(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-21
(45)【発行日】2023-01-04
(54)【発明の名称】コンピュータシステム内でデジタル情報要素を追跡する方法
(51)【国際特許分類】
H04L 9/32 20060101AFI20221222BHJP
G06F 21/64 20130101ALI20221222BHJP
【FI】
H04L9/32 200Z
G06F21/64
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021095640
(22)【出願日】2021-06-08
【審査請求日】2021-06-08
(32)【優先日】2020-06-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】506425538
【氏名又は名称】ザ・スウォッチ・グループ・リサーチ・アンド・ディベロップメント・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100098394
【氏名又は名称】山川 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】ジャン-リュック・バザン
【審査官】平井 誠
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2020/0084045(US,A1)
【文献】特開2005-045486(JP,A)
【文献】特開2010-154051(JP,A)
【文献】再公表特許第2007/122726(JP,A1)
【文献】特開2008-073461(JP,A)
【文献】米国特許第8902045(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 9/00-40
G09C 1/00-5/00
G06F 21/00-88
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの電子機器(4a、4b、4c、4d)と、ブロックチェーン型の分散データベース(5a)を含むデジタル情報要素(2)をアーカイブするためのシステム(3)とを含むコンピュータシステム(1)内でデジタル情報要素(2)を追跡する方法であって、前記方法は、
-前記ユーザの1人の前記電子機器(4a、4b、4c、4d、4e、4f)から前記デジタル情報要素(2)を作成する工程と、
-前記デジタル情報要素(2)をアーカイブする工程であって、前記アーカイブ工程は、前記デジタル情報要素(2)のバージョンの識別要素(6)を生成するサブ工程を含む、アーカイブ工程と
を含み、
前記方法は、前記ユーザおよび/または前記ユーザの電子機器(4a~4f)に関連付けられたセキュア要素を用いて署名された前記識別要素(6)を、前記分散データベース(5a)に追加する工程を含み、前記追加工程は、暗号アルゴリズムおよび前記セキュア要素から前記識別要素(6)を暗号化するサブ工程を含み、前記暗号アルゴリズムは、前記ユーザ
の、皮膚温度、脈拍、呼吸速度、血中酸素飽和度、皮膚のインピーダンス、呼吸性不整脈、発汗量、血中酸素飽和度または血流量を含む生物学的特徴に関連付けられた少なくとも1つのメトリック変数を含む、
方法。
【請求項2】
前記生成サブ工程は、前記デジタル情報要素(2)に対してハッシュ値を計算する段階を含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記アーカイブ工程は、前記識別要素(6)に関連付けられた前記デジタル情報要素(2)を、前記ユーザの前記電子機器(4a、4b、4c、4d、4e、4f)が接続されている前記アーカイブシステム(3)の別のデータベースに格納するサブ工程を含むことを特徴とする、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記暗号アルゴリズムの前記少なくとも1つのメトリック変数は、
-前記ユーザ(4a、4b、4c、4d)の環境特徴に関する環境変数であり、
-前記ユーザ(4a、4b、4c、4d)のジオロケーション特徴に関する位置変数であり、
-前記ユーザ(4a、4b、4c、4d)の生物学的特徴に関する生体測定変数であり、かつ/または
-前記追加工程が開始される日に関する時間変数である
ことを特徴とする、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記暗号アルゴリズムの前記少なくとも1つのメトリック変数は、前記ユーザ(4a、4b、4c、4d)の環境特徴に関する環境変数を含み、前記環境変数は、温度、湿気の程度、または前記ユーザ(4a、4b、4c、4d)がいる環境で測定された大気圧に関する値を含むことを特徴とする、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記暗号アルゴリズムの前記少なくとも1つのメトリック変数は、前記ユーザ(4a、4b、4c、4d)のジオロケーション特徴に関する位置変数を含み、前記位置変数は、前記ユーザ(4a、4b、4c、4d)が携帯しているジオロケーションデバイスによって測定される地理座標または位置コードに関する値を含むことを特徴とする、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記方法は、前記電子機器(4a~4f)および/または前記ユーザに関連付けられたアクセス要素から、前記ユーザの1人の前記電子機器(4a~4f)によって前記デジタル情報要素(2)をアーカイブするシステム(3)にアクセスする工程を含むことを特徴とする、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記セキュア要素は秘密鍵であり、前記アクセス要素は証明書または公開鍵であることを特徴とする、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
コンピュータプログラムであって、前記プログラムが前記アーカイブシステム(3)の制御ユニット(9)および前記ユーザの前記電子機器(4a、4b、4c、4d、4f)によって実行されるときに、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法の前記工程を実行するためのプログラムコード命令を含む、コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタル情報要素をアーカイブするシステムに接続されたユーザの電子機器を含むコンピュータシステム内でデジタル情報要素を追跡する方法に関する。
【0002】
本発明は、コンピュータプログラムにも関する。
【背景技術】
【0003】
デジタル情報要素を追跡する方法は従来、これらのデジタル情報要素の使用、特に時間の経過に伴うこの使用の進展を知るためにコンピュータシステムに実装されている。これらのデジタル情報要素は、技術情報またはテキスト情報、音声情報もしくは映像情報などの情報を含むデジタルファイルである。例として、デジタル情報要素が計時器に関する技術情報を含んでいる場合、この情報要素のトレーサビリティによって、計時器の設計に関する技術情報の時間の経過に伴う進展を追跡することが可能になる。この例では、この技術情報は、この計時器の1つまたは複数の構想計画を網羅し得る。
【0004】
このようなトレーサビリティ方法の実施に関わるブロックチェーン型の分散データベースを含む最先端のコンピュータシステムが知られている。これらのシステムでは、これらのデータベースは、そのようなデジタル情報要素のストレージを保護することに特に役立ち、これは、これらのデータベースを暗号アルゴリズムから体系的に暗号化することを実行して達成される。
【0005】
ところが、64キュービットに達する可能性のある量子容量を処理できるますます高い計算能力を備えている量子コンピュータの開発により、これらのデジタル情報要素をこのように保護することが危ぶまれるおそれがある。
【0006】
この意味では、解決策、特に先行技術の欠点がない解決策を見出す必要性があることが理解される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、本発明の目的は、安全で信頼性があり、信用でき堅牢であるデジタル情報要素を追跡するための解決策を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
そのために、ユーザの電子機器と、ブロックチェーン型の分散データベースを含むデジタル情報要素をアーカイブするためのシステムとを含むコンピュータシステム内でデジタル情報要素を追跡する方法であって、本方法は、
-ユーザの1人の電子機器からデジタル情報要素を作成する工程と、
-前記デジタル情報要素をアーカイブする工程であって、前記アーカイブ工程は、デジタル情報要素のバージョンの識別要素を生成するサブ工程を含む、アーカイブ工程と
を含み、
本方法は、このユーザおよび/またはユーザの電子機器に関連付けられたセキュア要素を用いて署名された識別要素を前記分散データベースに追加する工程を含み、前記追加工程は、暗号アルゴリズムおよびセキュア要素から前記識別要素を暗号化するサブ工程を含み、暗号アルゴリズムは、ユーザに関連付けられた少なくとも1つのメトリック変数を含む、方法。
【0009】
他の実施形態では、
-前記生成サブ工程は、前記デジタル情報要素に対してハッシュ値を計算する段階を含み、
-前記アーカイブ工程は、識別要素に関連付けられたデジタル情報要素を、ユーザの電子機器が接続されているアーカイブシステムの別のデータベースに格納するサブ工程を含み、
-暗号アルゴリズムの前記少なくとも1つのメトリック変数は、ユーザの環境特徴に関する環境変数であり、
-暗号アルゴリズムの前記少なくとも1つのメトリック変数は、このユーザのジオロケーション特徴に関する位置変数であり、
-暗号アルゴリズムの前記少なくとも1つのメトリック変数は、ユーザの生物学的特徴に関する生体測定変数であり、かつ/または
-暗号アルゴリズムの前記少なくとも1つのメトリック変数は、追加工程が開始される日に関する時間変数であり、
-環境変数は、温度、湿気の程度、またはユーザがいる環境で測定された大気圧に関する値を含み、
-位置変数は、ユーザが携帯しているジオロケーションデバイスによって測定される地理座標、または位置コードに関する値を含み、
-本方法は、電子機器および/またはユーザに関連付けられたアクセス要素から、ユーザの1人の電子機器によってデジタル情報要素をアーカイブするシステムにアクセスする工程を含み、
-セキュア要素は秘密鍵であり、アクセス要素は証明書または公開鍵である。
【0010】
本発明は、コンピュータプログラムに関し、このコンピュータプログラムは、前記プログラムがアーカイブシステムの制御ユニットおよびユーザの電子機器によって実行されるときに本方法の工程を実行するためのプログラムコード命令を含む。
【0011】
その他の特徴および利点は、図面を参照し、例示的で非限定的な目的で以下に記載する説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1には、ユーザの電子機器4a~4bと、デジタル情報要素2をアーカイブするシステム3とを含むコンピュータシステム1内でデジタル情報要素2を追跡する方法が示されている。これらのデジタル情報要素2は、技術情報、テキスト情報、音声情報または映像情報などのデジタル情報、またはコンピュータアプリケーション(例えばソースコード)に関する情報を含むデジタルファイルである。一例として、このデジタル情報は、計時器に関する技術データ(例えば、時計ムーブメントまたは時計構成要素の構想計画)、地籍データ、銀行取引データ、患者の医療データ、デジタルIDデータなどに関するものであってよい。
【0014】
コンピュータシステム1では、デジタル情報要素2をアーカイブするシステム3は、第1のデータベースおよび第2のデータベース5a、5bを含み、それぞれブロックチェーン型の分散データベース5aと、もう一方の非リレーショナルまたはリレーショナル型のデータベース5bである。ブロックチェーン5aは、分散型の保護されたデータベースであり、このデータベースには、ユーザの電子機器4a~4fが作成する連続する識別要素6が、互いに関連するブロック7の形態で時系列にアーカイブされる。後にさらに詳細に説明するこれらの識別要素6は、デジタル情報要素2の別々のバージョンに関係している。したがって、ブロックチェーン5aは、コンピュータネットワーク上で同時に記録され同期されるレジスタであってよく、ネットワーク全体で事前に検証され絶対に修正も消去もされないように意図した新たな識別要素6を追加することによって進展する。したがって、この分散レジスタは、複数のコンピュータに分散された識別要素6の集まりである。言い換えれば、このレジスタは、データを構成している識別要素6が、このブロックチェーン5aに対して作用しているユーザ間で拡散されるデータベースを作成することを可能にする。そのため、ブロックチェーン5aは、ピアツーピア型の機構を介して異なるコンピュータに分散され得る。このブロックチェーン5aには、識別要素6の変造がないことを常に十分に信用できるレベルであることを保証できる管理機構が備わっている。
【0015】
アーカイブシステム3は、少なくとも1つのマイクロコントローラを備えている制御ユニット9を有する。この制御ユニット9は、電子機器4a~4bに接続されており、それによってユーザは、このコンピュータシステム1のアーカイブシステム3と相互作用できる。各電子機器4a~4fは、ソフトウェアおよびハードウェア要素(プロセッサ、メモリ要素)を含む処理ユニット8と、ヒューマンマシンインターフェースとを有する。非限定的かつ非網羅的に、電子機器4a~4fは、コンピュータ、スマートフォンまたはタブレットまたはスマートウォッチであってよい。デジタル情報要素2の性質および特徴に応じて、これらのユーザは、時計製造業者などの会社の従業員、エンジニアリングオフィスの従業員または消費者、業者か否かを問わず商品販売者またはサービス提供者であるオンライン商人、法的機関または行政機関などであってよいことに注意されたい。
【0016】
この意味では、本方法は、ユーザの1人の電子機器4a~4fを介して、電子機器4a~4fおよび/またはユーザに関連付けられたアクセス要素からデジタル情報要素2をアーカイブするシステム3にアクセスする工程を含む。このアクセス要素は、このアーカイブシステム3に関する使用という意味で、この電子機器4a~4fおよび/またはそのユーザ用に特別に生成されているため、電子機器4a~4fおよび/またはユーザに関連付けられている。このようなアクセス要素は、アーカイブシステム3に接続して同アーカイブシステムと相互作用するために、ユーザが使用する電子機器4a~4fの処理ユニット8のメモリ要素にアーカイブされてよい。このアクセス要素は、USB(ユニバーサルシリアルバス)フラッシュドライブまたは磁気カードまたはチップカードなどのデータ媒体内に含まれていてもよい。このようなデータ媒体は、電子機器4a~4fに接続されるように適応している。したがって、アーカイブシステム3にアクセスするとは、第1および第2のデータベース5a、5bにアクセスするということであり、したがって特にブロックチェーン5aにアクセスするということであることを理解されたい。
【0017】
次に本方法は、ユーザの電子機器4a~4fからデジタル情報要素2を作成する工程を含む。この工程は、アクセス工程の前または後に実行されてよい。この作成工程で、ユーザの電子機器4a~4fは、その処理ユニット8からデジタル情報要素2を生成する。前述したように、このデジタル情報要素2は、計時器に関するテキストおよび図/図面の形態である技術情報を含むファイルからなる。
【0018】
次に、本方法は、前記デジタル情報要素2をアーカイブする工程を含む。このアーカイブ工程は、前記デジタル情報要素2のバージョンの識別要素6を生成するサブ工程を含む。さらに詳細には、この生成サブ工程は、前記デジタル情報要素2に対してハッシュ値を計算する段階を含む。デジタル情報要素2に関するこのハッシュ値は一意である。この計算段階では、ユーザの電子機器4a~4fの処理ユニット8は、このハッシュ値を取得するために前記デジタル情報要素2にハッシュ機能を適用する1つまたは複数の計算動作を実施する。
【0019】
その後、アーカイブ工程は、情報要素2をこの情報要素2のバージョンの識別要素6に関連付けて、ユーザの電子機器4a~4bが接続されているアーカイブシステム3の第2のデータベース5bとも呼ばれる別のデータベース5bに格納するサブ工程を含む。言い換えれば、情報要素2および識別要素6は、この第2のデータベース5bに一緒にアーカイブされ、互いに関連付けられてアーカイブされる。
【0020】
本方法は、このユーザおよび/またはユーザの電子機器4a~4fに関連付けられたセキュア要素を用いて署名された識別要素6を、第1のデータベース5a、この場合は分散データベース5aに追加する工程を含む。そして、この識別要素6の追加は、このユーザが電子機器4a~4fの処理ユニット8を用いて実施し、これによって電子機器をこの分散データベース5aに接続することができる。
【0021】
本方法では、セキュア要素は秘密鍵であり、前述したアクセス要素は、証明書または公開鍵である。電子証明書は、デジタル証明書または公開鍵証明書とも呼ばれ、このユーザおよび/またはユーザの電子機器4a~4fのデジタルIDカードに同化されてよい。電子証明書は、アーカイブシステム3へのアクセス、特にブロックチェーン5aへのアクセスという意味で、ユーザおよび/またはユーザの電子機器の識別および/または認証を可能にすることに関わる。したがって、このアクセス要素は、このユーザおよび/またはユーザの電子機器がこのチェーン、特にこのチェーン5aのブロック7に含まれている識別要素6にアクセスすることを可能にする。このアクセス要素は、このユーザおよび/またはユーザの電子機器がこのブロックチェーン5aに新たな識別要素6を追加することも可能にする。あるいは他の実施形態では、セキュア要素は証明書または公開鍵であってよく、アクセス要素は秘密鍵であってよいことに注意されたい。
【0022】
この追加工程は、暗号アルゴリズムおよびセキュア要素から前記識別要素6を暗号化するサブ工程を含む。さらに詳細には、ユーザが作成したデジタル情報要素2のバージョンを識別するために生成された識別要素6は、次に、個人に関するセキュア要素およびメトリック変数を実装するこのアルゴリズムによる暗号化を受ける。これらのメトリック変数は、ユーザの環境、位置および/または生体測定の特徴に関する値に関連付けられている。言い換えれば、「リアルタイムメトリック変数」または「瞬間のメトリック変数」とも呼ばれるこれらのメトリック変数は、したがって暗号アルゴリズムによって使用され、
-ユーザの環境特徴に関する環境変数、
-このユーザのジオロケーション特徴に関する位置変数、および/または
-ユーザの生物学的特徴に関する生体測定変数
であってよい。
【0023】
この意味では、環境変数は、例えば温度、湿気の程度、またはユーザがいる環境で測定された大気圧に関する値を含む。
【0024】
メトリック変数が位置変数からなる場合、これは、ユーザが携帯しているGNSS(Global Navigation Satellite System)ジオロケーションデバイスによって測定される地理座標に関する値を含み、このデバイスは、GLONASS(商標)(Global Navigation Satellite System)、Galileo(商標)、QZSS(商標)(Quasi-Zenith Satellite System)またはBeidou(商標)システムなどの衛星地理測位システムと互換性がある。あるいは、この位置変数は、ユーザの正確な位置に対応する位置コードを含んでいてもよい。位置コードは、6桁または7桁の数字および/または文字で構成される短いコードであってよい。このようなコードは、Google社に属するGoogle Maps(商標)のサービス「Pluscode(商標)」を含むものなど、先端技術で公知のオンラインマッピングの技術プラットフォームで生成され得る。
【0025】
生体測定変数に関して言えば、これには、皮膚温度、脈拍、呼吸速度、血中酸素飽和度、皮膚のインピーダンス、呼吸性不整脈、発汗量、血中酸素飽和度または血流量など、測定されたユーザの生物学的特徴に関する値が含まれる。
【0026】
メトリック変数は、追加工程が開始される日に関する時間変数であってもよいことに注意されたい。
【0027】
その後、追加工程は、署名された識別要素6をチェーン5aの新たなブロック7に格納するサブ工程を含む。そのため、このブロック7は、チェーン5aのブロック7の時間順序に追加される。
【0028】
特に、このような方法は、ほぼ改ざん防止で、改ざん防止性でさえあるセキュア要素を含む独自のランダム暗号化機構を有するデジタル情報要素2をアーカイブするシステム3を構築することに関わっている。そのため、デジタル情報要素2は、アーカイブシステムに格納されると同時に、日時に関連付けられる。このように、デジタル情報要素2を修正して保存する動作が実行される時点は、したがって、特に分散データベース5aがあることによって記録される。
【0029】
本発明は、コンピュータプログラムにも及び、このプログラムは、前記プログラムがアーカイブシステム3の制御ユニット9およびユーザの電子機器4a、4b、4c、4d、4fによって実行されるときに本方法の工程を実行するためのプログラムコード命令を含む。
【符号の説明】
【0030】
1 コンピュータシステム
2 デジタル情報要素
3 アーカイブシステム
4a~4f 電子機器
5a 第1のデータベース
5b 第2のデータベース
6 識別要素
7 ブロック
8 処理ユニット
9 制御ユニット