(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-21
(45)【発行日】2023-01-04
(54)【発明の名称】加圧液体を包装するシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
A23L 2/54 20060101AFI20221222BHJP
A23L 2/00 20060101ALI20221222BHJP
A23F 5/24 20060101ALI20221222BHJP
A23F 3/18 20060101ALI20221222BHJP
A23C 9/152 20060101ALI20221222BHJP
A23G 1/56 20060101ALI20221222BHJP
B65B 3/22 20060101ALI20221222BHJP
【FI】
A23L2/54
A23L2/00 A
A23L2/54 101
A23F5/24
A23F3/18
A23C9/152
A23G1/56
B65B3/22
(21)【出願番号】P 2019565286
(86)(22)【出願日】2018-05-25
(86)【国際出願番号】 US2018034611
(87)【国際公開番号】W WO2018218130
(87)【国際公開日】2018-11-29
【審査請求日】2021-05-11
(32)【優先日】2017-05-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-05-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】517053054
【氏名又は名称】ラ コロンブ トレファクション、インク.
(74)【代理人】
【識別番号】100104411
【氏名又は名称】矢口 太郎
(72)【発明者】
【氏名】カーマイケル、トッド
【審査官】手島 理
(56)【参考文献】
【文献】特表平11-503920(JP,A)
【文献】特開2000-253860(JP,A)
【文献】国際公開第2016/179483(WO,A2)
【文献】特開2010-202206(JP,A)
【文献】特開2015-113140(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2004/0105923(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第103844314(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23L 2/54
A23L 2/00
A23F 5/24
A23F 3/18
A23C 9/152
A23G 1/56
B65B 3/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
加圧液体を包装する方法であって、前記加圧液体はガスと前記液体の凝固点を低下させる溶質とを含むものであり、この方法は、
前記液体と前記溶質を混合して液体混合物を生成する工程と、
前記液体混合物を容器に充填する工程と、
前記容器を逆止弁を含む第1のキャップで密封する工程と、
101325Pa(1気圧)より大きい圧力下で前記ガスを前記逆止弁を通じて前記液体混合物に導入する工程と、
前記液体混合物を攪拌して液体-ガス混合物を生成する工程と、
前記液体-ガス混合物を0°C(32°F)未満に冷却して、冷却された液体-ガス混合物を生成する工程と、
前記第1のキャップを取り除き、それにより前記容器内の前記冷却された液体-ガス混合物を大気圧にさらす工程と、
前記冷却された液体-ガス混合物を前記容器に逆止弁を含まない第2のキャップで密封する工程であって、密封後の前記容器内の圧力は101325Pa(1気圧)より大きいものである、前記密封する工程と
を有する方法。
【請求項2】
請求項
1に記載の方法において、前記液体混合物は前記ガスの前記導入前に0℃(32°F)未満に冷却されるものである、方法。
【請求項3】
請求項
1に記載の方法において、前記液体は前記ガスが前記液体混合物に導入されるのと実質的に同時に攪拌されるものである、方法。
【請求項4】
請求項
1に記載の方法において、前記液体は、ミルク、コーヒー、フルーツジュース、チョコレート、茶、またはそれらの混合物を含むものである、方法。
【請求項5】
請求項
1に記載の方法において、前記液体は、アカシアガム、グアーガム、ローカストビーンガム、カラギーナン、ペクチン、キサンタンガム、またはそれらの混合物からなる群から選択されるガムを含むものである、方法。
【請求項6】
請求項
1に記載の方法において、前記溶質は、塩、糖類、電解質、アルコール、またはそれらの混合物を含むものである、方法。
【請求項7】
請求項
1に記載の方法において、前記ガスは亜酸化窒素を含むものである、方法。
【請求項8】
請求項
1に記載の方法において、前記第2の容器は、缶、瓶、または樽である、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2017年5月26日に出願された米国仮特許出願第62/511,477号、および2018年5月25日に出願された米国特許出願第15/989,563号に基づく優先権の利益を主張するものであり、それらの内容は参照により本出願に組み込まれる。
【0002】
本発明は、一般的に加圧飲料に関し、特に、加圧ミルクおよびコーヒー飲料であって、開封した時に、肌理の細かい飲用泡相が液相の上に伴ってテクスチャを有する飲料(texturized beverage)/通気された飲料となるものに関する。本発明はさらに、缶入り加圧飲料を製造するシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0003】
テクスチャを有する飲料又は通気された飲料は、ストレッチミルク、スチームミルク、またはミルクフロスとも呼ばれることもあるが、多くの飲料の、特にラテやカプチーノなどの専門的に調製されたコーヒー飲料、およびスムージーなどのミルク代替飲料の一般的な成分である。本明細書で使用される「ミルク」という用語は、牛乳などの乳牛乳、またはアーモンドミルク、ココナッツミルク、豆乳などの非乳牛乳をいう。従来、テクスチャを有するミルクは、ミルクの容器にスチームワンドを挿入した後、蒸気を加えてそのミルクを温め、気泡を導入してミルクを通気し乳化させることにより製造される。テクスチャを有するミルクを製造するその他の方法としては、浸漬ブレンダーまたは泡立て器などの手持ち式デバイスで温かいミルクを通気することが挙げられるが、通常はあまり望ましくない結果をもたらすことが知られている。
【0004】
缶入りラテまたはカプチーノ飲料と称する多くの製品が市販されている。しかしながら、これらの製品は多くの欠点があり、ミルクのテクスチャがほとんどない、または非常に短い間硬く乾燥した泡が上に浮かんでいるといったことが挙げられる。例えば、乾燥した硬い泡を生成するだけの1つの技術としては、国際特許公開第WO1996/33618号に開示されており、包装に先立って大きな圧力チャンバ内で、通常は窒素酸化物(NOx)などのガスでミルクを過飽和させ、その後膨張している液体を迅速に缶や瓶の中に捕捉することに関する。この技術の結果は、かなりの量のガスが製品から逃げてしまうことで、主に溶存ガスを含有する気泡からなる厚く肌理の細かいクリーム状の泡ではなく、空気を含有した気泡からなる乾燥した硬い泡の薄層が飲料の上部に形成された小売製品をもたらすため、製品廃棄や良くない結果をもたらす。
【0005】
テクスチャを有する飲料を商業規模で製造する際の主な課題は、小売容器が開封された時に、テクスチャを有する飲料が液相と飲用泡相とに分離するようにするために、そのテクスチャを有する飲料をどのように包装するかである。テクスチャを有する飲料は一般的にかなりの圧力下で製造され、製品容器は一般的に圧力下で充填される。製造者は、テクスチャを有する飲料製品を充填機から密封機に移す間において、製品を大気圧にさらさずに、すなわち製品が受ける圧力を低下させることなく、飲料内の溶存ガスのかなりの量を失わないようにすることに問題を抱えている。小売容器が開封されたときに飲料が液相と飲用泡相とに分離するようにするために上記ガスの保持が望まれている。
【0006】
加圧飲料が大気圧にさらされると、ヘンリーの法則およびストークスの式を含むガスの法則により、次に何が起こるかが予測される。溶存ガスは、液体から流れ出し、急速に上昇する泡を形成する。その泡は、容器に蓋をするまでオーバーフローし始める。製造中、このオーバーフローは流出を引き起こし、これが機械を破壊し、また製品廃棄および液体中の溶存ガスの損失をもたらす可能性があり、その結果、費用がかかり、非効率的である。その最終製品では、密閉容器が消費のために最終的に開封されると、液体中の溶存ガスの損失により薄く乾燥した望ましくない泡がもたらされる。そのような望ましくない泡は典型的には、望ましい溶存ガスに代わって空気を含有した気泡からなるため、すぐに消散する。
【0007】
密閉容器に包装されたテクスチャを有するミルク飲料を生成する方法として、密封容器から分注されたときに、前述のような手作業または蒸気による通気を必要とせずにテクスチャを有するミルク飲料を提供する方法が存在する。具体的には、これらの方法では、容器の構造に固定された逆止弁が組み込まれ、それにより包装中にガスを導入できる。例えば、WO2016/179483を参照。前記固定された逆止弁の組み込みによって包装されたテクスチャを有するミルク飲料を生成する際の特定の問題が対処されたが、それは、潜在的に容器の構造においてソフトスポットとなる可能性があり、小売製品の保存期間に悪影響を与え得る。
【0008】
したがって、本発明は、液体飲料を小売容器に包装する方法を提供するものであり、それは、小売容器に固定式逆止弁を通過させる穴を組み込まないが、テクスチャを有する密閉小売容器に包装されたミルク飲料であって、小売環境でより長い保存期間を提供し得るものを生成するものである。
この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、以下のものがある(国際出願日以降国際段階で引用された文献及び他国に国内移行した際に引用された文献を含む)。
(先行技術文献)
(特許文献)
(特許文献1) 米国特許第6,835,402号明細書
(特許文献2) 国際公開第96/33618号
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の実施形態は、加圧液体飲料を包装する方法であって、液体飲料は、ガスと、例えば糖類またはアルコールなどの前記液体飲料の凝固点を低下させる溶質とを含むものであり、7つの工程を有する方法を提供する。第1に、前記液体と前記溶質を混合して液体混合物を生成する。第2に、前記ガスを密閉容器内の前記液体混合物に導入する。それにより当該容器内の圧力が101325Pa(1気圧)より大きくなる。第3に、液体混合物を攪拌し、それにより、前記ガスが前記液体に溶解して、飽和およびいくつかの実施形態では過飽和した液体-ガス混合物を生成する。第4に、前記液体ガス混合物を約0℃(32°F)以下に冷却して、冷却された液体-ガス混合物を生成し、一定時間、例えば最大2時間静置することができる。第5に、前記静置時間後、前記冷却された液体-ガス混合物を小売容器に移す。第6に、前記静置時間後、前記小売容器内の前記冷却された液体-ガス混合物を大気圧にさらす。第7に、前記冷却された液体-ガス混合物を前記小売容器に最終的に密封するものであり、この場合、密封後の前記小売容器内の圧力は101325Pa(1気圧)より大きい。
【0010】
本発明のその他の実施形態は、加圧液体飲料を包装する方法であって、前記加圧液体飲料は、ガスと、例えば糖類またはアルコールなどの前記液体の凝固点を下げる溶質とを含むものであり、8つの工程を有する方法を提供する。第1に、前記液体と前記溶質を混合して液体混合物を生成する。第2に、前記液体混合物を容器に充填する。第3に、前記容器を逆止弁を含む第1のキャップで密封する。第4に、前記逆止弁を通じて前記ガスを前記液体混合物に導入する。それにより当該容器内の圧力が101325Pa(1気圧)より大きくなる。第5に、前記液体混合物を攪拌して液体-ガス混合物を生成する。第6に、前記液体ガス混合物を約0℃(32°F)に冷却して、冷却された液体-ガス混合物を生成し、一定時間、例えば最大2時間静置することができる。第7に、前記第1のキャップを取り除き、それにより前記容器内の前記冷却された液体-ガス混合物を大気圧にさらす。第8に、前記冷却された液体-ガス混合物を前記容器に逆止弁を含まない第2のキャップで密封するものであり、この場合、密封後の前記容器内の圧力は101325Pa(1気圧)より大きい。
【0011】
本発明の更なる実施形態は、加圧液体飲料を包装する方法であって、前記加圧液体飲料は、ガスと、前記液体の凝固点を低下させる溶質とを含むものであり、8つの工程を有する方法を提供するものである。第1に、前記液体と前記溶質を混合して液体混合物を生成する。第2に、前記液体混合物を小売容器に充填する。第3に、前記小売容器を逆止弁を含む第1のキャップで密封する。第4に、前記逆止弁を通じて前記ガスを前記液体混合物に導入する。それにより当該小売容器内の圧力が上昇して101325Pa(1気圧)より大きくなる。第5に、前記液体混合物を攪拌して液体-ガス混合物を生成する。 第6に、前記液体ガス混合物を当該液体ガス混合物の凝固点以下に冷却して、凍結した液体-ガス混合物を生成する。第7に、前記第1のキャップを取り除き、それにより前記容器内の前記凍結した液体-ガス混合物を大気圧にさらす。第8に、前記凍結した液体-ガス混合物を前記容器に逆止弁を含まない第2のキャップで密封し、当該液体-ガス混合物の凝固点を超えるようにその温度を上昇させ、それにより前記容器内の圧力を上昇させて101325Pa(1気圧)より大きくなるようにする。
【0012】
本発明のその他の実施形態は、加圧液体飲料を包装するシステムであって、前記加圧液体は、ガスと、例えば糖類またはアルコールをなどの液体の凝固点を低下させる溶質とを含むものであり、このシステムは、ガス飽和タンク330と流体連通する材料混合タンク310を有するものであり、前記ガス飽和タンク330は少なくとも1つの熱交換機320と接触している、システムを提供する。ガス飽和タンク330は加圧充填機340と流体連通しており、当該加圧充填機340はコンベア350を介して密封機360に連結されている。この実施形態において、最終製品は以下の方法で作成される。第1に、飲用液体と液体の凝固点を低下させる溶質とを材料混合タンク310に導入して、液体混合物を生成する。その後、前記液体混合物は前記ガス飽和タンクに流れる。ガス飽和タンクにおいて、ガスを101325Pa(1気圧)を超える圧力で前記液体混合物に導入し、当該液体混合物を攪拌して気液混合物を生成する。前記ガス-液体混合物の温度を約0°C(32°F)に下げて、冷却されたガス-液体混合物を生成し、当該ガス-液体混合物を最大2時間静置する。前記冷却されたガス-液体混合物を前記充填機に流し込み、そこで101325Pa(1気圧)を超える圧力下で容器内に堆積させて充填された容器を作成する。その後、前記充填された容器はコンベアを横断し、その間に前記充填された容器が大気圧にさらされ、密封機に到達する。前記密封機は前記充填された容器を密封する。
【0013】
本発明の全ての実施形態において、前記小売容器が開封され、それによりその密封が解放されると、前記ガスは液相から流出する。これにより、前記液体飲料の体積が増加し、液相と飲用泡相とに分離する。前記液体飲料は、牛乳、コーヒー、フルーツジュース、チョコレート、アルコール、茶、またはそれらの混合物を含んでもよい。一実施形態において具体的には、前記液体は、ミルク、コーヒー、およびチョコレートの混合物を含む。前記液体はさらにガムを含んでもよい。前記ガムは、アカシアガム、グアーガム、ローカストビーンガム、カラギーナン、ペクチン、キサンタンガム、またはそれらの混合物のいずれかであってよい。ガスと共に前記液体飲料の攪拌は密閉容器内で行われるものであり、またガスの体積の増加と同時に行うことができる。ガスの体積には、亜酸化窒素または一般的に安全と認められているその他のガス(「GRASガス」)が含まれる。
【0014】
小売容器が開封されると、可溶性ガスが膨張した後、泡相が少なくとも10分間持続し得る。密閉後の小売容器内の圧力は、少なくとも101325Pa(1気圧)より大きく、137895Pa(20psi)と586054Pa(85psi)の間である。代替的に、密閉後の容器内の圧力は、137895Pa(20psi)と413685Pa(60psi)の間である。液体飲料は、密封後、ガスで完全に飽和またはほぼ完全に飽和していてよい。さらに、液体飲料が包装される最終的な容器は、缶、瓶、樽、またはその他の適切な容器とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
本発明は、添付の図面と併せて読むと以下の詳細な説明から最もよく理解される。一般的な実施では、図面の様々な特徴は縮尺通りでなくてもよいことが強調される。むしろ、様々な特徴は明確のために任意で拡大または縮小される。図面には、次の図が含まれる。
【
図1】
図1は、本発明の第1の例示的な実施形態における加圧飲料を製造する方法のフローチャートである。
【
図2】
図2は、本発明の第2の例示的な実施形態における加圧飲料を製造する方法のフローチャートである。
【
図3】
図3は、システムの機能の一実施形態についてのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の実施形態は、固定された弁または開口部を含まない密封加圧容器に包装された飲料を含む。容器が開封されると、当該容器の内圧が解放されるため、液体とガスを含有する内容物の体積が膨張し、それによって液体中で飽和したガスが膨張しうる。これにより、液体が、液相と、当該液相の上にある安定的なテクスチャを有する飲用泡相とに分離される。飲料は、ミルクまたはミルク代替品を含んでもよく、またコーヒーまたは紅茶を含んでもよい。実施形態は、上記結果を達成するためのプロセスおよびシステムをさらに含む。具体的には、それらの実施形態は、約0℃から液体ガス混合物の凝固点未満の温度を用いる。ヘンリーの法則やストークスの方程式などのガスの法則に従い、このような温度の低下は、飲料中の飽和または過飽和ガスの急速な解放によって引き起こされる泡の形成、増加、そして最終的なオーバーフローを遅くする。泡の形成と増加を遅らせることにより、達成された遅延が8秒未満であっても著しいガス損失および/またはオーバーフローの前に容器を密閉することができ、それにより、泡が容器からオーバーフローすることに関連した廃棄およびそれに起因した損傷、並びに液体飲料が最終的に消費されるときの泡形成に悪影響を及ぼす溶存ガス量の損失が回避される。泡のオーバーフローについてより長い遅延が望ましいが、わずか4秒の遅延は、著しいオーバーフローまたはガス損失の発生前に小売容器を密閉するのに必要なウィンドウを提供した。
【0017】
ここで図面を参照するにあたり、同一の参照番号は図面を含む様々な視点にわたり同一の要素を指す。
図1は、加圧飲料を調製および包装する、工程110~170を含むプロセス100を示す。これらの工程は所定の順序(すなわち、第1、第2、第3など)で列挙されているが、いくつかの工程はこの所定の順序以外で実行してもよく、また、特に明記していない限り、その他のプロセス工程を工程110~170の間に挿入してもよいことが理解されるであろう。例えば、前記方法は、工程110の前または工程110と120との間に熱交換器工程を含んでもよく、それにより、液体飲料または液体溶質混合物の温度が約0℃に低下する。
【0018】
混合タンク
プロセス100の第1の工程110では、飲料容器に飲料と当該液体の凝固点を低下させる溶質が充填される。飲料容器は、混合または貯蔵に適した任意の数の容器の1つであってよい。それはまた、密閉または非密閉、および加圧または開封することができる。
【0019】
いくつかの実施形態において、液体飲料は少なくともベース液体および任意選択的にガムを含み得る。その他の実施形態では、ガムは含まれなくてもよい。例示的な一実施形態では、ガムは、アカシアガム(アラビアガムともいう)、グアーガム(グアランともいわれる)、ローカストビーンガム(イナゴマメガムともいわれる)、ペクチン、キサンタンガム、またはそれらの混合物である。カラギーナンなどのその他のガムも適している。ガムは、約0.05重量%~約10重量%の範囲の濃度で液体飲料に添加することができる。以下により詳細に説明するように、ガムは、飲料容器が開封されたときに気泡が形成されて安定した飲用泡に成長することを可能にするポッピング抑制剤として添加される。非限定的な一実施形態において、前記ガムはさらに乳化剤として作用する。
【0020】
飲料に添加されるガムの量は、ベース液体、ならびに泡の所望の特性に依存することとなる。それ自体に粘性のあるベース液体は、同様の効果を得るために、少量のガムを必要とし、場合によってはガムを全く必要としない。
【0021】
ベース液体へのガムの添加は少なくとも3つの目的で役立つ。第一に、口当たりがより良い方法でベース液を増粘する。第二に、容器が開封されると、ガムがベース液体から出るガスを閉じ込め、気泡を形成する。一部のベース液体は、ガムを添加しなくても発泡するのに十分な粘性があるが、発泡相の持続時間はガムによって大幅に増加する。ガムはさらに、閉じ込められたガスによる広がりに耐えるより強くより厚い気泡の壁を形成することにより、気泡サイズのリミッターとして機能する。これにより、大きな気泡を有する泡よりも肌理が細かくクリーミーであると知覚されるより細かい泡がもたらされる。結果として生じる飲料がすぐに消費される状況では、その泡相は、液体飲料にガムを追加しなくても十分な時間持続し得る。
【0022】
例示的な一実施形態において、液体飲料のベース液体はミルクである。いくつかの実施形態において、「ミルク」という用語は、乳製乳および非乳製乳をいう。例えば、乳牛乳は乳タンパク質と脂肪とを含む動物乳、例えば牛乳とすることができる。その他の実施形態において、ミルクは、乳タンパク質と乳脂肪の再構成混合物であってもよい。更なる実施形態において、前記液体は、アーモンドミルク、ココナッツミルク、豆乳などの1若しくはそれ以上の非乳牛乳を含んでもよい。前記非乳牛乳は、乳牛乳と同様の脂肪およびタンパク質濃度を有する。更なるその他の実施形態では、前記液体はヨーグルトなどのその他の乳製品を含んでもよい。液体飲料で使用されるミルクは、最初は約1重量%または約2重量%(例えば、低脂肪乳)、約3.25重量%(例えば、全乳)、約10.5重量%~約18重量%(例えば、「半分と半分」)の濃度、または約18重量%より大きい(例えば、クリーム)濃度を含む任意の濃度を有する。
【0023】
非乳性液体はまた、水、コーヒー、茶、またはフルーツジュース(例えば、オレンジジュース)などの液体飲料のベース液体として適している。液体飲料は、液体の凝固点を下げる溶質、例えば甘味料(例えば、糖類、蜂蜜、人工、非糖類系甘味料など)、および人工または天然香味料など(例えば、ミント、シナモン、キャラメル、ヘーゼルナッツ、チョコレートなど)をさらに含んでもよい。 溶質は、糖類、塩、酸、ガス、ゴム、安定剤、乳化剤、香味料、防腐剤、デンプン、小麦粉、電解質、アルコール、またはそれらの混合物であってよい。非限定的な一実施形態において、溶質は液体の総重量の約0.05%~約5.0%含まれる。その他の一実施形態では、溶質は液体の総重量の約0.1%~約3.0%含まれる。その他の一実施形態では、溶質は液体の総重量の約0.3%~約1.5%含まれる。
【0024】
例示的な一実施形態において、液体飲料は、任意の適切な比率のミルクまたはミルク代替品とコーヒーの混合物である。例えば、コーヒーは、約4:1~約5:1の範囲のミルクとコーヒーの重量比で全乳と混合される。すなわち、液体飲料は、約15重量%~約25重量%のコーヒーと、約80重量%~約90重量%のミルクまたはミルク代替品とを含んでもよい。コーヒーは、これに限られないが、エスプレッソ、ドリップブリューイング、またはコールドブリューイングを含む当業者に知られた任意の適切な方法を使用して抽出することができる。好適な一実施形態において、コーヒーは、総溶存固形物の割合として測定される約7百万分率(ppm)の抽出強度で低温抽出される。
【0025】
液体飲料は、ガムが十分に溶解するまでガムとベース液体をゆっくりと混合することにより調製することができる。ベース液体とガムは、15.6°C(60°F)および101325 Pa(1気圧)で、その混合物に空気が溶けないように十分に低い速度で混合される。ベース液体が液体の混合物である場合、ガムは、第2の液体が混合物に添加される前に、第1の液体に溶解されてもよい。例えば、コーヒーと牛乳の混合物の場合、最初にガムをコーヒーに溶かすことができる。その後、ミルクをコーヒーとガムの混合物に加え、空気が当該混合物に溶解しないように再びゆっくり混合して当該ミルクを取り込む。その他の実施形態では、液体飲料は、最初にミルクとコーヒーを一緒に混合し、その後ガムを添加することを含む、その他の任意の順序で混合することができる。いくつかの実施形態では、液体飲料を超音波処理して、小売容器を充填する前または後に、ただし小売容器を密閉する前に、溶存空気を除去することができる。
【0026】
ガス飽和タンク
プロセス100の第2の工程120では、混合タンクを密閉し、あるいは液体混合物を密閉ガス飽和タンクに移して、それにより当該タンクが気密システムを形成するようにする。混合タンクとガス飽和タンクは同一のタンクでもよいことが理解されよう。例示的な一実施形態において、タンクは、タンクとポンプとを含む循環撹拌システムであり、当該システムにおいて液体飲料およびガスは、タンクに戻る前にタンクからポンプを通じて移動することができる。いったん密閉されると、ヘッドスペースにはほぼ大気圧(すなわち、海面で約14.7ポンド/平方インチ(psi))の空気が含まれることがある。その他の実施形態では、ヘッドスペースが大気圧未満の減圧を有するように、ヘッドスペースから空気を取り除いてもよい。
【0027】
ある量のガスが弁を通してガス飽和タンクに導入される。一実施形態において、ガスは非反応性であり、ガスが液体飲料の風味を変えるのを防ぐ。例示的な一実施形態において、ガスは亜酸化窒素(N2O)、窒素(N2)、二酸化炭素(CO2)またはアルゴン(Ar)である。亜酸化窒素のような非反応性ガスとは対照的に、二酸化炭素は水と反応して炭酸を形成し、飲料の風味を変え得る。したがって、その他の実施形態では、二酸化炭素を使用して、液体飲料の酸性度を高め、または風味を変えることができる。ガスは、タンクに導入されると、液体に溶解するのではなく、ヘッドスペースに自然に集まり、ヘッド圧力が101325Pa(1気圧)以上になる可能性がある。
【0028】
プロセス100の第3の工程130では、タンク内に現に密封されている液体飲料を攪拌して、当該液体飲料中のガスの一部を溶解させる。液体飲料は、タンクを攪拌することにより、またはタンク内の液体飲料のみを攪拌することにより攪拌され得る。ガスが溶解すると、当該ガスはヘッドスペースから液体飲料内に移動し、それによってヘッドスペース内の圧力が低下する。さらにガスを添加し、液体飲料がガスで完全に飽和するまで飲料容器を攪拌する。飽和度は、ヘッドスペース内の圧力を測定することで判定し得る。さらに攪拌してもヘッドスペース内の圧力が低下しない場合、それ以上液体飲料にガスを溶解させることはできない。ガスは、液体飲料を攪拌しながら連続的に、または段階的に密閉された飲料容器に添加することができ、その場合、ガスは攪拌時間の間にタンクに追加される。ガスの添加および攪拌は同時が好ましい。液体飲料がガスで完全に飽和すると、タンク内の圧力は、約137895Pa(20psi)~586054Pa(85psi)、約137895Pa(20psi)~413685Pa(60psi)、または約137895Pa(20psi)~275790Pa(40psi)の範囲である。攪拌しないと、ガスは液体飲料に溶解するのではなく、ヘッドスペースに集まることとなる。未溶存ガスは、飲料容器が開封されても液体飲料内で気泡を形成しないこととなるため、撹拌を減らす又はなくすことは泡の生成の減少をもたらす。
【0029】
液体飲料に溶解することができるガスの量は液体飲料の温度に依存するので、工程120および130は、製品が保存され提供される温度で行われ、包装中に液体飲料に溶けているガスが少なすぎたり多すぎたりするのを防止する。いくつかの実施形態において、液体飲料は、ガス処理および撹拌中、約-28.9℃(-20°F)~約4.4°C(40°F)の範囲の温度を有する。代替的に、液体飲料は、ガス処理および撹拌中、約-17.8°C(0°F)~約4.4°C(40°F)の範囲の温度を有する。その他の代替形態では、液体飲料は、ガス処理および撹拌中、約-3.9°C(25°F)~約4.4°C(40°F)の範囲の温度を有する。液体飲料は、ガス処理および攪拌中、約-3.9°C(25°F)~約0.5°C(33°F)の範囲の温度を有してもよい。例示的な一実施形態において、液体-ガス混合物は凍結されてもよい。
【0030】
いくつかの実施形態において、液体-ガス混合物を静置することができる。そのような静置は、最大約15、30、45、60、75、90、105、または120分間のどこでも起こり得る。その他の実施形態では、液体-ガス混合物は、最大約3、4、5、または6時間静置することができる。例示的な一実施形態において、液体―ガス混合物は、静置中に凍結されてもよい。そのような静置は、冷却工程の前、最中、または後に起こり得る。その他の一実施形態において、静置は、充填工程の前または後に、ただし液体―ガス混合物が大気圧へさらされる前に、起こり得る。
【0031】
熱交換器
プロセス100の第4の工程140では、液体-ガス混合物の温度を約0℃(32°F)まで低下させる。一定の圧力では、ヘンリーの法則により、温度が下がるとガスの溶解度が増大することが示されている。しかしながら、圧力が低下すると、溶解度が低下し、溶存ガスが液相から流出し始める。圧力を下げることで溶解度が下がる前に、出願人は圧力を上げることによって溶解度を増大させている。
【0032】
特定の実施形態では、グリコール熱交換器などの熱交換器320を使用して、液体の温度を低下させることができる。熱交換器320は、混合タンクとガス飽和タンク330との間、またはガス飽和タンク330と後述の加圧充填機340との間に配置され得る。
【0033】
加圧充填機
プロセス100の第5の工程150では、冷却された液体-ガス混合物を小売容器に導入する。冷却された液体-ガス混合物が溶存ガスを含んでいるよう、発泡プロセスを開始させる乱流は回避すべきである。さらに、容器を液体飲料で部分的にのみ満たし、それによりヘッドスペースが液体飲料の上に残るようにしてもよい。例示的な一実施形態において、液体飲料の体積は飲料容器の容積の約65%~約95%の範囲であり、ヘッドスペースは飲料容器の容積の残り(すなわち、前記容積の約5%~約35%)を形成する。
【0034】
小売容器は、以下でより詳細に説明するように、缶、ボトル、樽などの、密封され、ガスで加圧され、再開封される飲料を包装するのに適した任意の数の容器の1つであってよい。例示的な一実施形態において、容器は、金属(例えば、アルミニウム)缶、瓶、または樽である。ガラス製またはセラミック製のボトルが使用されてもよい。
【0035】
本発明の一実施形態において、乱流は、缶内の液体の表面とタンク内の液体の表面との間の高さの差を最小化することにより回避される。このような最小化は2つの方法のいずれかで実現でき、当該2つの方法は両方ともタンク内の表面の高さを監視する必要がある。第1に、冷却された液体-ガス混合物がタンクから流出するにつれ、当該タンクが電動式タンク昇降システムを介して持ち上げられる。第2に、冷却された液体-ガス混合物のタンクへの流れは冷却された液体―ガス混合物の充填機への流れと等しくなるように設定され、それによって安定した高さを維持することができる。採用する手法にかかわらず、タンクと容器内の液体の表面の高さの差を約5.1cm(2in)~30.5cm(12in)の間に維持することが望ましい。
【0036】
本発明のその他の一実施形態では、液体混合物は、ガス飽和タンク330を迂回し、加圧充填機340を介して容器に直接導入することができる。容器は逆止弁を含むキャップで初期的に密封することができる。当該キャップは1回限りの使用であってもよいし、または再利用可能であってもよい。次に、容器内の液体混合物にガスを導入し、液体混合物を攪拌してガス-液体混合物を生成する。次に、ガス-液体混合物の温度を約0℃(32°F)に下げて、溶存ガスをスリープ状態にする。ガスの導入は、液体混合物の攪拌または冷却と実質的に同時に起こり得る。さらに、実質的に同時に、ガスを液体混合物に導入し、混合物を撹拌し、ガス-液体混合物の温度を約0℃(32°F)まで低下させてもよい。
【0037】
更なる非限定的な実施形態では、ガス-液体混合物の温度をガス-液体混合物の凝固点未満に低下させる。ガス-液体混合物が凍結している間に、逆止弁を含むキャップを取り外し、標準のキャップと交換してもよい。
【0038】
逆止弁を有する再利用可能なキャップの使用により、容器を密封した後に当該容器にガスを導入できるように容器を適合させることが可能になる。例示的な一実施形態において、逆止弁はキャップの頂部に組み込まれている。しかしながら、その他の実施形態は、その他の適切な場所、例えばキャップの側面に逆止弁が配置されているものを含み得る。逆止弁は、例えば透過性膜とすることができ、これを介してシリンジを第1容器の内部に導入可能であるが、これはガスまたは液体を第1容器から出さない。逆止弁はFDA承認のガス処理弁とすることができる。その他の実施形態では、任意のその他の逆止弁を使用し得る。
【0039】
コンベア
プロセス100の第6の工程160では、冷却されたガス-液体混合物を含む小売容器が充填機から密封機に送られる。コンベア上および密封機内において容器が受ける圧力は大気圧まで低下する。本発明の一実施形態において、コンベアは約1.2m(4ft)の長さである。そのような実施形態では、容器を約2秒でコンベア長さを横断させる。容器が密閉されていない場合、この時間に液体-ガス混合物に溶解したガスが溶液から出てきて泡を形成し始め、それが最終的に容器からオーバーフローすることとなる。
【0040】
密封機
プロセス100の第7の工程170では、液体-ガス混合物を収容している容器が圧力が逃げないように密封される。容器が密封機に到達すると、ほぼ直ちに密閉される。密閉されると、大気圧への圧力低下の結果として放出されたガスは、特定の量が液体-ガス混合物に溶解して戻るため平衡となり、それによって液体-ガス混合物は密閉容器の開封時に美味しい液体と泡とに分離する機能を維持する。
【0041】
容器が初期的に逆止弁を含むキャップで密封されるその他の実施形態では、逆止弁を含むキャップが取り外され、逆止弁を含まない新しいキャップが容器を密封するのに使用される。密閉されると、大気圧への圧力低下の結果として放出されたガスは、特定の量が液体ガス混合物に溶解して戻るため平衡となり、それによって液体-ガス混合物は密閉容器の開封時に美味しい液体と泡とに分離する機能を維持する。逆止弁を含むキャップはその後、滅菌して再利用することができる。
【0042】
密閉プロセス中、追加のガスおよび/または飲料製品が容器に導入されてもよい。いくつかの実施形態において、飲料が減圧されて大気圧にさらされた後に(すなわち、密封する前に)、追加のガスが飲料に導入される。これらのガスは、固体、液体、または気体の形で導入することができる。例えば、一実施形態において、密封前に液体窒素の滴が飲料に導入される。その他の実施形態では、密封前にドライアイスを飲料に導入することができる。
【0043】
例
以下の3つの実験では、様々な飲料の凝固点およびガス安定性が試験された。
【0044】
実験1-溶質が凝固点に与える影響
第1セットの実験では、3つの異なる組成物の凝固点が調査された。第1の組成物はラ・コロンブ・オリジナル・ドラフト・ラテであった。第2および第3の組成物は、異なる溶質(糖類とアルコール)を組成物1に添加した。実験中、各調製物を慎重に計量し、弁を備えた透明な容器に注ぎ入れた。次に、容器にガスを入れ、飽和が生じるまで45psiで亜酸化窒素とともに振盪した。次に、ガス-液体混合物を冷凍庫で冷却した。最後に、調製物が凍結し始めたときに、レーザーガン式温度計を用いて温度を記録した。第1セットの実験の結果を以下の表1に示す。
【表1】
【0045】
実験2-温度および静置時間がガス保持に与える影響
第2セットの実験では、3つの異なる組成物におけるガス保持への温度および静置の影響が調査された。基本的な操作としては、第1に組成物を調製すること、充填機に接続された大規模生産用容器とみなし得る第1の8液量オンス容器に45PSIでガス処理することが含まれていた。次に、これら2つのパラメータの効果を試験するために、容器(および組成物)を様々な温度および静置条件下に置いた。具体的には、容器を開封して組成物を大気圧にさらした。生産用充填機によって生じる攪拌をシミュレートするため、組成物を第1の容器から、弁を有さない第2の8液量オンス容器に注ぎ入れた。その後、第2の容器を密閉した。大気圧へさらすことによるガス損失を試験するために、第2の容器を消費温度(45°F)に達するまで静置し、その時点で容器を開封しビーカーに注ぎ入れた。各組成物から得られた泡の量は設定した間隔でミリリットル単位で測定した。以下の表2にそれを列挙する。
【表2】
【0046】
上記に見られるように、温度低下および静置は、ガス-液体混合物をスリープ状態にし、それにより、容器の充填と密閉の間、より多くのガスが保持される。
【0047】
実験3-温度および静置時間がスイッチ・キャップ・システムに与える影響
第3セットの実験では、スイッチ・キャップ・システムを使用したオリジナル・ドラフト・ラテ(組成物1)におけるガス保持への温度および静置の影響が調査された。基本的な操作としては、第1に組成物を調製すること、第1の12液量オンス容器に45PSIでガス処理することが含まれていた。容器を90分間静置し、その温度を0.6°C(33°F)に下げる。キャップを取り外し、液体を大気圧にさらす。その後、弁のない標準キャップで容器を密閉する。大気圧へさらすことによるガス損失を試験するために、容器が消費温度(45°F)に達するまで当該容器を静置し、その時点で容器を開封しビーカーに注ぎ入れた。各組成物から得られた泡の量は、設定した間隔でミリリットル単位で測定した。以下の表3にそれを列挙する。
【表3】
【0048】
特定の実施形態を参照して例示および説明してきたが、本発明は、その示した詳細に限定されることを意図したものではない。むしろ、本発明の趣旨から逸脱することなく、特許請求の範囲およびその均等物の範囲内で前記詳細について様々な修正をすることができるであろう。また、上記で開示した様々なデバイスを使用する方法の工程は特定の順序に限定されるものではないことが明確に意図される。