(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-21
(45)【発行日】2023-01-04
(54)【発明の名称】フィードバック付き配向装置
(51)【国際特許分類】
A61B 17/56 20060101AFI20221222BHJP
【FI】
A61B17/56
(21)【出願番号】P 2021568440
(86)(22)【出願日】2020-04-23
(86)【国際出願番号】 EP2020061292
(87)【国際公開番号】W WO2020229129
(87)【国際公開日】2020-11-19
【審査請求日】2022-02-03
(31)【優先権主張番号】102019112897.8
(32)【優先日】2019-05-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】502154016
【氏名又は名称】アエスキュラップ アーゲー
【住所又は居所原語表記】Am Aesculap-Platz, 78532 Tuttlingen Germany
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ステファン ガスナー
(72)【発明者】
【氏名】ヤナ シューレ
【審査官】北村 龍平
(56)【参考文献】
【文献】特表2012-501774(JP,A)
【文献】特表2018-507074(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2005/0187560(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/15 - 17/16
17/56
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
タッチ装置を有するか又はそれからなる脛骨切除ガイドのための配向補助具であって、
外側螺旋ねじ又は歯付き表面を有する調整要素と、
前記調整要素に保持されたフィーラと、
手動操作によって前記調整要素を介して前記フィーラを動かすために前記調整要素の
前記外側螺旋ねじ又は前記歯付き表面の歯と係合するか又はそれと結合されるセッティング要素と、
前記フィーラ又は前記調整要素に連結され、前記調整要素の長手方向に延在するスケールキャリアであって、前記セッティング要素、前記フィーラ、又は前記調整要素上のマーキングを基準として、前記フィーラの現在位置を示す、前記スケールキャリアと、
前記セッティング要素上に形成された少なくとも1つの第
1の停止部と、
前記スケールキャリア上に形成された少なくとも1つの第
2の停止部と、
を備え、
前記セッティング要素を特定の相対回転位置又は
前記スケールキャリアと前記セッティング要素との間の特定の相対位置範囲内で前記セッティング要素を作動させると、前記第1
の停止部
又は前記第
2の停止部は、それぞれ
前記第2の停止部又は前記第1の停止部を弾性的に偏向させ、
前記セッティング要素をさらに作動させると、前記第1の停止部
又は前記第2の停止部は、スプリングバックして互いに停止係合するように、ばね弾性的に可撓性であるか又はばね弾性的に可撓性であるように取り付けられており、
前記スプリングバッグの際に、前記第2の停止部又は前記第1の停止部が、それぞれ、前記第1の停止部又は前記第2の停止部に係合し、それによって、前記セッティング要素の操作者が認識可能な触覚及び/又は音響の信号が発生することを特徴とする、配向補助具。
【請求項2】
前記セッティング要素が
、回転ノブ又は歯車であることを特徴とする、請求項1に記載の配向補助具。
【請求項3】
前記第1の停止
部が溝又は突起であり、前記第2の停止
部がそれに対応
する突起又は溝であることを特徴とする、請求項1
又は2に記載の配向補助具。
【請求項4】
前記スケールキャリアは、前記フィーラと一体に形成されるか、又は単一の構成要素として形成され、前記フィーラに取り付けられることを特徴とする、請求項1~
3のいずれか1項に記載の配向補助具。
【請求項5】
前記スケールキャリアが、少なくとも2つのばね要素を直列に含むか、又はそれからなり、一方の
前記ばね要素である第1のばねアームが、その遠位端で前記フィーラに連結され、近位方向に向かって延在し、他方の
前記ばね要素である第2のばねアームが、
前記第1のばねアームの近位
端に連結され、遠位方向に向かって延在することを特徴とする、請求項1~
4のいずれか1項に記載の配向補助具。
【請求項6】
遠位端部分が鋸ソーテンプレートに接続されるように構成された保持ボルトを備え
、
前記調整要素は、前記外側螺旋ねじを有する中空シリンダとして形成されており、
前記セッティング要素は、前記中空シリンダの前記外側螺旋ねじと係合する内側ねじを有する回転ノブであり、
前記保持ボルトは、前記調整要素をその軸方向に沿って摺動するための摺動ガイドとして構成されており、前記中空シリンダの内側に前記調整要素の軸方向に沿って変位可能であって回転可能に取り付けられるとともに、その自由端である近位端部分に回転可能にかつ前記保持ボルトの軸方向に沿って前記セッティング要素を保持しており、
前記セッティング要素の回転作動時に、前記セッティング要素の前記内側ねじが前記中空シリンダの前記外側螺旋ねじと螺合することにより、前記中空シリンダを前記保持ボルトの軸方向に沿って移動させることを特徴とする、請求項1~
5のいずれか1項に記載の配向補助具。
【請求項7】
前記第
1の停止部は、
前記セッティング要素の遠位端側に形成されることを特徴とする、請求項
6に記載の配向補助具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、膝関節プロテーゼの移植中に脛骨プラトーの領域を除去するためのソーテンプレート又はソーブロックを配向するための装置又は配向補助具(以下、脛骨配向補助具とも呼ぶ)に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、人工膝関節を移植する場合、外科医は、とりわけ、振動骨ソーを用いて脛骨膝関節の欠損のあるヘッド(脛骨プラトー、脛骨頭)を除去しなければならない。この目的のために、外科医は、配向デバイス又は配向補助具を使用し、これは、外科医が、脛骨に対して正しい高さ及び角度で、ソーテンプレート(ソー引きブロックとしても知られる)を脛骨頭に取り付けることを可能にする。
【0003】
移植の開始時に、テンプレートは、髄外又は髄内保持装置(これは、配向補助具を有するか、又は配向補助具である)によって脛骨頭に保持される。言い換えれば、テンプレートのホルダは、脛骨頭髄外に、すなわち、脚又は脛骨に外部から取り付けられるホルダによって、又は髄内に、すなわち、脛骨に挿入される骨釘又は髄内釘などによって、保持され得る。テンプレートが髄外又は髄内保持装置によって脛骨に保持されると、テンプレートの相対位置及び向きの微調整がスタイラスによって実行される(これは、配向補助手段であり、保持装置の一部であってもよい)。スタイラスは、骨自体の脛骨頭に対するテンプレートの正しい高さを決定する。高さが与えられると、テンプレートは、ネジを介して脛骨頭にネジ止めされ、スタイラスを含む保持装置は、再び取り外される。
【0004】
人工関節の人工脛骨部品を元の関節線上に位置決めするために、医師は、スタイラスを使用して骨内の最も深い欠損部位をプローブしなければならず、次いで、回転ノブ及びスケールを使用して除去される骨片の厚さを設定しなければならない。調整されるべき値は、通常、製造業者固有のインプラント厚さに対応し、このようにして元の関節線を回復する。しかしながら、医療の観点からは、元の関節線から逸脱し、それを体に向かって/遠位方向に、又は体から/近位方向に、目標とする方法で移動させることが必要な場合がある。
【0005】
人工膝関節、膝内人工膝関節、人工膝関節、又は人工膝関節は、膝関節を完全に又は部分的に置換する移植された人工膝関節(エンドプロテーゼ)である。人工膝関節は、膝の摩耗や断裂がひどい場合(膝関節症)や、痛みのない可動性を回復させるための手術療法として膝を傷つけた後に主に使われる。また、必要であれば、靭帯が不安定な場合にも膝関節の安定性が得られる。部分的又は全体的な内部人工器官が使用されてもよい。
【0006】
すねの骨(脛骨)は、ふくらはぎの骨(腓骨)とともに、下腿の2つの骨の1つである。すねの骨は、2つの骨のうちのより強いものであり、典型的な管状骨である。上端である頭部(脛骨頭)は最も強力な部分であり、2つの顆(内側顆と外側顆)を担っている。解剖学では、関節突起又は足関節という用語は関節の骨性部分を指し、関節突起とも呼ばれる。膝関節では、すねの骨の上端(脛骨)と大腿骨の下方端(大腿骨)がそれぞれ2つの顆をもっている。上面には軟骨で覆われた関節面(上関節面)があり、隆起(顆間隆起)によって2つの部分に分かれている。隆起は2つの別々の小さなノブ(内側顆間結節と外側顆間結節)に走っている。前方(腹側)と後方(背側)で、2つの浅いピット(前顆間野と後顆間野)で境界されている。ここには十字靭帯と半月板支帯が付着している。すねの骨の上面全体を脛骨プラトーといい、大腿骨(大腿骨)の顆と一緒に膝関節を形成する。腓骨頭(腓骨頭)に対する関節面(腓骨関節面)は、ほぼ垂直な骨縁の外側周囲に認められる。
【0007】
脛骨切除は、脛骨の髄外又は髄内切除法のいずれかを用いて行うことができる。2つの技法のそれぞれは、異なる解剖学的条件及び作業方法に対して異なる設定可能性を提供する。「髄外」とは、「髄外に位置する」ことを意味し、骨髄(骨髄)又は脊髄(脊髄)を指す。髄内とは「髄質内に位置する」ことを意味し、骨髄(骨髄)又は脊髄(脊髄)を指す。
【0008】
(従来技術)
脛骨の準備の間、準備された骨のチェックを実行するために、多くの医師が脛骨を2段階で準備する。第1のステップでは、2mmのみが除去され、例えば、第2のステップでは、別の6mmが除去され、合計8mmが除去される。外科医の中には、常に最も骨を残した状態で手術を行うような視野をとる人もいるので、できるだけ骨を少なく切除するようにする。この場合、接合線のシフトは、意図的に受け入れられるか、又は適切なインプラント厚さを選択することによって補償される。
【0009】
除去された骨部分の正確な厚さの知識は、いずれにせよ、手術のさらなる過程に関連する。この目的のために、先行技術で知られている脛骨切除案内のための配向装置又は配向補助具は、近位プローブ先端を有するフィーラバーが保持されるほぼらせん状の調整要素を有するタッチ装置を有するか、又はそれからなる。さらに、概ね螺旋状のホイール形状のセッティング要素が設けられ、このセッティング要素は、調整要素、すなわち螺旋と動作可能に係合し、その結果、フィーラバーは、螺旋ホイールの手動作動によって螺旋に対して長手方向に移動され得る。最後に、フィーラバー上又は螺旋ホイール上に固定/保持され、螺旋に長手方向に延在するスケールキャリアには、螺旋ホイール上又は螺旋上のマーキングを参照して、螺旋に沿ったプローブ先端の現在位置を示すスケールが取り付けられている。このように構成された配向装置がソーテンプレートと結合される場合、ソーテンプレートと螺旋に対して長手方向のプローブ先端との間の相対距離を調整/微調整することができる。
【0010】
除去される骨部分又は除去される骨部分の厚さを決定する場合、スケールのセッティング及び読み取り精度が決定的に重要である。しかしながら、従来技術では、これらの2つのファクタは制限されている。従来技術では、スケールは、ねじ山(螺旋と螺旋ホイールとの間の動作可能な係合)を介してミリメートル工程で無段階スケール目盛りを提供する。しかしながら、使用中、外科医の視線は、スケールに平行ではなく、上方からスタイラス/配向補助具の中心軸に対して約45°の角度である。中心軸は、スタイラスのヘリカルホイール(セッティングホイール/ロータリノブ)が回転する軸である。従来技術では、これは、視差誤差(観察誤差)をもたらす可能性がある。さらに、無段階の設定可能性は、2つのマーキングの間で値が調整されるとすぐに解釈の余地を提供する。また、固定されていないため、ヘリカルホイール/ロータリノブに意図せず触れて高さが調整されてしまうこともある。
【発明の概要】
【0011】
このため、本発明の目的は、配向装置の正確なセット可能性、及びスケールの良好な可読性又は検出可能性、特に、調整要素上のプローブ先端の現在位置を提供することである。
【0012】
この目的は、請求項1の特徴による配向補助装置又は配向/タッチ装置によって解決される。本発明の有利な構成及び/又はさらなる展開は、従属請求項の主題である。
【0013】
本発明の核心の概念は、本質的に、使用中、すなわち、本発明による配向補助/タッチ装置の設定/位置合わせ中に、触覚及び/又は音響信号を外科医に提供/通知することであり、これにより、外科医は、現在のスケール値を視覚的に(目で)検出するという追加の要件なしに、調整要素(例えば、螺旋)に対して長手方向に沿うフィーラ/フィーラ先端の位置についての結論又はフィーラとソーテンプレートとの間の距離についての結論を、引き出すことができる。構造的には、これは、セッティング要素(例えば、回転ノブ/螺旋ホイール)が、セッティング要素のセッティング移動(例えば、螺旋ホイールの回転)の過程で(常に繰り返す/横切る)セッティング位置に応じて、ポインタ/スナッパ(第2の停止部)(セッティング要素のセッティング移動に対して固定される)と(ラッチング/停止)接触することができる少なくとも1つの突出部及び/又は凹部(第1の停止部)を有して形成され、それによって、セッティング要素によって生成される抵抗(抵抗力)が、手動で加えられるセッティング作動力に対して変更(増加)されることによって達成され得る。このようにして、外科医は、セッティング要素(例えば、回転ノブ)とポインタ/スナッパとの間の現在の相対位置(例えば、回転角)を、セッティング要素のセッティング移動の過程において少なくとも1点以上感知/感知することができ、従って、調整要素上のフィーラ/フィーラ先端の位置/調整移動を推測することができる。
【0014】
第1停止部がカム形状の突起の場合、セッティングエレメントをさらに作動させるとポインタ/スナッパはカム形状の突起から弾性的に押し離される(変位する)。ポインタ/スナッパがカム状突起の端部に到達するとすぐに、セッティング要素が相応にさらに作動され、突起は(突起が相応に成形されている場合には)突然スナップバックし、これは、おそらく大きなクラックによって聞こえることがある。このようにして、セッティング要素の少なくとも1つの、好ましくは2つの(連続的に繰り返す/横断する)セッティング位置を感知及び/又は聞くことができる。言及されたポインタ/スナッパの代わりに、又はそれに加えて、カム形状の突起は、弾性的に降伏することもできることに留意されたい。
【0015】
本発明の第1の形態によれば、ソーテンプレートを配向するための配向装置/配向補助具は、ソーテンプレートからの距離が設定可能なフィーラを有するタッチ装置を有するか、又はタッチ装置であり、そのために以下が提供される:移動可能な、好ましくは回転可能なセッティング手段/セッティング要素(例えば、ヘリカル歯車又はギア歯車)と、プロファイルされたくぼみ(例えば、らせんまたは歯付きラック)を備え、セッティング手段と(動作可能に)係合しており、セッティング手段の移動/作動によっても移動可能であり、セッティング手段と(動作可能である)係合し、セッティング手段の移動/作動によっても移動可能である調整手段/調整要素と、調整手段の長手方向におけるソーテンプレートに対する好ましくはフィーラの調整経路を測定するためのスケールを有するスケールキャリアと、セッティング手段上に形成された少なくとも1つの第1の停止手段/停止部と、スケールキャリア上に形成されるか又はスケールキャリアとして働き、一定量の移動量又は移動距離だけ調整手段が移動すると第1の停止手段の抵抗として作用するように設けられた少なくとも1つの第2の停止手段/停止部とを有し、第2の停止手段又は第1の停止手段は、決定された移動量又は移動経路を超えてセッティング手段がさらに移動すると、それぞれの他の停止手段を弾性的に偏向させる。
【0016】
好ましい態様では、本発明による配向装置は、スタイラス/タッチ装置自体であり、これは、骨上、好ましくは脛骨頭上にソーテンプレートを位置決めするために、ソーテンプレートに連結されるか、又は連結されるように提供され、適合される。本発明によるタッチ装置は、髄外又は髄内保持装置によって配置されてもよく、又は保持装置の一部であってもよい。
【0017】
好ましい実施形態では、調整手段は、セッティング手段に対して移動する。
調整手段は、好ましくは、ねじ山を有するシリンダ/ロッド、特に、外側ねじ山又は螺旋、又は歯を有する表面、又は歯を有するシリンダ、すなわち、歯付きラック、又はプロファイルされたくぼみなどを有するシリンダである。
【0018】
セッティング手段は、好ましくは、ホイール、特に、調整手段と(動作可能に)係合した回転ノブ又は螺旋ホイール、又は、おそらくはねじ山、好ましくは内ねじ山、又は歯付きホイール、又は、円周等にわたって均等に分配された歯又は輪郭の刻み目を有するホイールである。手動作動時にセッティング手段は、好ましくは、フィーラを調整手段の長手方向軸(螺旋/回転ノブの組み合わせ)に長手方向に、又はセッティング手段の回転軸(ギアラック/ギアの組み合わせ)に垂直に設定する。
【0019】
好ましい実施形態によれば、フィーラは、好ましくは、近位に配置されたフィーラ先端を有するフィーラバーと、好ましくは、それに取り付けられた、又はそれに印刷されたスケールを有するスケールキャリアとからなり、調整手段にしっかりと接続されるか、又は調整手段と一緒に動くことができるように、一体に形成又は配置される。代替的な実施形態によれば、調整手段上でフィーラを移動可能に保持し、これを調整手段の長手方向への調整手段の移動のためにセッティング手段を介して移動させることも可能である。したがって、調整手段は、第1の代替例に従って、セッティング手段に対して、又は第2の代替例に従って、セッティング手段と共に移動し、スケール又はスケールキャリア(好ましくは、フィーラバーに固定して接続される)は、基本的に、セッティング手段に対して移動する。このように、スケールは、セッティング手段に対してフィーラが位置する相対値又は距離を示すことができる。具体的には、調整手段は、螺旋状の外側ねじ山を有する中空円筒であってもよく、これは、ソーテンプレートに回転固定されるが軸方向に変位可能な方法で接続/連結可能な内側シャフトに取り付けられており、セッティング手段は、内側シャフトの自由端に回転可能に取り付けられた(軸方向に固定された)内側ねじを有する螺旋ホイールであってもよく、該内側ねじは、中空円筒の外側ねじと作動/ねじ係合し、(手動)回転運動時に中空円筒を長手方向(内側)軸に変位させる。この場合、中空シリンダ又は中空シリンダ自体にしっかりと接続されたフィーラに取り付けられたスケール/スケールキャリアは、中空シリンダの摺動経路/距離、したがって、ヘリカルホイールに対するフィーラの摺動経路/距離を示し、したがって、テンプレートとフィーラとの間接的な距離を示す。
【0020】
第1の停止手段は、好ましくは、セッティング手段上に形成される。第1の停止手段は、好ましくは、溝、ノッチ、凹部、又は突起、歯、ばねワイヤ、ばねプレート、又はノーズなどの形態を有する。これらの第1の停止手段のうちの1つ以上は、セッティング手段上に、好ましくは、互いにある角度距離、例えば180°で形成されてもよい。セッティング手段としてのホイール/回転ノブの場合、少なくとも1つの停止手段は、ホイールの各回転と共回転する。セッティング手段としてばね荷重調整ヘッドの場合、ヘッド内のばね荷重ボール等が調整手段を押圧する。
【0021】
第2の停止手段は、スケール又はスケールキャリア上に形成されるか、又はスケールキャリアは、第2の停止手段を形成する。第2の停止手段は、好ましくは、溝、ノッチ、凹部、又は突起、歯、ばねワイヤ、ばねプレート、又はノーズなどの形態を有する。第2の停止手段は、第1の停止手段に対する、好ましくはラッチ抵抗として機能するように設けられ、適合される。言い換えれば、第2の停止手段は、第1の停止手段と接触するように成形され、それによって、第1の停止手段とラッチ/ラッチ可能な係合になるか、又は入る。
【0022】
第1及び/又は第2の停止手段は、ばね取付け部上にばね取付けされるか、又はばね弾性構成要素上に形成されるか、又はばね弾性スケール/スケールキャリア上に形成されるか、又はばね弾性構成要素を形成するか、又はばね弾性スケールを形成する。換言すれば、セッティング要素が移動されると、一方の(第1の)停止手段が他方の(第2の)停止手段と接触又は係合する。ここで、第1及び/又は第2の停止手段は、ばねで取り付けされてもよい。これは、一方のストップ手段が、それが形成される他方のストップ手段のばね取付け又はスケールを押圧するか、又は他方のストップ手段自体を押圧することを意味する。1つの停止手段は、このばね取付け手段又はスケール又はばね負荷停止手段を(半径方向に)セッティング手段から離れるように押し、停止手段は、互いに係合するか、又は互いに押し付ける。セッティング手段がさらに動かされると、一方の停止手段が他方の停止手段の係合から解放され、ばね解除手段又はスケール又は他方の停止手段自体が、一方の停止手段によってセッティング手段から押し離される。この場合、取付け手段、スケール手段、又は停止手段自体は、少なくとも1つのばね要素、又はばね弾性であってもよく、あるいは直列又は並列のいくつかのばね要素を有してもよく、その結果、セッティング手段が移動すると、停止手段は、所定の距離を移動するにつれて、常に他の停止手段と接触した状態に戻る。第1及び第2の停止手段は、任意の弾性材料(例えば、ばね鋼、プラスチック、又は複合材料)から作製され得る。停止手段のたわみは、セッティング手段の回転軸に対して半径方向であるばかりでなく、回転軸の周りの回転方向においてもよい。
【0023】
一方の停止手段が他方の停止手段に係合すると、配向装置は、調整中に、触覚、触覚、音響(明確に聞こえるクリック音)、及び/又は可視フィードバック又は信号をユーザに提供する。このように、本発明は、セッティング手段を回転させると、調整手段を所定の距離移動させることができ、この距離後に信号を発生させることができる。同時に、ラッチ機能は、偶発的な設定に対するセーフガードを表す。したがって、音響及び/又は触覚フィードバックが、対照値の簡単かつ迅速な制御のために提供され、対照値の固定は、スタイラス(プロービング補助具)の大きさを大きく変えることなく提供される。上端(0mm)から下方端(12mm)まで、ユーザ(例えば、医師又は外科医)は、「クリック」(係合)の数に基づいて設定すべき値を迅速かつ確実に決定することができ、上端はセッティング手段に向かう方向であり、下方端はソーテンプレート又はフィーラホルダに向かう方向である。このように、読み取りエラーを回避することができ、利用時の安全性の向上が確保され、最適な柔軟性を有する時間内の利得が達成される。骨上の視野は、この解決策では追加的に制限されない。
【0024】
好ましくは、配向装置は、スケールの調整範囲全体にわたって、すなわち、一方の停止手段が他方の停止手段と係合する範囲全体にわたって必要とされる力がほぼ一定であるが、医師/外科医が感じることができる停止抵抗が生成されるように構成される。これはまた、スケールのスリムな設計をもたらす。
【0025】
本発明のすべての実施形態は、同じコアアイデアを有し、類似の方法で互いに組み合わせることができる。したがって、一実施形態の第1の停止手段は、音響的、触覚的、及び/又は視覚的フィードバックを提供するために、別の実施形態の停止手段と組み合わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
以下、添付図面を参照しながら、好ましい実施形態に基づいて、本発明をより詳細に説明する。
【
図1】骨髄外フレームワーク/保持装置上の配向装置/タッチ装置である。
【
図2】脛骨頭上の配向されたソーのテンプレートである。
【
図4】本発明の配向装置/タッチ装置の第1の実施形態の背面図である。
【
図5】本発明の配向装置の第1の実施形態の正面図である。
【
図6】本発明の配向装置の第1の実施形態の詳細図である。
【
図7】本発明の配向装置の第1の実施形態の第1の位置での断面図である。
【
図8】本発明の配向装置の第1の実施形態の第2の位置での断面図である。
【
図9】本発明の配向装置/タッチ装置の第2の実施形態を示す。
【
図10】本発明の配向装置/タッチ装置の第3の実施形態を示す。
【
図11】本発明の配向装置/タッチ装置の第4の実施形態を示す。
【
図12】本発明による配向装置/タッチ装置の第5の実施形態を示す。
【
図13】本発明による配向装置/タッチ装置の第5の実施形態を示す。
【
図14】本発明による配向装置/タッチ装置の第7の実施形態を示す。
【
図15】本発明による配向装置/タッチ装置の第8の実施形態を示す。
【
図16】本発明による配向装置/タッチ装置の第9の実施形態を示す。
【
図17】本発明による配向装置/タッチ装置の第10の実施形態を示す。
【
図18】横荷重を伴う本発明による配向装置/タッチ装置の第11の実施形態を示す。
【
図19】正面荷重を伴う本発明による配向装置の第12の実施形態を示す。
【
図20】正面荷重を伴う本発明による配向装置/タッチ装置の第13の実施形態を示す。
【
図21】本発明による配向装置/タッチ装置の第14の実施形態の正面図を示す。
【
図22】本発明による配向装置/タッチ装置の第14の実施形態の背面図を示す。
【
図23】本発明による配向装置の第15の実施形態を示す。
【
図24】本発明による配向装置/タッチ装置の第16の実施形態を示す。
【
図25】本発明による配向装置/タッチ装置の第17の実施形態を示す。
【
図26】本発明による配向装置/タッチ装置の第18の実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本開示の実施形態を、対応する図面に基づいて説明する。
【0028】
図1は、本発明の主題において提供され得るような、脛骨切除ガイドのための髄外配向装置/保持装置の可能な例を原理的に示す。これは、例えば、(これに限定されないが)望遠鏡ロッド16と、望遠鏡ロッド16の遠位端に取り付けられた足拘束具と、望遠鏡ロッド16の近位端に固定的に(着脱不能に)取り付けられたソーテンプレート/ソーブロック14と、好ましくはソーテンプレート14に/上に取り付けられた近位の配向/タッチ装置(スタイラス)1とを含む/有する。
【0029】
配向/タッチ装置1は、脛骨頭に使用される。それは通常、フィーラ8と、フィーラ8とソーテンプレート14との間の距離を調節するための調節手段6と、調節手段6を作動させるためのセッティング手段4とを有する。セッティング手段4は、例えば、回転ノブの形で、その手動回転により、例えば、外ねじ付き円筒、すなわち螺旋の形で、調節手段6を調節/作動させる。好ましくは、フィーラ8は、近位のフィーラ先端部を有し、この先端部は、フィーラホルダ10の中/上にフィーラバーを介して組み込まれ/取り付けられ、後者を介して、すなわち外側ねじ山を介して調整手段6に固定的に、又は(代替的に)移動可能に接続される。これは、いずれの場合においても、セッティング手段4が作動されると、フィーラホルダ10、ひいては、フィーラ8は、作動量及び作動方向に対応して、セッティング手段4に向かう方向又はそれから離れる方向に移動することを意味する。さらに、フィーラ8は、フィーラホルダ10内に摺動可能に取り付けられている。スケール又はスケールキャリア12は、脛骨頭2上にソーテンプレート14を正確に位置決めするために、セッティング手段4に対するフィーラ8の距離、又は空間、又は相対値を示す。換言すれば、取り付けられたときのソーテンプレート14に対するセッティング手段4の距離は、既知であり、固定されている。従って、ソーテンプレート14に対するフィーラ8の現在の距離は、セッティング手段4とフィーラ8との間に配置されたスケール12を介して表示することができる。
【0030】
図2は、脛骨頭2上の配向されたソーテンプレート14を示し、この場合、配向/タッチ装置は、まだソーテンプレート上に取り付けられていない。
【0031】
図3は、ソーテンプレートを有しない配向/タッチ装置1の別の図を示す。内側保持ボルト/軸上に回転可能かつ軸方向に固定された方法で取り付けられた回転ノブ4は、調整手段6を移動させる。すなわち、外側ねじ(螺旋)6を備えた(中空の)シリンダは、軸方向に変位可能な方法で内側保持ボルト上に押し付けられ、その上で、フィーラ8は軸方向に、フィーラホルダ10を介して保持/固定され、それにより、フィーラホルダ10も軸方向に、内側保持ボルトに対して長手方向に移動される。スケール/スケールキャリア12は、フィーラホルダ又は中空シリンダ6に固定的に接続されている。したがって、回転ノブ4は、中空シリンダ(雄ねじ付き)6を回転ノブ4に向かって上方(近位方向に向かって)に引っ張るか、又は押すか、又は回転ノブ4から離れるように下方(遠位方向に向かって)に押す。ロータリノブ4をより良好に把持できるようにするために、特に
図3に示すように、外側のローレット/リフル又は外側の把持面を有する軸方向部分を有する。
【0032】
図4は、原理的に上述した配向装置1に基づく、本発明による配向装置101の第1の実施形態を背面図で具体的に示す。配向装置101は、内側(回転固定された)保持ボルトの周囲に軸方向に固定され、かつ回転可能に取り付けられた回転ノブの形態のセッティング手段104を有し、それは、保持ボルト上での回転によって、保持ボルトに対して長手方向に外側ねじ山(螺旋)を有する(中空)シリンダの形態の調節手段106の高さを調節する。フィーラ108は、フィーラホルダ110を介して調整手段106に強固に結合/接続されている。この場合、スケール又はスケールキャリア112は、フィーラホルダ110に取り付けられ、セッティング手段104の方向に突出し、したがって、ソーテンプレート(
図4には図示せず)を脛骨頭上に正確に位置決めするために、セッティング手段104に対するフィーラ108の高さ/距離を示す。調整手段106上のフィーラホルダ110内のフィーラ108及びフィーラホルダ110上/におけるスケール112は、したがって、セッティング手段(回転ノブ)104の回転/作動時に、セッティング手段104に対して相対的に移動する。この点において、本発明の構造は、先の図の配向装置に類似している。
【0033】
また、本発明のセッティング手段104は、軸方向部分に粗面/リフル加工された外面を有し、その後、本発明によれば、軸方向(フィーラーホルダに向かう方向)に、比較的滑らかな外面を有する軸方向部分によって遠位側(フィーラーホルダに向かう方向)に続く。この軸方向部分は、スケールキャリア112によって軸方向の外側で半径方向に重なり合うように設けられ、構成されている(特に
図4参照)。セッティング手段104は、特に外面が滑らかな軸部に、例えば突起状の第1の停止手段118を有し、これがセッティング手段(回転ノブ)104と共に回転する。セッティング手段104がある回転位置まで回転されると、突起118がスケールに接触/当接するか、又は本実施形態による発明ではばね弾性であるスケールキャリア112に当接する。したがって、突起118は、(さらに)回転中にスケール/スケールキャリア112に押し付けられる。このように、スケール/スケールキャリア112は、(半径方向に)弾性的にセッティング手段104の中心軸/回転軸から離れて移動する。すなわち、半径方向外側に変位され、(それによって、(スケールキャリア112の半径方向外側への変位を伴って)回転に対する増大した抵抗が生成される。スケール/スケールキャリア112において、セッティング手段104、従って突起118に対向する側には、更なる停止手段120が、例えば、回転軸に平行に延びる溝の形で挿入又は形成される。したがって、突起118は、セッティング手段104がさらに回転されると、溝120に(突然)係合し、したがって、スケール/スケールキャリア112は、ばね圧力の結果として突起118の方向に(すなわち、半径方向内側に)迅速に又は突然移動し、それによって、音響、触覚、触覚、及び/又は部分的に可視のフィードバック又は信号(ラッチクリック)がユーザに与えられる。
【0034】
例えば、セッティング手段104を1回転させると、フィーラ108がセッティング手段104に対して1又は2ミリメートルだけ調整手段106に対して長手方向に移動し、各回転(各ミリメートル又は2ミリメートルに対応する)の後、第1の停止手段118が別の(第2の)停止手段120と係合し、それによって、フィーラ108がセッティング手段104の対応する回転によって1又は2ミリメートル移動したことをユーザが知るように、ユーザにフィードバックを提供する。すでに説明したように、フィーラホルダ110を調整手段106にしっかりと接続することが好ましい。この場合、内側/保持ボルトが設けられ(特に
図8参照)、その上に、外ねじを有する中空円筒の形態の調整手段106が軸方向に変位可能であり、好ましくは回転に対して固定される。前述の回転/螺旋ホイールの形態のセッティング手段104は、(内側)軸の近位自由端/端部に回転可能であるが軸方向に固定された方法で取り付けられ、調整手段106の外側ねじと螺合する内側ねじを有する。セッティング手段104が(内側)軸を中心に回転されると、中空円筒の形態の調整手段106は、(内側)軸/保持ボルトに対して長手方向に軸方向に移動され、従って、フィーラ108とセッティング手段104との間の距離が変化する。あるいは、ロータリ・ノブを調整手段(螺旋)106にしっかりと接続し、セッティング手段104が作動したときに調整手段106を回転させることも考えられる。この場合、フィーラホルダ110は、調整手段106の外スクリューとスクリュー係合し、それに応じて調整手段が回転されると軸方向に変位する。フィーラホルダ110の回転防止装置として、フィーラ108は、例えば、手動で保持することができ、又は調整手段106に平行に配置された静止レール(図示せず)内で長手方向に案内することができる。
【0035】
図5は、本発明による配向装置101の第1の実施形態の正面図を示す。この構造は
図4に類似しており、セッティング手段104は、調整手段/螺旋106(これは、フィーラホルダ110及び/又はスケールキャリア112に固定的に接続されている)を介して、フィーラホルダ110を(内側の)保持ボルトの周りの回転によって移動させ、これによって、フィーラホルダ110内のフィーラ108も移動させる。スケール112は、好ましくは、フィーラホルダ110に取り付けられ、従って、フィーラホルダ110にしっかりと接続される。セッティング手段104上の第1の停止手段118は、スケール/スケールキャリア112と接触し、それを外側に、すなわち回転軸から離れるように曲げる。スケール/スケールキャリア112は、その下端(遠位)でフィーラホルダ110に取り付けられるので、スケール112を外側に曲げるために必要な力は、スケールが取り付けられている底部(遠位)よりも上面(近位)で低くなる(てこのため)。これは、スケール112をさらに下方(遠位側)に偏向させるために頂部(近位側)で必要とされる力がより少ないことを意味する。好ましくは、スケール/スケールキャリア112は、ばね鋼又はばね剛性又はばね弾性の高い別の金属で作られる。しかしながら、本発明によるスケール/スケールキャリア112は、好ましくは、力を直列に分割する2つの直列ばね要素124及び126に分割される(
図7及び
図8参照)。スケール/スケールキャリア112は、好ましくは、一端でフィーラホルダ110にしっかりと接続された小板/長方形の形状を有する。切開は、スケール/スケールキャリア112において、逆Uの形態で行われ、第1のスプリングエレメント124は、それによって作られた外側スケールフレームによって形成され、第2のスプリングエレメント126は、それによって作られた内側スプリングタングによって形成され、スプリングタングは、スケールフレームの軸方向自由端(上端/近位端)においてスケールフレームに固定される。ばね要素124及び126のこの直列配置により、スケール/スケールキャリアの下方(遠位)端部における第1ストップを介してスケールキャリアを押し離すための力は、本質的に、スケール/スケールキャリアの上方(近位)端部における第1ストップを介してスケールキャリアを押し離すための力と同じである(それぞれのピボット点「下方/上方」へのレバー経路)。
【0036】
図6は、本発明による配向装置101の第1の実施形態の詳細図を示す。調整手段106は、フィーラホルダ110を介してスケール112に固定的に接続されている。換言すれば、スケール112は、第1の曲げばね要素124と、第1のばね要素と直列に接続された第2の曲げばね要素126とを有するバネ122であり、2つの曲げばねの枢動点は、ばねの両端に位置している。スケール112内のU字形凹部は、ばね122全体のレバーを延長し、第1のばね要素124と第2のばね要素126とは直列である。凹部を介して、第1のばね要素124は、U字状の凹部を横方向に囲む2つの側面要素により形成されている。所望のラッチ効果及び音響フィードバック(はっきりと聞こえるクリック音)を得るために、スケール112は、上部領域及び下部領域に、すなわち(内側、舌状)バネ要素126によって下部領域に、(外側、フレーム状)ばね要素124によって上部領域に、弾性的に構築される。このように、舌状ばね要素126は、回転ノブ/セッティング手段104が下方に回されたとき、又はセッティング手段104が調整手段106を上方に引っ張ったときに、(直線的に)増加する力を回避する。第2の(舌状)ばね要素126は、スケール112の上端/近位端に固定点を有し、上部は、フィーラホルダ110におけるスケール112の非固定側を指し、第1の(フレーム状)ばね要素124は、フィーラホルダ110に対する下端/遠位側に固定点を有する。従って、フレーム124は、上部領域においてばねとして機能する。調整手段106がセッティング手段104に向かって移動するほど、内側舌部又はばね要素126がばね機能を引き継ぐことになる。音響フィードバックは、第1の停止手段118が、2つのばね要素124又は126のうちの1つ、例えば2mmのねじピッチで1回転あたりに位置する第2の停止手段120と係合するときに発生する。
【0037】
図7は、本発明による配向装置101の第1の実施形態を、第1の位置における切断図で示す。
第1の位置は、調整手段106を内包し、セッティング手段104の回転により調整手段106を移動させることができるセッティング手段104を示す。セッティング手段104は、2つの突出部118を有し、突出部のうちの1つは、一端がフィーラホルダ110に取り付けられている第1のバネ要素124に押し付けられる。突出部118は、セッティング手段104からばね要素を強制的に離し、ばね要素を半径方向外側に偏向させる。
【0038】
図8は、本発明による配向装置101の第1の実施形態を、第2の位置における切断図で示す。第2の位置では、セッティング手段104は、調整手段106をその方に引っ張り、それによって、スケールがその上にあるフィーラホルダ110もセッティング手段104に近づく。これで、突起118は、フィーラホルダ110に近接する。ここで、U字形凹部は、第2のばね要素126を外側に押し、セッティング手段106から離す。
【0039】
図9は、本発明による配向装置の第2の実施形態を示す。本実施形態では、セッティング手段204は、調整手段206に回転可能に取り付けられ、後者を上述のように移動させる。本実施の形態では、セッティング手段206上の第1の停止手段218は、セッティング手段204の回転軸と平行にセッティング手段204の外部に延びる溝である。第1の実施形態に類似したばね222であり、ばね弾性を有するスケール212では、第2の停止手段220は突起の形態である。
【0040】
図10は、本発明による配向装置の第3の実施形態を示す。セッティング手段304は、歯を有する表面の形成で調整手段306と係合する歯車の形態で構成される。調整手段306の側面にはスケールが形成されている。ばね322は、セッティング手段304(図示せず)に対向する側に突起を有し、この突起は、セッティング手段304の歯と係合し、したがって、ユーザがセッティング手段304を回転させると、ユーザに音響フィードバック及び触覚フィードバックを提供する。
【0041】
図11は、本発明による配向装置の第4の実施形態を示す。セッティング手段404は、第1の停止手段418として内側にばねで与圧されたボール(図示せず)を有する。調整手段406は、第2の停止手段420として働く窪みを有する。スケール412は、窪みの間の突起において調整手段に適用される。
【0042】
図12は、本発明による配向装置の第5の実施形態を示す。スケール512は、T字形断面を有するように形成される。言い換えれば、その長い中心軸における長方形の表面は、それに垂直な別の長方形の表面を有する。この第2の表面又はフラグは、セッティング手段(図示せず)上の第2の停止手段518(例えば、溝)に係合するか、又はラッチすることができるスプリングプレートの形態のスプリング-弾性停止手段520である。
【0043】
図13は、本発明による配向装置の第6の実施形態を示す。目盛612は、停止手段520としてワイヤとともに形成される。言い換えれば、長方形の表面は、その長い中心軸上に、その長方形のばね弾性ワイヤ/ばねワイヤを有し、それは、2つの端部でスケール612に接続されている。このワイヤは、したがって、セッティング手段(図示せず)上の第2の停止手段(例えば、溝)に係合するか、又はラッチすることができるばね-弾性停止手段620である。
【0044】
図14は、本発明による配向装置の第7の実施形態を示す。スケール又はばね722は、スケールが第1のばね要素724及び第2のばね要素726と直列の第3のばね要素728を有することを除いて、第1の実施形態と類似している。第3のばね要素726は、やはり、第1のUから正確に180°オフセットされたU字形であり、その固定点をやはり上端に有する。これは、必要とされる力が第1の実施形態よりもさらに直線的であることを意味する。
【0045】
図15は、本発明による配向装置の第8の実施形態を示す。ここで、第2の停止手段820は、第1の実施形態と同様であるが、第2スプリング素子826が、第1スプリング素子824に90°の角度で回転したU字型に取り付けられているか、下端に対して90°の角度で固定点を有している点が相違する。
【0046】
図16は、本発明による配向装置の第9の実施形態を示す。この実施形態では、第2の停止手段920は、第8の実施形態と同様に形成された複数の第2のばね要素926を備える。複数の第2のばね要素926は、下から上に平行に配置され、第1のばね要素924によって囲まれている。
【0047】
図17は、本発明による配向装置の第10の実施形態を示す。この実施形態では、第2の停止手段1020は、フィーラホルダ(図示せず)に取り付けられる停止手段1020の下方端に平行に延びる少なくとも2つの切り込みを有する。したがって、スケールも形成する停止手段1020は、異なる位置で半径方向に偏向される。
【0048】
図18は、横荷重を伴う本発明による配向装置の第11の実施形態を示す図である。ストップ手段1120は、一端がフィーラホルダに取り付けられたフック/Uの形態のスプリングワイヤを備える。第1のばね要素1124は、フィーラホルダに固定点を有し、第2のばね要素1126は、第1のばね要素1124の上端に固定点を有する。矢印で示されるように、停止手段1120は、回転可能なセッティング手段(図示せず)の回転方向に偏向され得る。
【0049】
図19は、正面荷重を伴う本発明による配向装置の第11の実施形態を示す。
図18に示される第1のばね要素124及び/又は第2のばね要素126の回転たわみに加えて、第2の停止手段1120も、
図19の矢印で示されるように、半径方向の配向を受けてもよい。
【0050】
図20は、正面荷重を有する本発明による配向装置の第12の実施形態を示す図である。第12の実施形態の構造は、停止手段1220が単一のU字型ワイヤで構成されないことを除いて、第1の実施形態と類似しているが、直線のばねワイヤの形態である第1のばね要素1224が、その上端において、直線のばねワイヤの形態で第1のばね要素1224と平行に形成された第2のばね要素1226に板等によって接続されている。
【0051】
図21は、本発明による配向装置の第13の実施形態を正面図で示す。この実施形態では、スケールは長方形の切れ目1330を有する。この長方形の切れ目1330は、スケールの上端付近からスケールの下端付近に至る。スケールは、長方形の切れ目1330によって、第1のばね要素1324と第2のばね要素1326とに分割される。この実施形態は、銃身器官の原理による可聴、視覚、及び触覚フィードバックを可能にする。一方の長方形の表面がセッティング手段(図示せず)の突起によって偏向されると、他方のばね要素はスプリングバックし、その逆も同様である。
【0052】
図22は、本発明による配向装置の第13の実施形態を背面図で示す。スケールの後部には、上端から下端に延び、第1のばね要素1324及び第2のばね要素1326を通過する第2の停止手段として溝1320が設けられている。また、溝は、長方形カットを貫通して延在する。
【0053】
図23は、本発明による配向装置の第14の実施形態を示す。この実施形態は、この実施形態が後面に溝を有さず、溝を有さない第2の停止手段1420として働くという唯一の違いを除いて、第13の実施形態に類似している。同様に、この実施形態では、長方形の切れ目1430が、停止手段を、上面から下へ、第1のばね要素1424と第2のばね要素1426とに分離する。
【0054】
図24は、本発明による配向装置の第15の実施形態を示す。この実施形態は、切れ目1530が長方形ではなく波形の形状を有し、第2の停止手段1520が第1のばね要素1524と第2のばね要素1526とに分割されている点を除いて、第13又は第14の実施形態に類似している。
【0055】
図25は、本発明による配向装置の第16の実施形態を示す。この実施形態は、スケールにU字形の切り込みによって第1のばね要素から分離されたさらなるばね要素/第2のばね要素を有する前述の実施形態のいずれにも適用可能である。ここで、第1の停止手段1618は、セッティング手段の回転によって第2の停止手段1620にもたらされる。第2の停止手段1620は、回転可能なセッティング手段の回転軸から半径方向に離れるように移動する。第1の停止手段1618は、第2停止手段1620のフレームに当接する。第2の停止手段1620は、一方の側で偏向させることができるように、切断部、好ましくはU字形切断部によってスケールの残りの部分から分離されている。
【0056】
図26は、本発明による配向装置の第17の実施形態を示す。この実施形態は、スケールにU字形の切り込みによって第1のばね要素から分離されたさらなるばね要素/第2のばね要素を有する前述の実施形態のいずれにも適用可能である。この実施形態では、第2の停止手段1720は、第1の停止手段1718がそれとより穏やかに接触するように、溝の周りに丸みを帯びた表面を有する。
【0057】
要約すると、本発明は、ソーテンプレートを配向するための、セッティング手段と、セッティング手段に対して移動可能なプロファイル凹部及びフィーラを有する調整手段と、調整手段に対するセッティング手段の高さを測定するためのスケールと、セッティング手段上に形成された少なくとも1つの第1の停止手段と、スケール上に形成された、又はスケールとして機能し、第1の停止手段のための抵抗として機能するように提供され、適合された少なくとも1つの第2の停止手段とを備え、第2の停止手段及び/又は第1の停止手段が、それぞれの他の停止手段を弾性的に偏向させる、タッチ/配向装置に関する。
【符号の説明】
【0058】
1、101 スタイラス
2 脛骨頭
4、104,204、304、404 セッティング手段
6、106、206、306、406 調整手段
8、108 フィーラ
10、110 フィーラホルダ
12、112,212、312、412、512、612 スケール
14 ソーテンプレート
16 髄外ホルダ
118、218、418、518、1618、1718 第1の停止手段
120、220、420、520、620、720、820、920、1020、1120、1220、1320、1420、1520、1620、1720 第2の停止手段
122、222、322、722 ばね
124、724、824、924、1024、1124、1224、1324、1424、1524 第1のばね要素
126、726、826、926、1126、1226、1326、1426、1526 第2のばね要素
728 第3のばね要素
1330、1430、1530 切れ目