(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-26
(45)【発行日】2023-01-10
(54)【発明の名称】基礎インスリン管理
(51)【国際特許分類】
G16H 20/10 20180101AFI20221227BHJP
【FI】
G16H20/10
(21)【出願番号】P 2019525877
(86)(22)【出願日】2017-11-13
(86)【国際出願番号】 US2017061336
(87)【国際公開番号】W WO2018093727
(87)【国際公開日】2018-05-24
【審査請求日】2020-08-14
(32)【優先日】2016-11-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】519167449
【氏名又は名称】インスレット コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ピッララマッリ, サンディヤ
(72)【発明者】
【氏名】ボージェス, ジョージ
(72)【発明者】
【氏名】マーサー, スーザン
【審査官】樋口 龍弥
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2010/0185183(US,A1)
【文献】特開2005-326943(JP,A)
【文献】特表2008-513142(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第101208699(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G16H 10/00 - 80/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基礎インスリン管理システムであって、
メモリおよび表示デバイスと動作可能であるプロセッサと、
1つまたはそれを上回る入力デバイスと、
前記1つまたはそれを上回る入力デバイスから1つまたはそれを上回る入力信号を受信するように前記プロセッサ上で動作可能である入力信号受信器と、
前記入力信号受信器から入力情報を受信し、前記表示デバイス上におけるユーザインターフェースの表示のために、前記入力情報に基づいて、前記メモリからユーザインターフェース情報を読み出すように前記プロセッサ上で動作可能であるディスプレイコントローラであって、前記ユーザインターフェースは、
基礎インスリンプログラムの第1の時間区画のための開始時刻、終了時刻、および基礎レートに関するユーザ選択される数値の文字表示のための第1の部分と、
前記基礎インスリンプログラムの持続時間を表すタイムライン上における前記開始時刻、前記終了時刻、および前記基礎レートのグラフィック表示のための第2の部分であって、前記開始時刻は、前記タイムラインに沿った開始バーによってグラフィック表示され、前記終了時刻は、前記タイムラインに沿った終了バーによってグラフィック表示され、前記基礎レートは、前記開始バーと、前記終了バーとを接続し、かつ前記基礎レートに対応するサイズを有する基礎レートバーによって表される、第2の部分と、
を含む、ディスプレイコントローラと、
を備え、
前記第1の部分は、一時的な基礎レート調節の持続時間および前記基礎インスリンプログラムの一部のための一時的な基礎レート調節値に関するユーザ選択される数値を表示するようにさらに構成され、前記基礎インスリンプログラムの前記一部は、現在の時刻と、前記一時的な基礎レート調節の前記持続時間に関する前記ユーザ選択される数値とによって決定され、前記基礎インスリンプログラムの前記一部は、前記第1の時間区画と重なり、前記一時的な基礎レート調節値は、前記基礎レートの百分率として数値的に表され、
前記第2の部分はさらに、前記基礎レートバーと前記一時的な基礎レート調節値に関する前記ユーザ選択される数値との間の差異として前記第1の時間区画のための前記一時的な基礎レート調節値をグラフィック表示し、前記第1の時間区画のための新しい基礎レートの数値がさらに表示され、前記新しい基礎レートの前記数値は、前記一時的な基礎レート調節値に関する前記ユーザ選択される数値および前記基礎レートに基づく、基礎インスリン管理システム。
【請求項2】
前記ディスプレイコントローラは、前記ユーザが前記開始時刻に関する前記数値を変更するにつれて、前記タイムラインに沿って前記開始バーの位置を調節するように動作可能である、請求項1に記載の基礎インスリン管理システム。
【請求項3】
前記ディスプレイコントローラは、前記ユーザが前記終了時刻に関する前記数値を変更するにつれて、前記タイムラインに沿って前記終了バーの位置を調節するように動作可能である、請求項1に記載の基礎インスリン管理システム。
【請求項4】
前記ディスプレイコントローラは、前記ユーザが前記基礎レートに関する前記数値を変更するにつれて、前記基礎レートバーのサイズを調節するように動作可能である、請求項1に記載の基礎インスリン管理システム。
【請求項5】
前記ユーザインターフェースは、前記ユーザが、前記第1の時間区画のための前記開始時刻、前記終了時刻、および前記基礎レートを確認するための確認入力を備える、請求項1に記載の基礎インスリン管理システム。
【請求項6】
前記第2の部分は、前記第1の時間区画のための前記ユーザ選択される開始時刻、終了時刻、および基礎レートを用いて、1つまたはそれを上回る付加的な時間区画のためのユーザ選択される開始時刻、終了時刻、ならびに基礎レートをグラフィック表示し、前記第1の時間区画、前記1つまたはそれを上回る付加的な時間区画、および対応する基礎レートが、前記基礎インスリンプログラムを形成する、請求項1に記載の基礎インスリン管理システム。
【請求項7】
通信コントローラは、前記基礎インスリンプログラムを遠隔薬物送達デバイスに伝送するように前記プロセッサ上で動作可能である、請求項6に記載の基礎インスリン管理システム。
【請求項8】
前記遠隔薬物送達デバイスは、前記対応するユーザ選択される時間区画のための前記ユーザ選択される基礎レートに従って前記ユーザにインスリンを送達することによって、前記基礎インスリンプログラムを実装する、請求項7に記載の基礎インスリン管理システム。
【請求項9】
基礎インスリン管理システムのユーザインターフェースを制御する
処理をコンピュータで行う方法であって、
プロセッサ上で動作可能である入力信号受信器によって、1つまたはそれを上回る入力デバイスから1つまたはそれを上回る入力信号を受信することと、
前記プロセッサ上で動作可能であるディスプレイコントローラによって、前記1つまたはそれを上回る入力信号に基づいて入力情報を受信することと、
前記プロセッサ上で動作可能である前記ディスプレイコントローラによって、表示デバイス上にユーザインターフェースを表示することであって、前記ユーザインターフェースは、
基礎インスリンプログラムの第1の時間区画のための開始時刻、終了時刻、および基礎レートに関するユーザ選択される数値を文字表示するための第1の部分と、
前記基礎インスリンプログラムの持続時間を表すタイムライン上に、前記開始時刻、前記終了時刻、および前記基礎レートをグラフィック表示するための第2の部分であって、前記開始時刻は、前記タイムラインに沿った開始バーによってグラフィック表示され、前記終了時刻は、前記タイムラインに沿った終了バーによってグラフィック表示され、前記基礎レートは、前記開始バーと、前記終了バーとを接続し、かつ前記基礎レートに対応するサイズを有する基礎レートバーによってグラフィック表示される、第2の部分と、
を含む、ことと、
前記ディスプレイコントローラが、前記開始時刻へのユーザ選択される変更に基づいて、前記開始バーの位置を調節し、前記終了時刻へのユーザ選択される変更に基づいて、前記終了バーの位置を調節し、前記基礎レートへのユーザ選択される変更に基づいて、前記基礎レートバーのサイズを調節することと、
を含み、
前記第1の部分はさらに、一時的な基礎レート調節の持続時間および前記基礎インスリンプログラムの一部のための一時的な基礎レート調節値に関するユーザ選択される数値を表示し、前記基礎インスリンプログラムの前記一部は、現在の時刻と、前記一時的な基礎レート調節の前記持続時間に関する前記ユーザ選択される数値とによって決定され、前記基礎インスリンプログラムの前記一部は、前記第1の時間区画と重なり、前記一時的な基礎レート調節値は、前記基礎レートの百分率として数値的に表され、
前記第2の部分はさらに、前記基礎レートバーと前記一時的な基礎レート調節値に関する前記ユーザ選択される数値との間の差異として前記第1の時間区画のための前記一時的な基礎レート調節値をグラフィック表示し、前記第1の時間区画のための新しい基礎レートの数値がさらに表示され、前記新しい基礎レートの前記数値は、前記一時的な基礎レート調節値に関する前記ユーザ選択される数値および前記基礎レートに基づく
、方法。
【請求項10】
前記第1の時間区画のための前記ユーザ選択される開始時刻、終了時刻、および基礎レートを確認する前記ユーザから、確認入力を受信することをさらに含む、請求項9に記載
の方法。
【請求項11】
前記第2の部分が、前記第1の時間区画のための前記ユーザ選択される開始時刻、終了時刻、および基礎レートを用いて、少なくとも1つの付加的な時間区画のためのユーザ選択される開始時刻、終了時刻、ならびに基礎レートをグラフィック表示することをさらに含み、前記第1の時間区画、前記少なくとも1つの付加的な時間区画、ならびに前記第1の時間区画および前記少なくとも1つの付加的な時間区画のための対応する基礎レートが、前記基礎インスリンプログラムを形成する、請求項9に記載
の方法。
【請求項12】
前記プロセッサ上で動作可能である通信コントローラによって、前記基礎インスリンプログラムを遠隔薬物送達デバイスに伝送することをさらに含む、請求項11に記載
の方法。
【請求項13】
前記対応するユーザ選択される時間区画のための前記ユーザ選択される基礎レートに従って、前記遠隔薬物送達デバイスを用いて前記ユーザにインスリンを送達することによって、前記基礎インスリンプログラムを実装することをさらに含む、請求項12に記載
の方法。
【請求項14】
命令を含む非一過性コンピュータ可読記憶媒体を備える物品であって、前記命令は、プロセッサによって実行されると、基礎インスリン管理システムが、
プロセッサ上で動作可能である入力信号受信器によって、1つまたはそれを上回る入力デバイスから1つまたはそれを上回る入力信号を受信することと、
前記プロセッサ上で動作可能であるディスプレイコントローラによって、前記1つまたはそれを上回る入力信号に基づいて入力情報を受信することと、
前記プロセッサ上で動作可能である前記ディスプレイコントローラによって、表示デバイス上にユーザインターフェースを表示することであって、前記ユーザインターフェースは、
基礎インスリンプログラムの第1の時間区画のための開始時刻、終了時刻、および基礎レートに関するユーザ選択される数値を表示するための第1の部分と、
前記基礎インスリンプログラムの持続時間を表すタイムライン上に、前記開始時刻、前記終了時刻、および前記基礎レートをグラフィック表示するための第2の部分であって、前記開始時刻は、前記タイムラインに沿った開始バーによってグラフィック表示され、前記終了時刻は、前記タイムラインに沿った終了バーによってグラフィック表示され、前記基礎レートは、前記開始バーと、前記終了バーとを接続し、かつ前記基礎レートに対応するサイズを有する基礎レートバーによってグラフィック表示され、前記ディスプレイコントローラは、前記開始時刻へのユーザ選択される変更に基づいて、前記開始バーの位置を調節することと、前記終了時刻へのユーザ選択される変更に基づいて、前記終了バーの位置を調節することと、前記基礎レートへのユーザ選択される変更に基づいて、前記基礎レートバーのサイズを調節することとを実行するように動作可能である、第2の部分と、
を含む、ことと、
を実行することを可能にし、
前記第1の部分はさらに、一時的な基礎レート調節の持続時間および前記基礎インスリンプログラムの一部のための一時的な基礎レート調節値に関するユーザ選択される数値を表示し、前記基礎インスリンプログラムの前記一部は、現在の時刻と、前記一時的な基礎レート調節の前記持続時間に関する前記ユーザ選択される数値とによって決定され、前記基礎インスリンプログラムの前記一部は、前記第1の時間区画と重なり、前記一時的な基礎レート調節値は、前記基礎レートの百分率として数値的に表され、
前記第2の部分はさらに、前記基礎レートバーと前記一時的な基礎レート調節値に関する前記ユーザ選択される数値との間の差異として前記第1の時間区画のための前記一時的な基礎レート調節値をグラフィック表示し、前記第1の時間区画のための新しい基礎レートの数値がさらに表示され、前記新しい基礎レートの前記数値は、前記一時的な基礎レート調節値に関する前記ユーザ選択される数値および前記基礎レートに基づく、物品。
【請求項15】
基礎インスリンプログラムの一部に一時的な調節を生成するための方法であって、
タッチセンサ式ディスプレイ上に、前記基礎インスリンプログラムの持続期間をグラフィックで描写するタイムライン上に、開始時刻バーを表示することであって、前記開始時刻バーは、現在の時刻に対応する、ことと、
前記タッチセンサ式ディスプレイ上で、前記一時的な調節の終了時刻を選択することと、
前記タッチセンサ式ディスプレイ上に、前記タイムライン上に、前記選択される終了時刻に対応する終了時刻バーを表示することと、
前記タッチセンサ式ディスプレイ上で、前記開始時刻バーと前記終了時刻バーとの間にグラフィックで描写される時間の区画のための一時的な基礎レート調節値を選択することと、
前記タッチセンサ式ディスプレイ上に、前記時間の区画内の前記選択される一時的な基礎レート調節値のグラフィック表現を表示することであって、前記選択される一時的な基礎レート調節値のグラフィック表現は、前記基礎インスリンプログラムの最初の基礎レートと前記選択される一時的な基礎レート調節値との間の差異を示し、前記選択される一時的な基礎レート調節値のグラフィック表現は、前記開始時刻バーと前記終了時刻バーとの間に位置付けられ、前記選択される一時的な基礎レート調節値のグラフィック表現は、前記時間の区画内で前記基礎インスリンプログラムの前記最初の基礎レートと重なる、ことと、
前記タッチセンサ式ディスプレイの文字領域内に、数値、前記最初の基礎レートの百分率として数値的に表される前記選択される一時的な基礎レート調節値および一時的な基礎レート調節の持続時間の数値表現をさらに表示することと、
を含む、方法。
【請求項16】
ユーザが前記終了時刻の可能性として考えられる値を変更するにつれて、前記タッチセンサ式ディスプレイ上に、前記終了時刻バーを動的に表示することをさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
ユーザが前記一時的な基礎レート調節値の可能性として考えられる値を変更するにつれて、前記タッチセンサ式ディスプレイ上に、前記選択される一時的な基礎レート調節値のグラフィック表現を動的に表示することをさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記最初の基礎レートを、減少される一時的な基礎レート調節値のために破線として表示することをさらに含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
増加される一時的な基礎レート調節値のために、前記最初の基礎レートを第1の色で、および前記増加される一時的な基礎レート調節値を第2の異なる色で、前記最初の基礎レートの上に表示することをさらに含む、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記時間の区分および前記選択される一時的な基礎レートのインジケーションを、遠隔薬物送達デバイスに伝送することをさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項21】
基礎インスリン管理システムであって、
メモリおよび表示デバイスと動作可能であるプロセッサと、
1つまたはそれを上回る入力デバイスと、
前記1つまたはそれを上回る入力デバイスから1つまたはそれを上回る入力信号を受信するように前記プロセッサ上で動作可能である入力信号受信器と、
前記入力信号受信器から入力情報を受信し、前記表示デバイス上におけるユーザインターフェースの表示のために、前記入力情報に基づいて、前記メモリからユーザインターフェース情報を読み出すように前記プロセッサ上で動作可能であるディスプレイコントローラであって、前記ユーザインターフェースは、
一時的な基礎レート調節の終了時刻および基礎インスリンプログラムの一部のための一時的な基礎レート調節値に関するユーザ選択される数値を表示するための第1の部分と、
前記基礎インスリンプログラムの持続時間を表すタイムライン上に、前記一時的な基礎レート調節のための開始時刻、前記終了時刻、および前記基礎レートをグラフィック表示するための第2の部分であって、前記開始時刻は、前記タイムラインに沿った開始バーによってグラフィック表示され、かつ現在の時刻に対応し、前記終了時刻は、前記タイムラインに沿った終了バーによってグラフィック表示され、前記一時的な基礎レート調節値は、前記基礎インスリンプログラムの最初の基礎レートと前記基礎インスリンプログラムの選択される部分のための前記選択される一時的な基礎レート調節値との間の差異としてグラフィック表示される、第2の部分と、
を含み、前記選択される一時的な基礎レート調節値のグラフィック表現は、前記タイムラインに沿って前記開始バーと前記終了バーとの間で前記基礎インスリンプログラムの前記最初の基礎レートと重なり、第1の時間区画のための新しい基礎レートの数値がさらに表示され、前記新しい基礎レートの前記数値は、前記一時的な基礎レート調節値および前記基礎レートに基づく、ディスプレイコントローラと、
を備える、基礎インスリン管理システム。
【請求項22】
減少される一時的な基礎レート調節値のために、前記基礎インスリンプログラムの最初の基礎レートが、破線として表示される、請求項21に記載の基礎インスリン管理システム。
【請求項23】
増加される一時的な基礎レート調節値のために、前記最初の基礎レートが、第1の色で表示され、前記増加される一時的な基礎レート調節値が、第2の異なる色で、前記最初の基礎レートの上に示される、請求項21に記載の基礎インスリン管理システム。
【請求項24】
通信コントローラは、前記選択される一時的な基礎レート調節値および前記基礎インスリンプログラムの選択される部分を、遠隔薬物送達デバイスに伝送するように前記プロセッサ上で動作可能である、請求項21に記載の基礎インスリン管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
本出願は、2016年11月15日に出願された米国仮出願番号第62/422,281号の利益を主張しており、この仮出願は、その全体が参考として本明細書中に援用される。
【0002】
技術分野
本実施形態は、概して、薬物送達の管理に関する。より具体的には、本実施形態は、基礎インスリンプログラムを構築、実装、および調節するためのユーザインターフェースを提供するシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
背景
従来の基礎インスリン管理システムは、ユーザに、基礎プログラムの時間区画毎の開始時刻、終了時刻、および基礎レートを、表形式で手動入力するように要求する。いったん時間区画毎のデータが入力されると、これらの従来のシステムは、ユーザによって構築された基礎プログラムを、時間ベースの表形式で表示する。ユーザは、典型的には、提示されるデータの時間ベースの表形式に圧倒される。結果として、ユーザは、多くの場合、データを入力するとき、間違いを犯すか、または基礎プログラムを調節することが有益であろうとき、それを行う可能性が低くなり得、それによって、糖尿病管管理システムの有効性を低減させる。
【0004】
故に、必要とされているものは、基礎インスリンプログラムに関連する情報をより効果的かつ直観的な様式で提示し、それによって、基礎インスリン管理システムの有効性を増加させる、基礎インスリン管理システムである。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
詳細な説明
本開示は、基礎インスリン管理システムおよび基礎インスリン管理システムによって提供されるユーザインターフェースに関連する、種々のシステム、構成要素、ならびに方法を提示する。本明細書に開示されるシステム、構成要素、および方法はそれぞれ、従来のシステム、構成要素、ならびに方法に優る1つまたはそれを上回る利点を提供する。
【0006】
種々の実施形態は、改良された基礎インスリン管理システムおよびこの基礎インスリン管理システムと相互作用するための改良されたユーザインターフェースを提供する。種々の実施形態では、基礎インスリンプログラムのための基礎レート情報および対応する時間区画情報をグラフィック形式で動的に表示するユーザインターフェースが、提供される。ユーザによって構築されている際の基礎インスリンプログラムのグラフィック表示および完成された基礎インスリンプログラムのグラフィック表示が、インスリン管理情報を、より直感的かつ有用な形式でユーザに提供する。種々の実施形態はさらに、ユーザが、ユーザの変更の理解を改良するためにグラフィックで提示される調節値を用いて、所定の基礎インスリンプログラムを一時的に調節することを可能にする、ユーザインターフェースを提供する。本明細書に説明されるユーザインターフェースを提供される結果として、ユーザは、間違いを犯す可能性が低くなり、より頻繁に基礎レートを調節し、それによって、より良好な血液グルコース制御および改良された健康転帰に貢献する可能性が高くなる。
本明細書は、例えば、以下の項目も提供する。
(項目1)
基礎インスリン管理システムであって、
メモリおよび表示デバイスと動作可能である、プロセッサと、
1つまたはそれを上回る入力デバイスと、
前記1つまたはそれを上回る入力デバイスから1つまたはそれを上回る入力信号を受信するように前記プロセッサ上で動作可能である、入力信号受信器と、
前記入力信号受信器から入力情報を受信し、前記表示デバイス上におけるユーザインターフェースの表示のための前記入力情報に基づいて、前記メモリからユーザインターフェース情報を読み出すように前記プロセッサ上で動作可能である、ディスプレイコントローラであって、前記ユーザインターフェースは、
基礎インスリンプログラムの第1の時間区画のための開始時刻、終了時刻、および基礎レートに関するユーザ選択される数値の文字表示のための、第1の部分と、
前記基礎インスリンプログラムの持続時間を表すタイムライン上における前記開始時刻、前記終了時刻、および前記基礎レートのグラフィック表示のための、第2の部分であって、前記開始時刻は、前記タイムラインに沿った開始バーによってグラフィック表示され、前記終了時刻は、前記タイムラインに沿った終了バーによってグラフィック表示され、前記基礎レートは、前記開始バーと、前記終了バーとを接続し、かつ前記基礎レートに対応するサイズを有する基礎レートバーによって表される、第2の部分と、
を含む、ディスプレイコントローラと、
を備える、基礎インスリン管理システム。
(項目2)
前記ディスプレイコントローラは、前記ユーザが前記開始時刻に関する前記数値を変更するにつれて、前記タイムラインに沿って前記開始バーの位置を調節するように動作可能である、項目1に記載の基礎インスリン管理システム。
(項目3)
前記ディスプレイコントローラは、前記ユーザが前記終了時刻に関する前記数値を変更するにつれて、前記タイムラインに沿って前記終了バーの位置を調節するように動作可能である、項目1に記載の基礎インスリン管理システム。
(項目4)
前記ディスプレイコントローラは、前記ユーザが前記基礎レートに関する前記数値を変更するにつれて、前記基礎レートバーのサイズを調節するように動作可能である、項目1に記載の基礎インスリン管理システム。
(項目5)
前記ユーザインターフェースは、前記ユーザが、前記第1の時間区画のための前記開始時刻、前記終了時刻、および前記基礎レートを確認するための確認入力を備える、項目1に記載の基礎インスリン管理システム。
(項目6)
前記第2の部分は、前記第1の時間区画のための前記ユーザ選択される開始時刻、終了時刻、および基礎レートを用いて、1つまたはそれを上回る付加的な時間区画のためのユーザ選択される開始時刻、終了時刻、ならびに基礎レートをグラフィックで表示し、前記第1の時間区画、前記1つまたはそれを上回る付加的な時間区画、および対応する基礎レートが、前記基礎インスリンプログラムを形成する、項目1に記載の基礎インスリン管理システム。
(項目7)
通信コントローラは、前記基礎インスリンプログラムを遠隔薬物送達デバイスに伝送するように前記プロセッサ上で動作可能である、項目6に記載の基礎インスリン管理システム。
(項目8)
前記遠隔薬物送達デバイスは、前記対応するユーザ選択される時間区画のための前記ユーザ選択される基礎レートに従って前記ユーザにインスリンを送達することによって、前記基礎インスリンプログラムを実装する、項目7に記載の基礎インスリン管理システム。
(項目9)
基礎インスリン管理システムのユーザインターフェースを制御するためのコンピュータ実装方法であって、
プロセッサ上で動作可能である入力信号受信器によって、1つまたはそれを上回る入力デバイスから1つまたはそれを上回る入力信号を受信するステップと、
前記プロセッサ上で動作可能であるディスプレイコントローラによって、前記1つまたはそれを上回る入力信号に基づいて入力情報を受信するステップと、
前記プロセッサ上で動作可能である前記ディスプレイコントローラによって、表示デバイス上にユーザインターフェースを表示するステップであって、前記ユーザインターフェースは、
基礎インスリンプログラムの第1の時間区画のための開始時刻、終了時刻、および基礎レートに関するユーザ選択される数値を文字表示するための、第1の部分と、
前記基礎インスリンプログラムの持続時間を表すタイムライン上に、前記開始時刻、前記終了時刻、および前記基礎レートをグラフィックで表示するための、第2の部分であって、前記開始時刻は、前記タイムラインに沿った開始バーによってグラフィック表示され、前記終了時刻は、前記タイムラインに沿った終了バーによってグラフィック表示され、前記基礎レートは、前記開始バーと、前記終了バーとを接続し、かつ前記基礎レートに対応するサイズを有する基礎レートバーによってグラフィック表示される、第2の部分と、
を含む、ステップと、
前記ディスプレイコントローラが、前記開始時刻へのユーザ選択される変更に基づいて、前記開始バーの位置を調節し、前記終了時刻へのユーザ選択される変更に基づいて、前記終了バーの位置を調節し、前記基礎レートへのユーザ選択される変更に基づいて、前記基礎レートバーのサイズを調節するステップと、
を含む、コンピュータ実装方法。
(項目10)
前記第1の時間区画のための前記ユーザ選択される開始時刻、終了時刻、および基礎レートを確認する前記ユーザから、確認入力を受信するステップをさらに含む、項目9に記載のコンピュータ実装方法。
(項目11)
前記第1の時間区画のための前記ユーザ選択される開始時刻、終了時刻、および基礎レートを用いて、少なくとも1つの付加的な時間区画のためのユーザ選択される開始時刻、終了時刻、ならびに基礎レートをグラフィックで表示する、前記第2の部分であって、前記第1の時間区画、前記少なくとも1つの付加的な時間区画、ならびに前記第1の時間区画および前記少なくとも1つの付加的な時間区画のための対応する基礎レートが、前記基礎インスリンプログラムを形成する、前記第2の部分をさらに備える、項目9に記載のコンピュータ実装方法。
(項目12)
前記プロセッサ上で動作可能である通信コントローラによって、前記基礎インスリンプログラムを遠隔薬物送達デバイスに伝送するステップをさらに含む、項目11に記載のコンピュータ実装方法。
(項目13)
前記対応するユーザ選択される時間区画のための前記ユーザ選択される基礎レートに従って、前記遠隔薬物送達デバイスを用いて前記ユーザにインスリンを送達することによって、前記基礎インスリンプログラムを実装するステップをさらに含む、項目12に記載のコンピュータ実装方法。
(項目14)
プロセッサによって実行されると、基礎インスリン管理システムが、
プロセッサ上で動作可能である入力信号受信器によって、1つまたはそれを上回る入力デバイスから1つまたはそれを上回る入力信号を受信し、
前記プロセッサ上で動作可能であるディスプレイコントローラによって、前記1つまたはそれを上回る入力信号に基づいて入力情報を受信し、
前記プロセッサ上で動作可能である前記ディスプレイコントローラによって、表示デバイス上にユーザインターフェースを表示し、前記ユーザインターフェースは、
基礎インスリンプログラムの第1の時間区画のための開始時刻、終了時刻、および基礎レートに関するユーザ選択される数値を表示するための、第1の部分と、
前記基礎インスリンプログラムの持続時間を表すタイムライン上に、前記開始時刻、前記終了時刻、および前記基礎レートをグラフィックで表示するための、第2の部分であって、前記開始時刻は、前記タイムラインに沿った開始バーによってグラフィック表示され、前記終了時刻は、前記タイムラインに沿った終了バーによってグラフィック表示され、前記基礎レートは、前記開始バーと、前記終了バーとを接続し、かつ前記基礎レートに対応するサイズを有する基礎レートバーによってグラフィック表示され、前記ディスプレイコントローラは、前記開始時刻へのユーザ選択される変更に基づいて、前記開始バーの位置を調節し、前記終了時刻へのユーザ選択される変更に基づいて、前記終了バーの位置を調節し、前記基礎レートへのユーザ選択される変更に基づいて、前記基礎レートバーのサイズを調節するように動作可能である、第2の部分と、
を含む、
ことを可能にする命令を含む、非一過性コンピュータ可読記憶媒体を備える、物品。
(項目15)
基礎インスリンプログラムの一部に一時的な調節値を生成するための方法であって、
タッチセンサ式ディスプレイ上に、前記基礎インスリンプログラムの持続期間をグラフィックで描写するタイムライン上に、開始時刻バーを表示するステップであって、前記開始時刻バーは、現在の時刻に対応する、ステップと、
前記タッチセンサ式ディスプレイ上で、前記一時的な調節の終了時刻を選択するステップと、
前記タッチセンサ式ディスプレイ上に、前記タイムライン上に、前記選択される終了時刻に対応する終了時刻バーを表示するステップと、
前記タッチセンサ式ディスプレイ上で、前記開始時刻バーと前記終了時刻バーとの間にグラフィックで描写される時間の区画のための一時的な基礎レート調節値を選択するステップと、
前記タッチセンサ式ディスプレイ上に、前記時間の区画内の前記選択される一時的な基礎レート調節値のグラフィック表現を表示するステップであって、前記選択される一時的な基礎レート調節値のグラフィック表現は、前記基礎インスリンプログラムの最初の基礎レートと前記選択される一時的な基礎レート調節値との間の差異を示し、前記選択される一時的な基礎レートのグラフィック表現は、前記開始時刻バーと前記終了時刻バーとの間に位置付けられる、ステップと、
を含む、方法。
(項目16)
ユーザが前記終了時刻の可能性として考えられる値を変更するにつれて、前記タッチセンサ式ディスプレイ上に、前記終了時刻バーを動的に表示するステップをさらに含む、項目15に記載の方法。
(項目17)
ユーザが前記一時的な基礎レート調節値の可能性として考えられる値を変更するにつれて、前記タッチセンサ式ディスプレイ上に、前記選択される一時的な基礎レート調節値のグラフィック表現を動的に表示するステップをさらに含む、項目15に記載の方法。
(項目18)
前記最初の基礎レートを、減少される一時的な基礎レート調節値のために破線として表示するステップをさらに含む、項目17に記載の方法。
(項目19)
増加される一時的な基礎レート調節値のために、前記最初の基礎レートを第1の色で、および前記増加される一時的な基礎レート調節値を第2の異なる色で、前記最初の基礎レートの上に表示するステップをさらに含む、項目17に記載の方法。
(項目20)
前記時間の区分および前記選択される一時的な基礎レートのインジケーションを、遠隔薬物送達デバイスに伝送するステップをさらに含む、項目15に記載の方法。
(項目21)
基礎インスリン管理システムであって、
メモリおよび表示デバイスと動作可能である、プロセッサと、
1つまたはそれを上回る入力デバイスと、
前記1つまたはそれを上回る入力デバイスから1つまたはそれを上回る入力信号を受信するように前記プロセッサ上で動作可能である、入力信号受信器と、
前記入力信号受信器から入力情報を受信し、前記表示デバイス上におけるユーザインターフェースの前記表示のための前記入力情報に基づいて、前記メモリからユーザインターフェース情報を読み出すように前記プロセッサ上で動作可能である、ディスプレイコントローラであって、前記ユーザインターフェースは、
一時的な基礎レート調節の終了時刻および基礎インスリンプログラムの一部のための一時的な基礎レート調節値に関するユーザ選択される数値を表示するための、第1の部分と、
前記基礎インスリンプログラムの持続時間を表すタイムライン上に、前記一時的な基礎レート調節のための開始時刻、前記終了時刻、および前記基礎レートをグラフィックで表示するための、第2の部分であって、前記開始時刻は、前記タイムラインに沿った開始バーによってグラフィック表示され、かつ現在の時刻に対応し、前記終了時刻は、前記タイムラインに沿った終了バーによってグラフィック表示され、前記一時的な基礎レート調節値は、前記基礎インスリンプログラムの最初の基礎レートと前記基礎インスリンプログラムの選択される部分のための前記選択される一時的な基礎レート調節値との間の差異としてグラフィック表示される、第2の部分と、
を含む、ディスプレイコントローラと、
を備える、基礎インスリン管理システム。
(項目22)
減少される一時的な基礎レート調節値のために、前記基礎インスリンプログラムの最初の基礎レートが、破線として表示される、項目21に記載の基礎インスリン管理システム。
(項目23)
増加される一時的な基礎レート調節値のために、前記最初の基礎レートが、第1の色で表示され、前記増加される一時的な基礎レート調節値が、第2の異なる色で、前記最初の基礎レートの上に示される、項目21に記載の基礎インスリン管理システム。
(項目24)
通信コントローラは、前記選択される一時的な基礎レート調節値および前記基礎インスリンプログラムの選択される部分を、遠隔薬物送達デバイスに伝送するように前記プロセッサ上で動作可能である、項目21に記載の基礎インスリン管理システム。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1A】
図1Aは、持ち運び可能な電子デバイスの例示的ブロック図を図示する。
【
図1B】
図1Bは、薬物送達システムの例示的ブロック図を図示する。
【
図2】
図2は、基礎プログラムを作成するための第1の例示的ユーザインターフェースを図示する。
【
図3】
図3は、基礎プログラムを作成するための第2の例示的ユーザインターフェースを図示する。
【
図4】
図4は、基礎プログラムを作成するための第3の例示的ユーザインターフェースを図示する。
【
図5】
図5は、基礎プログラムを作成するための第4の例示的ユーザインターフェースを図示する。
【
図6】
図6は、基礎プログラムを作成するための第5の例示的ユーザインターフェースを図示する。
【
図7】
図7は、基礎プログラムを作成するための第6の例示的ユーザインターフェースを図示する。
【
図8A】
図8Aは、
図2-7に描写されるユーザインターフェースを使用して作成される、基礎プログラムに関連する第1の例示的ユーザインターフェースを図示する。
【
図8B】
図8Bは、
図2-7に描写されるユーザインターフェースを使用して作成される、基礎プログラムに関連する第2の例示的ユーザインターフェースを図示する。
【
図9】
図9は、事前設定された基礎プログラムを修正するための、第1の例示的ユーザインターフェースを図示する。
【
図10】
図10は、事前設定された基礎プログラムを修正するための、第2の例示的ユーザインターフェースを図示する。
【
図11】
図11は、事前設定された基礎プログラムを修正するための、第3の例示的ユーザインターフェースを図示する。
【
図12】
図12は、事前設定された基礎プログラムを修正するための、第4の例示的ユーザインターフェースを図示する。
【
図13】
図13は、事前設定された基礎プログラムを修正するための、第5の例示的ユーザインターフェースを図示する。
【
図14】
図14は、
図1の持ち運び可能な電子デバイスによって提供される、例示的動的キーボードユーザインターフェースを図示する。
【
図15】
図15は、
図3-14に描写されるユーザインターフェースのうちの1つまたはそれを上回るものを提供するための、論理フローのある実施形態を図示する。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1Aは、持ち運び可能な電子デバイス100の例示的ブロック図を図示する。持ち運び可能な電子デバイス100は、例えば、携帯電話、スマートフォン、ラップトップ、タブレット、または任意の他のハンドヘルドならびに/もしくは持ち運び可能な電子コンピューティングデバイスであり得る。持ち運び可能な電子デバイス100は、
図1Aに示されるようないくつかの構成要素を含むことができる。具体的には、持ち運び可能な電子デバイス100は、通信インターフェース102、ディスプレイおよびディスプレイコントローラ104、入力デバイスならびに入力デバイスインターフェース106、中央処理ユニット(CPU)、すなわち、プロセッサ108、およびメモリ110を含むことができる。
【0009】
通信インターフェース102は、持ち運び可能な電子デバイス100といくつかの遠隔のデバイス(
図1Aに描写せず)との間の通信を促進することができる。通信インターフェース102は、任意の公知の有線または無線の通信規格またはプロトコルに従って、有線または無線のリンクもしくはインターフェースを経由した通信を提供することができる。例えば、通信インターフェース102は、持ち運び可能な電子デバイス100が、例えば、Wi-Fi、あるセルラー通信規格、またはBluetooth(登録商標)を使用して1つまたはそれを上回る遠隔デバイスと通信することを可能にすることができる。
【0010】
ディスプレイおよびディスプレイコントローラ104は、視覚情報をレンダリングし得る視覚ディスプレイならびに任意の視覚情報のレンダリングを制御するためのディスプレイコントローラを提示することができる。視覚情報は、任意のグラフィックまたは文字情報であり得る。ディスプレイ104は、タッチスクリーンまたはタッチセンサ式ディスプレイであり得る。
【0011】
入力デバイスおよび入力デバイスインターフェース106は、入力デバイスを通して提供される任意の入力を処理し得る、任意の数の入力デバイスならびにインターフェースを提示することができる。例えば、入力デバイス106は、マウス、キーボード、タッチスクリーン、および/またはマイクロホンを含むことができる。入力デバイスインターフェース106は、任意の対応する入力デバイスから入力信号を受信するための、1つまたはそれを上回る受信器を含むことができる。
【0012】
CPU、すなわち、プロセッサ108は、メモリ110に記憶される命令を実行するためのプロセッサであり得る。プロセッサ108は、持ち運び可能な電子デバイス100の構成要素のうちのいずれかの動作を制御かつ指示することができる。特に、プロセッサ108は、通信インターフェース102、ディスプレイ/ディスプレイコントローラ104、および入力デバイス/入力デバイスインターフェース106の動作または機能性を制御することができる。
【0013】
通信インターフェース102、ディスプレイ/ディスプレイコントローラ104、および入力デバイス/入力デバイスインターフェース106は、ハードウェア、ソフトウェア、またはその任意の組み合わせの中に実装されることができる。持ち運び可能な電子デバイス100は、ハードウェア、ソフトウェア、または
図1Aに図示されていないその任意の組み合わせの中に実装される他のモジュール、構成要素、もしくはデバイスを含み、遠隔デバイスとの通信、ユーザからの入力信号の受信、およびユーザへの視覚情報の表示を促進することができる。
【0014】
持ち運び可能な電子デバイス100は、糖尿病管理システム(または他のユーザ監視および薬物送達システム)を伴って、もしくはその一部として動作することができる。例えば、持ち運び可能な電子デバイス100は、ユーザへのインスリンの送達を制御し得る糖尿病管理システムを伴って、またはその一部として動作することができる。持ち運び可能な電子デバイス100は、インスリンポンプに結合されることができる。例えば、持ち運び可能な電子デバイス100は、OmniPod(登録商標) (Insulet Corporation, Billerica, MA)インスリン送達デバイス等の薬物送達デバイスおよび/または米国特許第7,303,549号、米国特許第7,137,964号、もしくは米国特許第6,740,059号(それぞれ、参照することによって全体として本明細書に組み込まれる)に説明されるもの等の薬物送達デバイスに結合されることができる。
【0015】
持ち運び可能な電子デバイス100はさらに、グルコース計、遠隔センサ、および遠隔コンピューティングデバイスまたはサーバ等の任意の数の付加的なデバイスもしくは構成要素に結合されることができる。プロセッサ108は、メモリ110に記憶される命令を実行し、糖尿病管理システムを実装、例えば、薬物送達デバイスに、1つまたはそれを上回るセンサ入力(例えば、グルコース監視デバイスからのデータ)ならびに/もしくはユーザ入力に基づいて、ユーザにインスリンの判定された量を送達するように指示することができる。
【0016】
持ち運び可能な電子デバイス100は、例えば、糖尿病管理システムの一部として、ユーザにユーザインターフェースを提供することができる。提供されるユーザインターフェースは、糖尿病管理システムの、ユーザへのインスリンの送達を経時的に制御または監視する等の動作を制御かつ監視するために使用されることができる。
【0017】
ユーザインターフェースは、
図1Aに描写される構成要素のうちの1つまたはそれを上回るものによって提供されることができる。ユーザインターフェースは、通信インターフェース102および入力デバイス/入力インターフェース106から受信される入力信号に基づいて提供されることができる。ディスプレイ/ディスプレイコントローラ104は、ユーザインターフェースを視覚的に提示することができ、そのような受信される入力信号に基づいてユーザインターフェースを修正することができる。さらに、ディスプレイ/ディスプレイコントローラ104は、受信される入力信号に基づくユーザインターフェース上における表示のために、グラフィック、アイコン、および文字等のデータをメモリ110から読み出すことができる。
【0018】
持ち運び可能な電子デバイス100の組成構成要素はそれぞれ、ユーザインターフェースを提供するためにプロセッサ108によって提供される指示に基づいて動作することができる。例えば、ユーザインターフェースは、異なる動作モードを含んでもよい。異なるモードが選択されると、ディスプレイ/ディスプレイコントローラ104は、ディスプレイ104上における表示のために、メモリ110から異なるグラフィックを読み出すことができる。異なるモードは、例えば、タッチスクリーンディスプレイ104を通してユーザによって選択されることができる。さらに、通信インターフェース102を用いて遠隔デバイスから受信されるデータもまた、ユーザインターフェース上に提示されることができる。持ち運び可能な電子デバイス100によって提供されるユーザインターフェースの例示的特徴が、本明細書により詳細に説明される。
【0019】
図1Bは、例示的薬物送達システム112を図示する。薬物送達システム112は、本明細書に説明される薬物送達システムを表すことができる。薬物送達システム112は、持ち運び可能な電子デバイス100を含むことができる。薬物送達システム112はさらに、薬物送達デバイス114およびセンサ116を含むことができる。薬物送達デバイス114は、本明細書に説明される薬物送達デバイスを表すことができる。薬物送達デバイス114は、任意の薬物または治療薬をユーザに投与することができる。センサ116は、ユーザの1つまたはそれを上回る身体的、生物学的、ならびに/もしくは医学的な状態を検出することができ、本明細書に説明されるセンサのうちのいずれかを表すことができる。種々の実施形態では、薬物送達デバイス114は、インスリン薬ポンプ(本明細書に説明されるインスリン薬ポンプ等)であり得、センサ116は、グルコースモニタであり得る。概して、薬物送達デバイス114およびセンサ116は、ユーザの身体上に着けられる。種々の実施形態では、薬物送達デバイス114およびセンサ116は、単一のデバイスに組み合わせられることができる。
【0020】
図1Bに示されるように、持ち運び可能な電子デバイス100、薬物送達デバイス114、およびセンサ116は、通信リンク118を経由して通信することができる。通信リンク118は、例えば、Wi-Fi、セルラー通信規格、またはBluetooth(登録商標)等の任意の公知の有線もしくは無線の通信プロトコルまたは規格に従って動作する、有線もしくは無線のリンクであり得る。通信リンク118は、任意のデータまたは情報が持ち運び可能な電子デバイス100と、薬物送達デバイス114と、センサ116との間で共有され得るように、薬物送達システム112の構成要素のそれぞれの間に双方向通信を提供することができる。
【0021】
種々の実施形態では、薬物送達デバイス114は、持ち運び可能な電子デバイス100によって提供される制御または入力に基づいて、ユーザにインスリンのある量を送達することができる。薬物送達デバイス114の制御は、センサ116によって提供される情報に基づくことができる。例えば、ユーザのグルコース測定値は、センサ116によって判定され、持ち運び可能な電子デバイス100と共有されることができる。ユーザは、持ち運び可能な電子デバイス100によって提供されるユーザインターフェースと相互作用することによって、薬物送達デバイス112によるインスリンの送達を監視、調節、または別様に制御することができる。持ち運び可能な電子デバイス100によって提供されるユーザインターフェースは、ユーザが、ユーザへのインスリンの基礎送達を調節することを可能にすることができ、インスリンのボーラス送達を開始するために使用されることができる。種々の実施形態では、持ち運び可能な電子デバイス100によって提供されるユーザインターフェースは、ユーザが、基礎送達を規定し、薬物送達デバイス114に、本明細書にさらに説明されるように、ユーザによって規定される基礎送達に従って、ユーザにインスリンを提供するように指示することを可能にする。
リアルタイムの基礎プログラミンググラフ
【0022】
糖尿病管理システムの一部として動作する多くのインスリンポンプが、1日の全体を通して断続的にインスリンの少用量を送達する。このインスリンの少用量の断続的な送達は、多くの場合、基礎インスリンと称される。各患者は、種々の因子に基づいて、1日に数回、多かれ少なかれインスリンンを必要とし得る。多くのインスリンポンプ/糖尿病管理システムは、患者が、時間周期を異なる時間区画に分割し、各個々の時間区画の間に要求する基礎インスリン送達のレート(rate)を入力することを可能にする。概して、ユーザは、24時間周期にわたって複数の時間区画を作成することができる。24時間にわたる時間区画内のインスリン送達の可変のレートが、基礎プログラムを定義し得る。
【0023】
従来のインスリンポンプ/糖尿病管理システムおよびそれらの対応するユーザインターフェースは、ユーザに、時間区画を定義するための開始ならびに終了時刻を手動入力し、時間区画毎の基礎レートを表形式で手動入力するように要求する。基礎プログラムは、次いで、確認のために、時間ベースの表形式でユーザに表示される。これらの従来のシステムおよびユーザインターフェースと対照的に、本明細書に説明されるユーザインターフェースならびに技法は、ユーザが、基礎プログラムが完成および保存された後、随意に、静的基礎プログラムグラフを閲覧することを可能にする。さらに、本明細書に説明されるユーザインターフェースおよび技法は、基礎プログラムのグラフまたはタイムラインが、ユーザが基礎プログラムを構築するにつれて、リアルタイムで表示されることを可能にする。具体的には、本明細書に説明されるユーザインターフェースおよび技法は、基礎プログラムが構築される際の時間区画毎の基礎レートを示すグラフを提供し、それによって、ユーザの経験を改良する。基礎プログラムは、次いで、例えば、持ち運び可能な電子デバイス100上に構築される基礎プログラムを、実装のための命令として、薬物送達デバイス114に転送させることによって、ユーザにインスリンの送達を指示するために使用されることができる。
【0024】
種々の実施形態では、本明細書に説明されるユーザインターフェースおよび技法は、ユーザがその基礎プログラムを構築するにつれて、リアルタイムの基礎プログラムグラフを提示する。例えば、プロセスの各ステップにおいて、グラフは、ユーザが基礎プログラムを構築するにつれて、ユーザの入力を反映するように変化することができ、ユーザに入力されたデータの効果を即座に示すことができる。
図2-8は、基礎プログラムを構築かつ描写するためのユーザインターフェースの種々の実施形態を図示する。
図2-8に描写される種々の実施形態は、本明細書に説明されるような(例えば、薬物送達システム112内の)糖尿病管理システム/インスリン送達システムの一部として、持ち運び可能な電子デバイス100によって提供されることができる。
【0025】
図2は、基礎プログラムを最初に開始または作成するための例示的ユーザインターフェース200を図示する。すなわち、
図2は、ユーザが最初に新しい基礎プログラムを追加または構築するオプションを選択するとユーザに提供される、ユーザインターフェース200を図示する。ユーザインターフェース200は、本明細書に説明されるような持ち運び可能な電子デバイス100のタッチスクリーン上に提示されることができる。
【0026】
図2に示されるように、識別子202が、ユーザインターフェース200によって提示されているプログラムまたはモードのタイプを規定する。示されるように、識別子202は、ユーザインターフェース200が基礎プログラムを構築するためのインターフェースを提示している(例えば、示されるような「基礎プログラムを作成する」を示すことによって)ことを規定する。
【0027】
ユーザインターフェース204の第1の部分は、ユーザインターフェース200のグラフィック領域を提供することができる。特に、グラフィック領域204は、データをグラフィックで表示する、またはユーザからの入力データをグラフィック様式で入力もしくは受信するために使用されることができる。
【0028】
ユーザインターフェース206の第2の部分は、ユーザインターフェース200の文字領域を提供することができる。特に、文字領域206は、データを文字表示する、またはユーザからの入力データを文字様式で入力もしくは受信するために使用されることができる。
【0029】
文字領域206内では、種々のデータラベルまたは説明および対応するデータ値が、提示されることができる。具体的には、開始時刻208、終了時刻210、および基礎レート214が、対応する値とともに提示されることができる。種々の実施形態では、初期設定としてまたはユーザへの最初の提示の一部として、開始時刻208および終了時刻210が、24時間間隔に設定されることができる、すなわち、それを定義することができる。加えて、初期設定基礎レート214が、提示されることができる、またはまだ定義されていない基礎レート214が、提示されることができる。ユーザは、ユーザインターフェース200が提示されているタッチスクリーンと相互作用することによって、対応する値インジケータ領域をタッチし、新しい値を入力することによって(例えば、ポップアップキーボードまたはスクロールホイールもしくは他の入力選択ツールを通して)、開始時刻208、終了時刻210、および基礎レート214を調節することができる。
【0030】
領域206に文字で描写される開始時刻208および終了時刻210は、タイムライン222上の領域204にグラフィックで描写されることができる。特に、開始バー216は、基礎プログラム時間間隔の開始をグラフィックで表すことができる。
図2に示されるように、開始バー216は、タイムライン222上に開始時刻208をグラフィックで描写する(例えば、開始バー216は、開始時刻208に対応する位置においてタイムライン222に沿って描写される)。同様に、終了バー218は、基礎プログラム時間間隔の終了をグラフィックで表すことができる。
図2に示されるように、終了バー218は、タイムライン上に終了時刻210をグラフィックで描写する(例えば、終了バー218は、終了時刻210に対応する位置においてタイムライン222に沿って描写される)。タイムライン222は、最初に、時間の24時間間隔をグラフィックで描写することができる。
【0031】
ユーザインターフェース200の領域220は、ユーザが、基礎プログラムの構築に関連する作用を選択することを可能にすることができる。具体的には、領域220は、取り消されるべきまたは次のステップに進行するべき特定の基礎プログラムを示すための機構をユーザに提供する。
【0032】
図2に描写されるユーザインターフェース200(ならびに本明細書に描写されるユーザインターフェースの全て)が、ユーザがタッチし、任意の提示されるデータを入力または操作し得るようなタッチスクリーン上に提供されることができる。例えば、グラフィック領域204は、ユーザによって示されるまたは操作される任意のデータを、文字領域206に示されるデータの改変が領域204内にグラフィックで反映されるように、文字領域206内にグラフィックで描写することができる。例えば、ユーザが開始時刻208の値を調節すると、タイムライン222に沿った開始バー216の描写される位置が、調節が行われるにつれて、動的に調節されることができる。同様に、ユーザが終了時刻210の値を調節すると、タイムライン222に沿った終了バー218の描写される位置が、調節が行われるにつれて、動的に調節されることができる。故に、開始バー216および終了バー218は、ユーザが開始時刻208ならびに終了時刻210の値を、それぞれ、領域206内で調節するにつれて、タイムライン222に沿って摺動することができる。
【0033】
相応して、文字領域206は、ユーザによって示されるまたは操作される任意のデータを、グラフィック領域204に示されるデータの改変が領域206内に文字で反映されるように、グラフィック領域204内に文字で描写することができる。例えば、ユーザは、開始バー216を係合かつ操作してもよく、それをタイムライン222に沿って摺動させることができる。それに応答して、開始時刻208が、動的に更新され、タイムライン222に沿った開始バー216の描写される位置に対応する時間値を反映することができる。種々の実施形態では、ユーザは、文字領域206にデータ値を入力または操作することのみができ、グラフィック領域204は、文字領域206における、ユーザによって示されかつ調節されるデータをグラフィックで表すためのみに使用される。
【0034】
種々の実施形態では、グラフィック領域204は、異なる時間区画に分割され得るような様式でタイムライン222を提示することができる。ユーザは、次いで、
図3-8に描写される例示的ユーザインターフェースに示され、下記により詳細に説明されるように、ユーザによって定義される時間区画毎の対応する基礎レートを規定することができる。
【0035】
図3は、第1の時間区画302を定義するための例示的ユーザインターフェース300を図示する。第1の時間区画302の終了を入力するために、ユーザは、最初に、終了時刻210ラベルまたはアイコンもしくは対応するデータ値上をタップすることができ、次いで、その後、終了時刻値を入力することができる。終了時刻値は、例えば、ユーザがユーザインターフェース300(
図3に図示せず)上をタップすると出現するスクロールホイールを使用して選択されることができる。
【0036】
いったんユーザが終了時刻値を選択すると、終了バー218が、タイムライン222上の対応する位置に移動し、終了時刻インジケータ210によって示される値に整合することができる。結果として、開始バー216と終了バー218との間の領域が、第1の時間区画302を視覚的に描写することができる。ユーザが終了時刻の可能性として考えられる値を通してスクロールするにつれて、終了バー218は、ユーザがデータ入力を通して持続時間を操作するにつれて、動的に移動し、第1の時間区画302の変化する持続時間を図示することができる。種々の実施形態では、ユーザは、タイムライン222に沿って、所望される終了時刻値に対応する位置まで終了バー218をドラッグし、第1の時間区画302を定義することができる。
【0037】
図4は、第1の時間区画302にわたる第1の基礎レートを定義するための例示的ユーザインターフェース400を図示する。第1の時間区画302にわたる基礎レートを入力するために、ユーザは、基礎レート214ラベルまたはアイコンもしくは対応するデータ値上をタップし、次いで、その後、基礎レート値を入力することができる。基礎レートは、例えば、ユーザがユーザインターフェース400(
図4に図示せず)上をタップすると出現するスクロールホイールを使用して選択されることができる。
【0038】
種々の実施形態では、ユーザがホイールをスクロールさせて基礎レートを選択するにつれて、インジケータ402が、変化する基礎レートを動的に示す。インジケータ402は、開始バー216と終了バー218との間に位置付けられることができる。(例えば、タイムライン222と比較した)インジケータ402の高さまたは厚さは、選択されている基礎レートに対応することができる。例えば、インジケータ402は、ユーザが種々の基礎レートの可能性を通してスクロールし、それによって、開始バー216と終了バー218との間の時間周期として定義される選択される時間区画(例えば、第1の時間区画302)にわたって可能性として考えられる基礎レートを自動的にグラフィックで反映するにつれて、動的に増加または減少することができる。インジケータ402は、より高い基礎レートが比較的により厚いバーによって表され、より低い基礎レートが比較的により薄いバーによって表されるような、選択される基礎レートに比例する厚さを伴う水平に配向されるバーであり得る。いったんユーザがインジケータ402によって描写されるような基礎レートを決定すると、ユーザは、次アイコン404上をタップし、第2の時間区画を作成するステップに移行することができる。
【0039】
図5は、後続の時間区画の作成を開始するための例示的ユーザインターフェース500を図示する。いったん時間区画が定義され、対応する基礎レートが選択される(例えば、第1の時間区画302にわたる)と、ユーザは、後続の時間区画を定義する準備ができていることを示す入力を提供する(例えば、
図4に示されるような次アイコン404をタップすることによって)ことができる。
【0040】
別の時間区画を定義するプロセスを開始するために、ユーザインターフェース500は、開始バー216を以前の時間区画の終了時刻(例えば、第1の時間区画302の終了)に自動的に移動させることができる。開始時刻208は、開始バー216の変化または移動を反映することができる。さらに、終了バー218は、時間区画全体の終了(例えば、タイムライン222によって示される24時間周期の終了)を初期設定にすることができる。終了時刻210は、終了バー218の変化または移動を反映することができる。
【0041】
初期設定基礎レートはまた、ユーザインターフェース500によって選択かつ描写されることができる。特に、定義されている後続の時間区画にわたる基礎レートは、直前の区画の値(例えば、第1の時間区画302のためのインジケータ402によって示されるような)をにすることができる。代替として、
図2に示されるように、後続の時間区画にわたる基礎レートは、初めは定義されておらず、規定されていない。
【0042】
図6は、第2の時間区画602を形成し得る後続の時間区画の作成を完成させるためのユーザインターフェース600を図示する。第1の時間区画302の終了を定義することと同様に、第2の時間区画602のための終了時刻を入力するために、ユーザは、終了時刻210ラベルまたはアイコンもしくは対応するデータ値上をタップし、次いで、その後、終了時刻値を入力することができる。終了時刻値は、例えば、ユーザがユーザインターフェース600(
図6に図示せず)上をタップすると出現するスクロールホイールを使用して選択されることができる。
【0043】
いったんユーザが終了時刻値を選択すると、終了バー218が、タイムライン222上の対応する位置に移動し、ユーザ入力された終了時刻210に整合することができる。結果として、開始バー216と終了バー218との間の領域が、第2の時間区画602を視覚的に描写することができる。
【0044】
図7は、第2の時間区画602にわたる基礎レートを定義するための例示的ユーザインターフェース700を図示する。第2の時間区画602にわたる基礎レートを入力するために、ユーザは、基礎レート214ラベルまたはアイコンもしくは対応するデータ値上をタップし、次いで、その後、基礎レート値を入力することができる。基礎レートは、例えば、ユーザがユーザインターフェース700(
図7に図示せず)上をタップすると出現するスクロールホイールを使用して選択されることができる。
【0045】
種々の実施形態では、ユーザがホイールをスクロールさせて基礎レートを選択するにつれて、インジケータ702が、変化する基礎レートを動的に示す。インジケータ702は、開始バー216と終了バー218との間に位置付けられることができる。インジケータ702の高さまたは厚さは、選択されている基礎レートに対応することができる。例えば、インジケータ702は、ユーザが種々の基礎レートの可能性をスクロールし、それによって、開始バー216と終了バー218との間の時間周期として定義される選択される時間区画(例えば、第2の時間区画602)にわたって可能性として考えられる基礎レートを自動的にグラフィックで反映するにつれて、動的に増加または減少することができる。インジケータ702は、より高い基礎レートが比較的により厚いバーによって表され、より低い基礎レートが比較的により薄いバーによって表されるような、選択される基礎レートに比例する厚さを伴う水平に配向されるバーであり得る。
【0046】
いったんユーザがインジケータ702によって描写されるような基礎レートを決定すると、ユーザは、次アイコン404上をタップし、別の時間区画を作成するステップに移行することができる。ユーザが特定の時間区画および対応する基礎レートを決定したことを示すまで、インジケータ702は、インジケータ402に対して異なる色または色の陰影にとどまり、特定の時間区画ならびに基礎レートが完全に設定されていないことを示すことができる。種々の実施形態では、ユーザインターフェース700は、まだ完成されていない基礎レートおよび時間区画選択を、タイムライン上の異なる色、陰影、アイコン、または他のグラフィック描写を通して示すことができる。
【0047】
時間区画および対応する基礎レートを定義するためのプロセスは、ユーザが24時間周期全体にわたる(または任意の所望される時間周期にわたる)時間区画および対応する基礎レートを定義するまで繰り返されることができる。本明細書に説明されるユーザインターフェースは、任意の数の時間区画が定義され、かつ任意の基礎レートが選択されることを可能にする。
【0048】
図8Aは、基礎プログラムを再閲覧かつ保存するための例示的ユーザインターフェース800を図示する。
図8Aに示されるように、24時間の時間周期全体が、対応する基礎レートを有し、第1および第2の時間区画302、602と、付加的な時間区画810、812とを含む、異なる時間区画に分割された。ユーザインターフェース800のグラフィック領域204は、ユーザが、例えば、定義される時間区画および対応する基礎レートを入力した基礎プログラム全体の視覚プレビュー802を提供する。視覚プレビュー802は、他の時間区画および基礎レートの全てに対する各時間区画ならびに対応する基礎レート値をグラフィックで描写する。さらに、文字領域206は、視覚プレビュー802に描写されるような、時間区画および基礎レート値の表一覧804を提供する。このように、ユーザインターフェース800は、ユーザのための基礎プログラムの視覚表現802および表表現804の両方を提供する。
【0049】
図8Aにさらに示されるように、ユーザインターフェース800は、メニュー領域808を含むことができる。メニュー領域は、ユーザが現在の(例えば、描写される)基礎プログラムを取り消すか保存するかのいずれか一方を行うことを可能にする。
【0050】
図8Bは、さらに基礎プログラムを再閲覧かつ保存するための例示的ユーザインターフェース816を図示する。
図8Bに示されるように、ユーザインターフェース816は、ユーザが基礎プログラムの名称を入力するための領域814を提供することができる。さらに、ユーザインターフェース816は、ユーザが、標識、すなわち、ラベル806を使用して作成される基礎プログラムのタイプを標識、すなわち、ラベルすることを可能にすることができる。ユーザインターフェース816は、基礎プログラムの作成が最初に開始されると、または基礎プログラムが定義され、かつユーザがプログラムを保存かつ標識することを望んだ後に提示されることができる。
【0051】
図2-8に関連して説明されるユーザインターフェースは、従来のユーザインターフェースに優る多数の利点を提供する。本明細書に説明されるユーザインターフェースは、ユーザが、ユーザがプログラムを構築するにつれて、基礎プログラムをリアルタイムにグラフィックで閲覧することを可能にする。正しい基礎プロファイルが、糖尿病管理に対して重要である。したがって、ユーザの基礎プログラムが正確に確立されることが、非常に重要である。多くの個人が、基礎プログラム情報がグラフィックで提示されるとき、それをより深く理解する。市場試験が、多くのユーザが表形式のみで基礎プログラムを提示されると圧倒されることを明らかにした。全体として、本明細書に説明されるユーザインターフェースは、以下、すなわち、(a)患者が、一日の全体を通したその基礎レートの変動制をより深く理解することを可能にする、(b)表表示のみを介し、数のみを通して基礎プログラムを理解することの認知負荷を減少させる、および(c)患者が基礎プロファイルを作成かつ編集することをより簡単にすることを提供する。結果として、本明細書に説明されるユーザインターフェースを使用する患者は、彼らの医療提供者と合同で、より頻繁に基礎レートを調節し、それによって、より良好な血液グルコース制御および改良された健康転帰に貢献する可能性が高くなる。
【0052】
ユーザによって構築される基礎プログラム(例えば、プレビュー802にグラフィックで示されるような)は、薬物送達デバイスの動作を指示するために使用されることができる。種々の実施形態では、持ち運び可能な電子デバイス100上に構築される基礎プログラムは、薬物送達デバイス114に、時間の異なる周期(例えば、異なる基礎レート毎に異なる時間区画を規定することによる)にわたってインスリンの定義される量(例えば、異なる基礎レートを設定することによる)を送達するように指示する命令のセットとして、薬物送達デバイス114に伝送されることができる。薬物送達デバイス114は、基礎プログラムに関する提供される情報を使用し、ユーザによって定義される基礎プログラムに従ってユーザにインスリンを送達することができる。
一時的な基礎プログラミンググラフ
【0053】
多くの糖尿病管理システム/インスリン送達システム(例えば、インスリンポンプ)は、患者が、ある時間周期(例えば、通常、12時間未満)にわたって事前設定される基礎レートを一時的に変更することを可能にする。従来の糖尿病管理システム/インスリン送達システムは、典型的には、ユーザに、基礎プロファイルからの百分率(%)変動または基礎インスリンのレート(例えば、単位/時の単位)および一時的な基礎レートの持続時間を入力するように要求する。いったん一時的な基礎レートが確認されると、従来の糖尿病管理システム/インスリン送達システムは、新しい基礎レートを単位/時の単位で、および多くの場合、一時的な設定上の残存時間を表示する。故に、これらの従来のシステムは、概して、修正される情報を文字または表形式で表示することに限定される。本明細書に説明されるユーザインターフェースは、全持続時間にわたって一時的な基礎レートをユーザにグラフィックで表示することによって、改良されたユーザ経験を提供する。
【0054】
図9-13は、基礎プログラムを修正するためのユーザインターフェースの種々の実施形態を図示する。
図9-13に描写される種々の実施形態は、糖尿病管理システム/インスリン送達システムの一部として(例えば、薬物送達システム112の一部として)、持ち運び可能な電子デバイス100によって提供されることができる。
【0055】
図9は、一時的な基礎プログラムを最初に開始し、および/または事前設定されるプログラムを一時的に修正するための例示的ユーザインターフェース900を図示する。すなわち、
図9は、ユーザが最初に基礎プログラムから一時的に基礎レートセットを修正するオプションを選択するとユーザに提供される、ユーザインターフェース900を図示する。
【0056】
図9に示されるように、グラフィック領域204内に、基礎プログラムのグラフィック表現902が示される(例えば、
図8Aに示されるプレビュー802に類似する)。識別子202は、基礎プログラムに対する一時的な調節が確立されていることを示す。開始バー902は、一時的な基礎レート調節の開始時刻を示す。初期設定によって、開始バー902は、現在の時刻(例えば、「現在」とラベルされる)において開始することができる。ユーザインターフェース900の文字領域206は、持続期間識別子906および基礎レート識別子908を含む。持続期間および基礎レート識別子906、908はさらに、初期設定データ(例えば、任意の調節に先立った)を含むことができる、または値がまだ規定もしくは定義されていない(
図9に示されるように)ことを示すことができる。ユーザインターフェース900はさらに、すでに記憶された事前設定(例えば、メモリ110に記憶される事前設定された調節値)から調節値を選択するための入力910を含むことができる。
【0057】
図10は、最初の基礎レートに対して減少された一時的な基礎レートがユーザによって入力または規定されるときの例示的ユーザインターフェース1000を図示する。基礎レートを調節するために、ユーザは、基礎レート識別子および/または値908上をタップすることができる。種々の実施形態では、基礎レート識別子または値908上をタップするステップは、ユーザインターフェース1000にユーザが操作するためのスクロールホイール(
図10に図示せず)を提示させることができる。スクロールホイールは、ユーザが、グラフィック領域204に示される基礎プログラムのための基礎レートを増加または減少させることを可能にすることができる。ユーザが事前設定される基礎レートより低い基礎レートを選択すると、グラフィック区分204は、基礎レート調節値を動的に示すことができる。具体的には、基礎レート調節値は、以前の基礎レートに対して新しい基礎レートを示すことによって示されることができる。
【0058】
実施例として、時間区画1002にわたって、最初、すなわち、以前の基礎レートが、インジケータ1004によって示され、新しい、すなわち、調節される基礎レートが、インジケータ1006によって示される。インジケータ1004および1006は、文字、線、色、または陰影等の任意のグラフィック手段によって示されることができる。
図10に示されるように、以前の基礎レートが、線1004とインジケータ1006との間の距離が基礎レートにおける変化(例えば、基礎レート入力908によって規定される値に対応する)を表すように、点線、すなわち、破線1004によって示される。インジケータ1004および1006の間の領域が、変化を示すような任意の様式で色付けられ、または陰影付けられ、もしくは描写されることができる。時間区画1002はまた、調節される基礎レートの新しい値1008を描写することができる。時間区画1002に関して示される基礎レート変化の表現が、表示される基礎プログラムの他の時間区画に同様に示される。ユーザが基礎レートに対する変更に満足する場合、入力1004が、基礎レートへの変更を確認または確定するために、ユーザによって選択されることができる。
【0059】
図11は、一時的な基礎調節周期の持続時間を入力するための例示的ユーザインターフェース1100を図示する。持続期間を設定するために、ユーザは、持続期間値906上をタップすることができ、持続期間値を選択することができる。種々の実施形態では、持続期間値906上をタップするステップは、ユーザインターフェース1100に、ユーザが操作するためのスクロールホイール(
図11に図示せず)を提示させることができる。ユーザが持続期間値906を調節するにつれて、終了バー1102が、グラフィック領域204に示されるタイムライン222に沿って動的に移動する。結果として、開始バー904および終了バー1102は、一時的な基礎プログラムの持続時間を動的に表示する。いったん持続期間値が選択されると、終了バー1102は、移動を停止することができる。持続期間値906は、領域204にグラフィックで描写される持続期間値を反映するであろう。
【0060】
故に、
図10は、基礎レートにおける変更を規定する(例えば、百分率変化として)ためのユーザインターフェース1000を図示し、
図11は、一時的な基礎レートおよびプログラム調節の持続時間を規定する(例えば、時間量として)ためのユーザインターフェース1100を図示する。いったんユーザが変更および持続時間を規定すると、ユーザは、変更を確認することができる。任意の時間区画に対する調節値が、次いで、薬物送達システム112に関連して上記に説明されるようにユーザへのインスリンの送達を調節するために使用されることができる。
【0061】
図12は、増加される一時的な基礎レートを用いる基礎プログラムの調節を示す、例示的ユーザインターフェース1200を図示する。基礎レートは、
図10および11に関連して上記に議論されるものと類似する様式で、増加されるように調節されることができる。実施例として、時間区画1202にわたって、最初、すなわち、以前の基礎レートが、インジケータ1204によって示され、新しい、すなわち、調節される基礎レートが、インジケータ1206によって示される。インジケータ1204および1206は、文字、線、色、または陰影等の任意のグラフィック手段によって示されることができる。
図12に示されるように、新しい、すなわち、調節される基礎レート1206が、以前、すなわち、最初の基礎レート1206の上方または上に示される。以前のレートと新しいレートとの間の差異が、インジケータ1204および1206の間の面積によって示されることができ、変化を示すような任意の様式で色付けられ、または陰影付けられ、もしくは描写されることができる。時間区画1202はまた、調節される基礎レートの新しい値1208を描写することができる。時間区画1202に関して示される基礎レート変化の表現は、表示される基礎プログラムの他の時間区画の中に同様に示されることができる。ユーザが基礎レートに対する変更に満足する場合、入力1004が、基礎レートへの変更を確認または確定するために、ユーザによって選択されることができる。
【0062】
図13は、基礎プログラムに対する変更を確認し、および/または規定される時間周期にわたる基礎レートに対する一時的な変更を確認するための例示的ユーザインターフェース1300を図示する。
図13に示されるように、いったんユーザが一時的な基礎レート調節値の入力を完成させると、グラフィック区分204が、一時的な基礎周期の全体の視覚プレビューグラフ1302を提供する。グラフィック区分204はまた、ユーザが視覚的に変化を比較することができるように、最初の基礎レート1310と、新しく選択される一時的な基礎レート1308との比較を示す。さらに、文字区分206は、一時的な調節の持続時間および変化量(例えば、最初のレートの百分率として)を示す、表一覧1304を提供する。調節値がユーザの承認を受ける場合、ユーザは、入力1306を使用し、基礎レート調節をアクティブ化させることができる。
【0063】
ユーザにリアルタイムの基礎プログラミンググラフを提供するための、
図2-8に示されるユーザインターフェースと同様に、
図9-13に示されるユーザインターフェースは、ユーザに、ユーザの基礎レート調節の理解を補助し得る、一時的な基礎プログラミンググラフのグラフィック表示を提供する。ひいては、ユーザの経験が、改良された糖尿病管理のために、基礎レートに対するより頻繁かつより良好な調節がユーザによって行われるように改良される。さらに、アクティブ化の後、一時的な基礎調節値が、実装のために、薬物送達デバイスに伝送されることができる。
動的キーボード
【0064】
持ち運び可能な電子デバイス100によって提供されるユーザインターフェースはまた、
図14に示されるような動的キーボードを提供することができる。動的キーボードは、第1のタイプの文字1402(例えば、退色文字)を用いて初期設定値を表示することができる。許容可能範囲から外れる、ユーザ入力される値が、第2のタイプの文字1404(例えば、赤色文字)を用いて示されることができる。許容可能範囲に入る、ユーザ入力される値が、第3のタイプの文字1406(例えば、黒色文字または緑色文字)を用いて示されることができる。動的メッセージ1408はまた、ユーザがデータ値を入力すると、ユーザに提供されることができる。動的メッセージ1408は、ある値が初期設定値、許可された値、または値の許容可能範囲から外れる値である場合を示すことができる。そのようなインジケーションは、文字を介しておよび異なる色によって提供されることができ、例えば、動的メッセージ1408は、値が許容された範囲の外側にあることを示すメッセージを伴って赤色で提供されることができ、値が許容された範囲に入ることを示すメッセージを伴って緑色で提供されることができる。動的キーボード1400は、向上されたユーザ経験を提供し、ユーザが、入力された値が受け入れ可能であるかそうでないかを迅速に判定することを可能にし、また、値が許容されたかそうでないかの理由に関する説明を提供することができる。
【0065】
図15は、本明細書に説明されるユーザインターフェースを提供するための論理フロー1500のある実施形態を図示する。論理フロー1500は、本明細書に説明される1つまたはそれを上回る実施形態によって実行される動作のうちのいくつかもしくは全てを表し得る。実施例として、論理フロー1500は、持ち運び可能な電子デバイス100によって実装され、
図2-14に描写されるユーザインターフェースを提供することができる。
【0066】
1500において、1つまたはそれを上回る入力信号が、受信されることができる。入力信号は、局所的に生じることができる(例えば、タッチスクリーンを通して提供されるローカルユーザ入力によって)、または遠隔に生じることができる(例えば、論理フロー1500を実装するローカルデバイスと通信する遠隔デバイスによって)。1500において、プロセッサ上で動作可能である入力信号受信器が、タッチスクリーン等の1つまたはそれを上回る入力デバイスから1つまたはそれを上回る入力信号を受信するように構成されてもよい。1500において、プロセッサ上で動作可能である通信受信器は、1つまたはそれを上回る遠隔デバイスから1つまたはそれを上回る入力信号を受信するように構成されてもよい。
【0067】
1502において、入力信号からの入力情報が、判定されることができる。プロセッサ上で動作可能である制御モジュールは、1つまたはそれを上回る入力信号からの入力情報を判定するように構成されてもよい。入力情報は、命令および/またはデータ値を含んでもよい。
【0068】
1506において、ユーザインターフェースが、表示される。ユーザインターフェースは、表示デバイス上に表示されてもよい。表示デバイスは、タッチスクリーンであってもよい。ユーザインターフェースは、情報を表示および/または入力情報を受信するためのグラフィック部分を含むことができる。制御モジュールは、表示デバイスにユーザインターフェースを表示させてもよい。制御モジュールは、表示デバイス上における表示のために、メモリに記憶されるグラフィックまたは他の視覚要素を規定してもよい。
【0069】
1508において、ユーザインターフェースが、受信される入力情報に基づいて調節されることができる。制御モジュールは、表示デバイスに、提供されるディスプレイを調節し、受信される入力情報に応答する動的に更新されるユーザインターフェースを提供するように指示することができる。実施例として、グラフィック部分は、
図2-8に関連して上記に説明されるように、基礎プログラムの時間区画を動的に表示することができる。グラフィック部分は、
図2-8に関連して上記に説明されるように、基礎プログラムの時間区画にわたる基礎レートを動的に表示することができる。グラフィック部分はまた、
図2-8に関連して上記に説明されるように、ユーザによって規定される基礎プログラムの完成されたグラフを表示することができる。グラフィック部分は、
図9-13に関連して説明されるように、ユーザによって所定の基礎プログラムに一時的な調節値(例えば、1つまたはそれを上回る時間区画にわたる1つまたはそれを上回る基礎レートに対する変更)を動的に表示することができる。
【0070】
図16は、記憶媒体1600のある実施形態を図示する。記憶媒体1600は、光学、磁気、または半導体記憶媒体等の任意の非一過性コンピュータ可読記憶媒体もしくは機械可読記憶媒体を備えてもよい。種々の実施形態では、記憶媒体1600は、ある製造品を備えてもよい。いくつかの実施形態では、記憶媒体1600は、
図15の論理フロー1500を実装するためのコンピュータ実行可能命令等のコンピュータ実行可能命令を記憶してもよい。
【0071】
コンピュータ可読記憶媒体または機械可読記憶媒体の実施例は、揮発性メモリもしくは不揮発性メモリ、リムーバブルまたは非リムーバブルメモリ、消去可能もしくは非消去可能なメモリ、書込可能または書換可能なメモリ等を含む電子データを記憶することが可能である任意の有形媒体を含んでもよい。コンピュータ実行可能命令の実施例は、ソースコード、コンパイル済みコード、解釈済みコード、実行コード、静的コード、動的コード、オブジェクト指向コード、視覚コード、および同等物等の任意の好適なタイプのコードを含んでもよい。記憶媒体1600は、本明細書に説明されるユーザインターフェースを実装するためにプロセッサ108によって実行されるべき命令を含んでもよい。実施形態は、本文脈に限定されない。
【0072】
本明細書に説明され、
図2-14に描写されるユーザインターフェースは、その一時的な修正を含む、基礎プログラムの任意の文字および/またはグラフィック描写を含むことができる。ユーザインターフェースは、任意の文字および/またはグラフィック描写の一部として、任意の色付け、陰影付け、ならびに減少された、すなわち、落ち着いたコントラストを使用することができる。さらに、ユーザインターフェースのグラフィック部分は、ユーザがグラフィックオブジェクトをグラフィックで操作し、入力情報を変動させることを可能にすることによる、ユーザによる情報の入力のために使用されることができる。本明細書に説明されるユーザインターフェースは、インスリン関連システムに限定されないが、代わりに、任意のユーザ監視および/または薬物送達システムに適用されることができる。
【0073】
以下の実施例は、付加的な実施形態に関する。
【0074】
実施例1は、メモリおよび表示デバイスと動作可能である、プロセッサと、1つまたはそれを上回る入力デバイスと、1つまたはそれを上回る入力デバイスから1つまたはそれを上回る入力信号を受信するようにプロセッサ上で動作可能である、入力信号受信器と、入力信号受信器から入力情報を受信し、表示デバイス上におけるユーザインターフェースの表示のための入力情報に基づいて、メモリからユーザインターフェース情報を読み出すようにプロセッサ上で動作可能である、ディスプレイコントローラであって、ユーザインターフェースは、基礎インスリンプログラムの第1の時間区画のための開始時刻、終了時刻、および基礎レートに関するユーザ選択される数値の文字表示のための、第1の部分と、基礎インスリンプログラムの持続時間を表すタイムライン上における開始時刻、終了時刻、および基礎レートのグラフィック表示のための、第2の部分であって、開始時刻は、タイムラインに沿った開始バーによってグラフィック表示され、終了時刻は、タイムラインに沿った終了バーによってグラフィック表示され、基礎レートは、開始バーと、終了バーとを接続し、かつ基礎レートに対応するサイズを有する基礎レートバーによって表される、第2の部分とを含む、ディスプレイコントローラとを備える、基礎インスリン管理システムである。
【0075】
実施例2は、本明細書に開示される実施例1または任意の他の実施例の拡張物、すなわち、ディスプレイコントローラが、ユーザが開始時刻に関する数値を変更するにつれて、タイムラインに沿って開始バーの位置を調節するように動作可能である、請求項1に記載の基礎インスリン管理システムである。
【0076】
実施例3は、本明細書に開示される実施例1または任意の他の実施例の拡張物、すなわち、ユーザが終了時刻に関する数値を変更するにつれて、タイムラインに沿って終了バーの位置を調節するように動作可能である、ディスプレイコントローラである。
【0077】
実施例4は、本明細書に開示される実施例1または任意の他の実施例の拡張物、すなわち、ユーザが基礎レートに関する数値を変更するにつれて、基礎レートバーのサイズを調節するように動作可能である、ディスプレイコントローラである。
【0078】
実施例5は、ユーザインターフェースが、ユーザが、第1の時間区画のための開始時刻、終了時刻、および基礎レートを確認するための確認入力を備える、本明細書に開示される実施例1または任意の他の実施例の拡張物である。
【0079】
実施例6は、第2の部分が、第1の時間区画のためのユーザ選択される開始時刻、終了時刻、および基礎レートを用いて、1つまたはそれを上回る付加的な時間区画のためのユーザ選択される開始時刻、終了時刻、ならびに基礎レートをグラフィックで表示し、第1の時間区画、1つまたはそれを上回る付加的な時間区画、および対応する基礎レートが、基礎インスリンプログラムを形成する、本明細書に開示される実施例1または任意の他の実施例の拡張物である。
【0080】
実施例7は、本明細書に開示される実施例6または任意の他の実施例の拡張物、すなわち、基礎インスリンプログラムを遠隔薬物送達デバイスに伝送するようにプロセッサ上で動作可能である、通信コントローラである。
【0081】
実施例8は、本明細書に開示される実施例7または任意の他の実施例の拡張物、すなわち、対応するユーザ選択される時間区画のためのユーザ選択される基礎レートに従ってユーザにインスリンを送達することによって、基礎インスリンプログラムを実装する、遠隔薬物送達デバイスである。
【0082】
実施例9は、プロセッサ上で動作可能である入力信号受信器によって、1つまたはそれを上回る入力デバイスから1つまたはそれを上回る入力信号を受信するステップと、プロセッサ上で動作可能であるディスプレイコントローラによって、1つまたはそれを上回る入力信号に基づいて入力情報を受信するステップと、プロセッサ上で動作可能であるディスプレイコントローラによって、表示デバイス上にユーザインターフェースを表示するステップであって、ユーザインターフェースは、基礎インスリンプログラムの第1の時間区画のための開始時刻、終了時刻、および基礎レートに関するユーザ選択される数値を文字表示するための、第1の部分と、基礎インスリンプログラムの持続時間を表すタイムライン上に、開始時刻、終了時刻、および基礎レートをグラフィックで表示するための、第2の部分であって、開始時刻は、タイムラインに沿った開始バーによってグラフィック表示され、終了時刻は、タイムラインに沿った終了バーによってグラフィック表示され、基礎レートは、開始バーと、終了バーとを接続し、かつ基礎レートに対応するサイズを有する基礎レートバーによってグラフィック表示される、第2の部分と、を含む、ステップと、ディスプレイコントローラが、開始時刻へのユーザ選択される変更に基づいて、開始バーの位置を調節し、終了時刻へのユーザ選択される変更に基づいて、終了バーの位置を調節し、基礎レートへのユーザ選択される変更に基づいて、基礎レートバーのサイズを調節するステップとを含む、基礎インスリン管理システムのユーザインターフェースを制御するためのコンピュータ実装方法である。
【0083】
実施例10は、第1の時間区画のためのユーザ選択される開始時刻、終了時刻、および基礎レートを確認するユーザから、確認入力を受信するステップをさらに含む、本明細書に開示される実施例9または任意の他の実施例の拡張物である。
【0084】
実施例11は、第1の時間区画のためのユーザ選択される開始時刻、終了時刻、および基礎レートを用いて、少なくとも1つの付加的な時間区画のためのユーザ選択される開始時刻、終了時刻、ならびに基礎レートをグラフィックで表示する、第2の部分であって、第1の時間区画、少なくとも1つの付加的な時間区画、および第1の時間区画ならびに少なくとも1つの付加的な時間区画のための対応する基礎レートが、基礎インスリンプログラムを形成する、第2の部分をさらに備える、本明細書に開示される実施例9または任意の他の実施例の拡張物である。
【0085】
実施例12は、プロセッサ上で動作可能である通信コントローラによって、基礎インスリンプログラムを遠隔薬物送達デバイスに伝送するステップをさらに含む、本明細書に開示される実施例11または任意の他の実施例の拡張物である。
【0086】
実施例13は、対応するユーザ選択される時間区画のためのユーザ選択される基礎レートに従って、遠隔薬物送達デバイスを用いてユーザにインスリンを送達することによって、基礎インスリンプログラムを実装するステップをさらに含む、本明細書に開示される実施例12または任意の他の実施例の拡張物である。
【0087】
実施例14は、プロセッサによって実行されると、基礎インスリン管理システムが、プロセッサ上で動作可能である入力信号受信器によって、1つまたはそれを上回る入力デバイスから1つまたはそれを上回る入力信号を受信し、プロセッサ上で動作可能であるディスプレイコントローラによって、1つまたはそれを上回る入力信号に基づいて入力情報を受信し、プロセッサ上で動作可能であるディスプレイコントローラによって、表示デバイス上にユーザインターフェースを表示し、ユーザインターフェースは、基礎インスリンプログラムの第1の時間区画のための開始時刻、終了時刻、および基礎レートに関するユーザ選択される数値を表示するための、第1の部分と、基礎インスリンプログラムの持続時間を表すタイムライン上に、開始時刻、終了時刻、および基礎レートをグラフィックで表示するための、第2の部分であって、開始時刻は、タイムラインに沿った開始バーによってグラフィック表示され、終了時刻は、タイムラインに沿った終了バーによってグラフィック表示され、基礎レートは、開始バーと、終了バーとを接続し、かつ基礎レートに対応するサイズを有する基礎レートバーによってグラフィック表示され、ディスプレイコントローラは、開始時刻へのユーザ選択される変更に基づいて、開始バーの位置を調節し、終了時刻へのユーザ選択される変更に基づいて、終了バーの位置を調節し、基礎レートへのユーザ変更される変更に基づいて、基礎レートバーのサイズを調節するように動作可能である、第2の部分とを含むことを可能にする命令を含む、非一過性コンピュータ可読記憶媒体を備える、物品である。
【0088】
実施例15は、タッチセンサ式ディスプレイ上に、基礎インスリンプログラムの持続期間をグラフィックで描写するタイムライン上に、開始時刻バーを表示するステップであって、開始時刻バーは、現在の時刻に対応する、ステップと、タッチセンサ式ディスプレイ上で、一時的な調節の終了時刻を選択するステップと、タッチセンサ式ディスプレイ上に、タイムライン上に、選択される終了時刻に対応する終了時刻バーを表示するステップと、タッチセンサ式ディスプレイ上で、開始時刻バーと終了時刻バーとの間にグラフィックで描写される時間の区画のための一時的な基礎レート調節値を選択するステップと、タッチセンサ式ディスプレイ上に、時間の区画内の選択される一時的な基礎レート調節値のグラフィック表現を表示するステップであって、選択される一時的な基礎レート調節値のグラフィック表現は、基礎インスリンプログラムの最初の基礎レートと選択される一時的な基礎レート調節値との間の差異を示し、選択される一時的な基礎レートのグラフィック表現は、開始時刻バーと終了時刻バーとの間に位置付けられる、ステップとを含む、基礎インスリンプログラムの一部に一時的な調節値を生成するための方法である。
【0089】
実施例16は、ユーザが終了時刻の可能性として考えられる値を変更するにつれて、タッチセンサ式ディスプレイ上に、終了時刻バーを動的に表示するステップをさらに含む、本明細書に開示される実施例15または任意の他の実施例の拡張物である。
【0090】
実施例17は、ユーザが一時的な基礎レート調節値の可能性として考えられる値を変更するにつれて、タッチセンサ式ディスプレイ上に、選択される一時的な基礎レート調節値のグラフィック表現を動的に表示するステップをさらに含む、本明細書に開示される実施例15または任意の他の実施例の拡張物である。
【0091】
実施例18は、最初の基礎レートを、減少される一時的な基礎レート調節値のために破線として表示するステップをさらに含む、本明細書に開示される実施例17または任意の他の実施例の拡張物である。
【0092】
実施例19は、増加される一時的な基礎レート調節値のために、最初の基礎レートを第1の色で、および増加される一時的な基礎レート調節値を第2の異なる色で、最初の基礎レートの上に表示するステップをさらに含む、本明細書に開示される実施例17または任意の他の実施例の拡張物である。
【0093】
実施例20は、時間の区分および選択される一時的な基礎レートのインジケーションを、遠隔薬物送達デバイスに伝送するステップをさらに含む、本明細書に開示される実施例15または任意の他の実施例の拡張物である。
【0094】
実施例21は、メモリおよび表示デバイスと動作可能である、プロセッサと、1つまたはそれを上回る入力デバイスと、1つまたはそれを上回る入力デバイスから1つまたはそれを上回る入力信号を受信するようにプロセッサ上で動作可能である、入力信号受信器と、入力信号受信器から入力情報を受信し、表示デバイス上におけるユーザインターフェースの表示のための入力情報に基づいて、メモリからユーザインターフェース情報を読み出すようにプロセッサ上で動作可能である、ディスプレイコントローラであって、ユーザインターフェースは、一時的な基礎レート調節の終了時刻および基礎インスリンプログラムの一部のための一時的な基礎レート調節値に関するユーザ選択される数値を表示するための、第1の部分と、基礎インスリンプログラムの持続時間を表すタイムライン上に、一時的な基礎レート調節のための開始時刻、終了時刻、および基礎レートをグラフィックで表示するための、第2の部分であって、開始時刻は、タイムラインに沿った開始バーによってグラフィック表示され、かつ現在の時刻に対応し、終了時刻は、タイムラインに沿った終了バーによってグラフィック表示され、一時的な基礎レート調節値は、基礎インスリンプログラムの最初の基礎レートと基礎インスリンプログラムの選択される部分のための選択される一時的な基礎レート調節値との間の差異としてグラフィック表示される、第2の部分とを含む、ディスプレイコントローラとを備える、基礎インスリン管理システムである。
【0095】
実施例22は、減少される一時的な基礎レート調節値のために、基礎インスリンプログラムの最初の基礎レートが、破線として表示される、本明細書に開示される実施例21または任意の他の実施例の拡張物である。
【0096】
実施例23は、増加される一時的な基礎レート調節値のために、最初の基礎レートが、第1の色で表示され、増加される一時的な基礎レート調節値が、第2の異なる色で、最初の基礎レートの上に示される、本明細書に開示される実施例21または任意の他の実施例の拡張物である。
【0097】
実施例24は、本明細書に開示される実施例21または任意の他の実施例の拡張物、すなわち、選択される一時的な基礎レート調節値および基礎インスリンプログラムの選択される部分を、遠隔薬物送達デバイスに伝送するようにプロセッサ上で動作可能である、通信コントローラである。
【0098】
以下の実施例は、さらに付加的な実施形態に関する。
【0099】
実施例1は、(a)タッチセンサ式ディスプレイ上で、基礎インスリンプログラムの第1の時間区画のための終了時刻を選択するステップと、(b)タッチセンサ式ディスプレイ上において、基礎インスリンプログラムの持続時間をグラフィックで描写するタイムライン上に、選択される終了時刻に対応する終了時刻バーを表示するステップと、(c)タッチセンサ式ディスプレイ上で、第1の時間区画にわたる基礎レートを選択するステップと、(d)タッチセンサ式ディスプレイ上に、選択される基礎レートに対応する厚さを有する基礎レートバーを表示するステップであって、基礎バーは、開始時刻バーと終了時刻バーとの間に位置付けられる、ステップと、(e)基礎インスリンプログラムの時間区画毎にステップ(a)-(d)を繰り返すステップとを含む、基礎インスリンプログラムを生成するための方法である。
【0100】
実施例2は、タッチセンサ式ディスプレイ上において、各定義される時間区画および各対応する基礎レートを、タイムライン上にグラフィックで表示するステップをさらに含む、本明細書に開示される実施例1または任意の他の実施例の拡張物である。
【0101】
実施例3は、終了時刻バーが、ユーザが終了時刻の可能性として考えられる値を通してスクロールするにつれて、タッチセンサ式ディスプレイ上に動的に表示される、本明細書に開示される実施例1または任意の他の実施例の拡張物である。
【0102】
実施例4は、基礎レートバーが、ユーザが基礎レートの可能性として考えられる値を通してスクロールするにつれて、タッチセンサ式ディスプレイ上に動的に表示される、本明細書に開示される実施例1または任意の他の実施例の拡張物である。
【0103】
実施例5は、タッチセンサ式ディスプレイ上において、基礎インスリンプログラムの初期設定開始時刻に対応する開始時刻バーをタイムライン上に表示するステップをさらに含む、本明細書に開示される実施例1または任意の他の実施例の拡張物である。
【0104】
実施例6は、基礎インスリンプログラムの第2の時間区画に関して、タッチセンサ式ディスプレイ上に、第1の時間区画の終了に隣接して開始時刻バーを表示するステップをさらに含む、本明細書に開示される実施例5または任意の他の実施例の拡張物である。
【0105】
実施例7は、タッチセンサ式ディスプレイ上に、第1の時間区画にわたる選択される基礎レートに対応する、第2の時間区画にわたる初期設定基礎レートを表す第2の基礎レートバーを表示するステップをさらに含む、本明細書に開示される実施例6または任意の他の実施例の拡張物である。
【0106】
実施例8は、初期設定基礎レートを表す第2の基礎レートバーが、第1の色によって示され、第1の時間区画の選択される基礎レートを表す基礎レートバーが、第2の異なる色によって示される、本明細書に開示される実施例7または任意の他の実施例の拡張物である。
【0107】
実施例9は、タッチセンサ式ディスプレイ上に、基礎インスリンプログラムの持続期間をグラフィックで描写するタイムライン上に、開始時刻バーを表示するステップであって、開始時刻バーは、現在の時刻に対応する、ステップと、タッチセンサ式ディスプレイ上で、一時的な調節の終了時刻を選択するステップと、タッチセンサ式ディスプレイ上に、タイムライン上に、選択される終了時刻に対応する終了時刻バーを表示するステップと、タッチセンサ式ディスプレイ上で、開始時刻バーと終了時刻バーとの間のタイムライン上の差異によってグラフィックで描写される時間の区画のための一時的な基礎レート調節値を選択するステップと、タッチセンサ式ディスプレイ上に、選択される一時的な基礎レート調節値のグラフィック表現を表示するステップであって、選択される一時的な基礎レート調節値のグラフィック表現は、基礎インスリンプログラムの最初の基礎レートと選択される一時的な基礎レート調節値との間の差異を示し、選択される一時的な基礎レートのグラフィック表現は、開始時刻バーと終了時刻バーとの間に位置付けられる、ステップとを含む、基礎インスリンプログラムの一部に一時的な調節値を生成するための方法である。
【0108】
実施例10は、終了時刻バーが、ユーザが終了時刻の可能性として考えられる値を通してスクロールするにつれて、タッチセンサ式ディスプレイ上に動的に表示される、本明細書に開示される実施例9または任意の他の実施例の拡張物である。
【0109】
実施例11は、選択される一時的な基礎レート調節値のグラフィック表現が、ユーザが一時的な基礎レート調節値の可能性として考えられる値を通してスクロールするにつれて、タッチセンサ式ディスプレイ上に動的に表示される、本明細書に開示される実施例9または任意の他の実施例の拡張物である。
【0110】
実施例12は、減少される一時的な基礎レート調節値のために、基礎インスリンプログラムの最初の基礎レートが、輪郭として表示される、本明細書に開示される実施例11または任意の他の実施例の拡張物である。
【0111】
実施例13は、増加される一時的な基礎レート調節値のために、基礎インスリンプログラムの最初の基礎レートが、第1の色で表示され、増加される一時的な基礎レート調節値が、第2の異なる色で基礎インスリンプログラムの最初の基礎レートの上に表示される、本明細書に開示される実施例11または任意の他の実施例の拡張物である。
【0112】
実施例14は、メモリおよび表示デバイスと動作可能である、プロセッサと、1つまたはそれを上回る入力デバイスと、1つまたはそれを上回る入力デバイスから1つまたはそれを上回る入力信号を受信するようにプロセッサ上で動作可能である、入力信号受信器と、入力信号受信器から入力情報を受信し、表示デバイス上におけるユーザインターフェースの表示のための入力情報に基づいて、メモリからユーザインターフェース情報を読み出すようにプロセッサ上で動作可能である、ディスプレイコントローラであって、ユーザインターフェースは、1つまたはそれを上回る時間区画と、対応する基礎インスリンレートとを備える基礎インスリンプログラムに関するユーザ選択される数値を文字表示するための、第1の部分と、1つまたはそれを上回る時間区画および対応する基礎インスリンレートをグラフィックで表示する、第2の部分とを含む、ディスプレイコントローラとを備える、装置である。
【0113】
実施例15は、表示デバイスが、タッチスクリーンである、本明細書に開示される実施例14または任意の他の実施例の拡張物である。
【0114】
実施例16は、1つまたはそれを上回る時間区画および対応する基礎インスリンレートが、ユーザが可能性として考えられる時間区画値ならびに対応する基礎レート値を操作するにつれて、第2の部分に動的に表示される、本明細書に開示される実施例15もしくは任意の他の実施例の拡張物である。
【0115】
実施例17は、タッチセンサ式ディスプレイと、メモリと、1つまたはそれを上回るプロセッサと、メモリに記憶され、1つまたはそれを上回るプロセッサによる実行のために構成される1つまたはそれを上回るモジュールであって、基礎インスリンプログラムの第1の時間区画のための終了時刻であって、ユーザによって、タッチセンサ式ディスプレイを操作することによって選択される、終了時刻を受信し、タッチセンサ式ディスプレイ上において、基礎インスリンプログラムをグラフィックで描写するタイムライン上にユーザ選択される終了時刻に対応する終了時刻バーを表示し、第1の時間区画にわたる基礎レートであって、タッチセンサ式ディスプレイを操作するユーザによって選択される、基礎レートを受信し、タッチセンサ式ディスプレイ上において、開始時刻と選択される終了時刻との間のタイムライン上にユーザ選択される基礎レートに対応するレートバーを表示するための命令を含む、1つまたはそれを上回るモジュールとを備える、持ち運び可能な電子デバイスである。
【0116】
実施例18は、タッチセンサ式ディスプレイを備え、コンピュータ可読記憶媒体が、持ち運び可能な電子コンピューティングデバイス上で実行されることに応答して、持ち運び可能な電子コンピューティングデバイスに、基礎インスリンプログラムの第1の時間区画のための終了時刻であって、ユーザによって、タッチセンサ式ディスプレイを操作することによって選択される、終了時刻を受信させ、タッチセンサ式ディスプレイ上において、基礎インスリンプログラムをグラフィックで描写するタイムライン上にユーザ選択される終了時刻に対応する終了時刻バーを表示させ、第1の時間区画にわたる基礎レートであって、タッチセンサ式ディスプレイを操作するユーザによって選択される、基礎レートを受信させ、タッチセンサ式ディスプレイ上において、開始時刻と選択される終了時刻との間のユーザ選択される基礎レートに対応するタイムライン上にレートバーを表示させるセット命令を備える、持ち運び可能な電子コンピューティングデバイスとの併用のための少なくとも1つのコンピュータ可読記憶媒体である。
【0117】
本発明のある実施形態が、上記に説明された。しかしながら、本発明はそれらの実施形態に限定されず、むしろ、意図するものは、本明細書に明確に説明されたものへの追加および修正もまた、本発明の範囲内に含まれることであることに明確に留意されたい。そのうえ、本明細書に説明される種々の実施形態の特徴が、相互排他的ではなく、たとえ種々の組み合わせまたは並び替えが本明細書に表現されていなくとも、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、そのような組み合わせならびに並び替えにおいて存在し得ることを理解されたい。事実上、本明細書に説明されたものの変形例、修正、および他の実装が、本発明の精神ならびに範囲から逸脱することなく、当業者に生じるであろう。したがって、本発明は、前述の例証的説明によってのみ定義されるものではない。