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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-26
(45)【発行日】2023-01-10
(54)【発明の名称】情報処理装置及び情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0202 20230101AFI20221227BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20221227BHJP
【FI】
G06Q30/02 310
G06Q50/10
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2021203718
(22)【出願日】2021-12-15
【審査請求日】2022-02-25
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000208891
【氏名又は名称】KDDI株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100165179
【弁理士】
【氏名又は名称】田▲崎▼ 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100114937
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 裕幸
(72)【発明者】
【氏名】高山 伸也
(72)【発明者】
【氏名】辻 恭平
(72)【発明者】
【氏名】古屋 涼
【審査官】毛利 太郎
(56)【参考文献】
【文献】特許第6918161(JP,B1)
【文献】特開2021-089458(JP,A)
【文献】国際公開第2011/013245(WO,A1)
【文献】特開2014-106170(JP,A)
【文献】Kana.mM(かな),Googleの「お店の混雑状況」ってどうしてわかるの?,日本,[online],2017年09月15日,<https://web.archive.org/web/20170919002235/http://enjoy.sso.biglobe.ne.jp:80/archives/google_komu/>,[2022年5月19日検索]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
分析対象となる分析エリア及び分析日時帯の指定を受付ける受付部と、
前記分析エリアを含むエリア及び前記分析日時帯を含む日時帯において各ユーザ端末の位置を示す位置情報と各位置情報が取得された日時を示す日時情報とを含むユーザ端末位置データを取得するユーザ端末位置データ取得部と、
前記分析エリアにおいて各施設の位置及び施設を特定する情報を含む施設特定データを取得する施設特定データ取得部と、
前記施設特定データに基づいて、前記分析エリアに位置する施設の中から複数の対象施設を選択する対象施設選択部と、
前記ユーザ端末位置データに基づいて、前記複数の対象施設毎に、前記分析日時帯に取得された位置情報に示される位置が対象施設に対応する所定範囲に含まれる対象ユーザ端末に関するユーザ情報を、対象施設に対応付けて出力するユーザ情報出力部と、
を備え、
前記ユーザ情報出力部は、前記複数の対象施設毎に、前記対象ユーザ端末が滞在していたかを判定し、滞在していた前記対象ユーザ端末に関するユーザ情報のみを出力し、
前記ユーザ情報出力部は、複数の対象施設に滞在していた前記対象ユーザ端末について、最長滞在時間の対象施設を判定し、最長滞在時間の対象施設のみをユーザ情報の出力対象にする、
情報処理装置。
【請求項2】
分析対象となる分析エリア及び分析日時帯の指定を受付ける受付部と、
前記分析エリアを含むエリア及び前記分析日時帯を含む日時帯において各ユーザ端末の位置を示す位置情報と各位置情報が取得された日時を示す日時情報とを含むユーザ端末位置データを取得するユーザ端末位置データ取得部と、
前記分析エリアにおいて各施設の位置及び施設を特定する情報を含む施設特定データを取得する施設特定データ取得部と、
前記施設特定データに基づいて、前記分析エリアに位置する施設の中から複数の対象施設を選択する対象施設選択部と、
前記ユーザ端末位置データに基づいて、前記複数の対象施設毎に、前記分析日時帯に取得された位置情報に示される位置が対象施設に対応する所定範囲に含まれる対象ユーザ端末に関するユーザ情報を、対象施設に対応付けて出力するユーザ情報出力部と、
を備え、
前記ユーザ情報出力部は、前記複数の対象施設毎に、前記対象ユーザ端末が前記分析日時帯以外の時間帯にも滞在していたかを判定し、前記分析日時帯以外の時間帯にも滞在していた前記対象ユーザ端末に関するユーザ情報を出力対象から除外する、
情報処理装置。
【請求項3】
分析対象となる分析エリア及び分析日時帯の指定を受付ける受付部と、
前記分析エリアを含むエリア及び前記分析日時帯を含む日時帯において各ユーザ端末の位置を示す位置情報と各位置情報が取得された日時を示す日時情報とを含むユーザ端末位置データを取得するユーザ端末位置データ取得部と、
前記分析エリアにおいて各施設の位置及び施設を特定する情報を含む施設特定データを取得する施設特定データ取得部と、
前記施設特定データに基づいて、前記分析エリアに位置する施設の中から複数の対象施設を選択する対象施設選択部と、
前記ユーザ端末位置データに基づいて、前記複数の対象施設毎に、前記分析日時帯に取得された位置情報に示される位置が対象施設に対応する所定範囲に含まれる対象ユーザ端末に関するユーザ情報を、対象施設に対応付けて出力するユーザ情報出力部と、
を備え、
前記受付部は、分析絞り込み条件として施設の種類の指定を受付け、
前記ユーザ情報出力部は、分析絞り込み条件の施設の種類に該当する対象施設のみについて、前記対象ユーザ端末に関するユーザ情報を対象施設に対応付けて出力する、
情報処理装置。
【請求項4】
分析対象となる分析エリア及び分析日時帯の指定を受付ける受付部と、
前記分析エリアを含むエリア及び前記分析日時帯を含む日時帯において各ユーザ端末の位置を示す位置情報と各位置情報が取得された日時を示す日時情報とを含むユーザ端末位置データを取得するユーザ端末位置データ取得部と、
前記分析エリアにおいて各施設の位置及び施設を特定する情報を含む施設特定データを取得する施設特定データ取得部と、
前記施設特定データに基づいて、前記分析エリアに位置する施設の中から複数の対象施設を選択する対象施設選択部と、
前記ユーザ端末位置データに基づいて、前記複数の対象施設毎に、前記分析日時帯に取得された位置情報に示される位置が対象施設に対応する所定範囲に含まれる対象ユーザ端末に関するユーザ情報を、対象施設に対応付けて出力するユーザ情報出力部と、
を備え、
前記受付部は、来訪集計期間の指定を受付け、
前記ユーザ情報出力部は、前記複数の対象施設毎に前記対象ユーザ端末が来訪集計期間に来訪した来訪回数を集計し、来訪回数を対象施設に対応付けて出力する、
情報処理装置。
【請求項5】
前記ユーザ情報出力部は、前記複数の対象施設毎に前記対象ユーザ端末が来訪集計期間に来訪した来訪間隔を集計し、来訪間隔を対象施設に対応付けて出力する、
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記ユーザ情報出力部は、前記複数の対象施設毎に来訪集計期間における来訪回数が所定回数以上である前記対象ユーザ端末をリピーターとして特定し、特定されたリピーターを対象にしてリピーターのユーザ属性の内訳を算出し、リピーターのユーザ属性の内訳を示すリピータ情報を対象施設に対応付けて出力する、
請求項4又は5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
分析対象となる分析エリア及び分析日時帯の指定を受付ける受付部と、
前記分析エリアを含むエリア及び前記分析日時帯を含む日時帯において各ユーザ端末の位置を示す位置情報と各位置情報が取得された日時を示す日時情報とを含むユーザ端末位置データを取得するユーザ端末位置データ取得部と、
前記分析エリアにおいて各施設の位置及び施設を特定する情報を含む施設特定データを取得する施設特定データ取得部と、
前記施設特定データに基づいて、前記分析エリアに位置する施設の中から複数の対象施設を選択する対象施設選択部と、
前記ユーザ端末位置データに基づいて、前記複数の対象施設毎に、前記分析日時帯に取得された位置情報に示される位置が対象施設に対応する所定範囲に含まれる対象ユーザ端末に関するユーザ情報を、対象施設に対応付けて出力するユーザ情報出力部と、
を備え、
前記受付部は、分析絞り込み条件として来訪日数の範囲の指定を受付け、
前記ユーザ情報出力部は、前記複数の対象施設毎に、前記対象ユーザ端末について分析日時帯において来訪した来訪日数を算出し、分析絞り込み条件の来訪日数の範囲内の来訪日数である対象ユーザ端末の数を合計し、当該合計した結果の値を来訪日数での絞り込み結果のユーザ数として対象施設に対応付けて出力する、
情報処理装置。
【請求項8】
前記ユーザ情報出力部は、前記複数の対象施設毎に、前記対象ユーザ端末の数を合計し、合計値をユーザ数として前記ユーザ情報に含める、
請求項1から7のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記ユーザ情報出力部は、前記複数の対象施設毎に、前記対象ユーザ端末のユーザ属性情報を取得し、前記対象ユーザ端末のユーザ属性情報又はユーザ属性情報の分析結果を前記ユーザ情報に含める、
請求項1から8のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記ユーザ情報出力部は、前記複数の対象施設毎に、前記対象ユーザ端末の移動履歴情報を取得し、前記対象ユーザ端末の移動履歴情報又は移動履歴情報の分析結果を前記ユーザ情報に含める、
請求項1から8のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記ユーザ情報出力部は、前記複数の対象施設毎に、前記対象ユーザ端末が滞在していたかを判定し、所定時間単位毎に滞在していた前記対象ユーザ端末の数を合計し、各合計値を各時間単位の滞在人口として前記ユーザ情報に含める、
請求項1から10のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記ユーザ情報出力部は、前記複数の対象施設毎に、前記対象ユーザ端末が滞在していたかを判定し、所定時間単位毎に滞在していた前記対象ユーザ端末の数を合計し、各合計値の変化を示す情報を各時間単位の滞在人口変化情報として前記ユーザ情報に含める、
請求項1から11のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記受付部は、分析絞り込み条件として日にち区分の指定を受付け、
前記ユーザ情報出力部は、分析絞り込み条件の日にち区分において、前記複数の対象施設毎に、前記対象ユーザ端末に関するユーザ情報を対象施設に対応付けて出力する、
請求項1から12のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項14】
情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
分析対象となる分析エリア及び分析日時帯の指定を受付ける受付ステップと、
前記分析エリアを含むエリア及び前記分析日時帯を含む日時帯において各ユーザ端末の位置を示す位置情報と各位置情報が取得された日時を示す日時情報とを含むユーザ端末位置データを取得するユーザ端末位置データ取得ステップと、
前記分析エリアにおいて各施設の位置及び施設を特定する情報を含む施設特定データを取得する施設特定データ取得ステップと、
前記施設特定データに基づいて、前記分析エリアに位置する施設の中から複数の対象施設を選択する対象施設選択ステップと、
前記ユーザ端末位置データに基づいて、前記複数の対象施設毎に、前記分析日時帯に取得された位置情報に示される位置が対象施設に対応する所定範囲に含まれる対象ユーザ端末に関するユーザ情報を、対象施設に対応付けて出力するユーザ情報出力ステップと、
を含み、
前記ユーザ情報出力ステップは、前記複数の対象施設毎に、前記対象ユーザ端末が滞在していたかを判定し、滞在していた前記対象ユーザ端末に関するユーザ情報のみを出力し、
前記ユーザ情報出力ステップは、複数の対象施設に滞在していた前記対象ユーザ端末について、最長滞在時間の対象施設を判定し、最長滞在時間の対象施設のみをユーザ情報の出力対象にする、
情報処理方法。
【請求項15】
情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
分析対象となる分析エリア及び分析日時帯の指定を受付ける受付ステップと、
前記分析エリアを含むエリア及び前記分析日時帯を含む日時帯において各ユーザ端末の位置を示す位置情報と各位置情報が取得された日時を示す日時情報とを含むユーザ端末位置データを取得するユーザ端末位置データ取得ステップと、
前記分析エリアにおいて各施設の位置及び施設を特定する情報を含む施設特定データを取得する施設特定データ取得ステップと、
前記施設特定データに基づいて、前記分析エリアに位置する施設の中から複数の対象施設を選択する対象施設選択ステップと、
前記ユーザ端末位置データに基づいて、前記複数の対象施設毎に、前記分析日時帯に取得された位置情報に示される位置が対象施設に対応する所定範囲に含まれる対象ユーザ端末に関するユーザ情報を、対象施設に対応付けて出力するユーザ情報出力ステップと、
を含み、
前記ユーザ情報出力ステップは、前記複数の対象施設毎に、前記対象ユーザ端末が前記分析日時帯以外の時間帯にも滞在していたかを判定し、前記分析日時帯以外の時間帯にも滞在していた前記対象ユーザ端末に関するユーザ情報を出力対象から除外する、
情報処理方法。
【請求項16】
情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
分析対象となる分析エリア及び分析日時帯の指定を受付ける受付ステップと、
前記分析エリアを含むエリア及び前記分析日時帯を含む日時帯において各ユーザ端末の位置を示す位置情報と各位置情報が取得された日時を示す日時情報とを含むユーザ端末位置データを取得するユーザ端末位置データ取得ステップと、
前記分析エリアにおいて各施設の位置及び施設を特定する情報を含む施設特定データを取得する施設特定データ取得ステップと、
前記施設特定データに基づいて、前記分析エリアに位置する施設の中から複数の対象施設を選択する対象施設選択ステップと、
前記ユーザ端末位置データに基づいて、前記複数の対象施設毎に、前記分析日時帯に取得された位置情報に示される位置が対象施設に対応する所定範囲に含まれる対象ユーザ端末に関するユーザ情報を、対象施設に対応付けて出力するユーザ情報出力ステップと、
を含み、
前記受付ステップは、分析絞り込み条件として施設の種類の指定を受付け、
前記ユーザ情報出力ステップは、分析絞り込み条件の施設の種類に該当する対象施設のみについて、前記対象ユーザ端末に関するユーザ情報を対象施設に対応付けて出力する、
情報処理方法。
【請求項17】
情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
分析対象となる分析エリア及び分析日時帯の指定を受付ける受付ステップと、
前記分析エリアを含むエリア及び前記分析日時帯を含む日時帯において各ユーザ端末の位置を示す位置情報と各位置情報が取得された日時を示す日時情報とを含むユーザ端末位置データを取得するユーザ端末位置データ取得ステップと、
前記分析エリアにおいて各施設の位置及び施設を特定する情報を含む施設特定データを取得する施設特定データ取得ステップと、
前記施設特定データに基づいて、前記分析エリアに位置する施設の中から複数の対象施設を選択する対象施設選択ステップと、
前記ユーザ端末位置データに基づいて、前記複数の対象施設毎に、前記分析日時帯に取得された位置情報に示される位置が対象施設に対応する所定範囲に含まれる対象ユーザ端末に関するユーザ情報を、対象施設に対応付けて出力するユーザ情報出力ステップと、
を含み、
前記受付ステップは、来訪集計期間の指定を受付け、
前記ユーザ情報出力ステップは、前記複数の対象施設毎に前記対象ユーザ端末が来訪集計期間に来訪した来訪回数を集計し、来訪回数を対象施設に対応付けて出力する、
情報処理方法。
【請求項18】
情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
分析対象となる分析エリア及び分析日時帯の指定を受付ける受付ステップと、
前記分析エリアを含むエリア及び前記分析日時帯を含む日時帯において各ユーザ端末の位置を示す位置情報と各位置情報が取得された日時を示す日時情報とを含むユーザ端末位置データを取得するユーザ端末位置データ取得ステップと、
前記分析エリアにおいて各施設の位置及び施設を特定する情報を含む施設特定データを取得する施設特定データ取得ステップと、
前記施設特定データに基づいて、前記分析エリアに位置する施設の中から複数の対象施設を選択する対象施設選択ステップと、
前記ユーザ端末位置データに基づいて、前記複数の対象施設毎に、前記分析日時帯に取得された位置情報に示される位置が対象施設に対応する所定範囲に含まれる対象ユーザ端末に関するユーザ情報を、対象施設に対応付けて出力するユーザ情報出力ステップと、
を含み、
前記受付ステップは、分析絞り込み条件として来訪日数の範囲の指定を受付け、
前記ユーザ情報出力ステップは、前記複数の対象施設毎に、前記対象ユーザ端末について分析日時帯において来訪した来訪日数を算出し、分析絞り込み条件の来訪日数の範囲内の来訪日数である対象ユーザ端末の数を合計し、当該合計した結果の値を来訪日数での絞り込み結果のユーザ数として対象施設に対応付けて出力する、
情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、エリア内に滞在する複数のユーザの端末の位置情報と、ユーザの属性とを対応付けた情報を分析依頼者に提供するための技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載された技術は、分析依頼者が指定したエリア内に滞在する複数のユーザの属性の分析結果を提供している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第6918161号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載された技術では、分析依頼者が指定したエリアに「住居している」ユーザ数をユーザ属性ごとに特定して分析することができる。しかし、分析依頼者が指定したエリアに存在するビルやショッピングセンター等の施設毎に勤務者や利用者等のユーザ数を属性ごとに特定して分析することが難しいという問題があった。
【0005】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、施設毎にユーザの情報を分析することを図ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、分析対象となる分析エリア及び分析日時帯の指定を受付ける受付部と、前記分析エリアを含むエリア及び前記分析日時帯を含む日時帯において各ユーザ端末の位置を示す位置情報と各位置情報が取得された日時を示す日時情報とを含むユーザ端末位置データを取得するユーザ端末位置データ取得部と、前記分析エリアにおいて各施設の位置及び施設を特定する情報を含む施設特定データを取得する施設特定データ取得部と、前記施設特定データに基づいて、前記分析エリアに位置する施設の中から複数の対象施設を選択する対象施設選択部と、前記ユーザ端末位置データに基づいて、前記複数の対象施設毎に、前記分析日時帯に取得された位置情報に示される位置が対象施設に対応する所定範囲に含まれる対象ユーザ端末に関するユーザ情報を、対象施設に対応付けて出力するユーザ情報出力部と、を備え、前記ユーザ情報出力部は、前記複数の対象施設毎に、前記対象ユーザ端末が滞在していたかを判定し、滞在していた前記対象ユーザ端末に関するユーザ情報のみを出力し、前記ユーザ情報出力部は、複数の対象施設に滞在していた前記対象ユーザ端末について、最長滞在時間の対象施設を判定し、最長滞在時間の対象施設のみをユーザ情報の出力対象にする、情報処理装置である。
本発明の一態様は、分析対象となる分析エリア及び分析日時帯の指定を受付ける受付部と、前記分析エリアを含むエリア及び前記分析日時帯を含む日時帯において各ユーザ端末の位置を示す位置情報と各位置情報が取得された日時を示す日時情報とを含むユーザ端末位置データを取得するユーザ端末位置データ取得部と、前記分析エリアにおいて各施設の位置及び施設を特定する情報を含む施設特定データを取得する施設特定データ取得部と、前記施設特定データに基づいて、前記分析エリアに位置する施設の中から複数の対象施設を選択する対象施設選択部と、前記ユーザ端末位置データに基づいて、前記複数の対象施設毎に、前記分析日時帯に取得された位置情報に示される位置が対象施設に対応する所定範囲に含まれる対象ユーザ端末に関するユーザ情報を、対象施設に対応付けて出力するユーザ情報出力部と、を備え、前記ユーザ情報出力部は、前記複数の対象施設毎に、前記対象ユーザ端末が前記分析日時帯以外の時間帯にも滞在していたかを判定し、前記分析日時帯以外の時間帯にも滞在していた前記対象ユーザ端末に関するユーザ情報を出力対象から除外する、情報処理装置である。
本発明の一態様は、分析対象となる分析エリア及び分析日時帯の指定を受付ける受付部と、前記分析エリアを含むエリア及び前記分析日時帯を含む日時帯において各ユーザ端末の位置を示す位置情報と各位置情報が取得された日時を示す日時情報とを含むユーザ端末位置データを取得するユーザ端末位置データ取得部と、前記分析エリアにおいて各施設の位置及び施設を特定する情報を含む施設特定データを取得する施設特定データ取得部と、前記施設特定データに基づいて、前記分析エリアに位置する施設の中から複数の対象施設を選択する対象施設選択部と、前記ユーザ端末位置データに基づいて、前記複数の対象施設毎に、前記分析日時帯に取得された位置情報に示される位置が対象施設に対応する所定範囲に含まれる対象ユーザ端末に関するユーザ情報を、対象施設に対応付けて出力するユーザ情報出力部と、を備え、前記受付部は、分析絞り込み条件として施設の種類の指定を受付け、前記ユーザ情報出力部は、分析絞り込み条件の施設の種類に該当する対象施設のみについて、前記対象ユーザ端末に関するユーザ情報を対象施設に対応付けて出力する、情報処理装置である。
本発明の一態様は、分析対象となる分析エリア及び分析日時帯の指定を受付ける受付部と、前記分析エリアを含むエリア及び前記分析日時帯を含む日時帯において各ユーザ端末の位置を示す位置情報と各位置情報が取得された日時を示す日時情報とを含むユーザ端末位置データを取得するユーザ端末位置データ取得部と、前記分析エリアにおいて各施設の位置及び施設を特定する情報を含む施設特定データを取得する施設特定データ取得部と、前記施設特定データに基づいて、前記分析エリアに位置する施設の中から複数の対象施設を選択する対象施設選択部と、前記ユーザ端末位置データに基づいて、前記複数の対象施設毎に、前記分析日時帯に取得された位置情報に示される位置が対象施設に対応する所定範囲に含まれる対象ユーザ端末に関するユーザ情報を、対象施設に対応付けて出力するユーザ情報出力部と、を備え、前記受付部は、来訪集計期間の指定を受付け、前記ユーザ情報出力部は、前記複数の対象施設毎に前記対象ユーザ端末が来訪集計期間に来訪した来訪回数を集計し、来訪回数を対象施設に対応付けて出力する、情報処理装置である。
本発明の一態様は、上記の情報処理装置において、前記ユーザ情報出力部は、前記複数の対象施設毎に前記対象ユーザ端末が来訪集計期間に来訪した来訪間隔を集計し、来訪間隔を対象施設に対応付けて出力する、情報処理装置である。
本発明の一態様は、上記の情報処理装置において、前記ユーザ情報出力部は、前記複数の対象施設毎に来訪集計期間における来訪回数が所定回数以上である前記対象ユーザ端末をリピーターとして特定し、特定されたリピーターを対象にしてリピーターのユーザ属性の内訳を算出し、リピーターのユーザ属性の内訳を示すリピータ情報を対象施設に対応付けて出力する、情報処理装置である。
本発明の一態様は、分析対象となる分析エリア及び分析日時帯の指定を受付ける受付部と、前記分析エリアを含むエリア及び前記分析日時帯を含む日時帯において各ユーザ端末の位置を示す位置情報と各位置情報が取得された日時を示す日時情報とを含むユーザ端末位置データを取得するユーザ端末位置データ取得部と、前記分析エリアにおいて各施設の位置及び施設を特定する情報を含む施設特定データを取得する施設特定データ取得部と、前記施設特定データに基づいて、前記分析エリアに位置する施設の中から複数の対象施設を選択する対象施設選択部と、前記ユーザ端末位置データに基づいて、前記複数の対象施設毎に、前記分析日時帯に取得された位置情報に示される位置が対象施設に対応する所定範囲に含まれる対象ユーザ端末に関するユーザ情報を、対象施設に対応付けて出力するユーザ情報出力部と、を備え、前記受付部は、分析絞り込み条件として来訪日数の範囲の指定を受付け、前記ユーザ情報出力部は、前記複数の対象施設毎に、前記対象ユーザ端末について分析日時帯において来訪した来訪日数を算出し、分析絞り込み条件の来訪日数の範囲内の来訪日数である対象ユーザ端末の数を合計し、当該合計した結果の値を来訪日数での絞り込み結果のユーザ数として対象施設に対応付けて出力する、情報処理装置である。
本発明の一態様は、上記の情報処理装置において、前記ユーザ情報出力部は、前記複数の対象施設毎に、前記対象ユーザ端末の数を合計し、合計値をユーザ数として前記ユーザ情報に含める、情報処理装置である。
本発明の一態様は、上記の情報処理装置において、前記ユーザ情報出力部は、前記複数の対象施設毎に、前記対象ユーザ端末のユーザ属性情報を取得し、前記対象ユーザ端末のユーザ属性情報又はユーザ属性情報の分析結果を前記ユーザ情報に含める、情報処理装置である。
本発明の一態様は、上記の情報処理装置において、前記ユーザ情報出力部は、前記複数の対象施設毎に、前記対象ユーザ端末の移動履歴情報を取得し、前記対象ユーザ端末の移動履歴情報又は移動履歴情報の分析結果を前記ユーザ情報に含める、情報処理装置である。
本発明の一態様は、上記の情報処理装置において、前記ユーザ情報出力部は、前記複数の対象施設毎に、前記対象ユーザ端末が滞在していたかを判定し、所定時間単位毎に滞在していた前記対象ユーザ端末の数を合計し、各合計値を各時間単位の滞在人口として前記ユーザ情報に含める、情報処理装置である。
本発明の一態様は、上記の情報処理装置において、前記ユーザ情報出力部は、前記複数の対象施設毎に、前記対象ユーザ端末が滞在していたかを判定し、所定時間単位毎に滞在していた前記対象ユーザ端末の数を合計し、各合計値の変化を示す情報を各時間単位の滞在人口変化情報として前記ユーザ情報に含める、情報処理装置である。
本発明の一態様は、上記の情報処理装置において、前記受付部は、分析絞り込み条件として日にち区分の指定を受付け、前記ユーザ情報出力部は、分析絞り込み条件の日にち区分において、前記複数の対象施設毎に、前記対象ユーザ端末に関するユーザ情報を対象施設に対応付けて出力する、情報処理装置である。
【0007】
本発明の一態様は、情報処理装置が実行する情報処理方法であって、分析対象となる分析エリア及び分析日時帯の指定を受付ける受付ステップと、前記分析エリアを含むエリア及び前記分析日時帯を含む日時帯において各ユーザ端末の位置を示す位置情報と各位置情報が取得された日時を示す日時情報とを含むユーザ端末位置データを取得するユーザ端末位置データ取得ステップと、前記分析エリアにおいて各施設の位置及び施設を特定する情報を含む施設特定データを取得する施設特定データ取得ステップと、前記施設特定データに基づいて、前記分析エリアに位置する施設の中から複数の対象施設を選択する対象施設選択ステップと、前記ユーザ端末位置データに基づいて、前記複数の対象施設毎に、前記分析日時帯に取得された位置情報に示される位置が対象施設に対応する所定範囲に含まれる対象ユーザ端末に関するユーザ情報を、対象施設に対応付けて出力するユーザ情報出力ステップと、を含み、前記ユーザ情報出力ステップは、前記複数の対象施設毎に、前記対象ユーザ端末が滞在していたかを判定し、滞在していた前記対象ユーザ端末に関するユーザ情報のみを出力し、前記ユーザ情報出力ステップは、複数の対象施設に滞在していた前記対象ユーザ端末について、最長滞在時間の対象施設を判定し、最長滞在時間の対象施設のみをユーザ情報の出力対象にする、情報処理方法である。
本発明の一態様は、情報処理装置が実行する情報処理方法であって、分析対象となる分析エリア及び分析日時帯の指定を受付ける受付ステップと、前記分析エリアを含むエリア及び前記分析日時帯を含む日時帯において各ユーザ端末の位置を示す位置情報と各位置情報が取得された日時を示す日時情報とを含むユーザ端末位置データを取得するユーザ端末位置データ取得ステップと、前記分析エリアにおいて各施設の位置及び施設を特定する情報を含む施設特定データを取得する施設特定データ取得ステップと、前記施設特定データに基づいて、前記分析エリアに位置する施設の中から複数の対象施設を選択する対象施設選択ステップと、前記ユーザ端末位置データに基づいて、前記複数の対象施設毎に、前記分析日時帯に取得された位置情報に示される位置が対象施設に対応する所定範囲に含まれる対象ユーザ端末に関するユーザ情報を、対象施設に対応付けて出力するユーザ情報出力ステップと、を含み、前記ユーザ情報出力ステップは、前記複数の対象施設毎に、前記対象ユーザ端末が前記分析日時帯以外の時間帯にも滞在していたかを判定し、前記分析日時帯以外の時間帯にも滞在していた前記対象ユーザ端末に関するユーザ情報を出力対象から除外する、情報処理方法である。
本発明の一態様は、情報処理装置が実行する情報処理方法であって、分析対象となる分析エリア及び分析日時帯の指定を受付ける受付ステップと、前記分析エリアを含むエリア及び前記分析日時帯を含む日時帯において各ユーザ端末の位置を示す位置情報と各位置情報が取得された日時を示す日時情報とを含むユーザ端末位置データを取得するユーザ端末位置データ取得ステップと、前記分析エリアにおいて各施設の位置及び施設を特定する情報を含む施設特定データを取得する施設特定データ取得ステップと、前記施設特定データに基づいて、前記分析エリアに位置する施設の中から複数の対象施設を選択する対象施設選択ステップと、前記ユーザ端末位置データに基づいて、前記複数の対象施設毎に、前記分析日時帯に取得された位置情報に示される位置が対象施設に対応する所定範囲に含まれる対象ユーザ端末に関するユーザ情報を、対象施設に対応付けて出力するユーザ情報出力ステップと、を含み、前記受付ステップは、分析絞り込み条件として施設の種類の指定を受付け、前記ユーザ情報出力ステップは、分析絞り込み条件の施設の種類に該当する対象施設のみについて、前記対象ユーザ端末に関するユーザ情報を対象施設に対応付けて出力する、情報処理方法である。
本発明の一態様は、情報処理装置が実行する情報処理方法であって、分析対象となる分析エリア及び分析日時帯の指定を受付ける受付ステップと、前記分析エリアを含むエリア及び前記分析日時帯を含む日時帯において各ユーザ端末の位置を示す位置情報と各位置情報が取得された日時を示す日時情報とを含むユーザ端末位置データを取得するユーザ端末位置データ取得ステップと、前記分析エリアにおいて各施設の位置及び施設を特定する情報を含む施設特定データを取得する施設特定データ取得ステップと、前記施設特定データに基づいて、前記分析エリアに位置する施設の中から複数の対象施設を選択する対象施設選択ステップと、前記ユーザ端末位置データに基づいて、前記複数の対象施設毎に、前記分析日時帯に取得された位置情報に示される位置が対象施設に対応する所定範囲に含まれる対象ユーザ端末に関するユーザ情報を、対象施設に対応付けて出力するユーザ情報出力ステップと、を含み、前記受付ステップは、来訪集計期間の指定を受付け、前記ユーザ情報出力ステップは、前記複数の対象施設毎に前記対象ユーザ端末が来訪集計期間に来訪した来訪回数を集計し、来訪回数を対象施設に対応付けて出力する、情報処理方法である。
本発明の一態様は、情報処理装置が実行する情報処理方法であって、分析対象となる分析エリア及び分析日時帯の指定を受付ける受付ステップと、前記分析エリアを含むエリア及び前記分析日時帯を含む日時帯において各ユーザ端末の位置を示す位置情報と各位置情報が取得された日時を示す日時情報とを含むユーザ端末位置データを取得するユーザ端末位置データ取得ステップと、前記分析エリアにおいて各施設の位置及び施設を特定する情報を含む施設特定データを取得する施設特定データ取得ステップと、前記施設特定データに基づいて、前記分析エリアに位置する施設の中から複数の対象施設を選択する対象施設選択ステップと、前記ユーザ端末位置データに基づいて、前記複数の対象施設毎に、前記分析日時帯に取得された位置情報に示される位置が対象施設に対応する所定範囲に含まれる対象ユーザ端末に関するユーザ情報を、対象施設に対応付けて出力するユーザ情報出力ステップと、を含み、前記受付ステップは、分析絞り込み条件として来訪日数の範囲の指定を受付け、前記ユーザ情報出力ステップは、前記複数の対象施設毎に、前記対象ユーザ端末について分析日時帯において来訪した来訪日数を算出し、分析絞り込み条件の来訪日数の範囲内の来訪日数である対象ユーザ端末の数を合計し、当該合計した結果の値を来訪日数での絞り込み結果のユーザ数として対象施設に対応付けて出力する、情報処理方法である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、施設毎にユーザの情報を分析することを図ることができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】一実施形態に係る情報提供システムの構成例を示すブロック図である。
図2】一実施形態に係る情報処理装置の構成例を示すブロック図である。
図3】一実施形態に係るユーザ端末位置データの構成例を示す図である。
図4】一実施形態に係る施設特定データの構成例を示す図である。
図5】一実施形態に係る情報処理方法の手順の例を示すフローチャートである。
図6】一実施形態に係る分析受付画面の構成例を示す図である。
図7】一実施形態に係る分析結果画面の構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。
図1は、一実施形態に係る情報提供システムの構成例を示すブロック図である。図1において、情報処理装置1は、通信回線を介して分析依頼者端末2とデータを送受する。分析依頼者端末2は、分析依頼者が使用する端末である。分析依頼者は、分析依頼者端末2により、情報処理装置1に対して、分析対象となる分析エリア及び分析日時帯等の指定を行う。情報処理装置1は、分析依頼者端末2から受付けた分析エリア及び分析日時帯等の指定に基づいた分析結果を分析依頼者端末2へ提供する。
【0011】
情報処理装置1は、通信回線を介してデータベース3とデータを送受する。データベース3は、移動通信ネットワークNWに接続するユーザ端末4の位置の履歴を示す端末位置履歴情報や、ユーザ端末4を使用するユーザの属性を示すユーザ属性情報や、地図データや、地図データに含まれる地域に存在する施設を示す施設情報等の情報を格納する。ユーザ端末4は、例えばスマートフォンやタブレット型のコンピュータ(タブレットPC)等の携帯端末である。移動通信ネットワークNWは、一の事業者が提供する移通信ネットワークであってもよく、又は複数の事業者がそれぞれに提供する複数の移動通信ネットワークであってもよい。
【0012】
図2は、本実施形態に係る情報処理装置1の構成例を示すブロック図である。図1において、情報処理装置1は、通信部11と、記憶部12と、制御部13とを備える。
【0013】
通信部11は、情報処理装置1の外部の装置と通信を行う。通信部11は、通信回線を介して分析依頼者端末2とデータを送受する。通信部11は、通信回線を介してデータベース3とデータを送受する。
【0014】
記憶部12は、制御部13が実行するプログラムや制御部13が使用するデータ等の各種のデータを記憶する。なお、記憶部12は、ハードディスク装置や光磁気ディスク装置、フラッシュメモリ等の不揮発性のメモリや、CD-ROM等の読み出しのみが可能な記録媒体、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリ、あるいはこれらの組み合わせにより構成されるものとする。
【0015】
制御部13は、CPU(Central Processing Unit:中央演算処理装置)を備え、記憶部12に記憶されたプログラムを実行することによって各種の機能を実現する。本実施形態に係る制御部13は、その機能部として、受付部21と、ユーザ端末位置データ取得部22と、施設特定データ取得部23と、対象施設選択部24と、ユーザ情報出力部25とを有する。
【0016】
なお、情報処理装置1として、汎用のコンピュータ装置を使用して構成してもよく、又は、専用のハードウェア装置として構成してもよい。例えば、情報処理装置1は、インターネット等の通信ネットワークに接続されるサーバコンピュータを使用して構成されてもよい。また、情報処理装置1の各機能はクラウドコンピューティングにより実現されてもよい。また、情報処理装置1は、単独のコンピュータにより実現するものであってもよく、又は情報処理装置1の機能を複数のコンピュータに分散させて実現するものであってもよい。また、情報処理装置1として、例えばWWWシステム等を利用してウェブサイトを開設するように構成してもよい。
【0017】
受付部21は、通信部11により、分析依頼者端末2から分析依頼情報を受信する。分析依頼情報は、分析対象となる分析エリア及び分析日時帯等の指定を行う情報である。受付部21は、分析依頼者端末2から分析依頼情報を受信することによって、分析エリア及び分析日時帯等の指定を受付ける。
【0018】
ユーザ端末位置データ取得部22は、通信部11によりデータベース3へアクセスし、データベース3からユーザ端末位置データを取得する。記憶部12は、ユーザ端末位置データ取得部22が取得したユーザ端末位置データを記憶する。ユーザ端末位置データは、受付部21が受付けた指定の分析エリアを含むエリア及び分析日時帯を含む日時帯において各ユーザ端末4の位置を示す位置情報と各位置情報が取得された日時を示す日時情報とを含むデータである。
【0019】
ユーザ端末位置データとして、データベース3内の端末位置履歴情報において分析エリア及び分析日時帯に合致する位置の履歴が存在するユーザ端末4(対象ユーザ端末4)の情報が取得される。ユーザ端末位置データの取得対象は、全ての対象ユーザ端末4である。ユーザ端末位置データとして、データベース3内の端末位置履歴情報に含まれる端末位置情報及び端末位置取得日時情報が取得される。端末位置情報は、対象ユーザ端末4の位置を示す情報である。端末位置取得日時情報は、端末位置情報が対象ユーザ端末4から取得された日時を示す情報である。端末位置情報及び端末位置取得日時情報は、分析エリアを含む所定エリア及び分析日時帯を含む所定日時帯に当てはまる情報が取得される。例えば、分析エリアを含む一定サイズのエリア及び分析日時帯を含む一定期間の日時帯に当てはまる端末位置情報及び端末位置取得日時情報が、ユーザ端末位置データとして取得される。
【0020】
さらに、ユーザ端末位置データとして、データベース3から、対象ユーザ端末4を使用するユーザの属性を示すユーザ属性情報が取得されてもよい。
【0021】
図3は、本実施形態に係るユーザ端末位置データの構成例を示す図である。図3の例では、各対象ユーザ端末4について、ユーザ識別情報(ユーザID)、端末位置取得日時情報、端末位置情報(緯度、経度)及びユーザ属性情報(ユーザの年代や性別等)がユーザ端末位置データとして取得される。
【0022】
施設特定データ取得部23は、通信部11によりデータベース3へアクセスし、データベース3から施設特定データを取得する。記憶部12は、施設特定データ取得部23が取得した施設特定データを記憶する。施設特定データは、受付部21が受付けた指定の分析エリアにおいて各施設の位置及び施設を特定する情報を含むデータである。
【0023】
施設特定データとして、データベース3内の施設情報において、分析エリアに存在する全ての施設についての情報が取得される。施設特定データとして、データベース3内の施設情報に含まれる施設名及び施設位置情報が取得される。施設名は、施設を特定する情報の一例であって、施設の名称である。施設位置情報は、施設の位置を示す情報である。本実施形態では、施設位置情報は、施設が位置する範囲を示す情報である。施設位置情報によって、施設の位置(例えば、代表の位置)及び施設に対応する地理的範囲(例えば、施設の敷地の範囲やビル等の建物の範囲など)が示される。
【0024】
さらに、施設特定データとして、データベース3内の施設情報に含まれる施設種類情報が取得されてもよい。施設種類情報は、施設の種類を示す情報である。施設の種類として、例えば、オフィス、商業、イベント、大規模等の種類がある。
【0025】
図4は、本実施形態に係る施設特定データの構成例を示す図である。図4の例では、各施設について、施設名、施設位置情報及び施設種類情報が施設特定データとして取得される。
【0026】
対象施設選択部24は、施設特定データ取得部23が取得した施設特定データに基づいて、受付部21が受付けた指定の分析エリアに位置する施設の中から、複数の対象施設を選択する。対象施設の選択方法は予め設定される。
【0027】
対象施設の選択方法の例を以下に挙げる。
【0028】
(対象施設の選択方法の例1)
対象施設選択部24は、施設特定データにおいて、分析エリアに存在する全ての施設を選択する。
【0029】
(対象施設の選択方法の例2)
対象施設選択部24は、施設特定データにおいて、分析エリアに存在する全ての施設の中から、無作為に所定個数の施設を選択する。
【0030】
(対象施設の選択方法の例3)
対象施設選択部24は、施設特定データにおいて、分析エリアに存在する全ての施設の中から、施設に対応する地理的範囲が大きい方から所定個数の施設を選択する。
【0031】
(対象施設の選択方法の例4)
対象施設選択部24は、施設特定データにおいて、分析エリアに存在する全ての施設の中から、全ての施設の種類毎にそれぞれ所定個数の施設を選択する。当該所定個数は、全ての施設の種類に対して同じであってもよく、施設の種類毎に別個であってもよい。
【0032】
(対象施設の選択方法の例5)
対象施設選択部24は、施設特定データにおいて、分析エリアに存在する全ての施設の中から、分析エリアに特徴的な施設を全て又は所定個数を選択する。この場合、対象施設選択部24は、データベース3内の地図データに含まれる分析エリアのエリア特徴情報に基づいて、分析エリアに特徴的な施設を選択する。
【0033】
又は、対象施設選択部24は、施設特定データにおいて、分析エリアに存在する全ての施設の中から、分析エリアに特徴的な施設以外の施設を全て又は所定個数を選択する。この場合、対象施設選択部24は、データベース3内の地図データに含まれる分析エリアのエリア特徴情報に基づいて、分析エリアに特徴的な施設以外の施設を選択する。
【0034】
エリア特徴情報は、エリアの特徴を示す情報であって、例えば、オフィス街、商業地区、イベント地区などである。オフィス街に特徴的な施設は、施設の種類がオフィスである施設である。商業地区に特徴的な施設は、施設の種類が商業である施設である。イベント地区に特徴的な施設は、施設の種類がイベントである施設である。
【0035】
ユーザ情報出力部25は、ユーザ端末位置データ取得部22が取得したユーザ端末位置データに基づいて、対象施設選択部24が選択した複数の対象施設毎に、分析日時帯に取得された端末位置情報に示される位置が対象施設に対応する所定範囲に含まれる対象ユーザ端末4を特定する。対象施設に対応する所定範囲は、施設位置情報に示される地理的範囲である。次いで、ユーザ情報出力部25は、対象施設毎に、特定された対象ユーザ端末4に関するユーザ情報を対象施設に対応付けて出力する。ユーザ情報出力部25から出力された、各対象施設に対応付けられたユーザ情報は、通信部11により分析依頼者端末2へ送信される。
【0036】
ユーザ情報の出力方法は予め設定される。ユーザ情報の出力方法の例を以下に挙げる。
【0037】
(ユーザ情報の出力方法の例1)
ユーザ情報出力部25は、複数の対象施設毎に、特定された対象ユーザ端末4の数を合計する。次いで、ユーザ情報出力部25は、対象施設毎に、その合計値をユーザ数として対象施設に対応付けて出力する。ユーザ情報の出力方法の例1によれば、分析依頼者は、分析日時帯において分析エリア内の各対象施設に居たユーザ数を認識することができる。
【0038】
なお、ユーザ情報出力部25は、分析エリアに関する人口の統計情報に基づいて、ユーザ数を補正してもよい。この補正方法の一例として、分析エリアを含む地域の統計人口と、分析エリアの対象ユーザ端末4の総数との比率に基づいてユーザ数を補正してもよい。例えば、「分析エリアを含む地域の統計人口」を「分析エリアの対象ユーザ端末4の総数」で除した商を推定倍率とし、各対象施設で特定された対象ユーザ端末4の数の合計値に推定倍率を乗じた積をユーザ数としてもよい。
【0039】
(ユーザ情報の出力方法の例2)
ユーザ情報出力部25は、複数の対象施設毎に、特定された対象ユーザ端末4のユーザ属性情報を取得する。次いで、ユーザ情報出力部25は、対象施設毎に、そのユーザ属性情報又はユーザ属性情報の分析結果を対象施設に対応付けて出力する。ユーザ属性情報の分析結果は、例えば、年代別のユーザ数や性別のユーザ数などである。ユーザ情報の出力方法の例2によれば、分析依頼者は、分析日時帯において分析エリア内の各対象施設に居たユーザの属性やその属性の傾向を認識することができる。なお、上述したユーザ数の補正方法と同様に、ユーザ情報出力部25は、属性別のユーザ数を補正してもよい。
【0040】
(ユーザ情報の出力方法の例3)
ユーザ情報出力部25は、複数の対象施設毎に、特定された対象ユーザ端末4の移動履歴情報を取得する。対象ユーザ端末4の移動履歴情報は、ユーザ端末位置データにおいて同じ対象ユーザ端末4のユーザIDの端末位置取得日時情報及び端末位置情報が取得される。次いで、ユーザ情報出力部25は、対象施設毎に、その移動履歴情報又は移動履歴情報の分析結果を対象施設に対応付けて出力する。移動履歴情報の分析結果は、例えば、対象施設毎に、対象ユーザ端末4がどこから(例えばどの施設から)対象施設に来たかで分類された情報である。移動履歴情報の分析結果は、例えば、対象施設毎に、過去の同一時間帯に分析エリア内の他の施設に位置した回数が所定閾値以上である対象ユーザ端末4が抽出された情報である。ユーザ情報の出力方法の例3によれば、分析依頼者は、分析日時帯において分析エリア内の各対象施設に居たユーザの移動履歴やその移動履歴の傾向を認識することができる。
【0041】
(ユーザ情報の出力方法の例4)
ユーザ情報出力部25は、複数の対象施設毎に、特定された対象ユーザ端末4が滞在していたかを判定する。対象ユーザ端末4の滞在判定には、ユーザ端末位置データにおいて同じ対象ユーザ端末4のユーザIDの端末位置取得日時情報及び端末位置情報が使用される。例えば、対象施設毎に、特定された対象ユーザ端末4が対象施設に対応する所定範囲内に位置していた時間を求め、当該時間が所定閾値以上である場合に滞在していたと判定される。例えば、対象施設毎に、特定された対象ユーザ端末4が対象施設に対応する所定範囲内を移動した移動速度を求め、当該移動速度が閾値以下である場合に滞在していたと判定される。
【0042】
次いで、ユーザ情報出力部25は、対象施設毎に、滞在していたと判定された対象ユーザ端末4に関するユーザ情報のみを対象施設に対応付けて出力する。ユーザ情報の出力方法の例4によれば、分析依頼者は、分析日時帯において分析エリア内の各対象施設に滞在していたユーザのみに関する情報を認識することができる。したがって、分析日時帯に対象施設をただ通過しただけのユーザが除外されているので、対象施設におけるユーザ分析の精度が向上する。
【0043】
なお、ユーザ情報出力部25は、複数の対象施設に滞在していたと判定された対象ユーザ端末4を特定し、当該特定された対象ユーザ端末4について、各対象施設に滞在していた滞在時間を求め、最長滞在時間の対象施設を判定し、最長滞在時間の対象施設のみをユーザ情報の出力対象にしてもよい。対象ユーザ端末4が対象施設に滞在していた滞在時間は、対象ユーザ端末4が対象施設に対応する所定範囲内に位置していた時間が取得される。
【0044】
(ユーザ情報の出力方法の例5)
ユーザ情報出力部25は、複数の対象施設毎に、特定された対象ユーザ端末4が滞在していたかを判定する。滞在判定方法は上述のユーザ情報の出力方法の例4と同様である。次いで、ユーザ情報出力部25は、対象施設毎に、滞在していたと判定された対象ユーザ端末4の数を所定時間単位毎に合計する。例えば、対象施設毎に、滞在していたと判定された対象ユーザ端末4の1時間毎の合計値が求められる。次いで、ユーザ情報出力部25は、対象施設毎に、その各時間単位の合計値を各時間単位の滞在人口として対象施設に対応付けて出力する。ユーザ情報の出力方法の例5によれば、分析依頼者は、分析日時帯において分析エリア内の各対象施設に滞在していたユーザ数を時間単位毎(例えば1時間毎)に認識することができる。
【0045】
なお、ユーザ情報出力部25は、対象施設毎に、滞在していたと判定された対象ユーザ端末4の数の所定時間単位毎の合計値の変化を示す情報を求め、当該情報を各時間単位の滞在人口変化情報として対象施設に対応付けて出力してもよい。滞在人口変化情報は、例えば、時間単位毎の滞在人口の増減数や増減率である。これにより、分析依頼者は、対象施設における詳細な滞在人口の推移を把握することができる。
【0046】
(ユーザ情報の出力方法の例6)
ユーザ情報出力部25は、複数の対象施設毎に、特定された対象ユーザ端末4が分析日時帯以外にも滞在していたかを判定する。滞在判定方法は上述のユーザ情報の出力方法の例4と同様である。次いで、ユーザ情報出力部25は、対象施設毎に、分析日時帯以外の時間帯にも滞在していたと判定された対象ユーザ端末4に関するユーザ情報を出力対象から除外する。これにより、ユーザ情報出力部25は、対象施設毎に、分析日時帯に滞在していたと判定された対象ユーザ端末4のうち、分析日時帯以外の時間帯にも滞在していたと判定された対象ユーザ端末4を除いた残りの対象ユーザ端末4に関するユーザ情報のみを対象施設に対応付けて出力する。
【0047】
ユーザ情報の出力方法の例6によれば、分析依頼者は、分析日時帯以外の時間帯にも分析エリア内の各対象施設に滞在していたユーザ以外のユーザのみに関する情報を認識することができる。分析日時帯以外の時間帯にも分析エリア内の対象施設に滞在していたユーザは、例えば、当該対象施設に常駐する管理者や居住者であると考えられる。このような常駐者が除かれることによって、対象施設におけるユーザ分析の精度を向上させる効果が得られる。
【0048】
(ユーザ情報の出力方法の例7)
受付部21は、分析依頼者端末2から、分析エリア及び分析日時帯の指定に加えて、分析絞り込み条件として日にち区分の指定を受付ける。日にち区分は、例えば、平日、祝休日、曜日、近隣でのイベントの開催日などである。ユーザ情報出力部25は、分析日時帯のうち分析絞り込み条件の日にち区分において、複数の対象施設毎に、特定された対象ユーザ端末4に関するユーザ情報を対象施設に対応付けて出力する。ユーザ情報の出力方法の例7によれば、分析依頼者は、分析日時帯のうち所望の日にち区分において分析エリア内の各対象施設に居たユーザの情報を認識することができる。
【0049】
(ユーザ情報の出力方法の例8)
受付部21は、分析依頼者端末2から、分析エリア及び分析日時帯の指定に加えて、分析絞り込み条件として施設の種類の指定を受付ける。施設の種類は、例えば、オフィス、商業、イベント、大規模などである。ユーザ情報出力部25は、分析絞り込み条件の施設の種類に該当する対象施設のみについて、特定された対象ユーザ端末4に関するユーザ情報を対象施設に対応付けて出力する。ユーザ情報の出力方法の例8によれば、分析依頼者は、分析日時帯において分析エリア内の所望の種類の各対象施設に居たユーザの情報を認識することができる。
【0050】
(ユーザ情報の出力方法の例9)
受付部21は、分析依頼者端末2から、分析エリア及び分析日時帯の指定に加えて、来訪集計期間の指定を受付ける。ユーザ情報出力部25は、複数の対象施設毎に、対象ユーザ端末4が来訪集計期間に来訪した回数(来訪回数)とその来訪間隔とを集計する。来訪回数は、対象ユーザ端末4に対応する同一ユーザIDの移動履歴情報(端末位置取得日時情報及び端末位置情報)から、来訪集計期間において同一対象施設(対象施設に対応する所定範囲)に出入りした回数が集計される。来訪間隔は、その出入りの間隔の平均値が算出される。
【0051】
また、ユーザ情報出力部25は、複数の対象施設毎に、来訪集計期間における来訪回数が所定回数以上である対象ユーザ端末4(ユーザID)をリピーターとして特定する。ユーザ情報出力部25は、複数の対象施設毎に、特定されたリピーター(ユーザID)を対象にして、リピーターのユーザ属性の内訳を算出する。リピーターのユーザ属性の内訳は、性別や年代別などである。ユーザ情報出力部25は、複数の対象施設毎に、リピーターのユーザ属性の内訳を示すリピータ情報を求める。例えば、ユーザ情報出力部25は、複数の対象施設毎に、全リピーターに対する性別のリピーター数の割合(性別リピーター率)を算出する。例えば、ユーザ情報出力部25は、複数の対象施設毎に、全リピーターに対する年代別のリピーター数の割合(年代別リピーター率)を算出する。
【0052】
ユーザ情報出力部25は、対象施設毎に、来訪回数や、来訪間隔や、ユーザ属性別リピーター率等のリピータ情報などを対象施設に対応付けて出力する。
【0053】
(ユーザ情報の出力方法の例10)
受付部21は、分析依頼者端末2から、分析エリア及び分析日時帯の指定に加えて、分析絞り込み条件として来訪日数の範囲の指定を受付ける。ユーザ情報出力部25は、複数の対象施設毎に、特定された対象ユーザ端末4について、分析日時帯において来訪した日数(来訪日数)を算出する。来訪日数は、対象ユーザ端末4に対応する同一ユーザIDの移動履歴情報(端末位置取得日時情報及び端末位置情報)から、分析日時帯において同一対象施設(対象施設に対応する所定範囲)に出入りした日にちの数が集計される。ユーザ情報出力部25は、複数の対象施設毎に、分析絞り込み条件の来訪日数の範囲内の来訪日数である対象ユーザ端末4の数を合計する。次いで、ユーザ情報出力部25は、その合計値を来訪日数での絞り込み結果のユーザ数として対象施設に対応付けて出力する。
【0054】
上述したユーザ情報の出力方法の例1から例10までは、適宜、組み合わせてもよい。
【0055】
次に図5を参照して本実施形態に係る情報処理方法を説明する。図5は、本実施形態に係る情報処理方法の手順の例を示すフローチャートである。
【0056】
(ステップS1) 情報処理装置1は、分析依頼者端末2から分析依頼情報を受信し、当該分析依頼情報に示される分析エリア及び分析日時帯等の指定を受付ける。
【0057】
例えば、情報処理装置1は、図6に示される分析受付画面100を分析依頼者端末2に表示させる。図6は、本実施形態に係る分析受付画面の構成例を示す図である。分析受付画面100には、分析エリア指定領域110、分析日時帯指定領域120、日にち区分指定領域130、分析対象属性指定領域140、施設種類指定領域150、分析開始ボタン160が設けられている。
【0058】
分析エリア指定領域110には、分析依頼者による地図データ読み込み操作に応じた地図データが表示される。地図データは、データベース3から取得される。分析依頼者は、分析エリア指定領域110に表示された地図データ上で所望の分析エリアを囲む指定111を行う。これにより、指定111に対応する地図データ上のエリアが分析エリアとして指定される。
【0059】
また、分析依頼者は、分析日時帯指定領域120において、分析日時帯を入力する。図6の例では、分析日時帯として、2021年9月から2021年10月までの期間において9時00分から17時00分までの時間帯が指定される。また、分析依頼者は、日にち区分指定領域130において、日にち区分を指定する。図6の例では、日にち区分として平日が指定される。また、分析依頼者は、分析対象属性指定領域140において、分析対象の属性を指定する。図6の例では、分析対象の属性として男性及び女性が指定される。また、分析依頼者は、施設種類指定領域150において、施設の種類を指定する。図6の例では、施設の種類としてオフィスが指定される。
なお、分析エリア及び分析日時帯以外の他の情報の指定の有無は、任意であって、有っても無くてもよい。
【0060】
分析依頼者は、分析依頼者端末2に表示された分析受付画面100において、所望の指定を行ってから、分析開始ボタン160を押下する。分析依頼者端末2は、分析開始ボタン160が押下されると、分析受付画面100において指定された分析エリアや分析日時帯等を示す分析依頼情報を情報処理装置1へ送信する。
【0061】
(ステップS2) 情報処理装置1は、ステップS1で受付けた指定の分析エリア及び分析日時帯に対応するユーザ端末位置データをデータベース3から取得する。
【0062】
(ステップS3) 情報処理装置1は、ステップS1で受付けた指定の分析エリアに対応する施設特定データをデータベース3から取得する。
【0063】
(ステップS4) 情報処理装置1は、ステップS3で取得した施設特定データに基づいて、ステップS1で受付けた指定の分析エリアに位置する施設の中から、複数の対象施設を選択する。
【0064】
(ステップS5) 情報処理装置1は、ステップS2で取得したユーザ端末位置データに基づいて、ステップS4で選択した複数の対象施設毎に、分析日時帯に取得された端末位置情報に示される位置が対象施設に対応する所定範囲に含まれる対象ユーザ端末4を特定し、特定された対象ユーザ端末4に関するユーザ情報を対象施設に対応付けて出力する。
【0065】
例えば、情報処理装置1は、図7に示される分析結果画面200を分析依頼者端末2に表示させる。図7は、本実施形態に係る分析結果画面の構成例を示す図である。分析結果画面200には、分析エリア表示領域210、分析条件表示領域220、ユーザ情報表示領域230が設けられている。
【0066】
分析エリア表示領域210には、分析依頼者から指定された分析エリアを含むエリアの地図データが表示される。地図データは、データベース3から取得される。分析エリア表示領域210に表示された地図データ上において、分析依頼者から指定された分析エリアを囲む表示211が示される。
【0067】
分析条件表示領域220には、分析依頼者から指定された分析日時帯、日にち区分、施設の種類などの分析条件が示される。また、分析条件表示領域220には、分析条件を変更するための条件変更ボタン221が設けられる。分析依頼者が条件変更ボタン221を押下すると、情報処理装置1は、図6に例示される分析受付画面100を再度、分析依頼者端末2に表示させる。これにより、分析依頼者は、分析受付画面100によって、分析エリアや分析日時帯等の分析条件を変更することができる。
【0068】
ユーザ情報表示領域230には、分析エリア表示領域210に示される分析エリア、及び分析条件表示領域220に示される分析日時帯等の分析条件に基づいたユーザ情報が対象施設に対応付けて表示される。図7の例では、対象施設毎にユーザ数がグラフ形式で示される。さらに、各対象施設のユーザ数は男女別に示される。また、その対象施設は、施設の種類がオフィスに限定されている。また、そのユーザ数は、平日のユーザ数に限定されている。
【0069】
また、図7の例では、ユーザ情報表示領域230において、対象施設毎のユーザ数がサマリーとして示されているが、分析依頼者は、サマリー表示から時間帯ごとの表示に切り替えることができる。時間帯ごとの表示では、分析条件表示領域220に示される分析日時帯の時間帯ごとに、ユーザ情報が対象施設に対応付けて表示される。図7の例では、分析日時帯の時間帯「9時00分から17時00分まで」の時間単位ごと(例えば1時間ごと)に、対象施設毎のユーザ数が示される。
【0070】
本実施形態によれば、情報処理装置1は、分析対象となる分析エリア及び分析日時帯の指定を受付け、当該分析エリアを含むエリア及び当該分析日時帯を含む日時帯において各ユーザ端末4の位置を示す位置情報と各位置情報が取得された日時を示す日時情報とを含むユーザ端末位置データを取得し、当該分析エリアにおいて各施設の位置及び施設を特定する情報を含む施設特定データを取得し、当該施設特定データに基づいて、当該分析エリアに位置する施設の中から複数の対象施設を選択し、当該ユーザ端末位置データに基づいて、当該複数の対象施設毎に、当該分析日時帯に取得された位置情報に示される位置が対象施設に対応する所定範囲に含まれる対象ユーザ端末4に関するユーザ情報を、対象施設に対応付けて出力する。これにより、分析依頼者は施設毎にユーザの情報を分析することができるという効果が得られる。
【0071】
なお、これにより、例えば移動通信ネットワークに接続するユーザ端末の位置データを活用した施設利用者分析サービスにおける総合的なサービス品質の向上を実現することができることから、国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)の目標9「レジリエントなインフラを整備し、持続可能な産業化を推進するとともに、イノベーションの拡大を図る」に貢献することが可能となる。
【0072】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
【0073】
また、上述した各装置の機能を実現するためのコンピュータプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行するようにしてもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、DVD(Digital Versatile Disc)等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
【0074】
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【符号の説明】
【0075】
1…情報処理装置、2…分析依頼者端末、3…データベース、4…ユーザ端末、11…通信部、12…記憶部、13…制御部、21…受付部、22…ユーザ端末位置データ取得部、23…施設特定データ取得部、24…対象施設選択部、25…ユーザ情報出力部、NW…移動通信ネットワーク
【要約】
【課題】施設毎にユーザの情報を分析することを図る。
【解決手段】分析エリア及び分析日時帯の指定を受付ける受付部と、分析エリアを含むエリア及び分析日時帯を含む日時帯において各ユーザ端末の位置を示す位置情報と各位置情報が取得された日時を示す日時情報とを含むユーザ端末位置データを取得するユーザ端末位置データ取得部と、分析エリアにおいて各施設の位置及び施設を特定する情報を含む施設特定データを取得する施設特定データ取得部と、施設特定データに基づいて分析エリアに位置する施設の中から複数の対象施設を選択する対象施設選択部と、ユーザ端末位置データに基づいて複数の対象施設毎に分析日時帯に取得された位置情報に示される位置が対象施設に対応する所定範囲に含まれる対象ユーザ端末に関するユーザ情報を対象施設に対応付けて出力するユーザ情報出力部と、を備える。
【選択図】図2
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7