(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-22
(45)【発行日】2023-01-05
(54)【発明の名称】木造人工島の水流発電システム
(51)【国際特許分類】
F03B 7/00 20060101AFI20221223BHJP
F03B 15/08 20060101ALI20221223BHJP
E02B 9/00 20060101ALI20221223BHJP
【FI】
F03B7/00
F03B15/08
E02B9/00 Z
(21)【出願番号】P 2022130327
(22)【出願日】2022-08-18
【審査請求日】2022-08-31
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】715008687
【氏名又は名称】廣田 祐次
(72)【発明者】
【氏名】廣田 祐次
【審査官】高吉 統久
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-156796(JP,A)
【文献】特開昭56-066457(JP,A)
【文献】特開2013-068196(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第102304911(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0159366(US,A1)
【文献】特開昭53-076245(JP,A)
【文献】特開2019-138252(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E02B 9/00
F03B 7/00
F03B 13/00
F03B 15/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
河川の途中に、該河川の左右をまたぐようにプールを設置し、該プールに複数の木造人工島を浮かべ、該木造人工島間に比較的狭い流路を設置し、該流路に発電用の水車を設定する水流発電システムであって、河川の流れを狭く絞ることで流速を増し、該木造人工島間の狭い流路に水流を送る水流発電システムであって、該狭い流路での水流の流速をモニターしながら、該木造人工島間の流路の幅を自動で調整をする機構を付帯させることで、水流流速と水車回転速度を一定に近づけることが可能な水流発電システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、河川にプールを設定し、該プールに浮遊型の木造人工島を浮かべ、該木造人工島上に水車や発電機を設定する水流発電システムの技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から水力発電や水流発電は存在し、水力発電は河川にダムをつくる必要があり、ダムは環境破壊を引き起こすため、またコストがかかり自ずと制限がある。また水流発電の場合は、簡便であるが、河川の増水や減水に対して適正な水車の位置が確保できない為、あるいは洪水などで押し流されてしまうため、用水路などの流量が安定しているところでしか使えないという制限がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ダムを必要とせず、また河川の増水や減水に対して、常に水車の位置を水位に対し適正に保ち、安定的な発電を行うこと。
【課題を解決するための手段】
【0005】
河川の途中に、該河川の左右をまたぐようにプールを設置し、該プールに複数の木造人工島を浮かべ、該木造人工島間に比較的狭い流路を設置し、そこに発電用の水車を設定する。該水車にはギアボックス付帯の発電機が連動しており、水流によって該水車が回転すると、ギアボックスにより発電機が高速で回転し発電が行われる。
【発明の効果】
【0006】
河川の増水や減水時の水位と水車の位置関係が一定で、24時間365日稼働する、コストが安く、大容量発電が可能な水流発電システムをドラスチックに増やすことができ、2050年世界の温室効果ガス±0を前だおしで達成できると考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【発明を実施するための形態】
【0008】
河川の途中に、該河川の左右をまたぐようにプールを設置し、該プールに複数の木造人工島を浮かべ、該木造人工島間に比較的狭い流路を設置し、そこに発電用の水車を設定する。該水車にはギアボックス付帯の発電機が連動しており、水流によって該水車が回転すると、ギアボックスにより発電機が高速で回転し発電が行われる。
【0009】
図1において、左側の図のように、河川に対し両サイドまたぐような感じで、破線で示した形状で土砂を3m(深さ)x28m(左右)x25m(上下)程掘り下げ、周辺及びボトムをコンクリートで固めたプールを作る。次に河川の水で満たされた該プールに、□12mの木造人工島を4個浮かべ、左右のセンターに比較的狭い水路を設定し、そこに直径20mの水車やギアボックス付帯の発電機を設定する。また該水路は、必要に応じ自動調整も行うことができる、間隔調整が可能なつなぎ部材(2か所)によって固定される。
さらに、該プールの河川の上流側にて、コンクリート部材で、河川の流れを絞るようにすると、ベルヌーイの定理によって、流速が増すので、その増した流速の水の流れを複数の該木造人工島間の水路で受けると、自動調心性によって、絞られた河川の流れのセンターと該木造人工島間の水路のセンターとが一致するようになる。すなわち、複数の該木造人工島は浮力によって高さが維持され、左右は自動調心性により、また前後は水流の圧力によって下側のコンクリートの壁に押し付けられるので、位置が定まり固定は不要になる。
図2に木造人工島の概要を示す。
木材で□12mのアングルを組み、人工島の基本ユニットとする。また
図2では6個であるが、該人工島の基本ユニットを矢印の方向に継ぎ足していき、大型の人工島にすることができる。また、球2m程度の風船(=約4tの浮力がある)の数を増減させることで、積載重量を調整することができる。
【産業上の利用可能性】
【0010】
コストが安く、世界中の沿岸部に大容量の潮流発電システムをドラスチックにふやすことができ、世界の温室効果ガス±0を前たおしで達成できると考えられる。
【要約】
【課題】
従来から水力発電や水流発電は存在し、水力発電は河川にダムをつくる必要があり、ダムは環境破壊を引き起こすため、またコストがかかり自ずと制限がある。また水流発電の場合は、簡便であるが、河川の増水や減水に対して適正な水車の位置が確保できない為、あるいは洪水などで押し流されてしまうため、用水路などの流量が安定しているところでしか使えないという制限がある。
【解決手段】
河川の途中に、該河川の左右をまたぐようにプールを設置し、該プールに複数の木造人工島を浮かべ、該木造人工島間に比較的狭い流路を設置し、そこに発電用の水車を設定する。該水車にはギアボックス付帯の発電機が連動しており、水流によって該水車が回転すると、ギアボックスにより発電機が高速で回転し発電が行われる。
【選択図】
図1