(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-21
(45)【発行日】2023-01-04
(54)【発明の名称】模型部品、及び関節構造
(51)【国際特許分類】
A63H 3/48 20060101AFI20221222BHJP
A63H 3/36 20060101ALI20221222BHJP
【FI】
A63H3/48
A63H3/36 Z
(21)【出願番号】P 2021090525
(22)【出願日】2021-05-28
【審査請求日】2022-03-16
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000135748
【氏名又は名称】株式会社バンダイ
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中元 悠太
【審査官】前地 純一郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-109047(JP,A)
【文献】特開2017-113131(JP,A)
【文献】特開2005-052427(JP,A)
【文献】特開2006-346285(JP,A)
【文献】特開2016-087409(JP,A)
【文献】登録実用新案第3184234(JP,U)
【文献】登録実用新案第3171931(JP,U)
【文献】登録実用新案第3136840(JP,U)
【文献】国際公開第2012/015290(WO,A2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63H 1/00-37/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
模型部品であって、
前記模型部品の一部に接続可能な連結部を備え、
前記連結部は、
第1連結部材と、
前記第1連結部材と互いが個別に回動可能に組み合わされる第2連結部材とを含み、
前記第1連結部材と、前記第2連結部材とが組み合わされると、1つの球形状の連結部が形成され、該連結部は
2つの他のパーツに
よって挟み込まれるように保持されることにより、多方向に回動可能に連結されることを特徴とする模型部品。
【請求項2】
前記第1連結部材は凸部を有し、前記第2連結部材は凹部を有し、前記凸部が前記凹部へ嵌め込まれることにより、前記第1連結部材と前記第2連結部材とは個別に回動可能に組み合わされることを特徴とする請求項1に記載の模型部品。
【請求項3】
前記第1連結部材
は第1接続部を有し、前記第2連結部材は
第2接続部を有し、
前記第1接続部及び前記第2接続部に
はそれぞれパーツが取り付け可能であることを特徴とする請求項1又は2に記載の模型部品。
【請求項4】
前記2つの他のパーツでは、前記1つの球形状の連結部を挟み込むように保持すると第1開口部と第2開口部とが形成され、
前記第1接続部は前記第1開口部側から露出し、前記第2接続部は前記第2開口部側から露出することを特徴とする請求項3に記載の模型部品。
【請求項5】
前記第1連結部材は挿入溝を有する略球形状の第1連結部分を有し、
前記第2連結部材は前記挿入溝へ挿入される第2連結部分を有し、
前記第1連結部分及び前記第2連結部分が嵌め込まれることにより、前記1つの球形状の連結部が形成されることを特徴とする請求項1乃至
4の何れか1項に記載の模型部品。
【請求項6】
前記第1連結部材は半球形状の第1連結部分を有し、
前記第2連結部材は半球形状の第2連結部分を有し、
前記第1連結部分及び前記第2連結部分が嵌め込まれることにより、前記1つの球形状の連結部が形成されることを特徴とする請求項1乃至
4の何れか1項に記載の模型部品。
【請求項7】
第3連結部材をさらに備え、
前記第1連結部材、前記第2連結部材、及び第3連結部材が組み合わされると、1つの球形状の連結部が形成されることを特徴とする請求項1乃至
4の何れか1項に記載の模型部品。
【請求項8】
模型部品の一部に用いられる関節構造であって、
第1連結部材と、
前記第1連結部材と互いが個別に回動可能に組み合わされる第2連結部材と
を備え、
前記第1連結部材と、前記第2連結部材とが組み合わされると、1つの球形状の連結部が形成され、該連結部は
2つの他のパーツに
よって挟み込まれるように保持されることにより、多方向に回動可能に連結されることを特徴とする関節構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、模型部品、及び関節構造に関する。
【背景技術】
【0002】
人間や動物の動きに近い動作やポージングを実現すべく、人形玩具(模型部品)には種々の関節や可動部が含まれる。これらの機構により様々なポージングを実現することができる。また、模型部品には、上記動作を実現する本体に加えて更に武具や防具、スカートなど(以下では、これらを総称して装飾部と称する。)が装着される。これらの装飾部は本体に密着して装着されるため、本体のパーツの影響を受け可動範囲が制限されてしまう。このように、可動域が制限された中で可能な限り自在にパーツを動作させるため、パーツ間の接続において球形状の連結部を有する接続が知られている。以下では、このような接続をボールジョイントと称する。
【0003】
特許文献1には、肢体の動きに応じたアーマーの動きを複雑にし、該アーマーの動きに現実味を持たせるようにした模型部品が提案されている。この模型部品においては、本体に対して関節機構を介して接続された肢部に本体側と異なる側部を覆うアーマーが配置され、当該アーマーは上体との間にボールジョイントを介して回動自在に連結され、さらに肢部との間に回動可能な接続パーツを介して連結されている。これにより、肢部の動きに追従して動作するアーマーを実現している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記従来技術では、1つの連結部(ボール)に1つのパーツが回動自在に連結されるものである。したがって、当該連結部の近傍に他のパーツを回動自在に連結したい場合には、他の連結部を別途設ける必要があり、連結部を設けるための空間が必要となる。一方で、1つの連結部に対して複数のパーツを回動自在に連結することができれば、連結に必要となるスペースを削減できるとともに、よりフレキシブルな動作が可能となる。しかし、上記従来技術では、1つの連結部に対して複数のパーツが回動自在に連結されることについては検討されていない。
【0006】
本発明は、例えば模型部品において、1つの連結部で複数のパーツや部位を回動可能に連結する仕組みを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、例えば模型部品であって、前記模型部品の一部に接続可能な連結部を備え、前記連結部は、前記第1連結部材と、該第1連結部材と互いが個別に回動可能に組み合わされる第2連結部材とを含み、前記第1連結部材と、前記第2連結部材とが組み合わされると、1つの球形状の連結部が形成され、該連結部は他のパーツに多方向に回動可能に連結されることを特徴とする。
また、本発明は、例えば模型部品であって、前記模型部品の一部に接続可能な連結部を備え、前記連結部は、第1連結部材と、前記第1連結部材と互いが個別に回動可能に組み合わされる第2連結部材とを含み、前記第1連結部材と、前記第2連結部材とが組み合わされると、1つの球形状の連結部が形成され、該連結部は2つの他のパーツによって挟み込まれるように保持されることにより、多方向に回動可能に連結されることを特徴とする。
【0008】
また、本発明は、例えば模型部品の一部に用いられる関節構造であって、第1連結部材と、前記第1連結部材と互いが個別に回動可能に組み合わされる第2連結部材とを備え、前記第1連結部材と、前記第2連結部材とが組み合わされると、1つの球形状の連結部が形成され、該連結部は他のパーツに多方向に回動可能に連結されることを特徴とする。
また、本発明は、例えば模型部品の一部に用いられる関節構造であって、第1連結部材と、前記第1連結部材と互いが個別に回動可能に組み合わされる第2連結部材とを備え、前記第1連結部材と、前記第2連結部材とが組み合わされると、1つの球形状の連結部が形成され、該連結部は2つの他のパーツによって挟み込まれるように保持されることにより、多方向に回動可能に連結されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、模型部品において、1つの連結部で複数のパーツや部位を回動可能に連結することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】一実施形態に係る模型部品の外観正面及び外観側面の一例を示す図。
【
図2】一実施形態に係る模型部品のアーマーを開状態にした様子を示す正面図。
【
図3】一実施形態に係るアーマーの詳細な斜視図及び分解図。
【
図4】一実施形態に係るアーマー連結部(関節構造)の詳細な斜視図及び分解図
【
図5】一実施形態に係る球形状の連結部の詳細な斜視図及び分解図。
【
図6】一実施形態に係るアーマー部材の回動動作を示す図。
【
図7】一実施形態に係るアーマー部材の回動動作を示す図。
【
図8】一実施形態に係る球形状の連結部の変形例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明に必須のものとは限らない。実施形態で説明されている複数の特徴うち二つ以上の特徴が任意に組み合わされてもよい。また、同一若しくは同様の構成には同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
【0012】
<模型部品の外観>
まず、
図1を参照して、本実施形態に係る模型部品100の外観構成の一例について説明する。
図1(a)は模型部品100の外観正面を示し、
図1(b)は模型部品100の外観側面を示す。なお、上下、左右、前後の矢印については図における模型部品の向きを示し、他の図面についても同様である。
【0013】
模型部品100は、本体部を構成する頭部101、胴体部102、腕部103及び脚部105と、装飾部であるアーマー104とを備える。本実施形態では模型部品の一例として人形体を例に説明するが、本発明を限定する意図はなく、本発明は人、動物、ロボット、昆虫、恐竜、武具、装飾具等、様々な模型に適用することができる。頭部101は胴体部102に連結される。本実施形態では、模型部品100を本体部と装飾部とに分けて説明するが、これは説明を容易にする目的であり本発明を限定する意図はなく、それらの少なくとも一部が一体として設けられてもよいし、必ずしも区別する必要があるものではないことに注意されたい。胴体部102には、さらに右腕103b及び左腕103aを含む腕部103が連結され、下部において右足105b及び左足105aを含む脚部105が連結される。なお、以下では、頭部101、胴体部102、及び腕部103を含む上半身を上体部と称する。本実施形態によれば、アーマー104は、104a、104bに示すように左右にそれぞれ設けられ、上体部の一部(例えば、背中の一部)において本体部に固定され、左右の上体部を覆うように装着される。より具体的には、アーマー104a、104bは、模型部品100の胴体部102の前後と、腕部103a、103bとを覆うように装着される。本実施形態では、後述する関節構造を装飾部の一部に用いる例で説明するが、本発明を限定する意図はなく、模型部品の一部に用いられるものであればよい。例えば、後述する関節構造は、装飾部と本体部との連結部に用いられてもよいし、本体部内部や装飾部内部で用いられてもよく、複数のパーツや部位をフレキシブルに可動させるものである。
【0014】
<アーマーの構成>
次に、
図2を参照して、本実施形態に係る模型部品100のアーマー104の構成例について説明する。
図2は左右のアーマー104a、104bの一部をそれぞれ開状態に移動させた状態を示す。
【0015】
アーマー104a、104bは、
図1に示すように、閉状態において胴体部102の前後と、腕部103a、103bの側面を覆うように装着される。一方、
図2に示すように、アーマー104a、104bは、それぞれ一部のパーツを回動させることによって、覆っていた上体部が露出するように開状態へ変位させることができる。これらは左右のアーマー104a、104bのそれぞれで個別に回動させることができる。例えば、アーマー104a、104bのうち一方のみを開状態に変位させることも可能である。
【0016】
<アーマーの詳細構成>
次に、
図3を参照して、本実施形態に係るアーマー104の詳細構成について説明する。
図3は模型部品100の上体部左側に装着されるアーマー104aの(a)斜視図、及び(b)分解斜視図を示す。なお、アーマー104bはアーマー104aと左右対称の構成であるため、説明を省略する。
【0017】
アーマー104aは、アーマー連結部201、アーマー部材202、203、204、及び本体連結部205を含んで構成される。アーマー連結部201には、
図3(b)の点線で示すように、アーマー部材202、203、204が回動可能に連結されるとともに、本体連結部205も連結される。各アーマー部材202、203、204にはそれぞれ円筒形状の軸部材が設けられ、当該軸部材がアーマー連結部201に設けられた各把持部(接続部)によって回動可能に把持(接続)される。したがって、各アーマー部材202、203、204は、各軸部材を軸に上下方向に回動可能である。また、アーマー連結部201は、後述するようにアーマー部材202、203、204の関節構造を有するものである。本実施形態では、関節構造でアーマー連結部201に対して複数のパーツであるアーマー部材202、203、204が接続されるものとして説明するが、アーマー部材202、203、204は、アーマー連結部201と一体化して設けられてもよい。
【0018】
<アーマー連結部の関節構造>
次に、
図4を参照して、本実施形態に係るアーマー連結部201の詳細な関節構造(回動機構)について説明する。
図4はアーマー連結部201の(a)斜視図、(b)、(c)分解斜視図を示す。
【0019】
アーマー連結部201は、連結部材301~304を含んで構成される。連結部材301は、円筒形状の接続部を有し、当該接続部は、
図3(b)に示すように、本体連結部205へ回動可能に接続される。この接続部の回動により、
図2に示すように、アーマー104aを開状態へと変位させることができる。連結部材304は把持部を有し、腕部103aを覆うアーマー部材204が回動可能に連結される。連結部材302、303のそれぞれの把持部には、アーマー部材202、203が回動可能に連結される。ここではアーマー部材と連結部材との接続部として、把持部を一例に説明するが、本発明を限定する意図はなく他の接続態様を用いてもよい。例えば、嵌合接続や、ボールジョイント(球形状の連結部)などが用いられてもよい。
【0020】
図4(b)及び
図4(c)に示すように、連結部材302及び連結部材303によって、球形状(ボール形状)の連結部306が構成される。連結部材302、303によって形成される球形状の連結部は、連結部材301、304によって挟み込みこまれ、
図4(a)の矢印方向を含む多方向に回動可能に連結される。ここで、多方向とは上下方向や水平方向などを含む任意の全方向を含むものである。つまり、アーマー連結部201に連結されるパーツは、他のパーツとの空間制限の範囲内で全方向へ回動可能に取り付けられる。このような構成をボールジョイントと称する。このように、連結部材302、303は、1つの球形状の連結部を介して連動して多方向に回動することができる。さらに、詳細については後述するが、2つの部材によって球形状の連結部が形成されており、それぞれの部材が個別に回動可能に接続されるため、よりフレキシブルな動作を実現することができる。また、上述したように、連結部材302、303はそれぞれ、アーマー部材203、202と一体化して設けられてもよい。
【0021】
<球形状の連結部の構成>
図5を参照して、本実施形態に係る球形状の連結部(ボールジョイント)306の詳細構成について説明する。
図5は球形状の連結部を形成する連結部材302、303の(a)側面図、(b)斜視図、(c)平面図を示す。
【0022】
連結部材302、303はそれぞれ、連結部分401、402、把持部403、404を含んで構成される。本実施形態に係る連結部分401、402は、
図5(a)に示すように、一方の連結部分401が、挿入溝を有する略球形状の連結部分402に対して差し込まれることにより、球形状の連結部を形成する。連結部分401には凹部411、412が設けられる。一方、連結部分402には凸部421、422が設けられる。
図5(b)に示す矢印の方向へ、凸部421が凹部411に回動可能に嵌め込まれ、凸部422が凹部412に回動可能に嵌め込まれることによって球形状の連結部306が形成される。
【0023】
図5(c)は連結部材302、303を接続した状態の平面図を示す。
図5(c)では連結部材303が連結部材302に対して回動する様子を点線で示す。このように、連結部材303は連結部材302に対して回動可能に接続される。なお、ここでは説明を容易にするため、連結部材303が回動する様子を示しているが、連結部材302も連結部材303に対して同様に回動可能に接続されている。
【0024】
このように、本実施形態に係るボールジョイントでは、2つの部材が互いに回動可能に接続されることによって球形状の連結部を形成している。したがって、連結部材302、303の把持部403、404に接続されるアーマー部材202、203は、ボールジョイントによって連動して多方向に回動可能であるとともに、連結部材302自体が互いに回動可能に接続されるため、個別に回動することが可能であり、よりフレキシブルな動作を実現することができる。
【0025】
<連結部材によるアーマー部材の回動動作>
図6を参照して、本実施形態に係る連結部材302、303を介したアーマー部材の回動動作について説明する。
図6は連結部材302、303のそれぞれにアーマー部材202、203を接続した際の(a)~(c)平面図を示す。
【0026】
図6では、連結部材302、303のそれぞれの把持部403、404にアーマー部材202、203を接続し、連結部材302、303を回動させる様子を示す。それぞれの連結部材302、303は球形状の連結部を中心に、
図6(a)の点線矢印で示すように個別に回動可能である。
【0027】
例えば、
図6(b)に示すように、アーマー部材202のみを回動させることができる。ここでは、アーマー部材202を反時計回りに回動させた様子を示す。一方で、
図6(c)に示すように、アーマー部材203はアーマー部材202とは異なる方向である反時計回りに回動させることができる。このように、アーマー部材202、203は、連結部材302、303を介して、それぞれ個別に回動させることができる。
【0028】
<把持部によるアーマー部材の回動動作>
図7を参照して、把持部403、404を介したアーマー部材の回動動作について説明する。
図7は連結部材302、303のそれぞれにアーマー部材202、203を接続した側面図を示す。
【0029】
図7に示すように、アーマー部材202、203のそれぞれは、円筒形状の軸部材701、702を備え、当該軸部材が連結部材302、303の把持部403、404に回動可能に嵌め込まれる。したがって、アーマー部材202、203は、当該把持部403、404に嵌め込まれた軸部材701、702を軸に模型部品100の上下方向に回動することができる。
【0030】
図4(a)、
図6及び
図7を用いて説明したように、本実施形態に係るアーマー部材202、203は、ボールジョイントを介した回動動作と、連結部材を介した回動動作と、把持部を介した回動動作とを行うことができる。これにより、よりフレキシブルな動作を行うことができ、多彩なポージングを実現することができる。特に、球形状の連結部(ボールジョイント)を複数の部材によって形成することにより、各部材に接続されたパーツを個別に回動させることができ、より多彩な動作を実現している。
【0031】
以上説明したように、本実施形態に係る模型部品は、模型部品の一部に接続可能な連結部を備える。また、連結部は、第1連結部材と、該第1連結部材と互いが個別に回動可能に組み合わされる第2連結部材とを含む。第1連結部材と第2連結部材とが組み合わされると、1つの球形状の連結部が形成され、該連結部は他のパーツに多方向に回動可能に連結される。これにより、本実施形態によれば、1つの連結部で複数のパーツを回動可能に連結することができるとともに、よりフレキシブルな動作や多彩な動作を実現することができる。
【0032】
<変形例>
本発明は上記実施形態に制限されるものではなく、発明の要旨の範囲内で、種々の変形・変更が可能である。上記実施形態では、球形状の連結部を2つの部材で形成する構成について説明した。特に、上記実施形態では、一方のパーツが略球形状に形成され、他方のパーツを回動可能に差し込むことにより球形状の連結部を形成する例について説明した。しかし、本発明を限定する意図はなく、例えば、
図8(a)に示すように、互いの連結部分801、802が半球形状で形成され、回動可能に組み合わされることにより、球形状の連結部を形成するようにしてもよい。この場合、連結部分801に設けられた凹部811に対して、連結部分802に設けられた凸部821が嵌め込まれて球形状の連結部が形成される。
【0033】
また、上記実施形態では、2つの部材から球形状の連結部を形成する例について説明したが、3以上の部材から球形状の連結部を形成するようにしてもよい。例えば3つの連結部材821、822、823から構成される様子を
図8(b)に示す。連結部材821は連結部材302と同様の構成である。一方、連結部材822、823は上下の半球形状の連結部分825、826を有する2つのパーツに分割し、連結部分824と組み合わせて球形状の連結部を形成するようにしてもよい。各パーツには把持部が設けられ、それぞれの把持部によってパーツを把持して連結するようにしてもよい。また、各パーツの把持部は、他のパーツを接続可能な球状等の接続部であっても良い。
【0034】
また、模型部品の形状は、特に限定されるものではなく、人、動物、ロボット、昆虫、恐竜等、様々な形状を含むものである。
【符号の説明】
【0035】
100:模型部品、101:頭部、102:胴体、103a、103b:腕部、104a、104b:アーマー、105a、105b:脚部、201:アーマー連結部、202、203、204:アーマー部材、205:本体連結部、301~304:連結部材