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特許7199030撮像システム、撮像制御方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-22
(45)【発行日】2023-01-05
(54)【発明の名称】撮像システム、撮像制御方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 7/18 20060101AFI20221223BHJP
   H04M 9/00 20060101ALI20221223BHJP
【FI】
H04N7/18 H
H04M9/00 D
H04N7/18 U
H04M9/00 H
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2018035936
(22)【出願日】2018-02-28
(65)【公開番号】P2019153852
(43)【公開日】2019-09-12
【審査請求日】2020-09-14
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】野上 貴洋
【審査官】佐野 潤一
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-078598(JP,A)
【文献】登録実用新案第3210572(JP,U)
【文献】特開2004-179971(JP,A)
【文献】登録実用新案第3110325(JP,U)
【文献】特開2002-142961(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 7/18
H04M 9/00
A47G 29/00
G08B 13/00-31/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
収納装置に操作がされることに応じて通信装置から出力される信号の入力を受け付ける入力部と、
相互に通信可能な複数のインターホン装置を備えるインターホンシステムに含まれる撮像部と、を備え、
前記入力部へ入力された前記信号に基づいて、前記撮像部は、撮像する動作を開始し、前記収納装置に関連する画像を生成する動作を開始し、
前記収納装置に対する操作に対応した前記信号と、前記撮像部の撮像の開始との関係を変更可能に構成されている、
撮像システム。
【請求項2】
前記収納装置に関連する前記画像とは、前記収納装置の周辺の画像である、
請求項1記載の撮像システム。
【請求項3】
前記撮像部は、
前記複数のインターホン装置のうち、住戸の玄関前、集合住宅の共同ロビー、及び前記集合住宅の管理室に設置されたインターホン装置が有する1又は複数のカメラ、並びに、前記複数のインターホン装置とは別体に、前記集合住宅の共用部に設置される1又は複数のカメラのうち、少なくとも1つを含む、
請求項1又は2に記載の撮像システム。
【請求項4】
前記撮像部が生成した前記画像を記録する記録部を更に備える、
請求項1~3のいずれか一項に記載の撮像システム。
【請求項5】
前記撮像部が生成した前記画像を、前記画像を表示するための表示装置へ出力する出力部を更に備える、
請求項1~4のいずれか一項に記載の撮像システム。
【請求項6】
前記撮像部は、撮像する動作を開始した後、所定の時間が経過すると、撮像する動作を停止する、
請求項1~5のいずれか一項に記載の撮像システム。
【請求項7】
前記撮像部は、前記収納装置に物品を収納することに関連する操作が前記収納装置にされた場合に、撮像する動作を開始する、
請求項1~6のいずれか一項に記載の撮像システム。
【請求項8】
前記通信装置を更に備える、
請求項1~7のいずれか一項に記載の撮像システム。
【請求項9】
前記収納装置を更に備える、
請求項1~8のいずれか一項に記載の撮像システム。
【請求項10】
収納装置に操作がされることに応じて通信装置から出力される信号の入力を受け付ける入力ステップと、
前記入力ステップにおいて入力された前記信号に基づいて、物体を撮像する撮像部に撮像する動作を開始させ、前記収納装置に関連する画像を前記撮像部に生成させる撮像ステップと、を備え、
前記撮像部は、相互に通信可能な複数のインターホン装置を備えるインターホンシステムに含まれ、
前記収納装置に対する操作に対応した前記信号と、前記撮像部の撮像の開始との関係を変更可能に構成されている、
撮像制御方法。
【請求項11】
請求項10記載の撮像制御方法を、コンピュータシステムに実行させるための、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は撮像システム、撮像制御方法及びプログラムに関し、より詳細には、収納装置に操作がされることに応じた動作を行う撮像システム、撮像制御方法及びこの撮像制御方法を実行するためのプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
収納装置(宅配ボックス)に操作がされることに応じた動作を行うシステムの従来例として、特許文献1記載のインターホンシステムを例示する。特許文献1記載のインターホンシステムは、複数のインターホン装置及び制御装置を備えている。制御装置には、宅配ボックスが接続されている。宅配ボックスは、宅配先の住戸の住人が不在である場合に、宅配業者が荷物を入れるためのロッカー型の設備である。宅配ボックスは、荷物が入れられた場合、宅配先の住戸に設けられたインターホン装置に、制御装置を介して宅配ボックスに荷物が届いている旨を通知するように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-208624号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1記載のインターホンシステムのような、収納装置(宅配ボックス)に操作がされることに応じた動作を行うシステムにおいて、利便性を高めることを求められることがあった。
【0005】
本開示は、利便性を高めることができる撮像システム、撮像制御方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、本開示の一態様に係る撮像システムは、入力部と、撮像部と、を備える。前記入力部は、信号の入力を受け付ける。前記信号は、収納装置に操作がされることに応じて通信装置から出力される。前記撮像部は、相互に通信可能な複数のインターホン装置を備えるインターホンシステムに含まれる。前記入力部へ入力された前記信号に基づいて、前記撮像部は、撮像する動作を開始し、前記収納装置に関連する画像を生成する動作を開始する。前記収納装置に対する操作に対応した前記信号と、前記撮像部の撮像の開始との関係を変更可能に構成されている。
【0007】
本開示の一態様に係る撮像制御方法は、入力ステップと、撮像ステップと、を備える。前記入力ステップでは、信号の入力を受け付ける。前記信号は、収納装置に操作がされることに応じて通信装置から出力される。前記撮像ステップでは、前記入力ステップにおいて入力された前記信号に基づいて、撮像部に撮像する動作を開始させ、前記収納装置に関連する画像を前記撮像部に生成させる。前記撮像部は、物体を撮像する。前記撮像部は、相互に通信可能な複数のインターホン装置を備えるインターホンシステムに含まれる。前記収納装置に対する操作に対応した前記信号と、前記撮像部の撮像の開始との関係を変更可能に構成されている。
【0008】
本開示の一態様に係るプログラムは、前記撮像制御方法をコンピュータシステムに実行させる。
【発明の効果】
【0009】
本開示の一態様に係る撮像システム、撮像制御方法及びプログラムは、利便性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、実施形態1に係る撮像システムのブロック図である。
図2図2は、同上の撮像システムの収納装置の、扉が閉まった状態の正面図である。
図3図3は、同上の撮像システムの収納装置の、扉が開いた状態の正面図である。
図4図4は、同上の撮像システムの動作を示すフローチャートである。
図5図5は、実施形態2に係る撮像システムのブロック図である。
図6図6は、同上の撮像システムの収納装置及び住戸子機の設置状態を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、実施形態に係る撮像システム、撮像制御方法及びプログラムについて、図面を用いて説明する。ただし、以下に説明する各実施形態は、本開示の様々な実施形態の一部に過ぎない。下記の各実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
【0012】
(実施形態1)
以下、実施形態1に係る撮像システム1について、図1を参照して説明する。
【0013】
撮像システム1は、戸建て住宅、集合住宅、オフィス、雑居ビル又は工場等の建物に設置される。本実施形態では、撮像システム1が集合住宅に設置される場合を例に説明する。
【0014】
撮像システム1は、制御装置2と、複数(図1では3つ)のカメラ3と、を備えている。複数のカメラ3は、例えば、集合住宅の共同ロビーの天井C1(図2参照)に取り付けられるカメラである。以下では、3つのカメラ3を区別して、それぞれカメラ3A、3B、3Cと称することがある。制御装置2は、入力部21と、出力部22と、を有している。制御装置2は、撮像システム1で行われる通信を制御する。
【0015】
撮像システム1は、中継装置4、カメラアダプタ5、通信装置6、収納装置7、複数の住戸親機8、ロビーインターホン9、管理室端末10及び複数の住戸子機11を更に備えている。また、携帯端末12は、撮像システム1の外部の構成である。制御装置2、カメラアダプタ5、複数の住戸親機8、ロビーインターホン9、管理室端末10、複数の住戸子機11及び携帯端末12の各々は、例えば、コンピュータを有している。これらの各々の機能の少なくとも一部は、コンピュータのメモリに記録されたプログラムをプロセッサが実行することによって実現される。
【0016】
収納装置7は、本体部71(図2、3参照)と、扉72(図2、3参照)と、を有している。本体部71は、一の面に開口部710(図3参照)を有する箱状に形成されている。扉72は、開口部710を塞ぐように閉じられ(図2参照)、また、開口部710を開放するように開かれる(図3参照)。収納装置7には、物品(物体)が収納される。物品は、例えば、宅配物である。すなわち、収納装置7は、宅配ボックスとして使用される。
【0017】
カメラ3Aは、収納装置7の付近に設置されている。撮像システム1では、収納装置7に物品を収納することに関連する操作が収納装置7にされた場合に、カメラ3A(撮像部)は、撮像する動作を開始し、収納装置7の周辺の画像(静止画像又は動画像)を生成する。これにより、カメラ3Aは、収納装置7に操作をした者を撮像することができる。
【0018】
制御装置2、中継装置4、カメラアダプタ5及び管理室端末10は、例えば、集合住宅の管理室に設置される。複数のカメラ3、通信装置6、収納装置7及びロビーインターホン9は、例えば、集合住宅の共同ロビー等の共用部に設置される。複数の住戸親機8の各々は、例えば、集合住宅の各住戸の室内に設置される。複数の住戸子機11の各々は、例えば、集合住宅の各住戸の玄関前(室外)に設置される。携帯端末12は、集合住宅の住戸の住人に携帯される。携帯端末12は、例えば、スマートフォン等の携帯電話又はタブレット端末である。
【0019】
制御装置2は、複数の住戸親機8、ロビーインターホン9及び管理室端末10に接続されている。制御装置2及び複数の住戸親機8の各々は、通信装置6に接続されている。通信装置6は、収納装置7に接続されている。複数の住戸親機8の各々には、住戸子機11が1つずつ接続されている。制御装置2は、カメラアダプタ5に接続されている。カメラアダプタ5は、中継装置4に接続されている。中継装置4は、複数のカメラ3に接続されている。
【0020】
ロビーインターホン9は、カメラ91を有している。管理室端末10は、カメラ101を有している。複数の住戸子機11の各々は、カメラ111を有している。
【0021】
中継装置4は、例えば、ネットワークの集線装置(ハブ)である。中継装置4は、各カメラ3で生成された画像(画像信号)をカメラアダプタ5に中継する。
【0022】
カメラアダプタ5は、制御部51と、通信部52と、記録部53と、を有している。
【0023】
通信部52は、制御装置2及び中継装置4と通信する。通信部52は、中継装置4を介して複数のカメラ3の各々と通信することにより、各カメラ3から画像(画像信号)を定期的に取得する。
【0024】
記録部53は、例えば、電気的に書き換え可能な不揮発性のメモリ(フラッシュメモリ等)である。記録部53は、各カメラ3から出力され通信部52で取得された画像(画像信号)を記録する。さらに、記録部53は、制御装置2、複数のカメラ3、複数の住戸親機8、ロビーインターホン9、管理室端末10及び複数の住戸子機11のアドレス(識別情報)を記録する。
【0025】
制御部51は、通信部52及び記録部53の動作を制御する。制御部51は、各カメラ3が撮像する動作を行っている間、定期的に、各カメラ3から取得された所定時間分の画像(画像信号)を記録部53から読み出す。記録部53から読み出された画像(画像信号)は、制御部51の制御により、通信部52から出力される。通信部52から出力された画像(画像信号)は、例えば、管理室端末10及び複数の住戸親機8へ出力される。
【0026】
収納装置7は、複数の住戸につき1又は複数個設置される。本実施形態では、撮像システム1が収納装置7を1つのみ備えているとして説明する。図2、3に示すように、収納装置7は、本体部71と、扉72と、表示部73と、レバー74と、伝票書込部75と、第1釦76と、第2釦77と、複数(図2では3つ)の暗証番号入力部78と、を有している。
【0027】
表示部73及びレバー74は、扉72の裏面721に配置されている。表示部73には、各住戸の部屋番号が記されている。レバー74は、可動である。収納装置7では、レバー74が動かされて、レバー74の位置が表示部73におけるいずれかの住戸の部屋番号が記された位置に合わせられることで、当該住戸の部屋番号が指定される。
【0028】
伝票書込部75、第1釦76、第2釦77及び複数の暗証番号入力部78は、扉72の表面720に配置されている。伝票書込部75に設けられた差込口750(開口部)に伝票が入れられ、第2釦77が押されると、レバー74で指定された部屋番号に対応する住戸の印鑑により、伝票に捺印される。収納装置7に物品が収納されていない場合は、第1釦76が押されることで、収納装置7が解錠される。複数の暗証番号入力部78は、複数の住戸の部屋番号に一対一で対応している。収納装置7には、部屋番号ごとに異なる暗証番号が予め決められている。レバー74で指定された部屋番号に対応する暗証番号が、部屋番号に対応する暗証番号入力部78に入力されると、収納装置7が解錠される。各暗証番号入力部78には、例えば、釦操作により暗証番号を入力可能である。
【0029】
宅配業者が複数の住戸のうち1つの住戸宛てに宅配物を届けに来たときに、上記1つの住戸の住人が不在の場合であって、収納装置7に物品が収納されていない場合、宅配業者は、まず、収納装置7の第1釦76を押す。これにより、収納装置7が解錠されるので、宅配業者は、扉72を開き、本体部71の内部に宅配物を入れる。また、宅配業者は、レバー74を動かして上記1つの住戸の部屋番号を指定する。その後、宅配業者が扉72を閉めると、収納装置7が施錠される。また、宅配業者は、伝票書込部75により伝票に捺印する。これにより、宅配物の宅配が完了する。
【0030】
上記1つの住戸の住人は、自らの住戸の部屋番号に対応する暗証番号を、部屋番号に対応する暗証番号入力部78に入力することで、収納装置7を解錠し、宅配物を取り出すことができる。
【0031】
収納装置7は、検知部79(図1参照)を更に有している。扉72を開く操作がされると、検知部79は、扉72を開く操作がされたことを検知する。扉72を開く操作がされたことを検知部79が検知すると、通信装置6(図1参照)は、制御装置2(図1参照)へ信号Sig1(図1参照)を出力する。通信装置6は、例えば、IC(Integrated Circuit)を有している。扉72を開く操作がされたことを検知部79が検知すると、検知部79からICへ所定の信号が入力され、所定の信号が入力されたとICが判断すると、通信装置6は信号Sig1を出力する。
【0032】
複数のカメラ3は、複数のインターホン装置(複数の住戸親機8、ロビーインターホン9、管理室端末10及び複数の住戸子機11)とは別体に設置される。複数のカメラ3は、例えば、集合住宅の共同ロビーの天井C1に取り付けられる。カメラ3B、3C(図1参照)は、例えば、防犯カメラとして用いられる。カメラ3Aは、収納装置7の付近に設置されている。カメラ3Aは、収納装置7の扉72の前にいる人を撮像する位置に設けられている。
【0033】
カメラ3Aは、収納装置7に物品を収納することに関連する操作が収納装置7にされると、撮像する動作を開始する。収納装置7に物品を収納することに関連する操作とは、収納装置7の扉72を開く操作である。扉72を開く操作がされたことを、収納装置7の検知部79が検知すると、カメラ3Aは、制御装置2の制御により、撮像する動作を開始し、収納装置7の周辺の画像を生成する。したがって、当該画像には、収納装置7の扉72を開く操作をした者(宅配業者等)が映る。
【0034】
制御装置2(図1参照)は、タイマ23(図1参照)を更に有している。タイマ23は、カメラ3Aが撮像する動作を開始してからの経過時間を測る。カメラ3Aは、撮像する動作を開始した後、所定の時間が経過すると、撮像する動作を停止する。より詳細には、制御装置2は、タイマ23で測られた上記経過時間を所定の時間と比較することで、所定の時間が経過したことを検知すると、通信部52(図1参照)及び中継装置4(図1参照)を介してカメラ3Aを制御して、撮像する動作を停止させる。所定の時間は、例えば、30秒、1分、2分、又は3分であるが、これらに限定されない。また、所定の時間の長さが、集合住宅の管理者等のユーザにより変更可能であってもよい。
【0035】
収納装置7の周辺とは、例えば、収納装置7の扉72の前の所定の広さの領域、又は、当該領域を含む領域である。収納装置7の周辺とは、鉛直方向から見て、収納装置7を中心とする領域であってもよいし、収納装置7から若干(例えば、1m以内)離れた位置を中心とする領域であってもよい。収納装置7の周辺の画像には、収納装置7が映っていてもよいし、収納装置7が映っていなくてもよい。
【0036】
(撮像システムの動作)
次に、カメラ3Aが撮像する動作を開始してから停止するまでについて、図1、4を参照して、より詳細に説明する。
【0037】
扉72(図2参照)を開く操作がされると、収納装置7の検知部79は、扉72が開かれたことを検知する(ステップS1)。扉72を開く操作がされたことを検知部79が検知すると、通信装置6は、制御装置2へ信号Sig1を出力する。制御装置2の入力部21は、信号Sig1の入力を受け付ける(入力ステップ:ステップS2)。入力部21に信号Sig1が入力されると、制御装置2は、カメラ3Aを制御して、カメラ3Aに撮像する動作を開始させ、収納装置7の周辺の画像を生成させる(撮像ステップ:ステップS3)。
【0038】
制御装置2は、カメラ3Aが撮像する動作を開始してからの経過時間を所定の時間と比較する(ステップS4)。上記経過時間が所定の時間に達すると、制御装置2は、カメラ3Aを制御して、撮像する動作を停止させる(ステップS5)。
【0039】
本実施形態における撮像制御方法は、制御装置2により実行される。撮像制御方法は、上述の入力ステップと、上述の撮像ステップと、を備える。入力ステップでは、制御装置2の入力部21は、収納装置7の扉72を開く操作がされたときに通信装置6から出力される信号Sig1の入力を受け付ける。撮像ステップでは、制御装置2は、信号Sig1が入力されると、カメラ3Aに撮像する動作を開始させ、収納装置7の周辺の画像を生成させる。
【0040】
カメラ3Aで生成された画像は、記録部53に記録される。カメラ3Aが撮像する動作を開始してからの経過時間が所定の時間に達すると、制御装置2は、カメラアダプタ5に送信要求信号を出力(送信)する。制御部51は、制御装置2からの送信要求信号に応じて、カメラ3Aで生成され記録部53に記録された画像を記録部53から読み出し、制御装置2へ出力(送信)する。制御装置2の出力部22は、当該画像を複数の住戸親機8へ出力する。また、出力部22は、当該画像を管理室端末10へも出力する。
【0041】
記録部53には、カメラ3Aで生成された画像だけではなく、カメラ3B、3C、ロビーインターホン9のカメラ91及び管理室端末10のカメラ101で生成された画像も記録される。制御装置2は、カメラ3Aのアドレス(識別情報)を含む送信要求信号をカメラアダプタ5へ出力する。カメラアダプタ5の制御部51は、送信要求信号に含まれるカメラ3Aのアドレスを読み取ることで、カメラ3Aで生成され記録部53に記録された画像を記録部53から読み出し、制御装置2へ出力(送信)する。
【0042】
また、収納装置7のレバー74(図3参照)により部屋番号が指定された状態で、収納装置7が施錠された場合は、通信装置6は、レバー74で指定された部屋番号の情報を含む信号を制御装置2へ出力する。この場合、制御装置2の出力部22は、カメラ3Aで生成され記録部53に記録された画像を、複数の住戸親機8のうちレバー74で指定された部屋番号に対応する住戸の住戸親機8へ出力する一方で、残りの住戸親機8には当該画像を出力しない。また、この場合、出力部22は、当該画像を管理室端末10へ出力する。
【0043】
各住戸親機8は、カメラ3Aで生成され記録部53に記録された画像が入力されると、住戸親機8(表示装置)のディスプレイに当該画像を表示する。さらに、住戸親機8は、住戸親機8に予め登録された携帯端末12(表示装置)へ当該画像を送信する。携帯端末12は、入力された当該画像を記録する。また、携帯端末12のユーザの操作により、携帯端末12のディスプレイに当該画像が表示される。管理室端末10(表示装置)は、当該画像が入力されると、管理室端末10のディスプレイに当該画像を表示する。携帯端末12への画像の送信は、電気通信回線を通じて行われてもよいし、BlueTooth(登録商標)等の規格に準拠した近距離無線通信等により行われてもよい。
【0044】
以上説明したように、撮像システム1では、収納装置7に操作がされることに応じて、通信装置6は、制御装置2の入力部21へ信号Sig1を出力する。すると、カメラ3Aは、撮像する動作を開始し、収納装置7に関連する画像(収納装置7の周辺の画像)を生成する。すなわち、カメラ3Aは、収納装置7に操作がされたときの収納装置7の周辺の画像を生成することができる。そのため、カメラ3Aは、収納装置7を操作した者を撮像できる。これにより、収納装置7がいたずらで開けられたり、収納装置7に宅配物等以外の物品が収納されたりすることを抑制する効果が見込まれる。また、本実施形態の撮像システム1は、カメラ3Aで生成された画像を表示する表示装置(住戸親機8、管理室端末10及び携帯端末12)を備えている。したがって、ユーザ(住戸の住人及び管理者等)は、カメラ3Aで生成された画像により、収納装置7に宅配物等が収納されたか否かを知ることができる。
【0045】
本実施形態の撮像システム1は、相互に通信可能な複数のインターホン装置(複数の住戸親機8、ロビーインターホン9、管理室端末10及び複数の住戸子機11)を備えるインターホンシステムである。ただし、複数のインターホン装置の全ての組み合わせにおいて相互に通信可能である必要はない。例えば、各住戸子機11は、撮像システム1における別の住戸子機11と通信可能でなくてもよい。以下では、複数のインターホン装置が相互に通信するプロセスについて説明する。
【0046】
ロビーインターホン9及び管理室端末10は、呼出操作(例えば、釦操作)がされることにより、複数の住戸親機8のうち呼出操作において指定された住戸親機8へ呼出信号を出力し、その後、当該住戸親機8に応答操作(例えば、釦操作)がされると、当該住戸親機8との間の通信を確立することができる。また、ロビーインターホン9及び各住戸親機8は、呼出操作(例えば、釦操作)がされることにより、管理室端末10へ呼出信号を出力し、その後、管理室端末10に応答操作(例えば、釦操作)がされると、管理室端末10との間の通信を確立することができる。複数の住戸子機11の各々は、呼出操作(例えば、釦操作)がされることにより、住戸子機11に接続された住戸親機8へ呼出信号を出力し、その後、住戸親機8に応答操作(例えば、釦操作)がされると、住戸親機8との間の通信を確立することができる。以下では、複数のインターホン装置間の通信の一例として、管理室端末10から1つの住戸親機8へ呼出信号を出力し、管理室端末10と上記1つの住戸親機8との間の通信が確立される場合について説明する。
【0047】
集合住宅の管理者が、管理室端末10に対して、住戸の部屋番号を指定して呼出操作を行うと、管理室端末10は、部屋番号に対応する住戸親機8へ呼出信号を出力する。管理室端末10からの呼出信号が住戸親機8に入力されると、住戸親機8が有するスピーカは、所定の呼出音を発する。住戸の住人が住戸親機8に応答操作を行うと、管理室端末10と住戸親機8との間の通信が確立される。
【0048】
管理室端末10と住戸親機8との間の通信が確立されると、管理室端末10と住戸親機8との間で音声信号を授受することができる。これにより、管理室端末10と住戸親機8とがそれぞれ有するスピーカ及びマイクを介して、管理者と住戸の住人とが通話を行うことができる。
【0049】
また、管理室端末10と住戸親機8との間の通信が確立されると、管理室端末10から住戸親機8へ画像を出力することができる。より詳細には、管理室端末10と住戸親機8との間の通信が確立されると、カメラ101で生成された画像は、制御装置2を介してカメラアダプタ5に入力され、記録部53に記録される。制御装置2は、カメラアダプタ5に送信要求信号を出力する。送信要求信号には、カメラ101のアドレス(識別情報)が含まれる。カメラアダプタ5の制御部51は、送信要求信号に含まれるアドレスを読み取ることにより、制御装置2がいずれのカメラで生成された画像を要求しているか判断する。制御部51は、送信要求信号に含まれるアドレスと同じアドレスを有するカメラ101で生成された画像を、記録部53から読み出し、制御装置2へ出力(送信)する。制御装置2の出力部22は、カメラ101で生成された画像を住戸親機8へ出力する。これにより、管理室端末10のカメラ101で生成された画像を、住戸親機8が有するディスプレイに表示することができる。
【0050】
また、複数の住戸親機8の各々は、カメラを有していてもよい。さらに、住戸親機8は、カメラで生成された画像を、住戸親機8との通信が確立されたインターホン装置へ出力してもよい。
【0051】
各インターホン装置(複数の住戸親機8、ロビーインターホン9、管理室端末10及び複数の住戸子機11)では、呼出操作、応答操作又は予め行われる設定において、通信相手のインターホン装置へ画像を出力するか否か、又は、通信相手のインターホン装置で画像を表示するか否かを選択可能であってもよい。また、各インターホン装置では、呼出操作、応答操作又は予め行われる設定において、通信相手のインターホン装置からの画像の入力を受け付けるか否か、又は、通信相手のインターホン装置からの画像を表示するか否かを選択可能であってもよい。あるいは、各インターホン装置では、通信相手のインターホン装置へ画像を出力しないように構成されていてもよい。
【0052】
本開示における撮像システム1及び撮像制御方法の実行主体は、コンピュータシステムを含んでいる。コンピュータシステムは、1又は複数のコンピュータを有している。コンピュータシステムは、ハードウェアとしてのプロセッサ及びメモリを主構成とする。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムをプロセッサが実行することによって、本開示における撮像システム1及び撮像制御方法の実行主体としての機能が実現される。プログラムは、コンピュータシステムのメモリに予め記録されていてもよいが、電気通信回線を通じて提供されてもよいし、コンピュータシステムで読み取り可能なメモリカード、光学ディスク、ハードディスクドライブ(磁気ディスク)等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。コンピュータシステムのプロセッサは、半導体集積回路(IC)又は大規模集積回路(LSI)を含む1乃至複数の電子回路で構成される。複数の電子回路は、1つのチップに集約されていてもよいし、複数のチップに分散して設けられていてもよい。複数のチップは、1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に分散して設けられていてもよい。
【0053】
(実施形態1の変形例)
次に、実施形態1の変形例を列挙する。以下の変形例は、適宜組み合わせて実現されてもよい。
【0054】
撮像システム1において、収納装置7に物品を収納することに関連する操作が収納装置7にされた場合に、カメラ3A(撮像部)は、撮像する動作を開始する。実施形態1では、収納装置7に物品を収納することに関連する操作とは、収納装置7の扉72を開く操作であるが、これに限定されない。収納装置7に物品を収納することに関連する操作は、収納装置7に物品を収納する際に行われる一連の操作に含まれていればよい。収納装置7に物品を収納することに関連する操作とは、例えば、収納装置7の扉72を開く操作、収納装置7に物品を収納する操作、収納装置7の扉72を閉める操作、伝票書込部75の差込口750に伝票を入れる操作、又は、これらの操作の一部又は全部の組み合わせであってもよい。
【0055】
また、収納装置7に物品を収納することに関連する操作が収納装置7にされた場合ではなく、収納装置7に別の操作がされた場合に、カメラ3A(撮像部)は、撮像する動作を開始してもよい。例えば、収納装置7から物品を取り出すことに関連する操作が収納装置7にされた場合に、カメラ3A(撮像部)は、撮像する動作を開始してもよい。収納装置7から物品を取り出すことに関連する操作は、収納装置7から物品が取り出される際に行われる一連の操作に含まれていればよい。収納装置7から物品を取り出すことに関連する操作とは、例えば、収納装置7の扉72を開く操作、収納装置7から物品を取り出す操作、収納装置7の扉72を閉める操作、又は、これらの操作の一部又は全部の組み合わせであってもよい。
【0056】
また、収納装置7にどのような操作がされた場合に、カメラ3A(撮像部)が撮像する動作を開始するかが、ユーザ(管理者等)により変更可能であってもよい。
【0057】
また、実施形態1の撮像部は、カメラ3Aのみで構成されている。これに対し、撮像部は、カメラ3Aに代えて別のカメラを含んでいてもよいし、複数のカメラを含んでいてもよい。また、撮像部に含まれるカメラは、収納装置7の周辺を撮像する位置に設置されていることが好ましい。例えば、撮像部は、カメラ3A、3B、3C、ロビーインターホン9のカメラ91及び管理室端末10のカメラ101のうち、少なくとも1つのカメラを含んでいてもよい。また、収納装置7が個別の住戸の玄関前に設置される場合は、撮像部は、各住戸子機11のカメラ111を含んでいてもよい。結局、撮像部は、カメラ3A、3B、3C、91、101.111のうち、少なくとも1つを含んでいてもよい。
【0058】
また、撮像部が、共用部に設置される複数のカメラ3のいずれも含まない場合は、複数のカメラ3、中継装置4及びカメラアダプタ5を省略してもよい。
【0059】
また、撮像部が複数のカメラを有しているときは、入力部21へ信号Sig1が入力された場合に、複数のカメラのうち、撮像する動作を開始する1又は複数のカメラを、管理室端末10等に対するユーザ(管理者等)の操作により選択可能であってもよい。あるいは、入力部21へ信号Sig1が入力された場合に、複数のカメラのうち、撮像する動作を開始する1又は複数のカメラが予め決められていてもよい。
【0060】
また、複数の住戸親機8、ロビーインターホン9、管理室端末10及び複数の住戸子機11はそれぞれ、1つのカメラを有していてもよいし、複数のカメラを有していてもよい。
【0061】
また、実施形態1では、収納装置7及び撮像部(カメラ3A)は、集合住宅の共同ロビー等の共用部に設置される。収納装置7及び撮像部は、同じ空間(例えば、同じ室内)に設置されることが好ましい。例えば、収納装置7が集合住宅の個別の住戸の玄関前に設置される場合には、撮像部は、上記住戸の玄関前、又は、上記住戸の玄関につながっている廊下等に設置されることが好ましい。
【0062】
また、実施形態1では、撮像部(カメラ3A)は、収納装置7とは別体に設けられているが、これに限定されず、撮像部は、収納装置7に組み込まれていてもよい。
【0063】
また、複数の住戸子機11の各々のカメラ111で生成された画像は、住戸子機11に記録されてもよいし、カメラアダプタ5の記録部53に記録されてもよい。
【0064】
また、通信装置6は、収納装置7とは別体に設けられていることに限定されず、収納装置7に組み込まれていてもよい。
【0065】
また、実施形態1の通信装置6は、ICを有しており、扉72を開く操作がされたことを検知部79が検知したとき、ICの判断により信号Sig1を出力するが、通信装置6の構成はこれに限定されない。例えば、通信装置6は、複数の接点を含むスイッチを有し、扉72を開く操作がされたときに複数の接点が互いに接する又は離れることで、信号Sig1を出力する構成であってもよい。
【0066】
また、実施形態1では、入力部21に信号Sig1が入力されると、カメラ3Aが撮像する動作を開始する。これに対して、入力部21に信号Sig1が入力された場合に、信号Sig1の内容等に応じて、カメラ3Aが撮像する動作を開始するか否かが異なってもよい。
【0067】
つまり、カメラ3Aは、信号Sig1に基づいて撮像する動作を開始すればよい。信号Sig1に基づいて撮像する動作を開始するとは、入力部21に信号Sig1が入力された場合に撮像する動作を開始することであってもよい。あるいは、信号Sig1に基づいて撮像する動作を開始するとは、信号Sig1の内容等に応じて、制御装置2が適宜の判定を行った場合に、カメラ3Aが撮像する動作を開始することであってもよい。例えば、収納装置7の扉72を開く操作がされたときに、通信装置6から入力部21へ第1の信号が入力され、収納装置7の扉72を閉める操作がされたときに、通信装置6から入力部21へ第2の信号が入力されてもよい。さらに、制御装置2は、入力部21に第1の信号が入力された後に第2の信号が入力されたことを判定した場合に、カメラ3Aに撮像する動作を開始させてもよい。
【0068】
また、通信装置6と制御装置2との通信は、有線通信であってもよいし、無線通信であってもよい。
【0069】
また、制御装置2の出力部22は、カメラ3Aで生成された画像を複数の住戸親機8及び管理室端末10へ出力する。ここで、出力部22は、規定の時間が経過するごとに、規定の時間の間にカメラ3Aで生成された画像を出力してもよい。あるいは、出力部22は、カメラ3Aが撮像する動作を開始してから撮像する動作を停止するまでの間にカメラ3Aで生成され記録部53に記録された画像を、カメラ3Aが撮像する動作を停止してから、まとめて送信してもよい。
【0070】
また、出力部22は、カメラ3Aで生成された画像を、住戸親機8を介さずに携帯端末12へ出力してもよい。
【0071】
また、入力部21に信号Sig1が入力されるタイミングと、記録部53が画像の記録を開始するタイミングとは、同じであってもよいし、異なっていてもよい。また、入力部21に信号Sig1が入力されるタイミングと、表示装置(住戸親機8、管理室端末10及び携帯端末12)が画像を表示するタイミングとは、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
【0072】
また、撮像システム1のカメラで生成された画像を表示する表示装置(住戸親機8、管理室端末10及び携帯端末12)は、画像を表示することに加えて、物品(宅配物)が届いたことを文字、図、記号、光又は音等により表示装置のユーザに通知してもよい。
【0073】
また、カメラで生成された画像を表示する表示装置は、住戸親機8、管理室端末10及び携帯端末12に限定されない。例えば、撮像システム1とは別の場所に設けられたパーソナルコンピュータ等の装置が表示装置として用いられてもよい。画像は、電気通信回線を通じてサーバへ送信され、サーバからパーソナルコンピュータ等の装置へ画像が送信されてもよい。
【0074】
また、撮像システム1は、伝票書込部75により捺印がされたことを検知する捺印検知部を更に備えていてもよい。そして、伝票書込部75により捺印がされたことを捺印検知部が検知すると、通信装置6又は捺印検知部は、制御装置2へ停止信号を出力し、制御装置2は、停止信号が入力されると、カメラ3Aに撮像する動作を停止させてもよい。この場合に、制御装置2は、カメラ3Aが撮像する動作を開始した後、所定の時間が経過したとき、カメラ3Aに撮像する動作を停止させなくてもよいし、停止させてもよい。
【0075】
また、カメラ3Aは、入力部21に信号Sig1が入力されないときは、収納装置7の周辺とは異なる場所を撮像してもよい。そして、カメラ3Aは、入力部21に信号Sig1が入力された場合に、収納装置7の周辺を撮像してもよい。
【0076】
また、収納装置7は、電力が不要である機械式の装置でもよいし、電力により動作する電子式の装置でもよい。
【0077】
また、制御装置2は、ロビーインターホン9及び管理室端末10と別体に設けられていてもよい。あるいは、制御装置2とロビーインターホン9又は管理室端末10とが1つの筐体に収容されていてもよい。
【0078】
また、制御装置2は、カメラアダプタ5と別体に設けられていてもよい。あるいは、制御装置2とカメラアダプタ5とが1つの筐体に収容されていてもよい。
【0079】
また、収納装置7の用途は、宅配ボックスに限定されず、例えば、ロッカー又は郵便受けであってもよい。
【0080】
(実施形態1及び実施形態1の変形例のまとめ)
以上説明したように、第1の態様に係る撮像システム1は、入力部21と、撮像部(例えば、カメラ3A)と、を備える。入力部21は、信号Sig1の入力を受け付ける。信号Sig1は、収納装置7に操作がされることに応じて通信装置6から出力される。撮像部は、入力部21へ入力された信号Sig1に基づいて、撮像する動作を開始し、収納装置7に関連する画像を生成する。
【0081】
上記の構成によれば、収納装置7に操作がされることに応じて、撮像部(例えば、カメラ3A)は、撮像する動作を開始し、収納装置7に関連する画像を生成する。したがって、ユーザ(例えば、集合住宅の住戸の住人及び管理者)は、撮像部が生成した画像により、収納装置7に操作がされた場合における収納装置7に関連する情報を得ることができる。これにより、撮像システム1がこのような動作を行わない場合と比較して、撮像システム1の利便性が高まる。
【0082】
また、第2の態様に係る撮像システム1では、第1の態様において、収納装置7に関連する画像とは、収納装置7の周辺の画像である。
【0083】
上記の構成によれば、収納装置7に操作がされることに応じて、撮像部(例えば、カメラ3A)は、収納装置7の周辺の画像を生成する。したがって、撮像部は、収納装置7に操作をした者の画像を生成することができる。
【0084】
また、第3の態様に係る撮像システム1では、第1又は2の態様において、撮像部(例えば、カメラ3A)は、インターホンシステムに含まれる。インターホンシステムは、複数のインターホン装置(複数の住戸親機8、ロビーインターホン9、管理室端末10及び複数の住戸子機11)を備える。複数のインターホン装置は、相互に通信可能である。
【0085】
上記の構成によれば、撮像部(例えば、カメラ3A)は、収納装置7に関連する画像を生成するだけではなく、インターホンシステムにおいて、収納装置7に関連する画像以外の画像を生成する用途にも用いられることができる。
【0086】
また、第4の態様に係る撮像システム1では、第3の態様において、撮像部は、複数のインターホン装置(複数の住戸親機8、ロビーインターホン9、管理室端末10及び複数の住戸子機11)のうち、住戸の玄関前、集合住宅の共同ロビー、及び集合住宅の管理室に設置されたインターホン装置が有する1又は複数のカメラ(カメラ91、101、111)、並びに、複数のインターホン装置とは別体に、集合住宅の共用部に設置される1又は複数のカメラ3のうち、少なくとも1つを含む。
【0087】
上記の構成によれば、撮像部の構成として、複数のインターホン装置(複数の住戸親機8、ロビーインターホン9、管理室端末10及び複数の住戸子機11)の1又は複数のカメラ(カメラ91、101、111)及び複数のインターホン装置とは別体に集合住宅の共用部に設置される1又は複数のカメラ3のうち、少なくとも1つを用いることができる。したがって、複数のインターホン装置の1又は複数のカメラ及び複数のインターホン装置とは別体に集合住宅の共用部に設置される1又は複数のカメラとは別に撮像部を設ける場合と比較して、インターホンシステムの部材の点数を減らすことができる。
【0088】
また、第5の態様に係る撮像システム1は、第1~4の態様のいずれか1つにおいて、記録部53を更に備える。記録部53は、撮像部(例えば、カメラ3A)が生成した画像を記録する。
【0089】
上記の構成によれば、記録部53に記録された画像は、撮像部(例えば、カメラ3A)で画像が生成された後から処理されることができる。
【0090】
また、第6の態様に係る撮像システム1は、第1~5の態様のいずれか1つにおいて、出力部22を更に備える。出力部22は、撮像部(例えば、カメラ3A)が生成した画像を、表示装置(例えば、住戸親機8、管理室端末10及び携帯端末12)へ出力する。表示装置は、画像を表示する。
【0091】
上記の構成によれば、ユーザは、撮像部(例えば、カメラ3A)で生成された画像を表示装置(例えば、住戸親機8、管理室端末10及び携帯端末12)により見ることができる。
【0092】
また、第7の態様に係る撮像システム1では、第1~6の態様のいずれか1つにおいて、撮像部(例えば、カメラ3A)は、撮像する動作を開始した後、所定の時間が経過すると、撮像する動作を停止する。
【0093】
上記の構成によれば、撮像部(例えば、カメラ3A)が撮像する動作を継続することにより撮像部で消費される電力量を低減できる。
【0094】
また、第8の態様に係る撮像システム1では、第1~7の態様のいずれか1つにおいて、撮像部(例えば、カメラ3A)は、収納装置7に物品を収納することに関連する操作が収納装置7にされた場合に、撮像する動作を開始する。
【0095】
上記の構成によれば、ユーザは、収納装置7に物品を収納することに関連する操作がされた場合における、収納装置7に関連する情報を、撮像部(例えば、カメラ3A)で生成された画像により得ることができる。
【0096】
また、第9の態様に係る撮像システム1は、第1~8の態様のいずれか1つにおいて、通信装置6を更に備える。
【0097】
上記の構成によれば、撮像システム1の利便性が高まる。
【0098】
また、第10の態様に係る撮像システム1は、第1~9の態様のいずれか1つにおいて、収納装置7を更に備える。
【0099】
上記の構成によれば、撮像システム1の利便性が高まる。
【0100】
また、第11の態様に係る撮像制御方法は、入力ステップと、撮像ステップと、を備える。入力ステップでは、信号Sig1の入力を受け付ける。信号Sig1は、収納装置7に操作がされることに応じて通信装置6から出力される。撮像ステップでは、入力ステップにおいて入力された信号Sig1に基づいて、撮像部(例えば、カメラ3A)に撮像する動作を開始させ、収納装置7に関連する画像を撮像部に生成させる。撮像部は、物体(例えば、宅配物)を撮像する。
【0101】
上記の構成によれば、撮像システム1の利便性が高まる。
【0102】
また、第12の態様に係るプログラムは、第11の態様に係る撮像制御方法をコンピュータシステムに実行させる。
【0103】
上記の構成によれば、撮像システム1の利便性が高まる。
【0104】
第2~10の態様に係る構成については、撮像システム1に必須の構成ではなく、適宜省略可能である。
【0105】
(実施形態2)
以下、実施形態2に係る撮像システム1Aについて、図5、6を用いて説明する。実施形態1と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0106】
実施形態1では、収納装置7が集合住宅の共同ロビー等の共用部に設置される場合を例に説明した。本実施形態では、収納装置7Aが集合住宅の個別の住戸の玄関前に設置される場合を例に説明する。
【0107】
撮像システム1Aは、複数の住戸親機8Aを備えている。撮像システム1Aは、住戸親機8Aと同数の住戸子機11、通信装置6及び収納装置7Aを備えている。複数の住戸親機8A、複数の住戸子機11、複数の通信装置6及び複数の収納装置7Aは、一対一で対応している。各住戸親機8Aには、対応する住戸子機11が接続されている。各住戸親機8Aには、対応する通信装置6が接続されている。各通信装置6には、対応する収納装置7Aが接続されている。
【0108】
各住戸親機8Aは、入力部81と、記録部82と、タイマ83と、を有している。入力部81は、実施形態1の制御装置2の入力部21に相当する。入力部81は、通信装置6から出力される信号Sig1の入力を受け付ける。
【0109】
複数の収納装置7Aのうち1つの収納装置7Aの扉72(図6参照)を開く操作がされたときに、上記1つの収納装置7Aに対応する通信装置6から出力される信号Sig1は、上記1つの収納装置7Aに対応する住戸親機8Aの入力部81に入力される。住戸親機8Aは、信号Sig1が入力されると、上記1つの収納装置7Aに対応する住戸子機11のカメラ111(撮像部)に、撮像する動作を開始させ、収納装置7Aの周辺の画像を生成させる。
【0110】
複数の収納装置7Aは、例えば、一戸の住戸につき1つ設置される。図6に示すように、各収納装置7Aは、住戸の玄関ドアD1の付近に設置される。各住戸子機11は、対応する収納装置7Aの付近に設置される。各住戸子機11は、例えば、対応する収納装置7Aの上方に設置される。各住戸子機11のカメラ111は、対応する収納装置7Aの扉72の前にいる人を撮像する位置に設けられている。
【0111】
複数の収納装置7Aは、一戸の住戸につき1つ設置されるので、各収納装置7Aは、住戸の部屋番号を指定するための表示部73(図3参照)及びレバー74(図3参照)を有していなくてもよい。また、各収納装置7Aは、暗証番号入力部78を1つのみ備えていてもよい。
【0112】
各住戸子機11のカメラ111で生成された画像は、住戸子機11に対応する住戸親機8Aへ出力される。住戸親機8Aは、当該画像が入力されると、住戸親機8A(表示装置)のディスプレイに当該画像を表示する。さらに、住戸親機8Aは、住戸親機8Aに予め登録された携帯端末12(表示装置)へ当該画像を送信する。携帯端末12は、入力された当該画像を記録する。また、携帯端末12のユーザの操作により、携帯端末12のディスプレイに当該画像が表示される。また、住戸親機8Aは、当該画像を記録部82に記録する。
【0113】
各住戸親機8Aのタイマ83は、住戸親機8Aに対応する住戸子機11のカメラ111が撮像する動作を開始してからの経過時間を測る。タイマ83で測られた上記経過時間が所定の時間に達すると、住戸親機8Aは、カメラ111を制御して、撮像する動作を停止させる。
【0114】
本実施形態は、収納装置7Aが戸建て住宅の玄関前に設置される場合にも適用できる。収納装置7Aが戸建て住宅の玄関前に設置される場合は、通信装置6、収納装置7A、住戸親機8A及び住戸子機11は、1つずつ備えられていてもよい。また、収納装置7Aが戸建て住宅の玄関前に設置される場合は、ロビーインターホン9及び管理室端末10を省略してもよい。さらに、収納装置7Aが戸建て住宅の玄関前に設置される場合は、制御装置2、複数のカメラ3、中継装置4及びカメラアダプタ5を省略してもよい。
【0115】
また、本実施形態では、住戸子機11は、収納装置7Aとは別体に設けられているが、これに限定されず、住戸子機11は、収納装置7Aに組み込まれていてもよい。すなわち、撮像部(住戸子機11のカメラ111)は、収納装置7Aとは別体に設けられていてもよいし、収納装置7Aに組み込まれていてもよい。
【0116】
上述した各実施形態は、変形例も含めて、適宜組み合わせて実現されてもよい。
【符号の説明】
【0117】
1、1A 撮像システム
21 入力部
22 出力部
3A、111 カメラ(撮像部)
3B、3C、91、101 カメラ
53 記録部
6 通信装置
7、7A 収納装置
8、8A 住戸親機(インターホン装置、表示装置)
81 入力部
82 記録部
9 ロビーインターホン(インターホン装置)
10 管理室端末(インターホン装置)
11 住戸子機(インターホン装置)
12 携帯端末(表示装置)
Sig1 信号
図1
図2
図3
図4
図5
図6