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特許7201747情報処理システム及びシステム管理サーバ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-26
(45)【発行日】2023-01-10
(54)【発明の名称】情報処理システム及びシステム管理サーバ
(51)【国際特許分類】
   H04N 21/6377 20110101AFI20221227BHJP
   H04N 21/431 20110101ALI20221227BHJP
【FI】
H04N21/6377
H04N21/431
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2021102075
(22)【出願日】2021-06-18
【審査請求日】2021-08-12
(73)【特許権者】
【識別番号】516001487
【氏名又は名称】岡田 信一
(73)【特許権者】
【識別番号】521213679
【氏名又は名称】備前 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100092668
【弁理士】
【氏名又は名称】川浪 薫
(74)【代理人】
【識別番号】100148714
【弁理士】
【氏名又は名称】川浪 圭介
(74)【代理人】
【識別番号】100154232
【弁理士】
【氏名又は名称】幸田 京子
(72)【発明者】
【氏名】岡田 信一
(72)【発明者】
【氏名】備前 直樹
【審査官】松元 伸次
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-174289(JP,A)
【文献】特開2006-116943(JP,A)
【文献】特開2017-033128(JP,A)
【文献】特開2016-181808(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F3/01
3/048-3/04895
G06Q10/00-10/10
30/00-30/08
50/00-50/20
50/26-99/00
G16Z99/00
H04N1/38-1/393
5/76-5/775
5/80-5/956
7/10
7/14-7/173
7/20-7/56
21/00-21/858
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
拡張現実コンテンツとしての動画コンテンツを提供するコンテンツ提供者が利用するコンテンツ提供者端末と、
前記動画コンテンツが重畳される拡張現実対象物体と、
前記拡張現実対象物体に重畳させて前記動画コンテンツを再生するコンテンツ再生者が利用するコンテンツ再生者端末と、
前記コンテンツ提供者端末から前記動画コンテンツを受信して前記コンテンツ再生者端末に送信するシステム管理サーバと
を備える情報処理システムであって、
前記コンテンツ提供者端末は、前記コンテンツ提供者が指定した前記動画コンテンツと、前記動画コンテンツの再生開始の契機となる又は前記動画コンテンツの再生領域を規定する第2静止画コンテンツと等しい第1静止画コンテンツを受け付けて前記システム管理サーバに送信し、
前記システム管理サーバは、前記コンテンツ提供者端末から前記動画コンテンツ及び前記第1静止画コンテンツを受信した際、前記動画コンテンツを再生するためのアクセスコードを発行し、
前記拡張現実対象物体には、前記第2静止画コンテンツが印刷又は表示され、
前記コンテンツ再生者端末は、
周囲画像を撮像し、
前記アクセスコードに対応する前記第1静止画コンテンツと等しい前記第2静止画コンテンツが前記周囲画像の中に検出されたとき、表示装置内の表示において前記拡張現実対象物体に重畳させて前記動画コンテンツを再生し、
さらに、前記コンテンツ提供者端末は、前記動画コンテンツ及び前記第1静止画コンテンツの複数の組合せを受け付けて前記システム管理サーバに送信し、
前記システム管理サーバは、前記コンテンツ提供者端末から前記動画コンテンツ及び前記第1静止画コンテンツの複数の組合せを受信した際、前記動画コンテンツを再生するための共通のアクセスコードを発行し、
前記コンテンツ再生者端末は、前記共通のアクセスコードに対応する前記第1静止画コンテンツの1つと等しい前記第2静止画コンテンツが前記周囲画像の中に検出されたとき、前記コンテンツ再生者からの再生開始指令の入力を条件として、前記表示装置内の表示において前記拡張現実対象物体に重畳させて、検出された前記第2静止画コンテンツに対応する前記動画コンテンツを再生する
ことを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記拡張現実対象物体は、グリーティングカード、案内状、招待状、名刺、パンフレット、ポスター、写真、絵画、ちらし、チケット又は広告のいずれかから選択された紙媒体である
ことを特徴とする情報処理システム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の情報処理システムにおいて、
前記システム管理サーバは、前記アクセスコードを前記コンテンツ提供者端末又は前記コンテンツ再生者端末に送信する
ことを特徴とする情報処理システム。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項に記載の情報処理システムにおいて、
前記コンテンツ再生者端末は、前記アクセスコードに対応する前記第1静止画コンテンツと等しい前記第2静止画コンテンツが前記周囲画像の中に検出されたとき、前記拡張現実対象物体中の前記第2静止画コンテンツに重畳させて前記動画コンテンツの再生を開始する
ことを特徴とする情報処理システム。
【請求項5】
請求項4に記載の情報処理システムにおいて、
前記コンテンツ再生者端末は、前記拡張現実対象物体の傾きに合わせて前記動画コンテンツの傾きを補正して前記第2静止画コンテンツに重畳させて前記動画コンテンツを再生し続ける
ことを特徴とする情報処理システム。
【請求項6】
請求項5に記載の情報処理システムにおいて、
前記拡張現実対象物体は、屈曲性を有し、
前記コンテンツ再生者端末は、前記拡張現実対象物体の屈曲度合いに合わせて前記動画コンテンツの屈曲度合いを補正して前記第2静止画コンテンツに重畳させて前記動画コンテンツを再生し続ける
ことを特徴とする情報処理システム。
【請求項7】
請求項4~6のいずれか1項に記載の情報処理システムにおいて、
前記システム管理サーバ、前記コンテンツ再生者端末又は前記コンテンツ提供者端末は、前記第1静止画コンテンツ又は前記第2静止画コンテンツのアスペクト比又は形状に合わせて前記動画コンテンツをトリミングする
ことを特徴とする情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム及びシステム管理サーバに関し、例えばグリーティングカード等の紙媒体に、携帯端末の表示装置上で、拡張現実(AR)コンテンツとしての動画コンテンツを重畳させて再生可能とする情報処理システム及びシステム管理サーバに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1では、携帯端末で撮影することで動画が重畳して再生されるような印画物を作製する印画物作製装置、携帯端末へ動画データを配信するサーバ装置、及び動画データ再生方法を提供することを課題としている([0005]、要約)。
【0003】
当該課題を解決するため、特許文献1(要約、図1)の動画データ再生方法は、携帯端末(4)、印画物作製装置(2)及びサーバ装置(1)を用いる。印画物作製装置(2)が、サーバ装置(1)における動画データの保存場所情報をコード化してコード画像を生成し、被撮影者を撮影した撮影画像と、画像データと、前記コード画像とを合成した合成画像を印画紙にプリントしてプリント物(3)を出力する。携帯端末(4)が、カメラ(42)を用いて、プリント物(3)にプリントされたコード画像から前記保存場所情報を読み取り、サーバ装置(1)にアクセスして画像データを取得し、サーバ装置(1)から取得した画像と、カメラ(42)を用いて取得したプリント物(3)上の画像との特徴点を比較し、特徴点が一致した場合に、サーバ装置(1)から動画データを受信し、受信した動画データを再生する。
【0004】
特許文献1では、ユーザから料金が支払われると、印画物作製装置(2)がユーザを撮影してユーザ画像を生成する([0023])。さらに、印画物作製装置(2)は、スポーツ選手や有名人等の人物の画像(30)と、印画物作製装置(2)が撮影したユーザ画像(32)と、二次元コード画像(33)を合成し、合成画像を印画紙にプリントしてプリント物(印画物)(3)を出力する([0022]、[0023]、図2(b))。ユーザ画像(32)は、ユーザ画像挿入領域(31)内に挿入される([0022]、図2(a)、図2(b))。
【0005】
ユーザが携帯端末(4)により、二次元コード(33)を読み取った後、人物画像(30)を撮影すると、人物画像(30)に対応する動画が再生される([0024]、[0025])。再生される動画データは、印画物作製装置(2)でユーザを撮影した動画でもよいとされている([0077]、図10)。さらに、再生される動画データは、ユーザが所有する携帯端末(4)に保存されている動画でもよいとされている([0091]、図11)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2016-178434号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記のように、特許文献1では、印画物作製装置(2)が有料でユーザを撮影し、印画物を提供する。換言すると、特許文献1では、撮影に伴う印画物の有償提供が前提となっている。結果として、ユーザ撮影時の印画物生成が必須であり、印画物におけるユーザ画像挿入領域(図2(a)の31)も事前に設定されたもののみとなる。
【0008】
しかしながら、例えばグリーティングカード(年賀状を含む。)の場合、ユーザ(コンテンツ提供者)自体が、拡張現実(AR)コンテンツとしての動画コンテンツと、動画コンテンツを再生する契機となる静止画コンテンツを選択する要望がある。加えて、グリーティングカード、案内状、招待状等において上記静止画コンテンツを自由にデザインする要望がある。特許文献1では、これらのような要望に対応できない。なお、ARコンテンツとしての動画コンテンツと、動画コンテンツを再生する契機となる静止画コンテンツとを組み合わせて用いるAR対象物体は、印刷物(紙媒体)に限らない。
【0009】
本発明は上記のような課題を考慮してなされたものであり、拡張現実コンテンツとしての動画コンテンツを再生する契機となる静止画コンテンツの選択自由度又はデザイン自由度を向上可能な情報処理システム及びシステム管理サーバを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る情報処理システムは、
拡張現実コンテンツとしての動画コンテンツを提供するコンテンツ提供者が利用するコンテンツ提供者端末と、
前記動画コンテンツが重畳される拡張現実対象物体と、
前記拡張現実対象物体に重畳させて前記動画コンテンツを再生するコンテンツ再生者が利用するコンテンツ再生者端末と、
前記コンテンツ提供者端末から前記動画コンテンツを受信して前記コンテンツ再生者端末に送信するシステム管理サーバと
を備えるものであって、
前記コンテンツ提供者端末は、前記コンテンツ提供者が指定した前記動画コンテンツと、前記動画コンテンツの再生開始の契機となる又は前記動画コンテンツの再生領域を規定する第2静止画コンテンツと等しい第1静止画コンテンツを受け付けて前記システム管理サーバに送信し、
前記システム管理サーバは、前記コンテンツ提供者端末から前記動画コンテンツ及び前記第1静止画コンテンツを受信した際、前記動画コンテンツを再生するためのアクセスコードを発行し、
前記拡張現実対象物体には、前記第2静止画コンテンツが印刷又は表示され、
前記コンテンツ再生者端末は、
周囲画像を撮像し、
前記アクセスコードに対応する前記第1静止画コンテンツと等しい前記第2静止画コンテンツが前記周囲画像の中に検出されたとき、表示装置内の表示において前記拡張現実対象物体に重畳させて前記動画コンテンツを再生する
ことを特徴とする。
【0011】
本発明によれば、拡張現実コンテンツとしての動画コンテンツを拡張現実対象物体に重畳させて再生する契機となる又は再生領域を規定する第2静止画コンテンツと等しい第1静止画コンテンツを、コンテンツ提供者端末で設定できる。そのため、第1静止画コンテンツと等しい第2静止画コンテンツ又は拡張現実対象物体(グリーティングカード等の印刷物等)の選択又はデザインに関するコンテンツ提供者の自由度を向上可能である。例えば、拡張現実対象物体内における第2静止画コンテンツの位置、大きさ又は範囲はコンテンツ提供者が自由に設定可能となる。結果として、拡張現実対象物体における第2静止画コンテンツ以外の部分の位置、大きさ又は範囲もコンテンツ提供者が自由に設定可能となる。
【0012】
前記拡張現実対象物体は、例えば、グリーティングカード、案内状、招待状、名刺、パンフレット、ポスター、写真、絵画、ちらし、チケット又は広告のいずれかから選択された紙媒体としてもよい。これにより、グリーティングカード等の紙媒体と、ARコンテンツとしての動画コンテンツを組み合わせることで、新たな視覚的効果を演出可能となる。
【0013】
前記システム管理サーバは、前記アクセスコードを前記コンテンツ提供者端末又は前記コンテンツ再生者端末に送信してもよい。これにより、アクセスコードは、拡張現実対象物体自体に印刷又は表示する必要がなくなる。そのため、拡張現実対象物体のデザインの自由度を向上することが可能となる。
【0014】
前記コンテンツ再生者端末は、前記アクセスコードに対応する前記第1静止画コンテンツと等しい前記第2静止画コンテンツが前記周囲画像の中に検出されたとき、前記拡張現実対象物体中の前記第2静止画コンテンツに重畳させて前記動画コンテンツの再生を開始してもよい。これにより、第2静止画コンテンツが動き出す印象を演出可能となる。
【0015】
前記コンテンツ再生者端末は、前記拡張現実対象物体の傾きに合わせて前記動画コンテンツの傾きを補正して前記第2静止画コンテンツに重畳させて前記動画コンテンツを再生し続けてもよい。これにより、コンテンツ再生者が拡張現実対象物体の傾きを変更しながらでも、第2静止画コンテンツの領域に合わせて動画コンテンツを再生し続ける。これにより、拡張現実対象物体と動画コンテンツの一体感を演出可能となる。
【0016】
前記拡張現実対象物体は、屈曲性を有してもよい。また、前記コンテンツ再生者端末は、前記拡張現実対象物体の屈曲度合いに合わせて前記動画コンテンツの屈曲度合いを補正して前記第2静止画コンテンツに重畳させて前記動画コンテンツを再生し続けてもよい。これにより、コンテンツ再生者が拡張現実対象物体の屈曲度合いを変更しながらでも、第2静止画コンテンツの領域に合わせて動画コンテンツを再生し続ける。これにより、拡張現実対象物体と動画コンテンツの一体感をさらに演出可能となる。
【0017】
前記システム管理サーバ、前記コンテンツ再生者端末又は前記コンテンツ提供者端末は、前記第1静止画コンテンツ又は前記第2静止画コンテンツのアスペクト比又は形状に合わせて前記動画コンテンツをトリミングしてもよい。これにより、第2静止画コンテンツの領域全体から動画コンテンツの再生が開始されて動画コンテンツ開始時の視覚的効果を高めることが可能となる。
【0018】
前記コンテンツ提供者端末は、前記動画コンテンツ及び前記第1静止画コンテンツの複数の組合せを受け付けて前記システム管理サーバに送信してもよい。また、前記システム管理サーバは、前記コンテンツ提供者端末から前記動画コンテンツ及び前記第1静止画コンテンツの複数の組合せを受信した際、前記動画コンテンツを再生するための共通のアクセスコードを発行してもよい。さらに、前記コンテンツ再生者端末は、前記共通のアクセスコードに対応する前記第1静止画コンテンツの1つと等しい前記第2静止画コンテンツが前記周囲画像の中に検出されたとき、前記コンテンツ再生者からの再生開始指令の入力を条件として、前記表示装置内の表示において前記拡張現実対象物体に重畳させて、検出された前記第2静止画コンテンツに対応する前記動画コンテンツを再生してもよい。
【0019】
以上のような構成又は処理によれば、1つの拡張現実対象物体に対して複数の動画コンテンツを再生可能となり、表現の自由度を高めることができる。また、複数の動画コンテンツが再生可能な状態であっても、実際に再生させる動画コンテンツは、コンテンツ再生者からの再生開始指令が入力されたものに限定される。これにより、コンテンツ再生者が興味のある動画コンテンツに限って再生することが可能となる。
【0020】
本発明に係るシステム管理サーバは、拡張現実コンテンツとしての動画コンテンツを提供するコンテンツ提供者が利用するコンテンツ提供者端末、及び表示装置内の表示において拡張現実対象物体に重畳させて前記動画コンテンツを再生するコンテンツ再生者が利用するコンテンツ再生者端末と通信するものであって、
前記システム管理サーバは、前記コンテンツ提供者端末から前記動画コンテンツと、前記動画コンテンツの再生開始の契機となる又は前記動画コンテンツの再生領域を規定する第2静止画コンテンツと等しい第1静止画コンテンツとを受信した際、前記動画コンテンツを再生するためのアクセスコードを発行し、
前記拡張現実対象物体には、前記第2静止画コンテンツが印刷又は表示され、
前記コンテンツ再生者端末が撮像した周囲画像の中に、前記アクセスコードに対応する前記第1静止画コンテンツと等しい前記第2静止画コンテンツが検出されたとき、前記動画コンテンツを前記コンテンツ再生者端末に送信する
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、拡張現実コンテンツとしての動画コンテンツを再生する契機となる静止画コンテンツの選択自由度又はデザイン自由度を向上可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明の一実施形態に係る情報処理システムの概略構成図である。
図2】前記実施形態に係る前記情報処理システムの各部の内部構成を簡略的に示す図である。
図3図3(a)は、前記実施形態のグリーティングカードの裏面の一例を簡略的に示す図であり、図3(b)は、図3(a)のグリーティングカードの裏面の一例をコンテンツ再生者端末のカメラで撮影してタッチパネルに表示した画面の一例を示す図である。
図4】前記実施形態の前記情報処理システムを用いて動画コンテンツ(ARコンテンツ)を提供する全体的な流れを示す図である。
図5】前記実施形態におけるコンテンツ提供者端末、システム管理サーバ及びコンテンツ再生者端末間の処理フローの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
A.一実施形態
<A-1.本実施形態の構成>
[A-1-1.全体構成]
図1は、本発明の一実施形態に係る情報処理システム10の概略構成図である。図2は、本実施形態に係る情報処理システム10の各部の内部構成を簡略的に示す図である。本実施形態の情報処理システム10(以下「システム10」ともいう。)は、複数のコンテンツ提供者端末20(以下「第1端末20」ともいう。)と、複数のプリンタ30と、複数のグリーティングカード40と、システム管理サーバ50(以下「サーバ50」ともいう。)と、複数のコンテンツ再生者端末60(以下「第2端末60」ともいう。)とを有する。
【0024】
システム10では、第1端末20からサーバ50に拡張現実(AR)コンテンツとしての動画コンテンツCVを、通信ネットワーク70(インターネット等)を介してアップロードする。また、第1端末20のユーザ(コンテンツ提供者)から第2端末60のユーザ(コンテンツ利用者)に対して、紙媒体としてのグリーティングカード40を郵送する。グリーティングカード40は、コンテンツ提供者が所有するプリンタ30により印刷されたものである。コンテンツ利用者は、第2端末60を利用してグリーティングカード40を撮像すると、第2端末60のタッチパネル610(図2)において、グリーティングカード40に動画コンテンツCVが重畳されて表示される。これにより、コンテンツ再生者に対して、グリーティングカード40が動き出す印象を与えることが可能となる。
【0025】
[A-1-2.コンテンツ提供者端末20]
コンテンツ提供者端末20(第1端末20)は、拡張現実(AR)コンテンツとしての動画コンテンツCVを提供するコンテンツ提供者が利用する情報端末である。本実施形態の第1端末20は、グリーティングカード40のデザイン及び印刷にも用いられる。但し、グリーティングカード40のデザイン又は印刷は、別の情報端末で行われてもよい。第1端末20としては、例えば、一般的なパーソナルコンピュータ、スマートホン、タブレット端末等の情報端末を用いることができる。
【0026】
図2に示すように、第1端末20は、第1端末通信装置200と、第1端末入出力装置202と、第1端末制御装置204と、第1端末記憶装置206とを有する。第1端末通信装置200は、通信ネットワーク70(図1)を介してサーバ50及び第2端末60と通信可能である。第1端末入出力装置202は、第1端末20のユーザ(コンテンツ提供者)からの入力を受け付けると共に、ユーザに対して出力を行う。第1端末入出力装置202は、入力装置としてのキーボード210、マウス212、カメラ214及びマイク216と、出力装置としての表示装置218及びスピーカ220とを含む。
【0027】
第1端末制御装置204は、第1端末20全体を制御する。本実施形態において、第1端末制御装置204は、コンテンツ提供者が指定した動画コンテンツCV及び第1静止画コンテンツCS1を受け付けてシステム管理サーバ50に送信する。第1端末制御装置204は、コンテンツ提供者の操作に基づいてプリンタ30を用いて第1静止画コンテンツCS1と等しい第2静止画コンテンツCS2をグリーティングカード40に印刷させる。換言すると、第1静止画コンテンツCS1は電子的なコンテンツ(電子ファイルとしてのコンテンツ)であり、第2静止画コンテンツCS2は、第1静止画コンテンツCS1をグリーティングカード40(紙媒体)に印刷したコンテンツである。そして、コンテンツ再生者端末60がグリーティングカード40に印刷された第2静止画コンテンツCS2を撮像すると、拡張現実コンテンツとしての動画コンテンツCVをグリーティングカード40に重畳させて再生する契機となる。
【0028】
第1端末記憶装置206は、第1端末制御装置204が実行するソフトウェア及び各種データを記憶する。第1端末記憶装置106は、動画コンテンツCV及び第1静止画コンテンツCS1が記憶されている。
【0029】
[A-1-3.プリンタ30]
プリンタ30(図1)は、第1端末20からの指令に基づいてグリーティングカード40を印刷するためのものであり、本実施形態では、コンテンツ提供者の所有物である。プリンタ30は、別の者の所有であってもよい。
【0030】
[A-1-4.グリーティングカード40]
図3(a)は、本実施形態のグリーティングカード40の裏面の一例を簡略的に示す図である。図3(b)は、図3(a)のグリーティングカード40の裏面の一例をコンテンツ再生者端末60のカメラ612で撮影してタッチパネル610に表示した画面80の一例を示す図である。換言すると、図3(a)は、コンテンツ再生者端末60のユーザ(コンテンツ再生者)の肉眼でグリーティングカード40をそのまま見た状態を示す。図3(b)は、コンテンツ再生者が、コンテンツ再生者端末60越しにグリーティングカード40を見た状態を示す。
【0031】
グリーティングカード40(AR対象物体)は、新年の挨拶(年賀状)用である。グリーティングカード40の表面(図示せず)には、送付先(今回の場合、コンテンツ再生者)の住所及び名前が記載される。図3(a)に示すように、グリーティングカード40の裏面には、挨拶文400及び送信元(今回の場合、コンテンツ提供者)の住所及び名前を表示する住所・名前欄402に加えて静止画コンテンツ404a、404b、404c、404dが印刷されている。本実施形態では、静止画コンテンツ404a~404dのうち静止画コンテンツ404aが第2静止画コンテンツCS2として設定される。
【0032】
コンテンツ再生者端末60によりグリーティングカード40を撮像すると(図3(a))、コンテンツ再生者端末60のタッチパネル610には、グリーティングカード40の画像82を含む画面80が表示される(図3(b))。画像80は、グリーティングカード40の挨拶文400、住所・名前欄402及び静止画コンテンツ404a、404b、404c、404dに対応する画像800、802、804a、804b、804c、804dを含む。
【0033】
画像800、802、804b、804c、804dは、実際のグリーティングカード40の内容と同じである。一方、画像804aは、第2静止画コンテンツCS2であり、その上に重畳させて動画コンテンツCVが再生されているため、実際のグリーティングカード40における静止画コンテンツ404aとは内容が異なっている。換言すると、図3(b)の画像804aは、グリーティングカード40の静止画コンテンツ404aに対応する画像に動画コンテンツCVが重畳されて表示されている。
【0034】
[A-1-5.システム管理サーバ50]
システム管理サーバ50は、情報処理システム10全体の管理を行う。例えば、サーバ50は、コンテンツ提供者端末20から動画コンテンツCVを受信してコンテンツ再生者端末60に送信する。また、サーバ50は、コンテンツ提供者端末20から動画コンテンツCV及び第1静止画コンテンツCS1を受信した際、動画コンテンツCVを再生するためのアクセスコードCAを発行する。さらに、サーバ50は、アクセスコードCAをコンテンツ提供者端末20に送信する。これらの処理の詳細は、図4及び図5を参照して後述する。
【0035】
図2に示すように、サーバ50は、サーバ通信装置500と、サーバ入出力装置502と、サーバ制御装置504と、サーバ記憶装置506とを有する。サーバ通信装置500は、通信ネットワーク70(図1)を介してコンテンツ提供者端末20及びコンテンツ再生者端末60と通信する。サーバ入出力装置502は、サーバ50のユーザからの入力及びユーザに対する出力を行う装置であり、例えば、キーボード、マウス及び表示装置(いずれも図示せず)を含む。サーバ制御装置504は、サーバ記憶装置506に記憶されているソフトウェア及びデータを用いてサーバ50全体を制御する。
【0036】
サーバ記憶装置506は、揮発性メモリ及び不揮発メモリを有する。サーバ記憶装置506は、ユーザデータベース510(以下「ユーザDB510」という。)と、コンテンツデータベース512(以下「コンテンツDB512」という。)を有する。ユーザDB510は、システム10のユーザとしてのコンテンツ提供者の各種情報(名前、住所、電話番号、電子メールアドレス、ユーザID、ユーザパスワード等)を記憶する。コンテンツDB512は、コンテンツ提供者端末20からアップロードされる動画コンテンツCV及び第1静止画コンテンツCS1を、ユーザIDと関連付けて記憶する。
【0037】
なお、サーバ50は、各機能を単一のサーバで行う代わりに、複数台のサーバで行うものであってもよい。
【0038】
[A-1-6.コンテンツ再生者端末60]
コンテンツ再生者端末60(第2端末60)は、グリーティングカード40に重畳させて動画コンテンツCVを再生するコンテンツ再生者が利用する情報端末である。第2端末60としては、例えば、一般的なスマートホン、タブレット端末等の携帯端末を用いることができる。
【0039】
図2に示すように、第2端末60は、第2端末通信装置600と、第2端末入出力装置602と、第2端末制御装置604と、第2端末記憶装置606とを有する。第2端末通信装置600は、通信ネットワーク70を介してサーバ50及び第1端末20と通信可能である。第2端末入出力装置602は、第2端末60のユーザ(コンテンツ再生者)からの入力を受け付けると共に、ユーザに対して出力を行う。第2端末入出力装置602は、入力装置としてのタッチパネル610及びカメラ612と、出力装置としてのタッチパネル610及びスピーカ614とを含む。
【0040】
第2端末制御装置604は、第2端末60全体を制御する。本実施形態において、第2端末制御装置604は、カメラ612を制御して周囲画像(グリーティングカード40の画像)を撮像する。また、第2端末制御装置604は、アクセスコードCAに対応する第1静止画コンテンツCS1と等しい第2静止画コンテンツCS2が周囲画像の中に検出されたとき、グリーティングカード40に重畳させて動画コンテンツCVを再生する。より具体的には、第2端末制御装置604は、アクセスコードCAに対応する第2静止画コンテンツCS2が周囲画像の中に検出されたとき、グリーティングカード40中の第2静止画コンテンツCS2に重畳させて動画コンテンツCVの再生を開始する。その際、第2端末制御装置604は、第1静止画コンテンツCS1のアスペクト比又は形状に合わせて動画コンテンツCVをトリミングする。そして、第2端末制御装置604は、グリーティングカード40の傾きに合わせて動画コンテンツCVの傾きを補正して第2静止画コンテンツCS2に重畳させて動画コンテンツCVを再生し続ける。
【0041】
第2端末記憶装置606は、第2端末制御装置604が実行するソフトウェア及び各種データを記憶する。第2端末記憶装置606には、動画コンテンツCV及び第1静止画コンテンツCS1が記憶される。
【0042】
<A-2.本実施形態の実施方法及び制御>
[A-2-1.全体的な流れ]
図4は、本実施形態の情報処理システム10を用いて動画コンテンツCV(ARコンテンツ)を提供する全体的な流れを示す図である。ここで説明する各ステップS11~S19の順番は一例であり、適宜順番を入れ替えることができる。ステップS11において、コンテンツ提供者90は、第1端末20を用いてグリーティングカード40をデザインし、プリンタ30を用いてグリーティングカード40を印刷する。グリーティングカード40には、動画コンテンツCVを再生するキーとなる第2静止画コンテンツCS2(例えば図3(a)の404a)を含ませておく。
【0043】
ステップS12において、コンテンツ提供者90は、第1端末20を用いてシステム管理サーバ50にアクセスしてログインした後、動画コンテンツCV及び第1静止画コンテンツCS1をサーバ50にアップロードする。ステップS13において、サーバ50は、動画コンテンツCV及び第1静止画コンテンツCS1をコンテンツDB512に記憶すると共に、アクセスコードCAを発行する。アクセスコードCAは、例えば、バーコード又は2次元コードである。動画コンテンツCV及び第1静止画コンテンツCS1は、アクセスコードCAと関連付けてコンテンツDB512に保存される。
【0044】
ステップS14において、コンテンツ提供者90は、グリーティングカード40(紙媒体)をコンテンツ再生者92に郵送する。また、ステップS15において、コンテンツ提供者90は、第1端末20を操作して、電子メール等により通信ネットワーク70(図1)を介してアクセスコードCAをコンテンツ再生者92に送信する。
【0045】
ステップS16において、コンテンツ再生者92は、第2端末60を用いてアクセスコードCAを読み込む。例えば、受信したアクセスコードCAを印刷した後、第2端末60のカメラ612で読み込む。或いは、第2端末60により、電子データとしてのアクセスコードCAを画像処理ソフトウェアで読み込んでもよい。
【0046】
ステップS17において、第2端末60は、読み込んだアクセスコードCAの内容をサーバ50に対して通知して、動画コンテンツCV及び第1静止画コンテンツCS1をサーバ50に要求する。ステップS18において、サーバ50は、アクセスコードCAに対応する動画コンテンツCV及び第1静止画コンテンツCS1を第2端末60に送信する。ステップS19において、コンテンツ再生者92は、第2端末60のタッチパネル610に表示される操作案内に従って、カメラ612で周囲画像(グリーティングカード40内の第2静止画コンテンツCS2)を撮像する。第2端末60は、周囲画像内に第2静止画コンテンツCS2を検出すると、第2静止画コンテンツCS2の領域に合わせて動画コンテンツCVを再生する。
【0047】
上記のように図4における各ステップS11~S19の順番は一例であり、適宜順番を入れ替えることができる。例えば、グリーティングカード40の作成(S11)と、動画コンテンツCV及び第1静止画コンテンツCS1のアップロード(S12)及びアクセスコードCAの発行(S13)との順番を入れ替えてもよい。また、動画コンテンツCV及び第1静止画コンテンツCS1のアップロード(S12)及びアクセスコードCAの発行(S13)は、グリーティングカード40の郵送(S14)の後であってもよい。さらに、動画コンテンツCV及び第1静止画コンテンツCS1の要求(S17)及び送信(S18)は、グリーティングカード40内に第2静止画コンテンツCS2が検出された後に行うことも可能である。
【0048】
[A-2-2.コンテンツ提供者端末20、システム管理サーバ50及びコンテンツ再生者端末60間の処理]
次に、コンテンツ提供者端末20、システム管理サーバ50及びコンテンツ再生者端末60間の処理についてより詳細に説明する。図5は、本実施形態におけるコンテンツ提供者端末20、システム管理サーバ50及びコンテンツ再生者端末60間の処理フローの一例を示す図である。図5における各ステップS21~S36の順番は一例であり、適宜順番を入れ替えることができる。
【0049】
図5のステップS21において、第1端末20は、コンテンツ提供者90の操作に基づいて動画コンテンツCV及び第1静止画コンテンツCS1をサーバ50にアップロードする。具体的には、第1端末20は、動画コンテンツCV及び第1静止画コンテンツCS1を選択する画面(コンテンツ選択画面)を表示装置218に表示させる。コンテンツ選択画面では、動画コンテンツCVが保存されているフォルダ(ディレクトリ)の選択と、選択されたフォルダ内での動画コンテンツCV(動画ファイル)の選択が可能である。また、コンテンツ選択画面では、第1静止画コンテンツCS1が保存されているフォルダ(ディレクトリ)の選択と、選択されたフォルダ内での第1静止画コンテンツCS1(静止画ファイル)の選択が可能である。なお、動画コンテンツCVのファイル形式としては、例えばMP4を用いることができる。第1静止画コンテンツCS1のファイル形式としては、例えばPING又はJPEGを用いることができる。
【0050】
ステップS22において、サーバ50は、受信した第1静止画コンテンツCS1のアスペクト比に合わせて、受信した動画コンテンツCVをトリミングする。例えば、第1静止画コンテンツCS1のアスペクト比が4:3であり、動画コンテンツCVのアスペクト比が16:9である場合、アスペクト比が4:3となるように動画コンテンツCVをトリミングする。続くステップS23において、サーバ50は、トリミング後の動画コンテンツCVと、第1静止画コンテンツCS1とをコンテンツDB512に記憶する。
【0051】
なお、コンテンツDB512に記憶する前に、コンテンツ提供者90がトリミング後の動画コンテンツCVの内容を確認するステップを設けてもよい。すなわち、サーバ50は、トリミングが完了すると、コンテンツ提供者端末20にその旨を通知する。コンテンツ提供者端末20は、トリミング後の動画コンテンツCVを確認するか否かを問うメッセージと、トリミング後の動画コンテンツCVの再生ボタンとを表示装置218に表示する。コンテンツ提供者90が第1端末入出力装置202を操作して再生ボタンを押すと、トリミング後の動画コンテンツCVを表示装置218に再生させる。
【0052】
その後、第1端末20は、トリミング後の動画コンテンツCVをそのまま用いるか否かを問うメッセージと、OKボタンと、別の動画コンテンツCVの選択を指令するボタンとを表示装置218に表示する。OKボタンが押されると、第1端末20は、その旨をサーバ50に通知し、サーバ50は、トリミング後の動画コンテンツCVをコンテンツDB512に記憶する。別の動画コンテンツCVの選択を指令するボタンが押された場合、第1端末20は、新たな動画コンテンツCVを選択するための操作画面(コンテンツ選択画面)を表示する。その後の処理は、ステップS21と同様である。
【0053】
動画コンテンツCV及び第1静止画コンテンツCS1がコンテンツDB512に記憶されると(S23)、サーバ50は、動画コンテンツCV及び第1静止画コンテンツCS1に対応するアクセスコードCAを生成又は発行してコンテンツ提供者端末20に送信する。アクセスコードは、コンテンツ再生者端末60からサーバ50に対して動画コンテンツCV及び第1静止画コンテンツCS1の送信要求があった際に、送信する動画コンテンツCV及び第1静止画コンテンツCS1を特定するために用いられる。アクセスコードCAとしては、例えば、バーコード又は2次元コード(例えばQRコード(登録商標))を用いることができる。
【0054】
ステップS25において、コンテンツ提供者端末20は、コンテンツ提供者90の操作に基づいて、アクセスコードCAをコンテンツ再生者端末60に送信する。アクセスコードCAの送信は、通信ネットワーク70を介して行う。例えば、電子メール又はソーシャルネットワークシステム(SNS)を用いてアクセスコードCAが送信される。
【0055】
ステップS26において、コンテンツ再生者端末60は、コンテンツ提供者端末20から受信したアクセスコードCAを、コンテンツ再生者92の操作に応じて読み込む。例えば、受信したアクセスコードCAを印刷した後、第2端末60のカメラ612で読み込む。或いは、第2端末60により、電子データとしてのアクセスコードCAを画像処理ソフトウェアで読み込んでもよい。
【0056】
アクセスコードCAには、サーバ50のURL(Uniform Resource Locator)と、コンテンツDB512に記憶されている動画コンテンツCV及び第1静止画コンテンツCS1の組合せ毎のID(コンテンツID)とが含まれる。そのため、専用アプリケーションを起動しない状態でアクセスコードCAを読み取ると、ステップS27において、第2端末60は、サーバ50にアクセスして、サーバ50に対して専用アプリケーションのダウンロードを要求する。ステップS28において、当該要求を受けたサーバ50は、第2端末60に対して専用アプリケーションを送信する。専用アプリケーションを受信(ダウンロード)した第2端末60は、ステップS29において、コンテンツ再生者92の承諾を得た上で専用アプリケーションをインストールする。なお、第2端末60が専用アプリケーションをインストール済みである場合、ステップS26~S29は省略可能である。
【0057】
ステップS30において、第2端末60は、コンテンツ再生者92の操作に応じて専用アプリケーションを起動する。専用アプリケーションが起動されると、専用アプリケーションは、アクセスコードCAを読み取ることを要求するメッセージをタッチパネル610に表示させる。当該メッセージに応じてコンテンツ再生者92が第2端末60を操作して撮像された周囲画像内にアクセスコードCAが検出されてアクセスコードCAが読み込まれると(ステップS31)、第2端末60は、アクセスコードCAをサーバ50に送信して動画コンテンツCV及び第1静止画コンテンツCS1を要求する(ステップS32)。
【0058】
当該要求を受けたサーバ50は、受信したアクセスコードCAに対応する動画コンテンツCV及び第1静止画コンテンツCS1をコンテンツDB512から検索して第2端末60に送信する(ステップS33)。
【0059】
動画コンテンツCV及び第1静止画コンテンツCS1を受信した第2端末60は、グリーティングカード40(又は第2静止画コンテンツCS2)の撮像を要求するメッセージをタッチパネル610に表示させると共に、カメラ612を作動させて周囲画像を取得する(ステップS34)。そして、第2端末60は、サーバ50から受信した第1静止画コンテンツCS1と一致する第2静止画コンテンツCS2が周囲画像内に存在するか否かを判定する。
【0060】
当該判定は、例えば、第1静止画コンテンツCS1の特徴点と第2静止画コンテンツCS2の特徴点とを比較し、特徴点が一致した場合に両者が等しいと判定する。そのような判定については、例えば、特開2015-032256号公報(段落[0021])、特開2014-216813号公報報(段落[0037])、特開2014-199559号公報報(段落[0027]~[0029])、特開2013-186478号公報報(段落[0005]、[0028]、[0031])及び特開2013-092407号公報報(段落[0032]~[0035])に記載されている技術を用いることができる。その他の方法で、第1静止画コンテンツCS1と第2静止画コンテンツCS2を比較してもよい。
【0061】
グリーティングカード40(又は第2静止画コンテンツCS2)の撮像を要求するメッセージに応じてコンテンツ再生者92が第2端末60の位置を調整することで、周囲画像内に第2静止画コンテンツCS2が検出されると(ステップS34)、第2端末60は、動画コンテンツCVの再生を開始する(ステップS35)。その際、動画コンテンツCVの領域は、第2静止画コンテンツCS2の領域と一致するように設定される。その際、第2端末60は、検出した第2静止画コンテンツCS2に基づいてグリーティングカード40(又は第2静止画コンテンツCS2)の傾きを算出する。そして、グリーティングカード40の傾きに応じて動画コンテンツCVの傾きを補正する。
【0062】
さらに、コンテンツ再生者端末60は、グリーティングカード40の屈曲度合いに合わせて動画コンテンツCVの屈曲度合いを補正して第2静止画コンテンツCS2に重畳させて動画コンテンツCVを再生する。
【0063】
動画コンテンツCVの再生を開始した後も同様に、第2端末60は、第2静止画コンテンツCS2の領域に合わせて動画コンテンツCVを再生させ続ける(ステップS36)。すなわち、第2端末60は、周囲画像内における第2静止画コンテンツCS2の検出を継続し、第2静止画コンテンツCS2の領域の大きさ及び傾きに応じて、動画コンテンツCVの領域の大きさ及び傾きを補正して動画コンテンツCVを再生する。加えて、コンテンツ再生者端末60は、グリーティングカード40の屈曲度合いに合わせて動画コンテンツCVの屈曲度合いを補正して第2静止画コンテンツCS2に重畳させて動画コンテンツCVを再生し続けてもよい。
【0064】
動画コンテンツCVの再生が終了すると、第2端末60は、その旨をタッチパネル610に表示させる。その際、動画コンテンツCVの再度の再生を要求するボタンを表示させてもよい。
【0065】
<A-3.本実施形態の効果>
本実施形態によれば、拡張現実(AR)コンテンツとしての動画コンテンツCVをグリーティングカード40(拡張現実対象物体)に重畳させて再生する契機となる第2静止画コンテンツCS2と等しい第1静止画コンテンツCS1を、コンテンツ提供者端末20で設定できる(図4のS12、図5のS21)。そのため、第1静止画コンテンツCS1と等しい第2静止画コンテンツCS2又はグリーティングカード40のデザインに関するコンテンツ提供者90の自由度を向上可能である。例えば、グリーティングカード40内における第2静止画コンテンツCS2の位置、大きさ又は範囲はコンテンツ提供者90が自由に設定可能となる。結果として、グリーティングカード40における第2静止画コンテンツCS2以外の部分の位置、大きさ又は範囲もコンテンツ提供者90が自由に設定可能となる。
【0066】
本実施形態において、ARコンテンツとしての動画コンテンツCVが重畳されるもの(拡張現実対象物体)は、グリーティングカード40(紙媒体)である。これにより、グリーティングカード40としての紙媒体と、ARコンテンツとしての動画コンテンツCVを組み合わせることで、新たな視覚的効果を演出可能となる。
【0067】
本実施形態において、システム管理サーバ50は、アクセスコードCAをコンテンツ提供者端末20に送信する(図4のS13、図5のS24)。これにより、アクセスコードCAは、グリーティングカード40(拡張現実対象物体)自体に印刷又は表示する必要がなくなる。そのため、グリーティングカード40のデザインの自由度を向上することが可能となる。
【0068】
本実施形態において、コンテンツ再生者端末60は、アクセスコードCAに対応する第2静止画コンテンツCS2が周囲画像の中に検出されたとき、グリーティングカード40(拡張現実対象物体)中の第2静止画コンテンツCS2に重畳させて動画コンテンツCVの再生を開始する(図4のS19、図5のS35)。これにより、第2静止画コンテンツCS2が動き出す印象を演出可能となる。
【0069】
本実施形態において、コンテンツ再生者端末60は、グリーティングカード40(拡張現実対象物体)の傾きに合わせて動画コンテンツCVの傾きを補正して第2静止画コンテンツCS2に重畳させて動画コンテンツCVを再生し続ける(図5のS36)。これにより、コンテンツ再生者92がグリーティングカード40の傾きを変更しながらでも、第2静止画コンテンツCS2の領域に合わせて動画コンテンツCVを再生し続ける。これにより、グリーティングカード40と動画コンテンツCVの一体感を演出可能となる。
【0070】
本実施形態において、グリーティングカード40(拡張現実対象物体)は、屈曲性を有する。また、コンテンツ再生者端末60は、グリーティングカード40の屈曲度合いに合わせて動画コンテンツCVの屈曲度合いを補正して第2静止画コンテンツCS2に重畳させて動画コンテンツCVを再生し続けることができる(図5のS36)。これにより、コンテンツ再生者92がグリーティングカード40の屈曲度合いを変更しながらでも、第2静止画コンテンツCS2の領域に合わせて動画コンテンツCVを再生し続ける。これにより、グリーティングカード40と動画コンテンツCVの一体感をさらに演出可能となる。
【0071】
本実施形態において、システム管理サーバ50は、第1静止画コンテンツCS1のアスペクト比に合わせて動画コンテンツCVをトリミングする(図5のS22)。これにより、第2静止画コンテンツCS2の領域全体から動画コンテンツCVの再生が開始されて動画コンテンツCV開始時の視覚的効果を高めることが可能となる。
【0072】
B.変形例
<B-1.グリーティングカード40(AR対象物体)>
上記実施形態では、ARコンテンツとしての動画コンテンツCVを印刷又は表示するAR対象物体として、グリーティングカード40を用いた(図3(a))。しかしながら、AR対象物体は、その他のものであってもよい。例えば、AR対象物体は、案内状、招待状(結婚式等)、名刺、パンフレット、ポスター、写真、絵画、ちらし、チケット又は広告(中吊り広告、新聞広告、雑誌広告等)としての紙媒体とすることもできる。或いは、AR対象物体は、紙媒体の代わりに、電子的な表示装置(例えば、液晶ディスプレイ、電子ペーパー)であってもよい。AR対象物体が電子的な表示装置である場合、第2静止画コンテンツCS2は、印刷されるのではなく、電気信号を用いて表示装置に表示されることとなる。
【0073】
或いは、AR対象物体は、説明対象の製品又は物体自体(例えば、家電)とすることも可能である。AR対象物体が説明対象の製品自体である場合、コンテンツ提供者端末20からサーバ50に対してAR対象物体の第1静止画コンテンツCS1(写真)をアップロードする一方、コンテンツ再生者端末60が撮像して検出する第2静止画コンテンツCS2は、説明対象の製品自体となる。
【0074】
<B-2.再生可能な動画コンテンツCV並びにこれに対応する第1静止画コンテンツCS1及び第2静止画コンテンツCS2の組合せの数>
上記実施形態では、1枚のグリーティングカード40に重畳させて再生される動画コンテンツCVは1つであった(図3(b)及び図4)。しかしながら、例えば、1枚のグリーティングカード40(単一のAR対象物体)に重畳させて再生可能な動画コンテンツCVの数は複数であってもよい。その場合、システム10では、以下のような処理及び操作を行ってもよい。
【0075】
すなわち、コンテンツ提供者端末20は、コンテンツ選択画面において、動画コンテンツCV及び第1静止画コンテンツCS1の複数の組合せを受け付けてシステム管理サーバ50に送信する。また、サーバ50は、コンテンツ提供者端末20から動画コンテンツCV及び第1静止画コンテンツCS1の複数の組合せを受信した際、動画コンテンツCVを再生するための共通の(又は単一の)アクセスコードCAを発行する。さらに、コンテンツ提供者90は、プリンタ30を用いて複数の第2静止画コンテンツCS2(例えば図3(a)の静止画コンテンツ404a~404d)をグリーティングカード40に印刷する。さらにまた、コンテンツ再生者端末60は、共通のアクセスコードCAに対応する動画コンテンツCV及び第1静止画コンテンツCS1の複数の組合せを全てサーバ50から取得する。
【0076】
そして、コンテンツ再生者端末60は、各第1静止画コンテンツCS1について、第1静止画コンテンツCS1の1つと等しい第2静止画コンテンツCS2が周囲画像の中に存在するか否かを検出する。第1静止画コンテンツCS1のいずれかと等しい第2静止画コンテンツCS2が周囲画像の中に検出されたとき、コンテンツ再生者端末60は、検出された第2静止画コンテンツCS2に対応する動画コンテンツCVを、タッチパネル610の表示において、検出された第2静止画コンテンツCS2に重畳させて再生する。
【0077】
この際、第2静止画コンテンツCS2が検出されたら直ちに動画コンテンツCVを再生するのではなく、コンテンツ再生者90からの再生開始指令の入力を再生の条件としてもよい。すなわち、第1静止画コンテンツCS1のいずれかと等しい第2静止画コンテンツCS2が周囲画像の中に検出されると、コンテンツ再生者端末60は、タッチパネル610の表示において、検出された第2静止画コンテンツCS2に対して再生開始指令表示を重畳させる。
【0078】
再生開始指令表示としては、例えば再生開始ボタン(図示せず)を用いることができる。或いは、検出された第2静止画コンテンツCS2に対応する動画コンテンツCVの1コマ目を、検出された第2静止画コンテンツCS2に重畳させてもよい。その際、当該1コマ目を振動させてもよい。そして、コンテンツ再生者92が再生開始指令表示を選択すると、選択された再生開始指令表示に対応する第2静止画コンテンツCS2に対応する動画コンテンツCVが再生される。
【0079】
以上のような構成又は処理によれば、1枚のグリーティングカード40(1つのAR対象物体)に対して複数の動画コンテンツCVを再生可能となり、表現の自由度を高めることができる。また、複数の動画コンテンツCVが再生可能な状態であっても、実際に再生させる動画コンテンツCVは、コンテンツ再生者92の再生開始指令表示が選択されたものに限定される。これにより、コンテンツ再生者92が興味のある動画コンテンツCVに限って再生することが可能となる。
【0080】
<B-3.動画コンテンツCVのトリミング>
上記実施形態では、動画コンテンツCVのトリミングをサーバ50が行った(図5のS22)。しかしながら、トリミングの主体はこれに限らず、コンテンツ提供者端末20又はコンテンツ再生者端末60がトリミングを行ってもよい。コンテンツ提供者端末20がトリミングを行う場合、第1静止画コンテンツCS1を選択した後、アップロードする前(例えば図4のS21)にトリミングを実行する。また、コンテンツ再生者端末60がトリミングを行う場合、サーバ50から動画コンテンツCVを取得した後、再生する前(例えば図4のS33~S35の間のタイミング)にトリミングを実行する。
【0081】
<B-4.動画コンテンツCVのAR表示領域>
上記実施形態では、サーバ50に第1静止画コンテンツCS1をアップロードする際、静止画ファイルを選択してそのままアップロードした(図4のS12、図5のS21)。換言すると、動画コンテンツCVを再生する領域(AR再生領域)は、第2静止画コンテンツCS2の領域そのものを用いた。しかしながら、例えば、動画コンテンツCVの再生領域をコンテンツ提供者90が設定し易くする観点からすれば、これに限らない。
【0082】
例えば、第1静止画コンテンツCS1を規定する静止画ファイルを選択して一旦開き、開いた第1静止画コンテンツCS1のうち動画コンテンツCVの再生領域をコンテンツ提供者90が選択可能としてもよい。或いは、動画コンテンツCVの再生領域は、第1静止画コンテンツCS1の範囲を選択する代わりに、グリーティングカード40(AR対象物体)の中で設定可能としてもよい。その場合、グリーティングカード40のデザイン画面において、動画コンテンツCVの再生領域を指定してもよい。その際、指定する再生領域は、長方形状に限らず、それ以外の形状(例えば、八角形状、六角形状等の多角形状、円状、楕円状)としてもよい。再生領域を長方形状以外の形状とする場合、動画コンテンツCVのトリミングは、アスペクト比に応じて行う代わりに、当該形状に合わせて行ってもよい。
【0083】
上記実施形態では、動画コンテンツCVの表示領域(AR表示領域)を第2静止画コンテンツCS2の領域に限定し続けた(図5のS35、S36)。しかしながら、例えば、動画コンテンツCVの視覚的効果の自由度を高める観点からすれば、これに限らない。例えば、動画コンテンツCVの再生は、動画コンテンツCVを第2静止画コンテンツCS2の領域に合わせて開始し、その後、動画コンテンツCVの表示領域を第2静止画コンテンツCS2の領域よりも広げること若しくは狭めること又は動画コンテンツCVの表示領域を第2静止画コンテンツCS2の領域に対してずらすことも可能である。
【0084】
上記実施形態では、動画コンテンツCVの表示領域(AR表示領域)を第2静止画コンテンツCS2の領域の傾きに合わせて補正した(図5のS35、S36)。しかしながら、傾き補正は省略することも可能である。或いは、第2静止画コンテンツCS2の領域の傾きが傾き閾値を超えた場合、動画コンテンツCVを終了又は一時停止することも可能である。
【0085】
<B-5.アクセスコードCAの通知>
上記実施形態において、サーバ50は、コンテンツ提供者端末20に対してアクセスコードCAを送信した(図4のS13、図5のS24)。しかしながら、例えば、アクセスコードCAをコンテンツ再生者92に通知する観点からすれば、これに限らない。例えば、アクセスコードCAの発行に際し、コンテンツ提供者端末20からコンテンツ再生者92(又はコンテンツ再生者端末60)の電子メールアドレスの入力を受け付け、サーバ50からコンテンツ再生者92(又はコンテンツ再生者端末60)に対してアクセスコードCAを送信してもよい。また、電子メール等の手段でアクセスコードCAをコンテンツ再生者92(又はコンテンツ再生者端末60)に通知する代わりに又はこれに加えて、グリーティングカード40(AR対象物体)にアクセスコードCAを印刷又は表示することでアクセスコードCAをコンテンツ再生者92(又はコンテンツ再生者端末60)に通知してもよい。
【0086】
<B-6.専用アプリケーション>
上記実施形態では、コンテンツ再生者端末60では、コンテンツ再生者端末60にインストールした専用アプリケーション(いわゆるネイティブアプリ)を用いた(図5のS27~S30)。しかしながら、これに限らず、動画コンテンツCVの再生に伴う処理をサーバ50が実行し、コンテンツ再生者端末60に提供する形式(いわゆるWEBアプリの形式)を用いることも可能である。その場合、コンテンツ再生者端末60は、カメラ612の撮像データをサーバ50に送信し、サーバ50が画像処理を行って表示データをコンテンツ再生者端末60に送信する。
【0087】
<B-7.第1静止画コンテンツCS1と第2静止画コンテンツCS2の対比>
上記実施形態では、第1静止画コンテンツCS1と第2静止画コンテンツCS2の対比をコンテンツ再生者端末60で行った(図5のS34)。しかしながら、例えば、上述したWEBアプリ等の場合、サーバ50が当該対比を行ってもよい。
【0088】
上記実施形態では、第1静止画コンテンツCS1をそのままサーバ50のコンテンツDB512に記憶する(図5のS23)と共に、コンテンツ再生者端末60に送信した(S33)。しかしながら、例えば、第1静止画コンテンツCS1と第2静止画コンテンツCS2の同一性を判定する観点からすれば、これに限らない。例えば、第2静止画コンテンツCS2との対比が可能である範囲で第1静止画コンテンツCS1の特徴のみをサーバ50又はコンテンツ再生者端末60若しくはコンテンツ提供者端末20で抽出し、当該特徴を用いて対比を行ってもよい。
【0089】
<B-8.動画コンテンツCV及び第1静止画コンテンツCS1の送信タイミング>
上記実施形態では、サーバ50からコンテンツ再生者端末60への動画コンテンツCV及び第1静止画コンテンツCS1の送信を同時に行った(図4のS18、図5のS33)。しかしながら、例えば、第2静止画コンテンツCS2の検出に第1静止画コンテンツCS1を用い、その後に動画コンテンツCVを再生する観点からすれば、これに限らない。例えば、第1静止画コンテンツCS1の送信を先行して行い、第2静止画コンテンツCS2が検出されたときに動画コンテンツCVを送信してもよい。
【符号の説明】
【0090】
10…情報処理システム 20…コンテンツ提供者端末
40…グリーティングカード(拡張現実対象物体)
50…システム管理サーバ 60…コンテンツ再生者端末
90…コンテンツ提供者 92…コンテンツ再生者
CA…アクセスコード CS1…第1静止画コンテンツ
CS2…第2静止画コンテンツ CV…動画コンテンツ
【要約】
【課題】拡張現実(AR)コンテンツとしての動画コンテンツを再生する契機となる静止画コンテンツの選択自由度又はデザイン自由度を向上可能な情報処理システム及びシステム管理サーバを提供する。
【解決手段】情報処理システム10のコンテンツ提供者端末20は、コンテンツ提供者90から動画コンテンツ及び第1静止画コンテンツを受け付けてシステム管理サーバ50に送信する。これに応じて、システム管理サーバ50は、アクセスコードを発行する。AR対象物体40には、第1静止画コンテンツと等しい第2静止画コンテンツが印刷又は表示される。コンテンツ再生者端末60は、第2静止画コンテンツが周囲画像の中に検出されたとき、表示装置610内の表示においてAR対象物体40に重畳させて動画コンテンツを再生する。
【選択図】図4
図1
図2
図3
図4
図5