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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-26
(45)【発行日】2023-01-10
(54)【発明の名称】ペーパーホルダー
(51)【国際特許分類】
   A47K 10/36 20060101AFI20221227BHJP
【FI】
A47K10/36 F
A47K10/36 G
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2021123763
(22)【出願日】2021-07-29
【審査請求日】2021-09-02
(73)【特許権者】
【識別番号】521083016
【氏名又は名称】半田 三郎
(74)【代理人】
【識別番号】100158229
【弁理士】
【氏名又は名称】水野 恒雄
(72)【発明者】
【氏名】半田 三郎
【審査官】広瀬 杏奈
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-007367(JP,A)
【文献】登録実用新案第3010084(JP,U)
【文献】特開平11-009497(JP,A)
【文献】特開2016-129528(JP,A)
【文献】特開2018-050738(JP,A)
【文献】実開昭53-166189(JP,U)
【文献】特開2014-200652(JP,A)
【文献】特開2001-000360(JP,A)
【文献】登録実用新案第3121775(JP,U)
【文献】特開2005-144112(JP,A)
【文献】特開2003-093267(JP,A)
【文献】特許第6967684(JP,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47K 10/00
A47K 10/36
A47K 10/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロール状媒体をセットする芯棒を備えた媒体支持部と、
前記ロール状媒体を切断するための切断部と、
前記ロール状媒体の端部を受けるステージと、
を備えたホルダーであって、
前記芯棒は回転しないように固定され、少なくとも前記芯棒の上部に、前記ロール状媒体の回転力を制御するための摩擦抵抗体が設けられていること、
前記切断部は、前記ロール状媒体を切断する切断手段と、前記切断手段を保持する支持体と、第1角部と第2角部を有する摩擦手段を備え、
前記支持体は、回転可能な回転軸を有し、前記回転軸は、前記支持体が自重で下方に回転する位置にあり、前記摩擦手段の第2角部が前記ロール状媒体の端部を押さえ、
前記ロール状媒体を引き出す際には、前記支持体の自重での押圧が前記ロール状媒体を引き出せる程度に軽い押圧であり、
前記ロール状媒体を切断する際には、前記ロール状媒体を前記切断部に備えられた前記切断手段に近づけることにより前記支持体を回転させ、前記第1角部と前記ステージの間にある前記ロール状媒体を前記第1角部で押圧して前記ロール状媒体が引き出されないようにするとともに、前記切断手段で前記ロール状媒体を切断すること、
を特徴とするホルダー。
【請求項2】
前記摩擦抵抗体は、表面に凹凸のあるゴム、または、ブラシ状のゴムであること、
を特徴とする請求項1に記載のホルダー。
【請求項3】
前記切断部は、前記ロール状媒体への摩擦手段と前記ロール状媒体の切断手段を備え、
前記摩擦手段は、少なくとも前記ロール状媒体へ接触する領域に第1角部と第2角部をし、
前記ロール状媒体を引き出す際には前記摩擦手段に当接せず、前記ロール状媒体を切断する際には、前記ロール状媒体の角度により、前記摩擦手段の少なくとも第1角部又は第2角部に当接する領域と、前記ロール状媒体が、前記摩擦手段の少なくとも前記第1角部又は前記第2角部に加え、前記切断手段に当接する領域を備えたこと、
を特徴とする請求項1乃至2に記載のホルダー。
【請求項4】
前記ステージには、アームで保持され、前記ロール状媒体の端部を自重で押圧する摩擦回転体を備え、
前記切断部の前記摩擦回転体側には摩擦手段を備え、
前記ロール状媒体を引き出す際には、前記ロール状媒体の動きに沿って前記摩擦回転体が回転し、
前記ロール状媒体を切断する際には、前記ロール状媒体を前記切断部に移動させるときに、前記摩擦回転体を前記切断部の前記摩擦手段に当接して摩擦力により回転を停止さ、前記ロール状媒体を切断すること、
を特徴とする請求項1乃至2に記載のホルダー。
【請求項5】
前記ステージは、前記ロール状媒体が表裏から掴めるように切り欠き部を備えていること、
を特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載のホルダー。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トイレットペーパーやキッチンペーパーなどのロール状媒体を簡単かつ便利に使用できるようにするホルダーに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ロール状トイレットペーパーのホルダーは、ロールの芯を芯棒か突起状のもので支え、トイレットペーパーを引き出して切断する為に、ホルダーに刃が付いた形、もしくはロール上部に刃付きのカバーが乗っている形状のものが多い。また、多くのロール状キッチンペーパーホルダーは、ロール状キッチンペーパーの芯を、芯棒か突起状のもので支える簡単な構造である。
【0003】
特許文献1には、随時、片手のみにて、取紙、切断が行える、ロール巻トイレットペーパー保持器が開示されている。保持したロール紙の、紙取り出し口より、余分の間隔を持たせた箇所に、摩擦弾性体を介して紙切断刃、を設けた構成である。切断は、保持器と一体の摩擦弾性体と切断刃で、ロール紙の動きを阻止し切断させる。従来の保持器のように、別の手先等で切断板を抑えて切断する、という操作の必要がなく、取紙した手で引き続き切断もできる。そのため、取紙、切断の一連の操作が、片手だけでも簡易に行える。
【0004】
特許文献2には、片手の不自由な人や老人子供までが片手で安全にペーパーホルダーからペーパーを引き出し、切り取ることができるペーパーロールの回転制御金具が開示されている。開放端に連結支点を有する2本のアームに挟持されたロールバーで構成された略コの字型金具であり、連結支点をペーパーホルダー本体に取り付けて、ペーパーロールを通常使用と反対に回転するようにペーパーホルダーにセットする。ペーパーロールからペーパー端を引き出し、取り付けたロールバーを介して折り返しペーパーロール前部に垂らしておく。使用する時は垂らしてあるペーパーを掴み必要量取り出した後に、ペーパーを下方に引き下げれば、ペーパーロールの前面と引き出したペーパーとの摩擦抵抗によりペーパーロールの回転を制御してペーパーを切りとることができるペーパーロールの回転制御金具を構成する。
【0005】
特許文献3には、ロール状シートから引き出したシート先端部を、簡単かつ衛生的に片手で切断することができるロール状シート用ホルダーまたはそれ用の補助ホルダーが開示されている。内部空間にロール状シートを載置状態で収納するロール収納部を有し、かつロール状シートの先端部の引出口が形成されたホルダー本体と、ホルダー本体の外面側のうち、引出口から離間した部分に設けられ、引出口から引き出したロール状シートの先端部を切断するカッターと、ホルダー本体に設けられ、かつそのシート切断によって、ロール状シートに新たに現出した先端部を垂れ下がり状態で支持する垂下支持部材と、引出口とカッターとの間のホルダー本体の外面側に設けられ、かつそのシート切断時に、ロール状シートの先端部付近が面接触状態または線接触状態で押し当てられることで、ロール状シートの先端部に張力を付与するシート摩擦当接部を備えたロール状シート用ホルダーである。
【0006】
特許文献4には、トイレットペーパーの余り代が常にホルダーより外に出て、ストレス無くスムーズに取り出して切断できるトイレットペーパーホルダーが開示されている。トイレットペーパーホルダーは、トイレットペーパーを収容する収容部と、収容部内部に設けられ、トイレットペーパーの芯内部を貫通して、トイレットペーパーを回転可能とする回転軸と、トイレットペーパーの取り出し部分にあてがわれ、回動可能なバーと、回転軸を基準にして、バーよりも前方かつ下方に設けられるトイレットペーパーの切断部と、を備える。バーは、トイレットペーパーにあてがわれる接触面を有し、接触面の摩擦力および傾き変化の少なくとも一方によって、トイレットペーパーが切断された後の反動を吸収する。
【0007】
特許文献5には、片方の手だけでトイレットペーパーの引き出しと切断ができ、次の使用時にトイレットペーパー切断端部が取りやすい装置が開示されている。トイレットペーパーの蓋部先端に摩擦部と上下可動カッターからなるカッター本体を取り付けることによりペーパーカツト使用時はトイレットペーパーを引き出し上に持ち上げるとトイレットペーパーが蓋、押さえ板の働きにより回転をストップさせると同時に摩擦部でトイレットペーパーが密着固定させられ、上下可動カッターにより容易に片手で切断できる装置である。従来は、切断刃(カッター)がむき出しになっていたり、固定されていたりしたため安全生に欠け危険であったが、本発明はペーパーロール切断後の、上下可動カッター(切断刃)がトイレットペーパーホルダー側に戻るため安全である。
【0008】
特許文献6には、高齢者や障害者が、使い勝手に合わせて取付けが出来て、片手で容易にトイレットペーパーを引き出し、下部のペーパー受け台にたたみ折りになり、そのまま切断出来る。また、トイレットペーパーの装填も容易なトイレットペーパーホルダーが開示されている。トイレットペーパーの貫通口と固定するように形成されたペーパー支持棒を回転軸とし、トイレットペーパー支持棒の端に回転体を接続し、回転体を回動させてトイレットペーパーを下部トイレットペーパー受け台へと繰り出す。ゴムなどの滑り止め作用のある素材が、ブラシ状に形成されるトイレットペーパー支持棒に備えられている。トイレットペーの切断面はカバー板の先端部もしくは下部トイレットペーパー受け台の先端部を使用出来る。トイレットペーパー支持棒を保持する回転支持穴を有する側板の反対側から水平方向にトイレットペーパーを容易に装填出来る。
【0009】
特許文献7には、従来の家庭用あるいは営業用の食品包装用ラップフィルム、アルミホイル(アルミニウムはく)、クッキングペーパー(料理用シリコン樹脂加工グラシン紙及びアルミニウムはく加工グラシン紙)の収納容器に、3つの手段を講じ、ラップフィルム類が引き出し易く、紙筒のとび出しもなく、切断し易い容器が開示されている。長方体の容器の正面壁に間隙、正面壁に隣接する底面に鋸を設けた食品包装用ラップフィルム等の容器で、この容器に、更に、差しこみ口に差す上蓋の差しこみ部の裏面にストッパー及び切りこみ部を設けた食品包装用ラップフィルム等の容器である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【文献】特開平09-135787号公報
【文献】実用新案登録第3156921号公報
【文献】特許第5988343号公報
【文献】実用新案登録第3175095号公報
【文献】特開2004-65604号公報
【文献】特開2007-135659号公報
【文献】特開平7-172433号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
従来、トイレットペーパーのようなロール状に巻かれたペーパー引き出しの際に、ロールが回り過ぎてペーパーが過剰に引き出される、切断する際にはロールやホルダーカバーを押さえないと切れない、という問題があった。ペーパーの残りが減れば減るほど、この症状は顕著に現れ、又、ペーパーの先端がいつも違う位置に有ったり、カバーの真下だったりして、引き出しにくい場合もあった。さらに、ペーパーホルダーやロールペーパーに触れることは、衛生面からも良いことではなく、ロール交換もホルダーに触れる場合が多く、同じく衛生面からは良いことではない。
【0012】
また、ロール状に巻かれたキッチンペーパーホルダーの多くは、ロールの芯を、芯棒か突起状のもので支える構造である。このため、キッチンペーパー引き出しの際にロールが回りすぎることがあり、切断する際に引っ張るとキッチンペーパーが引き出されてしまう為、ロールを押さえて引き出しや切断する場合が多い。
【0013】
特許文献1~4では、ペーパーの切断時に摩擦部を利用してペーパーの引き出しを抑える構造であるが、ペーパーを引き出す際には摩擦力が働かず、過剰に引き出されてしまう問題があった。特許文献5には、押さえ板が付加されているが、ペーパーを押さえている訳ではなく、ペーパーを引く時の回転を抑制することはできない。
【0014】
特許文献5では、ペーパーカツト使用時はトイレットペーパーを引き出し、上に持ち上げるとトイレットペーパーが蓋、押さえ板の働きにより回転をストップさせるが、トイレットペーパーを引き出している間は蓋、押さえ板が働かないため、過剰に引き出される場合がある。特許文献6では、トイレットペーパーの貫通口と固定されるように、ゴムなどの滑り止め作用のある素材が、ブラシ状に形成されるトイレットペーパー支持棒を備えているが、この支持棒はトイレットペーパーの引き出しと共に回転し、ゴムなどの滑り止めのある素材は、トイレットペーパーと指示棒が一体となって回転させる摩擦力を生じさせるために設けられている。
【0015】
特許文献7では、差しこみ口に差す上蓋の差しこみ部の裏面にストッパーが設けられており、切断後のラップフィルムの巻き戻りを防いでいるが、ラップフィルムを引き出す際には機能せず、また、切断する際も上蓋を押さえるようにして加圧する必要がある。
【0016】
本発明は、ロール状媒体を引き出す際に、過剰な引き出しを防止するために、ロール状媒体の回転を適度な摩擦力によって制御し、切断する際にも引き出された媒体を固定するための摩擦力を付与して、切断し易くしたホルダーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
(1)本発明のホルダーは、ロール状媒体をセットする芯棒を備えた媒体支持部と、前記ロール状媒体を切断するための切断部と、前記ロール状媒体の端部を受けるステージと、を備えたホルダーであって、前記芯棒は回転しないように固定され、少なくとも前記芯棒の上部に、前記ロール状媒体の回転力を制御するための摩擦抵抗体が設けられていること、を特徴としている。
【0018】
(2)本発明のホルダーにおいて、前記摩擦抵抗体は、表面に凹凸のあるゴム、または、ブラシ状のゴムであることが好ましい。
【0019】
(3)本発明のホルダーでは、前記切断部は、前記ロール状媒体への摩擦手段と前記ロール状媒体の切断手段を備え、前記摩擦手段は、少なくとも前記ロール状媒体へ接触する領域に第1角部と第2角部を有し、前記ロール状媒体を引き出す際には前記摩擦手段に当接せず、前記ロール状媒体を切断する際には、前記ロール状媒体の角度により、前記摩擦手段の少なくとも第1角部又は第2角部に当接する領域と、前記ロール状媒体が前記摩擦手段の少なくとも第1角部又は第2角部に加え、前記切断手段に当接する領域を備えていることが好ましい。
【0020】
(4)本発明のホルダーにおいて、前記切断部は、前記ロール状媒体を切断する切断手段と、前記切断手段を保持する支持体と、第1角部と第2角部を有する摩擦手段を備え、前記支持体は、回転可能な回転軸を有し、前記回転軸は、前記支持体が自重で下方に回転する位置にあり、前記摩擦手段の第2角部が前記ロール状媒体の端部を押さえ、前記ロール状媒体を引き出す際には、前記支持体の自重での押圧が前記ロール状媒体を引き出せる程度に軽い押圧であり、前記ロール状媒体を切断する際には、前記ロール状媒体を前記切断部に備えられた前記刃に近づけることにより前記支持体を回転させ、前記第1角部と前記ステージの間にある前記ロール状媒体を前記第2角部で押圧して前記ロール状媒体の引き出されないようにするとともに、前記切断手段で前記ロール状媒体を切断することが好ましい。
【0021】
(5)本発明のホルダーにおいて、前記ステージには、アームで保持され、前記ロール状媒体の端部を自重で押圧する摩擦回転体を備え、前記切断部の前記摩擦回転体側には摩擦手段を備え、前記ロール状媒体を引き出す際には、前記ロール状媒体の動きに沿って前記摩擦回転体が回転し、前記ロール状媒体を切断する際には、前記ロール状媒体を前記切断部に移動させるときに、前記摩擦回転体を前記切断部の前記摩擦手段に当接して摩擦力により回転を停止させ、前記ロール状媒体を切断することが好ましい。
【0022】
(6)本発明のホルダーにおいて、前記ステージは、前記ロール状媒体が表裏から掴めるように切り欠き部を備えていることが好ましい。
【発明の効果】
【0023】
(1)本発明のホルダーは、ロール状媒体をセットする芯棒を備え、少なくとも芯棒の上部に、ロール状媒体の回転力を制御するための摩擦抵抗体が設けられているため、ロール状媒体を引き出す際にロール状媒体の回転力が摩擦によって制御され、ロール状媒体が回り過ぎることを防止できる。
【0024】
(2)本発明のホルダーは、ロール状媒体をセットする芯棒に、摩擦抵抗体として表面に凹凸のあるゴム、または、ブラシ状のゴムが設けられているので、ロール状媒体を引き出す際にロール状媒体の芯部の回転で摩擦が生じ、過度な回転を抑えることができる。
【0025】
(3)本発明のホルダーは、引き出したロール状媒体を切断する際に、まず切断部の摩擦手段の少なくとも第1角部又は第2角部に当接して摩擦力により引き出しが抑えられる。この状態では、引き出されたロール状媒体に一定のテンションが働き、さらに切断部に近づけると少なくとも第1角部又は第2角部に加え、切断手段に当接して切断が行われる。このため、安定な状態で切断でき、常に所望の長さで必要な媒体が得られる。
【0026】
(4)本発明のホルダーは、使用しない状態ではステージにロール状媒体の端部が乗っている。この端部を、アームで保持され自重で押圧する摩擦回転体を備えている。ロール状媒体を引き出す際には、摩擦回転体が自由に回転するので、摩擦回転体による摩擦力が働かない。摩擦回転体は自由に回転できるため、記切断部の前記摩擦回転体側には摩擦手段を備え、前記ロール状媒体を引き出す際には、前記ロール状媒体の動きに沿って前記摩擦回転体が回転し、前記ロール状媒体を切断する際には、前記ロール状媒体を前記切断部に移動させるときに、前記摩擦回転体を前記切断部の前記摩擦手段に当接して回転を停止させ、前記ロール状媒体を切断することが好ましい。
【0027】
(5)本発明のホルダーは、使用しない状態ではステージにロール状媒体の端部が乗っている。切断部は、支持体に保持された刃と摩擦手段が備えられている。支持体は、回転可能となる軸が設けられており、切断部の切断手段の先を下にして自重で回転する位置に軸が設けられている。摩擦手段をステージ側に設け、ロール状媒体を使用しない状態ではステージに乗っているロール状媒体の端部が、摩擦手段の第一の角部で押さえられている。
【0028】
ロール状媒体を使用する際には、ロール状媒体の端部をつまんで引き出すが、切断部は軽く、摩擦手段の第一の角部で押さえられていたとしても、引っ張り力に影響するような摩擦は生じない。ロール状媒体を切断する際は、さらに刃に近づけるため、ロール状媒体が第1の角部に強く押し当てられ、摩擦力が働くとともに、切断部を回転させ、刃と逆の側がステージに近づき、摩擦手段の第2の角部がロール状媒体をスエージに押し当てる。このため、摩擦力が働きロール状媒体の引き出しが制限され、適度なテンションにより刃での切断が容易になる。
【0029】
(6)本発明のホルダーは、使用する際に、ロール状媒体を引き出し易くするために、ステージには、切り欠き部を備えている。これによりロール状媒体の端部が、表裏から掴めるため、ロール状媒体を容易に引き出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】本発明によるトイレットペーパーホルダー正面の外観である。
図2】芯棒と摩擦抵抗体の拡大図である。
図3】芯棒に摩擦弾性体を巻き付けた構造である。
図4】切断部の外観を示している。
図5】底面側から見た切断部の外観である。
図6図4に示した切断部の断面図である。
図7】切断部を垂直に設置した場合の概略図である。
図8】切断部を回転形式にしたバリエーションの例を示している。
図9】切断部22の他のバリエーションの例を示している。
図10】トイレットペーパーホルダーにトイレットペーパーをセットしている状態を示す図である。
図11】トイレットペーパーホルダーからトイレットペーパーを引き出している状態を示す図である。
図12】トイレットペーパーが切断されている状態を示す図である。
図13】トイレットペーパー切断後の状態を示す図である。
図14】本発明によるキッチンペーパーホルダーの外観を示す図である。
図15】キッチンペーパーホルダーと芯棒の外観を示す図である。
図16】キッチンペーパーと切断部の概略と機能を説明する図である。
図17】キッチンペーパーを芯棒にセットした状態を示す外観図である。
図18】芯棒に挿入されたキッチンペーパーを、筐体に取り付けた状態を示す図である。
図19】キッチンペーパーパーホルダーからキッチンペーパーを引き出している状態を示す図である。
図20】キッチンペーパーが切断されている状態を示す図である。
図21】キッチンペーパー切断後の状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下に、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明するが、参照する各図の形状は概念図又は概略図であり、寸法比率等は実際の寸法比率とは必ずしも一致しない。説明に用いる図面は、好適な形状寸法を説明する上での概念図又は概略図であって、本発明は、図面における寸法比率に限定されるものではない。
【0032】
また、ロール状媒体は、具体的にはトイレットペーパー、キッチンペーパー、ラップ、アルミホイル等を言い、実施の形態に合わせて適宜使い分ける。この場合、ホルダーもトイレットペーパーホルダー、キチンペーパホルダという。さらに摩擦手段をゴム、摩擦回転体をゴムローラと、切断手段を刃と、具体的な部材でいう場合もある。
【0033】
本発明のホルダーは、ロール状媒体をセットする芯棒を備えた媒体支持部と、ロール状媒体を切断するための切断部と、ロール状媒体の端部を受けるステージと、を備えたホルダーであって、芯棒は回転しないように固定され、少なくとも芯棒の上部に、ロール状媒体の回転力を制御するための摩擦部が設けられている。
【0034】
本発明のホルダーでは、切断部は、ロール状媒体への摩擦手段とロール状媒体の切断手段を備え、摩擦手段は、少なくともロール状媒体へ接触する領域に第1角部と第2角部を有し、ロール状媒体を引き出す際には摩擦手段に当接せず、ロール状媒体を切断する際には、ロール状媒体が、摩擦手段の少なくとも第1角部、或いは第2角部に当接する領域と、ロール状媒体が摩擦手段の第1角部又は第2角部に加え、切断手段に当接する領域を備えていることが好ましい。
【0035】
本発明のホルダーにおいて、摩擦部は、表面に凹凸のあるゴム、または、ブラシ状のゴムが利用できる。以下、具体的な実施例について説明する。
【実施例1】
【0036】
図1は、本発明によるトイレットペーパーホルダー10正面の外観である。トイレットペーパーホルダー10は、筐体12に芯棒14が設けられており、ペーパー挿入口20の対抗側面に固定されている。芯棒14の上部には、摩擦抵抗体16が取り付けられている。ペーパー押さえノブは、挿入したトイレットペーパーが芯棒から外れないように芯棒の端部に固定している。このように、媒体支持部は、芯棒14,摩擦抵抗体16とペーパー押さえノブ18から構成されている。
【0037】
切断部22は、支持体24に切断手段である刃26が固定されており、刃26の裏側に摩擦手段であるゴムがついている。切断部22の下部には、ステージ28が備えられており、トイレットペーパー端部を支えている。ステージ28には切り欠け部30が設けられており、トイレットペーパーを引き出す際には、手で表裏から摘まむことができ、容易に引き出せる。
【0038】
トイレットペーパーホルダー10には、壁面にとりつけられるように、筐体12
の両側に上部筐体取付部13が設けられている。上部筐体取付部13のビス穴を通してねじ止めされる。なお、筐体12の下部にも、下部筐体取付部が設けられている。また、トイレットペーパーホルダー10は、卓上に置いても使用できるように、筐体12の下部に重り収納部31を備えている。この重り収納部31に重りを入れることによって、トイレットペーパーホルダー10を安定に設置できる。
【0039】
図2は、芯棒14と摩擦抵抗体16の拡大図である。摩擦抵抗体16は、表面に凹凸のあるゴムであり、芯棒14の上部に取り付けられている。トイレットペーパーの中心軸の空間径は、この摩擦抵抗体16及び芯棒14を包む大きさである。これにより、トイレットペーパーが引き出されるときに回転し、自重により摩擦抵抗体16との間で摩擦力が働き、過剰な回転を防止する。トイレットペーパー中心軸の内部壁の一部が擦ることで摩擦力を生じさせ、摩擦抵抗体16の硬さや摩擦係数との関係で、最適な摩擦力に制御される。
【0040】
図3は、芯棒14に摩擦弾性体16を巻き付けた構造である。芯棒14は、プラスチック製であり、摩擦弾性体16は、表面に凹凸のある薄いゴムである。試作品は芯棒14の上部に摩擦抵抗体16を貼ったものであるが、芯棒14に摩擦抵抗体16を巻き付けた構造であってもよい。また、開口部が大きく、筐体12に触れることなく横からトイレットペーパーを入れることができ、片手でも行える。
【0041】
図4は、切断部22の外観を示している。切断部22はステージ28の上方に位置し、筐体12に固定された支持体24の下面に、トイレットペーパーを切断する刃26が取り付けられており、刃26の裏面には摩擦手段が備えられている。刃26は、プラスチック製であり、安全である。
【0042】
図5は、底面側から見た切断部の外観である。刃26の裏側に摩擦手段38が取り付けられている。摩擦手段38は、具体的にはエンボス状のゴムシートを使用し、高い摩擦係数を有している。ステージ28の中央部には、弧を描くように切り欠き部30がある。また、筐体12を壁面に取り付けるための下部筐体取付部29があり、ビス穴を通してねじ止めされる。重り収納部31には、卓上設置の場合の重りを収納する。
【0043】
図6は、図4に示した切断部22の断面図である。切断部22の構造と切断機能を説明するために、概略図で示している。切断部22は、支持体24、刃26、摩擦手段34を水平に設置され、筐体12に固定されている。摩擦手段38はエンボス状のゴムシートを使用しており、ゴムの摩擦力を利用している。ステージ28に近いゴムシートの角部を第1角部34、刃26の刃先に近い角部を第2角部36とする。
【0044】
トイレットペーパー32を使用しないときは、切断部22の刃先方向の先端はステージ28上で静止している。使用する際は、トイレットペーパー32の先端部を摘まんで、ステージに沿って引き出す。この時は、摩擦手段38での摩擦力は働かず、トイレットペーパー32は、芯棒14に設けられている摩擦抵抗体16によって、適度なテンションがトイレットペーパー32に付与され、回転を制御しながらトイレットペーパー32が引き出される。
【0045】
所望の長さに引き出されたトイレットペーパー32は切断されるが、まず、トイレットペーパー32の先端を上方に移動させ、摩擦手段38の第1角部34に当てる(状態A)。さらにトイレットペーパー32を上方に移動させると、第2角部36及び刃26の先端部に当接する(状態B)。状態Aから状態Bになると、摩擦手段38の第1角部34と第2角部36の摩擦により、トイレットペーパー32はほとんど引き出せない状態となる。この状態で、さらにトイレットペーパー32を上方に引き上げると、刃26でトイレットペーパー32の切断が行われる(状態C)。即ち、トイレットペーパー32が、摩擦手段の第1角部38に当接する領域と、摩擦手段の第1角部38,第2角部36に加えて刃26に当接する領域を備えている。
【0046】
図7は、切断部22を垂直に設置した場合の概略図である。この場合、トイレットペーパー32の切断の際に、摩擦手段38の第1角部34には当接せず(状態A)、トイレットペーパー32は、第2角部36と刃26に当接する(状態B)。さらにトイレットペーパー32の先端部を引き上げて、刃26で切断する(状態C)。即ち、トイレットペーパー32が、摩擦手段38の第2角部36に当接する領域と、第2角部36と刃26に当接する領域を備えている。図5では切断部22を水平に設置した場合、図6では、切断部22を垂直に設置した場合を示したが、斜め方向に設置してもよいことは勿論である。これらは設計上の問題である。
【0047】
図8は、切断部22を回転形式にしたバリエーションの例を示している。図8(A)は、トイレットペーパー32を使用しないときの状態であり、図8(B)は、使用する際にトイレットペーパー32を切断する状態である。切断部22は、支持体24に切断部回転軸40を設け、切断部回転軸40を中心に回転可能となっている。切断部回転軸40は、刃26の先が切断部22の自重で下方に回転するように、重心からずれた位置に配置されている。
【0048】
トイレットペーパー32を使用する際には、図8(A)に示したように、トイレットペーパー32の先端部を摘まんで矢印の方向にステージ28に沿って引き出される。この時、摩擦手段38の第2角部がトイレットペーパー32に接触して押圧しているが、切断部22は、回転可能となっているため、トイレットペーパー32の引き出しに影響を与えるような押圧ではない。
【0049】
トイレットペーパー32を所望の長さに引き出した後、図8(B)に示したように、その先端部を上方の刃に向かって移動させるが、この時トイレットペーパー32により、第2角部に上方へ向かう圧力がかかり、切断部22は切断部回転軸40を中心に回転する。そして、摩擦手段38の第1角部34が、トイレットペーパー32をステージ28に押圧する。摩擦手段38には摩擦係数の高いゴムシートを使用しており、トイレットペーパー32はゴムシートの摩擦力により移動できなくなる。さらにトイレットペーパー32を引っ張ると、刃26によりトイレットペーパー32は切断される。トイレットペーパー32が切断されると、切断部22は自重により下方に回転し、図8(A)に示した状態に戻る。
【0050】
図9は、切断部22の他のバリエーションの例を示している。図9(A)は、トイレットペーパー32を使用しないときの状態であり、図9(B)は、使用する際にトイレットペーパー32を切断する状態である。図9に示したバリエーションでは、回転摩擦体46を設けている。回転摩擦体46は、両側からアーム42で挟んで回転可能としている。アーム42は、支持体24に形成されたアーム軸44を中心に回転可能である。支持体24は、筐体12に固定されている。具体的には、摩擦手段38は薄いゴムシートであり、回転摩擦体46はゴムローラである。
【0051】
トイレットペーパー32を使用する際には、図9(A)に示したように、トイレットペーパー32の先端部を摘まんで矢印の方向にステージ28に沿って引き出される。この時、回転摩擦体46がトイレットペーパー32に接触して軽く押圧しているが、回転摩擦体46は回転可能であるため、トイレットペーパー32の移動と共に回転し、回転摩擦体46の摩擦による圧力は少なく、円滑にトイレットペーパー32が引き出される。
【0052】
トイレットペーパー32を所望の長さに引き出した後、図9(B)に示したように、その先端部を上方の刃26に向かって移動させるが、この時回転摩擦体46は、トイレットペーパー32を上方に引っ張る力により、アーム軸44を中心とするアーム42の回転移動が生じ、上部の摩擦手段38に当接する。回転摩擦体46が摩擦手段38に当接するとトイレットペーパー32を上方に引っ張る力により強い摩擦力が働き、回転摩擦体46は回転しなくなる。さらにトイレットペーパー32を引っ張ると、刃26によりトイレットペーパー32は切断される。トイレットペーパー32が切断されると、回転摩擦体46は自重によりアーム軸44を中心にとして下方に回転し、図9(A)に示した状態に戻る。
【0053】
図10~13は、試作したトイレットペーパーホルダー10にトイレットペーパー32をセットして、切断するまでの状態を説明する図である。ここでの操作は、すべて片手で行うことができ、使い勝手の良いトイレットペーパーホルダー10となっている。
【0054】
図10は、トイレットペーパーホルダー10にトイレットペーパー32をセットしている状態を示す図である。ロール状のトイレットペーパー32は、トイレットペーパーホルダー10のペーパー挿入口20から芯棒14に挿入される。
【0055】
図11は、トイレットペーパーホルダー10からトイレットペーパー32を引き出している状態を示す図である。トイレットペーパーホルダー10にセットされたトイレットペーパー32は、その端部を手で摘まんでステージ28に沿って引き出される。この時、トイレットペーパー32の芯の内側が摩擦抵抗体16と接触して摩擦力が働き、トイレットペーパー32の回転が制御されるため、トイレットペーパー32のロールが回り過ぎることはない。
【0056】
図12は、トイレットペーパー32が切断されている状態を示す図である。所望の長さ、或いはミシン目まで引き出されたトイレットペーパー32は、刃26により切断される。なお、切断をトイレットペーパー32のミシン目で行えば、トイレットペーパー32と摩擦手段38との摩擦力を強くしてあるため、刃26を使用することなく切断することもできる。即ち、ミシン目有り、無しの両タイプのトイレットペーパー32に対応した構造となっている。
【0057】
図13は、トイレットペーパー32切断後の状態を示す図である。切断されたトイレットペーパー32の端部は、下に垂れ下がってステージ28に乗っている。トイレットペーパー32の先端部は、ステージ28の切り欠き部30にあり、次回の使用時に容易に先端部を摘まむことができる。
【実施例2】
【0058】
図14は、本発明によるキッチンペーパーホルダー50の外観を示す図である。筐体12の両側面には、ロール状のキッチンペーパーを保持する芯棒が挿入される溝52が設けられている。筐体12の下部には筐体の前面壁を利用した刃26がある。キッチンペーパーは、基本的にミシン目からの切断であり、全面的に刃26が必要ではないため、刃26の中央部には、キッチンペーパーを引き出すための切り欠き部30が設けられている。キッチンペーパーホルダー50は、吸盤54で壁面に取り付けられる。
【0059】
図15は、キッチンペーパーホルダー50と芯棒14の外観を示す図である。キッチンペーパーホルダー50の芯棒14は、断面が長方形で角部を丸くしてある。この芯棒14に摩擦抵抗体16が巻かれている。摩擦抵抗体16は、エンボス状のゴムシートである。芯棒14にキッチンペーパーを通して、芯棒14の両端を筐体12の側面にある溝52に入れる。芯棒14の断面は長方形であるから、溝52に入れると回転することはない。このため、キッチンペーパーを引き出してロール状のキッチンペーパーが回転すると、摩擦抵抗体38との間で摩擦力が発生して、回転を制御する。
【0060】
図16は、キッチンペーパー56と切断部22の概略と機能を説明する図である。キッチンペーパー56は芯棒14で保持され、端部は切断部22にある。切断部22の刃26は、筐体12の前面壁を利用しており、プラスチック製である。刃26の内側には、摩擦手段38が設けられている。摩擦手段38は、エンボス状のゴムシートである。キッチンペーパー56の端部を挟んで引き出し(状態A)、刃26に近づけると、摩擦手段38の第2角部36と徐々に強く当接し、摩擦力が働く。これによってほぼキッチンペーパー56の引き出しは止まる(状態B)。さらに上部に引き上げると刃26に当接してキッチンペーパー56が切断される(状態C)。キッチンペーパー56は、ミシン目があり、ミシン目での切断は、刃26でなくても摩擦力だけでもテンションがかかり、切断可能となるように設計している。
【0061】
図17~21は、キッチンペーパー56をセットして、使用する状態を説明する図である。
【0062】
図17は、キッチンペーパー56を芯棒14にセットした状態を示す外観図である。ロール状のキッチンペーパー56は、芯棒14が筐体12から取り外された状態で挿入される。
【0063】
図18は、芯棒14に挿入されたキッチンペーパー56を、筐体12に取り付けた状態を示す図である。芯棒14に挿入されたキッチンペーパー56は、溝52に芯棒14を挿入してキッチンペーパーホルダー50にセットされる。キッチンペーパーホルダー50は、吸盤54で壁面に取り付けられる。
【0064】
図19は、キッチンペーパーパーホルダー50からキッチンペーパー56を引き出している状態を示す図である。キッチンペーパーパーホルダー50にセットされたキッチンペーパー56は、その端部を手で摘まんで下方に引き出される。この時、キッチンペーパー56の芯の内側が摩擦抵抗体16と接触して摩擦力が働き、キッチンペーパー56の回転が制御されるため、キッチンペーパー56のロールが回り過ぎることはない。
【0065】
図20は、キッチンペーパー56が切断されている状態を示す図である。ミシン目まで引き出されたキッチンペーパー56は、刃26により切断されるが、切断をキッチンペーパー56のミシン目で行えば、キッチンペーパー56と摩擦手段38との摩擦力を強くしてあるため、刃26を使用することなく切断することもできる。
【0066】
図21は、キッチンペーパー56切断後の状態を示す図である。図21において、手で持っているのが切断されたキッチンペーパー56であり、切断された後のキッチンペーパー56の端部は、下方に垂れ下がっている。キッチンペーパー56の端部は、刃26の中央部に位置する切り欠き部30にあり、次回の使用時に容易に先端部を摘まむことができる。
【0067】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で様々な変形や応用が可能である。
【符号の説明】
【0068】
10 トイレットペーパーホルダー
12 筐体
13 上部筐体取付部
14 芯棒
16 摩擦抵抗体
18 ペーパー押さえノブ
20 ペーパー挿入口
22 切断部
24 支持体
26 刃
28 ステージ
29 下部筐体取付部
30 切り欠き部
31 重り収納部
32 トイレットペーパー
34 第1角部
36 第2角部
38 摩擦手段
40 切断部回転軸
42 アーム
44 アーム軸
46 回転摩擦体
50 キッチンペーパーホルダー
52 溝
54 吸盤
56 キッチンペーパー
【要約】      (修正有)
【課題】ロール状媒体を引き出す際に、過剰な引き出しを防止でき、切断する際にも引き出された媒体を固定するための摩擦力を付与して、切断し易くしたホルダーを提供する。
【解決手段】トイレットペーパー32をセットする芯棒を備えた支持部と、トイレットペーパー32を切断するための切断部22と、トイレットペーパー32の端部を受けるステージ28とを備えたホルダーであって、芯棒は回転しないように固定され、少なくとも芯棒の上部にトイレットペーパー32の回転力を制御するための摩擦部が設けられている。摩擦部は、表面に凹凸のあるゴム、または、ブラシ状のゴムであることが好ましい。切断部22には、摩擦手段38と刃26を設けている。
【選択図】図6
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21