(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-23
(45)【発行日】2023-01-06
(54)【発明の名称】一体型ヘッドマウントディスプレイを含むコンバーチブルサッチェル
(51)【国際特許分類】
A45C 15/00 20060101AFI20221226BHJP
【FI】
A45C15/00 D
(21)【出願番号】P 2020501422
(86)(22)【出願日】2018-03-21
(86)【国際出願番号】 US2018023611
(87)【国際公開番号】W WO2018175620
(87)【国際公開日】2018-09-27
【審査請求日】2021-03-18
(32)【優先日】2017-03-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】519344936
【氏名又は名称】ア ビッグ チャンク オブ マッド リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【氏名又は名称】那須 威夫
(72)【発明者】
【氏名】ヘインズ ジェイ ミシェル
【審査官】遠藤 邦喜
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2006/0113203(US,A1)
【文献】登録実用新案第3164825(JP,U)
【文献】実開昭58-091927(JP,U)
【文献】登録実用新案第3086669(JP,U)
【文献】実開昭63-197524(JP,U)
【文献】実開昭50-152746(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2016/0062125(US,A1)
【文献】登録実用新案第3093914(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2005/0242771(US,A1)
【文献】特開平04-207868(JP,A)
【文献】特開2011-077960(JP,A)
【文献】米国特許第2918997(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45C 15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サッチェルであって、
4つの側壁部と該4つの側壁部の端部と接続する底壁部を有し、前記4つの側壁部と前記底壁部がバック本体内部を形成しているバック本体と、
前記バック本体に対して、前記
底壁部とは反対側で前記4つの側壁部に接続する頂壁部であって、前記4つの側壁部は前記頂壁部を超えて延びており、前記バック本体内部とは反対側の前記バック本体内に凹部を形成する、頂壁部と、
前記4つの側壁部と頂壁部によって形成された前記凹部にフィットするように構成されたアイピースを有する取り外し可能なヘッドマウントディスプレイであって、モバイル装置を保持するように構成された操作蓋を含み、前記ヘッドマウントディスプレイのアイピースにスクリーンを表示する、ヘッドマウントディスプレイ、及び
前記ヘッドマウントディスプレイの第1の側で該ヘッドマウントディスプレイと接続するように、かつ、前記ヘッドマウントディスプレイが、前記4つの側壁部と頂壁部によって形成された前記凹部にフィットしたとき、前記ヘッドマウントディスプレイの第2の側と前記バック本体の両方に取り外し可能に接続するように構成された、第1のストラップ
と、
前記バック本体と接続してサッチェルを形成するように構成された第2のストラップと、
を備え、
前記凹部の前記バック本体内部の開口端を包囲する可逆的閉じ蓋を更に含む、
ことを特徴とするサッチェル。
【請求項2】
前記サッチェルは、財布、バックパック、ダッフルバッグ、弁当箱、旅行かばん、カメラバッグ、又はブリーフケースである、
請求項1に記載のサッチェル。
【請求項3】
前記ヘッドマウントディスプレイは、大人用サイズのヘッドマウントディスプレイである、
請求項1に記載のサッチェル。
【請求項4】
前記ヘッドマウントディスプレイは、仮想現実ヘッドマウントディスプレイである、
請求項1に記載のサッチェル。
【請求項5】
前記ヘッドマウントディスプレイは、拡張現実ヘッドマウントディスプレイである、
請求項1に記載のサッチェル。
【請求項6】
前記
バック本体の少なくとも1つのリバーシブルコネクタは磁気を帯びる、
請求項1に記載のサッチェル。
【請求項7】
前記ストラップのリバーシブルコネクタは磁気を帯びる、
請求項1に記載のサッチェル。
【請求項8】
前記4つの側壁部と頂壁部によって形成された前記凹部は、前記サッチェルの内部の収納容量を減少させることなく前記ヘッドマウントディスプレイを受け入れるように構成される、
請求項1に記載のサッチェル。
【請求項9】
前記4つの側壁部と頂壁部によって形成された前記凹部内に受け入れられて保持されたヘッドマウントディスプレイは、前記サッチェルの内部にアクセスすることなく前記
凹部から取り外し可能である、
請求項1に記載のサッチェル。
【請求項10】
前記ストラップは、調整可能な長さを有する、
請求項1に記載のサッチェル。
【請求項11】
前記4つの側壁部
と頂壁部によって形成された前記凹部内に受け入れられて保持されたヘッドマウントディスプレイは、内部にモバイルコンピュータ装置を収納するように構成される、
請求項1に記載のサッチェル。
【請求項12】
前記サッチェルは、1又は2以上の電子装置のための充電ステーションを備える、
請求項1に記載のサッチェル。
【請求項13】
前記電子装置は、ヘッドマウントディスプレイ、モバイル装置、スマートホン、カメラ、又はスマートウォッチを含む、
請求項
12に記載のサッチェル。
【請求項14】
システムであって、
第1の側に第1のストラップ取付部と第2の側に第2のストラップ取付部を有し、モバイル装置を保持するように構成されたヒンジ蓋を含むヘッドマウントディスプレイと、
内部を形成する底壁部と該底壁部の反対側の頂壁部により接続された側壁部を有するバック本体であって、前記頂壁部は、前記側壁部に形成され、前記頂壁部を超えて延びる凹曲部を有し、かつ、前記ヘッドマウントディスプレイを
取り付けるように構成されており、前記側壁部は、凹曲部を有する前記頂壁部に収容される前記ヘッドマウントディスプレイを保持するように構成された少なくとも1つのコネクタとを含んでいる、バック本体と、及び、
前記ヘッドマウントディスプレイの第1のストラップ取付部に取り付けられた第1の端部と前記ヘッドマウントディスプレイの第2のストラップ取付部と前記バック本体の両方に取り外し可能に取り付けるように構成された第2の端部とを有するストラップと、
を備えた、
ことを特徴とするシステム。
【請求項15】
前記
バック本体は、財布、バックパック、ダッフルバッグ、弁当箱、旅行かばん、カメラバッグ、又はブリーフケースである、
請求項
14に記載のシステム。
【請求項16】
前記バック本体は、前記バック本体内部の開口端を包囲する可逆的閉じ蓋をさらに含む、
請求項
14に記載のシステム。
【請求項17】
前記ヘッドマウントディスプレイは、仮想現実ヘッドマウントディスプレイである、
請求項
14に記載のシステム。
【請求項18】
前記ヘッドマウントディスプレイは、拡張現実ヘッドマウントディスプレイである、
請求項15に記載のシステム。
【請求項19】
前記
バック本体の少なくとも1つのリバーシブルコネクタは磁気を帯び、或いは前記ストラップの前記リバーシブルコネクタは磁気を帯びる、
請求項14に記載のシステム。
【請求項20】
前記頂壁部の凹曲部は、前記内部の収納容量を減少させることなく前記ヘッドマウントディスプレイを受け入れるように構成される、
請求項
14に記載のシステム。
【請求項21】
前記ヘッドマウントディスプレイは、前記内部にアクセスすることなく前記頂壁部の凹曲部から取り外し可能である、
請求項
14に記載のシステム。
【請求項22】
前記ストラップは、調整可能な長さを有する、
請求項
14に記載のシステム。
【請求項23】
前記ヘッドマウントディスプレイは、前記頂壁部の凹曲部内に受け入れられて保持された時に、内部にモバイルコンピュータ装置を収納するように構成される、
請求項
14に記載のシステム。
【請求項24】
前記システムは、1又は2以上の電子装置のための充電ステーションを備える、
請求項
14に記載のシステム。
【請求項25】
前記電子装置は、ヘッドマウントディスプレイ、モバイル装置、スマートホン、カメラ、又はスマートウォッチを含む、
請求項
24に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
〔相互参照〕
本出願は、2017年3月22日に出願された米国仮特許出願第62/475,107号の利益を主張するものであり、この文献は全体が引用により本明細書に組み入れられる。
【0002】
〔著作権宣言〕
本特許文書の開示の一部は、著作権保護の対象内容を含む。著作権の権利所有者は、合衆国特許商標庁の特許ファイル又は記録内に表される通りに第三者が特許文書又は特許開示を複製することには異議を唱えないが、それ以外は全ての著作権を留保する。
【背景技術】
【0003】
一般に、ヘッドマウントディスプレイは、頭部上に又はヘルメットの一部として装着される装置であり、一方又は両方の目の前に表示光学系(display optic)を有する。ヘッドマウントディスプレイのユーザは、ユーザによる環境との相互作用、並びに視覚、触覚、聴覚及び嗅覚を含む感覚的体験への関与を可能にする数々の複合媒体刺激(array of multimedia stimuli)に没頭する。ヘッドマウントディスプレイの人気の高まり、及び一般の人々にとっての利用しやすさにより、幅広い支持者がこの体験から恩恵を受けられるようになってきている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
現在のヘッドマウントディスプレイは、相互作用的で魅力あるユーザ体験を提供するにもかかわらず、多くの面で制限がある。第1に、ヘッドマウントディスプレイのサイズ及び構成が大型になり得る。これにより、ディスプレイの容易なアクセス、効率的な収納及び信頼できる保管が難しくなってしまう。第2に、ヘッドマウントディスプレイが、ディスプレイ自体から分離した支持コンポーネントを有することがある。これにより、これらのコンポーネント(例えば、ヘッドマウントディスプレイのストラップ)の置き忘れ、紛失又は盗難の危険性が高まる。ユーザが旅行中の場合には、これらの問題がさらに深刻化する。旅行者は、多くの場合に持ち運びできる量が限られているため、ユーザが旅行中にヘッドマウントディスプレイを持参してその恩恵を楽しむ意欲が失われてしまう。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書に開示するシステム及びサッチェル(satchel)は、上記の問題に対処する。本明細書に示す主題は、自身のヘッドマウントディスプレイのコンポーネントを紛失するリスクを軽減しながらこれらのディスプレイを効果的に収納して持ち運ぶためのツールをユーザに提供する、一体型ヘッドマウントディスプレイを含むコンバーチブルサッチェルをユーザに提供するシステムを含む。本明細書に示す主題は、ユーザが自身のヘッドマウントディスプレイに容易にアクセスし、どこへ行ったとしてもその恩恵を楽しみ、或いはその恩恵を他者と共有することをさらに可能にする。
【0006】
本明細書では、1つの態様において、サッチェルであって、内部及び内部の反対側の凹面を形成する側部及び底部と少なくとも1つのリバーシブルコネクタとを含む本体と、2つの端部と、各端部におけるリバーシブルコネクタとを含むストラップとを備え、内部及び凹面が、底部によって分離されてそれぞれ一端が開口し、凹面がヘッドマウントディスプレイを受け入れるように構成され、少なくとも1つのリバーシブルコネクタが、凹面内に受け入れられたヘッドマウントディスプレイを可逆的に保持するように構成され、ヘッドマウントディスプレイが凹面内に受け入れられて保持された時に、側部がヘッドマウントディスプレイと実質的に同一平面になり、ストラップが、本体に可逆的に取り付けられてサッチェルストラップを形成するように、或いはヘッドマウントディスプレイに可逆的に取り付けられてヘッドマウントディスプレイストラップを形成するように転用可能である、サッチェルを開示する。様々な実施形態では、サッチェルが、財布、バックパック、ダッフルバッグ、弁当箱、旅行かばん、カメラバッグ、又はブリーフケースを含む。いくつかの実施形態では、サッチェルが、サッチェルの内部の開口端を包囲する可逆的閉じ蓋をさらに含む。いくつかの実施形態では、ヘッドマウントディスプレイが、大人用サイズのヘッドマウントディスプレイである。いくつかの実施形態では、ヘッドマウントディスプレイが、仮想現実ヘッドマウントディスプレイである。いくつかの実施形態では、ヘッドマウントディスプレイが、拡張現実ヘッドマウントディスプレイである。いくつかの実施形態では、本体の少なくとも1つのリバーシブルコネクタが磁気を帯びる。いくつかの実施形態では、ストラップのリバーシブルコネクタが磁気を帯びる。いくつかの実施形態では、凹面が、サッチェルの内部の収納容量を減少させることなくヘッドマウントディスプレイを受け入れるように構成される。いくつかの実施形態では、凹面内に受け入れられて保持されたヘッドマウントディスプレイが、サッチェルの内部にアクセスすることなく凹面から取り外し可能である。いくつかの実施形態では、ストラップが調整可能な長さを有する。いくつかの実施形態では、凹面内に受け入れられて保持されたヘッドマウントディスプレイが、内部にモバイルコンピュータ装置を収納するように構成される。いくつかの実施形態では、サッチェルが、1又は2以上の電子装置のための充電ステーションを備える。いくつかの実施形態では、電子装置が、ヘッドマウントディスプレイ、モバイル装置、スマートホン、カメラ、又はスマートウォッチを含む。
【0007】
本明細書では、別の態様において、システムであって、ヘッドマウントディスプレイと、内部及び内部の反対側の凹面を形成する側部及び底部と少なくとも1つのリバーシブルコネクタとを含む本体と、2つの端部と各端部におけるリバーシブルコネクタとを含むストラップとを備え、内部及び凹面が、底部によって分離されてそれぞれ一端が開口し、凹面がヘッドマウントディスプレイを受け入れるように構成され、少なくとも1つのリバーシブルコネクタが、凹面内に受け入れられたヘッドマウントディスプレイを可逆的に保持するように構成され、ヘッドマウントディスプレイが凹面内に受け入れられて保持された時に、側部がヘッドマウントディスプレイの側部と実質的に同一平面になり、ストラップが、リバーシブルコネクタを介して本体に可逆的に取り付けられるように、或いはリバーシブルコネクタを介してヘッドマウントディスプレイに可逆的に取り付けられるように転用可能である、システムを開示する。様々な実施形態では、本体が、財布、バックパック、ダッフルバッグ、弁当箱、旅行かばん、カメラバッグ、又はブリーフケースを含む。いくつかの実施形態では、本体が、内部の開放端を包囲する可逆的閉じ蓋をさらに含む。いくつかの実施形態では、ヘッドマウントディスプレイが、大人用サイズの仮想現実ヘッドマウントディスプレイである。いくつかの実施形態では、ヘッドマウントディスプレイが、大人用サイズの拡張現実ヘッドマウントディスプレイである。いくつかの実施形態では、本体の少なくとも1つのリバーシブルコネクタが磁気を帯び、或いはストラップのリバーシブルコネクタが磁気を帯びる。いくつかの実施形態では、凹面が、内部の収納容量を減少させることなくヘッドマウントディスプレイを受け入れるように構成される。いくつかの実施形態では、ヘッドマウントディスプレイが、内部にアクセスすることなく凹面から取り外し可能である。いくつかの実施形態では、ストラップが調整可能な長さを有する。いくつかの実施形態では、ヘッドマウントディスプレイが、凹面内に受け入れられて保持された時に、内部にモバイルコンピュータ装置を収納するように構成される。いくつかの実施形態では、システムが、1又は2以上の電子装置のための充電ステーションを備える。いくつかの実施形態では、電子装置が、ヘッドマウントディスプレイ、モバイル装置、スマートホン、カメラ、又はスマートウォッチを含む。
【0008】
本発明の新規の特徴は、添付の特許請求の範囲に詳細に記載する。本発明の原理を利用した例示的な実施形態を示す以下の詳細な説明及び添付図面を参照することにより、本発明の特徴及び利点をさらに良く理解できるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】ヘッドマウントディスプレイを含むコンバーチブルサッチェルの非限定的な例を示す図であって、この例では、バッグ170と、2つの構成が可能なサイズ調整式ストラップ110と、バッグヘッドセット領域120と、閉じ蓋140を有するヘッドマウントディスプレイ150と、ヘッドマウントディスプレイ150をバッグ170に取り付けるためのボタン130と、蓋140を閉じた状態に保つためのボタン180と、携帯電話装置160とを示す。
【
図2】ヘッドマウントディスプレイを含むコンバーチブルサッチェルの別の非限定的な例を示す図であって、この例では、一方がヘッドマウントディスプレイ側端部210に存在して他方が非ヘッドマウントディスプレイ側端部215に存在する2つの頂部ループにサイズ調整式ストラップ110が取り付けられ、ボタン130がヘッドマウントディスプレイ150をバッグ170に取り付けている、非ヘッドマウントディスプレイ使用状態のバッグ170を示す。
【
図3】ヘッドマウントディスプレイを含むコンバーチブルサッチェルの別の非限定的な例を示す図であって、この例では、サイズ調整式ストラップ110が2つの可能な構成、すなわち一端がヘッドマウントディスプレイ側端部210の頂部ループに取り付けられた構成、又は両端がバッグの側部に取り付けられるように配置された構成にあり、ボタン130がヘッドマウントディスプレイ150をバッグ170に取り付けていないバッグ170を示す。
【
図4】ヘッドマウントディスプレイを含むコンバーチブルサッチェルの別の非限定的な例を示す図であって、この例では、サイズ調整式ストラップ110が2つの可能な構成、すなわち一端がヘッドマウントディスプレイ側端部210の頂部ループに取り付けられた構成、又は両端が頂部側及び底部側ループ215及び410に取り付けられた構成にあり、ヘッドマウントディスプレイ150がバッグ170から完全に切り離されてバッグヘッドセット領域120を露出したバッグ170を示す。
【
図5】ヘッドマウントディスプレイを含むコンバーチブルサッチェルの別の非限定的な例を示す図であって、この例では、互いに完全に切り離されて両端にストラップが固定されたバッグ170及びヘッドマウントディスプレイ150を示す。
【
図6】ヘッドマウントディスプレイを含むコンバーチブルサッチェルの別の非限定的な例を示す図であって、この例では、バッグ170と、2つの構成が可能なサイズ調整式ストラップ110と、バッグヘッドセット領域120と、閉じ蓋140を有するヘッドマウントディスプレイ150と、ヘッドマウントディスプレイ150をバッグ170に取り付けるためのボタン130と、蓋140を閉じた状態に保つためのボタン180と、拡張現実能力を有するカメラ690と、カメラ付き携帯電話装置160とを示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書では、いくつかの実施形態において、サッチェルであって、内部及び内部の反対側の凹面を形成する側部及び底部と少なくとも1つのリバーシブルコネクタとを含む本体と、2つの端部と各端部におけるリバーシブルコネクタとを含むストラップとを備え、内部及び凹面が、底部によって分離されてそれぞれ一端が開口し、凹面がヘッドマウントディスプレイを受け入れるように構成され、少なくとも1つのリバーシブルコネクタが、凹面内に受け入れられたヘッドマウントディスプレイを可逆的に保持するように構成され、ヘッドマウントディスプレイが凹面内に受け入れられて保持された時に、側部がヘッドマウントディスプレイと実質的に同一平面になり、ストラップが、本体に可逆的に取り付けられてサッチェルストラップを形成するように、或いはヘッドマウントディスプレイに可逆的に取り付けられてヘッドマウントディスプレイストラップを形成するように転用可能である、サッチェルについて説明する。
【0011】
本明細書では、いくつかの実施形態において、システムであって、ヘッドマウントディスプレイと、内部及び内部の反対側の凹面を形成する側部及び底部と少なくとも1つのリバーシブルコネクタとを含む本体と、2つの端部と各端部におけるリバーシブルコネクタとを含むストラップとを備え、内部及び凹面が、底部によって分離されてそれぞれ一端が開口し、凹面がヘッドマウントディスプレイを受け入れるように構成され、少なくとも1つのリバーシブルコネクタが、凹面内に受け入れられたヘッドマウントディスプレイを可逆的に保持するように構成され、ヘッドマウントディスプレイが凹面内に受け入れられて保持された時に、側部がヘッドマウントディスプレイの側部と実質的に同一平面になり、ストラップが、リバーシブルコネクタを介して本体に可逆的に取り付けられるように、或いはリバーシブルコネクタを介してヘッドマウントディスプレイに可逆的に取り付けられるように転用可能である、システムについても説明する。
【0012】
所定の定義
別途定義していない限り、本明細書で使用する全ての技術用語は、本発明が属する技術の当業者が一般に理解しているものと同じ意味を有する。本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用する単数形の「a、an(英文不定冠詞)」及び「the(英文定冠詞)」は、文脈において別途明確に示していない限り複数形も含む。本明細書における「又は」についての言及は、別途指定しない限り「及び/又は」を含むように意図される。
【0013】
概観
図1に、特定の実施形態におけるコンバーチブルバッグ、その様々なコンポーネント及び携帯電話装置を示す。
図1には、バッグ170と、2つの構成が可能なサイズ調整式ストラップ110と、バッグヘッドセット領域120と、閉じ蓋140を有するヘッドマウントディスプレイ150と、ヘッドマウントディスプレイ150をバッグ170に取り付けるためのボタン130と、蓋140を閉じた状態に保つためのボタン180と、携帯電話装置160とを含む、バッグの様々なコンポーネントをさらに示す。
【0014】
図2には、特定の実施形態におけるコンバーチブルバッグを示す。
図2には、一方がヘッドマウントディスプレイ側端部210に存在して他方が非ヘッドマウントディスプレイ側端部215に存在する2つの頂部ループにサイズ調整式ストラップ110が取り付けられ、ボタン130がヘッドマウントディスプレイ150をバッグ170に取り付けている、非ヘッドマウントディスプレイ使用状態のバッグ170をさらに示す。
【0015】
図3には、特定の実施形態における別の構成のコンバーチブルバッグを示す。
図3には、サイズ調整式ストラップ110が2つの可能な構成、すなわち一端がヘッドマウントディスプレイ側端部210の頂部ループに取り付けられた構成、又は両端がバッグの側部に取り付けられるように配置された構成にあり、ボタン130がヘッドマウントディスプレイ150をバッグ170に取り付けていないバッグ170をさらに示す。
【0016】
図4には、特定の実施形態における異なる構成のコンバーチブルバッグを示す。
図4には、サイズ調整式ストラップ110が2つの可能な構成、すなわち一端がヘッドマウントディスプレイ側端部210の頂部ループに取り付けられた構成、又は両端が頂部側及び底部側ループ215及び410に取り付けられた構成にあり、ヘッドマウントディスプレイ150がバッグ170から完全に切り離されてバッグヘッドセット領域120を露出したバッグ170をさらに示す。
【0017】
図5には、特定の実施形態における、互いに完全に切り離されて両端にストラップが固定されたバッグ170及びヘッドマウントディスプレイ150を示す。
【0018】
図6には、特定の実施形態におけるコンバーチブルバッグ、その様々なコンポーネント及び携帯電話装置を示す。
図6には、バッグ170と、2つの構成が可能なサイズ調整式ストラップ110と、バッグヘッドセット領域120と、閉じ蓋140を有するヘッドマウントディスプレイ150と、ヘッドマウントディスプレイ150をバッグ170に取り付けるためのボタン130と、蓋140を閉じた状態に保つためのボタン180と、拡張現実能力を有するカメラ690と、携帯電話装置160とを含む、バッグの様々なコンポーネントをさらに示す。
【0019】
サッチェル
本明細書に示す主題は、いくつかの例ではサッチェルを含む。いくつかの実施形態では、サッチェルが本体及びストラップを含み、本体は、内部と内部の反対側の凹面とを形成する側部及び底部を含み、内部及び凹面は底部によって分離されてそれぞれ一端が開口する。いくつかの実施形態では、非限定的な例として、サッチェルが、革、布、織布、ポリウレタン、ナイロン、綿キャンバス、ウール、シルク、ポリエチレン、カーボンガラス、アラミド、Dyneema(登録商標)、Spectra(登録商標)、Velcro(登録商標)、デニム、プラスチック、ポリプロピレン、ウェビング、ポリエステル、レーヨン、リネン、プラスチック、鋼、紙、又はこれらのいずれかの組み合わせで形成される。他の実施形態では、凹面が、ヘッドマウントディスプレイを受け入れるように構成される。さらなる実施形態では、凹面が、サッチェルの内部の収納容量を減少させることなくヘッドマウントディスプレイを受け入れるように構成される。さらに別の実施形態では、凹面内に受け入れられて保持されたヘッドマウントディスプレイが、内部にモバイルコンピュータ装置を収納するように構成される。いくつかの実施形態では、サッチェルが、凹面内に受け入れられたヘッドマウントディスプレイを可逆的に保持するように構成された少なくとも1つのリバーシブルコネクタを含む。さらなる実施形態では、本体の少なくとも1つのリバーシブルコネクタが磁気を帯びる。いくつかの実施形態では、ヘッドマウントディスプレイが凹面内に受け入れられて保持されると、側部がヘッドマウントディスプレイと実質的に同一平面になる。さらなる実施形態では、凹面内に受け入れられて保持されたヘッドマウントディスプレイを、サッチェルの内部にアクセスすることなく凹面から取り外すことができる。他の実施形態では、サッチェルが、サッチェルの内部の開放端を包囲する可逆的閉じ蓋を含む。市販のサッチェルは、非限定的な例として、財布、バックパック、ダッフルバッグ、弁当箱、旅行かばん、カメラバッグ、ブリーフケース、メッセンジャーバッグ、容器、麻袋、ハンドバッグ、パックサック、レチクル、サック、サドルバッグ、スクールバッグ、カーペットバッグ、雑嚢、ナップザック、スポーツバッグ、旅行用トランク(portmanteau)、リュックサック、スーツケース、小型スーツケース(valise)又は旅行用バッグを含む。
【0020】
ストラップ
本明細書に示す主題は、いくつかの例では1又は2以上のストラップを含む。いくつかの実施形態では、非限定的な例として、ストラップが、革、布、織布、ポリウレタン、ナイロン、綿キャンバス、ウール、シルク、ポリエチレン、カーボンガラス、アラミド、Dyneema(登録商標)、Spectra(登録商標)、Velcro(登録商標)、デニム、プラスチック、ポリプロピレン、ウェビング、ポリエステル、レーヨン、リネン、プラスチック、鋼、紙、又はこれらのいずれかの組み合わせで形成される。いくつかの実施形態では、ストラップが、1又は2以上のクリップ、ファスナ、チェーン、フック、ジッパー又はリングを使用して調整可能である。他の実施形態では、ストラップが、非限定的な例としてウェビングを含む伸縮性材料で構成される。いくつかの実施形態では、ストラップが、2又は3以上の端部と、各端部のリバーシブルコネクタとを含む。いくつかの実施形態では、ストラップが3つの端部を含み、2つの端部がヘッドマウントディスプレイの側部に取り付けられ、第3の端部がストラップの中間部分からヘッドマウントディスプレイの中心部分に延びる。他のいくつかの実施形態では、2つの別個のストラップがサッチェルから外れて組み合わさって、ヘッドマウントディスプレイのための3つの端部を有する単一ストラップを形成し、この場合2つの端部がヘッドマウントディスプレイの各側部に接続し、第3の端部がヘッドマウントディスプレイの頭上ストラップを形成する。他の実施形態では、ストラップが、本体に可逆的に取り付けられてサッチェルストラップを形成するように、或いはヘッドマウントディスプレイに可逆的に取り付けられてヘッドマウントディスプレイストラップを形成するように転用可能である。さらなる実施形態では、ストラップのリバーシブルコネクタが磁気を帯びる。いくつかの実施形態では、ストラップが、ヘッドマウントディスプレイに使用されていない時に機能的用途を有する。さらなる実施形態では、ストラップが、アイテムを固定又は締結するために使用される。固定又は締結されるアイテムとしては、非限定的な例として、ストラップ自体、ファスナ、他のストラップ、サッチェル、ヘッドマウントディスプレイ又はその他のサッチェルが挙げられる。他の実施形態では、ストラップが、ヘッドマウントディスプレイのストラップとして使用されていない時に装飾物又は飾りになる。
【0021】
ヘッドマウントディスプレイ
本明細書に示す主題は、いくつかの例ではヘッドマウントディスプレイ(HMD)を含む。いくつかの実施形態では、HMDがユーザの頭部に装着される。いくつかの実施形態では、HMDが眼鏡又はバイザーである。他の実施形態では、HMDがユーザのヘルメットに取り付けられる。さらなる実施形態では、HMDが1又は2以上のレンズディスプレイを含む。さらに別の実施形態では、HMD上のレンズディスプレイが、ブラウン管ディスプレイ、液晶ディスプレイ、液晶オンシリコンディスプレイ、又は有機発光ダイオードディスプレイを含む。さらに別の実施形態では、HMDが、回折導波路、ホログラフィック導波路、偏光導波路、反射導波路、Clear-Vu反射導波路及び切替可能導波路を含むシースルー技術を含む。他の実施形態では、HMDが大人用サイズ(full-sized)である。さらなる実施形態では、HMDが仮想現実である。いくつかの実施形態では、ヘッドマウントディスプレイが、VRヘッドマウントディスプレイ、VRヘッドセット又はVRゴーグルである。他の実施形態では、ヘッドマウントディスプレイが、3Dマルチメディアを表現することができる。他の実施形態では、ヘッドマウントディスプレイが、拡張現実(AR)を表現することができる。市販のHMDメーカー及びブランドとしては、非限定的な例として、Avegant、Atari(登録商標)Jaguar VR、Canon(登録商標)VR、CarlZeiss(登録商標)VR One、Daqri Smart Helmet、eMagin EMAN、Epson(登録商標)、HTC(登録商標)Vive、ImmersiONVRelia、KaiserElectro-Optics、Kopin Corporation Golden-i、LASTER Technologies、Liquid Image、Magic Leap、Merge VR、Microsoft(登録商標)HoloLens、MicroOptical、Motorola(登録商標)、MyVu、Nintendo(登録商標)Virtual Boy、novero、Oculus(登録商標)VR、Olympus(登録商標)、Philips(登録商標)、 Recon Instruments、RockwellCollins(登録商標)Optronics、Samsung(登録商標)Gear VR、SEGA(登録商標)Sega VR、Sensics、Sony(登録商標)PlayStation VR、Takara Dynovisor、TDVision、VictorMaxx CyberMaxx、VPL Research、VRVana、及びVuzixが挙げられる。市販の光学HMDメーカー及びブランドとしては、非限定的な例として、Google(登録商標)Glass、Sony(登録商標)Glasstron、Olympus(登録商標)Optical PC Eye-Trek、IBM(登録商標)、Nokia(登録商標)、Mirage Innovations、DigiLens、SBG Labs VIRTUALITY HMEyetrack、Lumus、MicroVision Nomad、Penny C Wear、Brother Industries、KonicaMinolta(登録商標)、Optinvent、Optical Research Associates、Augmented Vision、Vuzix、Atheer Labs、Meta、GlassUp、Laster Technologies、Innovega、Fraunhofer COMEDD、The Technology Partnership、Telepathy、Oculon Optoelectronics、富士通、Baidu(登録商標)、Microsoft(登録商標)、LAFORGE Optical、東芝ガラス、Ashkelon Eyeware Technologies、BAE Systems、Silicon Micro Display、Shimadzu、TDK、ODALab、Virtual Vision Inc、eMagin、nVision Industries、NVIS、Liteye Systems、Trivisio、iO Displayシステム、及びCinopticsが挙げられる。
【0022】
さらなる実施形態では、HMDが、ヘッドマウント及びディスプレイ装置を含む。いくつかの実施形態では、ディスプレイ装置がスマートホンである。他の実施形態では、ディスプレイ装置がタブレットである。特定の実施形態では、ヘッドマウントがGoogle(登録商標)Cardboardである。Google(登録商標)Cardboardとの互換性を有する市販のディスプレイ装置としては、非限定的な例として、Amazon(登録商標)Fire、HTC(登録商標)One、Apple(登録商標)iPhone6、Google(登録商標)Nexus5、Motorola(登録商標)MotoX、Samsung(登録商標)GalaxyS6、Samsung(登録商標)GalaxyTab、及びSony(登録商標)TabletSが挙げられる。当業者であれば、高解像度ディスプレイ画面を含むとともにナビゲーション手段としてのジャイロスコープ及び加速度計を備えたあらゆる装置をHMDとして使用することができると認識するであろう。
【0023】
仮想現実(VR)
いくつかの実施形態では、本明細書で説明するシステム及びサッチェルが、仮想現実(VR)又はその使用を含む。いくつかの実施形態では、VRが、没入型マルチメディアコンピュータシミュレーテッドリアリティである。他の実施形態では、コンピュータシステムが、現実環境、想像環境、又は現実環境と想像環境とを再現するように構成される。さらなる実施形態では、ディスプレイを通じてVRが体験される。さらに別の実施形態では、装置画面又はヘッドマウントディスプレイ(HMD)を通じてVRが表示される。さらなる実施形態では、サーバ又は直接ピアツーピア接続を通じてVR装置同士が接続される。さらなる実施形態では、VR装置が、感覚フィードバックを提供するように構成された外部センサ装置である。外部センサ装置の実装は、以下に限定するわけではないが、キーボード、マウス、コントローラ、グローブ、ゲームパッド装置、又はゲーム付属装置を含む多くの好適なものが検討される。いくつかの実施形態では、VRを現実環境へのオーバーレイとして適用して拡張現実(AR)を形成する。
【0024】
拡張現実(AR)
いくつかの実施形態では、本明細書で説明するシステム及びサッチェルが、拡張現実(AR)又はその使用を含む。いくつかの実施形態では、ARが、物理的な現実環境の直接的又は間接的視野をユーザに提供するとともに、以下に限定するわけではないが、音、映像、グラフィックス又はGPSデータを含むコンピュータ生成された感覚入力によって増強又は補足された要素も提供する。いくつかの実施形態では、ARが、周囲の現実世界に関する情報を双方向的かつデジタル的に操作可能にする。いくつかの実施形態では、AR情報を、例えば他の実際の検知又は測定情報が見える仮想的又は現実的なものとすることができる。市販のARメーカー及びブランドとしては、非限定的な例として、Microsoft(登録商標)HoloLens、Sony(登録商標)SmartEyeglass、Epson(登録商標)Moverio BT-200、Google(登録商標)Glass、VuzixM100(登録商標)Smart Glasses、Meta 1、Recon Jet、Optive Ora-1、GlassUp、及びZ800 ProARが挙げられる。当業者であれば、直接的又は間接的視野を提供する、或いはコンピュータ生成入力によって補足されたあらゆる装置をAR装置として使用することができると認識するであろう。
【0025】
3次元(3D)マルチメディア
いくつかの実施形態では、本明細書で説明するシステム及びサッチェルが、3次元(3D)マルチメディア又はその使用を含む。いくつかの実施形態では、3Dマルチメディアが、立体写真を通じて奥行き知覚の錯覚を強化する動画である。他の実施形態では、3Dマルチメディアが、特別な投影ハードウェア及び/又はアイウェアを利用して、対になった各画像の視認性を視聴者の左目又は右目のみに制限する。
【0026】
モバイル装置
本明細書に示す主題は、いくつかの例ではモバイル装置を含む。市販のモバイル装置としては、非限定的な例として、携帯電話機、スマートホン、携帯情報端末、ラップトップ、タブレット、又はスマートウォッチが挙げられる。当業者であれば、ディスプレイ画面と、モバイルアプリケーションを実行できるオペレーティングシステムとを有する、通常は手で保持して操作できるほど十分に小さな小型コンピュータ装置を含むあらゆる装置をモバイル装置として使用することができると認識するであろう。
【実施例】
【0027】
以下の説明例は、本明細書で説明したソフトウェアアプリケーション、システム及び方法の実施形態を示すものであり、決して限定を意図するものではない。
【0028】
実施例1~ピクニックで360°パノラマ写真を共有する
21歳の大学生が、友人と日曜日のピクニックのための荷造りをしている。彼女は、休暇でメキシコに行った時にSamsung(登録商標)Galaxy S6フォンで撮影した360°パノラマ写真を共有する計画を立てており、これを十分に体験するにはヘッドマウントディスプレイが必要である。既にスポーツバッグにはSamsung(登録商標)Gear VRが収められているので、彼女は、嵩張るピクニック用品をスポーツバッグに詰めている時にヘッドマウントディスプレイのためのスペースを別に作ることを心配することはない。同様に、あらゆる付属品はピクニック用品から離れた区画に収納されているので、彼女はこれらの付属品の置き忘れ又は損傷を心配することもない。この学生は、全てのピクニック用品とSamsung(登録商標)Gear VRとを1つのスポーツバッグに入れて公園まで便利に運ぶことができる。ピクニック時には、磁力によって自身のスポーツバッグに接続されたSamsung(登録商標)Gear VRを容易に切り離し、スポーツバッグのストラップを外してSamsung(登録商標)Gear VRのストラップに転用する。次に、Samsung(登録商標)Galaxy S6フォンをSamsung(登録商標)Gear VRに挿入し、ストラップの長さを自分の頭の周囲に快適にフィットするように調整して、Samsung(登録商標)Gear VRを頭に載せる。彼女は、いくつかの写真に目を通した後で、これらの没入的な体験を友人と共有できるようにヘッドセットを外す。彼女の友人らは、異なる頭のサイズにフィットするように容易にストラップを調整する。この学生とその友人らは、写真に夢中になって、ビーチ、美術館及びその他のお出掛けのパノラマビューを楽しむ。ピクニックの終わりには、再びSamsung(登録商標)Gear VRを自分のスポーツバッグに容易に取り付け、装備とピクニック用品を1つのバッグに入れて便利に持ち帰る。
【0029】
実施例2~機内で3D映画を見る
ある40歳の女性が出張で長距離飛行をしている。彼女は、機内エンターテイメントオプションを閲覧しているが面白そうなものはない。彼女は、機内では利用できない機能である3D映画を見たい気分である。この女性実業家は、座席の下に収容された機内持ち込み手荷物に手を伸ばす。彼女は、自身のヘッドマウントディスプレイであるCarlZeiss(登録商標)VR Oneを手荷物に取り付けているボタンを外し、3D映画を再生するように構成されたApple(登録商標)iPhone 6をCarlZeiss(登録商標)VR Oneの凹面に挿入する。その後、機内持ち込み手荷物のストラップを取り外し、CarlZeiss(登録商標)VR Oneのストラップになるように再構成する。彼女は、自分の頭の周囲にぴったりとフィットするように容易にストラップを調整することができる。この女性は、CarlZeiss(登録商標)VR OneとApple(登録商標)iPhone 6とを使用してお気に入りの3D映画を見ながら残りのフライトを楽しむ。目的地に着くと、再びCarlZeiss(登録商標)VR Oneを容易に取り付け、ストラップを機内持ち込み手荷物に付け戻し、ヘッドマウントディスプレイ装備と手荷物を1つのバッグに入れて飛行機を降りる。
【0030】
実施例3-学生宅でVRゲームを使用して生物学を教える
31歳の生物学の家庭教師が、生徒宅で中学生を教えている。単元は、ウイルス及びその人体との相互作用についてである。家庭教師は、最初にウイルスと細胞内の構造を言葉で説明するが、生徒は理解できない。家庭教師が紙にウイルスと細胞の絵を描いたものの、学生は苦労し続けている。家庭教師は、自身のメッセンジャーバッグに手を伸ばし、ユーザを体内に取り込むVRゲームをプレイするように構成されたヘッドマウントディスプレイであるHTC(登録商標)Viveを取り外す。また、メッセンジャーバッグから装飾用ストラップも取り外してHTC(登録商標)Viveのストラップにする。ストラップの長さは、元々は家庭教師の頭部にフィットするように構成されたものであるが、家庭教師は、生徒の頭部に快適にフィットするように容易にサイズを調整することができる。学生は、HTC(登録商標)Viveを装着する。家庭教師がVRゲームをオンにすると、生徒は、没入的なVR環境内で血流を通り抜け、細胞内に入り込み、細胞小器官がどのように機能してウイルスと戦うかを間近で目にする。生徒は、VRゲームのプレイ後に、ウイルスがどのように機能して人体とどのように相互作用するかをよく理解できるようになる。授業が終わると、家庭教師は、再びHTC(登録商標)Viveを容易に取り付け、ストラップをメッセンジャーバッグに戻して帰宅する。
【0031】
本明細書では、本発明の好ましい実施形態を図示し説明したが、当業者には、このような実施形態は一例にすぎないことが明らかであろう。当業者には、本発明から逸脱することなく既に数多くの変形、変更及び置換が浮かんでいるであろう。本発明を実施する際には、本明細書に示す発明の実施形態の様々な代替例を使用することができると理解されたい。
【符号の説明】
【0032】
150 ヘッドマウントディスプレイ
170 バッグ