(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-22
(45)【発行日】2023-01-05
(54)【発明の名称】ガラスパネルユニットの製造方法
(51)【国際特許分類】
C03C 27/06 20060101AFI20221223BHJP
E06B 3/66 20060101ALI20221223BHJP
【FI】
C03C27/06 101D
E06B3/66 Z
(21)【出願番号】P 2021508920
(86)(22)【出願日】2020-03-05
(86)【国際出願番号】 JP2020009325
(87)【国際公開番号】W WO2020195662
(87)【国際公開日】2020-10-01
【審査請求日】2021-07-15
(31)【優先権主張番号】P 2019065104
(32)【優先日】2019-03-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】阿部 裕之
(72)【発明者】
【氏名】瓜生 英一
(72)【発明者】
【氏名】石橋 将
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 和也
(72)【発明者】
【氏名】野中 正貴
(72)【発明者】
【氏名】清水 丈司
(72)【発明者】
【氏名】石川 治彦
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 賢治
【審査官】和瀬田 芳正
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2000/061383(WO,A2)
【文献】米国特許第6444281(US,B1)
【文献】米国特許出願公開第2010/0279038(US,A1)
【文献】実開昭55-156183(JP,U)
【文献】国際公開第2002/044097(WO,A1)
【文献】国際公開第2005/000762(WO,A1)
【文献】国際公開第2019/093325(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C03C 27/06
E06B 3/66
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1ガラスパネルを含む第1基板と、
第2ガラスパネルを含む第2基板と、
封止材と、
保護材とを備え、
前記第1基板の厚み方向の両側の面のうちの一方の面である第1対向面と、前記第2基板の厚み方向の両側の面のうちの一方の面である第2対向面とが対向し、
前記第1対向面は、前記第1対向面の外縁部を構成する第1縁面と、前記第1縁面を除く部分である第1主面と、を有し、
前記第2対向面は、前記第2対向面の外縁部を構成する第2縁面と、前記第2縁面を除く部分である第2主面と、を有し、
前記封止材は、前記第1対向面
の前記第1主面の外縁部及び前記第1縁面の内側部と
、前記第2対向面
の前記第2主面の外縁部及び前記第2縁面の内側部との間に位置してこの間を封止し、
前記保護材は、前
記第1縁面
と前記第2縁面との間に充填されて
前記封止材との間に隙間が形成されないように前記封止材
の外面に接合されており、
前記第1縁面と前記第2縁面との間隔が、前記封止材から外側に離れるほど長くなった、
ガラスパネルユニット
の製造方法であって、
前記第1縁面と前記第2縁面との間に前記保護材を注入する保護材注入工程を含んだ、
ガラスパネルユニットの製造方法。
【請求項2】
前記ガラスパネルユニットにあっては、前記第1縁面は、外縁に近い部分ほど前記第1基板の前記第1対向面とは反対側の面に近づく、
請求項1に記載のガラスパネルユニット
の製造方法。
【請求項3】
前記ガラスパネルユニットにあっては、前記第1縁面を前記第1基板の厚み方向に見たときの前記第1縁面の外縁から内縁までの寸法は、前記第1基板の厚み方向における前記第1縁面の寸法よりも大きい、
請求項2に記載のガラスパネルユニット
の製造方法。
【請求項4】
前記ガラスパネルユニットにあっては、前記第1縁面を前記第1基板の厚み方向に見たときの前記第1縁面の外縁から内縁までの寸法は、前記第1基板の厚み方向における前記第1縁面の寸法よりも小さい、
請求項2に記載のガラスパネルユニット
の製造方法。
【請求項5】
前記ガラスパネルユニットにあっては、前記第2縁面は、外縁に近い部分ほど前記第2基板の前記第2対向面とは反対側の面に近づく、
請求項2~4のいずれか1項に記載のガラスパネルユニット
の製造方法。
【請求項6】
前記ガラスパネルユニットにあっては、前記第1縁面における外縁は、前記第1基板の厚み方向の中心よりも、前記第1基板の前記第1対向面とは反対側に位置している、
請求項2~5のいずれか1項に記載のガラスパネルユニット
の製造方法。
【請求項7】
前記ガラスパネルユニットにあっては、前記保護材は、前記第1基板の外縁及び前記第2基板の外縁よりも外側にはみ出した、
請求項1~6のいずれか1項に記載のガラスパネルユニット
の製造方法。
【請求項8】
前記ガラスパネルユニットにあっては、前記保護材は、前記第1基板の外縁及び前記第2基板の外縁よりも外側にはみ出していない、
請求項1~6のいずれか1項に記載のガラスパネルユニット
の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ガラスパネルユニットの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ガラスパネルが開示されている。このガラスパネルは、互いに接合された真空ガラスパネルと他の板ガラスとからなる。真空ガラスパネルは、所定の間隔をあけて対向した一対の板ガラスを有している。一対の板ガラスは、外周縁部が低融点ガラスにより気密的に接合されている。ガラスパネルの角部と接合部とを含むエッジ部には、エッジ部保護部材が塗布又は接着されている。エッジ部保護部材の材料は、樹脂材料又はゲルコート剤である。
【0003】
上述したガラスパネルにおけるエッジ部保護部材は、エッジ部保護部材に力が加わった場合等に、エッジ部保護部材がガラスパネルから剥がれる可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【0005】
本開示は上記事由に鑑みてなされており、保護材が剥がれ難いガラスパネルユニットの製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
本開示の一態様に係るガラスパネルユニットは、第1基板、第2基板、封止材及び保護材を備える。前記第1基板は、第1ガラスパネルを含む。前記第2基板は、第2ガラスパネルを含む。前記第1基板の厚み方向の両側の面のうちの一方の面は、第1対向面である。前記第2基板の厚み方向の両側の面のうちの一方の面は、第2対向面である。前記第1対向面と、前記第2対向面とが対向する。前記封止材は、前記第1対向面と前記第2対向面との間に位置してこの間を封止する。前記保護材は、前記第1対向面の外縁部である第1縁面と、前記第2対向面の外縁部である第2縁面との間に充填されて前記封止材を外側から覆う。前記第1縁面と前記第2縁面との間隔が、前記封止材から外側に離れるほど長い。
【0007】
本開示の一態様に係るガラスパネルユニットの製造方法は、前記ガラスパネルユニットの製造方法であって、前記第1縁面と前記第2縁面との間に前記保護材を注入する保護材注入工程を含む。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、一実施形態のガラスパネルユニットの平面図である。
【
図2】
図2は、同上のガラスパネルユニットの側面図である。
【
図3】
図3は、同上のガラスパネルユニットの正面図である。
【
図6】
図6は、同上のガラスパネルユニットが設けられた輸送機器の斜視図である。
【
図7】
図7は、変形例1のガラスパネルユニットの要部断面図である。
【
図8】
図8は、変形例2のガラスパネルユニットの要部断面図である。
【
図9】
図9は、変形例3のガラスパネルユニットの要部断面図である。
【
図10】
図10は、変形例4のガラスパネルユニットの要部断面図である。
【
図11】
図11は、変形例5のガラスパネルユニットの要部断面図である。
【
図12】
図12は、変形例6のガラスパネルユニットの要部断面図である。
【
図13】
図13は、変形例7のガラスパネルユニットの要部断面図である。
【
図14】
図14は、変形例8のガラスパネルユニットの要部断面図である。
【
図15】
図15は、変形例9のガラスパネルユニットの平面図である。
【
図16】
図16は、同上のガラスパネルユニットの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(1)実施形態
本開示は、対向する第1基板及び第2基板の間が封止材で封止されたガラスパネルユニット及びこのガラスパネルユニットの製造方法に関する。
【0010】
図1~
図5に、本実施形態のガラスパネルユニット1を示す。図中においては、ガラスパネルユニット1の各構成を、模式的に示している。図示された各構成の寸法形状は、実際の寸法形状とは相違する。
【0011】
ガラスパネルユニット1は、例えば、
図6に示す輸送機器9に設けられる。輸送機器9は自動車である。ガラスパネルユニット1は、例えば、輸送機器9の開閉可能なドアガラス(サイドガラス)として用いられる。
【0012】
なお、ドアガラスは、電動で開閉されるように構成されてもよいし、手動で開閉されるように構成されてもよい。また、ガラスパネルユニット1は、輸送機器9のサイドガラス以外の窓ガラスとして用いられてもよい。また、ガラスパネルユニット1は、人と物とのうちの少なくとも一方を輸送可能な輸送機器であれば、自動車以外の他の輸送機器に設けられてもよい。他の輸送機器9としては、鉄道車両、船舶又は航空機等が例示される。また、ガラスパネルユニット1は、輸送機器9に設けられるものに限られず、例えば、建物の窓ガラスとして用いられてもよいし、玄関ドア又は室内ドア等に用いられるパネルであってもよい。
【0013】
図1~
図3に示すように、ガラスパネルユニット1は、板状に形成されている。具体的にガラスパネルユニット1は、平板状である。なお、ガラスパネルユニット1は、湾曲した板状であってもよい。
【0014】
図4に示すように、ガラスパネルユニット1は、第1基板11及び第2基板12を備えている。第1基板11及び第2基板12の各々の厚み方向は、ガラスパネルユニット1の厚み方向と平行である。第1基板11と第2基板12とは、ガラスパネルユニット1の厚み方向に間隔をあけて位置しており、対向している。第1基板11と第2基板12とは平行である。なお、第1基板11と第2基板12とは、非平行であってもよい。
【0015】
第1基板11は、平板状に形成されている。第1基板11は、第1基板11の厚み方向に見て、略台形状に形成されている(
図1参照)。第1基板11は、第1ガラスパネル21を含んでいる。本実施形態の第1基板11は、第1ガラスパネル21のみから構成されている。第1ガラスパネル21は、透光性を有している。すなわち、第1基板11は、透光性を有している。第1ガラスパネル21の厚みは、例えば2mmである。なお、第1ガラスパネル21の厚みは、2mmに制限されない。
【0016】
第1ガラスパネル21は、例えば、強化ガラスである。なお、第1ガラスパネル21は、物理強化ガラス又は化学強化ガラスのいずれであってもよい。また、第1ガラスパネル21の種類は制限されず、例えば、第1ガラスパネル21は、高歪点ガラス、ソーダライムガラス、無アルカリガラス又は石英ガラス等であってもよい。
【0017】
第1基板11は、その外縁を構成する端面14を有している。端面14は、第1基板11の厚み方向と平行な面であり、第1基板11の周方向の全長にわたっている。第1基板11は、厚み方向の両側の面のうちの一方の面である第1面31と、第1面31とは反対側の面である第2面32とを有している。本実施形態では、第1ガラスパネル21の厚み方向の両側の面のうちの一方の面が第1面31であり、他方の面が第2面32である。
【0018】
第1面31及び第2面32の各々は、外縁部を除いた部分が第1基板11の厚み方向と直交した平面である。第1面31は、第1基板11における第2基板12とは反対側の面であり、ガラスパネルユニット1の外面を構成している。第2面32は、第1基板11における第2基板12側の面であり、第2基板12(後述する第3面33)に対向している。すなわち、第2面32は第1基板11において第2基板12に対向する第1対向面を構成している。
【0019】
図5に示すように、第1面31は、主面310及び縁面311を有している。本実施形態の第1面31は、主面310及び縁面311だけで構成されている。主面310は、第1面31の外縁部を除く部分であり、第1基板11の厚み方向に直交した平面である。縁面311は、第1基板11の厚み方向に見て枠状に形成されており、第1面31の外縁部(第1面31において最も外側に位置する部分)を構成している。縁面311の内縁は、主面310の外縁につながっている。
【0020】
縁面311は、外縁に近い部分ほど第1基板11の厚み方向において第2面32に近づくように傾斜した平面であり、第1基板11の周方向と直交する断面において直線状である。すなわち、第1基板11における第1面31の外縁に位置する角部は、面取り形状となっている。このため、第1基板11の第1面31の外縁部に力が加わっても、第1基板11は破損し難い。
【0021】
縁面311の外縁は、第1基板11の端面14における第1面31側の縁につながっている。縁面311は、例えば、第1基板11における第1面31を構成する面の外縁部を面取り加工することにより形成される。なお、縁面311は、第1ガラスパネル21の成形時に形成されてもよい。
【0022】
第2面(第1対向面)32は、主面320(第1主面)及び縁面321を有している。本実施形態の第2面32(第1対向面)は、主面320及び縁面321だけで構成されている。以下、縁面321を第1縁面321という。主面320は、第2面32の外縁部を除く部分であり、第1基板11の厚み方向に直交した平面である。
【0023】
第1縁面321は、第2面32の外縁部(第2面32において最も外側に位置する部分)を構成する面であり、第1基板11の厚み方向に見て枠状に形成されている。第1縁面321は、外縁に近い部分ほど第1基板11の厚み方向において第1面31(第1基板11の第1対向面とは反対側の面)に近づいている。すなわち、第1基板11における第2面32の外縁に位置する角部は、面取り形状となっている。このため、第1基板11の第2面32の外縁部に力が加わっても、第1基板11は破損し難い。第1縁面321は、例えば、第1基板11における第2面32を構成する面の外縁部を面取り加工することにより形成される。なお、第1縁面321は、第1ガラスパネル21の成形時に形成されてもよい。
【0024】
第1縁面321の内縁は、主面320の外縁につながっている。第1縁面321の外縁は、第1基板11の端面14における第2面32側の縁につながっている。第1縁面321の外縁は、第1基板11の厚み方向において、第1基板11の厚み方向の中心よりも、第1面31側(第1基板11における第1対向面とは反対側)に位置している。第1縁面321の内縁は、第1面31の縁面311の内縁よりも内側に位置している。すなわち、第1面31の縁面311の内縁は、第2面32の第1縁面321の内縁よりも外側に位置している。第1縁面321を第1基板11の厚み方向に見たときの第1縁面321の外縁から内縁までの寸法(最短距離)L1は、第1基板11の厚み方向における第1縁面321の寸法L2よりも大きい。
【0025】
本実施形態の第1縁面321は、第1縁面321において外側に位置する外側部323と、第1縁面321において内側に位置する内側部324とを有している。内側部324は、外側部323の内側に位置している。
【0026】
具体的に第1縁面321は、外側部323及び内側部324だけで構成されている。外側部323の外縁は、端面14につながっている。外側部323の内縁は、内側部324につながり、内側部324の内縁は、主面320につながっている。
【0027】
外側部323及び内側部324の各々は、外縁に近い部分ほど第1基板11の厚み方向において第1面31に近づくように傾斜した平面であり、第1基板11の周方向と直交する断面において断面直線状である。ただし、外側部323は、内側部324と比較して、第1基板11の厚み方向と直交した仮想平面に対する傾きが大きい。
【0028】
図4に示すように、第2基板12は、平板状に形成されている。第2基板12は、第2基板12の厚み方向に見て、第1基板11と形状及び大きさが同じである。すなわち、第2基板12は、第2基板12の厚み方向に見て、略台形状に形成されている(
図1参照)。第2基板12の厚み方向に見て、第1基板11の外縁(第1ガラスパネル21の外縁)と、第2基板12の外縁(後述する第2ガラスパネル22の外縁)とは重なっている。
【0029】
第2基板12は、第2ガラスパネル22と、低放射膜24とを含んでいる。本実施形態の第2基板12は、第2ガラスパネル22及び低放射膜24のみから構成されている。第2基板12は、透光性を有している。
【0030】
第2ガラスパネル22は、透光性を有している。第2ガラスパネル22の厚みは、例えば、2mmであり、第1ガラスパネル21の厚みと同じである。なお、第2ガラスパネル22の厚みは、2mmに制限されない。
【0031】
第2ガラスパネル22は、例えば、強化ガラスである。なお、第2ガラスパネル22は、物理強化ガラス又は化学強化ガラスのいずれであってもよい。また、第2ガラスパネル22の種類は制限されない。例えば、第2ガラスパネル22は、高歪点ガラス、ソーダライムガラス、無アルカリガラス、石英ガラス等であってもよい。また、第1ガラスパネル21と第2ガラスパネル22とは、同じ種類のガラスであってもよいし、異なる種類のガラスであってもよい。
【0032】
低放射膜(熱反射膜)24は、第2ガラスパネル22の厚み方向の両側の面のうちの一方の面220に積層されている。低放射膜24は、例えば、銀等の低放射性を有する金属を含有する膜である。低放射膜24は、第2ガラスパネル22の面220の外縁部を除いた部分に形成されている。低放射膜24は、放射による伝熱を抑制する。なお、低放射膜24は、厚みが薄く、光を透過させるため、ガラスパネルユニット1の透明性にほとんど影響を及ぼさない。
【0033】
第2基板12は、その外縁を構成する端面15を有している。端面15は、第2基板12の厚み方向と平行な面であり、第2基板12の周方向の全長にわたっている。第2基板12は、厚み方向の両側の面のうちの一方の面である第3面33と、第3面33とは反対側の面である第4面34とを有している。第3面33は、低放射膜24における第2ガラスパネル22とは反対側の面と、第2ガラスパネル22の面220において低放射膜24よりも外側に位置する部分とで構成されている。第4面34は、第2ガラスパネル22における低放射膜24とは反対側の面である。第3面33及び第4面34の各々は、外縁部を除いた部分が第2基板12の厚み方向と直交した平面である。
【0034】
第3面33は、第2基板12における第1基板11側の面であり、第1基板11の第2面32に対向している。すなわち、第3面33は第2基板12において第1基板11に対向する第2対向面を構成している。第4面34は、第2基板12における第1基板11とは反対側の面であり、ガラスパネルユニット1の外面を構成している。
【0035】
なお、低放射膜24は、第1基板11と第2基板12との両者に含まれてもよいし、第1基板11にのみ含まれてもよい。第1基板11が低放射膜を含む場合、低放射膜は、例えば、第1ガラスパネル21の厚み方向の両側の面のうちの一方の面(例えば、第2基板12に対向する面)に積層される。
【0036】
図5に示すように、第3面(第2対向面)33は、主面330
(第2主面)及び縁面332を有している。本実施形態の第3面33は、主面330及び縁面332だけで構成されている。以下、縁面332を第2縁面332という。主面330は、第3面33の外縁部を除く部分であり、第2基板12の厚み方向に直交した平面である。ただし、低放射膜24における第2ガラスパネル22とは反対側の面と第2ガラスパネル22の面220の外縁部との間には、わずかな段差があってもよい。
【0037】
第2縁面332は、第3面33の外縁部(第3面33において最も外側に位置する部分)を構成する面であり、第2基板12の厚み方向に見て枠状に形成されている。第2縁面332は、外縁に近い部分ほど第2基板12の厚み方向において第4面34に近づいている。すなわち、第2基板12における第2面32の外縁に位置する角部は、面取り形状となっている。このため、第2基板12の第2面32の外縁部に力が加わっても、第2基板12は破損し難い。第1縁面321と第2縁面332との間隔は、ガラスパネルユニット1の外縁に近い部分ほど(後述する封止材40から外側に離れるほど)長くなっている。
【0038】
第2縁面332は、例えば、第2基板12における第3面33を構成する面の外縁部を面取り加工することにより形成される。なお、第2縁面332は、第2ガラスパネル22の成形時に形成されてもよい。
【0039】
第2縁面332の内縁は、主面330の外縁につながっている。ガラスパネルユニット1の厚み方向に見て、第2縁面332の内縁と、第1縁面321の内縁とは重なっている。第2縁面332の外縁は、第2基板12の端面15における第3面33側の縁につながっている。
【0040】
第2縁面332の外縁は、第2基板12の厚み方向において、第2基板12の厚み方向の中心よりも、第4面34側(第2基板12における第2対向面とは反対側)に位置している。第1縁面321の外縁から第2縁面332の外縁までのガラスパネルユニット1の厚み方向における距離D1は、第1基板11の主面320から第2基板12の主面330までのガラスパネルユニット1の厚み方向における距離D2の2倍以上である。なお、距離D1は距離D2の2倍未満であってもよい。第2縁面332を第2基板12の厚み方向に見たときの第2縁面332の外縁から内縁までの寸法L3は、第2基板12の厚み方向における第2縁面332の寸法L4よりも大きい。
【0041】
本実施形態の第2縁面332は、第2縁面332における外側に位置する外側部333と、第2縁面332における内側に位置する内側部334とを有している。内側部334は、外側部333の内側に位置している。
【0042】
具体的に第2縁面332は、外側部333及び内側部334だけで構成されている。外側部333の外縁は、端面15につながっている。外側部333の内縁は、内側部334につながり、内側部334の内縁は、主面330につながっている。
【0043】
外側部333及び内側部334の各々は、外縁に近い部分ほど第2基板12の厚み方向において第4面34に近づくように傾斜した平面であり、第2基板12の周方向と直交する断面において直線状である。ただし、外側部333は、内側部334と比較して、第2基板12の厚み方向に直交した仮想平面に対する傾きが大きい。
【0044】
第4面34は、主面340及び縁面341を有している。本実施形態の第4面34は、主面340及び縁面341だけで構成されている。主面340は、第4面34の外縁部を除く部分であり、第2基板12の厚み方向に直交した平面である。
【0045】
縁面341は、第4面34の外縁部(第4面34において最も外側に位置する部分)を構成する面であり、第2基板12の厚み方向に見て枠状に形成されている。縁面341の内縁は、主面340の外縁につながっている。縁面341の内縁は、第3面33の第2縁面332の内縁よりも外側に位置している。すなわち、第2縁面332の内縁は、第4面34の縁面341の内縁よりも内側に位置している。
【0046】
縁面341は、外縁に近い部分ほど第2基板12の厚み方向において第3面33に近づくように傾斜した平面であり、第2基板12の周方向に直交する断面において直線状である。すなわち、第2基板12における第4面34の外縁に位置する角部は、面取り形状となっている。このため、第2基板12の第4面34の外縁部に力が加わっても、第2基板12は破損し難い。
【0047】
縁面341の外縁は、第2基板12の端面15における第4面34側の縁につながっている。縁面341は、例えば、第2基板12における第4面34を構成する面の外縁部を面取り加工することにより形成される。なお、縁面341は、第2ガラスパネル22の成形時に形成されてもよい。
【0048】
図4に示すように、ガラスパネルユニット1は、封止材40、保護材41及び複数(多数)のスペーサー51を更に備えている。封止材40、保護材41及び複数のスペーサー51は、第1基板11と第2基板12との間に位置している。
【0049】
封止材40は、ガラスパネルユニット1の厚み方向に見て、第1基板11の外縁及び第2基板12の外縁に沿った枠状に形成されている。第1基板11と第2基板12との間には、枠状の封止材40で囲まれた空間61が形成されている。封止材40は、第1基板11と第2基板12との間を封止している。すなわち、空間61は、封止材40によって密閉されている。空間61は、大気圧よりも低い圧力に減圧された密閉空間である。このため、第1基板11と第2基板12との間で熱が伝わり難くなり、ガラスパネルユニット1の断熱性が向上する。空間61は、例えば0.1Pa以下の真空度に至るまで減圧されている。なお、空間61の圧力は、0.1Paよりも高い圧力であってもよい。
【0050】
封止材40は、低融点ガラスのガラスフリットから形成されている。封止材40は、茶色又は灰色である。なお、封止材40の材料は、ガラスフリットに限られず、例えば、低融点金属や、ホットメルト接着材などであってもよい。また、封止材40の色は、茶色又は灰色に制限されない。
【0051】
図5に示すように、封止材40は、ガラスパネルユニット1の厚み方向に見て、第1基板11の外縁(端面14)及び第2基板12の外縁(端面15)よりも内側に位置している。封止材40は、第1基板11の第1縁面321及び第2基板12の第2縁面332よりも内側に位置した部分と、第2面32の主面320及び第3面33の主面330よりも外側に位置した部分とを有している。
【0052】
封止材40は、第1基板11と第2基板12との互いの対向面(すなわち、第2面32と第3面33)に対して、その全周に亘って気密に接合されている。これにより、第1基板11と第2基板12とは、封止材40を介して接続されている。
【0053】
封止材40の第1基板11側の端部は、第2面32における主面320の外縁部と第1縁面321の内側部324とに接合されている。封止材40の第2基板12側の端部は、第3面33における主面330の外縁部(詳しくは、第2ガラスパネル22の面220において低放射膜24よりも外側に位置する部分)と第2縁面332の内側部334とに接合されている。
【0054】
封止材40の外側には、保護材41が位置している。保護材41は、ガラスパネルユニット1の外部に露出している。保護材41は、封止材40よりも強度が高い材料から形成されることが好ましい。具体的に保護材41は、樹脂から形成されている。樹脂は、例えば、シリコン樹脂、ABS(Acrylonitrile butadiene styrene)樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂又はエポキシ樹脂等である。なお、保護材41は、これら樹脂に制限されない。また、保護材41は、金属、ガラス又はゴム等の樹脂以外の材料から形成されてもよい。保護材41の材料となる金属は、例えば、スズ、ガリウム又はビスマス等の低融点金属、あるいはこれらの混合体である。また、保護材41は、封止材40と同強度の材料又は封止材40よりも低強度の材料から形成されてもよい。
【0055】
保護材41は、第1縁面321の外側部323と、第2縁面332の外側部333との間に充填されている。保護材41は、ガラスパネルユニット1の厚み方向に見て封止材40を囲んだ枠状に形成されており、封止材40の外面(空間61とは反対側の面)に沿っている。
【0056】
保護材41は、封止材40を外側から覆っている。これにより、保護材41は、封止材40を保護している。保護材41は、封止材40との間に隙間が形成されないように、封止材40の外面に接合されている。保護材41の外側端部は、第1基板11の外縁(端面14)及び第2基板12の外縁(端面15)よりも外側にはみ出している。
【0057】
保護材41の第1基板11側の端部は、第1縁面321の外側部323に接合されている。保護材41の第2基板12側の端部は、第2縁面332の外側部333に接合されている。
【0058】
ここで、保護材41は、第1基板11の第1縁面321と、第2基板12の第2縁面332との間に入り込んでいる。このため、第1基板11及び第2基板12から剥がれ難い。また、第1縁面321及び第2縁面332の各々は、ガラスパネルユニット1の厚み方向と直交する方向に対して傾斜している。このため、第1縁面321及び第2縁面332の各々は、ガラスパネルユニット1の厚み方向と直交する場合と比較して、保護材41との接触面積が大きい。したがって、保護材41の第1基板11及び第2基板12に対する接合強度を高くすることができる。
【0059】
特に本実施形態の保護材41は、第1基板11側の端部が第1縁面321の外側部323の全体と第1基板11の端面14とに接合され、第2基板12側の端部が第2縁面332の外側部333の全体と第2基板12の端面15とに接合されている。このため、保護材41の第1基板11及び第2基板12に対する接合強度を一層高くすることができ、保護材41が第1基板11及び第2基板12から剥がれにくい。なお、保護材41の第1基板11側の端部は、外側部323に対して、外側部323の一部だけに接合されてもよい。また、保護材41の第1基板11側の端部は、端面14の全体に接合されてもよいし、端面14の一部にのみ接合されてもよい。同様に、保護材41の第2基板12側の端部は、外側部333に対して、外側部323の一部だけに接合されてもよい。また、保護材41の第2基板12側の端部は、端面15の全体に接合されてもよいし、端面の一部にのみ接合されてもよい。
【0060】
保護材41は、不透明である。このため、保護材41に汚れがついても目立ち難い。なお、保護材41は透明であってもよい。保護材41の色は、封止材40の色と同じ色である。すなわち、保護材41は、茶色又は灰色である。このように保護材41と封止材40とを同じ色にすることで、保護材41及び封止材40の一方が目立つことが抑制され、ガラスパネルユニット1の外観を向上できる。なお、本開示における同じ色とは、一般的な使用において、人が識別できない程度に近い色を意味する。
【0061】
なお、保護材41の色と封止材40の色とは、色相差が色相環の角度において30度以下となる同系色であってもよいし、色相環の角度において60度以下となる同系色であってもよい。また、保護材41の色と封止材40の色とは、色相環の角度において60度を超える色であってもよい。
【0062】
図4に示すように、第1基板11には、第1基板11の厚み方向に貫通した排気孔16が形成されている。排気孔16は、ガラスパネルユニット1を製造する過程(後述の減圧工程)で、空間61を減圧する作業を行うために用いられる孔である。
【0063】
ガラスパネルユニット1は、封止部材17を更に備えている。封止部材17は、排気孔16を封止している。なお、排気孔16は第2基板12に形成されてもよい。また、排気孔16は、第1ガラスパネル21又は第2ガラスパネル22の一部を溶融させることで、封止されてもよい。この場合、封止部材17を省略できる。
【0064】
第1基板11と第2基板12との間において封止材40よりも内側の位置には、複数のスペーサー51が位置している。複数のスペーサー51は、ガラスパネルユニット1の厚み方向に見て、互いに間隔をあけて位置している。複数のスペーサー51の各々は、第1基板11の第2面32と、第2基板12の第3面33とに当たっている。これにより、第1基板11と第2基板12との間隔は、一定の寸法以上に保たれる。複数のスペーサー51の各々は、例えば、全部または一部が金属系の材料で形成されている。なお、各スペーサー51は、金属以外の材料から形成されてもよい。また、複数のスペーサー51は、省略可能である。
【0065】
次に、本実施形態のガラスパネルユニット1の製造方法(以下、単に「本実施形態の製造方法」という。)について説明する。本実施形態の製造方法は、準備工程、スペーサー配置工程、接合工程、減圧工程、密閉工程及び保護材注入工程を含んでいる。
【0066】
準備工程は、第1ガラスパネル21と第2ガラスパネル22とを準備する工程である。第1ガラスパネル21は、例えば、母材から所定形状で切り出したガラスパネルに排気孔16を加工することで、形成される。第2ガラスパネル22は、例えば、母材から所定形状で切り出すことで、形成される。準備工程では、更に、第2ガラスパネル22の面220に、低放射膜24が積層される。スペーサー配置工程では、第1基板11の第2面32に、複数のスペーサー51が互いに距離をあけて配置される。
【0067】
接合工程は、例えば、スペーサー配置工程の後に実行される。接合工程は、第1基板11と第2基板12との間に枠状の封止材40を配置し、封止材40を介して第1基板11と第2基板12とを接合する工程である。具体的に接合工程では、封止材40の材料となる低融点ガラスのガラスフリットが、第1基板11の第2面32に枠状に配置され、ガラスフリットと複数のスペーサー51とが第1基板11と第2基板12の間に挟み込まれる。
【0068】
接合工程では、このようにガラスフリットと複数のスペーサー51とが第1基板11と第2基板12の間に挟み込まれた状態で、第1基板11、第2基板12及びガラスフリットが炉で加熱される。このように第1基板11、第2基板12及びガラスフリットが炉内で加熱された後に冷却されることにより、第1基板11と第2基板12との間に挟み込まれたガラスフリットは一旦溶融した後に固化し、これにより、ガラスフリットからなる枠状の封止材40が形成される。
【0069】
減圧工程は、例えば、接合工程の後に実行される。減圧工程は、排気孔16を通じて第1基板11、第2基板12及び封止材40で囲まれた空間61の空気を排出し、空間61を所定の真空度まで減圧する工程である。
【0070】
密閉工程は、例えば、減圧工程の後、又は減圧工程中に実行される。密閉工程は、減圧工程において減圧した空間61を減圧状態のまま密閉する工程である。密閉工程では、空間61の減圧状態を維持しながら、排気孔16を封止部材17で封止する。
【0071】
封止部材17は、例えば、ガラスフリットから形成される。封止部材17は、例えば、外部からの赤外線照射によって局所加熱され、その後冷却されることで、一旦溶融した後に固化する。これにより、排気孔16が封止部材17によって封止され、空間61が減圧状態で密閉される。この方法は空間61を密閉する方法の一例に過ぎず、他の方法で空間61を密閉することも可能である。
【0072】
保護材注入工程は、例えば、接合工程の後に実行される。保護材注入工程は、
図5に示す第1基板11の第1縁面321と、第2基板12の第2縁面332との間に保護材41となる材料を注入して固化させる工程である。保護材注入工程では、例えば、第1基板11と第2基板12との間に枠状の封止材40が配置された状態において、保護材41となる流動性を有する樹脂を第1縁面321と第2縁面332との間に外側から注入する。第1縁面321と第2縁面332との間に注入された樹脂を固化させることにより、第1縁面321と第2縁面332との間に封止材40を覆う枠状の保護材41が形成される。
【0073】
なお、保護材注入工程は、密閉工程の後又は密閉工程と同時に行われるが、密閉工程よりも前に行われてもよい。また、上述した封止材40を第1縁面321と第2縁面332との間に充填する方法は一例に過ぎず、他の方法で封止材40を第1縁面321と第2縁面332との間に充填しても構わない。
【0074】
上述したように、第1ガラスパネル21の第1縁面321と第2ガラスパネル22の第2縁面332との間隔は、外側ほど長くなっている。このため、保護材注入工程では、保護材41の材料である樹脂を第1縁面321と第2縁面332との間に外側から注入しやすい。
【0075】
また、本実施形態の保護材41は、封止材40との間に隙間が形成されないように、封止材40の外面に接合されている。このため、ガラスパネルユニット1の外観を向上できる。
【0076】
また、封止材40の外側端部は、第1基板11の主面320及び第2基板12の主面330よりも外側にはみ出している。このため、保護材注入工程では、保護材41の材料である樹脂を、第1基板11の主面320と第2基板12の主面330との間の狭い隙間に注入する必要がなく、この点でも、保護材41の材料である樹脂は、第1縁面321と第2縁面332との間に注入しやすい。
【0077】
また、第1縁面321の外縁から第2縁面332の外縁までの距離D1は、第1基板11の主面320から第2基板12の主面330までの距離D2の2倍以上である。このため、第1縁面321と第2縁面332との間には、保護材41の材料である樹脂を一層容易に注入することができる。
【0078】
(2)変形例
次に、ガラスパネルユニット1の変形例について説明する。なお、以下の各変形例の説明では、上記実施形態と共通する要素については同一の符号を付し、上記実施形態と共通する事項についての説明を省略する。また、各変形例の特徴的な構成は、適宜組み合わせて適用されてもよい。
【0079】
(2-1)変形例1
図7は、変形例1のガラスパネルユニット1の
図5に対応する断面図である。本変形例のガラスパネルユニット1では、封止材40の全体が、第1基板11の第1縁面321及び第2基板12の第2縁面332よりも内側に位置しており、封止材40は、第2面32においては主面320にのみ接合され、第3面33においては主面330にのみ接合されている。また、保護材41は、第1基板11の主面320と第2基板12の主面330との間にも充填されている。
【0080】
本変形例では、保護材41が第1基板11の主面320と第2基板12の主面330との間にまで入り込んでいる。このため、保護材41は、第1基板11及び第2基板12から剥がれ難い。また、保護材41の内側端部が、第1基板11の主面320と第2基板12の主面330とに接合されるため、保護材41の第1基板11及び第2基板12に対する接合強度を一層高くすることができる。
【0081】
(2-2)変形例2
図8は、変形例2のガラスパネルユニット1の
図5に対応する断面図である。本変形例のガラスパネルユニット1では、変形例1と同様、封止材40が第1基板11の第1縁面321及び第2基板12の第2縁面332よりも内側に位置している。ただし、封止材40と保護材41とは接触しておらず、封止材40と保護材41との間には、隙間18が形成されている。このため、保護材41に外部から衝撃等が与えられたときに、保護材41に加わった力が封止材40に伝わり難い。したがって、封止材40の変形や破壊を抑制できる。
【0082】
(2-3)変形例3
図9は、変形例3のガラスパネルユニット1の
図5に対応する断面図である。本変形例のガラスパネルユニット1では、第1縁面321を第1基板11の厚み方向に見たときの第1縁面321の外縁から内縁までの寸法L1は、第1基板11の厚み方向における第1縁面321の寸法L2よりも小さい。また、第2縁面332を第2基板12の厚み方向に見たときの第2縁面332の外縁から内縁までの寸法(最短距離)L3は、第2基板12の厚み方向における第2縁面332の寸法L4よりも小さい。また、本変形例の封止材40も、変形例1と同様に、第1基板11の第1縁面321及び第2基板12の第2縁面332よりも内側に位置している。なお、本変形例及び後述する変形例4~8の保護材41は、変形例1と同様に、封止材40に接触してもよいし、変形例2と同様に、封止材40に接触しなくてもよい。
【0083】
本変形例では、寸法L1が寸法L2よりも小さく、寸法L3が寸法L4よりも小さい。このため、保護材注入工程では、第1縁面321と第2縁面332との間に、保護材41の材料である樹脂を一層容易に注入できる。
【0084】
(2-4)変形例4
図10は、変形例4のガラスパネルユニット1の
図5に対応する断面図である。本変形例のガラスパネルユニット1では、第1基板11(第1ガラスパネル21)の厚みと第2基板12(第2ガラスパネル22)の厚みが異なっている。第1基板11(第1ガラスパネル21)の厚みは、第2基板12(第2ガラスパネル22)の厚みよりも小さい。
【0085】
第1縁面321の外縁は、第1基板11の厚み方向において、第1基板11の厚み方向の中心よりも、第2面32側に位置している。第1縁面321の内縁は、第2縁面332の内縁よりも外側に位置している。第1縁面321は、平面である。なお、本変形例の封止材40も、変形例1と同様に、第1基板11の第1縁面321及び第2基板12の第2縁面332よりも内側に位置している。
【0086】
(2-5)変形例5
図11は、変形例5のガラスパネルユニット1の
図5に対応する断面図である。本変形例のガラスパネルユニット1では、第1基板11の縁面311及び第1縁面321、並びに第2基板12の第2縁面332及び縁面341の各々が、周方向と直交する断面において弧状に形成されている。
【0087】
具体的に第1基板11の縁面311は、外縁に近い部分ほど第1基板11の厚み方向において第2面32に近づくように湾曲している。第1基板11の第1縁面321は、外縁に近い部分ほど第1基板11の厚み方向において第1面31に近づくように湾曲している。第1縁面321の外縁は、縁面311の外縁に直接つながっており、第1縁面321と縁面311とは連続している。第1縁面321の曲率は、縁面311の曲率よりも小さい。
【0088】
第2基板12の第2縁面332は、外縁に近い部分ほど第2基板12の厚み方向において第4面34に近づくように湾曲している。第2基板12の縁面341は、外縁に近い部分ほど第2基板12の厚み方向において第3面33に近づくように湾曲している。第2縁面332の外縁は、縁面341の外縁に直接つながっており、第2縁面332と縁面341とは連続している。第2縁面332の曲率は、縁面341の曲率よりも小さい。また、本変形例の封止材40も、変形例1と同様に、第1基板11の第1縁面321及び第2基板12の第2縁面332よりも内側に位置している。
【0089】
(2-6)変形例6
図12は、変形例6のガラスパネルユニット1の
図5に対応する断面図である。本変形例では、保護材41が第1基板11の外縁及び第2基板12の外縁よりも外側にはみ出していない。なお、本変形例のガラスパネルユニット1では、変形例5と同様に、第1基板11の縁面311及び第1縁面321、並びに第2基板12の第2縁面332及び縁面341の各々が断面弧状に形成されている。また、本変形例の封止材40も、変形例5と同様に、第1基板11の第1縁面321及び第2基板12の第2縁面332よりも内側に位置している。
【0090】
本変形例の保護材41の外面(封止材40とは反対側の面)は、ガラスパネルユニット1の厚み方向と平行な平面になっており、この外面が保護材41の外縁を構成している。保護材41の外縁は、ガラスパネルユニット1の厚み方向に見て、第1基板11の外縁(縁面311の外縁かつ第1縁面321の外縁)及び第2基板12の外縁(第2縁面332の外縁かつ縁面341の外縁)と重なっている。
【0091】
本変形例の保護材41は、第1基板11の外縁及び第2基板12の外縁よりも外側にはみ出していない。このため、保護材41がガラスパネルユニット1以外の物に接触して第1基板11及び第2基板12から剥がれることが抑制される。
【0092】
なお、保護材41は、全体が第1基板11の外縁及び第2基板12の外縁よりも内側に位置してもよい。この場合、保護材41は、ガラスパネルユニット1以外の物に一層接触し難くなる。
【0093】
(2-7)変形例7
図13は、変形例7のガラスパネルユニット1の
図5に対応する断面図である。本変形例のガラスパネルユニット1では、第1基板11の第1縁面321及び第2基板12の第2縁面332の形状が、上記実施形態と異なる。
【0094】
第1縁面321は、外縁に近い部分ほど第1基板11の厚み方向において第1面31に近づくように湾曲した曲面であり、第1基板11の周方向と直交する断面において弧状である。第2縁面332は、外縁に近い部分ほど第2基板12の厚み方向において第4面34に近づくように湾曲した曲面であり、第2基板12の周方向と直交する断面において弧状である。
【0095】
なお、本変形例の封止材40も、変形例1と同様に、第1基板11の第1縁面321及び第2基板12の第2縁面332よりも内側に位置している。
【0096】
(2-8)変形例8
図14は、変形例8のガラスパネルユニット1の
図5に対応する断面図である。本変形例のガラスパネルユニット1では、第1基板11の第1面31及び第2基板12の第4面34の各々の形状、並びに第1基板11の第1縁面321及び第2基板12の第2縁面332の各々の形状が、上記実施形態と異なる。
【0097】
第1基板11の第1面31は、全体が第1基板11の厚み方向に直交した平面になっており、傾斜した縁面311(
図5参照)を有していない。第2基板12の第4面34は、全体が第2基板12の厚み方向に直交した平面になっており、傾斜した縁面341(
図5参照)を有していない。
【0098】
第1基板11の第1縁面321は、外縁に近い部分ほど第1基板11の厚み方向において第1面31に近づくように傾斜した平面である。第2基板12の第2縁面332は、外縁に近い部分ほど第2基板12の厚み方向において第4面34に近づくように傾斜した平面である。
【0099】
なお、本変形例の封止材40も、変形例1と同様に、第1基板11の第1縁面321及び第2基板12の第2縁面332よりも内側に位置している。
【0100】
(2-9)変形例9
図15~
図17に変形例9のガラスパネルユニット1を示す。本変形例のガラスパネルユニット1は、第1基板11と第2基板12に加えて、第3基板13を備えている。
【0101】
第3基板13は、第2基板12の第1基板11とは反対側に位置している。すなわち、第1基板11、第2基板12及び第3基板13は、この順序で、ガラスパネルユニット1の厚み方向において並んでいる。第2基板12と第3基板13とは、ガラスパネルユニット1の厚み方向に間隔をあけて位置しており、対向している。
【0102】
第3基板13は、平板状に形成されている。第3基板13は、第2基板12と平行である。第3基板13は、第3基板13の厚み方向に見て、第2基板12と形状及び大きさが同じである。すなわち、第3基板13は、第3基板13の厚み方向に見て、略台形状に形成されている。第3基板13の厚み方向に見て、第2基板12の外縁(第2ガラスパネル22の外縁)と、第3基板13の外縁(後述する第3ガラスパネル23の外縁)とは重なっている。
【0103】
第3基板13は、第3ガラスパネル23を含んでいる。本変形例の第3基板13は、第3ガラスパネル23のみから構成されている。第3ガラスパネル23は、透光性を有している。すなわち、第3基板13は、透光性を有している。なお、第3ガラスパネル23には、適宜コーティングが施されてもよい。
【0104】
第3ガラスパネル23は、例えば、強化ガラスである。なお、第3ガラスパネル23は、物理強化ガラス又は化学強化ガラスのいずれであってもよい。また、第3ガラスパネル23の種類は制限されない。例えば、第3ガラスパネル23は、高歪点ガラス、ソーダライムガラス、無アルカリガラス、石英ガラス等であってもよい。また、第2ガラスパネル22と第3ガラスパネル23とは、同じ種類のガラスであっってもよいし、異なる種類のガラスであってもよい。
【0105】
第3基板13は、第3基板13の厚み方向の両側の面のうちの一方の面である第5面35と、第5面35とは反対側の面である第6面36とを有している。本変形例では、第3ガラスパネル23の厚み方向の両側の面のうちの一方の面が第5面35であり、他方の面が第6面36である。第5面35は、第3基板13における第2基板12側の面であり、第2基板12の第4面34に対向している。
【0106】
ガラスパネルユニット1は、第2封止材42、第2スペーサー52及び第2保護材72を更に備えている。第2封止材42、第2スペーサー52及び第2保護材72は、第2基板12と第3基板13との間に位置している。
【0107】
第2封止材42は、第2基板12の外縁部と、第3基板13の外縁部との間に位置している。第2封止材42は、ガラスパネルユニット1の厚み方向に見て、第2基板12の外縁及び第3基板13の外縁に沿った枠状に形成されている。ただし、第2封止材42は、ガラスパネルユニット1の厚み方向に見て、第2基板12の外縁(端面15)及び第3基板13の外縁(端面)よりも内側に位置している。
【0108】
第2封止材42は、第2基板12と第3基板13との間を封止している。第2封止材42は、例えば、高気密性の樹脂から形成されている。第2封止材42は、第2基板12と第3基板13との互いの対向面(すなわち、第4面34と第5面35)に対して、その全周に亘って気密に接合されている。これにより、第2基板12と第3基板13とは、第2封止材42を介して接続されている。
【0109】
第2基板12と第3基板13との間には、枠状の第2封止材42で囲まれた空間62が形成されている。以下、この空間62を「第2空間62」という。第2空間62は、第2封止材42によって密閉されている。第2空間62には、乾燥ガス(例えば、アルゴン等の乾燥した希ガス、又は乾燥空気)が充填されている。
【0110】
第2封止材42の外側には、第2保護材72が位置している。第2保護材72は、ガラスパネルユニット1の外部に露出している。第2保護材72は、第2封止材42よりも強度が高い材料から形成されることが好ましい。第2保護材72は、例えば、樹脂から形成される。樹脂は、例えば、シリコン樹脂、ABS樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂又はエポキシ樹脂等である。なお、第2保護材72は、これら樹脂に制限されない。また、第2保護材72は、金属、ガラス又はゴム等の樹脂以外の材料から形成されてもよい。また、第2保護材72は、第2封止材42と同強度の材料又は第2封止材42よりも低強度の材料から形成されてもよい。
【0111】
第2保護材72は、ガラスパネルユニット1の厚み方向に見て第2封止材42を囲んだ枠状に形成されており、第2封止材42の外面(第2空間62とは反対側の面)に沿っている。
【0112】
本変形例における第2封止材42及び第2保護材72は、上記実施形態の封止材40及び保護材41が第1基板11及び第2基板12に対して接合される方法と同様の方法で、第2基板12及び第3基板13に対して接合される。このため、第2保護材72は、第2基板12及び第3基板13から剥がれ難い。なお、第2封止材42及び第2保護材72は、上記変形例1~8の封止材40及び保護材41が、第1基板11及び第2基板12に対して接合される方法と同様の方法で、第2基板12及び第3基板13に対して接合されてもよい。
【0113】
第2封止材42の内側には、第2スペーサー52が位置している。第2スペーサー52は、ガラスパネルユニット1の厚み方向に見て、第2封止材42の内面(第2空間62側の面)に沿った枠状に形成されている。
【0114】
第2スペーサー52は、中空であり、第2スペーサー52の内部には、空間53が形成されている。空間53には、乾燥剤54が充填されている。乾燥剤54は、例えば、シリカゲルである。第2スペーサー52には、空間53を第2スペーサー52の外部である第2空間62に通じさせる通気孔55が形成されている。
【0115】
本変形例のガラスパネルユニット1の製造方法における準備工程では、第1ガラスパネル21と第2ガラスパネル22に加えて、第3ガラスパネル23を準備する。第3ガラスパネル23は、例えば、母材から所定形状で切り出すことで形成される。
【0116】
また、本変形例のガラスパネルユニット1の製造方法は、第2接合工程と、第2保護材注入工程とを更に含む。第2接合工程は、第2基板12と第3基板13とを、両者の間に第2スペーサー52を挟み込んだ状態で、第2封止材42を介して気密に接合する工程である。第2保護材注入工程は、第2基板12と第3基板13との間に枠状の第2封止材42が配置された状態において、第2保護材72となる流動性を有する樹脂を外側から注入する工程である。
【0117】
なお、本変形例のガラスパネルユニット1において、上記実施形態のガラスパネルユニット1で構成される部分は、変形例1~8のガラスパネルユニット1で構成されてもよい。また、本変形例では、第2基板12と第3基板13との間に第2空間62を形成しているが、第2空間62を形成せず、フィルムを介して第2基板12と第3基板13とを接合させてもよい。フィルムは、例えばEVA(Ethylene-Vinyl Acetate)樹脂又はPVB(polyvinyl butyral)樹脂で成形されたフィルムである。また、第3基板13に加えて、第4ガラスパネルを含んだ第4基板を用意し、第1のフィルムを介して第3基板13を第2基板12に接合し、第2のフィルムを介して第4基板を第1基板11に接合してもよい。このように、第1基板11と第2基板12の一方又は両方に対して、その外側からフィルムを介して基板が接合されることで、破損時において破片の飛散が抑えられるという利点があり、また、遮音性が高まるという利点がある。
【0118】
(3)態様
以上説明した実施形態及び各変形例から明らかなように、第1の態様のガラスパネルユニット(1)は、以下に示す構成を有する。ガラスパネルユニット(1)は、第1基板(11)、第2基板(12)、封止材(40)及び保護材(41)を備える。第1基板(11)は、第1ガラスパネル(21)を含む。第2基板(12)は、第2ガラスパネル(22)を含む。第1基板(11)の厚み方向の両側の面のうちの一方の面は、第1対向面(第2面32)である。第2基板(12)の厚み方向の両側の面のうちの一方の面は、第2対向面(第3面33)である。第1対向面と第2対向面とが対向する。封止材(40)は、第1対向面と第2対向面との間に位置してこの間を封止する。保護材(41)は、第1対向面の外縁部である第1縁面(321)と、第2対向面の外縁部である第2縁面(332)との間に充填されて封止材(40)を外側から覆う。第1縁面(321)と第2縁面(332)との間隔が、封止材(40)から外側に離れるほど長い。
【0119】
この態様によれば、保護材(41)は、第1基板(11)の第1縁面(321)と、第2基板(12)の第2縁面(332)との間に入り込んでいるため、第1基板(11)及び第2基板(12)から剥がれ難い。また、第1縁面(321)と第2縁面(332)との間隔が、封止材(40)から外側に離れるほど長くなることで、保護材(41)の第1基板(11)及び第2基板(12)に対する接触面積を大きくすることができる。このため、保護材(41)の第1基板(11)及び第2基板(12)に対する接合強度を高めることができる。
【0120】
第2の態様のガラスパネルユニット(1)は、第1の態様との組み合わせにより実現され得る。第2の態様のガラスパネルユニット(1)は、以下に示す構成を有する。第1縁面(321)は、外縁に近い部分ほど第1基板(11)の第1対向面とは反対側の面に近づく。
【0121】
この態様によれば、保護材(41)の第1縁面(321)に対する接触面積を大きくして、保護材(41)の第1基板(11)に対する接合強度を高くすることができる。
【0122】
第3の態様のガラスパネルユニット(1)は、第2の態様との組み合わせにより実現され得る。第3の態様のガラスパネルユニット(1)は、以下に示す構成を有する。第1縁面(321)を第1基板(11)の厚み方向に見たときの第1縁面(321)の外縁から内縁までの寸法(L1)は、第1基板(11)の厚み方向における第1縁面(321)の寸法(L2)よりも大きい。
【0123】
この態様によれば、保護材(41)を第1基板(11)と第2基板(12)との間において、より内側の領域に注入しやすくなり、保護材(41)は、第1基板(11)及び第2基板(12)から一層剥がれ難くなる。
【0124】
第4の態様のガラスパネルユニット(1)は、第2の態様との組み合わせにより実現され得る。第4の態様のガラスパネルユニット(1)は、以下に示す構成を有する。第1縁面(321)を第1基板(11)の厚み方向に見たときの第1縁面(321)の外縁から内縁までの寸法(L1)は、第1基板(11)の厚み方向における第1縁面(321)の寸法(L2)よりも小さい。
【0125】
この態様によれば、保護材(41)を第1基板(11)と第2基板(12)との間に注入しやすくなる。
【0126】
第5の態様のガラスパネルユニット(1)は、第2~第4のいずれか一つの態様との組み合わせにより実現され得る。第5の態様のガラスパネルユニット(1)は、以下に示す構成を有する。第2縁面(332)は、外縁に近い部分ほど第2基板(12)の第2対向面とは反対側の面に近づく。
【0127】
この態様によれば、保護材(41)の第2縁面(332)に対する接触面積を大きくして、保護材(41)の第2基板(12)に対する接合強度を高めることができる。
【0128】
第6の態様のガラスパネルユニット(1)は、第2~第5のいずれか一つの態様との組み合わせにより実現され得る。第6の態様のガラスパネルユニット(1)は、以下に示す構成を有する。第1縁面(321)における外縁は、第1基板(11)の厚み方向の中心よりも、第1基板(11)の第1対向面とは反対側に位置している。
【0129】
この態様によれば、保護材(41)を第1基板(11)と第2基板(12)との間に注入しやすくなる。
【0130】
第7の態様のガラスパネルユニット(1)は、第1~第6のいずれか一つの態様との組み合わせにより実現され得る。第7の態様のガラスパネルユニット(1)は、以下に示す構成を有する。保護材(41)は、第1基板(11)の外縁及び第2基板(12)の外縁よりも外側にはみ出している。
【0131】
この態様によれば、保護材(41)における第1基板(11)及び第2基板(12)よりも外側にはみ出した部分により、第1基板(11)及び第2基板(12)を保護することができる。
【0132】
第8の態様のガラスパネルユニット(1)は、第1~第6のいずれか一つの態様との組み合わせにより実現され得る。第8の態様のガラスパネルユニット(1)は、以下に示す構成を有する。保護材(41)は、第1基板(11)の外縁及び第2基板(12)の外縁よりも外側にはみ出していない。
【0133】
この態様によれば、保護材(41)がガラスパネルユニット(1)以外の物に接触して第1基板(11)及び第2基板(12)から剥がれることを抑制できる。
【0134】
第9の態様のガラスパネルユニット(1)の製造方法は、以下に示す構成を有する。ガラスパネルユニット(1)の製造方法は、第1~第8のいずれか一つの態様のガラスパネルユニット(1)を製造する方法であって、第1縁面(321)と第2縁面(332)との間に保護材(41)を注入する保護材注入工程を含む。
【0135】
この態様によれば、第1縁面(321)と第2縁面(332)との間に保護材(41)を容易に注入することができる。
【符号の説明】
【0136】
L1 寸法
L2 寸法
1 ガラスパネルユニット
11 第1基板
12 第2基板
21 第1ガラスパネル
22 第2ガラスパネル
32 第2面(第1対向面)
321 第1縁面
33 第3面(第2対向面)
332 第2縁面
40 封止材
41 保護材