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特許7199365ジャンクション本体、フィッティング、2つの液圧回路間の流体の通過のための液圧システム、関連する取付けプロセス
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  • 特許-ジャンクション本体、フィッティング、2つの液圧回路間の流体の通過のための液圧システム、関連する取付けプロセス 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-22
(45)【発行日】2023-01-05
(54)【発明の名称】ジャンクション本体、フィッティング、2つの液圧回路間の流体の通過のための液圧システム、関連する取付けプロセス
(51)【国際特許分類】
   F16L 25/02 20060101AFI20221223BHJP
   F16L 15/04 20060101ALI20221223BHJP
   F16L 55/00 20060101ALI20221223BHJP
【FI】
F16L25/02
F16L15/04 Z
F16L55/00 D
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2019546068
(86)(22)【出願日】2017-11-08
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-05-14
(86)【国際出願番号】 EP2017078570
(87)【国際公開番号】W WO2018087127
(87)【国際公開日】2018-05-17
【審査請求日】2020-10-06
(31)【優先権主張番号】1660838
(32)【優先日】2016-11-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】519160990
【氏名又は名称】パーマスウェージ
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】弁理士法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】デュモン,ミキャエル
(72)【発明者】
【氏名】デノエル,ファビアン
(72)【発明者】
【氏名】エロー,ステファーヌ
【審査官】伊藤 紀史
(56)【参考文献】
【文献】英国特許出願公告第01596242(GB,A)
【文献】特表2012-532300(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0001512(US,A1)
【文献】特開2013-257039(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0201569(US,A1)
【文献】中国実用新案第201851812(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16L
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレーム(32)を備えた、流体のための液圧パイプシステム(1)のための中心本体(3)であって、
フレーム(32)は、
第1のフィッティング(20)を備えた、上流側の液圧回路(2)に接続するための第1の筒状端部(33)と、
第2のフィッティング(40)を備えた、下流側の液圧回路(4)に接続するための第2の筒状端部(34)と、
を備え、
前記中心本体(3)は、フレーム(32)を通って、上流側の液圧回路(2、4)から来る流体を下流側の液圧回路(2、4)に搬送する通路(35)を備え、前記フレーム(32)は、筒状形状であり、電気絶縁材料で形成され、
中心本体(3)は、フレームの外側表面に固定されている環状の電気絶縁基板上にプリントされた導電性回路を備えており、
前記導電性回路が、上流側の液圧回路(2)と下流側の液圧回路(4)との間を流れる電荷の一部を伝導する、中心本体(3)。
【請求項2】
フレーム(32)を備えた、流体のための液圧パイプシステム(1)のための中心本体(3)であって、
フレーム(32)は、
第1のフィッティング(20)を備えた、上流側の液圧回路(2)に接続するための第1の筒状端部(33)と、
第2のフィッティング(40)を備えた、下流側の液圧回路(4)に接続するための第2の筒状端部(34)と、
を備え、
前記中心本体(3)は、フレーム(32)を通って、上流側の液圧回路(2、4)から来る流体を下流側の液圧回路(2、4)に搬送する通路(35)を備え、前記フレーム(32)は、筒状形状であり、電気絶縁材料で形成され、
中心本体(3)は、フレームの外側表面上にプリントされた導電性回路を備えており、
前記導電性回路が、上流側の液圧回路(2)と下流側の液圧回路(4)との間を流れる電荷の一部を伝導する、中心本体(3)。
【請求項3】
フレームがポリマーであることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の中心本体(3)。
【請求項4】
基板がセラミックであることを特徴とする、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の中心本体(3)。
【請求項5】
導電性回路が、抵抗性インクで形成されていることを特徴とする、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の中心本体(3)。
【請求項6】
抵抗が、10kオームから100Mオームのレンジに含まれていることを特徴とする、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の中心本体(3)。
【請求項7】
抵抗が、100kオームから100Mオームのレンジに含まれていることを特徴とする、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の中心本体(3)。
【請求項8】
少なくとも第1の筒状端部および/または第2の筒状端部(33、34)が、2つの異なる直径(341、342)を有し、それにより、筒状端部の回転軸を含む断面内の筒状端部(33、34)の外側表面上に、フレア形状(flared)のプロファイルを形成するようになっていることを特徴とする、請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の中心本体(3)。
【請求項9】
液圧パイプシステム(1)であって、
請求項1、3-7のいずれか一項に記載の中心本体(3)と、
フレーム(32)の上流部分の外周にわたって、実質的に基板(31)まで延びる環状接続部分(25)を備えた第1のフィッティング(20)を備えている上流側の液圧回路(2)と、
フレーム(32)の下流部分の外周にわたって、実質的に基板(31)まで延びる環状接続部分(45)を備えた第2のフィッティング(40)を備えている下流側の液圧回路(4)と、
上流側の液圧回路(2)の第1のフィッティング(20)の環状接続部分(25)と、中心本体(3)の基板(31)との間のジャンクションを形成する第1の電気伝導性環状シール(26)と、
下流側の液圧回路(4)の第2のフィッティング(40)の環状接続部分(45)と、中心本体(3)の基板(31)との間のジャンクションを形成する第2の電気伝導性環状シール(46)と、
を備えている、液圧パイプシステム(1)。
【請求項10】
フレーム(32)の筒状端部(33、34)の内径と、液圧回路(2、4)のフィッティング(20、40)との間に配置されたスペーサを形成する筒状ジャンクション要素(9)を備えていることを特徴とする、請求項9に記載の液圧パイプシステム(1)。
【請求項11】
基板(31)またはフレーム(32)の外側表面と、フィッティング(20、40)の環状接続部分(25、45)とをカバーする、外周保護カバー(5)を備えていることを特徴とする、請求項9または請求項10に記載の液圧パイプシステム(1)。
【請求項12】
少なくとも1つのフィッティング(20、40)が、
前記フィッティング(20、40)を中心本体(3)の外側表面にネジ込むような方法で、環状接続部分(25、45)の内側表面に配置された第1のネジ部、および/または、
カバー(5)を前記外側表面にネジ込むような方法で、外側環状接続部分(25、45)の外側表面に配置された第2のネジ部
を備えていることを特徴とする、請求項11に記載の液圧パイプシステム(1)。
【請求項13】
請求項9から請求項12のいずれか一項に記載の液圧パイプシステム(1)を取り付けるための方法であって、
中心本体(3)とフィッティング(20、40)とを組み立てることであって、前記組み立てることが、
中心本体(3)の筒状端部(33、34)を、環状内側溝(401)を形成する部分を有する液圧回路(2、4)のフィッティング(20、40)の内径に挿入することと、
中心本体(3)の筒状端部(33、34)の内径に実質的に対応する外径を有する筒状ジャンクション要素(9)を移動することであって、前記移動することが、筒状ジャンクション要素(9)を、中心本体(3)の筒状端部(33、34)の内側に強制的に挿入することを目的とする、移動することと、
を含む、組み立てることを含むことを特徴とする、方法。
【請求項14】
組み立てることがさらに、
筒状ジャンクション要素(9)を、上流側の液圧回路(2)のフィッティング(20、40)の筒状開口に配置する予備のステップであって、前記筒状ジャンクション要素(9)が、上流側の液圧回路(2)のフィッティング(20)の前記筒状開口内の、少なくとも1つの平行移動の自由度を有する、予備のステップ
を含むことを特徴とする、請求項13に記載の、液圧パイプシステム(1)を取り付けるための方法。
【請求項15】
筒状ジャンクション要素(9)が、フレーム(32)の筒状端部(33、34)を保持するための要素を形成するスペーサであることを特徴とする、請求項13または請求項14に記載の、液圧パイプシステム(1)を取り付けるための方法。
【請求項16】
液圧パイプシステム(1)を取り付けるための方法であって、
中心本体(3)とフィッティング(20、40)とを組み立てることと、
中心本体(3)のフレーム(32)の外側表面上に配置され、フィッティング(20、40)の環状接続部分(25、45)の端部と接触し、且つフレーム(32)の延長に配置される、第1の伝導性シール(26、46)を取り付けることと、
必要であれば、中心本体(3)のフレーム(32)の外側表面上に配置され、第1の伝導性シール(26、46)と接触し、且つフレーム(32)の延長に配置される、環状基板(31)を取り付けることと、
中心本体(3)のフレーム(32)の外側表面上に配置され、取り付けられる際に環状基板と接触し、且つフレーム(32)の延長に配置される、第2の伝導性シール(26、46)を取り付けることと、
中心本体(3)のフレーム(32)の一部をカバーするように、かつ、フレーム(32)の筒状端部(33、34)を、保持溝(401)を備えた前記フィッティング(20、40)の内周に挿入するように、配置された第2のフィッティング(20、40)を取り付けることと、
を含むことを特徴とする、請求項13から請求項15のいずれか一項に記載の、液圧パイプシステム(1)を取り付けるための方法。
【請求項17】
スペーサを形成する筒状ジャンクション要素(9)が、フレーム(32)の第2の筒状端部(34)に強固に取り付けられており、前記筒状ジャンクション要素(9)が、第2のフィッティング(40)の筒状開口を通して挿入されており、
上流側または下流側の液圧回路(2、4)のチューブ(41)が、上流側または下流側の液圧回路(2、4)のフィッティング(20、40)に取り付けられることを特徴とする、請求項16に記載の、液圧パイプシステムを取り付けるための方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の分野は、液圧システムに関し、より詳細には、2つの液圧回路を接続するための液圧フィッティングおよびジャンクション本体に関する。本発明の分野は、より正確には、第1の流体を、第2の流体が存在する環境に、各流体が接触することなく通すことを可能にする、漏出防止ジャンクション本体およびフィッティングの分野に関する。本発明の分野は、一定の機械的応力を確実にし、所与の漏出防止を確実にし、かつ、雷または静電荷によって発生する電流を消散させるか伝導する必要がある、航空機のための液圧ジャンクション本体およびフィッティングに特に関する。最後に、本発明の分野は、航空機のためのそのような液圧システムを取り付けるための方法にも関する。
【背景技術】
【0002】
航空学の分野では、同じ性質か異なる性質の液体を含むタンク自体の中で、燃料または作動油などの流体を搬送する必要性が存在する。このことは、液圧流体が力を伝達するために使用される場合、たとえば、航空機の着陸装置が下がる場合、および、前記流体が、ケロシンタンクを通るパイプによって搬送される場合に、顕著な事例である。
【0003】
そのような機能を満たすために、液圧システムは、1つの液圧回路から別の液圧回路への流体の漏洩を避けるために、一定の漏出防止を確実にしなければならない。
【0004】
解決策の1つは、機械的および熱的応力に耐えるように、金属製の液圧パイプ、フィッティング、およびジャンクション本体を実施することである。しかしながら、この解決策は、構造体により、金属フィッティングが導体であるため、規定の電気抵抗を確実にすることができない。
【0005】
近年、液圧回路の2つのパーツ間、または、2つの液圧回路間の漏出防止を補強するために、新たな解決策が現れてきた。たとえば、そのような解決策は、仏国特許発明第2947609号明細書の特許出願に記載されている。この文献では、ジャンクション本体が、液圧回路の2つのフィッティング間に取り付けられている。中心本体は、電気的に絶縁するために、ポリマーで形成されている。このため、中心本体は、特別なツールを必要とする、径方向のクリンプ作業により、液圧回路の、別様にはフィッティングと呼ばれるパイプジャンクションインターフェース上に取り付けられている。
【0006】
さらに、中心本体の特性および機能のために、中心本体には、金属部品を押圧する液圧回路の金属部品から伝達される負荷から生じる、機械的応力の大部分が集中する。さらに、中心本体3は、この中心本体3がその環境に及ぼす機能のために、特に重要な、電気的、熱的、および化学的要請を満たさなければならない。結果として、中心本体のフィッティング端部に追加の応力を生じさせる。この追加の応力は、部品の耐用年数を低減するか、経時的に漏洩の発生を容易にし得る。
【0007】
さらに、金属部品を流れる、したがってパイプに含む、雷からくる電荷は、様々な構成要素を通して消散し、燃料タンクのレベルにおける引火のリスクに繋がる場合がある。
【0008】
金属製の構成要素と、ポリマー製の構成要素とを採用する、配備された、混合の解決策は、このため、引火のあらゆるリスクを避けるために、一定の電力を吸収するように、十分な抵抗率を与えなければならない。
【0009】
本発明は、前述の欠点を克服することを可能にする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【文献】仏国特許発明第2947609号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0011】
一態様によれば、本発明は、第1のフィッティングを備えた、上流側の液圧回路に接続するための第1の筒状端部と、第2のフィッティングを備えた、下流側の液圧回路に接続するための第2の筒状端部と、を備えているフレームを備えた、流体のための液圧システムのための中心本体であって、前記中心本体が、フレームを通って、上流側の液圧回路から来る流体を下流側の液圧回路に搬送する通路を備え、前記フレームが、電気絶縁材料で形成され、中心本体が、上流側の液圧回路と下流側の液圧回路との間を流れる電荷の一部を伝導するように、プリント導電性回路を備えている、中心本体に関する。
【0012】
一実施形態によれば、フレームは、ポリマーである。
【0013】
一実施形態によれば、導電性回路は、フレームの外側表面上にプリントされている。
【0014】
一実施形態によれば、中心本体は、導電性回路がプリントされたフレームの外側表面に固定された、電気絶縁環状基板を備えている。
【0015】
一実施形態によれば、基板はセラミックである。
【0016】
一実施形態によれば、導電性回路は、抵抗性インクで形成されている。
【0017】
一実施形態によれば、抵抗は、10kオームから100Mオームのレンジに含まれている。
【0018】
一実施形態によれば、抵抗は、100kオームから100Mオームのレンジに含まれている。
【0019】
一実施形態によれば、少なくとも第1の筒状端部および/または第2の筒状端部が、2つの異なる直径を有し、それにより、筒状端部の回転軸を含む断面内の筒状端部の外側表面上に、フレア型のプロファイルを備えるようになっている。
【0020】
別の態様によれば、本発明は、
本発明の中心本体と、
フレームの上流部分の外周にわたって、実質的に基板まで延びる環状接続部分を備えた第1のフィッティングを備えている上流側の液圧回路と、
フレームの下流部分の外周にわたって、実質的に基板まで延びる環状接続部分を備えた第2のフィッティングを備えている下流側の液圧回路と、
上流側の液圧回路の第1のフィッティングの環状接続部分と、中心本体の基板との間のジャンクションを形成する第1の電気伝導性環状シールと、
下流側の液圧回路の第2のフィッティングの環状接続部分と、中心本体の基板との間のジャンクションを形成する第2の電気伝導性環状シールと、
を備えている、液圧パイプシステムに関する。
【0021】
一実施形態によれば、本発明のシステムは、フレームの筒状端部の内径と、液圧回路のフィッティングとの間に配置されたスペーサを形成する筒状ジャンクション要素を備えている。
【0022】
一実施形態によれば、本システムは、基板またはフレームの外側表面と、フィッティングの環状接続部分とをカバーする、外周保護カバーを備えている。
【0023】
一実施形態によれば、少なくとも1つのフィッティングは、
前記フィッティングを中心本体の外側表面にネジ込むような方法で、その環状接続部分の内側表面に配置された第1のネジ部、および/または、
カバーを前記外側表面にネジ込むような方法で、その外側環状接続部分の外側表面に配置された第2のネジ部
を備えている。
【0024】
別の態様によれば、本発明は、中心本体とフィッティングとの組み立てることを含む、本発明の液圧システムを取り付けるための方法に関する。組み立てることは、
中心本体の筒状端部を、内側環状溝を形成する部分を有する液圧回路のフィッティングの内径に挿入することと、
中心本体の筒状端部の内径に実質的に対応する外径を有する筒状ジャンクション要素を移動ことであって、前記移動することが、筒状ジャンクション要素を、中心本体の筒状端部の内側に強制的に挿入することを目的とする、移動することと、
を含んでいる。
【0025】
一実施形態によれば、組み立てることには、
筒状ジャンクション要素を、液圧回路のフィッティングの筒状開口に配置する予備のステップであって、前記筒状ジャンクション要素が、液圧回路のフィッティングの前記筒状開口内の、少なくとも1つの平行移動の自由度を有する、予備のステップ
がさらに含まれる。
【0026】
一実施形態によれば、筒状ジャンクション要素は、フレームの筒状端部を保持するための要素を形成するスペーサである。
【0027】
一実施形態によれば、本発明の液圧システムを取り付けるための方法には、
中心本体とフィッティングとを組み立てることと、
中心本体のフレームの外側表面上に配置され、フィッティングの環状接続部分の端部と接触し、且つフレームの延長に配置される、第1の伝導性シールを取り付けることと、
必要であれば、中心本体のフレームの外側表面上に配置され、第1の伝導性シールと接触し、且つフレームの延長に配置される、環状基板を取り付けることと、
中心本体のフレームの外側表面上に配置され、取り付けられる際に環状基板と接触し、且つフレームの延長に配置される、第2の伝導性シールを取り付けることと、
中心本体のフレームの一部をカバーするように、かつ、フレームの筒状端部を、保持溝を備えた第2のフィッティングの内周に挿入するように、配置された前記フィッティングを取り付けることと、
が含まれる。
【0028】
本発明の一実施形態によれば、スペーサは、フレームの第2の筒状端部に密に取り付けられており、前記スペーサが、第2のフィッティングの筒状開口を通して挿入されている。
【0029】
本発明の一実施形態によれば、上流側または下流側の液圧回路のチューブは、上流側または下流側の液圧回路のフィッティングに取り付けられる。
【0030】
本発明の他の特徴および利点は、添付図面を参照しつつ、以下の詳細な説明を読むことで、明らかとなる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】本発明の中心本体を備えた、本発明の実施形態の液圧システムの断面図である。
図2図1の、本発明のシステムの斜視図である。
図3A】本発明の方法の実施形態の、主要な取付けステップを示す図である。
図3B】本発明の方法の実施形態の、主要な取付けステップを示す図である。
図3C】本発明の方法の実施形態の、主要な取付けステップを示す図である。
図3D】本発明の方法の実施形態の、主要な取付けステップを示す図である。
図3E】本発明の方法の実施形態の、主要な取付けステップを示す図である。
図4】本発明の実施形態の中心本体のフレームの断面図である。
図5】本発明の中心本体の筒状端部の実施形態の図である。
図6】本発明の中心本体と協働する液圧回路のフィッティングの一部の図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
図1は、本発明の中心本体3の断面図を示している。残りの説明では、「中心本体」または「ジャンクション本体」は、「フィッティング」とも呼ばれるジャンクションインターフェースを通して、2つの液圧回路間のジャンクションを形成する本体を、等しく良好に示す。
【0033】
図1の中心本体3は、一方では、上流側の液圧回路2の一部を下流側の液圧回路4の一部に接続することを可能にしている。2つの部分2、4は、中心本体3ならびにジャンクションインターフェース20および40によって接続された2つの液圧回路2および4として理解される場合がある。ジャンクションインターフェース20、40は、別様に、フィッティング20、40と呼ばれる。
【0034】
中心本体3は、電気絶縁材料製のフレーム32を備えている。一実施形態によれば、フレーム32は、ポリマーで形成されている。フレーム32は、上流側の液圧回路2から来た流体を下流側の液圧回路4に搬送するか、その逆を可能にする、通路、たとえばチューブ35を備えている。一実施形態によれば、フレーム32は、2つの筒状端部33および34を備えた筒状形状を有しており、筒状端部33および34の各々は、液圧回路1のフィッティング20または40と協働する。
【0035】
一実施形態によれば、液圧回路2、4は、金属であり、表面処理がされている場合がある。中心本体3は、こうして、2つの金属の液圧回路2、4間の漏出防止ジャンクションを確実にすることを可能にしている。
【0036】
フィッティング
フィッティング20、40は、各々が、中心本体3のフレーム32から液圧回路4のパイプ41への流体の通過を確実にするために、パイプインターフェースとフレームインターフェースとを含んでいる(フィッティング20の上流側のチューブは示されていない)。
【0037】
フィッティング20、40のパイプインターフェースは、金属チューブ41に接続するための筒状口21、43を形成する部分を備えている。様々なタイプのフィッティング20、40が、パイプインターフェースの設計に応じて存在する。図1では、下流側の液圧回路4のフィッティング40のみが、筒状口43に取り付けられたチューブ41を備えている。このため、「フィッティングの口」は、機械式チューブ41などのパイプを受領する部分を示している。本発明は、楕円形の断面、または、液体を通すことを可能にする任意の他の形状を有するパイプにも適用される。
【0038】
さらに、フィッティング20、40は、各々が、パイプ41の直径より大である直径の延長部25、45を備えている。この延長部25、45は、部分25および部分45で図1に示されているように、フレーム32の外側表面の一部を覆って延びる筒状部分を含んでいる。これらの部分は、「環状接続部分」または、フィッティングの延長部と呼ばれる。
【0039】
第1のフィッティング20は、異なる直径21、22、23を有する筒状口を備えている。そのような設計により、筒状の保持部品9をキャビティ23に組み込むことが可能になっている。筒状の保持部品9は、次に、中心本体3の筒状端部33に締結される。そのような設計は他に使用される場合があり、また、この他の使用は、この詳細な説明には詳述されない。
【0040】
第2のフィッティング40は、その中にスペーサ9が強固に取り付けられる、一定であるか、実質的に一定の内径の口を備えている。
【0041】
フィッティング20、40の各々は、中心本体3のフレーム32の筒状端部33、34と協働するフレームインターフェースを含んでいる。フレームインターフェースは、特に、フレーム32の筒状端部33、34を受領することを可能にする、フィッティングの内側筒状表面を含んでいる。
【0042】
図3は、筒状端部34を受領するフレームインターフェースの部分を示している。この部分は特に、わずかな溝を形成するような方法で、内径402より大である第1の内径401を有している。この溝により、フレーム32がフィッティング40に挿入された際に、フレーム32に保持力を加えることが可能になる。フレーム32の筒状端部34の挿入は、強制的に行われる。フレームのポリマー材料により、筒状端部34を、フィッティング40のハウジング402、401に導入するためのわずかな変形が許容される。この変形は、フレーム32が挿入されると、最初の形状に戻るように生じる。
【0043】
本発明の中心本体3と、フィッティング20、40とを備えた本発明のシステムは、筒状パイプに与えられる接続性に応じて、様々なタイプのフィッティングを備えている場合がある。他の代替的実施形態によれば、本発明のシステムは、中心本体3の端部の両側の、インターフェース20のタイプの2つのジャンクションインターフェース、または、代わりに、中心本体3の両側の、インターフェース40のタイプの2つのジャンクションインターフェースを備えている場合がある。フィッティング20、40は、このため、中心本体3の両側で異なっている場合があるか、同一である場合がある。
【0044】
一実施形態によれば、Oリングシール10は、フレームの筒状端部33、34の周囲の外周上に配置されている。Oリングシール10は、フィッティング20、40の内側表面と接触している。
【0045】
本発明の液圧システムは、スペーサを形成する、少なくとも1つの筒状ジャンクション要素9をさらに備え、フレーム32の筒状端部33または34を、フィッティング20または40の内壁に対して押圧することを可能にしている。
【0046】
第1のレベルの漏出防止は、スペーサの存在によって確実にされ、筒状端部33または34の機械的圧力を受けて、フィッティングの壁に接触することを確実にしている。
【0047】
第2のレベルの漏出防止は、Oリングシール10の存在によって確実にされている。
【0048】
中心本体のフレーム
一実施形態によれば、フレーム32は、その下流部と上流部との間に、パイプの軸に直角な正中面に関する、対称な設計を有している。この対称性は、特に、その向きに対する取付けの独立性を促進することを可能にしている。
【0049】
一実施形態によれば、フレーム32は、その外側表面に、少なくとも1つの回転する凹凸部を備えている。
【0050】
代替形態によれば、その凹凸部は、フレーム32と、フィッティング20、40との間の漏出防止シールを配置するための溝を形成している。
【0051】
別の代替形態によれば、表面の凹凸部は、フィッティング20、40のフレームインターフェースの溝に挿入されることが意図された、一体シールを形成するような方法で、環状のこぶを形成する。
【0052】
基板とのフィッティングの実例
図4は、フレーム32を備えた中心本体3を示している。フレーム32は、その中心に、流体の循環のための通路を形成する貫通穴35を有している。基板31は、フレーム32の外周に配置されており、それにより、機械的機能を、中心本体3の電気的機能から分離することを可能にしている。カバー5も、この図に示されている。
【0053】
カバー5も、液圧システムの部品、特に、その内の中心本体3またはフィッティングの延長部25、45の、ショックの衝撃を制限することを可能にする。
【0054】
一実施形態によれば、中心本体3は、基板を形成する環状部31を備えている。基板31は、たとえば、セラミックである。一実施形態によれば、所定の抵抗率を有する電気伝導性回路が、基板上にプリントされている。プリントされた回路は、第1のフィッティング20と第2のフィッティング40との間の電気接続を確立するような方法で、基板上に生成される。
【0055】
一実施形態によれば、電気伝導性シール26、46が、一方では、第1のフィッティング20と基板31との間に、そして他方では、第2のフィッティング40と基板31との間に、配置されている。
【0056】
一実施形態によれば、シールは、環状であり、フィッティング20、40、および基板31と協働することに適している。
【0057】
一実施形態によれば、電気回路は、金属部品内に伝播する電流の一部を伝導するように設計されている。一実施形態によれば、電気回路は、電力の一部を消散させることを可能にする抵抗率を有している。
【0058】
一実施形態によれば、環状カバー5は、基板31、および、基板31上にプリントされた電気回路をカバーする。カバー5は、有利には、フレーム32の外側表面にわたって延びる環状接続部分25および45をカバーする。一実施形態によれば、フィッティング20、40の環状接続部分25、45の外側表面は、漏出防止シールを通すための溝27、47を含んでいる。
【0059】
一実施形態によれば、カバー5は、外側ネジ部を含む少なくとも1つのフィッティング20、40にネジ込まれている。
【0060】
基板を伴わない中心本体の実例
代替的実施形態によれば、電気回路は、ポリマーフレーム32に直接プリントされている。
【0061】
第1の実施形態によれば、フレーム32は、フレーム32の中央部に、より大である直径の部分を備えている。この部分は、たとえば、図1の基板31によって占められた周方向の空間を占める場合がある。この実施形態により、第1の伝導性シール26を第2の電気伝導性シール46に電気的に結合するプリント回路を設計することが可能になる。
【0062】
第2の実施形態によれば、フレーム32は、中心に、より大である直径の部分を含んでいない。環状絶縁シールは、フィッティング20および40の、2つの環状接続部分25および45を分離し、フレーム32の軸に垂直な、フレーム32を分ける正中面に実質的にわたって延びている。電気絶縁シールにより、一方のフィッティングから他方のフィッティングに電荷が直接伝達されることを避ける。この実施形態では、フレーム32は、第1のフィッティング20の延長部25のレベルにおける第1のフィッティング20との接続、および、第2のフィッティング40の延長部45との別の接続を有するプリント回路を含んでいる。そのような回路は、ポリマーの外側表面上に提供される場合があり、それにより、2つのフィッティング20および40と外周において電気的に接触しているようになっている。
【0063】
別の実施形態によれば、2つのフィッティング20、40は、伝導性シールにより直接電気的に接触している場合がある。この実施形態は、プリント電気回路を必要としないが、一定の放出電流閾値を超える、消散した電力の大きさを示すことを確実にすることができない。この実施形態は、図には示されていない。
【0064】
別の実施形態によれば、中間の直径の伝導性シールは、フレーム32の外側表面の一部に、部分的に配置されている場合がある。この実施形態では、フィッティング20、40の各環状接続部分25または45は、伝導性シールの外側表面の一部に配置されている。この実施形態は、図には示されていない。
【0065】
電気的大きさを示すこと
一実施形態によれば、プリントされた電気回路は、制御された電気的特性を含んでいる。この電気回路は導電性であり、循環する電流の電気エネルギを一定量消散させる抵抗率を有している。中心本体3または基板31の表面上の電気回路の設計および配置により、作動モードを予期することを可能にし、それにより、本発明のシステムを、静電荷および雷の電流に対して保護することが可能になる。このため、制御された電気的特性を有するプリント電気回路は、所定のレンジの抵抗を有するプリント電気回路である。
【0066】
すべての実施形態において、本発明の中心本体3の電気回路は、
雷の電流の事象において一定の電力を消散させることと、
液圧回路の構成要素と流体との摩擦から生じ得る静電気によって誘発される電流を消散させることと、
を可能にする抵抗を有している。
【0067】
プリント回路の抵抗は、このため、100Mオームの最大値と、10kオームの最小値、好ましくは、100kオームの最小値との間に含まれなければならない。
【0068】
一実施形態によれば、プリント回路は、誘導的、および/または、静電容量的な機能を確実にもする場合がある。
【0069】
一実施形態によれば、導体または半導体の要素が、プリント回路の代わりに、2つの金属フィッティングの間に電気接続を確立するように使用される。
【0070】
機能的分離可能性
この設計の利点は、中心本体3の機械的強度および漏出防止を確実にする機能と、雷の電流の伝播に関する保護を確実にすることを可能にする中心本体3の電気的機能とを分離することである。中心本体3の設計は、これら異なる機能的制約を分離する構造的設計により、中心本体3の機能的分離可能性を確実にする。そのような設計は、絶縁破壊、機械的劣化、または漏洩の検出の間、利点を有している。さらに、この設計により、本発明の液圧システム、および、本発明の中心本体3のメンテナンスを容易にすることが可能である。
【0071】
取付け方法
本発明は、互いの間の部品の機械的強度、および、各液体を互いから仕切ることを保証するための十分な漏出防止を確実にすることを可能にする取付け方法にも関する。このため、本発明により、スペーサの導入を通して、機械的強度を確実にすること、および、取り付けられた後の中心本体3の漏出防止を保証することが可能になる。
【0072】
図3Aから図3Dは、本発明の中心本体3を、接続しなければならない液圧回路のフィッティング20、40に取り付けるための方法の各ステップを示している。本取付け方法は、部品に損傷を生じ得るクリンプステップを除去することが可能である点で、特に有利である。クリンプによる取付けを避けるために、本発明の一実施形態によれば、本発明の液圧システム1は、フレーム32の筒状端部33、34と、フィッティング20、40および接続する液圧回路のパイプとの間のスペーサを形成する、筒状ジャンクション要素9を含んでいる。
【0073】
ステップ3Aは、フィッティング20のパイプインターフェースの設計の特定の場合において、本発明の方法のステップ3Bからステップ3Dの前に行われる任意選択のステップである。
【0074】
むしろ、フィッティング20のパイプインターフェースは、各々がそれ自体の内径を有する、異なる部分21、22、23を有している。特に、図1は、パイプを受領することができる筒状部分21とは反対側の部分22の直径が狭まっていることを示している。この設計は、部分22の延長に、フレーム32の筒状端部33に対して反対側に現れる、部分23の直径が増大する部分を含んでいる。そのような設計では、このため、狭まっている部分22に起因して、パイプインターフェースを介してスペーサ9を配置する必要がある。そのような状況では、フレーム32をフィッティング20の内側に配置する前に、筒状のキャビティ23にスペーサ9を配置するために、ステップ3Aは必要である。この第1のステップの間、フレーム32の筒状端部33が、環状キャビティ402、401に組み込まれることを可能にするために、キャビティ23内の移動MVT1に従って、平行移動自在であるスペーサ9は解放される。そのような環状キャビティは、図6に示されている。対称であることにより、フィッティング40の環状キャビティ402、401は、第1のフィッティング20の環状キャビティと同一である。
【0075】
フィッティング40のパイプインターフェース43は、内径には差異を有していない。したがって、ステップ3Aは、この状況では不要である。スペーサは、フレーム32がフィッティング40内に挿入される際に、フレーム32の筒状端部34内に突出するまで、パイプインターフェースを介して挿入される場合がある。図3Aの予備ステップは、こうして、フィッティング20、40の設計に応じて、任意選択的方式で実施される。
【0076】
図3B図3C、および図3Dに示されている、本発明の方法の以下のステップは、本発明の中心本体3の取付けのすべての場合において実施される。
【0077】
以下の本方法のステップは、筒状端部34に関して記載されているが、筒状端部33に関しても同様に有効である。
【0078】
本発明の取付け方法は、このため、ステップ3Bを含んでいる。このステップ3Bの間、フレーム32がフィッティング40に強制的に取り付けられる。代替的には、フィッティング20、40の取付けは、中心本体3にネジ込むことによって実施される。ネジ込むことによる取付けの場合には、中心本体3は、その外側表面にネジ部を備えている。フィッティング20、40は、中心本体3にネジ込むことを可能にするネジ部をも備えている。
【0079】
筒状端部34はこのため、わずかな溝401を有するフィッティング40の筒状のキャビティ内における少なくとも1つの平行移動MVT2を含む移動に従って挿入され、フレーム32を保持することを可能にする。この挿入の間、フレーム32の筒状端部34は、わずかに変形する。
【0080】
スペーサ9を配置するステップが、次に実施される。このステップは、図3Cに示されている。図3Cでは、移動MVT3が、フレーム32の筒状端部34の内径におけるスペーサ9の平行移動を示している。スペーサ9の駆動は、スペーサ9を挿入するために必要な力を配備することを可能にするツールで実現される場合がある。
【0081】
図3Dは、スペーサ9の最終的な位置を示している。このスペーサ9は、一方では、スペーサが部分的に筒状端部34に挿入されていることに起因して、フレーム32を支持しており、また、スペーサが、フィッティング40の内径と部分的に接触もしていることに起因して、フィッティング40を支持している。
【0082】
本発明の利点の1つは、部品のクリンプのために、導入されたパイプ41の変形を生じないことである。本発明は、機械的応力に耐えることができる、スペーサの機能を有する、筒状ジャンクション要素9を規定する機械的部品の寸法を規定することを可能にする。この部品の役割により、部品の取付けによって生じるパイプのチューブのあらゆる変形を避けることが可能になる。
【0083】
図3Eは、フレーム3の筒状端部32がフィッティング40内に配置されている、図3Dの描写を示している。スペーサ9は、端部32の筒状部分の内側に強固に取り付けられる。この図では、フレーム3の外側表面と、環状接続部分45の内側表面との間の周状接触部453も認められ得る。一実施形態によれば、部分453は、ネジ状であり、フィッティング45をフレーム3の外側表面にネジ込むことを可能にしている。
【0084】
本発明の中心本体3の利点は、特に350バール/5080psiに達する高圧で、流体を通す液圧回路用途のために使用することを可能にすることである。これらの性能は、良好な機械的、熱的、および化学的特性と、金属液圧回路に取り付けられたそのような中心本体3によって得られる漏出防止によって得られる場合がある。
【0085】
一態様によれば、本発明は、前述のような、フィッティング20、40内の筒状端部33、34を組み立てることを含む液圧システム1を取り付けるための方法に関する。
【0086】
図1の例示的実例を考慮すると、取付け方法が、図の左、すなわち、フィッティング20を始点に記載される。
【0087】
最初に、必要であれば、Oリングシール10およびカウンタシールが、本発明の液圧システム1の漏出防止を確実にするために、フィッティング20のフレームインターフェースに配置され得る。
【0088】
次に、筒状ジャンクション要素9が、フィッティング20の筒状開口、特に、フィッティング20のキャビティ23内に挿入される。筒状ジャンクション要素9は、キャビティ23内で平行移動自在である。
【0089】
次いで、中心本体3の筒状端部33が、フィッティング20の内径内に、特に部分402、403と接触して挿入される。一実施形態によれば、この挿入は、部分341を内側環状溝401内に突出させるように、強制的に実施される。代替的または相補的な実施形態によれば、フレーム32は、フィッティング20の部分25内にネジ込まれる。このネジ込まれる場合には、互いに面しているフレーム32の一部と、フィッティング25の一部とが、これら部品を共にネジ込むことを可能にするネジ部を含んでいる。ネジ込みは、機械的なネジ込みの力が、その端部を溝に挿入し、そしてひいては、筒状端部33をフィッティング20内に全体的に挿入するために、筒状端部9のわずかな変形を許容するのに十分でなければならない限り、「強制的に」実施され得る。
【0090】
筒状端部33が完全にフィッティング20内に挿入されると、筒状ジャンクション要素9が、端部33の筒状部分内に挿入される。一実施形態によれば、筒状端部33の内径は、キャビティ23の内径よりわずかに小である。この方法で、筒状要素9は、筒状端部33内に強制的に挿入される。この構成により、部品を共に良好に保持することを確実にすることを可能にし、さらに、良好な漏出防止を確実にすることを可能にする。
【0091】
一実施形態によれば、キャビティ23は、筒状ジャンクション要素9を保持し、また、液圧システム1の漏出防止を強化するような方法で低減する内径を有する部分230を含んでいる。
【0092】
ジャンクション要素9を部分230内および筒状端部33内に強制的に挿入するために、ツールが使用される場合がある。このツールは、フィッティング20の開口22を通って貫通し、また、外部から扱うことが可能である。
【0093】
取付け方法は次に、中心本体3のフレーム32の外側表面に配置され、フィッティング20の環状接続部分25の端部と接触し、且つフレーム32の延長に配置される、第1の伝導性シール26を導入することを含んでいる。
【0094】
次いで、環状基板31が、中心本体3のフレーム32の外側表面に配置される。電気回路が本体に直接プリントされている場合、基板を挿入するステップは実施されない。
【0095】
第1の伝導性シール26はこうして、フィッティング25と基板31との間に配置される。
【0096】
第2の伝導性シール46は、次いで、中心本体3のフレーム32の外側表面上に配置され、配置された際に環状基板31と接触し、且つフレーム32の延長に配置される。
【0097】
第2のフィッティング40は、中心本体3のフレーム32の一部をカバーするように、かつ、フレーム32の筒状端部34を、保持溝401を備えた前記フィッティングの内周に挿入するように、配置されている。第2のフィッティング40は、前述のように、フレーム32上にネジ込まれる場合があり、フィッティング20は、フレーム32にネジ込まれる場合がある。
【0098】
たとえばポリマータイプのカバー5は、フィッティング20、40の部分25、45の外側表面上にネジ込まれる場合がある。一実施形態によれば、ネジ部は、カバー5のネジ込みが、少なくとも1つのフィッティングをフレーム32上にネジ込む方向とは逆の意味で行われ得るような方法で形成されている。この解決策により、利用可能なセルフブロッキング機能を有することが可能になる。カバー5のネジ込みは、こうして、フレーム32上でのフィッティング20、40の良好な保持を可能にする。
【0099】
一実施形態によれば、フィッティング40は、カバー5をクリップするように、その外側表面に周方向のノッチを含んでいる。この場合には、カバー5の下流側端部は、このため、周方向のノッチに挿入され、取外し防止機能を確実にする。
【0100】
スペーサ9は、その中心開口を介して、フィッティング40内に挿入される。フィッティング40の設計が、特に中心開口により、フィッティング20とは異なっていることに留意されたい。この中心開口は、より小である直径を有する中間キャビティによって分離された2つのキャビティ21、23を備えていない。スペーサ9はこうして、フィッティング40のパイプインターフェースを介して、フレームインターフェースまで挿入される。
【0101】
フィッティング40のフレームインターフェースは、スペーサ9を強固に取り付けるような方法で、その通路の内径が、たとえば漸進的に低減している。
【0102】
最後に、下流側の液圧回路4のチューブ41は、フィッティング40に取り付けられている。チューブ41は、たとえば、フィッティング40のパイプ端部43にクリンプされている場合がある。
【0103】
例として、クリンプは、チューブ41をフィッティング40内に保持するために、ツール(図示せず)によって変形されるリング42により、実施される場合がある。
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図3D
図3E
図4
図5
図6