(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-21
(45)【発行日】2023-01-04
(54)【発明の名称】基礎ブロック付き支柱を利用した塀の施工方法
(51)【国際特許分類】
E04H 17/22 20060101AFI20221222BHJP
【FI】
E04H17/22
(21)【出願番号】P 2022034179
(22)【出願日】2022-03-07
【審査請求日】2022-03-07
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】599018952
【氏名又は名称】有限会社ナベ企画
(74)【代理人】
【識別番号】100160657
【氏名又は名称】上吉原 宏
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 保
【審査官】兼丸 弘道
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-132215(JP,A)
【文献】特開2003-025485(JP,A)
【文献】特開2007-331367(JP,A)
【文献】実開昭50-050236(JP,U)
【文献】特開2004-150108(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04H 17/00-17/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基礎ブロック付き支柱(1)を利用した塀の施工方法(2)であって、
前記基礎ブロック付き支柱(1)は、防腐剤が加圧注入された木質の支柱(10)と、基礎ブロック(30)からなり、
前記基礎ブロック(30)には前記支柱(10)を挿入する矩形の挿入穴部(31)を有し、
前記支柱(10)は前記挿入穴部(31)に挿入される範囲内において直交方向に突出して前記挿入穴部(31)の内壁に当接し、該挿入穴部(31)の中心に前記支柱(10)の軸芯を合わせやすく案内する突き出し部(11)を有し、
前記支柱(10)と、前記挿入穴部(31)との隙間にモルタルが充填され、
前記支柱(10)と前記基礎ブロック(30)が一体に構成されて
成り、
基礎ブロッ
ク(30)を埋設するための埋設穴(40)を形成する埋設穴掘削工程(A)と、
前記埋設穴掘削工程(A)で掘られた前記埋設穴(40)の底部に前記基礎ブロック付き支柱(1)の底面を打ち付けて水平面を形成する基礎ブロック載置面形成工程(B)と、
前記基礎ブロック載置面形成工程(B)により得られた水平面上に前記基礎ブロック付き支柱(1)を載置する載置工程(C)と、
前記埋設するための前記埋設穴(40)と前記基礎ブロックの隙間(32)を前記埋設穴掘削工程(A)で掘削した土砂を埋め戻すための埋め戻し工程(D1)と、
前記埋め戻し工程後に複数の前記基礎ブロック付き支柱(1)の間にパネル状の塀部材(50)を設置する塀部材組み立て工程(E)と、
を含むことを特徴とする基礎ブロック付き支柱を利用した塀の施工方法(2)。
【請求項2】
基礎ブロック付き支柱(1)を利用した塀の施工方法(2)であって、
前記基礎ブロック付き支柱(1)は、防腐剤が加圧注入された木質の支柱(10)と、基礎ブロック(30)からなり、
前記基礎ブロック(30)には前記支柱(10)を挿入する矩形の挿入穴部(31)を有し、
前記支柱(10)は前記挿入穴部(31)に挿入される範囲内において直交方向に突出して前記挿入穴部(31)の内壁に当接し、該挿入穴部(31)の中心に前記支柱(10)の軸芯を合わせやすく案内する突き出し部(11)を有し、
前記支柱(10)と、前記挿入穴部(31)との隙間にモルタルが充填され、
前記支柱(10)と前記基礎ブロック(30)が一体に構成されて成り、
前記基礎ブロッ
ク(30)を埋設するための
前記埋設穴(40)を形成する埋設穴掘削工程(A)と、
前記埋設穴掘削工程(A)で掘られた前記埋設穴(40)の底部に前記基礎ブロック付き支柱(1)の底面を打ち付けて水平面を形成する基礎ブロック載置面形成工程(B)と、
前記基礎ブロック載置面形成工程(B)により得られた水平面上に前記基礎ブロック付き支柱(1)を載置する載置工程(C)と、
前記埋設するための前記埋設穴(40)と前記基礎ブロックの隙間(32)にモルタル(M)を充填するモルタル充填工程(D2)と、
前記埋設するための前記埋設穴(40)と前記基礎ブロックの隙間(32)を前記埋設穴掘削工程(A)で掘削した土砂を埋め戻すための埋め戻し工程(D1)と
前記埋め戻し工程(D1)後に複数の前記基礎ブロック付き支柱(1)
の間にパネル状の塀部材(50)を設置する塀部材組み立て工程(E)と、
を含むことを特徴とす
る基礎ブロック付き支柱を利用した塀の施工方法(2)。
【請求項3】
前記パネル状の塀部材(50)が垂直部材(Z)と水平部材(X)とからなり、前記垂直部材(Z)には前記水平部材(X)を挿通させる水平部材挿通穴を有し、該水平部材挿通穴に前記水平部材(X)が挿通されて前記パネル状の塀部材(50)とすることを特徴とする請求項
1又は請求項
2に記載の基礎ブロック付き支柱を利用した塀の施工方法(2)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、誰でも簡単に施工できる塀の施工部材及び施工方法に関し、詳しくは、木質フェンス等に用いられる支柱と基礎が一体化された部材、及びそれを用いた施工方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、日本では働き方改革が提案され、多忙に働くことを美徳としていた社会が変わり始め、家族とともに一家で過ごす時間が増えたという変化がある。また、コロナウイルス感染の影響もあり、外食をしたり旅行へ行ったりすることができなくなり、余暇を家族でガーデニングやDIY等で楽しむ方が増えている。
【0003】
しかしながら、DIYに挑戦したくても簡単ではなく、先ずは道具をそろえることから始めなければならない。また、インターネットや本などを参考にして器用に仕上げてしまう人も少なくはないが、器用な方ばかりともいえない。さらには、力の弱い女性や子供達、更には高齢者でも一緒に手伝いができ、家族でDIYを楽しむことができる資材や施工方法の技術が求められているといえる。特にDIYの中でも、比較的簡単でありプライベートを目隠ししてくれるようなお洒落な木質塀ができたならいうことはない。
【0004】
また、日本の人工林は、戦後の復興の際に大量の木材を使ったことや、薪炭から石油・ガスに代わるエネルギー革命が起きたことにより、昭和30年代から40年代にかけて大量の杉・桧の植林を行った。戦後に植林された人工林は50年以上経過し伐採期を迎え、行政は政策として大型の製材工場を全国各地に造り木材の生還効率の向上を図ったが、木材利用で多くの国民が利用できるすそ野の広い利用方法は確立されておらず、大量に製材された木材の価値は低迷し始めている。
【0005】
木材の利用の重要性は、木材の重量の約半分が大気中のCO2なので、燃やさず工作物として利用することで、CO2の固定となり、木材フェンスの普及が進めば、木材需要が向上し、森林サイクル(植林→育林→伐採→植林)が潤滑になり、よって森林吸収の増加が見込め、木材の価値を大きく向上させることが可能になる。現在、バイオマス発電所が各地に作られ、木材のエネルギー利用が進んでいるが、木材のバイオマス利用は、木材の価値を最も下げてしまう利用方法であり、日本の森林資源を大きく下落させてしまっている。
【0006】
現在のフェンスのほとんどが、スチール製のメッシュフェンスであり、施工方法が確立されていることから非常に普及している。これに対し、木製フェンスは施工方法が確立されていないことから、普及に至らないのではないかと考えられる。そこで本発明者は、新しい形の木製フェンスの施工方法を開発したものであり、誰もが簡単に製作できる木製フェンスの発明は、日本の森林資源の有効活用に繋がるばかりでなく、CO2の固定化に貢献し、大量に普及すれば、地方の林産地域産業のイノベーションにもなる。
【0007】
確立されたメッシュフェンスの施工方法では、基礎ブロックの穴に支柱を立て込み最後にメッシュを取り付けている。基礎ブロックの設置工事は、既製品の基礎ブロック重量が25kg程度もあり、素人の設置は非常に難しい作業で、設置した基礎ブロックに支柱を立てるのも熟練技術が必要である。
【0008】
本発明では、防腐処理を施した木材の支柱等に直接基礎ブロックをつけ、従来の基礎ブロックの半分の大きさにすることにより、軽量化と一体化を図り、支柱が持ち手部となって、運搬や施工が格段に良くなり、基礎ブロックの設置と支柱の設置が一度で済むことから、一般の人でも簡単に施工が可能な工法とした。
【0009】
防腐処理を施した木材は、耐久性能が高く20年以上の腐らない実績もあり、現在の既製品の鋼製・アルミ製と同じような耐久性能がある。鋼製の支柱と大きく異なることは、ビス・釘作業が簡易なことから、その点においても施工効率の向上が図られる。
【0010】
従来のフェンスの施工では、基礎ブロックの穴にモルタル詰めをして支柱を立てるが、本発明では、基礎ブロックより10センチほど大きな穴を掘り、基礎と穴の周囲の間にモルタル詰めをして固定する。従来の基礎ブロックの穴にモルタルを詰める工法よりも、多くのモルタルを使うが、モルタルが固まると基礎ブロックと一体化して基礎ブロックの重量が増し、結果的には従来の基礎ブロックと同じような重さとなり、従来よりも堅固な固定となる。そして、フェンスのメッシュ部分に当たる部分には、格子の木製パネルを挟み込み、木製パネルは2本桧の丸棒で構成され、支柱に設けられた丸棒と同じ位置に同じ径の穴を開け、この穴に丸棒を差し込んでフェンスを構成することとして、前記の課題を解決するに至った。
【0011】
即ち、本発明は、基礎ブロックと支柱を一体化させることで、従来の施工方法とは異なる基礎と支柱を同時に取り付けることにより、工事の簡易化と基礎の軽量化を図り、一般の人でも容易に、フェンスの取り付ができるようにしたものである。
【0012】
係る問題を解決しようと、従来より、本発明者以外からも種々の技術提案がなされてきた。例えば、発明の名称を「木製フェンス」とする技術が開示されている(特許文献1参照)。具体的には、「日光、風雨等にさらされ続け、或いは日陰にあっても、劣化や腐食を発生し難く、寿命を長くすること」を課題とし、解決手段としては「基礎中に下端部付近を入れて固定した木製支柱を任意の間隔で立設し、その隣接する木製支柱に木製横材と木製縦材を組み合わせた格子体を結合する。そして、木製支柱と木製縦材の各上端部をキャップで夫々被い、更に各木製支柱の付け根付近と対応する基礎の上面付近をスカートで夫々被う。その際、基礎の支持穴内に木製支柱の下端部付近を挿入し、その木製支柱の下端部付近外面と支持穴内面との隙間に木製楔を打ち込んで、木製支柱を基礎に固定する。」という発明が公開され公知技術となっている。しかしながら、特許文献1に記載の技術は、木製部材で美しく丈夫なフェンスを作れる技術ではあるが、施工工程が複雑で、施工の知識が無い方や女性が簡単に作れるとはいえず、本発明の課題を解決するに至っていない。
【0013】
また、発明の名称を「フェンス基礎ブロック及びフェンス基礎ブロック工法」とする技術が開示されている(特許文献2参照)。具体的には、「L型土留めブロックと同一平面の基礎に配置することによって埋め戻し工程を1回少なくすることができ、また、L型土留めブロックと当接配置することによってフェンスをL型土留めブロックに近接して設置することができる、フェンス基礎ブロック及びフェンス基礎ブロック施工法を提供すること。」を課題とし、解決手段を「本発明のフェンス基礎ブロックは、L型土留めブロックとともに用いられるフェンス基礎ブロックであって、上方に開口し、フェンス柱を挿入する空間を形成する柱保持部と、柱保持部を立脚する脚部とを有し、柱保持部には、壁部内面当接面を形成し、脚部には、底部上面当接面と、底部端面当接面とを形成した。」という発明が公開され公知技術となっている。しかしながら、特許文献2に記載の技術は、部材が特殊部材であり、埋め戻し工程が少なくなっているはいるが、そもそも埋め戻しや基礎の工程などは力仕事であり、女性や子供が行うには道具の使い方等、まだまだ簡単とは言えない。よって、本発明の課題を解決するに至っていない。
【0014】
また、発明の名称を「フェンスの基礎構造」とする技術が開示されている(特許文献3参照)。具体的には、「作業を要する工期を短縮でき、基礎の表面に化粧模様を付与する手間がいらないフェンスの基礎構造を提供する。」ことを課題とし、その構成は上方に開口するコ字型凹部の底面を形成する水平底板と、この水平底板の両端に相対向してコ字型凹部の側壁を形成する、外面に化粧模様を有する化粧側板とを一体に備え、さらに水平底板の略中央部に立ち上がる凸片を一体に備えてなる化粧基礎枠を地面に下部を埋め込んで載置し、この化粧基礎枠1の凸片に支柱の下部を結合して支柱を立設し、且つこの化粧基礎枠のコ字型凹部内にコンクリートを打設してなる。」という発明が公開され公知技術となっている。
しかしながら、特許文献3に記載の技術においても、まだまだ施工に手間や力が必要であり、特にコンクリートを流すという作業に手間と知識が必要である。出来れば基礎にコンクリートを流す工程が必要ない施工方法であれば誰でも簡単にフェンスの施工ができるのではないか。よって、基礎を作る作業がまだまだ簡単とは言えないため、本発明の課題を解決するに至っていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【文献】特開2006-132215号
【文献】特開2015-175217号
【文献】特開平8-144581号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
本発明は、いかに簡易にフェンスを施行するかをテーマとし、今までとは全く異なる方法による塀の支柱の施工を考え、多くの人に受け入れやすい工法としている。重量が従来の約半分となり、支柱を持ち手とすることにより、女性や高齢者でもフェンスの施工ができるような、製品技術の提供を課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明は、簡易な工程で施工可能なフェンスに用いる支柱部材であって、支柱と、基礎ブロックからなり、前記基礎ブロックには前記支柱を挿入する挿入穴部を有し、前記支柱は前記挿入穴部に挿入される範囲内において直行する突き出し部を有し、前記支柱と、前記挿入穴部との隙間にモルタルが充填され、前記支柱と前記基礎ブロックが一体に構成されている構成を採用した。
【0018】
また本発明は、簡易な工程で施工可能なフェンス等に用いる支柱部材であって、支柱と、化粧ブロックと、基礎ブロックからなり、前記基礎ブロックには前記支柱を挿入する挿入穴部を有し、前記化粧ブロックには前記支柱を挿通する挿通穴部を有して前記基礎ブロックの上面に配置され、前記支柱は前記挿入穴部に挿入される範囲内において直行する突き出し部を有し、前記支柱と、前記挿入穴部及び挿通穴部との隙間にモルタルが充填され、前記支柱と前記化粧ブロックと前記基礎ブロックを一体とした構成にすることもできる。
【0019】
また、本発明は、請求項1又は請求項2に記載の基礎ブロック付き支柱を用いた塀の施工方法であって、基礎ブロック部を埋設するための埋設穴を形成する埋設穴掘削工程と、前記埋設穴掘削工程で掘られた前記埋設穴の底部に前記基礎ブロック付き支柱の底面を打ち付けて水平面を形成する基礎ブロック載置面形成工程と、前記基礎ブロック載置面形成工程により得られた水平面上に前記基礎ブロック付き支柱を載置する載置工程と、前記埋設するための前記埋設穴と前記基礎ブロックの隙間を前記埋設穴掘削工程で掘削した土砂を埋め戻すための埋め戻し工程と、前記埋め戻し工程後に複数の前記基礎ブロック付き支柱の間にパネル状の塀部材を設置する塀部材組み立て工程を含む構成の塀の施工方法とすることもできる。
【0020】
また、本発明は、請求項1又は請求項2に記載の基礎ブロック付き支柱を用いた塀の施工方法であって、基礎ブロック部を埋設するための埋設穴を形成する埋設穴掘削工程と、前記埋設穴掘削工程で掘られた前記埋設穴の底部に前記基礎ブロック付き支柱の底面を打ち付けて水平面を形成する基礎ブロック載置面形成工程と、前記基礎ブロック載置面形成工程により得られた水平面上に前記基礎ブロック付き支柱を載置する載置工程と、前記埋設するための前記埋設穴と前記基礎ブロックの隙間にモルタルを充填するモルタル充填工程と、前記埋め戻し工程後に複数の前記基礎ブロック付き支柱間にパネル状の塀部材を設置する塀部材組み立て工程とを含む構成の塀の施工方法とすることもできる。
【0021】
前記パネル状の塀部材が垂直部材と水平部材とからなり、垂直部材には水平部材を挿通させる水平部材挿通穴を有し、該水平部材挿通穴に水平部材が挿通されて前記パネル状の塀部材とする構成の塀の施工方法とすることもできる。
【発明の効果】
【0022】
本発明に係る基礎ブロック付き支柱を利用した塀の施工方法によれば、従来の木質塀の施工方法に比べて工程が少なく、施工時間を短縮することができ、施工に必要な人手も少なくすることができるという優れた効果を発揮する。
【0023】
また、本発明に係る基礎ブロック付き支柱を利用した塀の施工方法によれば、及び基礎ブロック付き支柱によれば、施工の知識が少ない方や、力が弱い女性や子供、更には高齢者でも取り扱うことが可能となり、施工が簡単に行えるといった優れた効果を発揮する。
【0024】
また、本発明に係る基礎ブロック付き支柱によれば、基礎ブロックと支柱が一体となっていることから、それらを別々に運搬していた従来と異なり、少なくとも2つの部材を1つの部材として運搬でき、更にそれらの支柱部を取手にして両手に持つことができることから、運搬作業の手間が大幅に削減できるという優れた効果を発揮する。
【0025】
また、本発明に係る基礎ブロック付き支柱によれば、基礎ブロックと支柱が一体となっていることから、従来腰をかがめて行う作業を、支柱を取手として作業ができることから、腰をかがめることなく、高齢者にも優しい工法という優れた効果を発揮する。
【0026】
また、本発明に係る基礎ブロック付き支柱によれば、基礎ブロックの上部に化粧ブロックを配置している為、意匠的にも優れた効果を発揮する。
【0027】
また、従来支柱のみでは自立しづらかったが、本発明に係る基礎ブロック付き支柱では、支柱部材が自立するため、施工が容易になるという優れた効果を発揮するものである。
【0028】
また、本発明に係る基礎ブロック付き支柱を利用した塀の施工方法では、突き出し部を有し、モルタル等が基礎ブロックの隙間に充填されることから支柱部材が脱落したり、剥離することがないという優れた効果を発揮するものである。
【0029】
また、本発明に係る基礎ブロック付き支柱を利用した塀の施工方法では、支柱に基礎ブロックを付けることにより支柱が持ち手となり、作業効率を大きく改善でき、従来の基礎ブロックの穴に支柱を差し込み、モルタルを詰める工法とは異なり、初めから基礎ブロックを付けることから、基礎を小さくすることが可能で、従来の基礎ブロックの約半分の重量とすることで、施工性が向上し、一般の人でも簡易にフェンスの施工ができるようになるという優れた効果を発揮するものである。
【0030】
また、本発明に係る基礎ブロック付き支柱を利用した塀の施工方法では、基礎ブロック付き支柱の重量は約12Kg程度と軽く、支柱を持ち手として基礎底の地固めやレベル調整、通りの調整又は、基礎ブロックを支柱により自立させること、並びに、全ての支柱を仮設置することも容易に出来るため、多くの人が簡単にフェンスを施行することが可能になるという優れた効果を発揮するものである。
【0031】
また、本発明に係る基礎ブロック付き支柱を利用した塀の施工方法では、木製フェンスの簡易施工のために開発した工法であるが、支柱の強度が基礎を取り付けることのできる強度であれば、材質は木材・鋼材・アルミ材・樹脂材等、どの素材でも基礎ブロック支柱を作ることが可能であり、この工法が一般化されれば、多くの人がフェンスのDIYができるようになるという優れた効果を発揮するものである。
【0032】
また、本発明に係る基礎ブロック付き支柱を利用した塀の施工方法において、支柱を木製にする場合は、必ず全ての木材に防腐剤加圧注入(AQ1認定)を施し、防腐処理を行う事が好適であり、支柱の耐久力が向上することによって、自ずとフェンスの耐久性能も向上するという優れた効果を発揮するものである。
【0033】
また、本発明に係る基礎ブロック付き支柱を利用した塀の施工方法では、支柱に突き出し部を有して挿入穴の内壁に案内されているため、基礎ブロックの芯と支柱の芯が合っているため、レベル調整時の基準・通りの基準としやすく、非常に合理的な利用方法ができるという優れた効果を発揮するものである。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【
図1】本発明に係る基礎ブロック付き支柱の基本構成を説明する基本構成説明4面図である。
【
図2】本発明に係る基礎ブロック付き支柱に化粧ブロックを備えた場合の基本構成を説明する基本構成説明4面図である。
【
図3】本発明に係る基礎ブロック付き支柱を利用した塀の施工方法の実施例説明図である。
【
図4】本発明に係る基礎ブロック付き支柱を利用した塀の施工方法の工程を示すフローチャート図である。
【
図5】本発明に係る基礎ブロック付き支柱を利用した塀の施工方法における埋め戻し工程D1とモルタル充填工程D2との比較説明図である。
【
図6】本発明に係る基礎ブロック付き支柱を利用した塀の施工方法における実施状態説明図である。
【
図7】本発明に係る基礎ブロック付き支柱を利用した塀の施工方法における工程説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
本発明は、簡易な工程で施工可能な塀に用いる支柱部材であって、支柱と、基礎ブロックからなり、前記基礎ブロックには前記支柱を挿入する挿入穴部を有し、前記支柱は前記挿入穴部に挿入される範囲内において直行する突き出し部を有し、前記支柱と、前記挿入穴部及び挿通穴部との隙間にモルタルが充填され、前記支柱と前記化粧ブロックと前記基礎ブロックが一体に構成されている基礎ブロック付き支柱としたこと、及び、これを用いること、塀の施工方法であることを最大の特徴とするものである。以下、図面に基づいて説明する。但し、係る図面に記載された形状や構成に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の創作として発揮する効果の得られる範囲内で変更可能である。
【0036】
図1は、本発明に係る基礎ブロック付き支柱の基本構成を説明する基本構成説明4面図である。
【0037】
基礎ブロック付き支柱1は、支柱10と基礎ブロック30又は支柱10と基礎ブロック30と化粧ブロック20とが一体となっており、支柱10が、基礎ブロック30の挿入穴部31、化粧ブロック20の挿通穴部21に挿入若しくは挿通されモルタルMと突き出し部11を介して強固に固定されるものである。
【0038】
基礎ブロック付き支柱を利用した塀の施工方法2は、請求項1又は請求項2に記載の基礎ブロック付き支柱1を用いて簡易的に木質塀を施工する施工方法であって、従来の工法から多くの工程を省くことを可能とするものである。具体的には、コンクリートブロックを用いた従来工法であると、先ず埋設穴を掘削してたこ等の地固め具を用いて掘削底面を平たんに突き固めて均し、基礎ブロックのレベル調整をしながら埋設し、そのうえで支柱の水平、及び垂直という所謂レベル調整をしながら固定しなければならなかった。しかしながら、本発明によれば、このような多くの工程を経ることなく簡易な工程のみで塀を施工可能である。また、埋設穴を掘削し、係る掘削底面を基礎ブロック付き支柱1の底面を打ち付けることによりたこを用いずとも地ならしを可能とすることができるため、施工工程の減少のみならず、施工に必要な道具の簡素化も図ることが可能である。
【0039】
支柱10は、防腐剤加圧注入等の防腐処理された木材で構成される棒状部材であり、係る複数の支柱10を介して横架するようにパネル状の塀部材50を設置するものである。
図6(f)に示す実施例のように、丸棒状の水平部材Xを用いて、垂直部材Zに空けた挿通穴に挿通させる構成でもよく、また更に簡易的なものとしては、枠組みされたラティスといったパネル状の塀部材50を固定するものでもよい。木材の種類については特に限定されるものではないが、屋外利用をすると早ければ3年程度で腐食を開始してしまう。また、仮に腐りにくい心材を用いたとしても4年程度の耐朽年数しかない。そこで、本発明に係る支柱10には、ヒ素やクロムなどの有害金属を含まない銅系の水溶性薬剤の、銅-アゾール系(CuAz)に属する木材用防腐・防蟻剤タナリス(登録商標)CY等を加圧式防腐処理方法(JIS-A9002)により防腐処理して制作することが望ましい。
【0040】
突き出し部11は、支柱10の長手方向片側端部付近であって、基礎ブロック30の挿入穴部31の内壁に当接するように設けられる突出部である。
図1(b)、
図2(b)、及び
図6(b)に示すように、支柱10の長手方向に対し、縦横の垂直方向にそれぞれ突き出し部11を設けることにより、挿入穴部31と支柱10の隙間に充填されるモルタルが固まると、係る突き出し部11が存在することによって支柱10が抜けなくなる。また、支柱10と基礎ブロック30、又は支柱10と基礎ブロック30と化粧ブロック20とを一体化する際に、矩形の挿入穴部31の穴の中心に支柱10の軸心を合わせやすく案内する効果を発揮する。
【0041】
基礎ブロック30は、支柱10に対する重石として使用されるものであり、挿入穴部31を有し、係る挿入穴31に支柱10を差し込んで、その隙間にモルタルM等を流し込んで固定するのが一般的であるが、本発明に係る基礎ブロック付き支柱1ではこれらが予め一体化されている為、該隙間にモルタルMを充填する工程が不要になる。また、基礎ブロック30は、土中に埋設され、支柱を保持固定するための土台となるものであるが、大きさや形状は特に限定するものではなく、一般に規格化されて市販されているフェンス用の基礎ブロックを用いれば良い。
図6の実施例では高さが300mmで上面底面共に縦横が100mm×100mm、重量が約10kgで上面の挿入穴部31の寸法が75×75mmで、底面の寸法が65mmのものを用いた。なお基礎ブロックの30の底面は一体化の際に平面な打ち付け面として形成されるものである。
【0042】
挿入穴部31は、基礎ブロック30に設けられる穴部であり、ストレート穴又はテーパー穴であって、支柱10の断面よりも大きな断面を有して開口し、ストレート穴の場合には貫通穴であってもよく、支柱10との隙間をモルタル等で固めれば良い。また、テーパー穴の場合には、開口穴部の断面が支柱10の断面よりも大きく、底部に向かって細くなり、支柱10の断面よりも小さい断面となる位置から圧入により強固に固定することが可能となる。また、更に挿入穴部31は、突き出し部11が当接することにより開口した挿入穴部31の中心に支柱10を立設することが可能となる。
【0043】
基礎ブロックの隙間32は、上方から下方へ向かって開口断面が小さくなるものが多いため、支柱10の表面と挿入穴部31との間にできる空間であり、支柱10との一体化を図るためにモルタル等が充填される領域となる。また、係る基礎ブロックの隙間32は、突き出し部11を設けることによって支柱10に当接させるための領域となる。
【0044】
埋設穴40は、地表面に基礎ブロックを埋設するために掘削した穴であり、係る埋設穴40は、底部を水平にした床付け面Yとしなければならず、また、高さを合わせるための調整としての地ならしも必要となる。係る地ならし等は、一般にはたこなどの道具を用いて行うが、本発明に係る基礎ブロック付き支柱1によれば、当初から支柱と土台が一体化されていることにより、たこ等に代用して地ならしを行う事が可能となり、しっかりとした底面を有する埋設穴40とすることができる。
【0045】
図2は、本発明に係る基礎ブロック付き支柱に化粧ブロックを備えた場合の基本構成を説明する基本構成説明4面図であり、
図1の構成に化粧ブロック20を備えた構成を示す。
図2に示すとおり、基礎の施工後に化粧パネルを貼り付けるなどの手間を必要とせず、意匠的効果を発揮する。
【0046】
化粧ブロック20は、請求項2の構成において用いられるものであり、基礎ブロック30の上面に載置され、挿通穴部21を介して支柱10を挿通し、地面から立ち上がる支柱10を意匠的に装飾する役割を果たすものである。一般的な化粧ブロックは基礎ブロックの挿入穴部31と挿通穴部21とを連結するようにモルタルM等で固めなくてはならないが、本発明に係る基礎ブロック付き支柱1ではこれらが一体化されている為、施工時においてはモルタルを充填する工程が不要になる。なお、
図6に示す実施例で用いたものは、株式会社テラダ(広島県福山市松浜町3丁目4-17)から提供されているテラダキューティボックス(商品名)であり、外形寸法(幅×奥行×高さ)(mm)140×140×140、角穴100×100×140(mm)、重量が約3kgである。
【0047】
挿通穴部21は、化粧ブロック20に設けられる貫通した穴部であり、
図6に示す実施例で用いた前記テラダキューティボックス(商品名)では、約100×100(mm)の角穴が貫通しており、これにより支柱10を挿通させる穴部である。
【0048】
化粧ブロックの隙間22は、支柱10の表面と挿通穴部21との間にできる空間であり、支柱10との一体化を図るためにモルタルM等が充填される領域となる。また、係る化粧ブロックの隙間22は、支柱10の突き出し部11と当接させるための領域となる。
【0049】
図3は、本発明に係る基礎ブロック付き支柱を利用した施工方法の実施例説明図である。
図3に示す通り、所定の間隔に本発明に係る基礎ブロック付き支柱1を土中に埋設して支柱10を立設したのち、パネル状の塀部材50を間に固定することによって極めて簡易的な工程で塀を施工することが可能である。
【0050】
塀部材50は、
図3、並びに
図7に示すように水平部材Xと垂直部材Zという一般的な木質塀の構成でもよく、また、枠組みされたスチールフェンスやラティスのようなパネル状の塀部材50等を用いてもよい。なお、水平部材Xに丸棒を用いて、垂直部材Zに空けた挿通穴に挿通させた構成の塀部材50とすることが好適である。
【0051】
図4は、本発明に係る基礎ブロック付き支柱を利用した塀の施工方法における埋め戻し工程D1とモルタル充填工程D2との比較説明図であり、
図4(a)は、載置工程Cの後に基礎ブロック部を掘削した土砂を埋め戻しして埋設した状態を示し、
図4(b)は、載置工程Cの後に埋設穴40と基礎ブロック30との隙間にモルタルMを充填して固定した状態を示している。モルタルを充填して固定するモルタル充填工程D2を経たほうがより強固に地面に固定が可能となるが女性や年配者等ではモルタルMを混錬する作業負担が大きく、個人的施工が難しくなるため埋め戻し工程D1により埋め戻すということも施工全般における作業負担の軽減を図ることが可能となる。
【0052】
図5は、本発明に係る基礎ブロック付き支柱を利用した塀の施工方法の工程を示すフローチャート図であり、
図5(a)は、請求項2に係る施工方法のフローを示し、
図5(b)は、請求項3に係る施工方法のフローを示している。埋設穴掘削工程Aと、基礎ブロック載置面形成工程Bと、載置工程Cと、埋め戻し工程D1と又はモルタル充填工程D2と、塀部材組み立て工程Eとから成る。以下、各工程について説明する。
【0053】
埋設穴掘削工程Aは、基礎ブロック部30を埋設するための埋設穴40を形成する工程であり、具体的には基礎ブロックに対して十分な根入深さを確保できるように掘削する工程である。また、可能な限り床付け面Yを平坦に仕上げることが好適である。図面3の実施例では基礎ブロック部30の高さが300mmであり、化粧ブロックの高さが140mmであるため、床付け面Yから少なくとも300mmの深さとなる必要がある。
【0054】
基礎ブロック載置面形成工程Bは、前記埋設穴掘削工程Aで掘られた前記埋設穴40の底部に前記基礎ブロック付き支柱1の底面を打ち付けて床付け面Yを形成し、載置するための載置面を形成する工程である。具体的には、前記埋設穴掘削工程Aで掘られた前記埋設穴40の床付け面Yを水平に形成するためには、たこ等を用いて土固めのための打ち込み作業を行うところ、本発明に係る基礎ブロック付き支柱1を代用して係る作業を行う工程である。従って、たこという一般家庭ではあまり馴染みのない道具を購入することなく施工が可能となる。なお、
図4(b)に示すように、床付け面Yを形成する際に切り込み砂利、砕石Sを敷き込むことが好適であり、係る砕石地業に際しての締固めにも用いることが可能である。
【0055】
載置工程Cは、前記基礎ブロック載置面形成工程Bにより得られた床付け面Y上に前記基礎ブロック付き支柱1を載置する工程である。具体的には、従来工法であれば基礎ブロックを載置し、レベル調整、モルタル等による地固め、支柱の立設、モルタル等による支柱の固定、埋め戻し、という各工程が必要であるところを、本発明は基礎ブロック付き支柱1を用いた簡易施工方法によれば、係る載置工程Cにおいて、少なくとも支柱の立設工程、及びモルタル等による支柱の固定工程を省略することができる。
【0056】
埋め戻し工程D1は、本発明に係る基礎ブロック付き支柱1の前記基礎ブロック部30を埋設するため、前記埋設穴40に前記基礎ブロック30に載置した後、その隙間を前記埋設穴掘削工程Aで掘削した土砂Dを埋め戻すための工程である。具体的には、前記埋設穴掘削工程Aにより掘削した土砂Dを埋設穴40と基礎ブロック30との隙間に戻す工程である。
【0057】
モルタル充填工程D2は、前記埋設するための前記埋設穴40と前記基礎ブロックの隙間32にモルタルを充填する工程であり、具体的には、なお、係るモルタル充填工程D2は、請求項4にかかる発明では必要であるが、請求項3にかかる発明ではこれを省略し簡素化したものである。なお、モルタル充填工程D2は、先に塀部材組み立て工程Eを行い、該塀部材組み立て工程Eの後に行う事も可能である。
【0058】
塀部材組み立て工程Eは、前記埋め戻し工程後に複数の前記基礎ブロック付き支柱1の間にパネル状の塀部材50を設置する工程である。具体的には、例えば、水平部材Xに丸棒を用いて、垂直部材Zに空けた挿通穴に挿通させたものや、より簡易的なものとしては、枠組みされたラティスといったパネル状の塀部材50を基礎ブロック付き支柱1に固定することが考え得る。
【0059】
図6は、本発明に係る基礎ブロック付き支柱を利用した塀の施工方法における実施状態説明図であり、
図6(a)は、本発明に係る基礎ブロック付き支柱1を示し、
図6(b)は、本発明に係る支柱10を示し、
図6(c)は、埋設穴40の床付け面Yに本発明に係る基礎ブロック付き支柱1を載置した状態を示し、
図6(d)は、本発明に係る基礎ブロック付き支柱1が等間隔に立設された状態を示し、
図6(e)は、パネル部材が組付けられた完成状態を示し、
図6(f)は、モルタル充填工程D2により、モルタルを埋設穴に充填した状態を示している。
【0060】
図7は、本発明に係る基礎ブロック付き支柱を利用した塀の施工方法における工程説明図であり、
図7(a)は、埋設穴掘削工程Aにおける掘削穴の状態を示し、
図7(b)は、基礎ブロック載置面形成工程Bにおける載置面の状態を示し、
図7(c)は、本発明に係る基礎ブロック付き支柱1を載置する載置工程C乃至塀部材組み立て工程Eまでの状態を示している。
図7(a)において、基礎ブロック付き支柱1を900mmスパンで埋設するため、埋設穴を250~300mm程度の角穴を掘る。次に、掘った埋設穴の底面を平たんに均して床付け面Yを形成する。この時、本発明に係る基礎ブロック付き支柱1を利用して上方から底部を打ち付けて地均しをすることができる。次に、
図7(b)において、載置面に砕石を敷き、改めて平たんになるように本発明に係る基礎ブロック付き支柱1を打ち付けて、突き固めをし、砕石のレベルを調整することができる。載置面が形成できた後に通りを調整する水糸を張るが、距離が短いと糸が垂れるのでレベルによって高さを調整し、水糸は通りとレベルの目安とする。次に
図7(c)において、埋設穴に本発明に係る基礎ブロック付き支柱1を差し込む工程について説明する。先ず、糸を張るための仮設支柱を立設し、抜き格子パネルを取り付けて設置し、モルタルM詰め、又は埋め戻しにより、係る支柱を固定して抜き格子パネルを取り外して水平部材X、並びに、垂直部材Zを組み立てていき、所定の間隔で配置された埋設穴に基礎ブロック付き支柱1を差し込んで連設してゆく。
【産業上の利用可能性】
【0061】
本発明に係る基礎ブロック付き支柱及び基礎ブロック付き支柱を利用した塀の施工方法によれば、高度な知識が要らず女性や子供でも簡単に施工できることから、家族でDIYを楽しみながら美しいウッドフェンス等を作ることができ、本発明に係る基礎ブロック付き支柱1をホームセンターなどで販売等が可能であり、その産業上利用可能性は高いと思慮されるものである。
【符号の説明】
【0062】
1 基礎ブロック付き支柱
2 基礎ブロック付き支柱による塀の施工方法
10 支柱
11 突き出し部
20 化粧ブロック
21 挿通穴部
22 化粧ブロックの隙間
30 基礎ブロック
31 挿入穴部
32 基礎ブロックの隙間
40 埋設穴
50 塀部材
A 埋設穴掘削工程
B 基礎ブロック載置面形成工程
C 載置工程
D1 埋め戻し工程
D2 モルタル充填工程
E 塀部材組み立て工程
Y 床付け面
S 砕石
M モルタル
X 水平部材
Z 垂直部材
【要約】
【課題】
本発明は、いかに簡易にフェンスを施工できるかをテーマに、今までとは全く異なる方法による支柱の施工を考え、多くの人に受け入れやすい工法とすること、及び部材の重量を軽くするとともに、支柱を持ち手とすることにより、女性や高齢者でもフェンスの施工ができる施工技術の提供を課題とする。
【解決手段】
簡易な工程で施工可能な塀に用いる支柱部材であって支柱と、基礎ブロックからなり、前記基礎ブロックには前記支柱を挿入する挿入穴部を有し、前記支柱は前記挿入穴部に挿入される範囲内において直行する突き出し部を有し、前記支柱と、前記挿入穴部及び挿通穴部との隙間にモルタルが充填され、前記支柱と前記基礎ブロックを一体とした構成を採用した。
【選択図】
図1