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特許7198546情報処理システム、情報処理方法及びプログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-21
(45)【発行日】2023-01-04
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/08 20120101AFI20221222BHJP
【FI】
G06Q50/08
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2022137612
(22)【出願日】2022-08-31
【審査請求日】2022-09-30
(31)【優先権主張番号】P 2022036238
(32)【優先日】2022-03-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】521511313
【氏名又は名称】株式会社one building
(74)【代理人】
【識別番号】110002789
【氏名又は名称】弁理士法人IPX
(72)【発明者】
【氏名】金田 真聡
【審査官】加内 慎也
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-209349(JP,A)
【文献】特開2002-041601(JP,A)
【文献】特開2000-311157(JP,A)
【文献】特開2019-061440(JP,A)
【文献】特開2017-134478(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理システムであって、
制御部を備え、
前記制御部は、
1以上のバージョンの建築情報の入力を第1ユーザから受け付け、受け付けた前記建築情報を記憶させ、
1以上のバージョンの設備情報の入力を前記第1ユーザと異なる第2ユーザから受け付け、受け付けた前記設備情報を記憶させ、ここで前記建築情報は、建築物の建築に関する情報であり、前記設備情報は、前記建築物の設備に関する情報であり、
何れかのバージョンの建築情報と、何れかのバージョンの設備情報とに基づいて、前記建築物のエネルギーに関する省エネ情報を出力し、ここで前記省エネ情報は、前記建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律に定める適合又は届出を行うための情報である、
情報処理システム。
【請求項2】
請求項の何れか1つに記載の情報処理システムにおいて、
前記制御部は、
前記建築情報又は前記設備情報の入力を受け付けた場合、前記第1ユーザ及び前記第2ユーザに前記建築情報又は前記設備情報の入力を受け付けた旨の通知を出力する、
情報処理システム。
【請求項3】
請求項に記載の情報処理システムにおいて、
前記制御部は、
記建築情報の入力を受け付け、かつ、前記設備情報の入力を受け付けた後に、前記第1ユーザ又は前記第2ユーザの何れか一方から、前記省エネ情報の生成の指示を受け付け、
前記指示を受け付けると、前記省エネ情報を出力する、
情報処理システム。
【請求項4】
請求項に記載の情報処理システムにおいて、
前記制御部は、
前記省エネ情報を出力した場合、前記第1ユーザ及び前記第2ユーザに前記省エネ情報が出力される旨の通知を出力する、
情報処理システム。
【請求項5】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記制御部は、
変更建築情報又は変更設備情報の入力を受け付け、ここで、前記変更建築情報は、前記建築情報から前記建築物の建築に関する情報が変更されることにより生成される建築情報であり、前記変更設備情報は、前記設備情報から前記建築物の設備に関する情報が変更されることにより生成される設備情報であり、
前記変更建築情報又は前記変更設備情報に基づいて、前記省エネ情報を出力する、
情報処理システム。
【請求項6】
請求項に記載の情報処理システムにおいて、
前記制御部は、
前記変更建築情報と、前記建築情報との間で変更が生じた差異を特定し、
前記変更建築情報と、前記建築情報とを一覧性を有する状態で前記差異を表示させる、
情報処理システム。
【請求項7】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記省エネ情報は、年間熱負荷又は一次エネルギー消費量に関する情報を含む、
情報処理システム。
【請求項8】
プログラムであって、
コンピュータを、請求項1~の何れか1つに記載の情報処理システムの制御部として機能させるためのプログラム。
【請求項9】
情報処理システムが実行する情報処理方法であって、
請求項1~の何れか1つに記載の情報処理システムの前記制御部が実行する各処理を備える、
情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、建物の断熱性能を適切に評価するために、断熱性能評価装置は、受付部が鉄骨構造の住宅の外皮の各部位の構造情報、該構造情報における各部材の属性情報、各部位の断熱仕様を含む建物情報を受け付ける。第1演算部は、部位ごとの一般部に熱貫流率Uを用い熱橋部に線熱貫流率Ψを用いて熱損失量q1を演算し、第2演算部は、熱貫流率Usを用いて熱損失量q2を演算する。断熱性能判定部は、熱損失量q1及び熱損失量q2の何れか小さい値が用いられて部位ごとに設定された熱損失量qから演算された外皮平均熱貫流率から住宅の断熱性能を判定する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2020-154627号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年において、設計の初期から建築物の省エネ情報を、より効率的に検討し、出力することができる技術が求められている。
【0005】
本発明では上記事情を鑑み、設計の初期から建築物の省エネ情報を、より効率的に検討し、出力することができる技術を提供することとした。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によれば、情報処理システムが提供される。この情報処理システムは、制御部を備える。制御部は、1以上のバージョンの建築情報と、1以上のバージョンの設備情報とを記憶させる。ここで建築情報は、建築物の建築に関する情報であり、設備情報は、建築物の設備に関する情報である。何れかのバージョンの建築情報と、何れかのバージョンの設備情報とに基づいて、建築物のエネルギーに関する省エネ情報を出力する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】情報処理システムSのシステム構成を示す図の一例である。
図2】サーバ装置1、建築クライアント装置2及び設備クライアント装置3のハードウェア構成を示す図の一例である。
図3】本実施形態に係るアクティビティ図の一例である。
図4】実施形態1のプロジェクト選択画面4を示す図の一例である。
図5】実施形態1の基本情報設定領域51を含む機能提供画面5を示す図の一例である。
図6】実施形態1の建築情報設定領域52を含む機能提供画面5を示す図の一例である。
図7】実施形態1の統合情報設定領域53を含む機能提供画面5を示す図の一例である。
図8】実施形態1の統合情報作成領域54を含む機能提供画面5を示す図の一例である。
図9】実施形態2の機能提供画面6を示す図の一例である。
図10】変更建築情報を説明するための図である。
図11】参考図である。
図12】参考図である。
図13】参考図である。
図14】参考図である。
図15】参考図である。
図16】参考図である。
図17】参考図である。
図18】参考図である。
図19】参考図である。
図20】参考図である。
図21】参考図である。
図22】参考図である。
図23】参考図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。
【0009】
ところで、本実施形態に登場するソフトウェアを実現するためのプログラムは、コンピュータが読み取り可能な非一時的な記録媒体(NonーTransitory ComputerーReadable Medium)として提供されてもよいし、外部のサーバからダウンロード可能に提供されてもよいし、外部のコンピュータで当該プログラムを起動させてクライアント端末でその機能を実現(いわゆるクラウドコンピューティング)するように提供されてもよい。
【0010】
また、本実施形態において「部」とは、例えば、広義の回路によって実施されるハードウェア資源と、これらのハードウェア資源によって具体的に実現されうるソフトウェアの情報処理とを合わせたものも含みうる。また、本実施形態においては様々な情報を取り扱うが、これら情報は、例えば電圧・電流を表す信号値の物理的な値、0又は1で構成される2進数のビット集合体としての信号値の高低、又は量子的な重ね合わせ(いわゆる量子ビット)によって表され、広義の回路上で通信・演算が実行されうる。
【0011】
また、広義の回路とは、回路(Circuit)、回路類(Circuitry)、プロセッサ(Processor)、及びメモリ(Memory)等を少なくとも適当に組み合わせることによって実現される回路である。すなわち、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等を含むものである。
【0012】
(実施形態1)
1.システム構成
まず、図1を参照しながら本実施形態の情報処理システムSのシステム構成について説明する。
【0013】
図1は、情報処理システムSのシステム構成を示す図の一例である。図1が示すように、情報処理システムSは、サーバ装置1と、建築クライアント装置2と、設備クライアント装置3と、ネットワークNと、を含む。サーバ装置1は、ネットワークNを介して、建築クライアント装置2及び設備クライアント装置3と通信可能に構成される。これにより、サーバ装置1、建築クライアント装置2及び設備クライアント装置3は、相互に様々な情報を送信又は受信することができる。
【0014】
サーバ装置1、建築クライアント装置2及び設備クライアント装置3は、情報処理装置の一例であり、本実施形態に限定されるものではない。すなわち、サーバ装置1、建築クライアント装置2及び設備クライアント装置3は、PC(Personal Computer)、タブレット型コンピュータ、スマートフォン等の何れであってもよい。なお、建築クライアント装置2及び設備クライアント装置3は、複数あってもよい。
【0015】
建築クライアント装置2は、建築設計者により使用される。建築設計者は、建築物の建築に関する建築情報を設定する。建築情報は、開口部仕様の情報、断熱仕様の情報、外皮仕様の情報等を含む。ここで開口部仕様の情報は、窓の幅の情報、窓の高さの情報、窓の面積の情報、窓の性能の情報等を含む。断熱仕様の情報は、部位種別、断熱材種類、熱伝導率、厚みを含む。外皮仕様は、外皮の方位、外皮の幅、外皮の高さ、外皮面積、断熱仕様、建具仕様、建具個数、ブラインドの有無、日除け効果係数を含む。建築情報は、例えば、図11図13に示す情報である。建築情報のファイル形式は、tsv形式、txt形式、xlsx形式、xlsm形式、json形式、csv形式等である。なお、図11図13は、参考図である。
【0016】
設備クライアント装置3は、設備設計者により使用される。設備設計者は、建築物の設備に関する設備情報を設定する。設備情報は、空調熱源に関する情報、空調外気処理に関する情報、空気二次ポンプに関する情報、空気送風機に関する情報、換気に関する情報、照明に関する情報、給湯に関する情報、昇降機に関する情報、太陽光発電に関する情報等が含まれてもよい。設備情報は、例えば、図14図22に示す情報である。設備情報のファイル形式は、tsv形式、txt形式、xlsx形式、xlsm形式、json形式、csv形式等である。なお、図14図22は、参考図である。
【0017】
2.ハードウェア構成
次に、図2を参照しながら本実施形態のサーバ装置1、建築クライアント装置2及び設備クライアント装置3のハードウェア構成について説明する。
【0018】
2.1.サーバ装置1のハードウェア構成
図2は、サーバ装置1、建築クライアント装置2及び設備クライアント装置3のハードウェア構成を示す図の一例である。図2に示されるように、サーバ装置1は、制御部11と、記憶部12と、通信部13と、を備え、これらの構成要素がサーバ装置1の内部において通信バスを介して電気的に接続されている。サーバ装置1は、実施形態に係る処理を実行する。
【0019】
制御部11は、サーバ装置1に関連する全体動作の処理及び制御を行う。制御部11は、例えば中央処理装置(Central Processing Unit:CPU)である。制御部11が、記憶部12に記憶された所定のプログラムを読み出し、プログラムに基づき処理を実行することによって、サーバ装置1に係る種々の機能、例えば、後述する図3乃至図10に示される処理が実現される。なお、制御部11は単一であることに限定されず、機能ごとに複数の制御部11を有するように実施してもよい。また、それらの組合せであってもよい。
【0020】
記憶部12は、前述の記載により定義される様々な情報を記憶する。これは、例えば、制御部11によって実行されるサーバ装置1に係る種々のプログラム等を記憶するソリッドステートドライブ(Solid State Drive:SSD)等のストレージデバイスとして、プログラムの演算に係る一時的に必要な情報(引数、配列等)を記憶するランダムアクセスメモリ(Random Access Memory:RAM)等のメモリとして実施されうる。記憶部12は、制御部11によって実行されるサーバ装置1に係る種々のプログラム、変数及び制御部11がプログラムに基づき処理を実行する際に用いるデータ等を記憶している。記憶部12は、記憶媒体の一例である。
【0021】
通信部13は、USB、IEEE1394、Thunderbolt(登録商標)、有線LANネットワーク通信等といった有線型の通信手段が好ましいものの、無線LANネットワーク通信、LTE/3G/4G/5G等のモバイル通信、BLUETOOTH(登録商標)通信等を必要に応じて含めてもよい。すなわち、これら複数の通信手段の集合として実施することがより好ましい。すなわち、サーバ装置1は、通信部13を介して、外部から種々の情報を通信してもよい。
【0022】
2.2.建築クライアント装置2のハードウェア構成
図2に示されるように、建築クライアント装置2は、制御部21と、記憶部22と、通信部23と、入力部24と、出力部25と、を有し、これらの構成要素が建築クライアント装置2の内部において通信バスを介して電気的に接続されている。建築クライアント装置2は、実施形態に係る処理を実行する。建築クライアント装置2の制御部21、記憶部22及び通信部23については、サーバ装置1の制御部11、記憶部12及び通信部13を参照されたい。
【0023】
入力部24は、建築クライアント装置2の筐体に含まれてもよいし、外付けされてもよい。例えば、入力部24は、出力部25と一体となってタッチパネルとして実施されてもよい。タッチパネルであれば、ユーザは、タップ操作、スワイプ操作等を入力することが可能である。もちろん、タッチパネルに代えて、スイッチボタン、マウス、QWERTYキーボード等を採用してもよい。すなわち、入力部24がユーザによってなされた操作に基づく入力を受け付ける。当該入力が命令信号として、通信バスを介して制御部21に転送され、制御部21が必要に応じて所定の制御又は演算を実行しうる。
【0024】
出力部25は、建築クライアント装置2の表示部として機能することが可能である。出力部25は、例えば、建築クライアント装置2の筐体に含まれてもよいし、外付けされてもよい。出力部25は、ユーザが操作可能なグラフィカルユーザインターフェース(Graphical User Interface:GUI)の画面を表示する。これは例えば、CRTディスプレイ、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ及びプラズマディスプレイ等の表示デバイスを、建築クライアント装置2の種類に応じて使い分けて実施することが好ましい。
【0025】
2.3.設備クライアント装置3のハードウェア構成
図2に示されるように、設備クライアント装置3は、制御部31と、記憶部32と、通信部33と、入力部34と、出力部35と、を有し、これらの構成要素が設備クライアント装置3の内部において通信バスを介して電気的に接続されている。設備クライアント装置3は、実施形態に係る処理を実行する。設備クライアント装置3の制御部31、記憶部32、通信部33、入力部34及び出力部35については、前述のサーバ装置1の制御部11、記憶部12及び通信部13並びに建築クライアント装置2の入力部24及び出力部25を参照されたい。
【0026】
本明細書において、ネットワークN、通信部13及び通信部23を介して送受信された種々の情報は、記憶部12及び記憶部22に記憶されるものとする。
【0027】
本明細書において、ネットワークN、通信部13、通信部23及び入力部24に関連する情報処理を省略して記載することがある。例えば、制御部21がユーザによる入力部24への操作を介して所定の入力を受け付けることを、単に制御部21がユーザから所定の入力を受け付けると記載することがある。また、制御部11が通信部13とネットワークNと通信部23とを介して、建築クライアント装置2との間で情報を送受信することを、単に制御部11が建築クライアント装置2に情報を送信する、又は単に制御部11が建築クライアント装置2から情報を受信すると省略して記載することがある。制御部21が通信部23とネットワークNと通信部13とを介して、サーバ装置1と情報を送受信する場合についても同様である。
【0028】
本明細書において、出力部25に情報を表示させる情報処理について、単に制御部21がある情報を出力部25に表示させるものとして、また、間接的には制御部11がある情報を出力部25に表示させるものとして省略して説明することがある。その場合例えば次に説明するような情報処理が実行されている。例えば、制御部21は、ユーザによる画面の状態を変化させる指示を受け付ける。制御部21は、その指示に基づいて表示情報を生成する。制御部21は、生成した表示情報に基づいて、出力部25への表示を制御する。また、他の例として、制御部21は、ユーザによる画面に情報を表示させるための指示をユーザから受け付ける。制御部21は、その指示をサーバ装置1に送信する。制御部11は、その指示を建築クライアント装置2から受信する。制御部11は、その指示に基づいて表示情報を生成する。制御部11は、生成した表示情報を建築クライアント装置2に送信する。制御部21は、生成した表示情報をサーバ装置1から受信する。制御部21は、生成した表示情報に基づいて、出力部25への表示を制御する。ここで表示情報とは、画面、画像、アイコン、テキスト等といった、ユーザが視認可能な態様で生成された情報そのものだけでなく、表示させるためのレンダリング情報を含む概念である。
【0029】
3.情報処理方法
本節では、情報処理システムSを使用する例について説明する。本実施形態では、サーバ装置1が、建築設計者から取得した第1建築情報と、設備設計者から取得した第2設備情報とに基づいて、省エネ情報を取得する例について説明する。建築設計者及び設備設計者は、情報処理システムSにより提供されるサービスを利用して、省エネ情報を取得する。ここで建築設計者とは、第1ユーザの一例である。また設備設計者は、第2ユーザの一例である。第1建築情報は、建築情報の一例である。第2設備情報は、設備情報の一例である。
【0030】
「省エネ情報」とは、エネルギーに関する情報である。ある観点によると、「省エネ情報」は、省エネルギーに関する情報であってもよい。省エネ情報は、例えば、建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律に定める適合又は届出を行うための情報であり、年間熱負荷又は一次エネルギー消費量に関する情報を含む。「年間熱負荷」とは、建築物の外壁、開口部等を通じての熱の損失量又は外皮基準に関する指標である。なお、年間熱負荷は、年間熱負荷係数を含んでもよい。「一次エネルギー消費量」とは、建築物のエネルギー消費性能を評価する指標である。また、省エネ情報は、その建築物の推定光熱費及び推定CO排出量に関する情報を含む。推定光熱費は、その建築物が排出すると推定される光熱費に関する情報である。推定光熱費の単位は、例えば円/年である。推定CO排出量は、その建築物が排出すると推定されるCOの排出量に関する情報である。推定CO排出量の単位は、例えばt-CO/年である。
【0031】
省エネ情報は、公知の手法により計算される。公知の手法は、例えば、ルールベースによる手法であってもよいし、機械学習による手法でもよい。例えば、年間熱負荷及び一次エネルギー消費量は、国立研究開発法人建築研究所が提供する「モデル建物法入力支援ツール」に、基本情報と、建築情報と、設備情報とを入力することにより計算される。モデル建物法入力支援ツールは、公知の手法の一例である。
【0032】
また、推定CO排出量又は推定光熱費については、まず、国立研究開発法人建築研究所が提供する「建築物のエネルギー消費性能計算プログラム(非住宅版)」に、基本情報と、建築情報と、設備情報とを入力することにより計算結果を出力する。そして、この計算結果の情報、CO換算係数又は光熱費単価を計算に適用することで、推定CO排出量又は推定光熱費が計算される。ここで、制御部11は、ユーザからCO換算係数もしくは光熱費単価の入力を受け付け、又はCO換算係数もしくは光熱費単価を自動で取得することにより、CO換算係数もしくは光熱費単価を計算に適用する。なお、建築物のエネルギー消費性能計算プログラム(非住宅版)は、公知の手法の一例である。
【0033】
3.1 情報処理の概要
先に、情報処理の概要を説明する。図3は、本実施形態に係るアクティビティ図の一例である。図3では、建築設計者が建築情報をアップロードし、アップロードされた建築情報と、サーバ装置1に予めアップロードされていた設計情報とを用いて、省エネ情報を取得する方法について説明する。
【0034】
(アクティビティA1)
まず、情報処理システムSは、ログイン処理を実行する。例えば、制御部21は、ユーザから、ログイン情報(メールアドレス及びパスワード)の入力及びログインの指示を受け付け、受け付けたログイン情報をサーバ装置1に送信する。その後、制御部11は、ログイン情報を建築クライアント装置2から受信する。制御部11は、受信したログイン情報と、記憶部12に記憶されているそのユーザのログイン情報とが一致するか否かを判定する。ログイン情報が一致している場合、制御部11は、プロジェクトを選択可能に構成されるプロジェクト選択画面4(図4を用いて後述)を出力部25に表示させる。プロジェクト選択画面4において、制御部11は、任意のプロジェクトの選択を受け付けることにより機能提供画面5(図5図8を用いて後述)を表示させる。
【0035】
(アクティビティA2)。
続いて、制御部21は、建築設計者から、機能提供画面5において、任意の操作を受け付ける。
【0036】
(アクティビティA3)
A2において、アップロードするファイルを特定した状態で、アップロードボタンUB1(図6を用いて後述)の選択を受け付けた場合、制御部21は、アクティビティA4に処理を進める。また、アップロード済みの建築情報と設備情報を特定した状態で省エネ情報計算ボタン531(図7を用いて後述)の選択を受け付けた場合、制御部21は、アクティビティA7に処理を進める。また、ログアウトボタンの選択を受け付けた場合、制御部21は、アクティビティA11に処理を進める。
【0037】
(アクティビティA4)
続いて、アップロードするファイルを特定した状態で、アップロードボタンUB1の選択を受け付けた場合、制御部21は、アップロードするファイルをサーバ装置1に送信する。
【0038】
(アクティビティA5)
続いて、制御部11は、アップロードするファイルを建築クライアント装置2から受信する。このとき、制御部11は、第1建築情報の入力を建築設計者から受け付け、受け付けた第1建築情報を記憶部12に記憶させる。また、制御部11は、受信したファイルの情報を出力部25に表示させる。このとき、制御部11は、過去にもファイルを受信していた場合、その過去に受信したファイルと共に、受信したファイルの情報を出力部25に表示させる。ある観点によると、制御部11は、1以上のバージョンの建築情報を記憶部12に記憶させる。なお、「バージョン」とは、基本情報、建築情報、設備情報及び総合情報のそれぞれについて、登録又はアップロードされることにより、それぞれの情報が何回更新されたかを識別するための表記である。
【0039】
(アクティビティA6)
続いて、制御部11は、新たに建築情報がアップロードされた旨の通知を、サービスに関連するユーザのメールアドレス宛に送信する。サービスに関連するユーザは、サービスに登録されているユーザであり、例えば、建築設計者及び設備設計者である。ある観点によると、制御部11は、第1建築情報又は第2設備情報の入力を受け付けた場合、建築設計者及び設備設計者に第1建築情報又は第2設備情報の入力を受け付けた旨の通知を出力する。その後、制御部11は、アクティビティA2の処理に進む。
【0040】
本実施形態ではアクティビティA2~A6が設備設計者によっても実行される。制御部31は、設備設計者から、機能提供画面5において、任意の操作を受け付ける。このとき、アップロードするファイルを特定した状態で、アップロードボタンUB1の選択を受け付けた場合、制御部31は、アップロードするファイルをサーバ装置1に送信する。制御部11は、アップロードするファイルを設備クライアント装置3から受信する。このとき、制御部11は、第2設備情報の入力を設備設計者から受け付け、受け付けた第2設備情報を記憶部12に記憶させる。また、制御部11は、受信したファイルの情報を出力部35に表示させる。このとき、制御部11は、過去にもファイルを受信していた場合、その過去に受信したファイルと共に、受信したファイルの情報を出力部35に表示させる。ある観点によると、制御部11は、1以上のバージョンの設備情報を記憶部12に記憶させる。
【0041】
(アクティビティA7)
続いて、省エネ情報計算ボタン531の選択を受け付けた場合、制御部21は、省エネ情報の取得の指示をサーバ装置1に送信する。このとき、制御部21は、使用するバージョンの建築情報と、使用するバージョンの設備情報とを特定する。制御部21は、特定した使用するバージョンの建築情報と、特定した使用するバージョンの設備情報とを、省エネ情報の取得の指示と併せてサーバ装置1に送信する。
【0042】
(アクティビティA8)
続いて、制御部11は、特定した使用するバージョンの建築情報と、特定した使用するバージョンの設備情報と、省エネ情報の取得の指示とを建築クライアント装置2から受信する。
【0043】
(アクティビティA9)
続いて、制御部11は、特定した使用するバージョンの建築情報と、特定した使用するバージョンの設備情報とに基づいて、省エネ情報を算出する。制御部11は、算出した省エネ情報を出力部25に出力する。ある観点によると、制御部11は、何れかのバージョンの建築情報と、何れかのバージョンの設備情報とに基づいて、建築物のエネルギーに関する省エネ情報を出力する。
【0044】
ここで、省エネ情報の取得の指示は、設備設計者によってされてもよい。ある観点によると、制御部11は、第1建築情報の入力を受け付け、かつ、第2設備情報の入力を受け付けた後に、建築設計者又は設備設計者の何れか一方から、省エネ情報の生成の指示を受け付ける。制御部11は、指示を受け付けると、省エネ情報を出力部25又は出力部35に出力する。
【0045】
(アクティビティA10)
続いて、制御部11は、新たに建築情報がアップロードされた旨の通知を、サービスに関連するユーザのメールアドレス宛に送信する。ある観点によると、制御部11は、省エネ情報を出力する場合、第1ユーザ及び第2ユーザに省エネ情報が出力される旨の通知を出力する。その後、制御部11は、アクティビティA2の処理に進む。
【0046】
(アクティビティA11)
最後に、ログアウトボタンの選択を受け付けた場合、制御部21は、ログアウト処理を実行する。
【0047】
以上のような情報処理によれば、設計の初期から建築物の省エネ情報を、より効率的に検討し、出力することができる。また、ユーザが選択したバージョンの建築情報及び設備情報に基づいて省エネ情報を取得することができるため、効率よく建築物の設計を進めることができる。さらに、建築情報又は設備情報をアップロードしたときと、省エネ情報を出力したときとに、建築設計者及び設備設計者に対して通知がされるため、建築設計者及び設備設計者が、常に最新の情報を認識することができる。
【0048】
3.2 情報処理の詳細
続いて、前述した情報処理の詳細を説明する。具体的には、A1にて説明したプロジェクト選択画面4と、A2~A4、A7、A11にて説明した機能提供画面5とについて画面例を示しながら説明する。
【0049】
まず、プロジェクト選択画面4について、図4を示しながら説明する。図4は、実施形態1のプロジェクト選択画面4を示す図の一例である。プロジェクト選択画面4は、A1におけるログイン処理の完了後に表示される画面である。プロジェクト選択画面4は、プロジェクト情報領域40を選択可能に構成される画面である。プロジェクト選択画面4は、通知ボタンNBと、複数のプロジェクト情報領域40を含む。
【0050】
通知ボタンNBは、建築設計者及び設備設計者に通知するボタンである。通知ボタンNBが選択されることに応じて、制御部11は、サービスに関連するユーザのメールアドレス宛に送信する。ある観点によると、制御部11は、登録されている建築設計者及び設備設計者のメールアドレス宛に通知を送信する。このとき、制御部11は、通知を送信するにあたって、テキスト等が入力可能な領域を表示させてもよい。制御部11は、入力されたテキストと共に、通知をサービスに関連するユーザのメールアドレス宛に送信する。
【0051】
プロジェクト情報領域40は、プロジェクトに関する情報が表示される領域であり、選択可能に構成されている。プロジェクト情報領域40は、日付情報400と、プロジェクト名称情報401と、省エネ情報表示領域402と、基本情報表示領域403と、建築情報表示領域404と、設備情報表示領域405とが含まれる。
【0052】
日付情報400は、プロジェクトに関する情報の最終更新日に関する情報であり、例えば、「2022.04.16」等の情報である。プロジェクト名称情報401は、プロジェクトの名称に関する情報であり、例えば、「渋谷ビル」、「品川ビル」、「吉本ビル」等のプロジェクトの名称に関する情報である。
【0053】
省エネ情報表示領域402は、設計中のプロジェクトの年間熱負荷、一次エネルギー消費量、推定光熱費、推定CO排出量等の省エネ情報が表示される領域である。基本情報表示領域403は、基本情報に関する情報が表示される領域であり、例えば、基本情報の最新のバージョンの情報と、最新のバージョンの登録又は更新の日付と、最新のバージョンの登録者又は更新者の名称とが表示される領域である。建築情報表示領域404は、建築情報に関する情報が表示される領域であり、例えば、建築情報の最新のバージョンの情報と、最新のバージョンの登録又は更新の日付と、最新のバージョンの登録者又は更新者の名称とが表示される領域である。設備情報表示領域405は、設備情報に関する情報が表示される領域であり、例えば、設備情報の最新のバージョンの情報と、最新のバージョンの登録又は更新の日付と、最新のバージョンの登録者又は更新者の名称とが表示される領域である。
【0054】
ある観点によれば、「吉本ビル」のプロジェクト情報領域40に関して、制御部11は、バージョンが5の建築情報の入力を建築太郎から受け付け、受け付けたバージョンが5の建築情報を記憶部12に記憶せる。制御部11は、バージョンが4の設備情報の入力を建築太郎と異なる設備花子から受け付け、受け付けたバージョンが4の設備情報を記憶部12に記憶させる。バージョンが5の建築情報は、第1建築情報の一例である。バージョンが4の設備情報は、第2設備情報の一例である。建築太郎は、第1ユーザの一例である。設備花子は、第2ユーザの一例である。
【0055】
次に、機能提供画面5について、図5図8を示しながら説明する。まず、図5を示しながら、基本情報の入力について説明する。図5は、実施形態1の基本情報設定領域51を含む機能提供画面5を示す図の一例である。機能提供画面5は、種々の機能を提供する画面である。図5の機能提供画面5は、通知ボタンNBと、情報選択領域50と、基本情報設定領域51とを含む。通知ボタンNBについては、説明を省略する。
【0056】
情報選択領域50は、建築物の基本情報、建築情報、設備情報及び統合情報のうち何れの情報を更新するかを選択可能に構成されるボタンである。情報選択領域50は、基本情報ボタン500と、建築情報ボタン501と、設備情報ボタン502と、統合情報ボタン503とを含む。基本情報ボタン500は、基本情報設定領域51を表示させるボタンである。建築情報ボタン501は、図6に示す建築情報設定領域52を表示させるボタンである。設備情報ボタン502は、不図示の設備情報設定領域を表示させるボタンである。統合情報ボタン503は、図7に示す統合情報設定領域53を表示させるボタンである。
【0057】
例えば、機能提供画面5が表示されている状態において、基本情報ボタン500が選択されることにより、制御部11は、基本情報設定領域51を出力部25又は出力部35に表示させる。また、建築情報ボタン501、設備情報ボタン502又は統合情報ボタン503が選択されることにより、制御部11は、図6に示す建築情報設定領域52、不図示の設備情報設定領域又は図7に示す統合情報設定領域53を出力部25又は出力部35に表示させる。
【0058】
基本情報設定領域51は、基本情報を設定可能に構成される領域である。基本情報設定領域51は、登録ボタン510と、編集ボタン511と、建物名称入力領域512と、区分選択領域513と、モデル建物選択領域514と、床面積入力領域515とを含む。登録ボタン510は、建物名称入力領域512と、区分選択領域513と、モデル建物選択領域514と、床面積入力領域515とから特定される情報に基づいて、新たなバージョンの基本情報を登録するボタンである。編集ボタン511は、既に登録されているバージョンの基本情報を、編集するボタンである。
【0059】
建物名称入力領域512は、建物名が入力可能に構成されている領域である。区分選択領域513は、省エネルギー基準地域区分の情報が選択可能に構成されている領域である。省エネルギー基準地域区分の情報は、例えば、1地域~8地域を含む。モデル建物選択領域514は、モデル建物の情報が選択可能に構成されている領域である。モデル建物の情報には、例えば、事務所モデル、ビジネスホテルモデル、シティホテルモデル、総合病院モデル、福祉施設モデル、クリニックモデル、学校モデル、幼稚園モデル、大学モデル、講堂モデル、大規模物販モデル、小規模物販モデル、飲食店モデル、集会所モデル、工場モデル等が含まれる。床面積入力領域515は、対象となる建築物の床面積が入力可能に構成されている領域である。すなわち、「基本情報」とは、建物の基本的な事項に関する情報であり、省エネルギー基準地域区分の情報、モデル建物の情報、床面積の情報等が含まれる。
【0060】
次に、建築情報及び設備情報の管理について、図6を示しながら説明する。図6は、実施形態1の建築情報設定領域52を含む機能提供画面5を示す図の一例である。図6の機能提供画面5は、通知ボタンNBと、ダウンロードボタンDB1と、アップロードボタンUB1と、情報選択領域50と、建築情報設定領域52とを含む。通知ボタンNB及び情報選択領域50については、説明を省略する。
【0061】
ダウンロードボタンDB1は、記憶部12に保存されている建築情報をダウンロードするためのボタンである。アップロードボタンUB1は、サーバ装置1に新たなバージョンの建築情報をアップロードするためのボタンである。建築情報のバージョンが変更される場合の例として、設計変更が生じた場合、エネルギーの消費性能が基準に適合していない場合等が挙げられる。
【0062】
建築情報設定領域52は、建築情報を設定可能に構成される領域である。建築情報設定領域52は、複数の建築情報選択領域520を含む。建築情報選択領域520は、記憶部12に保存されている建築情報について、バージョンごとに管理できる態様で表示されている領域である。
【0063】
ここで、建築情報設定領域52と同様に、設備情報設定領域が存在する。設備情報設定領域は、取り扱う情報が建築情報ではなく、設備情報である点で建築情報設定領域52と異なり、建築情報設定領域52と同様の機能を提供する。例えば、設備情報設定領域は、複数の設備情報選択領域を含む。設備情報選択領域は、記憶部12に保存されている設備情報について、バージョンごとに管理できる態様で表示されている領域である。
【0064】
ここで、制御部11は、新たにバージョンが6の建築情報の入力を受け付ける。バージョンが6の建築情報は、バージョンが1~5の何れの旧バージョンの建築情報から建築物の建築に関する情報が変更されることにより生成される建築情報であり、変更建築情報の一例である。制御部11は、新たにバージョンが6の建築情報の入力を受け付けた場合、サービスに関連するユーザである建築太郎及び設備花子のメールアドレス宛に新たにバージョンが6の建築情報の入力を受け付けた旨の通知を出力する。設備情報についても同様である。
【0065】
次に、統合情報及び省エネ情報の取得について、図7図8を示しながら説明する。図7は、実施形態1の統合情報設定領域53を含む機能提供画面5を示す図の一例である。図7の機能提供画面5は、通知ボタンNBと、ダウンロードボタンDB2と、統合情報作成ボタンCB1と、情報選択領域50と、統合情報設定領域53とを含む。通知ボタンNB及び情報選択領域50については、説明を省略する。
【0066】
統合情報設定領域53は、複数の統合情報領域530を含む。統合情報領域530は、統合情報に関する情報が表示される領域である。例えば、統合情報領域530は、統合情報、基本情報、建築情報及び設備情報のバージョンに関する情報を含む。また、統合情報領域530は、省エネ情報計算ボタン531又は省エネ情報に関する情報532を含む。省エネ情報計算ボタン531は、そのバージョンの統合情報について、省エネ情報に関する情報を計算するためのボタンである。省エネ情報に関する情報532は、設計中のその建築物について、年間熱負荷と、一次エネルギー消費量と、推定光熱費と、推定CO排出量とに関する情報を含む。
【0067】
制御部11は、バージョンが6の建築情報の入力を受け付け、かつ、バージョンが5の設備情報の入力を受け付けた後に、建築太郎から、省エネ情報計算ボタン531の選択を受け付ける。ここで、省エネ情報計算ボタン531の選択は、省エネ情報の生成の指示の一例である。制御部11は、省エネ情報計算ボタン531の選択を受け付けると、バージョンが6の建築情報又はバージョンが5の設備情報に基づいて、省エネ情報を出力する。ある観点によると、バージョンが5の設備情報は、バージョンが1~4の何れの旧バージョンの設備情報から建築物の設備に関する情報が変更されることにより生成される設備情報であり、変更設備情報の一例である。その後、制御部11は、出力した省エネ情報を、省エネ情報に関する情報532として表示させる。また、制御部11は、省エネ情報を出力した場合、サービスに関連するユーザである建築太郎及び設備花子のメールアドレス宛に省エネ情報を出力した旨の通知を出力する。
【0068】
ダウンロードボタンDB2は、記憶部12に保存されている統合情報をダウンロードするためのボタンである。統合情報作成ボタンCB1は、統合情報を作成するためのボタンである。統合情報作成ボタンCB1が選択されることに応じて、制御部11は、図8に示す統合情報作成領域54を含む機能提供画面5を出力部25又は出力部35に表示させる。
【0069】
図8は、実施形態1の統合情報作成領域54を含む機能提供画面5を示す図の一例である。図8の機能提供画面5は、通知ボタンNBと、情報選択領域50と、統合情報作成領域54とを含む。通知ボタンNB及び情報選択領域50については、説明を省略する。
【0070】
統合情報作成領域54は、何れかのバージョンの建築情報と、何れかのバージョンの設備情報とに基づいて、統合情報を取得するための領域である。統合情報作成領域54は、統合情報作成ボタン540と、複数の建築情報バージョン選択ボタン541と、複数の設備情報バージョン選択ボタン542とを含む。統合情報作成ボタン540は、統合情報を作成するためのボタンである。統合情報作成ボタン540の選択に応じて、制御部11は、建築情報バージョン選択ボタン541にて選択された何れかのバージョンの建築情報と、設備情報バージョン選択ボタン542にて選択された何れかのバージョンの設備情報とに基づいて統合情報を作成する。建築情報バージョン選択ボタン541は、何れかのバージョンの建築情報が選択可能に構成されるボタンである。設備情報バージョン選択ボタン542は、何れかのバージョンの設備情報が選択可能に構成されるボタンである。ユーザにより制御部11は、図7に示す53において、新たな統合情報及び新たな統合情報領域530が生成する。新たな統合情報には、バージョンの情報が付される。
【0071】
(実施形態2)
図9を用いて、実施形態2の機能提供画面6について説明する。実施形態2は、建築情報と、設備情報と、統合情報とを画面遷移せずに編集できる点で実施形態1と異なる。情報処理システムSのシステム構成及び各装置のハード構成は、実施形態1と同様の構成である。図9は、実施形態2の機能提供画面6を示す図の一例である。機能提供画面6は、種々の機能を提供するための画面である。機能提供画面6には、通知ボタンNBと、建築情報アップロード領域61と、複数のバージョン管理領域62とが含まれる。通知ボタンNBは、上記の通りのボタンである。
【0072】
建築情報アップロード領域61は、サーバ装置1に新たなバージョンの建築情報をアップロードするためのボタンである。建築情報アップロード領域61は、建築情報ファイル選択ボタン610と、建築情報アップロードボタン611とを含む。建築情報ファイル選択ボタン610は、建築情報に関するファイルを参照可能に構成される。建築情報ファイル選択ボタン610の選択に応じて、制御部11は、パスの指定やドラッグアンドドロップによりアップロードするファイルを参照する。建築情報アップロードボタン611は、建築情報ファイル選択ボタン610の操作により参照された建築情報に関するファイルをアップロードするためのボタンである。建築情報アップロードボタン611の選択により建築情報がアップロードされた場合、制御部11は、サービスに関連するユーザのメールアドレス宛に通知を送信する。
【0073】
バージョン管理領域62は、建築情報のバージョンごとに設備情報と統合情報とを管理するための領域である。バージョン管理領域62は、複数の建築情報ダウンロードボタン620と、建築情報差分確認ボタン621と、設備情報差分確認ボタン622、設備情報ファイル選択ボタン623と、設備情報アップロードボタン624と、結合ボタン625と、省エネ情報計算ボタン626と、省エネ情報ダウンロードボタン627とを含む。
【0074】
建築情報ダウンロードボタン620は、アップロード済みの建築情報をダウンロードするためのボタンである。何れかの建築情報ダウンロードボタン620が選択されることに応じて、制御部11は、選択された建築情報ダウンロードボタン620に対応する建築情報を建築クライアント装置2又は設備クライアント装置3に送信する。
【0075】
建築情報差分確認ボタン621は、あるバージョンの建築情報と他のバージョンの建築情報とを比較するためのボタンである。建築情報差分確認ボタン621の選択に応じて、制御部11は、変更箇所建築情報8(図10を用いて後述。)を含むファイルを建築クライアント装置2又は設備クライアント装置3に送信する。設備情報差分確認ボタン622は、あるバージョンの設備情報と他のバージョンの設備情報とを比較するためのボタンである。建築情報差分確認ボタン621又は設備情報差分確認ボタン622により比較するバージョンについて、バージョン管理領域62は、プルダウン等で選択可能に構成されてもよい。
【0076】
設備情報ファイル選択ボタン623は、設備情報に関するファイルを参照可能に構成される。設備情報ファイル選択ボタン623の選択に応じて、制御部11は、パスの指定やドラッグアンドドロップによりアップロードするファイルを参照する。設備情報アップロードボタン624は、設備情報ファイル選択ボタン623の操作により参照された設備情報に関するファイルをアップロードするためのボタンである。設備情報アップロードボタン624の選択により設備情報がアップロードされた場合、制御部11は、サービスに関連するユーザのメールアドレス宛に通知を送信する。
【0077】
結合ボタン625は、任意のバージョンの建築情報と任意のバージョンの設備情報とを結合し、統合情報を生成するためのボタンである。結合ボタン625の選択に応じて、制御部11は、任意のバージョンの建築情報と任意のバージョンの設備情報とを結合したファイルを出力する。
【0078】
省エネ情報計算ボタン626は、省エネ情報を計算するためのボタンである。省エネ情報計算ボタン626が選択された場合、制御部11は、登録されている建築設計者及び設備設計者のメールアドレス宛に通知を送信する。省エネ情報計算ボタン626が選択され、省エネ情報の計算が完了した場合、制御部11は、省エネ情報計算ボタン626から省エネ情報ダウンロードボタン627に表示を変更する。
【0079】
省エネ情報ダウンロードボタン627は、省エネ情報計算ボタン626の選択により、計算された省エネ情報が出力されたファイルをダウンロードするためのボタンである。省エネ情報ダウンロードボタン627が選択された場合、制御部11は、例えば、省エネ情報の一例として図23に示すファイルを出力する。
【0080】
図10は、変更建築情報を説明するための図である。図10には、変更前の建築情報7と、変更箇所を示す変更箇所建築情報8とが含まれる。変更箇所建築情報8は、建築情報7よりも最新のバージョンの建築情報を含み、変更箇所がユーザに識別可能な態様で表示される情報である。変更箇所建築情報8は、建築情報7と比較して変更があった情報のセルについて、着色がされている。また、変更箇所建築情報8は、建築情報7と比較して、変更前の情報と変更後の情報とが同じセル内に表示されている。例えば、建築情報7にて外皮名称がW4のセルについて、変更箇所建築情報8にて外皮名称がW5となった箇所について、変更箇所建築情報8では、「W4―――>W5」と表示され、着色されている。これにより、変更箇所をユーザが識別可能となる。
【0081】
すなわち、制御部11は、変更建築情報と、建築情報7とに基づいて、変更が生じた建築物の建築に関する情報の差異の箇所を特定する。制御部11は、変更が生じた建築物の建築に関する情報の差異の箇所について、変更箇所建築情報8を生成する。制御部11は、変更箇所建築情報8を出力部25又は出力部35に表示させる。ある観点によると、制御部11は、建築情報7に含まれる項目に関する情報と、変更建築情報に含まれる項目に関する情報とを一覧性を有する状態でその差異を出力部25又は出力部35に表示させる。
【0082】
以上によれば、1以上のバージョンの基本情報と、1以上のバージョンの建築情報と、1以上のバージョンの設備情報とを記憶させ、何れかのバージョンの基本情報と、何れかのバージョンの建築情報と、何れかのバージョンの設備情報とに基づいて、前記建築物のエネルギーに関する省エネ情報を出力する。これにより、設計の初期から建築物の省エネ情報を、より効率的に検討し、出力することができる。
【0083】
4.その他
前述の実施形態に係る情報処理システムに関して、以下のような態様を採用してもよい。
【0084】
情報処理方法は、1以上のバージョンの建築情報と、1以上のバージョンの設備情報とを記憶させ、ここで前記建築情報は、建築物の建築に関する情報であり、前記設備情報は、前記建築物の建築に関する情報であり、何れかのバージョンの建築情報と、何れかのバージョンの設備情報とに基づいて、前記建築物のエネルギーに関する省エネ情報を出力してもよい。さらに、本実施形態を、頒布可能なプログラムとして実施してもよい。このプログラムは、サーバ装置1の制御部11として機能させるものである。
【0085】
本実施形態では、建築設計者から建築情報を取得し、設備設計者から設備情報を取得するものとして説明したが、変形例では、設備設計者から建築情報を取得し、建築設計者から設備情報を取得してもよい。例えば、建築設計者は、自らの知見にもとづいて、設備を設計することで、設備情報を取得したり、過去の建築物から設備情報を取得したりして、第1設備情報として取り扱う。「第1設備情報」とは、第1ユーザとしての建築設計者から取得される建築情報である。第1設備情報は、設備情報の一例である。また、「第2建築情報」とは、第2ユーザとしての設備設計者から取得される建築情報である。第2建築情報は、建築情報の一例である。
【0086】
制御部11は、第1設備情報の入力を建築設計者から受け付け、受け付けた第1設備情報を記憶部12に記憶させる。また、制御部11は、第2建築情報の入力を建築設計者と異なる設備設計者から受け付け、受け付けた第2建築情報を記憶部12に記憶させる。制御部11は、第2建築情報の入力を受け付け、かつ、第1設備情報の入力を受け付けた後に、建築設計者又は設備設計者の何れか一方から、省エネ情報の生成の指示を受け付ける。制御部11は、指示を受け付けると、省エネ情報を出力部25又は出力部35に出力する。
【0087】
本実施形態では、サービスに関連するユーザのメールアドレス宛に通知するものとして説明したが、変形例では、サービスに関連するユーザの電話番号を用いてインスタントメッセージにより通知を送付してもよいし、本サービスと連携するチャットツールを介して通知を送付してもよい。
【0088】
建築クライアント装置2の制御部21は、第1建築情報及び第1設備情報をBIM(Building Information Modeling)、CAD(Computer Aided Design)等の建築物の設計に関するソフトウェアにより取得してもよい。また、設備クライアント装置3の制御部31は、第2建築情報及び第2設備情報をBIM、CAD等の建築物の設計に関するソフトウェアにより取得してもよい。その場合、情報処理システムSは、建築物の設計に関するソフトウェア内のプログラムを実行することによって、建築クライアント装置2又は設備クライアント装置3から、サーバ装置1に第1建築情報、第2建築情報、第1設備情報又は第2設備情報を送信してもよい。
【0089】
上記した建築物の設計に関するソフトウェアは、以下のような処理を実行するプログラムを含んでもよい。建築情報は、建築物で使用される建具に関する建具情報を含んでもよい。制御部11は、複数の建具情報のうち、寸法及び仕様が同一の建具に関する建具情報を、一覧性を有する形態で出力部25又は出力部35に表示させてもよい。これにより、ユーザは、同一の建具情報を一覧することができる。
【0090】
また、建築情報は、建築物の開口部に関する開口部情報と、建築物の断熱材に関する断熱材情報とを含んでもよい。制御部11は、開口部情報と、断熱材情報との入力を受け付け、開口部情報と、断熱材情報とに対して異なる色又は模様を付すことにより、ユーザが識別可能な形態で、開口部情報と、断熱材情報とを図面上に表示させてもよい。これにより、ユーザは、開口部情報と、前記断熱材情報とを図面上で識別することができる。
【0091】
なお、「開口部」とは、例えば、建築物の出入口の他、採光・通風・換気・眺望を得ること等を目的として壁・屋根に開けられた部分である。「外皮」とは、例えば、建築物の外周部分の構造体、すなわち建築物の外壁、屋根、外気に接する床(ピロティ)、窓等である。「建具」とは、例えば、建築物の開口部に設ける戸、窓、ふすま、障子等の可動部分と、鴨居や敷居等のそれを取り付ける枠の総称である。
【0092】
また、本実施形態の任意の画面上での「ボタン」の「選択」は、任意の画面上での「オブジェクト」の「操作」の一例であり、任意の画面上にて、ユーザからの指示を受け付けることができる態様であればよい。
【0093】
なお、サーバ装置1、建築クライアント装置2及び設備クライアント装置3は、複数あってもよい。ここで、情報処理システムSに例示されるシステムとは、1つ又はそれ以上の装置又は構成要素からなるものである。したがって、サーバ装置1単体、建築クライアント装置2又は設備クライアント装置3単体であっても情報処理システムSに例示されるシステムに含まれる。
【0094】
(付記1)
情報処理システムであって、
制御部を備え、
前記制御部は、
建築物の建築に関する建築情報の入力を第1ユーザから受け付け、
前記建築物の設備に関する設備情報の入力を前記第1ユーザと異なる第2ユーザから受け付け、
前記建築情報及び前記設備情報に基づいて、建築物のエネルギーに関する省エネ情報を出力する、
情報処理システム。
【0095】
(付記2)
付記1に記載の情報処理システムにおいて、
前記制御部は、
更新建築情報又は更新設備情報の入力を受け付け、ここで、前記更新建築情報は、前記建築情報から前記建築物の建築に関する情報が変更されることにより生成される建築情報であり、前記更新設備情報は、前記設備情報から前記建築物の設備に関する情報が変更されることにより生成される設備情報であり、
前記更新建築情報又は前記更新設備情報に基づいて、前記省エネ情報を出力する、
情報処理システム。
【0096】
さらに、次に記載の各態様で提供されてもよい。
【0097】
(1)情報処理システムであって、制御部を備え、前記制御部は、1以上のバージョンの建築情報と、1以上のバージョンの設備情報とを記憶させ、ここで前記建築情報は、建築物の建築に関する情報であり、前記設備情報は、前記建築物の設備に関する情報であり、何れかのバージョンの建築情報と、何れかのバージョンの設備情報とに基づいて、前記建築物のエネルギーに関する省エネ情報を出力する、情報処理システム。
【0098】
このような態様によれば、任意のバージョンの建築情報及び設備情報に基づいて、省エネ情報を出力することができる。
【0099】
(2)上記(1)に記載の情報処理システムにおいて、前記建築情報は、第1建築情報と、第2建築情報とを含み、前記設備情報は、第1設備情報と、第2設備情報とを含み、前記制御部は、前記第1建築情報又は前記第1設備情報の入力を第1ユーザから受け付け、受け付けた前記第1建築情報又は前記第1設備情報を記憶させ、前記第2建築情報又は前記第2設備情報の入力を前記第1ユーザと異なる第2ユーザから受け付け、受け付けた前記第2建築情報又は前記第2設備情報を記憶させる、情報処理システム。
【0100】
このような態様によれば、情報処理システムに、第1ユーザ及び第2ユーザから受け付けた建築情報又は設備情報を記憶することができる。
【0101】
(3)上記(2)の何れか1つに記載の情報処理システムにおいて、前記制御部は、前記建築情報又は前記設備情報の入力を受け付けた場合、前記第1ユーザ及び前記第2ユーザに前記建築情報又は前記設備情報の入力を受け付けた旨の通知を出力する、情報処理システム。
【0102】
このような態様によれば、それぞれのユーザが、情報処理システムが建築情報又は設備情報を受け付けたことを認識することができる。
【0103】
(4)上記(2)に記載の情報処理システムにおいて、前記制御部は、前記第1建築情報又は前記第2建築情報の入力を受け付け、かつ、前記第1設備情報又は前記第2設備情報の入力を受け付けた後に、前記第1ユーザ又は前記第2ユーザの何れか一方から、前記省エネ情報の生成の指示を受け付け、前記指示を受け付けると、前記省エネ情報を出力する、情報処理システム。
【0104】
このような態様によれば、第1ユーザ及び第2ユーザの指示に基づいて省エネ情報を出力することができる。
【0105】
(5)上記(4)に記載の情報処理システムにおいて、前記制御部は、前記省エネ情報を出力した場合、前記第1ユーザ及び前記第2ユーザに前記省エネ情報が出力される旨の通知を出力する、情報処理システム。
【0106】
このような態様によれば、第1ユーザ及び第2ユーザは省エネ情報が出力されることを認識することができる。
【0107】
(6)上記(1)に記載の情報処理システムにおいて、前記制御部は、変更建築情報又は変更設備情報の入力を受け付け、ここで、前記変更建築情報は、前記建築情報から前記建築物の建築に関する情報が変更されることにより生成される建築情報であり、前記変更設備情報は、前記設備情報から前記建築物の設備に関する情報が変更されることにより生成される設備情報であり、前記変更建築情報又は前記変更設備情報に基づいて、前記省エネ情報を出力する、情報処理システム。
【0108】
このような態様によれば、建築情報又は設備情報から変更がなされた変更建築情報又は変更設備情報に基づいて省エネ情報を出力することができる。
【0109】
(7)上記(6)に記載の情報処理システムにおいて、前記制御部は、前記変更建築情報と、前記建築情報との間で変更が生じた差異を特定し、前記変更建築情報と、前記建築情報とを一覧性を有する状態で前記差異を表示させる、情報処理システム。
【0110】
このような態様によれば、建築情報と変更建築情報とに基づいて、変更がなされた情報について、ユーザが識別することができる。
【0111】
(8)上記(1)に記載の情報処理システムにおいて、前記省エネ情報は、前記建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律に定める適合又は届出を行うための情報であり、年間熱負荷又は一次エネルギー消費量に関する情報を含む、情報処理システム。
【0112】
このような態様によれば、エネルギーの消費性能である年間熱負荷又は一次エネルギー消費量をより効率的に評価することができる。
【0113】
(9)プログラムであって、コンピュータを、上記(1)~(8)の何れか1つに記載の情報処理システムの制御部として機能させるためのプログラム。
【0114】
(10)情報処理システムが実行する情報処理方法であって、上記(1)~(8)の何れか1つに記載の情報処理システムの前記制御部が実行する各処理を備える、情報処理方法。
もちろん、この限りではない。
【0115】
最後に、本発明に係る種々の実施形態を説明したが、これらは、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。当該新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。当該実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0116】
S :情報処理システム
1 :サーバ装置
11 :制御部
12 :記憶部
13 :通信部
2 :建築クライアント装置
21 :制御部
22 :記憶部
23 :通信部
24 :入力部
25 :出力部
3 :設備クライアント装置
31 :制御部
32 :記憶部
33 :通信部
34 :入力部
35 :出力部
4 :プロジェクト選択画面
40 :プロジェクト情報領域
400 :日付情報
401 :プロジェクト名称情報
402 :省エネ情報表示領域
403 :基本情報表示領域
404 :建築情報表示領域
405 :設備情報表示領域
5 :機能提供画面
50 :情報選択領域
51 :基本情報設定領域
52 :建築情報設定領域
53 :統合情報設定領域
54 :統合情報作成領域
500 :基本情報ボタン
501 :建築情報ボタン
502 :設備情報ボタン
503 :統合情報ボタン
510 :登録ボタン
511 :編集ボタン
512 :建物名称入力領域
513 :区分選択領域
514 :モデル建物選択領域
515 :床面積入力領域
520 :建築情報選択領域
530 :統合情報領域
531 :省エネ情報計算ボタン
532 :情報
540 :統合情報作成ボタン
541 :建築情報バージョン選択ボタン
542 :設備情報バージョン選択ボタン
6 :機能提供画面
61 :建築情報アップロード領域
610 :建築情報ファイル選択ボタン
611 :建築情報アップロードボタン
62 :バージョン管理領域
620 :建築情報ダウンロードボタン
621 :建築情報差分確認ボタン
622 :設備情報差分確認ボタン
623 :設備情報ファイル選択ボタン
624 :設備情報アップロードボタン
625 :結合ボタン
626 :省エネ情報計算ボタン
627 :省エネ情報ダウンロードボタン
7 :建築情報
8 :変更箇所建築情報
CB1 :統合情報作成ボタン
CO2 :推定
DB1 :ダウンロードボタン
DB2 :ダウンロードボタン
N :ネットワーク
NB :通知ボタン
UB1 :アップロードボタン
【要約】
【課題】設計の初期から建築物の省エネ情報を、より効率的に検討し、出力することができる技術を提供すること。
【解決手段】本発明の一態様によれば、情報処理システムが提供される。この情報処理システムは、制御部を備える。制御部は、1以上のバージョンの建築情報と、1以上のバージョンの設備情報とを記憶させる。ここで建築情報は、建築物の建築に関する情報であり、設備情報は、建築物の設備に関する情報である。何れかのバージョンの建築情報と、何れかのバージョンの設備情報とに基づいて、建築物のエネルギーに関する省エネ情報を出力する。
【選択図】図1
図1
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