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特許7201330液体状又は半液体状食品の容器を接続するためのコネクタ及びこのようなコネクタと容器とを備える装置
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  • 特許-液体状又は半液体状食品の容器を接続するためのコネクタ及びこのようなコネクタと容器とを備える装置 図1
  • 特許-液体状又は半液体状食品の容器を接続するためのコネクタ及びこのようなコネクタと容器とを備える装置 図2
  • 特許-液体状又は半液体状食品の容器を接続するためのコネクタ及びこのようなコネクタと容器とを備える装置 図3
  • 特許-液体状又は半液体状食品の容器を接続するためのコネクタ及びこのようなコネクタと容器とを備える装置 図4
  • 特許-液体状又は半液体状食品の容器を接続するためのコネクタ及びこのようなコネクタと容器とを備える装置 図5
  • 特許-液体状又は半液体状食品の容器を接続するためのコネクタ及びこのようなコネクタと容器とを備える装置 図6
  • 特許-液体状又は半液体状食品の容器を接続するためのコネクタ及びこのようなコネクタと容器とを備える装置 図7
  • 特許-液体状又は半液体状食品の容器を接続するためのコネクタ及びこのようなコネクタと容器とを備える装置 図8
  • 特許-液体状又は半液体状食品の容器を接続するためのコネクタ及びこのようなコネクタと容器とを備える装置 図9
  • 特許-液体状又は半液体状食品の容器を接続するためのコネクタ及びこのようなコネクタと容器とを備える装置 図10
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-26
(45)【発行日】2023-01-10
(54)【発明の名称】液体状又は半液体状食品の容器を接続するためのコネクタ及びこのようなコネクタと容器とを備える装置
(51)【国際特許分類】
   B65D 23/00 20060101AFI20221227BHJP
   B65D 23/16 20060101ALI20221227BHJP
   B65D 25/48 20060101ALI20221227BHJP
【FI】
B65D23/00 S
B65D23/16
B65D25/48 Z
【請求項の数】 14
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2018059136
(22)【出願日】2018-03-27
(65)【公開番号】P2018184215
(43)【公開日】2018-11-22
【審査請求日】2021-03-09
(31)【優先権主張番号】102017000033574
(32)【優先日】2017-03-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(73)【特許権者】
【識別番号】518089540
【氏名又は名称】エイエルアイ グループ ソチエタ ア レスポンサビリタ リミタータ カルピジャーニ
【氏名又は名称原語表記】ALI GROUP S.r.l.CARPIGIANI
【住所又は居所原語表記】Via Gobetti 2/A,20063 CERNUSCO SUL NAVIGLIO (MILANO),Italy
(74)【代理人】
【識別番号】100159905
【弁理士】
【氏名又は名称】宮垣 丈晴
(74)【代理人】
【識別番号】100142882
【弁理士】
【氏名又は名称】合路 裕介
(74)【代理人】
【識別番号】100158610
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 新吾
(74)【代理人】
【識別番号】100132698
【弁理士】
【氏名又は名称】川分 康博
(72)【発明者】
【氏名】アンドレア コッキ
(72)【発明者】
【氏名】ロベルト ラッザリーニ
【審査官】田中 一正
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-206489(JP,A)
【文献】登録実用新案第3177817(JP,U)
【文献】特表2007-522924(JP,A)
【文献】特開平08-056581(JP,A)
【文献】特開平03-275492(JP,A)
【文献】特開平08-133397(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 23/00
B65D 23/16
B65D 25/48
B65D 51/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体状又は半液体状の製品を収容するよう構成した少なくとも一つの容器(2)を、このような製品を受け入れる装置(3)に接続するためのコネクタ(1)であって、前記コネクタ(1)は、製品流出口として作用する開口部(5)が通過する本体部(4)を備え、前記容器(2)に関連する前記製品が放出される流入口(7)と接続するよう設計された接続手段(6)によって前記装置(3)に接続され、前記コネクタは更に、前記容器(2)が前記接続手段(6)によって前記装置(3)に連結された場合、使用時に前記容器(2)の内部に位置するよう支持された温度センサ(10)を備え、
前記温度センサ(10)は前記容器(2)の内部に向かって突出するよう前記本体部(4)に固定され、前記容器(2)の外部に留まるよう意図した端部から接続ケーブル(11)が突き出ており、
前記製品が通過するための前記開口部(5)と平行又は略平行に延びる第二通過開口部(25)が設けられ、前記温度センサ(10)は前記容器(2)の前記流入口(7)に入るよう意図された前記本体部(4)の一方側から突出するように前記第二通過開口部(25)内に導入及び固定され、接続ケーブル(11)は、前記第二通過開口部(25)内部で覆われたままである前記温度センサ(10)の端部を始点として、前記第二通過開口部(25)内に延びて前記容器(2)の外側の前記本体部(4)の一方側から出ており、
前記本体部(4)は前記容器(2)と連結する第一連結部(p1)とネジ山(F1、19)を備えた第二の部分(P2)とを備え、
前記ネジ山(F1)は外ネジ山であり、
前記第一連結部(P1)は第一の内部空洞部(102)を備え、前記第二の部分(P2)は第二の内部空洞部(102)を備える、ことを特徴とするコネクタ。
【請求項2】
前記容器(2)が前記接続手段(6)によって前記装置(3)に連結された場合に、前記温度センサ(10)は使用時に、前記液体状又は半液体状の製品と接する前記容器(2)の内部に位置するよう支持される、請求項1に記載のコネクタ。
【請求項3】
前記接続手段(6)は前記コネクタ(1)の釣鐘形状の外側部(9)の内壁に形成されたネジ山(19)を備え、前記ネジ山は前記容器(2)の前記流入口(7)の外側部に形成された対応するネジ山(17)に係合するよう意図したものである、請求項1または2に記載のコネクタ。
【請求項4】
容器(2)と請求項1から3のいずれかに記載のコネクタ(1)とを備え、前記容器(2)は、液体状又は半液体状の製品を分配及び/又は処理する装置(3、23)であって前記コネクタ(1)によって前記容器(2)に接続される装置に供給する前記液体状又は半液体状の製品を収容するよう構成され、前記容器(2)は、変形可能な袋(2)で形成され、前記製品が放出される開口部を備え、前記開口部に対応して流入口(7)が設けられ、この流入口に前記コネクタ(1)を接続可能である、容器-コネクタの組み立て品。
【請求項5】
前記袋(2)は、前記製品を放出する前記装置(3)又は前記製品を処理した後に放出する装置(23)に供給される食品に適した材料からなる、請求項4に記載の容器-コネクタの組み立て品。
【請求項6】
前記流入口(7)は前記袋(2)から外側に突出しており、前記コネクタ(1)の最外部の釣鐘形状部分(9)の内側に形成された対応するネジ山(19)と連結するよう構成された外ネジ山(17)を備える、請求項4又は5に記載の容器-コネクタの組み立て品。
【請求項7】
少なくとも一つの対応する容器(2)から取り出した液体状又は半液体状の食品を分配するための又は液体状又は半液体状の複数の食品を分配するための装置(3)であって、前記装置(3)は、
分配する液体状又は半液体状の製品又は液体状又は半液体状の複数の製品を収容するよう構成された少なくとも一つの容器(2)と、
液体状又は半液体状の製品又は液体状又は半液体状の複数の製品用の少なくとも一つの分配装置(8)であって、選択された量の前記液体状又は半液体状の製品又は液体状又は半液体状の複数の製品が分配されるように外部から制御可能である分配装置と、
選択された量の前記液体状又は半液体状の製品又は液体状又は半液体状の複数の製品を取り出すように、前記少なくとも一つの容器(2)に流入口で接続され、前記選択された量の液体状又は半液体状の製品又は液体状又は半液体状の複数の製品を前記分配装置へと送るように、前記少なくとも一つの分配装置(8)に流出口で接続されたポンプ手段(13)と、を備え、
前記少なくとも一つの容器(2)が食品に適した材料からなる変形可能な袋(2)で形成され、前記袋(2)が前記製品が放出される開口部を備え、前記開口部に対応して流入口(7)が設けられ、前記袋(2)を前記ポンプ手段(13)に接続するために、この流入口に請求項1から3のいずれかに記載のコネクタ(1)が連結可能であることを特徴とする装置(3)。
【請求項8】
少なくとも一つの対応する容器(2)から取り出した液体状又は半液体状の製品又は液体状又は半液体状の複数の製品を処理しその後分配するための装置(23)であって、前記装置(23)は、
分配する液体状又は半液体状の製品又は液体状又は半液体状の複数の製品を収容するよう構成された少なくとも一つの容器(2)と、
液体状又は半液体状の製品又は液体状又は半液体状の複数の製品用の少なくとも一つの分配装置(8)であって、選択された量の前記液体状又は半液体状の製品又は液体状又は半液体状の複数の製品が分配されるように外部から制御可能である分配装置と、
選択された量の前記液体状又は半液体状の製品又は液体状又は半液体状の複数の製品を取り出すように、前記少なくとも一つの容器(2)に流入口で接続され、前記選択された量の液体状又は半液体状の製品又は液体状又は半液体状の複数の製品を前記分配装置へと送るように、前記少なくとも一つの分配装置(8)に流出口で接続されたポンプ手段(13)と、を備え、
前記液体状又は半液体状の製品又は液体状又は半液体状の複数の製品を熱処理するための少なくとも一つのチャンバ(12)であって、前記ポンプ手段(13)と前記少なくとも一つの分配装置(8)との間に位置するチャンバと、
前記液体状又は半液体状の製品又は液体状又は半液体状の複数の製品の少なくとも一つの撹拌装置(14)であって、熱処理用の前記少なくとも一つのチャンバ(12)の内部に位置しそこで動作する撹拌装置と、
熱処理用の前記少なくとも一つのチャンバ(12)と動作可能に関連して、前記チャンバ(12)内部の前記液体状又は半液体状の製品又は液体状又は半液体状の複数の製品の熱処理を実施する加熱装置と、を備え、
前記少なくとも一つの容器(2)は、前記製品を分配するための前記装置(23)に供給する食品に適した材料からなる変形可能な袋(2)で形成され、前記袋(2)は前記製品が放出される開口部を備え、前記開口部に対応して流入口(7)が設けられ、前記袋(2)を前記ポンプ手段(13)に接続するために、この流入口に請求項1から3のいずれかに記載のコネクタ(1)が接続可能であることを特徴とする装置(23)。
【請求項9】
前記加熱装置は冷却設備を備える、請求項に記載の装置。
【請求項10】
前記ポンプ手段(13)はポンプを備える、請求項7から9のいずれかに記載の装置。
【請求項11】
前記ポンプ手段(13)は蠕動ポンプを備える、請求項7から10のいずれかに記載の装置。
【請求項12】
前記容器(2)は前記ポンプ手段(13)より低い位置にある、請求項7から11のいずれかに記載の装置。
【請求項13】
前記ポンプ手段(13)前記少なくとも一つの容器(2)との間に介在する少なくとも一つの弁(15)を備える、請求項7から12のいずれかに記載の装置。
【請求項14】
前記袋(2)は、前記装置(3)と関連付けられた場合に、固定された支持構造(16)の内部に収容される、請求項7から13のいずれかに記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食品、特に液体状又は半液体状の食品を処理及び一般向けに分配するために設定した装置の技術部門に関する。
【0002】
具体的に本発明は、液体状又は半液体状の食品であって、特にジェラート、アイスクリーム、または同様の食品を収容する容器を、上述の処理装置及び分配装置に接続するために使用されるコネクタと、本明細書で述べるコネクタによってこれらの装置に接続された容器を含む装置とに関する。
【背景技術】
【0003】
例えばジェラート、アイスクリーム、又はソルベ等の同様の食品である、液体状又は半液体状の食品を一般向けに分配する際、セルフサービスモードでの動作も含む、このような用途向けに特に設定した装置を使用することが知られている。このような装置において、ポンプが適切な容器から分配する食品を取り出して分配装置へと送るが、この分配装置は外側からアクセス可能であって、そこから購入用の器に食品が挿入される。
【0004】
分配装置によって、例えば分配すべき量の食品を準備する分配レバーやボタンを操作することによって、ユーザは必要な量の食品を選択する。分配装置は、必要な量を分配するのに必要な時間だけ、通常は蠕動ポンプであるポンプを起動させる。
【0005】
より複雑な装置の中には、ポンプと分配装置との間に、製品処理チャンバが設けられているものもあり、当該チャンバ内に撹拌装置が設置され動作する。
【0006】
使用時には、技術的に「バッチフリーザー」と定義されるものが再現され、即ち、分配中の製品の基本混合物を冷却するとともに同時に撹拌する装置である。
【0007】
いずれの場合も、ポンプが製品を取り出す容器は袋状であって、食品との使用に適したプラスチック材料からなる。この容器は密封されており、食品放出用流入口が挿入される開口部を備える。この流入口はキャップによって閉じられているが、このキャップは流入口の外ネジ山に回して取り付ける。
【0008】
装置が食品を単に分配するものであって、更に処理をするものでなければ、袋には完成した食品を収容可能である。装置は、袋が配置される冷蔵室を備え、必要があれば袋は固定された支持構造内部に収容される。
【0009】
既に述べたように好ましくは蠕動ポンプであるポンプは、チューブによって袋の開口部の流入口に接続される。チューブに沿って逆止弁が配置されており、キャップが取り外された流入口に連結する適切なコネクタを備えている。
【0010】
食品を分配するだけでなく、袋内又は二つ以上の袋がある場合には複数の袋内でバッチフリージングを行う等の加工を行うような別の種類の装置において、「基本」材料があり、この材料はポンプによって処理チャンバへと送られ、その後分配される。
【0011】
ジェラート分配装置の場合には、チャンバには冷蔵熱処理装置が備わっている(ただし、他の食品であれば加熱処理装置であるかもしれない)。使用時には、チャンバの壁部にコイルが巻かれ、冷却設備によって制御される。放射状のブレード等を持つ撹拌装置がチャンバ内部に設けられ、電気モータによって回転駆動される。
【0012】
製品を単純に分配する装置であっても製品を処理した後に分配する装置であっても、このような装置及び正しく食品を保存する際の重要な動作上の側面は温度であり、温度を常に監視する必要がある。
【0013】
現在のところ、この役割は冷蔵室に委ねられており、袋内の食品の温度を食品が袋から放出される瞬間に直接確かめることはない。
【発明の概要】
【0014】
本発明の目的は、液体状又は半液体状の食品の分配用又は処理及び分配用の装置のポンプにこの袋を接続するためのコネクタであって、この袋を装置に置いたときから食品が袋から放出される瞬間までの任意の時間に、このような情報を取得可能とするようなコネクタを提案することである。
【0015】
本発明の更なる目的は、必要ならば熱処理及び再混合した後に分配する製品を収容するよう意図した袋と、この袋に関連しこの袋を液体状又は半液体状の食品の分配用又は処理及び分配用の装置のポンプに接続するためのコネクタとによって形成される組み立て品を提案することである。
【0016】
本発明の更なる目的は、液体状又は半液体状の食品の分配用又は処理及び分配用の装置であって、袋を装置のポンプに接続するためにこの袋に取り付けたコネクタを備える装置を提供することである。
【0017】
最後に、本発明は、上述の部品を提供することを目的とするが、これらの部品は、その製造に重大な悪影響を及ぼさずに簡単ではあるが効果的な解決策によって形成される。
【0018】
本発明の上述の及びその他の目的は以下の説明によってより明らかとなるであろう。これらの目的は、添付の請求項に記載の容器を接続するコネクタによって全て達成される。
【図面の簡単な説明】
【0019】
上述の説明からは明らかとなっていない本発明の特徴については、添付の図面を参照した以下の説明により明白となるであろう。
図1】本発明に記載のコネクタの詳細図。
図2】長手方向断面に沿った図1のコネクタの断面図。
図3】製品放出開口部が形成された袋の部分であって閉鎖キャップによって流入口を支持する部分を示す図。
図4】コネクタが取り付けられた、装置のポンプに接続されるバッグの図3と同じ部分を示す全体図。
図5】コネクタが取り付けられた、装置のポンプに接続されるバッグの図3と同じ部分を示す断面図。
図6】液体状又は半液体状の製品を分配する装置を示す図であって、装置内に置いた袋にコネクタが取り付けられた様子を示す図。
図7】液体状又は半液体状の製品を処理及び分配する装置を示す図であって、装置内に置いた袋にコネクタが取り付けられた様子を示す図。
図8】本発明に記載のコネクタの更なる実施形態を示す図。
図9】本発明に記載のコネクタの更なる実施形態を示す図。
図10】本発明に記載のコネクタの更なる実施形態を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
上述の図面を参照すると、参照符号1は、液体状又は半液体状の食品を分配する装置3又は液体状又は半液体状の食品を処理しその後に分配する装置23に容器2を接続するためのコネクタを表し、この容器は同装置の冷蔵室Aに置かれる。
【0021】
容器は、装置3、23に供給する液体状又は半液体状の食品を収容する機能を有する。
【0022】
容器は変形可能な袋2であることが好ましく、収容する食品と使用するのに適した材料からなる。
【0023】
袋2の一部分には、製品放出開口部が形成されており(図3)、そこに流入口7が設けられる。
【0024】
流入口7は、外側にネジ山17を有することが好ましく、ネジ山によって閉鎖キャップ27と係合する。
【0025】
コネクタ1は、開口部5が貫通した本体部4によって形成されるが、食品がコネクタを通過できるように設定されている。
【0026】
本体部4の周りには釣鐘形(bell-shaped)の外側部9がある。この外側部は本体部4を囲んでおり、その内壁に接続手段6を有する。
【0027】
接続手段6はネジ山19であることが好ましく、流入口7のネジ山17上に回して取り付けるよう意図されている。
【0028】
コネクタ1の流入口7と反対側は、柔軟性のある導管21(図4及び図5)によって装置3、特に、蠕動ポンプによって形成されるポンプ手段13へと接続される。
【0029】
この導管が変形可能なパイプ(好ましくはプラスチック材料からなる)で形成されることが更に好ましい。
【0030】
柔軟性のある導管21はこの蠕動ポンプに挿入される。
【0031】
ポンプは、選択した量の液体状又は半液体状の食品を取り出して、これを液体状又は半液体状の食品の分配装置8へと送る機能を有する。分配装置は通常、装置3のケースの外側に位置する。
【0032】
このように、図示した例のように(機械的な又は電気機械的な)制御装置を操作することによって、所望の量の食品を選択するために分配装置をユーザが制御可能である。
【0033】
図面に示していないような分配装置の様々な制御装置があってもよいことが明らかであって、例えばボタンやつまみ等である。
【0034】
この分配装置から、ユーザが手に取った即ち分配中にユーザが保持している器20へと製品が挿入されて、ユーザは食品を購入することができる。
【0035】
本発明によれば、コネクタ1は更に温度センサ10を備える。温度センサは、液体状又は半液体状の食品と(熱的に又は物理的に)接している容器2の内部に位置するように本体部4によって支持される。センサ10には接続ケーブル11が接続されており、袋2の外側にある本体部4の端部から出て、(図示しない)装置の制御部の回路に接続しており、袋2内で検出された温度についての情報を回路に提供する。
【0036】
従って、制御部は、センサ10による温度信号を検出するよう構成される。
【0037】
使用時には製品通過開口部5と平行又は略平行に延びる、第二通過開口部25がある。センサ10は、この第二開口部25に挿入及び固定されて、袋2の流入口7に挿入される本体部4の側から突出する。接続ケーブル11は、第二開口部25内で覆われた(closed)ままであるセンサ10の端部を始点として、第二開口部を通過して、袋2の外側の外側本体部4の側から出る。
【0038】
このように構成された袋2とコネクタ1とによって本発明に記載の容器-コネクタ組み立て品が形成される。センサ10が内部に常に延在するので、袋内の食品の温度について制御部に(常に)情報を与えることができる。
【0039】
食品又は複数の食品を分配前に更に処理するような異なる種類の装置23において、液体状又は半液体状の食品又は液体状又は半液体状の複数の食品用の熱処理チャンバ12が更に存在する。このチャンバ12は、ポンプ13と分配装置8との間に位置する。使用時には、熱処理装置がチャンバ12と動作可能に関連して、このチャンバ12内部の液体状又は半液体状の食品又は液体状又は半液体状の複数の食品の熱処理を実施する。特に、熱処理装置は、チャンバ12を覆うコイルを備えた冷却設備(図面には示していない)を備える。更に、液体状又は半液体状の食品又は液体状又は半液体状の複数の食品を撹拌するための撹拌装置14が熱処理チャンバ12の内部にあってここで動作する。
【0040】
熱処理と撹拌装置の動作とを組み合わせることでチャーニング(churning)として知られる手順となるが、とりわけ、ジェラート、アイスクリーム、ソルベ等を準備する際に必要となる手順である。
【0041】
特別な設定によれば、袋2はポンプ13より下の位置にある(図2)が、別の設定では、袋2はポンプ13より高い位置にある(図1)。
【0042】
いずれの場合も、ポンプ13と袋2との間に(開閉可能な)弁15を挿入してもよい。
【0043】
最後に、有利な代替的な実施形態によれば、装置3、23と関連させる場合に、袋2は冷蔵室A内に配置され、固定された(rigid)支持構造16内部に収容される。この構造は袋をうまく支持しながら保持するので、袋が冷蔵室Aの内壁に直接もたれかかることがなくなる。
【0044】
明細書に記載の本発明によって先に示した目的が全て達成されることは明らかである。
【0045】
提案したコネクタによれば、袋内に常にあるセンサの存在によって、常に且つ袋を装置内に配置して食品を袋から放出するまでの任意の時間に食品の実際の温度を取得することができる。
【0046】
基本的に、必要ならば熱処理及び再混合(チャーニング)した後に分配する食品を収容するよう意図した袋2と、この袋に関連し食品の温度を常に監視可能とするコネクタとによって組み立て品が作成される。
【0047】
これらの特徴によって、液体状又は半液体状の食品の分配用又は処理及び分配用の装置であって、袋を装置のポンプに接続するためにこの袋に取り付けられる上述のようなコネクタを備える装置の製造が可能となる。
【0048】
最後に、上述に述べた部品は、これらの部品の製造コストに重大な悪影響を及ぼさずに簡単ではあるが効果的な解決策によって形成される。
【0049】
図8から図10にコネクタ1の更なる代替的な実施形態を示す。
【0050】
この代替的な実施形態によれば、本体部4は(略不動に)袋2に連結される。この代替的な実施形態によると、コネクタ1は袋2の一体部品であって、即ち、袋と一緒に処分される。
【0051】
センサ10が本体部4から取り外し可能であることが好ましい。
【0052】
具体的には、本体部4の連結部P1は袋2に挿入される。
【0053】
従って、センサ10は使用時には袋2の内部にある。
【0054】
一方、本体部4の部分P2は袋2の外側に面している。ここで、本体部4のこの第二の部分P2は、ネジ山部分F1を備えることが好ましい。
【0055】
ネジ山部分F1は(図示しない)キャップと連結するのに適している。
【0056】
これに対して、連結部P1は、袋2の送出開口部をロックするのに適した少なくとも一つの歯部100を備える。このように、連結部P1によって、袋2とコネクタ1との間に効率的に密封連結が確保される(更に歯部100との連結によって不動である)。
【0057】
別の態様によれば、このネジ山F1は外ネジ山(outer threading)である。
【0058】
別の態様によれば、この第一連結部P1は第一の内部空洞部102を備え、この第二の部分P2は第二の内部空洞部102を備える。
【0059】
なお、有利なことに、図8から図10の実施形態のコネクタ1は袋2と共に交換されるので、袋状の容器組み立て品は特に衛生的である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10