(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-21
(45)【発行日】2023-01-04
(54)【発明の名称】セルリソース割り当て
(51)【国際特許分類】
H04W 16/02 20090101AFI20221222BHJP
H04W 88/18 20090101ALI20221222BHJP
【FI】
H04W16/02
H04W88/18
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020076306
(22)【出願日】2020-04-22
【審査請求日】2020-04-22
(32)【優先日】2019-05-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】516172237
【氏名又は名称】アクセンチュア グローバル ソリューションズ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100102406
【氏名又は名称】黒田 健二
(74)【代理人】
【識別番号】100100240
【氏名又は名称】松本 孝
(72)【発明者】
【氏名】モヘン ベンカタクリシュナン,ラム モヘン
(72)【発明者】
【氏名】ビスワナス,ロメシュ
(72)【発明者】
【氏名】シャーマ,ディーパック エー.
(72)【発明者】
【氏名】マリック,チャンドラディープ
【審査官】伊藤 嘉彦
(56)【参考文献】
【文献】Hongliang Zhang et al.,Hypergraph Theory: Applications in 5G Heterogeneous Ultra-Dense Networks,IEEE Communications Magazine,2017年12月13日,Vol.55, No.12,pp.70-76
【文献】田中 宗,量子アニーリングの基礎と応用事例,知能と情報,日本知能情報ファジィ学会,2018年02月15日,第30巻第1号,pp.42-47
【文献】Zhiyong Du et al.,Data-Driven Deployment and Cooperative Self-Organization in Ultra-Dense Small Cell Networks,IEEE Access,2018年04月13日,Vol.6,pp.22839-22848
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 - 7/26
H04W 4/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つ以上のメモリと、
前記1つ以上のメモリに通信結合された1つ以上のプロセッサと、
を含むデバイスであって、前記1つ以上のプロセッサは、
ネットワーク管理のためのユーザインターフェースを提供することと、
前記ユーザインターフェースを介して、特定のネットワークに含まれる複数のセルを選択することであって、
前記複数のセルは、
特定の地域的エリア、
セルタイプ、または
前記複数のセル間の干渉を検出または判断すること
のうちの少なくとも1つに基づき選択されるものである、
前記選択することと、
通信ネットワークに含まれる
前記複数のセルのハイパーグラフ
の二次制約なし二値最適化(QUBO)を生成することであって、
前記複数のセルは、前記ハイパーグラフの複数の頂点に対応し、
前記複数のセルに関連する1つ以上の累積送信干渉領域は、前記ハイパーグラフの1つ以上のハイパーエッジに対応する、
前記
QUBOを生成することと、
前記QUBOを接続行列に変換することと、
前記複数のセルに運用送信周波数を割り当てるための1つ以上のパラメータを特定することと、
前記
接続行列および前記1つ以上のパラメータに基づき制約モデルを生成すること
であって、
前記制約モデルは、二値二次モデルを含む、
前記制約モデルを生成することと、
量子ソルバを使用して前記制約モデルの1つ以上の最小エネルギー状態を判断することであって、
前記1つ以上の最小エネルギー状態は、前記複数のセルに対する個々の運用送信周波数割り当て構成に対応
し、
前記1つ以上の最小エネルギー状態のうちの最小エネルギー状態を判断するためにハイパーグラフ彩色動作を実行し、且つ
前記二値二次モデルは、前記ハイパーグラフ彩色動作のために指定された1つ以上のパラメータにより制約される前記ハイパーグラフのQUBOのモデルを含む、
前記判断することと、
前記最小エネルギー状態に対応する運用送信周波数割り当てに基づき、前記複数のセルに運用送信周波数を割り振ること
であって、
前記ハイパーグラフ彩色動作の出力は、前記最小エネルギー状態をもたらす、複数のセルに対する運用送信周波数割り当て構成に対応し、
前記最小エネルギー状態は、前記制約モデルからの最低値出力をもたらすハイパーグラフ彩色構成を含む、
前記割り振ることと、
前記ユーザインターフェースを介して、前記複数のセルに割り振られた前記運用送信周波数の視覚的表示を提供することであって、
前記ユーザインターフェースは、前記複数のセルの仮定的な展開を分析することを可能ならしめるものである、
前記視覚的表示を提供することと
をする、デバイス。
【請求項2】
前記1つ以上のパラメータは、
前記複数のセルに割り振られることを許される運用送信周波数の最大数を指定するパラメータ、
前記複数のセルのうちの各セルに運用送信周波数が割り振られることを指定するパラメータ、または
前記1つ以上のハイパーエッジのうちの或るハイパーエッジに含まれて特定の運用送信周波数を割り振られるセルが1つを超えないことを指定するパラメータ
のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記1つ以上のプロセッサは、前記制約モデルを生成するとき、
前記1つ以上のパラメータに基づき制約行列を生成することと、
前記ハイパーグラフおよび前記制約行列に基づき前記制約モデルを生成することと
をする、請求項1に記載のデバイス。
【請求項4】
前記1つ以上のプロセッサは、前記ハイパーグラフ彩色動作を実行するとき、
前記1つ以上のハイパーエッジのうちの或るハイパーエッジに含まれて特定の色を割り振られるセルが1つを超えないように前記複数のセルに複数の色を割り振り、
前記複数の色は、個々の運用送信周波数に対応する、請求項
1に記載のデバイス。
【請求項5】
前記1つ以上のプロセッサは、前記複数のセルに運用送信周波数を割り振るとき、
ハードウェア量子処理ユニットを使用して、前記複数のセルに前記運用送信周波数を割り振る、請求項1に記載のデバイス。
【請求項6】
前記複数のセルは、
半径1~2キロメートルの地理的エリアにサービスを提供するよう構成されている複数のスモールセルを含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項7】
前記特定のネットワークは、第5世代(5G:fifth generation)New Radio(NR)通信ネットワークである、請求項1に記載のデバイス。
【請求項8】
ネットワーク管理のためのユーザインターフェースをデバイスによって提供するステップと、
前記ユーザインターフェースを介して、特定のネットワークに含まれる複数のセルを選択するステップであって、
前記複数のセルは、
特定の地域的エリア、
セルタイプ、または
前記複数のセル間の干渉を検出または判断すること
のうちの少なくとも1つに基づき選択されるものである、
前記選択するステップと、
通信ネットワークに含まれる
前記複数のセルのハイパーグラフ
の二次制約なし二値最適化(QUBO)を
前記デバイスによって生成するステップであって、
前記複数のセルは、前記ハイパーグラフの複数の頂点に対応し、
前記複数のセルに関連する1つ以上の累積送信干渉領域は、前記ハイパーグラフの1つ以上のハイパーエッジに対応する、
前記
QUBOを生成するステップと、
前記デバイスによって、前記QUBOを接続行列に変換することと、
前記複数のセルに運用送信周波数を割り振るための1つ以上のパラメータを前記デバイスによって特定するステップと、
前記
接続行列および前記1つ以上のパラメータに基づき制約モデルを前記デバイスによって生成するステップ
であって、
前記制約モデルは、二値二次モデルを含む、
前記制約モデルを生成するステップと、
前記デバイスによって、アプリケーションプログラミングインターフェース(API)を介して前記制約モデルを量子ソルバに提供するステップと、
前記デバイスによって、前記量子ソルバを使用して前記制約モデルの
1つ以上の最小エネルギー状態のうちの最小エネルギー状態を判断するステップであって、
前記最小エネルギー状態は、前記複数のセルに対する或る運用送信周波数割り当て構成に対応し、
前記最小エネルギー状態を判断するためにハイパーグラフ彩色動作を実行し、
前記二値二次モデルは、前記ハイパーグラフ彩色動作のために指定された1つ以上のパラメータにより制約される前記ハイパーグラフのQUBOのモデルを含み、且つ
前記最小エネルギー状態は、前記1つ以上のハイパーエッジのうちの或るハイパーエッジに含まれて特定の運用送信周波数を割り振られるセルが1つを超えないように前記複数のセルを構成するのに必要な、最低数の運用送信周波数を含む、
前記判断するステップと、
前記最小エネルギー状態に対応する前記運用送信周波数割り当て構成に基づき、前記デバイスによって前記複数のセルに運用送信周波数を割り振るステップ
であって、
前記ハイパーグラフ彩色動作の出力は、前記最小エネルギー状態をもたらす、複数のセルに対する運用送信周波数割り当て構成に対応し、
前記最小エネルギー状態は、前記制約モデルからの最低値出力をもたらすハイパーグラフ彩色構成を含む、
前記割り振るステップと、
前記デバイスによって、前記ユーザインターフェースを介して、前記複数のセルに割り振られた前記運用送信周波数の視覚的表示を提供するステップであって、
前記ユーザインターフェースは、前記複数のセルの仮定的な展開を分析することを可能ならしめるものである、
前記視覚的表示を提供するステップと
を含む方法。
【請求項9】
前記複数のセルに割り振られる前記運用送信周波数のうちの個々の運用送信周波数は、前記
視覚的表示の中で、
個々の色、
個々の陰影パターン、
個々の陰影量または
個々の形
のうちの少なくとも1つにより示される、請求項
8に記載の方法。
【請求項10】
前記制約モデルの前記最小エネルギー状態を判断するステップは、
前記最低数の運用送信周波数に基づく前記運用送信周波数割り当て構成が前記制約モデルのゼロ出力値をもたらすと判断するステップ
を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記制約モデルの前記最小エネルギー状態を判断するステップは、
前記運用送信周波数割り当て構成が前記1つ以上のパラメータを満たすと判断するステップ
を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項12】
前記1つ以上のパラメータは、
前記複数のセルに関連する位置データまたは
前記複数のセルに関連する送信範囲データ
のうちの少なくとも1つを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項13】
前記1つ以上の累積送信干渉領域を前記1つ以上のパラメータに基づき判断するステップ
をさらに含む、請求項
12に記載の方法。
【請求項14】
前記複数のセルに運用送信周波数を割り振るステップは、
ハードウェア量子処理ユニットを使用して、前記複数のセルに前記運用送信周波数を割り振るステップ
を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項15】
命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記命令は、
1つ以上の命令
を含み、前記1つ以上の命令は、1つ以上のプロセッサにより実行されると前記1つ以上のプロセッサに、
ネットワーク管理のためのユーザインターフェースを提供することと、
前記ユーザインターフェースを介して、特定のネットワークに含まれる複数のセルを選択することであって、
前記複数のセルは、
特定の地域的エリア、
セルタイプ、または
前記複数のセル間の干渉を検出または判断すること
のうちの少なくとも1つに基づき選択されるものである、
前記選択することと、
通信ネットワークに含まれる
前記複数のセルのハイパーグラフ
の二次制約なし二値最適化(QUBO)を生成することであって、
前記複数のセルは、前記ハイパーグラフの複数の頂点に対応し、
前記複数のセルに関連する1つ以上の累積送信干渉領域は、前記ハイパーグラフの1つ以上のハイパーエッジに対応し、
前記複数のセルの少なくともサブセットは、前記1つ以上のハイパーエッジのうちの少なくとも1つのハイパーエッジに含まれる、
前記
QUBOを生成することと、
前記QUBOを接続行列に変換することと、
前記複数のセルに運用送信周波数を割り当てるための1つ以上のパラメータを特定することと、
前記
接続行列および前記1つ以上のパラメータに基づき制約モデルを生成すること
であって、
前記制約モデルは、二値二次モデルを含む、
前記制約モデルを生成することと、
量子ソルバを使用して前記制約モデルの1つ以上の最小エネルギー状態を判断することであって、
前記1つ以上の最小エネルギー状態は、前記複数のセルに対する個々の運用送信周波数割り当て構成に対応
し、
前記1つ以上の最小エネルギー状態のうちの最小エネルギー状態を判断するためにハイパーグラフ彩色動作を実行し、且つ
前記二値二次モデルは、前記ハイパーグラフ彩色動作のために指定された1つ以上のパラメータにより制約される前記ハイパーグラフのQUBOのモデルを含む、
前記判断することと、
前記最小エネルギー状態に対応する運用送信周波数割り当てに基づき、前記複数のセルに運用送信周波数を割り振ること
であって、
前記ハイパーグラフ彩色動作の出力は、前記最小エネルギー状態をもたらす、複数のセルに対する運用送信周波数割り当て構成に対応し、
前記最小エネルギー状態は、前記制約モデルからの最低値出力をもたらすハイパーグラフ彩色構成を含む、
前記割り振ることと、
前記ユーザインターフェースを介して、前記複数のセルに割り振られた前記運用送信周波数の視覚的表示を提供することであって、
前記ユーザインターフェースは、前記複数のセルの仮定的な展開を分析することを可能ならしめるものである、
前記視覚的表示を提供することと
をさせる、非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項16】
前記接続行列および前記1つ以上のパラメータに基づき前記制約モデルを生成することを前記1つ以上のプロセッサにさせる前記1つ以上の命令は、前記1つ以上のプロセッサに、
前記1つ以上のパラメータに基づき制約行列を生成することと、
前記接続行列および前記制約行列に基づき前記制約モデルを生成することと
をさせる、請求項
15に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項17】
前記複数のセルに割り振られる前記運用送信周波数のうちの個々の運用送信周波数は、前記
視覚的表示の中で、
個々の色、
個々の陰影パターン、
個々の陰影量または
個々の形
のうちの少なくとも1つにより示される、請求項15に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項18】
前記複数のセルに運用送信周波数を割り振ることを前記1つ以上のプロセッサにさせる前記1つ以上の命令は、前記1つ以上のプロセッサに、
ハードウェア量子処理ユニットを使用して、前記複数のセルに前記運用送信周波数を割り振ることをさせる、請求項15に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項19】
前記複数のセルは、
半径1~2キロメートルの地理的エリアにサービスを提供するよう構成されている複数のスモールセルを含む、請求項15に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、全般的に、セルリソース割り当てのためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
第5世代(5G:fifth generation)New Radio(NR)通信ネットワークは、自動運転車、ドローン、仮想現実、モノのインターネット(IoT:Internet of things)および/または同様のものなどの他の技術の完全な能力を解き放つ可能性のある、スピード、応答性および範囲を提供し得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
一部の実装によれば、デバイスは、1つ以上のメモリと、1つ以上のメモリに通信結合された1つ以上のプロセッサとを含んでもよく、1つ以上のプロセッサは、通信ネットワークに含まれる複数のセルのハイパーグラフを生成することであって、複数のセルは、ハイパーグラフの複数の頂点に対応し、複数のセルに関連する1つ以上の累積送信干渉領域は、ハイパーグラフの1つ以上のハイパーエッジに対応する、生成することと、複数のセルに運用送信周波数を割り当てるための1つ以上のパラメータを特定することと、ハイパーグラフおよび1つ以上のパラメータに基づき制約モデルを生成することと、量子ソルバを使用して制約モデルの1つ以上の最小エネルギー状態を判断することであって、1つ以上の最小エネルギー状態は、複数のセルに対する個々の運用送信周波数割り当て構成に対応する、判断することと、1つ以上の最小エネルギー状態のうちの或る最小エネルギー状態に対応する運用送信周波数割り当て構成に基づき、複数のセルに運用送信周波数を割り振ることとをするように構成される。
【0004】
デバイスの一部の実装によれば、1つ以上のパラメータは、複数のセルに割り振られることを許される運用送信周波数の最大数を指定するパラメータ、複数のセルのうちの各セルに運用送信周波数が割り振られることを指定するパラメータ、または1つ以上のハイパーエッジのうちの或るハイパーエッジに含まれて特定の運用送信周波数を割り振られるセルが1つを超えないことを指定するパラメータのうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0005】
デバイスの一部の実装によれば、1つ以上のプロセッサは、制約モデルを生成するとき、ハイパーグラフの二次制約なし二値最適化(QUBO:quadratic unconstrained binary optimization)を生成することと、QUBOを接続行列に変換することと、接続行列および1つ以上のパラメータに基づき制約モデルを生成することとをしてもよい。
【0006】
デバイスの一部の実装によれば、1つ以上のプロセッサは、制約モデルを生成するとき、1つ以上のパラメータに基づき制約行列を生成することと、ハイパーグラフおよび制約行列に基づき制約モデルを生成することとをしてもよい。
【0007】
デバイスの一部の実装によれば、1つ以上のプロセッサは、制約モデルの1つ以上の最小エネルギー状態を判断するとき、1つ以上の最小エネルギー状態のうちの最小エネルギー状態を判断するためにハイパーグラフ彩色動作を実行してもよい。
【0008】
上記のデバイスの一部の実装によれば、1つ以上のプロセッサは、ハイパーグラフ彩色動作を実行するとき、1つ以上のハイパーエッジのうちの或るハイパーエッジに含まれて特定の色を割り振られるセルが1つを超えないように複数のセルに複数の色を割り振ってもよく、複数の色は、個々の運用送信周波数に対応する。
【0009】
デバイスの一部の実装によれば、制約モデルは、二値二次モデルを含んでもよい。
【0010】
一部の実装によれば、方法は、通信ネットワークに含まれる複数のセルのハイパーグラフを生成するステップであって、複数のセルは、ハイパーグラフの複数の頂点に対応し、複数のセルに関連する1つ以上の累積送信干渉領域は、ハイパーグラフの1つ以上のハイパーエッジに対応する、生成するステップと、複数のセルに運用送信周波数を割り振るための1つ以上のパラメータを特定するステップと、ハイパーグラフおよび1つ以上のパラメータに基づき制約モデルを生成するステップと、アプリケーションプログラミングインターフェース(API:application programming interface)を介して制約モデルを量子ソルバに提供するステップと、量子ソルバを使用して制約モデルの最小エネルギー状態を判断するステップであって、最小エネルギー状態は、複数のセルに対する或る運用送信周波数割り当て構成に対応し、最小エネルギー状態は、1つ以上のハイパーエッジのうちの或るハイパーエッジに含まれて特定の運用送信周波数を割り振られるセルが1つを超えないように複数のセルを構成するのに必要な、最低数の運用送信周波数を含む、判断するステップと、最小エネルギー状態に対応する運用送信周波数割り当て構成に基づき、複数のセルに運用送信周波数を割り振るステップとを含んでもよい。
【0011】
一部の実装によれば、本方法は、ユーザインターフェースにおいて表示するために、運用送信周波数割り当て構成の視覚化を生成するステップをさらに含んでもよい。
【0012】
上記の方法の一部の実装によれば、複数のセルに割り振られる運用送信周波数のうちの個々の運用送信周波数は、視覚化の中で、個々の色、個々の陰影パターン、個々の陰影量または個々の形のうちの少なくとも1つにより示されてもよい。
【0013】
本方法の一部の実装によれば、制約モデルの最小エネルギー状態を判断するステップは、最低数の運用送信周波数に基づく運用送信周波数割り当て構成が制約モデルのゼロ出力値をもたらすと判断するステップを含んでもよい。
【0014】
本方法の実装によれば、制約モデルの最小エネルギー状態を判断するステップは、運用送信周波数割り当て構成が1つ以上のパラメータを満たすと判断するステップを含んでもよい。
【0015】
本方法の実装によれば、1つ以上のパラメータは、複数のセルに関連する位置データまたは複数のセルに関連する送信範囲データのうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0016】
実装によれば、上記の方法は、1つ以上の累積送信干渉領域を1つ以上のパラメータに基づき判断するステップをさらに含んでもよい。
【0017】
一部の実装によれば、非一時的コンピュータ可読媒体は、1つ以上の命令を記憶してもよい。1つ以上の命令は、デバイスの1つ以上のプロセッサにより実行されると1つ以上のプロセッサに、通信ネットワークに含まれる複数のセルのハイパーグラフを生成することであって、複数のセルは、ハイパーグラフの複数の頂点に対応し、複数のセルに関連する1つ以上の累積送信干渉領域は、ハイパーグラフの1つ以上のハイパーエッジに対応し、複数のセルの少なくともサブセットは、1つ以上のハイパーエッジのうちの少なくとも1つのハイパーエッジに含まれる、生成することと、複数のセルに運用送信周波数を割り当てるための1つ以上のパラメータを特定することと、ハイパーグラフおよび1つ以上のパラメータに基づき制約モデルを生成することと、量子ソルバを使用して制約モデルの1つ以上の最小エネルギー状態を判断することであって、1つ以上の最小エネルギー状態は、複数のセルに対する個々の運用送信周波数割り当て構成に対応する、判断することと、1つ以上の最小エネルギー状態のうちの或る最小エネルギー状態に対応する運用送信周波数割り当て構成に基づき、複数のセルに運用送信周波数を割り振ることとをさせてもよい。
【0018】
非一時的コンピュータ可読媒体の一部の実装によれば、制約モデルを生成することを1つ以上のプロセッサにさせる1つ以上の命令は、1つ以上のプロセッサに、ハイパーグラフの二次制約なし二値最適化(QUBO)を生成することと、QUBOを接続行列に変換することと、接続行列および1つ以上のパラメータに基づき制約モデルを生成することとをさせてもよい。
【0019】
上記の非一時的コンピュータ可読媒体の一部の実装によれば、接続行列および1つ以上のパラメータに基づき制約モデルを生成することを1つ以上のプロセッサにさせる1つ以上の命令は、1つ以上のプロセッサに、1つ以上のパラメータに基づき制約行列を生成することと、接続行列および制約行列に基づき制約モデルを生成することとをさせてもよい。
【0020】
非一時的コンピュータ可読媒体の一部の実装によれば、1つ以上の命令は、1つ以上のプロセッサにより実行されると1つ以上のプロセッサにさらに、ユーザインターフェースにおいて表示するために、最小エネルギー状態に対応する運用送信周波数割り当て構成の視覚化を生成させてもよく、複数のセルに割り振られる運用送信周波数のうちの個々の運用送信周波数は、視覚化の中で、個々の色、個々の陰影パターン、個々の陰影量または個々の形のうちの少なくとも1つにより示される。
【0021】
非一時的コンピュータ可読媒体の一部の実装によれば、複数のセルに運用送信周波数を割り振ることを1つ以上のプロセッサにさせる1つ以上の命令は、1つ以上のプロセッサに、最小エネルギー状態に対応する運用送信周波数割り当て構成に基づく運用送信周波数を使用して動作するように複数のセルを構成させてもよい。
【0022】
非一時的コンピュータ可読媒体の一部の実装によれば、複数のセルは、複数のスモールセルを含んでもよい。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1A】本願明細書に記載される例示の1つ以上の実装の図である。
【
図1B】本願明細書に記載される例示の1つ以上の実装の図である。
【
図1C】本願明細書に記載される例示の1つ以上の実装の図である。
【
図1D】本願明細書に記載される例示の1つ以上の実装の図である。
【
図1E】本願明細書に記載される例示の1つ以上の実装の図である。
【
図1F】本願明細書に記載される例示の1つ以上の実装の図である。
【
図1G】本願明細書に記載される例示の1つ以上の実装の図である。
【
図1H】本願明細書に記載される例示の1つ以上の実装の図である。
【
図2】本願明細書に記載されるシステムおよび/または方法が実装され得る例示の環境の図である。
【
図3】
図2の1つ以上のデバイスの例示のコンポーネントの図である。
【
図4】セルリソース割り当ての例示のプロセスのフローチャートである。
【
図5】セルリソース割り当ての例示のプロセスのフローチャートである。
【
図6】セルリソース割り当ての例示のプロセスのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下の例示の実装の詳細な説明は、添付の図面を参照する。別々の図面にある同じ参照番号は、同じまたは類似の構成要素を特定し得る。
【0025】
5G/NR通信ネットワークは、非常に高い周波数帯を使用できるが、これは、通信ネットワークに展開されたセルのカバレッジエリアを制限し得る。したがって、5G/NR通信ネットワークは、(例えばマクロセルの場合の数十キロメートルと比べて、スモールセルが他のスモールセルの数キロメートル以内に展開されるように)スモールセルが超高密度な形で展開される、スモールセルコンセプトを使用する可能性がある。スモールセルは、非常に高い周波数帯を利用して高いデータレートを提供し、小さな地理的エリア(例えば半径1~2キロメートル)にサービスを提供できるかもしれない。
【0026】
5G/NR通信ネットワークにおけるスモールセルの超高密度の展開は、他のタイプのセルおよび/または通信ネットワークと比べた、リソース割り当ての違いにつながり得る。例として、他のタイプの通信ネットワークでは、ワイヤレス周波数スペクトルが近傍セルにおいて再利用され得る。しかしながら、ヘテロジニアス超高密度ネットワーク(HUDN:heterogeneous ultra-dense network)(例えば別々のタイプのセルの組み合わせを含む超高密度ネットワーク)では、近傍セルにおけるワイヤレス周波数スペクトルの再利用は、スモールセルの高密度な配置が原因で実用的でない場合がある。結果として、HUDNにおける隣接セル間の干渉は、スモールセルの近接性が原因で、他のタイプのネットワークと比べて、より深刻になり得る。別の例として、ワイヤレス通信デバイスは、十分な信号対干渉雑音比(SINR:signal-to-interference-plus-noise ratio)を提供するマクロセルと通信接続し得る一方で、HUDNは、マクロセルおよび/またはスモールセル選択に関し負荷に基づく諸要因を考慮し得る。さらに、ワイヤレス通信デバイスは、HUDN内の別々のタイプの複数のセルと通信接続でき、これを多重接続性と呼ぶことができる。二重接続性モードでは、ワイヤレス通信デバイスが、マクロセルおよびスモールセルに同時に接続でき、セル間および別々の運用送信周波数にトラフィックを分割できる。
【0027】
本願明細書に記載される一部の実装は、HUDNなどの通信ネットワークにおける効果的なリソース割り当てのための方法およびデバイスを提供する。一部の実装において、ネットワーク管理プラットフォームは、複数のセルに対する運用送信周波数割り当て構成を決定するために、通信ネットワークに含まれる複数のセルに関連する累積送信干渉領域を使用してもよい。ネットワーク管理プラットフォームは、複数のセルおよび対応する累積送信干渉領域を、複数のセルが頂点として表現されてもよく累積送信干渉領域がハイパーエッジとして表現されてもよいハイパーグラフとしてモデル化することにより、運用送信周波数割り当て構成を決定してもよい。ネットワーク管理プラットフォームは、量子ソルバを使用して、ハイパーグラフ彩色動作を実行し、複数のセルに割り当てられる異なる運用送信周波数の数を最少にする形で、複数のセルに運用送信周波数を割り振ってもよい。運用送信周波数割り当て構成は、ハイパーグラフ彩色動作からの出力であってもよい。ネットワーク管理プラットフォームは、運用送信周波数割り当て構成に基づき、複数のセルに運用送信周波数を割り振ってもよい。
【0028】
このように、ネットワーク管理プラットフォームにより実行される手法およびアクションは、ネットワーク管理プラットフォームが、複数のセル間のセル間干渉を低減する形で複数のセルに運用送信周波数を割り振るという点で、複数のセルのパフォーマンスを改善する。これは、信頼性およびスループット複数のセルを向上させ、複数のセルにおけるレイテンシおよび欠落する通信を削減し、さらに/または同様のことをする。
【0029】
さらに、ネットワーク管理プラットフォームにより実行される手法およびアクションは、ネットワーク管理プラットフォームが、許容不能な量の干渉を生じさせることなくセルが他のセルにより近く配置されることを許す形で複数のセルに運用送信周波数を割り振るという点で、通信ネットワークのパフォーマンスを改善し、これは、セル密度、ワイヤレスカバレッジおよび通信ネットワークの信頼性を向上させ、通信ネットワークの欠落する通信を削減し、さらに/または同様のことをする。
【0030】
さらに、ネットワーク管理プラットフォームにより実行される手法およびアクションは、通信ネットワーク内に展開される異なる運用送信周波数の数をネットワーク管理プラットフォームが最少にするという点で通信ネットワークの展開および維持の複雑性が低減される形で、ネットワーク管理プラットフォームが複数のセルに運用送信周波数を割り振るという点で、通信ネットワークのパフォーマンスを改善する。
【0031】
さらに、ネットワーク管理プラットフォームにより実行される手法およびアクションは、ネットワーク管理プラットフォームが量子ソルバおよび量子プロセッサを使用して複数のセルに運用送信周波数を割り振り、このことが運用送信周波数割り当て構成を決定する継続時間を短縮するという点で、通信ネットワークのパフォーマンスを改善する。これは、新たなセルが通信ネットワークに追加されるとき、通信ネットワーク内の既存のセルが再配置および/もしくは再構成されるとき、セルが通信ネットワークから除去されるとき、ならびに/または同様のときに、通信ネットワークが慎重に最適化され得るように、ネットワーク管理プラットフォームが運用送信周波数割り当て構成を動的にかつ/またはリアルタイムで決定することを可能にする。
【0032】
図1A~
図1Hは、本願明細書に記載される例示の1つ以上の実装100の図である。
図1A~
図1Hに示されているように、例示の実装100は、複数のセルおよびネットワーク管理プラットフォームなど、1つ以上のデバイスを含んでもよい。複数のセルは、通信ネットワークに含まれてもよい。通信ネットワークは、5G/NR通信ネットワークまたは第4世代ロングタームエボリューション(4G/LTE:fourth generation Long Term Evolution)通信ネットワークおよび/または同様のものなどの別のタイプの通信ネットワークを含んでもよい。
【0033】
通信ネットワークは、別々のタイプの複数のセルを含むHUDNを含んでもよい。この事例において、複数のセルは、スモールセル(例えばマイクロセル、ピコセル、フェムトセルおよび/または同様のもの)、マクロセル、リレーおよび/または同様のものなど、様々なタイプの通信ネットワークセルを含んでもよい。一部の実装において、複数のセルは、個々の基地局に対応してもよい。一部の実装において、複数のセルのうちの2つ以上のセルが、同じ基地局に対応してもよい。
【0034】
ネットワーク管理プラットフォームは、通信ネットワークに含まれる複数のセルを管理するために1つ以上のアクションを実行できる1つ以上のデバイスを含んでもよい。例として、ネットワーク管理プラットフォームは、通信ネットワークに含まれる複数のセルおよび/または他のデバイスから情報を受信してもよく、入力(例えばネットワーク管理プラットフォームに対する入力、ユーザデバイスなどの他のデバイスから受信される入力および/または同様のもの)を受信してもよく、さらに/または同様のことをしてもよい。さらに、ネットワーク管理プラットフォームは、受信された情報および/または入力に基づき、複数のセルの展開構成を決定すること(例えば通信ネットワーク内にセルを展開する位置を決定すること、通信ネットワーク内の特定の位置に展開するセルのタイプを決定すること、および/または同様のこと)、複数のセルの動作設定を決定すること(例えば通信ネットワーク内のセルの運用送信周波数を決定すること、通信ネットワーク内のセルのセルサイズおよび形を決定すること、および/または同様のこと)および/または同様のことなど、1つ以上のアクションを実行してもよい。
【0035】
図1Aに参照番号102により示されているように、ネットワーク管理プラットフォームは、ネットワーク管理ユーザインターフェースを提供してもよく、これは、通信ネットワーク内に展開されている複数のセルを視覚化するために使用されてもよく、通信ネットワークに対する変更を視覚化するために使用されてもよく(例えばセルの位置を移動させること、もしくはセルの運用送信周波数を変更することに基づくカバレッジマップおよび/もしくは干渉マップに対する変化、ならびに/または同様のものを視覚化するために使用されてもよく)、複数のセルの仮定的な展開を分析するために使用されてもよく、複数のセルに対する運用送信周波数割り当て構成を決定するために使用されてもよく、さらに/または同様のことに使用されてもよい。
【0036】
一部の実装において、運用送信周波数割り当て構成は、通信ネットワーク内のセルに割り振られる運用送信周波数を指定してもよい。すなわち、運用送信周波数割り当て構成は、通信ネットワーク内の各セルの運用送信周波数を指定してもよく、または通信ネットワーク内のセルのサブセットの運用送信周波数を指定してもよい。
【0037】
図1Aに示されているように、ネットワーク管理ユーザインターフェースは、マップが通信ネットワーク内のセルのオーバーレイとともに表示されるグラフィカルユーザインターフェースを含んでもよい。マップは、ナビゲーションマップ、衛星画像マップ、トポロジカルマップおよび/または同様のものを含んでもよい。さらに、ネットワーク管理ユーザインターフェースは、ユーザがネットワーク管理プラットフォームに対する入力および/または命令を提供することを可能にする1つ以上のフィールドを含んでもよい。例として、1つ以上のフィールドは、ユーザが、運用送信周波数割り当て構成をネットワーク管理プラットフォームが決定する複数のセルを選択すること、ネットワーク管理プラットフォームが運用送信周波数割り当てを決定する際に従う1つ以上のパラメータを指定すること、および/または同様のことをするのを可能にしてもよい。
【0038】
図1Bに参照番号104により示されているように、通信ネットワークに含まれる複数のセルに対する運用送信周波数割り当て構成を生成するために、ネットワーク管理プラットフォームは複数のセルを選択してもよい。一部の実装において、複数のセルは、通信ネットワークに含まれるセルの全部またはサブセットを含んでもよい。
【0039】
一部の実装において、ネットワーク管理プラットフォームは、ネットワーク管理ユーザインターフェースを介してユーザにより提供される入力に基づき複数のセルを選択してもよい。例として、入力は、複数のセルに含められるセルを指定してもよい。別の例として、入力は、複数のセルが含まれる特定の地理的エリア(例えば都市、市街地、特定のサイズの地理的エリア、特定の地理的エリアの周りに引かれる境界線および/または同様のもの)を指定してもよい。
【0040】
一部の実装において、ネットワーク管理プラットフォームは、複数のセルを自動的に選択してもよい。ネットワーク管理プラットフォームは、複数のセルを自動的に選択することを、セルタイプなどの様々な基準に基づき行ってもよく(例えば或る地理的エリア内のスモールセルを選択してもよい)、複数のセル間の干渉を検出または判断することに基づき(例えば送信電力情報、SINR情報および/または同様のものなど、複数のセルから受信された情報に基づき)行ってもよく、さらに/または同様に行ってもよい。
【0041】
図1Cに参照番号106により示されているように、ネットワーク管理プラットフォームは、複数のセルのハイパーグラフを生成してもよい。ハイパーグラフは、通信ネットワーク内の複数のセルのモデルを表現してもよい。ハイパーグラフの頂点(またはノード)(例えばV1~V12)は、複数のセルのうちの個々のセルを表現してもよい。ハイパーグラフのハイパーエッジ(例えばE1~E4)は、複数のセルのうちの1つ以上に関連する累積送信干渉領域を表現してもよい。
図1Cに示されているように、複数のセルのサブセットが特定の累積送信干渉領域に含まれてもよく、複数のセルのうちの特定のセルが複数の累積送信干渉領域に含まれてもよく、複数のセルのうちの或るセルは累積送信干渉領域に含まれなくてもよく、さらに/または同様であってもよい。
【0042】
累積送信干渉領域は、複数のセルが同じ運用送信周波数を使用して動作している場合に通信ネットワークに通信接続されたワイヤレス通信デバイスが複数のセルから干渉の閾値量を満たす量の複合または累積干渉を受け得る、地理的領域を含んでもよい。ネットワーク管理プラットフォームは、複数のセルに関連する位置データ、複数のセルに関連する送信範囲データおよび/または同様のものなど、複数のセルに関連する1つ以上のパラメータに基づき累積送信干渉領域を判断してもよい。ネットワーク管理プラットフォームは、ハイパーグラフを使用して、特定の運用送信周波数が特定のハイパーエッジ(累積送信干渉領域)内の1つ以下のセルに割り振られるように運用送信周波数割り当て構成を生成することにより、複数のセル間の累積干渉を低減してもよい。
【0043】
複数のセルのハイパーグラフから運用送信周波数割り当て構成を生成するために、ネットワーク管理プラットフォームは、ハイパーグラフをハイパーグラフ彩色動作に供給して、ハイパーグラフ内で割り振られる異なる色(運用送信周波数)の数を最少にしながら、特定のハイパーエッジ(累積送信干渉領域)内の各頂点(セル)に違う色(運用送信周波数)が確実に割り振られる構成で各頂点(セル)に色(運用送信周波数)が割り振られるように、ハイパーグラフ彩色動作を解決する量子ソルバを使用してもよい。
【0044】
ハイパーグラフによりモデル化され得るセルの数は、潜在的に数千のセルを含むので、ネットワーク管理プラットフォームは、数千のセルに対して運用送信周波数割り当て構成を生成する処理時間を短縮するために、量子コンピューティング環境を提供してもよい。量子コンピューティング環境は、複数の運用送信周波数割り当て構成候補を並行して生成できる、ハードウェア(例えば1つ以上の量子処理ユニット(QPU:quantum processing unit))およびソフトウェア(例えば1つ以上の量子ソルバ、1つ以上の量子サンプラおよび/または同様のもの)の組み合わせを含んでもよい。
【0045】
図1Dに参照番号108により示されているように、量子コンピューティング環境による処理に向けてハイパーグラフを準備するために、ネットワーク管理プラットフォームはハイパーグラフから接続行列を生成してもよい。接続行列は、ハイパーグラフのハイパーエッジおよび頂点をそれぞれ表現する複数の列および行を含む二値行列を含んでもよい。接続行列を生成するために、ネットワーク管理プラットフォームは、ハイパーグラフの二次制約なし二値最適化(QUBO)問題を生成してもよく、さらにQUBO問題を接続行列に変換してもよい。QUBO問題は、ハイパーグラフ彩色動作のパターンマッチング問題を表現する二次多項式を含んでもよく、目標は、二値変数(例えば頂点、ハイパーエッジ、割り振ることができる運用送信周波数および/または同様のもの)に関して二次多項式を最小化することである。ネットワーク管理プラットフォームは、ハイパーグラフが量子コンピューティング環境により処理可能な形式になるように、QUBO問題を接続行列に変換してもよい。
【0046】
図1Eに参照番号110により示されているように、QUBOは制約なし問題であるので、ネットワーク管理プラットフォームは、運用送信周波数の複数のセルへの割り振りに関して、ハイパーグラフ彩色動作の制約として機能し得る1つ以上のパラメータを特定してもよい。ネットワーク管理プラットフォームは、1つ以上のパラメータが入力として指定されるのに基づき(例えば1つ以上のパラメータがネットワーク管理ユーザインターフェースに対する入力において指定されるのに基づき、1つ以上のパラメータが別のデバイスによって提供されるのに基づき、および/または同様のことに基づき)、通信ネットワークの構成に基づき(例えば通信ネットワークの利用可能な運用送信周波数の数に基づき)、複数のセルから受信される情報(例えばセルの運用送信周波数範囲性能を示す情報)に基づき、かつ/または同様のことに基づき、1つ以上のパラメータを特定してもよい。
【0047】
一部の実装において、1つ以上のパラメータは、複数のセルの各セルに運用送信周波数が割り振られることを指定するパラメータを含んでもよく、これは式1により表現されてもよい。
【0048】
【0049】
式中、qは量子ビットであり、viは頂点(セル)であり、i=1~x、xは特定のハイパーエッジに含まれる頂点の総数を表現し、cjはハイパーグラフの色(運用送信周波数)であり、j=1~y、yは頂点に割り振られることが許される色(運用送信周波数)の総数を表現し、総和はiおよびjに関する。
【0050】
一部の実装において、1つ以上のパラメータは、各セルに1つを超えない運用送信周波数が割り振られることを指定するパラメータを含んでもよく、これは式2により表現されてもよい。
【0051】
【0052】
式中、k=1~yおよびj!=k、総和はi、jおよびkに関する。
【0053】
一部の実装において、1つ以上のパラメータは、特定のハイパーエッジに含まれて特定の運用送信周波数を割り振られるセルが1つを超えないことを指定するパラメータ、および複数のセルに割り振られることを許される運用送信周波数の最大数を指定するパラメータを含んでもよく、これは式3により表現されてもよい。
【0054】
【0055】
式中、i!=j、viおよびvjは同じハイパーエッジに含まれ、総和はi、jおよびkに関する。
【0056】
一部の実装において、1つ以上のパラメータは、複数のセルに割り振られることを許される運用送信周波数の最大数を指定するパラメータ、最大数の運用送信周波数の各運用送信周波数が複数のセルに割り振られることを指定するパラメータ、複数のセルに割り振られてもよい特定の運用送信周波数を指定するパラメータ、どの運用送信周波数が特定のセルに(例えばセルの運用送信周波数範囲性能に基づき)割り振られてもよく、もしくは割り振られてはならないかを指定するパラメータおよび/または同様のパラメータを含んでもよい。一部の実装において、ネットワーク管理プラットフォームは、1つ以上のパラメータに基づき1つ以上の制約行列を生成してもよい。制約行列は、1つ以上のパラメータを表現する二値行列を含んでもよい。一部の実装において、ネットワーク管理プラットフォームは、個々のパラメータを表現する個々の制約行列を生成してもよい。
【0057】
図1Eに参照番号112によりさらに示されているように、ネットワーク管理プラットフォームは、接続行列および1つ以上のパラメータ(例えば1つ以上の制約行列)に基づき制約モデルを生成してもよい。制約モデルは、二値二次モデルを含んでもよい。二値二次モデルは、ハイパーグラフ彩色動作のために指定された1つ以上のパラメータにより制約されるハイパーグラフのQUBOのモデルを含んでもよい。ネットワーク管理プラットフォームは、ネットワーク管理プラットフォームが制約モデルに対してハイパーグラフ彩色動作を実行する1つ以上のQPUおよび1つ以上の量子ソルバを使用できるように、量子コンピューティング環境に制約モデルを提供してもよい。一部の実装において、ネットワーク管理プラットフォームは、制約モデルをAPI(例えば表現状態転送(REST:representational state transfer)APIおよび/または別のタイプのAPI)を介して1つ以上の量子ソルバに提供してもよい。
【0058】
図1Fに参照番号114により示されているように、ネットワーク管理プラットフォームは、1つ以上のQPUおよび1つ以上の量子ソルバを使用してハイパーグラフ彩色動作を実行してもよい。ハイパーグラフ彩色動作の出力は、制約モデルの最小エネルギー状態をもたらす、複数のセルに対する運用送信周波数割り当て構成であってもよい。制約モデルの最小エネルギー状態は、制約モデルからの最低値出力をもたらすハイパーグラフ彩色構成を含んでもよい。一部の実装において、制約モデルからの最低値出力は、ゼロ値であってもよい。
【0059】
図1Fは、頂点(セル)V1~V12に対するハイパーグラフ彩色動作の例示の出力を示す。
図1Fに示されているように、V2、V4、V6、V8、V9およびV12には第1の色(例えば色1)が割り振られてもよく、V1、V7およびV11には第2の色(例えば色2)が割り振られてもよく、V3、V5およびV10には第3の色(例えば色3)が割り振られてもよい。第1の色、第2の色および第3の色は、別々の運用送信周波数に対応してもよい。
【0060】
一部の実装において、ネットワーク管理プラットフォームは、結果として生じる運用送信周波数割り当て構成が1つ以上のパラメータを満たすように複数の頂点(セル)に色を割り振ることによって、ハイパーグラフ彩色動作を実行してもよい。例として、ネットワーク管理プラットフォームは、1つ以上のハイパーエッジのうちの或るハイパーエッジ(累積送信干渉領域)に含まれて特定の色(運用送信周波数)を割り振られる頂点(セル)が1つを超えないように、色(運用送信周波数)を割り振ってもよい。この事例において、制約モデルの最小エネルギー状態(例えばゼロ出力値)は、1つ以上のハイパーエッジのうちの或るハイパーエッジ(累積送信干渉領域)に含まれて特定の色(運用送信周波数)を割り振られる頂点(セル)が1つを超えないように複数の頂点(セル)を構成するのに必要な最低数を超えない色(運用送信周波数)をネットワーク管理プラットフォームが割り振る、運用送信周波数割り当て構成に対応してもよい。
【0061】
例示のハイパーグラフ彩色動作を示すために、ネットワーク管理プラットフォームは、式4に基づき、特定のハイパーエッジ(累積送信干渉領域)に含まれる2つの頂点(セル)に色(運用送信周波数)を割り振ってもよい。
【0062】
【0063】
式中、v1およびv2は頂点(セル)であり、c1およびc2は頂点に割り振られることを許される色(運用送信周波数)である。ネットワーク管理プラットフォームは、式4に基づき可能な運用送信周波数割り当て構成を生成してもよく、これは表1に列挙される。
【0064】
【0065】
表1に示されているように、ネットワーク管理プラットフォームは、別々の色をv1およびv2に割り振ることが、二値オブジェクトモデルの最小エネルギー状態をもたらすと判断してもよい(例えば表1の量子ビット構成(0,1,1,0)および(1,0,0,1))。一部の実装において、上記の式1~4および表1は、任意数の頂点(セル)および/または色(運用送信周波数)に拡大されてもよい。
【0066】
一部の実装において、ネットワーク管理プラットフォームは、二値オブジェクトモデルの最小エネルギー状態をもたらす運用送信周波数割り当て構成を選択してもよい。一部の実装において、複数の運用送信周波数割り当て構成が最小エネルギー状態をもたらす(例えば複数の運用送信周波数割り当て構成がそれぞれ二値オブジェクトモデルからのゼロ出力値をもたらす)場合、ネットワーク管理プラットフォームは、複数の運用送信周波数割り当て構成から運用送信周波数割り当て構成を選択してもよい。例として、ネットワーク管理プラットフォームは、複数の運用送信周波数割り当て構成をランク付けしてもよく、さらに、複数の運用送信周波数割り当て構成のランク付けに基づき運用送信周波数割り当て構成を選択してもよい(例えば、ネットワーク管理プラットフォームは、最高ランクまたは最低ランクの運用送信周波数割り当て構成を選択してもよい)。
【0067】
一部の実装において、ネットワーク管理プラットフォームは、様々な要因に基づき複数の運用送信周波数割り当て構成をランク付けしてもよい。例として、ネットワーク管理プラットフォームは、選択された運用送信周波数のそれぞれに対するセルの配分に基づき、複数の運用送信周波数割り当て構成をランク付けしてもよい。例として、ネットワーク管理プラットフォームは、最も均一に配分されている構成から最も不均一に配分されている構成へと複数の運用送信周波数割り当て構成をランク付けしてもよい。この事例では、各運用送信周波数に同じ数のセルが割り振られる運用送信周波数割り当て構成が一番にランク付けされてもよく、それに応じて残りの運用送信周波数割り当て構成がランク付けされてもよい。別の例として、特定の運用送信周波数の使用を最小化または最大化するために、ネットワーク管理プラットフォームは、その運用送信周波数に割り振られるセルの数に基づき、複数の運用送信周波数割り当て構成をランク付けしてもよい。この事例では、その運用送信周波数に割り振られるセルの数が最低または最高の運用送信周波数割り当て構成が一番にランク付けされてもよく、それに応じて残りの運用送信周波数割り当て構成がランク付けされてもよい。
【0068】
図1Gに参照番号116により示されているように、ネットワーク管理プラットフォームは、二値オブジェクトモデルの最小エネルギー状態に対応する運用送信周波数割り当て構成の視覚的表現を表示してもよい。ネットワーク管理プラットフォームは、ネットワーク管理ユーザインターフェースにおいて、運用送信周波数割り当て構成の視覚的表現を表示してもよい。一部の実装において、複数の運用送信周波数割り当て構成が同じ最小エネルギー状態に対応する場合、ネットワーク管理プラットフォームは、どの運用送信周波数割り当て構成がネットワーク管理ユーザインターフェースにおいて表示されるかを選択するためのオプション(例えばドロップダウンボックス、ラジオボタンおよび/または同様のもの)を提供してもよい。
【0069】
図1Gに示されているように、ネットワーク管理ユーザインターフェースは、どの運用送信周波数がハイパーグラフに含まれる複数のセルのうちの各セルに割り振られるかを視覚的に示してもよい。運用送信周波数は、運用送信周波数が割り振られる特定のセルに対するマーカーの、異なる色、異なる陰影(例えば陰影パターン、陰影の強さもしくは量および/または同様のもの)、異なる形および/または同様のものにより視覚的に示されてもよい。一部の実装において、ネットワーク管理ユーザインターフェースはさらに、ユーザが運用送信周波数割り当て構成を解除またはリセットし、運用送信周波数割り当て構成を変更し、複数のセルの選択を(例えば別の複数のセルが選択され得るように)解除し、運用送信周波数割り当て構成に基づき複数のセルに運用送信周波数を割り振る命令を提供し、さらに/または同様のことをし得るように、ボタンおよび/またはその他タイプの入力手段を提供してもよい。
【0070】
図1Hに参照番号118により示されているように、ネットワーク管理プラットフォームは、運用送信周波数割り当て構成に基づき、複数のセルに運用送信周波数を割り振ってもよい。一部の実装において、ネットワーク管理プラットフォームは、ハイパーグラフ彩色動作を実行して運用送信周波数割り当て構成を選択することに基づき、運用送信周波数を自動的に割り振ってもよい。一部の実装において、ネットワーク管理プラットフォームは、ネットワーク管理ユーザインターフェースを介して運用送信周波数を割り振る命令を入力として受信することに基づき運用送信周波数を割り振ってもよい。
【0071】
複数のセルに運用送信周波数を割り振るために、ネットワーク管理プラットフォームは、運用送信周波数割り当て構成に基づく運用送信周波数を使用して動作するよう複数のセルを構成してもよい。例として、ネットワーク管理プラットフォームは、特定のセルに命令を送信してもよく、この命令は、セルが特定の運用送信周波数を使用して下りリンクおよび/または上りリンク通信を実行するべきであると指示する。一部の実装において、ネットワーク管理プラットフォームは、セルに関連する無線アクセスネットワーク(RAN:radio access network)マネージャデバイス(および/または通信ネットワークに含まれセルに関連する別のデバイス)に命令を送信することにより運用送信周波数を用いてセルを構成してもよく、RANマネージャは、運用送信周波数を使用するようにセルを構成してもよい。それに応じて、セルは、その運用送信周波数を使用して、セルに関連するカバレッジエリア内の1つ以上のワイヤレス通信デバイスと通信してもよい。
【0072】
このように、ネットワーク管理プラットフォームは、HUDNなどの通信ネットワークにおいて効果的なリソース割り当てを実行し得る。ネットワーク管理プラットフォームは、複数のセルに対する運用送信周波数割り当て構成を決定するために、通信ネットワークに含まれる複数のセルに関連する累積送信干渉領域を使用してもよい。ネットワーク管理プラットフォームは、複数のセルおよび対応する累積送信干渉領域を、複数のセルが頂点として表現されてもよく累積送信干渉領域がハイパーエッジとして表現されてもよいハイパーグラフとしてモデル化することにより、運用送信周波数割り当て構成を決定してもよい。ネットワーク管理プラットフォームは、量子ソルバを使用して、ハイパーグラフ彩色動作を実行し、複数のセルに割り当てられる異なる運用送信周波数の数を最少にする形で、複数のセルに運用送信周波数を割り振ってもよい。運用送信周波数割り当て構成は、ハイパーグラフ彩色動作からの出力であってもよい。ネットワーク管理プラットフォームは、運用送信周波数割り当て構成に基づき、複数のセルに運用送信周波数を割り振ってもよい。
【0073】
このように、ネットワーク管理プラットフォームにより実行される手法およびアクションは、ネットワーク管理プラットフォームが、複数のセル間のセル間干渉を低減する形で複数のセルに運用送信周波数を割り振るという点で、複数のセルのパフォーマンスを改善する。これは、信頼性およびスループット複数のセルを向上させ、複数のセルにおけるレイテンシおよび欠落する通信を削減し、さらに/または同様のことをする。
【0074】
さらに、ネットワーク管理プラットフォームにより実行される手法およびアクションは、ネットワーク管理プラットフォームが、許容不能な量の干渉を生じさせることなくセルが他のセルにより近く配置されることを許す形で複数のセルに運用送信周波数を割り振るという点で、通信ネットワークのパフォーマンスを改善し、これは、セル密度、ワイヤレスカバレッジおよび通信ネットワークの信頼性を向上させ、通信ネットワークの欠落する通信を削減し、さらに/または同様のことをする。
【0075】
さらに、ネットワーク管理プラットフォームにより実行される手法およびアクションは、通信ネットワーク内に展開される異なる運用送信周波数の数をネットワーク管理プラットフォームが最少にするという点で通信ネットワークの展開および維持の複雑性が低減される形で、ネットワーク管理プラットフォームが複数のセルに運用送信周波数を割り振るという点で、通信ネットワークのパフォーマンスを改善する。
【0076】
さらに、ネットワーク管理プラットフォームにより実行される手法およびアクションは、ネットワーク管理プラットフォームが運用送信周波数を割り振るために量子ソルバおよび量子プロセッサを使用して複数のセルに運用送信周波数を割り振り、このことが運用送信周波数割り当て構成を決定する継続時間を短縮するという点で、通信ネットワークのパフォーマンスを改善する。これは、新たなセルが通信ネットワークに追加されるとき、通信ネットワーク内の既存のセルが再配置および/もしくは再構成されるとき、セルが通信ネットワークから除去されるとき、ならびに/または同様のときに、通信ネットワークが慎重に最適化され得るように、ネットワーク管理プラットフォームが運用送信周波数割り当て構成を動的にかつ/またはリアルタイムで決定することを可能にする。
【0077】
上記で指摘したように、
図1A~
図1Hは、単に1つ以上の例として提供されている。他の例は、
図1A~1Hに関して記載されているものと異なり得る。
【0078】
図2は、本願明細書に記載されるシステムおよび/または方法が実装され得る例示の環境200の図である。
図2に示されているように、環境200は、セル210、ネットワーク管理プラットフォーム220およびネットワーク230を含んでもよい。環境200のデバイスは、有線接続、ワイヤレス接続または有線接続とワイヤレス接続との組み合わせを介して相互に接続してもよい。
【0079】
セル210は、本願明細書に記載されているように、セルリソース割り当てに関連する情報を受信、生成、記憶、処理および/または提供できる1つ以上のデバイスを含む。例として、セル210は、4G/LTEネットワークに関連するeNodeB、5G/NR通信ネットワークに関連するgNodeB、別のタイプのRANに関連する基地局、マイクロセル、ピコセルおよび/もしくはフェムトセルの基地局などのスモールセル基地局ならびに/または同様のものを含んでもよい。一部の実装において、セル210は、1つ以上のワイヤレス通信デバイス(例えばモバイル電話(例えばスマートフォン、無線電話および/または同様のもの)、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、ハンドヘルドコンピュータ、ゲーミングデバイス、ウェアラブル通信デバイス(例えばスマート腕時計、スマート眼鏡および/または同様のもの)、スタンドアロンのナビゲーションデバイス、車両に組み込まれるデバイス(例えば組み込みのナビゲーションデバイス、インフォテイメントシステムデバイスおよび/または同様のもの)、IoTデバイスおよび/または類似のタイプのデバイスなどの通信および/またはコンピューティングデバイス)と通信してもよい。一部の実装において、セル210は、或る運用送信周波数を使用して通信してもよい。
【0080】
ネットワーク管理プラットフォーム220は、複数のセル210に対する運用送信周波数割り当て構成を生成できる1つ以上のデバイスを含む。例として、ネットワーク管理プラットフォーム220は、複数のセル210のハイパーグラフを生成すること、複数のセル210に運用送信周波数を割り当てるための1つ以上のパラメータを特定すること、ハイパーグラフおよび1つ以上のパラメータに基づき制約モデルを生成すること、複数のセル210に対する運用送信周波数割り当て構成に対応する制約モデルの最小エネルギー状態を(例えば量子ソルバを使用して)判断すること、最小エネルギー状態に対応する運用送信周波数割り当て構成に基づき運用送信周波数を複数のセル210に割り振ること、ならびに/または同様のことができる1つ以上のデバイスを含んでもよい。
【0081】
一部の実装において、ネットワーク管理プラットフォーム220は、具体的な必要性に応じて一定のソフトウェアコンポーネントの入れ替えが可能なように、モジュール式で設計されてもよい。よって、ネットワーク管理プラットフォーム220は、種々の用途のために容易且つ/または迅速に再構成され得る。一部の実装において、ネットワーク管理プラットフォーム220は、セル210から情報を受信し、且つ/またはセル210へ情報を送信してもよい。
【0082】
図のように、一部の実装では、ネットワーク管理プラットフォーム220はクラウドコンピューティング環境222においてホスティングされてもよい。特に、本願明細書に記載される実装はネットワーク管理プラットフォーム220がクラウドコンピューティング環境222においてホスティングされるものとして記載するが、一部の実装では、ネットワーク管理プラットフォーム220はクラウドベースでなくてもよく(すなわちクラウドコンピューティング環境外に実装されてもよい)、または部分的にクラウドベースとされてもよい。クラウドコンピューティング環境222は、ネットワーク管理プラットフォーム220をホスティングする環境を含む。クラウドコンピューティング環境222は、ネットワーク管理プラットフォーム220をホスティングするシステム(単数または複数)および/またはデバイス(単数または複数)の物理的な位置および構成の知識をエンドユーザに要求しない計算、ソフトウェア、データアクセス、ストレージなどのサービスを提供してもよい。図のように、クラウドコンピューティング環境222は、コンピューティングリソース224のグループを含んでもよい(まとめて「コンピューティングリソース群224」と呼ばれ、個別には「コンピューティングリソース224」と呼ばれる)。
【0083】
コンピューティングリソース224は、1つ以上のパーソナルコンピュータ、ワークステーションコンピュータ、サーバデバイスまたはその他のタイプの計算および/もしくは通信デバイスを含む。一部の実装において、コンピューティングリソース224はネットワーク管理プラットフォーム220をホスティングしてもよい。クラウドリソースは、コンピューティングリソース224において実行される計算インスタンス、コンピューティングリソース224内に設けられるストレージデバイス、コンピューティングリソース224により提供されるデータ転送デバイスなどを含んでもよい。一部の実装において、コンピューティングリソース224は、有線接続、ワイヤレス接続または有線接続とワイヤレス接続との組み合わせを介して他のコンピューティングリソース群224と通信してもよい。
【0084】
図2にさらに示されるとおり、コンピューティングリソース224は、1つ以上のアプリケーション(「APP(application)」)224-1、1つ以上の仮想マシン(「VM(virtual machine)」)224-2、仮想化ストレージ(「VS(virtualized storage)」)224-3、1つ以上のハイパーバイザ(「HYP(hypervisor)」)224-4および/または同様のものなどのクラウドリソースのグループを含む。
【0085】
アプリケーション224-1は、他の1つ以上のデバイスに提供されても、または他の1つ以上のデバイスによってアクセスされてもよい1つ以上のソフトウェアアプリケーションを含む。アプリケーション224-1は、他の1つ以上のデバイス上でソフトウェアアプリケーションをインストールして実行する必要性をなくしてもよい。例として、アプリケーション224-1は、ネットワーク管理プラットフォーム220に関連したソフトウェアおよび/またはクラウドコンピューティング環境222を介して提供できる他の任意のソフトウェアを含んでもよい。一部の実装において、1つのアプリケーション224-1は、仮想マシン224-2を介して他の1つ以上のアプリケーション224-1との間で情報を送受信してもよい。
【0086】
仮想マシン224-2は、物理マシンのようにプログラムを実行するマシン(例えばコンピュータ)のソフトウェア実装を含む。仮想マシン224-2は、用途、および仮想マシン224-2の任意の実マシンとの類似の程度に応じて、システム仮想マシンまたはプロセス仮想マシンのいずれかであってもよい。システム仮想マシンは、完全なオペレーティングシステム(「OS(operating system)」)の実行をサポートする完全なシステムプラットフォームを提供してもよい。プロセス仮想マシンは、単一のプログラムを実行してもよく、単一のプロセスをサポートしてもよい。一部の実装において、仮想マシン224-2は、ユーザ(例えば別のデバイスのユーザまたはネットワーク管理プラットフォーム220のオペレータ)の代わりに実行してもよく、さらにデータ管理、同期化または長期データ転送など、クラウドコンピューティング環境222のインフラストラクチャの管理をしてもよい。
【0087】
仮想化ストレージ224-3は、コンピューティングリソース224のストレージシステムまたはデバイスの中で仮想化手法を使用する1つ以上のストレージシステムおよび/または1つ以上のデバイスを含む。一部の実装において、ストレージシステムの文脈の中で、仮想化のタイプはブロック仮想化およびファイル仮想化を含んでもよい。ブロック仮想化は、物理ストレージからの論理ストレージの抽象化(または分離)を指してもよく、その結果、物理ストレージまたはヘテロジニアス構造と無関係にストレージシステムがアクセスされ得る。この分離は、ストレージシステムの管理者がエンドユーザに対しどのようにストレージを管理するかの点で、柔軟性を管理者に認め得る。ファイル仮想化は、ファイルレベルでアクセスされるデータと、ファイルが物理的に記憶される場所との間の依存関係をなくしてもよい。これは、ストレージ使用の最適化、サーバコンソリデーションおよび/または無停止ファイルマイグレーションの実行を可能にしてもよい。
【0088】
ハイパーバイザ224-4は、複数のオペレーティングシステム(例えば「ゲストオペレーティングシステム」)がコンピューティングリソース224などのホストコンピュータ上で同時に実行できるようにするハードウェア仮想化手法を提供してもよい。ハイパーバイザ224-4は、ゲストオペレーティングシステムに仮想オペレーティングプラットフォームを提示してもよく、ゲストオペレーティングシステムの実行を管理してもよい。様々なオペレーティングシステムの複数のインスタンスが、仮想化ハードウェアリソースを共有してもよい。
【0089】
ネットワーク230は、1つ以上の有線ネットワークおよび/またはワイヤレスネットワークを含む。例としてネットワーク230は、セルラネットワーク(例えば第5世代(5G)ネットワーク、ロングタームエボリューション(LTE)ネットワーク、第3世代(3G:third generation)ネットワーク、符号分割多元接続(CDMA:code division multiple access)ネットワークなど)、公衆陸上モバイルネットワーク(PLMN:public land mobile network)、ローカルエリアネットワーク(LAN:local area network)、ワイドエリアネットワーク(WAN:wide area network)、メトロポリタンエリアネットワーク(MAN:metropolitan area network)、電話網(例えば公衆交換電話網(PSTN:Public Switched Telephone Network))、プライベートネットワーク、アドホックネットワーク、イントラネット、インターネット、光ファイバベースのネットワークおよび/もしくは同様のもの、ならびに/またはこれらもしくはその他のタイプのネットワークの組み合わせを含んでもよい。
【0090】
図2に示されたデバイスおよびネットワークの数および配置は、例として示されている。実際には、
図2に示されたものに比べて、追加のデバイスおよび/もしくはネットワーク、より少数のデバイスおよび/もしくはネットワーク、異なるデバイスおよび/もしくはネットワークまたは別様に配置されたデバイスおよび/もしくはネットワークがあってもよい。さらに、
図2に示されている2つ以上のデバイスが単一のデバイス内に実装されてもよく、または、
図2に示されている単一のデバイスが複数の分散型デバイスとして実装されてもよい。さらに、または代わりに、環境200のデバイスのセット(例えば1つ以上のデバイス)が、環境200のデバイスの別のセットにより実行されるものとして記載されている1つ以上の機能を実行してもよい。
【0091】
図3は、デバイス300の例示のコンポーネントの図である。デバイス300は、セル210、ネットワーク管理プラットフォーム220、コンピューティングリソース224および/またはネットワーク230に含まれる1つ以上のデバイスに対応してもよい。一部の実装において、セル210、ネットワーク管理プラットフォーム220、コンピューティングリソース224および/またはネットワーク230に含まれる1つ以上のデバイスは、1つ以上のデバイス300および/またはデバイス300の1つ以上のコンポーネントを含んでもよい。
図3に示されているように、デバイス300は、バス310、プロセッサ320、メモリ330、ストレージコンポーネント340、入力コンポーネント350、出力コンポーネント360および通信インターフェース370を含んでもよい。
【0092】
バス310は、デバイス300のコンポーネント間の通信を可能にするコンポーネントを含む。プロセッサ320は、ハードウェア、ファームウェアまたはハードウェアとソフトウェアとの組み合わせにおいて実装される。プロセッサ320は、量子処理ユニット(QPU)(例えば量子コンピューティング環境を提供するために使用され得る)、中央処理ユニット(CPU:central processing unit)、グラフィックス処理ユニット(GPU:graphics processing unit)、アクセラレーテッド処理ユニット(APU:accelerated processing unit)、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ(DSP:digital signal processor)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA:field-programmable gate array)、特定用途向け集積回路(ASIC:application-specific integrated circuit)または別のタイプの処理コンポーネントの形態をとる。一部の実装において、プロセッサ320は、機能を実行するようにプログラム可能な1つ以上のプロセッサを含む。メモリ330は、プロセッサ320により使用される情報および/または命令を記憶するランダムアクセスメモリ(RAM:random access memory)、読み取り専用メモリ(ROM:read only memory)および/または別のタイプの動的もしくは静的ストレージデバイス(例えばフラッシュメモリ、磁気メモリおよび/または光学メモリ)を含む。
【0093】
ストレージコンポーネント340は、デバイス300の動作および使用に関係する情報および/またはソフトウェアを記憶する。例として、ストレージコンポーネント340は、ハードディスク(例えば磁気ディスク、光学ディスク、光磁気ディスクおよび/またはソリッドステートディスク)、コンパクトディスク(CD:compact disc)、デジタル多用途ディスク(DVD:digital versatile disc)、フロッピーディスク、カートリッジ、磁気テープおよび/または別のタイプの非一時的コンピュータ可読媒体を、対応するドライブとともに含んでもよい。
【0094】
入力コンポーネント350は、デバイス300が、ユーザ入力(例えばタッチスクリーンディスプレイ、キーボード、キーパッド、マウス、ボタン、スイッチおよび/またはマイクロフォン)などを介して情報を受信することを可能にするコンポーネントを含む。さらに、または代わりに、入力コンポーネント350は、情報を感知するセンサ(例えばグローバルポジショニングシステム(GPS:global positioning system)コンポーネント、加速度計、ジャイロスコープおよび/またはアクチュエータ)を含んでもよい。出力コンポーネント360は、デバイス300からの出力情報を提供するコンポーネントを含む(例えばディスプレイ、スピーカおよび/または1つ以上の発光ダイオード(LED:light-emitting diode))。
【0095】
通信インターフェース370は、デバイス300が有線接続、ワイヤレス接続または有線接続とワイヤレス接続との組み合わせなどを介して他のデバイスと通信することを可能にする、トランシーバのようなコンポーネント(例えばトランシーバならびに/または別々の受信機および送信機)を含む。通信インターフェース370は、デバイス300が別のデバイスから情報を受信し、さらに/または別のデバイスに情報を提供することを可能にしてもよい。例として、通信インターフェース370は、イーサネットインターフェース、光インターフェース、同軸インターフェース、赤外線インターフェース、無線周波数(RF:radio frequency)インターフェース、ユニバーサルシリアルバス(USB:universal serial bus)インターフェース、Wi-Fiインターフェース、セルラネットワークインターフェースまたは同様のものを含んでもよい。
【0096】
デバイス300は、本願明細書に記載される1つ以上のプロセスを実行してもよい。デバイス300は、メモリ330および/またはストレージコンポーネント340などの非一時的コンピュータ可読媒体により記憶されたソフトウェア命令をプロセッサ320が実行するのに基づきこれらのプロセスを実行してもよい。本願明細書において、コンピュータ可読媒体は非一時的メモリデバイスと定義される。メモリデバイスは、単一の物理ストレージデバイス内のメモリ空間または複数の物理ストレージデバイスにまたがったメモリ空間を含む。
【0097】
ソフトウェア命令は、メモリ330および/またはストレージコンポーネント340に別のコンピュータ可読媒体から、または通信インターフェース370を介して別のデバイスから読み込まれてもよい。メモリ330および/またはストレージコンポーネント340に記憶されたソフトウェア命令は、実行されると本願明細書に記載された1つ以上のプロセスをプロセッサ320に実行させてもよい。さらに、または代わりに、本願明細書に記載の1つ以上のプロセスを実行するために、配線による回路構成がソフトウェア命令の代わりに、またはソフトウェア命令と組み合わせて使用されてもよい。したがって、本願明細書に記載された実装は、ハードウェア回路構成とソフトウェアとのいかなる特定の組み合わせにも限定されない。
【0098】
図3に示されたコンポーネントの数および配置は、例として示されている。実際には、デバイス300は、
図3に示されたものと比べて、追加のコンポーネント、より少数のコンポーネント、異なるコンポーネントまたは別様に配置されたコンポーネントを含んでもよい。さらに、または代わりに、デバイス300のコンポーネントのセット(例えば1つ以上のコンポーネント)が、デバイス300のコンポーネントの別のセットにより実行されるものとして記載されている1つ以上の機能を実行してもよい。
【0099】
図4は、セルリソース割り当てのための例示のプロセス400のフローチャートである。一部の実装において、
図4の1つ以上のプロセスブロックは、デバイス(例えばネットワーク管理プラットフォーム220、デバイス300および/または同様のもの)により実行されてもよい。一部の実装において、
図4の1つ以上のプロセスブロックは、1つ以上のセル(例えばセル210)および/または同様のものなどの、デバイスとは別個の、またはデバイスを含む、別のデバイスまたはデバイスのグループにより実行されてもよい。
【0100】
図4に示されているように、プロセス400は、通信ネットワークに含まれる複数のセルのハイパーグラフを生成することを含んでもよく、複数のセルは、ハイパーグラフの複数の頂点に対応し、複数のセルに関連する1つ以上の累積送信干渉領域は、ハイパーグラフの1つ以上のハイパーエッジに対応する(ブロック410)。例として、デバイス(例えばコンピューティングリソース224、プロセッサ320、メモリ330、ストレージコンポーネント340、入力コンポーネント350、出力コンポーネント360、通信インターフェース370および/または同様のものを使用する)は、上述のように、通信ネットワークに含まれる複数のセルのハイパーグラフを生成してもよい。一部の実装において、複数のセルは、ハイパーグラフの複数の頂点に対応する。一部の実装において、複数のセルに関連する1つ以上の累積送信干渉領域は、ハイパーグラフの1つ以上のハイパーエッジに対応する。
【0101】
図4にさらに示されているように、プロセス400は、複数のセルに運用送信周波数を割り当てるための1つ以上のパラメータを特定することを含んでもよい(ブロック420)。例として、デバイス(例えばコンピューティングリソース224、プロセッサ320、メモリ330、ストレージコンポーネント340、入力コンポーネント350、出力コンポーネント360、通信インターフェース370および/または同様のものを使用する)は、上述のように、複数のセルに運用送信周波数を割り当てるための1つ以上のパラメータを特定してもよい。
【0102】
図4にさらに示されているように、プロセス400は、ハイパーグラフおよび1つ以上のパラメータに基づき制約モデルを生成することを含んでもよい(ブロック430)。例として、デバイス(例えばコンピューティングリソース224、プロセッサ320、メモリ330、ストレージコンポーネント340、入力コンポーネント350、出力コンポーネント360、通信インターフェース370および/または同様のものを使用する)は、上述のように、ハイパーグラフおよび1つ以上のパラメータに基づき制約モデルを生成してもよい。
【0103】
図4にさらに示されているように、プロセス400は、量子ソルバを使用して制約モデルの1つ以上の最小エネルギー状態を判断することを含んでもよく、1つ以上の最小エネルギー状態は、複数のセルに対する個々の運用送信周波数割り当て構成に対応する(ブロック440)。例として、デバイス(例えばコンピューティングリソース224、プロセッサ320、メモリ330、ストレージコンポーネント340、入力コンポーネント350、出力コンポーネント360、通信インターフェース370および/または同様のものを使用する)は、上述のように、量子ソルバを使用して制約モデルの1つ以上の最小エネルギー状態を判断してもよい。一部の実装において、1つ以上の最小エネルギー状態は、複数のセルに対する個々の運用送信周波数割り当て構成に対応する。
【0104】
図4にさらに示されているように、プロセス400は、1つ以上の最小エネルギー状態のうちの或る最小エネルギー状態に対応する運用送信周波数割り当てに基づき複数のセルに運用送信周波数を割り振ることを含んでもよい(ブロック450)。例として、デバイス(例えばコンピューティングリソース224、プロセッサ320、メモリ330、ストレージコンポーネント340、入力コンポーネント350、出力コンポーネント360、通信インターフェース370および/または同様のものを使用する)は、上述のように、1つ以上の最小エネルギー状態のうちの或る最小エネルギー状態に対応する運用送信周波数割り当てに基づき複数のセルに運用送信周波数を割り振ってもよい。
【0105】
プロセス400は、後述され、且つ/または本願明細書の他の箇所に記載された他の1つ以上のプロセスに関連して記載される、任意の単一の実装または任意の実装の組み合わせなど、追加の実装を含んでもよい。
【0106】
一部の実装において、1つ以上のパラメータは、複数のセルに割り振られることを許される運用送信周波数の最大数を指定するパラメータ、複数のセルのうちの各セルに運用送信周波数が割り振られることを指定するパラメータ、または1つ以上のハイパーエッジのうちの或るハイパーエッジに含まれて特定の運用送信周波数を割り振られるセルが1つを超えないことを指定するパラメータのうちの少なくとも1つを含む。一部の実装において、制約モデルを生成することは、ハイパーグラフのQUBOを生成することと、QUBOを接続行列に変換することと、接続行列および1つ以上のパラメータに基づき制約モデルを生成することとを含む。一部の実装において、制約モデルを生成することは、1つ以上のパラメータに基づき制約行列を生成することと、ハイパーグラフおよび制約行列に基づき制約モデルを生成することとを含む。
【0107】
一部の実装において、制約モデルの1つ以上の最小エネルギー状態を判断することは、1つ以上の最小エネルギー状態のうちの最小エネルギー状態を判断するためにハイパーグラフ彩色動作を実行することを含む。一部の実装において、ハイパーグラフ彩色動作を実行することは、1つ以上のハイパーエッジのうちの或るハイパーエッジに含まれて特定の色を割り振られるセルが1つを超えないように複数の色を複数のセルに割り振ることを含み、複数の色は、個々の運用送信周波数に対応する。一部の実装において、プロセス400はさらに、1つ以上の最小エネルギー状態のランク付けに基づき最小エネルギー状態を選択することを含む。一部の実装において、制約モデルは、二値二次モデルを含む。
【0108】
図4はプロセス400の例示のブロックを示すが、一部の実装ではプロセス400は、
図4に示されたものと比べて追加のブロック、より少数のブロック、異なるブロックまたは別様に配置されたブロックを含んでもよい。さらに、または代わりに、プロセス400のブロックの2つ以上が並列実行されてもよい。
【0109】
図5は、セルリソース割り当てのための例示のプロセス500のフローチャートである。一部の実装において、
図5の1つ以上のプロセスブロックは、デバイス(例えばネットワーク管理プラットフォーム220、デバイス300および/または同様のもの)により実行されてもよい。一部の実装において、
図5の1つ以上のプロセスブロックは、1つ以上のセル(例えばセル210)および/または同様のものなどの、デバイスとは別個の、またはデバイスを含む、別のデバイスまたはデバイスのグループにより実行されてもよい。
【0110】
図5に示されているように、プロセス500は、通信ネットワークに含まれる複数のセルのハイパーグラフを生成することを含んでもよく、複数のセルは、ハイパーグラフの複数の頂点に対応し、複数のセルに関連する1つ以上の累積送信干渉領域は、ハイパーグラフの1つ以上のハイパーエッジに対応する(ブロック510)。例として、デバイス(例えばコンピューティングリソース224、プロセッサ320、メモリ330、ストレージコンポーネント340、入力コンポーネント350、出力コンポーネント360、通信インターフェース370および/または同様のものを使用する)は、上述のように、通信ネットワークに含まれる複数のセルのハイパーグラフを生成してもよい。一部の実装において、複数のセルは、ハイパーグラフの複数の頂点に対応する。一部の実装において、複数のセルに関連する1つ以上の累積送信干渉領域は、ハイパーグラフの1つ以上のハイパーエッジに対応する。
【0111】
図5にさらに示されているように、プロセス500は、複数のセルに運用送信周波数を割り振るための1つ以上のパラメータを特定することを含んでもよい(ブロック520)。例として、デバイス(例えばコンピューティングリソース224、プロセッサ320、メモリ330、ストレージコンポーネント340、入力コンポーネント350、出力コンポーネント360、通信インターフェース370および/または同様のものを使用する)は、上述のように、複数のセルに運用送信周波数を割り振るための1つ以上のパラメータを特定してもよい。
【0112】
図5にさらに示されているように、プロセス500は、ハイパーグラフおよび1つ以上のパラメータに基づき制約モデルを生成することを含んでもよい(ブロック530)。例として、デバイス(例えばコンピューティングリソース224、プロセッサ320、メモリ330、ストレージコンポーネント340、入力コンポーネント350、出力コンポーネント360、通信インターフェース370および/または同様のものを使用する)は、上述のように、ハイパーグラフおよび1つ以上のパラメータに基づき制約モデルを生成してもよい。
【0113】
図5にさらに示されているように、プロセス500は、デバイスによって、APIを介して制約モデルを量子ソルバに提供することを含んでもよい(ブロック540)。例として、デバイス(例えばコンピューティングリソース224、プロセッサ320、メモリ330、ストレージコンポーネント340、入力コンポーネント350、出力コンポーネント360、通信インターフェース370および/または同様のものを使用する)は、上述のように、デバイスによって、APIを介して制約モデルを量子ソルバに提供してもよい。
【0114】
図5にさらに示されているように、プロセス500は、量子ソルバを使用して制約モデルの最小エネルギー状態を判断することを含んでもよく、最小エネルギー状態は、複数のセルに対する或る運用送信周波数割り当て構成に対応し、最小エネルギー状態は、1つ以上のハイパーエッジのうちの或るハイパーエッジに含まれて特定の運用送信周波数を割り振られるセルが1つを超えないように複数のセルを構成するために必要な、最低数の運用送信周波数を含む(ブロック550)。例として、デバイス(例えばコンピューティングリソース224、プロセッサ320、メモリ330、ストレージコンポーネント340、入力コンポーネント350、出力コンポーネント360、通信インターフェース370および/または同様のものを使用する)は、上述のように、量子ソルバを使用して制約モデルの最小エネルギー状態を判断してもよい。一部の実装において、最小エネルギー状態は、複数のセルに対する或る運用送信周波数割り当て構成に対応する。一部の実装において、最小エネルギー状態は、1つ以上のハイパーエッジのうちの或るハイパーエッジに含まれて特定の運用送信周波数を割り振られるセルが1つを超えないように複数のセルを構成するために必要な最低数の運用送信周波数を含む。
【0115】
図5にさらに示されているように、プロセス500は、最小エネルギー状態に対応する運用送信周波数割り当て構成に基づき複数のセルに運用送信周波数を割り振ることを含んでもよい(ブロック560)。例として、デバイス(例えばコンピューティングリソース224、プロセッサ320、メモリ330、ストレージコンポーネント340、入力コンポーネント350、出力コンポーネント360、通信インターフェース370および/または同様のものを使用する)は、上述のように、最小エネルギー状態に対応する運用送信周波数割り当て構成に基づき複数のセルに運用送信周波数を割り振ってもよい。
【0116】
プロセス500は、後述され、且つ/または本願明細書の他の箇所に記載された他の1つ以上のプロセスに関連して記載される、任意の単一の実装または任意の実装の組み合わせなど、追加の実装を含んでもよい。
【0117】
一部の実装において、プロセス500はさらに、ユーザインターフェースにおいて表示するために、運用送信周波数割り当て構成の視覚化を生成することを含んでもよい。一部の実装において、複数のセルに割り振られる運用送信周波数のうちの個々の運用送信周波数は、視覚化の中で、個々の色、個々の陰影パターン、個々の陰影量または個々の形のうちの少なくとも1つにより示される。一部の実装において、制約モデルの最小エネルギー状態を判断することは、最低数の運用送信周波数に基づく運用送信周波数割り当て構成が制約モデルのゼロ出力値をもたらすと判断することを含む。
【0118】
一部の実装において、制約モデルの最小エネルギー状態を判断することは、運用送信周波数割り当て構成が1つ以上のパラメータを満たすと判断することを含む。一部の実装において、1つ以上のパラメータは、複数のセルに割り振られることを許される運用送信周波数の最大数を指定するパラメータを含む。一部の実装において、ハイパーグラフおよび1つ以上のパラメータに基づき制約モデルを生成することは、ハイパーグラフに関連する接続行列および1つ以上のパラメータに関連する制約行列に基づき制約モデルを生成することを含む。
【0119】
一部の実装において、1つ以上のパラメータは、複数のセルに関連する位置データまたは複数のセルに関連する送信範囲データのうちの少なくとも1つを含む。一部の実装において、1つ以上の累積送信干渉領域を1つ以上のパラメータに基づき判断する。
【0120】
図5はプロセス500の例示のブロックを示すが、一部の実装においてプロセス500は、
図5に示されたものに比べて追加のブロック、より少数のブロック、異なるブロックまたは別様に配置されたブロックを含んでもよい。さらに、または代わりに、プロセス500のブロックの2つ以上が並列実行されてもよい。
【0121】
図6は、セルリソース割り当てのための例示のプロセス600のフローチャートである。一部の実装において、
図6の1つ以上のプロセスブロックは、デバイス(例えばネットワーク管理プラットフォーム220、デバイス300および/または同様のもの)により実行されてもよい。一部の実装において、
図6の1つ以上のプロセスブロックは、1つ以上のセル(例えばセル210)および/または同様のものなどの、デバイスとは別個の、またはデバイスを含む、別のデバイスまたはデバイスのグループにより実行されてもよい。
【0122】
図6に示されているように、プロセス600は、通信ネットワークに含まれる複数のセルのハイパーグラフを生成することを含んでもよく、複数のセルは、ハイパーグラフの複数の頂点に対応し、複数のセルに関連する1つ以上の累積送信干渉領域は、ハイパーグラフの1つ以上のハイパーエッジに対応し、複数のセルの少なくともサブセットは、1つ以上のハイパーエッジのうちの少なくとも1つのハイパーエッジに含まれる(ブロック610)。例として、デバイス(例えばコンピューティングリソース224、プロセッサ320、メモリ330、ストレージコンポーネント340、入力コンポーネント350、出力コンポーネント360、通信インターフェース370および/または同様のものを使用する)は、上述のように、通信ネットワークに含まれる複数のセルのハイパーグラフを生成してもよい。一部の実装において、複数のセルは、ハイパーグラフの複数の頂点に対応する。一部の実装において、複数のセルに関連する1つ以上の累積送信干渉領域は、ハイパーグラフの1つ以上のハイパーエッジに対応する。一部の実装において、複数のセルの少なくともサブセットは、1つ以上のハイパーエッジのうちの少なくとも1つのハイパーエッジに含まれる。
【0123】
図6にさらに示されているように、プロセス600は、複数のセルに運用送信周波数を割り当てるための1つ以上のパラメータを特定することを含んでもよい(ブロック620)。例として、デバイス(例えばコンピューティングリソース224、プロセッサ320、メモリ330、ストレージコンポーネント340、入力コンポーネント350、出力コンポーネント360、通信インターフェース370および/または同様のものを使用する)は、上述のように、複数のセルに運用送信周波数を割り当てるための1つ以上のパラメータを特定してもよい。
【0124】
図6にさらに示されているように、プロセス600は、ハイパーグラフおよび1つ以上のパラメータに基づき制約モデルを生成することを含んでもよい(ブロック630)。例として、デバイス(例えばコンピューティングリソース224、プロセッサ320、メモリ330、ストレージコンポーネント340、入力コンポーネント350、出力コンポーネント360、通信インターフェース370および/または同様のものを使用する)は、上述のように、ハイパーグラフおよび1つ以上のパラメータに基づき制約モデルを生成してもよい。
【0125】
図6にさらに示されているように、プロセス600は、量子ソルバを使用して制約モデルの1つ以上の最小エネルギー状態を判断することを含んでもよく、1つ以上の最小エネルギー状態は、複数のセルに対する個々の運用送信周波数割り当て構成に対応する(ブロック640)。例として、デバイス(例えばコンピューティングリソース224、プロセッサ320、メモリ330、ストレージコンポーネント340、入力コンポーネント350、出力コンポーネント360、通信インターフェース370および/または同様のものを使用する)は、上述のように、量子ソルバを使用して制約モデルの1つ以上の最小エネルギー状態を判断してもよい。一部の実装において、1つ以上の最小エネルギー状態は、複数のセルに対する個々の運用送信周波数割り当て構成に対応する。
【0126】
図6にさらに示されているように、プロセス600は、1つ以上の最小エネルギー状態のうちの或る最小エネルギー状態に対応する運用送信周波数割り当てに基づき複数のセルに運用送信周波数を割り振ることを含んでもよい(ブロック650)。例として、デバイス(例えばコンピューティングリソース224、プロセッサ320、メモリ330、ストレージコンポーネント340、入力コンポーネント350、出力コンポーネント360、通信インターフェース370および/または同様のものを使用する)は、上述のように、1つ以上の最小エネルギー状態のうちの或る最小エネルギー状態に対応する運用送信周波数割り当てに基づき複数のセルに運用送信周波数を割り振ってもよい。
【0127】
プロセス600は、後述され、且つ/または本願明細書の他の箇所に記載された他の1つ以上のプロセスに関連して記載される、任意の単一の実装または任意の実装の組み合わせなど、追加の実装を含んでもよい。
【0128】
一部の実装において、制約モデルを生成することは、ハイパーグラフのQUBOを生成することと、QUBOを接続行列に変換することと、接続行列および1つ以上のパラメータに基づき制約モデルを生成することとを含む。一部の実装において、接続行列および1つ以上のパラメータに基づき制約モデルを生成することは、1つ以上のパラメータに基づき制約行列を生成することと、接続行列および制約行列に基づき制約モデルを生成することとを含む。
【0129】
一部の実装において、プロセス600はさらに、ユーザインターフェースにおいて表示するために、最小エネルギー状態に対応する運用送信周波数割り当て構成の視覚化を生成することを含み、複数のセルに割り振られる運用送信周波数のうちの個々の運用送信周波数は、視覚化の中で、個々の色、個々の陰影パターン、個々の陰影量または個々の形のうちの少なくとも1つにより示される。一部の実装において、複数のセルに運用送信周波数を割り振ることは、最小エネルギー状態に対応する運用送信周波数割り当て構成に基づく運用送信周波数を使用して動作するように複数のセルを構成することを含む。一部の実装において、複数のセルは、複数のスモールセルを含む。
【0130】
図6はプロセス600の例示のブロックを示すが、一部の実装ではプロセス600は、
図6に示されたものと比べて追加のブロック、より少数のブロック、異なるブロックまたは別様に配置されたブロックを含んでもよい。さらに、または代わりに、プロセス600のブロックの2つ以上が並列実行されてもよい。
【0131】
前述の開示は、例示および説明を提供するが、網羅的であることも、実装を開示された厳密な形態に限定することも意図していない。上記の開示を考慮して変種および変形が作られてもよく、または実装の実践から変種および変形が得られてもよい。
【0132】
本願明細書で使用されるとき、「コンポーネント」という用語は、ハードウェア、ファームウェアおよび/またはハードウェアとソフトウェアとの組み合わせとして広く解釈されるものとする。
【0133】
一部の実装は、閾値に関連して本願明細書に記載されている。本願明細書で使用されるとき、閾値を満たすとは、文脈に応じて、値が閾値より大きいこと、閾値を超えること、閾値より高いこと、閾値以上であること、閾値未満であること、閾値より少ないこと、閾値より低いこと、閾値以下であること、閾値と等しいことまたは同様のことを指すことができる。
【0134】
特定のユーザインターフェースが本願明細書に記載され、且つ/または図面に示された。ユーザインターフェースは、グラフィカルユーザインターフェース、非グラフィカルユーザインターフェース、テキストベースのユーザインターフェースおよび/または同様のものを含んでもよい。ユーザインターフェースは、表示される情報を提供してもよい。一部の実装においてユーザは、表示されるユーザインターフェースを提供するデバイスの入力コンポーネントを介して入力を提供することなどにより、情報と相互作用してもよい。一部の実装において、ユーザインターフェースは、デバイスおよび/またはユーザにより構成可能であってもよい(例えばユーザがユーザインターフェースのサイズ、ユーザインターフェースを介して提供される情報、ユーザインターフェースを介して提供される情報のポジションなどを変更してもよい)。さらに、または代わりに、ユーザインターフェースは、標準構成、ユーザインターフェースが表示されるデバイスのタイプに基づく特定の構成ならびに/またはユーザインターフェースが表示されるデバイスに関連する能力および/もしくは仕様に基づく構成のセットに予め設定されてもよい。
【0135】
当然のことながら、本願明細書に記載されたシステムおよび/または方法は、異なる形態のハードウェア、ファームウェアまたはハードウェアとソフトウェアとの組み合わせに実装されてもよい。これらのシステムおよび/または方法を実装するために使用される実際の専用制御ハードウェアまたはソフトウェアコードは、実装を限定するものではない。したがって、システムおよび/または方法の動作および挙動は、特定のソフトウェアコードを参照することなく本願明細書に記載されているが、当然のことながら、ソフトウェアおよびハードウェアを、本願明細書の記載に基づくシステムおよび/または方法を実装するよう設計できる。
【0136】
特徴の特定の組み合わせが特許請求の範囲に記載され、且つ/または明細書で開示されるが、これらの組み合わせは様々な実装の開示を限定することを意図されたものではない。実際には、これらの特徴の多くが、具体的に特許請求の範囲に記載および/または明細書に開示されなかった形で組み合わされてもよい。下記に列挙される各従属クレームは、1つのみのクレームに直接従属するかもしれないが、様々な実装の開示は、クレームセットの中の他のすべてのクレームと組み合わせた各従属クレームを含む。
【0137】
本願明細書で使用されるいずれの構成要素、動作または命令も、重要または必須とは、そのように明示的に記載されない限りは、解釈されてはならない。さらに、本願明細書で使用されるとき、冠詞「或る(aおよびan)」は、1つ以上の項目を含むものとし、「1つ以上の(one or more)」と交換可能なように使用され得る。さらに、本願明細書で使用されるとき、「セット(set)」という用語は、1つ以上の項目(例えば関係する項目、無関係の項目、関係する項目と無関係の項目との組み合わせなど)を含むものとし、「1つ以上の(one or more)」と交換可能なように使用され得る。1つのみの項目が意図される場合、「1つのみ(only one)」という語句または同様の文言が使用される。さらに、本願明細書で使用されるとき、「有する(has、have、having)」という用語または同様のものは、非限定的な用語であるものとする。さらに、「基づく(based on)」という語句は、別段の記載が明示的にされない限り、「少なくとも部分的に基づく(based,at least in part,on)」を意味するものとする。