(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-27
(45)【発行日】2023-01-11
(54)【発明の名称】粉粒体材料の貯留装置
(51)【国際特許分類】
B65G 65/40 20060101AFI20221228BHJP
【FI】
B65G65/40 B
(21)【出願番号】P 2018198123
(22)【出願日】2018-10-22
【審査請求日】2021-06-29
(73)【特許権者】
【識別番号】000146054
【氏名又は名称】株式会社松井製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110002686
【氏名又は名称】協明国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】川上 一
【審査官】寺川 ゆりか
(56)【参考文献】
【文献】実開昭58-156229(JP,U)
【文献】実公昭32-013436(JP,Y1)
【文献】実開昭54-000367(JP,U)
【文献】実開昭49-62450(JP,U)
【文献】特開昭64-74423(JP,A)
【文献】特開2003-137391(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 65/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下端側に下方側に向けて開口する排出口が設けられ、粉粒体材料を貯留する貯留容器と、前記排出口の上方側に位置するように設けられた略水平方向に沿う支軸回りに回転されて前記排出口を開閉する蓋体と、を備えており、
前記蓋体は、前記排出口を覆うように該排出口よりも大径状に形成された蓋本体と、該蓋本体の前記支軸方向両側縁部及び開放状態における上端側縁部から立ち上がるように形成され、閉鎖状態で前記貯留容器の下端部外周を覆うように配される立壁部と、を備え、閉鎖状態で
、上方側及び閉鎖方向先側に向けて開口する形状とされ
、かつ前記蓋本体及び前記立壁部と前記貯留容器の下端部との間に粉粒体材料の大きさよりも大きな隙間が形成される構成とされており、
前記貯留容器には、閉鎖状態の前記蓋体の閉鎖方向先側端面が当接されて該蓋体の閉鎖方向先側の開口を覆う覆い壁部が
前記排出口の開口縁との間に閉鎖方向に沿う隙間が形成されるように該開口縁よりも閉鎖方向先側に位置するように設けられ
、該覆い壁部は、当該覆い壁部の前記支軸方向に沿う寸法が前記蓋体の閉鎖方向先側の開口の前記支軸方向に沿う寸法よりも大となるように、前記貯留容器の下端部から前記支軸方向両外側に向けて延出するように設けられていることを特徴とする粉粒体材料の貯留装置。
【請求項2】
請求項1において、
前記貯留容器は、下方側部位が逆錐状とされていることを特徴とする粉粒体材料の貯留装置。
【請求項3】
請求項1
または2において、
前記蓋体の蓋本体は、当該蓋体の支軸と略同心円弧状の湾曲形状とされていることを特徴とする粉粒体材料の貯留装置。
【請求項4】
請求項1乃至
3のいずれか1項において、
前記蓋体の支軸は、当該蓋体の開閉方向で、前記排出口の中央部または該排出口の中央部よりも該蓋体の移動方向開放側に位置するように設けられていることを特徴とする粉粒体材料の貯留装置。
【請求項5】
請求項1乃至
4のいずれか1項において、
前記蓋体には、当該蓋体が開放される際に駆動部によって移動される従動部が設けられており、該従動部は、前記蓋本体の前記支軸方向両側縁部から立ち上がるように設けられた両側の立壁部のうちの一方における前記支軸よりも下方側部位に設けられていることを特徴とする粉粒体材料の貯留装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粉粒体材料を貯留する粉粒体材料の貯留装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、粉粒体材料を貯留する貯留容器の下端に、該下端に設けられた排出口を開閉する蓋体を設けた貯留装置が知られている。
例えば、下記特許文献1には、計量ホッパの下端に形成された材料排出口に開閉蓋を設けた構成の開示がある。この開閉蓋は、計量ホッパの材料排出口の側方に設けられた軸回りに回転されるアーム状の支持部に支持され、該支持部が軸回りに回転されることで、材料排出口を開放させるように材料排出口に対して斜め下方側に向けて離間するように移動する構成とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1に記載された開閉蓋では、計量ホッパの下方側に必要となる開閉蓋の開閉スペースが比較的に大きくなることが考えられ、更なる改善が望まれる。
【0005】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、貯留容器の下方側に要する蓋体の開閉スペースを効果的に小さくし得る粉粒体材料の貯留装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するために、本発明に係る粉粒体材料の貯留装置は、下端側に下方側に向けて開口する排出口が設けられ、粉粒体材料を貯留する貯留容器と、前記排出口の上方側に位置するように設けられた略水平方向に沿う支軸回りに回転されて前記排出口を開閉する蓋体と、を備えており、前記蓋体は、前記排出口を覆うように該排出口よりも大径状に形成された蓋本体と、該蓋本体の前記支軸方向両側縁部及び開放状態における上端側縁部から立ち上がるように形成され、閉鎖状態で前記貯留容器の下端部外周を覆うように配される立壁部と、を備え、閉鎖状態で、上方側及び閉鎖方向先側に向けて開口する形状とされ、かつ前記蓋本体及び前記立壁部と前記貯留容器の下端部との間に粉粒体材料の大きさよりも大きな隙間が形成される構成とされており、前記貯留容器には、閉鎖状態の前記蓋体の閉鎖方向先側端面が当接されて該蓋体の閉鎖方向先側の開口を覆う覆い壁部が前記排出口の開口縁との間に閉鎖方向に沿う隙間が形成されるように該開口縁よりも閉鎖方向先側に位置するように設けられ、該覆い壁部は、当該覆い壁部の前記支軸方向に沿う寸法が前記蓋体の閉鎖方向先側の開口の前記支軸方向に沿う寸法よりも大となるように、前記貯留容器の下端部から前記支軸方向両外側に向けて延出するように設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係る粉粒体材料の貯留装置は、上述のような構成としたことで、貯留容器の下方側に要する蓋体の開閉スペースを効果的に小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の一実施形態に係る粉粒体材料の貯留装置の一例を模式的に示す概略側面図である。
【
図2】(a)は、同貯留装置の概略平面図、(b)は、同貯留装置の概略正面図である。
【
図3】(a)は、
図2(a)におけるX-X線矢視に対応させた概略縦断面図、(b)は、同貯留装置が備える貯留容器の一例を模式的に示す概略斜視図である。
【
図4】(a)は、同貯留装置が備える蓋体の一例を模式的に示す概略平面図、(b)は、同蓋体の概略正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
なお、以下の実施形態では、本実施形態に係る粉粒体材料の貯留装置を設置した状態を基準として上下方向等の方向を説明する。
図1~
図4は、本実施形態に係る粉粒体材料の貯留装置の一例を模式的に示す図である。
【0010】
本実施形態に係る粉粒体材料の貯留装置1は、
図1及び
図3(a)に示すように、下端側に下方側に向けて開口する排出口12が設けられ、粉粒体材料を貯留する貯留容器10と、排出口12の上方側に位置するように設けられた略水平方向に沿う支軸18回りに回転されて排出口12を開閉する蓋体20と、を備えている。
ここに、上記粉粒体材料は、粉体・粒体状の材料を指すが、微小薄片状や短繊維片状、スライバー状の材料等を含む。
また、上記材料としては、樹脂ペレットや樹脂繊維片等の合成樹脂材料、金属材料、半導体材料、木質材料、薬品材料、食品材料等どのようなものでもよい。
また、粉粒体材料としては、例えば、合成樹脂成形品を成形する場合には、ナチュラル材(バージン材)や粉砕材、マスターバッチ材、各種添加材等が挙げられる。また、ガラス繊維や炭素繊維等の強化繊維を含んだ構成としてもよい。
【0011】
また、本実施形態では、貯留装置1は、
図1に示すように、質量検出器6を介してケーシング2に保持され、ケーシング2内に配されている。この貯留装置1は、本実施形態では、ケーシング2の上流側(上方側)から供給された粉粒体材料を受け入れて収容し、質量検出器6によって計量し、下流側(下方側)の供給先に向けて排出する計量装置を構成する。なお、ケーシング2は、当該貯留装置1の上流側(上方側)に、相異なる粉粒体材料をそれぞれに貯留し下方側に向けて供給する複数の材料供給容器を保持する保持部を設け、当該貯留装置1の下流側(下方側)に、当該貯留装置1から排出された粉粒体材料を混合する撹拌羽根を回転自在に配した混合槽を設けた構成とされ、複数種の粉粒体材料を所定の配合比(質量比)になるように配合する配合装置を構成するものでもよい。
【0012】
質量検出器6は、ケーシング2の側周壁から外側に向けて突出する支持部3に一端(固定端)が保持され、他端(自由端)が貯留装置1の貯留容器10を保持する保持部7に固定された検出部本体を構成するロードセルを備えている。保持部7は、ケーシング2の側周壁に貫通するように設けられた挿通孔4に挿通され、ケーシング2内の端部に、貯留容器10を着脱自在にかつ引っ掛けるように保持するフック状の引掛部7aを設けた構成とされている。ケーシング2の挿通孔4は、質量検出器6のロードセルの変形を伴い上下動する保持部7の上下動を許容するように設けられている。
なお、質量検出器6としては、上記したような片持ち状に貯留容器10を保持するものに限られない。例えば、ケーシング2を横断するように設けられた支持フレームを、貯留容器10を貫通させるように設け、この支持フレームに支持される被支持フレームを貯留容器10に設け、この被支持フレームと支持フレームとの間に質量検出器6を設けたような態様としてもよい。質量検出器6及び貯留容器10を支持する態様としては、上記したような態様とされたものに限られず、その他、種々の態様とされたものでもよい。
【0013】
また、当該貯留装置1の供給先としては、混合槽に限られず、粉粒体材料を一時的に貯留する貯留部や、粉粒体材料を乾燥する乾燥ホッパーでもよい。また、例えば、射出成形機等の成形機を当該貯留装置1の供給先としてもよい。また、供給先としての成形機は、合成樹脂成形品を成形する射出成形機に限られず、他の材料用の射出成形機としてもよく、または種々の材料用の押出成形機や圧縮成形機等の他の成形機を供給先とする態様としてもよい。また、当該貯留装置1の供給先としては、単一の供給先に限られず、複数の供給先でもよい。
【0014】
蓋体20は、
図2及び
図3(a)に示すように、排出口12を覆うように排出口12よりも大径状に形成された蓋本体23を備えている。また、蓋体20は、この蓋本体23の支軸18方向両側縁部及び開放状態(
図1における二点鎖線参照)における上端側縁部から立ち上がるように形成され、閉鎖状態で貯留容器10の下端部外周を覆うように配される立壁部24,25,25を備え、閉鎖状態で上方側及び閉鎖方向先側に向けて開口する形状とされている。貯留容器10には、閉鎖状態の蓋体20の閉鎖方向先側端面(先側端面)22が当接されて蓋体20の閉鎖方向先側の開口(先側開口)21(
図4参照)を覆う覆い壁部15が設けられている。なお、蓋体20の詳細については、後述する。
【0015】
貯留容器10は、上方側部位が筒状とされ、下方側部位が逆錐状とされたホッパー形状とされている。本実施形態では、貯留容器10の上方側部位を、
図2(a)及び
図3(b)に示すように、平面視して略方形状の略四角筒状とし、貯留容器10の下方側部位を、略逆四角錐台状とした例を示している。図例では、貯留容器10の上方側部位を、平面視して略正方形状とした例を示している。
また、この貯留容器10は、上端側に上方側に向けて開口する受入口11を設けた構成とされている。図例では、この受入口11を、当該貯留容器10の上端側の全体に亘って開口させた構成としている。つまり、受入口11は、開口方向に見て、略正方形状とされている。下端側の排出口12は、当該貯留容器10の下方側部位を逆錘状としているので、この受入口11よりも開口面積が小とされている。図例では、この排出口12を、開口方向に見て、蓋体20開閉方向に沿う方向が短辺とされた略長方形状とした例を示している。また、本実施形態では、この排出口12の開口周縁部を構成する当該貯留容器10の下端面(開口端面)を、当該貯留装置1が設置された状態で略真下方向に向く略水平面状としている。
【0016】
この貯留容器10の周壁部は、
図1及び
図2(a)に示すように、蓋体20の閉鎖方向で先側を区画する先側壁部14と、同閉鎖方向で後側を区画する後側壁部13と、支軸18方向両側を区画する両側壁部17,17と、を備えている。これら後側壁部13、先側壁部14及び両側壁部17,17は、それぞれの上方側部位が厚さ方向を略水平方向(重力方向に直交する方向)に沿わせた板状とされている。これら後側壁部13、先側壁部14及び両側壁部17,17のそれぞれの下方側部位は、下方側に向かうに従い軸心(貯留容器10の平面視中心)側に向けて傾斜する傾斜状とされている。
本実施形態では、後側壁部13の上方側部位に対する下方側部位の傾斜角度を、先側壁部14の上方側部位に対する下方側部位の傾斜角度よりも大としている。また、両側壁部17,17のそれぞれの上方側部位に対する下方側部位の傾斜角度を、互いに略同角度とし、かつ先側壁部14の上方側部位に対する下方側部位の傾斜角度よりも大としている。
【0017】
先側壁部14の上端部には、上記した保持部7の引掛部7aに引っ掛けられる被引掛部14aが設けられている。
また、この先側壁部14の下端側部位に、覆い壁部15が設けられている。この覆い壁部15は、その上端部が先側壁部14の傾斜状とされた下方側部位の外側面に沿うように固定され、下端側部位が蓋体20の先側開口21を覆う覆い部15aとされている。この覆い部15aは、
図1及び
図3(a)に示すように、本実施形態では、排出口12の開口縁との間に閉鎖方向に沿う隙間が形成されるように開口縁よりも閉鎖方向先側に位置するように設けられている。つまり、この覆い部15aは、排出口12の閉鎖方向先側の開口縁を構成する先側壁部14の下端部との間に蓋体20開閉方向に沿う隙間を隔てて設けられている。また、覆い部15aは、蓋体20の開閉方向に概ね沿う方向(後側壁部13と先側壁部14との対向方向)でかつ略水平方向に厚さ方向を沿わせて配される板状とされている。この覆い部15aの厚さ方向一方側(蓋体20側(後側壁部13)側)に向く面が、蓋体20の先側端面22が当接される被当接面16を構成する。
【0018】
また、この覆い部15aは、先側壁部14の下端部よりも下方側に向けて延出するように設けられている。また、この覆い部15aは、
図2(b)及び
図3(b)に示すように、貯留容器10の下端部から支軸18方向両外側に向けて延出するように設けられている。この覆い部15aの支軸18方向に沿う寸法は、蓋体20の先側開口21の支軸18方向に沿う寸法よりも大とされている。また、この覆い部15aの上下方向に沿う寸法は、閉鎖状態とされた蓋体20の先側開口21の下縁部から貯留容器10の先側壁部14の下端部までの隙間を覆うように、これらの間の上下方向に沿う寸法よりも大とされている。また、この覆い部15aの上下方向に沿う寸法は、閉鎖状態で、この覆い部15a側からの粉粒体材料の漏出を抑制する観点等から適宜の寸法としてもよい。図例では、この覆い部15aの下端部を、閉鎖状態における蓋体20の先側端面22の下端縁よりも下方側に位置するように設けた例を示している。
なお、この覆い壁部15は、上端部が先側壁部14の外側面に接着や溶接、ねじ等によって固定されたものでもよく、または、先側壁部14に一体的に設けられたものでもよい。
【0019】
両側壁部17,17には、支軸18を回転自在に保持する軸受部17a,17aが設けられている。本実施形態では、支軸18を、これら両側壁部17,17間に架け渡すように設け、これら軸受部17a,17aを、各側壁部17,17を貫通するように配される支軸18が挿通される軸受孔としている。この支軸18は、長手方向を両側壁部17,17の対向方向に沿わせた丸棒状とされている。
また、本実施形態では、この支軸18を、蓋体20の開閉方向(後側壁部13と先側壁部14との対向方向)で、排出口12の中央部または排出口12の中央部よりも蓋体20の移動方向開放側(後方側)に位置するように設けた構成としている。図例では、支軸18を、蓋体20の開閉方向で、排出口12の中央部に位置するように設けた構成としている。つまり、排出口12の蓋体20開閉方向中央部の直上に位置するように支軸18を設けた構成としている。また、この支軸18を、両側壁部17,17の上方側部位の先側壁部14側に寄った部位に設けた構成としている。つまり、支軸18を、当該貯留容器10の上方側部位の蓋体20開閉方向における中央部よりも先側壁部14側に寄った位置となるように設けた構成としている。
【0020】
また、両側壁部17,17には、
図1及び
図2に示すように、後記する駆動部8によって開放側へ移動された蓋体20を閉鎖側に付勢する付勢部材19,19を保持する保持部17b,17bが設けられている。本実施形態では、付勢部材19,19を、引張コイルばねとし、その一端を保持する保持部17b,17bを、両側壁部17,17の上方側部位における先側壁部14側部位に設けた構成としている。図例では、これら保持部17b,17bを、支軸18よりも下方側でかつ先側壁部14側に位置するように設けた例を示している。また、図例では、これら保持部17b,17bを、両側壁部17,17の外側面から支軸18の軸方向に沿って突出する突起状とした例を示している。
また、両側壁部17,17には、後記する駆動部8によって開放側へ移動される蓋体20の更なる開放側への移動を抑止するストッパー部17c,17cが設けられている。これらストッパー部17c,17cは、両側壁部17,17の上方側部位における後側壁部13側部位に設けられている。図例では、これらストッパー部17c,17cを、支軸18よりも下方側でかつ後側壁部13側に位置するように設けた例を示している。また、図例では、これらストッパー部17c,17cを、保持部17b,17bよりも僅かに下方側に位置するように設けた例を示している。また、これらストッパー部17c,17cを、両側壁部17,17の外側面から支軸18の軸方向に沿って突出する突起状とした例を示している。
【0021】
蓋体20の蓋本体23は、閉鎖状態で、概ね上下方向に厚さ方向を沿わせて配される板状とされている。この蓋本体23は、
図2(a)及び
図4(a)に示すように、開閉方向及び支軸18方向に沿う寸法が貯留容器10の排出口12の開閉方向及び支軸18方向に沿う寸法よりも大とされている。本実施形態では、この蓋本体23を、平面視して略方形状としている。図例では、この蓋本体23を、排出口12に対応させて、平面視して支軸18方向に長尺な略長方形状とした例を示している。
この蓋本体23は、閉鎖状態で上方側に向けて開口する当該蓋体20の底面を構成する。また、この蓋本体23の閉鎖方向先側端部は、当該蓋体20の先側開口21の下方側開口縁部を構成する。また、蓋本体23の閉鎖方向先側端面は、当該蓋体20の先側端面22を構成し、閉鎖状態で、上記した覆い壁部15の被当接面16に突当状態で当接する。
【0022】
また、本実施形態では、この蓋本体23を、
図1及び
図3(a)に示すように、当該蓋体20の支軸18と略同心円弧状の湾曲形状としている。つまり、この蓋本体23は、湾曲板状とされている。また、この蓋本体23の閉鎖状態で排出口12に対面される側となる上側面は、上方側に凹となる凹湾曲面形状とされ、この蓋本体23の閉鎖状態で下方側に向く下側面は、下方側に凸となる凸湾曲面形状とされている。
この蓋本体23は、閉鎖状態で、上側面の最深部が支軸18の直下に位置するように配される。つまり、蓋本体23は、閉鎖状態で、上側面の最深部が蓋体20の開閉方向で排出口12の中央部に位置するように配される構成とされている。また、蓋本体23は、閉鎖状態で、閉鎖方向先側端部と、この閉鎖方向先側端部とは異なる側となる後側端部と、が略同高さに位置するように配される構成とされている。
【0023】
蓋体20の立壁部24,25,25は、開閉方向で蓋本体23の閉鎖方向先側端部とは異なる側となる後側端部から立ち上がるように設けられた後立壁部24と、蓋本体23の支軸18方向両側縁部から立ち上がるように設けられた側立壁部25,25と、を備えている。本実施形態では、これら立壁部24,25,25及び蓋本体23は、閉鎖状態で貯留容器10の下端部との間に隙間を設けて配される構成とされている。つまり、閉鎖状態で、蓋本体23の上側面と貯留容器10の下端面との間に隙間が形成される。また、閉鎖状態で、後立壁部24の内側面(閉鎖方向先側に向く面)と後側壁部13の外側面との間に隙間が形成される。また、閉鎖状態で、両側立壁部25,25の内側面(互いに向き合う面)と両側壁部17,17の外側面との間に隙間が形成される。
【0024】
これら立壁部24,25,25及び蓋本体23と貯留容器10の下端部との隙間は、閉鎖側に移動する蓋体20と貯留容器10の下端部との間における粉粒体材料の噛み込みを抑制する観点や閉鎖状態で立壁部24,25,25側からの粉粒体材料の漏出を抑制する観点等から適宜の寸法としてもよい。例えば、この隙間を、粉粒体材料の大きさ(略球状である場合は径、球状以外の場合は最長部の寸法)よりも大としてもよく、例えば、粉粒体材料の大きさの1.1倍~5倍程度としてもよく、3倍以下としてもよい。
また、本実施形態では、蓋体20が開閉方向に移動する際にも立壁部24,25,25及び蓋本体23と貯留容器10の下端部との間に隙間が形成される構成としている。
【0025】
後立壁部24は、
図1に示すように、閉鎖状態で、蓋体20の開閉方向に概ね沿う方向(後側壁部13と先側壁部14との対向方向)でかつ略水平方向に厚さ方向を沿わせて配される板状とされている。この後立壁部24は、閉鎖状態で上方側に向けて開口する当該蓋体20の内側面(内周面)を構成する。
この後立壁部24は、閉鎖状態で上端部が貯留容器10の下端面よりも上方側に位置するように設けられている。この後立壁部24の蓋本体23からの立上寸法(閉鎖状態における上下方向に沿う寸法)は、粉粒体材料の漏出を抑制する観点等から上記した貯留容器10の下端部との隙間等に応じて適宜の寸法としてもよい。図例では、この後立壁部24の上端部を、閉鎖状態で、上記した覆い部15aの上端部(支軸18方向に延出する部位の上端部)よりも下方側に位置するように設けた例を示しているが、覆い部15aの上端部と略同高さとなる構成等としてもよい。
本実施形態では、閉鎖状態で、この後立壁部24から後側壁部13の下端縁までの後側壁部13と先側壁部14との対向方向に沿う寸法と、覆い部15aから先側壁部14の下端縁までの同方向に沿う寸法と、を略同寸法としている。
また、この後立壁部24は、
図2及び
図4に示すように、両側立壁部25,25間の全体に亘って設けられている。
【0026】
両側立壁部25,25は、
図2に示すように、支軸18方向に厚さ方向を沿わせて配される板状とされている。これら両側立壁部25,25は、閉鎖状態で上方側に向けて開口する当該蓋体20の内側面(内周面)を構成する。また、これら両側立壁部25,25の下端部の閉鎖方向先側端部は、当該蓋体20の先側開口21の支軸18方向両側開口縁部を構成する。また、これら両側立壁部25,25の下端部の閉鎖方向先側端面は、当該蓋体20の先側端面22を構成し、閉鎖状態で、上記した覆い壁部15の被当接面16に突当状態で当接する。これら両側立壁部25,25の下端部の閉鎖方向先側端面は、閉鎖状態で、覆い壁部15の被当接面16に突当状態で対面するように、閉鎖方向先側に向く略垂直面状とされている。なお、これら両側立壁部25,25における覆い壁部15の被当接面16に当接される閉鎖方向先側端面の上下方向に沿う寸法は、閉鎖状態で粉粒体材料の漏出が可能なように適宜の寸法としてもよい。また、これら両側立壁部25,25の下端部の閉鎖方向先側端面を含む蓋体20の先側端面22と覆い壁部15の被当接面16とは、互いに当接されて粉粒体材料の漏出の抑制が可能な構成とされていればよく、垂直面状に限られず、傾斜面状としたり、湾曲面状としたりしてもよい。
【0027】
また、これら両側立壁部25,25は、閉鎖状態で上端部が貯留容器10の下端面よりも上方側に位置するように設けられている。また、これら両側立壁部25,25は、蓋本体23からの立上寸法が後立壁部24の立上寸法よりも大とされている。これら両側立壁部25,25は、閉鎖状態で、蓋本体23から貯留容器10の上下方向中央部よりも上側部位に至るように設けられている。また、これら両側立壁部25,25の上端部が支軸18回りに回転自在に連結されている。図例では、これら両側立壁部25,25の上端部に、支軸18が挿通される軸受部26,26を構成する軸受孔を設けた例を示している。なお、蓋体20を貯留容器10に対して支軸18回りに回転自在とする態様としては、図例のような態様に限られない。例えば、支軸18を、両側壁部17,17間に架け渡すように設けた態様に代えて、両側壁部17,17のそれぞれに設けた態様としてもよい。また、貯留容器10側及び蓋体20側の一方に支軸18を構成する突出軸を固定的に設け、他方にこの突出軸を受け入れる軸受部を設けた構成等としてもよく、その他、種々の変形が可能である。
【0028】
また、これら両側立壁部25,25には、上記した支軸18方向両側に設けられた付勢部材19,19の他端を保持する保持部25a,25aが設けられている。これら保持部25a,25aは、これら両側立壁部25,25における下方側部位よりも後側壁部13と先側壁部14との対向方向に沿う寸法が小とされた上方側部位に設けられている。図例では、これら両側立壁部25,25の上方側部位に、閉鎖方向先側に向けて開口する切欠状の凹所を設け、この凹所の底側を構成する部位に保持部25a,25aを設けた例を示している。また、これら保持部25a,25aを、付勢部材19,19の他端が引っ掛けられるように挿通される貫通孔とした例を示している。上記した軸受部26,26は、保持部25a,25aよりも上方側に設けられている。
また、これら両側立壁部25,25の上方側部位の閉鎖方向先側とは異なる側となる後ろ側に向く面が、上記したストッパー部17c,17cに当接される被当接部を構成する。
【0029】
また、本実施形態では、蓋体20に、当該蓋体20が開放される際に駆動部8によって移動される従動部27を設けた構成としている。また、この従動部27を、両側立壁部25,25のうちの一方における支軸18よりも下方側部位に設けた構成としている。また、この従動部27を、一方の側立壁部25の閉鎖方向先側縁部から内側(他方の側立壁部25側)に向けて突出させるように設けた構成としている。このような構成とすれば、外側に向けて突出させたものと比べて、当該貯留装置1のコンパクト化を図ることができ、また、ケーシング2の内周面との干渉を抑制することができる。この従動部27の内側への突出寸法は、
図2(b)に示すように、開閉される際に貯留容器10の側壁部17の下端側部位に当接しないよう適宜の寸法とすればよい。
また、本実施形態では、この従動部27を、閉鎖状態で後側壁部13と先側壁部14との対向方向に沿う方向に厚さ方向を沿わせて配される板状としている。
【0030】
この従動部27を移動させる駆動部8は、
図1に示すように、蓋体20を、覆い部15aから離間させるように移動させて開放させる構成とされている。蓋体20は、この駆動部8によって開放位置とされる一方、その自重及び付勢部材19,19によって閉鎖位置とされる構成とされている。
また、この駆動部8は、蓋体20を開放位置において維持する構成とされている。
本実施形態では、駆動部8を、シリンダーとしている。このようなシリンダーとしては、例えば、エアーシリンダーでもよく、シリンダー本体に対して伸縮されるロッドを有した構成とされ、その先端部に、従動部27に当接される当接部9を設けた構成とされている。また、この駆動部8を、ロッドが後側壁部13と先側壁部14との対向方向に沿う方向に伸縮するように設けた構成としている。また、この駆動部8のロッドの先端部の当接部9と蓋体20の従動部27とを、蓋体20が閉鎖状態において非接触(非連結)としている。このような構成とすれば、例えば、蓋体20の従動部27と駆動部8とが連結されたものと比べて、メンテナンス性や清掃性を向上させることができる。
また、この駆動部8のシリンダー本体を、ケーシング2の外側面に固定した例を示している。ケーシング2には、ロッドが挿通される挿通孔5が設けられている。
【0031】
この駆動部8のロッドを伸長させれば、付勢部材19,19の付勢に抗して、閉鎖状態の蓋体20の従動部27が開放側に向けて押されるように移動し、蓋体20が開放位置となる。つまり、貯留容器10の排出口12が開放される。蓋体20を開放位置とすれば、平面視して(上下方向に見て)、蓋本体23が排出口12と重なり合わない位置となり、排出口12が全体に亘って開放される。また、この開放位置では、蓋本体23は、閉鎖方向先側に向かうに従い下るように傾斜する傾斜状とされる。つまり、蓋本体23は、開放状態では、閉鎖方向先側端部が後側端部よりも下方側に位置する構成とされている。
このように蓋体20が開放側に移動する際には、蓋本体23は、下方側へは略移動することなく、支軸18を円心とする円弧上に沿うように斜め上方側に向けて移動する。また、開放位置では、蓋体20の後立壁部24側部位(後端側部位)が貯留容器10の後側壁部13の上方側部位の外側面から後方側(開放方向先側)に大きく突出せず、また、ケーシング2の内周面に干渉しない位置となる。また、図例では、閉鎖位置から開放位置までの蓋体20の支軸18回りの回転角度を35度程度とした例を示しているが、粉粒体材料の排出性の観点や、貯留容器10の下端部の排出口12を含む形状、蓋体20の形状や回転半径等に応じて適宜の角度としてもよい。
【0032】
一方、駆動部8のロッドを短縮させれば、蓋体20が自重及び付勢部材19,19による付勢(弾性復元力)によって閉鎖側に移動し、蓋体20が閉鎖位置となる。つまり、貯留容器10の排出口12が蓋体20によって閉鎖され、蓋体20の先側端面22が覆い部15aの被当接面16に当接される。このように蓋体20が閉鎖側に移動する際には、蓋本体23は、支軸18を円心とする円弧上に沿うように斜め下方側に向けて移動する。このように、蓋体20は、言わば振子状に開放位置と閉鎖位置とに変位する構成とされている。
この閉鎖位置では、蓋体20の従動部27と駆動部8の当接部9との間に僅かな隙間が形成される。なお、このような態様に代えて、当接部9と従動部27とが閉鎖位置において当接する態様としてもよい。また、蓋体20を閉鎖側に付勢する付勢部材19,19としては、上記のような引張コイルばねに限られず、トーションばねや板ばね等の他のばね材としてもよく、また、ゴム等でもよい。また、このような付勢部材19,19を設けた態様に代えて、蓋体20の自重や蓋体20に固定された錘によって蓋体20が閉鎖側に付勢される態様としてもよい。また、蓋体20を閉鎖側に移動させる適宜の駆動部を設けた構成としてもよい。
【0033】
また、蓋体20を開放させるように蓋体20の従動部27を移動させる駆動部8としては、上記したような態様に限られない。例えば、駆動部8を、貯留容器10の先側壁部14側に設けた態様に代えて、後側壁部13側に設け、ロッドを短縮させる際に蓋体20の従動部27が開放側に向けて引っ張られるように移動するような態様等としてもよい。この場合は、従動部27の位置や形状を適宜、変形するようにしてもよい。また、この場合においても、閉鎖位置において従動部27と駆動部8の当接部9とが非接触(非連結)とされるものでもよい。また、駆動部8のロッドの伸縮方向に概ね沿って従動部27を移動させる態様に限られず、ロッドの伸縮方向に対して異なる方向に移動されるレバー等をロッドに連結し、このレバーによって従動部27を移動させるような態様等としてもよい。また、駆動部8の駆動部本体としては、エアーシリンダーに限られず、油圧シリンダーや、さらには、このようなシリンダーに限られず、ソレノイドや電動モーターを利用したものや、その他、種々のアクチュエータを採用するようにしてもよい。
【0034】
また、上記のような駆動部8による蓋体20の開閉は、当該貯留装置1または当該貯留装置1が組み込まれたシステムが備える適宜の制御盤に設けられたCPU等からなる制御部によって制御されるものでもよい。例えば、当該貯留装置1の下流側に設けられる供給先側から材料要求信号が出力されれば、蓋体20を開放させるような態様等としてもよい。または、当該貯留装置1に投入される粉粒体材料の質量を上記した質量検出器6によって検出し、この質量検出器6による検出値が予め設定された目標値となれば、蓋体20を開放させるような態様等としてもよく、蓋体20の開閉態様としては、その他、種々の変形が可能である。また、蓋体20を開放位置において保持する開放時間は、当該貯留装置1に貯留された粉粒体材料の全量の排出が可能なように、予め設定された時間としてもよい。
【0035】
本実施形態に係る粉粒体材料の貯留装置1は、上述のような構成としたことで、貯留容器10の下方側に要する蓋体20の開閉スペースを効果的に小さくすることができる。
つまり、排出口12の上方側に位置するように設けられた略水平方向に沿う支軸18回りに回転されて排出口12を開閉する蓋体20を設けた構成としている。従って、排出口12の上方側に位置する支軸18回りに蓋体20を回転させることで、支軸18下方側の蓋体20が振子状に開放側に向けて移動することとなる。これにより、例えば、貯留容器10の側方に設けられた軸回りに回転されて下方側に向けて移動されて開放される弁体を設けたものと比べて、貯留容器10の下方側に要する蓋体20の開閉スペースを効果的に小さくすることができる。これにより、当該貯留装置1が組み込まれるシステムの高さ寸法のコンパクト化を図ることができる。
【0036】
また、蓋体20に、蓋本体23と立壁部24,25,25とを設け、蓋体20を閉鎖状態で上方側及び閉鎖方向先側に向けて開口する形状としている。従って、蓋本体23周囲の立壁部24,24,25によって粉粒体材料の漏出を抑制しながらも、蓋本体23上に存在する粉粒体材料を、開放状態における蓋体20の閉鎖方向先側の先側開口21側から円滑に排出させることができる。また、貯留容器10に、閉鎖状態の蓋体20の先側端面22が当接されて蓋体20の先側開口21を覆う覆い壁部15(覆い部15a)を設けている。従って、上記のように排出性の向上が可能でありながらも、閉鎖方向先側における粉粒体材料の漏出を抑制することができる。
【0037】
また、本実施形態では、蓋体20の蓋本体23及び立壁部24,25,25を、閉鎖状態で貯留容器10の下端部との間に隙間を設けて配される構成としている。従って、蓋体20を閉鎖させる際に蓋本体23と貯留容器10の下端面との間及び立壁部24,25,25内周側と貯留容器10の下端部外周側との間に粉粒体材料が存在するような場合にも、粉粒体材料を隙間に受け入れることができ、これらの間における粉粒体材料の噛み込みに起因する動作不良を生じ難くすることができる。なお、このような態様に代えて、蓋体20の蓋本体23及び立壁部24,25,25のうちの少なくとも一つが閉鎖状態で貯留容器10の下端部に当接されるものとしてもよい。この場合は、蓋体20の開閉が可能なように、蓋体20及び貯留容器10の下端部の形状を適宜、必要に応じて変形するようにしてもよい。
【0038】
また、本実施形態では、貯留容器10の覆い壁部15を、排出口12の開口縁との間に閉鎖方向に沿う隙間が形成されるように開口縁よりも閉鎖方向先側に位置するように設けた構成としている。従って、覆い壁部15を貯留容器10の内周面と一連状に設けたものと比べて、閉鎖方向先側における粉粒体材料の噛み込みを低減することができる。つまり、粉粒体材料を貯留する貯留容器10の内周面から離間した位置に覆い壁部15の覆い部15aが設けられることとなるので、貯留容器10の内周面に沿って流下する粉粒体材料を蓋体20の先側端面22と覆い壁部15の覆い部15aとの間に噛み込むようなことを低減することができる。なお、このような態様に代えて、覆い壁部15を、貯留容器10の先側壁部14の下端部から一連状に下方側に向けて延出させた構成としてもよい。つまり、覆い壁部15の被当接面16と先側壁部14の内側面とを一連状に設けた態様としてもよい。
【0039】
また、本実施形態では、蓋体20の蓋本体23を、当該蓋体20の支軸18と略同心円弧状の湾曲形状としている。従って、上述のように、開閉される際に蓋本体23が支軸18と略同心状の円弧を描くように移動することとなり、蓋体20が閉鎖状態よりも下方側に突出するようなことを略なくすことができる。また、上記のような隙間を設けた場合には、蓋体20が開閉される際における蓋本体23の上側面と貯留容器10の後側壁部13の下端部との隙間を概ね均一にすることができる。なお、蓋本体23を、このような湾曲形状とした態様に代えて、閉鎖状態で貯留容器10の下端面と略平行状に配される平板状とされたものとしてもよく、または、貯留容器10の下端面に対応させて後側端部に屈曲部等が設けられたものとしてもよく、その他、種々の変形が可能である。
【0040】
また、本実施形態では、蓋体20の支軸18を、当該蓋体20の開閉方向で、排出口12の中央部または排出口12の中央部よりも蓋体20の移動方向開放側(後方側)に位置するように設けた構成としている。従って、蓋体20の支軸18を、当該蓋体20の開閉方向で、排出口12の中央部よりも蓋体20の閉鎖方向先側に位置するように設けたものと比べて、貯留容器10の下方側に要する蓋体20の開閉スペースをより効果的に小さくすることができる。なお、このような態様に代えて、蓋体20の支軸18を、当該蓋体20の開閉方向で、排出口12の中央部よりも蓋体20の閉鎖方向先側に位置するように設けた構成としてもよい。
【0041】
また、本実施形態では、従動部27を、両側立壁部25,25のうちの一方における支軸18よりも下方側部位に設けた構成としている。つまり、一方の側立壁部25の蓋本体23から支軸18までの部位に従動部27を設けた構成としている。従って、支軸18よりも上方側や蓋本体23よりも下方側に従動部を設けたものと比べて、蓋体20のコンパクト化及び簡略化を図ることができる。なお、このような態様に代えて、従動部27を、支軸18よりも上方側や蓋本体23よりも下方側に位置するように設けた態様等としてもよい。また、蓋体20の支軸18から離間した位置に設けられた従動部27を移動させる駆動部8を設けた態様に代えて、蓋体20の支軸18を回転させる駆動部8を設けた態様等としてもよい。
【0042】
また、本実施形態では、貯留装置1を、計量装置を構成するものとした例を示しているが、このような態様に限られない。例えば、当該貯留装置1を、上流側から供給された粉粒体材料を貯留する材料タンクとしてもよく、その他、種々の用途に用いられるものとしてもよく、また、用途等に応じて、種々の変形をするようにしてもよい。
また、貯留容器10を略四角筒状とした態様に代えて、略円筒状等としてもよく、この場合は、蓋体20の形状を適宜、変形するようにしてもよい。また、排出口12を区画する下端面を略真下方向に向く略水平面とした態様に代えて、上記した湾曲形状とされた蓋本体23に合わせて下方側に凸となる凸湾曲面形状としたり、傾斜面としたり、一部を屈曲させたような形状としたりしてもよい。本実施形態に係る貯留装置1が備える各部材及び各部の具体的構成は、上記した構成に限られず、その他、種々の変形が可能である。
【符号の説明】
【0043】
1 粉粒体材料の貯留装置
8 駆動部
10 貯留容器
12 排出口
15 覆い壁部
18 支軸
20 蓋体
21 先側開口(閉鎖方向先側の開口)
22 先側端面(閉鎖方向先側端面)
23 蓋本体
24 後立壁部(立壁部)
25 側立壁部(立壁部)
27 従動部