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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-22
(45)【発行日】2023-01-05
(54)【発明の名称】円盤体案内装置
(51)【国際特許分類】
   G07D 11/10 20190101AFI20221223BHJP
   G07D 1/00 20060101ALI20221223BHJP
   A63F 9/00 20060101ALI20221223BHJP
【FI】
G07D11/10
G07D1/00 Z GBK
G07D1/00 Z GBH
A63F9/00 512B
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2020084295
(22)【出願日】2020-05-13
(65)【公開番号】P2021179763
(43)【公開日】2021-11-18
【審査請求日】2021-11-19
(73)【特許権者】
【識別番号】000116987
【氏名又は名称】旭精工株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100167081
【弁理士】
【氏名又は名称】本谷 孝夫
(72)【発明者】
【氏名】是永 知賢
【審査官】中村 泰二郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-062235(JP,A)
【文献】特開2014-002626(JP,A)
【文献】特開2010-097237(JP,A)
【文献】特開2007-172272(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07D 1/00- 5/10,
9/00-13/00
G07F 19/00
A63F 9/00- 9/20,
9/26-11/00
G07F 1/04
B65G 11/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも、円盤体(102)の相対する周面を案内する第一周面案内体(128)と第二周面案内体(132)によって画定される第一案内通路(116)と、前記第一案内通路(116)の下流側に配置され、前記円盤体(102)の周面に対し前記第一周面案内体(128)と同じ側に配置された第三周面案内体(138)と、前記第二周面案内体(132)と同じ側に配置された第四周面案内体(142)によって構成される第二案内通路(118)を構成することにより、円盤体送出装置(114)から一つずつ送出される前記円盤体(102)を一列状態で前記第一案内通路(116)から第二案内通路(118)へ案内して送り出すようにした円盤体案内装置であって、
前記第一周面案内体(128)、前記第二周面案内体(132)、前記第三周面案内体(138)、及び前記第四周面案内体(142)、並びに前記第一案内通路(116)及び前記第二案内通路(118)は同一の平面(P)内に配置され、
前記第二案内通路(118)は、前記平面(P)と延長軸線(ESL)が直交する一の軸線(SL)を有する支軸(112)を中心に前記第一案内通路(116)に対し回動可能に設けられ、
前記第一周面案内体(128)の第一案内縁(1281)の延長線(EL)が前記第三周面案内体(138)の第三案内縁(138E)に対し交差することが可能に構成され、
前記第一案内通路(116)の端部に弾出装置(122)が配置され、前記円盤体(102)は前記弾出装置(122)によって前記第二案内通路(118)へ弾出される
ことを特徴とする円盤体案内装置。
【請求項2】
前記第一周面案内体(128)は、前記第二周面案内体(132)よりも下方に配置され、前記第三周面案内体(138)は前記第四周面案内体(142)よりも下方に配置され、前記第一周面案内体(128)の第一案内縁(1281)の延長線(EL)が前記第三周面案内体(138)の第三案内縁(138E)に対し交差することが可能に構成されている
ことを特徴とする請求項1に記載した円盤体案内装置。
【請求項3】
前記第一周面案内体(128)の第一案内縁(1281)の延長線(EL)が前記第三周面案内体(138)の第三案内縁(138E)に対し交差した状態において、前記第一周面案内体(128)の第一周面案内体先端部(128T)と前記第三周面案内体(138)の相対する第三周面案内体基端部(138T)との周面案内体間隔(d2)が前記円盤体(102)の直径未満の位置において、前記第二案内通路(118)の回動を制限する回動量規制装置(184)を設けた
ことを特徴とする請求項2に記載した円盤体案内装置。
【請求項4】
少なくとも、円盤体(102)を一つずつ一列状態で第一案内通路(116)に案内させつつ移動させ、当該第一案内通路(116)の端部から弾出装置(122)によって前記第一案内通路(116)の下流側に配置された第二案内通路(118)へ弾き出すようにした円盤体案内装置であって、
前記第二案内通路(118)は、前記第一案内通路(116)と同一の平面(P)内に配置されると共に、一の軸線(SL)を有する支軸(112)を中心に回動可能に設けられ、
前記軸線(SL)の延長軸線(ESL)は、前記平面(P)に対し直交すると共に、前記第一案内通路(116)の延長上であって、かつ前記円盤体(102)が前記弾出装置(122)によって弾き出された後の前記第二案内通路(118)を横断するように構成されている
ことを特徴とする円盤体案内装置。
【請求項5】
円盤体(102)を一つずつ送り出す円盤体送出装置(114)と、
前記円盤体送出装置(114)によって送り出された円盤体(102)を一列に上方へ案内する第一案内通路(116)を構成する第一案内通路装置(104)と、
前記第一案内通路(116)の端部において、案内されてきた前記円盤体(102)を弾き出す弾出装置(122)と、
弾き出された円盤体(102)を所定の方向へ案内する第二案内通路(118)を構成する第二案内通路装置(106)によって構成される円盤体案内装置であって、
前記第二案内通路装置(106)は、前記第一案内通路装置(104)に対し、前記第一案内通路(116)と前記第二案内通路(118)が同一の平面(P)内において、一の軸線(SL)を有する支軸(112)によって回動可能に接続され、
前記軸線(SL)の延長軸線(ESL)は、前記平面(P)に対し直交すると共に、前記第一案内通路(116)の延長上であって、かつ前記円盤体(102)が前記弾出装置(122)によって弾き出された後の前記第二案内通路(118)を横断するように構成されている
ことを特徴とする円盤体案内装置。
【請求項6】
前記第二案内通路(118)を、前記第一案内通路(116)に対し所定の角度で保持する保持装置(186)を有する
ことを特徴とする請求項1乃至の何れかに記載した円盤体案内装置。
【請求項7】
前記第一案内通路(116)は、垂立した後、斜め上方向へ方向転換される
ことを特徴とする請求項1乃至の何れかに記載の円盤体案内装置。
【請求項8】
前記第二案内通路(118)は、前記第一案内通路(116)の延長上よりも上方向、及び前記延長上よりも下方向に回動可能である
ことを特徴とする請求項に記載した円盤体案内装置。
【請求項9】
前記第一案内通路装置(104)は、前記円盤体(102)の表面を案内する第一表面案内体(134)、前記円盤体(102)の裏面を案内する第一裏面案内体(126)、前記円盤体(102)の周面を案内する、前記第一表面案内体(134)と第一裏面案内体(126)との間に、所定の距離をおいて平行に配置された第一周面案内体(128)及び第二周面案内体(132)を含み、
前記支軸(112)は前記第一案内通路装置(104)に一体化され、
前記第二案内通路装置(106)には軸受(166)が一体化され、
前記支軸(112)に前記軸受(166)が回動自在に組み合わされることにより、前記第一案内通路装置(104)に対し、前記第二案内通路装置(106)が回動可能に組み合わされる
ことを特徴とする請求項に記載した円盤体案内装置。
【請求項10】
前記支軸(112)は前記第一表面案内体(134)に固定された第二支軸(1122)と前記第一裏面案内体(126)に固定された第一支軸(1121)を含み、前記第一支軸(1121)と前記第二支軸(1122)は前記平面(P)に対し延長軸線(ESL)が直交する同一の軸線(SL)上に配置され、
前記第二案内通路装置(106)に一体化された第一軸受(1661)及び第二軸受(1662)が前記第一支軸(1121)と前記第二支軸(1122)を回動自在に組み合わされる
ことを特徴とする請求項に記載した円盤体案内装置。
【請求項11】
前記弾出装置(122)は前記第一表面案内体(134)に取付けられる
ことを特徴とする請求項に記載した円盤体案内装置。
【請求項12】
前記第二案内通路装置(106)は、前記円盤体(102)の表面を案内する第二表面案内体(144)、前記円盤体(102)の裏面を案内する第二裏面案内体(136)、前記円盤体(102)の周面を案内する、前記第二表面案内体(144)と第二裏面案内体(136)との間に、所定の距離をおいて平行に配置された第三周面案内体(138)及び第四周面案内体(142)を含み、
前記第一周面案内体(128)の第一周面案内体先端部(128T)と前記第三周面案内体(138)の第三周面案内体基端部(138T)が第一回動量規制装置(1841)を構成し、及び前記第二周面案内体(132)の第二周面案内体先端部(132T)と前記第四周面案内体(142)の第四周面案内体基端部(142T)が第二回動量規制装置(1842)を構成する
ことを特徴とする請求項に記載した円盤体案内装置。
【請求項13】
前記軸受(166)は、第二裏面案内体(136)に一体化された第一軸受(1661)と、
第二表面案内体(144)に一体化された第二軸受(1662)を含み、
前記第一軸受(1661)は前記第一支軸(1121)、前記第二軸受(1662)は前記第二支軸(1122)に回動自在に支持されている
ことを特徴とする請求項10に記載した円盤体案内装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、円盤体を一つずつ所定の方向へ送り出す円盤体案内装置に関する。
詳しくは、本発明は、円盤体を一つずつ送り出し、最終的に複数の所定の位置へ送り出すことが出来る円盤体案内装置に関する。
さらに詳しくは、本発明は、第一案内通路に対し、支軸を中心として回動可能に指示された第二案内通路へ案内し、当該第一案内通路と第二案内通路との相対角度を変更することによって第二案内通路の出口位置を変更することにより、複数の所定の位置へ送り出すことが出来る円盤体案内装置に関する。
なお、本明細書において、円盤体とは、所定の厚みを有する円形状体をいい、例えば、硬貨、ゲーム用メダルが挙げられる。また、円盤体の表面又は裏面は、厳密な意味ではなく、例えば、図1において右側に位置する面を裏面、左側に位置する面を表面として説明する。
【背景技術】
【0002】
円盤体案内装置として、以下の従来技術が知られている。
第1の従来技術として、ディスク(円盤体)送出手段により案内通路を押し上げられたディスクを上端の放出口から放出させ、上方の第1の出口から払い出すディスク払出装置において、前記放出口からのディスクを導入し落下案内し得るように、前記第1の出口の上流側から分岐し、前記案内通路と隣接するように設けて連絡形成したディスクの落下シュートと、前記落下シュートの下方に設けたディスクが排出される出口と、前記落下シュートの内面に、落下するディスクと当るように突設形成された複数のディスク落下速度抑制用の突起と、から構成されたディスク払出装置のディスク分配装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
第2の従来技術として、バラ積み状態で貯留したボウル内のディスク(円盤体)を送出口から一個宛ずつ送り出すディスク送り出し装置と、前記送出口から送り出されたディスクを一列に並べて誘導するガイド通路と、ガイド通路の先端部に設けられ、ディスクをガイド通路の外へ弾き出す弾き出し機構と、このディスクの放出口とを備え、この放出口と連絡させて、放出されたディスクを前記放出口からの距離が異なる複数の出口から選択的に払い出す案内通路を設けてなるディスク案内装置において、各々前記放出口からの距離が異なる出口を有し、これら各出口に向かってディスクを夫々転動させる複数の並置した通路と、前記放出口の直近に配設され、前記複数の通路のいずれかにディスクを選択的に振り分け案内する通路選択手段を備えるディスク案内装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。
第3の従来技術として、垂立するガイドベースに沿って形成した筒型の案内通路により円板体(円盤体)の周面どうしを接触させて案内した後、前記案内通路の頂部に配置した弾き装置により振分通路に弾き出し、その後異なる位置に配置された複数の出口から排出する円板体供給装置において、前記振分通路の延長上に位置する横向き通路及び前記振分通路から前記案内通路に沿って下向きに延在する下向き通路を設け、前記振分通路において前記横向き通路へ案内する側壁を構成する横向き通路形成位置、及び前記横向き通路を横断する逸らせ位置に選択的に位置する振分体を配置し、前記振分体には前記横向き通路形成位置において前記横向き通路の下壁を構成する下ガイドレールが一体に形成されていることを特徴とする円板体供給装置が知られている(例えば、特許文献3参照)。
第4の従来技術として、コイン受入口を介してコイン案内通路内に導入されたコイン(円盤体)が、コイン案内通路内に突出するように設けられたコイン押動体を有し、かつコインの表裏面を案内する案内面に略垂直な対応する回転軸線の回りを回転する複数の回転盤によって、鉛直上方に搬送された後に、コイン出口を介してほぼ水平方向に弾き出されるコイン搬送装置と、コイン搬送装置から弾き出されたコインを案内するコイン落下通路の下方で分岐する第2および第3コイン落下通路のいずれか一方に、第1振分部によって、コインが導入され、第2および第3コイン落下通路に対応する第1および第2払出口からコインが選択的に払い出されるコイン振分払出装置と、を備えたコイン搬送払出装置が知られている(例えば、特許文献4参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2010-97237(図1図4、段落0006)
【文献】特開2007-172272(図1図6、段落0013)
【文献】特開2010-186222(図1図16、段落0008、0009)
【文献】特開2015-99490(図1図3、段落0014、0068)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
第1の従来技術は、送出装置によって一つずつ送り出された円盤体が一列になって案内通路を押し上げられ、案内通路の上端部において。弾き出し機構によって横方向へ弾き出された後、連絡シュート上を転動し、又は連絡シュートを落下することにより、選択的に異なる出口から放出されるようにしたものである。
第2の従来技術は、ディスク送出装置によって一つずつ送り出された円盤体が一列になってガイド通路を押し上げられ、ガイド通路の上端部において。弾き出し機構によって横方向へ弾き出された後、通路選択手段によって振りわけられることにより、選択的に異なる出口から放出されるようにしたものである。
第3の従来技術は、円板体送り出し装置によって一つずつ送り出された円盤体が一列になって案内装置を押し上げられ、案内通路の上端部において。弾き装置によって横方向へ弾き出された後、振分装置によって横向き通路、又は下向き通路へ振りわけられることにより、選択的に異なる出口から放出されるようにしたものである。
第4の従来技術は、コイン案内通路と複数の回転盤から突出するコイン押動体によって円盤体を搬送した後、当該コイン案内通路の先端において、コイン弾出機構によって横方向へ弾き出した後、振分機構によって異なる通路へ案内することにより、選択的に異なる出口から放出されるようにしたものである。
【0005】
円盤体案内装置は、例えば、メダルゲーム機内に配置され、円盤体たるメダルを出口から送り出す。
メダルゲーム機においては、メダルの出口は機種毎に異なるため、当該機種毎に円盤体案内装置の出口位置を設定する必要がある。換言すれば、所定の位置からメダルを送り出すという機能は同一にも拘わらず、ゲーム機の機種毎に円盤体案内装置を設定する必要があり、送出装置及び案内装置の一部は共用化できるものの、出口部分はそれぞれ異なる仕様にする必要があり、製造上、補修上等において煩雑であり、また製造数が限られることから割高になり、改善が強く求められていた。
【0006】
本発明の基本的目的である第一の目的は、円盤体の出口位置を柔軟に変更できる円盤体案内装置を提供することである。
本発明の従的目的である第二の目的は、上向き通路の出口位置を柔軟に変更できることができる円盤体案内装置を提供することである。
なお、柔軟に変更できるとは、段階的位置変更、及び任意位置への変更の両者を含む概念である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的を達成するため、請求項1に係る第1の発明は以下のように構成されている。
円盤体の相対する周面を案内する第一周面案内体と第二周面案内体によって画定される第一案内通路と、前記第一案内通路の下流側に配置され、前記円盤体の周面に対し前記第一周面案内体と同じ側に配置された第三周面案内体と、前記第二周面案内体と同じ側に配置された第四周面案内体によって構成される第二案内通路を構成することにより、円盤体送出装置から一つずつ送出される前記円盤体を一列状態で前記第一案内通路から前記第二案内通路へ案内して送り出すようにした円盤体案内装置であって、
前記第一周面案内体、前記第二周面案内体、前記第三周面案内体、及び前記第四周面案内体、並びに前記第一案内通路及び前記第二案内通路は同一の平面内に配置され、
前記第二案内通路は、前記平面と延長軸線が直交する一の軸線を有する支軸を中心に前記第一案内通路に対し回動可能に設けられている
ことを特徴とする円盤体案内装置
である。
【0008】
この目的を達成するため、請求項2に係る第2の発明は以下のように構成されている。
前記第一周面案内体は、前記第二周面案内体よりも下方に配置され、前記第三周面案内体は前記第四周面案内体よりも下方に配置され、前記第一周面案内体の第一案内縁の延長線が前記第三周面案内体の第三案内縁に対し交差することが可能に構成されている
ことを特徴とする第1の発明の円盤体案内装置である。
【0009】
この目的を達成するため、請求項3に係る第3の発明は以下のように構成されている。
少なくとも、円盤体の相対する周面を案内する第一周面案内体と第二周面案内体によって画定される第一案内通路と、前記第一案内通路の下流側に配置され、前記円盤体の周面に対し前記第一周面案内体と同じ側に配置された第三周面案内体と、前記第二周面案内体と同じ側に配置された第四周面案内体によって構成される第二案内通路を構成することにより、円盤体送出装置から一つずつ送出される前記円盤体を一列状態で前記第一案内通路から第二案内通路へ案内して送り出すようにした円盤体案内装置であって、
前記第一周面案内体、前記第二周面案内体、前記第三周面案内体、及び前記第四周面案内体、並びに前記第一案内通路及び前記第二案内通路は同一の平面内に配置され、
前記第二案内通路は、前記平面と延長軸線が直交する一の軸線を有する支軸を中心に前記第一案内通路に対し回動可能に設けられ、
前記第一周面案内体の第一案内縁の延長線が前記第三周面案内体の第三案内縁に対し交差することが可能に構成され、
前記第一案内通路の端部に弾出装置が配置され、前記円盤体は前記弾出装置によって前記第二案内通路へ弾出される
ことを特徴とする円盤体案内装置である。
【0010】
この目的を達成するため、請求項4に係る第4の発明は以下のように構成されている。
前記第一周面案内体の第一案内縁の延長線が前記第三周面案内体の第三案内縁に対し交差した状態において、前記第一周面案内体の第一周面案内体先端部と前記第三周面案内体の相対する第三周面案内体基端部との周面案内体間隔が前記円盤体の直径未満の位置において、前記第二案内通路の回動を制限する回動量規制装置を設けた
ことを特徴とする第2の発明の円盤体案内装置である。
【0011】
この目的を達成するため、請求項5に係る第5の発明は以下のように構成されている。
少なくとも、円盤体を一つずつ一列状態で第一案内通路に案内させつつ移動させ、当該第一案内通路の端部から弾出装置によって前記第一案内通路の下流側に配置された第二案内通路へ弾き出すようにした円盤体案内装置であって、
前記第二案内通路は、前記第一案内通路と同一の平面内に配置されると共に、一の軸線を有する支軸を中心に回動可能に設けられ、
前記軸線の延長軸線は、前記平面に対し直交すると共に、前記第一案内通路の延長上であって、かつ前記円盤体が前記弾出装置によって弾き出された後の前記第二案内通路を横断するように構成されている
ことを特徴とする円盤体案内装置である。
【0012】
この目的を達成するため、請求項6に係る第6の発明は以下のように構成されている。
円盤体を一つずつ送り出す円盤体送出装置と、
前記円盤体送出装置によって送り出された円盤体を一列に上方へ案内する第一案内通路を構成する第一案内通路装置と、
前記第一案内通路の端部において、案内されてきた前記円盤体を弾き出す弾出装置と、
弾き出された円盤体を所定の方向へ案内する第二案内通路を構成する第二案内通路装置によって構成される円盤体案内装置であって、
前記第二案内通路装置は、前記第一案内通路装置に対し、前記第一案内通路と前記第二案内通路が同一の平面内において、一の軸線を有する支軸によって相対回動可能に接続され、
前記軸線の延長軸線は、前記平面に対し直交すると共に、前記第一案内通路の延長上であって、かつ前記円盤体が前記弾出装置によって弾き出された後の前記第二案内通路を横断するように構成されている
ことを特徴とする円盤体案内装置
である。
【0013】
この目的を達成するため、請求項7に係る第7の発明は以下のように構成されている。
前記第二案内通路を、前記第一案内通路に対し所定の角度で保持する保持装置を有する
ことを特徴とする第1乃至第6の発明の円盤体案内装置
である。
【0014】
この目的を達成するため、請求項8に係る第8の発明は以下のように構成されている。
前記第一案内通路は、垂立した後、斜め上方向へ方向転換される
ことを特徴とする第1乃至第7の発明の円盤体案内装置
である。
【0015】
この目的を達成するため、請求項9に係る第9の発明は以下のように構成されている。
前記第二案内通路は、前記第一案内通路の延長上よりも上方向、及び前記延長上よりも下方向に回動可能である
ことを特徴とする第8の発明の円盤体案内装置
である。
【0016】
この目的を達成するため、請求項10に係る第10の発明は以下のように構成されている。
前記第一案内通路装置は、前記円盤体の表面を案内する第一表面案内体、前記円盤体の裏面を案内する第一裏面案内体、前記円盤体の周面を案内する、前記第一表面案内体と第一裏面案内体との間に、所定の距離をおいて平行に配置された第一周面案内体及び第二周面案内体を含み、
前記支軸は前記第一案内通路装置に一体化され、
前記第二案内通路装置には軸受が一体化され、
前記支軸に前記軸受が回動自在に組み合わされることにより、前記第一案内通路装置に対し、前記第二案内通路装置が相対回動可能に組み合わされる
ことを特徴とする第6の発明の円盤体案内装置である。
【0017】
この目的を達成するため、請求項11に係る第11の発明は以下のように構成されている。
前記支軸は前記第一表面案内体に固定された第二支軸と前記第一裏面案内体に固定された第一支軸を含み、前記第一支軸と前記第二支軸は前記平面に対し延長軸線が直交する同一の軸線上に配置され、
前記第二案内通路装置に一体化された第一軸受及び第二軸受が前記第一支軸)と前記第二支軸を回動自在に組み合わされる
ことを特徴とする第10の発明の円盤体案内装置である。
【0018】
この目的を達成するため、請求項12に係る第12の発明は以下のように構成されている。
前記弾出装置は前記第一表面案内体に取付けられる
ことを特徴とする第10の発明の円盤体案内装置である。
【0019】
この目的を達成するため、請求項13に係る第13の発明は以下のように構成されている。
前記第二案内通路装置は、前記円盤体の表面を案内する第二表面案内体、前記円盤体の裏面を案内する第二裏面案内体、前記円盤体の周面を案内する、前記第二表面案内体と第二裏面案内体との間に、所定の距離をおいて平行に配置された第三周面案内体及び第四周面案内体を含み、
前記第一周面案内体の第一周面案内体先端部と前記第三周面案内体の第三周面案内体基端部が第一回動量規制装置を構成し、及び前記第二周面案内体の第二周面案内体先端部と前記第四周面案内体の第四周面案内体基端部が第二回動量規制装置を構成する
ことを特徴とする第10の発明の円盤体案内装置
である。
【0020】
この目的を達成するため、請求項14に係る第14の発明は以下のように構成されている。
前記軸受は、第二裏面案内体に一体化された第一軸受と、
第二表面案内体に一体化された第二軸受を含み、
前記第一軸受は前記第一支軸、前記第二軸受は前記第二支軸に回動自在に支持されている
ことを特徴とする第11の発明の円盤体案内装置である。
【発明の効果】
【0021】
第1の発明によれば、第一周面案内体と第二周面案内体によって第一案内通路が画定される。
第三周面案内体と第四周面案内体によって第二案内通路が画定される。
第一案内通路と第二案内通路は、同一の平面内に位置することから、第一案内通路から第二案内通路への移動は何ら障害無く行える。
第二案内通路は、第一案内通路に対して支軸の軸線の延長線が、前記平面に対し直交する軸線を中心に第一案内通路に対し回動可能である。
これによって、第二案内通路から第一案内通路へ円盤体を案内することができる。
したがって、第二案内通路を第一案内通路に対し、支軸を中心に段階的位置又は任意位置に回動させて相対位置を設定できるので、円盤体の出口位置を柔軟に変更することができることから、第一の目的を達成できる。
【0022】
第2の発明によれば、第1の発明と基本的構成が共通するので、第一の発明と同様に、第一の目的を達成することができる。さらに、第2の発明によれば、第一周面案内体は、前記第二周面案内体よりも下方に配置され、前記第三周面案内体は前記第四周面案内体よりも下方に配置され、前記第一周面案内体の円盤体案内部の延長線が前記第三周面案内体の円盤体案内部に対し交差することが可能に構成されている。この構成によって、円盤体は立った状態(円盤体の表面及び裏面が大凡垂立する状態)で下側に位置する第一周面案内体、及び第三周面案内体を転がって搬送される。第一周面案内体の円盤体案内部の延長線が第三周面案内体の円盤体案内部に対し交差する状態は、第三周面案内体が前上がり状態である。換言すれば、第二案内通路が上向き通路を構成した状態で、第二案内通路の出口を定めることができる。これにより、円盤体が上方へ向かって案内され、段階的又は任意の位置に設定される出口から送り出すことができ、円盤体の出口位置を柔軟に変更できる利点がある。
【0023】
第3の発明によれば、第一案内通路と第二案内通路は、同一の平面内に位置することから、第一案内通路と第二案内通路は同一の平面内に位置し、第一案内通路から第二案内通路への移動は何ら障害無く行える。
第二案内通路は、第一案内通路に対して支軸の軸線の延長線が、前記平面に対し直交すると共に、第一案内通路の延長上の第二案内通路を横断するように構成されている。
第一案内通路の端部に弾出装置が配置され、第一案内通路を搬送された円盤体は、その第一案内通路から第二案内通路へ弾出装置によって弾き出される。
これによって、円盤体を上向きの第二案内通路へ勢いよく送り出して出口から投出することができるので、第二の目的を達成できる利点がある。
【0024】
第4の発明によれば、第2の発明と基本的構成が共通するので、第2の発明と同様に、第一の目的を達成することができる。さらに、第4の発明によれば、第一周面案内体の円盤体案内部の延長線が第三周面案内体の円盤体案内部に対し交差した状態において、第一周面案内体の先端と第三周面案内体との相対する先端との周面案内体間隔が円盤体の直径未満の位置において、第二案内通路の回動を制限する回動量規制装置が設けられている。これにより、円盤体の下側の周面を案内する第一周面案内体と第三周面案内体の端部の間隔は、円盤体の直径を超えて離れることはない。換言すれば、円盤体が第一案内通路から第二案内通路へ移動する過程において、それら案内通路から離脱する恐れがない利点を有する。
【0025】
第5の発明において、第一案内通路と第二案内通路は、同一の平面内に位置することから、第一案内通路と第二案内通路は一の平面内に位置し、第一案内通路から第二案内通路への移動は何ら障害無く行える。第二案内通路は、第一案内通路に対して支軸の軸線の延長線が、平面に対し直交すると共に、第一案内通路の延長上であって、かつ円盤体が弾出装置によって弾き出された後の第二案内通路を横断するように構成されている。これによって、第二案内通路が支軸を中心に回動された場合、第一案内通路の延長上に第二案内通路が位置することから、確実に第二案内通路へ円盤体を案内することができる。
円盤体は第一案内通路を一列に案内されて搬送され、当該第一案内通路の端部において、弾出装置によって、第二案内通路へ向けて弾き出される。
これによって、第二案内通路から勢いよく円盤体を送り出すことができるので、円盤体の演出に用いることができる利点がある。よって、第一の目的及び第二の目的を達成することができる。
【0026】
第6の発明によれば、第一案内通路装置によって構成された第一案内通路と第二案内通路装置によって構成された第二案内通路は、同一の平面内に位置することから、円盤体の第一案内通路から第二案内通路への移動は何ら障害無く行える。
第二案内通路は、第一案内通路に対して支軸の軸線の延長線が、前記平面に対し直交すると共に、第一案内通路の延長上の第二案内通路を横断するように構成されている。
これにより、第二案内通路は第一案内通路に対し、支軸を支点に回動された場合であっても、第一案内通路と第二案内通路は円盤体の直径以上の通路によって連通されることから、第一案内通路から第二案内通路への移動は何ら障害無く行える。
第一案内通路の端部に弾出装置が配置され、第一案内通路を搬送された円盤体は、その第一案内通路から第二案内通路へ弾出装置によって弾き出される。
これによって、第二案内通路から勢いよく円盤体を送り出すことができるので、円盤体の演出に用いることができる。よって、第一の目的及び第二の目的を達成することができる。
【0027】
第7の発明によれば、主たる構成は、第1乃至第6の発明と同一であるので、第1の発明と同一の効果を有する。
更に、第7の発明は、第二案内通路を、第一案内通路に対し所定の角度で保持する保持装置を設けた構成である。これにより、第一案内通路と第二案内通路は相対移動しないので、円盤体を安定的に第二案内通路の出口から送り出すことができる利点がある。
【0028】
第8の発明によれば、主たる構成は、第1乃至第7の発明と同一であるので、第1の発明と同一の効果を有する。
更に、第8の発明は、第一案内通路は、垂立した後、斜め上方向へ方向転換される。第二案内通路は斜め上方に延在する第一案内通路の下流側に配置されるので、第一案内通路に対する第二案内通路の角度変化を小さくすることができ、円盤体の案内がスムーズに行われる利点がある。
【0029】
第9の発明によれば、主たる構成は、第8の発明と同一であるので、第1の発明と同一の効果を有する。
更に、第9の発明は、第二案内通路は、第一案内通路の延長線よりも上方向、及び前記延長線よりも下方向に回動可能である。この構成によって、第二案内通路の出口位置は、第一案内通路の延長線よりも上の位置、又は下の位置に設定することが出来る利点がある。
【0030】
第10の発明によれば、主たる構成は、第1の発明と同一であるので、第1の発明と同一目的を達成することができる。
更に、第10の発明は、前記第一案内通路装置は、前記円盤体の表面を案内する第一表面案内体、前記円盤体の裏面を案内する第一裏面案内体、前記円盤体の周面を案内する、前記第一表面案内体と第一裏面案内体との間に、所定の距離をおいて平行に配置された前記第一周面案内体及び第二周面案内体を含み、
前記支軸は前記第一案内通路装置に一体化され、
前記第二案内通路装置には軸受が一体化され、
前記支軸に前記軸受が回動自在に組み合わされることにより、前記第一案内通路装置に対し、前記第二案内通路装置が相対回動可能に組み合わされる。
この構成によって、第一案内通路装置に一体化された支軸に対し、第二案内通路装置に一体化された軸受が回動自在に組合わされた構成である。これにより、第二案内通路装置の第一案内通路装置に対する組み付けが容易である利点がある。
【0031】
第11の発明によれば、主たる構成は、第10の発明と同一であるので、第1の発明と同一目的を達成することができる。
更に、第11の発明は、前記支軸は前記第一表面案内体に固定された第二支軸と前記第一裏面案内体に固定された第一支軸を含み、前記第一支軸と前記第二支軸は前記平面に対し直交する同一軸線上に配置され、
前記第一案内通路装置に一体化された軸受が前記第一支軸と前記第二支軸に回動自在に組み合わされる。
これにより、支軸は複数の軸受で支持されるため、耐久性が向上する利点がある。
【0032】
第12の発明によれば、主たる構成は、第10の発明と同一であるので、第1の発明と同一目的を達成することができる。
更に、第12の発明は、弾出装置は第一表面案内体に取付けられる。これにより、第二案内通路装置の第一案内通路装置に対する位置が変更された場合であっても、第一案内通路に対する弾出装置の位置は変更されないので、取扱が容易である利点を有する。
【0033】
第13の発明によれば、主たる構成は、第10の発明と同一であるので、第1の発明と同一目的を達成することができる。
更に、第13の発明は、第二案内通路装置は、前記円盤体の表面を案内する第二表面案内体、前記円盤体の裏面を案内する第二裏面案内体、前記円盤体の周面を案内する、前記第二表面案内体と第二裏面案内体との間に、所定の距離をおいて平行に配置された第三周面案内体及び第四周面案内体を含み、
前記第一周面案内体の先端と前記第三周面案内体との先端、及び第二周面案内体の先端と第四周面案内体との先端が第一回動量規制装置、及び第二回動量規制装置を構成する。
この構成によって、第一周面案内体の先端と第三周面案内体との先端、及び第二周面案内体の先端と第四周面案内体との先端が第一回動量規制装置、及び第二回動量規制装置を構成することから、当該第一回動量規制装置、及び第二回動量規制装置によって、第一案内通路に対する第二案内通路の回動が制限されることから、円盤体の第一案内通路から第二案内通路への移動に不都合を生じる回動を予め阻止することができ、以て、調整不備による作動不良を未然に防止できる利点がある。
【0034】
第14の発明によれば、主たる構成は、第11の発明と同一であるので、第1の発明と同一目的を達成することができる。
更に、第14の発明は、前記軸受は、前記第二裏面案内体に一体化された第一軸受と、
前記第二表面案内体に一体化された第二軸受を含み、
前記第一軸受は前記第一支軸、前記第二軸受は前記第二支軸に回動自在に支持されている。
この構成によって、第二案内通路装置は両持ち構造で第一案内通路装置に取り付けられることから、耐久性が向上する利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0035】
図1図1は、本発明にかかる実施例1の円盤体案内装置の第二案内通路が第一案内通路に対し下向き状態の斜視図である。
図2図2は、本発明にかかる実施例1の円盤体案内装置の第二案内通路が第一案内通路に対し上向き状態の斜視図である。
図3図3は、本発明にかかる実施例1の第二案内通路が第一案内通路に対し延長上にある状態の斜視図である。
図4図4は、本発明にかかる実施例1の円盤体案内装置の分解斜視図である。
図5図5は、本発明にかかる実施例1の円盤体案内装置の第一案内通路装置であり、(A)は分解斜視図、(B)は正面図、(C)は裏面図である。
図6図6は、本発明にかかる実施例1の円盤体案内装置の第二案内通路装置の分解斜視図である。
図7図7は、本発明にかかる実施例1の円盤体案内装置の第二案内通路装置の斜視図であり、(A)は正面上方からの斜視図(B)は背面上方からの斜視図、(C)は接続部材の拡大斜視図である。
図8図8は、本発明にかかる実施例1の円盤体案内装置の第一案内通路装置と第二案内通路装置の結合部の断面図である。
図9図9は、本発明にかかる実施例1の円盤体案内装置の第一案内通路装置と第二案内通路装置の結合部の拡大説明図であり、(A)は第二案内通路装置の最大時計回り位置、(B)は第二案内通路装置の最大反時計回り位置での拡大説明図である。
図10図10は、本発明にかかる実施例1の円盤体案内装置の弾出装置の斜視図である。
図11図11は、本発明にかかる実施例1の円盤体案内装置の説明図であり、(A)は第二案内通路装置が最も反時計方向に回動した位置、(B)は第一案内通路と第二案内通路が一直線状態、(C)は及び最も時計方向へ回動した位置の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
本発明に係る円盤体案内装置は、
円盤体の相対する周面を案内する第一周面案内体と第二周面案内体によって画定される第一案内通路と、前記第一案内通路の下流側に配置され、前記円盤体の周面に対し前記第一周面案内体と同じ側に配置された第三周面案内体と、前記第二周面案内体と同じ側に配置された第四周面案内体によって構成される第二案内通路を構成することにより、円盤体送出装置から一つずつ送出される前記円盤体を一列状態で前記第一案内通路から前記第二案内通路へ案内して送り出すようにした円盤体案内装置であって、
前記第一周面案内体、前記第二周面案内体、前記第三周面案内体、及び前記第四周面案内体、並びに前記第一案内通路及び前記第二案内通路は同一の平面内に配置され、
前記第二案内通路は、前記平面と延長軸線が直交する一の軸線を有する支軸を中心に前記第一案内通路に対し回動可能に設けられている
ことが好ましい。
また、
前記第一周面案内体は、前記第二周面案内体よりも下方に配置され、前記第三周面案内体は前記第四周面案内体よりも下方に配置され、前記第一周面案内体の第一案内縁の延長線が前記第三周面案内体の第三案内縁に対し交差することが可能に構成されていることが好ましい。
更に、
少なくとも、円盤体の相対する周面を案内する第一周面案内体と第二周面案内体によって画定される第一案内通路と、前記第一案内通路の下流側に配置され、前記円盤体の周面に対し前記第一周面案内体と同じ側に配置された第三周面案内体と、前記第二周面案内体と同じ側に配置された第四周面案内体によって構成される第二案内通路を構成することにより、円盤体送出装置から一つずつ送出される前記円盤体を一列状態で前記第一案内通路から第二案内通路へ案内して送り出すようにした円盤体案内装置であって、
前記第一周面案内体、前記第二周面案内体、前記第三周面案内体、及び前記第四周面案内体、並びに前記第一案内通路及び前記第二案内通路は同一の平面内に配置され、
前記第二案内通路は、前記平面と延長軸線が直交する一の軸線を有する支軸を中心に前記第一案内通路に対し回動可能に設けられ、
前記第一周面案内体の第一案内縁の延長線が前記第三周面案内体の第三案内縁に対し交差することが可能に構成され、
前記第一案内通路の端部に弾出装置が配置され、前記円盤体は前記弾出装置によって前記第二案内通路へ弾出される
ことを特徴とする円盤体案内装置
であることが好ましい。
さらにまた、
前記第一周面案内体の第一案内縁の延長線が前記第三周面案内体の第三案内縁に対し交差した状態において、前記第一周面案内体の第一周面案内体先端部と前記第三周面案内体の相対する第三周面案内体基端部との周面案内体間隔が前記円盤体の直径未満の位置において、前記第二案内通路の回動を制限する回動量規制装置を設け
ることが好ましい。
また、
少なくとも、円盤体を一つずつ一列状態で第一案内通路に案内させつつ移動させ、当該第一案内通路の端部から弾出装置によって前記第一案内通路の下流側に配置された第二案内通路へ弾き出すようにした円盤体案内装置であって、
前記第二案内通路は、前記第一案内通路と同一の平面内に配置されると共に、一の軸線を有する支軸を中心に回動可能に設けられ、
前記軸線の延長軸線は、前記平面に対し直交すると共に、前記第一案内通路の延長上であって、かつ前記円盤体が前記弾出装置によって弾き出された後の前記第二案内通路を横断するように構成されている
ことが好ましい。
さらに、
円盤体を一つずつ送り出す円盤体送出装置と、
前記円盤体送出装置によって送り出された円盤体を一列に上方へ案内する第一案内通路を構成する第一案内通路装置と、
前記第一案内通路の端部において、案内されてきた前記円盤体を弾き出す弾出装置と、
弾き出された円盤体を所定の方向へ案内する第二案内通路を構成する第二案内通路装置によって構成される円盤体案内装置であって、
前記第二案内通路装置は、前記第一案内通路装置に対し、前記第一案内通路と前記第二案内通路が同一の平面内において、一の軸線を有する支軸によって相対回動可能に接続され、
前記軸線の延長軸線は、前記平面に対し直交すると共に、前記第一案内通路の延長上であって、かつ前記円盤体が前記弾出装置によって弾き出された後の前記第二案内通路を横断するように構成されている
ことを特徴とする円盤体案内装置
であることが好ましい。
さらにまた、
前記第二案内通路を、前記第一案内通路に対し所定の角度で保持する保持装置を有する
ことを特徴とする円盤体案内装置
であることが好ましい。
また、
前記第一案内通路は、垂立した後、斜め上方向へ方向転換される
ことを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載の円盤体案内装置
であることが好ましい。
さらに、
前記第二案内通路は、前記第一案内通路の延長上よりも上方向、及び前記延長上よりも下方向に回動可能である
ことを特徴とする円盤体案内装置
であることが好ましい。
さらにまた、
前記第一案内通路装置は、前記円盤体の表面を案内する第一表面案内体、前記円盤体の裏面を案内する第一裏面案内体、前記円盤体の周面を案内する、前記第一表面案内体と第一裏面案内体との間に、所定の距離をおいて平行に配置された第一周面案内体及び第二周面案内体を含み、
前記支軸は前記第一案内通路装置に一体化され、
前記第二案内通路装置には軸受が一体化され、
前記支軸に前記軸受が回動自在に組み合わされることにより、前記第一案内通路装置に対し、前記第二案内通路装置が相対回動可能に組み合わされる
ことを特徴とする円盤体案内装置
であることが好ましい。
また、
前記支軸は前記第一表面案内体に固定された第二支軸と前記第一裏面案内体に固定された第一支軸を含み、前記第一支軸と前記第二支軸は前記平面に対し延長軸線が直交する同一の軸線上に配置され、
前記第二案内通路装置に一体化された第一軸受及び第二軸受が前記第一支軸)と前記第二支軸を回動自在に組み合わされる
ことを特徴とする円盤体案内装置であることが好ましい。
さらに、
前記弾出装置は前記第一表面案内体に取付けられる
ことを特徴とする円盤体案内装置であることが好ましい。
さらにまた、
前記第二案内通路装置は、前記円盤体の表面を案内する第二表面案内体、前記円盤体の裏面を案内する第二裏面案内体、前記円盤体の周面を案内する、前記第二表面案内体と第二裏面案内体との間に、所定の距離をおいて平行に配置された第三周面案内体及び第四周面案内体を含み、
前記第一周面案内体の第一周面案内体先端部と前記第三周面案内体の第三周面案内体基端部が第一回動量規制装置を構成し、及び前記第二周面案内体の第二周面案内体先端部と前記第四周面案内体の第四周面案内体基端部が第二回動量規制装置を構成する
ことを特徴とする円盤体案内装置であることが好ましい。
また、
前記軸受は、第二裏面案内体に一体化された第一軸受と、
第二表面案内体に一体化された第二軸受を含み、
前記第一軸受は前記第一支軸、前記第二軸受は前記第二支軸に回動自在に支持されている
ことを特徴とする円盤体案内装置であることが好ましい。
【実施例1】
【0037】
図1を参照して、本発明の実施例1にかかる円盤体案内装置100の概要を説明する。
実施例1の円盤体案内装置100は、円盤体102を第一案内通路装置104から第二案内通路装置106へ案内し、第二案内通路装置106の出口108から送り出し、第二案内通路装置106は第一案内通路装置104に対し支軸112を支点に回動することにより、第二案内通路装置106の出口108の位置を変更できる機能を有する。本実施例1における円盤体案内装置100は、支軸112、円盤体送出装置114、第一案内通路116、第二案内通路118、及び弾出装置122を含んでいる。
【0038】
まず円盤体送出装置114を図1を参照しつつ説明する。
円盤体送出装置114は、多数の円盤体を1枚ずつ順次、第一案内通路116へ送り出す機能を有する。本実施例1において、円盤体送出装置114は、水平線に対し傾斜して配置された回転円板(図示せず)と、当該回転円板の上面又は裏面に突出された突起(図示せず)によって、円盤体102を1枚ずつ分離すると共に、所定の位置において当該回転円板の周方向に形成された送出口124から第一案内通路116へ送り出す公知の円盤体送出装置が用いられている(例えば、特許第4072749号特許公報、特開2002-32824公開特許公報を参照。)。
【0039】
次に第一案内通路装置104を主に図5を参照しつつ説明する。
第一案内通路装置104は、第一案内通路116を画定し、円盤体送出装置114から一つずつ送り出される円盤体102を上方へ案内する機能を有する。本実施例1において第一案内通路装置104は、少なくとも、第一案内通路装置垂立部104Vと第一案内通路装置転向部104Tによって構成されている。第一案内通路装置垂立部104Vは、円盤体送出装置114の送出口124から一つずつ送り出された円盤体102を鉛直上方へ案内する機能を有する。第一案内通路装置転向部104Tは、第一案内通路装置垂立部104Vを案内された円盤体102を斜め上方向、本実施例では正面視において斜め上右方向へ案内する機能を有する。
第一案内通路装置垂立部104Vと第一案内通路装置転向部104Tは、第一裏面案内体126、第一周面案内体128、第二周面案内体132、及び第一表面案内体134によって、薄板状の空間である第一案内通路116を構成する。
【0040】
次に第一裏面案内体126を主に図4及び図5を参照しつつ説明する。
第一裏面案内体126は、円盤体送出装置114から一つずつ送り出される円盤体102の裏面を案内する機能を有する。本実施例1において、第一裏面案内体126は、円盤体102の進行方向に長い薄板によって構成されている。第一裏面案内体126は、第一案内通路装置垂立部104Vにおいては垂立する細長の平板であり、第一案内通路装置転向部104Tにおいては、所定の長さで垂立方向に延在された後、所定の曲率で右方向へ湾曲され、次いで所定の長さで斜め上方向へ延在するくの字型の平板によって構成されている。第一裏面案内体126は、円盤体102との摺動に対する耐摩耗性を有する、金属又は樹脂等によって構成される。第二裏面案内体136側の第一裏面案内体先端部126Eは、図9に示すように、支軸112の軸線SLを中心とする第一半径r1によって半円形の凸型に形成されている。
【0041】
第一周面案内体128は、円盤体102の一方の周面を案内する機能を有し、第一裏面案内体126の長手方向の一端部表面、本実施例1においては、正面視において右側端部又は下側端部に相当する位置に固定されている。第一周面案内体128は、図5(A)に示すように、所定の厚みを有する細長平板棒状体であり、第一裏面案内体126と同様の形状に形成されている。第一周面案内体128は、同様に、耐摩耗性を有する、金属又は樹脂等によって形成される。
【0042】
第二周面案内体132は、円盤体102の他方の周面を案内する機能を有し、第一裏面案内体126の長手方向の一端部表面、本実施例1においては、正面視において左側端部又は上側端部に相当する位置に固定されている。換言すれば、第二周面案内体132は、第一周面案内体128に対し、円盤体102の直径よりも僅かに大きい距離離され、第一周面案内体128に対し平行に配置された、所定の厚みを有する細長平板棒状体である。第二周面案内体132と第一周面案内体128との厚みは同一であり、円盤体102の厚みよりも僅かに厚い。第二周面案内体132は、同様に、耐摩耗性を有する、金属又は樹脂等によって形成される。
【0043】
第一表面案内体134は、円盤体102の表面を案内する機能を有する。
本実施例1において、第一表面案内体134は、円盤体102の進行方向に長い薄板によって構成されている。第一表面案内体134は、第一案内通路装置垂立部104Vにおいては垂立する細長の平板であり、第一案内通路装置転向部104Tにおいては、所定の長さで垂立方向に延在された後、所定の曲率で右方向へ湾曲され、次いで所定の長さで斜め上方向へ延在するくの字型の平板によって構成されている。第一表面案内体134は、第一周面案内体128と第二周面案内体132に対し正面側からあてがわれ、第一裏面案内体126に一体化されている。換言すれば、第一表面案内体134は、第一裏面案内体126と略同一形状であって、第一周面案内体128と第二周面案内体132の厚みの間隔で、第一裏面案内体126に対し平行に配置された平板である。第一表面案内体134は、耐摩耗性を有する、金属又は樹脂等によって形成される。第二表面案内体144側の第一表面案内体先端部134Eは、支軸112の軸線SLを中心とする第一半径r1によって半円形の凸型に形成されている。第一裏面案内体先端部126Eと第一表面案内体先端部134Eは、正面視において重なるように形成されている。
【0044】
したがって、第一案内通路116は第一幅W1(図4)が円盤体102の直径よりも僅かに大きく、且つ厚みT0(図8)が第一周面案内体128と第二周面案内体132の間隔と同一の縦長であって、平板状の扁平な空間である。本実施例1においては、第一案内通路116は、上端部において所定の曲率によって湾曲された後、斜め上方向へ所定の長さで延在されている。この構成によって、円盤体送出装置114の送出口124から一つずつ第一案内通路116に送り出された円盤体102は、円盤体102の裏面が第一裏面案内体126、表面が第一表面案内体134、一方の周面が第一周面案内体128の第一案内縁1281、及び他方の周面が第二周面案内体132の第二案内縁1321に案内されつつ、前位側の円盤体102の後端周面を、後位側の円盤体102の先端周面で押動することによって、後述する第二案内通路118へ向かって一列になって搬送される。なお、第一案内通路116は、後述する弾出装置122によって弾出される迄の円盤体102の通路、特に弾出装置122の直前の範囲、本実施例1においては、少なくとも、所定の曲率で湾曲された後に位置する、斜め上向きの通路を指すものとする。したがって、第一裏面案内体126、第一表面案内体134、第一周面案内体128、第二周面案内体132は、図4に示すように、厚みTを有し、水平線に対し垂立する平面P内に位置する。換言すれば、第一裏面案内体126、第一表面案内体134、第一周面案内体128、第二周面案内体132によって囲われた第一案内通路116は、平面P内に位置する平板状の細長空間である。
【0045】
次に第二案内通路装置106を主に図4及び図6を参照しつつ説明する。
第二案内通路装置106は、第一案内通路装置104に対し支軸112を軸に回動可能に取り付けられ、第一案内通路116から送り出される円盤体102を案内し、第一案内通路装置104に対し所定の角度で位置する第二案内通路装置106の出口108から送り出す機能を有する。本実施例1において、第二案内通路装置106は、少なくとも、支軸112によって第一案内通路装置104、具体的には、第一案内通路装置転向部104Tの先端部に所定角度の範囲で回動自在に支持された、中空薄板構造に構成されている。
第二案内通路装置106は、第二裏面案内体136、第三周面案内体138、第四周面案内体142、及び第二表面案内体144によって、薄板状の空間である第二案内通路118が構成されている。本実施例1においては、さらに、後述する出口通路156も第二案内通路118の一部として機能するが、出口通路156は必要に応じて設けないことができる。
【0046】
第二裏面案内体136は、第一案内通路116から一つずつ送り出される円盤体102の裏面を案内する機能を有する。本実施例1において、第二裏面案内体136は、少なくとも、第一案内通路装置転向部104Tの第一裏面案内体126と同一平面内に位置する円盤体102の進行方向に長い薄板によって構成されている。第二裏面案内体136は、円盤体102との摺動に対する耐摩耗性を有する、金属又は樹脂等によって形成される。第二裏面案内体136における第一裏面案内体126側の第二裏面案内体基端部136Bは、図9に示すように、支軸112の軸線SLを中心とする第二半径r2によって半円形の凹型に形成されている。第二半径r2は、説明するまでもなく第一半径r1よりも僅かに大きく形成され、円盤体102が移動する際、第一裏面案内体126の126Eと第二裏面案内体基端部136Bの間の段差に引っかからないように構成されている。
【0047】
第三周面案内体138は、円盤体102の一方の周面を案内する機能を有し、第二裏面案内体136の長手方向の一端部表面、本実施例1においては、正面視において下側端部(右側端部)に相当する位置に固定され、図9(B)に示されるように、第一周面案内体128の第一案内縁1281の延長線ELと交差する位置もとることが出来るように構成されている。第三周面案内体138は、図6に示すように、所定の厚みTを有する細長平板棒状体であり、耐摩耗性を有する、金属又は樹脂等によって形成される。第三周面案内体138は、少なくとも、第一案内通路装置転向部104Tの第一周面案内体128と同一の平面P内に配置される。
【0048】
第四周面案内体142は、円盤体102の他方の周面を案内する機能を有し、第二裏面案内体136の長手方向の一端部表面、本実施例1においては、正面視において上側端部(左側端部)に相当する位置に固定されている。換言すれば、第四周面案内体142は、第二周面案内体132の延長上に位置することが可能であり、第三周面案内体138に対し、円盤体102の直径よりも僅かに大きい第二幅W2(図4)離され、第三周面案内体138に対し平行に配置された、所定の厚みTを有する細長平板棒状体である。第四周面案内体142と第三周面案内体138との厚みは同一であり、耐摩耗性を有する、金属又は樹脂等によって形成される。したがって、第一周面案内体128、第二周面案内体132、第三周面案内体138、及び第四周面案内体142の厚みTは同一に構成されている。換言すれば、少なくとも、第一案内通路装置転向部104Tにおける第一周面案内体128と第二周面案内体132、第三周面案内体138、及び第四周面案内体142は同一の平面P内に配置されている。さらに換言すれば、第一案内通路116と第二案内通路118は、平面P内に配置されている。
【0049】
第二表面案内体144は、円盤体102の表面を案内する機能を有する。
本実施例1において、第二表面案内体144は、円盤体102の進行方向に長い薄板によって構成されている。第二表面案内体144は、所定の長さで斜め上方向へ延在する平板によって構成されている。第二表面案内体144は、第三周面案内体138と第四周面案内体142に対し正面側からあてがわれ、第二裏面案内体136に一体化されている。換言すれば、第二表面案内体144は、第二裏面案内体136と略同一形状であって、第三周面案内体138と第四周面案内体142の厚みTの間隔で、第二裏面案内体136に対し平行に配置された平板であり、耐摩耗性を有する、金属又は樹脂等によって形成される。第二表面案内体144は、第一案内通路装置転向部104Tの第一表面案内体134と同一平面内に配置されている。第三周面案内体138の先端部の第三案内縁138Eに続く第三周面案内体先端部138Tは、出口108側へ向かって前下がりの斜面138Sに形成されている。第二表面案内体144における第一表面案内体134側の第二表面案内体基端部144Bは、支軸112の軸線SLを中心とする第二半径r2によって半円形の凹型に形成されている。第二裏面案内体基端部136Bと第二表面案内体基端部144Bは、正面視において重なるように形成されている。第三周面案内体138は、詳細には、図9に図示するように、第一第三周面案内体1381と第二第三周面案内体1382とにより一本の薄板を構成するように構成されている。換言すれば、第二案内通路118は、少なくとも、第二裏面案内体136、第二表面案内体144、第三周面案内体138、及び第四周面案内体142によって囲われた薄板状の空間であり、この空間は、平面P内に位置する。
【0050】
したがって、第二案内通路118は第二幅W2が円盤体102の直径よりも僅かに大きく、且つ厚みTが第三周面案内体138と第四周面案内体142の厚みTと同一に構成された、横向きであって、平板状の扁平な空間である。この構成によって、円盤体送出装置114の送出口124から一つずつ送り出され、第一案内通路116によって案内された円盤体102は、第二案内通路118へ送り出され、円盤体102の裏面が第二裏面案内体136、表面が第二表面案内体144、一方の周面が第三周面案内体138の第三案内縁138E、及び他方の周面が第四周面案内体142の第四案内縁1421に案内されつつ、前位側の円盤体102の後端周面を、後位側の円盤体102の先端周面で押動することによって、後述する出口108へ向かって一列になって搬送される。
【0051】
次に出口108を主に図7を参照しつつ説明する。
出口108は、第二案内通路118の最下流における通路先端部の開口であり、円盤体102が当該出口108から外方へ送り出される機能を有する。本実施例1において、出口108は、第二表面案内体144の大凡延長上に配置された第二表面出口案内板146、第二裏面案内体136に一体に形成された第二裏面出口案内板148、第二表面出口案内板146と第二裏面出口案内板148との間に配置された第五周面案内体152、及び第六周面案内体154によって構成される、出口通路156の端部に構成されている。
【0052】
第二表面出口案内板146を説明する。
第二表面出口案内板146は、第二表面案内体144に続いて円盤体102の表面を案内する機能を有する。本実施例1において、第二表面出口案内板146は、台形平板形状であり、第二表面案内体144と同一平面内に配置されている。第二表面出口案内板146の下端部側面に、第五周面案内体152が固定されている。第五周面案内体152は、第三周面案内体138と同一厚みであって、同一の平面P内に位置する。
【0053】
第二裏面出口案内板148を説明する。
第二裏面出口案内板148は、第二裏面案内体136に続いて円盤体102の裏面を案内する機能を有する。本実施例1において第二裏面出口案内板148は、第二裏面案内体136と一体に構成され、第二裏面案内体136の先端の下方部から所定の長さで直線的に延在されている。第二裏面出口案内板148の長さは、第二表面出口案内板146と大凡同一である。
【0054】
第五周面案内体152を説明する。
第五周面案内体152は、第三周面案内体138に続いて円盤体102の下側周面を案内する機能を有する。第五周面案内体152は、第二表面出口案内板146と第二裏面出口案内板148の下端部間に配置され、出口通路156の幅を決定する。
【0055】
第六周面案内体154を説明する。
第六周面案内体154は、出口通路156において、円盤体102の上側周面を案内する機能を有する。本実施例1において第六周面案内体154は、第五周面案内体152に対し円盤体102の直径よりも僅かに大きい距離において、第五周面案内体152に対し平行に配置されている。本実施例1において第六周面案内体154は、第二表面出口案内板146の上端部が横向きに折り曲げられることにより、第二表面出口案内板146と一体に構成されている。本実施例1においては、さらに、第六周面案内体154の第五周面案内体152側に、衝撃緩衝用の出口弾性シート158が貼付され、出口通路156における円盤体102の跳ね上がりを減衰するようにしている。
【0056】
次に出口通路156を説明する。
出口通路156は、第二案内通路118を通過した円盤体102を出口108へ案内する機能を有する。本実施例1において出口通路156は、第二表面出口案内板146、第二裏面出口案内板148、第五周面案内体152、及び第六周面案内体154によって囲われた平板状の空間であり、第二案内通路118の先端部を上流側に対し下流側へ向かって下向きに構成されている。出口通路156は、平面P内に配置されている。
【0057】
さらに、本実施例1においては、出口108の前方に出口案内体162が配置されている。出口案内体162は、出口108から出た円盤体102を一側面及び上側面において案内する機能を有する。本実施例1において出口案内体162は、第二表面出口案内板146の延長上に位置する出口側板164と、出口側板164の上端部を横方向へ折り曲げられた出口上板165によって構成されている。従って、円盤体102は、その表面を出口側板164によって案内され、上側周面を出口上板165によって案内され、大凡斜め下方へ誘導される。なお、出口通路156を設けることなく、円盤体102を第二案内通路118から送り出すことができる。本実施例1において、第二表面出口案内板146の上部には、円盤体102の挙動を観察するため、出口通路156の長手方向に沿って形成された覗き長孔168が形成されている。
本発明において、出口通路156及び/又は出口案内体162は必要に応じて設ければよく、必須の構成要件ではない。
【0058】
次に支軸112を主に図8を参照しつつ説明する。
支軸112は、第二案内通路装置106を第一案内通路装置104の先端部に回動自在に支持する機能を有する。本実施例1において支軸112は、同一の軸線SL有する第一支軸1121と第二支軸1122よりなる一対の支軸によって構成されている。軸線SLは、第一案内通路116に対しその厚み方向に直交している。換言すれば、軸線SLの延長軸線ESLは第一案内通路116に対し直角に横断する。換言すれば、延長軸線ESLは平面Pに対し直交する。
【0059】
次に第一支軸1121を説明する。
第一支軸1121は、円柱状の軸であり、一端面を第一裏面案内体126の側面に、軸線SLと自己の軸線が一致するよう固定され、先端部が軸受166(第一軸受1661)に回動自在に支持されている。本実施例1において、軸受166は、第一支軸1121を支持する第一軸受1661と第二支軸1122を支持する第二軸受1662によって構成されている。
【0060】
次に第二支軸1122を説明する。
第二支軸1122は、円柱状の軸であり、一端面を第一表面案内体134の側面に、軸線SLと自己の軸線が一致するよう固定されている。したがって、第一支軸1121と第二支軸1122は実質的に一本の支軸112として機能する。第二支軸1122は、第二軸受1662に回動自在に支持されている。したがって、第一支軸1121と第二支軸1122との間には、第一案内通路116(平面P)が存在する。
第一支軸1121と第二支軸1122は、どちらか一方にすることも可能である。
【0061】
次に軸受166を説明する。
軸受166は、支軸112(第一支軸1121と第二支軸1122)を少なくとも所定角度回動自在に支持する機能を有する。本実施例1において、軸受166は、第一支軸1121を回動自在に支持する第一軸受1661と第二支軸1122を回動自在に支持する第二軸受1662により構成されている。軸受166は、第二案内通路装置106に一体化された軸受支持装置172に取り付けられている。第一軸受1661と第二軸受1662は、ボールベアリング又はブッシュ等の回転軸受が用いられる。また、これら第一軸受1661と第二軸受1662の軸線は、軸線SLと同軸に配置される。
【0062】
次に軸受支持装置172を説明する。
軸受支持装置172は、軸受166を支持すると共に、第二案内通路装置106を第一案内通路装置104に対し回動可能に支持する機能を有する。本実施例1において軸受支持装置172は、第二案内通路装置106の基部に一体化されている。軸受支持装置172は、第一軸受支持装置1721と第二軸受支持装置1722によって構成されている。
【0063】
第一軸受支持装置1721を説明する。
第一軸受支持装置1721は、板金製であって、第二裏面案内体取付部1741、第一横向部1761、及び第一軸受取付部1781によって、平面視において、クランク形状に形成されている。
【0064】
第二裏面案内体取付部1741を説明する。
第二裏面案内体取付部1741は、第二裏面案内体136の外側面に面接触状態で固定され、第二案内通路装置106に一体化されている。
【0065】
次に第一横向部1761を説明する。
第一横向部1761は、第二裏面案内体取付部1741連続し、平面視直角に第二案内通路118から遠ざかる方向に所定長で延在している。
【0066】
次に第一軸受取付部1781を説明する。
第一軸受取付部1781は、平板形状であって、第二裏面案内体取付部1741に連続すると共に、平面視において、第一横向部1761に対し直角に折り曲げられ、第一案内通路116に対し平行に配置されている。したがって、第一軸受取付部1781は第一裏面案内体126の先端部の側方に所定の間隔を隔てて平行に配置される。円形の第一軸受孔1821が第一軸受取付部1781に形成されている。第一軸受孔1821には第一軸受1661が固定されている。
【0067】
次に第二軸受支持装置1722を説明する。
第二軸受支持装置1722は、第一軸受支持装置1721に対し、第一案内通路116及び第二案内通路118を挟んで大凡対称に構成されている。すなわち、第二軸受支持装置1722は、板金製であって、平面視において、クランク形状に形成され、第二表面案内体取付部1742、第二横向部1762、及び第二軸受取付部1782によって構成されている。
【0068】
次に第二表面案内体取付部1742を説明する。
第二表面案内体取付部1742は、第二表面案内体144の外側面に面接触状態で固定され、第二表面案内体144に一体化される。
【0069】
次に第二横向部1762を説明する。
第二横向部1762は、第二表面案内体取付部1742に連続し、平面視直角に第二案内通路118から遠ざかる方向に所定長で延在している。換言すれば、第二横向部1762は、第一横向部1761に対し、反対方向へ所定の長さで延在している。
【0070】
次に第二軸受取付部1782を説明する。
第二軸受取付部1782は、平板形状であって、第二横向部1762に連続すると共に、平面視において、第二横向部1762に対し直角に折り曲げられ、第一案内通路116に対し平行に配置されている。したがって、第二軸受取付部1782は第一表面案内体134の先端部の側方に所定の間隔を隔てて平行に配置される。円形の第二軸受孔1822が第二軸受取付部1782に形成されている。
第二軸受1662は、第二軸受取付部1782に形成された第二軸受孔1822に挿入され、固定される。
【0071】
これらの構成によって、第二案内通路装置106が第一案内通路装置104の先端に組み付けられた場合、支軸112は、軸受166(第一軸受1661、第二軸受1662)によって回動自在に支持される。詳細には、第一支軸1121は、第一軸受1661によって回動自在に支持され、第二支軸1122は、第二軸受1662によって回動自在に支持される。この組み付け状態において、第一案内通路116と第二案内通路118は、水平線に対し垂立する同一の平面P内に位置する。換言すれば、第一裏面案内体126と第二裏面案内体136も同一の平面内に位置し、第一周面案内体128、第二周面案内体132、第三周面案内体138、及び第四周面案内体142は平面P内に位置し、第一表面案内体134と第二表面案内体144は他の同一の平面内に位置する。第二案内通路装置106の第一案内通路装置104に対する支軸112回りの回動量は、回動量規制装置184によって規制される(図9(A)参照)。
【0072】
第二案内通路装置106の端部が第一案内通路装置104の先端に組み付けられ、第一案内通路116と第二案内通路118が見かけ上一直線をなす場合(図11(B))、第二周面案内体132の下縁である第二案内縁1321の延長上に、第四周面案内体142の下縁である第四案内縁1421が位置する。第一周面案内体128の上縁である第一案内縁1281の延長線ELよりも僅かに下方において、第三周面案内体138の上縁である第三案内縁138Eは平行に位置するように設定される。換言すれば、第一案内通路116の第一中心線CL1と第二案内通路118の第二中心線CL2は、距離d1分ズレている。このように、第一案内縁1281と第三案内縁138Eの位置関係を定めることにより、弾出装置122によって弾出された円盤体102は、その勢いが削がれることなく第二案内通路118を進行できる利点がある。この構成によって、図9に示すように、支軸112の軸線SLは、弾出装置122によって弾出される直前位置における円盤体102と相対する位置における、第一中心線CL1よりも下方位置に配置されている。
【0073】
次に回動量規制装置184を図9を参照しつつ説明する。
回動量規制装置184は、第二案内通路装置106が第一案内通路装置104に対して所定角度以上回動しないようする機能を有する。
本実施例1において、回動量規制装置184は、第一回動量規制装置1841と第二回動量規制装置1842によって構成されている。
【0074】
次に第一回動量規制装置1841を説明する。
第一回動量規制装置1841は、第二案内通路装置106が第一案内通路装置104に対して、図9において所定角度以上、支軸112回りに時計方向へ回動されないようする機能を有する。本実施例1において、第一回動量規制装置1841は、第一周面案内体128側の第一周面案内体先端部128Tと第三周面案内体138の第三周面案内体基端部138Rによって構成されている。具体的には、第二案内通路装置106が図9において時計方向に回動された場合、第一周面案内体先端部128Tと第三周面案内体基端部138Rが当接した最大時計方向回動位置MCPにおいて、それ以上の回動が阻止されるように構成されている。この状態において、第二案内通路118は、第一案内通路116に対し、下向きに鈍角をなした状態において静止される。換言すれば、第一案内通路116と第二案内通路118が一直線を形成する状態に対し、第二案内通路118が時計方向に回動した状態である。
【0075】
次に第二回動量規制装置1842を説明する。
第二回動量規制装置1842は、第二案内通路装置106が第一案内通路装置104に対して、図9において所定角度以上、支軸112回りに反時計方向へ回動しないようする機能を有する。本実施例1において、第二回動量規制装置1842は、第二周面案内体先端部132Tと第四周面案内体142の第四周面案内体基端部142Rによって構成されている。具体的には、第二案内通路装置106が図9において反時計方向に回動された場合(図9(B))、それら第二周面案内体先端部132Tと第四周面案内体基端部142Rが当接した最大反時計方向回動位置MCCPにおいて、それ以上の回動が阻止されるように構成されている。この状態において、第二案内通路118は、第一案内通路116に対し、上向きに鈍角をなした状態において静止される。換言すれば、第一案内通路116と第二案内通路118が一直線を形成する状態に対し、第二案内通路118が反時計方向に回動した状態である。
第二回動量規制装置1842によって、第二案内通路装置106の回動が規制された場合、第一周面案内体128の第一周面案内体先端部128Tと第三周面案内体138の第三周面案内体基端部138Rとの周面案内体間隔d2は、円盤体102の直径よりも小さく設定される。円盤体102が第一周面案内体先端部128Tと第三周面案内体基端部138Rとの周面案内体間隔d2から第一案内通路116外へ離脱することを防止するためである。第二案内通路装置106は、保持装置186によって、第二案内通路装置106が第一案内通路装置104に対して所定の角度をなした位置において保持することが好ましい。
【0076】
次に保持装置186を図11を参照しつつ説明する。
保持装置186は、第二案内通路装置106を、第一案内通路装置104に対し所定の角度位置に保持する機能を有する。本実施例1において、保持装置186は、第二案内通路装置106の先端部の下方に配置された棒体である。この棒体たる保持装置186は、円盤体案内装置100が内蔵される筐体(図示せず)に位置調整可能に固定される。
図11(A)に示すように、保持装置186を比較的上方に配置した場合、第二回動量規制装置1842によって第二案内通路装置106が回動を規制される最大反時計方向回動位置MCCPまで回動させることができ、出口108の位置を基準位置RPからH1の高さ位置に設定することができる。
同図(B)に示すように、保持装置186を中間に配置した場合、第一案内通路装置104と第二案内通路装置106が一直線状態なるように、換言すれば第一案内通路116の延長上に第二案内通路118が位置するようにすることができ、出口108の位置を基準位置RPからH2の高さ位置に設定することができる。
同図(C)に示すように、保持装置186を比較的下方に配置した場合、第一回動量規制装置1841によって第二案内通路装置106が回動を規制される最大時計方向回動位置MCPまで回動させることができ、出口108の位置を基準位置RPからH3の高さ位置に設定することができる。
保持装置186は、その機能を発揮できれば、他の装置を用いることが出来る。例えば、第一案内通路装置104の先端部と第二案内通路装置106の基端部との間で回動量を固定するようにしてもよい。
【0077】
次に弾出装置122を主に図9及び図10を参照しつつ説明する。
弾出装置122は、第一案内通路116に案内されてきた円盤体102を第一案内通路116の端部から第二案内通路118へ弾き出す機能を有する。本実施例1において、弾出装置122は、弾出基板192、弾出レバー軸194、弾出レバー196、弾出バネ198,弾出ローラー202、及びストッパ204によって構成されている。
【0078】
まず弾出基板192を説明する。
弾出基板192は、弾出レバー軸194、弾出レバー196、弾出バネ198,弾出ローラー202、及びストッパ204を支持する機能を有する。本実施例1において、弾出基板192は、板金製であって中間部が大凡倒立三角形状の取付部1921、取付部1921の上端部に水平方向の横向きに正面視L型に折り曲げされたバネ受部1922、及び取付部1921の下端部に斜め方向横向きに折り曲げされたストッパ受部1923を有している。弾出基板192は、第一表面案内体134の外側面に固定されている。
【0079】
次に弾出レバー軸194を説明する。
弾出レバー軸194は、弾出レバー196を回動自在に支持する機能を有する。本実施例1において弾出レバー軸194は、弾出基板192から横向き水平方向に突出する片持ち丸棒形状の支軸である。
【0080】
次に弾出レバー196を説明する。
弾出レバー196は、弾出ローラー202を支持すると共に、弾出バネ198の弾発力を受ける機能を有する。本実施例1において弾出レバー196は、板金製であり、断面がチャンネル型に形成されると共に、所定の長さを有する棒状に形成され、その一端部が弾出レバー軸194に回動自在に取り付けられている。この構成によって、弾出レバー196は、第一案内通路116に対し平行な面内で往復回動運動が可能である。
【0081】
次に弾出バネ198を説明する。
弾出バネ198は、弾出レバー196に対し、所定方向の回動力を付与する機能を有する。本実施例1において弾出バネ198は、ねじりコイルバネが用いられ、中間部のコイルが弾出レバー軸194に外装され、一方の自由端部はバネ受部1922の下部に係止され、他の自由端部は弾出レバー196に形成された貫通孔1961に貫通されて弾出レバー196に係止される。これによって、弾出レバー196は弾出バネ198の弾発力によって、図10において時計方向の所定の回動力を付与される。弾出バネ198は、種々の公知のバネを採用することができる。
【0082】
次に弾出ローラー202を説明する。
弾出ローラー202は、第一案内通路116を搬送されてきた円盤体102に接触し、付与されている弾出バネ198の弾発力によって、当該円盤体102を第二案内通路118へ向かって投出する機能を有する。弾出ローラー202は、弾出レバー196の先端部から横向きに第二案内通路118側へ突出するローラー支持軸206に回動自在に支持されている。図5に示すように、弾出ローラー202は、第一案内通路装置104に形成された弧状孔208内に配置されている。詳細には、第一裏面案内体126の先端部に形成された第一弧状孔2081、及び第一表面案内体134の先端部に形成された第二弧状孔2082を貫通し、第一案内通路116を横断するように配置される。したがって、弾出ローラー202は弧状孔208内で揺動することになる。
【0083】
次にストッパ204を説明する。
ストッパ204は、円盤体102を弾出した後の弾出ローラー202の位置を規制する機能を有する。換言すれば、弾出ローラー202が円盤体102と接触していない状態における弾出ローラー202の位置を定める機能、及び弾出レバー196の衝撃を緩衝する機能を有する。本実施例1において、ストッパ204は、前述したストッパ受部1923と衝撃を緩衝する緩衝シート210によって構成されている。緩衝シート210は、シリコン製シート等、衝撃に対する緩衝機能、及び耐久性を有する材料で構成され、ストッパ受部1923の上面を覆うように取り付けられている。これによって、円盤体102を弾き出した後、弾出レバー196が静止しているストッパ204に衝突した場合、跳ね返りを生じることなく、直ぐさま静止状態になる。弾出レバー196がストッパ204によって移動を阻止された位置において、弾出ローラー202は、図9(A)に鎖線で示す待機位置SPに位置する。この待機位置SPにおいて、弾出ローラー202と第一周面案内体128の先端部との間隔は、円盤体102の直径よりも小さく設定される。円盤体102が弾出ローラー202を押動し、弾出バネ198を撓ませることにより当該弾出バネ198の弾発力を高め、円盤体102を勢いよく弾出するためである。弾出装置122によって第二案内通路118へ弾き出された円盤体102は、円盤体検知装置212によって検出される。
【0084】
次に円盤体検知装置212を説明する。
円盤体検知装置212は、第二案内通路装置106(第二案内通路118)側へ弾き出された円盤体102を検出する機能を有する。本実施例1においては、投光器2121と受光器2122によって構成される光電式検知装置が用いられている。しかし、円盤体検知装置212は機械式等の他の検知装置を用いることができる。本実施例1において、投光器2121は第一裏面案内体126に固定され、第一裏面案内体126に形成された第一透孔214(図5(A))に相対して投光部(図示せず)が配置されている。受光器2122は、第一表面案内体134に固定され、第一表面案内体134に形成された透孔(図示せず)に相対して投光部(図示せず)が配置されている。したがって、投光器2121からの投光は、第二案内通路118を横断して受光器2122に到達する。投光器2121からの投光が横断する第二案内通路118は、図9に示すように、弾出装置122によって弾出された直後に通過する位置である。投光器2121から受光器2122への投光が所定時間遮断されたことを検知することにより、円盤体102の通過を検知することができる。
【0085】
次に実施例1の作用を説明する。
円盤体案内装置100は、例えば、メダルゲーム機(図示せず)内に配置され、当該メダルゲーム機からの指令によって、円盤体送出装置114に対し送出し指令が出力される。送出し指令を受けた円盤体送出装置114は、貯蔵されている円盤体102を一つずつ送出口124から、第一案内通路装置104の第一案内通路装置垂立部104Vへ送り出す。これによって、第一案内通路116内の円盤体102は、後位の円盤体102の先端によって、前位の円盤体102の後端を押動し、第一案内通路116内を押し上げられる。第一案内通路116内の円盤体102は、第一案内通路装置垂立部104Vから第一案内通路装置転向部104Tへ搬送され、斜め右上方へ方向変換される。その後、円盤体102は弾出装置122へ到達する。
【0086】
円盤体102の進行に伴って、第一案内通路116の最先端に位置する円盤体102は弾出ローラー202を弾出バネ198の弾発力に抗して押し上げる(図9参照)。これによって、弾出レバー196は、図9において反時計方向へ弾出レバー軸194回りに回動され、弾出バネ198の弾発力が高められる(同図(B))。そして、弾出ローラー202と円盤体102の第一接点P1と、第一周面案内体128の第一周面案内体先端部128Tと円盤体102の第二接点P2を結ぶ直線Lを、円盤体102の中心Cが通過した直後に、弾出ローラー202が円盤体102を第二案内通路118へ向かって弾き出す。
【0087】
第二案内通路118が第一案内通路116に対して上向きに設定されている場合(図11(A))、円盤体102は弾き出された勢いによって第二案内通路118に案内されつつ斜め上向きに進行し、出口108から、メダルゲーム機の所定の受け入れ口へ投出される。第二案内通路118が第一案内通路116に対して上向きに設定されている場合、弾出ローラー202によって弾き出された円盤体102は、第三周面案内体138(第二第三周面案内体1382)に衝突して第四周面案内体142側へ跳ね返り、次いで第三周面案内体138側へ跳ね返ることを繰り返しつつ案内される。従って、弾出ローラー202による弾出力は、衝突によって減衰される力をも考慮して定められなければならない。しかし、第一周面案内体先端部128Tと第三周面案内体138(第二第三周面案内体1382)との間の周面案内体間隔d2は、円盤体102の直径よりも小さい状態に、第二回動量規制装置1842によって規制されるから、第二案内通路118から円盤体102が脱落することはない。
【0088】
第二案内通路118が第一案内通路116の延長上に設定されている場合(図11(B))、円盤体102は弾き出された勢いによって第二案内通路118を案内されつつ進行し、出口108から、メダルゲーム機の所定の受け入れ口へ投出される。
【0089】
第二案内通路118が第一案内通路116に対して下向きに設定されている場合(図11(C))、円盤体102は弾き出された勢い及び重力によって第二案内通路118を案内されつつ進行し、出口108から、ゲームの所定の受け入れ口へ投出される。
【0090】
弾出ローラー202によって第二案内通路118へ向けて弾き出された円盤体102は、円盤体検知装置212によって検出される。換言すれば、投光器2121から受光器2122への投光を、円盤体102が遮るので、この投光の遮断を検出することによって、円盤体102の弾き出しを検出することができる。
【符号の説明】
【0091】
102 円盤体
104 第一案内通路装置
106 第二案内通路装置
112 支軸
1122 第二支軸
1121 第一支軸
114 円盤体送出装置
116 第一案内通路
118 第二案内通路
122 弾出装置
126 第一裏面案内体
128 第一周面案内体
1281 第一案内縁
1281 第一案内縁
128T 第一周面案内体先端部
132 第二周面案内体
132T 第二周面案内体先端部
134 第一表面案内体
136B 第二裏面案内体基端部
138 第三周面案内体
138E 第三案内縁
138T 第三周面案内体基端部
142 第四周面案内体
142T 第四周面案内体基端部
166 軸受
1661 第一軸受
1662 第二軸受
184 回動量規制装置
1841 第一回動量規制装置
1842 第二回動量規制装置
186 保持装置
d2 周面案内体間隔
EL 延長線
ESL 延長軸線
P 平面
SL 軸線
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11