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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-22
(45)【発行日】2023-01-05
(54)【発明の名称】負荷制御装置
(51)【国際特許分類】
   H05B 45/34 20200101AFI20221223BHJP
   H05B 45/345 20200101ALI20221223BHJP
【FI】
H05B45/34
H05B45/345
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2018226075
(22)【出願日】2018-11-30
(65)【公開番号】P2020087892
(43)【公開日】2020-06-04
【審査請求日】2021-02-25
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】後藤 周作
(72)【発明者】
【氏名】宮本 賢吾
【審査官】安食 泰秀
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2016/199368(WO,A1)
【文献】特開2011-205868(JP,A)
【文献】特開2018-133220(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 45/34
H05B 45/345
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
交流電源と負荷との間を導通及び遮断することで、前記交流電源から前記負荷への電力の供給を制御して前記負荷を動作及び停止させるスイッチング部と、
前記交流電源から供給される交流電力を直流電力に変換する電源部と、
前記電源部で変換された前記直流電力が供給され、供給された前記直流電力で動作し、前記スイッチング部を制御する制御部と、を備え、
前記電源部は、
前記制御部に出力する直流電圧を定電圧化する定電圧回路と、
前記定電圧回路を介して前記制御部に供給される直流電流を定電流化する定電流回路と、
前記定電流回路から出力される前記直流電流を充放電可能に蓄電するバッファ部と、
を備え、
前記定電流回路は、第1定電流回路及び第2定電流回路を備え、
前記バッファ部は、
前記第1定電流回路の出力電流を充放電可能に蓄電する第1コンデンサと、
前記第2定電流回路の出力電流を充放電可能に蓄電する第2コンデンサと、を備え、
前記第1コンデンサの耐圧は、前記第2コンデンサの耐圧よりも低く、
前記第1コンデンサの容量は、前記第2コンデンサの容量よりも大きい、
負荷制御装置。
【請求項2】
前記制御部とは異なる動作をし、前記電源部から供給される前記直流電力で動作する付加機能部を更に備える、
請求項1に記載の負荷制御装置。
【請求項3】
前記電源部は、
前記定電流回路の出力電圧を降圧し、降圧した電圧を前記制御部に出力する降圧回路を更に備える、
請求項1又は2に記載の負荷制御装置。
【請求項4】
記負荷の停止時では、前記第1定電流回路及び前記第2定電流回路のうち前記第2定電流回路のみに前記定電圧回路の出力電流が流れ、前記第1コンデンサ及び前記第2コンデンサのうち前記第2コンデンサのみが充電され、
前記負荷の動作時では、前記第1定電流回路及び前記第2定電流回路のうちの少なくとも前記第1定電流回路の出力電流が流れ、前記第1コンデンサ及び前記第2コンデンサのうちの少なくとも第1コンデンサが充電される、
請求項1~3の何れか1項に記載の負荷制御装置。
【請求項5】
前記定電圧回路は、
第1電圧値の出力電圧を出力する第1定電圧回路と、
前記第1電圧値よりも低い第2電圧値の出力電圧を出力する第2定電圧回路と、を備え、
前記負荷の停止時では、前記第1定電圧回路の出力電圧が前記定電圧回路の出力電圧として出力され、
前記負荷の動作時では、前記第2定電圧回路の出力電圧が前記定電圧回路の出力電圧として出力される、
請求項に記載の負荷制御装置。
【請求項6】
前記バッファ部の充電電圧を検出する検出回路と、
前記バッファ部の充電電荷を放電可能な放電回路と、を備え、
前記放電回路は、前記バッファ部が接続された電路において前記バッファ部よりも下流側の位置と接地点との間を導通及び遮断するスイッチング素子を備え、
前記制御部は、
前記検出回路の検出電圧が閾値電圧未満である場合は、前記電路と前記接地点との間を遮断するように前記スイッチング素子を制御し、前記検出回路の検出電圧が前記閾値電圧以上である場合は、前記電路と前記接地点との間を導通させるように前記スイッチング素子を制御することで、前記バッファ部の充電電荷を前記接地点に放電させる、
請求項1~の何れか1項に記載の負荷制御装置
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に負荷制御装置に関し、より詳細には、交流電源から負荷への給電を制御する負荷制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、LED照明器具(負荷)を調光する2線式調光器(負荷制御装置)を開示する。この2線式調光器は、交流電源からLED照明器具への給電路を開閉するトライアックと、トライアックをオンオフ制御する制御部と、交流電源から供給される交流電力から制御部用の電源を生成する電源生成回路とを備えている。電源生成回路は、交流電源の交流電圧を整流する整流回路と、整流回路で整流された脈流電圧を所定の直流電圧に変換するレギュレータ回路(定電圧回路)とを備えている。この2線式調光器では、トライアックをオンオフすることによって、交流電源からLED照明器具への給電量を調整してLED照明器具を調光する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2012-14953号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の2線式調光器では、トライアックをオフしてLED照明器具を消灯させている状態において、LED照明器具を制御するための回路(例えば制御部)の消費電流が変動したとき、その変動によってLED照明器具に電流が流れて、LED照明器具が誤点灯する場合がある。また、LED照明器具を点灯させている状態において、LED照明器具を制御するための回路(例えば制御部)の消費電流が変動したとき、その変動によってLED照明器具の輝度がちらつく場合がある。
【0005】
本開示は、上記事由に鑑みて、負荷を制御するための回路の消費電流の変動による負荷の誤動作を抑制できる負荷制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る負荷制御装置は、スイッチング部と、電源部と、制御部と、を備えている。前記スイッチング部は、交流電源と負荷との間を導通及び遮断することで、前記交流電力から前記負荷への電力の供給を制御して前記負荷を動作及び停止させる。前記電源部は、前記交流電源から供給される交流電力を直流電力に変換する。前記制御部は、前記電源部で変換された前記直流電力が供給され、供給された前記直流電力で動作し、前記スイッチング部を制御する。前記電源部は、定電圧回路と、定電圧回路と、バッファ部と、を備えている。前記定電圧回路は、前記制御部に出力する直流電圧を定電圧化する。前記定電圧回路は、前記定電圧回路を介して前記制御部に供給される直流電流を定電流化する。前記バッファ部は、前記定電流回路から出力される前記直流電流を充放電可能に蓄電する。前記定電流回路は、第1定電流回路及び第2定電流回路を備える。前記バッファ部は、第1コンデンサと、第2コンデンサと、を備える。前記第1コンデンサは、前記第1定電流回路の出力電流を充放電可能に蓄電する。前記第2コンデンサは、前記第2定電流回路の出力電流を充放電可能に蓄電する。前記第1コンデンサの耐圧は、前記第2コンデンサの耐圧よりも低い。前記第1コンデンサの容量は、前記第2コンデンサの容量よりも大きい。
【発明の効果】
【0007】
本開示は、負荷を制御するための回路の消費電流の変動による負荷の誤動作を抑制できる、という利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態1に係る負荷制御装置の構成概略図である。
図2図2は、実施形態2に係る負荷制御装置の構成概略図である。
図3図3は、実施形態2の変形例に係る負荷制御装置の構成概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施形態に係る負荷制御装置について説明する。下記の実施形態は、本開示の様々な実施形態の例に過ぎない。また、下記の実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
【0010】
(実施形態1)
図1を参照して、実施形態1に係る負荷制御装置1について説明する。
【0011】
図1に示すように、負荷制御装置1は、2線式の負荷制御装置である。負荷制御装置1は、交流電源B1と負荷Q1との間に直列に接続されており、交流電源B1から負荷Q1に供給される電力を制御する。負荷制御装置1は、交流電源B1からの電力で動作する。すなわち、交流電源B1からの電力で、負荷Q1と負荷制御装置1とが動作する。
【0012】
負荷制御装置1は、例えば、リモコン装置20からの無線信号による制御信号によって制御可能である。すなわち、リモコン装置20からの操作によって負荷制御装置1を制御することで、負荷Q1の動作を制御可能である。
【0013】
負荷Q1は、例えば照明器具である。照明器具は、例えば、建物の屋内に設置されて屋内を照明する照明器具である。負荷Q1は、2つの電源端子を有する。2つの電源端子に交流電源B1からの交流電力が入力される。
【0014】
交流電源B1は、例えば、商用の交流電源である。交流電源B1は、2つの出力端を有する。一方の出力端は、電路H1を介して負荷Q1の一方の電源端子に接続され、他方の出力端は、電路H2を介して負荷Q1の他方の電源端子に接続されている。
【0015】
負荷制御装置1は、スイッチング部2と、駆動回路3と、スイッチ制御部4(制御部)と、無線部5(付加機能部)と、電源部6とを備えている。
【0016】
スイッチング部2は、交流電源B1と負荷Q1との間を導通及び遮断する。これにより、交流電源B1からの負荷Q1への電力の供給を制御して負荷Q1を動作及び停止させる。負荷Q1を動作させるとは、負荷Q1が照明器具である場合、負荷Q1が点灯させることであり、負荷Q1を停止させるとは、負荷Q1が照明器具である場合、負荷Q1を消灯させることである。スイッチング部2は、交流電源B1と負荷Q1との間に直列に接続されている。すなわち、スイッチング部2は、電路H1に直列に接続されている。
【0017】
スイッチング部2は、2つのスイッチング素子M1,M2を有する。2つのスイッチング素子M1,M2は、例えば半導体スイッチング素子であり、より詳細にはエンハンスメント形のNチャンネルのMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field Effect Transistor)である。一方のスイッチング素子M1のドレインが交流電源B1の一方の出力端と電気的に接続されている。また、他方のスイッチング素子M2のドレインが負荷Q1を介して交流電源B1の他方の出力端と電気的に接続されている。さらに、2つのスイッチング素子M1,M2のソース同士が電気的に接続されている。2つのスイッチング素子M1,M2のソースの接続点NP3は、接地点に接地されている。2つのスイッチング素子M1,M2のゲートは、駆動回路3に電気的に接続されている。駆動回路3は、スイッチ制御部4の制御に応じて、2つのスイッチング素子M1,M2をオン及びオフする。
【0018】
各スイッチング素子M1,M2は、電路H1に直列に接続されており、電路H1を導通及び遮断する。一方のスイッチング素子M1は、交流電源B1の正の半サイクルにおいて導通し、他方のスイッチング素子M2は、交流電源B1の負の半サイクルにおいて導通する。つまり、負荷制御装置1は、各スイッチング素子M1,M2をオンオフすることにより、交流電源B1から負荷Q1である照明器具に供給する交流電圧を位相制御し、照明器具を点灯及び調光する。例えば、各スイッチング素子M1,M2は、スイッチ制御部4の制御に応じて、交流電源B1の各半サイクルの始めにオン(導通)し、負荷Q1の所望の輝度に応じて半サイクルの間の或る時刻にオフ(遮断)する。なお、各スイッチング素子M1,M2は、スイッチ制御部4の制御に応じて、交流電源B1の半サイクル内の所望の位相でオン(導通)し、その半サイクルの終わりでオフ(遮断)してもよい。
【0019】
駆動回路3は、スイッチ制御部4の制御に応じて、スイッチング部2を駆動する。より詳細には、駆動回路3は、スイッチング部2の2つのスイッチング素子M1,M2のゲート・ソース間に駆動電圧を印加することで、2つのスイッチング素子M1,M2をオン(導通状態)とオフ(遮断状態)とに切り替える。
【0020】
無線部5は、リモコン装置20との間で無線信号による通信を行う。無線部5は、リモコン装置20から無線信号による制御信号を受信する。無線部5は、受信した制御信号をスイッチ制御部に出力する。なお、無線信号の信号媒体は、赤外線又は電波である。
【0021】
スイッチ制御部4は、無線部5からの制御信号に応じて、駆動回路3を介してスイッチング部2をオンオフ制御する。これにより、負荷Q1の点灯、消灯及び調光が制御される。
【0022】
より詳細には、スイッチ制御部4は、交流電源B1からの交流電力の各半サイクル内でのオン期間の長さを制御する。オン期間とは、スイッチング部2がオンにされてからオフにされるまでの期間である。例えば、スイッチ制御部4は、交流電源B1からの交流電力の各半サイクルの始め(交流電力のゼロ交点)でスイッチング部2をオンに制御し、半サイクル内の所望の時点でスイッチング部2をオフにする。すなわち、スイッチ制御部4は、スイッチング部2をオフにするタイミングを制御することで、スイッチング部2のオン時間の長さを制御する。オン時間がゼロ又はゼロ以外の所望の長さに制御されることで、負荷Q1が消灯又は点灯に切り替えられる。また、オン時間の長さが制御されることで、負荷Q1が調光される。
【0023】
なお、スイッチ制御部4は、交流電源B1からの交流電力の半サイクルの所望の時点でスイッチング部2をオンに制御し、その半サイクルの終わりでスイッチング部2をオフすることで、オン時間の長さを制御してもよい。
【0024】
電源部6は、交流電源B1から供給される交流電力を直流電力に変換し、変換した直流電力を駆動回路3、スイッチ制御部4及び無線部5に供給する。すなわち、駆動回路3、スイッチ制御部4及び無線部5は、交流電源B1からの交流電力で動作する。
【0025】
電源部6は、整流回路10と、定電圧回路11と、定電流回路12と、DC-DCコンバータ16(降圧回路)と、平滑コンデンサC1,C3と、バッファ部14とを備えている。 整流回路10は、交流電源B1から供給される交流電力を直流電力に変換する。整流回路10は、2つの整流素子D1,D2を有する。各整流素子D1,D2のアノードは、電路H1において、スイッチング部2の両側の分岐点NP1,NP2に接続されている。各整流素子D1,D2のカソードは互いに接続されて、定電圧回路11の入力端に接続されている。
【0026】
整流回路10は、分岐点NP1,NP2において、交流電源B1からの交流電力を入力する。より詳細には、整流回路10は、交流電源B1からの交流電力のサイクルが正の半サイクルのときは、分岐点NP1から交流電力を入力し、入力した交流電力を整流素子D1に通して整流する。また、整流回路10は、交流電源B1からの交流電力のサイクルが負の半サイクルのときは、分岐点NP2から交流電力を入力し、入力した交流電力を整流素子D2に通して整流する。整流回路10は、交流電源B1から供給される交流電圧を全波整流した脈流電圧を定電圧回路11に出力する。
【0027】
定電圧回路11は、整流回路10から供給される脈流電圧を安定した直流電圧(例えば80Vの直流電圧)に変換する。すなわち、定電圧回路11は、スイッチ制御部4及び無線部5に出力される直流電圧を定電圧化する。より詳細には、定電圧回路11は、整流回路10からの直流電力の電圧V1の電圧値を所定の電圧値に変換して出力し、その出力電圧V2の電圧値を所定の電圧値に維持する。定電圧回路11は、例えば、ツェナダイード、抵抗及び半導体スイッチ等で構成されている。
【0028】
定電圧回路11の後段には、平滑コンデンサC1が設けられている。より詳細には、平滑コンデンサC1は、定電圧回路11の出力端と定電流回路12の入力端との間の電路の分岐点と接地点との間に接続されている。
【0029】
定電流回路12は、定電圧回路11からの直流電力(すなわち定電圧回路11で制御された直流電力)の電流I2を所定の電流値に制御する。すなわち、定電流回路12は、スイッチ制御部4及び無線部5に出力される直流電流を定電流化する。より詳細には、定電流回路12は、定電圧回路11からの直流電力の電流I2の電流値を所定の電流値に変換して出力し、その出力電流I3の電流値を上記の所定の電流値に維持する。
【0030】
定電流回路12は、スイッチング部2の動作状態及び停止状態(すなわち負荷Q1の点灯時及び消灯時)に応じて、定電圧回路11の出力電流I2の電流値を、所定の電流値として、第1電流値(例えば0.5mA)と第2電流値(例えば3.0mA)とに切り替える。スイッチング部2の動作状態とは、スイッチング素子M1,M2をオンオフ制御して交流電源B1から負荷Q1に供給される交流電圧を位相制御する状態であり、負荷Q1を動作(点灯)させる状態である。スイッチング部2の停止状態とは、スイッチング素子M1,M2をオフ制御して交流電源B1から負荷Q1への給電を停止する状態であり、負荷Q1を停止(消灯)させる状態である。第2電流値は、第1電流値よりも大きい電流値である。より詳細には、定電流回路12は、スイッチング部2の停止状態(すなわち負荷Q1の消灯時)では、定電圧回路11の出力電流I2の電流値を第1電流値に変換して出力し、その出力電流I3の電圧値を第1電流値に維持する。また、定電流回路12は、スイッチング部の動作状態(すなわち負荷Q1の点灯時)では、定電圧回路11の出力電流I2の電流値を第2電流値に変換して出力し、その出力電流I3の電流値を第2電流値に維持する。定電流回路12は、例えば、半導体スイッチ、バイアス抵抗、シャント抵抗、シャントレギュラータ等で構成されている。
【0031】
バッファ部14は、定電流回路12の後段に設けられている。より詳細には、バッファ部14は、定電流回路12の出力端とDC-DCコンバータ13の入力端との間の電路の分岐点NP4と接地点との間に接続されている。バッファ部14は、バッファ用のコンデンサC2で構成されている。バッファ部14は、定電流回路12の出力電圧V3で充電される。すなわち、バッファ部14は、定電流回路12の出力電流I3を充放電可能なエネルギーとして蓄電する。バッファ部14は、定電流回路12の出力電流I3が不足するとき、充電電荷を定電流回路12の出力電流I3として放電可能である。これにより、定電流回路12の出力電流I3の不足分が補われる。
【0032】
DC-DCコンバータ16は、定電流回路12から出力された直流電力の電圧V3の電圧値を所定の電圧値(例えば3.3V)に降圧し、降圧した直流電力を、スイッチ制御部4、無線部5及び駆動回路3に供給する。上記の所定の電圧値(例えば3.3V)は、スイッチ制御部4、無線部5及び駆動回路3が要求する要求電圧の一例である。
【0033】
DC-DCコンバータ16の後段には、平滑コンデンサC3が設けられている。より詳細には、平滑コンデンサC3は、DC-DCコンバータ16の出力端と接地点との間に接続されている。
【0034】
この負荷制御装置1では、交流電源B1からの交流電力が電源部6に入力される。そして、電源部6に入力された交流電力は、整流回路10で整流されて直流電力に変換される。そして、その変換された直流電力は、定電圧回路11で所定の電圧値(例えば80V)に維持され、定電流回路12で所定の電流値(第1電流値又は第2電流値)に維持され、DC-DCコンバータ16で所定の電圧値(例えば3.3V)に降圧される。そして、DC-DCコンバータ16で降圧された直流電力は、スイッチ制御部4、無線部5及び駆動回路3に供給される。また、定電流回路12の出力電圧V3によってバッファ部14が充電される。バッファ部14の充電電荷は、定電流回路12の出力電流I3が不足するときに、定電流回路12の出力電流I3として放電される。
【0035】
本実施形態では、第1電流値(負荷Q1の消灯時の定電流回路12の出力電流I3の電流値)は、一例として、0.5mAに設定される。この設定は、負荷Q1の消灯時では、負荷Q1への給電を制御するための回路(例えばスイッチ制御部4及び無線部5)の消費電流が0.7mA以下の場合は、負荷Q1は誤点灯しないことを前提する。そして、この場合において少し余裕を持たせて、第1電流値が0.5mAに設定されている。
【0036】
第1電流値が0.5mAである場合は、定電流回路12の出力電圧が50Vとすると、定電流回路12の出力電力は、25mW(=0.5mA×50V)である。そして、DC-DCコンバータ16の効率を80%とすると、DC-DCコンバータ16の出力電力は、20mW(=25mW×80%)である。この場合、スイッチ制御部4及び無線部5で消費可能な消費電流は、約6mAである。この場合、スイッチ制御部4及び無線部5の消費電流が瞬間的に6mAを超えると、バッファ部14の充電電荷が放電されて、定電流回路12の出力電流I3が第1電流値(0.5mA)に維持される。
【0037】
また、本実施形態では、一例として、第2電流値(負荷Q1の点灯時の定電流回路12の出力電流I3の電流値)は、一例として、比較的低い電流値である5.0mAに設定される。これにより、負荷Q1の点灯時では、負荷Q1から見たインピーダンスが小さくなる。この結果、スイッチ制御部4及び無線部5の消費電流が大きい場合に、スイッチ制御部4及び無線部5の消費電流が変動しても、負荷Q1を、ちらつきの無い安定した点灯状態に維持できる。
【0038】
このように、負荷制御装置1は、定電流回路12を備えるため、定電流回路12によって電源部6の出力電流I4を一定に維持できる。このため、負荷Q1を制御するための回路(例えばスイッチ制御部4及び無線部5)の消費電流の変動が、負荷Q1の動作に影響することを抑制できる。この結果、負荷Q1への給電を制御するための回路の消費電力の変動による負荷Q1の誤動作を抑制できる。
【0039】
また、負荷制御装置1は、バッファ部14を備えるため、定電流回路12の出力電流I3が不足分をバッファ部14の放電電流で補うことができる。
【0040】
また、負荷制御装置1は、付加機能部として無線部5を備えるが、スイッチ制御部4以外に無線部5を備える場合でも、無線部5の消費電力の変動が負荷Q1の動作に影響することを抑制できる。この結果、無線部5の消費電流の変動による負荷Q1の誤動作を抑制できる。
【0041】
なお、付加機能部とは、スイッチ制御部4とは異なる動作をし、電源部6から供給される直流電力で動作する処理部である。付加機能部は、無線部5に限定されず、例えば、負荷Q1に対する操作を入力する操作パネルであってもよい。また、付加機能部は、負荷Q1への給電を制御するための回路であってもよい。
【0042】
(実施形態1の変形例)
実施形態1では、降圧回路の一例としてDC-DCコンバータ(降圧コンバータ)16が用いられるが、降圧回路の一例として、DC-DCコンバータ16の代わりに、レギュレータ(降圧レギュレータ)が用いられてもよい。具体的には、レギュレータとして、降圧型のリニアレギュレータを用いてもよい。このようにレギュレータを用いる場合は、レギュレータは、定電流回路12から出力された直流電力の電圧V3の電圧値を所定の電圧値(例えば3.3V)に降圧し、降圧した直流電力を、スイッチ制御部4、無線部5及び駆動回路3に供給する。
【0043】
(実施形態2)
以下、実施形態2について説明する。以下の説明では、実施形態1と同じ構成要素については、同じ符号を付して説明を省略する場合がある。
【0044】
実施形態2では、定電流回路12及びバッファ部14はそれぞれ、負荷Q1の点灯時用と負荷Q1の消灯時用とに分離されている。また、実施形態2では、定電圧回路11の出力電圧V2の電圧値は、負荷Q1の点灯時用の電圧値と負荷Q1の消灯時用の電圧値とに切替可能である。以下、実施形態2について詳しく説明する。
【0045】
実施形態2の電源部6は、図2に示すように、定電圧回路11と、定電流回路12と、バッファ部14と、整流素子D3,D4と、放電回路25と、監視回路26(検出回路)とを備えている。
【0046】
定電圧回路11の出力電圧V2の電圧値は、スイッチ制御部4の制御に応じて、第1電圧値又は第2電圧値に切替可能である。第1電圧値は、負荷Q1の消灯時用の電圧値であり、比較的高い電圧値であり、例えば80Vである。第2電圧値は、負荷Q1の動作時用の電圧値であり、第1電圧値よりも低く、比較的低い電圧値であり、例えば15Vである。定電圧回路11の出力電圧V2の電圧値は、負荷Q1の点灯時(スイッチング部2の動作状態)では、第1電圧値に切り替えられ、負荷Q1の消灯時(スイッチング部2の停止状態)では、第1電圧値に切り替えられる。
【0047】
定電圧回路11は、第1定電圧回路11Aと、第2定電圧回路11Bと、コンデンサC5とを備えている。
【0048】
第1定電圧回路11Aは、整流回路10の出力電圧V1の電圧値を第1電圧値に変換し、その変換した電圧を出力し、その出力電圧V21の電圧値を第1電圧値に維持する。第1定電圧回路11Aの出力電圧V21の上限電圧値は、例えば80Vである。すなわち、出力電圧V21が80Vを超える場合は、出力電圧V21は80Vに制限されて出力される。第1定電圧回路11Aは、例えばリニア電源で構成される。
電源部6は、電路H5を有する。電路H5は、整流回路10の出力端とDC-DCコンバータ16との入力端との間に接続されている。第1定電圧回路11Aは、電路H5における整流回路10の後段に設けられている。
【0049】
第1定電圧回路11Aの後段にコンデンサC5が設けられている。コンデンサC5は、第1定電圧回路11Aの後段の分岐点NP9と接地点との間に接続されている。コンデンサC5は、第1定電圧回路11Aの出力電圧V21によって充電される。すなわち、コンデンサC5は、第1定電圧回路11Aの出力電流を充放電可能に蓄電する。コンデンサC5の充電電圧が定電圧回路11の出力電圧V21として出力される。第1定電圧回路11Aの出力電圧V21の電圧値が第1電圧値のとき、コンデンサC5の充電電圧は、第1電圧値の電圧まで充電される。
【0050】
第2定電圧回路11Bは、第2電圧値の出力電圧V22を出力する。より詳細には、第2定電圧回路11Bは、第1定電圧回路11Aの出力電圧V21の電圧値(第1電圧値)を第2電圧値に降圧することで、第2電圧値の電圧を出力し、その出力電圧V22の電圧値を第2電圧値に維持する。第2定電圧回路11Bは、コンデンサC5の後段の分岐点NP10と接地点との間に接続されている。
【0051】
第2定電圧回路11Bは、ツェナダイオードZD1と、スイッチング素子M3,M4と、抵抗R1~R3と、電圧源B2とを備えている。
【0052】
ツェナダイオードZD1、スイッチング素子M3及び抵抗R1は、分岐点NP10側からこの順に並んで直列回路を構成し、分岐点NP10と接地点との間に直列に接続されている。ツェナダイオードZD1のツェナ電圧の電圧値は、第2電圧値(例えば15V)である。すなわち、ツェナダイオードZD1のツェナ電圧が第2定電圧回路11Bの出力電圧V22となる。スイッチング素子M3は、例えば半導体スイッチ(例えばN型MOSFET)である。スイッチング素子M3の制御電極は、スイッチ制御部4に接続されている。スイッチ制御部4は、スイッチング部2の停止状態及び動作状態に応じて、スイッチング素子M3をオンオフ制御する。
【0053】
抵抗R3及びスイッチング素子M4は、電圧源B2側からこの順に並んで直列回路を構成し、電圧源B2と接地点との間に直列に接続されている。スイッチング素子M4は、例えば半導体スイッチ(例えばnpn型のバイポーラトランジスタ)である。
【0054】
分岐点NP11とスイッチング素子M4の制御電極との間に抵抗R2が接続されている。分岐点NP11は、スイッチング素子M3と抵抗R1との間に設けられている。分岐点NP12は、例えばスイッチ制御部4又は監視回路26に接続されている。分岐点N12は、抵抗R3とスイッチング素子M4との間に設けられている。スイッチ制御部4又は監視回路26は、分岐点NP12の電圧(すなわち後述の第2コンデンサC22の充電電圧)を検出する。
【0055】
この定電圧回路11は下記のように動作する。負荷Q1の消灯時(すなわちスイッチング部2の停止状態)では、スイッチ制御部4がスイッチング素子M3をオフに制御する。これにより、第2定電圧回路11Bが停止する。これにより、コンデンサC5の充電電圧が、第1定電圧回路11Aの出力電圧V21(第1電圧値(例えば80V))によって第1電圧値になるまで充電される。そして、コンデンサC5の充電電圧(第1電圧値)が、定電圧回路11の出力電圧V2として定電流回路12に出力される。すなわち、第1定電圧回路11Aの出力電圧V21(第1電圧値)が、定電圧回路11の出力電圧V2として定電流回路12に出力される。
【0056】
他方、負荷Q1の点灯時(すなわちスイッチング部2の動作状態)では、スイッチ制御部4がスイッチング素子M3をオンに制御する。これにより、第2定電圧回路11Bが作動する。これにより、コンデンサC5の充電電荷が、ツェナダイオードZD1、スイッチング素子M3及び抵抗R1を通じて接地点に放電される。この結果、コンデンサC5の充電電圧がツェナダイオードZD1のツェナ電圧の電圧値(すなわち第2電圧値(例えば15V))まで下げられて第2電圧値に維持される。そして、この充電電圧(第2電圧値)が定電圧回路11の出力電圧V2として定電流回路12に出力される。すなわち、第2定電圧回路11Bの出力電圧V22(第2電圧値)が、定電圧回路11の出力電圧V2として定電流回路12に出力される。
【0057】
また、上記のようにスイッチング素子M3がオンに制御されることで、スイッチング素子M4がオンになる。これにより、電圧源B2からの電流が抵抗R3及びスイッチング素子M4を通って接地点に流れる。これにより、分岐点NP12の電圧が或る電圧値になり、この電圧値がスイッチ制御部4又は監視回路26に出力される。スイッチ制御部4又は監視回路26は、この或る電圧値を受信することで、定電圧回路11の出力電圧V2が第1電圧値から第2電圧値に切り替わった事を検知する。
【0058】
定電流回路12は、第1定電流回路12A及び第2定電流回路12Bを備えている。バッファ部14は、バッファ用の第1コンデンサC21及び第2コンデンサC22を備えている。
【0059】
第1定電流回路12Aは、負荷Q1の点灯時用(すなわち低電圧用)の定電流回路である。第1定電流回路12Aは、定電圧回路11の出力電流I2の電流値を第1電流値(例えば2~3mA(以下の説明では例えば2.5mA))に変換し、変換した電流を出力し、その出力電流I31の電流値を第1電流値に維持する。第1定電流回路12Aの出力電圧V31の上限値は、例えば第1制限電圧値(例えば30V)である。第1定電流回路12Aは、入力電圧V2の電圧値が第1制限電圧値以下である場合は、出力電流I31に応じた出力電圧V31を出力する。また、第1定電流回路12Aは、入力電圧V2の電圧値が第1制限電圧値よりも高いために出力電圧V31の電圧値が第1制限電圧値を超える場合は、出力電圧V31の電圧値を第1制限電圧値に制限して出力する。第1定電流回路12Aは、例えばリニア電源で構成されるが、シリーズ電源で構成されてもよい。
【0060】
第2定電流回路12Bは、負荷Q1の消灯時用(すなわち高電圧用)の定電流回路である。第2定電流回路12Bは、定電圧回路11の出力電流I2の電流値を第2電流値(例えば0.5mA)に変換し、変換した電流を出力し、その出力電流I32の電流値を第2電流値に維持する。第2定電流回路12Bの出力電圧V32の上限値は、例えば第2制限電圧値(例えば55V)である。第2定電流回路12Bは、入力電圧V2の電圧値が第2制限電圧値以下である場合は、出力電流I32に応じた出力電圧V32を出力する。また、第2定電流回路12Bは、入力電圧V2の電圧値が第2制限電圧値よりも高いために出力電圧V32の電圧値が第2制限電圧値を超える場合は、出力電圧V32を第2制限電圧値に制限して出力する。第2定電流回路12Bは、例えばリニア電源で構成されるが、シリーズ電源で構成されてもよい。
【0061】
第1定電流回路12A及び第2定電流回路12Bは、互いに並列に接続されている。より詳細には、電源部6は、電路H4を更に有する。電路H4は、電路H6と並列となるように分岐点NP5,NP6間に接続されている。電路H6は、電路H5における分岐点NP5,NP6の間の部分である。第1定電流回路12Aは、電路H4に設けられ、第2定電流回路12Bは、電路H6に設けられている。
【0062】
第1コンデンサC21は、第1定電流回路12Aの出力電圧V31で充電される。すなわち、第1コンデンサC21は、第1定電流回路12Aの出力電流I31を充放電可能に蓄電する。第1コンデンサC21は、第1定電流回路12Aの後段に設けられている。より詳細には、第1コンデンサC21は、電路H4の分岐点NP7と接地点との間に接続されている。分岐点NP7は、電路H4における第1定電流回路12Aの出力端と分岐点NP6との間に設けられている。
【0063】
第2コンデンサC22は、第2定電流回路12Bの出力電圧V32で充電される。すなわち、第2コンデンサC22は、第2定電流回路12Bの出力電流I32を充放電可能に蓄電する。第2コンデンサC22は、第2定電流回路12Bの後段に設けられている。より詳細には、第2コンデンサC22は、電路H5の分岐点NP8と接地点との間に接続されている。分岐点NP8は、電路H5における分岐点NP6とDC-DCコンバータ16の入力端との間に設けられている。
【0064】
第1コンデンサC21は、低耐電圧用(例えば耐電圧15V)でかつ大容量(例えば470μF)のコンデンサである。第2コンデンサC22は、高耐電圧用(例えば耐電圧60V)でかつ小容量(例えば10μF)のコンデンサである。換言すれば、第1コンデンサC21の耐電圧は、第2コンデンサの耐電圧よりも低く、第1コンデンサC21の容量は、第2コンデンサの容量よりも大きい。
【0065】
整流素子D3は、第1定電流回路12Aの後段に順方向に設けられている。より詳細には、整流素子D3は、電路H4の分岐点NP6,NP7間に順方向に接続されている。整流素子D4は、第2定電流回路12Bの後段に順方向に設けられている。より詳細には、整流素子D4は、電路H4の分岐点NP6,NP8間に順方向に接続されている。
【0066】
この定電流回路12の動作を説明する。定電圧回路11の出力電圧V2の電圧値が第1電圧値(例えば80V)である場合(すなわちスイッチング部2の停止状態(すなわち負荷Q1の消灯時))は、第1定電流回路12Aの出力電流I31の電流値が、第1電流値(例えば2.5mA)に維持される。また、第1定電流回路12Aの出力電圧V31は、第1制限電圧値(例えば30V)に制限される。また、第2定電流回路12Bの出力電流I32の電流値は、第2電流値(0.5mA)に維持され、第2定電流回路12Bの出力電圧V32は、第2制限電圧値(例えば55V)に制限される。この場合は、第1定電流回路12Aの出力電圧V31(第1制限電圧)は第2定電流回路12Bの出力電圧V32(第2制限電圧値)よりも低いため、整流素子D3が非導通となる。この結果、第1定電流回路12Aからは電流I31が出力されず、第2定電流回路12Bからのみ電流I32(第2電流値)が出力される。すなわち、第1定電流回路12A及び第2定電流回路12Bのうち第2定電流回路12Bのみに電流が流れる。よって、この場合は、第2定電流回路12Bの出力電流I32(第2電流値(例えば0.5mA))が、定電流回路12の出力電流I3として出力される。また、この場合は、低耐電圧の第1コンデンサC21は充電されず、高耐電圧の第2コンデンサC22のみが第2定電流回路12Bの出力電圧V32(比較的高い電圧)によって充電される。第2コンデンサC22の充電電荷は、定電流回路12の出力電流が不足したときに、定電流回路12の出力電流I3として放電される。
【0067】
このように、定電圧回路11の出力電圧V2の電圧値が第1電圧値(比較的高い電圧値)である場合(すなわちスイッチング部2の停止状態)では、低耐電圧の第1コンデンサC21は充電されない。そして、高耐電圧の第2コンデンサC22のみが、比較的高い電圧V32で充電される。
【0068】
他方、定電圧回路11の出力電圧V2の電圧値が第2電圧値(例えば15V)である場合(すなわちスイッチング部2が動作状態(すなわち負荷Q1の点灯時))では、第1定電流回路12Aの出力電流I31の電流値が、第1電流値(例えば2.5mA)に維持される。また、第1定電流回路12Aの出力電圧V31は、第1電流値に応じた電圧値に制御される。また、第2定電流回路12Bの出力電流I32の電流値は、第2電流値(0.5mA)に維持され、第2定電流回路12Bの出力電圧V32は、第2電流値に応じた電圧値に制御される。この場合、第1定電流回路12Aの出力電流I31(第1電流値(例えば2.5mA))は、第2定電流回路12Bの出力電流I32(第2電流値(例えば0.5mA))よりも大きい。このため、第1定電流回路12Aの出力電圧V31は第2定電流回路12Bの出力電圧V32よりも高くなり、この結果、整流素子D3が導通となる。このため、第1定電流回路12Aからは第1電流値(例えば0.5mA)の電流I31が出力され、第2定電流回路12Bからは第2電流値(例えば2.5mA)の電流I32が出力される。すなわち、第1定電流回路12A及び第2定電流回路12Bの両方に電流が流れる。よって、この場合は、第1定電流回路12Aの出力電流I31(第1電流値の電流)と、第2定電流回路12Bの出力電流I32(第2電流値の電流)とを加算した電流(例えば3.0mA)が、定電流回路12の出力電流I3として出力される。また、この場合、低耐電圧の第1コンデンサC21が第1定電流回路12Aの出力電圧V32(比較的低い電圧)で充電される。また、高耐電圧の第2コンデンサC22が第2定電流回路12Bの出力電圧V32(この場合は、比較的低い電圧)によって充電される。第1コンデンサC21の充電電荷及び第2コンデンサC22の充電電荷は、定電流回路12の出力電流I3が不足したときに、定電流回路12の出力電流I3として放電される。
【0069】
このように、定電圧回路11の出力電圧V2の電圧値が第2電圧値(比較的低い電圧値)である場合(すなわちスイッチング部2の動作状態)では、低耐電圧の第1コンデンサC21及び高耐電圧の第2コンデンサC22の両方が比較的低い電圧V31,V32で充電される。
【0070】
放電回路25は、第2コンデンサC22の充電電圧が第1充電電圧(閾値電圧)を超えると、第2コンデンサC22の充電電荷を放電する回路である。第1充電電圧は、例えば、定電流回路12の出力電圧V3以下の電圧であり、例えば、定電流回路12の出力電圧V3に近い値の電圧である。なお、本実施形態では、監視回路26が、分岐点NP13の電圧(すなわち第2コンデンサC22の充電電圧)を検出し、その検出結果をスイッチ制御部4に出力する。そして、スイッチ制御部4が、監視回路26の検出結果に基づいて、放電回路25の放電を制御する。
【0071】
放電回路25は、第2コンデンサC22の後段(すなわち下流側)に設けられている。より詳細には、放電回路25は、電路H5における分岐点NP13と接地点との間に接続されている。分岐点NP13は、分岐点NP8とDC-DCコンバータ16の入力端との間(すなわち第2コンデンサC22の後段)に設けられている。
【0072】
放電回路25は、ツェナダイオードZD2と、スイッチング素子M5と、抵抗R4とを備えている。
【0073】
ツェナダイオードZD2、スイッチング素子M5及び抵抗R4は、分岐点NP13側からこの順に並んで直列回路を構成し、分岐点NP13と接地点との間に直列に接続されている。ツェナダイオードZD2のツェナ電圧は、第2充電電圧と同じ電圧に設定されている。第2充電電圧は、第1充電電圧よりも低い充電電圧である。スイッチング素子M5は、例えば半導体スイッチ(例えばN型MOSFET)である。スイッチング素子M5は、電路H5における分岐点NP13(すなわち第2コンデンサC22よりも下流側の位置)と接地点との間に接続されており、スイッチ制御部4の制御に応じて、分岐点NP11と接地点との間を遮断又は導通する。電路H5は、バッファ部14が接続された電路である。スイッチング素子M5の制御電極は、監視回路26に接続されている。監視回路26は、分岐点NP13の電圧(すなわち第2コンデンサC22の充電電圧)に応じて、スイッチング素子M5をオンオフ制御する。
【0074】
この放電回路25では、監視回路26が検出した分岐点NP13の電圧(すなわち第2コンデンサC22の充電電圧)が第1充電電圧未満である場合は、スイッチ制御部4は、スイッチング素子M5をオフに制御することで、放電回路25を停止させる。これにより、第2コンデンサC22の充電電荷は放電されない。他方、監視回路26が検出した分岐点NP13の電圧が第1充電電圧以上である場合は、スイッチ制御部4は、スイッチング素子M5をオンに制御することで、放電回路25を動作させる。これにより、第2コンデンサC22の充電電荷が、ツェナダイオードZD2、スイッチング素子M5及び抵抗R4を通じて接地点に放電される。この結果、第2コンデンサC22の充電電圧が、ツェナダイオードZD2のツェナ電圧(第2充電電圧)まで下げられて第2充電電圧に維持される。これにより、第2コンデンサC22の充電電圧が第1充電電圧以上に上がることを抑制できる。
【0075】
以上、この実施形態2によれば、定電流回路12を、第1定電流回路12A(例えば低耐電圧用の定電流回路)と第2定電流回路12B(例えば高耐電圧用の定電流回路)とに分離している。これに伴って、バッファ部14を、第1コンデンサC21(すなわち低耐電圧用で大容量のコンデンサ)と第2コンデンサC22(すなわち高耐電圧用で小容量のコンデンサ)とに分離している。これにより、バッファ部14を小型化できる。定電流回路12を、負荷動作時用(すなわち低耐電圧用)の定電流回路と負荷停止時用(すなわち高耐電圧用)の定電流回路とを共通にすると、バッファ部14が高耐電圧用で大容量となり大型化する。上記のように、定電流回路12を第1定電流回路12Aと第2定電流回路12Bとに分離し、バッファ部14を第1コンデンサC21と第2コンデンサC22とに分離することで、バッファ部14を小型化できる。
【0076】
また、定電圧回路11の出力電圧V2を、スイッチング部2の動作状態及び停止状態に応じて、第1電圧値と第2電圧値とに切替可能である。これにより、定電圧回路11の出力電圧V2を、スイッチング部2の動作状態及び停止状態に応じて、安定した一定の電圧値に制御できる。
【0077】
また、負荷制御装置1は放電回路25を備えるため、バッファ部14の充電電圧が第1充電電圧以上になることを抑制できる。バッファ部14の充電電圧の上昇によって、定電流回路12の出力電流I3が低下して、負荷Q1から見たインピーダンスが変動し、この変動が負荷Q1の消費電流に影響する。上記のように、バッファ部14の充電電圧が第1充電電圧以上になることを抑制することで、上記のインピーダンスの変動を抑制でき、この変動による負荷Q1の誤動作を抑制できる。
【0078】
(実施形態2の変形例)
実施形態2では、定電圧回路11は、電路H4及び電路H6に分離して設けられないが、図3に示すように、定電圧回路11も、定電流回路12と同様に、電路H4及び電路H6に分離して設けてもよい。
【0079】
この場合、第1定電圧回路11Aを電路H6に設け、第2定電圧回路11Bを電路H4に設けてもよい。この場合、第2定電圧回路11Bは、第1定電圧回路11Aと同様に、例えばリニア電源又はシリーズ電源として構成される。第1定電圧回路11Aは、整流回路10の出力電圧V1を入力して第1電圧値(例えば80V)の電圧V21を出力し、その出力電圧V21の電圧値を第1電圧値に維持する。第2定電圧回路11Bは、整流回路10の出力電圧V2を入力して第2電圧値(例えば15V)の電圧V22を出力し、その出力電圧V22の電圧値を第2電圧値に維持する。
【0080】
また、この場合、第1定電流回路12Aは、第2定電圧回路11Bの出力電流I22を入力して第1電流値(例えば0.5mA)の電流I31を出力し、その出力電流I31の電流値を第1電流値に維持する。第2定電流回路12Bは、第1定電圧回路11Aの出力電流I21を入力して第2電流値(例えば3.0mA)の電流I32を出力し、その出力電流I32の電流値を第2電流値に維持する。第1定電流回路12Aの出力電圧V31の上限値は、例えば30Vであり、第2定電流回路12Bの出力電圧V32の上限値は、例えば55Vである。
【0081】
また、この場合、整流素子D4は、電路H6における、第2定電流回路12Bの出力端と分岐点NP6との間に順方向に接続されている。
【0082】
この変形例では、負荷Q1の消灯時(すなわちスイッチング部2の停止状態)では、整流回路10から比較的高い電圧値(例えば144V)の直流電圧V1が第1定電圧回路11A及び第2定電圧回路11Bに入力される。そして、第1定電圧回路11Aから第1電圧値(例えば80V)の電圧V21が出力され、第2定電流回路12Bから、第2電流値(例えば0.5mA)の電流I32と第2制限電圧値(例えば55V)の電圧V32とが出力される。他方、第2定電圧回路11Bから第2電圧値(例えば15V)の電圧V22が出力され、第1定電流回路12Aから、第1電流値(例えば3.0mA)の電流I31と第1制限電圧値(例えば30V)の電圧V31とが出力される。この場合、第2定電流回路12Bの出力電圧V32(第2制限電圧値)が第1定電流回路12Aの出力電圧V31(第1制限電圧値)よりも高いため、整流素子D3は導通せず整流素子D4のみが導通する。すなわち、第1定電流回路12A及び第2定電流回路12Bのうち第2定電流回路12Bのみに電流が流れる。この結果、第2定電流回路12Bの出力電流(第2電流値(例えば0.5mA))のみが定電流回路12の出力電流I3として出力される。そして、第2定電流回路12Bの出力電圧V32(すなわち比較的に高い電圧)によって、第1コンデンサC21及び第2コンデンサC22のうち第2コンデンサC22のみが充電される。
【0083】
他方、負荷Q1の点灯時(すなわちスイッチング部2の動作状態)では、整流回路10から比較的低い電圧値(例えば20V)の直流電圧V1が第1定電圧回路11A及び第2定電圧回路11Bに入力される。この場合、上記の直流電圧V1の電圧値(例えば15V)は第1電圧値(例えば80V)よりも低いため、第1定電圧回路11Aからは、上記の比較的低い電圧値(例えば15V)と同じ電圧値の電圧V21が出力される。また、第2定電流回路12Bから、第2電流値(例えば0.5mA)の電流I32とこの電流I32に応じた電圧V32とが出力される。他方、第2定電圧回路11Bから第2電圧値(例えば15V)の電圧V22が出力され、第1定電流回路12Aから、第1電流値(例えば3.0mA)の電流I31とこの電流I31に応じた電圧V31が出力される。この場合、第1定電流回路12Aの出力電流I31(第1電流値(例えば3.0mA))は、第2定電流回路12Bの出力電流I32(第2電流値(例えば0.5mA))よりも大きい。このため、第1定電流回路12Aの出力電圧V31は、第2定電流回路12Bの出力電圧V32よりも高く、この結果、整流素子D4は導通せず整流素子D3のみが導通となる。すなわち、第1定電流回路12A及び第2定電流回路12Bのうち第1定電流回路12Aのみに電流が流れる。この結果、第1定電流回路12Aの出力電流(第1電流値(例えば3.0mA))が定電流回路12の出力電流I3として出力される。そして、第1定電流回路12Aの出力電圧V31(すなわち比較的低い電圧)によって、第1コンデンサC21及び第2コンデンサC22が充電される。
【0084】
なお、実施形態2では、整流素子D4が分岐点NP6,NP8の間に接続される。このため、負荷Q1の点灯時(スイッチング部2の動作状態)では、第1定電流回路12Aと第2定電流回路12Bとの両方に電流が流れる。この結果、第1定電流回路12Aの出力電流I31と第2定電流回路12Bの出力電流I32とを加算した電流が、定電流回路12の出力電流I3として出力される。これに対し、この変形例では、整流素子D4は第2定電流回路12Bの出力端と分岐点NP6との間に接続される。このため、負荷Q1の点灯時(スイッチング部2の動作状態)では、第1定電流回路12Aのみに電流が流れる。この結果、第1定電流回路12Aの出力電流I31のみが定電流回路12の出力電流I3として出力される。
【0085】
なお、実施形態1,2、実施形態1の変形例、及び実施形態2の変形例を組み合わせて実施してもよい。
【0086】
(まとめ)
本開示の第1の態様の負荷制御装置(1)は、スイッチング部(2)と、電源部(6)と、制御部(4)と、を備えている。スイッチング部(2)は、交流電源(B1)と負荷(Q1)との間を導通及び遮断することで、交流電源(B1)から負荷(Q1)への電力の供給を制御して負荷(Q1)を動作及び停止させる。電源部(6)は、交流電源(B1)から供給される交流電力を直流電力に変換する。制御部(4)は、電源部(6)で変換された直流電力が供給され、供給された直流電力で動作し、スイッチング部(2)を制御する。電源部(6)は、定電圧回路(11)と、定電流回路(12)と、を備えている。定電圧回路(11)は、制御部(4)に出力する直流電圧を定電圧化する。定電流回路(12)は、定電圧回路(11)を介して制御部(4)に供給される直流電流を定電流化する。
【0087】
この構成によれば、定電流回路(12)によって電源部(6)の出力電流(I4)を一定に維持できる。このため、負荷(Q1)を制御するための回路(例えば制御部(4))の消費電流の変動が、負荷(Q1)の動作に影響することを抑制できる。この結果、負荷(Q1)を制御するための回路の消費電流の変動により負荷(Q1)の誤動作を抑制できる。
【0088】
第2の態様の負荷制御装置(1)は、第1の態様において、付加機能部(例えば無線部(5))を更に備える。付加機能部は、制御部(4)とは異なる動作をし、電源部(6)から供給される直流電力で動作する。
【0089】
この構成によれば、制御部(4)以外に付加機能部を備える場合でも、付加機能部の消費電力の変動が負荷(Q1)の動作に影響することを抑制できる。この結果、付加機能部の消費電流の変動による負荷(Q1)の誤動作を抑制できる。
【0090】
第3の態様の負荷制御装置(1)では、第1又は第2の態様において、電源部(6)は、バッファ部(14)を更に備えている。バッファ部(14)は、定電流回路(12)から出力される直流電流(I3)を充放電可能に蓄電する。
【0091】
この構成によれば、定電流回路(12)の出力電流(I3)の不足分を、バッファ部(14)の放電電流で補うことができる。この結果、定電流回路(12)の出力電流(I3)の不足を抑制できる。
【0092】
第4の態様の負荷制御装置(1)では、第1~第3の態様の何れか1つの態様において、電源部(6)は、降圧回路(16)を更に備えている。降圧回路(16)は、定電流回路(12)の出力電圧(V3)を降圧し、降圧した電圧を制御部(4)に出力する。
【0093】
この構成によれば、降圧回路(16)を備える場合、定電流回路(12)は、降圧回路(16)の前段(高圧側)及び後段(低圧側)のうちの前段に接続される。これにより、定電流回路(12)の内部抵抗での電力損失を低減できる。
【0094】
第5の態様の負荷制御装置(1)では、第3又は第4の態様において、定電流回路(12)は、第1定電流回路(12A)及び第2定電流回路(12B)を備えている。バッファ部(14)は、第1コンデンサ(C21)と、第2コンデンサ(C22)と、を備えている。第1コンデンサ(C21)は、第1定電流回路(12A)の出力電流(I31)を充放電可能に蓄電する。第2コンデンサ(C22)は、第2定電流回路(12B)の出力電流(I32)を充放電可能に蓄電する。第1コンデンサ(C21)の耐圧は、第2コンデンサ(C22)の耐圧よりも低い。第1コンデンサ(C21)の容量は、第2コンデンサ(C22)の容量よりも大きい。負荷(Q1)の停止時では、第1定電流回路(12A)及び第2定電流回路(12B)のうち第2定電流回路(12B)のみに定電圧回路(11)の出力電流(I2)が流れる。そして、第1コンデンサ(C21)及び第2コンデンサ(C22)のうち第2コンデンサ(C22)のみが充電される。負荷(Q1)の動作時では、第1定電流回路(12A)及び第2定電流回路(12B)のうちの少なくとも第1定電流回路(12A)の出力電流(I31)が流れる。そして、第1コンデンサ(C21)及び第2コンデンサ(C22)のうちの少なくとも第1コンデンサ(C21)が充電される。
【0095】
この構成によれば、定電流回路(12)を、第1定電流回路(12A)(例えば低耐電圧用の定電流回路)と第2定電流回路(12B)(例えば高耐電圧用の定電流回路)とに分離している。これに伴って、バッファ部(14)を、第1コンデンサ(C21)(すなわち低耐電圧用で大容量のコンデンサ)と第2コンデンサ(C22)(すなわち高耐電圧用で小容量のコンデンサ)とに分離している。これにより、バッファ部(14)を小型化できる。定電流回路(12)を、負荷動作時用(すなわち低耐電圧用)の定電流回路と負荷停止時用(すなわち高耐電圧時用)の定電流回路とを共通にすると、バッファ部(14)が高耐電圧用で大容量となり大型化する。上記のように、定電流回路(12)を第1定電流回路(12A)と第2定電流回路(12B)とに分離し、バッファ部(14)を第1コンデンサ(C21)と第2コンデンサ(C22)とに分離することで、バッファ部(14)を小型化できる。
【0096】
第6の態様の負荷制御装置(1)では、第5の態様において、定電圧回路(11)は、第1定電圧回路(11A)と、第2定電圧回路(11B)と、を備えている。第1定電圧回路(11A)は、第1電圧値の出力電圧(V21)を出力する。第2定電圧回路(11B)は、第1電圧値よりも低い第2電圧値の出力電圧(V22)を出力する。負荷(Q1)の停止時では、第1定電圧回路(11A)の出力電圧(V21)が定電圧回路(11)の出力電圧(V2)として出力される。負荷(Q1)の動作時では、第2定電圧回路(11B)の出力電圧(V22)が定電圧回路(11)の出力電圧(V2)として出力される。
【0097】
この構成によれば、定電圧回路(11)の出力電圧(V2)を、負荷(Q1)の動作状態及び停止状態に応じて、第1電圧値と第2電圧値とに切替可能である。これにより、定電圧回路(11)の出力電圧(V2)を、スイッチング部(2)の動作状態及び停止状態に応じて、安定した一定の電圧値に制御できる。
【0098】
第7の態様の負荷制御装置(1)では、第1~第6の態様の何れか1つの態様において、検出回路(26)と、放電回路(25)と、を備えている。検出回路(26)は、バッファ部(14)の充電電圧を検出する。放電回路(25)は、バッファ部(14)の充電電荷を放電可能である。放電回路(25)は、スイッチング素子(M5)を備えている。スイッチング素子(M5)は、バッファ部(14)が接続された電路(H5)においてバッファ部(14)よりも下流側の位置(NP13)と接地点との間を導通及び遮断する。
【0099】
制御部(4)は、検出回路(26)の検出電圧が閾値電圧(第1充電電圧)未満である場合は、電路(H5)と接地点との間を遮断するようにスイッチング素子(M5)を制御する。制御部(4)は、検出回路(26)の検出電圧が閾値電圧以上である場合は、電路(H5)と接地点との間を導通させるようにスイッチング素子(M5)を制御することで、バッファ部(14)の充電電荷を接地点に放電させる。
【0100】
この構成によれば、バッファ部(14)の充電電圧が閾値電圧以上になると、バッファ部(14)の充電電荷が放電されるため、バッファ部(14)の充電電圧が閾値電圧以上になることを抑制できる。バッファ部(14)の充電電圧の上昇によって、定電流回路(12)の出力電流(I3)が低下して、負荷(Q1)から見たインピーダンスが変動し、この変動が負荷(Q1)の消費電流に影響する。上記のように、バッファ部(14)の充電電圧が閾値電圧以上になることを抑制することで、上記のインピーダンスの変動を抑制でき、上記のインポーダンスの変動による負荷(Q1)の誤動作を抑制できる。
【符号の説明】
【0101】
1 負荷制御装置
2 スイッチング部
4 スイッチ制御部(制御部)
5 無線部(付加機能部)
6 電源部
11 定電圧回路
11A 第1定電圧回路
11B 第2定電圧回路
12 定電流回路
12A 第1定電流回路
12B 第2定電流回路
14 バッファ部
16 DC-DCコンバータ(降圧回路)
25 放電回路
26 監視回路(検出回路)
B1 交流電源
C21 第1コンデンサ
C22 第2コンデンサ
M5 スイッチング素子
NP13 分岐点(バッファ部よりも下流側の位置)
H5 電路
I2,I31 出力電流
Q1 負荷
V2,V21,V22,V3 出力電圧
図1
図2
図3