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特許7201672環境光検出方法、環境光検出装置、端末装置及び記憶媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-26
(45)【発行日】2023-01-10
(54)【発明の名称】環境光検出方法、環境光検出装置、端末装置及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   G09G 5/00 20060101AFI20221227BHJP
   G09G 5/10 20060101ALI20221227BHJP
   G09G 3/20 20060101ALI20221227BHJP
【FI】
G09G5/00 550C
G09G5/10 B
G09G3/20 642F
G09G3/20 642P
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2020514712
(86)(22)【出願日】2019-12-31
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-31
(86)【国際出願番号】 CN2019130352
(87)【国際公開番号】W WO2021077618
(87)【国際公開日】2021-04-29
【審査請求日】2020-03-11
(31)【優先権主張番号】201911017750.9
(32)【優先日】2019-10-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】516180667
【氏名又は名称】北京小米移動軟件有限公司
【氏名又は名称原語表記】Beijing Xiaomi Mobile Software Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】No.018, Floor 8, Building 6, Yard 33, Middle Xierqi Road, Haidian District, Beijing 100085, China
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】特許業務法人 ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】▲陳▼ 朝喜
【審査官】塚本 丈二
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0092228(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第108917921(CN,A)
【文献】特開2012-128206(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09G 5/00-5/42
G09G 3/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置に用いられ、前記端末装置は、スクリーンと、環境光センサーとを有し、前記環境光センサーは、前記端末装置の内部にあり、前記環境光センサーは、前記スクリーン上の正射影が前記スクリーン上に位置する環境光検出方法であって、
前記環境光センサーの検出信号を取得することと、
前記環境光センサーが対応するスクリーン領域の輝度値を取得することと、
前記環境光センサーの検出信号及び前記環境光センサーが対応するスクリーン領域の輝度値に基づき、環境光の強度を確定することと、を含み、
前記環境光センサーの検出信号及び前記環境光センサーが対応するスクリーン領域の輝度値に基づき、環境光の強度を確定することは、
前記輝度値が閾値より小さい場合、前記環境光センサーの検出信号に基づいて前記環境光の強度を確定することを含み、および/又は、
前記輝度値が閾値以上である場合、前記環境光センサーの検出信号に基づいて干渉信号を確定し、前記環境光センサーの検出信号及び前記干渉信号に基づき、前記環境光の強度を確定することを含み、
前記閾値は、選択された非充電時間が対応する輝度値を用いてスクリーン領域の子画素の数と掛けることで得られ、前記スクリーン領域は複数の子画素を含み、充電時間が、1つのフレームを表示するときに、画面領域の子画素が金属酸化物半導体電界効果トランジスタの導通を制御する時間を表し、前記非充電時間が充電時間を除いた各輝度値での子画素の時間を表し、前記選択された非充電時間が、前記充電時間を除いた各輝度値での子画素の時間から選択された非充電時間を表し、かつ、1/2倍の非充電時間と環境光センサーのサンプリング時間との差が最小であり、前記環境光センサーのサンプリング時間が前記子画素が発光しない時間を表す、
ことを特徴とする環境光検出方法。
【請求項2】
前記環境光センサーが対応するスクリーン領域の輝度値を取得することは、
前記環境光センサーが対応するスクリーン領域の各子画素の輝度値を取得することと、
前記環境光センサーが対応するスクリーン領域の中の前記各子画素の輝度値の合計を、前記環境光センサーが対応するスクリーン領域の輝度値とすることと、を含むことを特徴とする請求項1に記載の環境光検出方法。
【請求項3】
前記環境光センサーの検出信号に基づいて干渉信号を確定することは、
前記環境光センサーの検出信号に対してサンプリングすることによって、サンプル信号を取得することと、
前記サンプル信号に対してフーリエ変換を行うことによって、第一の変換値を取得することと、
変換値と干渉信号の関係に基づいて前記第一の変換値が対応する干渉信号を確定することと、を含むことを特徴とする請求項1に記載の環境光検出方法。
【請求項4】
前記環境光センサーの検出信号及び前記干渉信号に基づき、前記環境光の強度を確定することは、
前記サンプル信号から前記干渉信号を引くことによって、修正信号を取得することと、
前記修正信号が対応する前記環境光の強度を計算することと、を含むことを特徴とする請求項3に記載の環境光検出方法。
【請求項5】
暗やみの環境においてスクリーンが異なる輝度を表示する際、前記環境光センサーの複数の検出信号を取得することと、
前記複数の検出信号に対してそれぞれサンプリングすることによって、複数の干渉信号を取得することと、
前記複数の干渉信号に対してそれぞれフーリエ変換を行うことによって、複数の変換値を取得することと、
それぞれの前記変換値と対応する干渉信号をサンプル点とし、関係曲線を適合することによって、変換値と干渉信号の関係を取得することと、を更に含むことを特徴とする請求項3に記載の環境光検出方法。
【請求項6】
端末装置に用いられ、前記端末装置は、スクリーンと、環境光センサーとを有し、前記環境光センサーは、前記端末装置の内部にあり、前記環境光センサーは、前記スクリーン上の正射影が前記スクリーン上に位置する環境光検出装置であって、
環境光センサーの検出信号を取得するように配置されている第一の取得モジュールと、
前記環境光センサーが対応するスクリーン領域の輝度値を取得するように配置されている第二の取得モジュールと、
前記環境光センサーの検出信号及び前記環境光センサーが対応するスクリーン領域の輝度値に基づき、環境光の強度を確定するように配置されている処理モジュールと、を含み、
前記処理モジュールは、前記輝度値が閾値より小さい場合、前記環境光センサーの検出信号に基づいて前記環境光の強度を確定するように配置されており、又は、
前記処理モジュールは、前記輝度値が閾値以上である場合、前記環境光センサーの検出信号に基づいて干渉信号を確定し、前記環境光センサーの検出信号及び前記干渉信号に基づき、前記環境光の強度を確定するように配置されており、
前記閾値は、選択された非充電時間が対応する輝度値を用いてスクリーン領域の子画素の数と掛けることで得られ、前記スクリーン領域は複数の子画素を含み、充電時間が、1つのフレームを表示するときに、画面領域の子画素が金属酸化物半導体電界効果トランジスタの導通を制御する時間を表し、前記非充電時間が充電時間を除いた各輝度値での子画素の時間を表し、前記選択された非充電時間が、前記充電時間を除いた各輝度値での子画素の時間から選択された非充電時間を表し、かつ、1/2倍の非充電時間と環境光センサーのサンプリング時間との差が最小であり、前記環境光センサーのサンプリング時間は前記子画素が発光しない時間を表す、
ことを特徴とする環境光検出装置。
【請求項7】
前記第二の取得モジュールは、
前記環境光センサーが対応するスクリーン領域の各子画素の輝度値を取得するように配置されている取得サブモジュールと、
前記環境光センサーが対応するスクリーン領域の中の前記各子画素の輝度値の合計を、前記環境光センサーが対応するスクリーン領域の輝度値とする計算サブモジュールと、を含むことを特徴とする請求項6に記載の環境光検出装置。
【請求項8】
前記処理モジュールは、前記環境光センサーの検出信号に対してサンプリングすることによって、サンプル信号を取得し、前記サンプル信号に対してフーリエ変換を行うことによって、第一の変換値を取得し、変換値と干渉信号の関係に基づいて前記第一の変換値が対応する干渉信号を確定するように配置されていることを特徴とする請求項6に記載の環境光検出装置。
【請求項9】
前記処理モジュールは、前記サンプル信号から前記干渉信号を引くことによって、修正信号を取得し、前記修正信号が対応する前記環境光の強度を計算するように配置されていることを特徴とする請求項8に記載の環境光検出装置。
【請求項10】
暗やみの環境においてスクリーンが異なる輝度を表示する際、前記環境光センサーの複数の検出信号を取得する第三の取得モジュールと、
前記複数の検出信号に対してそれぞれサンプリングすることによって、複数の干渉信号を取得するサンプリングモジュールと、
前記複数の干渉信号に対してそれぞれフーリエ変換を行うことによって、複数の変換値を取得する変換モジュールと、
それぞれの前記変換値と対応する干渉信号をサンプル点とし、関係曲線を適合することによって、変換値と干渉信号の関係を取得する適合モジュールと、を更に含むことを特徴とする請求項8に記載の環境光検出装置。
【請求項11】
請求項1~5の何れか1項に記載の環境光検出方法を実行するように配置されているプロセッサーと、
プロセッサーにより実行可能な命令を記憶するために用いられるメモリと、を含むことを特徴とする端末装置。
【請求項12】
コンピュータ命令を記憶するコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、
前記コンピュータ命令がプロセッサーにより実行されることによって、請求項1~5の何れか1項に記載の環境光検出方法を実現することを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2019年10月24日に提出された、出願番号が201911017750.9であり、発明名称が「環境光検出方法、環境光検出装置、端末装置及び記憶媒体」である中国特許出願の優先権を主張し、その全部の内容が引用により本願に結合される。
【0002】
本願は、表示技術領域に関し、特に、環境光検出方法、環境光検出装置、端末装置及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
人々のフルスクリーンへの追求に伴い、益々多くの端末装置は、フルスクリーンへ発展している。端末装置の画面占有率を高めるために、端末装置の幾つかの機能(Function)素子がスクリーンの下に設置されている。例えば、環境光センサー(Ambient Light sensor)である。環境光センサーは、端末装置が位置する環境の光の強度を感知し、環境光の強度値を他の制御素子に転送し、制御素子が端末装置のスクリーンの輝度を調節し、利用者に最適の視覚効果を齎すことができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願は、環境光検出方法、環境光検出装置、端末装置及び記憶媒体を提供することによって、環境光センサーに対するスクリーンの光漏れの影響を減少し、環境光センサーで検出された環境光の強度をより正しくすることができる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第一の側面においては、スクリーンと、端末装置の内部にあり、前記スクリーン上の正射影が前記スクリーンに位置する環境光センサーとを有する前記端末装置に用いられる環境光検出方法を提供する。
【0006】
前記環境光検出方法は、環境光センサーの検出信号を取得することと、前記環境光センサーが対応するスクリーン領域の輝度値を取得することと、前記環境光センサーの検出信号及び前記環境光センサーが対応するスクリーン領域の輝度値に基づき、環境光の強度を確定することとを含む。
【0007】
本願の実施例の一つの実現方法においては、前記の、前記環境光センサーが対応するスクリーン領域の輝度値を取得することは、前記環境光センサーが対応するスクリーン領域の各子画素の輝度値を取得することと、前記環境光センサーが対応するスクリーン領域の中の各子画素の輝度値の合計を、前記環境光センサーが対応するスクリーン領域の輝度値とすることとを含む。
【0008】
本願の実施例の一つの実現方法においては、前記の、前記環境光センサーの検出信号及び前記環境光センサーが対応するスクリーン領域の輝度値に基づき、環境光の強度を確定することは、前記輝度値が閾値より小さい場合、前記環境光センサーの検出信号に基づいて前記環境光の強度を確定することを含み、又は、前記の、前記環境光センサーの検出信号及び前記環境光センサーが対応するスクリーン領域の輝度値に基づき、環境光の強度を確定することは、前記輝度値が閾値以上である場合、前記環境光センサーの検出信号に基づいて干渉信号を確定し、前記環境光センサーの検出信号及び前記干渉信号に基づき、前記環境光の強度を確定することを含む。
【0009】
本願の実施例の一つの実現方法においては、前記の、前記環境光センサーの検出信号に基づいて干渉信号を確定することは、前記環境光センサーの検出信号に対してサンプリングすることによって、サンプル信号を取得することと、前記サンプル信号に対してフーリエ変換を行うことによって、第一の変換値を取得することと、変換値と干渉信号の関係に基づいて前記第一の変換値が対応する干渉信号を確定することとを含む。
【0010】
本願の実施例の一つの実現方法においては、前記の、前記環境光センサーの検出信号及び前記干渉信号に基づき、前記環境光の強度を確定することは、前記サンプル信号から前記干渉信号を引くことによって、修正信号を取得することと、前記修正信号が対応する前記環境光の強度を計算することとを含む。
【0011】
本願の実施例の一つの実現方法においては、前記環境光検出方法は、暗やみ環境においてスクリーンが異なる輝度を表示する際の前記環境光センサーの複数の検出信号を取得することと、前記複数の検出信号に対してそれぞれサンプリングすることによって、複数の干渉信号を取得することと、前記複数の干渉信号に対してそれぞれフーリエ変換を行うことによって、複数の変換値を取得することと、それぞれの前記変換値と対応する干渉信号をサンプル点とし、関係曲線を適合することによって、変換値と干渉信号の関係を取得することとを更に含む。
【0012】
第二の側面においては、端末装置に用いられ、前記端末装置は、スクリーンと、環境光センサーとを有し、前記環境光センサーは、前記端末装置の内部にあり、前記環境光センサーは、前記スクリーン上の正射影が前記スクリーン上に位置する環境光検出装置を提供する。前記環境光検出装置は、環境光センサーの検出信号を取得するように配置されている第一の取得モジュールと、前記環境光センサーが対応するスクリーン領域の輝度値を取得するように配置されている第二の取得モジュールと、前記環境光センサーの検出信号及び前記環境光センサーが対応するスクリーン領域の輝度値に基づき、環境光の強度を確定するように配置されている処理モジュールとを含む。
【0013】
本願の実施例の一つの実現方法においては、前記第二の取得モジュールは、前記環境光センサーが対応するスクリーン領域の各子画素の輝度値を取得するように配置されている取得サブモジュールと、前記環境光センサーが対応するスクリーン領域の中の前記各子画素の輝度値の合計を、前記環境光センサーが対応するスクリーン領域の輝度値とする計算サブモジュールとを含む。
【0014】
本願の実施例の一つの実現方法においては、前記処理モジュールは、前記輝度値が閾値より小さい場合、前記環境光センサーの検出信号に基づいて前記環境光の強度を確定するように配置されており、又は、前記処理モジュールは、前記輝度値が閾値以上である場合、前記環境光センサーの検出信号に基づいて干渉信号を確定し、前記環境光センサーの検出信号及び前記干渉信号に基づき、前記環境光の強度を確定するように配置されている。
【0015】
本願の実施例の一つの実現方法においては、前記処理モジュールは、前記環境光センサーの検出信号に対してサンプリングすることによって、サンプル信号を取得し、前記サンプル信号に対してフーリエ変換を行うことによって、第一の変換値を取得し、変換値と干渉信号の関係に基づいて前記第一の変換値が対応する干渉信号を確定するように配置されている。
【0016】
本願の実施例の一つの実現方法においては、前記処理モジュールは、前記サンプル信号から前記干渉信号を引くことによって、修正信号を取得し、前記修正信号が対応する前記環境光の強度を計算するように配置されている。
【0017】
本願の実施例の一つの実現方法においては、前記環境光検出装置は、暗やみの環境においてスクリーンが異なる輝度を表示する際、前記環境光センサーの複数の検出信号を取得する第三の取得モジュールと、前記複数の検出信号に対してそれぞれサンプリングすることによって、複数の干渉信号を取得するサンプリングモジュールと、前記複数の干渉信号に対してそれぞれフーリエ変換を行うことによって、複数の変換値を取得する変換モジュールと、それぞれの前記変換値と対応する干渉信号をサンプル点とし、関係曲線を適合することによって、変換値と干渉信号の関係を取得する適合モジュールとを更に含む。
【0018】
第三の側面においては、プロセッサーと、プロセッサーにより実行可能な命令を記憶するために用いられるメモリとを更に含む端末装置を提供する。なお、前記プロセッサーは、第一の側面の何れか一項に記載の環境光検出方法を実行するように配置されている。
【0019】
第四の側面においては、第一の側面の何れか一項に記載の環境光検出方法を実現できる、プロセッサーにより実行される命令を記憶することを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供する。
【発明の効果】
【0020】
本願の実施例による技術案は、次のような有益的な効果を齎す。即ち、端末装置の内部の環境光センサーにより環境光の強度を確定する際、スクリーンにより画面を表示する際に発した光は、環境光センサーの検出信号を干渉するので、環境光センサーの検出信号及び前記環境光センサーが対応するスクリーン領域の輝度値に基づいて環境光の強度を確定するによって、環境光の強度を確定する際に、干渉光の影響を減少することができるので、検出することによって得られた環境光の強度をより正しくすることができる。
【0021】
上述した一般的な記述及び後述する詳細な記述は、例示し、解釈するためのものに過ぎず、本願を制限しないことが理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0022】
ここの図面は、明細書に加えられ、本明細書の一部を構成し、本願に好ましい実施例を示しており、明細書と共に本願の原理を解釈する。
図1図1は、本願の実施例による環境光検出方法のフローチャート図である。
図2図2は、本願の実施例による環境光検出方法のフローチャート図である。
図3図3は、本願の実施例による環境光検出装置の構造ブロック図である。
図4図4は、本願の実施例による端末装置の構造ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
ここでは、例示する実施例を詳しく説明し、その例が図面に示されている。以下の記載が図面に係る際、他の明記がない限り、異なる図面の中の同じ数字は、同じ又は類似する要素を示している。以下の例示する実施例に記載の実施形態は、本願と一致する実施形態の全てを代表しているわけではない。逆に、これらは、添付する特許請求の範囲において詳しく説明する本願の幾つかの側面と一致する装置及び方法の例に過ぎない。
【0024】
携帯電話、ノートパソコン又はタブレットコンピュータ等の端末装置においては、有機発光ディスプレイ(Organic Light Emitting Display、OLEDと略称される)が幅広く応用されている。OLEDのスクリーンは、透光性を有することができるので、環境光センサーは、OLEDのスクリーンの下に設置し、端末装置のスクリーンの画面占有率を高めることができる。即ち、環境光センサーは、端末装置の内部にあり、環境光センサーのスクリーン上の正射影が当該スクリーンに位置し、当該スクリーンの表示領域内に位置する。当該表示領域は、スクリーンの画面表示の領域である。
【0025】
なお、説明すべきなのは、当該スクリーンの表示領域は、一部の領域において透光しても良く、全部の領域において透光しても良い。
【0026】
環境光センサーは、周囲の光の状況を感知し、端末装置内の処理チップに通知することによって、端末装置は、端末装置の目下の環境の環境光の輝度に基づいてスクリーンに表示する輝度を調整し、ユーザ体験を改善することができる。環境光の輝度が比較的高いとき、端末装置は、スクリーンの輝度を高くするように調整することができる。環境光の輝度が比較的暗いとき、端末装置は、スクリーンの輝度を低くするように調整し、端末装置の消費電力を低下させることができ、端末装置の電池の動作時間を延長することができる。また、スクリーンの輝度を調整することは、ディスプレイが柔らかい画面を提供することに寄与する。
【0027】
環境光センサーは、通常、フォトダイオードアレイ、アナログフロントエンド(英語:Analog Front End、AFEと略称される)回路、サンプルホールド回路及びアナログデジタルコンバーター(Analog Digital Converter、ADCと略称される)を含む。AFE回路は、フォトダイオードアレイの出力端子とサンプルホールド回路の間に接続され、サンプルホールド回路は、ADCにも接続され、フォトダイオードアレイとAFE回路の間には、環境光センサーの検出時間内にオンである1つのスイッチ管が接続されている。スイッチ管がオンであるとき、環境光センサーは、積分採集を行い、例示的には、フォトダイオードアレイから発生された光電流がAFE回路により拡大された後、サンプルホールド回路のコンデンサに充電し、充電時間は、環境光センサーが一回の積分採集を行う時間であり、充電時間に達すると、スイッチ管がオフにされ、即ち、コンデンサに充電することを停止する。ADC回路は、データをサンプリングし始め、ADC回路においては、相応するADCデータ(ADC Count)が得られ、又は、サンプル信号と呼ばれる。ADC回路が上述したデータを採集した後、シリアルバス(Inter-Integrated Circuit、I2Cと略称される)インターフェースにより環境光センサーの処理ユニットに伝送し、処理ユニットは、計算することによって検出された光強度即ち環境光の強度を取得することができる。
【0028】
環境光センサーは、複数のチャンネル(channel)を有し、異なるチャンネルが異なる帯域の光を感知し、それぞれの帯域の光に対して計算して統合することによって、環境光の強度を取得する。ADC Countが対応する照度(lux、ルクス度とも呼ばれる)の単位変換は、環境光センサーの処理ユニットにおいて行われ、具体的な式は、次の通りである。
(式1)
式1においては、channelは、環境光センサーにおいてそれぞれのチャンネルの変換されたADC Count値であり、即ち、環境光センサーのレジスタの値であり、Knm(nは、正の整数であり)は、適合により得られた係数であり、nは、光源のタイプ(即ち、異なる帯域の光)を示し、mは、環境光センサーのチャンネル番号を示し、即ち、Knmは、異なる光源の、スペクトルの中の光強度の適合計算係数である。マトリックスにおいて対応する行ベクトル間の要素を合計することによってluxの方程式を得る。
【0029】
なお、スペクトルを適合して得られた減衰ゲイン係数ベクトルは、次の通りである。
【0030】
(式2)
式2においては、異なるKn(nは、正の整数である)値は、異なるスペクトル減衰ゲイン係数を示す。当該係数は、環境光センサーの製造時に既に知られている。
【0031】
最終的に得られた光強度(即ち、環境光の強度)は、次の通りである。
【0032】
(式3)
サンプルデータの有効性を保障するために、サンプリングレートが少なくともスクリーンのリフレッシュレートの2倍以上である必要があり、即ち、スクリーンのリフレッシュレートがfであれば、サンプリングレートが少なくとも2fである必要がある。また、サンプリング時間は、標定の子画素が消える時間の半分より小さいことを保障する必要がある。その理由としては、子画素のコンデンサの充放電がすぐに完成されるものではなく、即ち、子画素が光る状態から消える状態までの変化が徐々に消えて行くものであり、実際には、環境光センサーがスクリーンの干渉を受けないのは、半分程度の時間だけである。
【0033】
環境光センサーが対応するスクリーン領域の輝度が比較的高いとき、環境光センサーは、二つの部分のスペクトルエネルギーを受けることができ、一部の光は、スクリーンの光漏れ(即ち、干渉光)であり、他の一部の光は、環境光である。スクリーンの光漏れは、環境光センサーにより感知された環境光の強度に影響を与え、ひいては、制御素子が環境光の強度に基づいて端末装置のスクリーンの輝度を調整することに影響を与える。
【0034】
スクリーンの輝度の値が比較的高いとき、スクリーンは、環境光センサーに与える干渉が比較的大きい。以下、その原因については、紹介して説明する。
【0035】
端末装置においては、子画素の発光と消光することは、通常、発光ダイオード(Light Emitting Diode、LEDと略称される)の発光と消光することを制御することによって実現され、LEDの発光と消光することは、金属酸化物半導体(Metal-Oxide-Semiconductor、MOSと呼ばれる)電界効果トランジスタ(MOS管と略称される)のオンオフにより制御される。即ち、MOS管のオンオフは、子画素の発光と消光することを制御することができる。
【0036】
MOSを制御することによってLEDの発光の輝度、時間を制御することができ、よって、1フレームの画面における対応する子画素の輝度を制御することができる。
【0037】
関連技術においては、子画素の制御方法は、パルス幅変調(Pluse Width Modulation、PWMと略称される)、パルス周波数変調(Pluse Frequency Modulation、PFMと略称される)及びパルス振幅変調(Pulse Amplitude Modulation、PAMと略称される)等の3つの方法を含む。
【0038】
PWMは、MOS管のオン時間を制御することによって、LEDの発光時間を制御し、子画素の輝度の制御を実現する。子画素の輝度が比較的高いとき、MOS管のオン時間を長くさせるように制御する。
【0039】
PFMは、MOS管のオンオフの変換周波数を制御することによって、LEDの輝度を制御し、子画素の輝度の制御を実現する。子画素の輝度が比較的高いとき、MOS管のオン時間を長くさせるように制御する。
【0040】
PAMは、MOS管の制御電圧を制御することによって、LEDに流れ込む電流の振幅の大きさを制御し、子画素の輝度の制御を実現する。子画素の輝度が比較的高いとき、MOS管の制御電圧を大きくさせるように制御する。
【0041】
PWM及びPFMにとっては、子画素の輝度の値が比較的高いとき、子画素の光る時間が長く、消える時間が短いが、環境光センサーは、子画素の消える時間内に検出を行う必要がある。しかし、子画素の消える時間が短く、環境光センサーの一回での検出時間より小さいので、子画素の輝度の値が比較的高いとき、環境光センサーの検出時間は、子画素の光る時間と重なってしまい、即ち、環境光センサーは、干渉光を検出することがある。
【0042】
PAMにとっては、子画素の輝度の値が比較的高いとき、MOS管の制御電圧が比較的大きく、即ち、子画素の中のコンデンサに充電する電圧が比較的高いので、消える過程における放電時間が長く、子画素の消える時間が短いことを招いてしまい、同様に、環境光センサーは、干渉光を検出することがある。
【0043】
図1は、本願の実施例による環境光検出方法のフローチャート図である。図1に示すように、環境光検出方法は、ステップ11、ステップ12及びステップ13を含む。
【0044】
ステップ11においては、環境光センサーの検出信号を取得する。
【0045】
本願の実施例による方法は、携帯電話、ノードパソコン又はタブレットコンピュータ等の端末装置により実行することができ、端末装置は、その中に設置されている環境光センサーの検出信号を取得し、当該検出信号に基づいて環境光の強度を確定することができる。
【0046】
ステップ12においては、環境光センサーが対応するスクリーン領域の輝度値を取得する。
【0047】
なお、スクリーン領域の輝度値は、スクリーンが環境光センサーに対して生じた干渉光の強度と相関する。
【0048】
ここでは、環境光センサーが対応するスクリーン領域は、スクリーンにおける環境光センサーの正射影を含む。スクリーンにおける環境光センサーの正射影は、当該スクリーン領域と重なっても良く、又は、スクリーンにおける環境光センサーの正射影は、重なってスクリーン領域内に位置してもよい。
【0049】
輝度値は、環境光センサーが対応するスクリーン領域の輝度を示すために用いられる。当該輝度値は、当該スクリーン領域内の各子画素の輝度値の合計であっても良く、各子画素の輝度値は、当該子画素のグレースケールレベル(階調)即ちグレースケール値(階調値)であっても良い。
【0050】
例えば、環境光センサーが対応するスクリーン領域は、t個の子画素を有し、各子画素は、赤色(Red)、緑色(Green)及び青色(Blue)の3つの色(RGBと略称される)の子画素を含み、各子画素は、256個の輝度値を有すれば、各子画素は、224個の輝度値を有し、t個の子画素は、224t個の輝度値を有する。即ち、環境光センサーが対応するスクリーン領域の輝度値は、このt個の子画素の輝度値の合計であり、全部で224t種類の状況がある。
【0051】
環境光センサーが対応するスクリーン領域の輝度値に基づき、端末装置のスクリーンの輝度の高さを確定することができ、例えば、環境光センサーにより検出された、環境光センサーが対応するスクリーン領域の輝度値が閾値より小さい場合、端末装置のスクリーンの輝度が低いことを確定し、環境光センサーにより検出された、環境光センサーが対応するスクリーン領域の輝度値が閾値以上である場合、端末装置のスクリーンの輝度が高いことを確定する。
【0052】
ステップ13においては、環境光センサーの検出信号及び環境光センサーが対応するスクリーン領域の輝度値に基づき、環境光の強度を確定する。
【0053】
本願の実施例においては、端末装置の内部の環境光センサーにより環境光の強度を確定する際、スクリーンが画面を表示する時に発した光は、環境光センサーの検出信号に対して干渉するので、環境光センサーの検出信号及び環境光センサーが対応するスクリーン領域の輝度値に基づき、環境光の強度を確定する。これにより、環境光の強度を確定する際、干渉光の影響を減少し、検出することによって得られた環境光の強度をより正しくすることができる。
【0054】
上述した方法で環境光の強度を検出し、環境光の強度に基づいてディスプレイのスクリーンの輝度を調整することによって、処理チップがディスプレイのスクリーンの輝度を調整する正確性を高めることができる。
【0055】
環境光センサーが対応するスクリーン領域の輝度値を取得することは、環境光センサーが対応するスクリーン領域の中の各子画素の輝度値を取得することと、環境光センサーが対応するスクリーン領域の中の各子画素の輝度値の合計を、環境光センサーが対応するスクリーン領域の輝度値とすることとを含むことが好ましい。
【0056】
当該実現方法では、環境光センサーが対応するスクリーンの全ての子画素の輝度値の合計を、環境光センサーが対応するスクリーン領域の輝度値とすることは、環境光センサーが対応するスクリーン領域の輝度値を確定することに便利である。
【0057】
上述したように、ここの子画素の輝度値は、当該子画素のグレースケールレベルを指すので、端末装置の中のグレースケールの制御信号に基づいて各子画素の輝度値を確定することができる。
【0058】
環境光センサーの検出信号及び環境光センサーが対応するスクリーン領域の輝度値に基づき、環境光の強度を確定することは、輝度値が閾値より小さい場合、環境光センサーの検出信号に基づいて環境光の強度を確定することを含み、
又は、環境光センサーの検出信号及び環境光センサーが対応するスクリーン領域の輝度値に基づき、環境光の強度を確定することは、輝度値が閾値以上である場合、環境光センサーの検出信号に基づいて干渉信号を確定し、環境光センサーの検出信号及び干渉信号に基づいて環境光の強度を確定することを含むことが好ましい。
【0059】
当該実現方法においては、環境光センサーが対応するスクリーン領域の輝度値が比較的低い場合、スクリーンは、環境光センサーに対して生じた干渉が比較的小さく、この時、環境光センサーの検出信号により環境光の強度を直接に確定することができる。環境光センサーが対応するスクリーン領域の輝度値が比較的高い場合、スクリーンは、環境光センサーに対して生じた干渉が比較的大きく、環境光センサーにより検出された信号は、干渉光を含み、環境光の強度を確定するために干渉光を除去する必要がある。干渉光の影響を減少することによって、環境光を検出する正確性がより高い。
【0060】
環境光センサーの検出信号に基づいて干渉信号を確定することは、環境光センサーの検出信号に対してサンプリングすることによって、サンプル信号を取得することと、サンプル信号に対してフーリエ変換を行うことによって、第一の変換値を取得することと、変換値と干渉信号の関係に基づいて第一の変換値が対応する干渉信号を確定することとを含むことが好ましい。
【0061】
当該実現方法においては、複数のサンプル信号を取得し、フーリエ変換を行い、フーリエ変換の結果は、環境光が対応する情報である直流成分と、スクリーンが生じた干渉光の情報である交流成分との2つの部分を含み、前記第一の変換値が当該交流成分であるので、当該第一の変換値は、スクリーンが生じた干渉光の情報であり、当該第一の変換値を用いて干渉光が対応する干渉信号を確定することによって、後続において干渉光の影響を減少することに準備することができる。当該方法は、干渉信号を正しく確定し、後続において環境光の強度を確定する正確性がより高い。
【0062】
例えば、2fの周波数でサンプリングすれば、サンプル信号は、2f個のサンプル信号を含むことができる。当該2f個のサンプル信号によって形成されたビット列に対して2fHzのフーリエ変換を行うことによって、第一の変換値を取得する。
【0063】
例示するように、環境光センサーの検出信号及び干渉信号に基づいて環境光の強度を確定することは、サンプル信号から干渉信号を引いて修正信号を取得し、修正信号が対応する環境光の強度を計算することを含む。
【0064】
当該実現方法においては、干渉信号により修正信号を確定し、修正信号に基づいて環境光の強度を確定することによって、干渉光の影響を減少し、環境光の検出精度を保障することができる。
【0065】
例示するように、環境光検出方法は、暗やみの環境においてスクリーンが異なる輝度を表示する際、環境光センサーの複数の検出信号を取得し、複数の検出信号に対してそれぞれサンプリングすることによって、複数の干渉信号を取得し、複数の干渉信号に対してそれぞれフーリエ変換を行うことによって、複数の変換値を取得し、それぞれの変換値と対応する干渉信号をサンプル点とし、関係曲線を適合することによって、変換値と干渉信号の関係を取得することを更に含む。
【0066】
当該実現方法においては、暗やみの環境において環境光センサーにより検出された信号は、何れも干渉光の信号であり、環境光の信号がない。スクリーンが異なる輝度を表示するように調整することによって、複数のグループの変換値と干渉信号を取得し、関数を適合することによって、変換値と干渉信号の関数の関係を取得することができる。即ち、後続する環境光の検出においては、適合することで得られた変換値と干渉信号の関数の関係に基づき、具体的な干渉光の干渉信号を確定することができる。
【0067】
本願の実施例においては、干渉信号及びサンプル信号は、全て一列のサンプル信号であり、即ち、一列のバイナリ値である。
【0068】
なお、上述したステップ11~13と上述した好ましいステップは、任意に組み合わせても良い。
【0069】
図2は、本願の実施例による環境光検出方法のフローチャート図である。図2に示すように、環境光検出方法は、ステップ21~ステップ29を含む。
【0070】
ステップ21においては、暗やみの環境においてスクリーンが異なる輝度を表示する際、環境光センサーの複数の検出信号を取得する。
【0071】
暗やみの環境において検出された信号は、何れも干渉光の信号であり、当該干渉光の信号は、環境光の信号を含まない。
【0072】
例示するように、環境光センサーが対応するスクリーン領域は、12個の子画素を有すれば、上述した記載においてt個の子画素の輝度値が224tであることから分かるように、環境光センサーが対応するスクリーン領域の輝度値は、全部で224×12種類の状況があり、その中の若干個(例えば、100個)の輝度値を選択してテストし、暗やみの環境においてこれらの若干個の異なる輝度値の場合の環境光センサーの検出信号を取得することができる。テストをしやすくするために、スクリーンが単一の色の画面を表示するように制御することができ、これにより、画面の表示を制御しやすく、スクリーン領域の輝度値を計算しやすくなり、単独の画素の中の子画素の輝度値の合計を、画素の個数と掛ければ良い。
【0073】
ステップ22においては、複数の検出信号に対してそれぞれサンプリングすることによって、複数の干渉信号を取得する。
【0074】
ここでは、検出信号は、干渉信号と1対1で対応する。例えば、2fを周波数として一つの検出信号に対してサンプリングすることによって、2f個のサンプル値を取得し、この2f個のサンプル値は、一つの干渉信号を構成し、なお、fは、スクリーンのリフレッシュレートであっても良い。上述したステップ21においては、100個の輝度値を選択してテストすると、100個の干渉信号を取得することができる。
【0075】
ステップ23においては、複数の干渉信号に対してそれぞれフーリエ変換を行うことによって、複数の変換値を取得する。
【0076】
フーリエ変換により一つの干渉信号に対して変換を行って一つの変換値を取得するが、当該干渉光信号には、環境光の信号が含まれていないので、当該ステップ23においては、フーリエ変換により得られた結果は、直流成分(環境光の信号に対応する)を含まず、交流成分のみを含み、当該回のフーリエ変換により干渉信号の中の交流成分を抽出し、後続において環境光の強度を計算する際に、干渉光の影響を減少することができ、後続において環境光の強度を確定する正確性がより高くなるようにすることができる。
【0077】
例えば、上述した100個の干渉信号に対してフーリエ変換を行うと、100個の変換値を取得することができる。
【0078】
例示するように、フーリエ変換は、高速フーリエ変換(英語:Fast Fourier Transform、FFT変換と略称される)であっても良く、計算のプロセスを速めることができる。
【0079】
ステップ24においては、それぞれの変換値と対応する干渉信号をサンプル点とし、関係曲線を適合することによって、変換値と干渉信号の関係を取得する。
【0080】
ステップ21においては、複数の輝度値での検出信号をそれぞれ取得し、複数の対の干渉信号と変換値を取得することができ、各対の変換値と干渉信号をサンプル点とすれば、適合によって変換値と干渉信号(即ち、サンプル信号)の間の関数関係を取得することができる。
【0081】
環境光センサーは、m個のチャンネルを有し、m個のチャンネルの中の各チャンネルは、単独でサンプリングし、適合する。即ち、m個のチャンネルを適合することによって、m個の変換値と干渉信号の間の関数関係を取得する。後続において計算する際にも、各チャンネルの干渉信号に対してそれぞれ計算する。
【0082】
例えば、環境光センサーが対応するスクリーン領域は、全部で224t個の輝度値(tは、環境光センサーが対応するスクリーン領域の中の子画素の個数)を有し、その中の幾つかのサンプルを選択して計算することによって、変換値と干渉信号の関数関係を取得する。ここの計算プロセスは、反復規則を用いて関数関係に対して反復して解を求めることを指す。例示するように、反復規則は、適合された関数関係が、求められた関数モデルが予測した変換値と干渉信号との誤差二乗平均平方根の値を最小にするようにさせることであり、即ち、モデル関数の点(変換値、干渉信号)とサンプルとしての点(変換値、干渉信号)の誤差二乗平均平方根が最小となるようにさせることである。
【0083】
ステップ21~24は、出荷する前に完成することができ、その後、当該変換値と干渉信号の関係を端末装置又は環境光センサーに記憶し、後続において使用時に直接に取得すれば良い。
【0084】
ステップ25においては、環境光センサーが対応するスクリーン領域の各子画素の輝度値を取得する。
【0085】
例えば、環境光センサーが対応するスクリーン領域は、12個の子画素を有すれば、環境光センサーは、当該12個の子画素の輝度値を取得することができる。
【0086】
例示するように、各子画素の輝度値は、子画素のグレースケール値であっても良く、子画素のグレースケール値は、スクリーンが表示する画像の画像データから取得することができる。
【0087】
ステップ26においては、環境光センサーが対応するスクリーン領域の中の各子画素の輝度値の合計を、環境光センサーが対応するスクリーン領域の輝度値とする。
【0088】
例えば、上述のように取得した12個の子画素の輝度値を合計すると、環境光センサーが対応するスクリーン領域の輝度値を得ることができる。
【0089】
なお、当該実施例においては、直接に子画素のグレースケール値を、対応する輝度値とすることで、計算を簡略させ、計算のリソースを節約するが、他の実施例においては、子画素のグレースケール値の換算により対応する輝度値を得ることもできる。
【0090】
ステップ27においては、スクリーン領域の輝度値と閾値との大小を比較する。
【0091】
輝度値が閾値より小さい場合、ステップ28を実行し、輝度値が閾値以上であれば、ステップ29を実行する。
【0092】
ここの閾値は、実際のニーズに基づいて予め確定することができる。
【0093】
子画素が一つのフレームを表示する過程においては、通常、充電段階、ホールド段階、放電段階及び充電せず放電せずの段階を含む。なお、ホールド段階及び放電段階においては、子画素が発光し、充電せず放電せずの段階及び充電段階においては、子画素が発光しない。環境光センサーのサンプリング時間は、通常、子画素が発光しない時間に対応するが、同じ子画素が異なる輝度値を表示する際に、輝度値が高ければ高いほど、放電時間がより長く、発光しない時間がより短い。故に、発光しない時間がサンプリング時間より短いとき、環境光センサーのサンプリングは、スクリーンによる発光の影響を受ける。なお、ここで示した段階の分けは例に過ぎず、実際は、より多い又はより少ない段階を含むことができる。
【0094】
上述した情報に基づいて閾値を確定する方法は、次の通りであっても良い:スクリーンの中の一つの子画素(例えば、赤色、緑色又は青色)の、各輝度値での非充電時間を取得し、即ち、スクリーンの中の一つの子画素(例えば、赤色、緑色又は青色)の、各輝度値での充電段階以外の時間の長さを取得し、1フレームの画面の時間及び各輝度値の充電時間が決まっているので、各輝度値での非充電時間が決まっている。各輝度値が対応する非充電時間の中から1/2倍の非充電時間と環境光センサーのサンプリング時間の差の値が最も小さい非充電時間を選択する。選択された非充電時間が対応する輝度値を用いてスクリーン領域の子画素の数と掛けて前記閾値とする。
【0095】
1/2倍の非充電時間を参考として用いることは、非充電時間のただ半分くらいの時間で環境光センサーがスクリーンの干渉を受けないからである。1/2倍の非充電時間と環境光センサーのサンプリング時間の差の値が最も小さい場合、当該非充電時間が対応する輝度値は、ちょうど環境光センサーのサンプリングを保障することができ、輝度値は、当該非充電時間が対応する輝度値より大きい場合は、環境光センサーのサンプリングが干渉を受けていることを示し、逆の場合は、環境光センサーのサンプリングが干渉を受けていないことを示す。
【0096】
ステップ28においては、環境光センサーの検出信号に基づいて環境光の強度を確定する。
【0097】
検出された輝度値が閾値より小さい場合、上述した式(3)により環境光の強度を計算する。
【0098】
ステップ29においては、環境光センサーの検出信号に基づいて干渉信号を確定し、環境光センサーの検出信号及び干渉信号に基づいて環境光の強度を確定する。
【0099】
輝度値が閾値以上である場合、干渉光の影響を減少する必要があり、輝度値及び上述したステップ21~24により得られた関数関係により当該輝度値での干渉信号を確定し、干渉光の影響を減少する。
【0100】
例示するように、環境光センサーの検出信号に基づいて干渉信号を確定することは、環境光センサーの検出信号に対してサンプリングすることによって、サンプル信号を取得し、サンプル信号に対してフーリエ変換を行うことによって、第一の変換値を取得し、変換値と干渉信号の関係に基づいて第一の変換値が対応する干渉信号を確定することを含む。
【0101】
当該実現方法では、複数のサンプル信号を取得した後にフーリエ変換を行い、フーリエ変換の結果は、直流成分及び交流成分の2つの部分を含み、交流成分は、スクリーンによる干渉光の情報である前記第一の変換値であり、当該第一の変換値を用いて干渉光が対応する干渉信号を確定するので、後続において干渉光の影響を減少することに準備することができる。
【0102】
例示するように、環境光センサーの検出信号及び干渉信号に基づいて環境光の強度を確定することは、サンプル信号から干渉信号を引いて修正信号を取得し、修正信号が対応する環境光の強度を計算することを含む。
【0103】
当該実現方法においては、環境光センサーにより検出された総積分値から干渉信号を引いて修正信号を得る。ここの修正信号及び検出信号は、何れも環境光センサーの中の同じチャンネルに関するものである。実際に計算する際に、各チャンネルの検出信号に対して修正を行う必要があり、当該修正信号を上述した式(3)に代入すれば、環境光の強度を得ることができる。
【0104】
端末装置の内部の環境光センサーにより環境光の強度を確定する際、スクリーンが画面を表示する時に発した光は、環境光センサーの検出信号に対して干渉を与えるので、環境光センサーの検出信号及び前記環境光センサーが対応するスクリーン領域の輝度値に基づいて環境光の強度を確定する。よって、環境光の強度を確定する際、干渉光の影響を減少し、検出することによって得られた環境光の強度をより正しくすることができる。
【0105】
図3は、本願の実施例による環境光検出装置の構造ブロック図である。図3に示すように、環境光検出装置300は、第一の取得モジュール301、第二の取得モジュール302及び処理モジュール303を含む。
【0106】
第一の取得モジュール301は、環境光センサーの検出信号を取得するように配置されている。第二の取得モジュール302は、環境光センサーが対応するスクリーン領域の輝度値を取得するように配置されている。処理モジュール303は、環境光センサーの検出信号及び環境光センサーが対応するスクリーン領域の輝度値に基づいて環境光の強度を確定するように配置されている。
【0107】
第一の取得モジュール301は、環境光センサーの検出信号を取得し、第二の取得モジュール302は、環境光センサーが対応するスクリーン領域の輝度値を取得し、光センサーが対応するスクリーン領域の輝度値は、干渉光の強度と相関し、処理モジュール303は、環境光センサーの検出信号及び環境光センサーが対応するスクリーン領域の輝度値に基づき、干渉光の影響を減少し、最終的に環境光の強度を確定し、検出結果をより正しくすることができる。
【0108】
また、図3に示すように、第二の取得モジュール302は、取得サブモジュール321及び計算サブモジュール322を含む。
【0109】
取得サブモジュール321は、環境光センサーが対応するスクリーン領域の各子画素の輝度値を取得するように配置されている。計算サブモジュール322は、環境光センサーが対応するスクリーン領域の中の各子画素の輝度値の合計を、環境光センサーが対応するスクリーン領域の輝度値とするように配置されている。
【0110】
本願の一つの実現方法においては、処理モジュール303は、輝度値が閾値より小さい場合、環境光センサーの検出信号に基づいて環境光の強度を確定するように配置されており、又は、処理モジュール303は、輝度値が閾値以上である場合、環境光センサーの検出信号に基づいて干渉信号を確定し、環境光センサーの検出信号及び干渉信号に基づいて環境光の強度を確定するように配置されている。
【0111】
本願の一つの実現方法においては、処理モジュール303は、環境光センサーの検出信号に対してサンプリングすることによって、サンプル信号を取得し、サンプル信号に対してフーリエ変換を行うことによって、第一の変換値を取得し、変換値と干渉信号の関係に基づいて第一の変換値が対応する干渉信号を確定するように更に配置されている。
【0112】
本願の一つの実現方法においては、処理モジュール303は、サンプル信号から干渉信号を引いて修正信号を取得し、修正信号が対応する環境光の強度を計算するように更に配置されている。
【0113】
図3に示すように、環境光検出装置は、第三の取得モジュール304、サンプリングモジュール305、変換モジュール306及び適合モジュール307を更に含む。
【0114】
第三の取得モジュール304は、暗やみの環境においてスクリーンが異なる輝度を表示する際、環境光センサーの複数の検出信号を取得するのに用いられる。サンプリングモジュール305は、複数の検出信号に対してそれぞれサンプリングすることによって、複数の干渉信号を取得するのに用いられる。変換モジュール306は、複数の干渉信号に対してそれぞれフーリエ変換を行うことによって、複数の変換値を取得するのに用いられる。適合モジュール307は、それぞれの変換値と対応する干渉信号をサンプル点として関係曲線を適合することによって、変換値と干渉信号の関係を取得するのに用いられる。
【0115】
本願の実施例においては、端末装置の内部の環境光センサーにより環境光の強度を確定する際、スクリーンにより画面を表示する際に発した光は、環境光センサーの検出信号を干渉するので、環境光センサーの検出信号及び前記環境光センサーが対応するスクリーン領域の輝度値に基づいて環境光の強度を確定する。よって、環境光の強度を確定する際に、干渉光の影響を減少することができるので、検出することによって得られた環境光の強度をより正しくすることができる。
【0116】
図4は、本願の実施例による端末装置の構造ブロック図である。当該端末装置400は、前記端末装置であっても良く、例えば、モバイル端末である。図4に示すように、端末装置400は、処理コンポーネント402、メモリ404、電力コンポーネント406、マルチメディアコンポーネント408、オーディオコンポーネント410、入力/出力(I/O)のインターフェース412、センサーコンポーネント414及び通信コンポーネント416の中の1つ又は複数のコンポーネントを含んでも良い。
【0117】
処理コンポーネント402は、通常、端末装置400全体の操作の制御を行い、例えば、表示、電話コール、データ通信、カメラ操作及び記録操作と関連する操作の制御を行う。処理コンポーネント402は、上述した方法の全部又は一部のステップを完成させるために、1つ又は複数のプロセッサー420を含んで命令を実行することができる。また、処理コンポーネント402は、他のコンポーネントとのインタラクティブを行いやすくするために、1つ又は複数のモジュールを含むことができる。例えば、処理コンポーネント402は、マルチメディアコンポーネント408と処理コンポーネント402とのインタラクティブを行いやすくするために、マルチメディアモジュールを含むことができる。
【0118】
メモリ404は、端末装置400の操作をサポートするために、様々な種類のデータを記憶するように配置されている。これらのデータの例は、端末装置400において操作用の任意ソフトウェアプログラム又は方法の命令、連絡先データ、電話帳データ、メーセッジ、画像、ビデオ等を含む。メモリ404は、任意のタイプの揮発性又は不揮発性記憶装置又はこれらの組み合わせにより実現することができ、例えば、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、電気的消去可能なプログラマブル読み出し専用メモリ(EEPROM)、消去可能なプログラマブル読み出し専用メモリ(EPROM)、プログラマブル読み出し専用メモリ(PROM)、読み出し専用メモリ(ROM)、磁気メモリ、フラッシュメモリ、磁気ディスク又は光ディスクである。
【0119】
電力コンポーネント406は、端末装置400の様々なコンポーネントへ電力を提供する。電力コンポーネント406は、電源管理システム、1つ又は複数の電源、及び端末装置400のために電力を生成、管理、配分することに関連する他のコンポーネントを含むことができる。
【0120】
マルチメディアコンポーネント408は、端末装置400とユーザの間において1つの出力インターフェースを提供するスクリーンを含む。幾つかの実施例においては、スクリーンは、液晶ディスプレイ(LCD)とタッチパネル(TP)を含むことができる。スクリーンは、タッチパネルを含むのであれば、スクリーンは、ユーザからの入力信号を受信するように、タッチスクリーンとして実現することができる。タッチパネルは、タッチ、スライド、及びタッチパネル上のジェスチャーを感知測定するために、1つ又は複数のタッチセンサーを含む。タッチセンサーは、タッチ又はスライド動作の境界を感知測定するだけではなく、タッチ又はスライド操作に係る持続時間及び圧力を検出することもできる。
【0121】
幾つかの実施例においては、マルチメディアコンポーネント408は、1つのフロントカメラ及び/又はリアカメラを含む。端末装置400が操作モードである場合、例えば、撮影モード又はビデオモードである場合、フロントカメラ及び/又はリアカメラは、外部のマルチメディアデータを受信することができる。それぞれのフロントカメラ及びリアカメラは、1つの固定の光学レンズ系であっても良く、又は、焦点距離及び光学ズーム能力を有しても良い。
【0122】
オーディオコンポーネント410は、オーディオ信号を出力及び/又は入力するように配置されている。例えば、オーディオコンポーネント410は、1つのマイク(MIC)を含み、端末装置400が呼び出しモード、録音モード及び音声認識モードのような操作モードである場合、マイクは、外部のオーディオ信号を受信するように配置されている。受信されたオーディオ信号は、メモリ404に更に記憶されても良く、通信コンポーネント416を通じて発信されても良い。幾つかの実施例においては、オーディオコンポーネント410は、オーディオ信号を出力するために用いられるスピーカを更に含む。
【0123】
I/Oインターフェース412は、処理コンポーネント402と周辺インターフェースモジュールの間においてインターフェースを提供し、前記周辺インターフェースモジュールは、キーボード、クリックホイール、ボタン等であっても良い。これらのボタンは、ホームボタン、音量ボタン、スタートボタン及びロックボタンを含んでも良いが、これらに限らない。
【0124】
センサーコンポーネント414は、端末装置400に各方面の状態評価を提供するために用いられる1つ又は複数のセンサーを含む。例えば、センサーコンポーネント414は、端末装置400のオン/オフ状態、コンポーネント、例えば、端末装置400のディスプレイと小さなキーボードの相対的な位置定めを検出することができ、さらに、センサーコンポーネント414は、端末装置400又は端末装置400の1つのコンポーネントの位置の変化、ユーザと端末装置400の接触の有無、端末装置400の方位又は加速/減速及び端末装置400の温度の変化を検出することができる。センサーコンポーネント414は、如何なる物理的な接触もない時に付近に物体の存在があるかどうかを検出するように配置されている近接センサーを含むことができる。センサーコンポーネント414は、CMOS又はCCD画像センサーのような光センサーを更に含んでも良く、画像ソフトウェアに使用するために用いられる。幾つかの実施例においては、当該センサーコンポーネント414は、加速度センサー、ジャイロセンサー、磁気センサー、圧力センサー又は温度センサーを更に含んでも良い。
【0125】
通信コンポーネント416は、端末装置400と他の装置の間において無線方式で通信しやすくするように配置されている。本願の実施例においては、通信コンポーネント416は、2G、3G、4G、5G又はこれらの組み合わせのような、通信基準に基づく無線ネットワークに接続することにより、物理ダウンリンク制御信号検出を実現することができる。一つの例示する実施例においては、通信コンポーネント416は、放送チャンネルを通じて外部放送管理システムからの放送信号又は放送関連情報を受信する。通信コンポーネント416は、NFCモジュールを更に含んでも良い。
【0126】
例示する実施例においては、端末装置400は、1つ又は複数のソフトウェア専用集積回路(ASIC)、デジタルシグナルプロセッサー(DSP)、デジタル信号処理デバイス(DSPD)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、現場でプログラム可能なゲートアレイ(FPGA)、コントローラー、マイクロコントローラー、マイクロプロセッサー又は他の電子素子により実現することができ、上述した環境光検出方法を実行するために用いられる。
【0127】
例示する実施例においては、命令を含む非一時的コンピュータ読み取り可能な記憶媒体を更に提供し、例えば、命令を含むメモリ404であり、前記命令は、端末装置400のプロセッサー420により上述した環境光検出方法を実行することができる。例えば、非一時的コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、ROM、ランダムアクセスメモリ(RAM)、CD-ROM、磁気テープ、フロッピーディスク及び光データ記憶デバイス等であっても良い。
【0128】
当業者は、明細書を考慮し、ここで開示する発明を実践した後、本発明の他の実施案を容易に想到することができる。本願は、本発明の任意の変形、用途又は適宜変化を包括することを目的とし、これらの変形、用途又は適宜変化は、本発明の一般的な原理に従い、本発明において開示されていない当該分野の周知常識又は慣用技術手段を含む。明細書及び実施例は、例示するものに過ぎず、本発明の本当な範囲及び精神は、特許請求の範囲により決められる。
【0129】
本発明は、上述のように既に説明され、図面に示されている詳細な構造と限らず、その範囲から逸脱しない限り、様々な補正及び変更をすることができる。本発明の範囲は、添付する特許請求の範囲のみにより制限される。
図1
図2
図3
図4