(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-22
(45)【発行日】2023-01-05
(54)【発明の名称】情報処理システム
(51)【国際特許分類】
G16H 20/60 20180101AFI20221223BHJP
【FI】
G16H20/60
(21)【出願番号】P 2021574057
(86)(22)【出願日】2021-01-27
(86)【国際出願番号】 JP2021002719
(87)【国際公開番号】W WO2021153574
(87)【国際公開日】2021-08-05
【審査請求日】2022-07-21
(31)【優先権主張番号】P 2020010706
(32)【優先日】2020-01-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】515163313
【氏名又は名称】株式会社メタジェン
(74)【代理人】
【識別番号】110002790
【氏名又は名称】One ip弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】西本 悠一郎
(72)【発明者】
【氏名】田中 悠二
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 千賀子
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 和綺
(72)【発明者】
【氏名】福田 真嗣
【審査官】原 忠
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-154519(JP,A)
【文献】松永安由他,食品機能性研究,食品と科学,第61巻,日本,食品と科学社,2019年03月20日,頁14-20
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G16H 10/00 - 80/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの腸内環境データ
として代謝物質に関するデータのみを取得する腸内環境データ取得部と、
取得した前記腸内環境データに基づいて前記ユーザの腸内環境を評価する腸内環境評価部と、
前記評価を含む情報を前記ユーザに提供する情報提供部とを備え、
前記情報は、前記ユーザの食生活の傾向に関する情報を含む、情報処理システム。
【請求項2】
前記腸内環境データ取得部は、前記ユーザの腸内環境データとして少なくとも酢酸、プロピオン酸、酪酸、デオキシコール酸のいずれか1つ以上の代謝物質に関するデータを取得する
、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記腸内環境評価部は、取得した複数の代謝物質に関するデータから算出した総合評価値を評価する
、請求項1または請求項2に記載の情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ヒトの腸内細菌叢と病気や体質といった心身の健康との関係性が徐々に明らかにされ、腸内細菌叢の情報に基づいた健康管理に対する注目が高まっている。
【0003】
例えば特許文献1には、腸内細菌叢に関するデータに基づいて所定の疾病に罹患するリスクを評価する方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、採便キットを用いて便を回収し、腸内環境を分析するサービスは徐々に広まりつつあるが、腸内環境に関するデータは複雑であり、データからわかる様々な情報を知識のないユーザにわかりやすく伝える点に課題があった。
【0006】
そこで、本発明は、腸内環境を分析した結果をユーザにわかりやすく提供できる情報処理システムを提供することを一つの目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、ユーザの腸内環境データを取得する腸内環境データ取得部と、取得した前記腸内環境データに基づいて前記ユーザの腸内環境を評価する腸内環境評価部と、前記評価を含む情報を前記ユーザに提供する情報提供部とを備える情報処理システムが得られる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、腸内環境を分析した結果をユーザにわかりやすく提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の実施の形態によるシステムの構成例を示す図。
【
図2】本発明の実施の形態によるサーバのハードウェア構成例を示す図。
【
図3】本発明の実施の形態によるサーバのソフトウェア構成例を示す図。
【
図4】本発明の実施の形態による腸内環境情報の構成例。
【
図5】本発明の実施の形態による腸内環境情報の構成例。
【
図6】本発明の実施の形態による腸内環境情報の構成例。
【
図7】本発明の実施の形態によるユーザ端末における画面出力例。
【
図8】本発明の実施の形態によるユーザ端末における画面出力例。
【
図9】本発明の実施の形態によるユーザ端末における画面出力例。
【
図10】本発明の実施の形態によるユーザ端末における画面出力例。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の実施形態の内容を列記して説明する。本発明は、以下のような構成を備える。
[項目1]
ユーザの腸内環境データを取得する腸内環境データ取得部と、
取得した前記腸内環境データに基づいて前記ユーザの腸内環境を評価する腸内環境評価部と、
前記評価を含む情報を前記ユーザに提供する情報提供部とを備える情報処理システム。
[項目2]
前記腸内環境データ取得部は、少なくとも前記ユーザの腸内細菌データを取得し、
前記腸内環境評価部は、前記腸内細菌データに基づいて前記ユーザの腸内環境タイプを判定し、
前記情報提供部は、判定した前記腸内環境タイプと、当該腸内環境タイプに関する情報を提供する、項目1に記載の情報処理システム。
[項目3]
前記腸内環境タイプに関する情報は、少なくとも当該腸内環境タイプに属する者の食生活の傾向に関する情報を含む、項目2に記載の情報処理システム。
[項目4]
前記腸内環境データ取得部は、少なくとも前記ユーザの代謝物質データを取得し、
前記腸内環境評価部は、前記代謝物質データに基づいて前記ユーザの腸内環境を評価する、項目1に記載の情報処理システム。
[項目5]
前記腸内環境評価部は、取得した前記ユーザの各代謝物質の量について、理想的な存在量に対する比率を算出し、
前記比率をもとに腸内環境スコアを算出する、項目4に記載の情報処理システム。
[項目6]
前記腸内環境評価部は、少なくとも酢酸、プロピオン酸、酪酸、デオキシコール酸のいずれか1つ以上のデータをもとに前記腸内環境スコアを算出する、項目5に記載の情報処理システム。
[項目7]
前記腸内環境評価部は、少なくとも酢酸、プロピオン酸、酪酸、デオキシコール酸のデータをもとに前記腸内環境スコアを算出する、項目5に記載の情報処理システム。
[項目8]
前記腸内環境データ取得部は、少なくとも前記ユーザの腸内細菌データを取得し、
前記腸内環境評価部は、前記腸内細菌データに基づいて腸内細菌の多様性指標を算出する、項目1に記載の情報処理システム。
[項目9]
前記多様性指標は、Observed species/Observed OTUs、Shannon index、Simpson index、Chao1、Faith’s PD(Phylogenetic diversity)のいずれかであることを特徴とする、項目8に記載の情報処理システム。
【0011】
<実施の形態の詳細>
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0012】
<概要>
本発明の実施の形態によるシステムは、ユーザの腸内環境に関するデータをもとに、各種の分析によりユーザの腸内環境を評価し、ユーザに有益な情報を提供するためのシステムである。腸内環境に関するデータとしては、腸内細菌叢データや、代謝物質データを含む。本発明の実施の形態における代謝物質とは、腸内に存在する化合物全般を指し、低分子化合物、高分子化合物を含む。例えば、ヒトや腸内細菌を始め真菌や古細菌などが、ヒト腸内で産生した物質のうち、糞便中から検出される物質である。
【0013】
<構成>
図1に示されるように、本実施形態の情報処理システムは、サーバ1を含んで構成される。サーバ1は、一つまたは複数のユーザ端末2と通信ネットワークを介して通信可能に接続される。通信ネットワークは例えばインターネットであり、公衆電話回線網や携帯電話回線網、無線通信路、イーサネット(登録商標)などにより構築される。また、必要に応じて複数のサーバから構成されてもよい。
【0014】
<ハードウェア構成>
図1に示されるように、サーバ1は、ユーザ端末2と通信を介して情報処理を実行することにより、システムの一部を構成する。サーバ1は、例えばワークステーションやパーソナルコンピュータのような汎用コンピュータとしてもよいし、或いはクラウド・コンピューティングによって論理的に実現されてもよい。
【0015】
本実施の形態によるサーバ1とユーザ端末2とは、以下のようなハードウェア構成を有する。なお、以下の構成は一例であり、これ以外の構成を有していても良い。
【0016】
サーバ1は、少なくとも、プロセッサ10、メモリ11、ストレージ12、送受信部13、入出力部14等を備え、これらはバス15を通じて相互に電気的に接続される。
【0017】
プロセッサ10は、サーバ1全体の動作を制御し、各要素間におけるデータの送受信の制御、及びアプリケーションの実行に必要な情報処理等を行う演算装置である。例えばプロセッサ10はCPU(Central Processing Unit)であり、ストレージ12に格納されメモリ11に展開されたプログラム等を実行して各情報処理を実施する。
【0018】
メモリ11は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性記憶装置で構成される主記憶と、フラッシュメモリやHDD(Hard Disc Drive)等の不揮発性記憶装置で構成される補助記憶と、を含む。メモリ11は、プロセッサ10のワークエリア等として使用され、また、サーバ1の起動時に実行されるBIOS(Basic Input / Output System)、及び各種設定情報等を格納する。
【0019】
ストレージ12は、アプリケーション・プログラム等の各種プログラムを格納する。各処理に用いられるデータを格納したデータベースがストレージ12に構築されていてもよい。
【0020】
送受信部13は、サーバ1をネットワーク3に接続する。なお、送受信部13は、Bluetooth(登録商標)及びBLE(Bluetooth Low Energy)の近距離通信インタフェースを備えていてもよい。
【0021】
入出力部14は、必要に応じて使用するキーボード・マウス類等の情報入力機器、及びディスプレイ等の出力機器である。
【0022】
バス15は、上記各要素に共通に接続され、例えば、アドレス信号、データ信号及び各種制御信号を伝達する。
【0023】
ユーザ端末2は、サーバ1と通信を介して情報処理を実行することにより、情報処理システムの一部を構成する。ユーザ端末2は、例えばワークステーションやパーソナルコンピュータのような汎用コンピュータであってもよいし、スマートフォン等の携帯通信機器等であってもよい。
【0024】
図3は、サーバ1のソフトウェア構成例を示す図である。サーバ1は、ユーザデータ取得部21、腸内環境評価部22、表示制御部23、腸内環境データ記憶部31、ユーザデータ記憶部32、腸内環境情報記憶部33を備える。
【0025】
なお、ユーザデータ取得部21、腸内環境評価部22、表示制御部23は、サーバ1が備えるプロセッサ10がストレージ12に記憶されているプログラムをメモリ11に読み出して実行することにより実現される。また腸内環境データ記憶部31、ユーザデータ記憶部32、腸内環境情報記憶部33は、メモリ11およびストレージ12の少なくともいずれかにより提供される記憶領域の一部として実現される。
【0026】
ユーザデータ記憶部32は、ユーザの基本データ及び腸内環境データを記憶する。本発明の実施の形態における腸内環境データは、腸内環境に関するデータであり、腸内細菌データ、代謝物質データ等を含む。これらの情報は、ユーザ情報(ID)に紐づけられて格納される。基本データは、ユーザの氏名、性別、年齢、職業、出身地、居住地等の属性に関する情報、持病、既往歴、アレルギー、体質(肥満、虚弱など)、処方薬、常用薬等の体調に関する情報、食生活、飲酒、喫煙、運動習慣等の生活習慣に関する情報等を含む。これら例示したものの他に、遺伝子データ、健康診断データ等を含んでもよい。これらの基本データは、ユーザ自身に登録させてもよく、アンケート等により得た回答を登録してもよい。
【0027】
腸内細菌データは、ユーザの腸内細菌に関する情報を含む。ユーザの腸内細菌に関する情報は、ユーザの糞便サンプルから抽出した遺伝子の配列データ、及び定量データそのものであってもよく、これらのデータを分析することによって同定される微生物の属・種の別、及びそれらの定量データや比率といった腸内細菌叢に関する情報であってもよい。腸内細菌データは、ユーザから提供された糞便サンプルから全DNAを抽出し、それらの配列を読み取り、その配列と遺伝子のデータベース(例えばKEGG)をもとに定量することが可能である。微生物の定量は、例えば、糞便サンプルから全DNAを抽出し、それらの配列を読取り、その配列と16SリボソームRNAデータベース(例えば、SILVA)をもとに行うことができる。
【0028】
代謝物質データは、ユーザの腸内環境中の代謝物質に関するデータである。本実施の形態における代謝物質データは、腸内環境中の各化合物の種別及びこれらの定量データを含む。代謝物質は、例えばユーザの糞便サンプルからCE-MS、LC-MS、GC-MS等の質量分析計を備えた分析装置等を用いることにより網羅的に定量することができる。
【0029】
ユーザデータ記憶部32には、基本データ、腸内細菌データ、代謝物質データ等の各種データをデータ取得日ごとに複数格納することができる。
【0030】
腸内環境データ記憶部31は、過去に取得されたヒトの腸内細菌データ、代謝物質データ、及び基本データを含むデータを記憶するデータベースである。これらの各データの内容は上記ユーザデータと同様のものを含み得る。当該データは、自身で取得し分析することによって得たデータに限られず、外部から入手したデータを含むこともできる。
【0031】
腸内環境情報記憶部33は、各腸内環境に関する情報を記憶する。本発明の実施の形態における腸内環境情報は、腸内環境タイプに関する情報を含む。腸内環境タイプとは、代表的には腸内細菌叢のパターンによって分類されるエンテロタイプを指すが、腸内環境に関する所定の指標を用いた分類であれば、特定の細菌の有無や代謝物質など他の観点によって分類されたものであってもよい。腸内環境情報記憶部33は、各腸内環境タイプについて、食生活や運動習慣等の生活習慣の傾向、疾病のかかりやすさ、アレルギーの傾向、体質、特定の食品を摂取したことによる効果・効能の有無等、各タイプに属する人の特徴を表す情報(特徴情報)や、食生活や運動習慣の改善方針、疾病の予防方法、体質改善方法等、各タイプに属する人に対する健康上のアドバイス情報等を含む。
【0032】
例えば、
図4は、腸内環境タイプとして、ルミノコッカスエンテロタイプ、バクテロイデスエンテロタイプ、プレボテラエンテロタイプの3つの分類を採用した場合の、各タイプの食生活の傾向に関する情報の構成例である。腸内環境情報としては、食生活の傾向や、食生活に関するアドバイス、等の各項目ごとに分けて内容を記憶してもよい。例えば、
図4では、ルミノコッカスエンテロタイプは比較的バランスよく食べ物を摂取し、バクテロイデスエンテロタイプは動物性たんぱく質や脂肪をよく摂取し、プレボテラエンテロタイプは穀物や野菜などの食物繊維を良く摂取している、と各タイプの食生活の傾向に関する情報が表示される。
【0033】
腸内環境情報記憶部33には、後述する腸内環境スコアに関する情報を記憶してもよい。本発明の実施の形態における腸内環境スコアとは、腸内細菌や代謝物質など腸内環境に関係する指標を用いて、腸内環境の状態を所定の基準に基づいて算出される数値で表したものである。そして、本発明の実施の形態における腸内環境スコアに関する情報とは、例えば代謝物質データに基づく腸内環境スコアの場合、各代謝物質の多少から推測される腸内細菌叢に関する情報(○○属菌が多い、等)や、食生活や運動習慣等の生活習慣の傾向、疾病のかかりやすさ、アレルギーの傾向、体質等のその人の特徴を表す情報(特徴情報)や、食生活や運動習慣の改善方針、疾病の予防方法、体質改善方法等の健康上のアドバイス情報等を含む。
図5は、例えば代謝物質である酢酸の量(目標値に対する割合)に対する食生活のアドバイス情報の構成例である。
図5に例示するように、代謝物質の状態に関する情報としては、各代謝物質の存在量の程度ごとに情報を記憶してもよい。例えば、
図5では、酢酸の量が80%以上の場合は「食物繊維を十分摂取しています。引き続き、腸内細菌の餌となる食物繊維を摂取しましょう。」、30~79%の場合は「あと一歩です。食物繊維が豊富な大麦や玄米などの穀物、昆布やわかめなどの海藻類、しめじなどのキノコ類、バナナなどの果物類、根菜類を意識して取りましょう。」、29%未満の場合は「食物繊維が不足しています。食物繊維が豊富な大麦や玄米などの穀物、昆布やわかめなどの海藻類、しめじなどのキノコ類、バナナなどの果物類、根菜類を1日に1食は必ず食べるようにしましょう。」と、酢酸類の量に対する食生活のアドバイス情報が表示される。また、
図6に例示するように複数の代謝物質に基づく総合評価に対する情報を記憶してもよい。
図6は、複数の代謝物質の多少から算出した総合評価値に対する食生活に関するアドバイス情報の構成例である。例えば、
図6では、代謝物質の量が80%以上の場合は「あなたの腸内環境は良好です。引き続き、腸内細菌の餌となる食物繊維を摂取しましょう。」、30~79%の場合は「あなたの腸内環境はおおむね良好ですが、生活習慣や食生活を見直すことで、より良い状態にすることができます。生活習慣を整え、食物繊維が豊富な食べ物を意識して食べ、脂質の多い食べ物は食べ過ぎないように注意しましょう。」、29%未満の場合は「あなたの腸内環境は危険な状態です。食物繊維が豊富な大麦や玄米などの穀物、昆布やわかめなどの海藻類、しめじなどのキノコ類、バナナなどの果物類、根菜類を意識して食べ、脂質の多い食事は控えましょう。」と、代謝物質の多少から算出した総合評価値に対する食生活のアドバイス情報が表示される。
【0034】
腸内環境情報記憶部33には、後述する腸内細菌の多様性指標に関する情報を記憶してもよい。本発明の実施の形態における多様性指標とは、腸内細菌の多様性を所定の算出方法に基づいて表したものである。そして、本発明の実施の形態における多様性指標に関する情報とは、例えば多様性指標から推測される腸内環境の状態や、食生活や運動習慣等の生活習慣の傾向、疾病のかかりやすさ、アレルギーの傾向、体質等のその人の特徴を表す情報(特徴情報)や、食生活や運動習慣の改善方針、疾病の予防方法、体質改善方法等の健康上のアドバイス情報等を含む。図示しないが、腸内環境情報記憶部33は、多様性指標の値に紐づけてこれらの各種情報を記憶することができる。
【0035】
ユーザデータ取得部21は、ユーザの基本データ、腸内細菌データ、代謝物質データ等を取得する。これらのデータの取得は、ユーザがユーザ端末2を介して入力してもよいし、他の端末やデータベースから取得してもよい。また、アンケート等に回答させる形式で、データを取得してもよい。
【0036】
腸内環境評価部22は、ユーザの基本データ、腸内細菌データ、代謝物質データ等から、ユーザの腸内環境を評価する。腸内環境の評価の例として、腸内環境タイプの分類、腸内環境スコアや多様性指標の算出等を行うことができる。
【0037】
腸内環境タイプの分類を行う場合、任意の腸内環境タイプを設定し、ユーザの腸内環境がいずれのタイプに属するかを分類する。腸内環境タイプとしては、腸内細菌叢のパターンによって分類されるエンテロタイプであってもよいし、他の腸内環境に関する指標に基づく分類であってもよい。分類は独自の観点で基準を設けることができる。一例として、エンテロタイプに基づく分類を行う場合について説明する。
【0038】
エンテロタイプは、特定の細菌の比率に基づく分類であり、代表的なものとしてバクテロイデス属が優位なバクテロイデスエンテロタイプ、プレボテラ属が優位なプレボテラエンテロタイプ、ルミノコッカス属が優位なルミノコッカスエンテロタイプの3タイプに分類できることが知られている。
【0039】
腸内環境評価部22は、取得したユーザの腸内細菌叢データから、いずれのエンテロタイプに属するかを判断する。エンテロタイプの分類分けは、腸内細菌叢データ間の距離を統計的手法(例えばJensen Shannon Divergence等)に基づいて計算し、続いてクラスタリングを行うことによって(例えばk-medoid法など)行うことができる。
【0040】
次に、腸内環境評価部22が腸内環境スコアの算出を行う場合について説明する。一例として、腸内の代謝物質を定量することによって腸内環境スコアを算出することができる。代謝物質に基づくスコアの他に、腸内細菌叢データに基づくスコア、若しくは腸内細菌叢データ及び代謝物質データの双方に基づくスコアを算出してもよい。
【0041】
腸内の酢酸、プロピオン酸、酪酸、胆汁酸等の代謝物質は、ヒトが食べたもののうち、消化できなかった食物繊維などを腸内細菌が餌として食べることで作り出され、血液を介して全身を巡ることから、健康への影響が大きいため、腸内環境の状態を評価するのに適している。腸内環境スコアの算出方法の一例として、健康な人の腸内代謝物質データをもとに各代謝物質の目標量を設定し、当該目標量に対する実際の存在量の比率をスコアとすることができる。例えば、酢酸、プロピオン酸、及び酪酸等の多い方が好ましい代謝物質のスコアは、「ユーザの代謝物質量/目標値×100」で表すことができる。一方でデオキシコール酸などの少ない方が好ましいとされる代謝物質のスコアは、「100-(ユーザの代謝物質量-目標値)×100/目標値」で表すことができる。スコアの上限を100とし、上記比率が100を超える場合には一律スコアを100とするように設定してもよい。
【0042】
腸内環境評価部22は、各代謝物質についてスコアを算出してもよく、さらに、複数の代謝物質のスコアに基づいて総合スコアを算出してもよい。総合スコアの算出方法としては、例えば各代謝物質のスコアの平均値をとってもよいが、特に制限はない。平均値をとる場合、必要に応じて影響力の高い特定の代謝物質のスコアに重み付けをしてもよい。
【0043】
算出例として、各代謝物質の目標量を、酢酸は130μmol/g、プロピオン酸は40μmol/g、酪酸は30μmol/g、デオキシコール酸は6μmol/g、を目標値とし、あるユーザの実際の代謝物質量が酢酸110μmol/g、プロピオン酸42μmol/g、酪酸15μmol/g、デオキシコール酸4μmol/gであった場合を想定する。上記のように、酢酸、プロピオン酸、及び酪酸は「ユーザの代謝物質量/目標値×100」、デオキシコール酸は「100-(ユーザの代謝物質量-目標値)×100/目標値」で算出すると、各代謝物質のスコアは酢酸85、プロピオン酸100、酪酸50、デオキシコール酸33となる。また、これら4つの代謝物質スコアによる総合評価を、各代謝物質スコアの平均値で計算する場合、総合評価値は67となる。以上は、代謝物質に基づく腸内環境スコアの算出方法の一例に過ぎない。具体的な算出式や、採用する代謝物質の種類は当該例に限られるものではない。
【0044】
次に、腸内環境評価部22が腸内細菌の多様性指標の算出を行う場合について説明する。腸内環境評価部22は、ユーザの腸内環境に存在する細菌叢組成等に基づいて既知の手法により多様性指標を算出することができる。腸内細菌に関する多様性指標としては、例えばObserved species/Observed OTUs、Shannon index、Simpson index、Chao1、Faith’s PD(Phylogenetic diversity)などの手法を用いることができるが、これに限られない。Observed species/Observed OTUsは、対象に含まれる細菌種の数/検出されたOUTの数の総和を示す値であり、観測された種の豊富さを表す多様性指標である。Shannon indexは、腸内細菌叢における観測された種の豊富さと、種組成の均等さを考慮した指標である。Simpson indexは、腸内細菌叢における「優占種(占める割合の大きい種)」の個体数に重みをおいた指標である。Chao1は、腸内細菌叢における「希少な種」の数に重みをおいた指標であり、観測された「希少な種(量の少ない種)」の数から希少種数を推定し、観測された種数に追加する。Faith’s PDは、対象に含まれる細菌の種の系統学的な多様性を考慮した指標である。腸内環境評価部22は、これらの手法により算出した値をそのまま多様性指標としてもよいし、算出した値に基づいて所定の評価値を決定してもよい。算出した多様性指標から評価値を決定する場合は、多様性が高いほど評価値が高くなるようにすることが好ましい。例えば、複数のユーザにおける多様性指標の値に基づいて、平均的な範囲、平均より高い範囲、平均より低い範囲などの数値範囲を適宜設定し、評価対象のユーザの多様性指標の値がいずれの範囲に含まれるかによって、腸内環境の良し悪し(例えば良い・普通・悪い)を評価することができる。あるいは既知の情報に基づいて、例えば疾患に罹患している人の多様性指標の数値などを参考に、一定の境界値を設定し、その境界値より高い場合によい状態、境界値より低い場合に悪い状態としてもよい。また、上記の2以上の手法により算出した指標を組み合わせて評価値を決定してもよい。
【0045】
また、腸内環境評価部22は、上述した腸内環境タイプ及び/または代謝物質スコアによる評価と、多様性指標に基づく評価を合わせて総合評価値を算出することとしてもよい。腸内環境タイプ及び/または代謝物質スコアと多様性指標に基づいて総合評価値を算出することによって、ユーザの腸内環境をより多面的に評価することができる。総合評価値を算出する方法は特に問わず、エンテロタイプごとに異なる基礎点を設定し、多様性指標と掛け合わせた値を総合評価値としてもよいし、代謝物質スコアと多様性指標に基づく評価がともに高ければ総合評価値も高くなるように適宜計算することもできる。
【0046】
表示制御部23は、腸内環境評価部22の評価結果及び付随する情報を提供する画像を生成し、生成した画像をユーザ端末に送信して表示させる。腸内環境評価部22が腸内環境タイプの分類を行った場合は、ユーザが分類された腸内環境タイプと、当該タイプに関する情報を含む画像を生成する。タイプに関する情報は、食生活や運動習慣等の生活習慣の傾向、疾病のかかりやすさ、アレルギーの傾向、体質等の各タイプに属する人の特徴を表す情報(特徴情報)や、食生活や運動習慣の改善方針、疾病の予防方法、体質改善方法等、各タイプに属する人に対する健康上のアドバイス情報等であり、腸内環境情報記憶部33から該当するタイプの情報を読み出して生成する。
【0047】
図7は、腸内環境タイプとそのタイプに関する情報の出力例である。
図7(a)、(b)、(c)はそれぞれルミノコッカスエンテロタイプ、バクテロイデスエンテロタイプ、プレボテラエンテロタイプの出力画像の例であり、各タイプに特徴的な食生活の傾向を絵で表現している。
図7(a)は、腸内環境タイプがルミノコッカスエンテロタイプと判断された場合の出力画像の例であり、そのタイプに特徴的な食生活の傾向を左側に絵で表現し、その右側にはその説明が表示される。説明としては、例えば、「ルミノコッカスエンテロタイプはルミノコッカス属という腸内細菌が多いという特徴があります。動物性たんぱく質や脂肪を多く摂取している人に多いバクテロイデスエンテロタイプや穀物や野菜を多く摂取する人に多いプレボテラエンテロタイプ以外の人が分類されます。このタイプの人は腸内細菌叢の多様性が高いという傾向があります。」と表示される。
図7(b)は、腸内環境タイプがバクテロイデスエンテロタイプと判断された場合の出力画像の例であり、そのタイプに特徴的な食生活の傾向を左側に絵で表現し、その右側にはその説明が表示される。説明としては、例えば、「バクテロイデスエンテロタイプはバクテロイデス属という腸内細菌が多いという特徴があります。バクテロイデス属は動物性たんぱく質や脂肪をよく摂取する人に多いとされています。欧米人に特にこのタイプの人が多い傾向がありますが、日本人でもこのタイプに分類されることは珍しくありません。」と表示される。
図7(c)は、腸内環境タイプがプレボテラエンテロタイプと判断された場合の出力画像の例であり、そのタイプに特徴的な食生活の傾向を左側に絵で表現し、その右側にはその説明が表示される。説明としては、例えば、「プレボテラエンテロタイプはプレボテラ属という腸内細菌が多いという特徴があります。プレボテラ属は穀物や野菜などの食物繊維をよく摂取する人に多いとされています。また、このタイプは、食の欧米化の影響が及んでいない地域や農業が盛んな地域に住む人に多い傾向があります。ほかの腸内細菌と比べてプレボテラ属というグループの腸内細菌の存在比が高いというのが特徴です。」と表示される。
【0048】
図8は、ユーザの腸内細菌叢に関する情報の出力例である。ここでは、腸内細菌全体に対する各細菌の存在比率を、平均値と比較できる形式で表示している。また、平均値が大きい属から順に表示することができる。
図8では、各細菌毎に存在比率の平均値が下に、その上に各個人の存在比率が表示される。腸内細菌叢に関する情報の出力方法に特に制限はない。例えば、
図8では、バクテロイデス属(個人の値10.66%、平均値19.34%、以下同様)、ブラウティア属(9.16%、8.90%)、フィーカリバクテリウム属(15.87%、7.87%)、ビフィドバクテリウム属(0.02%、5.88%)、フシカテニバクター属(6.61%、2.82%)、アナエロスティペス属(1.93%、2.50%)、プレボテラ属(copri種を含むグループ)(0.02%、2.40%)、ロゼプリア属(1.86%、2.26%)、パラバクテロイデス属(5.00%、2.07%)、ユウバクテリウム属(rectale種を含むグループ)(1.52%、1.97%)、ルミノコッカス属(torques種を含むグループ)(0.74%、1.75%)、コリンセラ属(0.76%、1.61%)、ラクノクロストリジウム属(0.74%、1.75%)、サブドリグラヌラム属(0.00%、0.00%)、アリスティペス属(0.00%、0.00%)、ユウバクテリウム属(hallii種を含むグループ)(0.00%、0.00%)、ルミノコッカス属(albus種を含むグループ)(0.00%、0.00%)、ユウバクテリウム属(coprostanoligenes種を含むグループ)(0.00%、0.00%)、ストレプトコッカス属(0.00%、0.00%)、メガモナス属(0.00%、0.00%)、フソバクテリウム属(0.00%、0.00%)、ラクトバチルス属(0.00%、0.00%)の存在比率が表示される。
【0049】
また、腸内環境評価部22が腸内環境スコアを算出した場合は、ユーザの腸内環境スコアと、当該スコアに関する情報を含む画像を生成する。スコアに関する情報は、推測される腸内細菌叢に関する情報(○○属菌が多い、等)や、食生活や運動習慣等の生活習慣の傾向、疾病のかかりやすさ、アレルギーの傾向、体質等のその人の特徴を表す情報(特徴情報)や、食生活や運動習慣の改善方針、疾病の予防方法、体質改善方法等の健康上のアドバイス情報等であり、腸内環境情報記憶部33から該当するスコアに紐づけられた情報を読み出して生成する。
【0050】
図9は、腸内環境スコアと当該スコアに関する情報の出力例である。複数の代謝物質スコアに基づく総合評価値を腸内環境スコアとして表示するとともに、各代謝物質のスコアを表示する。また、スコアに関する情報として、各代謝物質の値を改善するためのアドバイス等を表示することができる。例えば、
図9では「あなたの腸内環境スコア」は60であり、「あなたの腸内環境はおおむね良好ですが、生活習慣や食生活を見直すことで、より良い状態にすることができます。酢酸やプロピオン酸、酪酸の量を増やすには、腸内細菌のえさとなる食物繊維を十分に摂取することが大切です。また、脂質の多い食事は大腸がんや肝がん発症に関連のあるデオキシコール酸の増加につながります。生活習慣を整え、食物繊維が豊富な大麦や玄米などの穀類、昆布やわかめなどの海藻類、しめじなどのきのこ類、バナナなどの果物類、根菜類を日々の食事に取り入れましょう。」とアドバイス等が表示される。また、各代謝物質スコアと、その説明が表示される。例えば、酢酸に関して「酢酸は腸内細菌が作り出す短鎖脂肪酸のひとつで、感染症予防など、様々な健康効果が知られています。また、お酢の酸味の主成分でもあります。」と表示される。プロピオン酸に関して「プロピオン酸は腸内細菌が作り出す短鎖脂肪酸のひとつで、抗肥満効果など、様々な健康効果が知られています。」と表示される。プロピオン酸に関して「プロピオン酸は腸内細菌が作り出す短鎖脂肪酸のひとつで、抗肥満効果など、様々な健康効果が知られています。」と表示される。酪酸に関して「酪酸は腸内細菌が作り出す短鎖脂肪酸のひとつで、免疫系への影響など、様々な健康効果が知られています。また、銀杏のにおい成分でもあります。」と表示される。胆汁酸に関して「デオキシコール酸は腸内細菌が作り出す二次胆汁酸のひとつです。増加すると、大腸がんや肝がんにつながるおそれがあります。」と表示される。
【0051】
図10は、各代謝物質の値に関する出力例である。主要な各代謝物質について、ユーザのデータを平均値とともに表示することができるが、代謝物質の情報の出力方法に特に制限はない。
図10では、各代謝物質毎に平均値が下に、その上に各個人の値が表示される。例えば、
図10では、プロピオン酸(個人の値164488、平均値67679、以下同様)、酪酸(100476、890)、グリコール酸(363、163)、タウロコール酸(1807、74)、コール酸(6844、4340)、デオキシコール酸(7600、6946)、バリン(2374、745)、ロイシン(2374、745)、イソロイシン(2374、745)の値が表示される。
【0052】
腸内環境評価部22が多様性指標や多様性指標に基づく評価値を算出した場合も同様に、ユーザの多様性指標(または多様性指標に基づく評価値や総合評価値)と、当該多様性指標に関する情報を含む画像を生成する。多様性指標に関する情報は、推測される腸内細菌叢に関する情報(○○属菌が多い、等)や、食生活や運動習慣等の生活習慣の傾向、疾病のかかりやすさ、アレルギーの傾向、体質等のその人の特徴を表す情報(特徴情報)や、食生活や運動習慣の改善方針、疾病の予防方法、体質改善方法等の健康上のアドバイス情報等であり、腸内環境情報記憶部33から該当する多様性指標に紐づけられた情報を読み出して生成する。
【0053】
腸内環境評価部22が、代謝物質スコアと多様性指標の双方を評価した場合、双方の評価結果を出力するとともに、それぞれの結果に紐づく情報(特徴情報やアドバイス情報)を出力することができる。具体的には、まずそれぞれの結果に基づく情報を腸内環境情報記憶部33から読み出す。そして、それぞれの結果に紐づく情報において、共通している特徴情報やアドバイス情報があるかを確認する。共通している特徴情報やアドバイス情報がある場合は、当該情報が強調されるように出力することが好ましい。一例として、当該情報が一番上位に表示されるように並び替えたり、文字のフォントや大きさを目立つように変更したりすることができる。
【0054】
図11は、本発明の実施の形態における、腸内環境タイプを判定する処理フローの例である。まず、ユーザを含まない一定数以上の者の腸内細菌叢データを読み出す(S101)。腸内細菌叢データは腸内環境データ記憶部31から読み出すことができる。他者データ数は、統計的に有意な分類が可能な程度の数を用いる必要がある。使用する他者データとして、所定の属性(居住地、出身地、食文化等)を有する者のデータだけを選択してもよい。次に、各腸内細菌叢データ間の距離を計算する(S102)。データ間の距離の算出には、Jensen Shannon Divergence等の既知の手法を適宜採用することができる。さらに、各データ間の距離に基づいてデータをクラスタリングする(S103)。クラスタリングの手法は、k-medoid法などの既知の統計手法を適宜採用することができる。クラスタリングにより、それぞれの人の腸内細菌叢データが属するエンテロタイプを判定する(S104)。次にユーザを含む一定数以上の者の腸内細菌叢データを読み出す(S105)。ユーザの腸内細菌叢データはユーザデータ記憶部32から読み出し、他者の腸内細菌叢データは腸内環境データ記憶部31から読み出してもよいが、これに限られない。
【0055】
次に、各腸内細菌叢データ間の距離を計算する(S106)。データ間の距離の算出には、Jensen Shannon Divergence等の既知の手法を適宜採用することができる。ユーザの腸内細菌叢データと距離が最も近い被験者のエンテロタイプを元にユーザの腸内細菌叢データが属するエンテロタイプを判定する(S107)。
【0056】
表示制御部23は、判定されたエンテロタイプに関する情報を、腸内環境情報記憶部33から読み出し(S108)、ユーザ端末に提供する画面を生成し、ユーザ端末に出力する(S109)。
【0057】
次に
図12は、腸内環境スコアを算出する処理フローの例である。まず、ユーザデータ記憶部32からユーザの代謝物質データを読み出す(S201)。次に、所定の基準に沿って各代謝物質スコアを算出する(S202)。一例として、各代謝物質の目標量に対する比率を代謝物質スコアとすることができる。
【0058】
また、各代謝物質スコアに基づく総合スコアを算出してもよい(S203)。一例として、各代謝物質スコアの平均値を総合スコアとすることができる。表示制御部23は、算出された代謝物質スコア及び総合スコアに関する情報を、腸内環境情報記憶部33から読み出し、ユーザ端末に提供する画面を生成し、ユーザ端末に出力する(S204)。
【0059】
以上、処理フローの一例を示したが、本発明の目的を達成できる範囲で順序などを適宜変更することができるものである。
【0060】
上述した実施の形態は、本発明の理解を容易にするための例示に過ぎず、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良することができると共に、本発明にはその均等物が含まれることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0061】
1 サーバ
2 ユーザ端末
3 ネットワーク
21 ユーザデータ取得部
22 腸内環境評価部
23 表示制御部
31 腸内環境データ記憶部
32 ユーザデータ記憶部
33 腸内環境情報記憶部