(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-22
(45)【発行日】2023-01-05
(54)【発明の名称】撮像装置
(51)【国際特許分類】
G03B 5/00 20210101AFI20221223BHJP
G03B 17/14 20210101ALI20221223BHJP
G03B 17/18 20210101ALI20221223BHJP
G03B 17/02 20210101ALI20221223BHJP
H04N 23/68 20230101ALI20221223BHJP
H04N 23/63 20230101ALI20221223BHJP
【FI】
G03B5/00 J
G03B17/14
G03B17/18 Z
G03B17/02
H04N5/232 480
H04N5/232 935
(21)【出願番号】P 2018235014
(22)【出願日】2018-12-17
【審査請求日】2021-07-29
(31)【優先権主張番号】P 2018024865
(32)【優先日】2018-02-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106116
【氏名又は名称】鎌田 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100131495
【氏名又は名称】前田 健児
(72)【発明者】
【氏名】小島 裕之
【審査官】▲うし▼田 真悟
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2013/183333(WO,A1)
【文献】特開2008-233712(JP,A)
【文献】特開2013-232901(JP,A)
【文献】国際公開第2018/003281(WO,A1)
【文献】特開2009-111503(JP,A)
【文献】特開2008-294801(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03B 5/00
G03B 17/14
G03B 17/18
H04N 5/222-5/257
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
交換レンズが装着可能な撮像装置であって、
前記交換レンズを介して結像した像に基づき画像データを生成する撮像素子と、
前記撮像装置のぶれ量を検出するぶれ検出部と、
前記検出した前記ぶれ量と前記交換レンズの焦点距離とに基づいて前記撮像素子を移動させることにより手振れ補正動作を行う手振れ補正部と、
前記交換レンズの前記焦点距離および前記焦点距離に対応する情報の少なくともいずれかである焦点距離情報を入力するための設定画面を表示する表示部と、
前記表示部および前記手振れ補正部を制御する制御部と、を備え、
前記撮像素子によりリアルタイムに生成された前記画像データに基づいて生成される画像をライブビュー画像とし、
前記制御部は、
前記表示部に、前記ライブビュー画像に前記設定画面を重畳して表示させた状態で、
前記設定画面に
入力された前記焦点距離情報を、前記手振れ補正部における前記手振れ補正動作に反映させ
、前記ライブビュー画像を前記手振れ補正動作が行われた画像とする、撮像装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記表示部に、前記設定画面において、前記ライブビュー画像のぶれの大きさを定量的に示す情報を表示させる、請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記表示部に、前記設定画面を表示させるときに、前記ライブビュー画像の少なくも一部の領域を拡大して表示させる、請求項1に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記制御部は、
前記表示部に、前記設定画面において、過去に設定された少なくとも1つの前記焦点距離情報を表示させ、
表示された前記焦点距離情報の中からユーザにより選択された焦点距離情報を、前記交換レンズの前記焦点距離情報として入力する、請求項1に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記設定画面が入力された前記焦点距離情報の決定を受け付ける前に、入力された前記焦点距離情報を前記手振れ補正部における前記手振れ補正動作に反映させる、請求項1に記載の撮像装置。
【請求項6】
交換レンズが装着可能な撮像装置であって、
前記交換レンズを介して結像した像に基づき画像データを生成する撮像素子と、
前記撮像装置のぶれ量を検出するぶれ検出部と、
前記検出した前記ぶれ量と前記交換レンズの焦点距離に基づいて前記撮像素子を移動させることにより手振れ補正動作を行う手振れ補正部と、
前記交換レンズの前記焦点距離および前記焦点距離に対応する情報の少なくともいずれかである焦点距離情報を入力するための設定画面を表示する表示部と、
前記表示部および前記手振れ補正部を制御する制御部と、を備え、
前記撮像素子によりリアルタイムに生成された前記画像データに基づいて生成される画像をライブビュー画像とし、
前記制御部は、
前記表示部に、
前記ライブビュー画像に前記設定画面を重畳して表示させた状態で、
前記設定画面に入力された前記焦点距離情報を、前記手振れ補正部における前記手振れ補正動作に反映させ、前記設定画面において、
前記手振れ補正動作後の前記ライブビュー画像のぶれの大きさを定量的に示す情報を表示さ
せる、
撮像装置。
【請求項7】
前記交換レンズは、前記撮像装置に対して通信機能を有していないレンズである、請求項1又は請求項6に記載の撮像装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、交換レンズが装着可能であり、カメラ本体において手振れ補正機能を備えた撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
交換レンズを装着可能な撮像装置は、交換レンズと通信を行い、交換レンズから、焦点距離、およびF値等の交換レンズに関する情報を取得し、取得した情報に基づき交換レンズおよびカメラ本体の動作を制御する。例えば、撮像装置は、手振れ補正を行う場合、交換レンズの焦点距離に基づいて補正量を決定している。
【0003】
特許文献1は、アクセサリを介して交換レンズをカメラ本体に接続したために、交換レンズから、交換レンズに関する情報を取得できない場合でも、適切な動作制御を行う撮像装置を開示する。
【0004】
特許文献1の撮像装置は、アクセサリと通信する通信部と、撮像装置を制御する制御部と、ユーザ入力を受け付ける入力部と、ユーザ入力に関する情報を表示する表示部と、被写体の光像を電気信号に変換する撮像素子と、撮像素子の防振制御を行う防振部とを備える。通信部はアクセサリと通信可能である。制御部は、アクセサリがマウントアダプタであると識別した場合、マウントアダプタに装着されている交換レンズに関する情報のユーザ入力を要求する画面を表示部に表示する。制御部は、ユーザ入力があった場合に、ユーザ入力に基づいて撮像装置を制御する。
【0005】
この交換レンズに関する情報には、交換レンズの焦点距離に関する情報が含まれる。制御部は、ユーザ入力により入力された交換レンズの焦点距離に関する情報に基づいて防振部を制御する。このように、特許文献1では、交換レンズの焦点距離に関する情報を画面上でユーザから入力させることで、交換レンズから焦点距離に関する情報を通信により取得できない場合でも、適切な防振制御を可能としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本開示は、通信機能を有しない交換レンズが装着された場合でも、交換レンズの焦点距離に応じて、精度のよい手振れ補正を実現できる撮像装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の第一の態様の撮像装置は、交換レンズが装着可能な撮像装置である。前記撮像装置は、撮像素子と、ぶれ検出部と、手振れ補正部と、表示部と、制御部と、を備える。前記撮像素子は、前記交換レンズを介して結像した像に基づき画像データを生成する。前記ぶれ検出部は、前記撮像装置のぶれ量を検出する。前記手振れ補正部は、前記検出した前記ぶれ量と前記交換レンズの焦点距離とに基づいて前記撮像素子を移動させることにより手振れ補正動作を行う。前記表示部は、設定画面を表示する。前記設定画面は、前記交換レンズの前記焦点距離および前記焦点距離に対応する情報の少なくともいずれかである焦点距離情報を入力するための画面である。前記制御部は、前記表示部および前記手振れ補正部を制御する。
【0009】
ここで、前記撮像素子によりリアルタイムに生成された前記画像データに基づいて生成される画像をライブビュー画像とする。前記制御部は、前記表示部に、前記ライブビュー画像に前記設定画面を重畳して表示させた状態で、前記設定画面に表示された前記焦点距離情報を、前記手振れ補正部における前記手振れ補正動作に反映させる。
【0010】
本開示の第二の態様の撮像装置は、交換レンズが装着可能な撮像装置である。前記撮像装置は、撮像素子と、ぶれ検出部と、手振れ補正部と、表示部と、制御部と、を備える。前記撮像素子は、前記交換レンズを介して結像した像に基づき画像データを生成する。前記ぶれ検出部は、前記撮像装置のぶれ量を検出する。前記手振れ補正部は、前記検出した前記ぶれ量と前記交換レンズの焦点距離に基づいて前記撮像素子を移動させることにより手振れ補正動作を行う。前記表示部は、設定画面を表示する。前記設定画面は、前記交換レンズの前記焦点距離および前記焦点距離に対応する情報の少なくともいずれかである焦点距離情報を入力するための画面である。前記制御部は、前記表示部および前記手振れ補正部を制御する。前記制御部は、前記表示部に、前記設定画面において、ライブビュー画像のぶれの大きさを定量的に示す情報を表示させる。ここで、前記ライブビュー画像は、前記撮像素子によりリアルタイムに生成された前記画像データに基づいて生成される。
【発明の効果】
【0011】
本開示の撮像装置によれば、ユーザはライブビュー画像を見ながら手振れ補正の効果を確認でき、手振れ補正の効果を確認しながら交換レンズの焦点距離を入力することができる。これにより、適正な交換レンズの焦点距離を設定でき、精度のよい手振れ補正機能を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本開示の実施の形態1のデジタルカメラの構成を示すブロック図
【
図3】ライブビュー表示において、入力した焦点距離が手振れ補正に反映される状態を説明した図
【
図4】デジタルカメラの電源ON時の処理を示すフローチャート
【
図5】実施の形態1における焦点距離の設定処理に関するフローチャート
【
図6】焦点距離設定画面上で表示されるぶれ量インジケータを示す図
【
図8】ぶれ量インジケータを表示する場合の、焦点距離の設定処理に関するフローチャート
【
図9】焦点距離設定画面が重畳されたライブビュー画像の一部の領域が拡大された状態を説明した図
【
図10】登録された設定値の中から焦点距離の設定値を選択できる焦点距離設定画面を説明した図
【
図11】焦点距離設定画面において焦点距離の設定値を登録できる機能を説明した図
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本開示における実施の形態を、図面を適宜参照しながら説明する。ただし、詳細な説明において、従来技術および実質的に同一の構成に関する説明のうち不必要な部分は省略されることもある。これは、説明を簡単にするためである。また、以下の説明および添付の図面は、当業者が本開示を充分に理解できるよう開示されるのであって、特許請求の範囲の主題を限定することを意図されていない。以下では、撮像装置の一例としてデジタルカメラを例として用いて説明する。
【0014】
(実施の形態1)
本実施の形態のデジタルカメラは、交換レンズが装着可能なカメラ本体を備える。カメラ本体は、撮像画像へのカメラのぶれの影響を低減するぶれ補正機能を備える。具体的には、デジタルカメラは、カメラ本体内において、ぶれ検出部によりぶれを検出する。そしてデジタルカメラは、検出されたぶれに応じて、CCD(Charge Coupled Device)等の画像センサを光学系の光軸に垂直な面内を移動させる。これによりデジタルカメラは、ぶれの影響を低減する。以下、このように画像センサをシフトしてぶれを補正する機能を「BIS(Body Image Stabilizer)機能」という。
【0015】
[1.構成]
図1は、本開示の実施の形態1に係るデジタルカメラの構成を示すブロック図である。デジタルカメラ10は、カメラ本体100とそれに着脱可能な交換レンズ200とから構成される。
【0016】
[1-1.カメラ本体]
カメラ本体100(撮像装置の一例)は、画像センサ110(撮像素子の一例)と、液晶モニタ120(表示部の一例)と、操作部130と、コントローラ140(制御部の一例)と、ボディマウント150と、電源160と、カードスロット170とを備える。
【0017】
コントローラ140は、レリーズ釦からの指示に応じて、画像センサ110等の構成要素を制御することでデジタルカメラ10全体の動作を制御する。コントローラ140は、半導体素子などで実現可能である。コントローラ140は、ハードウェアのみで構成されてもよいし、ハードウェアとソフトウェアとを組み合わせることにより実現されてもよい。例えば、コントローラ140は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、GPU(Graphics Processing Unit)、FPGA(Field‐Programmable Gate Array)、またはASIC(Application Specific Integrated Circuit)等のプロセッサで実現される。コントローラ140は、垂直同期信号をタイミング発生器112に送信する。これと並行して、コントローラ140は、露光同期信号を生成する。コントローラ140は、交換レンズが通信機能を有する場合、生成した露光同期信号を、ボディマウント150を介して、交換レンズに周期的に送信することができる。コントローラ140は、制御動作および画像処理動作の際に、DRAM(Dynamic Random Access Memory)141をワークメモリとして使用する。
【0018】
画像センサ110は、交換レンズ200を介して入射される被写体像を撮像して画像データを生成する撮像素子である。画像センサ110は例えばCCD、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサまたはNMOS(n‐Channel Metal‐Oxide Semiconductor)イメージセンサである。生成された画像データは、ADC(アナログ‐デジタルコンバータ)111でデジタル化される。デジタル化された画像データは、コントローラ140により所定の画像処理が施される。所定の画像処理とは、例えば、ガンマ補正処理、ホワイトバランス補正処理、キズ補正処理、YC変換処理、電子ズーム処理、およびJPEG圧縮処理である。
【0019】
画像センサ110は、タイミング発生器112により制御されるタイミングで動作する。画像センサ110は、記録用の静止画像もしくは動画像またはスルー画像を生成する。スルー画像は、主に動画像であり、本開示のライブビュー画像に相当する。スルー画像は、ユーザが静止画像の撮像のための構図を決めるために、液晶モニタ120に表示される。このように、リアルタイムで生成されるスルー画像を液晶モニタ120に表示する機能を「ライブビュー表示」という。
【0020】
液晶モニタ120はスルー画像等の画像およびメニュー画面等の種々の情報を表示する。液晶モニタに代えて、他の種類の表示デバイス、例えば、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイデバイスが使用されてもよい。
【0021】
操作部130は、カメラ本体の上面に設けられた、撮影開始を指示するためのレリーズ釦、撮影モードを設定するためのモードダイアル、及び電源スイッチ等を含む。また、操作部130は、カメラ本体の背面に設けられた、項目の選択のための上下左右カーソルボタン、入力を確定するためのSETボタンを含む。操作部130は、液晶モニタ120に重畳して配置されたタッチパネルも含む。
【0022】
カードスロット170は、メモリカード171を装着可能であり、コントローラ140からの制御に基づいてメモリカード171を制御する。デジタルカメラ10は、メモリカード171に対して画像データを格納したり、メモリカード171から画像データを読み出したりすることができる。
【0023】
電源160は、デジタルカメラ10内の各要素に電力を供給する回路である。
【0024】
ボディマウント150は、交換レンズのレンズマウントと機械的、電気的に接続可能である。すなわち、カメラ本体に装着された交換レンズがカメラ本体と通信可能なものである場合、カメラ本体100は、交換レンズのレンズマウントを介して交換レンズ200との間でデータの送受信を行うことができる。
【0025】
カメラ本体100は、BIS機能(画像センサ110のシフトにより、手振れを補正する機能)を実現する構成として、カメラ本体100のぶれを検出するジャイロセンサ184(ぶれ検出部の一例)と、ジャイロセンサ184の検出結果に基づきぶれ補正処理を制御するBIS処理部183とを備える。さらに、カメラ本体100は、画像センサ110を移動させるセンサ駆動部181と、画像センサ110の位置を検出する位置センサ182とを備える。BIS処理部183とセンサ駆動部181とは、本開示の手振れ補正部の一例である。
【0026】
センサ駆動部181は、例えば、マグネットと平板コイルとで実現可能である。マグネットと平板コイルとは、いずれか一方が固定され、他方が可動する。位置センサ182は、光学系の光軸に垂直な面内における画像センサ110の位置を検出するセンサである。位置センサ182は、例えば、マグネットとホール素子で実現可能である。
【0027】
BIS処理部183は、ジャイロセンサ184からの信号及び位置センサ182からの信号に基づき、センサ駆動部181を制御して、カメラ本体100のぶれを相殺するように画像センサ110を光軸に垂直な面内にシフトさせる。
【0028】
[1-2.交換レンズ]
交換レンズ200は、光学系と、レンズマウント250とを備える。光学系は、フォーカスレンズ210と、絞り260とを含む。
【0029】
本実施の形態の交換レンズ200は、カメラ本体100との間の通信機能を有していない。このため、レンズマウント250は、交換レンズ200を機械的にカメラ本体100に接続する。また、交換レンズ200は手振れ補正機能を有していない。
【0030】
[2.動作]
以上のように構成されるデジタルカメラ10の手ぶれ補正時の動作を説明する。
【0031】
デジタルカメラ10は、交換レンズ200が手振れ補正機能を有していないため、カメラ本体100において画像センサ110をシフトすることにより手振れ補正(BIS機能)を実現する。
【0032】
手振れ補正は、デジタルカメラ10のぶれをジャイロセンサ184により検出し、検出したぶれ量に応じた量だけ画像センサ110をシフトする。その際、画像センサ110のシフト量は、ぶれ量と、交換レンズ200の焦点距離とに応じて決定される必要がある。例えば、ジャイロセンサ184により同じぶれ量が検出された場合であっても、焦点距離が大きい交換レンズが装着されている場合、焦点距離が小さい交換レンズが装着された場合よりも、手振れをキャンセルするために、より大きく画像センサ110をシフトさせる必要がある。よって、カメラ本体100は、装着されている交換レンズの焦点距離を認識する必要がある。
【0033】
交換レンズが通信機能を有する場合、カメラ本体100は、ボディマウント150を介して交換レンズからその焦点距離の情報を取得することができる。しかし、古いレンズのような通信機能を有していない交換レンズの場合、交換レンズからその焦点距離の情報を取得することはできない。そのため、本実施の形態では、ユーザによるマニュアル操作により、交換レンズ200の焦点距離をカメラ本体100に入力する。
【0034】
図2は、交換レンズ200の焦点距離を設定するための設定画面の例を示す図である。
図2の設定画面は、焦点距離の設定時にカメラ本体100の液晶モニタ120に表示される。設定画面は、ライブビュー画像(つまりスルー画像)に重畳して表示される。設定画面は、焦点距離の値の入力が反映される入力領域50と、入力された値を最終的に確定するための決定キー54と、操作をキャンセルするためのリターンキー56とが表示されている。ライブビュー画像は、交換レンズ200を介して画像センサ110で撮像された被写体の像90をリアルタイムで表示する画像である。
【0035】
ユーザは、この設定画面の入力領域50において、上下左右のカーソルボタンを用いて値を変化させることで焦点距離の値を入力することができる。ユーザにより決定キー54がタッチされるか、カメラ本体100の背面に設けられたSETボタンが押下されると、入力した値が最終的な焦点距離の設定値として確定し、保存される。入力した焦点距離の値を確定させずにキャンセルする場合、ユーザはリターンキー56をタッチすればよい。
【0036】
なお、本実施の形態では、液晶モニタ120は操作部130であるタッチパネルを備える。したがって、ユーザが設定画面をタッチすることで、液晶モニタ120は焦点距離の値、決定、およびキャンセルの少なくとも一つの入力を受け付ける。液晶モニタ120がタッチパネルを備えない場合は、釦またはダイヤルなどの他の操作部130が、焦点距離の値、決定、およびキャンセルの入力を受け付ければよい。また、この場合は、液晶モニタ120は、操作部130が受け付けた情報を設定画面に反映するように表示すればよい。
【0037】
また、本実施の形態では、設定画面の入力領域50には、焦点距離の値そのものが入力される。しかし、入力領域50には、焦点距離の値そのものではなく、焦点距離に対応する情報が入力されてもよい。焦点距離に対応する情報とは、たとえば焦点距離を複数のレベルに分けたときの一つのレベルであってもよい。焦点距離および焦点距離に対応する情報の少なくともいずれかは、本開示の焦点距離情報に相当する。
【0038】
また、本実施の形態では、SETボタンが押下されると、入力された焦点距離の値が最終的な焦点距離の値として確定されるものとしたが、SETボタンの押下は焦点距離の値の確定に必須の動作ではない。たとえば、焦点距離の値が入力された後、所定時間が経過した場合は、入力された値が確定されたものとして、設定画面が消えて、通常のライブビュー表示に戻ってもよい。
【0039】
デジタルカメラ10は焦点距離の設定時には手振れ補正機能をオンにする。そして、本実施の形態では、ユーザにより設定画面上で入力された焦点距離の情報は即座に手振れ補正機能に反映される。これにより、ユーザは設定画面が表示されたライブビュー画像上で手振れ補正の効果を視覚的に確認しながら焦点距離を設定することができる。なお、本開示は、設定画面を表示した状態で手振れ補正の効果を確認できればよく、入力された焦点距離の情報が手振れ補正機能に反映させるまでに、タイムラグがあってもよい。
【0040】
図3は、ライブビュー表示において、入力した焦点距離が手振れ補正に反映される状態を説明した図である。
図3の(A)では、焦点距離の設定画面上で、焦点距離として、30.0mmの値がユーザにより入力されている。このとき、カメラ本体100は、30.0mmの焦点距離の値に基づき、検出したぶれ量に応じて手振れ補正動作を実行する。
【0041】
しかしながら、カメラ本体100に装着されている交換レンズ200の焦点距離が実際は35.0mmである場合、精度よく手振れ補正が行われないため、
図3の(A)に示すように、像ぶれした被写体像90が表示される。ユーザは液晶モニタ120に表示された像ぶれした被写体像90を視認することで、入力した焦点距離が適正でないことを把握でき、より適正な焦点距離の値(ここでは、35.0mm)を入力することができる。
【0042】
その結果、
図3の(B)に示すように、像ぶれのない被写体像90を確認することができる。この状態で、ユーザにより決定キー54が操作されると、入力した「35.0mm」が焦点距離の値として確定され、交換レンズ200の焦点距離の情報として、フラッシュメモリ142に保存される。
【0043】
このようにユーザは、液晶モニタ120に表示されたライブビュー画像を見ながら交換レンズの焦点距離の情報を設定することができる。よって、ユーザは、自身が設定した焦点距離の手振れ補正への影響を即座に確認することができ、より適正な焦点距離の設定を容易かつ迅速に行うことができる。
【0044】
カメラ本体100への焦点距離の設定処理は、デジタルカメラ10の電源ON時またはユーザ操作に応じて実行される。
図4は、デジタルカメラ10の電源ON時の処理を示すフローチャートである。
図4を参照して、デジタルカメラ10の電源ON時に実行される焦点距離の設定処理について説明する。
【0045】
図4において、デジタルカメラ10の電源がONされると、カメラ本体100のコントローラ140は、液晶モニタ120にライブビュー画像を表示した状態で、初期設定動作を実行する(S1)。この初期設定動作には、カメラ本体100に装着された交換レンズから、交換レンズに固有のレンズ情報を取得する動作が含まれる。レンズ情報はレンズの焦点距離を示す情報を含む。
【0046】
初期設定動作終了後、コントローラ140は、交換レンズから焦点距離を示す情報を取得できたか否かを判断する(S2)。
【0047】
交換レンズから焦点距離を示す情報を取得できた場合(S2でYES)、コントローラ140は撮影モードへ移行する(S4)。カメラ本体100に装着された交換レンズが通信機能を有している場合、初期設定動作において、カメラ本体100は交換レンズからレンズ情報を取得することができる。よって、この場合、撮影モードへ移行する。
【0048】
一方、交換レンズから焦点距離を示す情報を取得できなかった場合(S2でNO)、コントローラ140は、ユーザが交換レンズの焦点距離の入力を行うための焦点距離の設定処理を実行する(S3)。本実施の形態の交換レンズ200のような、カメラ本体100に装着された交換レンズが通信機能を有していない場合、初期設定動作において、カメラ本体100は交換レンズからレンズ情報を取得することはできない。この場合、コントローラ140は焦点距離の設定処理(ステップS3)を実行する。
【0049】
なお、焦点距離の設定処理(ステップS3)は、デジタルカメラ10の電源ON時に限定されず、ユーザがメニュー画面から「焦点距離の設定」の項目を選択した場合にも実行される。
【0050】
図5は、焦点距離の設定処理(
図4のフローチャートにおけるステップS3)に関するフローチャートである。
【0051】
図5において、まず、コントローラ140は手振れ補正動作を開始する(S11)。手振れ補正動作において、BIS処理部183は、ジャイロセンサ184からの検出信号に基づき画像センサ110をシフトするようにセンサ駆動部181を制御する。
【0052】
コントローラ140は、
図2に示すような焦点距離の設定画面を表示する(S12)。焦点距離の設定画面は、ライブビュー画像に重畳して表示される。設定画面は、焦点距離の入力領域50と、決定キー54と、リターンキー56とが表示された画面である。ライブビュー画像は、交換レンズ200を介して画像センサ110により撮像された画像である。よって、ライブビュー画像は手振れ補正機能がリアルタイムで反映された画像である。
【0053】
コントローラ140は、ユーザにより入力された焦点距離の値に変化があったか否かを判断する(S13)。
【0054】
入力された焦点距離の値に変化があった場合、すなわち、ユーザにより新たな焦点距離の値が設定された場合(S13でYES)、コントローラ140は、現在設定画面上で設定されている新たな焦点距離の値を手振れ補正動作に反映させる(S14)。
【0055】
その後、コントローラ140は、ユーザにより焦点距離の入力値の確定操作がなされたか否かを検出する(S15)。具体的には、設定画面上で決定キー54(またはSETボタン)が操作されたか判断する。焦点距離の入力値の確定操作がない場合(S15でNO)、すなわち、決定キー54(またはSETボタン)の操作がない場合、コントローラ140は、確定操作がなされるまで上記の処理を繰り返す(S13~S15)。
【0056】
一方、ユーザにより焦点距離の入力値の確定操作がなされた場合(S15でYES)、すなわち、決定キー54(またはSETボタン)の操作がされた場合、コントローラ140は、設定画面を介して設定され、設定画面に表示されている値を、焦点距離の設定値として確定し、フラッシュメモリ142に保存する(S16)。
【0057】
その後、コントローラ140は手振れ補正動作を停止する(S17)。なお、本実施の形態では、ステップS17の後、レリーズ釦が半押しされると、入力された焦点距離情報を用いて手振れ補正が開始されるものとする。したがって、一旦焦点距離情報の入力が確定されれば、手振れ補正動作は停止される(ステップS17)。このような手振れ補正動作の停止(ステップS17)は、一例であり、手振れ補正動作は停止されなくてもよい。つまり、ステップS17は省略されてもよい。具体的には、ライブビュー画像が表示されるとき、常に手振れ補正が実行されてもよい。この場合は、
図4の初期設定(ステップS1)が開始される時、手振れ補正動作も開始されるため、初期設定開始後の手振れ補正動作の開始(
図5のステップS11)は省略される。また、焦点距離情報が確定され(
図5のステップS15でYES)、保存(ステップS16)された後、手振れ補正動作は停止されず、継続される。また、常に手振れ補正するか、レリーズ釦が半押しされてから手振れ補正するかを、ユーザがメニュー画面から設定できてもよい。
【0058】
以上のように、ユーザは、焦点距離の値が反映された手振れ補正の利き具合を、焦点距離の設定画面が重畳されたライブビュー画像で確認できる。つまり、手振れ補正の効果を確認しながら、焦点距離の値を調整できるため、より適正な焦点距離の値を設定することができる。
【0059】
デジタルカメラ10は、焦点距離の設定画面において、手振れ補正の効果をユーザがより認識できるように、ぶれ量を定量的に表示するインジケータを表示させてもよい。
図6は、ぶれ量を定量的に表示するぶれ量インジケータの例を示した図である。
図6に示すぶれ量インジケータ60は、手振れ補正後の画像のぶれ量の大きさを色付けしたブロックの数で示す。
図7は、ぶれ量インジケータ60の変化を示した図である。
図7の(A)は、手振れ補正後の画像のぶれ量が比較的大きい場合のぶれ量インジケータ60の表示状態を示している。
図7の(B)は、手振れ補正後の画像のぶれ量が比較的小さい場合のぶれ量インジケータ60の表示状態を示す。このようにぶれ量インジケータ60は画像のぶれ量に応じて表示状態を変化させる。このようなぶれ量インジケータ60を参照することで、ユーザは手振れ補正の効果を容易に把握することが可能となる。
【0060】
図8は、ぶれ量インジケータ60を表示するときの焦点距離の設定処理に関するフローチャートである。このフローチャートでは、
図5に示したフローチャートにおいて、ぶれ量インジケータを表示する処理(ステップS12b)が追加されている。コントローラ140は、撮像画像のフレーム毎にフレームに対する動きベクトルを求め、フレーム間の動きベクトルの差分を求めることでぶれ量を算出する。そして、コントローラ140は算出したぶれ量の大きさに応じてぶれ量インジケータの表示状態を変化させる。フレームの動きベクトルは公知の技術(例えば、特開2017-219635号公報参照)を用いて算出できる。このように、コントローラ140は、フレーム間の動きベクトルの差に基づきぶれ量を求めることで、手ぶれ補正後に生じる画像のぶれの大きさを精度良く求めることができる。
【0061】
焦点距離の設定画面において、ユーザが像ぶれの大きさをより認識しやすくするように、焦点距離の設定画面が重畳して表示されるライブビュー画像の全部または一部を拡大して表示してもよい。
図9は、焦点距離の設定画面において一部の領域が拡大された状態を説明した図である。例えば、
図2に示すように焦点距離の設定画面が表示されている状態において、所定の操作がなされたときに、
図9に示すように画像が拡大されてもよい。
図9の例では、設定画面が重畳されるライブビュー画像中央の一部の領域の画像が拡大されて表示されている。このような拡大画像62では手振れも拡大されて表示されるため、ユーザは手振れをより認識しやすくなる。なお、拡大する領域は、ライブビュー画像の中央であってもよく、他の部分であってもよい。たとえば拡大する領域は、人の顔が表示された部分であってもよく、ユーザが選択した任意の部分であってもよい。ユーザが任意の部分を選択する場合、ユーザは、任意の部分をタッチして選択してもよく、画面上に表示された枠を所望の部分に移動させて選択してもよい。枠の初期位置(つまり、ユーザが移動させる前の位置)は、ライブビュー画像内であってもよく、ライブビュー画像の外周であってもよい。枠は、タッチパネル、十字キー、またはジョイスティックなどを介して移動させてもよい。
【0062】
また、焦点距離の設定(入力)において、過去に設定した焦点距離の設定値の中からユーザが選択できてもよい。このため、コントローラ140は、ユーザが過去に設定した焦点距離の値を登録しておく。登録された設定値はフラッシュメモリ142に保存される。
図10は、複数の、登録された焦点距離の値であって、過去に設定された複数の値から、ユーザが一つの値を選択できる焦点距離設定画面の例を説明した図である。
図10に示す設定画面では、「25mm」、「35mm」、「50mm」の3つの値が登録されている。ユーザは、操作部130(例えば、上下カーソルボタン)を介してまたはタッチ操作により「25mm」、「35mm」、「50mm」のアイコン66a~66cの中から1つを選択することができる。
【0063】
図11は、焦点距離の設定値を登録するときの設定画面の例を示した図である。ここでは、一例として3個まで設定値を登録できるとする。
図11の例では、「25mm」、「35mm」、「50mm」の3つの値が既に登録されている。ユーザは、登録ボタン58をタッチするかSETボタンで操作することで、入力領域50に入力されている設定値を登録することができる。すでに3個の設定値が登録されている場合、新たに登録される値に置き換えて、登録を抹消される設定値が、手動で、または自動で指定される。例えば、
図11の例で、登録済みの「50mm」が登録抹消の値として指定され、登録ボタン58が操作されると、現在入力されている「55mm」の値が登録済みの「50mm」に代えて登録される。このように過去に設定された複数の値の中からユーザが一つを選択できるようにすることで、焦点距離の入力作業が迅速になり、ユーザの利便性を向上できる。
【0064】
[3.効果、等]
以上のように本実施の形態のデジタルカメラ10またはカメラ本体100は、交換レンズ200が装着可能な撮像装置である。デジタルカメラ10またはカメラ本体100は、交換レンズ200を介して結像した像に基づき画像データを生成する画像センサ110(撮像素子の一例)と、デジタルカメラ10またはカメラ本体100のぶれ量を検出するジャイロセンサ184(ぶれ検出部の一例)と、検出したぶれ量と交換レンズ200の焦点距離に基づいて撮像素子110を移動させることにより手振れ補正動作を行うBIS処理部183およびセンサ駆動部181(手振れ補正部の一例)と、交換レンズ200の焦点距離および焦点距離に対応する情報の少なくともいずれかである焦点距離情報を入力するための設定画面を表示する液晶モニタ120(表示部の一例)と、液晶モニタ120並びにセンサ駆動部181およびBIS処理部183を制御するコントローラ140(制御部の一例)と、を備える。ここで、画像センサ110によりリアルタイムに生成された画像データに基づいて生成される画像をライブビュー画像とする。コントローラ140は、液晶モニタ120に、ライブビュー画像に設定画面を重畳して表示させた状態で、設定画面に表示された焦点距離情報を、センサ駆動部181およびBIS処理部183における手振れ補正動作に反映させる。
【0065】
以上のように焦点距離情報が入力されると、入力された焦点距離情報が設定画面に反映され、さらにライブビュー画像に反映されるため、ユーザはライブビュー画像を見ながら、入力した焦点距離情報が適切かどうかを判断できる。ユーザは、ライブビュー画像において、手振れが十分に補正されていないと判断したときは、設定画面を見ながら焦点距離情報を変更することで、新たに入力した焦点距離情報に基づく手振れ補正の効果をすぐに確認することができる。よって、ユーザは適切な焦点距離情報を設定することができる。
【0066】
また、コントローラ140は、液晶モニタ120に、設定画面において、ライブビュー画像のぶれの大きさを定量的に示すぶれ量インジケータ60を表示させてもよい(
図6、7参照)。これによりユーザは手振れ補正の効果を容易に認識できる。
【0067】
また、コントローラ140は、液晶モニタ120に、設定画面が重畳されるライブビュー画像の少なくも一部の領域を拡大して表示させてもよい(
図9参照)。これによって、ユーザは手振れ補正の効果を容易に認識できる。
【0068】
また、コントローラ140は、液晶モニタ120に、設定画面において、過去に設定された少なくとも1つの焦点距離情報を表示させてもよい。そしてコントローラ140は、表示された焦点距離情報の中からユーザにより選択された焦点距離情報を、交換レンズ200の焦点距離情報として入力してもよい(
図10参照)。これにより、焦点距離の入力作業におけるユーザの利便性を向上できる。
【0069】
また、コントローラ140は、設定画面が入力された焦点距離情報の決定を受け付ける前に、入力された焦点距離情報を、センサ駆動部181およびBIS処理部183における手振れ補正動作に反映させてもよい。これにより、ユーザは、ライブビュー画像で手振れ補正の効果を確認しながら、入力する焦点距離情報を調整できる。または、ユーザは、ライブビュー画像で手振れ補正の効果を確認しながら、入力する焦点距離情報を決定できる。
【0070】
また、本実施の形態のデジタルカメラ10またはカメラ本体100は、交換レンズ200が装着可能な撮像装置である。デジタルカメラ10またはカメラ本体100は、交換レンズ200を介して結像した像に基づき画像データを生成する画像センサ110(撮像素子の一例)と、デジタルカメラ10またはカメラ本体100のぶれ量を検出するジャイロセンサ184(ぶれ検出部の一例)と、検出したぶれ量と交換レンズ200の焦点距離に基づいて画像センサ110を移動させることにより手振れ補正動作を行うBIS処理部183およびセンサ駆動部181(手振れ補正部の一例)と、交換レンズ200の焦点距離および焦点距離に対応する情報の少なくともいずれかである焦点距離情報を入力するための設定画面を表示する液晶モニタ120(表示部の一例)と、液晶モニタ120ならびにBIS処理部183およびセンサ駆動部181を制御するコントローラ140(制御部の一例)と、を備える。コントローラ140は、液晶モニタ120に、設定画面において、ぶれ量インジケータ60(ライブビュー画像のぶれの大きさを定量的に示す情報の一例)を表示させる。ライブビュー画像は、画像センサ110によりリアルタイムに生成された画像データに基づいて生成される。
【0071】
(他の実施の形態)
上記実施の形態の思想は、以上で説明された実施の形態に限定されない。種々の実施の形態が考えられてもよい。以下、上記実施の形態の思想を適用できる他の実施の形態について説明する。
【0072】
上記の実施の形態では、ライブビュー画像のぶれの大きさを定量的に示す情報として、ぶれ量インジケータ60を示した。ぶれ量インジケータ60は一例であり、ぶれの大きさを定量的に示すものであれば、他の表示形式の情報を表示してもよい。
【0073】
また、
図10、11に示した例では、デジタルカメラ10は、3つの焦点距離の設定値を登録し、それらの中からの選択を可能としたが、登録及び選択できる設定値の数は3に限定されない。また、焦点距離の設定値のみを登録したが、さらに交換レンズのレンズ名を焦点距離の設定値に対応づけて登録してもよい。この場合、
図10に示す設定画面において、焦点距離の設定値とともに交換レンズのレンズ名も表示させることで、焦点距離の設定値を選択する際のユーザの利便性が増す。
【0074】
以上、本開示における技術の例示として、実施の形態を説明した。そのために、詳細な説明および添付の図面を開示した。よって、詳細な説明および添付の図面に記載された構成要素の中には、課題解決のために必須でない構成要素が含まれることがある。したがって、それらの必須でない構成要素が、詳細な説明および添付の図面に記載されているからといって、それらの必須でない構成要素が必須であると直ちに認定されるべきではない。
【0075】
上記実施の形態は、本開示における技術を例示するためのものである。よって、上記実施の形態は、特許請求の範囲またはその均等の範囲において種々の変更、置換、付加および/または省略等が行なわれてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0076】
本開示の思想は、交換レンズが装着可能であって、手振れ補正機能を備えた撮像装置に適用することができる。
【符号の説明】
【0077】
10 デジタルカメラ(撮像装置)
60 ぶれ量インジケータ
100 カメラ本体
110 画像センサ(撮像素子)
140 コントローラ(制御部)
150 ボディマウント
184 ジャイロセンサ(ぶれ検出部)
181 センサ駆動部(手振れ補正部)
182 位置センサ
183 BIS処理部(手振れ補正部)
200 交換レンズ
210 フォーカスレンズ
250 レンズマウント
260 絞り