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  • 特許-物品反転装置 図1
  • 特許-物品反転装置 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-27
(45)【発行日】2023-01-11
(54)【発明の名称】物品反転装置
(51)【国際特許分類】
   B65G 47/248 20060101AFI20221228BHJP
   B65G 47/80 20060101ALI20221228BHJP
   B65G 47/52 20060101ALI20221228BHJP
【FI】
B65G47/248 G
B65G47/80 C
B65G47/52 A
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2017129903
(22)【出願日】2017-06-30
(65)【公開番号】P2019011188
(43)【公開日】2019-01-24
【審査請求日】2020-04-30
(73)【特許権者】
【識別番号】393027121
【氏名又は名称】シブヤパッケージングシステム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100090169
【弁理士】
【氏名又は名称】松浦 孝
(74)【代理人】
【識別番号】100124497
【弁理士】
【氏名又は名称】小倉 洋樹
(72)【発明者】
【氏名】石井 正章
(72)【発明者】
【氏名】砂田 雅弘
【審査官】大塚 多佳子
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-136914(JP,A)
【文献】実開昭52-064480(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 47/248
B65G 47/80
B65G 47/52
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品を所定の間隔で搬送する搬送手段と、
物品を把持して保持可能な複数の保持部材と前記保持部材が所定間隔毎に設けられた回転体とを有し、前記保持部材が、物品を把持しつつ、略水平に設けられた前記回転体の回転軸を中心に一方向に公転するとともに、前記回転軸に略平行であり各保持部材に対応した回動軸の周りに回動して、把持した物品を反転させる物品反転手段と、
前記搬送手段から物品を吸着して受け取り、前記保持部材に受け渡す第1受渡手段と、
前記保持部材から物品を吸着して受け取り、前記搬送手段に受け渡す第2受渡手段とを備え、
前記物品反転手段は、前記保持部材が公転する間に回動軸の周りに回動することにより、前記第1受渡手段から受け渡された全ての物品を反転させることを特徴とする物品反転装置。
【請求項2】
前記回動軸に設けられたカムフォロアがカムに係合することにより、前記保持部材を回動させて物品を反転させることを特徴とする請求項1に記載の物品反転装置。
【請求項3】
前記第1および第2受渡手段がそれぞれ、前記物品反転手段の回転軸に略平行な回転軸を中心に回転する回転体と、前記回転体に所定の間隔で設けられ、物品を保持する複数の保持部材とを備えることを特徴とする請求項1または2に記載の物品反転装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、搬送中の物品を反転させる物品反転装置に関する。
【背景技術】
【0002】
物品の製造工程で、物品の表裏を検査したり、物品を効率的に箱詰めするために搬送中の物品を反転させることがある。従来、このような反転装置として、間欠的に搬送される物品を第1の位置で停止させ、これを保持した状態で下流に向けて旋回させた後、第2の位置で物品を開放することにより反転させる装置が知られている(特許文献1、2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2015-3782号公報
【文献】特開平9-278160号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した従来装置では、仮に連続的に物品を反転させることができたとしても、高速化には限界があり、反転処理を高速化するには、旋回装置を複数設けることが必要であり、装置全体が大型化するという問題がある。
【0005】
本発明は、高速かつ連続的に物品を反転させることができる物品反転装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る物品反転装置は、物品を所定の間隔で搬送する搬送手段と、物品を把持して保持可能な複数の保持部材と保持部材が所定間隔毎に設けられた回転体とを有し、保持部材が、物品を把持しつつ、略水平に設けられた回転体の回転軸を中心に一方向に公転するとともに、回転軸に略平行であり各保持部材に対応した回動軸の周りに回動して、把持した物品を反転させる物品反転手段と、搬送手段から物品を吸着して受け取り、保持部材に受け渡す第1受渡手段と、保持部材から物品を吸着して受け取り、搬送手段に受け渡す第2受渡手段とを備え、物品反転手段は、保持部材が公転する間に回動軸の周りに回動することにより、第1受渡手段から受け渡された全ての物品を反転させることを特徴としている。
【0007】
このような物品反転装置においては、回動軸に設けられたカムフォロアがカムに係合することにより、保持部材を回動させて物品を反転させるように構成されることが好ましい。また、第1および第2受渡手段がそれぞれ、物品反転手段の回転軸に略平行な回転軸を中心に回転する回転体と、回転体に所定の間隔で設けられ、物品を保持する複数の保持部材とを備えることが好ましい。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、高速かつ連続的に物品を反転させることができる物品反転装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の一実施形態である物品反転装置の概略的な構成を示す正面図である。
図2】第1受渡機構、反転機構、および第2受渡機構を示す断面図である。
図3】反転機構のカムとカムフォロアの係合関係を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図示された実施形態を参照して本発明を説明する。
図1は本発明の一実施形態である物品反転装置を概略的に示す正面図である。本実施形態において物品Pは、例えば即席麺を収容するカップであるが、即席麺以外を収容する容器であったり、容器以外であったりしてもよい。物品Pを所定の間隔で搬送するコンベヤ(搬送手段)は上流側コンベヤ11と下流側コンベヤ12に分離されており、物品Pは上流側コンベヤ11では開口Qを下側に向けて搬送され、下流側コンベヤ12では開口Qを上側に向けて搬送される。すなわち物品Pは、後述するように、上流側コンベヤ11から下流側コンベヤ12に受け渡される間に180°反転される。
【0011】
上流側コンベヤ11において物品Pはガイド13により位置決めされ、リテーナ(図示せず)に保持されて矢印J方向に搬送される。上流側コンベヤ11の下流側端部において、物品Pは第1受渡機構(第1受渡手段)14により持ち上げられ、反転機構(物品反転手段)15に受け渡される。物品Pは反転機構15により反転され、第2受渡機構(第2受渡手段)16を介して下流側コンベヤ12に受け渡される。下流側コンベヤ12において物品Pはガイド17により位置決めされ、リテーナ(図示せず)に保持されて矢印K方向に搬送される。
【0012】
第1受渡機構14は回転軸21を中心に回転する回転体であり、後述するように、物品Pの底面Rに吸着し、反時計方向に回転して物品Pを持ち上げ、反転機構15の保持部材18(図2参照)へ受け渡す。反転機構15は回転軸22を中心に回転する回転体であり、保持部材18は物品Pの開口Qの縁部を把持し、時計方向に公転しつつ反時計方向に自転する。すなわち保持部材18は、第1受渡機構14から受け渡されたとき内側を向いていた物品Pの開口Qを外側へ向け、第2受渡機構16へ受け渡す。第2受渡機構16は回転軸23を中心に回転する回転体であり、物品Pの開口Qを封止する蓋部に吸着して物品Pを下方へ移送し、下流側コンベヤ12に受け渡す。
【0013】
図2を参照して第1受渡機構14、反転機構15、および第2受渡機構16の構成を説明する。図2はこれらの機構14、15、16を上方から見た図であり、第1受渡機構14については回転軸21を通る水平面、反転機構15については回転軸22を通る水平面、第2受渡機構16については回転軸23を通る水平面により切断した断面を示している。
【0014】
第1受渡機構14の回転軸21と反転機構15の回転軸22と第2受渡機構16の回転軸23とは、それぞれ略水平に設けられ、相互に平行に延びる。回転軸21、23は同じ高さ位置にあり、回転軸22は回転軸21、23よりも上方に位置する。回転軸21、22はそれぞれ、上流側コンベヤ11、下流側コンベヤ12の近傍まで延び、回転軸22は上流側コンベヤ11と下流側コンベヤ12の間を越えて延びる。回転軸21、22、23を支持するため、支持板25が設けられる。また、回転軸22の他端を支持するために上流側および下流側コンベヤ11、12を挟んで支持板25とは反対側に支持板26が設けられる。
【0015】
支持板25には筒状部材28、32、35が固定され、各筒状部材28、32、35の一端は上流側および下流側コンベヤ11、12側へ突出する。支持板26には筒状部材30が固定され、筒状部材30の一端は支持板25側に突出する。回転軸21は筒状部材28により軸心周りに回転自在に支持され、回転軸21の筒状部材28からの突出端にはギヤ29が設けられる。回転軸22は筒状部材30および筒状部材35により軸心周りに回転自在に支持され、回転軸22の筒状部材35からの突出端にはギヤ31が設けられる。回転軸23は筒状部材32により軸心周りに回転自在に支持され、回転軸23の筒状部材32からの突出端にはギヤ33が設けられる。
【0016】
回転軸22は駆動モータ34の駆動軸に連結され、軸心周りに回転駆動される。ギヤ31はギヤ29、33に噛合しており、回転軸22の回転はギヤ29、31、33を介して回転軸21、23に伝達される。回転軸21、22、23は同じ回転速さで回転し、回転軸22の回転方向は回転軸21、23の回転方向とは逆である。すなわち図1において、回転軸22は時計方向に回転し、回転軸21、23は反時計方向に回転する。
【0017】
回転軸21の筒状部材28からの突出部分には、板状部材40が支持板25に対して略平行な状態で固定される。板状部材40には、回転軸21を中心として周方向に、複数本の棒状部材41が所定間隔毎に設けられる。棒状部材41は、板状部材40の支持板25側の面に設けられた軸受部材42に回転自在に支持され、板状部材40を貫通して延びる。棒状部材41の支持板25側の端部にはカムフォロア43が設けられ、カムフォロア43は、支持板25に固定されたカム板44の溝カム45に係合する。したがって回転軸21の回転に伴い、板状部材40を介して棒状部材41が回転軸21の周りに回転するが、棒状部材41は溝カム45の形状に従って、その軸心周りに回動する。
【0018】
棒状部材41の板状部材40からの突出部分には、吸盤取付け部材46が固定され、吸盤取付け部材46には吸盤47が取付けられる。吸盤47は上流側コンベヤ11の上方に位置し、回転軸21の回転により、上流側コンベヤ11によって搬送される物品Pに同期して回動する。吸盤47は負圧源(図示せず)に連結され、所定の回転角度位置において負圧を供給される。すなわち吸盤47は、上流側コンベヤ11により搬送されてきた物品Pの底面Rに吸着し、回転軸21の回転により物品Pを持ち上げ、反転機構15に受け渡す。この受け渡し動作において、棒状部材41すなわち吸盤47は溝カム45の形状に従って回動し、上流側コンベヤ11により搬送される物品Pの底面Rに対して平行に移動しつつ吸着する。
【0019】
反転機構15の回転軸22には、板状部材50が支持板26に対して略平行な状態で固定される。板状部材50には、回転軸22を中心として複数本の細長部材51が所定間隔毎に設けられる。細長部材51は回転軸22に略平行に設けられ、上流側コンベヤ11または下流側コンベヤ12に近接する端部には、保持部材18が取付けられる。細長部材51は、板状部材50に形成された軸受部52に回転自在に支持され、回動軸である細長部材51の軸心Z(図3参照)の周りに回動可能である。
【0020】
細長部材51は板状部材50を貫通して延び、細長部材51の支持板26側の端部には第1カムフォロア53と第2カムフォロア54が設けられる。後述するように、第1カムフォロア53は各細長部材51に4つ設けられ、第2カムフォロア54も各細長部材51に4つ設けられる。第1カムフォロア53と第2カムフォロア54は同軸的に設けられ、第1カムフォロア53は第2カムフォロア54よりも板状部材50側に位置する。第1カムフォロア53と第2カムフォロア54が回転軸22の周りに回転移動する範囲の外側には、第1カム55と第2カム56が設けられる。後述するように、第1および第2カムフォロア53、54が第1および第2カム55、56に係合することにより、保持部材18が細長部材51の軸心Z(図3参照)すなわち回動軸の周りに回動し、物品Pが反転する。第1カム55の形状は、細長部材51をある決められた回転曲線(たとえば変形正弦や変形台形曲線)で回転させたときに4つの第1カムフォロア53の軌跡の包絡線の形状としている。また、第2カム56の形状も同様に、細長部材51をある決められた回転曲線(たとえば変形正弦や変形台形曲線)で回転させたときに4つの第2カムフォロア54の軌跡の包絡線の形状としてあり、さらに第1カム55と第2カム56において、第1カムフォロアと第2カムフォロアが相互に干渉する部分を削除し、相互に干渉しない形状となっている。
【0021】
細長部材51には、保持部材18を開閉するための変位部材60が設けられる。保持部材18を構成する一対の回動部材の回動中心にはギヤ61が設けられ、ギヤ61は変位部材60に形成されたラック62に噛合する。変位部材60は細長部材51に沿って直線的に変位自在であり、変位部材60の変位によりギヤ61が回動し、保持部材18が開閉する。変位部材60の支持板26側の部分は細長部材51から突出し、その突出端63に設けられた連結部材64にはカムフォロア65が設けられる。カムフォロア65は筒状部材30に嵌合された円板66の外周面に形成された溝カム67に係合する。すなわち回転軸22の回転に伴い、カムフォロア65が溝カム67に沿って変位することにより、変位部材60が細長部材51に沿って変位し、保持部材18が開閉する。
【0022】
第2受渡機構16は第1受渡機構14と基本的に同じ構成を有する。すなわち、回転軸23の筒状部材32からの突出部分に固定された板状部材70には、複数本の棒状部材71が所定間隔毎に設けられ、棒状部材71は、板状部材70に設けられた軸受部材72に回転自在に支持され、板状部材70を貫通して延びる。棒状部材71の支持板25側の端部にはカムフォロア73が設けられ、カムフォロア73は、支持板25に固定されたカム板74の溝カム75に係合する。
【0023】
棒状部材71の板状部材70からの突出部分には、吸盤取付け部材76が固定され、吸盤取付け部材76には吸盤77が取付けられる。吸盤77は下流側コンベヤ12の上方に位置し、回転軸23の回転により、下流側コンベヤ12の移動に同期して回動する。吸盤77は負圧源(図示せず)に連結され、所定の回転角度位置において負圧を供給される。すなわち吸盤77は、反転機構15により移送されてきた物品Pの開口Qの蓋部に吸着して物品Pを受け取り、下流側コンベヤ12に平行に移動しつつ物品Pを解放して下流側コンベヤ12に受け渡す。
【0024】
図3を参照して、反転機構15による物品Pの反転動作について説明する。図3において破線は第1カム55の輪郭形状を示し、一点鎖線は第2カム56の輪郭形状を示す。また符号1~4は第1カムフォロア53を示し、相互に90°間隔で設けられる。符号A~Dは第2カムフォロア54を示し、相互に90°間隔で設けられ、第1カムフォロア53の間に位置する。なお以下の説明において、符号1~4はそれぞれ第1カムフォロア53(1)~53(4)と記載し、符号A~Dはそれぞれ第2カムフォロア54(A)~54(D)と記載する。
【0025】
第1受渡機構14により持ち上げられた物品Pは、受け取り位置Eにおいて反転機構15の保持部材18に受け渡される。すなわち受け取り位置Eでは、第1受渡機構14の吸盤47に生じていた負圧が解放されるとともに、保持部材18が閉鎖し、物品Pの開口Qの縁部が保持部材18により把持される。受け取り位置Eでは、第1カムフォロア53(1)が第1カム55と系合し、第2カムフォロア54(A)と第2カム56と系合した状態を保って移動するため保持部材18は回動しない。
【0026】
回転軸22が受け取り位置Eから時計方向に回動して回動開始位置に到達すると、第1カムフォロア53(1)が係合する第1カム55の曲率半径が小さくなるとともに、第2カムフォロア54(A)が係合する第2カム56の曲率半径が大きくなり、保持部材18は回動軸の軸心Zを中心として、反時計方向に徐々に回動し、第1カム55の突起部分T1に達した状態において、細長部材51すなわち保持部材18は回動軸の軸心Zを中心として、反時計方向に回動する。
【0027】
さらに回転軸22が時計方向に回動すると、第1カムフォロア53(2)が係合する第1カム55の曲率半径が大きくなるとともに、第2カムフォロア54(A)が係合する第2カム56の曲率半径が小さくなり、保持部材18は回動軸の軸心Zを中心として、反時計方向に徐々に回動し、第2カム56の突起部分T2に達した状態において、保持部材18は回動軸の軸心Zを中心として、反時計方向に回動する。
【0028】
さらに回転軸22が時計方向に回動すると、第1カムフォロア53(2)が係合する第1カム55の曲率半径が小さくなるとともに、第2カムフォロア54(A)が係合する第2カム56の曲率半径が大きくなり、保持部材18は回動軸の軸心Zを中心として、反時計方向に徐々に回動し、第1カム55の突起部分T3に達した状態において、保持部材18は回動軸の軸心Zを中心として、反時計方向に回動する。
【0029】
このように回転軸22が連続的に回転する間に、第1カムフォロア53(1)~53(4)の少なくともいずれか1つ、および第2カムフォロア54(A)~54(D)の少なくともいずれか1つが第1カム55および第2カム56に係合して、保持部材18は回動軸の軸心Zの周りに回動する。そして保持部材18が受け渡し位置Fに到達したとき、物品Pは受け取り位置Eと比較して、反時計方向に180°反転しており、第2受渡機構16の吸盤77に受け渡される。
【0030】
以上のように本実施形態は、保持部材18が回転軸22の周りに連続的に公転する間に、回動軸の軸心Zの周りに設けられた第1および第2カムフォロア53、54が第1および第2カム55、56に係合することにより、保持部材18が回動軸の軸心Zの周りに回動して物品Pを反転させるように構成されている。したがって、物品Pは高速かつ連続的に反転され、下流側コンベヤ12にスムーズに受け渡される。
【0031】
なお本実施形態では、上流側コンベヤ11と下流側コンベヤ12は同じ構成を有しているが、相互に異なる構成であってもよい。またコンベヤ11、12はリテーナを有する構成に限定されず、いかなる搬送手段であってもよい。さらに、上流側コンベヤ11と下流側コンベヤ12に分けずに、1つのコンベヤで物品Pの受け渡しを行ってもよい。
【0032】
また反転機構15において、保持部材18は物品Pの開口縁部の片側のみを保持する構成を有しているが、保持部材18は物品Pの開口縁部の両側を保持するものであってもよい。
【0033】
また保持部材18は物品Pの開口Qの縁部を把持する構成に限定されず、物品Pの側部あるいは他の部位を把持する構成であってもよい。なお本実施形態では、回転軸を略水平に設けて物品Pの表裏を反転させているが、回転軸を略垂直に設けて、物品Pの前後を反転させるものであってもよい。
【0034】
なお、本実施形態では回転軸21、23は同じ高さにあり、回転軸22は回転軸21、23よりも上方に位置するようになっているが、必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、第1受渡機構14または第2受渡機構16の保持部材の数が反転機構15の保持部材18の数と異なっていてもよく、その高さ位置が異なるものであってもよい。また、同様に上流側コンベヤ11と下流側コンベヤ12の高さ位置が異なっていてもよい。
【0035】
なお、本実施形態では回転軸22に駆動モータが連結され、回転軸21、22、23はギヤ29、31、33を介して同じ回転速さで回転しているが、必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、それぞれが駆動モータで回転するものであってもよい
【0036】
なお、本実施形態では、カム及びカムフォロアを用いて細長部材51を回転させているが、モータを使用して細長部材51を所定角度回転、反転、揺動制御するものであってもよい。
【符号の説明】
【0037】
11 上流側コンベヤ(搬送手段)
12 下流側コンベヤ(搬送手段)
14 第1受渡機構(第1受渡手段)
15 反転機構(反転手段)
16 第2受渡機構(第2受渡手段)
18 保持部材
22 回転軸
P 物品
Z 回動軸の軸心


図1
図2
図3