(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-21
(45)【発行日】2023-01-04
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/0631 20230101AFI20221222BHJP
G06Q 10/105 20230101ALI20221222BHJP
【FI】
G06Q10/06 302
G06Q10/10 320
(21)【出願番号】P 2020031480
(22)【出願日】2020-02-27
【審査請求日】2021-12-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000208891
【氏名又は名称】KDDI株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100166006
【氏名又は名称】泉 通博
(74)【代理人】
【識別番号】100154070
【氏名又は名称】久恒 京範
(74)【代理人】
【識別番号】100153280
【氏名又は名称】寺川 賢祐
(72)【発明者】
【氏名】馬田 一郎
【審査官】宮地 匡人
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-061606(JP,A)
【文献】特開2007-042059(JP,A)
【文献】特開2007-122144(JP,A)
【文献】特開2001-282965(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のユーザそれぞれを特定するためのユーザ識別子と、各ユーザが参加したことがあるグループにおいて実施されたタスクの種類を示すタスク識別子と、前記グループを構成する参加者の数と、前記ユーザのインタラクションの特徴を表す特徴ベクトルと、を紐づけたユーザデータベースを格納するユーザ情報記憶部と、
複数のグループそれぞれを特定するためのグループ識別子と、各グループにおいて実施されたタスクの種類を示すタスク識別子と、各グループにおいて実施されたタスクの成否を示す成否情報と、各グループを構成する参加ユーザの数と、前記参加ユーザそれぞれの前記特徴ベクトルと、を紐づけたグループデータベースを格納するグループ情報記憶部と、
人員を募集するグループである募集グループを構成する参加ユーザの数と、前記募集グループが実施するタスクの種類を示すタスク識別子と、前記募集グループを構成する参加ユーザそれぞれの前記特徴ベクトルと、を取得する募集グループ情報取得部と、
前記募集グループの参加者の数及び前記募集グループのタスク識別子に基づいて、前記ユーザデータベースに格納されているユーザの中から、前記募集グループに参加させるユーザの候補となる1以上の候補ユーザを抽出する候補ユーザ抽出部と、
前記グループデータベースに格納されているグループのうち前記成否情報が成功を示すグループの中から、前記募集グループの参加者の数及び前記募集グループのタスク識別子に基づいて、1以上の参照グループを抽出する参照グループ抽出部と、
前記募集グループを構成する参加ユーザそれぞれの前記特徴ベクトルと、前記1以上の候補ユーザのそれぞれの前記特徴ベクトルとを並べて構成される1以上の第1統合ベクトルと、前記1以上の参照グループを構成する参加ユーザそれぞれの前記特徴ベクトルを並べて構成される1以上の第2統合ベクトルとの類似性を示す指標を、前記1以上の第1統合ベクトルと前記1以上の第2統合ベクトルとの組み合わせ毎に算出する類似度算出部と、
前記類似度算出部が算出した1以上の指標のうち、最も類似することを示す指標の算出に用いられた第1統合ベクトルを構成する前記特徴ベクトルに対応する候補ユーザを、前記募集グループに参加させるユーザとして特定するユーザ特定部と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記候補ユーザ抽出部は、前記ユーザデータベースに格納されているユーザの中から、前記募集グループのタスクと参加者の数とが同一のグループに参加したことがあるユーザを前記候補ユーザとして抽出する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記参照グループ抽出部は、前記グループデータベースに格納されているグループのうち前記成否情報が成功を示すグループの中から、前記募集グループのタスク識別子と参加者の数とが一致するグループを前記参照グループとして抽出する、
請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記類似度算出部は、前記募集グループを構成する参加ユーザそれぞれの前記特徴ベクトルのノルムと前記候補ユーザのノルムとを算出し、前記ノルムの大きさの順に前記特徴ベクトルの要素を並べたベクトルを前記第1統合ベクトルとして作成する、
請求項1から3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記類似度算出部は、前記参照グループを構成する参加ユーザそれぞれの前記特徴ベクトルのノルムを算出し、前記ノルムの大きさの順に前記特徴ベクトルの要素を並べたベクトルを前記第2統合ベクトルとして作成する、
請求項1から4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
プロセッサが、
複数のユーザそれぞれを特定するためのユーザ識別子と、各ユーザが参加したことがあるグループにおいて実施されたタスクの種類を示すタスク識別子と、前記グループを構成する参加者の数と、前記ユーザのインタラクションの特徴を表す特徴ベクトルと、を紐づけたユーザデータベースをユーザ情報記憶部から読み出して取得するステップと、
複数のグループそれぞれを特定するためのグループ識別子と、各グループにおいて実施されたタスクの種類を示すタスク識別子と、各グループにおいて実施されたタスクの成否を示す成否情報と、各グループを構成する参加ユーザの数と、前記参加ユーザそれぞれの前記特徴ベクトルと、を紐づけたグループデータベースをグループ情報記憶部から読み出して取得するステップと、
人員を募集するグループである募集グループを構成する参加ユーザの数と、前記募集グループが実施するタスクの種類を示すタスク識別子と、前記募集グループを構成する参加ユーザそれぞれの前記特徴ベクトルと、を取得するステップと、
前記募集グループの参加者の数及び前記募集グループのタスク識別子に基づいて、前記ユーザデータベースに格納されているユーザの中から、前記募集グループに参加させるユーザの候補となる1以上の候補ユーザを抽出するステップと、
前記グループデータベースに格納されているグループのうち前記成否情報が成功を示すグループの中から、前記募集グループの参加者の数及び前記募集グループのタスク識別子に基づいて、1以上の参照グループを抽出するステップと、
前記募集グループを構成する参加ユーザそれぞれの前記特徴ベクトルと、前記1以上の候補ユーザのそれぞれの前記特徴ベクトルとを並べて構成される1以上の第1統合ベクトルを算出するステップと、
前記1以上の参照グループを構成する参加ユーザそれぞれの前記特徴ベクトルを並べて構成される1以上の第2統合ベクトルを算出するステップと、
前記第1統合ベクトルと前記第2統合ベクトルとの類似性を示す指標を、前記1以上の第1統合ベクトルと前記1以上の第2統合ベクトルとの組み合わせ毎に算出するステップと、
算出した前記1以上の指標のうち、最も類似することを示す指標の算出に用いられた第1統合ベクトルを構成する前記特徴ベクトルに対応する候補ユーザを、前記募集グループに参加させるユーザとして特定するステップと、
を実行する情報処理方法。
【請求項7】
コンピュータに、
複数のユーザそれぞれを特定するためのユーザ識別子と、各ユーザが参加したことがあるグループにおいて実施されたタスクの種類を示すタスク識別子と、前記グループを構成する参加者の数と、前記ユーザのインタラクションの特徴を表す特徴ベクトルと、を紐づけたユーザデータベースをユーザ情報記憶部から読み出して取得する機能と、
複数のグループそれぞれを特定するためのグループ識別子と、各グループにおいて実施されたタスクの種類を示すタスク識別子と、各グループにおいて実施されたタスクの成否を示す成否情報と、各グループを構成する参加ユーザの数と、前記参加ユーザそれぞれの前記特徴ベクトルと、を紐づけたグループデータベースをグループ情報記憶部から読み出して取得する機能と、
人員を募集するグループである募集グループを構成する参加ユーザの数と、前記募集グループが実施するタスクの種類を示すタスク識別子と、前記募集グループを構成する参加ユーザそれぞれの前記特徴ベクトルと、を取得する機能と、
前記募集グループの参加者の数及び前記募集グループのタスク識別子に基づいて、前記ユーザデータベースに格納されているユーザの中から、前記募集グループに参加させるユーザの候補となる1以上の候補ユーザを抽出する機能と、
前記グループデータベースに格納されているグループのうち前記成否情報が成功を示すグループの中から、前記募集グループの参加者の数及び前記募集グループのタスク識別子に基づいて、1以上の参照グループを抽出する機能と、
前記募集グループを構成する参加ユーザそれぞれの前記特徴ベクトルと、前記1以上の候補ユーザのそれぞれの前記特徴ベクトルとを並べて構成される1以上の第1統合ベクトルを算出する機能と、
前記1以上の参照グループを構成する参加ユーザそれぞれの前記特徴ベクトルを並べて構成される1以上の第2統合ベクトルを算出する機能と、
前記第1統合ベクトルと前記第2統合ベクトルとの類似性を示す指標を、前記1以上の第1統合ベクトルと前記1以上の第2統合ベクトルとの組み合わせ毎に算出する機能と、
算出した前記1以上の指標のうち、最も類似することを示す指標の算出に用いられた第1統合ベクトルを構成する前記特徴ベクトルに対応する候補ユーザを、前記募集グループに参加させるユーザとして特定する機能と、
を実現させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
複数のメンバーから構成されるグループにとって、適切な人材をメンバーとして加えることは、その活動を成功させる鍵となる。また、新たにグループのメンバーとなる参加者にとっても、自身がグループにマッチする人材かどうかは重要な問題である。非特許文献1には、グループ参加者間での相互影響の様態がグループのサイズに影響されることが示されており、インタラクションの文脈毎に個人の行動が変化する可能性の一つが開示されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【文献】Nicolas Fay, Simon Garrod, Jean Carletta, (2000). Group discussion as interactive dialogue or as serial monologue: the influence of group size, Psychological Science, Volume: 11 issue: 6, 481-486.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来、各参加者の知識、技能、職場やボランティア団体などの所属歴と経験した役職、あるいは適性検査やアンケート調査などで得られた性格傾向指標などに基づき、参加者の特性を推定し、グループが組織されることが一般的であった。しかしながら、グループでの各参加者の役割を推定する上で、グループ内での各参加者のインタラクション行動履歴情報は極めて重要と考えられるにもかかわらず、これまでインタラクション行動データを用いた推定手法は確立されておらず、参加者とグループのマッチング精度を高めることには限界があった。
【0005】
本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、参加者とグループのマッチング精度を高めるための技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様は、情報処理装置である。この装置は複数のユーザそれぞれを特定するためのユーザ識別子と、各ユーザが参加したことがあるグループにおいて実施されたタスクの種類を示すタスク識別子と、前記グループを構成する参加者の数と、前記ユーザのインタラクションの特徴を表す特徴ベクトルと、を紐づけたユーザデータベースを格納するユーザ情報記憶部と、複数のグループそれぞれを特定するためのグループ識別子と、各グループにおいて実施されたタスクの種類を示すタスク識別子と、各グループにおいて実施されたタスクの成否を示す成否情報と、各グループを構成する参加ユーザの数と、前記参加ユーザそれぞれの前記特徴ベクトルと、を紐づけたグループデータベースを格納するグループ情報記憶部と、人員を募集するグループである募集グループを構成する参加ユーザの数と、前記募集グループが実施するタスクの種類を示すタスク識別子と、前記募集グループを構成する参加ユーザそれぞれの前記特徴ベクトルと、を取得する募集グループ情報取得部と、前記募集グループの参加者の数及び前記募集グループのタスク識別子に基づいて、前記ユーザデータベースに格納されているユーザの中から、前記募集グループに参加させるユーザの候補となる1以上の候補ユーザを抽出する候補ユーザ抽出部と、前記グループデータベースに格納されているグループのうち前記成否情報が成功を示すグループの中から、前記募集グループの参加者の数及び前記募集グループのタスク識別子に基づいて、1以上の参照グループを抽出する参照グループ抽出部と、前記募集グループを構成する参加ユーザそれぞれの前記特徴ベクトルと、前記1以上の候補ユーザのそれぞれの前記特徴ベクトルとを並べて構成される1以上の第1統合ベクトルと、前記1以上の参照グループを構成する参加ユーザそれぞれの前記特徴ベクトルを並べて構成される1以上の第2統合ベクトルとの類似性を示す指標を、前記1以上の第1統合ベクトルと前記1以上の第2統合ベクトルとの組み合わせ毎に算出する類似度算出部と、前記類似度算出部が算出した1以上の指標のうち、最も類似することを示す指標の算出に用いられた第1統合ベクトルを構成する前記特徴ベクトルに対応する候補ユーザを、前記募集グループに参加させるユーザとして特定するユーザ特定部と、を備える。
【0007】
前記候補ユーザ抽出部は、前記ユーザデータベースに格納されているユーザの中から、前記募集グループのタスクと参加者の数とが同一のグループに参加したことがあるユーザを前記候補ユーザとして抽出してもよい。
【0008】
前記参照グループ抽出部は、前記グループデータベースに格納されているグループのうち前記成否情報が成功を示すグループの中から、前記募集グループのタスク識別子と参加者の数とが一致するグループを前記参照グループとして抽出してもよい。
【0009】
前記類似度算出部は、前記募集グループを構成する参加ユーザそれぞれの前記特徴ベクトルのノルムと前記候補ユーザのノルムとを算出し、前記ノルムの大きさの順に前記特徴ベクトルの要素を並べたベクトルを前記第1統合ベクトルとして作成してもよい。
【0010】
前記類似度算出部は、前記参照グループを構成する参加ユーザそれぞれの前記特徴ベクトルのノルムを算出し、前記ノルムの大きさの順に前記特徴ベクトルの要素を並べたベクトルを前記第2統合ベクトルとして作成してもよい。
【0011】
本発明の第2の態様は、情報処理方法である。この方法において、プロセッサが、複数のユーザそれぞれを特定するためのユーザ識別子と、各ユーザが参加したことがあるグループにおいて実施されたタスクの種類を示すタスク識別子と、前記グループを構成する参加者の数と、前記ユーザのインタラクションの特徴を表す特徴ベクトルと、を紐づけたユーザデータベースをユーザ情報記憶部から読み出して取得するステップと、複数のグループそれぞれを特定するためのグループ識別子と、各グループにおいて実施されたタスクの種類を示すタスク識別子と、各グループにおいて実施されたタスクの成否を示す成否情報と、各グループを構成する参加ユーザの数と、前記参加ユーザそれぞれの前記特徴ベクトルと、を紐づけたグループデータベースをグループ情報記憶部から読み出して取得するステップと、人員を募集するグループである募集グループを構成する参加ユーザの数と、前記募集グループが実施するタスクの種類を示すタスク識別子と、前記募集グループを構成する参加ユーザそれぞれの前記特徴ベクトルと、を取得するステップと、前記募集グループの参加者の数及び前記募集グループのタスク識別子に基づいて、前記ユーザデータベースに格納されているユーザの中から、前記募集グループに参加させるユーザの候補となる1以上の候補ユーザを抽出するステップと、前記グループデータベースに格納されているグループのうち前記成否情報が成功を示すグループの中から、前記募集グループの参加者の数及び前記募集グループのタスク識別子に基づいて、1以上の参照グループを抽出するステップと、前記募集グループを構成する参加ユーザそれぞれの前記特徴ベクトルと、前記1以上の候補ユーザのそれぞれの前記特徴ベクトルとを並べて構成される1以上の第1統合ベクトルを算出するステップと、前記1以上の参照グループを構成する参加ユーザそれぞれの前記特徴ベクトルを並べて構成される1以上の第2統合ベクトルを算出するステップと、前記第1統合ベクトルと前記第2統合ベクトルとの類似性を示す指標を、前記1以上の第1統合ベクトルと前記1以上の第2統合ベクトルとの組み合わせ毎に算出するステップと、算出した前記1以上の指標のうち、最も類似することを示す指標の算出に用いられた第1統合ベクトルを構成する前記特徴ベクトルに対応する候補ユーザを、前記募集グループに参加させるユーザとして特定するステップと、を実行する。
【0012】
本発明の第3の態様は、プログラムである。このプログラムは、コンピュータに、複数のユーザそれぞれを特定するためのユーザ識別子と、各ユーザが参加したことがあるグループにおいて実施されたタスクの種類を示すタスク識別子と、前記グループを構成する参加者の数と、前記ユーザのインタラクションの特徴を表す特徴ベクトルと、を紐づけたユーザデータベースをユーザ情報記憶部から読み出して取得する機能と、複数のグループそれぞれを特定するためのグループ識別子と、各グループにおいて実施されたタスクの種類を示すタスク識別子と、各グループにおいて実施されたタスクの成否を示す成否情報と、各グループを構成する参加ユーザの数と、前記参加ユーザそれぞれの前記特徴ベクトルと、を紐づけたグループデータベースをグループ情報記憶部から読み出して取得する機能と、人員を募集するグループである募集グループを構成する参加ユーザの数と、前記募集グループが実施するタスクの種類を示すタスク識別子と、前記募集グループを構成する参加ユーザそれぞれの前記特徴ベクトルと、を取得する機能と、前記募集グループの参加者の数及び前記募集グループのタスク識別子に基づいて、前記ユーザデータベースに格納されているユーザの中から、前記募集グループに参加させるユーザの候補となる1以上の候補ユーザを抽出する機能と、前記グループデータベースに格納されているグループのうち前記成否情報が成功を示すグループの中から、前記募集グループの参加者の数及び前記募集グループのタスク識別子に基づいて、1以上の参照グループを抽出する機能と、前記募集グループを構成する参加ユーザそれぞれの前記特徴ベクトルと、前記1以上の候補ユーザのそれぞれの前記特徴ベクトルとを並べて構成される1以上の第1統合ベクトルを算出する機能と、前記1以上の参照グループを構成する参加ユーザそれぞれの前記特徴ベクトルを並べて構成される1以上の第2統合ベクトルを算出する機能と、前記第1統合ベクトルと前記第2統合ベクトルとの類似性を示す指標を、前記1以上の第1統合ベクトルと前記1以上の第2統合ベクトルとの組み合わせ毎に算出する機能と、算出した前記1以上の指標のうち、最も類似することを示す指標の算出に用いられた第1統合ベクトルを構成する前記特徴ベクトルに対応する候補ユーザを、前記募集グループに参加させるユーザとして特定する機能と、を実現させる。
【0013】
このプログラムを提供するため、あるいはプログラムの一部をアップデートするために、このプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体が提供されてもよく、また、このプログラムが通信回線で伝送されてもよい。
【0014】
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせ、本発明の表現を方法、装置、システム、コンピュータプログラム、データ構造、記録媒体などの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、参加者とグループのマッチング精度を高めるための技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】実施の形態に係る人員補充の流れの概要を模式的に示す図である。
【
図2】実施の形態に係る情報処理装置の機能構成を模式的に示す図である。
【
図3】実施の形態に係るユーザデータベースのデータ構造を模式的に示す図である。
【
図4】実施の形態に係るグループデータベースのデータ構造を模式的に示す図である。
【
図5】実施の形態に係る類似度算出部による統合特徴ベクトルの算出の過程を示す模式図である。
【
図6】実施の形態に係る情報処理装置が実行する情報処理の流れを説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
<実施の形態の概要>
実施の形態の概要を述べる。実施の形態に係る情報処理装置は、グループの参加メンバーに欠員が生じたとき、人員補充の候補となる複数のユーザの中から、人員補充を望むグループに参加した場合にそのグループのタスクが成功する蓋然性が高いユーザを選択する。このため、情報処理装置は、複数のグループに関する情報を格納するグループデータベースと、複数のユーザに関する情報を格納するユーザデータベースとにアクセスすることができる。実施の形態に係る情報処理装置は、これらのデータベースに格納されている情報を参照することにより、複数の候補ユーザの中から、人員補充を望むグループにマッチするユーザを選択する。
【0018】
図1は、実施の形態に係る人員補充の流れの概要を模式的に示す図である。以下、
図1を参照しながら人員補充の流れの概要を(1)から(7)の順に説明するが、その番号は
図1における(1)から(7)と対応する。
【0019】
(1)6人の参加者から構成されていた募集グループは、人員のため1人の人員を募集している。情報処理装置は、募集グループを構成する参加ユーザの数と、募集グループが実施するタスクの種類を示すタスク識別子と、募集グループを構成する参加ユーザそれぞれの特徴ベクトルとをグループデータベースから取得する。
【0020】
(2)情報処理装置は、募集グループの参加者の数及び募集グループのタスク識別子に基づいて、ユーザデータベースを参照する。
(3)情報処理装置は、ユーザデータベースに格納されているユーザの中から、募集グループに参加させるユーザの候補となる1以上の候補ユーザを抽出する。
【0021】
(4)情報処理装置は、グループデータベースに格納されているグループのうち、グループが実施したタスクの成否情報が成功を示すグループの中から、候補ユーザを絞り込むために参照する1以上の参照グループを抽出する。
【0022】
(5)情報処理装置は、複数の候補ユーザを順に募集グループに補充した場合に、候補ユーザの特報ベクトルと、募集グループに残っているメンバーの特徴ベクトルとから、募集グループ全体としての特徴を示す統合特徴ベクトルを作成する。ここで、ユーザの「特徴ベクトル」は、グループにおける当該ユーザのコミュニケーションの傾向を示す情報である。また、統合特徴ベクトルは、グループ全体としてのコミュニケーションの傾向を示す情報である。特徴ベクトル及び統合特徴ベクトルの詳細は後述する。
【0023】
(6)情報処理装置は、統合特徴ベクトルと、各参照グループの参加メンバーそれぞれの特徴ベクトルから生成した統合特徴ベクトルとの類似度を算出する。
(7)情報処理装置は、候補ユーザを補充した場合に、各参照ベクトルの統合ベクトルと最も類似する統合特徴ベクトルが生成された候補ユーザを、募集グループに補充する候補ユーザとして選択する。
【0024】
一般に、グループがあるタスクを成功させるためには、グループのメンバー間でのコミュニケーションが重要となる。実施の形態に係る情報処理装置は、募集グループに候補ユーザを補充したときに、グループ全体のコミュニケーションの傾向が、過去にタスクが成功したグループのコミュニケーションの傾向と最も似る候補ユーザを選択する。これにより、実施の形態に係る情報処理装置は、参加者とグループのマッチング精度を高めることができる。
【0025】
<実施の形態に係る情報処理装置の機能構成>
図2は、実施の形態に係る情報処理装置1の機能構成を模式的に示す図である。情報処理装置1は、記憶部2と制御部3とを備える。
図2において、矢印は主なデータの流れを示しており、
図2に示していないデータの流れがあってもよい。
図2において、各機能ブロックはハードウェア(装置)単位の構成ではなく、機能単位の構成を示している。そのため、
図2に示す機能ブロックは単一の装置内に実装されてもよく、あるいは複数の装置内に分かれて実装されてもよい。機能ブロック間のデータの授受は、データバス、ネットワーク、可搬記憶媒体等、任意の手段を介して行われてもよい。
【0026】
記憶部2は、情報処理装置1を実現するコンピュータのBIOS(Basic Input Output System)等を格納するROM(Read Only Memory)や情報処理装置1の作業領域となるRAM(Random Access Memory)、OS(Operating System)やアプリケーションプログラム、当該アプリケーションプログラムの実行時に参照されるユーザ情報記憶部20及びグループ情報記憶部21等の種々の情報を格納するHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等の大容量記憶装置である。
【0027】
制御部3は、情報処理装置1のCPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)等のプロセッサであり、記憶部2に記憶されたプログラムを実行することによって募集グループ情報取得部30、候補ユーザ抽出部31、参照グループ抽出部32、類似度算出部33、及びユーザ特定部34として機能する。
【0028】
なお、
図2は、情報処理装置1が単一の装置で構成されている場合の例を示している。しかしながら、情報処理装置1は、例えばクラウドコンピューティングシステムのように複数のプロセッサやメモリ等の計算リソースによって実現されてもよい。この場合、制御部3を構成する各部は、複数の異なるプロセッサの中の少なくともいずれかのプロセッサがプログラムを実行することによって実現される。
【0029】
ユーザ情報記憶部20は、複数のユーザそれぞれを特定するためのユーザ識別子と、各ユーザが参加したことがあるグループにおいて実施されたタスクの種類を示すタスク識別子と、グループを構成する参加者の数と、各ユーザのインタラクションの特徴を表す特徴ベクトルと、を紐づけたユーザデータベースを格納する。
【0030】
図3は、実施の形態に係るユーザデータベースのデータ構造を模式的に示す図である。具体的には、
図3は、ユーザ識別子がUID0001であるユーザに関する情報が示されている。ユーザ識別子がUID0001であるユーザは、少なくとも、グループ識別子がGID0001、GID0033、及びGIDabcdであるグループに所属したことがある。グループ識別子がGID0001のグループは、タスク識別子が「2」で示される種類のタスクを過去に実施し、そのタスクは成功したことを示している。
【0031】
また、グループ識別子がGID0001のグループは4人のメンバーが参加しており、ユーザ識別子がUID0001であるユーザがそのグループに参加したときの特徴ベクトルは(f00011,f00012,f00013)である。
図3に示すように、特徴ベクトルは3つの成分を持つベクトルであり、各成分は、それぞれグループ活動時におけるユーザの単位時間あたりの発話量、単位時間あたりのユーザによる他のメンバーに対する注視量、及び、単位時間あたりの他のメンバーから受けている注視量を示している。
【0032】
なお、図示はしないが、特徴ベクトルの要素として上記に挙げた3つ以外にも、単位時間あたりの発話時間、単位時間あたりの発話頻度、平均発話長、平均発話音量、平均発話ピッチ、発話音量の標準偏差、発話ピッチの標準偏差、単位時間あたりの頷き頻度、単位時間あたりの平均動作量(モーションキャプチャー装置によるデータ、オプティカルフローの変化量などにより観測し、ユーザ毎に標準化したもの)を含んでもよい。
【0033】
グループ情報記憶部21は、複数のグループそれぞれを特定するためのグループ識別子と、各グループにおいて実施されたタスクの種類を示すタスク識別子と、各グループにおいて実施されたタスクの成否を示す成否情報と、各グループを構成する参加ユーザの数と、参加ユーザそれぞれの特徴ベクトルとを紐づけたグループデータベースを格納する。
【0034】
図4は、実施の形態に係るグループデータベースのデータ構造を模式的に示す図である。
図4に示すように、実施の形態に係るグループデータベースは、各グループを特定するためのグループ識別子毎に、そのグループが実施したタスクの種類を示すタスク識別子、タスクの成否、及びグループを構成する参加ユーザの数(参加人数)を格納している。
図4に示すグループデータベースの例では、グループ識別子がGID0001のグループの参加人数は4人であり、4人のユーザそれぞれを特定するためのユーザ識別子と、各ユーザの特徴ベクトルも格納している。例えば、グループ識別子がGID0001に参加したユーザ(ユーザ識別子はUID0001)のそのグループにおける特徴ベクトルは、(f11,f12,f13)である。
【0035】
図2の説明に戻る。募集グループ情報取得部30は、人員を募集するグループである募集グループを構成する参加ユーザの数と、募集グループが実施するタスクの種類を示すタスク識別子と、募集グループを構成する参加ユーザそれぞれの特徴ベクトルと、を取得する。候補ユーザ抽出部31は、募集グループの参加者の数及び募集グループのタスク識別子に基づいて、ユーザデータベースに格納されているユーザの中から、募集グループに参加させるユーザの候補となる1以上の候補ユーザを抽出する。
【0036】
具体的には、候補ユーザ抽出部31は、ユーザデータベースを参照することにより、ユーザデータベースに格納されているユーザの中から、募集グループのタスクと参加者の数とが同一のグループに参加したことがあるユーザを候補ユーザとして抽出する。これにより、候補ユーザ抽出部31は、募集クループと同種のタスクを実施した同じ規模のグループに属したことがあるユーザを候補ユーザとして抽出することができる。
【0037】
参照グループ抽出部32は、グループデータベースに格納されているグループのうち、成否情報が成功を示すグループの中から、募集グループの参加者の数及び募集グループのタスク識別子に基づいて、1以上の参照グループを抽出する。具体的には、参照グループ抽出部32は、グループデータベースを参照することにより、グループデータベースに格納されているグループのうち成否情報が成功を示すグループの中から、募集グループのタスクと参加者の数とが一致するグループを参照グループとして抽出する。これにより、参照グループ抽出部32は、募集グループのタスクと同種のタスクが成功したことがあるグループであり、かつ募集グループと同様の規模のグループを抽出することができる。
【0038】
類似度算出部33は、まず、募集グループを構成する参加ユーザそれぞれの特徴ベクトルと、1以上の候補ユーザのそれぞれの特徴ベクトルとを並べて構成される1以上の第1統合ベクトルを生成する。続いて、類似度算出部33は、1以上の参照グループを構成する参加ユーザそれぞれの特徴ベクトルを並べて構成される1以上の第2統合ベクトルを生成する。類似度算出部33は、第1統合ベクトルと第2統合ベクトルとの類似性を示す指標を、1以上の第1統合ベクトルと1以上の第2統合ベクトルとの組み合わせ毎に算出する。類似度算出部33は、例えば第1統合ベクトルと第2統合ベクトルとのユークリッド距離やコサイン類似度を、両者の類似性を示す指標とする。なお、統合特徴ベクトルの生成方法の詳細は後述する。
【0039】
ユーザ特定部34は、類似度算出部33が算出した1以上の指標のうち、最も類似することを示す指標の算出に用いられた第1統合ベクトルを構成する特徴ベクトルに対応する候補ユーザを、募集グループに参加させるユーザとして特定する。すなわち、ユーザ特定部34は、募集グループに候補ユーザを参加させた場合に、そのときの統合特徴ベクトルが、過去にタスクに成功している参照グループの統合ベクトルと最も類似する候補ユーザを特定する。これにより、ユーザ特定部34は、コミュニケーションの傾向の観点から、募集グループに最もマッチするユーザを特定することができる。
【0040】
[統合特徴ベクトルの生成方法]
続いて、統合特徴ベクトルの生成方法について説明する。第1統合ベクトルと第2統合ベクトルとはともに、複数の特徴ベクトルを並べて生成された一つのベクトルである。実施の形態に係る類似度算出部33は、統合特徴ベクトルの生成に用いる各特徴ベクトルのノルムを算出し、ノルムの大きさに基づいて各特徴ベクトルを並べる。ここで、類似度算出部33が算出するノルムはいずれのノルムでもよいが、例えば2ノルムである。
【0041】
(第1統合ベクトル)
類似度算出部33は、まず、募集グループを構成する参加ユーザそれぞれの特徴ベクトルのノルムと候補ユーザのノルムとを算出する。続いて、類似度算出部33は、算出したノルムの大きさの順に特徴ベクトルの要素を並べたベクトルを第1統合ベクトルとして作成する。
【0042】
図5(a)-(c)は、実施の形態に係る類似度算出部33による統合特徴ベクトルの算出の過程を示す模式図である。具体的には、
図5(a)は、統合特徴ベクトルを生成するための特徴ベクトルと、各特徴ベクトルのノルムとの対応関係を表形式で示す図である。
図5(a)において、ベクトル(a,b,c)、ベクトル(d,e,f)、及びベクトル(g,h,i)は参加ユーザの特徴ベクトルであり、ベクトル(j,k,l)は募集ユーザの特徴ベクトルであるとする。
【0043】
図5(b)は、各特徴ベクトルのノルムの大小関係を示す図である。
図5(b)に示す例では、ベクトル(g,h,i)のノルムが最も大きく、次いでベクトル(a,b,c),(d,e,f)の順に続き、ベクトル(j,k,l)のノルムが最小であることを示している。
【0044】
図5(c)は、
図5(a)に示す各特徴ベクトルから生成された統合特徴ベクトルを示す図である。類似度算出部33は、
図5(a)に示される各特徴ベクトルの要素を
図5(b)に示されるノルムの順番に並べて
図5(c)に示される統合特徴ベクトルを生成する。特徴ベクトルのノルムの大きさを基準として各特徴ベクトルの順序を決定することにより、類似度算出部33は、一定の基準で統合特徴ベクトルを生成することができる。
【0045】
(第2統合ベクトル)
続いて、第2統合ベクトルの生成方法について説明する。第2統合ベクトルの生成方法は、第1統合ベクトルの生成方法と類似している。具体的には、類似度算出部33は、まず、参照グループを構成する参加ユーザそれぞれの特徴ベクトルのノルムを算出する。類似度算出部33は、算出したノルムの大きさの順に特徴ベクトルの要素を並べたベクトルを第2統合ベクトルとして作成する。
【0046】
上述したように、ユーザの「特徴ベクトル」は、グループにおける当該ユーザのコミュニケーションの傾向を示す情報である。ユーザの特徴ベクトルのノルムは、そのユーザのコミュニケーションの傾向を端的に示す指標となり得るため、類似度算出部33が特徴ベクトルのノルムの大きさ順に特徴ベクトルを並べることにより、同様のコミュニケーションの傾向を持つメンバーから構成されるグループの統合特徴ベクトルは互いに類似することになる。したがって、募集グループに候補ユーザを参加させたときの統合特徴ベクトル(すなわち、第1統合ベクトル)が、過去に成功している参照グループの統合特徴ベクトル(すなわち、第2統合ベクトル)と類似するほど、その候補ユーザを募集グループに参加させたときのタスクの成功率を上昇させることが期待できる。
【0047】
<情報処理装置1が実行する情報処理方法の処理フロー>
図6は、実施の形態に係る情報処理装置1が実行する情報処理の流れを説明するためのフローチャートである。本フローチャートにおける処理は、例えば情報処理装置1が起動したときに開始する。
【0048】
募集グループ情報取得部30は、募集グループのユーザ数を取得する(S2)。続いて、募集グループ情報取得部30は、募集グループのタスク識別子を取得する(S4)。募集グループ情報取得部30は、さらに、募集グループを構成する各ユーザの特徴ベクトルを取得する(S6)。
【0049】
候補ユーザ抽出部31は、募集グループの参加者の数及び募集グループのタスク識別子に基づいて、ユーザデータベースに格納されているユーザの中から、募集グループに参加させるユーザの候補となる1以上の候補ユーザを抽出する(S8)。
【0050】
参照グループ抽出部32は、グループデータベースに格納されているグループのうち成否情報が成功を示すグループの中から、募集グループの参加者の数及び募集グループのタスク識別子に基づいて、1以上の参照グループを抽出する(S10)。
【0051】
類似度算出部33は、募集グループを構成する参加ユーザそれぞれの特徴ベクトルと、1以上の候補ユーザのそれぞれの特徴ベクトルとを並べて構成される1以上の第1統合ベクトルと、1以上の参照グループを構成する参加ユーザそれぞれの特徴ベクトルを並べて構成される1以上の第2統合ベクトルとを生成する(S12)。
【0052】
類似度算出部33は、1以上の第1統合ベクトルと1以上の第2統合ベクトルとの組み合わせ毎に第1統合ベクトルと第2統合ベクトルとの類似性を示す指標を算出する(S14)。ユーザ特定部34は、類似度算出部33が算出した1以上の指標のうち、最も類似することを示す指標の算出に用いられた第1統合ベクトルを構成する特徴ベクトルに対応する候補ユーザを、募集グループに参加させるユーザとして特定する(S16)。
【0053】
ユーザ特定部34が複数の候補ユーザの中から募集グループに参加させるユーザを特定すると、本フローチャートにおける処理は終了する。
【0054】
<実施の形態に係る情報処理装置1が奏する効果>
以上説明したように、実施の形態に係る情報処理装置1によれば、参加者とグループのマッチング精度を高めることができる。
【0055】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、装置の全部又は一部は、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果をあわせ持つ。
【0056】
<変形例>
上記では、参照グループ抽出部32は、募集グループの参加者の数が一致するグループを参照グループとして抽出する場合につて説明した。しかしながら、例えばグループデータベースに格納されているグループのサンプル数が少ないとき等は、グループデータベースに格納されているいずれのグループの参加人数も、募集グループの参加人数と一致しないという状況も起こり得る。
【0057】
このような場合、参照グループ抽出部32は、人数が不足する方のグループを構成するユーザの特徴ベクトルの平均値、最頻値、又は中央値等の統計量を算出し、ダミー特徴ベクトルとして不足分を補完してもよい。これにより、募集グループの参加者の数と一致する参加者のグループがグループデータベースに存在しなくても。参照グループ抽出部32は参照グループを抽出することができる。
【符号の説明】
【0058】
1・・・情報処理装置
2・・・記憶部
20・・・ユーザ情報記憶部
21・・・グループ情報記憶部
3・・・制御部
30・・・募集グループ情報取得部
31・・・候補ユーザ抽出部
32・・・参照グループ抽出部
33・・・類似度算出部
34・・・ユーザ特定部