(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-26
(45)【発行日】2023-01-10
(54)【発明の名称】収穫機
(51)【国際特許分類】
A01D 25/00 20060101AFI20221227BHJP
【FI】
A01D25/00
(21)【出願番号】P 2019177107
(22)【出願日】2019-09-27
【審査請求日】2022-03-17
(73)【特許権者】
【識別番号】000171746
【氏名又は名称】株式会社ササキコーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100086184
【氏名又は名称】安原 正義
(74)【代理人】
【識別番号】100102015
【氏名又は名称】大澤 健一
(72)【発明者】
【氏名】戸舘 裕紀
(72)【発明者】
【氏名】戸田 勉
【審査官】星野 浩一
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-191212(JP,A)
【文献】特開2019-110857(JP,A)
【文献】特開2002-191220(JP,A)
【文献】実開平03-119657(JP,U)
【文献】特開2014-060982(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01D 25/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体の進行方向両側に走行装置を有する走行部と、
作物を搬送する搬送部と、
走行装置に対して前進又は後進の回転動力を伝達するとともに、搬送部へ回転動力を伝達し、これら回転動力を断続可能なクラッチを設けたギヤケースを有し、走行部の前進又は後進又は回転動力を断状態とした中立の選択が可能で、回転動力を伝達あるいは、不伝達とさせることで前記車体を前後に移動させ、あるいは移動させないことが可能な変速部と、
クラッチに、走行部の前進又は後進又は回転動力を断状態とした中立の選択をさせることで、回転動力を変速部により伝達あるいは、不伝達とさせることで車体を前後に移動させ、あるいは移動させないための操作をする操作具を設ける操作部と、
操作部の操作によってクラッチを断続させるアクチュエータを有したクラッチ作動部と、
を備え、
操作具が中立及び後進の位置である場合は、搬送部への伝動をクラッチ作動部によってクラッチを切断させ、操作具が前進の位置である場合は、搬送部への伝動をクラッチ作動部によってクラッチを接続させる
とともに、揺動体回動軸を回動中心として揺動し、端部が変速部に対して近接離隔作動する揺動体と、
揺動体による揺動体回動軸を回動中心としたクラッチに近接する方向とクラッチと離れる方向への移動を、揺動体とクラッチを連動させることでクラッチを動作可能な摺動部材と、
を備えることを特徴とする収穫機。
【請求項2】
摺動部材と連動可能に配置されて摺動部材に対して摺動することでクラッチを動作可能な第1ロッドと、
第1ロッドに取り付けて摺動部材をクラッチと離れる方向に付勢する第1弾性体と、
第1弾性体の外周を覆うように設け第1弾性体の長さを規制する規制部材と、
を有することを特徴とする請求項1に記載の収穫機。
【請求項3】
搬送部は、作物を後方側へ搬送する、ことを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載の収穫機。
【請求項4】
操作部は、操作具が中立及び後進の位置である場合は操作具が接触し、操作具が前進の位置である場合は操作具が離反することによって、車体の前進又は中立又は後進を感知するスイッチと、
をさらに備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2又は請求項3のいずれかに記載の収穫機。
【請求項5】
操作部は、操作具の操作に応じてクラッチの断続により搬送部を動作させる、又は、操作具の操作に応じること無くクラッチが切断状態を維持して搬送部の駆動をさせないことを選択可能な収穫スイッチと、
をさらに備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2又は請求項3又は請求項4のいずれかに記載の収穫機。
【請求項6】
作物は根菜類からなり、搬送部は、根菜類を引抜く引抜用コンベア及び根菜類の切断された葉を搬送する排葉用コンベアからなり、
根菜類の切断された球根部を後方に搬送する球根搬送用コンベアを、引抜用コンベア及び排葉用コンベアの後部に設け、
走行部の走行が終わっても、球根搬送用コンベアを駆動させ続ける、
請求項2又は請求項3又は請求項4又は請求項5のいずれかに記載の収穫機。
【請求項7】
作物は根菜類からなり、搬送部は、根菜類を引抜く引抜用コンベア及び根菜類の切断された葉を搬送する排葉用コンベアからなり、
根菜類の切断された球根部を後方に搬送する球根搬送用コンベアを、引抜用コンベア及び排葉用コンベアの後部に設け、
引抜用コンベア又は排葉用コンベアの搬送が終わっても、球根搬送用コンベアを駆動させ続ける、
請求項2又は請求項3又は請求項4又は請求項5又は請求項6のいずれかに記載の収穫機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、収穫機に係る。詳細には、地下茎作物収穫機に係る。
【背景技術】
【0002】
畝に植えられた作物を収穫する収穫機は、特許文献1に記載の地下茎作物の収穫機が知られている。この収穫機は、自走可能な車体と、操縦席と、操作装置と、地下茎作物の収穫装置と、作業者の乗車部を設けている。
自走可能な車体は、クローラ走行装置により自走し、操縦席に座る操縦者の操縦によって走行する。さらに、操縦者は、操作装置を操作して収穫装置を作動させることで、車体の自走とともに作物を収穫することが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の地下茎作物の収穫機は、車体を自走させつつ収穫装置を作動させるため、操縦者は自走に係る操作と収穫装置に係る操作を同時に操作する必要がある。このため操縦者は、この収穫機の取り扱いの修練度を高めないと、適正に地下茎作物収穫機を操作して作物を収穫することが困難である課題がある。また、農業従事者の減少に伴い、修練度が高い操縦者の絶対数は減少していることから、収穫機の取り扱いが不得手な操縦者でも取り扱いの容易な作業機が求められている実情もある。
本発明は上記課題に着眼してなされたものであり、作業者の機体操作に係る負担を軽減し、容易に作物を収穫できる収穫機を提供することを目的とする。
【0005】
更に、コンベアベルトや、これを駆動する伝動装置等を逆転させる場合、逆転可能なように伝動に係る部品を配置・構成しなければならない。例えば、ベルト駆動のベルト緩み側に配置するテンショナーを挙げると、正転と逆転では配置を逆にする必要が出てくる。このように、コンベアベルトや、これを駆動する伝動装置等を逆転させる場合、構造の複雑化を招き、結果として製造コストの増大につながる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明は、
車体の進行方向両側に走行装置を有する走行部と、
作物を搬送する搬送部と、
走行装置に対して前進又は後進の回転動力を伝達するとともに、搬送部へ回転動力を伝達し、これら回転動力を断続可能なクラッチを設けたギヤケースを有し、走行部の前進又は後進又は回転動力を断状態とした中立の選択が可能で、回転動力を伝達あるいは、不伝達とさせることで前記車体を前後に移動させ、あるいは移動させないことが可能な変速部と、
クラッチに、走行部の前進又は後進又は回転動力を断状態とした中立の選択をさせることで、回転動力を変速部により伝達あるいは、不伝達とさせることで車体を前後に移動させ、あるいは移動させないための操作をする操作具を設ける操作部と、
操作部の操作によってクラッチを断続させるアクチュエータを有したクラッチ作動部と、
を備え、
操作具が中立及び後進の位置である場合は、搬送部への伝動をクラッチ作動部によってクラッチを切断させ、操作具が前進の位置である場合は、搬送部への伝動をクラッチ作動部によってクラッチを接続させるとともに、揺動体回動軸を回動中心として揺動し、端部が変速部に対して近接離隔作動する揺動体と、
揺動体による揺動体回動軸を回動中心としたクラッチに近接する方向とクラッチと離れる方向への移動を、揺動体とクラッチを連動させることでクラッチを動作可能な摺動部材と、
を備えることを特徴とする収穫機、
からなる。
【0007】
この発明は、更に、
摺動部材と連動可能に配置されて摺動部材に対して摺動することでクラッチを動作可能な第1ロッドと、
第1ロッドに取り付けて摺動部材をクラッチと離れる方向に付勢する第1弾性体と、
第1弾性体の外周を覆うように設け第1弾性体の長さを規制する規制部材と、
を有することを特徴とする収穫機、
からなる。
【0008】
この発明は、更に、
搬送部は、作物を後方側へ搬送する、ことを特徴とする収穫機、
からなる。
【0009】
この発明は、更に、
操作部は、操作具が中立及び後進の位置である場合は操作具が接触し、操作具が前進の位置である場合は操作具が離反することによって、車体の前進又は中立又は後進を感知するスイッチと、
をさらに備えたことを特徴とする収穫機、
からなる。
【0010】
この発明は、更に、
操作部は、操作具の操作に応じてクラッチの断続により搬送部を動作させる、又は、操作具の操作に応じること無くクラッチが切断状態を維持して搬送部の駆動をさせないことを選択可能な収穫スイッチと、
をさらに備えたことを特徴とする収穫機、
からなる。
【0011】
この発明は、更に、
作物は根菜類からなり、搬送部は、根菜類を引抜く引抜用コンベア及び根菜類の切断された葉を搬送する排葉用コンベアからなり、
根菜類の切断された球根部を後方に搬送する球根搬送用コンベアを、引抜用コンベア及び排葉用コンベアの後部に設け、
走行部の走行が終わっても、球根搬送用コンベアを駆動させ続ける、
収穫機、
からなる。
【0012】
この発明は、更に、
作物は根菜類からなり、搬送部は、根菜類を引抜く引抜用コンベア及び根菜類の切断された葉を搬送する排葉用コンベアからなり、
根菜類の切断された球根部を後方に搬送する球根搬送用コンベアを、引抜用コンベア及び排葉用コンベアの後部に設け、
引抜用コンベア又は排葉用コンベアの搬送が終わっても、球根搬送用コンベアを駆動させ続ける、
収穫機、
からなる。
【発明の効果】
【0013】
本発明は、上記課題に着眼してなされたものであり、作物の搬送速度と車体の走行速度とが別々に操作すると、操作類が増えるのに対して、作物の搬送速度と車体の走行速度との操作をリンクさせることで、操作類を減少する。
更に、車体の走行が終わっても、搬送コンベアは、動かすことで、作物の搬送の効率化を図る。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】この発明の実施例に係る収穫機の平面図である。
【
図2】この発明の実施例に係る収穫機の正面図である。
【
図3】この発明の実施例に係る収穫機の搬送クラッチ動作部の一部断面正面図である。
【
図4】この発明の実施例に係る収穫機の搬送クラッチ動作部の一部断面平面図である。
【
図5】この発明の実施例に係る収穫機の変速部の後方側からみた側面図である。
【
図6】この発明の実施例に係る収穫機の操作部の平面図である。
【
図7】この発明の実施例に係る収穫機の操作部の操作具及びスイッチ部分の拡大断面とした側面図である。
【
図8】この発明の実施例に係る収穫機の動作フロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
Aは、収穫機であり、機体である。この発明の実施例では、収穫機Aは、地下茎作物収穫機である。
11は、走行部である。走行部11は、収穫機Aである車体の進行方向両側に位置させるように走行装置12をそれぞれ有する。
21は、搬送部である。搬送部21は、この実施例では、引抜用コンベア22及び排葉用コンベア23からなる。搬送部21は、引抜用コンベアベルト21のみとすることもできる。搬送部21は、
図2に図示するように、走行部11上に後方上斜めに向かって設置する。搬送部21は、畝上の作物を後方側へ搬送する。
【0016】
22は、引抜用コンベアすなわち引抜用コンベアベルトである。引抜用コンベア22は、後方にいくほど高くなる様に設置し、作物であるニンニク等根菜類を圃場から引抜く。
23は、排葉用コンベアすなわち排葉用コンベアベルトである。排葉用コンベア23は、引抜用コンベア22に連続するように、引抜用コンベア22の延長上に後方にいくほど高くなる様に設ける。引抜用コンベア22は、根菜類の切断された葉茎部を搬送する。
引抜用コンベア22あるいは、引抜用コンベア22と排葉用コンベア23間で、根菜類の葉茎部と球根部を切断する。切断した葉茎部を排葉用コンベア23で後ろ斜めに搬送する。根菜類の球根部は、下方に落下させる。
【0017】
24は、球根搬送用コンベアすなわち球根搬送用コンベアベルトである。
球根搬送用コンベア24は、引抜用コンベア22あるいは引抜用コンベア22と排葉用コンベア23間で、根菜類の切断された球根部を後方に搬送する搬送用コンベアからなる。
球根搬送用コンベア24は、始端部あるいは終端部に配置した駆動ローラをモータ(図示せず)によって回転駆動する。モータの動力源は油圧または電気である。実施の形態では、油圧を動力源としたモータであり、球根搬送用コンベア24の終端部に設置している。モータは、引抜用コンベア22や排葉用コンベア23とは別に、独立して駆動することが可能である。また、モータは、スピードコントローラ(図示せず)によって回転数を調整可能で、球根搬送用コンベアの搬送速度は作業者が望む任意の速度に設定できる。実施形態の場合、スピードコントローラは油圧ポンプ(図示せず)で発生させた油圧の流量を調整するスロットルバルブである。
球根搬送用コンベア24は、搬送部21である引抜用コンベア22及び排葉用コンベア22の後部に後方にいくほど高くなる様に設ける。切断された球根部の落下位置に、球根搬送用コンベア24前部下部を位置させる。球根搬送用コンベア24の最も高い位置の下部に球根部収納用の箱(図示せず)を設置する。
【0018】
搬送部21は、走行部11上に後方上斜めに向かって設置して畝上の作物を後方側へ搬送する。そのため、以下の作用効果を有する。
搬送部21のベルトの搬送速度の、対地(畝)水平方向と平行の分担速度は、機体Aの走行速度と一致している。作物基準で見た場合、作物は、あたかも畝鉛直方向に移動するように引き抜かれるので、作物に負担を掛けずに引き抜くことができる。この点においても、上記同様に搬送速度の調整操作は不要であるので、運転者が搬送部21の調整に神経を使うことがない。
【0019】
図1、
図2に図示する、25は、ソイラである。ソイラ25は、機体Aの前部に取り付ける。ソイラ25は、ソイラ25を搖動させるための駆動ベルトを有する搖動機構により搖動することで、圃場の土中に貫入し進行させ、圃場に亀裂を入れ、あるいは破砕する。
【0020】
図3乃至
図5に図示する、31は、変速部である。変速部31は、走行装置12に対して前進又は中立又は後進の回転動力を伝達する。同時に、変速部31は、搬送部21へ回転動力を伝達する。更に、変速部31は、これら回転動力を断続可能なクラッチを設けたギヤケース36を有する。
35は、変速部31に設けた駆動軸である。駆動軸35によって、駆動力を、走行部11へ伝動する。
【0021】
変速部31には、入力した回転動力を断続させるクラッチを設ける。クラッチは、搬送クラッチ32と、走行クラッチ(図示せず)からなる。
33はスプロケット、34はスプロケット回動軸、37はチェーンである。それぞれ、ギヤケース36に近接させて設置する。スプロケット33は、チェーン37を介して引抜用コンベア22及び排葉用コンベア23からなる搬送部21へ動力を伝達する。
【0022】
搬送クラッチ32は、
図4、
図5に図示するように、スプロケット回動軸34とスプロケット33を接続切断する。
走行クラッチ(図示せず)は、駆動力を、収穫機Aの進行方向両側に位置させるように走行装置12を有する走行部11へ伝動し、変速部31に設けたギヤケース36の内部で走行装置を有する走行部11への伝動を断続して走行及び停止及び旋回させる。
【0023】
変速部31は、走行部11の前進又は後進又は回転動力を断状態とした中立の選択が可能で、回転動力を伝達あるいは、不伝達とさせることで前記車体を前後に移動させ、あるいは移動させないことが可能である。
変速部31は、クラッチを内部に設けたギヤケース36と、ギヤケース36へ回転動力を伝達する静油圧式無段変速機(HST)81からなる。
図3、
図4に図示する82は、斜板操作レバーである。斜板操作レバー82は、ケーブル43により、
図7に図示するように操作具42に接続する。
【0024】
搬送部21の動力取出しは、走行装置12への動力を変速する変速部31であるギヤケース36から行っているので、走行装置12の回転と搬送部21の回転は、同期している。
クラッチ接続時において、車速と搬送部21のベルトは常時同期しているので、車速に合わせた搬送速度に必然的に同調される。そのため、搬送部21のベルト回転速度を個別に調整することが不要となることから、運転者の機体A操作に係る負担を低減できる。
【0025】
操作部について、
図1、及び、
図7に基づいて、説明する。
41は、操作部である。42は、操作具である。操作具42は、レバーからなり、操作部41に設ける。
操作具42は、静油圧式無段変速機(HST)81の斜板角度を調整するレバーにケーブル43を介して連結されている。操作具42は、静油圧式無段変速機(HST)81による前後進切替、及び車速調整をする。44は、回転軸である。回転軸44は、操作具42の回転軸である。この構成のため、エンジンの回転とは関係なく、静油圧式無段変速機(HST)81からギヤケース36へ伝達する回転数を調整できる。
【0026】
操作具42は、走行装置12によって車体を前後進させるために、回動させるクラッチに、走行部11の前進又は後進又は、回転動力を断状態とした中立の選択をさせる。
その結果、操作具42は、回転動力を変速部31により伝達あるいは、不伝達とさせることで車体を前後に移動させ、あるいは移動させないための操作をする。
操作具42により、機体Aを前後進させるための操作具42の操作のみで、前後進の車速調整と搬送部21のクラッチ操作を同時に行うことが可能である。
機体A停止時及び後進時は搬送部21のクラッチ動作が不要になるので、運転者は機体Aを進行させることに集中できる。
【0027】
図7に図示する、操作具42の前進側状態に倒した状態42A、操作具42の後進側状態に倒した状態42B、操作具42の中立状態46Cの作動に対応して、ケーブル43により接続した斜板操作レバー82は、
図3に図示するように、前進側斜板操作レバー82A、後進側斜板操作レバー82B、中立側斜板操作レバー82Cの3状態を取る。
斜板操作レバー82は、
図3に図示するように、前進側斜板操作レバー82A、後進側斜板操作レバー82B、中立側斜板操作レバー82Cの3状態に対応して、静油圧式無段変速機(HST)81に、前進側、後進側、中立側の3状態を取らせる。
【0028】
図7に図示する45は、スイッチである。47は、ピンである。ピン47は、操作具42の回転軸44の支点部に形成しているスイッチ板46から突設させる。ピン47は、操作具42の回転によりスイッチ板46とともに回動し、スイッチ45から突出している感知板451に接触あるいは押圧することで、スイッチ45の電気回路内の接点の接触、非接触を感知する。
操作部41は、操作具42が中立及び後進の位置である場合はピン47がスイッチ45の感知板451と接触し、操作具42が前進の位置である場合はピン47がスイッチ45の感知板451と離反することによって、車体の前進又は中立又は後進を感知する。
【0029】
図7に図示するように、ケーブル43と操作具42の連結部は、スイッチ45を操作するピン47に近接させる。簡素化と前後進の機械動作を確実に感知させることができる。連結部とスイッチ45を操作するピン47は、同軸に配置してもよい。
操作具42の近傍に配置したスイッチ45は、操作者の操縦意図を的確に感知できるとともに、作業中の機体A下部で発生しうる泥や夾雑物等の異物の付着を防げる。
図7に図示するように操作具42のスイッチ板46から立設しているピン47にスイッチ45の感知板451が触れる、あるいは押圧することによって、スイッチ45が作動する。中立乃至後進の間はスイッチ45の感知板451が押圧されている状態である。42Aは、操作具42の前進側に倒した状態、42Bは、操作具42の後進側に倒した状態、42Cは中立状態をあらわす。例示した形態においては、前進時であるスイッチ45の感知板451が押圧されていない状態451Aでは、電気回路が接続するオンの状態を取り、中立及び後進時であるスイッチ45の感知板451が押圧されている状態451Bでは、電気回路が切断するオフの状態を取る。
【0030】
操作具42の前進側に倒した状態42A、操作具42の後進側に倒した状態42B、操作具42の中立状態42Cに対応して、スイッチ板46は、回転軸44を回転軸として先端が回動する。
そのため、スイッチ45の感知板451は、操作具42の前進側に倒した状態42Aでは、ピン47に触れない。しかし、操作具42の後進側に倒した状態42B及び操作具42の中立状態42Cでは、スイッチ45の感知板451は、ピン47に触れる。
【0031】
図7に図示するように操作具42が、中立42C乃至後退42Bの位置では、スイッチ45を押して回路を引抜き、搬送クラッチ32を切断させる。同時に操作具42とケーブル43によって連結した斜板操作レバー82を操作し、走行装置12の駆動を停止した中立状態にさせる、あるいは、走行装置12を後進側に逆転駆動をさせる。
操作具42が中立42C及び後進42Bの位置をとる場合は、搬送部21への伝動をクラッチ作動部51によってクラッチを切断させ、操作具42が前進42Aの位置である場合は、搬送部21への伝動をクラッチ作動部51によってクラッチを接続させる。つまり、走行装置12が停止状態あるいは後進状態では、搬送クラッチ32は切断状態であり、搬送部21は駆動しない。また、走行装置12が前進状態では、搬送クラッチ32は接続状態にして搬送部21を駆動させることができる。
【0032】
図3に図示する51は、クラッチ動作部である。クラッチ動作部51について説明する。クラッチ動作部51は、第1走行クラッチ動作部52Aと第2走行クラッチ動作部52B(詳細は、図示せず)との2個の走行クラッチ動作部と、1個の搬送用クラッチ動作部53とからなる。
第1走行クラッチ動作部52Aと第2走行クラッチ動作部52Bは、左右の走行装置12に駆動力をそれぞれ伝動する。搬送用クラッチ動作部53は、搬送部21に駆動力を伝動する。
クラッチ動作部51は、アクチュエータ511と、揺動体512と、摺動部材62と、第1ロッド61と、第2ロッド71と、第1弾性体63とを有する。
クラッチ動作部51は、変速部31の近傍に位置して、搬送クラッチ32、走行クラッチの各クラッチを断続動作させる。
【0033】
アクチュエータ511は、モータからなる。アクチュエータ511は、クラッチ動作部51の駆動源となり、クラッチを駆動する。操作部41の操作によるアクチュエータ511の作動によって、クラッチを断続させる。
アクチュエータ511は、第1走行クラッチ動作部52A、第2走行クラッチ動作部52B、搬送用クラッチ動作部53にそれぞれ別々に設けてある。
【0034】
揺動体512は、
図3に図示するように板状体からなり、長辺と短辺とからなる略長方形からなり、一端の短辺付近に偏らせて揺動体回動軸517を設ける。揺動体512は、アクチュエータ511によって揺動体回動軸517を回動中心として、回転揺動可能に設ける。
揺動体512の揺動体回動軸517から離れた短辺には、短辺に沿ってギヤ513を備えている。アクチュエータ511には、ピニオンギヤ511aを取り付ける。ギヤ513は、ピニオンギヤ511aに噛合する。
【0035】
図3に図示する514a、514bは、リミットスイッチである。リミットスイッチ514aは、接続側のリミットスイッチである。リミットスイッチ514bは、切断側のリミットスイッチである。
リミットスイッチ514a、リミットスイッチ514bは、揺動体512のギヤ513を設けた揺動体回動軸517から離れた短辺端部の揺動体512搖動範囲の両側に設置する。リミットスイッチ514は、搖動体512の搖動により搖動体512の端部に設けた接触片515に接触することで、搖動位置を検知する。
【0036】
揺動体512は、第1ロッド61、筒部材からなる摺動部材62の軸方向に搖動する。揺動体512端部は、変速部31に対して近接離隔作動して、第1弾性体63を縮小、延伸させる。揺動体512は、第1弾性体63をクラッチ(搬送クラッチ32、走行クラッチの各クラッチ)方向に押したり、押すのを弱めたりする作用を有する。
【0037】
摺動部材62は、筒部材からなる。摺動部材62は、揺動体512の端部に揺動体512の回動軸である揺動体回動軸517、揺動体回動軸517と平行な摺動部材回転軸65を有して回動自在に設ける。
摺動部材62は、揺動体回転軸517と交差する方向、この実施例では直交する方向に内径軸を向ける。摺動部材62は、揺動体512により揺動体回動軸517を回動中心としてクラッチに近接する方向とクラッチと離れる方向に移動される。
【0038】
第1ロッド61は、筒部材からなる摺動部材62の内径に取り付ける。摺動部材62と連動可能に配置されて摺動部材62によりクラッチに近接する方向とクラッチと離れる方向に摺動可能にしてクラッチを動作させる。
66は、方向変換部材である。第1ロッド61は回動自在に設けた方向変換部材66の一端に取り付ける。67は、座金である。座金67は、弾性体63の延伸を抑える。
第2ロッド71は、方向変換部材66の他端にとりつける。第2ロッド71は、クラッチの各クラッチを動作させる。第2ロッド71は、シフトフォークからなる。
【0039】
第1弾性体63は、第1ロッド61に取り付けられて前記筒部材からなる摺動部材62をクラッチと離れる方向に付勢する。一端側を摺動部材62に接触させた第1弾性体63の他端側は、ナットで摺動部材62の伸長時の長さを規制している。
第1弾性体63は、アクチュエータ511の作動で直接クラッチを切断するのではなく、アクチュエータ511の作動で第1弾性体63を縮小させて反発力を高めて、反発力がクラッチの切断時に要する負荷に打ち勝つと第1弾性体63の反発力でクラッチを切断できる。
【0040】
規制部材64は、筒状からなり、第1弾性体63の外周を覆うように設ける。規制部材64は、第1弾性体63の圧縮長さを規制する。
クラッチ動作部51を変速部31の外部に配置することで、クラッチ動作部51を容易に取り外しが可能となる。このため、収穫機Aの仕様に応じて本願の様な電動式のクラッチ動作部51か、リンク機構やケーブル43等で連結して手動で操作する手動式かを、適宜自由に選択可能にできる。
【0041】
揺動体512は、ギヤ513の歯面がピニオンギヤ511aによって噛合して動作させるので、第1ロッド61への動力伝達が確実に行える。また、この歯車伝達によってコンパクト性を維持しつつ倍力させることが可能となる。
第1弾性体63は、揺動体512の一端側に配置して第1ロッド61と接続しているので、クラッチ切断動作時に高負荷でクラッチが不動状態に陥っても、第1弾性体63が縮みきるまで一定の時間が稼げる。これにより、アクチュエータ511が急停止、または、起動直後から停止状態を維持することがない。
【0042】
アクチュエータ511を駆動して第1弾性体63が縮むと、相対的に反発力が増幅していく。反発力がクラッチの切断時に要する負荷に打ち勝つとクラッチを切断できる。また、第1弾性体63が縮んでもアクチュエータ511は動作状態を維持するので、急停止等による過大な電力の突入を防止できる。したがって、モータからなるアクチュエータ511は急激な電力上昇による電気的負荷から保護できる。
アクチュエータ511の作動で直接クラッチを切断するのではなく、アクチュエータ511の作動で第1弾性体63を縮小させて反発力を高めて、反発力がクラッチの切断時に要する負荷に打ち勝つと第1弾性体63の反発力でクラッチを切断できる。
【0043】
第1弾性体63によって、アクチュエータ511が動作状態から急停止、または、起動直後から停止状態を維持することがないので、アクチュエータ511に過大な電力が瞬時に突入または、過大電力の通電状態を維持することを防ぐことができる。
その結果、アクチュエータ511を電気的な回路を用いずに機械的構成のみで保護でき、制御ソフトウェア等を省略できる。
【0044】
揺動体512に取り付けた筒部材からなる摺動部材62は、内径部に第1ロッド61を挿通させることで、第1ロッド61を軸方向に安定的にスライド動作が可能で、アクチュエータ511からの動力を確実にクラッチに伝達できる。
シフトフォークである第2ロッド71及び方向変換部材66を用いることで、アクチュエータ511及び揺動体512は変速部31の近傍に自由な向きで配置できるので、変速部31の近傍の空間を自由にレイアウトでき、他の機器類を効率的に配置できる。このため、収穫機A全体がコンパクトに収めることが可能となる。
【0045】
規制部材64の長さを変更することによって、アクチュエータ511動作中の第1弾性体63が第1ロッド61を作動させるタイミングを変更できる。第1弾性体63のみの反発力を発生させる時間(ストローク)を調整することが可能となり、クラッチ動作の仕方を緩慢状態から敏感状態まで任意に変更・調整できる。さらに、第1弾性体63の他端側のナットを締め付けあるいは緩め方向に回転させると、第1弾性体63の伸長時の長さを調整できるので、より一層、クラッチ動作の仕方を細かく変更・調整できる。
クラッチ(搬送クラッチ32、走行クラッチ)は、アクチュエータ(電動モータ)511を介して動作させることにより、操作具42の操作力は、直接連結している静油圧式無段変速機81を操作する力のみで足りる。よって、操作力の低減が図れる。
【0046】
操作部41について、
図6に基づき説明する。
図6に図示する91は、球根搬送用コンベア駆動スイッチである。球根搬送用コンベア駆動スイッチ91は、球根搬送用コンベア24の運転スイッチである。球根搬送用コンベア24は、油圧で駆動していて、作業者(操縦者)が、油圧のバルブ操作スイッチを任意で切り換えることで駆動を制御する。
【0047】
図6に図示する92は、ソイラ搖動スイッチである。ソイラ搖動スイッチ92は、ソイラ25の搖動機構への動力を切り換えるスイッチである。ソイラ25を搖動させるための駆動ベルトに設けた、ベルトテンションを作動させることで、駆動ベルトに張力を与え伝動する。
図6に図示する93は、十字スイッチである。十字スイッチ93は、収穫機Aの左右側への操作を行う。
収穫機Aの左右操向は、十字スイッチ93を
図6図中左に倒すと、収穫機Aは左旋回する。十字スイッチ93を、同右に倒すと、収穫機Aは右旋回する。旋回動作は、第1走行クラッチ動作部52A及び第2走行クラッチ動作部52Bによって、ギヤケース36内のドッグクラッチ(図示せず)を作動させて、左右に配置した走行装置への伝動を断続することで行う。
収穫機Aの上下側の操作である、ソイラ25の昇降操作には、引抜用コンベア22も連動する。十字スイッチ93を、
図6図中下側に倒すと上昇し、
図6図中上側に倒すと下降する。
【0048】
図6に図示する94は、メインスイッチである。エンジンの始動、及び機器類全体の主スイッチである。
図6に図示する95は、収穫スイッチである。収穫スイッチ95は、引抜用コンベア22の運転スイッチである。収穫スイッチ95がON状態では、収穫機Aの前進時のみ搬送部21を駆動する。また、収穫機Aの停止時及び後退時は、搬送部21の駆動を停止する。搬送用クラッチ動作部53を介して、搬送クラッチ32を自動作動させることが可能である。収穫スイッチ95がOFF状態では、収穫機Aの前進時及び中立時及び後退時を問わず、搬送部21の駆動を停止させる。収穫スイッチ95はランプを内蔵していて、点灯または消灯が可能である。収穫スイッチ95がON状態でランプが点灯し、収穫スイッチ95がOFF状態でランプが消灯することで、作業者に搬送クラッチ32が自動作動する状態であるか否かを知らせる。
【0049】
操作部41は、操作具42の前後回動の操作に応じて搬送クラッチ32の断続によって搬送部21を動作させる、又は、収穫スイッチ95の操作により、操作具42の前後回動の操作に応じること無くクラッチが切断状態を維持して搬送部21の駆動をさせないことを選択可能である。
収穫スイッチ95は、収穫作業時に切換えることで、搬送部21への動力伝動を切換するクラッチを動作させるかの選択ができる。作業時以外の単純な移動時は、この収穫スイッチ95を切ることで、作業時ではないと判断させて、搬送部21を完全に動作停止させることができる。
【0050】
96は、非常停止スイッチである。非常停止スイッチ96は、非常時に押すことで、全ての機器類が停止するスイッチである。
97は、エンジンスロットル操作レバーである。エンジンスロットル操作レバー97は、エンジンの回転を調整する。引抜用コンベア22の搬送速度、収穫機Aの前後進速度の主な速度調整を行う。
【0051】
98は、静油圧式無段変速機(HST)81入力回転の断続切替レバーである。断続切替レバー98は、HST駆動ベルト(図示せず)の駆動クラッチの断続を操作するレバーである。
断続切替レバー98は、引抜用コンベア22、球根切断部(図示せず)、走行部11への駆動の入切の切替えを行う。切換クラッチ(図示せず)は、静油圧式無段変速機(HST)81の入力側にあるVベルトに設置する。張力の調整によって、断続を切り換える。各部の駆動は、このクラッチで全て連動する。
【0052】
走行部11の走行、引抜用コンベア22、排葉用コンベ23、球根搬送用コンベア24の駆動について説明する。
走行部11の走行が終わっても、すなわち、走行部11の走行に連動する引抜用コンベア22、排葉用コンベ23の搬送が終わっても、球根搬送用コンベア24を駆動させ続ける。そのため、球根搬送用コンベア24の下に球根が溜まり難くする。球根搬送用コンベア24の下にある球根を、球根搬送用コンベア24後方上端の下部に設置する箱に入れる。
【0053】
球根搬送用コンベア24のスピードは、引抜用コンベア21、排葉用コンベア22のスピードに対して相対的に速度を調整できる。引抜用コンベア22によって搬送され、その後、球根搬送用コンベア24に一時的に貯留される作物の物量に応じて、球根搬送用コンベア24のスピードを調整する。この調整によって、球根搬送用コンベア24の下に球根が溜まり難くなり、球根搬送用コンベア24の下部に設置する箱に順次球根を移送することができる。
すなわち、引き抜き搬送され引抜用コンベア22終端部から落下した作物は、球根搬送用コンベア24の前端部の側部からこぼれ出なければ、この球根搬送用コンベア24の前端部で一時的な貯留ができる。
圃場植えられた作物が多い、あるいは、走行速度を速めると、引き抜かれる作物の物量が多くなり、必然的に球根搬送用コンベア24下部に送られる球根も多くなる。この場合、スピードコントローラ(図示せず)によって球根搬送用コンベア24の搬送速度を速めると、球根搬送用コンベア24下部に球根が溜まり難くなり、都合がよい。圃場に植えられた作物が少ない、あるいは、走行速度を遅くすると、球根搬送用コンベア24下部に送られる球根も少ないので、球根搬送用コンベアの搬送速度が遅くても、十分に作業ができる。
【0054】
エンジンからの動力は、走行装置12及び搬送部21への動力系統と、車体前部に位置させ、下端部を揺動又は振動可能にしたソイラ25へ向かう動力系統とに分かれている。このためソイラ25は、車速を調整する操作具42の操作とは関係なく独立して動作可能である。
ソイラ25の振動を高く保ったまま、機体A速度調整することなどの、土壌の状態に応じた速度調整ができる。このときも、搬送部21のベルトは機体A速度に応じた搬送速度であるので、運転者は搬送部21に係る調整が不要となり、機体Aの操作を容易化させている。
【0055】
搬送部21は、機体Aが前進時のみに動作するので、作物の引抜作業の途中(搬送部前方で茎を挟持した状態)で機体Aを停止させても、畝上の作物の引抜位置と、搬送部21のベルトでの作物の茎の挟持位置は変わらない。このことから、速度調整によって発生しうる作物への負担を皆無にできる。
【0056】
搬送部21の途中に引抜いた作物が残留した状態で、機体Aを後進させても、搬送部21が逆転することがなく停止状態を維持するので、作物を地面に落下させることがない。
収穫スイッチ95は、収穫作業時に切換えることで、搬送部21への動力伝動を切換するクラッチを動作させるかの選択ができる。作業時以外の単純な移動時は、この収穫スイッチ95を切ることで、作業時ではないと判断させて、搬送部21を完全に動作停止させることができる。
【0057】
図8に基づいて、この発明の実施例に係る収穫機の動作フロー図について説明する。引抜用コンベア22の動作フロー図であって、排葉用コンベア23の動作フロー図と共通である。
S1で、収穫スイッチ95がオン状態か否かを判断する。
収穫スイッチ95が、オン状態にあるときは、S2で、ランプを点灯する。
【0058】
次いで、S3で、スイッチ45がオン状態にあるか否かを判断する。
スイッチ45がオン状態にあるときは、S4で、接続側リミットスイッチ514aがオン状態にあるか否かを判断する。
S4で、接続側リミットスイッチ514aがオン状態にあるときは、S7でアクチュエータ511の駆動を停止する。
【0059】
S4で、接続側リミットスイッチ514aがオン状態にあるか否かを判断し、接続側リミットスイッチ514aがオン状態にない時は、S5で、アクチュエータ511をクラッチ接続側である接続側リミットスイッチ514a側に作動する。
次いで、S6で、接続側リミットスイッチ514aがオン状態にあるか否かを判断する。
S6で、接続側リミットスイッチ514aがオン状態にあるときは、S7でアクチュエータ511の駆動を停止する。
【0060】
S6で、接続側リミットスイッチ514aがオン状態にあるか否かを判断し、接続側リミットスイッチ514aがオン状態にない時は、S5で、アクチュエータ511をクラッチ接続側である接続側リミットスイッチ514a側に作動する。
次いで、再度、S6で、接続側リミットスイッチ514aがオン状態にあるか否かを判断し、接続側リミットスイッチ514aがオン状態にあるときは、S7でアクチュエータ511の駆動を停止する。
【0061】
S1で、収穫スイッチ95がオン状態か否かを判断し、収穫スイッチ95が、オン状態にないときは、S8で、ランプを消灯する。
次いで、S9で、切断側リミットスイッチ514bが、オン状態にあるか否かを判断する。
S9で、切断側リミットスイッチ514bが、オン状態にあるときは、S12で、アクチュエータ511の駆動を停止する。
【0062】
S9で、切断側リミットスイッチ514bが、オン状態にないときは、S10で、アクチュエータ511をクラッチ切断側である切断側リミットスイッチ514b側に作動する。
次いで、S11で、切断側リミットスイッチ514bがオン状態にあるか否かを判断する。
S11で、切断側リミットスイッチ514bがオン状態にあるときは、S12でアクチュエータ511の駆動を停止する。
【0063】
S11で、切断側リミットスイッチ514bがオン状態にあるか否かを判断し、切断側リミットスイッチ514bがオン状態にない時は、S10で、アクチュエータ511をクラッチ切断側である切断側リミットスイッチ514b側に作動する。
次いで、再度、S11で、切断側リミットスイッチ514bがオン状態にあるか否かを判断し、切断側リミットスイッチ514bがオン状態にあるときは、S12でアクチュエータ511の駆動を停止する。
【0064】
S3で、スイッチ45がオン状態にあるか否かを判断し、スイッチ45がオフ状態にあるときは、上記したS9乃至S12の制御をさせる。
上記した制御ステップS1乃至S12を繰り返すことで、アクチュエータ511を介した搬送クラッチ32の断続制御を行い、搬送部21の自動作動をさせることができる。
【符号の説明】
【0065】
11 走行部
12 走行装置
21 搬送部
22 引抜用コンベア(搬送部)
23 排葉用コンベア(搬送部)
24 球根搬送用コンベア
31 変速部
32 搬送クラッチ
36 ギヤケース
41 操作部
42 操作具
51 クラッチ作動部
511 アクチュエータ
A 収穫機