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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-26
(45)【発行日】2023-01-10
(54)【発明の名称】凍結体製造装置
(51)【国際特許分類】
   B01J 2/06 20060101AFI20221227BHJP
【FI】
B01J2/06
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2020052492
(22)【出願日】2020-03-24
(65)【公開番号】P2021151637
(43)【公開日】2021-09-30
【審査請求日】2022-03-18
(73)【特許権者】
【識別番号】591158324
【氏名又は名称】大阪ガスリキッド株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】弁理士法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】名田 悠矢
(72)【発明者】
【氏名】今村 瑞穂
(72)【発明者】
【氏名】上村 龍一郎
【審査官】小久保 勝伊
(56)【参考文献】
【文献】特開平10-271954(JP,A)
【文献】特開昭55-64761(JP,A)
【文献】特開2008-8644(JP,A)
【文献】特開2016-70583(JP,A)
【文献】米国特許第5236466(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01J 2/00-2/30
A23L 3/375
F26B 5/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
有底筒状の凍結用流体槽に貯留された凍結用低温流体に向けて、液体原料を噴霧又は滴下して、粒状又は滴状の凍結体を作成する凍結体製造装置であって、
前記凍結体が通過不能でかつ前記凍結用低温流体が通過可能な多孔状に形成された底壁部及び上部を開口する筒状の側壁部を備える有底筒状の凍結体収納体が、底壁部側部分を前記凍結用低温流体に浸漬させた状態に前記凍結用流体槽に装着自在に、かつ、前記凍結用流体槽の上方に離脱自在に設けられ、
前記底壁部が、前記側壁部に対して着脱自在に装着されている凍結体製造装置。
【請求項2】
前記凍結体収納体が、前記底壁部よりも下方側に突出する脚部を備えている請求項1に記載の凍結体製造装置。
【請求項3】
前記底壁部が、前記側壁部の下端に外方に突出形態で設けた鍔状の側壁部側連結部と前記脚部の上端に外方に突出する形態で設けた鍔状の脚部側連結部との間に挟持される形態で設けられている請求項2に記載の凍結体製造装置。
【請求項4】
前記底壁部が、上側の多孔体と下側の多孔体との間に濾過材を支持する形態又は濾過材を下側の多孔体にて載置支持する形態に構成されている請求項3に記載の凍結体製造装置。
【請求項5】
前記底壁部を構成する濾過体が、当該濾過体と前記側壁部側連結部との間及び当該濾過体と前記脚部側連結部との間の夫々にガスケットを配置する状態で、前記側壁部側連結部と前記脚部側連結部との間に挟持される形態で設けられている請求項3に記載の凍結体製造装置。
【請求項6】
先細り状の筒状案内体が、前記側壁部の上端部に上方に突出する姿勢で装着自在に構成されている請求項1~5のいずれか1項に記載の凍結体製造装置。
【請求項7】
前記凍結体収納体が、前記凍結用流体槽の上端よりも上方に突出する状態で前記凍結用流体槽に装着される請求項1~6のいずれか1項に記載の凍結体製造装置。
【請求項8】
前記凍結体収納体を前記凍結用流体槽の上方に取出して反転させる反転装置が設けられている請求項1~7のいずれか1項に記載の凍結体製造装置。
【請求項9】
前記凍結用流体槽を昇降操作自在に載置する運搬台車が設けられ、
前記凍結用流体槽の蓋体が、当該蓋体の下方位置から前記凍結用流体槽が上昇されるに伴って前記凍結用流体槽に装着される形態で固定配置され、
前記液体原料を噴霧又は滴下する原料供給部が、前記蓋体に装着されている請求項1~8のいずれか1項に記載の凍結体製造装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有底筒状の凍結用流体槽に貯留された凍結用低温流体に向けて、液体原料を噴霧又は滴下して、粒状又は滴状の凍結体を作成する凍結体製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
かかる凍結体製造装置にて作成された凍結体は、一般に、真空乾燥機にて凍結真空乾燥されることになり、その凍結真空乾燥により微粉体が作成されることになる。つまり、かかる凍結体製造装置は、微粉体を作成するために凍結真空乾燥する凍結体を製造することになる。
【0003】
かかる凍結体製造装置の従来例として、液体原料(懸濁液)を、凍結用流体槽(容器)に貯留した凍結用低温流体(-30℃のnヘキサン)に向けて、噴霧器から噴霧して凍結体(氷滴)を作成するようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
特許文献1においては、詳しい説明は省略されてはいるが、作成された凍結体(氷滴)を真空乾燥機に移載する際には、凍結用低温流体中で沈殿した凍結体(氷滴)をステンレス製のパットに移すことが記載されており、その後、凍結体(氷滴)を載置したパットを真空乾燥機の内部に置いて凍結真空乾燥して、微粉体を作成するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開平2-43943号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1においては、凍結用低温流体中で沈殿した凍結体(氷滴)をパットに移し、凍結体(氷滴)を載置したパットを真空乾燥機に装填する形態で、凍結用低温流体中の凍結体(氷滴)を真空乾燥機に移載することになる。
しかしながら、凍結用低温流体中で沈殿した凍結体(氷滴)を凍結用低温流体から取出してパットに移すには、例えば、凍結用低温流体中で沈殿している凍結体(氷滴)を、網状体等により掬い取りながら、パットに移す等、凍結用低温流体中で沈殿した凍結体(氷滴)を凍結用低温流体から取出す作業が面倒で煩雑な作業となる。
【0007】
したがって、凍結用低温流体中で沈殿した凍結体(氷滴)を凍結用低温流体から取出す作業が面倒で煩雑な作業になる等に起因して、凍結用低温流体中の凍結体(氷滴)を真空乾燥機に移載する作業が面倒で煩雑な作業となるものであり、改善が望まれるものであった。
【0008】
本発明は、上記実情に鑑みて為されたものであって、その目的は、凍結用低温流体中の凍結体を真空乾燥機に移載する作業の容易化を図ることができ、しかも、凍結体を良好に作成できる凍結体製造装置を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の凍結体製造装置は、有底筒状の凍結用流体槽に貯留された凍結用低温流体に向けて、液体原料を噴霧又は滴下して、粒状又は滴状の凍結体を作成するものであって、その特徴構成は、
前記凍結体が通過不能でかつ前記凍結用低温流体が通過可能な多孔状に形成された底壁部及び上部を開口する筒状の側壁部を備える有底筒状の凍結体収納体が、底壁部側部分を前記凍結用低温流体に浸漬させた状態に前記凍結用流体槽に装着自在に、かつ、前記凍結用流体槽の上方に離脱自在に設けられ、
前記底壁部が、前記側壁部に対して着脱自在に装着されている点にある。
【0010】
すなわち、有底筒状の凍結体収納体が、底壁部側部分を凍結用低温流体に浸漬させた状態に凍結用流体槽に装着されているから、凍結用流体槽に貯留された凍結用低温流体に向けて液体原料を噴霧又は滴下することにより作成される凍結体が、凍結体収納体の内部に収納されることになる。
【0011】
そして、凍結体収納体が、凍結用流体槽の上方に離脱できるものであるから、作成された凍結体を、凍結用流体槽の凍結用低温流体から取出す際には、凍結体収納体を凍結用流体槽の上方に離脱させるだけで、作成された凍結体を凍結用低温流体から容易に取出すことができる。
【0012】
加えて、凍結体収納体における筒状の側壁部の上部が開口されているから、凍結収納体に収納されている凍結体を真空乾燥機に装填する際には、凍結体収納体を反転させて、側壁部の上部の開口が下方を向くようにすることによって、凍結収納体に収納されている凍結体を、側壁部の上部の開口より取出して真空乾燥機に装填することができるため、凍結収納体に収納されている凍結体を、容易に真空乾燥機に装填することができる。
【0013】
このように、作成された凍結体を凍結用流体槽の凍結用低温流体から取出すこと、及び、凍結収納体に収納されている凍結体を真空乾燥機に装填することを容易に行えるものであるから、凍結用低温流体中の凍結体を真空乾燥機に移載する作業の容易化を図ることができる。
【0014】
しかも、凍結体収納体の底壁部が、凍結体収納体の側壁部に対して着脱自在に装着されているから、凍結体の生成作業を終了したとき等において凍結体収納体を洗浄する際に、凍結体収納体の底壁部を凍結体収納体の側壁部から取り外すことにより、凍結体収納体の底壁部や側壁部を適切に洗浄することができる。
【0015】
つまり、凍結体の生成作業を行うと、凍結体収納体の側壁部と底壁部とが接続される隅部等に異物が付着堆積する虞があるから、凍結体の生成作業を清潔な状態で行う必要上、凍結体収納体を洗浄することになる。
このような洗浄作業を行う際に、底壁部を側壁部から取り外すことができるから、底壁部や側壁部を適切に洗浄でき、結果的に、凍結体を良好に作成できる。
【0016】
ちなみに、凍結体収納体の洗浄作業を行う際に、凍結体収納体の側壁部と底壁部とが接続されている状態に維持されると、側壁部と底壁部とが接続されている隅部等の洗浄を行い難く、凍結体収納体を適切に洗浄し難いものとなる。
【0017】
要するに、本発明の凍結体製造装置の特徴構成によれば、凍結用低温流体中の凍結体を真空乾燥機に移載する作業の容易化を図ることができ、しかも、凍結体を良好に作成できる。
【0018】
本発明の凍結体製造装置の更なる特徴構成は、前記凍結体収納体が、前記底壁部よりも下方側に突出する脚部を備えている点にある。
【0019】
すなわち、凍結体収納体を凍結用流体槽に装着した状態において、底壁部よりも下方側に突出する脚部を凍結用流体槽の底部に載置させた状態で、凍結体収納体を支持することができる。
換言すれば、底壁部よりも下方側に突出する脚部にて支持する状態で、凍結体収納体を凍結用流体槽に装着できる。
【0020】
したがって、凍結体収納体を凍結用流体槽に装着した際に、底壁部よりも下方側に突出する脚部の存在により、底壁部が凍結用流体槽の底部等に接当して破損(摩耗損傷)することを回避できるため、凍結体の生成作業を長期に亘って良好に行うことが可能となる。
【0021】
要するに、本発明の凍結体製造装置の更なる特徴構成によれば、凍結体の生成作業を長期に亘って良好に行うことが可能となる。
【0022】
本発明の凍結体製造装置の更なる特徴構成は、前記底壁部が、前記側壁部の下端に外方に突出形態で設けた鍔状の側壁部側連結部と前記脚部の上端に外方に突出する形態で設けた鍔状の脚部側連結部との間に挟持される形態で設けられている点にある。
【0023】
すなわち、側壁部の下端に鍔状の側壁部側連結部が設けられ、脚部の上端に鍔状の脚部側連結部が設けられ、底壁部が側壁部側連結部と脚部側連結部との間に挟持される形態で設けられるものであるから、底壁部の周縁部を側壁部側連結部と脚部側連結部との間に挟持しながら、底壁部を適切な姿勢となる状態で良好に保持することができる。
【0024】
ちなみに、底壁部を洗浄等のために取り外す際には、側壁部側連結部と脚部側連結部とを連結する連結具を外して、側壁部側連結部と脚部側連結部とを分解することによって、適切に行うことができる。
【0025】
要するに、本発明の凍結体製造装置の更なる特徴構成によれば、底壁部を適切な姿勢となる状態で良好に保持することができる。
【0026】
本発明の凍結体製造装置の更なる特徴構成は、前記底壁部が、上側の多孔体と下側の多孔体との間に濾過材を支持する形態又は濾過材を下側の多孔体にて載置支持する形態に構成されている点にある。
【0027】
すなわち、濾過材を上側の多孔体と下側の多孔体との間に支持する形態又は濾過材を下側の多孔体にて載置支持する形態で、底壁部が構成されている。
つまり、濾過材を、例えば、繊維材を織物加工して形成される布等を用いて構成することにより、濾過材における凍結用低温流体を通過させる孔の大きさを、十分に小さな大きさにする等、濾過材における凍結用低温流体を通過させる孔の大きさを十分に小さな大きさにして、十分に小さな大きさの凍結体を作成することができる。
【0028】
凍結用低温流体を通過させる孔が十分に小さな大きさの濾過材は、布等を用いて構成されるため、強度が弱く、保形性が無いが、上側の多孔体と下側の多孔体との間に支持すること又は濾過材を下側の多孔体にて載置支持することにより、濾過材を適切な姿勢で良好に保持することができる。
つまり、上側の多孔体と下側の多孔体とを、又は、下側の多孔体を、金属材や樹脂材料等を用いて十分な強度を備える状態に構成することにより、強度が弱く、保形性が無い濾過材を適切な姿勢で良好に保持することができる。
【0029】
要するに、本発明の凍結体製造装置の更なる特徴構成によれば、凍結用低温流体を通過させる孔の大きさを十分に小さな大きさにすることができる濾過材を用いて、十分に小さな大きさの凍結体を作成することができ、しかも、濾過材を適切な姿勢で良好に保持することができる。
【0030】
本発明の凍結体製造装置の更なる特徴構成は、前記底壁部を構成する濾過体が、当該濾過体と前記側壁部側連結部との間及び当該濾過体と前記脚部側連結部との間の夫々にガスケットを配置する状態で、前記側壁部側連結部と前記脚部側連結部との間に挟持される形態で設けられている点にある。
【0031】
すなわち、例えば、金属製等の複数の網状体を、網目をずらして重ね合わせるようにする等により、底壁部を構成する濾過体を、凍結用低温流体を通過させる孔の大きさを十分に小さな大きさになる状態に構成して、十分に小さな大きさの凍結体を作成することができる。
【0032】
濾過体と側壁部側連結部との間や、当該濾過体と脚部側連結部との間にガスケットが配置された状態で、濾過体が側壁部側連結部と脚部側連結部との間に挟持される形態で設けられるから、濾過体と側壁部側連結部との間や濾過体と脚部側連結部との間に凍結体が入り込む等のトラブルを回避することができる。
【0033】
要するに、本発明の凍結体製造装置の更なる特徴構成によれば、凍結用低温流体を通過させる孔の大きさを十分に小さな大きさにすることができる濾過体を用いて、十分に小さな大きさの凍結体を作成することができ、しかも、濾過体と側壁部側連結部との間や濾過体と脚部側連結部との間に凍結体が入り込む等のトラブルを回避することができる。
【0034】
本発明の凍結体製造装置の更なる特徴構成は、先細り状の筒状案内体が、前記側壁部の上端部に上方に突出する姿勢で装着自在に構成されている点にある。
【0035】
すなわち、先細り状の筒状案内体を側壁部の上端部に上方に突出する姿勢で装着しておくことにより、凍結収納体に収納されている凍結体を真空乾燥機に装填する作業を良好に行うことができる。
【0036】
つまり、凍結体収納体を反転させて、側壁部の上部の開口が下方を向くようにして、凍結収納体に収納されている凍結体を、側壁部の上部の開口より取出して真空乾燥機に装填する際に、先細り状の筒状案内体を側壁部の上端部に上方に突出する姿勢で装着しておけば、先細り状の筒状案内体が、凍結収納体に収納されている凍結体を真空乾燥機の装填箇所に案内するものとなるから、凍結収納体に収納されている凍結体を真空乾燥機に装填する作業を良好に行うことができる。
【0037】
ちなみに、凍結体を作成する際には、先細り状の筒状案内体を取り外しておくことにより、凍結収納体の内部に向けて液体原料を噴霧又は滴下することを良好に行うことができる。
【0038】
要するに、本発明の凍結体製造装置の更なる特徴構成によれば、凍結収納体に収納されている凍結体を真空乾燥機に装填する作業を良好に行うことができる。
【0039】
本発明の凍結体製造装置の更なる特徴構成は、前記凍結体収納体が、前記凍結用流体槽の上端よりも上方に突出する状態で前記凍結用流体槽に装着される点にある。
【0040】
すなわち、凍結体収納体が、凍結用流体槽の上端よりも上方に突出する状態で凍結用流体槽に装着されているから、凍結用流体槽に対する凍結体収納体の着脱を良好に行うことができる。
【0041】
つまり、凍結体収納体を凍結用流体槽の上方に取り出す際に、凍結体収納体における凍結用流体槽の上端よりも上方に突出する部分を把持して取り出すことができ、また、凍結体収納体を凍結用流体槽に装着する際に、凍結体収納体における凍結用流体槽の上端よりも上方に突出する部分を把持して装着することができる等、凍結用流体槽に対する凍結体収納体の着脱を良好に行うことができる。
【0042】
要するに、本発明の凍結体製造装置の更なる特徴構成によれば、凍結用流体槽に対する凍結体収納体の着脱を良好に行うことができる。
【0043】
本発明の凍結体製造装置の更なる特徴構成は、前記凍結体収納体を前記凍結用流体槽の上方に取出して反転させる反転装置が設けられている点にある。
【0044】
すなわち、凍結用流体槽に装着された凍結体収納体の内部に生成された凍結体を真空乾燥機に装填する際に、反転装置によって、凍結体収納体を凍結用流体槽の上方に取出して反転させることができる。
【0045】
つまり、凍結体収納体を凍結用流体槽の上方に取出し、その後、凍結体収納体を反転させて、凍結収納体に収納されている凍結体を、側壁部の上部の開口より取出して真空乾燥機に装填することを、反転装置によって行うことができる。
【0046】
このように、反転装置により、凍結体収納体を凍結用流体槽の上方に取出して反転させることができるから、凍結体を真空乾燥機に装填する作業の省力化を図ることができる。
【0047】
要するに、本発明の凍結体製造装置の更なる特徴構成によれば、凍結体を真空乾燥機に装填する作業の省力化を図ることができる。
【0048】
本発明の凍結体製造装置の更なる特徴構成は、前記凍結用流体槽を昇降操作自在に載置する運搬台車が設けられ、
前記凍結用流体槽の蓋体が、当該蓋体の下方位置から前記凍結用流体槽が上昇されるに伴って前記凍結用流体槽に装着される形態で固定配置され、
前記液体原料を噴霧又は滴下する原料供給部が、前記蓋体に装着されている点にある。
【0049】
すなわち、凍結体を作成する際には、固定配置された蓋体の下方箇所に、運搬台車に載置された凍結用流体槽を、運搬台車を移動させながら位置させ、その後、凍結用流体槽を運搬台車による上昇操作によって上昇させて、凍結用流体槽の上部に蓋体が装着された状態とする。
【0050】
このように、凍結用流体槽の上部に蓋体が装着された状態において、蓋体に装着されている原料供給部から液体原料を噴霧又は滴下して、凍結体を作成する。
【0051】
作成された凍結体を真空乾燥機に移載する際には、凍結用流体槽を運搬台車による下降操作によって下降させて、凍結用流体槽の上部から蓋体が外れた状態にする。
次に、運搬台車に載置された凍結用流体槽を、運搬台車を移動させながら、凍結体を真空乾燥機に移載する(装填する)箇所に移動させ、その後、凍結収納体を凍結用流体槽の上方に取り出して反転させて、凍結収納体に収納されている凍結体を真空乾燥機に装填する。
【0052】
このように、凍結体を作成する箇所及び凍結体を真空乾燥機に移載する(装填する)箇所に、凍結用流体槽を運搬台車に載置しながら移動させることができるため、凍結体を作成しかつ作成した凍結体を真空乾燥機に移載する作業の容易化を図ることができる。
【0053】
しかも、作成された凍結体を真空乾燥機に移載する際には、凍結体を真空乾燥機に移載する(装填する)直前まで、凍結体を収納する凍結収納体を凍結用流体槽に装着した状態、換言すれば、凍結体を収納する凍結収納体を凍結用低温流体に浸漬させた状態に維持できるため、作成された凍結体を真空乾燥機に移載する際に、融解して損傷してしまう等のトラブルの発生を回避して、作成された凍結体を真空乾燥機に良好に移載することができる。
【0054】
要するに、本発明の凍結体製造装置の更なる特徴構成によれば、凍結体を作成しかつ作成した凍結体を真空乾燥機に移載する作業の容易化を図ることができ、しかも、作成された凍結体を真空乾燥機に良好に移載することができる。
【図面の簡単な説明】
【0055】
図1】凍結体製造装置の概略構成図である。
図2】凍結用流体槽と凍結体収納体とを示す概略図である。
図3】凍結体収納体の分解斜視図である。
図4】凍結体の作成状態及び凍結体の移載状態を示す概略図である。
図5】反転装置を斜め上方から見たときの斜視図である。
図6】反転装置の側面図である。
図7】噴射ノズルと凍結用流体槽との関係を示す図である。
図8】別形態の凍結体収納体の分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0056】
〔実施形態〕
以下、本発明の凍結体製造装置の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(全体構成)
図1に示すように、凍結体製造装置には、液体原料を貯留する原料タンク1と、凍結用低温流体U(本実施形態では液体窒素)を貯留する凍結用流体槽2と、液体原料を凍結用流体槽2に貯留された凍結用低温流体Uに向けて噴霧する原料供給部Kとしてのノズル3とが備えられている。
そして、原料タンク1に貯留された液体原料をノズル3に向けて加圧供給して、ノズル3から噴霧することにより、粒状の凍結体A(図4参照)を作成するように構成されている。
【0057】
原料タンク1は、ステンレス製であり、表面がバフ磨き又は電解研磨により研磨されている。
尚、原料タンク1には、液体原料を温調(加熱、冷却)する温度調整部や、液体原料を攪拌する攪拌部を備えさせてもよい。
【0058】
凍結用流体槽2は、上部が開口する有底筒状であり、断熱性を備える状態に形成され、また、凍結用低温流体Uを手動又は自動で適宜供給できるように構成されている。
ちなみに、凍結用流体槽2に、凍結用低温流体Uを攪拌する攪拌部を備えさせるようにしてもよい。
【0059】
図1及び図2に示すように、凍結用流体槽2には、有底筒状の凍結体収納体Bが、着脱自在に装着されている。
凍結体収納体Bは、凍結体A(図4参照)が通過不能でかつ凍結用低温流体Uが通過可能な多孔状に形成された底壁部Bd及び上部を開口する筒状の側壁部Bsを備える形態に構成されている。
【0060】
そして、図1及び図4に示すように、有底筒状の凍結体収納体Bが、底壁部側部分を凍結用低温流体Uに浸漬させた状態に凍結用流体槽2に装着自在に、かつ、凍結用流体槽2の上方に離脱自在に設けられている。
また、図1及び図2に示すように、凍結体収納体Bが、凍結用流体槽2の上端よりも上方に突出する状態で凍結用流体槽2に装着されている。
【0061】
図1及び図2に示すように、凍結体収納体Bが、底壁部Bdよりも下方側に突出する環状の脚部Eを備えている。したがって、凍結体収納体Bを凍結用流体槽2に装着した状態においては、脚部Eが凍結用流体槽2の底壁2dに載置支持されている。
ちなみに、環状の脚部Eの内部の空間には、凍結用低温流体Uが流動している。
【0062】
本実施形態においては、脚部Eが環状に形成されているが、周方向に分割する形態で構成してもよい。ちなみに、脚部Eを環状に形成する場合において、凍結用低温流体Uが通流する通過孔を周方向の複数個所に形成する等、凍結用低温流体Uが脚部Eの内方側に流動し易くしても良いが、脚部Eと凍結用流体槽2の底壁2dとの隙間を通して凍結用低温流体Uが脚部Eの内方側に流動する場合には、通過孔は形成しなくてもよい。
尚、凍結体収納体Bの詳細は、後述する。
【0063】
図1に示すように、凍結用流体槽2を昇降操作自在に載置する運搬台車Wが設けられている。この運搬台車Wは、ハンドリフターを用いて構成されるものであって、床面Zを走行自在に構成され、且つ、ハンドル部Whの揺動操作等により、凍結用流体槽2を昇降操作できるように構成されている。
【0064】
凍結用流体槽2の上部開口を閉じる蓋体Fが、当該蓋体Fの下方位置から凍結用流体槽2が上昇されるに伴って凍結用流体槽2に装着される形態で固定配置されている。
つまり、蓋体Fを支持する支持枠4が、複数本の支持脚部4aを床面Zに載置する形態で設けられている。ちなみに、運搬台車Wは、支持枠4の複数本の支持脚部4aの間を通して、蓋体Fの下方位置に移動できるように構成されている。
尚、凍結体収納体Bが凍結用流体槽2の上端よりも上方に突出する状態で凍結用流体槽2に装着されているから、図1に示すように、蓋体Fの周縁部には、下方に延びる筒状部Ftが形成され、この筒状部Ftの下端が、凍結用流体槽2の上端部に接当するように構成されている。
【0065】
原料供給部Kとしてのノズル3が、蓋体Fに装着されている。
尚、蓋体Fには、凍結用低温流体U(液体窒素)が昇華して発生する窒素ガス等の排ガスを排出する排気ダクト5が接続されている。
【0066】
つまり、凍結体Aを作成する際には、運搬台車Wにて凍結用流体槽2を蓋体Fの下方位置(下方相当箇所)に搬送し、次に、凍結用流体槽2を上昇させて、凍結用流体槽2の上部開口に蓋体Fを装着する。
凍結体Aの作成後は、凍結用流体槽2を下降させることにより、凍結用流体槽2を蓋体Fから外す。
その後、凍結用流体槽2を運搬台車Wにて凍結体Aを真空乾燥機G(図4参照)に装填(移載)する装填箇所に搬送できるように構成されている。
【0067】
そして、凍結用流体槽2を真空乾燥機Gに対する装填箇所に搬送した状態で、凍結体収納体Bを凍結用流体槽2から上方に離脱させて、凍結体収納体Bに収納した凍結体Aを、凍結体収納体Bの開き状態の底壁部Bdから真空乾燥機Gの装填箇所に排出させることになるが、本実施形態においては、後述の如く、反転装置Hが設けられている。
尚、真空乾燥機Gとしては、棚段式、回転式、内部攪拌式等、種々の形態のものを適用できる。
【0068】
(液体原料の供給構成)
原料タンク1に貯留した液体原料をノズル3に供給する供給路6が、原料タンク1の下部から延出される状態で設けられ、また、エアコンプレッサ7から供給される搬送用空気を原料タンク1の上部に供給する空気供給ライン8が設けられている。
そして、原料タンク1の上部の圧力を上昇させて、液体原料をノズル3に向けて加圧供給するように構成されている。
【0069】
ちなみに、原料タンク1には、供給される搬送用空気を排気する排圧ライン9が接続され、当該排圧ライン9には、排圧調節弁9aが設けられている。
尚、供給路6は、複数の路形成用のパイプをヘルール接続する形態で形成されており、排圧ライン9も同様である。
【0070】
供給路6には、当該供給路6を開閉する供給路開閉弁6a、及び、液体原料の供給量を調節する供給量調節弁6bが設けられている。ちなみに、供給路6には、流量計や圧力計等が装備されることになるが、本実施形態においては、それらの記載を省略する。
【0071】
供給路6には、原料タンク1に貯留した液体原料を排出する排出路6Aが分岐され、その排出路6Aには、当該排出路6Aを開閉する排出路開閉弁6cが設けられている。
【0072】
空気供給ライン8には、搬送用空気の供給量を調節する空気量調節弁8a、及び、搬送用空気の供給圧を調整する空気圧調整弁8bが設けられている。ちなみに、空気供給ライン8には、流量計等が装備されることになるが、本実施形態においては、その記載を省略する。
【0073】
(ノズルについて)
ノズル3は、液体原料に加えて、上述の搬送用空気が加圧空気として供給される二流体式のノズル3である。
つまり、搬送用空気を加圧空気としてノズル3に供給するノズル用ライン8Aが、空気供給ライン8から分岐される状態で設けられている。そして、ノズル用ライン8Aには、加圧空気の供給圧を調整する加圧空気調整弁8cが設けられている。
尚、ノズル3に、当該ノズル3を加熱する加熱部を装備させるようにしてもよい。
【0074】
ちなみに、ノズル3と凍結用低温流体Uの液面との距離が、150mm以上の大きさに設定されている。
また、図7に示すように、凍結用流体槽2の内径Dが、ノズル3の噴射範囲よりも大きくなるように構成されている。
つまり、ノズル3の噴霧角をα°とし、ノズル3と凍結用低温流体Uの液面との距離をLmmとしたとき、凍結用流体槽2の内径Dが、tan(α/2)・2Lで求められる値以上の関係となるように構成されている。
【0075】
(凍結体収納体の詳細)
凍結体収納体Bは、上述の如く、凍結体Aを通過不能でかつ凍結用低温流体Uが通過可能な多孔状に形成された底壁部Bd及び上部を開口する筒状の側壁部Bsを備える形態に構成されている。
本実施形態においては、側壁部Bsを、金属製(例えば、ステンレス製)の非多孔状で内面が滑らかな面となる筒体として形成するが、側壁部Bsは、凍結体Aを通過不能な多孔状の筒体として形成してもよい。
【0076】
図2及び図3に示すように、底壁部Bdが、側壁部Bsの下端に外方に突出形態で設けた鍔状の側壁部側連結部Rbと脚部Eの上端に外方に突出する形態で設けた鍔状の脚部側連結部Reとの間に挟持される形態で設けられている。
具体的には、底壁部Bdを構成する濾過体11が、当該濾過体11と側壁部側連結部Rbとの間及び当該濾過体11と脚部側連結部Reとの間の夫々にガスケット12を配置する状態で、側壁部側連結部Rbと脚部側連結部Reとの間に挟持される形態で設けられている。
【0077】
濾過体11は、例えば、金属製等の複数の網状体を、網目をずらして重ね合わせるようにして、凍結用低温流体を通過させる孔の大きさを十分に小さな大きさになる状態に構成されている。
そして、濾過体11と側壁部側連結部Rbとの間や濾過体11と脚部側連結部Reとの間にガスケット12が配置されて、濾過体11と側壁部側連結部Rbとの間や濾過体11と脚部側連結部Reとの間に凍結体Aが入り込む等のトラブルを回避するように構成されている。
【0078】
ちなみに、本実施形態においては、図2に示すように、側壁部側連結部Rbと脚部側連結部Reとを、クランプバンドJを用いて接続するように構成されているが、その他、パッチン錠や連結ボルトを用いて、側壁部側連結部Rbと脚部側連結部Reとを接続するようにしてもよい。
【0079】
また、図2及び図3に示すように、先細り状の筒状案内体13が、側壁部Bsの上端部に上方に突出する姿勢で着脱自在に装着されている。
つまり、筒状案内体13の下端に外方に突出する鍔状の案内体側連結部13fが設けられ、側壁部Bsの上端に外方に突出する上端連結部Buが設けられている。そして、案内体側連結部13fと上端連結部Buとが、上部側ガスケット14を挟持した状態で、上部側クランプバンドJuを用いて接続することにより、筒状案内体13が、側壁部Bsの上端部に上方に突出する姿勢で装着されている。
尚、案内体側連結部13fと上端連結部Buとの接続は、上部側クランプバンドJuに代えて、パッチン錠や連結ボルトを用いるようにしてもよい。
【0080】
(凍結体の作成手順について)
図4に示すように、凍結体Aを作成する際には、凍結体収納体Bが、底壁部側部分を凍結用低温流体Uに浸漬させた状態で凍結用流体槽2に装着される。そして、凍結体Aの作成後において、凍結用流体槽2が運搬台車Wにて、凍結体Aを真空乾燥機Gに装填する装填箇所に搬送する際にも、凍結体収納体Bが凍結用流体槽2に装着される。
尚、筒状案内体13については、凍結用流体槽2が運搬台車Wにて、凍結体Aを真空乾燥機G(図4参照)に装填する装填箇所に搬送された後に、装着することになるが、凍結体Aの作成箇所において、装着してもよい。
【0081】
そして、凍結用流体槽2を真空乾燥機Gに対する装填箇所に搬送した状態で、凍結体Aを真空乾燥機Gに装填する際には、凍結体収納体Bを凍結用流体槽2の上方に取出し、その後、凍結体収納体Bを反転させて、側壁部Bsの上部の開口が下方を向くようにして、凍結体収納体Bに収納されている凍結体Aを、側壁部Bsの上部の開口より取出して真空乾燥機Gに装填する。
【0082】
(反転装置について)
本実施形態においては、凍結体Aを真空乾燥機Gに装填する箇所に、凍結体収納体Bを凍結用流体槽2の上方に取出して反転させる反転装置Hが設けられている。
図5及び図6に示すように、反転装置Hは、運搬台車Wが侵入可能な大きさでU字状に形成されたU字型支持枠15と、当該U字型支持枠15から立設される支柱16と、当該支柱16に沿って昇降する昇降枠17とを備えている。
【0083】
そして、昇降枠17に、凍結体収納体Bを把持するクランプ式の把持部18が、水平方向に沿う回転軸心Xを中心として回転操作される状態で装着されている。
尚、図5及び図6は、反転装置Hの構成を模式的に示すものであり、U字型支持枠15や昇降枠17等の大きさは、運搬台車Wや凍結用流体槽2の大きさに応じて変更される。
【0084】
従って、反転装置Hは、把持部18にて凍結体収納体Bにおける凍結用流体槽2の上方に突出する部分を把持し、次に、昇降枠17の上昇により、凍結体収納体Bを凍結用流体槽2の上方に取出し、その後、把持部18を水平方向に沿う回転軸心Xを中心として回転させることにより、側壁部Bsの上部の開口が下方を向くようにして、凍結体収納体Bに収納されている凍結体Aを、側壁部Bsの上部の開口より取出して真空乾燥機Gに装填する。
【0085】
(凍結体収納体の別構成)
次に、図8に基づいて、凍結体収納体Bの別構成を説明する。
すなわち、底壁部Bdが、側壁部Bsの下端に設けた側壁部側連結部Rbと脚部Eの上端に設けた脚部側連結部Reとの間に挟持される形態で設けられている構成、及び、筒状案内体13が、側壁部Bsの上端部に上方に突出する姿勢で装着されている構成は、上述した凍結体収納体Bの構成と同様である。
【0086】
この別構成においては、底壁部Bdが、上側の多孔体19と下側の多孔体20との間に濾過材21を支持する形態に構成されている。
そして、濾過材21が、繊維材を織物加工して形成される布や多孔状の樹脂板体を用いて、凍結体Aが通過不能でかつ凍結用低温流体Uが通過可能な濾過孔を備える状態に構成されている。
ちなみに、濾過材21を支持するにあたり、上側の多孔体19を省略して、濾過材21を下側の多孔体20にて載置支持する形態に構成してもよい。
【0087】
上側の多孔体19や下側の多孔体20は、金属材や樹脂材料等を用いて十分な強度を備える状態に構成されている。ちなみに、上側の多孔体19や下側の多孔体20に形成する孔の大きさは、凍結体Aが通過可能な大きさである。
従って、大きな強度を備える上側の多孔体19と下側の多孔体20との間に濾過材21を保持することにより、強度が弱い濾過材21を適切な姿勢で保持できるように構成されている。
【0088】
〔その他の別実施形態〕
次に、その他の別実施形態を列記する。
(1)上記実施形態においては、原料供給部Kとして、液体原料を噴霧するノズル3が備えられて、粒状の凍結体Aを作成する場合を例示したが、原料供給部Kとして、液体原料を滴下する滴下装置を備えさせて、滴状の凍結体Aを作成させるようにしてもよい。
【0089】
(2)上記実施形態においては、搬送用空気を原料タンク1の上部に供給して、原料タンク1の上部の圧力を上昇させて、液体原料を加圧供給する構成を例示したが、液体原料を供給する構成としては、供給路6に供給用ポンプを設けて、液体原料を供給用ポンプにて搬送するようにしてもよい。
【0090】
(3)上記実施形態においては、運搬台車Wにて凍結用流体槽2を、凍結体Aを真空乾燥機Gに装填する装填箇所に搬送する場合を例示したが、凍結体Aを作成した後、凍結体収納体Bを凍結用流体槽2から取出して、凍結体Aを真空乾燥機Gに装填する装填箇所に凍結体収納体Bを搬送する形態で実施してもよい。
【0091】
(4)上記実施形態においては、原料供給部Kとして、凍結用流体槽2の上部に1つのノズル3を配置する形態を例示したが、例えば、複数のノズル3を凍結用流体槽2の上部に並置させる等、原料供給部Kの具体構成は各種変更できる。
【0092】
(5)上記実施形態においては、支柱16に沿って昇降する昇降枠17に把持部18を備える形態の反転装置Hを例示したが、例えば、チェーンブロック等の吊り下げ装置により昇降させる昇降枠17に把持部18を備えさせるようにする等、反転装置Hの具体構成は各種変更できる。
【0093】
尚、上記実施形態(別実施形態を含む)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することが可能であり、また、本明細書において開示された実施形態は例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されず、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜変更することが可能である。
【符号の説明】
【0094】
2 凍結用流体槽
11 濾過体
12 ガスケット
13 筒状案内体
19 上側の多孔体
20 下側の多孔体
21 濾過材
A 凍結体
B 凍結体収納体
Bd 底壁部
Bs 側壁部
E 脚部
F 蓋体
H 反転装置
K 原料供給部
Rb 側壁部側連結部
Re 脚部側連結部
U 凍結用低温流体
W 運搬台車
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8