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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-22
(45)【発行日】2023-01-05
(54)【発明の名称】液体ポンプ
(51)【国際特許分類】
   B65D 47/34 20060101AFI20221223BHJP
   F04B 9/14 20060101ALI20221223BHJP
   B05B 11/00 20230101ALN20221223BHJP
【FI】
B65D47/34 110
F04B9/14 B
B05B11/00 101E
B05B11/00 101G
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2020545414
(86)(22)【出願日】2018-08-13
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-02-12
(86)【国際出願番号】 CN2018100161
(87)【国際公開番号】W WO2019100764
(87)【国際公開日】2019-05-31
【審査請求日】2021-07-27
(31)【優先権主張番号】201711164700.4
(32)【優先日】2017-11-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】513110481
【氏名又は名称】ディン, ヤオ ウー
(74)【代理人】
【識別番号】110001070
【氏名又は名称】弁理士法人エスエス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ディン, ヤオ ウー
【審査官】加藤 信秀
(56)【参考文献】
【文献】特表2015-521138(JP,A)
【文献】特表2014-527911(JP,A)
【文献】特表2011-518731(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2009/0308897(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 47/34
F04B 9/14
B05B 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
固定ユニットと、前記固定ユニットに対して移動することによって、製品をポンピングすることができる可動ユニットと、を含み、前記可動ユニットと前記固定ユニットの間には少なくとも一つの弾性ストリップを備える弾性機構が設置され、前記弾性ストリップは前記可動ユニットに付勢力を加えることによって、前記製品をポンピングした後に前記可動ユニットを復帰させる液体ポンプであって、
前記弾性機構に形成されるか又は接続され、第1位置と第2位置の間に移動可能な弾性機構調節用部材を更に含み、前記第1位置において、前記弾性機構の前記弾性ストリップが弛緩状態にあり、前記第2位置において、前記弾性機構の前記弾性ストリップが予圧状態にあり、
前記液体ポンプはプッシュ式液体ポンプであり、前記可動ユニットはプッシュヘッドと前記プッシュヘッドに接続されるピストンロッドを含み、前記固定ユニットはヘリカルキャップとヘリカルキャップに接続されるシリンダーを含み、
前記弾性機構は前記プッシュヘッドに回転可能に当接する上ベースと、前記ヘリカルキャップに回転可能に当接する下ベースと、を含み、
前記弾性機構調節用部材は、下表面には凸形の支持面と凹形の支持面が形成される前記下ベースを含み、前記ヘリカルキャップにはバンプが形成され、前記弾性機構調節用部材が前記第1位置にある場合、前記凹形の支持面は前記バンプに嵌合し、前記弾性機構調節用部材が前記第2位置にある場合、前記凸形の支持面は前記バンプに嵌合し、
前記下ベースにはパドルが形成され、前記パドルを操作することによって前記第1位置と前記第2位置の間に前記弾性機構調節用部材を回転させることを実現する、ことを特徴とする液体ポンプ。
【請求項2】
前記弾性機構は弾性のある非金属材料で製造される、ことを特徴とする請求項1に記載の液体ポンプ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体ポンプに関する。ここで、「液体」とは、液状、半液状などの流動性又は半流動性を有する製品を含む。
【背景技術】
【0002】
例えば、洗浄用製品の分野において、用いられる容器は一般的に容器における製品を分注するための液体ポンプを備える。利用者は、液体ポンプにおけるアクチュエータに圧力を加えることで製品をポンピングし、製品を1回ポンピングした後、液体ポンプに取り付けられた復帰機構によってアクチュエータを、それが押圧されていない時の位置まで復帰させ、すなわち、アクチュエータを復帰させ、次回のポンピングに備える。
【0003】
現在、市場では液体ポンプに用いられる復帰機構は一般的に以下の幾つかのものを有する。
【0004】
一つは、ベローズ形のプラスチックバネである。図28に示すように、液体ポンプ1000のプッシュヘッド1100とヘリカルキャップ1200の間にはベローズ形のバネ1300が設置される。製品を分注する時、プッシュヘッド1100を押圧し、プッシュヘッド1100をバネ1300のバネ力に抗して下方へ移動させ、製品を分注した後、プッシュヘッド1100に対する圧力を除去することによって、プッシュヘッド1100はバネ1300のバネ力の作用により上方へ移動し、初期位置に戻る。
【0005】
このようなベローズ形のプラスチックバネ1300にはバネ力が不十分であるという問題があり、ポンピングされる製品の粘度が比較的高いもしくはポンピング量が大きい場合、バネ力が不十分であるために、プッシュヘッド1100の跳ね返りが困難になり、ひいては、跳ね返ることができなくなる可能性がある。これは、製品の容器の継続使用に影響を与える。この問題に対し、液体ポンプのプッシュヘッドが使用後に所定位置に跳ね返ることが可能になるように、現在の一般的な方法として、使用する前にベローズバネに予圧を加え、ベローズバネをある程度、予圧変形させる。しかしながら、これによってまた他の問題を生じてしまい、例えば、ベローズバネが常に予圧状態にあると、時間が経過するにつれて降伏変形を生じ、それによって最初に予圧が加えられて発生する予圧変形量がなくなる。よって、長期に貯蔵又は使用された後、所定位置に跳ね返ることができないという問題が依然として発生してしまう。
【0006】
もう一つは、スリーブ式バネである。図29に示すように、液体ポンプ2000のプッシュヘッド2100にはスリーブ式バネ2300が形成され、このスリーブ式バネ2300の下端はヘリカルキャップ2200に当接し、且つ複数本の縦方向のスリットが設けられ、それにより隣接するスリット同士の間に弾性ストリップが形成される。プッシュヘッド2100を押下すると、弾性ストリップが圧縮されて曲がり、圧力を除去すると、弾性ストリップはその弾性力の作用により力が加えられない鉛直な状態に復帰し、それによってプッシュヘッド2100は跳ね返る。
【0007】
このようなスリーブ式バネ2300における問題として、プッシュヘッド2100が上死点の近傍にある場合、プッシュヘッド2100を押圧するためには非常に大きな力で押し下げる必要があり、一部の利用者は押下することができないことがある。一方で、プッシュヘッド2100がそのストロークの下死点に到達する場合、バネ2300の弾性ストリップが過度に変形する可能性があり、その反発力が小さくなり、これによりプッシュヘッドの跳ね返りが遅くなり、完全に復帰することができないこともあり、次回の使用に影響を与える。
【0008】
そのため、上記従来技術における技術的問題を解決する改良型液体ポンプを必要とする。
【発明の概要】
【0009】
本発明は、上記従来技術における技術的問題に基づいてなされたものであり、その目的は構造が改良された液体ポンプを提供することであり、ここでは、大きな押圧力でこの液体ポンプのプッシュヘッドを押下する必要はなく、また、弾性ストリップが長期に力を受けることによる降伏変形を回避することができる。
【0010】
本発明の液体ポンプは、固定ユニットと、固定ユニットに対して移動することによって、製品をポンピングすることができる可動ユニットと、を含み、可動ユニットと固定ユニットの間には少なくとも一つの弾性ストリップを備える弾性機構が設置され、弾性ストリップは可動ユニットに付勢力を加えることによって、製品をポンピングした後に可動ユニットを復帰させ、この液体ポンプは、弾性機構に形成されるか又は接続される、第1位置と第2位置の間に移動可能な弾性機構調節用部材を更に含み、第1位置において、弾性機構の弾性ストリップが弛緩状態にあり、第2位置において、弾性機構の弾性ストリップが予圧状態にある。
【0011】
本発明の上記液体ポンプにより、非使用時は、弾性機構の弾性ストリップが弛緩状態にあるが、使用時は、まず弾性ストリップに予圧を加えてよい。よって、使用過程に大きな押圧力でプッシュヘッドを押圧する必要はなく、また弾性ストリップが使用されない場合に長期に力を受けることによる降伏変形で液体ポンプが使用不能になることを回避することができる。
【0012】
本発明において、弾性機構は弾性のある非金属材料で製造される。例えば、弾性機構を製造するために用いられる材料は、弾性プラスチック、ゴムなどであってもよい。
【0013】
液体ポンプの一つのタイプはプッシュ式液体ポンプであり、可動ユニットはプッシュヘッドとプッシュヘッドに接続されるピストンロッドを含み、固定ユニットはヘリカルキャップとヘリカルキャップに接続されるシリンダーを含む。
【0014】
プッシュ式液体ポンプに対し、その中の弾性機構調節用部材の具体的な構造は以下の幾つかの実施形態を用いてよい。
【0015】
第1の実施形態において、弾性機構はプッシュヘッドに回転可能に当接する上ベースと、ヘリカルキャップに回転可能に当接する下ベースと、を含み、弾性機構調節用部材は、下表面には凸形の支持面と凹形の支持面が形成される下ベースを含み、ヘリカルキャップにはバンプが形成され、弾性機構調節用部材が第1位置にある場合、凹形の支持面はバンプに嵌合し、弾性機構調節用部材が第2位置にある場合、凸形の支持面はバンプに嵌合し、下ベースにはパドルが形成され、パドルを操作することによって第1位置と第2位置の間で弾性機構調節用部材を回転させることを実現する。
【0016】
又は、弾性機構調節用部材は、上表面には凸形の支持面と凹形の支持面が形成される上ベースを含んでよく、プッシュヘッドの下部にはバンプが形成され、弾性機構調節用部材が第1位置にある場合、凹形の支持面はバンプに嵌合し、弾性機構調節用部材が第2位置にある場合、凸形の支持面はバンプに嵌合し、上ベースに形成されるパドルを操作することによって第1位置と第2位置の間で弾性機構調節用部材を回転させることを実現する。
【0017】
第2の実施形態において、弾性機構は、下表面には凸形の支持面と凹形の支持面が形成される下ベースを含み、弾性機構調節用部材は下ベースと、下ベースとヘリカルキャップの間に位置してバンプが形成される緩めリングと、を含み、弾性機構調節用部材が第1位置にある場合、バンプは凹形の支持面に嵌合し、弾性機構調節用部材が第2位置にある場合、バンプは凸形の支持面と接触し、緩めリングには少なくとも一つのパドルが更に形成され、パドルを操作することによって第1位置と第2位置の間で弾性機構調節用部材を回転させることを実現する。
【0018】
又は、弾性機構は、上表面には凸形の支持面と凹形の支持面が形成される上ベースを含んでよく、弾性機構調節用部材は上ベースと、上ベースとプッシュヘッドの間に位置してバンプが形成される緩めリングを含み、弾性機構調節用部材が第1位置にある場合、バンプは凹形の支持面に嵌合し、弾性機構調節用部材が第2位置にある場合、バンプは凸形の支持面と接触し、緩めリングには少なくとも一つのパドルが更に形成され、パドルを操作することによって第1位置と第2位置の間で弾性機構調節用部材を回転させることを実現する。
【0019】
第3の実施形態において、弾性機構は下ベースを含み、弾性機構調節用部材は下ベースとヘリカルキャップの間に設置される、両端にある二つの端板及び端板の間に延在する側板を備える押え板を含み、側板の上表面は階段状に形成され、上段差面と下段差面を含み、押え板は第1位置と第2位置の間で直線移動することができ、第1位置において、下段差面は下ベースの支持面と接触し、第2位置において、上段差面は下ベースの支持面と接触する。
【0020】
更に、押え板の上段差面と下段差面の間は、傾斜面又は円弧面である遷移面を更に含む。
【0021】
好ましくは、弾性機構調節用部材は第1位置と第2位置の間における移動を自動的に実現する。例えば、以下のとおりである。
【0022】
第4の実施形態において、弾性機構調節用部材は、弾性機構に形成されて内表面には少なくとも一つのバンプが形成されるスリーブを含み、ヘリカルキャップの上スリーブには上部の傾斜部分と下部の垂直部分を含むガイド溝が形成され、バンプはガイド溝に収容され、弾性機構は、上表面には凸形のステージと凹形のステージが形成される上ベースを含み、プッシュヘッドの下部にはプッシュヘッドのバンプが形成され、プッシュヘッドがそのストロークの上死点の位置にある場合、スリーブは第1位置にあり、上ベースの凹形のステージはプッシュヘッドのバンプと接触し、プッシュヘッドを押下することにより、バンプとガイド溝の傾斜部分を相互作用させ、これによりスリーブを第1位置から第2位置に回転させ、バンプが垂直部分に入る場合、スリーブは回転して第2位置に到着することによって、上ベースの凸形のステージをプッシュヘッドのバンプと接触させる。
【0023】
第5の実施形態において、弾性機構調節用部材は、弾性機構とプッシュヘッドの間に設置される、板本体と板本体から下向きに懸架される第1カンチレバーと第2カンチレバーを備える押え板を含み、板本体の下表面は階段状に形成され、上段差面と下段差面を含み、ヘリカルキャップの上スリーブには、第1カンチレバーに対応し、上向きの傾斜面を有する第1楔形ガイドと、第2カンチレバーに対応し、下向きの傾斜面を有する第2楔形ガイドと、が設置され、プッシュヘッドがストロークの上死点にある場合、押え板は第1位置にあり、第1位置において、押え板の下段差面は弾性機構の上ベースと接触することによって、弾性ストリップが弛緩状態にあり、プッシュヘッドが下方へ移動することに伴って、第1カンチレバーは第1楔形ガイドと接触して相互作用し、押え板を第1位置から第2位置に移動させ、第2位置において、押え板の上段差面は弾性機構の上ベースと接触することによって、弾性ストリップが予圧状態にあり、プッシュヘッドが上方へ移動することに伴って、第2カンチレバーは第2楔形ガイドと接触して相互作用し、これにより押え板は第2位置から第1位置に戻る。
【0024】
好ましくは、第1カンチレバー及び/又は第2カンチレバーの自由端には、第1楔形ガイド及び/又は第2楔形ガイドに作用する爪部が形成される。
【0025】
第6の実施形態において、弾性機構調節用部材は弾性機構の下ベースとヘリカルキャップの間に設置されて上表面は上段差面と下段差面を備える押え板を含み、ピストンロッドには、下向きの傾斜面を備える第1楔形ガイドと、上向きの傾斜面を備える第2楔形ガイドと、が形成され、プッシュヘッドがストロークの上死点にある場合、押え板は第1位置にあり、第1位置において、押え板の下段差面は下ベースと接触し、弾性ストリップを弛緩状態にし、プッシュヘッドが下方へ移動することに伴って、第1楔形ガイドは押え板と接触して相互作用し、押え板を第1位置から第2位置に移動させ、第2位置において、押え板の上段差面は下ベースと接触し、弾性ストリップに予圧を加え、プッシュヘッドが上方へ移動することに伴って、第2楔形ガイドは押え板と接触して相互作用し、これにより押え板は第2位置から第1位置に戻る。
【0026】
好ましくは、下ベースの下表面には凸部が形成され、凸部は押え板の上段差面又は下段差面と接触する。よって、下ベースと押え板の間の摩擦抵抗力を減少させることができ、押え板を第1位置と第2位置の間で容易に移動することができる。
【0027】
弾性機構はヘリカルキャップの下方に設置されてもよく、例えば、シリンダーの内部に位置する。例えば、第7の実施形態において、液体ポンプはプッシュ式液体ポンプであり、可動ユニットはプッシュヘッドを含み、プッシュヘッドは下スリーブを含み、固定ユニットは、ヘリカルキャップと、ヘリカルキャップに接続されて内部には肩部が形成されるシリンダーと、シリンダーに固定されるピストンロッドと、を含み、弾性機構は上ベースと肩部に当接する下ベースを含み、上ベースとプッシュヘッドの下スリーブの下端の間には緩めリングが設置され、緩めリングの下表面には凸形の支持面と凹形の支持面が形成され、緩めリングが第1位置にある場合、凹形の支持面は上ベースと接触し、弾性ストリップが弛緩状態にあり、緩めリングが第2位置にある場合、凸形の支持面は上ベースと接触し、弾性ストリップが予圧状態にあり、緩めリングの内表面には少なくとも一つの溝が形成され、ピストンロッドには少なくとも一つのガイドリブが形成され、ガイドリブは上部の傾斜部分と下部の垂直部分を含み、溝はガイドリブに嵌合し、溝が傾斜部分に嵌合する場合、プッシュヘッドが下方へ移動することによって緩めリングを第1位置から第2位置に回転させ、プッシュヘッドが上方へ移動することによって緩めリングを第2位置から第1位置に戻るように回転させる。
【0028】
又は、上記リブと溝の設置位置を置き替えることができる。例えば、緩めリングの内表面には少なくとも一つのバンプが形成され、ピストンロッドには少なくとも一つのガイド溝が形成され、ガイド溝は上部の傾斜部分と下部の垂直部分を含み、バンプはガイド溝に嵌合し、バンプが傾斜部分に嵌合する場合、プッシュヘッドが下方へ移動することによって緩めリングを第1位置から第2位置に回転させ、プッシュヘッドが上方へ移動することによって緩めリングを第2位置から第1位置に戻るように回転させる。
【0029】
更に弾性ストリップは液体ポンプの縦方向軸線に対して傾斜することによって弾性ストリップの緩めを実現することができる。例えば、弾性機構は上ベースを含み、弾性機構調節用部材は少なくとも上ベースを含み、上ベースは第1位置と第2位置の間に直線移動することができ、上ベースが第1位置にある場合、弾性ストリップの両端の間の距離はL1であり、上ベースが第2位置にある場合、弾性ストリップの両端の間の距離はL2であり、ここで、L1>L2である。
【0030】
又は、弾性機構の下ベースを直線移動可能な部品としてよく、すなわち、弾性機構調節用部材は少なくとも下ベースを含み、下ベースは第1位置と第2位置の間に直線移動することができ、下ベースが第1位置にある場合、弾性ストリップの両端の間の距離はL1であり、下ベースが第2位置にある場合、弾性ストリップの両端の間の距離はL2であり、ここで、L1>L2である。
【0031】
液体ポンプはスプレーガン式液体ポンプであってもよく、固定ユニットはシリンダーを含み、可動ユニットはピストンロッドを含み、ピストンロッドは移動可能にシリンダーに嵌設され、ピストンロッドにはストンロッドがシリンダーに対して移動するように作動させるための作動部材が設置され、弾性機構は、第1端はピストンロッドに固定され、第2端は固定ユニットに固定される弾性ストリップを含み、弾性機構調節用部材はピストンロッドに嵌設される緩め板を含み、緩め板は弾性ストリップの第1端に当接し、緩め板の弾性機構に対向する表面には凸面と凹面が形成され、緩め板は第1位置と第2位置の間に回転することができ、第1位置において、凹面は緩め板の第1端と接触し、弾性ストリップを弛緩状態にし、第2位置において、凸面は緩め板の第1端と接触し、弾性ストリップを予圧状態にする。
【0032】
作動部材は枢動トリガーであり、又は、作動部材はピストンロッドに同軸に取り付けられた押圧部である。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1a】本発明の実施例1の液体ポンプの正面図である。
図1b】押圧されていない状態にある図1aにおける線A-Aに沿って得られた液体ポンプの断面図である。
図1c】押圧状態にある図1aに示すような液体ポンプの他の断面図である。
図2a】実施例1の液体ポンプにおける弾性機構の斜視図である。
図2b図2aに示すような弾性機構の断面図である。
図3a】実施例1の液体ポンプにおけるヘリカルキャップの斜視図である。
図3b図3aに示すようなヘリカルキャップの上面図である。
図3c図3bにおける線B-Bに沿って得られた断面図である。
図4a】本発明の実施例2の液体ポンプの斜視図である。
図4b】押圧されていない状態にある図4aに示すような液体ポンプの断面図である。
図4c】押圧状態にある図4aに示すような液体ポンプの他の断面図である。
図5a】実施例2の液体ポンプにおける弾性機構の斜視図である。
図5b図5aに示すような弾性機構の断面図である。
図6a】実施例2の液体ポンプにおける緩めリングの斜視図である。
図6b図6aに示すような緩めリングの下面図である。
図6c図6aに示すような緩めリングの側面図である。
図7a】本発明の実施例3の液体ポンプの斜視図である。
図7b】押圧されていない状態にある図7aに示すような液体ポンプの断面図である。
図7c】押圧状態にある図7aに示すような液体ポンプの他の断面図である。
図8a】実施例3の液体ポンプにおける弾性機構の斜視図である。
図8b図8aに示すような弾性機構の正面図である。
図8c図8aに示すような弾性機構の側面図である。
図9a】実施例3の液体ポンプにおける押え板の斜視図である。
図9b図9aに示すような押え板の上面図である。
図9c図9bにおける線C-Cに沿って得られた断面図である。
図10a】本発明の実施例4の液体ポンプの斜視図である。
図10b】押圧されていない状態にある図10aに示すような液体ポンプの断面図である。
図10c】押圧状態にある図10aに示すような液体ポンプの他の断面図である。
図11a】実施例4の液体ポンプにおける、スリーブが設置される弾性機構の斜視図である。
図11b図11aに示すような弾性機構の正面図である。
図11c図11bにおける線D-Dに沿って得られた断面図である。
図12a】実施例4の液体ポンプのヘリカルキャップの斜視図である。
図12b図12aに示すようなヘリカルキャップの正面図である。
図13a】実施例4の液体ポンプのプッシュヘッドの下方から見た斜視図である。
図13b図13aに示すようなプッシュヘッドの断面図である。
図14a】本発明の実施例5の液体ポンプの正面図である。
図14b】押圧されていない状態にある図14aに示すような液体ポンプの断面図である。
図14c】押圧状態にある図14aに示すような液体ポンプの他の断面図である。
図15a】実施例5の液体ポンプの押え板の上面図である。
図15b図15aに示すような押え板の側面図である。
図15c図15aにおける線E-Eに沿って得られた断面図である。
図16a】実施例5の液体ポンプのヘリカルキャップの上面図である。
図16b図16aにおける線F-Fに沿って得られた断面図である。
図17a】押圧されていない状態にある本発明の実施例6の液体ポンプを示す断面図である。
図17b】押圧状態にある図17aに示すような液体ポンプの他の断面図である。
図18a】実施例6の液体ポンプのピストンロッドの下面図である。
図18b図18aにおける線G-Gに沿って得られた断面図である。
図19a】実施例6の液体ポンプの押え板の上面図である。
図19b図19aにおける線H-Hに沿って得られた断面図である。
図20a】押圧されていない状態にある本発明の実施例7の液体ポンプを示す断面図である。
図20b】押圧状態にある図20aに示すような液体ポンプの他の断面図である。
図21a】実施例7の液体ポンプのピストンロッドの斜視図である。
図21b図21aに示すようなピストンロッドの正面図である。
図21c図21aに示すようなピストンロッドの下面図である。
図22a】実施例7の液体ポンプの緩めリングの下方から見た斜視図である。
図22b図22aに示すような緩めリングの上方から見た斜視図である。
図22c図22aに示すような緩めリングの上面図である。
図22d図22aに示すような緩めリングの側面図である。
図23】本発明の実施例8の液体ポンプの側面図である。
図24】実施例8の液体ポンプの緩め板の斜視図である。
図25】実施例8の液体ポンプの変形例を示す図である。
図26a】弾性ストリップが弛緩状態にある本発明の実施例9の液体ポンプの側面図である。
図26b】弾性ストリップが予圧状態にある実施例9の液体ポンプの他の側面図である。
図27a】実施例9の液体ポンプの弾性機構の斜視図である。
図27b図27aに示すような弾性機構の断面図である。
図27c図27aに示すような弾性機構の上面図である。
図28】従来技術における液体ポンプを示す図である。
図29】従来技術における別の液体ポンプを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
本発明の理解を容易にするために、以下、図面を参照しながら本発明の具体的な実施例を説明する。理解すべきことは、図面に示されるものは本発明の好ましい実施例に過ぎず、本発明の範囲を限定するものではないことである。当業者は、図面に示される実施例に基づいて本発明に対して様々な自明な修正、変形、同等物による置換を行ってよく、矛盾しない限り、以下に記載された様々な実施例中の技術的特徴は任意に組み合わせることができ、これらはいずれも本発明の保護範囲に含まれるべきである。
【0035】
ここで説明すべきことは、特に示されない限り、本明細書において使用される例えば、「上」、「下」などの方位に関連する用語は液体ポンプが使用される状態で位置する垂直方向を参照したものであることである。
【0036】
(実施例1)
図1a~3cは本発明の実施例1の液体ポンプ100を示す。この液体ポンプ100はプッシュポンプであり、図1aはこの液体ポンプ100の正面図を示し、図1bは液体ポンプ100が押圧されていない状態にある図1aにおける線A-Aに沿って得られた断面図を示し、図1cは押圧状態にある液体ポンプ100の断面図である。
【0037】
図1aに示すように、プッシュポンプの態様である液体ポンプ100はプッシュヘッド110とヘリカルキャップ120を含み、プッシュヘッド110とヘリカルキャップ120の間には弾性機構130が設置される。この弾性機構130は例えば、弾性プラスチック、ゴムなどの弾性のある非金属材料で製造される。プッシュヘッド110の下にはピストンロッド140が接続され、ピストンロッド140の下端にはピストン160が取り付けられ、ヘリカルキャップ120はシリンダー150に一体に接続される。ピストンロッド140はヘリカルキャップ120上端の開口を貫通してヘリカルキャップ120の内部に入り、シリンダー150に挿入する。
【0038】
液体ポンプ100を使用する時、使用者はプッシュヘッド110に対して下向きの押圧力を加え、プッシュヘッド110とプッシュヘッド110に接続されるピストンロッド140を弾性機構130の弾力に抗して下方へ移動させることによって、シリンダー150における製品の液体をポンピングする。1回ポンピングした後、プッシュヘッド110に加えられる押圧力を除去し、プッシュヘッド110とピストンロッド140は弾性機構130の弾性力の作用下で上方へ待機位置に復帰する。これにより、プッシュヘッド110の往復移動の過程において、製品をポンピングする。
【0039】
本発明において、弾性機構130は例えば、プラスチックのような弾性材料で製造され、第1位置と第2位置の間で切り替えることができ、第1位置において、弾性機構130は予圧が加えられない弛緩状態にあり、第2位置において、弾性機構130は予圧が加えられた状態にある。
【0040】
具体的には、図2aと2bに示すように、弾性機構130は少なくとも一つ、好ましくは、二つ又はより多くの弾性ストリップ131を含む。好ましくは、力を受けていない状態で、この弾性ストリップ131は円弧状を呈し、これにより、プッシュヘッド110のストロークの上死点において必要な押圧力が大きすぎることはない。
【0041】
弾性ストリップ131の両端にはそれぞれリング形を呈する、上ベース132と下ベース133が接続される。取付けた状態で、上ベース132はプッシュヘッド110の下スリーブに嵌設され、相対的回転可能にプッシュヘッド110に当接し、下ベース133はヘリカルキャップ120の上スリーブに嵌設され、相対的回転可能にヘリカルキャップ120に当接することによって、プッシュヘッド110とヘリカルキャップ120の間にはプッシュヘッド110をヘリカルキャップ120に対して復帰させる付勢力を加える。
【0042】
下ベース133の下表面は凸形の支持面134と凹形の支持面135を含む。それに合わせて、図3a~3cに示すように、ヘリカルキャップ120には少なくとも一つのバンプ121(図には、二つのバンプが示される)が設置される。弾性機構130が第1位置にある場合、凹形の支持面135はバンプ121に嵌合し、この時、上ベース132と下ベース133の間の距離は大きいH1であるが、第2位置において、凸形の支持面134はバンプ121と接触することによって、上ベース132と下ベース133の間の距離は小さいH2に短縮され、この時、弾性機構130の弾性ストリップ131に予圧が加えられる。
【0043】
更に、図2aと2bに示すように、弾性機構130にはパドル136が更に設置され、例えば、図に示すように下ベース133にパドル136を設置する。使用者はこのパドル136を操作することができ、弾性機構130を第1位置と第2位置の間で回転させることによって、弾性機構130の弾性ストリップ131が弛緩状態と予圧状態の間で切り替える。
【0044】
以下、上記構造の液体ポンプ100の操作原理を説明する。
【0045】
液体ポンプ100が未使用状態にある場合、弾性機構130は上記第1位置にあり、この時、弾性機構130の下ベース133の凹形の支持面135はヘリカルキャップ120におけるバンプ121に対向し、この時、弾性機構130の上ベース132と下ベース133の間の距離が大きく、これにより弾性ストリップ131が弛緩状態にある。
【0046】
液体ポンプ100を使用する時、パドル136を操作し、弾性機構130をプッシュヘッド110及び/又はヘリカルキャップ120に対して第1位置から第2位置に回転させ、この時、弾性機構130の下ベース133の凸形の支持面134はバンプ121と接触し、下ベース133を上昇させることによって、上ベース132と下ベース133の間の距離を短縮し、弾性ストリップ131に予圧が加えられる。
【0047】
使用した後、パドル136を操作し、弾性機構130を第1位置に回転させ、弾性ストリップ131を予圧状態から弛緩状態に復帰させる。
【0048】
上記構造の液体ポンプ100において、液体ポンプ100を使用する時、弾性機構130の弾性ストリップ131が予圧状態にあり、液体ポンプ100を使用しない時、弾性ストリップ131が弛緩状態にあるため、使用時に弾性機構130が十分な弾力を有するように確保でき、使用しない時に弾性ストリップ131が弛緩状態で弾性ストリップ131が長期に力を受けることによる降伏変形を回避することができ、その耐用年数を延長させる。
【0049】
上記構造において、下ベース133の凸形の支持面134と凹形の支持面135がヘリカルキャップ120におけるバンプ121と交互に嵌合と接触することによって弾性ストリップ131を緩めたり、予圧したりすることを実現する。代替又は追加の構造として、上ベース132の上表面に凸形の支持面と凹形の支持面が形成され、プッシュヘッド110の下部にマッチングする凸部が形成されてもよい。
【0050】
(実施例2)
図4a~6cは本発明の実施例2の液体ポンプ200を示す。以下、実施例2の説明において、簡潔に表現するために、実施例1に含まれてない特徴について主に説明し、実施例1と同様な技術的特徴についての詳細な説明を省略する。
【0051】
図4a~4cに示すように、液体ポンプ200はプッシュヘッド210と、ヘリカルキャップ220と、弾性機構230と、を含む。
【0052】
図5aと5bに示すように、弾性機構230は上ベース232と、下ベース233と、上ベース232と下ベース233の間に接続される少なくとも一つの弾性ストリップ231と、を含む。上ベース232と下ベース233はリング形を呈する。弾性機構230の下ベース233の下表面は凸形の支持面234と凹形の支持面235を含む。
【0053】
実施例2の液体ポンプ200と実施例1の液体ポンプ100との相違点は、液体ポンプ200は緩めリング240を更に含むことである。図6a~6cに示すように、この緩めリング240はリング形の支持台242を含み、支持台242には少なくとも一つのパドル241(図には、二つのパドル241が示される)が設置される。支持台242の弾性機構230に対向する表面には少なくとも一つ、好ましくは、二つ又は複数のバンプ243が形成される。
【0054】
図4a~4cに戻り、弾性機構230の上ベース232はプッシュヘッド210に当接し、弾性機構230の下ベース233とヘリカルキャップ220の間には緩めリング240が挿設される。この緩めリング240は第1位置と第2位置の間で回転させることができる。第1位置において、緩めリング240の支持台242におけるバンプ243は弾性機構230の下ベース233における凹形の支持面235に対応することによって、弾性機構230の上ベース232と下ベース233の間の距離が大きく、弾性ストリップ231が弛緩状態にあり、第2位置において、緩めリング240の支持台242におけるバンプ243は弾性機構230の下ベース233における凸形の支持面234と接触し、下ベース233を上昇させることによって、弾性機構230の上ベース232と下ベース233の間の距離を減少させ、弾性ストリップ231に予圧を加える。
【0055】
実施例1と同様に、上ベース232の上表面に凸形の支持面と凹形の支持面が設置されてもよく、緩めリング240は上ベース232とプッシュヘッド210の間に設置される。
【0056】
以下、上記構造の液体ポンプ200の操作原理を説明する。
【0057】
液体ポンプ200が未使用状態にある場合、緩めリング240は第1位置にあり、この時緩めリング240の支持台242におけるバンプ243の位置は弾性機構230の下ベース233の凹形の支持面235に対応することによって、弾性ストリップ231が弛緩状態にある。
【0058】
液体ポンプ200を使用する時、使用者は緩めリング240のパドル241を操作することによって、緩めリング240を第1位置から第2位置に回転させ、緩めリング240のバンプ243を弾性機構230の下ベース233における凸形の支持面234と接触させ、下ベース233を上昇させることによって、弾性ストリップ231を予圧状態にする。
【0059】
液体ポンプ200を使用した後、使用者は再び緩めリング240のパドル241を操作し、緩めリング240を第2位置から第1位置に回転させることによって、緩めリング240のバンプ243の位置は再び凹形の支持面235に対応し、弾性ストリップ231を弛緩状態に復帰させる。
【0060】
(実施例3)
図7a~9cは本発明の実施例3の液体ポンプ300を示す。以下、実施例3の説明において、簡潔に表現するために、実施例に含まれてない特徴について主に説明し、前記実施例と同様な技術的特徴についての詳細な説明を省略する。
【0061】
図7a~7cに示すように、液体ポンプ300はプッシュヘッド310と、ヘリカルキャップ320と、弾性機構330と、を含む。弾性機構330は上ベース332と、下ベース333と、上ベース332と下ベース333の間に接続される少なくとも一つの弾性ストリップ331(図8a~8cを参照)を含む。
【0062】
実施例3の液体ポンプ300と前記実施例との相違点は、上ベース332はプッシュヘッド310に当接し、弾性機構330の下ベース333とヘリカルキャップ320の間に挿設される押え板340が付勢部材の態様であることである。
【0063】
図9a~9cに示すように、付勢部材の態様である押え板340は両端にある端板341と、二つの端板341の間に接続される二つの側板と、を含み、これにより押え板340は長方形リングの形状を形成し、この長方形リングは例えば、ヘリカルキャップ320の上スリーブに嵌設されてよい。
【0064】
側板の上表面は階段状を呈し、上段差面342と下段差面343を含み、上段差面342と下段差面343の間は傾斜面を呈する遷移面344である。この押え板340は第1位置と第2位置の間に直線移動することができ、第1位置において、弾性機構330の下ベース333の下表面における支持面334は下段差面343と接触することによって、上ベース332と下ベース333の間の距離が大きく、弾性機構330の弾性ストリップ331が弛緩状態にあり、第2位置において、弾性機構330の支持面334は上段差面342と接触し、弾性機構330の上ベース332と下ベース333の間の距離が小さく、弾性機構330の弾性ストリップ331が予圧状態にある。
【0065】
好ましくは、二つの側板の内側にはそれぞれ凸部345が形成され、二つの凸部345の間の距離はヘリカルキャップ320の上スリーブ321の直径より小さい。よって、この凸部345は位置制限の役割を果たす。押え板340が第1位置又は第2位置にある場合、凸部345はヘリカルキャップ320の上スリーブ321の片側にあり、上スリーブ321と接触しない。押え板340を第1位置から第2位置に押し又は第2位置から第1位置に押す場合、凸部345は上スリーブ321と接触し、押え板340の更る移動を阻止し、この時、押え板340の二つの側板を変形させることで、凸部345が上スリーブ321を越えることを可能にするために、所定値より大きな力を加える必要がある。よって、凸部345が設置されることによって、押え板340が第1位置と第2位置の間に直線移動することによって、押え板340の操作ミスを回避するために、所定値以上の力を加える必要がある。
【0066】
更に好ましくは、弾性機構330の支持面334にはガイド凸部335が設置され、押え板340が第1位置にある場合、このガイド凸部335は上段差面342に嵌合する。押え板340が第1位置から第2位置に移動する過程に、このガイド凸部335は、支持面334が下段差面343から上段差面342まで移動するように案内する。
【0067】
以下、上記構造の液体ポンプ300の操作原理を説明する。
【0068】
液体ポンプ300が未使用状態にある場合、押え板340は第1位置にあり、この時押え板340の側板における下段差面343は弾性機構330の下ベース333の支持面334と接触し、弾性ストリップ331が弛緩状態にある。
【0069】
液体ポンプ300を使用する時、使用者は押え板340の一端における端板341を付勢し、押え板340を第1位置から第2位置に直線移動させる。その結果は、弾性機構330の支持面334は上段差面342と接触し、下ベース333を上昇させ、上ベース332と下ベース333の間の距離を短縮することによって、弾性ストリップ331を予圧状態にする。
【0070】
弾性機構330を使用した後、押え板340の他端における端板341を付勢し、押え板340を直線移動させて第2位置から第1位置に戻る。よって、弾性機構330の支持面334は下段差面343と接触し、弛緩状態に戻る。
【0071】
(実施例4)
図10a~13bは本発明の実施例4の液体ポンプ400を示す。以下、実施例4の説明において、簡潔に表現するために、実施例に含まれてない特徴について主に説明し、前記実施例と同様な技術的特徴についての詳細な説明を省略する。
【0072】
図10a~10cに示すように、実施例4の液体ポンプ400はプッシュヘッド410と、ヘリカルキャップ420と、プッシュヘッド410とヘリカルキャップ420の間に設置される弾性機構430と、を含む。実施例4において、スリーブ440を更に含み、このスリーブは例えば、弾性機構430に一体に又は取り外し可能に形成されてよい。
【0073】
図11a~11cに示すように、弾性機構430は上ベース432と、下ベース433と、上ベース432と下ベース433の間に接続される少なくとも一つの弾性ストリップ431と、を含む。上ベース432の上表面は凸形のステージ435と凹形のステージ436を含む。それに合わせて、プッシュヘッド410の下部にはプッシュヘッドのバンプ411(図13aと13bを参照)が形成される。弾性機構430は第1位置と第2位置の間で回転させることができる。第1位置において、凹形のステージ436はプッシュヘッドのバンプ411と接触することによって、上ベース432と下ベース433の間の距離が大きく、弾性ストリップ431が弛緩状態にあり、第2位置において、凸形のステージ435はプッシュヘッドのバンプ411と接触することによって、上ベース432と下ベース433の間の距離が小さく、弾性ストリップ431が予圧状態にある。
【0074】
本発明の実施例4において、弾性機構430は使用者がプッシュヘッド410を押圧する過程に第1位置から第2位置まで自動的に切り替えることができる。この自動切替えの具体的な構造は以下のとおりである。
【0075】
図11aと11cに示すように、上ベース432には下方に延在するスリーブ440が形成され、このスリーブ440の内部には少なくとも一つのバンプ441が形成される。それに合わせて、ヘリカルキャップ420の上スリーブ421にはガイド溝422が形成され、このガイド溝422の上部は傾斜溝であり、下部は垂直溝である。取り付けられた状態で、バンプ441はこのガイド溝422に嵌合する。プッシュヘッド410が押下される場合、上ベース432に形成されるスリーブ440もそれと共に低下し、バンプ441はガイド溝422の傾斜溝部分にある場合、バンプ441とガイド溝422の間の相互作用下で、弾性機構430は第1位置から第2位置に回転する。バンプ441がガイド溝422の垂直溝部分に入る場合、弾性機構430は第2位置に到着し、弾性機構430は予圧状態に入る。
【0076】
好ましくは、弾性機構430の下ベース433の下表面にはリブ434が形成され、このリブ434はヘリカルキャップ420と接触することによって、弾性機構430がヘリカルキャップ420に対して回転する時の抵抗力を減少させることができる。
【0077】
以下、上記構造の液体ポンプ400の操作原理を説明する。
【0078】
液体ポンプ400が未使用状態にある場合、弾性機構430は第1位置にあり、弾性機構430の上ベース432の凹形のステージ436はプッシュヘッド410のプッシュヘッドのバンプ411と接触することによって、弾性ストリップ431が弛緩状態にある。
【0079】
使用者は液体ポンプ400を使用する時、プッシュヘッド410に対して下向きの押圧力を加え、プッシュヘッド410を下方へ移動させ、スリーブ440もそれと共に下方へ移動する。この時、スリーブ440における凸部441はガイド溝422における傾斜溝部分で移動し、これにより弾性機構430を第1位置から第2位置に回転させる。
【0080】
下方へプッシュヘッド410を押圧し続け、それによってバンプ441がガイド溝422内部の垂直溝部分に入り、この時、弾性機構430は第2位置に回転し、弾性機構430の上ベース432の凸形のステージ435はプッシュヘッド410のプッシュヘッドのバンプ411と接触することによって、弾性ストリップ431は予圧状態に移行する。
【0081】
使用後、使用者はプッシュヘッド410に対する押圧力を除去し、プッシュヘッド410は弾性機構430の弾性ストリップ431による弾性力の作用下で上方へ移動する。プッシュヘッド410が上方へ移動することに伴って、スリーブ440のバンプ441はガイド溝422の垂直溝部分から傾斜溝部分に移動し、その後、ガイド溝422とバンプ441の間の作用下で、弾性機構430は第2位置から第1位置に戻るように回転することによって、弾性ストリップ431は弛緩状態に戻る。
【0082】
(実施例5)
図14a~16bは本発明の実施例5の液体ポンプ500を示す。以下、実施例5の説明において、簡潔に表現するために、実施例に含まれてない特徴について主に説明し、前記実施例と同様な技術的特徴についての詳細な説明を省略する。
【0083】
図14a~14cに示すように、液体ポンプ500はプッシュヘッド510と、ヘリカルキャップ520と、プッシュヘッド510とヘリカルキャップ520の間に設置される弾性機構530を含む。実施例5の液体ポンプ500は緩め押え板540を更に含み、この緩め押え板540は弾性機構530の上ベース532の間に設置される。弾性機構530の下ベース533はヘリカルキャップ520に当接する。
【0084】
図15a~15cは緩め押え板540を示し、緩め押え板540は長方形リングの形状である板本体541と板本体541から下向きに懸架されるカンチレバー542を含み、例えば、図15aに示すような構造において、緩め押え板540には二つの相互に対向するように設置されるカンチレバー542が形成される。図15cに更に明確に表示されるように、板本体541の二つの側壁はそれぞれ階段状を形成し、その下表面は上段差面543と下段差面544を含み、上段差面543と下段差面544の間は遷移面545であり、この遷移面545は図中において傾斜面に形成され、もちろんこの遷移面545は円弧面に形成されてもよい。
【0085】
緩め押え板540は第1位置と第2位置の間に直線移動することができる。緩め押え板540が第1位置にある場合、下段差面544は弾性機構530の上ベース532と接触することによって、上ベース532と下ベース533の間の距離が大きく、弾性機構530の弾性ストリップ531が弛緩状態にあり、緩め押え板540が第2位置にある場合、上段差面543は弾性機構530の上ベース532と接触し、上ベース532と下ベース533の間の距離を小さくすることによって、弾性ストリップ531に予圧を加える。
【0086】
図示される二つのカンチレバー542の自由端にはそれぞれ爪部546が設置され、それに合わせて、ヘリカルキャップ520には、例えば、ヘリカルキャップ520の上スリーブには二つの爪部546に対応する二つの楔形ガイド521が設置される。図16aと図16bに示すように、二つの楔形ガイド521において、一つの楔形ガイド521は上向きの傾斜面を備え、他の楔形ガイド521は下向きの傾斜面を備える。
【0087】
以下、上記構造の液体ポンプ500の操作原理を詳細に説明する。
【0088】
液体ポンプ500が未使用状態にある場合、緩め押え板540は第1位置にあり、この時緩め押え板540の下段差面544は弾性機構530の上ベース532と接触することによって、弾性機構530の弾性ストリップ531を弛緩状態にする。
【0089】
液体ポンプ500を使用する時、使用者はプッシュヘッド510に対して下向きの押圧力を加え、プッシュヘッド510が下方へ移動することに伴って、緩め押え板540も下方へ移動し、その一つのカンチレバー542は対応する傾斜面が上向きである楔形ガイド521と接触し、例えば、図においてこのカンチレバー542の爪部546は楔形ガイド521と接触して相互作用する。この楔形ガイド521の傾斜面の作用下で、緩め押え板540を第1位置から第2位置に直線移動させる。
【0090】
緩め押え板540が第2位置に移動する場合、緩め押え板540の上段差面543は弾性機構530の上ベース532と接触することによって、弾性ストリップ531を予圧状態にする。
【0091】
1回ポンピングした後、プッシュヘッド510に対する押圧力を除去し、プッシュヘッド510と緩め押え板540は弾性ストリップ531の弾性作用下で上方へ移動する。上方へ移動する過程に、緩め押え板540の他のカンチレバー542は、例えば、その爪部546は対応する傾斜面が下向きである他の楔形ガイド521と接触して相互作用する。この他の楔形ガイド521の傾斜面の作用下で、緩め押え板540を第2位置から第1位置に復帰させることによって、弾性機構530の弾性ストリップ531を弛緩状態に復帰させる。
【0092】
これにより、緩め押え板540とヘリカルキャップ520における楔形ガイド521の間の相互作用により、緩め押え板540が第1位置と第2位置の間において自動的に切り替えることを実現する。
【0093】
(実施例6)
図17a~19bは本発明の実施例6の液体ポンプ600を示す。以下、実施例6の説明において、簡潔に表現するために、実施例に含まれてない特徴について主に説明し、前記実施例と同様な技術的特徴についての詳細な説明を省略する。
【0094】
図17aと17bに示すように、液体ポンプ600はプッシュヘッド610と、ヘリカルキャップ620と、プッシュヘッド610とヘリカルキャップ620の間に設置される弾性機構630と、を含む。弾性機構630は上ベース632と、下ベース633と、上ベース632と下ベース633の間に接続される少なくとも一つの弾性ストリップ631と、を含む。
【0095】
実施例6において、弾性機構630の下ベース633とヘリカルキャップ620の間には緩め押え板640が設置される。図19aと19bはこの緩め押え板640の構造を示す。この緩め押え板640の上表面は階段状であり、上段差面641と下段差面642を含み、上段差面641と下段差面642の間は傾斜面を呈する遷移面643である。もちろん、遷移面643は円弧面であってもよい。
【0096】
それに合わせて、下ベース633の下表面には凸部634が形成され、この凸部634は緩め押え板640の上段差面641又は下段差面642と接触する。緩め押え板640は第1位置と第2位置の間に直線移動することができる。第1位置において、凸部634は緩め押え板640の下段差面642と接触することによって、弾性機構630の上ベース632と下ベース633の間の距離が大きく、弾性ストリップ631が弛緩状態にあり、第2位置において、凸部634は緩め押え板640の上段差面641と接触することによって、弾性機構630の上ベース632と下ベース633の間の距離を減少させることによって、弾性ストリップ631に予圧を加える。
【0097】
押え板640の下スリーブにはピストンロッド650が接続される。図18aと18bに示すように、ピストンロッド650には二つの対向するように設置される楔形ガイド651が形成され、その一つの楔形ガイド651は上向きの傾斜面を備え、他の楔形ガイド651は下向きの傾斜面を備える。
【0098】
以下、上記構造の液体ポンプ600の操作原理を詳細に説明する。
【0099】
液体ポンプ600が未使用状態にある場合、緩め押え板640は第1位置にあり、緩め押え板640の下段差面642は弾性機構630の下ベース633下表面における凸部634と接触することによって、弾性ストリップ631を弛緩状態にする。
【0100】
液体ポンプ600を使用する過程に、使用者はプッシュヘッド610に対して下向きの押圧力を加えることによって、プッシュヘッド610の下スリーブに接続されるピストンロッド650も下方へ移動する。ピストンロッド650が下方へ移動する過程に、ピストンロッド650における下向きの傾斜面を備える一つの楔形ガイド651は緩め押え板640と接触して相互作用する。下向きの傾斜面を備える楔形ガイド651の作用下で、緩め押え板640は第1位置から第2位置に直線移動し、これにより弾性機構630の凸部634は押え板640の上段差面641と接触する。これにより、弾性機構630の弾性ストリップ631は予圧状態に移行する。
【0101】
1回ポンピングした後、使用者はプッシュヘッド610に対する押圧力を除去し、プッシュヘッド610は弾性機構630の弾性力の作用下で上方へ移動する。上方へ移動する過程に、ピストンロッド650の上向きの傾斜面を備える他の楔形ガイド651は緩め押え板640と接触して相互作用する。上向きの傾斜面を備える楔形ガイド651の作用下で、緩め押え板640は第2位置から第1位置に戻ることによって、弾性機構630の凸部634は緩め押え板640の下段差面642と接触する。これにより、弾性機構630の弾性ストリップ631は弛緩状態に戻る。
【0102】
そのため、実施例6において、緩め押え板640とピストンロッド650における楔形ガイド651との相互作用により、緩め押え板640が第1位置と第2位置の間において自動的に切り替えることを実現する。
【0103】
(実施例7)
図20a~22dは本発明の実施例7の液体ポンプ700を示す。以下、実施例7の説明において、簡潔に表現するために、実施例に含まれてない特徴について主に説明し、前記実施例と同様な技術的特徴についての詳細な説明を省略する。
【0104】
図20aと20bに示すように、液体ポンプ700はプッシュヘッド710と、ヘリカルキャップ720と、シリンダー750と、を含む。シリンダー750にはピストンロッド760が固定される。このプッシュヘッド710は下スリーブ711を含み、弾性機構730の上ベース732は下スリーブ711の下端に当接し、弾性機構730の下ベース733はシリンダー750における肩部751に当接し、これにより、弾性機構730はプッシュヘッド710に上向きの付勢力を加える。
【0105】
本発明の実施例7において、プッシュヘッド710のスリーブ711の下端と弾性機構730の上ベース732の間には緩めリング740が更に設置される。この緩めリング740はリング状を呈し、その構造は図22a~22dにおいて示される。緩めリング740の下表面には凸形の支持面742と凹形の支持面743が形成される。緩めリング740は第1位置と第2位置の間で回転することができ、第1位置において、凹形の支持面743は弾性機構730の上ベース732と接触することによって、上ベース732と下ベース733の間の距離が大きく、弾性機構730の弾性ストリップ731が弛緩状態にあり、第2位置において、凸形の支持面742は弾性機構730の上ベース732と接触し、上ベース732と下ベース733の間の距離を小さくすることによって、弾性機構730の弾性ストリップ731に予圧を加える。
【0106】
緩めリング740が第1位置と第2位置との間で回転することを自動的に実現することができる。例えば、図22a~22dに示すように、緩めリング740の内表面には少なくとも一つ、好ましくは、二つの相互に対向するように設置される溝741が形成される。図21a~21cに示すように、溝741に合わせて、ピストンロッド760には少なくとも一つ、好ましくは、二つの相互に対向するように設置されるガイドリブ761が形成される。このガイドリブ761は上部の傾斜部分と下部の垂直部分を含む。取付けた状態で、緩めリング740の溝741はピストンロッド760のガイドリブ761に嵌合する。
【0107】
緩めリング740は下方へ移動する場合、溝741はまずガイドリブ761の傾斜部分に嵌合し、この傾斜部分の作用下で、第1位置から第2位置に回転し、溝741はガイドリブ761の垂直部分に嵌合する時、緩めリング740は第2位置に到着し、回転が停止する。
【0108】
好ましくは、図22cに示すように、緩めリング740のプッシュヘッド710の下スリーブ711の下端に対向する表面には複数のビーズ744(図には、四つが示される)が形成され、これらのビーズ744が下スリーブ711の下端と接触することによって、緩めリング740が回転する時に受ける摩擦抵抗力を減少させることができる。
【0109】
ここで説明すべきことは、上記溝とリブの構造設置を置き換え、すなわち、ピストンロッド760にガイド溝を形成するが、緩め板740の内表面にガイド溝の形状にマッチングする凸部を形成する構造も本発明の範囲に含まれることである。
【0110】
以下、上記構造の液体ポンプ700の操作原理を詳細に説明する。
【0111】
液体ポンプ700が未使用状態にある時、プッシュヘッド710はストロークの上死点にあり、緩めリング740はその第1位置にあり、この時緩めリング740の凹形の支持面743は弾性機構730の上ベース732と接触し、弾性機構730の弾性ストリップ731が弛緩状態にある。
【0112】
液体ポンプ700を使用する時、使用者はプッシュヘッド710に対して下向きの押圧力を加え、プッシュヘッド710を下方へ移動させ、プッシュヘッド710に当接する下スリーブ711の下端の緩めリング740も下方へ移動する。緩めリング740が下方へ移動する過程に、緩めリング740における溝741はまずピストンロッド760におけるガイドリブ761上部の傾斜部分に嵌合し、このガイドリブ761の傾斜部分の作用下で第1位置から第2位置に回転する。
【0113】
下方へプッシュヘッド710を押圧し続けるに伴い、緩めリング740はその溝741がガイドリブ761の垂直部分に嵌合される位置に移動し、この時緩めリング740は第2位置に回転する。この時、緩めリング740の凸形の支持面742は弾性機構730の上ベース732と接触し、弾性機構730の弾性ストリップ731は予圧状態に入る。その後、下方へプッシュヘッド710を押圧しても緩めリング740が更に回転することがない。
【0114】
1回ポンピングした後、使用者はプッシュヘッド710に加えられる押圧力を除去し、プッシュヘッド710は弾性機構730の弾性力の作用下で上方へその上死点に戻り、緩めリング740もそれと共に上方へ移動する。緩めリング740はその溝741がガイドリブ761の傾斜部分に嵌合される位置に移動する場合、この傾斜部分の作用下で、緩めリング740は第2位置から第1位置に回転し始める。プッシュヘッド710がそのストロークの上死点に到着する場合、緩めリング740もその第1位置に到着し、緩めリング740の凹形の支持面743は弾性機構730の上ベース732と接触することによって、弾性機構730の弾性ストリップ731はその弛緩状態に戻る。
【0115】
(実施例8)
図23~25は本発明の実施例8の液体ポンプ800及びその変形例である液体ポンプ800’を示す。以下、実施例8の説明において、簡潔に表現するために、実施例に含まれてない特徴について主に説明し、前記実施例と同様な技術的特徴についての詳細な説明を省略する。
【0116】
まず、前記実施例との相違点は、図23~25に示すような液体ポンプ800、800’はスプレーガン式液体ポンプである。図23に示すように、液体ポンプ800はシリンダー850とピストンロッド840を有し、ピストンロッド840はシリンダー850において移動することができる。ピストンロッド840にはピストンロッド840を作動させるための枢動トリガー810が設置される。使用者は枢動トリガー810に押圧力を加える場合、枢動トリガー810が枢動し、更にピストンロッド840をシリンダー850に対して移動させることによって、製品をポンピングする。
【0117】
液体ポンプ800は弾性機構820を更に含み、図23に示すように、弾性機構820は弾性ストリップ821を含み、この弾性ストリップ821の第1端822はピストンロッド840に固定され、第2端823はシリンダー850又は液体ポンプ800の他の固定部品に固定され、これによりピストンロッド840にはシリンダー850に対してそれを復帰させる付勢力を加える。
【0118】
本発明の実施例8において、緩め板830を更に含み、この緩め板830は回転可能にピストンロッド840に嵌設され、弾性機構820の第1端822に当接する。
【0119】
図24は緩め板830の構造を示し、緩め板830は本体を含み、この本体の弾性機構820に対向する表面には凸面831と凹面832が形成され、緩め板830の本体にはパドル833が更に形成される。パドル833を操作することによって、緩め板830を第1位置と第2位置の間で回転させることができる。第1位置において、緩め板830の凹面832が弾性機構820の第1端822と接触する時、弾性ストリップ821の両端の間の距離が大きく、これにより弾性ストリップ821が弛緩状態にあり、第2位置において、緩め板830の凸面831は弾性機構820の第1端822と接触し、弾性ストリップ821の両端の間の距離を減少させることによって、弾性ストリップ821に予圧を加える。
【0120】
以下、上記構造の液体ポンプ800の操作原理を詳細に説明する。
【0121】
液体ポンプ800が未使用状態にある時、緩め板830は第1位置にあり、その凹面832は弾性機構820の弾性ストリップ821の第1端822と接触することによって、弾性ストリップ821を弛緩状態にする。
【0122】
液体ポンプ800を使用する時、緩め板830のパドル833を操作し、緩め板830を第1位置から第2位置に回転させる。この時、緩め板830の凸面831は弾性ストリップ821の第1端822と接触することによって、弾性ストリップ821に予圧を加える。
【0123】
使用後、パドル833を操作し、緩め板830を第1位置に回転させることによって、弾性機構820の弾性ストリップ821を弛緩状態に復帰させる。
【0124】
図25に示すような実施例8の変形例である液体ポンプ800’は図23に示すような液体ポンプ800構造とほぼ同様である。すなわち、この液体ポンプ800’はピストンロッド840’と、シリンダー850’と、ピストンロッド840’に付勢力を加えるための弾性機構820’と、弾性機構820’を調節するための緩め板830’と、を含む。
【0125】
液体ポンプ800との相違点は、液体ポンプ800’のアクチュエータはピストンロッド840’に同軸に取り付けられた押圧部810’であることである。この押圧部810’によってピストンロッド840’に加えられる押圧力はピストンロッド840’の移動方向と一致することによって、更にこの押圧力を効果的に利用することができる。
【0126】
(実施例9)
図26a~27cは本発明の実施例9の液体ポンプ900を示す。以下、実施例9の説明において、簡潔に表現するために、実施例に含まれてない特徴について主に説明し、前記実施例と同様な技術的特徴についての詳細な説明を省略する。
【0127】
図26aと26bに示すように、液体ポンプ900はプッシュヘッド910とヘリカルキャップ920を含み、プッシュヘッド910とヘリカルキャップ920の間には弾性機構930が設置され、これによりプッシュヘッド910に上向きの付勢力を加える。
【0128】
図27a~27cに示すように、弾性機構930は上ベース932と、下ベース933と、上ベース932と下ベース933の間に接続される弾性ストリップ931を含む。上ベース932と下ベース933のうちの一つは第1位置と第2位置の間に移動してよい。
【0129】
図26aと26bに示すような構造において、上ベース932は第1位置と第2位置の間に移動してよく、図26aに示すような第1位置において、弾性ストリップ931の両端の間の結線は液体ポンプ900の縦方向軸線に対して傾斜し、例えば、鋭角となる。よって、第1位置において、弾性ストリップ931の両端の間の距離L1が大きく、これにより弾性ストリップ931が弛緩状態にある。
【0130】
図26bに示すように、上ベース932の第2位置において、弾性ストリップ931の両端の間の結線は液体ポンプ900の縦方向軸線に対してほぼ平行であることによって、弾性ストリップ931の両端の間の距離L2は第1位置にある時の距離L1より小さく、これにより弾性ストリップ931に予圧を加える。
【0131】
ここで、第2位置において、弾性ストリップ931の両端の間の結線は液体ポンプ900の縦方向軸線に対して平行でなくてもよく、この時の弾性ストリップ931の両端の間の結線と液体ポンプ900の縦方向軸線の間の夾角は第1位置にある弾性ストリップ931の両端の間の結線と液体ポンプ900の縦方向軸線との夾角より小さくなり、これにより上記L2はL1より小さくなり、第2位置において、弾性ストリップ931が予圧状態にある。
【0132】
また、この実施例9において、下ベース933は第1位置と第2位置の間に移動してもよい。
【0133】
以下、上記構造の液体ポンプ900の操作原理を詳細に説明する。
【0134】
液体ポンプ900が未使用状態にある時、弾性機構930の上ベース932は第1位置にあり、それによって弾性機構930の弾性ストリップ931の両端の間の距離が大きく、弾性ストリップ931が弛緩状態にある。
【0135】
液体ポンプ900を操作する時、弾性機構930の上ベース932を付勢し、それを第1位置から第2位置へ移動させる。上ベース932が第2位置に移動する場合、弾性ストリップ931の両端の間の距離を減少させることによって、弾性ストリップ931に予圧を加える。
【0136】
液体ポンプ900を使用した後、使用者は逆方向から上ベース932を付勢し、上ベース932を第2位置から第1位置に復帰させることによって、弾性ストリップ931を弛緩状態に復帰させる。
【0137】
(他の変形例)
以上、本発明の具体的な実施例を詳細に説明する。これらの実施例に基づいて、更に当業者にとって自明な修正と変更を行ってもよく、それらも本発明の保護範囲に含まれるべきである。
【0138】
上記各実施例において、弾性機構は上ベースと下ベースを含む。しかしながら、実際状況に基づいて、上ベースと下ベースのうちの少なくとも一つを含まず、弾性ストリップの対応する端部を直接的にプッシュヘッド又はヘリカルキャップに接続させてもよい。
【0139】
図に示される各実施例の構造において、弾性機構は一般的に二つの弾性ストリップを含む。しかしながら、必要に応じて他の数の弾性ストリップ、例えば、一つ、三つ又は複数が設置されてもよく、これらの弾性ストリップは相互に均一に間隔を開けて設置されてもよく、間隔が不均一で設置されてもよい。
【0140】
図に示される構造において、プッシュヘッドを押下する場合、弾性機構の弾性ストリップは、ほとんどの場合、直径方向に外向きに変形する。しかしながら、当業者にとって理解すべきことは、空間が十分である条件下で、弾性ストリップもプッシュヘッドが押下されるに伴い直径方向に内向きに変形するように設置されてよいことである。
図1a
図1b
図1c
図2a
図2b
図3a
図3b
図3c
図4a
図4b
図4c
図5a
図5b
図6a
図6b
図6c
図7a
図7b
図7c
図8a
図8b
図8c
図9a
図9b
図9c
図10a
図10b
図10c
図11a
図11b
図11c
図12a
図12b
図13a
図13b
図14a
図14b
図14c
図15a
図15b
図15c
図16a
図16b
図17a
図17b
図18a
図18b
図19a
図19b
図20a
図20b
図21a
図21b
図21c
図22a
図22b
図22c
図22d
図23
図24
図25
図26a
図26b
図27a
図27b
図27c
図28
図29