出の正確度を高めるために必要な静電容
量の範囲を生成するように、第1電極450と第2電極460のパターンを形成する必要
がある。第1電極450と第2電極460とが互いに向かい合う面積が大きいか、もしく
は長さが長いほど、生成される静電容量の大きさが大きくなってもよい。したがって、必
要な静電容量の範囲により、第1電極450と第2電極460との間の向かい合う面積の
大きさ、長さ及び形状などを調節して設計することができる。
図6f及び
図6gには、第
1電極450と第2電極460とが同一の層に形成される場合として、第1電極450と
第2電極460とが互いに向かい合う長さが相対的に長いように圧力電極が形成された場
合を例示する。
【0068】
第1実施形態と第2実施形態において、第1電極450と第2電極460は、同一
の層に形成されたもので示されているが、第1電極450と第2電極460は、実施形態
により互いに異なる層に具現されても構わない。
図8(b)は、第1電極450と第2電
極460とが互いに異なる層に具現された場合の付着構造を例示する。
図8(b)に例示
されたように、第1電極450は第1絶縁層470上に形成され、第2電極460は第1
電極450上に位置する第2絶縁層471上に形成されてもよい。実施形態により、第2
電極460は第3絶縁層472で覆われてもよい。この時、第1電極450と第2電極4
60とは互いに異なる層に位置するので、互いにオーバーラップ(overlap)する
ように具現されてもよい。例えば、第1電極450と第2電極460とは、
図1を参照し
て説明されたタッチセンサパネル100に含まれたMXNの構造で配列された駆動電極T
Xと受信電極RXのパターンと類似するように形成されてもよい。この時、M及びNは、
1以上の自然数であってもよい。
【0069】
第1実施形態において、タッチ圧力は、第1電極450と第2電極460との間の相互
静電容量の変化から検出されることが例示される。しかし、圧力電極450、460が第
1電極450と第2電極460の何れか一つの圧力電極のみを含むように構成されてもよ
く、このような場合、一つの圧力電極とグランド層(ディスプレイモジュール200又は
基板300)との間の静電容量の変化を検出することによって、タッチ圧力の大きさを検
出することもできる。
【0070】
例えば、
図6aにおいて、圧力電極は第1電極450のみを含んで構成されてもよ
く、この時、ディスプレイモジュール200と第1電極450との間の距離変化によって
引き起こされる第1電極450とディスプレイモジュール200との間の静電容量の変化
からタッチ圧力の大きさを検出することができる。タッチ圧力が大きくなることによって
距離dが減少するので、ディスプレイモジュール200と第1電極450との間の静電容
量は、タッチ圧力が増加するほど大きくなり得る。これは、
図6cと関連した実施形態に
も同様に適用されてもよい。この時、圧力電極は、相互静電容量の変化量の検出精度を高
めるために必要な、くし形状又はフォーク形状を有する必要はなく、
図7bに例示された
ように、板(例えば、四角板)形状を有してもよい。
【0071】
図8(c)は、圧力電極が第1電極450のみを含んで具現された場合の付着構造
を例示する。
図8(c)に例示されたように、第1電極450は、基板300又はディス
プレイモジュール200上に位置した第1絶縁層470上に形成されてもよい。また、実
施形態により第1電極450は第2絶縁層471で覆われてもよい。
【0072】
図7aは、本発明の第3実施形態による圧力電極を含むタッチ入力装置の断面図で
ある。本発明の第3実施形態による圧力電極450、460は、スペーサ層420内とし
て基板300の上部面及びディスプレイモジュール200の下部面上に形成されてもよい
。
【0073】
圧力検出のための圧力電極パターンは、第1電極450と第2電極460を含んでもよ
い。この時、第1電極450と第2電極460の何れか一つは基板300上に形成され、
残りの一つはディスプレイモジュール200の下部面上に形成されてもよい。
図7aにお
いては、第1電極450が基板300上に形成され、第2電極460がディスプレイモジ
ュール200の下部面上に形成されたことを例示する。
【0074】
客体500を通じてタッチセンサパネル100の表面に圧力を印加する場合、タッ
チセンサパネル100及びディスプレイモジュール200は撓み得る。これにより第1電
極450及び第2電極460との間の距離dが減少する。このような場合、前記距離dの
減少により、第1電極450と第2電極460との間の相互静電容量は増加する。したが
って、受信電極を通じて取得される感知信号において、相互静電容量の減少量を取得して
タッチ圧力の大きさを算出することができる。
【0075】
図7bは、本発明の第3実施形態による圧力電極パターンを例示する。
図7bでは
、第1電極450が基板300の上部面上に形成され、第2電極460がディスプレイモ
ジュール200の下部面に形成されたことが示される。
図7bに示されたように、第1電
極450と第2電極460とが互いに異なる層に形成されるので、第1実施形態と第2実
施形態とは異なり、第1電極450及び第2電極460は、くし形状又はフォーク形状を
有する必要はなく、板形状(例えば、四角板形状)を有してもよい。
【0076】
図8(d)は、第1電極450が基板300上に付着し、第2電極460がディス
プレイモジュール200に付着した場合の付着構造を例示する。
図8(d)に例示された
ように、第1電極450は、基板300上に形成された第1絶縁層470-2上に位置し
、第1電極450は第2絶縁層471-2によって覆われていてもよい。また、第2電極
460はディスプレイモジュール200の下部面上に形成された第1絶縁層470-1上
に位置し、第2電極460は第2絶縁層471-1によって覆われていてもよい。
【0077】
図8(a)と関連して説明されたことと同様に、圧力電極450、460が付着す
る基板300又はディスプレイモジュール200がグランド電位を示さないか、もしくは
弱いグランド電位を示す場合、
図8(a)ないし
図8(d)において第1絶縁層470、
470-1、470-2の間にグランド電極(図示せず)をさらに含んでもよい。この時
、グランド電極(図示せず)と圧力電極450、460が付着する基板300又はディス
プレイモジュール200の間には、追加の絶縁層(図示せず)をさらに含んでもよい。
【0078】
以上で詳しく見たように、本発明の実施形態によるタッチ入力装置1000は、圧
力電極450、460で発生する静電容量の変化を感知する。したがって、第1電極45
0と第2電極460のうち駆動電極には駆動信号が印加される必要があり、受信電極から
感知信号を取得して静電容量の変化量からタッチ圧力を算出しなければならない。実施形
態により、圧力検出モジュール400の動作のためのタッチセンシングICを追加で含む
ことも可能である。このような場合、
図1に示されたように、駆動部120、感知部11
0、及び制御部130と類似した構成を重複して含むようになるので、タッチ入力装置1
000の面積及び体積が大きくなる問題点が発生し得る。
【0079】
実施形態により、圧力検出モジュール400は、タッチセンサパネル100の作動のた
めのタッチ検出装置を通じて駆動信号が印加され、感知信号の入力を受けてタッチ圧力を
検出することができる。以下では、第1電極450が駆動電極であり、第2電極460が
受信電極である場合を仮定して説明する。
【0080】
このために、本発明の実施形態によるタッチ入力装置1000において、第1電極
450は駆動部120から駆動信号の印加を受け、第2電極460は感知信号を感知部1
10に伝達することができる。制御部130は、タッチセンサパネル100のスキャニン
グを遂行すると共に圧力検出モジュール400のスキャニングを遂行するようにしたり、
又は、制御部130は時分割して第1時間区間にはタッチセンサパネル100のスキャニ
ングを遂行するようにし、第1時間区間とは異なる第2時間区間には圧力検出モジュール
400のスキャニングを遂行するように制御信号を生成することができる。
【0081】
したがって、本発明の実施形態において、第1電極450と第2電極460は、電
気的に駆動部120及び/又は感知部110に連結されなければならない。この時、タッ
チセンサパネル100のためのタッチ検出装置は、タッチセンシングIC150としてタ
ッチセンサパネル100の一端、又は、タッチセンサパネル100と同一の平面上に形成
されることが一般的である。圧力電極パターン450、460は、任意の方法でタッチセ
ンサパネル100のタッチ検出装置と電気的に連結されてもよい。例えば、圧力電極パタ
ーン450、460は、ディスプレイモジュール200に含まれた第2PCB210を用
いてコネクタ(connector)を通じてタッチ検出装置に連結されてもよい。例え
ば、
図5に示されたように、第1電極450と第2電極460からそれぞれ電気的に延び
る伝導性トレース451及び461は、第2PCB210などを通じてタッチセンシング
IC150まで電気的に連結されてもよい。
【0082】
図9a及び
図9bは、本発明の第2実施形態による圧力電極の付着方法を例示する。
図9a及び
図9bでは、本発明の実施形態による圧力電極450、460がディスプレイ
モジュール200の下部面に付着される場合を示す。
図9a及び
図9bにおいて、ディス
プレイモジュール200は、下部面の一部にディスプレイパネルの作動のための回路が実
装された第2PCB210が示される。
【0083】
図9aは、第1電極450と第2電極460がディスプレイモジュール200の第2P
CB210の一端に連結されるように、圧力電極450、460をディスプレイモジュー
ル200の下部面に付着する場合を例示する。この時、
図9aにおいては、第1電極45
0と第2電極460が絶縁層470上に製作された場合を例示する。圧力電極450、4
60は絶縁層470上に形成され、一体型シート(sheet)としてディスプレイモジ
ュール200の下部面に付着されてもよい。第2PCB210上には、圧力電極パターン
450、460をタッチセンシングIC150などの必要な構成まで電気的に連結できる
ように導電性パターンが印刷されていてもよい。これに対する詳細な説明は、
図10aな
いし
図10cを参照して説明する。
【0084】
図9bは、第1電極450と第2電極460がディスプレイモジュール200の第2
PCB210に一体型で形成された場合を例示する。例えば、ディスプレイモジュール2
00の第2PCB210の製作時に、第2PCBに一定の面積211を割愛して予めディ
スプレイパネルの作動のための回路だけでなく、第1電極450と第2電極460に該当
するパターンまで印刷することができる。第2PCB210には、第1電極450及び第
2電極460をタッチセンシングIC150などの必要な構成まで電気的に連結する導電
性パターンが印刷されてもよい。
【0085】
図10aないし
図10cは、本発明の第2実施形態による圧力電極をタッチセンシン
グIC150に連結する方法を例示する。
図10aないし
図10cにおいて、タッチセン
サパネル100がディスプレイモジュール200の外部に含まれた場合として、タッチセ
ンサパネル100のタッチ検出装置がタッチセンサパネル100のための第1PCB16
0に実装されたタッチセンシングIC150に集積された場合を例示する。
【0086】
図10aにおいて、ディスプレイモジュール200に付着された圧力電極450、
460が、第1コネクタ121を通じてタッチセンシングIC150まで連結される場合
を例示する。
図10aに例示されたように、スマートフォンのような移動通信装置におい
てタッチセンシングIC150は、第1コネクタ(connector)121を通じて
ディスプレイモジュール200のための第2PCB210に連結される。第2PCB21
0は、第2コネクタ221を通じてメインボードに電気的に連結されてもよい。したがっ
て、タッチセンシングIC150は、第1コネクタ121及び第2コネクタ221を通じ
てタッチ入力装置1000の作動のためにCPU又はAPと信号をやり取りすることがで
きる。
【0087】
この時、
図10aにおいては、圧力電極450が
図9bに例示されたような方式でデ
ィスプレイモジュール200に付着されたことが例示されているが、
図9aに例示された
ような方式で付着した場合にも適用されてもよい。第2PCB210には、圧力電極45
0、460が第1コネクタ121を通じてタッチセンシングIC150まで電気的に連結
され得るように導電性パターンが印刷されていてもよい。
【0088】
図10bにおいて、ディスプレイモジュール200に付着された圧力電極450、
460が、第3コネクタ471を通じてタッチセンシングIC150まで連結される場合
が例示される。
図10bにおいて、圧力電極450、460は、第3コネクタ471を通
じてタッチ入力装置1000の作動のためのメインボードまで連結され、その後、第2コ
ネクタ221及び第1コネクタ121を通じてタッチセンシングIC150まで連結され
てもよい。この時、圧力電極450、460は、第2PCB210と分離した追加のPC
B211上に印刷されてもよい。または、実施形態により圧力電極パターン450、46
0は絶縁層470上に形成され、圧力電極450、460から伝導性トレースなどを延長
させてコネクタ471を通じてメインボードまで連結されてもよい。
【0089】
図10cにおいて、圧力電極450、460が第4コネクタ472を通じて直接タッチ
センシングIC150に連結される場合が例示される。
図10cにおいて、圧力電極45
0、460は、第4コネクタ472を通じて第1PCB160まで連結されてもよい。第
1PCB160には、第4コネクタ472からタッチセンシングIC150まで電気的に
連結する導電性パターンが印刷されていてもよい。これにより、圧力電極450、460
は、第4コネクタ472を通じてタッチセンシングIC150まで連結されてもよい。こ
の時、圧力電極450、460は、第2PCB210と分離した追加のPCB211上に
印刷されてもよい。第2PCB210と追加のPCB211は、互いに短絡しないように
絶縁されていてもよい。または、実施形態により圧力電極450、460は絶縁層470
上に形成され、圧力電極450、460から伝導性トレースなどを延長させてコネクタ4
72を通じて第1PCB160まで連結されてもよい。
【0090】
図10b及び
図10cの連結方法は、圧力電極450、460がディスプレイモジ
ュール200の下部面だけでなく、基板300上に形成された場合にも適用されてもよい
。
【0091】
図10aないし
図10cにおいては、タッチセンシングIC150が第1PCB16
0上に形成されたCOF(chip on film)構造を仮定して説明された。しかし
、これは単に例示に過ぎず、本発明は、タッチセンシングIC150がタッチ入力装置1
000の実装空間310内のメインボード上に実装されるCOB(chip on boa
rd)構造の場合にも適用されてもよい。
図10aないし
図10cに対する説明から、当
該技術分野の当業者に、他の実施形態の場合に圧力電極450、460のコネクタを通じ
た連結は自明であろう。
【0092】
以上においては、駆動電極として第1電極450が一つのチャネルを構成し、受信電
極として第2電極460が一つのチャネルを構成する圧力電極450、460に対して詳
しく見てみた。しかし、これは単に例示に過ぎず、実施形態により駆動電極及び受信電極
は、それぞれ複数個のチャネルを構成して多重タッチ(multi touch)によっ
て多重の圧力検出が可能であり得る。
【0093】
図11aないし
図11cは、本発明の実施形態による圧力電極が複数のチャネルを構
成する場合を例示する。
図11aでは、第1電極450-1、450-2と第2電極46
0-1、460-2それぞれが2個のチャネルを構成する場合が例示される。
図11bで
は、第1電極450は2個のチャネル450-1、450-2を構成するが、第2電極4
60は1個のチャネルを構成する場合が例示される。
図11cでは、第1電極450-1
ないし450-5と第2電極460-1、460-5それぞれが5個のチャネルを構成す
る場合が例示される。
【0094】
図11aないし
図11cは、圧力電極が単数又は複数のチャネルを構成する場合を例
示して、多様な方法で圧力電極が単数又は複数のチャネルで構成されてもよい。
図11a
ないし
図11cにおいて、圧力電極450、460がタッチセンシングIC150に電気
的に連結される場合が例示されなかったが、
図10aないし
図10c及びその他の方法で
圧力電極450、460がタッチセンシングIC150に連結されてもよい。
【0095】
図12は、本発明の実施形態によるタッチ入力装置1000のタッチ表面中心部を
非伝導性客体で加圧する実験を遂行し、客体のグラム重量(gram force)に伴
う静電容量の変化量を表示するグラフである。
図12から分かるように、本発明の実施形
態によるタッチ入力装置1000のタッチ表面中心部を加圧する力が大きくなるほど、圧
力検出モジュール400に含まれた圧力電極パターン450、460の静電容量の変化量
が大きくなることが分かる。
【0096】
以上においては、圧力検出モジュール400として静電容量方式の検出モジュールが説
明されたが、本発明の実施形態によるタッチ入力装置1000は、圧力検出モジュール4
00としてスペーサ層420及び圧力電極450、460を用いる場合であれば、任意の
方式の圧力検出モジュールを用いることができる。
【0097】
以上において実施形態に説明された特徴、構造、効果などは、本発明の一つの実施形態
に含まれ、必ずしも一つの実施形態にのみ限定される訳ではなく、さらに、各実施形態に
おいて例示された特徴、構造、効果などは、実施形態が属する分野における通常の知識を
有する者によって他の実施形態に対しても組み合わせ、又は変形されて実施可能である。
したがって、このような組み合わせと変形に関係した内容は、本発明の範囲に含まれるも
のと解釈されなければならないだろう。
【0098】
また、以上において、実施形態を中心に説明したが、これは単に例示に過ぎず、本発明
を限定する訳ではなく、本発明が属する分野における通常の知識を有する者であれば、本
実施形態の本質的な特徴を外れない範囲で、以上に例示されない様々な変形と応用が可能
であることが分かるはずである。例えば、実施形態に具体的に示された各構成要素は、変
形して実施することができるものである。そして、このような変形と応用に係る相違点は
、添付の特許請求の範囲において規定する本発明の範囲に含まれるものと解釈されるべき
である。
【符号の説明】
【0099】
1000 タッチ入力装置
100 タッチセンサパネル
110 感知部
120 駆動部
130 制御部
200 ディスプレイモジュール
300 基板
400 圧力検出モジュール
420 スペーサ層
450、460 電極