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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-23
(45)【発行日】2023-01-06
(54)【発明の名称】給湯器
(51)【国際特許分類】
   F24H 9/02 20060101AFI20221226BHJP
【FI】
F24H9/02 301Z
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2018149634
(22)【出願日】2018-08-08
(65)【公開番号】P2020024075
(43)【公開日】2020-02-13
【審査請求日】2021-07-07
(73)【特許権者】
【識別番号】000112015
【氏名又は名称】株式会社パロマ
(74)【代理人】
【識別番号】100078721
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 喜樹
(74)【代理人】
【識別番号】100121142
【弁理士】
【氏名又は名称】上田 恭一
(72)【発明者】
【氏名】柿崎 友助
(72)【発明者】
【氏名】横山 武司
【審査官】豊島 ひろみ
(56)【参考文献】
【文献】実開平05-073466(JP,U)
【文献】特開2009-174765(JP,A)
【文献】特開2013-142482(JP,A)
【文献】特開2011-144986(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24H 9/02 - 9/14
F24F 1/0007 - 1/0355
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃焼装置を収容する筐体を有し、
前記筐体が、前面を開口した箱本体と、前記箱本体の前面に組み付けられるフロントカバーとからなる給湯器であって、
前記箱本体の上板の前端には、内側へ折曲される上折曲片が形成されて、前記上板と前記上折曲片との境界部分に、左右方向に延びるスリットが形成され、
前記フロントカバーの上辺には、後側へ折曲されて左右方向に延びる折り曲げ部が形成されて、前記折り曲げ部の後端縁に、前記スリットに上方から差し込まれる下向きの爪が形成される一方、
前記箱本体の下板の前端には、前記爪を前記スリットに差し込んだ状態で前記フロントカバーの下面を受ける受け部が形成されて、前記受け部と前記フロントカバーの下面とが下方からネジ止めされていることを特徴とする給湯器。
【請求項2】
前記スリットと前記爪とは左右対称に一対ずつ設けられており、
前記フロントカバーは、後方へ折曲される折り曲げ部を周縁に有して上側の前記折り曲げ部の後端に前記爪が形成されると共に、下側の前記折り曲げ部には、一方の前記爪を左右反対側の前記スリットに差し込んだ状態で前記箱本体の側板の前端縁が係止する被係止部が設けられて、
前記一方の爪による左右反対側の前記スリットへの差し込みと、前記側板と前記被係止部との係止とにより、前記フロントカバーを前記箱本体から左右方向へずらした位置でも前記箱本体の前面で支持可能としたことを特徴とする請求項1に記載の給湯器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱交換器を通過する水をバーナの燃焼排気で加熱する給湯器に関する。
【背景技術】
【0002】
給湯器は、バーナや熱交換器等の燃焼装置を筐体に収容してなり、筐体は、前面を除く5面を閉塞した箱本体の前面に、フロントカバーを前方からネジ止めして組み付けられる。このフロントカバーの組み付けは、例えば特許文献1に開示されるように、箱本体の開口の4辺に係合部を折曲形成する一方、フロントカバーの周囲4辺にも同様の係合部を折曲形成して、箱本体の係合部とフロントカバーの係合部とを正面からネジ止めすることで行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2015-155773号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
給湯器の筐体は、外観面を構成する意匠部品でもあってそのデザイン性はユーザの購買意欲に寄与するため、デザイン性を高めるために正面側からはネジが目立たないようにするのが望ましい。そこで、例えばフロントカバーを箱本体に上方から引っ掛けて底面から斜めにネジ止めしたり、フロントカバーを下方から箱本体の前面に差し込んだ状態でネジ止めしたり、フロントカバーを箱本体の正面に差し込んで、上面と下面とからネジ止めしたりすることが行われている。
しかし、ネジを底面から斜めに締結する場合、作業性が悪い上、結局ネジが目立ってしまう。また、フロントカバーを下方から差し込む構造だと、メンテナンスの際にネジを外すとフロントカバーが落下するため、落下防止構造が別途必要となって加工が複雑化し、コストアップに繋がる。さらに、上面と下面とからネジ止めすると、設置後のフロントカバーの取り外しが難しくなってメンテナンス性が著しく低下してしまう。
【0005】
そこで、本発明は、フロントカバーを取り付けるためのネジを目立たなくしてデザイン性を高めることができると共に、フロントカバーを取り外す際の作業性を良好としてメンテナンス性も向上させることができる給湯器を提供すること目的としたものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、燃焼装置を収容する筐体を有し、筐体が、前面を開口した箱本体と、箱本体の前面に組み付けられるフロントカバーとからなる給湯器であって、
箱本体の上板の前端には、内側へ折曲される上折曲片が形成されて、上板と上折曲片との境界部分に、左右方向に延びるスリットが形成され、
フロントカバーの上辺には、後側へ折曲されて左右方向に延びる折り曲げ部が形成されて、折り曲げ部の後端縁に、スリットに上方から差し込まれる下向きの爪が形成される一方、箱本体の下板の前端には、爪をスリットに差し込んだ状態でフロントカバーの下面を受ける受け部が形成されて、受け部とフロントカバーの下面とが下方からネジ止めされていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1の構成において、スリットと爪とは左右対称に一対ずつ設けられており、フロントカバーは、後方へ折曲される折り曲げ部を周縁に有して上側の折り曲げ部の後端に爪が形成されると共に、下側の折り曲げ部には、一方の爪を左右反対側のスリットに差し込んだ状態で箱本体の側板の前端縁が係止する被係止部が設けられて、一方の爪による左右反対側のスリットへの差し込みと、側板と被係止部との係止とにより、フロントカバーを箱本体から左右方向へずらした位置でも箱本体の前面で支持可能としたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
請求項1に記載の発明によれば、フロントカバーの上部は爪により支持され、フロントカバーの下面は箱本体の受け部に支持されて下方からネジ止めされるため、フロントカバーを取り付けるためのネジを目立たなくしてデザイン性を高めることができる。また、ネジを外してもフロントカバーが落下しないため、フロントカバーを取り外す際の作業性が良好となってメンテナンス性も向上する。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1の効果に加えて、フロントカバーに操作パネル等があれば、その情報を見ながら燃焼装置側のメンテナンスを行うことができ、メンテナンスに係る作業性が一層向上する。また、フロントカバーを箱本体の前面へ仮置きできるので、取り外したフロントカバーの置き場所に困ることがない。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】給湯器の斜視図である。
図2】給湯器の説明図で、(A)は正面、(B)は側面をそれぞれ示す。
図3】給湯器の説明図で、(A)は平面、(B)は底面をそれぞれ示す。
図4】フロントカバーを外した状態の正面図である。
図5】筐体のみの説明図で、(A)は正面、(B)はA-A線断面をそれぞれ示す。
図6】(A)は図5のB部拡大図、(B)はC部拡大図である。
図7】フロントカバーのカバー本体の斜視図である。
図8】カバー本体の説明図で、(A)は正面、(B)は側面、(C)は背面をそれぞれ示す。
図9】カバー本体の説明図で、(A)は平面、(B)は底面をそれぞれ示す。
図10】(A)は図7のD部拡大図、(B)は折り曲げ部分の断面図である。
図11】フロントカバーを箱本体から左右にずらして支持させた筐体の斜視図である。
図12】フロントカバーを箱本体から左右にずらして支持させた筐体の底面図である。
図13図11のフロントカバーの上側部分の拡大斜視図である。
図14図12のフロントカバーの下側部分の拡大斜視図である。
図15】凹部と前面部とで曲率半径を変えた例を示す折り曲げ部分の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、給湯器の一例を示す斜視図、図2(A)は給湯器の正面図、(B)は側面図、図3(A)は平面図、(B)は底面図である。
この給湯器1は、前面を除く5面を閉塞した箱本体3と、箱本体3の前面を閉塞するフロントカバー4とからなる筐体2を有する。筐体2内には、フロントカバー4を外した状態の図4に示すように、下方からバーナユニット6、熱交換器7、排気フード8を備えた燃焼装置5が設置されて、排気フード8の上端に設けた排気筒9が、箱本体3の上板30を貫通して上方へ突出している。箱本体3の背面上下には、屋内の壁等に設置するための取付金具10,10が設けられ、箱本体3の背板33には、複数の給気口11,11・・が形成されている。
箱本体3の底面には、外部のガス配管が接続されるガス接続口12と、外部の給水配管が接続される給水接続口13と、複数の給湯栓を備えた外部の給湯配管が接続される給湯接続口14及び戻り接続口15とが設けられている。
【0010】
バーナユニット6には、ガス接続口12と接続されるガス管16が接続されると共に、燃焼用空気を供給するためのファン17が設けられている。
熱交換器7は、図示しない複数のフィンを蛇行状に貫通する伝熱管18を有し、伝熱管18の入側端部には、給水接続口13と接続される給水管19が接続され、伝熱管18の出側端部には、給湯接続口14と接続される出湯管20が接続されている。戻り接続口15と給水管19との間には、ポンプ22を備えた循環用配管21が接続されている。
すなわち、この給湯器1は、給水管19から供給される水を熱交換器7で加熱して出湯管20から出湯すると共に、ポンプ22の運転により、出湯した湯を外部の給湯配管から循環用配管21を介して給水管19に戻して熱交換器7で再加熱する循環式となっている。
【0011】
そして、筐体2の箱本体3は、図5にも示すように、それぞれ金属製である上板30と、下板31と、左右の側板32,32と、背板33とを互いに接合してなり、前面の開口を形成する上板30の前端縁には、図4に示すように、内側(開口側)へ折曲される上折曲片34が形成されている。また、左右の側板32,32の前端縁にも、内側へ折曲される横折曲片35,35がそれぞれ形成されている。このうち上板30と上折曲片34との境界部分には、左右方向に延びるスリット36,36が、左右対称に一対形成されている。
さらに、下板31は、図6にも示すように、上板30よりも前方へ長く形成されて、前端に、上板30の前端縁を越えて前方へ突出する受け部37が形成され、受け部37には、左右にネジ止め用の一対の透孔38,38が形成されている。
【0012】
一方、フロントカバー4は、正面視が矩形状の前板41と、前板41の上辺、下辺及び左右の側辺をそれぞれ後側へ折り曲げて形成される折り曲げ部42~44とからなる浅底箱状で金属製のカバー本体40を有している。前板41の中央には、縦長の鏡45が嵌め込み固定され、鏡45の下方には、カバー本体40の裏側から取り付けられる図示しない操作パネルを開閉可能に覆うカバー46が設けられる。よって、カバー本体40には、図7,8に示すように、鏡45を固定するための凹部47が、所定幅で上下方向に亘って形成されて、凹部47の下部に、操作パネルを取り付けるための四角形状の窓48が形成されている。
また、上辺の折り曲げ部42の後端縁には、箱本体3に設けたスリット36,36に上方から差し込み可能な一対の爪49,49が、それぞれ下向きに折曲形成されている。
さらに、下辺の折り曲げ部43における左右両端を除く中央部分には、図9にも示すように、上辺及び左右の側辺の折り曲げ部42,44よりも後方へ突出する突出部50が形成されており、この突出部50には、箱本体3の下板31の受け部37に形成した透孔38,38と対応する一対のネジ孔51,51が形成されている。
【0013】
ここで、カバー本体40の凹部47は、上辺の折り曲げ部42から下辺の折り曲げ部43まで達するように前板41の上下全長に亘って絞り加工される。この場合、凹部47と凹部47の左右に位置する前面部52,52とでは前後方向の高さが異なるため、そのまま折り曲げ部42,43を折り曲げると、凹部47における余剰の板金が前面部52側へ逃げることによって、凹部47と前面部52との間から折り曲げ部42,43にシワが発生してしまう。
しかし、本形態では、図10に示すように、折り曲げ部42,43を曲げ加工する際には、絞り加工される凹部47からの折り曲げでは、当該折り曲げ部分47Aを円弧状に形成するの対し、絞り加工されない左右の前面部52からの折り曲げでは、当該折り曲げ部分52Aを、同図(B)に二点鎖線で示すように同じ円弧状に形成せず、面取り状に傾斜形成している。この折り曲げの相違は金型の形状によって対応可能である。
このように折り曲げ部分47Aと52Aとを形状変更すると、折り曲げ部分47Aと折り曲げ部分52Aとの曲げ終わりが大きくずれることがなくなる。よって、凹部47と前面部52との間からシワを発生させることなく折り曲げ部42,43を形成できる。
【0014】
以上の如く構成された給湯器1においては、箱本体3にフロントカバー4を取り付ける際には、フロントカバー4の上辺の折り曲げ部42に設けた爪49,49を、箱本体3の前面に設けたスリット36,36に上方から差し込む。すると、爪49,49が上板30に係止すると共に、フロントカバー4の下辺の折り曲げ部43が箱本体3の下板31の受け部37上に載置して、箱本体3の前面を閉塞した状態で支持される。この状態で、折り曲げ部43のネジ孔51,51を下板31の透孔38,38に合わせて、下板31の下方から透孔38,38にネジ53,53を差し込んでネジ孔51,51にねじ込む。これにより、フロントカバー4は箱本体3に固定される。
この状態でネジ53,53は下板31の下面に頭部のみ表れるため、正面から目立つことがなく、デザイン性に優れたものとなる。また、フロントカバー4の底面が下板31から隠れるため、フロントカバー4の曲げ加工等によって底面にシワ等が発生しても外部から見えなくなり、意匠性を損なうことがない。
【0015】
一方、内部のメンテナンス等のためにフロントカバー4を取り外す際には、下板31のネジ53,53を緩めて取り外せば、下板31と折り曲げ部43との結合が解除される。しかし、フロントカバー4は爪49,49が上板30に係止して下板31上に載置された状態が維持されるため、フロントカバー4が不意に外れたりずれたりすることはない。そして、フロントカバー4を上方へ持ち上げて爪49,49をスリット36,36から抜き取れば、箱本体3から取り外すことができる。
【0016】
(フロントカバーの取り付け構造に係る発明の効果)
このように、上記形態の給湯器1によれば、箱本体3の上板30の前端には、スリット36が形成され、フロントカバー4の上端には、スリット36に上方から差し込まれる下向きの爪49が形成される一方、箱本体3の下板31の前端には、爪49をスリット36に差し込んだ状態でフロントカバー4の下面を受ける受け部37が形成されて、受け部37とフロントカバー4の下面とが下方からネジ止めされているので、フロントカバー4を取り付けるためのネジ53を目立たなくしてデザイン性を高めることができる。また、フロントカバー4を取り外す際の作業性も良好となってメンテナンス性も向上する。
【0017】
なお、箱本体に設けるスリットの数や位置、形状は上記形態に限らず、スリットの数を増やして等間隔で設けたり、1つのスリットを左右に長く形成したりすることができる。フロントカバーに設ける爪の数や形状もスリットに合わせて変更すればよい。
また、下板に設ける受け部も、左右に短い複数の受け部を等間隔をおいて配置する等、適宜変更可能である。
さらに、フロントカバーの取り付け構造に係る発明では、フロントカバーは浅底箱状である必要はなく、板状のフロントカバーの上端縁に側面視倒L字状の爪を形成しても差し支えない。
【0018】
一方、図11,12に示すように、フロントカバー4の下側の折り曲げ部43に、一方の爪49を左右反対側のスリット36に差し込んだ状態で箱本体3の側板32の前端縁の下端(横折曲片35のない部分)が係止する被係止部としての切込み54,54を後端から形成することもできる。この場合、図11及び図13に示す一方の爪49によるスリット36への差し込みと、図12及び図14に示す側板32と切込み54との係止とにより、フロントカバー4を左右方向へずらした位置でも箱本体3の前面で支持可能となる。このとき、側板32とフロントカバー4の前板41との間には隙間が形成されて、箱本体3側のコントローラと操作パネルとを繋ぐハーネスが噛み込まないようになっている。
よって、この変更例によれば、操作パネルの情報を見ながら燃焼装置5側のメンテナンスを行うことができ、メンテナンスに係る作業性が一層向上する。また、フロントカバー4を箱本体3の前面へ仮置きできるので、取り外したフロントカバー4の置き場所に困ることがない。
【0019】
(フロントカバーの折り曲げ加工に係る発明の効果)
このように、上記形態の給湯器1及びフロントカバー4の加工方法によれば、絞り部(凹部47)が達する2辺の折り曲げ部42,43では、非絞り部(前面部52)からの折り曲げ部分52Aが面取り状となるように形成しているので、浅底箱状のフロントカバー4の前板41に折り曲げ部42,43まで達する絞り加工を施しても、凹部47と前面部52とにおける必要曲げ長さの差を小さくすることができる。この結果、凹部47の近傍にシワが生じることを防止することができ、フロントカバー4の美観を折り曲げ部42,43においても損なうことなく意匠性を維持することができる。
【0020】
なお、上記形態では、絞り部が達する辺の折り曲げ部では、絞り部以外からの折り曲げ部分が面取り状となるように形成しているが、これ以外にも、図15に示すように、凹部47が達する辺の折り曲げ部42,43では、前面部52からの折り曲げ部分52Aの曲率半径R1が、凹部47からの折り曲げ部分47Aの曲率半径R2よりも大きくなるように形成してもよい。この場合も凹部47と前面部52とにおける必要曲げ長さの差を小さくすることができ、凹部47の近傍にシワが生じることを防止することができる。
また、上記形態では、上側の折り曲げ部と下側の折り曲げ部とに絞り部が達する構造となっているが、左右の折り曲げ部に絞り部が達する場合も同様に折り曲げ部分を面取り状に形成したり、折り曲げ部分の曲率半径を変えたりすることでシワの発生を防止できる。前板の2辺でなく3辺や4辺に絞り部が達する場合や1辺のみに達する場合でも同様である。
【0021】
その他、各発明に共通して、給湯器自体も上記形態に限らず、循環式でない給湯器や、副熱交換器を備えた潜熱回収型、給湯側と風呂側或いは暖房側との加熱回路を有する複合型等であっても、各発明は採用可能である。
【符号の説明】
【0022】
1・・給湯器、2・・筐体、3・・箱本体、4・・フロントカバー、5・・燃焼装置、6・・バーナユニット、7・・熱交換器、30・・上板、31・・下板、34・・上折曲片、36・・スリット、37・・受け部、38・・透孔、40・・カバー本体、41・・前板、42~45・・折り曲げ部、47・・凹部、47A・・折り曲げ部分、49・・爪、50・・突出部、51・・ネジ孔、52・・前面部、52A・・折り曲げ部分、53・・ネジ、54・・切込み、R1,R2・・曲率半径。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15