(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-21
(45)【発行日】2023-01-04
(54)【発明の名称】保険相談システム、募集人端末、および保険相談用プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 40/08 20120101AFI20221222BHJP
【FI】
G06Q40/08
(21)【出願番号】P 2022000254
(22)【出願日】2022-01-04
【審査請求日】2022-01-05
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】500578261
【氏名又は名称】株式会社アドバンスクリエイト
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】濱田 佳治
【審査官】藤澤 美穂
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-064493(JP,A)
【文献】特開平10-162061(JP,A)
【文献】特開2013-025609(JP,A)
【文献】特開2002-015140(JP,A)
【文献】特開2004-164232(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2013-0112190(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
オンラインでの保険に関する相談を行なう保険相談システムであって、
顧客端末と、
ネットワークを介して前記顧客端末と通信する募集人端末とを備え、
前記募集人端末は、
顧客端末とテレビ電話による通話を行なうための通信装置と、
前記テレビ電話による通話において、前記顧客端末との間で共有される文書を表示するディスプレイと、
メモリと、
前記テレビ電話による通話において、前記ディスプレイに、前記文書のうち前記顧客端末の画面に表示される領域の位置を特定する表示位置情報を表す図形を、前記文書に重畳させて表示させるプロセッサと、を含み、
前記表示位置情報は、前記顧客端末における操作によって前記文書のうち前記顧客端末の画面に表示される領域の位置が更新されたときの更新後の位置を特定する情報を含む、保険相談システム。
【請求項2】
オンラインでの保険に関する相談を行なう保険相談システムであって、
顧客端末と、
ネットワークを介して前記顧客端末と通信する募集人端末とを備え、
前記募集人端末は、
顧客端末とテレビ電話による通話を行なうための通信装置と、
前記テレビ電話による通話において、前記顧客端末との間で共有される文書を表示するディスプレイと、
メモリと、
前記文書のうち前記顧客端末の画面に表示される領域の位置を特定する表示位置情報を前記メモリに記録するプロセッサと、を含み、
前記表示位置情報は、前記顧客端末における操作によって前記文書のうち前記顧客端末の画面に表示される領域の位置が更新されたときの更新後の位置を特定する情報を含
み、
前記プロセッサは、
前記ディスプレイに、前記表示位置情報を表す図形を前記文書に重畳させて表示し、
前記メモリに、前記ディスプレイに表示されている画面を記録することによって、前記表示位置情報を記録する、保険相談システム。
【請求項3】
前記プロセッサは、前記ディスプレイに、前記画面が記録されていることを表すアイコンを表示する、請求項
1または請求項2に記載の保険相談システム。
【請求項4】
前記更新後の位置は、前記文書の中で前記顧客端末において表示されている部分の座標によって特定される、請求項1
~請求項
3のいずれか1項に記載の保険相談システム。
【請求項5】
前記更新後の位置は、前記顧客端末でのデフォルトの表示態様に対する操作内容によって特定される、請求項1
~請求項
3のいずれか1項に記載の保険相談システム。
【請求項6】
前記プロセッサは、前記顧客端末に対して、前記文書のうち前記顧客端末の画面に表示される領域の位置を指定する指示を出力し、
前記顧客端末は、前記指示に応じた領域の位置にある前記文書を表示する、請求項1~請求項
5のいずれか1項に記載の保険相談システム。
【請求項7】
前記プロセッサは、前記文書への注釈の入力を受け付け、
前記プロセッサは、前記ディスプレイに前記注釈を表示し、前記顧客端末へ前記注釈を送信し、前記メモリに前記注釈を記録し、
前記顧客端末は、前記注釈を表示する、請求項1~請求項
6のいずれか1項に記載の保険相談システム。
【請求項8】
前記プロセッサは、
前記通話において、チェックタイミングを特定するための操作を受け付け、
前記チェックタイミングは、オンラインでの保険に関する相談におけるコンプライアンスチェックのタイミングであり、
前記プロセッサは、
前記メモリに、前記チェックタイミングを特定する情報を記録する、請求項1~請求項
7のいずれか1項に記載の保険相談システム。
【請求項9】
前記プロセッサは、前記表示位置情報を、前記チェックタイミングに関連付けて表示する、請求項
8に記載の保険相談システム。
【請求項10】
前記チェックタイミングは、前記通話中に行なわれる前記相談のうち、保険契約者の本人確認、保険契約者の保険商品に対する意向確認、保険商品に関する重要事項説明、および保険契約者の家族の同意のうちのいずれか1つが行われるタイミングを含む、請求項
8または請求項
9に記載の保険相談システム。
【請求項11】
オンラインでの保険に関する相談に利用される募集人端末であって、
保険契約者によって操作される顧客端末とテレビ電話による通話を行なうための通信装置と、
前記テレビ電話による通話において、前記顧客端末との間で共有される文書を表示するディスプレイと、
前記テレビ電話による通話において、前記ディスプレイに、前記文書のうち前記顧客端末の画面に表示される領域の位置を特定する表示位置情報を、前記文書に重畳させて表示させるプロセッサと、を備え、
前記表示位置情報は、前記顧客端末における操作によって前記文書のうち前記顧客端末の画面に表示される領域の位置が更新されたときの更新後の位置を特定する情報を含む、募集人端末。
【請求項12】
オンラインでの保険に関する相談に利用される募集人端末であって、
保険契約者によって操作される顧客端末とテレビ電話による通話を行なうための通信装置と、
前記テレビ電話による通話において、前記顧客端末との間で共有される文書を表示するディスプレイと、
メモリと、
前記文書のうち前記顧客端末の画面に表示される領域の位置を特定する表示位置情報を前記メモリに記録するプロセッサと、を備え、
前記表示位置情報は、前記顧客端末における操作によって前記文書のうち前記顧客端末の画面に表示される領域の位置が更新されたときの更新後の位置を特定する情報を含
み、
前記プロセッサは、
前記ディスプレイに、前記表示位置情報を表す図形を前記文書に重畳させて表示し、
前記メモリに、前記ディスプレイに表示されている画面を記録することによって、前記表示位置情報を記録する、募集人端末。
【請求項13】
オンラインでの保険に関する相談に利用され、保険契約者によって操作される顧客端末とテレビ電話による通話を行なうコンピュータによって実行されるプログラムであって、前記プログラムは、前記コンピュータに、
前記通話において前記顧客端末との間で共有される文書を表示するステップと、
前記テレビ電話による通話において、前記文書のうち前記顧客端末の画面に表示される領域の位置を特定する表示位置情報を取得するステップと、
前記表示位置情報を表す図形を、前記文書に重畳させて表示するステップと、を実行させ、
前記表示位置情報は、前記顧客端末における操作によって前記文書のうち前記顧客端末の画面に表示される領域の位置が更新されたときの更新後の位置を特定する情報を含む、保険相談用プログラム。
【請求項14】
オンラインでの保険に関する相談に利用され、保険契約者によって操作される顧客端末とテレビ電話による通話を行なうコンピュータによって実行されるプログラムであって、前記プログラムは、前記コンピュータに、
前記通話において前記顧客端末との間で共有される文書を表示するステップと、
前記文書のうち前記顧客端末の画面に表示される領域の位置を特定する表示位置情報を取得するステップと、
前記表示位置情報を前記コンピュータのメモリに記録するステップと、を実行させ、
前記表示位置情報は、前記顧客端末における操作によって前記文書のうち前記顧客端末の画面に表示される領域の位置が更新されたときの更新後の位置を特定する情報を含
み、
前記文書を表示するステップは、前記表示位置情報を表す図形を前記文書に重畳させて表示することを含み、
前記記録するステップは、共有される前記文書を表示する画面を記録することによって、前記表示位置情報を記録することを含む、保険相談用プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、オンラインで保険に関する相談を行うための保険相談システム、募集人端末、および保険相談用プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、保険加入希望者と保険会社との間の保険契約の媒介を行う保険代理店が知られている。保険代理店としては、たとえば、保険加入希望者が住んでいる地域に相談員が訪問する訪問型の代理店と、ショッピングセンターや商業ビルなどに設置された窓口店舗において相談員が常駐する来店型の代理店とがある。いずれにしても、このような保険代理店では、相談員(以下、募集人とも称する。)は、保険加入を希望する顧客と直接会って、保険に関する相談(以下、「保険相談」とも称する。)を受けている。
【0003】
近年、IT(Information Technology)技術の発展およびウィルスの蔓延を危惧した感染症予防の観点から、人と人とが、直接会うことなく、PC(Personal Computer)などの通信端末を用いてオンラインで会話を行うことが推進されている。保険相談においても同様に、募集人が直接会うことなく、オンラインで保険相談(以下、「オンライン保険相談」とも称する。)を行なうことが望まれている。
【0004】
オンラインでの会議について、たとえば、特許文献1(特開2008-131412号公報)および特許文献2(特開2019-153099号公報)は、携帯端末やPCなどの複数の端末がネットワークを介して通信することで音声データと画像データとを両者間で送受信するシステムを開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2008-131412号公報
【文献】特開2019-153099号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
保険会社および保険代理店は、保険の信頼性、事業の適切性および公共性などを確保するために、保険募集に関する基本的なルールを定めた保険業法などの各種法令を遵守する必要がある。たとえば、保険代理店は、保険業法によって、「顧客に対する情報提供義務」および「顧客の意向把握・確認義務」などを満たすことを求められている。
【0007】
特許文献1および特許文献2に開示されたシステムを保険相談に用いれば、募集人は、顧客と直接会うことなく保険相談を行うことができるが、募集人による上記のような各種法令の遵守をサポートするための技術はまだ存在していない。
【0008】
本開示は、上記の課題を解決するためになされたものであり、オンラインで保険相談を行う募集人による各種法令の遵守をサポートするための技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示にある局面に係る保険相談システムは、オンラインでの保険に関する相談を行なう保険相談システムであって、顧客端末と、ネットワークを介して顧客端末と通信する募集人端末とを備え、保険相談システムは、顧客端末とテレビ電話による通話を行なうための通信装置と、テレビ電話による通話において、顧客端末との間で共有される文書を表示するディスプレイと、メモリと、テレビ電話による通話において、ディスプレイに、文書のうち顧客端末の画面に表示される領域の位置を特定する表示位置情報を表す図形を、文書に重畳させて表示させるプロセッサと、を含む。
【0010】
本開示の他の局面に係る保険相談システムは、オンラインでの保険に関する相談を行なう保険相談システムであって、顧客端末と、ネットワークを介して顧客端末と通信する募集人端末とを備え、保険相談システムは、顧客端末とテレビ電話による通話を行なうための通信装置と、テレビ電話による通話において、顧客端末との間で共有される文書を表示するディスプレイと、メモリと、文書のうち顧客端末の画面に表示される領域の位置を特定する表示位置情報をメモリに記録するプロセッサと、を含む。
【0011】
本開示のある局面に係る募集人端末は、オンラインでの保険に関する相談に利用される募集人端末であって、保険契約者によって操作される顧客端末とテレビ電話による通話を行なうための通信装置と、テレビ電話による通話において、顧客端末との間で共有される文書を表示するディスプレイと、テレビ電話による通話において、ディスプレイに、文書のうち顧客端末の画面に表示される領域の位置を特定する表示位置情報を、文書に重畳させて表示させるプロセッサと、を備える。
【0012】
本開示の他の局面に係る募集人端末は、オンラインでの保険に関する相談に利用される募集人端末であって、保険契約者によって操作される顧客端末とテレビ電話による通話を行なうための通信装置と、テレビ電話による通話において、顧客端末との間で共有される文書を表示するディスプレイと、メモリと、文書のうち顧客端末の画面に表示される領域の位置を特定する表示位置情報をメモリに記録するプロセッサと、を備える。
【0013】
本開示のある局面に係る保険相談用プログラムは、オンラインでの保険に関する相談に利用されるコンピュータによって実行されることにより、コンピュータに、保険契約者によって操作される顧客端末とテレビ電話による通話を行なうコンピュータによって実行されるプログラムであって、プログラムは、コンピュータに、通話において顧客端末との間で共有される文書を表示するステップと、テレビ電話による通話において、文書のうち顧客端末の画面に表示される領域の位置を特定する表示位置情報を取得するステップと、表示位置情報を表す図形を、文書に重畳させて表示するステップと、を実行させる。
【0014】
本開示の他の局面に係る保険相談用プログラムは、オンラインでの保険に関する相談に利用されるコンピュータによって実行されることにより、コンピュータに、保険契約者によって操作される顧客端末とテレビ電話による通話を行なうコンピュータによって実行されるプログラムであって、プログラムは、コンピュータに、通話において顧客端末との間で共有される文書を表示するステップと、文書のうち顧客端末の画面に表示される領域の位置を特定する表示位置情報を取得するステップと、表示位置情報をコンピュータのメモリに記録するステップと、を実行させる。
【発明の効果】
【0015】
本開示に従うと、オンラインで保険相談を行う募集人による各種法令の遵守をサポートするための技術が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】保険相談システム1の構成を示す模式図である。
【
図2】保険相談システム1のハードウェア構成を示す模式図である。
【
図7】スクリプト管理テーブルを示す模式図である。
【
図12】募集人用画面のさらに他の例を示す図である。
【
図13】顧客用画面のさらに他の例を示す図である。
【
図14】募集人端末2において、オンライン保険相談のために実施される処理のフローチャートである。
【
図15】
図14のステップS30のサブルーチンのフローチャートである。
【
図16】
図14のステップS30のサブルーチンのフローチャートである。
【
図17】
図14のステップS40のサブルーチンのフローチャートである。
【
図18】
図14のステップS50のサブルーチンのフローチャートである。
【
図19】録画データの再生画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本開示の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中の同一または相当部分については、同一符号を付してその説明は繰り返さない。
【0018】
[保険相談システムの構成]
図1は、本実施の形態に係る保険相談システム1の構成を示す模式図である。
図1に示されるように、保険相談システム1は、顧客によって用いられる顧客端末3と、募集人によって用いられる募集人端末2と、サーバ装置5と、コンプライアンスチェックの担当者(以下、「チェック担当者」とも称する。)によって用いられるチェック用端末4とを備える。
【0019】
保険相談システム1においては、顧客端末3と募集人端末2とがネットワーク6を介して相互に通信することで、顧客端末3と募集人端末2との間でテレビ電話が行われる。「テレビ電話」という用語は、顧客端末3と募集人端末2とがオンラインで音声データおよび画像データを送受信することを含み、このような音声データおよび画像データの送受信によって、顧客と募集人とがテレビ電話を介して保険相談を行うことができる。オンライン保険相談は、このようなテレビ電話を介した保険相談を含む。
【0020】
顧客端末3は、「第1端末」の一例としてのコンピュータである。顧客端末3は、ネットワーク6を介して、募集人端末2およびサーバ装置5の各々と通信可能な情報端末である。本実施の形態において、顧客端末3は、ネットワーク6を介して、募集人端末2との間で音声データおよび画像データを送受信することで、募集人端末2との間でテレビ電話を行うことができる。顧客端末3には、デスクトップ型のPC、ラップトップ型のPC、およびスマートフォンといった携帯端末など、募集人端末2との間で音声データおよび画像データを送受信することができるいずれかの情報端末が適用される。
【0021】
募集人端末2は、「第2端末」および「保険相談端末」の一例としてのコンピュータである。募集人端末2は、ネットワーク6を介して、顧客端末3およびサーバ装置5の各々と通信可能な情報端末である。本実施の形態において、募集人端末2は、ネットワーク6を介して、募集人が担当する複数の顧客の各々が使用する各顧客端末3との間で音声データおよび画像データを送受信する。募集人端末2には、デスクトップ型のPC、ラップトップ型のPC、およびスマートフォンといった携帯端末など、顧客端末3との間で音声データおよび画像データを送受信することができるいずれかの情報端末が適用される。
【0022】
一実現例では、募集人端末2および顧客端末3のそれぞれに、テレビ電話による通話を実施するためのアプリケーションプログラムがインストールされており、当該アプリケーションプログラムが実行されることによって、オンライン保険相談のための処理が実施される。
【0023】
他の実現例では、募集人端末2および顧客端末3のそれぞれが、テレビ電話による通話を実施るためのクラウドアプリケーションを提供するサーバに接続する。募集人端末2および顧客端末3のそれぞれは、当該サーバと協働してクラウドアプリケーションを実施することによって、オンライン保険相談のための処理を実施する。
【0024】
サーバ装置5は、「記録部」の一例としてのコンピュータである。サーバ装置5は、ネットワーク6を介して、顧客端末3、募集人端末2、およびチェック用端末4の各々と通信可能である。サーバ装置5は、顧客端末3と募集人端末2との間で音声データおよび画像データが送受信されることで行われるオンライン保険相談の録画データを記録することができる。サーバ装置5は、チェック用端末4と同じ場所に設置されてもよいし、チェック用端末4と異なる場所に設置されてもよく、さらにクラウドコンピューティングの態様でクラウド上に存在してもよい。
【0025】
チェック用端末4は、「再生部」の一例である。チェック用端末4は、ネットワーク6を介して、サーバ装置5と通信可能であり、サーバ装置5に格納された録画データ(
図2の録画データ532)を取得し、取得した録画データ(
図2の録画データ432)を再生することができる。
【0026】
図2は、本実施の形態に係る保険相談システム1のハードウェア構成を示す模式図である。
図2に示されるように、顧客端末3、募集人端末2、サーバ装置5、およびチェック用端末4の各々は、各機能を発揮するためのハードウェア構成を備える。
【0027】
顧客端末3は、プロセッサ31と、通信装置32と、メモリ33と、ディスプレイ34と、入力インターフェース35と、カメラ36と、マイク37と、スピーカ38とを備える。
【0028】
プロセッサ31は、各種のプログラム(たとえば、後述する制御プログラム331)を実行することで、各種の処理を実行する演算主体である。プロセッサ31は、たとえば、CPU(central processing unit)、FPGA(field programmable gate array)、およびGPU(graphics processing unit)のうちの少なくともいずれか1つで構成されている。プロセッサ31は、演算回路(processing circuitry)で構成されてもよい。
【0029】
通信装置32は、ネットワーク6を介して、募集人端末2およびサーバ装置5の各々との間で通信を確立し、募集人端末2およびサーバ装置5の各々との間でデータの送受信を行う。
【0030】
メモリ33は、DRAM(dynamic random access memory)およびSRAM(static random access memory)などの揮発性メモリ、または、ROM(read only memory)、SSD(solid state drive)、およびHDD(hard disk drive)などの不揮発性メモリで構成される。メモリ33は、制御プログラム331を記録する。制御プログラム331は、顧客端末3が備える各構成を制御するためのプログラムである。
【0031】
ディスプレイ34は、募集人端末2との間で行われるオンライン保険相談中の画像を表示する。
【0032】
入力インターフェース35は、マウスやキーボードなど、顧客端末3のユーザである顧客による入力を受け付ける。本実施の形態において、顧客は、入力インターフェース35を用いて、氏名、住所、電話番号、ID(identification)、およびパスワードなどを入力することができる。
【0033】
カメラ36は、募集人端末2との間で行われるオンライン保険相談中に、顧客端末3のユーザである顧客を撮影する。カメラ36の撮影によって得られた画像データは、一時的にメモリ33に記録され、通信装置32によって募集人端末2に送信される。
【0034】
マイク37は、募集人端末2との間で行われるオンライン保険相談中に、顧客端末3のユーザである顧客の音声を取得する。マイク37によって得られた音声は、音声データとして一時的にメモリ33に記録され、通信装置32によって募集人端末2に送信される。
【0035】
スピーカ38は、募集人端末2との間で行われるオンライン保険相談中に、募集人端末2から取得した募集人の音声を出力する。
【0036】
募集人端末2は、プロセッサ21と、通信装置22と、メモリ23と、ディスプレイ24と、入力インターフェース25と、カメラ26と、マイク27と、スピーカ28とを備える。
【0037】
プロセッサ21は、各種のプログラム(たとえば、制御プログラム231や録画プログラム235)を実行することで、各種の処理を実行する演算主体である。プロセッサ21は、たとえば、CPU、FPGA、およびGPUのうちの少なくともいずれか1つで構成されている。プロセッサ21は、演算回路で構成されてもよい。
【0038】
通信装置22は、ネットワーク6を介して、募集人端末2およびサーバ装置5の各々との間で通信を確立し、募集人端末2およびサーバ装置5の各々との間でデータの送受信を行う。
【0039】
メモリ23は、DRAMおよびSRAMなどの揮発性メモリ、または、ROM、SSD、およびHDDなどの不揮発性メモリで構成される。メモリ23は、制御プログラム231と、録画データ232と、フラグデータ233と、スクリプトデータ234と、録画プログラム235とを記録する。
【0040】
制御プログラム231は、募集人端末2が備える各構成を制御するためのプログラムである。録画データ232は、顧客端末3と募集人端末2との間で行われるオンライン保険相談の内容を記録したデータであり、オンライン保険相談中に顧客端末3と募集人端末2との間で送受信される音声データおよび画像データを含む。録画データ232は、通信装置22によってサーバ装置5に送信され、後述する録画データ532としてメモリ53に格納される。
【0041】
フラグデータ233は、録画データの再生時間のうちの予め決められたチェックタイミングを特定するためのデータである。フラグデータ233は、通信装置22によってサーバ装置5に送信され、後述するフラグデータ533としてメモリ53に格納される。スクリプトデータ234は、録画データに基づき再生されるオンライン保険相談の内容をスクリプト化した字幕の内容を特定するためのデータであり、プロセッサ21によって生成される。スクリプトデータ234は、通信装置22によってサーバ装置5に送信され、後述するスクリプトデータ534としてメモリ53に格納される。
【0042】
録画プログラム235は、顧客端末3と募集人端末2との間で行われるオンライン保険相談の内容を録画データとして記録するためのプログラムである。プロセッサ21は、録画プログラム235を実行することで、後述する
図11の録画処理を実行することができる。
【0043】
ディスプレイ24は、顧客端末3との間で行われるオンライン保険相談中の画像を表示する。
【0044】
入力インターフェース25は、マウスやキーボードなど、募集人端末2のユーザである募集人による入力を受け付ける。本実施の形態において、募集人は、入力インターフェース25を用いて、氏名、住所、電話番号、ID、およびパスワードなどを入力することができる。さらに、募集人は、入力インターフェース25を用いて、録画データの再生時間のうち、所望のチェックタイミングを入力することができる。
【0045】
カメラ26は、顧客端末3との間で行われるオンライン保険相談中に、募集人端末2のユーザである募集人を撮影する。カメラ26の撮影によって得られた画像データは、一時的にメモリ23に記録され、通信装置22によって顧客端末3に送信される。
【0046】
マイク27は、顧客端末3との間で行われるオンライン保険相談中に、募集人端末2のユーザである募集人の音声を取得する。マイク27によって得られた音声は、音声データとして一時的にメモリ23に記録され、通信装置22によって顧客端末3に送信される。
【0047】
スピーカ28は、顧客端末3との間で行われるオンライン保険相談中に、顧客端末3から取得した顧客の音声を出力する。
【0048】
サーバ装置5は、プロセッサ51と、通信装置52と、メモリ53とを備える。プロセッサ51は、各種のプログラム(たとえば、制御プログラム531)を実行することで、各種の処理を実行する演算主体である。プロセッサ51は、たとえば、CPU、FPGA、およびGPUのうちの少なくともいずれか1つで構成されている。プロセッサ51は、演算回路で構成されてもよい。
【0049】
通信装置52は、ネットワーク6を介して、顧客端末3、募集人端末2、およびチェック用端末4の各々との間で通信を確立し、顧客端末3および募集人端末2の各々との間でデータの送受信を行う。
【0050】
メモリ53は、DRAMおよびSRAMなどの揮発性メモリ、または、ROM、SSD、およびHDDなどの不揮発性メモリで構成される。メモリ53は、制御プログラム531と、録画データ532と、フラグデータ533と、スクリプトデータ534と、顧客データ535と、募集人データ536とを記録する。
【0051】
制御プログラム531は、サーバ装置5が備える各構成を制御するためのプログラムである。録画データ532は、後述する
図5の録画管理テーブルによって管理され、顧客端末3と募集人端末2との間で行われるオンライン保険相談の内容を記録したデータである。録画データ532は、オンライン保険相談中に顧客端末3と募集人端末2との間で送受信される音声データおよび画像データを含む。録画データ532は、通信装置52を介して募集人端末2から取得される。録画データ532は、通信装置52によってチェック用端末4に送信され、後述する録画データ432としてメモリ43に格納される。
【0052】
フラグデータ533は、後述する
図6のフラグ管理テーブルによって管理され、録画データの再生時間のうちの予め決められたチェックタイミングを特定するためのデータである。フラグデータ533は、通信装置52を介して募集人端末2から取得される。フラグデータ533は、通信装置52によってチェック用端末4に送信され、後述するフラグデータ433としてメモリ43に格納される。スクリプトデータ534は、後述する
図7のスクリプト管理テーブルによって管理され、録画データに基づき再生されるオンライン保険相談の内容をスクリプト化した字幕の内容を特定するためのデータである。スクリプトデータ534は、通信装置52を介して募集人端末2から取得される。スクリプトデータ534は、通信装置52によってチェック用端末4に送信され、後述するスクリプトデータ434としてメモリ43に格納される。なお、募集人端末2がスクリプトデータ234を生成することなく、サーバ装置5のプロセッサ51がスクリプトデータ534を生成してもよい。
【0053】
顧客データ535は、後述する
図3の顧客管理テーブルによって管理され、顧客端末3の入力インターフェース35を介して顧客によって入力された氏名および住所などのデータを含む。募集人データ536は、後述する
図4の募集人管理テーブルによって管理され、募集人端末2の入力インターフェース25を介して募集人によって入力された氏名および住所などのデータを含む。
【0054】
チェック用端末4は、プロセッサ41と、通信装置42と、メモリ43と、ディスプレイ44と、入力インターフェース45とを備える。
【0055】
プロセッサ41は、各種のプログラム(たとえば、制御プログラム431)を実行することで、各種の処理を実行する演算主体である。プロセッサ41は、たとえば、CPU、FPGA、およびGPUのうちの少なくともいずれか1つで構成されている。プロセッサ41は、演算回路で構成されてもよい。
【0056】
通信装置42は、ネットワーク6を介して、サーバ装置5との間で通信を確立し、サーバ装置5との間でデータの送受信を行う。
【0057】
メモリ43は、DRAMおよびSRAMなどの揮発性メモリ、または、ROM、SSD、およびHDDなどの不揮発性メモリで構成される。メモリ43は、制御プログラム431と、録画データ432と、フラグデータ433と、スクリプトデータ434とを記録する。
【0058】
制御プログラム431は、チェック用端末4が備える各構成を制御するためのプログラムである。録画データ432は、顧客端末3と募集人端末2との間で行われるオンライン保険相談の内容を記録したデータであり、オンライン保険相談中に顧客端末3と募集人端末2との間で送受信される音声データおよび画像データを含む。録画データ432は、通信装置42を介してサーバ装置5から取得される。
【0059】
フラグデータ433は、録画データの再生時間のうちの予め決められたチェックタイミングを特定するためのデータである。フラグデータ433は、通信装置42を介してサーバ装置5から取得される。スクリプトデータ434は、録画データに基づき再生されるオンライン保険相談の内容をスクリプト化した字幕の内容を特定するためのデータである。スクリプトデータ434は、通信装置42を介してサーバ装置5から取得される。
【0060】
ディスプレイ44は、顧客端末3と募集人端末2との間で行われるオンライン保険相談中の画像を表示する。
【0061】
入力インターフェース45は、マウスやキーボードなど、チェック用端末4のユーザであるチェック担当者による入力を受け付ける。
【0062】
図1および
図2に示す保険相談システム1は、サーバ装置5とチェック用端末4とが別体で構成されていたが、保険相談システム1は、サーバ装置5とチェック用端末4とが一体で構成されてもよい。すなわち、チェック用端末4は、募集人端末2から録画データ432、フラグデータ433、およびスクリプトデータ434を直接的に取得してもよい。
【0063】
[各種テーブル]
図3は、サーバ装置5のメモリ53に格納された顧客管理テーブルを示す模式図である。
図3に示されるように、顧客管理テーブルは、予め顧客によってサーバ装置5に登録された顧客ID、パスワード、氏名、生年月日、住所、電話番号、現在の保険の契約状況、家族情報、および顔写真データなど、顧客に関する情報を含む顧客データ(
図2の顧客データ535)を格納する。
【0064】
さらに、各顧客IDには、顧客が過去に行ったオンライン保険相談の内容を記録した録画データ(
図5の録画データ532)が紐づけられている。たとえば、顧客ID「AAA」に対応する顧客に対しては、録画データAが紐づけられている。
【0065】
図4は、サーバ装置5のメモリ53に格納された募集人管理テーブルを示す模式図である。
図4に示されるように、募集人管理テーブルは、予め募集人によってサーバ装置5に登録された募集人ID、パスワード、氏名、生年月日、住所、電話番号、および担当する顧客の情報など、募集人に関する情報を含む募集人データ(
図2の募集人データ536)を格納する。
【0066】
さらに、各募集人IDには、募集人が過去に行ったオンライン保険相談の内容を記録した録画データ(
図2の録画データ532)が紐づけられている。たとえば、募集人ID「aaa」に対応する募集人に対しては、録画データAが紐づけられている。すなわち、募集人ID「aaa」に対応する募集人は、顧客ID「AAA」に対応する顧客との間で過去にオンライン保険相談を行っており、そのときの相談内容を記録した録画データAが、募集人ID「aaa」および顧客ID「AAA」の各々に紐づけられている。
【0067】
図5は、サーバ装置5のメモリ53に格納された録画管理テーブルを示す模式図である。
図5に示されるように、録画管理テーブルは、各録画データについて、録画された日付、
図6のフラグデータ、
図7のスクリプトデータ、およびデータ容量を格納する。たとえば、録画データAに対しては、フラグデータAおよびスクリプトデータAが紐づけられている。
【0068】
図6は、サーバ装置5のメモリ53に格納されたフラグ管理テーブルを示す模式図である。
図6に示されるように、フラグ管理テーブルは、各フラグデータについて、録画データの再生時間のうちの予め決められたチェックタイミングを格納する。
【0069】
チェックタイミングは、保険契約者である顧客と募集人との間で行われるオンライン保険相談において、募集人によって保険相談中に決められる。たとえば、チェックタイミングは、オンライン保険相談の内容のうち、保険契約者の「本人確認」、保険契約者の保険商品に対する「意向確認」、保険商品に関する「重要事項説明」、および保険契約者の「家族の同意」のうちのいずれか1つが行われるタイミングを含む。これらの情報は、オンライン保険相談において、「顧客に対する情報提供義務」および「顧客の意向把握・確認義務」などを募集人が遵守していることをチェック担当者がチェックするために必要となるチェック項目である。
【0070】
なお、チェックタイミングは、上述したタイミングに限らず、コンプライアンスチェック時にチェック担当者がチェックするために募集人端末2のユーザである募集人が入力インターフェース25を用いて入力するタイミングであれば、いずれのタイミングであってもよい。たとえば、「本人確認」、「意向確認」、「重要事項説明」、および「家族の同意」は、チェック項目の一例であり、コンプライアンスチェックの内容に応じてチェック担当者や募集人が募集人端末2においてチェック項目を設定(変更)できるものであってもよい。
【0071】
図6のフラグ管理テーブルにおいては、再生時間のうち、「本人確認」の開始タイミングとして5分15秒を特定するための情報「05:15」が格納され、「本人確認」の終了タイミングとして10分30秒を特定するための情報「10:30」が格納され、「意向確認」の開始タイミングとして25分00秒を特定するための情報「25:00」が格納され、「意向確認」の終了タイミングとして32分20秒を特定するための情報「32:20」が格納され、「重要事項説明」の開始タイミングとして38分05秒を特定するための情報「38:05」が格納され、「重要事項説明」の終了タイミングとして53分30秒を特定するための情報「53:30」が格納されている。
【0072】
なお、
図6のフラグ管理テーブルにおいては、「本人確認」などのチェック対象となる各項目の開始タイミングおよび終了タイミングとして、時間情報が格納されているが、フラグ管理テーブルに格納される情報は時間に限らない。フラグ管理テーブルは、録画データを再生するチェックタイミングが特定できる情報であればいずれの情報を格納してもよい。たとえば、録画データに基づく再生動画を構成する複数の画像の各々を、フレーム番号として特定できるように録画データが構成されている場合、フラグ管理テーブルは、チェック対象となる各項目の開始タイミングおよび終了タイミングに対応するフレーム番号を格納してもよい。
【0073】
図7は、サーバ装置5のメモリ53に格納されたスクリプト管理テーブルを示す模式図である。
図7に示されるように、スクリプト管理テーブルは、オンライン保険相談の内容がスクリプト化された字幕の内容を特定するためのスクリプトデータを格納するとともに、各スクリプトデータについて、抽出されたNGワードの登場タイミングを格納する。NGワードは、「所定ワード」の一例である。「所定ワード」は、NGワードに限らず、コンプライアンスチェックにおいてチェック担当者がチェックすべきワードであればいずれのものも含まれる。
【0074】
本実施の形態において、スクリプトデータは、募集人端末2によって生成され、さらに、生成されたスクリプトデータに基づき予め募集人によって登録されたNGワードが募集人端末2によって抽出される。すなわち、募集人端末2のプロセッサ21が、スクリプトデータ234によって特定される字幕の中から、予め登録されたNGワードを探し出し、検出したNGワードをスクリプトデータ234に紐付けてメモリ23に記録する。なお、募集人端末2は、予めNGワードを登録することなく、スクリプトデータ234によって特定される字幕の中から、AI(Artificial Intelligence)を用いて想定されたNGワードを抽出してもよい。
【0075】
なお、スクリプトデータは、サーバ装置5によって生成され、さらに、生成されたスクリプトデータに基づき予め募集人によって登録されたNGワードがサーバ装置5によって抽出されてもよい。すなわち、サーバ装置5のプロセッサ51が、スクリプトデータ534によって特定される字幕の中から、予め登録されたNGワードを探し出し、検出したNGワードをスクリプトデータ534に紐付けてメモリ53に記録してもよい。なお、サーバ装置5は、予めNGワードを登録することなく、スクリプトデータ534によって特定される字幕の中から、AIを用いて想定されたNGワードを抽出してもよい。
【0076】
図7のスクリプト管理テーブルにおいて、スクリプトデータAについては、再生時間のうち、NGワードaの登場タイミングとして48分25秒を特定するための情報「48:25」が格納されている。スクリプトデータBについては、NGワードが抽出されていない。スクリプトデータCについては、再生時間のうち、NGワードbの登場タイミングとして15分10秒を特定するための情報「15:10」が格納され、NGワードcの登場タイミングとして16分05秒を特定するための情報「16:05」が格納されている。これら格納されたNGワードは、特定権限を有する管理者によって削除することもできる。
【0077】
[オンライン保険相談中の表示態様]
次に、オンライン保険相談において、募集人端末2のディスプレイ24および顧客端末3のディスプレイ34のそれぞれに表示される画面の具定例を説明する。以下の説明では、ディスプレイ24に表示される画面を「募集人用画面」と称し、ディスプレイ34に表示される画面を「顧客用画面」と称するする場合がある。
【0078】
<募集人用画面(1)>
図8は、募集人用画面の一例を示す図である。
図8の募集人用画面2401は、オンライン保険相談において文書が共有されていない状態に対応する。
【0079】
募集人用画面2401は、カメラによる映像を表示する領域2410を含む。領域2410は、募集人端末2のカメラ26によって撮影されている(生成されている)画像データを表示する枠2411と、顧客端末3のカメラ36によって撮影されている(生成されている)画像データを表示する枠2412とを含む。
【0080】
募集人端末2において、募集人用画面は録画され得る。枠2411には、募集人用画面が録画されていることを表すアイコン2413が表示されている。
【0081】
募集人用画面2401は、各種のメニューを表示するバー2420,2430,2440を含む。バー2420には、募集人用画面における表示態様を表すための複数のアイコンが表示される。
【0082】
バー2430は、チェックタイミングを入力するための5つのアイコン2431~2435を含む。アイコン2431は、「本人確認」の開始タイミングおよび終了タイミングを記録するために操作される。アイコン2432は、「意向確認」の開始タイミングおよび終了タイミングを記録するために操作される。アイコン2433は、「重要事項説明」の開始タイミングおよび終了タイミングを記録するために操作される。アイコン2434は、「家族の同意」の開始タイミングおよび終了タイミングを記録するために操作される。アイコン2435は、顧客に関する情報を取得するタイミングを記録するために操作される。
【0083】
バー2440は、オンライン保険相談における文書の共有に関するアイコン2441,2442,2443,2444を含む。アイコン2441は、共有されている文書の設定(表示倍率など)を切り替えるために操作される。アイコン2442は、顧客端末3において表示される文書の中の領域を指定するために操作される。文書の中の顧客端末3において表示される領域については、
図10の枠2442を用いて後述される。アイコン2443は、オンライン保険相談において文書の共有を開始するために操作される。アイコン2444は、オンライン保険相談において文書の共有を終了すために操作される。
【0084】
募集人用画面2401は、枠2450を含む。枠2450には、オンライン保険相談において共有される文書が表示される。
図8の募集人用画面2401は、オンライン保険相談において文書が共有されていない状態に対応する。したがって、
図8では、枠2450には何も表示されていない。
【0085】
募集人用画面2401は、バー2460を含む。バー2460には、
図10を後述されるように、枠2450内の文書の表示態様を変更する(表示対象のページの切り替え、表示倍率、注釈の追加、など)ための複数のアイコンが表示される。
図8では、枠2450に文書が表示されていないので、バー2460にはアイコンが表示されていない。
【0086】
<顧客用画面(1)>
図9は、顧客用画面の一例を示す図である。
図9に示された顧客用画面3401は、
図8の募集人用画面2401が募集人端末2のディスプレイ24に表示されているときに、顧客端末3のディスプレイ34に表示される。
【0087】
顧客用画面3401は、ウィンドウ3410を含む。ウィンドウ3410は、3つの枠3411,3412,3413を含む。枠3411は、顧客端末3のカメラ36によって撮影されている(生成されている)画像データを表示する。枠3412は、募集人端末2のカメラ26によって撮影されている(生成されている)画像データを表示する。
【0088】
枠3413は、オンライン保険相談において共有される文書を表示する。
図9の顧客用画面3401は、オンライン保険相談において文書が共有されていない状態に対応する。したがって、
図9では、枠341には何も表示されていない。
【0089】
<募集人用画面(2)>
図10は、募集人用画面の他の例を示す図である。
図10の募集人用画面2402は、オンライン保険相談において文書が共有されている状態に対応する。
【0090】
募集人用画面2402の枠2450には、オブジェクト2451が表示されてる。オブジェクト2451は、オンライン保険相談において共有されている文書を表す。
図10の例では、文書の一例として「重要事項説明書」というタイトルの文書が示されている。
【0091】
枠2450では、オブジェクト2451に、オブジェクト2452が重畳されている。オブジェクト2452は、文書のうち、顧客端末3において表示されている部分を表す図形の一例である。オブジェクト2452は、塗り潰しされていない矩形である。なお、オブジェクト2452の形状は、
図10に示されたものに限定されない。また、オブジェクト2452の色は、適宜設定され得る。募集人端末2は、文書に使用されている色(オブジェクト2451として表示される色)に応じて、オブジェクト2452の色を変更してもよい。
【0092】
バー2460には、注釈を入力するためのアイコン2461を含む、複数のアイコンが表示されている。
【0093】
<顧客用画面(2)>
図11は、顧客用画面の他の例を示す図である。
図11に示された顧客用画面3402は、
図10の募集人用画面2402が募集人端末2のディスプレイ24に表示されているときに、顧客端末3のディスプレイ34に表示される。
【0094】
顧客用画面3402の枠3413には、オブジェクト3414が表示されている。オブジェクト3414は、オンライン保険相談において共有されている文書のうち、
図10においてオブジェクト2452によって囲まれた部分に対応する。
【0095】
<募集人用画面(3)>
図12は、募集人用画面のさらに他の例を示す図である。
図12に示された募集人用画面2403は、
図10のオブジェクト2451に、オブジェクト2470を追加された状態を表す。
【0096】
オブジェクト2470は、募集人が募集人端末2を操作することによって、文書に加えられた注釈を表す。募集人端末2では、たとえばアイコン2461を操作されることによって、注釈の入力が可能な状態と不能な状態との間で、募集人端末2の状態が切り替えられる。募集人は、募集人端末2が注釈の入力が可能な状態にあるときに、所与の操作をおこなうことにより、注釈を入力できる。
【0097】
図12の例では、注釈の一例として、文書内の項目に対する手描きの下線が示されている。これは注釈の単なる一例であって、注釈は、予め準備された図形(三角形、四角形、円、など)であってもよいし、文字であってもよい。
【0098】
<顧客用画面(3)>
図13は、顧客用画面のさらに他の例を示す図である。
図13に示された顧客用画面3402は、
図12の募集人用画面2403が募集人端末2のディスプレイ24に表示されているときに、顧客端末3のディスプレイ34に表示される。
【0099】
顧客用画面3403では、
図12のオブジェクト2470に相当するオブジェクト3470が表示されている。すなわち、募集人端末2において入力された注釈は、募集人用画面2403ではオブジェクト2470として表示され、顧客用画面3403ではオブジェクト3470として表示される。これにより、オンライン保険相談では、文書だけでなく、募集人によって入力された注釈も、募集人と顧客との間で共有される。
【0100】
[文書のうち顧客端末において表示される領域の位置を特定する情報]
募集人端末2は、
図10においてオブジェクト2452として示されたように、オンライン保険相談において共有されている文書のうち、顧客端末3において表示されている領域の位置を表す図形を表示する。この図形の表示のために、募集人端末2は、顧客端末3から、当該領域の位置を表す情報を取得する。本明細書において、上記文書のうち、顧客端末3において表示されている領域の位置を表す情報を「表示位置情報」とも称する。
【0101】
表示位置情報の一例は、顧客端末3において表示される文書の中の座標情報である。顧客端末3は、オンライン保険相談において共有された文書を表示し、当該文書の表示態様を顧客による操作に応じて変更する。文書の表示に際し、顧客端末3は、文書において表示対象となっている領域を表す座標(たとえば、領域の左上および右下のそれぞれの位置を表す2点の座標)を取得する。そして、顧客端末3は、当該座標を、表示位置情報として、募集人端末2へ送信する。
【0102】
表示位置情報の他の例は、顧客端末3に対する文書の表示態様の変更のための操作内容を表す情報である。顧客端末3において、オンライン保険相談において共有される文書のデフォルトの表示態様(全体を100%で表示する、など)が設定されている場合、当該デフォルトの表示態様に対して顧客が変更のための操作(拡大、縮小、移動、など)を行なうと、デフォルトの表示態様と操作内容とによって、上記文書のうち、顧客端末3において表示されている領域が特定される。
【0103】
上記以外にも、オンライン保険相談において共有されている文書のうち、顧客端末3において表示されている領域を特定することができる情報である限り、いかなる種類の情報であっても表示位置情報となり得る。
【0104】
[処理の流れ]
図14は、募集人端末2において、オンライン保険相談のために実施される処理のフローチャートである。
図14を参照して、当該処理の一例を説明する。一実現例では、当該処理は、基本的なオンライン保険相談のための処理(画像および音声の送受信、等)と並行して実施される。一実現例では、
図14の処理は、プロセッサ21が所与のプログラムを実行することによって実現される。
【0105】
ステップS10にて、募集人端末2は、オンライン保険相談が開始されたか否かを判断する。一実現例では、オンライン保険相談は、募集人端末2の入力インターフェース25に対して所定の操作がなされることによって開始される。募集人端末2は、オンライン保険相談が開始されたと判断するまでステップS10の制御を繰り返し(ステップS10にてNO)、開始されたと判断すると(ステップS10にてYES)、ステップS20へ制御を進める。
【0106】
ステップS20にて、募集人端末2は、オンライン保険相談における音声データおよび画像データの記録を開始する。記録される音声データおよび画像データは、オンライン保険相談の「録画データ」を構成する。画像データは、ディスプレイ24に表示される画面(たとえば、募集人用画面2402)を含む。当該記録が開始されたことに応じて、募集人端末2は、ディスプレイ24に、アイコン2413(
図10)を表示する。
【0107】
その後、募集人端末2は、ステップS30,S40,S50を並行して実行する。ステップS30にて、募集人端末2は、ディスプレイ24における表示制御を実施する。ステップS40にて、募集人端末2は、フラグ管理を実施する。ステップS50にて、募集人端末2は、スクリプト管理を実施する。
【0108】
ステップS60にて、募集人端末2は、オンライン保険相談が終了したか否かを判断する。オンライン保険相談は、たとえば、募集人端末2または顧客端末3において所定の操作が実施されたことによって終了する。
【0109】
募集人端末2は、オンライン保険相談が終了していないと判断すると(ステップS60にてNO)ステップS30,S40,S50の制御を継続し、オンライン保険相談が終了したと判断すると(ステップS60にてYES)、ステップS30,S40,S50の制御を終了させて、ステップS70へ制御を進める。
【0110】
ステップS70にて、募集人端末2は、ステップS20において開始した音声データおよび画像データの記録を停止する。その後、募集人端末2は、
図14の処理を終了する。
【0111】
図15および
図16は、
図14の表示制御(ステップS30)のサブルーチンのフローチャートである。
図15および
図16のそれぞれには、募集人端末2側の表示制御のフローチャートに加えて、顧客端末3において実施される処理のフローチャートが記載されている。
図15および
図16のそれぞれでは、右側に、募集人端末2側のフローチャートが示され、左側に、顧客端末3側のフローチャートが示されている。
【0112】
一実現例では、顧客端末3側の処理は、顧客端末3において所定の操作が実施されたことに応じて開始される。
【0113】
図15を参照して、ステップS300にて、募集人端末2は、オンライン保険相談用の表示画面(たとえば、募集人用画面2401)を生成する。
【0114】
一方、ステップSA10にて、顧客端末3は、オンライン保険相談用の表示画面(たとえば、顧客用画面3401)を生成する。
【0115】
ステップS302にて、募集人端末2は、文書の共有に関する操作がなされたか否かを判断する。募集人端末2は、当該操作がなされたと判断すると(ステップS302にてYES)、ステップS304へ制御を進め、そうでなければ(ステップS302にてNO)、ステップS310へ制御を進める。文書の共有に関する操作は、たとえば、文書を共有を開始することの指定、および、共有の対象となる文書の指定を含む。
【0116】
ステップS304にて、募集人端末2は、共有の対象とされた文書を顧客端末3に向けて送信する。
【0117】
ステップS306にて、募集人端末2は、共有された文書のうち、顧客端末3において表示される領域を表すオブジェクト(たとえば、オブジェクト2470)を生成する。ステップS306では、顧客端末3における文書の表示態様のデフォルト設定に従って、オブジェクトが生成されてもよい。たとえば、顧客端末3のデフォルト設定が文書全体を表示するものである場合、ステップS306において、オブジェクトは、募集人端末2のディスプレイ24において文書の全体を囲うように生成される。
【0118】
ステップS308にて、募集人端末2は、表示画面を更新する。更新された表示画面では、ステップS306において生成されたオブジェクトが、共有対象の文書に重畳されて表示される。
【0119】
顧客端末3は、ステップS304において送信された文書を受信する。
ステップSA12にて、顧客端末3は、募集人端末2から送信された文書を受信したか否かを判断する。顧客端末3は、上記文書を受信したと判断すると(ステップSA12にてYES)、ステップSA14へ制御を進め、そうでなければ(ステップSA12にてNO)、ステップSA16へ制御を進める。
【0120】
ステップSA14にて、顧客端末3は、受信した文書がディスプレイ34に表示されるように、顧客端末3における表示画面を更新する。
【0121】
ステップS302における「文書の共有に関する操作」は、文書の共有を終了するための操作であってもよい。この場合、ステップS304において、募集人端末2は、顧客端末3に向けて、文書の共有を終了させることを指示し、ステップS306をスキップし、ステップS308にて、共有されていた文書が表示されなくなるように募集人端末2の表示画面を更新する。顧客端末3は、ステップSA12で、ステップS304において送信された共有の終了の指示を受信すると、ステップSA14において、共有されていた文書が表示されなくなるように、顧客端末3の表示画面を更新する。
【0122】
ステップSA16にて、顧客端末3は、顧客用画面において表示されている文書(オンライン保険相談において共有されている文書)の表示態様を変更する操作がなされたか否かを判断する。このような操作の一例は、表示倍率を変更する操作であり、他の例は、表示対象となる領域を移動させる操作である。顧客端末3は、上記操作があったと判断すると(ステップSA16にてYES)、ステップSA18へ制御を進め、そうでなければ(ステップSA16にてNO)、ステップSA22へ制御を進める。
【0123】
ステップSA18にて、顧客端末3は、操作に応じて、ディスプレイ34における表示画面を更新する。より具体的には、操作に応じて、枠3413における文書の表示態様を更新する。
【0124】
たとえば、顧客が顧客端末3に対して拡大のための操作をすると、顧客端末3は、枠3413内に表示される文書の表示倍率を上げる。このとき、文書において、枠3413内に表示される領域は狭くなる。
【0125】
また、顧客が顧客端末3に対して縮小のための操作をすると、顧客端末3は、枠3413内に表示される文書の表示倍率を下げる。このとき、文書において、枠3413内に表示される領域は広くなる。
【0126】
また、顧客が顧客端末3に対して表示対象の領域を移動させるための操作をすると、顧客端末3は、文書において、表示される領域を移動させる。たとえば、顧客が、表示対象領域を右方に移動させるための操作をした場合、顧客端末3は、文書の中の、枠3413に表示する領域を右方に移動させる。
【0127】
ステップSA20にて、顧客端末3は、文書における、ステップSA18における更新後の画面において表示の対象となっている領域を特定する情報を、表示位置情報として、募集人端末2に向けて送信する。募集人端末2は、顧客端末3が表示位置情報を送信すると、当該表示位置情報を受信する。
【0128】
ステップS310にて、募集人端末2は、表示位置情報を受信したか否かを判断する。募集人端末2は、表示位置情報を受信したと判断すると(ステップS310にてYES)、ステップS312へ制御を進め、そうでなければ(ステップS310にてNO)、ステップS318へ制御を進める。
【0129】
ステップS312にて、募集人端末2は、顧客端末3から送信された表示位置情報をメモリ23に格納する。
【0130】
ステップS314にて、募集人端末2は、顧客端末3から送信された表示位置情報を表すオブジェクト(たとえば、オブジェクト2452)を生成する。
【0131】
ステップS316にて、募集人端末2は、ステップS314において生成されたオブジェクトを表示するように、表示画面(募集人用画面)を更新する。このとき、古い表示位置情報に対応するオブジェクトがステップS314において生成されたオブジェクトへと更新される。これにおり、募集人用画面には、顧客端末3における、文書の最新の表示対象領域を表すオブジェクトが表示される。
【0132】
ステップS318において、募集人端末2は、顧客端末3に対する、表示の変更を指示する操作がなされたか否かを判断する。募集人は、顧客に、文書において当該募集人が意図する部分を見てもらいたいときに、当該部分を表示するように顧客端末3に指示する操作を行なう。一実現例では、この操作は、アイコン2442に対する操作を含む。ステップS318では、このような操作がなされたか否かが判断される。募集人端末2は、上記操作がなされたと判断すると(ステップS318にてYES)、ステップS320へ制御を進め、そうでなければ(ステップS318にてNO)、ステップS328(
図16)へ制御を進める。
【0133】
ステップS320にて、募集人端末2は、顧客端末3に向けて、ステップS318の制御に対応する指示を送信する。送信される指示は、文書のうち、顧客端末3において表示される領域の位置の指定を含む。顧客端末3は、募集人端末2から送信された指示を受信する。
【0134】
ステップS324にて、募集人端末2は、顧客端末3において表示される領域の位置を表すオブジェクト(たとえば、オブジェクト2452)を生成する。生成されるオブジェクトは、ステップS320において送信された指示において指定される、文書の中の領域の位置を表す。
【0135】
ステップS326にて、募集人端末2は、ステップS324において生成されたオブジェクトを表示するように、表示画面(募集人用画面)を更新する。このとき、古い表示位置情報に対応するオブジェクトがステップS324において生成されたオブジェクトへと更新される。これにおり、募集人用画面には、顧客端末3における、文書の最新の表示対象領域を表すオブジェクトが表示される。
【0136】
ステップSA22にて、顧客端末3は、募集人端末2がステップS320において送信した指示を受信したか否かを判断する。顧客端末3は、上記指示を受信したと判断すると(ステップSA22にてYES)、ステップSA24へ制御を進め、そうでなければ(ステップSA22にてNO)、ステップSA26(
図16)へ制御を進める。
【0137】
ステップSA24にて、顧客端末3は、募集人端末2からの指示に応じて、表示画面(募集人用画面)を更新する。更新後の募集人用画面では、文書のうち、上記指示によって指定される領域が表示される。
【0138】
なお、ステップS320において送信される指示は、文書における領域の位置だけでなく、表示倍率を含んでいてもよい。これにより、顧客が顧客端末3において表示倍率の変更のための操作方法がわからない場合、募集人は、募集人端末2を利用して、表示倍率の変更を含む指示を顧客端末3に向けて送信する。これにより、顧客端末3において、顧客による表示倍率の変更のための操作無しに、文書の表示倍率が変更される。
【0139】
図16を参照して、ステップS328にて、募集人端末2は、文書に対する注釈を入力する操作がなされたか否かを判断する。募集人端末2は、当該操作がなされたと判断すると(ステップS328にてYES)、ステップS330へ制御を進め、そうでなければ(ステップS328にてNO)、ステップS302(
図15)へ制御を戻す。
【0140】
ステップS330にて、募集人端末2は、表示画面(募集人用画面)を、注釈(たとえば、オブジェクト2470)を追加するように更新する。
【0141】
ステップS332にて、募集人端末2は、顧客端末3に向けて、入力された注釈を描画するための情報を送信する。顧客端末3は、送信された情報を受信する。その後、募集人端末2は、ステップS302(
図15)へ制御を戻す。
【0142】
ステップSA26にて、顧客端末3は、ステップS332において募集人端末2から送信された注釈を描画するための情報を受信したか否かを判断する。顧客端末3は、当該情報を受信したと判断すると(ステップSA26にてYES)、ステップSA28へ制御を進め、そうでなければ(ステップSA26にてNO)、ステップSA12(
図15)へ制御を戻す。
【0143】
ステップSA28にて、顧客端末3は、募集人端末2から送信された情報に従って表示画面(顧客用画面)を更新する。これにより、顧客用画面にも、募集人用画面に表示された注釈が表示される。その後、顧客端末3は、ステップSA12(
図15)へ制御を戻す。
【0144】
図17は、
図14のフラグ管理(ステップS40)のサブルーチンのフローチャートである。
【0145】
図17を参照して、ステップS400にて、募集人端末2は、チェックタイミングを入力する操作がなされたか否かを判断する。募集人端末2は、そのような操作がなされたと判断するまで、ステップS400の制御を繰り返す(ステップS400にてNO)。募集人端末2は、上記操作がなされたと判断すると(ステップS400にてYES)、ステップS402へ制御を進める。
【0146】
ステップS402にて、募集人端末2は、ステップS400においてなされたと判断された操作が対応するフラグの種類を特定する。この特定は、たとえば、アイコン2431~2435の中のどのアイコンが操作されたかを特定することを含む。
【0147】
ステップS404にて、募集人端末2は、フラグ管理テーブルを、ステップS402において特定された種類のチェックタイミングを追加するように更新する。その後、募集人端末2は、ステップS400へ制御を戻す。
【0148】
図17の処理により、フラグデータ233が生成される。
図18は、
図14のスクリプト管理(ステップS50)のサブルーチンのフローチャートである。
【0149】
図18を参照して、ステップS500にて、募集人端末2は、オンライン保険相談においてNGワードが検出されたか否かを判断する。募集人端末2は、NGワードが検出されたと判断するまで、ステップS500の制御を繰り返す(ステップS500にてNO)。募集人端末2は、NGワードが検出されたと判断すると(ステップS500にてYES)、ステップS502へ制御を進める。
【0150】
ステップS502にて、募集人端末2は、検出されたNGワードの種類を特定する。
ステップS504にて、募集人端末2は、検出されたNGワードの記録を追加するように、スクリプト管理テーブルを更新する。その後、募集人端末2は、ステップS500へ制御を戻す。
【0151】
図18の処理により、スクリプトデータ234が生成される。
[録画データの再生]
募集人端末2は、オンライン保険相談について生成された録画データを再生することができる。
図19は、録画データの再生画面の一例を示す図である。
【0152】
図19に示された画面2404には、募集人用画面に、アイコン2490が追加されている。アイコン2490は、再生中の場面に対応して記録されているチェックタイミングの種類(重要事項説明)を表す。すなわち、募集人端末2は、録画データの再生において、再生中の場面が対応するチェックタイミングの種類をさらに表示してもよい。アイコン2490は、表示位置情報をチェックタイミングに関連付けて表示させるための要素の一例である。表示位置情報(オブジェクト2452)がチェックタイミングに関連付けられて表示されることにより、チェックタイミングにおいて、顧客端末3において文書のどの部分が表示されていたかが容易に認識され得る。
【0153】
なお、募集人端末2以外の装置も、録画データの再生では、録画データおよびフラグ管理テーブルを利用することにより、
図19に示されたような再生画面を表示することができる。すなわち、募集人端末2以外の装置(チェック用端末4、等)も、アイコン2490をオブジェクト2452とともに表示してもよい。
【0154】
[変形例]
以上説明された実施の形態では、募集人端末2のディスプレイに表示される募集人用画面2402には、オンライン保険相談において共有される文書を表すオブジェクト2451が表示される(
図10)。募集人用画面2402には、さらにオブジェクト2452が表示される。オブジェクト2452は、オブジェクト2451において、上記文書のうち、顧客端末3において表示される領域の位置を表す。
【0155】
募集人端末2は、録画データとして、オブジェクト2452を含む募集人用画面を記録することにより、「表示位置情報」を記録する。なお、「表示位置情報」の記録方法は、これに限定されない。募集人端末2は、録画データの代わりに、ステップSA20において顧客端末3から送信される「表示位置情報」を記録してもよい。この場合、「表示位置情報」は、送信された時間(オンライン保険相談の開始からの経過時間)とともに記録されてもよい。また、「表示位置情報」は、共有された文書を特定する情報とともに記録されてもよい。
【0156】
[主な構成]
(構成1)
本実施の形態のある局面に係る保険相談システムは、オンラインでの保険に関する相談を行なう保険相談システム1であって、顧客端末3と、ネットワークを介して顧客端末3と通信する募集人端末2とを備え、保険相談システム1は、顧客端末3とテレビ電話による通話を行なうための通信装置22と、テレビ電話による通話において、顧客端末3との間で共有される文書を表示するディスプレイ24と、メモリ23と、テレビ電話による通話において、ディスプレイ24に、文書のうち顧客端末3の画面に表示される領域の位置を特定する表示位置情報を表すオブジェクト2452を、文書に重畳させて表示させるプロセッサ21と、を含む。
【0157】
本実施の形態のある局面に従うと、オンラインで保険相談を行なう募集人は、上記文書のうち顧客端末において表示される領域が法令遵守のために必要とされる領域であるかを認識できる。したがって、本実施の形態に係る保険相談システムは、募集人による各種法令の遵守のサポートとなり得る。
【0158】
(構成2)
本実施の形態の他の局面に係る保険相談システムは、オンラインでの保険に関する相談を行なう保険相談システム1であって、顧客端末3と、ネットワークを介して顧客端末3と通信する募集人端末2とを備え、保険相談システム1は、顧客端末3とテレビ電話による通話を行なうための通信装置22と、テレビ電話による通話において、顧客端末3との間で共有される文書を表示するディスプレイ24と、メモリ23と、文書のうち顧客端末3の画面に表示される領域の位置を特定する表示位置情報をメモリ23に記録するプロセッサ21と、を含む。
【0159】
本実施の形態の他の局面に従うと、オンラインで保険相談を行なう募集人は、メモリに格納された表示位置情報を確認することにより、上記文書のうち顧客端末において表示される領域が法令遵守のために必要とされる領域であるかを認識できる。したがって、本開示は、募集人による各種法令の遵守のサポートとなり得る。また、顧客端末において表示される領域の位置を特定する情報(表示位置情報)が記録されることにより、募集人が各種法令を遵守していることをチェックする担当者による事後的なチェックが可能になる。
【0160】
(構成3)
上記構成2の保険相談システムにおいて、プロセッサ21は、ディスプレイ24に、表示位置情報を表すオブジェクト2452を文書に重畳させて表示し、メモリ23に、ディスプレイ24に表示されている画面を記録することによって、表示位置情報を記録する。
【0161】
この構成により、オンラインで保険相談を行なう募集人は、文書のうち顧客端末において表示される領域が法令遵守のために必要とされる領域であるかを、保険相談の通話においてリアルタイムで認識できる。
【0162】
(構成4)
構成3の保険相談システムにおいて、プロセッサ21は、ディスプレイ24に、画面が記録されていることを表すアイコン2413を表示する。
【0163】
この構成により、募集人端末を利用する募集人が知らないうちに当該募集人が操作する画面が記録されている事態が回避される。
【0164】
(構成5)
構成1~構成4の保険相談システムにおいて、プロセッサ21は、顧客端末3に対して、文書のうち顧客端末3の画面に表示される領域の位置を指定する指示(ステップS320)を出力し、顧客端末3は、指示に応じた領域の位置にある文書を表示する(ステップSA24)。
【0165】
この構成により、募集人は、上記文書のうち顧客端末において表示される領域の位置を制御でき、これにより、文書のうち顧客端末において表示される領域が法令遵守のために必要とされる領域であるかを確実に認識できる。
【0166】
(構成6)
構成1~構成5の保険相談システムにおいて、プロセッサ21は、文書への注釈の入力を受け付け、プロセッサ21は、ディスプレイ24に注釈を表示し、顧客端末3へ注釈を送信し、メモリ23に注釈を記録し、顧客端末3は、注釈を表示する。
【0167】
この構成により、募集人は、顧客との間で、上記文書に加えて、共有したい事項を、注釈として共有できる。当該注釈が、下線などの、上記文書の中の一部分を指し示す情報である場合、募集人は、顧客に対して、上記文書のうち当該部分への注目を促すことができる。
【0168】
(構成7)
構成1~構成6の保険相談システムにおいて、プロセッサ21は、通話において、チェックタイミングを特定するための操作を受け付け(
図17のステップS400)、メモリ23に、チェックタイミングを特定する情報(フラグデータ)を記録する。
【0169】
この構成により、保険相談システムにおいて、表示位置情報がチェックタイミングとともに管理され得る。
【0170】
(構成8)
構成7の保険相談システムにおいて、プロセッサ21は、表示位置情報を、チェックタイミングに関連付けて表示する(
図19の画面2404)。
【0171】
この構成により、上記文書のうち、チェックタイミングにおいて顧客端末で表示されている領域が認識される。
【0172】
(構成9)
チェックタイミングは、通話中に行なわれる相談のうち、保険契約者の本人確認、保険契約者の保険商品に対する意向確認、保険商品に関する重要事項説明、および保険契約者の家族の同意のうちのいずれか1つが行われるタイミングを含む(
図6のフラグ管理テーブル)。
【0173】
この構成により、「本人確認」、「意向確認」、「重要事項説明」、および「家族の同意」など、オンラインで保険相談を行なう際のコンプライアンスチェックのための情報が、表示および/または記録される。
【0174】
(構成10)
本実施の形態のある局面に係る募集人端末は、オンラインでの保険に関する相談に利用される募集人端末2であって、保険契約者によって操作される顧客端末3とテレビ電話による通話を行なうための通信装置22と、テレビ電話による通話において、顧客端末3との間で共有される文書を表示するディスプレイ24と、テレビ電話による通話において、ディスプレイ24に、文書のうち顧客端末3の画面に表示される領域の位置を特定する表示位置情報を、文書に重畳させて表示させるプロセッサ21と、を備える。
【0175】
本実施の形態のある局面に従うと、オンラインで保険相談を行なう募集人は、上記文書のうち顧客端末において表示される領域が法令遵守のために必要とされる領域であるかを認識できる。したがって、本実施の形態に係る保険相談システムは、募集人による各種法令の遵守のサポートとなり得る。
【0176】
(構成11)
本実施の形態の他の局面に係る募集人端末は、オンラインでの保険に関する相談に利用される募集人端末2であって、保険契約者によって操作される顧客端末3とテレビ電話による通話を行なうための通信装置22と、テレビ電話による通話において、顧客端末3との間で共有される文書を表示するディスプレイ24と、メモリ23と、文書のうち顧客端末3の画面に表示される領域の位置を特定する表示位置情報をメモリ23に記録するプロセッサ21と、を備える。
【0177】
本実施の形態の他の局面に従うと、オンラインで保険相談を行なう募集人は、メモリに格納された表示位置情報を確認することにより、上記文書のうち顧客端末において表示される領域が法令遵守のために必要とされる領域であるかを認識できる。したがって、本開示は、募集人による各種法令の遵守のサポートとなり得る。また、顧客端末において表示される領域の位置を特定する情報(表示位置情報)が記録されることにより、募集人が各種法令を遵守していることをチェックする担当者による事後的なチェックが可能になる。
【0178】
(構成12)
本実施の形態のある局面に係る保険相談用プログラムは、オンラインでの保険に関する相談に利用されるコンピュータによって実行されることにより、コンピュータに、保険契約者によって操作される顧客端末3とテレビ電話による通話を行なうコンピュータによって実行されるプログラムであって、プログラムは、コンピュータに、通話において顧客端末3との間で共有される文書を表示するステップと、テレビ電話による通話において、文書のうち顧客端末3の画面に表示される領域の位置を特定する表示位置情報を取得するステップと、表示位置情報を表すオブジェクト2452を、文書に重畳させて表示するステップと、を実行させる。
【0179】
本実施の形態のある局面に従うと、オンラインで保険相談を行なう募集人は、上記文書のうち顧客端末において表示される領域が法令遵守のために必要とされる領域であるかを認識できる。したがって、本実施の形態に係る保険相談システムは、募集人による各種法令の遵守のサポートとなり得る。
【0180】
(構成13)
本実施の形態の他の局面に係る保険相談用プログラムは、オンラインでの保険に関する相談に利用されるコンピュータによって実行されることにより、コンピュータに、保険契約者によって操作される顧客端末3とテレビ電話による通話を行なうコンピュータによって実行されるプログラムであって、プログラムは、コンピュータに、通話において顧客端末3との間で共有される文書を表示するステップと、文書のうち顧客端末3の画面に表示される領域の位置を特定する表示位置情報を取得するステップと、表示位置情報をコンピュータのメモリ23に記録するステップと、を実行させる。
【0181】
本実施の形態の他の局面に従うと、オンラインで保険相談を行なう募集人は、メモリに格納された表示位置情報を確認することにより、上記文書のうち顧客端末において表示される領域が法令遵守のために必要とされる領域であるかを認識できる。したがって、本開示は、募集人による各種法令の遵守のサポートとなり得る。また、顧客端末において表示される領域の位置を特定する情報(表示位置情報)が記録されることにより、募集人が各種法令を遵守していることをチェックする担当者による事後的なチェックが可能になる。
【0182】
今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。なお、本実施の形態で例示された構成および変形例で例示された構成は、適宜組み合わせることができる。
【符号の説明】
【0183】
1 保険相談システム、2 募集人端末、3 顧客端末、4 チェック用端末、5 サーバ装置、6 ネットワーク、2401,2402,2403 募集人用画面、3401,3402,3403 顧客用画面。
【要約】
【課題】オンラインで保険相談を行う募集人による各種法令の遵守をサポートするための技術を提供する。
【解決手段】募集人端末と顧客端末との間で、オンライン保険相談が実施される。募集人端末のディスプレイに表示される募集人用画面2402には、オブジェクト2451が表示される。オブジェクト2451は、オンライン保険相談において共有される文書を表す。募集人用画面2402には、さらにオブジェクト2452が表示される。オブジェクト2452は、オブジェクト2451において、上記文書のうち顧客端末において表示される領域の位置を表す。
【選択図】
図10