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特許7201652スーツケースのフロントカバーバックルロック
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-26
(45)【発行日】2023-01-10
(54)【発明の名称】スーツケースのフロントカバーバックルロック
(51)【国際特許分類】
   A45C 5/03 20060101AFI20221227BHJP
   A45C 13/10 20060101ALI20221227BHJP
【FI】
A45C5/03
A45C13/10 N
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020194636
(22)【出願日】2020-11-24
(65)【公開番号】P2022083284
(43)【公開日】2022-06-03
【審査請求日】2020-11-24
(73)【特許権者】
【識別番号】506308264
【氏名又は名称】頼 偉浤
(74)【代理人】
【識別番号】100082418
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 朔生
(74)【代理人】
【識別番号】100167601
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 信之
(74)【代理人】
【識別番号】100201329
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 真二郎
(74)【代理人】
【識別番号】100220917
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 忠大
(74)【代理人】
【識別番号】110003018
【氏名又は名称】弁理士法人プロテクトスタンス
(72)【発明者】
【氏名】頼 偉浤
【審査官】東 勝之
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-107621(JP,A)
【文献】特開平08-333939(JP,A)
【文献】登録実用新案第3182214(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45C 5/03
A45C 13/10 - 13/14
E05B 65/52
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
スーツケースとフロントカバーとの間に装設するために用いるスーツケースのフロントカバーバックルロックであって、
前記スーツケースに装設し、フック部を有し、且つ前記フック部には係合孔を形成するスーツケース係合部材と、
前記フロントカバーに固定するように装設するロック台座と、
前記ロック台座に装設するスーツケースロックと、
前記ロック台座に弾性可動するように装設するロック用舌片と、
前記ロック台座に枢着すると共に前記ロック用舌片に対応する引き板と、
一端が前記ロック用舌片に接し、他端が前記ロック台座に接するスプリングと、を備え、
前記フロントカバー前記スーツケースに緊合し、前記ロック用舌片前記係合孔に嵌入することで、前記フロントカバー及び前記スーツケースが閉合状態となり
記引き板引かれると前記ロック用舌片を連動して移動させ、前記フック部の係合孔内から脱離させ、前記引き板及び前記フロントカバーの組み合わせが傾いて前記フロントカバー及び前記スーツケースが開状態となり、
前記スプリングの開放状態では、前記スプリングが前記ロック用舌片を付勢して前記ロック用舌片を前記係合孔に嵌入させ、
前記引き板が引かれて前記ロック用舌片が前記係合孔内から脱離すると、前記スプリングが前記ロック用舌片によって圧縮され、
前記ロック用舌片の外周面には両側に突出する2つのラグを有し、
前記引き板の一側には2つの圧着翼状部を有し、
前記圧着翼状部は前記ラグの一側に対応し、
前記引き板が引かれると、前記圧着翼状部が前記ラグを押して前記ロック用舌片を移動させることを特徴とするスーツケースのフロントカバーバックルロック。
【請求項2】
前記ロック台座は貫通孔を有し、前記引き板は前記ロック台座に装設し、前記圧着翼状部は前記貫通孔を通過して前記ラグの一側に対応することを特徴とする請求項に記載のスーツケースのフロントカバーバックルロック。
【請求項3】
前記スプリングは前記ロック用舌片に連結前記ロック台座は収容空間を有、前記収容空間の底部は当接面であり、前記ロック用舌片及び前記スプリングの組み合わせは前記収容空間に装設し、且つ前記スプリングの一端を前記当接面に当接することで前記ロック用舌片が弾性移動を行うことを特徴とする請求項1に記載のスーツケースのフロントカバーバックルロック。
【請求項4】
前記ロック用舌片はスプリング取付穴を有し、前記スプリングは前記スプリング取付穴に収容すると共に一端が前記当接面に当接することを特徴とする請求項に記載のスーツケースのフロントカバーバックルロック。
【請求項5】
前記収容空間内部には互いに離間する2つのリブを有し、2つの前記リブは相互に平行し、前記ロック用舌片及び前記スプリングの組み合わせは前記収容空間に装設すると共に2つの前記リブの間に位置することを特徴とする請求項に記載のスーツケースのフロントカバーバックルロック。
【請求項6】
前記収容空間の一側には組立部材を備え、2つの前記リブは前記組立部材の表面に形成すると共に前記収容空間内部に向けていることを特徴とする請求項に記載のスーツケースのフロントカバーバックルロック。
【請求項7】
前記ロック台座は孔部を有し、前記スーツケースロックは回転可能なロックブロックを有し、前記ロックブロックは延伸すると共に前記スーツケースロックの一端から突出し、前記スーツケースロックの他端は前記引き板に連結し、前記ロックブロックは前記孔部を貫通し、且つ前記ロックブロック及び前記孔部が係合して前記引き板が引けなくなり、前記ロックブロックがある角度回転すると、前記ロックブロック及び前記孔部の係合が解除され、前記引き板が引けるようになると共に前記ロックブロックが前記孔部から脱離することを特徴とする請求項1に記載のスーツケースのフロントカバーバックルロック。
【請求項8】
引き板、及び逆フック部を有する前記ロック台座を更に備え、前記引き板は引き板の一側に可動に装設し、前記引き板は保持リップを有し、前記引き板及び前記ロック台座が結合することで前記保持リップが前記ロック台座の前記逆フック部に対応し、さらに、前記引き板を押して前記引き板に向けて移動させ、前記保持リップが前記逆フック部から脱離し、前記引き板及び前記フロントカバーの組み合わせが開くことを特徴とする請求項1に記載のスーツケースのフロントカバーバックルロック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スーツケースの技術分野に関し、より詳しくは、スーツケースのフロントカバーバックルロック(front cover buckle lock of a suitcase)に関する。
【背景技術】
【0002】
現代の交通は十分に便利であり、人々が海外出張及び海外旅行に行く機会も多くなっている。出張であれ旅行であれスーツケースで荷物を携帯する必要がある。従来のスーツケースの構造は、スーツケース本体と、フロントカバーと、ファスナーと、を備えている。飛行機に搭乗する際に、旅客のスーツケースはターンテーブルにより飛行機内に送られる。ファスナーが緩んでスーツケース内の衣類が散乱するのを防止するため、旅客はTSAロックにファスナーをかけている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-111273
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、TSAロックによりロックしていても、何者かがスーツケースを開けようと思えば1つの道具をファスナーが噛合している箇所に挿入し、ファスナーが噛合した状態を破壊すればよく、貴重品が盗難される危険性が増している。
【0005】
そこで、本発明者は上記の欠点が改善可能と考え、鋭意検討を重ねた結果、合理的設計で上記の課題を効果的に改善する本発明の提案に至った。
【0006】
本発明は、このような従来の問題に鑑みてなされたものである。上記課題解決のため、本発明は、スーツケースのフロントカバーバックルロックを提供することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明のある態様のスーツケースのフロントカバーバックルロックは、スーツケースとフロントカバーとの間に装設している。前記スーツケースのフロントカバーバックルロックはスーツケース係合部材と、ロック台座と、スーツケースロックと、ロック用舌片と、引き板と、を備えている。前記スーツケース係合部材はフック部を有し、且つ前記フック部に係合孔を形成している。前記ロック台座は前記フロントカバーに装設している。前記スーツケースロックは前記ロック台座に装設している。前記ロック用舌片は前記ロック台座に弾性可動するように装設している。前記引き板は前記ロック台座に枢着すると共に前記ロック用舌片に対応している。前記フロントカバーを前記スーツケースに緊合すると、前記ロック用舌片が前記係合孔に嵌入し、前記フロントカバー及び前記スーツケースが閉合状態となる。前記スーツケースロックがロック状態を解除し、前記引き板が引かれると前記ロック用舌片を連動して移動させ、前記フック部から脱離させ、前記引き板及び前記フロントカバーの組み合わせが傾いて前記フロントカバー及び前記スーツケースが開状態となる。
【0008】
本明細書及び図面の記載により、少なくとも、以下の事項が明らかとなる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の第1実施形態によるスーツケースのフロントカバーバックルロックがスーツケースに装設される図である。
図2】本発明の第1実施形態によるスーツケースのフロントカバーバックルロックを示す展開図である。
図3】本発明の第1実施形態によるスーツケースのフロントカバーバックルロックのベースからみた背面図である。
図4】本発明の第1実施形態によるスーツケースのフロントカバーバックルロックの引き板、組立部材及びロック用舌片の位置を示す概略図である。
図5】本発明の第1実施形態によるスーツケースのフロントカバーバックルロックを示す断面図である。
図6】本発明の第1実施形態によるスーツケースのフロントカバーバックルロックを示す使用状態図(一)である。
図7】本発明の第1実施形態によるスーツケースのフロントカバーバックルロックを示す使用状態図(二)である。
図8】本発明の第2実施形態によるスーツケースのフロントカバーバックルロックを示す展開図である。
図9】本発明の第2実施形態によるスーツケースのフロントカバーバックルロックを示す断面図である。
図10】本発明の第2実施形態によるスーツケースのフロントカバーバックルロックを示す使用状態図(一)である。
図11】本発明の第2実施形態によるスーツケースのフロントカバーバックルロックを示す使用状態図(二)である。
図12】本発明の他の実施形態によるスーツケースのフロントカバーバックルロックを示す外観斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明における好適な実施の形態について、添付図面を参照して説明する。尚、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を限定するものではない。また、以下に説明される構成の全てが、本発明の必須要件であるとは限らない。
【0011】
図1に示されるように、スーツケースはスーツケース10及びフロントカバー12を備え、前記フロントカバー12は前記スーツケース10の一側に可動に装設している。前記フロントカバー12は前記スーツケース10の一側にある開口部14に対応し、前記フロントカバー12は前記スーツケース10に緊合して前記開口部14を閉鎖している。
【0012】
本発明に係るスーツケースのフロントカバーバックルロックは前記スーツケース10と前記フロントカバー12との間に装設するために用いている。前記スーツケースのフロントカバーバックルロックはスーツケース係合部材20及びロック台座30を備えている。前記スーツケース係合部材20は前記スーツケース10の外面に固着し、前記スーツケース係合部材20は前記スーツケース10の開口部14に近接している。前記ロック台座30は前記フロントカバー12の外面に固着し、前記スーツケース係合部材20に対応している。前記スーツケースのフロントカバーバックルロックは引き板50及びスーツケースロック60の組み合わせを更に含み、前記引き板50は前記ロック台座30に可動に装設している。
【0013】
図2に示されるように、前記スーツケース係合部材20はフック部22及びスーツケース接合部23を備えている。前記フック部22は前記スーツケース接合部23の一面から延伸している。係合孔24は前記フック部22に形成し、前記係合孔24は前記フック部22を貫通している。前記スーツケース接合部23は前記スーツケース10に固着している。
【0014】
前記ロック台座30は前記フロントカバー12に固着している。前記ロック台座30はロック台座接合部302及びベース304を備え、前記ベース304は前記ロック台座接合部302の一側に位置している。前記ベース304は第一側板306及び第二側板308を含み、前記第二側板308は前記第一側板306に対向している。前記ベース304は前記第一側板306と前記第二側板308との間に位置しているロック板310を備え、前記ロック板310は前記第一側板306及び前記第二側板308に連結している。
【0015】
前記ロック台座30に収容空間32を形成し、前記収容空間32は前記ロック板310の一側に位置している。前記収容空間32の底部は当接面362である。孔部342は前記ロック板310を貫通すると共に前記収容空間32の下方の一側に位置している。前記孔部342は前記収容空間32に連通していない。2つの貫通孔312は前記ロック板310を貫通していると共に前記収容空間32に連通している(図2図3参照)。
【0016】
本実施例ではロック用舌片40を更に備えている。前記ロック用舌片40の外周面にはラグ42を少なくとも有し、本発明では好ましいラグ42の数量は2つであり、前記ロック用舌片40の外周面に突出している。前記ロック用舌片40の対向する両側には前記ラグ42を各々有している。前記ロック用舌片40にはスプリング取付穴44を形成している。前記ロック用舌片40は片状部材であり、図面の方向に基づいて前記スプリング取付穴44を前記ロック用舌片40の縦方向の内部に形成し、前記スプリング取付穴44の一端は開口部であると共に前記ロック用舌片40の表面に位置している。
【0017】
図2を参照すれば、前記引き板50は第一側面52、及び前記第一側面52に対する第二側面54を有している。圧着翼状部56は延伸すると共に前記引き板50の前記第二側面54から突出している。前記スーツケースロック60は回転可能なロックブロック62を有している。前記ロックブロック62は延伸すると共に前記スーツケースロック60の一端から突出し、前記スーツケースロック60の他端は前記引き板50に連結している。
【0018】
また、図3図4に示されるように、組み合わせ板38は一側の表面に2つのリブ364を有するか形成し、2つの前記リブ364は互いに離間すると共に相互に平行している。前記結合板38は前記収容空間32の一側に装設し、2つの前記リブ364を前記収容空間32の内部に向けている。
【0019】
スプリング46は前記ロック用舌片40に連結している。前記スプリング46は前記スプリング取付穴44内に収容している。前記ロック用舌片40及び前記スプリング46の組み合わせは前記収容空間32内に装設し、前記ロック用舌片40は2つの前記リブ364の間に位置している。前記スプリング46の一端は前記当接面362に当接し、前記ロック用舌片40が前記スプリング46と組み合わせて弾性移動する。
【0020】
また、図2図5に示されるように、前記引き板50及び前記スーツケースロック60の組み合わせは前記ロック台座30に装設し、前記引き板50の対向する両側は前記ロック台座30に枢着し、前記引き板50が前記ロック台座30に対して擺動する。前記スーツケースロック60の前記ロックブロック62は前記ロック台座30の前記孔部342を貫通している。
【0021】
図4に戻って、前記引き板50の前記圧着翼状部56は2つの前記貫通孔312を貫通し、前記圧着翼状部56を前記ロック用舌片40の前記ラグ42に対応するように重置している。
【0022】
また、図2に戻って、前記ロックブロック62は細長いまたは楕円形のブロック体であり、前記孔部342は細長いまたは楕円形の孔部であり、前記ロックブロック62の長さ方向が孔部342の長さ方向に対応して同方向状態となると、前記ロックブロック62が孔部342を通過して移動可能となる。前記ロックブロック62の長さ方向が前記孔部342の長さ方向に対応して直交状態となると、前記ロックブロック62が前記孔部342を通過しての移動が不可能になる。
【0023】
また、図5に示されるように、前記スーツケースロック60の前記ロックブロック62は前記孔部342を貫通し、前記ロックブロック62の長さ方向が前記孔部342の長さ方向に対応して直交状態となると、前記スーツケースロック60が前記ロック台座30に対してロック状態を形成し、前記フロントカバー12及び前記スーツケース10が閉合状態となり、且つ前記ロック用舌片40の一端が前記フック部22の前記係合孔24に挿入される。
【0024】
また、図6を参照すれば、前記ロックブロック62がある角度回転すると、前記ロックブロック62及び前記孔部342の係合が解除される。前記引き板50が引かれると前記スーツケースロック60を連動して移動させ、前記ロックブロック62が前記孔部342から脱離し、前記スーツケースロック60がロック解除状態となる。
【0025】
次は、図7に示されるように、前記スーツケースロック60がロック解除状態を呈する場合、前記引き板50を引いて前記スーツケースロック60の前記ロックブロック62を前記孔部342から脱離させ、且つ前記圧着翼状部56により前記ロック用舌片40の前記ラグ42を押して前記ロック用舌片40を前記係合孔24から脱離するように移動させ、力を付勢して前記フロントカバー12を開き、前記フロントカバー12を前記スーツケース10から離れる方向に移動させる。
【0026】
使用者が力を付勢して前記フロントカバー12を前記スーツケース10に緊合させ、且つ前記ロック用舌片40及び前記フック部22を接触させた後、前記ロック用舌片40を前記スプリング46と組み合わせて弾性移動させることで高さを調整し、前記ロック用舌片40が前記フック部22の端部を通過すると共に前記係合孔24に嵌入する。これと同時に、前記ロックブロック62が前記孔部342を貫通する。前記スーツケースロック60を回転することで前記ロックブロック62がある角度回転し、前記ロックブロック62の長さ方向が前記孔部342の長さ方向に対応して直交状態となることで、前記フロントカバー12及び前記スーツケース10が閉合してロック状態となる。
【0027】
図8は本発明の他の実施例を示し、スーツケース係合部材70と、ロック台座80と、引き板90と、を備えている。前記スーツケース係合部材70、ロック台座80、及び引き板90の組み合わせ関係及び前記スーツケース10及び前記フロントカバー12の対応する装設位置は1つ前の実施例と同じである。
【0028】
図8図9を参照すれば、前記スーツケース係合部材70はフック部72、及び前記フック部72に貫通するように形成する係合孔74を有している。前記ロック台座80は収容空間82を有し、前記収容空間82の底部は当接面84である。ロック用舌片100及びスプリング102の組み合わせは前記収容空間82に装設していると共に前記スプリング102の一端が前記収容空間82の当接面84に当接している。前記ロック用舌片100の対向する両側にはラグ104を各々有し、前記引き板90の一側には2つの圧着翼状部92を有している。
【0029】
前記引き板90は前記ロック台座80に装設し、2つの前記圧着翼状部92は前記ロック台座80の貫通孔81を通過して前記収容空間82に進入し、2つの前記圧着翼状部92が2つの前記ラグ104の上方に近接する。
【0030】
本実施例と前述の実施例との差異は、前記ロック台座80が逆フック部83を有し、引き板94が保持リップ942を有し、且つ前記引き板94は引き板90の一側に可動に装設している点である。前記引き板90は前記ロック台座80に結合し、前記保持リップ942は前記ロック台座80の前記逆フック部83に対応している。
【0031】
また、図10に示されるように、ロック解除状態では、前記引き板94を押して前記引き板90に向けて移動させると、前記保持リップ942が前記ロック台座80の前記逆フック部83から脱離する。
【0032】
また、図11に示されるように、ロック解除状態及び前記保持リップ942が前記逆フック部83から脱離した状態で、前記引き板90を引いて前記圧着翼状部92により前記ラグ104を押すと、前記ロック用舌片100が前記スプリング102と組み合わせて弾性移動し、前記ロック用舌片100の一端が前記フック部72の前記係合孔74から脱離する。その後、前記引き板90に作用力を付勢すると、前記フロントカバー12が連動して前記スーツケース10から離れる方向へと開かれる。
【0033】
また、図12は本発明のさらなる他の実施例を示し、前述の図8乃至図11の構造、組み合わせ、動作形式は同じである。差異は、本実施例の外観が異なる点である。本実施例はロック解除状態では、前記引き板94を押して前記引き板90に向けて移動させ、且つ前記引き板90に作用力を付勢すると、前記フロントカバー12が連動して前記スーツケース10から離れる方向に向けて開かれる。
【0034】
以上の実施例に示す構造形式に基づくと、本発明は係合方式によりスーツケースロックのロック解除及びロック状態を結合して前記フロントカバーを開閉している。よって、悪意ある者が前記フロントカバーを開くことを効果的に防止している。また、弾性移動するロック用舌片を前記スーツケース係合部材の前記フック部に係合することで、前記フロントカバーの開閉を更に速く便利にしている。
【0035】
上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0036】
10 スーツケース
12 フロントカバー
14 開口部
20 スーツケース係合部材
22 フック部
23 スーツケース接合部
24 係合孔
30 ロック台座
302 ロック台座接合部
304 ベース
306 第一側板
308 第二側板
310 ロック板
312 貫通孔
32 収容空間
342 孔部
362 当接面
364 リブ
38 組立部材
40 ロック用舌片
42 ラグ
44 スプリング取付穴
46 スプリング
50 引き板
52 第一側面
54 第二側面
56 圧着翼状部
60 スーツケースロック
62 ロックブロック
70 スーツケース係合部材
72 フック部
74 係合孔
80 ロック台座
81 貫通孔
82 収容空間
83 逆フック部
84 当接面
90 引き板
92 圧着翼状部
94 引き板
942 保持リップ
100 ロック用舌片
102 スプリング
104 ラグ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12