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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-22
(45)【発行日】2023-01-05
(54)【発明の名称】検出装置、電波センサ及び移動体
(51)【国際特許分類】
   G01S 7/03 20060101AFI20221223BHJP
   G01S 13/04 20060101ALI20221223BHJP
   G01V 3/12 20060101ALI20221223BHJP
   H03H 11/04 20060101ALI20221223BHJP
   H04B 1/16 20060101ALI20221223BHJP
【FI】
G01S7/03 220
G01S13/04
G01V3/12 A
H03H11/04 D
H04B1/16 Z
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2019086743
(22)【出願日】2019-04-26
(65)【公開番号】P2020183872
(43)【公開日】2020-11-12
【審査請求日】2022-01-17
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】杉野 聡
(72)【発明者】
【氏名】宮崎 紀
【審査官】梶田 真也
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-088238(JP,A)
【文献】特開2018-124158(JP,A)
【文献】特開2002-228745(JP,A)
【文献】国際公開第2011/061946(WO,A1)
【文献】独国特許出願公開第4321060(DE,A1)
【文献】特開2019-201246(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01S 7/00 - 7/42
G01S 13/00 - 13/95
G01V 3/12
H03H 11/04
H04B 1/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アンテナを用いて電波を送信及び受信する高周波回路と、
前記高周波回路から出力される受信信号を増幅する信号用増幅器を含む信号増幅回路と、を備え、
前記信号増幅回路は、
前記高周波回路の出力端と前記信号用増幅器との間の接続を開閉するスイッチと、
前記スイッチと前記信号用増幅器との間のノードにシャント接続されているコンデンサと、を更に含む、
検出装置。
【請求項2】
前記信号用増幅器は、増幅方式の帯域通過フィルタを構成する、
請求項1に記載の検出装置。
【請求項3】
前記帯域通過フィルタは、非反転増幅方式の帯域通過フィルタである、
請求項2に記載の検出装置。
【請求項4】
前記信号増幅回路は、プリチャージ機能を有する信号増幅用プリチャージ回路を更に含む、
請求項3に記載の検出装置。
【請求項5】
前記信号増幅用プリチャージ回路は、
前記信号用増幅器と、
前記信号用増幅器の反転入力端子とグランドとの間に設けられている信号増幅用コンデンサと、
前記信号用増幅器の前記反転入力端子と前記信号増幅用コンデンサとの間において、電流が供給される供給点を挟んで前記信号増幅用コンデンサの反対側に設けられている信号増幅用抵抗と、を含む、
請求項4に記載の検出装置。
【請求項6】
前記帯域通過フィルタは、反転増幅方式の帯域通過フィルタである、
請求項2に記載の検出装置。
【請求項7】
前記反転増幅方式の帯域通過フィルタは、
反転増幅回路と、
前記反転増幅回路の反転入力端子に出力端子が接続されているボルテージホロアと、を含む、
請求項6に記載の検出装置。
【請求項8】
前記高周波回路の周波数制御を行うために設けられており、前記高周波回路への制御信号を増幅する制御用増幅器を含む制御増幅回路を更に備え、
前記制御用増幅器は、増幅方式の低域通過フィルタを構成する、
請求項1~7のいずれか1項に記載の検出装置。
【請求項9】
前記低域通過フィルタは、非反転増幅方式の低域通過フィルタである、
請求項8に記載の検出装置。
【請求項10】
前記制御増幅回路は、プリチャージ機能を有する制御増幅用プリチャージ回路を更に含む、
請求項9に記載の検出装置。
【請求項11】
前記制御増幅用プリチャージ回路は、
制御用増幅器と、
前記制御用増幅器の非反転入力端子とグランドとの間に設けられている制御増幅用コンデンサと、
前記制御用増幅器の前記非反転入力端子と前記制御増幅用コンデンサとの間において、電流が供給される供給点を挟んで前記非反転入力端子の反対側に設けられている制御増幅用抵抗と、を含む、
請求項10に記載の検出装置。
【請求項12】
前記低域通過フィルタは、反転増幅方式の低域通過フィルタである、
請求項8に記載の検出装置。
【請求項13】
前記反転増幅方式の低域通過フィルタは、
反転増幅回路と、
前記反転増幅回路の反転入力端子に出力端子が接続されているボルテージホロアと、を含む、
請求項12に記載の検出装置。
【請求項14】
前記高周波回路及び前記信号増幅回路を給電する電源と、
前記高周波回路及び前記信号増幅回路を制御する制御回路と、を備え、
前記制御回路は、前記スイッチの開閉と、前記電源から前記高周波回路及び前記信号増幅回路への給電とを、シーケンス制御する、
請求項1~13のいずれか1項に記載の検出装置。
【請求項15】
請求項1~14のいずれか1項に記載の検出装置と、
前記アンテナと、を備える、
電波センサ。
【請求項16】
請求項15に記載の電波センサと、
前記電波センサが配置されている本体と、を備える、
移動体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に検出装置、電波センサ及び移動体に関し、より詳細には、アンテナを用いて電波を送信及び受信する高周波回路を備える検出装置、検出装置を備える電波センサ、及び、電波センサを備える移動体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電波を用いて対象物を検出する検出装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に記載されたシステムは、検知手段と、制御手段とを備える。検知手段は、電波を送信し、電波の反射電波を受信する。制御手段は、受信した反射波に基づいて車輛内のシートの人体の有無を判定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2018-202921号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載された検知システムのような従来の検出装置では、電波を受信する高周波回路から出力される受信信号に雑音が重畳されているという問題があった。
【0006】
本開示は上記の点に鑑みてなされており、本開示の目的は、高周波回路から出力される受信信号の低雑音化を図ることができる検出装置、電波センサ及び移動体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様に係る検出装置は、高周波回路と、信号増幅回路とを備える。前記高周波回路は、アンテナを用いて電波を送信及び受信する。前記信号増幅回路は、前記高周波回路から出力される受信信号を増幅する信号用増幅器を含む。前記信号増幅回路は、スイッチと、コンデンサとを更に含む。前記スイッチは、前記高周波回路の出力端と前記信号用増幅器との間の接続を開閉する。前記コンデンサは、前記スイッチと前記信号用増幅器との間のノードにシャント接続されている。
【0008】
本開示の一態様に係る電波センサは、前記検出装置と、前記アンテナとを備える。
【0009】
本開示の一態様に係る移動体は、前記電波センサと、本体とを備える。前記本体には、前記電波センサが配置されている。
【発明の効果】
【0010】
本発明の上記態様に係る検出装置、電波センサ及び移動体によれば、高周波回路から出力される受信信号の低雑音化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、実施形態1に係る検出装置の構成を示すブロック図である。
図2図2は、同上の検出装置における制御増幅回路の回路図である。
図3図3は、同上の検出装置における信号増幅回路の回路図である。
図4図4Aは、同上の検出装置における高周波回路の電源のタイムチャートである。図4Bは、同上の検出装置における高周波回路の電源と制御命令及びスイッチの動作とのタイムチャートである。
図5図5は、同上の検出装置におけるタイムチャートである。
図6図6は、実施形態2に係る検出装置における信号増幅回路の回路図である。
図7図7は、同上の検出装置におけるタイムチャートである。
図8図8Aは、実施形態3に係る移動体の側面図である。図8Bは、同上の移動体の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、実施形態1,2に係る検出装置及び電波センサ及び実施形態3に係る移動体について、図面を参照して説明する。下記の実施形態等において参照する図は、模式的な図であり、図中の各構成要素の大きさや厚さそれぞれの比は、必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。
【0013】
(実施形態1)
(1)検出装置
実施形態1に係る検出装置の構成について、図面を参照して説明する。
【0014】
実施形態1に係る検出装置1は、図1に示すように、高周波回路2と、制御増幅回路3と、信号増幅回路4と、電源5と、制御回路6とを備える。
【0015】
(2)検出装置の各構成要素
以下、実施形態1に係る検出装置1の各構成要素について、図面を参照して説明する。
【0016】
(2.1)高周波回路
図1に示す高周波回路2は、アンテナ8を用いて電波を送信及び受信する。より詳細には、高周波回路2は、アンテナ8から電波を送信する送信機能と、アンテナ8から電波を受信する送信機能とを有する。高周波回路2は、制御回路6の指示に従って、電波を送信したり、電波を受信したりする。また、高周波回路2は、現在の高周波の周波数の情報を制御回路6へ出力する。
【0017】
(2.2)制御増幅回路
制御増幅回路3は、図2に示すように、複数(図示例では2つ)の2次型低域通過フィルタ31,32と、複数(図示例では2つ)のRC回路33,34とを有する。制御増幅回路3は、高周波回路2の周波数制御を行うために設けられており、高周波回路2への制御信号を増幅する。
【0018】
2次型低域通過フィルタ31は、例えば2次Sallen-Keyフィルタであり、オペアンプOP1(制御用増幅器)と、2つの抵抗R11,R21と、2つのコンデンサC11,C21とを含む。抵抗R11は、オペアンプOP1の非反転入力端子に接続されている。抵抗R21は、抵抗R11に直列に接続されている。コンデンサC11は、抵抗R11と抵抗R21との間のノードN11とオペアンプOP1の出力端子との間に接続されている。コンデンサC21は、オペアンプOP1の非反転入力端子と抵抗R11との間のノードN21に接続されている。オペアンプOP1の反転入力端子は、オペアンプOP1の出力端子とコンデンサC11との間のノードN31に接続されている。
【0019】
2次型低域通過フィルタ32は、例えば2次Sallen-Keyフィルタであり、オペアンプOP2(制御用増幅器)と、2つの抵抗R12,R22と、2つのコンデンサC12,C22とを含む。抵抗R12は、オペアンプOP2の非反転入力端子に接続されている。抵抗R22は、抵抗R12に直列に接続されている。コンデンサC12は、抵抗R12と抵抗R22との間のノードN12とオペアンプOP2の出力端子との間に接続されている。コンデンサC22は、オペアンプOP2の非反転入力端子と抵抗R12との間のノードN22に接続されている。つまり、コンデンサC22は、オペアンプOP2の反転入力端子とグランドとの間に設けられている。オペアンプOP2の反転入力端子は、オペアンプOP2の出力端子とコンデンサC12との間のノードN32に接続されている。
【0020】
RC回路33は、オペアンプOP1の出力端子と高周波回路2(図1参照)との間に接続されている抵抗R31と、抵抗R31と高周波回路2との間のノードN41とグランドとの間に接続されているコンデンサC31とを有する。
【0021】
RC回路34は、オペアンプOP2の出力端子と高周波回路2(図1参照)との間に接続されている抵抗R32と、抵抗R32と高周波回路2との間のノードN42とグランドとの間に接続されているコンデンサC32とを有する。
【0022】
オペアンプOP1~OP4は、増幅方式の低域通過フィルタである。実施形態1では、低域通過フィルタは、非反転増幅方式の低域通過フィルタである。
【0023】
ところで、2次型低域通過フィルタ31は、プリチャージを行う機能を有する。つまり、2次型低域通過フィルタ31は、プリチャージ機能を有するプリチャージ回路を構成する。2次型低域通過フィルタ31は、オペアンプOP1の非反転入力端子とノードN21との間に供給点P11を有する。コンデンサC21は、オペアンプOP1の反転入力端子とグランドとの間に設けられている。抵抗R11は、オペアンプOP1の反転入力端子とコンデンサC21との間において、電流が供給される供給点P11を挟んでコンデンサC21の反対側に設けられている。
【0024】
オペアンプOP1の入力インピーダンスが高いため、抵抗R11の抵抗値を高くしておけば、電源5(図1参照)から供給点P11を介して流れる電流により、コンデンサC21は充電される。
【0025】
2次型低域通過フィルタ32は、2次型低域通過フィルタ31と同様、プリチャージ機能を有する。つまり、2次型低域通過フィルタ32は、プリチャージ機能を有するプリチャージ回路を構成する。2次型低域通過フィルタ32は、オペアンプOP2の非反転入力端子とノードN22との間に供給点P12を有する。オペアンプOP2の入力インピーダンスが高いため、抵抗R12の抵抗値を高くしておけば、電源5から供給点P12を介して流れる電流により、コンデンサC22は充電される。
【0026】
上記より、制御増幅回路3は、プリチャージ機能を有する制御増幅用プリチャージ回路を含む。コンデンサC21,C22は、制御増幅用プリチャージ回路を構成する制御増幅用コンデンサに相当し、抵抗R11,R12は、制御増幅用プリチャージ回路を構成する制御増幅用抵抗に相当する。
【0027】
(2.3)信号増幅回路
信号増幅回路4は、図3に示すように、複数(図示例では4つ)の帯域通過フィルタ401~404と、複数(図示例では2つ)のRC回路41,42と、複数(図示例では2つ)のスイッチ43,44と、複数(図示例では2つ)のコンデンサC41,C42とを有する。信号増幅回路4は、高周波回路2から出力される受信信号を増幅する。
【0028】
帯域通過フィルタ401は、オペアンプOP3(信号用増幅器)と、抵抗R41,R51,R61,R71と、コンデンサC51,C61,C71とを含む。抵抗R41は、オペアンプOP3の反転入力端子とオペアンプOP3の出力端子との間に接続されている。コンデンサC51は、抵抗R41と並列に接続されている。抵抗R51は、オペアンプOP3の反転入力端子及び抵抗R41に接続されている。コンデンサC61は、抵抗R51とグランドとの間に接続されている。コンデンサC71は、コンデンサC61に並列に接続されている。抵抗R61は、オペアンプOP3の非反転入力端子に接続されている。抵抗R71は、オペアンプOP3の非反転入力端子と抵抗R61との間のノードN51とグランドとの間に接続されている。
【0029】
帯域通過フィルタ402は、オペアンプOP4(信号用増幅器)と、抵抗R42,R52と、コンデンサC52,C62,C72とを含む。オペアンプOP4は、オペアンプOP3の出力端子に接続されている非反転入力端子を有する。抵抗R42は、オペアンプOP4の反転入力端子とオペアンプOP4の出力端子との間に接続されている。コンデンサC52は、抵抗R42と並列に接続されている。抵抗R52は、オペアンプOP4の反転入力端子及び抵抗R42に接続されている。コンデンサC62は、抵抗R52とグランドとの間に接続されている。コンデンサC72は、コンデンサC62に並列に接続されている。
【0030】
帯域通過フィルタ403は、オペアンプOP5(信号用増幅器)と、抵抗R43,R53,R63,R73と、コンデンサC53,C63,C73とを含む。抵抗R43は、オペアンプOP5の反転入力端子とオペアンプOP5の出力端子との間に接続されている。コンデンサC53は、抵抗R43と並列に接続されている。抵抗R53は、オペアンプOP5の反転入力端子及び抵抗R43に接続されている。コンデンサC63は、抵抗R53とグランドとの間に接続されている。コンデンサC73は、コンデンサC63に並列に接続されている。抵抗R63は、オペアンプOP5の非反転入力端子に接続されている。抵抗R73は、オペアンプOP5の非反転入力端子と抵抗R63との間のノードN53とグランドとの間に接続されている。
【0031】
帯域通過フィルタ404は、オペアンプOP6(信号用増幅器)と、抵抗R44と、コンデンサC54と、抵抗R54と、コンデンサC64と、コンデンサC74とを含む。オペアンプOP6は、オペアンプOP5の出力端子に接続されている非反転入力端子を有する。抵抗R44は、オペアンプOP6の反転入力端子とオペアンプOP6の出力端子との間に接続されている。コンデンサC54は、抵抗R44と並列に接続されている。抵抗R54は、オペアンプOP6の反転入力端子及び抵抗R44に接続されている。コンデンサC64は、抵抗R54とグランドとの間に接続されている。コンデンサC74は、コンデンサC64に並列に接続されている。
【0032】
上記より、オペアンプOP3~OP6は、増幅方式の帯域通過フィルタを構成する。帯域通過フィルタは、非反転増幅方式の帯域通過フィルタである。
【0033】
RC回路41は、抵抗R81,R91と、コンデンサC81とを有する。抵抗R81は、オペアンプOP4の出力端子に接続されている。抵抗R91は、抵抗R81と制御回路6(図1参照)との間に接続されている。コンデンサC81は、抵抗R81と抵抗R91との間のノードN61とグランドとの間に接続されている。
【0034】
RC回路42は、抵抗R82,R92と、コンデンサC82とを有する。抵抗R82は、オペアンプOP6の出力端子に接続されている。抵抗R92は、抵抗R82と制御回路6(図1参照)との間に接続されている。コンデンサC82は、抵抗R82と抵抗R92との間のノードN62とグランドとの間に接続されている。
【0035】
スイッチ43は、高周波回路2(図1参照)と抵抗R61との間に接続されている。言い換えると、スイッチ43は、高周波回路2の出力端とオペアンプOP3の非反転入力端子との間に接続されている。スイッチ43は、高周波回路2の出力端とオペアンプOP3との間の接続を開閉する。
【0036】
スイッチ44は、高周波回路2(図1参照)と抵抗R63との間に接続されている。言い換えると、スイッチ44は、高周波回路2の出力端とオペアンプOP5の非反転入力端子との間に接続されている。スイッチ44は、高周波回路2の出力端とオペアンプOP5との間の接続を開閉する。
【0037】
コンデンサC41は、スイッチ43とオペアンプOP3の非反転入力端子との間のノードN71とグランドとの間に接続されている。つまり、コンデンサC41は、スイッチ43とオペアンプOP3との間のノードN71にシャント接続されている。ノードN71は、抵抗R61とノードN51との間に位置する。
【0038】
コンデンサC42は、スイッチ44とオペアンプOP5の非反転入力端子との間のノードN72とグランドとの間に接続されている。つまり、コンデンサC42は、スイッチ44とオペアンプOP5との間のノードN72にシャント接続されている。ノードN72は、抵抗R63とノードN53との間に位置する。
【0039】
上述したように、信号増幅回路4がスイッチ43,44とコンデンサC41,C42とを含む。これにより、高周波回路2から出力される受信信号の低雑音化を図ることができる。例えば、マイクロコントローラを用いたソフトウェアによる周波数制御と、高周波回路2及び信号増幅回路4の間欠駆動との両方を行う場合において、簡単な回路構成、低消費電流化、及び低雑音化を図ることができる。
【0040】
ところで、複数の帯域通過フィルタ401~404の各々は、プリチャージを行う機能を有する。つまり、複数の帯域通過フィルタ401~404の各々は、プリチャージ機能を有するプリチャージ回路を構成する。
【0041】
帯域通過フィルタ401は、オペアンプOP3の反転入力端子に接続されている抵抗R51とコンデンサC61,C71との間に供給点P21を有する。コンデンサC61,C71は、オペアンプOP3の反転入力端子とグランドとの間に設けられている。抵抗R51は、オペアンプOP3の反転入力端子とコンデンサC61,C71との間において、電流が供給される供給点P21を挟んでコンデンサC61,C71の反対側に設けられている。抵抗R51の抵抗値を高くしておけば、電源5(図1参照)から供給点P21を介して流れる電流により、コンデンサC61,C71は充電される。
【0042】
帯域通過フィルタ402は、オペアンプOP4の反転入力端子に接続されている抵抗R52とコンデンサC62,C72との間に供給点P22を有する。コンデンサC62,C72は、オペアンプOP4の反転入力端子とグランドとの間に設けられている。抵抗R52は、オペアンプOP4の反転入力端子とコンデンサC62,C72との間において、電流が供給される供給点P22を挟んでコンデンサC62,C72の反対側に設けられている。抵抗R52の抵抗値を高くしておけば、電源5(図1参照)から供給点P22を介して流れる電流により、コンデンサC62,C72は充電される。
【0043】
帯域通過フィルタ403は、オペアンプOP5の反転入力端子に接続されている抵抗R53とコンデンサC63,C73との間に供給点P23を有する。コンデンサC63,C73は、オペアンプOP5の反転入力端子とグランドとの間に設けられている。抵抗R53は、オペアンプOP5の反転入力端子とコンデンサC63,C73との間において、電流が供給される供給点P23を挟んでコンデンサC63,C73の反対側に設けられている。抵抗R53の抵抗値を高くしておけば、電源5(図1参照)から供給点P23を介して流れる電流により、コンデンサC63,C73は充電される。
【0044】
帯域通過フィルタ404は、オペアンプOP6の反転入力端子に接続されている抵抗R54とコンデンサC64,C74との間に供給点P24を有する。コンデンサC64,C74は、オペアンプOP6の反転入力端子とグランドとの間に設けられている。抵抗R54は、オペアンプOP6の反転入力端子とコンデンサC64,C74との間において、電流が供給される供給点P24を挟んでコンデンサC64,C74の反対側に設けられている。抵抗R54の抵抗値を高くしておけば、電源5(図1参照)から供給点P24を介して流れる電流により、コンデンサC64,C74は充電される。
【0045】
上記より、信号増幅回路4は、プリチャージ機能を有する信号増幅用プリチャージ回路を含む。コンデンサC61~C64,C71~C74は、信号増幅用プリチャージ回路を構成する信号増幅用コンデンサに相当し、抵抗R51~R54は、信号増幅用プリチャージ回路を構成する信号増幅用抵抗に相当する。
【0046】
(2.4)電源
電源5は、図1に示すように、高周波回路2、制御増幅回路3、信号増幅回路4及び制御回路6に給電する。より詳細には、電源5は、制御増幅回路3、信号増幅回路4及び制御回路6には連続的に給電する。一方、電源5は、高周波回路2には間欠的に給電する。
【0047】
(2.5)制御回路
制御回路6は、図1に示すように、高周波回路2、制御増幅回路3、信号増幅回路4及び電源5を制御する。具体的には、制御回路6は、信号増幅回路4のスイッチ43,44(図3参照)の開閉と、電源5から高周波回路2及び信号増幅回路4への給電とを、シーケンス制御する。
【0048】
制御回路6は、ソフトウェアによる周波数制御ループを形成する。言い換えると、制御回路6は、PLLではなく、ソフトウェアにより、周波数制御を行う。これにより、回路構成を簡単にすることができる。また、PLLが不要となるので、コストを低減させることができる。
【0049】
(3)動作
以下、実施形態1に係る検出装置1の動作について、図4A及び図4Bを参照して説明する。電源5から高周波回路2への給電は、図4Aに示すように、間欠的に行われている。図4Bは、図4Aの1つのパルスの時間におけるタイムチャートを示す。
【0050】
図4Bに示すように、時刻t1に電源5から高周波回路2への給電が開始すると、時刻t2~時刻t3において、制御回路6は、高周波回路2を起動するための起動命令を高周波回路2に出力する。高周波回路2は、制御回路6から起動命令を受け取ると、起動する。その後、時刻t4~時刻t5において、制御回路6は、電波の送信を開始するための開始命令を高周波回路2に出力する。高周波回路2は、制御回路6から開始命令を受け取ると、アンテナ8からの電波の送信を開始する。その後、時刻t6~時刻t7の期間において、信号増幅回路4のスイッチ43,44をオン状態にする。スイッチ43,44がオン状態になると、高周波回路2の出力端とコンデンサC41,C42とが導通するため、高周波回路2からの受信信号のノイズが低減させることができる。その後、時刻t9において、制御回路6は、電波の送信を停止するための停止命令を高周波回路2に出力する。高周波回路2は、制御回路6から停止命令を受け取ると、アンテナ8からの電波の送信を停止する。さらに、電源5から高周波回路2への給電が停止する。
【0051】
次に、実施形態1に係る検出装置1におけるプリチャージについて、図5を参照して説明する。ここでは、信号増幅回路4におけるプリチャージを例に説明する。
【0052】
時刻t11において、電源5から信号増幅回路4への給電が開始されると、時刻t11~時刻t12の期間において、プリチャージ回路のパルスが立ち上がる。この時点では、オペアンプOP3~OP6の反転入力端子の電位は0である。その後、時刻t12において、オペアンプOP3~OP6の反転入力端子の電位が高くなる。時刻t12~時刻t13において、オペアンプOP3~OP6の電位が低くなっていく。時刻t13が経過すると、オペアンプOP3~OP6の電位は徐々に高くなっていき、時刻t14において、オペアンプOP3~OP6の反転入力端子の電位は、オペアンプOP3~OP6の非反転入力端子の電位と同じになる。
【0053】
なお、制御増幅回路3におけるプリチャージについても、信号増幅回路4におけるプリチャージと同様の動作である。
【0054】
(4)電波センサ
電波センサ7は、図1に示すように、検出装置1と、アンテナ8とを備える。
【0055】
アンテナ8は、高周波回路2の制御に従って電波を外部に放射する機能と、高周波回路2の制御に従って外部から電波を受信する機能とを有する。
【0056】
(5)効果
実施形態1に係る検出装置1は、高周波回路2と、信号増幅回路4とを備える。高周波回路2は、アンテナ8を用いて電波を送信及び受信する。信号増幅回路4は、高周波回路2から出力される受信信号を増幅するオペアンプOP3,OP5(信号用増幅器)を含む。信号増幅回路4は、スイッチ43,44と、コンデンサC41,C42とを更に含む。スイッチ43,44は、高周波回路2の出力端とオペアンプOP3,OP5との間の接続を開閉する。コンデンサC41,C42は、スイッチ43,44とオペアンプOP3,OP5との間のノードN71,N72にシャント接続されている。
【0057】
実施形態1に係る検出装置1によれば、高周波回路2から出力される受信信号の低雑音化を図ることができる。例えば、マイクロコントローラを用いたソフトウェアによる周波数制御と、高周波回路2及び信号増幅回路4の間欠駆動との両方を行う場合において、簡単な回路構成、低消費電流化、及び低雑音化を図ることができる。
【0058】
実施形態1に係る検出装置1では、オペアンプOP3,OP5(信号用増幅器)は、増幅方式の帯域通過フィルタを構成する。
【0059】
実施形態1に係る検出装置1によれば、受信信号を増幅させながら、ノイズを低減させることができる。
【0060】
実施形態1に係る検出装置1では、帯域通過フィルタは、非反転増幅方式の帯域通過フィルタである。
【0061】
実施形態1に係る検出装置1によれば、帯域通過フィルタの入力インピーダンスが高いので、帯域通過フィルタを駆動しやすい。
【0062】
実施形態1に係る検出装置1では、信号増幅回路4は、プリチャージ機能を有する信号増幅用プリチャージ回路を更に含む。
【0063】
実施形態1に係る検出装置1によれば、例えば電源投入時において、信号増幅回路4の応答性を良くすることができる。
【0064】
実施形態1に係る検出装置1では、信号増幅用プリチャージ回路は、オペアンプOP3~OP6(信号用増幅器)と、コンデンサC61~C64,C71~C74(信号増幅用コンデンサ)と、抵抗R51~R54(信号増幅用抵抗)とを含む。コンデンサC61~C64は、オペアンプOP3~OP6の反転入力端子とグランドとの間に設けられている。抵抗R51~R54は、オペアンプOP3~OP6の反転入力端子とコンデンサC61~C64との間において、電流が供給される供給点P21~P24を挟んでコンデンサC61~C64の反対側に設けられている。
【0065】
実施形態1に係る検出装置1によれば、簡単な回路構成でプリチャージ機能を実現することができる。
【0066】
実施形態1に係る検出装置1は、制御増幅回路3を更に備える。制御増幅回路3は、高周波回路2の周波数制御を行うために設けられており、高周波回路2への制御信号を増幅するオペアンプOP1,OP2(制御用増幅器)を含む。オペアンプOP1,OP2は、増幅方式の低域通過フィルタを構成する。
【0067】
実施形態1に係る検出装置1によれば、高周波回路2への制御信号を増幅させながら、ノイズを低減させることができる。
【0068】
実施形態1に係る検出装置1では、低域通過フィルタは、非反転増幅方式の低域通過フィルタである。
【0069】
実施形態1に係る検出装置1によれば、低域通過フィルタの入力インピーダンスが高いので、低域通過フィルタを駆動しやすい。
【0070】
実施形態1に係る検出装置1では、制御増幅回路3は、プリチャージ機能を有する制御増幅用プリチャージ回路を更に含む。
【0071】
実施形態1に係る検出装置1によれば、例えば電源投入時において、制御増幅回路3の応答性を良くすることができる。
【0072】
実施形態1に係る検出装置1では、制御増幅用プリチャージ回路は、オペアンプOP1,OP2(制御用増幅器)と、コンデンサC21,C22(制御増幅用コンデンサ)と、抵抗R11,R12(制御増幅用抵抗)とを含む。コンデンサC21,C22は、オペアンプOP1,OP2の非反転入力端子とグランドとの間に設けられている。抵抗R11,R12は、オペアンプOP1,OP2の非反転入力端子とコンデンサC21,C22との間において、電流が供給される供給点P11,P12を挟んで非反転入力端子の反対側に設けられている。
【0073】
実施形態1に係る検出装置1によれば、簡単な回路構成でプリチャージ機能を実現することができる。
【0074】
実施形態1に係る検出装置1は、電源5と、制御回路6とを備える。電源5は、高周波回路2及び信号増幅回路4に給電する。制御回路6は、高周波回路2及び信号増幅回路4を制御する。制御回路6は、スイッチ43,44の開閉と、電源5から高周波回路2及び信号増幅回路4への給電とを、シーケンス制御する。
【0075】
実施形態1に係る検出装置1によれば、スイッチ43,44の開閉と各回路への給電とを連動させることができるので、低消費電流及び低雑音を更に図ることができる。
【0076】
実施形態1に係る電波センサ7は、検出装置1と、アンテナ8とを備える。
【0077】
実施形態1に係る電波センサ7によれば、検出装置1において、高周波回路2から出力される受信信号の低雑音化を図ることができる。
【0078】
(6)変形例
実施形態1では、高周波回路2から信号増幅回路4への受信信号の経路がI相とQ相の2系統であるが、実施形態1の変形例として、上記経路が1系統であってもよい。信号増幅回路4から制御回路6への経路も同様である。また、制御増幅回路3から高周波回路2への制御信号の経路も1系統であってもよい。さらに、制御回路6から制御増幅回路3への経路も1系統であってもよい。
【0079】
また、実施形態1の信号増幅回路4は、系統ごとに、2段の帯域通過フィルタ401~404を有するが、実施形態1の変形例として、信号増幅回路4は、系統ごとに、1段の帯域通過フィルタのみを備えてもよい。
【0080】
(実施形態2)
実施形態2に係る検出装置1は、図6に示すような信号増幅回路4aを備える点で、実施形態1に係る検出装置1(図3参照)と相違する。
【0081】
(1)構成
実施形態2に係る検出装置1は、実施形態1の信号増幅回路4(図3参照)に代えて、図6に示すような信号増幅回路4aを備える。なお、実施形態2に係る検出装置1は、実施形態1に係る検出装置1と同様、高周波回路2と、制御増幅回路3と、電源5と、制御回路6とを備える。実施形態2に係る検出装置1に関し、実施形態1に係る検出装置1と同様の構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0082】
信号増幅回路4aは、図6に示すように、複数(図示例では4つ)の帯域通過フィルタ451~454と、複数(図示例では2つ)のRC回路41,42と、複数(図示例では2つ)のスイッチ43,44と、複数(図示例では2つ)のコンデンサC41,C42とを有する。帯域通過フィルタ451~454は、反転増幅方式の帯域通過フィルタである。なお、実施形態2の信号増幅回路4aに関し、実施形態1の信号増幅回路4と同様の構成及び機能については説明を省略する。
【0083】
帯域通過フィルタ451は、反転増幅回路461と、ボルテージホロア471と、RC回路481とを有する。反転増幅回路461は、オペアンプOP13と、オペアンプOP13の反転入力端子とオペアンプOP13の出力端子との間に接続されている抵抗R141と、抵抗R141と並列に接続されているコンデンサC151とを有する。ボルテージホロア471は、オペアンプOP17を有する。オペアンプOP17では、反転入力端子と出力端子とが接続されている。RC回路481は、オペアンプOP13の反転入力端子に接続されている抵抗R111と、抵抗R111とボルテージホロア471との間に接続されているコンデンサC111とを有する。
【0084】
帯域通過フィルタ452は、反転増幅回路462と、ボルテージホロア472と、RC回路482とを有する。反転増幅回路462は、オペアンプOP14と、オペアンプOP14の反転入力端子とオペアンプOP14の出力端子との間に接続されている抵抗R142と、抵抗R142と並列に接続されているコンデンサC152とを有する。ボルテージホロア472は、オペアンプOP18を有する。オペアンプOP18では、反転入力端子と出力端子とが接続されている。RC回路482は、オペアンプOP14の反転入力端子に接続されている抵抗R112と、抵抗R112とボルテージホロア472との間に接続されているコンデンサC112とを有する。
【0085】
帯域通過フィルタ453は、反転増幅回路463と、ボルテージホロア473と、RC回路483とを有する。反転増幅回路463は、オペアンプOP15と、オペアンプOP15の反転入力端子とオペアンプOP15の出力端子との間に接続されている抵抗R143と、抵抗R143と並列に接続されているコンデンサC153とを有する。ボルテージホロア473は、オペアンプOP19を有する。オペアンプOP19では、反転入力端子と出力端子とが接続されている。RC回路483は、オペアンプOP15の反転入力端子に接続されている抵抗R113と、抵抗R113とボルテージホロア473との間に接続されているコンデンサC113とを有する。
【0086】
帯域通過フィルタ454は、反転増幅回路464と、ボルテージホロア474と、RC回路484とを有する。反転増幅回路464は、オペアンプOP16と、オペアンプOP16の反転入力端子とオペアンプOP16の出力端子との間に接続されている抵抗R144と、抵抗R144と並列に接続されているコンデンサC154とを有する。ボルテージホロア474は、オペアンプOP20を有する。オペアンプOP20では、反転入力端子と出力端子とが接続されている。RC回路484は、オペアンプOP16の反転入力端子に接続されている抵抗R114と、抵抗R114とボルテージホロア474との間に接続されているコンデンサC114とを有する。
【0087】
(2)動作
以下、実施形態2に係る検出装置1におけるプリチャージについて、図7を参照して説明する。ここでは、信号増幅回路4aにおけるプリチャージを例に説明する。
【0088】
時刻t21において、電源5から信号増幅回路4aへの給電が開始されると、オペアンプOP13~OP16の反転入力端子の電位は徐々に高くなっていく。その後、時刻t22において、オペアンプOP13~OP16の反転入力端子の電位は、オペアンプOP13~OP16の非反転入力端子の電位と同じになる。
【0089】
(3)効果
実施形態2に係る検出装置1では、帯域通過フィルタは、反転増幅方式の帯域通過フィルタである。
【0090】
実施形態2に係る検出装置1によれば、電源投入時の立ち上がりの高速化を図ることができる。
【0091】
実施形態2に係る検出装置1では、反転増幅方式の帯域通過フィルタは、反転増幅回路461~464と、ボルテージホロア471~474とを含む。ボルテージホロア471~474では、反転増幅回路461~464の反転入力端子に出力端子が接続されている。
【0092】
実施形態2に係る検出装置1によれば、簡単な回路構成で、電源投入時の立ち上がりの高速化を実現することができる。
【0093】
(4)変形例
制御増幅回路3の低域通過フィルタは、反転増幅方式の低域通過フィルタであってもよい。反転増幅方式の低域通過フィルタは、反転増幅回路と、ボルテージホロアとを含む。ボルテージホロアは、反転増幅回路の反転入力端子に出力端子が接続されている。
【0094】
実施形態2の変形例に係る検出装置1では、低域通過フィルタは、反転増幅方式の低域通過フィルタである。
【0095】
実施形態2の変形例に係る検出装置1によれば、電源投入時の立ち上がりの高速化を図ることができる。
【0096】
実施形態2の変形例に係る検出装置1では、反転増幅方式の低域通過フィルタは、反転増幅回路と、ボルテージホロアとを含む。ボルテージホロアでは、反転増幅回路の反転入力端子に出力端子が接続されている。
【0097】
実施形態2に係る検出装置1によれば、簡単な回路構成で、電源投入時の立ち上がりの高速化を実現することができる。
【0098】
実施形態2では、高周波回路2から信号増幅回路4aへの受信信号の経路がI相とQ相の2系統であるが、実施形態2の変形例として、上記経路が1系統であってもよい。信号増幅回路4aから制御回路6への経路も同様である。また、制御増幅回路3から高周波回路2への制御信号の経路も1系統であってもよい。さらに、制御回路6から制御増幅回路3への経路も1系統であってもよい。
【0099】
また、実施形態2の信号増幅回路4aは、系統ごとに、2段の帯域通過フィルタ451~454を有するが、実施形態2の変形例として、信号増幅回路4aは、系統ごとに、1段の帯域通過フィルタのみを備えてもよい。
【0100】
(実施形態3)
実施形態3では、実施形態1に係る電波センサ7が用いられている移動体9について、図面を参照して説明する。
【0101】
(1)構成
移動体9は、図8A及び図8Bに示すように、例えば自動車であり、電波センサ7と、本体91とを備える。なお、実施形態3に係る電波センサ7に関し、実施形態1に係る電波センサ7と同様の構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0102】
本体91は、電波センサ7が配置されている内部空間92を有する。移動体9が自動車である場合、本体91は、車体である。本体91には、電波センサ7が配置されている。つまり、本体91の内部空間92には、電波センサ7が配置されている。より詳細には、本体91の上面のうち後部座席93の上方に電波センサ7が配置されている。電波センサ7は、後部座席93に座っている人95を検知する。図8Aの例では、電波センサ7は、チャイルドシート94に座っている乳幼児を検知する。
【0103】
また、図8A及び図8Bの例では、左右方向の検知角度θ2よりも前後方向の検知角度θ1の方が小さくなるように、電波センサ7が配置されている。
【0104】
(2)効果
実施形態3に係る移動体9は、電波センサ7と、本体91とを備える。本体91には、電波センサ7が配置されている。
【0105】
実施形態3に係る移動体9によれば、電波センサ7の検出装置1において、高周波回路2から出力される受信信号の低雑音化を図ることができる。
【0106】
(3)変形例
実施形態3の変形例として、移動体9は、実施形態1に係る電波センサ7に代えて、実施形態2に係る電波センサ7を備えてもよい。つまり、移動体9は、実施形態1に係る検出装置1に代えて、実施形態2に係る検出装置1を備えてもよい。
【0107】
上記の変形例に係る移動体9においても、実施形態3に係る移動体9と同様の効果を奏する。
【0108】
以上説明した実施形態及び変形例は、本発明の様々な実施形態及び変形例の一部に過ぎない。また、実施形態及び変形例は、本発明の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0109】
1 検出装置
2 高周波回路
3 制御増幅回路
31,32 2次型低域通過フィルタ
33,34 RC回路
4,4a 信号増幅回路
43,44 スイッチ
5 電源
6 制御回路
7 電波センサ
8 アンテナ
9 移動体
91 本体
C41,C42 コンデンサ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8