(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-27
(45)【発行日】2023-01-11
(54)【発明の名称】新規なイソオキサゾール化合物又はその塩
(51)【国際特許分類】
C07D 261/08 20060101AFI20221228BHJP
A01N 43/80 20060101ALI20221228BHJP
A01P 5/00 20060101ALI20221228BHJP
A01P 7/02 20060101ALI20221228BHJP
A01P 7/04 20060101ALI20221228BHJP
A61K 31/42 20060101ALI20221228BHJP
A61P 33/10 20060101ALI20221228BHJP
【FI】
C07D261/08 CSP
A01N43/80 101
A01P5/00
A01P7/02
A01P7/04
A61K31/42
A61P33/10
(21)【出願番号】P 2020529283
(86)(22)【出願日】2018-11-29
(86)【国際出願番号】 IB2018059435
(87)【国際公開番号】W WO2019106584
(87)【国際公開日】2019-06-06
【審査請求日】2021-10-27
(31)【優先権主張番号】201711042933
(32)【優先日】2017-11-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IN
(73)【特許権者】
【識別番号】310022224
【氏名又は名称】OATアグリオ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100118371
【氏名又は名称】▲駒▼谷 剛志
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ヴェヌヴェンカ, スリニワス
(72)【発明者】
【氏名】シン,ラジェッシュ クマール
(72)【発明者】
【氏名】シャルマ, リテッシュ
(72)【発明者】
【氏名】スワミ, ピタンバー
(72)【発明者】
【氏名】シン, ブラジ ブシャン
(72)【発明者】
【氏名】ヤダヴ, マニッシュ クマール
(72)【発明者】
【氏名】クマワット, スレンドラ
(72)【発明者】
【氏名】シン, マニッシュ ケー
【審査官】小路 杏
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-308448(JP,A)
【文献】特開2008-260706(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D 261/08
A61K 31/42
A61P 33/10
A01P 7/04
A01P 7/02
A01P 5/00
A01N 43/80
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化17】
[式中、Rは、ノルマルプロピル又は2,2,2-トリフルオロエチルである。
A
1
及びA
2
は、フッ素、塩素又はメチルである。
B
1
は、水素又はメチルである。
B
2
は、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロジフルオロメチル、ペンタフルオロエチル、ヘプタフルオロプロピル又はジフルオロ(フェニル)メチルである。
nは0又は1の整数を表す。]
で表されるイソオキサゾール化合物又はその塩。
【請求項2】
3-(2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)-5-(トリフルオロメチル)イソオキサゾール;3-(2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)-5-(ヘプタフルオロプロピル)イソオキサゾール;5-(ジフルオロメチル)-3-(2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)フェニル)イソオキサゾール;5-(クロロジフルオロメチル)-3-(2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)イソオキサゾール;5-(ジフルオロ(フェニル)メチル)-3-(2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)フェニル)イソオキサゾール;3-(2-クロロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)-5-(トリフルオロメチル)イソオキサゾール;3-(2,4-ジメチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)-5-(トリフルオロメチル)イソオキサゾール;3-(2-フルオロ-4-メチル-5-(プロピルスルフィニル)フェニル)-5-(トリフルオロメチル)イソオキサゾール;3-(2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)-4-メチル-5-(トリフルオロメチル)イソオキサゾール;3-(2-クロロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)フェニル)-5-(クロロジフルオロメチル)イソオキサゾール;3-(2-クロロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)-5-(クロロジフルオロメチル)イソオキサゾール;5-(ジフルオロメチル)-3-(2,4-ジメチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)フェニル)イソオキサゾール;5-(ジフルオロメチル)-3-(2,4-ジメチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)イソオキサゾール;5-(クロロジフルオロメチル)-3-(2,4-ジメチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)フェニル)イソオキサゾール;5-(クロロジフルオロメチル)-3-(2,4-ジメチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)イソオキサゾール;3-(2-クロロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)フェニル)-5-(ジフルオロ(フェニル)メチル)イソオキサゾール;3-(2-クロロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)-5-(ジフルオロ(フェニル)メチル)イソオキサゾール;3-(2-クロロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)フェニル)-5-(ジフルオロメチル)イソオキサゾール;及び3-(2-クロロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)-5-(ジフルオロメチル)イソオキサゾールからなる群から選択される、請求項1に記載のイソオキサゾール化合物又はその塩。
【請求項3】
3-(2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)-5-(トリフルオロメチル)イソオキサゾール;3-(2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)-5-(ヘプタフルオロプロピル)イソオキサゾール;5-(ジフルオロ(フェニル)メチル)-3-(2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)フェニル)イソオキサゾール;3-(2-クロロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)-5-(トリフルオロメチル)イソオキサゾール;3-(2-フルオロ-4-メチル-5-(プロピルスルフィニル)フェニル)-5-(トリフルオロメチル)イソオキサゾール;3-(2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)-4-メチル-5-(トリフルオロメチル)イソオキサゾール;3-(2-クロロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)フェニル)-5-(クロロジフルオロメチル)イソオキサゾール;3-(2-クロロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)-5-(クロロジフルオロメチル)イソオキサゾール;3-(2-クロロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)フェニル)-5-(ジフルオロメチル)イソオキサゾール;及び3-(2-クロロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)-5-(ジフルオロメチル)イソオキサゾールからなる群から選択される、請求項1に記載のイソオキサゾール化合物又はその塩。
【請求項4】
3-(2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)-5-(トリフルオロメチル)イソオキサゾール;5-(クロロジフルオロメチル)-3-(2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)イソオキサゾール;5-(ジフルオロ(フェニル)メチル)-3-(2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)フェニル)イソオキサゾール;3-(2-クロロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)-5-(トリフルオロメチル)イソオキサゾール;3-(2-フルオロ-4-メチル-5-(プロピルスルフィニル)フェニル)-5-(トリフルオロメチル)イソオキサゾール;3-(2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)-4-メチル-5-(トリフルオロメチル)イソオキサゾール;3-(2-クロロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)フェニル)-5-(クロロジフルオロメチル)イソオキサゾール;3-(2-クロロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)-5-(クロロジフルオロメチル)イソオキサゾール;3-(2-クロロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)フェニル)-5-(ジフルオロメチル)イソオキサゾール;及び3-(2-クロロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)-5-(ジフルオロメチル)イソオキサゾールからなる群から選択される、請求項1に記載のイソオキサゾール化合物又はその塩。
【請求項5】
3-(2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)-5-(トリフルオロメチル)イソオキサゾール;5-(ジフルオロ(フェニル)メチル)-3-(2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)フェニル)イソオキサゾール;3-(2-クロロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)-5-(トリフルオロメチル)イソオキサゾール;3-(2-フルオロ-4-メチル-5-(プロピルスルフィニル)フェニル)-5-(トリフルオロメチル)イソオキサゾール;3-(2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)-4-メチル-5-(トリフルオロメチル)イソオキサゾール;3-(2-クロロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)フェニル)-5-(クロロジフルオロメチル)イソオキサゾール;3-(2-クロロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)-5-(クロロジフルオロメチル)イソオキサゾール;3-(2-クロロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)フェニル)-5-(ジフルオロメチル)イソオキサゾール;及び3-(2-クロロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)-5-(ジフルオロメチル)イソオキサゾールからなる群から選択される、請求項1に記載のイソオキサゾール化合物又はその塩。
【請求項6】
請求項1~
5の何れか一項に記載のイソオキサゾール化合物又はその塩を有効成分として含む害虫防除剤。
【請求項7】
請求項1~
5の何れか一項に記載のイソオキサゾール化合物又はその塩を含む農業
用の、害虫を防除するため、殺ダニのため、殺卵のため、殺線虫のため、ダニを防除するため、線虫を防除するため、ダニの防除における使用のため、卵又は卵子の防除における使用のため、線虫の防除における使用のため、害虫、害虫の生息場所又は生息が予測される場所に適用し、害虫を防除するため、ダニ、ダニの生息場所又は生息が予測される場所に適用し、ダニを殺すため、卵又は産卵が予測される場所に適用し、卵を殺すため、または、線虫、線虫の生息場所又は線虫の生息が予測される場所に適用し、線虫を殺すための、組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規なイソオキサゾール化合物又は塩に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、一部の殺虫剤、殺ダニ剤又は殺線虫剤の使用は、環境汚染のため及び残留殺虫剤が環境中に徐々に蓄積されるため、制限されている。
【0003】
近年、殺ダニ剤を長期間使用した結果、殺ダニ剤に耐性を持つダニが出現しているため、既存の殺ダニ剤の使用により防除を達成することが困難となってきている。したがって、市販の殺ダニ剤又は殺線虫剤とは異なる作用を有すると考えられる新規な殺ダニ剤又は殺線虫剤の開発が急がれている。
【0004】
例えば、特許文献である国際公開第2002/018352号及び同第97/046530号(特許文献1及び2)には、フェニル基で置換されたイソオキサゾール誘導体が記載されている。このイソオキサゾール誘導体におけるフェニル基の3位は、アルキルスルホニル基に限定されている。除草剤以外の使用は、これらの特許には全く開示されていない。
【0005】
1986年に刊行されたAgricultural and Biological Chemistry[50(10),2591(1986)](非特許文献1)には、3-メチルチオ基で置換されたイソオキサゾール誘導体を含有する植物成長調節剤が記載されているが、このイソオキサゾール誘導体は、農業及び園芸目的のための害虫防除剤として記載されていない。
【0006】
特許文献である特開2008-308448号公報には、下記式(II):
【化1】
[式中、R
1は、アルキル、アルケニル又はシクロアルキルを表す。Aは、ハロゲン、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、(ヒドロキシイミノ)メチル、(アルコキシイミノ)メチル、ヘテロアリール又はシアノを表す。Xは、ハロゲンを表す。mは0~3の整数である。nは0~1の整数である。Qは、ヘテロアリール等を表す。]
で表される化合物が開示されている。
【0007】
上記言及された公報には、下記式(III):
【化2】
[式中、Z
1及びZ
2は、水素、ハロゲン、ニトロ、シアノ、置換又は無置換のアミノ、置換又は無置換のアルキル、置換又は無置換のアルコキシ、置換又は無置換のアルキルチオ等を表す。R
1、A、X、m及びnは、上記定義されたとおりである。]
で表される化合物も開示されている。
【0008】
この公報には、さらに、式(II)及び(III)で表される化合物が、殺ダニ活性及び殺線虫活性を示すことが開示されている。
【0009】
しかしながら、同公報の実施例では、式(II)及び(III)で表される化合物が、300ppmの高濃度で、ナミハダニ及びミカンハダニに対して殺ダニ活性を示すことを示しているにすぎず、ダニの卵に対する効果は記載されていない。
【0010】
加えて、式(III)で表される化合物のうち、nが0である式(III)で表される化合物が特に好ましいが、その殺ダニ活性及び殺卵活性は全く十分ではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【文献】国際公開第2002/018352号
【文献】国際公開第97/046530号
【文献】特開2008-308448号公報
【非特許文献】
【0012】
【文献】Agricultural and Biological Chemistry,50(10),2591(1986)
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、ダニの成虫だけでなく、卵又は卵子にも優れた効果を有するイソオキサゾール化合物又はその塩を提供する。
【0014】
また、本発明は、低濃度で使用された場合でも、ダニ及び/又は卵に対する優れた防除効果を有するイソオキサゾール化合物又はその塩も提供する。
【0015】
さらに、本発明は、既存の殺ダニ剤に対する耐性を獲得したダニ及び/又は卵に対して高い防除効果を有するイソオキサゾール化合物又はその塩を提供する。
【0016】
また、本発明は、上記イソオキサゾール化合物又はその塩を含有する殺ダニ剤、殺卵剤及び殺線虫剤も提供する。
【0017】
具体的には、広範な検討の結果として、本発明者らは、下記一般式(I)で表される化合物又はその塩が低濃度で優れた殺ダニ活性を示すことを見出した。同時に、式(I)で表される化合物は、農業的及び園芸的使用に対するダニ、特に、ナミハダニ、ミカンハダニ及びカンザワハダニに代表されるダニに対しても殺卵活性を示す。さらに、式(I)で表される化合物は、線虫、例えば、ネコブセンチュウ、ネグサレセンチュウ等の線虫に対して、低濃度で極めて優れた殺線虫活性を有することが見出され、本発明が完成された。
【0018】
このため、本発明は、下記式(I)で表される新規なイソオキサゾール化合物又はその塩に関する。
【0019】
より具体的には、本発明は、下記実施形態を含む。
【0020】
項1:
式(I):
【化3】
[式中、Rは、C
1-6アルキル又はC
1-4ハロアルキルを表す。
A
1及びA
2は、同一又は異なり、それぞれハロゲン又はC
1-6アルキルである。
B
1は、水素、ハロゲン又はC
1-6アルキルを表す。
B
2は、C
1-6アルキル、C
1-4ハロアルキル又は置換若しくは無置換のアリールC
1-4ハロアルキルを表す。
nは0~2の整数を表す。]
で表されるイソオキサゾール化合物又はその塩。
【0021】
項2:
Rが、ノルマルプロピル又は2,2,2-トリフルオロエチルである、項1に記載のイソオキサゾール化合物又はその塩。
【0022】
項3:
A1が、フッ素、塩素又はメチルである、項1又は2に記載のイソオキサゾール化合物又はその塩。
【0023】
項4:
A2が、フッ素、塩素又はメチルである、項1~3の何れか一項に記載のイソオキサゾール化合物又はその塩。
【0024】
項5:
B1が、水素又はメチルである、項1~4の何れか一項に記載のイソオキサゾール化合物又はその塩。
【0025】
項6:
B2が、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロジフルオロメチル、ペンタフルオロエチル、ヘプタフルオロプロピル又はジフルオロ(フェニル)メチルである、項1~5の何れか一項に記載のイソオキサゾール化合物又はその塩。
【0026】
項7:
nが0又は1の整数である、項1~6の何れか一項に記載のイソオキサゾール化合物又はその塩。
【0027】
項8:
3-(2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)-5-(トリフルオロメチル)イソオキサゾール;
3-(2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)-5-(ヘプタフルオロプロピル)イソオキサゾール;
5-(ジフルオロメチル)-3-(2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)フェニル)イソオキサゾール;
5-(クロロジフルオロメチル)-3-(2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)イソオキサゾール;
5-(ジフルオロ(フェニル)メチル)-3-(2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)フェニル)イソオキサゾール;
3-(2-クロロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)-5-(トリフルオロメチル)イソオキサゾール;
3-(2,4-ジメチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)-5-(トリフルオロメチル)イソオキサゾール;
3-(2-フルオロ-4-メチル-5-(プロピルスルフィニル)フェニル)-5-(トリフルオロメチル)イソオキサゾール;
3-(2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)-4-メチル-5-(トリフルオロメチル)イソオキサゾール;
3-(2-クロロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)フェニル)-5-(クロロジフルオロメチル)イソオキサゾール;
3-(2-クロロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)-5-(クロロジフルオロメチル)イソオキサゾール;
5-(ジフルオロメチル)-3-(2,4-ジメチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)フェニル)イソオキサゾール;
5-(ジフルオロメチル)-3-(2,4-ジメチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)イソオキサゾール;
5-(クロロジフルオロメチル)-3-(2,4-ジメチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)フェニル)イソオキサゾール;
5-(クロロジフルオロメチル)-3-(2,4-ジメチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)イソオキサゾール;
3-(2-クロロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)フェニル)-5-(ジフルオロ(フェニル)メチル)イソオキサゾール;
3-(2-クロロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)-5-(ジフルオロ(フェニル)メチル)イソオキサゾール;
3-(2-クロロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)フェニル)-5-(ジフルオロメチル)イソオキサゾール;及び
3-(2-クロロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)-5-(ジフルオロメチル)イソオキサゾール
からなる群から選択される、項1に記載のイソオキサゾール化合物又はその塩。
【0028】
項9:
3-(2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)-5-(トリフルオロメチル)イソオキサゾール;
3-(2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)-5-(ヘプタフルオロプロピル)イソオキサゾール;
5-(ジフルオロ(フェニル)メチル)-3-(2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)フェニル)イソオキサゾール;
3-(2-クロロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)-5-(トリフルオロメチル)イソオキサゾール;
3-(2-フルオロ-4-メチル-5-(プロピルスルフィニル)フェニル)-5-(トリフルオロメチル)イソオキサゾール;
3-(2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)-4-メチル-5-(トリフルオロメチル)イソオキサゾール;
3-(2-クロロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)フェニル)-5-(クロロジフルオロメチル)イソオキサゾール;
3-(2-クロロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)-5-(クロロジフルオロメチル)イソオキサゾール;
3-(2-クロロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)フェニル)-5-(ジフルオロメチル)イソオキサゾール;及び
3-(2-クロロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)-5-(ジフルオロメチル)イソオキサゾール
からなる群から選択される、項1に記載のイソオキサゾール化合物又はその塩。
【0029】
項10:
3-(2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)-5-(トリフルオロメチル)イソオキサゾール;
5-(クロロジフルオロメチル)-3-(2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)イソオキサゾール;
5-(ジフルオロ(フェニル)メチル)-3-(2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)フェニル)イソオキサゾール;
3-(2-クロロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)-5-(トリフルオロメチル)イソオキサゾール;
3-(2-フルオロ-4-メチル-5-(プロピルスルフィニル)フェニル)-5-(トリフルオロメチル)イソオキサゾール;
3-(2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)-4-メチル-5-(トリフルオロメチル)イソオキサゾール;
3-(2-クロロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)フェニル)-5-(クロロジフルオロメチル)イソオキサゾール;
3-(2-クロロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)-5-(クロロジフルオロメチル)イソオキサゾール;
3-(2-クロロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)フェニル)-5-(ジフルオロメチル)イソオキサゾール;及び
3-(2-クロロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)-5-(ジフルオロメチル)イソオキサゾール
からなる群から選択される、項1に記載のイソオキサゾール化合物又はその塩。
【0030】
項11:
3-(2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)-5-(トリフルオロメチル)イソオキサゾール;
5-(ジフルオロ(フェニル)メチル)-3-(2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)フェニル)イソオキサゾール;
3-(2-クロロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)-5-(トリフルオロメチル)イソオキサゾール;
3-(2-フルオロ-4-メチル-5-(プロピルスルフィニル)フェニル)-5-(トリフルオロメチル)イソオキサゾール;
3-(2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)-4-メチル-5-(トリフルオロメチル)イソオキサゾール;
3-(2-クロロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)フェニル)-5-(クロロジフルオロメチル)イソオキサゾール;
3-(2-クロロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)-5-(クロロジフルオロメチル)イソオキサゾール;
3-(2-クロロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)フェニル)-5-(ジフルオロメチル)イソオキサゾール;及び
3-(2-クロロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)-5-(ジフルオロメチル)イソオキサゾール
からなる群から選択される、項1に記載のイソオキサゾール化合物又はその塩。
【0031】
項12:
項1~11の何れか一項に記載のイソオキサゾール化合物又はその塩を有効成分として含む害虫防除剤。
【0032】
項12-1:
項1~11の何れか一項に記載のイソオキサゾール化合物又はその塩を有効成分として含む殺ダニ剤。
【0033】
項12-2:
項1~11の何れか一項に記載のイソオキサゾール化合物又はその塩を有効成分として含む殺線虫剤。
【0034】
項13:
項1~11の何れか一項に記載のイソオキサゾール化合物又はその塩を含む農業組成物。
【0035】
項14:
項1~11の何れか一項に記載のイソオキサゾール化合物又はその塩を含む、害虫を防除するための組成物。
【0036】
項15:
項1~11の何れか一項に記載のイソオキサゾール化合物又はその塩を含む殺ダニ組成物。
【0037】
項16:
項1~11の何れか一項に記載のイソオキサゾール化合物又はその塩を含む殺卵組成物。
【0038】
項17:
項1~11の何れか一項に記載のイソオキサゾール化合物又はその塩を含む殺線虫組成物。
【0039】
項18:
項1~11の何れか一項に記載のイソオキサゾール化合物又はその塩を含む、ダニを防除するための組成物。
【0040】
項19:
項1~11の何れか一項に記載のイソオキサゾール化合物又はその塩を含む、卵又は卵子を防除するための組成物。
【0041】
項20:
項1~11の何れか一項に記載のイソオキサゾール化合物又はその塩を含む、線虫を防除するための組成物。
【0042】
項21:
項1~11の何れか一項に記載のイソオキサゾール化合物又はその塩を含む、ダニの防除における使用のための組成物。
【0043】
項22:
項1~11の何れか一項に記載のイソオキサゾール化合物又はその塩を含む、卵又は卵子の防除における使用のための組成物。
【0044】
項23:
項1~11の何れか一項に記載のイソオキサゾール化合物又はその塩を含む、線虫の防除における使用のための組成物。
【0045】
項24:
害虫を防除するための、項1~11の何れか一項に記載のイソオキサゾール化合物又はその塩を使用する方法。
【0046】
項24-1:
ダニを防除するための、項1~11の何れか一項に記載のイソオキサゾール化合物又はその塩を使用する方法。
【0047】
項24-2:
線虫を防除するための、項1~11の何れか一項に記載のイソオキサゾール化合物又はその塩を使用する方法。
【0048】
項25:
項1~11の何れか一項に記載のイソオキサゾール化合物又はその塩を、植物若しくはその近傍又は植物が栽培される土壌に適用することを含む、害虫を防除するための方法。
【0049】
項25-1:
項1~11の何れか一項に記載のイソオキサゾール化合物又はその塩を、植物若しくはその近傍又は植物が栽培される土壌に適用することを含む、ダニを防除するための方法。
【0050】
項25-2:
項1~11の何れか一項に記載のイソオキサゾール化合物又はその塩を、植物若しくはその近傍又は植物が栽培される土壌に適用することを含む、線虫を防除するための方法。
【0051】
項26:
有効量の項1~11の何れか一項に記載のイソオキサゾール化合物又はその塩を、害虫、害虫の生息場所又は生息が予測される場所に適用することを含む、害虫を防除するための方法。
【0052】
項26-1:
有効量の項1~11の何れか一項に記載のイソオキサゾール化合物又はその塩を、ダニ、ダニの生息場所又は生息が予測される場所に適用することを含む、ダニを防除するための方法。
【0053】
項26-2:
有効量の項1~11の何れか一項に記載のイソオキサゾール化合物又はその塩を、線虫、線虫の生息場所又は生息が予測される場所に適用することを含む、線虫を防除するための方法。
【0054】
項27:
項1~11の何れか一項に記載のイソオキサゾール化合物又はその塩を、植物若しくはその近傍又は植物が栽培される土壌に適用することを含む、ダニを殺すための方法。
【0055】
項28:
有効量の請求項1~11の何れか一項に記載のイソオキサゾール化合物又はその塩を、ダニ、ダニの生息場所又は生息が予測される場所に適用することを含む、ダニを殺すための方法。
【0056】
項29:
項1~11の何れか一項に記載のイソオキサゾール化合物又はその塩を、植物若しくはその近傍又は植物が栽培される土壌に適用することを含む、卵を殺すための方法。
【0057】
項30:
有効量の請求項1~11の何れか一項に記載のイソオキサゾール化合物又はその塩を、卵又は産卵が予測される場所に適用することを含む、卵を殺すための方法。
【0058】
項31:
項1~11の何れか一項に記載のイソオキサゾール化合物又はその塩を、植物若しくはその近傍又は植物が栽培される土壌に適用することを含む、線虫を殺すための方法。
【0059】
項32:
有効量の項1~11の何れか一項に記載のイソオキサゾール化合物又はその塩を、線虫、線虫の生息場所又は線虫の生息が予測される場所に適用することを含む、線虫を殺すための方法。
【0060】
項33:
殺ダニ剤としての請求項1~11の何れか一項に記載のイソオキサゾール化合物又はその塩の使用。
【0061】
項34:
3-(2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)-5-(トリフルオロメチル)イソオキサゾール;
3-(2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)-5-(ヘプタフルオロプロピル)イソオキサゾール;
5-(ジフルオロ(フェニル)メチル)-3-(2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)フェニル)イソオキサゾール;
3-(2-クロロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)-5-(トリフルオロメチル)イソオキサゾール;
3-(2-フルオロ-4-メチル-5-(プロピルスルフィニル)フェニル)-5-(トリフルオロメチル)イソオキサゾール;
3-(2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)-4-メチル-5-(トリフルオロメチル)イソオキサゾール;
3-(2-クロロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)フェニル)-5-(クロロジフルオロメチル)イソオキサゾール;
3-(2-クロロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)-5-(クロロジフルオロメチル)イソオキサゾール;
3-(2-クロロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)フェニル)-5-(ジフルオロメチル)イソオキサゾール;及び
3-(2-クロロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)-5-(ジフルオロメチル)イソオキサゾール
からなる群から選択されるイソオキサゾール化合物又はその塩の殺ダニ剤としての使用。
【0062】
項35:
殺卵剤としての項1~11の何れか一項に記載のイソオキサゾール化合物又はその塩の使用。
【0063】
項36:
3-(2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)-5-(トリフルオロメチル)イソオキサゾール;
5-(クロロジフルオロメチル)-3-(2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)イソオキサゾール;
5-(ジフルオロ(フェニル)メチル)-3-(2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)フェニル)イソオキサゾール;
3-(2-クロロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)-5-(トリフルオロメチル)イソオキサゾール;
3-(2-フルオロ-4-メチル-5-(プロピルスルフィニル)フェニル)-5-(トリフルオロメチル)イソオキサゾール;
3-(2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)-4-メチル-5-(トリフルオロメチル)イソオキサゾール;
3-(2-クロロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)フェニル)-5-(クロロジフルオロメチル)イソオキサゾール;
3-(2-クロロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)-5-(クロロジフルオロメチル)イソオキサゾール;
3-(2-クロロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)フェニル)-5-(ジフルオロメチル)イソオキサゾール;及び
3-(2-クロロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)-5-(ジフルオロメチル)イソオキサゾール
からなる群から選択されるイソオキサゾール化合物又はその塩の殺卵剤としての使用。
【0064】
項37:
殺線虫剤としての項1~11の何れか一項に記載のイソオキサゾール化合物又はその塩の使用。
【0065】
項38:
3-(2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)-5-(トリフルオロメチル)イソオキサゾール;
3-(2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)-5-(パーフルオロエチル)イソオキサゾール;
3-(2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルホニル)フェニル)-5-(パーフルオロプロピル)イソオキサゾール;
3-(2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)フェニル)-5-(パーフルオロブチル)イソオキサゾール;
5-(ジフルオロメチル)-3-(2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)フェニル)イソオキサゾール;
5-(ジフルオロメチル)-3-(2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)イソオキサゾール;
5-(クロロジフルオロメチル)-3-(2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)イソオキサゾール;
5-(ジフルオロ(フェニル)メチル)-3-(2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)フェニル)イソオキサゾール;
5-(ジフルオロ(フェニル)メチル)-3-(2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)イソオキサゾール;
3-(2-クロロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)-5-(トリフルオロメチル)イソオキサゾール;
3-(2,4-ジメチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)フェニル)-5-(トリフルオロメチル)イソオキサゾール;
3-(2,4-ジメチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルホニル)フェニル)-5-(トリフルオロメチル)イソオキサゾール;
3-(2,4-ジフルオロ-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)-5-(トリフルオロメチル)イソオキサゾール;
3-(2,4-ジクロロ-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)フェニル)-5-(トリフルオロメチル)イソオキサゾール;
3-(2-フルオロ-4-メチル-5-(プロピルスルフィニル)フェニル)-5-(トリフルオロメチル)イソオキサゾール;
3-(2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)-4-メチル-5-(トリフルオロメチル)イソオキサゾール;
5-(ジフルオロ(フェニル)メチル)-3-(2,4-ジメチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)フェニル)イソオキサゾール;
3-(2-クロロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)フェニル)-5-(クロロジフルオロメチル)イソオキサゾール;
3-(2-クロロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)-5-(クロロジフルオロメチル)イソオキサゾール;
5-(ジフルオロメチル)-3-(2,4-ジメチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)フェニル)イソオキサゾール;
5-(クロロジフルオロメチル)-3-(2,4-ジメチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)フェニル)イソオキサゾール;
5-(クロロジフルオロメチル)-3-(2,4-ジメチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)イソオキサゾール;
3-(2-クロロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)フェニル)-5-(ジフルオロメチル)イソオキサゾール;及び
3-(2-クロロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)-5-(ジフルオロメチル)イソオキサゾール
からなる群から選択されるイソオキサゾール化合物又はその塩の殺線虫剤としての使用。
【0066】
1つ又はそれより多くの前述の特徴は、明示的に示された組み合わせに加えて、1つ又はそれより多くの前述の特徴と組み合わせて提供することができることが意図される。本発明のさらなる実施形態及び利点は、必要に応じて下記詳細な説明を読み、理解することにより、当業者に認識される。
【発明の効果】
【0067】
発明の有利な効果
本発明によれば、害虫に対して優れた防除効果を有するイソオキサゾール化合物又はその塩を提供可能である。
【0068】
特に、本発明によれば、低濃度でも、ダニの成虫のみならず、卵にも優れた効果を有するイソオキサゾール化合物又はその塩及びこれらの化合物を含む殺ダニ剤を提供することができる。
【0069】
さらに、本発明によれば、既存の殺ダニ剤に対する耐性を獲得したダニに対して高い防除効果を有するイソオキサゾール化合物又はその塩及びこれらの化合物を含有する殺ダニ剤を提供することができる。
【0070】
加えて、本発明のイソオキサゾール化合物又はその塩は、線虫に対する優れた防除効果を有し、これらの化合物を含有する殺線虫剤を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0071】
実施形態の説明
以下、本発明は、例示を参照してより詳細に説明されるであろうが、本発明の技術的範囲は、これらの例示に限定されない。明細書全体を通して、特に断らない限り、単数表現は、その概念に複数形を包含すると理解されるべきである。このため、単数形の冠詞(例えば、英語の場合、「a」、「an」、「the」等)も、特に断らない限り、その概念に複数形を包含すると理解されるべきである。さらに、本明細書で使用される用語は、特に断らない限り、当技術分野において一般的に使用される意味で使用されると理解されるべきである。このため、別段に定義されない限り、本明細書で使用される全ての用語及び科学技術用語は、本発明が属する技術分野の当業者により一般的に理解される用語と同じ意味を有する。矛盾する場合には、本明細書(定義を含む)が優先される。
【0072】
イソオキサゾール化合物又はその塩
本発明は、式(I):
【化4】
[式中、R、A
1、A
2、B
1、B
2及びnは、上記定義されたとおりである。]
で表されるイソオキサゾール化合物又はその塩を提供する。
【0073】
以下に、本明細書で使用される各基の具体例を示す。
【0074】
本説明において「無置換」という用語は、ベース基が基を構成する基のみであることを意味する。加えて、特に断らない限り、基は、基が「置換された」と記載されておらず、ベース基の名称を使用して記載されている場合には「無置換」であるとの意味を有する。
【0075】
一方、「置換された」という用語は、ベース基の水素原子のいずれかがベース基と同じ又は異なる基で置換されていることを意味する。「置換された」基は、1つの置換基又は2つ若しくはそれより多くの置換基で置換されていてもよい。2つ以上の置換基は、同じ又は異なっていてもよい。
【0076】
「置換基」は、化学的に許容され、本発明の効果を奏する限り、特に限定されない。
【0077】
「置換基」の例としては、ハロゲン原子、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等;C1-6アルキル、例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、s-ブチル、イソブチル、t-ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシル等;C3-8シクロアルキル、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル等;C2-6アルケニル、例えば、ビニル、1-プロペニル、2-プロペニル、1-ブテニル、2-ブテニル、3-ブテニル、1-メチル-2-プロペニル、2-メチル-2-プロペニル、1-ペンテニル、2-ペンテニル、3-ペンテニル、4-ペンテニル、1-メチル-2-ブテニル、2-メチル-2-ブテニル、1-ヘキセニル、2-ヘキセニル、3-ヘキセニル、4-ヘキセニル、5-ヘキセニル等;C3-8シクロアルケニル、例えば、2-シクロプロペニル、2-シクロペンテニル、3-シクロヘキセニル、4-シクロオクテニル等;C2-6アルキニル、例えば、エチニル、1-プロピニル、2-プロピニル、1-ブチニル、2-ブチニル、3-ブチニル、1-メチル-2-プロピニル、2-メチル-3-ブチニル、1-ペンチニル、2-ペンチニル、3-ペンチニル、4-ペンチニル、1-メチル-2-ブチニル、2-メチル-3-ペンチニル、1-ヘキシニル、1,1-ジメチル-2-ブチニル等;C1-6アルコキシ、例えば、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ、s-ブトキシ、イソブトキシ、t-ブトキシ等;C2-6アルケニルオキシ、例えば、ビニルオキシ、アリルオキシ、プロペニルオキシ、ブテニルオキシ等;C2-6アルキニルオキシ、例えば、エチニルオキシ、プロパルギルオキシ等;C6-10アリール、例えば、フェニル、ナフチル等;C6-10アリールオキシ、例えば、フェノキシ、1-ナフトキシ等;C7-11アラルキル、例えば、ベンジル、フェネチル等;C7-11アラルキルオキシ、例えば、ベンジルオキシ、フェネチルオキシ等;C1-7アシル、例えば、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ベンゾイル、シクロヘキシルカルボニル等;1-7アシルオキシ、例えば、ホルミルオキシ、アセチルオキシ、プロピオニルオキシ、ベンゾイルオキシ、シクロヘキシルカルボニルオキシ等;C1-6アルコキシカルボニル、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、n-プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、n-ブトキシカルボニル、t-ブトキシカルボニル等;カルボキシル;ヒドロキシ;オキソ;C1-6ハロアルキル、例えば、クロロメチル、クロロエチル、トリフルオロメチル、1,2-ジクロロ-n-プロピル、1-フルオロ-n-ブチル、パーフルオロ-n-ペンチル等;C2-6ハロアルケニル、例えば、2-クロロ-1-プロペニル、2-フルオロ-1-ブテニル等;C2-6ハロアルキニル、例えば、4,4-ジクロロ-1-ブチニル、4-フルオロ-1-ペンチニル、5-ブロモ-2-ペンチニル等;C1-6ハロアルコキシ、例えば、2-クロロ-n-プロポキシ、2,3-ジクロロブトキシ等;C2-6ハロアルケニルオキシ、例えば、2-クロロプロペニルオキシ、3-ブロモブテニルオキシ等;C6-10ハロアリール、例えば、4-クロロフェニル、4-フルオロフェニル、2,4-ジクロロフェニル等;C6-10ハロアリールオキシ、例えば、4-フルオロフェニルオキシ、4-クロロ-1-ナフトキシ等;ハロゲン置換されたC1-7アシル、例えば、クロロアセチル、トリフルオロアセチル、トリクロロアセチル、4-クロロベンゾイル等;シアノ;イソシアノ;ニトロ;イソシアナト;シアナト;アミノ;C1-6アルキルアミノ、例えば、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ等;C6-10アリールアミノ、例えば、アニリノ、ナフチルアミノ等;C7-11アラルキルアミノ、例えば、ベンジルアミノ、フェニルエチルアミノ等;C1-7アシルアミノ、例えば、ホルミルアミノ、アセチルアミノ、プロパノイルアミノ、ブチリルアミノ、イソプロピルカルボニルアミノ、ベンゾイルアミノ等;C1-6アルコキシカルボニルアミノ、例えば、メトキシカルボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ、n-プロポキシカルボニルアミノ、イソプロポキシカルボニルアミノ等;無置換又は置換アミノカルボニル、例えば、アミノカルボニル、ジメチルアミノカルボニル、フェニルアミノカルボニル、N-フェニル-N-メチルアミノカルボニル等;イミノ置換C1-6アルキル、例えば、イミノメチル、(1-イミノ)-エチル、(1-イミノ)-n-プロピル等;ヒドロキシイミノ置換C1-6アルキル、例えば、ヒドロキシイミノメチル、(1-ヒドロキシイミノ)エチル、(1-ヒドロキシイミノ)プロピル、メトキシイミノメチル、(1-メトキシイミノ)エチル等;メルカプト;イソチオシアナト;チオシアナト;C1-6アルキルチオ、例えば、メチルチオ、エチルチオ、n-プロピルチオ、イソプロピルチオ、n-ブチルチオ、イソブチルチオ、s-ブチルチオ、t-ブチルチオ等;C2-6アルケニルチオ、例えば、ビニルチオ、アリルチオ等;C2-6アルキニルチオ、例えば、エチニルチオ、プロパルギルチオ等;C6-10アリールチオ、例えば、フェニルチオ、ナフチルチオ等;ヘテロシクリルチオ、例えば、チアゾリルチオ、ピリジルチオ等;C7-11アラルキルチオ、例えば、ベンジルチオ、フェネチルチオ等;(C1-6アルキルチオ)カルボニル、例えば、(メチルチオ)カルボニル、(エチルチオ)カルボニル、(n-プロピルチオ)カルボニル、(イソプロピルチオ)カルボニル、(n-ブチルチオ)カルボニル、(イソブチルチオ)カルボニル、(s-ブチルチオ)カルボニル、(t-ブチルチオ)カルボニル等;C1-6アルキルスルフィニル、例えば、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、t-ブチルスルフィニル等;C2-6アルケニルスルフィニル、例えば、アリルスルフィニル等;C2-6アルキニルスルフィニル、例えば、プロパルギルスルフィニル等;C6-10アリールスルフィニル、例えば、フェニルスルフィニル等;ヘテロシクリルスルフィニル、例えば、チアゾリルスルフィニル、ピリジルスルフィニル等;C7-11アラルキルスルフィニル、例えば、ベンジルスルフィニル、フェネチルスルフィニル等;C1-6アルキルスルホニル、例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、t-ブチルスルホニル等;C2-6アルケニルスルホニル、例えば、アリルスルホニル等;C2-6アルキニルスルホニル、例えば、プロパルギルスルホニル等;C6-10アリールスルホニル、例えば、フェニルスルホニル等;ヘテロシクリルスルホニル、例えば、チアゾリルスルホニル、ピリジルスルホニル等;C7-11アラルキルスルホニル、例えば、ベンジルスルホニル、フェネチルスルホニル等;5員のヘテロアリール、例えば、ピロリル、フリル、チエニル基、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、トリアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、テトラゾリル等;6員のヘテロアリール、例えば、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、トリアジニル等;飽和ヘテロシクリル、例えば、アジリジニル、エポキシ、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、ピペリジル、ピペラジニル、モルホリニル等;トリC1-6アルキル置換シリル、例えば、トリメチルシリル、トリエチルシリル、t-ブチルジメチルシリル等;トリフェニルシリル等;等が挙げられる。
【0078】
ハロゲンの例としては、特に限定はなく、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等が挙げられる。
【0079】
C1-6アルキルの例としては、特に限定はなく、C1-6直鎖又は分岐鎖アルキル、例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、n-ヘキシル等が挙げられる。
【0080】
C1-4ハロアルキルの例としては、特に限定はなく、1~9個、好ましくは、1~5個のハロゲン原子で置換されたC1-4直鎖又は分岐鎖アルキル、例えば、フルオロメチル、クロロメチル、ブロモメチル、ヨードメチル、ジフルオロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、トリフルオロメチル、クロロフルオロメチル、ジクロロフルオロメチル、クロロジフルオロメチル、1-クロロエチル、1-ブロモエチル、1-フルオロエチル、2-フルオロエチル、2,2-ジフルオロエチル、2,2,2-トリフルオロエチル、2-クロロ-2-フルオロエチル、2-クロロ-2,2-ジフルオロエチル、2,2-ジクロロ-2-フルオロエチル、2,2,2-トリクロロエチル、ペンタフルオロエチル、2,2,3,3-テトラフルオロプロピル、3,3-ジフルオロプロピル、2,3,3-トリフルオロプロピル、3,3,3-トリフルオロプロピル、2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピル、ヘプタフルオロプロピル、4,4-ジフルオロブチル、4,4,4-トリフルオロブチル、3,4,4-トリフルオロブチル、3,3,4,4-テトラフルオロブチル、3,3,4,4-ペンタフルオロブチル、ヘプタフルオロイソブチル、ノナフルオロブチル等が挙げられる。
【0081】
アリールの例としては、特に限定はなく、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル等が挙げられる。
【0082】
アリールC1-6アルキルの例としては、特に限定はなく、フルオロ(フェニル)メチル、クロロ(フェニル)メチル、ジフルオロ(フェニル)メチル、ジクロロ(フェニル)メチル、1-ナフチルジフルオロメチル、2-ナフチルジフルオロメチル、1-ナフチルジクロロメチル、2-ナフチルジクロロメチル等が挙げられる。
【0083】
式(I)で表される化合物の塩は、農業的に許容される限り、任意の種類の塩であってよい。前記塩の例としては、無機酸塩、例えば、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩等;有機酸塩、例えば、酢酸塩、メタンスルホン酸塩等;アルカリ金属塩、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等;アルカリ土類金属塩、例えば、マグネシウム塩、カルシウム塩等;第四級アンモニウム塩、例えば、ジメチルアンモニウム、トリエチルアンモニウム等;等が挙げられる。
【0084】
記号nは0~2の整数を表す。
【0085】
本発明の化合物(I)のうち、好ましい化合物は、RがC1-6アルキル及びC1-4ハロアルキルである化合物であり、より好ましい化合物(I)は、Rがノルマルプロピル又は2,2,2-トリフルオロエチルである化合物である。
【0086】
本発明の化合物(I)のうち、好ましい化合物は、A1がC1-6アルキルである化合物であり、別の好ましい化合物は、A1がフッ素、塩素又はメチルである化合物であり、より好ましい化合物(I)は、A1がメチルである化合物である。
【0087】
本発明の化合物(I)のうち、好ましい化合物は、A2がハロゲン及びC1-6アルキルである化合物であり、より好ましい化合物(I)は、A2がフッ素、塩素又はメチルである化合物である。
【0088】
本発明の化合物(I)のうち、好ましい化合物は、B1が水素又はメチルである化合物である。
【0089】
本発明の化合物(I)のうち、好ましい化合物は、B2がC1-4ハロアルキル又は置換若しくは無置換のアリールC1-4ハロアルキルである化合物であり、より好ましい化合物(I)は、B2がジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロジフルオロメチル、ペンタフルオロエチル、ヘプタフルオロプロピル又はジフルオロ(フェニル)メチルである化合物である。
【0090】
本発明の化合物(I)のうち、好ましい化合物は、nが0又は1の整数である化合物である。
【0091】
「防除(control)」という用語は、殺すこと(killing)、駆除、減少及び排除を包含する。例えば、「ダニを防除する」は、ダニを殺すこと、ダニを駆除すること、ダニを減少させること及びダニを排除することを包含する。「防除剤」についても同様である。
【0092】
イソオキサゾール化合物又はその塩を調製するための方法
本発明の式(I)で表されるイソオキサゾール化合物を、下記反応スキーム1~スキーム3に従って容易に調製することができるが、これらの方法に限定されない。
【0093】
[反応スキーム1]
【化5】
[式中、R、A
1、A
2、B
1及びB
2は、上記定義されたとおりである。]
【0094】
工程1-1
工程1-1は、化合物(IV)を準備し、塩基及び溶媒の存在下でヒドロキシルアミンを使用して、化合物(V)を生成する工程である。置換基B
1及び/又はB
2の種類に応じて、化合物(V)は、この工程において単離されなくてもよく、脱水反応をさらに受けて、式(Ia)で表される化合物に変換されてもよい(反応スキーム1-1)。
[反応スキーム1-1]
【化6】
[式中、R、A
1、A
2、B
1及びB
2は、上記定義されたとおりである。]
【0095】
前述の反応を、適当な溶媒中で又は溶媒なしで行う。前述の反応を溶媒中で行う場合、溶媒が前述の反応に対して不活性である限り、溶媒に限定はない。このような溶媒の例としては、脂肪酸又は脂環式炭化水素系溶媒、例えば、n-ヘキサン、シクロヘキサン、n-ヘプタン等;芳香族炭化水素系溶媒、例えば、ベンゼン、クロロベンゼン、トルエン、キシレン等;ハロゲン化炭化水素系溶媒、例えば、塩化メチレン、1,2-ジクロロエタン、クロロホルム及び四塩化炭素等;エーテル系溶媒、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、1,4-ジオキサン等;エステル系溶媒、例えば、酢酸メチル、酢酸エチル等;アセトニトリル;アミド系溶媒、例えば、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドン等;並びにスルホキシド系溶媒、例えば、ジメチルスルホキシド、スルホラン等;H2O;酢酸、好ましくは、メタノール、エタノール及びトルエンが挙げられる。これらの溶媒は、いずれか1種を単独で使用することができ、又は必要に応じて、それらのうちの2種若しくは2種超の組み合わせを使用することができる。
【0096】
使用される溶媒の量は、通常、化合物(IV)1mol当たり1.0~20リットル、好ましくは1.0~10リットルである。
【0097】
前述の反応を、塩基の有無にかかわらず行うことができる。上記の中でも、この反応を、好ましくは、塩基の存在下で行う。塩基としては、従来公知の塩基を広く使用することができる。塩基の例としては、無機塩基、例えば、アルカリ金属炭酸塩、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、重炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム等;アルカリ金属水酸化物、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等;アルカリ金属水素化物、例えば、水素化ナトリウム及び水素化カリウム等;アルカリ金属アルコキシド、例えば、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウム tert-ブトキシド等;有機塩基、例えば、ピリジン、トリエチルアミン、ジエチルアミン、ジメチルアミン、メチルアミン、イミダゾール、ベンゾイミダゾール、ジイソプロピルエチルアミン、4-ジメチルアミノピリジン、ピペリジン等;等が挙げられ、好ましくは、ピリジンが挙げられる。これらの塩基の任意の別個の1種又はそれらのうちの2種若しくは2種超の組み合わせが使用される。
【0098】
使用される塩基の量は、通常、化合物(IV)1mol当たり1.0~5.0mol、好ましくは1.0~2.0molである。
【0099】
使用されるヒドロキシルアミンは、塩酸ヒドロキシルアミン、硫酸ヒドロキシルアミン又はヒドロキシルアミン水和物、好ましくは、塩酸ヒドロキシルアミンである。
【0100】
使用されるヒドロキシルアミンの量は、通常、化合物(IV)1mol当たり1.0~5.0mol、好ましくは1.0~2.0molである。
【0101】
反応温度は、出発化合物、反応試薬、溶媒等に応じて変わるが、通常、反応系において、-40℃~還流温度、好ましくは50~150℃である。
【0102】
反応時間は、本化合物、反応試薬、溶媒及び反応温度等に応じて変わるが、通常、10分~48時間、好ましくは20分~24時間、より好ましくは1~10時間である。
【0103】
この工程で使用される化合物(IV)は。公知の方法(例えば、特開2008-260706号公報及び国際公開第2007/081019号に記載されている方法)に従って製造することができる。
【0104】
工程1-2
工程1-2は、化合物(V)を準備し、塩基及び溶媒の存在下で塩化チオニルを使用して、本発明の式(I)で表される化合物において、nが0である式(Ia)で表される化合物を製造する工程である(反応スキーム1-2)。
[反応スキーム1-2]
【化7】
[式中、R、A
1、A
2、B
1及びB
2は、上記定義されたとおりである。]
【0105】
前述の反応を、適当な溶媒中で又は溶媒なしで行う。前述の反応を溶媒中で行う場合、溶媒が前述の反応に対して不活性である限り、溶媒に限定はない。このような溶媒の例としては、脂肪酸又は脂環式炭化水素系溶媒、例えば、n-ヘキサン、シクロヘキサン、n-ヘプタン等;芳香族炭化水素系溶媒、例えば、ベンゼン、クロロベンゼン、トルエン、キシレン等;ハロゲン化炭化水素系溶媒、例えば、塩化メチレン、1,2-ジクロロエタン、クロロホルム及び四塩化炭素等;エーテル系溶媒、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、1,4-ジオキサン等;エステル系溶媒、例えば、酢酸メチル、酢酸エチル等;アセトニトリル;アミド系溶媒、例えば、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドン等;並びにスルホキシド系溶媒、例えば、ジメチルスルホキシド、スルホラン等が挙げられ、好ましくは、トルエンが挙げられる。これらの溶媒は、いずれか1種を単独で使用することができ又は必要に応じて、それらのうちの2種若しくは2種超の組み合わせを使用することができる。
【0106】
使用される溶媒の量は、通常、化合物(V)1mol当たり0.5~20リットル、好ましくは0.5~10リットルである。
【0107】
前述の反応を、塩基の有無にかかわらず行うことができる。上記の中でも、この反応を、好ましくは、塩基の存在下で行う。塩基としては、従来公知の塩基を広く使用することができる。塩基の例としては、無機塩基、例えば、アルカリ金属炭酸塩、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、重炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム等;アルカリ金属水酸化物、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等;アルカリ金属水素化物、例えば、水素化ナトリウム及び水素化カリウム等;アルカリ金属アルコキシド、例えば、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウム tert-ブトキシド等;有機塩基、例えば、ピリジン、トリエチルアミン、ジエチルアミン、ジメチルアミン、メチルアミン、イミダゾール、ベンゾイミダゾール、ジイソプロピルエチルアミン、4-ジメチルアミノピリジン、ピペリジン等;等が挙げられ、好ましくは、ピリジンが挙げられる。これらの塩基の任意の別個の1種又はそれらのうちの2種若しくは2種超の組み合わせが使用される。
【0108】
使用される塩基の量は、通常、化合物(V)1mol当たり1.0~5.0mol、好ましくは1.0~2.0molである。
【0109】
使用される塩化チオニルの量は、通常、化合物(V)1mol当たり1.0~6.0mol、好ましくは1.0~3.0molである。
【0110】
反応温度は、出発化合物、反応試薬、溶媒等によって異なるが、通常、反応系において、-40℃~還流温度、好ましくは0~120℃である。
【0111】
反応時間は、本化合物、試薬、溶媒及び反応温度等によって異なるが、通常、10分~48時間、好ましくは20分~24時間、より好ましくは1~10時間である。
【0112】
[反応スキーム2]
【化8】
[式中、R、A
1、A
2、B
1及びB
2は、上記定義されたとおりである。]
【0113】
Lは、メチル又はエチルを表す。
【0114】
Gは、脱離基を表す。脱離基の例としては、ハロゲン、例えば、塩素、臭素及びヨウ素;置換又は無置換のC1-6アルキルスルホネート;及び置換又は無置換のアリールスルホネートが挙げられる。置換基の例としては、前述の置換基、例えば、ハロゲン及びC1-6アルキルが挙げられる。
【0115】
工程2-1
工程2-1は、化合物VIを準備し、塩基及び溶媒の存在下で化合物(VII)又は化合物(VIII)を使用して、化合物(IX)を製造する工程である(反応スキーム2-1)。
[反応スキーム2-1]
【化9】
[式中、R、A
1、A
2、B
1、B
2及びLは、上記定義されたとおりである。]
【0116】
前述の反応を、適当な溶媒中で又は溶媒なしで行う。前述の反応を溶媒中で行う場合、溶媒が前述の反応に対して不活性である限り、溶媒に限定はない。このような溶媒の例としては、脂肪酸又は脂環式炭化水素系溶媒、例えば、n-ヘキサン、シクロヘキサン、n-ヘプタン等;芳香族炭化水素系溶媒、例えば、ベンゼン、クロロベンゼン、トルエン、キシレン等;ハロゲン化炭化水素系溶媒、例えば、塩化メチレン、1,2-ジクロロエタン、クロロホルム及び四塩化炭素等;エーテル系溶媒、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、1,4-ジオキサン等;エステル系溶媒、例えば、酢酸メチル、酢酸エチル等;アセトニトリル;アミド系溶媒、例えば、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドン等;並びにスルホキシド系溶媒、例えば、ジメチルスルホキシド、スルホラン等が挙げられ、好ましくは、テトラヒドロフラン及びN,N-ジメチルホルムアミドが挙げられる。これらの溶媒は、いずれか1種を単独で使用することができ又は必要に応じて、それらのうちの2種若しくは2種超の組み合わせを使用することができる。
【0117】
使用される溶媒の量は、通常、化合物(VI)1mol当たり0.5~20リットル、好ましくは0.5~10リットルである。
【0118】
前述の反応を、塩基の有無にかかわらず行うことができる。上記の中でも、この反応を、好ましくは、塩基の存在下で行う。塩基としては、従来公知の塩基を広く使用することができる。塩基の例としては、無機塩基、例えば、アルカリ金属炭酸塩、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、重炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム等;アルカリ金属水酸化物、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等;アルカリ金属水素化物、例えば、水素化ナトリウム及び水素化カリウム等;アルカリ金属アルコキシド、例えば、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウム tert-ブトキシド等;有機塩基、例えば、ピリジン、トリエチルアミン、ジエチルアミン、ジメチルアミン、メチルアミン、イミダゾール、ベンゾイミダゾール、ジイソプロピルエチルアミン、4-ジメチルアミノピリジン、ピペリジン等;等が挙げられ、好ましくは、ピリジン、水素化ナトリウム及びナトリウムメトキシドが挙げられる。これらの塩基の任意の別個の1種又はそれらのうちの2種若しくは2種超の組み合わせが使用される。
【0119】
使用される塩基の量は、通常、化合物(VI)1mol当たり1.0~5.0mol、好ましくは1.0~2.0molである。
【0120】
使用される化合物(VII)又は化合物(VIII)の量は、通常、化合物(VI)1mol当たり1.0~3.0mol、好ましくは1.0~2.0molである。
【0121】
反応温度は、出発化合物、試薬、溶媒等に応じて変わるが、通常、反応系において、-40℃~還流温度、好ましくは0~120℃である。
【0122】
反応時間は、本化合物、試薬、溶媒及び反応温度等に応じて変わるが、通常、10分~48時間、好ましくは10分~48時間、より好ましくは20分~24時間である。
【0123】
工程2-2
工程2-2は、化合物(IX)を準備し、塩基及び溶媒の存在下でヒドロキシルアミンを使用して、化合物(X)を調製する工程である。置換基B
1及び/又はB
2の種類に応じて、化合物(X)は、この工程において単離されなくてもよく、脱水反応をさらに受けて、式(Ia)で表される化合物に変換されてもよい(反応スキーム2-2)。
[反応スキーム2-2]
【化10】
[式中、R、A
1、A
2、B
1及びB
2は、上記定義されたとおりである。]
【0124】
前述の反応を、適当な溶媒中で又は溶媒なしで行う。前述の反応を溶媒中で行う場合、溶媒が前述の反応に対して不活性である限り、溶媒に限定はない。このような溶媒の例としては、脂肪酸又は脂環式炭化水素系溶媒、例えば、n-ヘキサン、シクロヘキサン、n-ヘプタン等;芳香族炭化水素系溶媒、例えば、ベンゼン、クロロベンゼン、トルエン、キシレン等;ハロゲン化炭化水素系溶媒、例えば、塩化メチレン、1,2-ジクロロエタン、クロロホルム及び四塩化炭素等;エーテル系溶媒、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、1,4-ジオキサン等;エステル系溶媒、例えば、酢酸メチル、酢酸エチル等;アセトニトリル;アミド系溶媒、例えば、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドン等;並びにスルホキシド系溶媒、例えば、ジメチルスルホキシド、スルホラン等;H2O;酢酸、好ましくは、メタノール、エタノール及びトルエンが挙げられる。これらの溶媒は、いずれか1種を単独で使用することができ又は必要に応じて、それらのうちの2種若しくは2種超の組み合わせを使用することができる。
【0125】
使用される溶媒の量は、通常、化合物(IX)1mol当たり1.0~20リットル、好ましくは1.0~10リットルである。
【0126】
前述の反応を、塩基の有無にかかわらず行うことができる。上記の中でも、この反応を、好ましくは、塩基の存在下で行う。塩基としては、従来公知の塩基を広く使用することができる。塩基の例としては、無機塩基、例えば、アルカリ金属炭酸塩、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、重炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム等;アルカリ金属水酸化物、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等;アルカリ金属水素化物、例えば、水素化ナトリウム及び水素化カリウム等;アルカリ金属アルコキシド、例えば、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウム tert-ブトキシド等;有機塩基、例えば、ピリジン、トリエチルアミン、ジエチルアミン、ジメチルアミン、メチルアミン、イミダゾール、ベンゾイミダゾール、ジイソプロピルエチルアミン、4-ジメチルアミノピリジン、ピペリジン等;等が挙げられ、好ましくは、ピリジンが挙げられる。これらの塩基の任意の別個の1種又はそれらのうちの2種若しくは2種超の組み合わせが使用される。
【0127】
使用される塩基の量は、通常、化合物(IX)1mol当たり1.0~5.0mol、好ましくは1.0~2.0molである。
【0128】
使用されるヒドロキシルアミンは、塩酸ヒドロキシルアミン、硫酸ヒドロキシルアミン又はヒドロキシルアミン水和物、好ましくは、塩酸ヒドロキシルアミンである。
【0129】
使用されるヒドロキシルアミンの量は、通常、化合物(IX)1mol当たり1.0~5.0mol、好ましくは1.0~2.0molである。
【0130】
反応温度は、出発化合物、反応試薬、溶媒等によって異なるが、通常、反応系において、-40℃~還流温度、好ましくは50~150℃である。
【0131】
反応時間は、本化合物、反応試薬、溶媒及び反応温度等によって異なるが、通常、10分~48時間、好ましくは20分~24時間、より好ましくは1~10時間である。
【0132】
この工程で使用される化合物(IX)は、公知の方法(例えば、J.Org.Chem.,55,1959-1964(1990)に記載されている方法)に従って製造することもできる。
【0133】
工程2-3
工程2-3は、化合物(X)を準備し、塩基及び溶媒の存在下で塩化チオニルを使用して、化合物(XI)を製造する工程である(反応スキーム2-3)。
[反応スキーム2-3]
【化11】
[式中、A
1、A
2、B
1及びB
2は、上記定義されたとおりである。]
【0134】
前述の反応を、適当な溶媒中で又は溶媒なしで行う。前述の反応を溶媒中で行う場合、溶媒が前述の反応に対して不活性である限り、溶媒に限定はない。このような溶媒の例としては、脂肪酸又は脂環式炭化水素系溶媒、例えば、n-ヘキサン、シクロヘキサン、n-ヘプタン等;芳香族炭化水素系溶媒、例えば、ベンゼン、クロロベンゼン、トルエン、キシレン等;ハロゲン化炭化水素系溶媒、例えば、塩化メチレン、1,2-ジクロロエタン、クロロホルム及び四塩化炭素等;エーテル系溶媒、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、1,4-ジオキサン等;エステル系溶媒、例えば、酢酸メチル、酢酸エチル等;アセトニトリル;アミド系溶媒、例えば、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドン等;並びにスルホキシド系溶媒、例えば、ジメチルスルホキシド、スルホラン等が挙げられ、好ましくは、トルエンが挙げられる。これらの溶媒は、いずれか1種を単独で使用することができ又は必要に応じて、それらのうちの2種若しくは2種超の組み合わせを使用することができる。
【0135】
使用される溶媒の量は、通常、化合物(X)1mol当たり0.5~20リットル、好ましくは0.5~10リットルである。
【0136】
前述の反応を、塩基の有無にかかわらず行うことができる。上記の中でも、この反応を、好ましくは、塩基の存在下で行う。塩基としては、従来公知の塩基を広く使用することができる。塩基の例としては、無機塩基、例えば、アルカリ金属炭酸塩、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、重炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム等;アルカリ金属水酸化物、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等;アルカリ金属水素化物、例えば、水素化ナトリウム及び水素化カリウム等;アルカリ金属アルコキシド、例えば、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウム tert-ブトキシド等;有機塩基、例えば、ピリジン、トリエチルアミン、ジエチルアミン、ジメチルアミン、メチルアミン、イミダゾール、ベンゾイミダゾール、ジイソプロピルエチルアミン、4-ジメチルアミノピリジン、ピペリジン等;等が挙げられ、好ましくは、ピリジンが挙げられる。これらの塩基の任意の別個の1種又はそれらのうちの2種若しくは2種超の組み合わせが使用される。
【0137】
使用される塩基の量は、通常、化合物(X)1mol当たり1.0~5.0mol、好ましくは1.0~2.0molである。
【0138】
使用される塩化チオニルの量は、通常、化合物(X)1mol当たり1.0~6.0mol、好ましくは1.0~3.0molである。
【0139】
反応温度は、出発化合物、試薬、溶媒等によって異なるが、通常、反応系において、-40℃~還流温度、好ましくは0~120℃である。
【0140】
反応時間は、本化合物、試薬、溶媒及び反応温度等によって異なるが、通常、10分~48時間、好ましくは20分~24時間、より好ましくは1~10時間である。
【0141】
工程2-4
工程2-4は、化合物(XI)を準備し、溶媒の不存在下又は溶媒の存在下でクロロスルホン酸を使用して、化合物(XII)を製造する工程である。また、化合物(XII)を、化合物(XI)のスルホン化、続けて、クロロスルホン化により製造することもできる(反応スキーム2-4)。
[反応スキーム2-4]
【化12】
[式中、A
1、A
2、B
1及びB
2は、上記定義されたとおりである。]
【0142】
クロロスルホン化に使用される試薬としては、特に限定はなく、例えば、クロロスルホン酸等が挙げられる。クロロスルホン酸を使用する場合、この工程を、1工程で行うことができる。クロロスルホン化には、スルホン化、ついで、塩素化を含む2工程法を使用することができる。化合物(XII)を、イソオキサゾール化合物(XI)をスルホン化剤と反応させて、HOSO2置換化合物(XI)を製造し、ついで、HOSO2含有化合物(XI)を塩素化剤と反応させることにより製造することができる。
【0143】
硫酸化に使用される試薬としては、特に限定はなく、例えば、クロロスルホン酸及び硫酸が提供される。塩素化に使用される塩素化剤の例としては、特に限定はなく、塩素、POCl3、SOCl2、SO2Cl2及び塩化オキサリルが挙げられる。
【0144】
クロロスルホン酸を使用する場合、反応における化合物(XI)とクロロスルホン酸との間の使用割合には、特に限定はなく、広範囲から適宜選択することができる。使用されるクロロスルホン酸の量は、通常、化合物(XI)1mol当たり1.0~50mol、好ましくは、2.0~20molである。
【0145】
スルホン化試薬及び塩素化剤を使用する場合、化合物(XI)とスルホン化剤との間での反応におけるスルホン化試薬と塩素化剤との使用割合には、特に限定はなく、広範囲から適宜選択することができる。使用されるスルホン化試薬の量は、通常、化合物(XI)1mol当たり1.0~50mol、好ましくは1.0~20molである。化合物(XI)と塩素化剤との間での反応における使用割合には、特に限定はなく、広範囲から適宜選択することができる。使用される塩素化剤の量は、通常、化合物(XI)1mol当たり1.0~50mol、好ましくは1.0~20molである。
【0146】
前述の反応を、適当な溶媒中で又は溶媒なしで行う。前述の反応を溶媒中で行う場合、溶媒が前述の反応に対して不活性である限り、溶媒に限定はない。このような溶媒の例としては、ハロゲン化炭化水素系溶媒、例えば、塩化メチレン、1,2-ジクロロエタン、クロロホルム及び四塩化炭素等が挙げられ、好ましくは、クロロホルムが挙げられる。
【0147】
使用される溶媒の量は、通常、化合物(XI)1mol当たり1.0~20リットル、好ましくは1.0~10リットルである。
【0148】
反応温度は、出発化合物、試薬、溶媒等によって異なるが、通常、反応系において、-40℃~還流温度、好ましくは0~80℃である。
【0149】
反応時間は、本化合物、試薬、溶媒及び反応温度等によって異なるが、通常、10分~48時間、好ましくは5分~24時間である。
【0150】
工程2-5
工程2-5は、溶媒の存在下又は溶媒の非存在下で還元剤及び化合物(XII)を準備して、化合物(XIII)を製造する工程である(反応スキーム2-5)。
[反応スキーム2-5]
【化13】
[式中、A
1、A
2、B
1及びB
2は、上記定義されたとおりである。]
【0151】
この反応における化合物(XII)と還元剤との間の使用割合には、特に限定はなく、広範囲から適宜選択することができる。
【0152】
還元剤としては、従来公知の還元剤のいずれかを広く使用することができる。還元剤の例としては、リン化合物、例えば、トリフェニルホスフィン等;金属及び酸、例えば、亜鉛及び酸、スズ(II)及び酸並びに鉄及び酸を含有する還元剤;並びに特定還元剤、例えば、赤リン、ヨウ素、ジクロロジメチルシラン-亜鉛-ジメチルアセトアミド、水素化リチウムアルミニウム等の還元剤が挙げられる。酸の例としては、有機酸、例えば、酢酸等;及び無機酸、例えば、塩酸、硫酸等が挙げられる。
【0153】
この反応における化合物(XII)と還元剤との間の使用割合には、特に限定はなく、広範囲から適宜選択することができる。
【0154】
使用される亜鉛及び酸の量は、通常、化合物(XII)1mol当たり1.0~50.0mol、好ましくは1.0~20.0molである。
【0155】
前述の反応を、適当な溶媒中で行う。溶媒が反応に対して不活性である限り、溶媒に限定はない。このような溶媒の例としては、H2O;カルボン酸系溶媒、例えば、酢酸、プロピオン酸等;アルコール系溶媒、例えば、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール等が挙げられる。これらの溶媒は、いずれか1種を単独で使用することができ又は必要に応じて、それらのうちの2種若しくは2種超の組み合わせを使用することができる。好ましくは、H2O及びアルコール、より好ましくは、H2O及びイソプロパノールを使用することができる。
【0156】
使用される溶媒の量は、通常、化合物(XII)1mol当たり1.0~20リットル、好ましくは1.0~10リットルである。
【0157】
反応温度は、出発化合物、反応試薬、溶媒等によって異なるが、通常、反応系において、-40℃~還流温度、好ましくは0~150℃である。
【0158】
反応時間は、本化合物、試薬、溶媒及び反応温度等によって異なるが、通常、10分~48時間、好ましくは5分~24時間である。
【0159】
工程2-6
工程2-6は、化合物(XIII)を準備し、塩基及び溶媒の存在下でアルキル剤(XIV)を使用して、本発明の式(I)で表される化合物において、nが0である式(Ia)で表される化合物を製造する工程である(反応スキーム2-6)。
[反応スキーム2-6]
【化14】
[式中、R、A
1、A
2、B
1、B
2及びGは、上記定義されたとおりである。]
【0160】
この反応におけるチオール化合物(XIII)とアルキル試薬(XIV)との間の使用割合には、特に限定はなく、広範囲から適宜選択することができる。使用されるアルキル試薬(XIV)の量は、通常、化合物(XIII)1mol当たり1.0~5.0mol、好ましくは1.0~2.0molである。
【0161】
前述の反応を、塩基の有無にかかわらず行うことができる。上記の中でも、この反応を、好ましくは、塩基の存在下で行う。塩基としては、従来公知の塩基を広く使用することができる。塩基の例としては、無機塩基、例えば、アルカリ金属炭酸塩、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、重炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム等;アルカリ金属水酸化物、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等;アルカリ金属水素化物、例えば、水素化ナトリウム及び水素化カリウム等;アルカリ金属アルコキシド、例えば、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウム tert-ブトキシド等;有機塩基、例えば、ピリジン、トリエチルアミン、ジエチルアミン、ジメチルアミン、メチルアミン、イミダゾール、ベンゾイミダゾール、ジイソプロピルエチルアミン、4-ジメチルアミノピリジン、ピペリジン等;等が挙げられ、好ましくは、アルカリ金属炭酸塩及びアルカリ金属水素化物、より好ましくは、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム及び水素化ナトリウムが挙げられる。これらの塩基の任意の別個の1種又はそれらのうちの2種若しくは2種超の組み合わせが使用される。
【0162】
使用される塩基の量は、通常、化合物(XIII)1mol当たり1.0~5.0mol、好ましくは1.0~3.0molである。
【0163】
前述の反応を、さらにラジカル開始剤を添加することにより行うことができる。ラジカル開始剤の例としては、特に限定はなく、亜硫酸、亜硫酸塩、ロンガライト(化合物名、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート)、亜硫酸付加物等が挙げられる。塩基及びラジカル開始剤を、組み合わせて使用することができる。
【0164】
ラジカル開始剤を使用する場合、その添加量としては、使用されるラジカル開始剤の量は、通常、化合物(XIII)1mol当たり0.1~10.0mol、好ましくは0.1~5.0molである。
【0165】
前述の反応を、適当な溶媒中で行う。溶媒の例としては、脂肪酸又は脂環式炭化水素系溶媒、例えば、n-ヘキサン、シクロヘキサン、n-ヘプタン等;芳香族炭化水素系溶媒、例えば、ベンゼン、クロロベンゼン、トルエン、キシレン等;ハロゲン化炭化水素系溶媒、例えば、塩化メチレン、1,2-ジクロロエタン、クロロホルム及び四塩化炭素等;エーテル系溶媒、例えば、ジエチルエーテル、THF、1,4-ジオキサン等;エステル系溶媒、例えば、酢酸メチル、酢酸エチル等;アセトニトリル;アミド系溶媒、例えば、DMF、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドン等;スルホキシド系溶媒、例えば、ジメチルスルホキシド、スルホラン等;極性溶媒、例えば、アルコール系溶媒、例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等;水;等が挙げられる。これらの溶媒は、いずれか1種を単独で使用することができ又は必要に応じて、それらのうちの2種若しくは2種超の組み合わせを使用することができる。
【0166】
使用される溶媒の量は、通常、化合物(XIII)1mol当たり1.0~20リットル、好ましくは1.0~10リットルである。
【0167】
反応温度は、出発化合物、試薬、溶媒等によって異なるが、通常、反応系において、-40℃~還流温度、好ましくは0~100℃である。
【0168】
反応時間は、本化合物、試薬、溶媒及び反応温度等によって異なるが、通常、5分~48時間、好ましくは10分~24時間である。
【0169】
工程2-6に示された方法により得られる式(Ia)で表される化合物は、反応混合物から容易に単離され、典型的な単離手段及び精製手段、例えば、ろ過、溶媒抽出、蒸留、再結晶、カラムクロマトグラフィー等の使用により精製される。反応終了後、式(Ia)で表される化合物は、反応系から単離することなく、次の反応に提供することができる。
【0170】
[反応スキーム3]
工程3
工程3は、式(Ia)で表される化合物を準備し、溶媒の存在下で酸化剤を使用して、本発明の式(I)で表される化合物において、nが1及び2である式(Ib)で表される化合物を調製する工程である(反応スキーム3)。
[反応スキーム3]
【化15】
[式中、n’は、1~2の整数を表す。R、A
1、A
2、B
1及びB
2は、上記定義されたとおりである。]
【0171】
前述の反応を、適当な溶媒中で又は溶媒なしで行う。前述の反応を溶媒中で行う場合、溶媒が前述の反応に対して不活性である限り、溶媒に限定はない。このような溶媒の例としては、脂肪酸又は脂環式炭化水素系溶媒、例えば、n-ヘキサン、シクロヘキサン、n-ヘプタン等;芳香族炭化水素系溶媒、例えば、ベンゼン、クロロベンゼン、トルエン、キシレン等;ハロゲン化炭化水素系溶媒、例えば、塩化メチレン、1,2-ジクロロエタン、クロロホルム及び四塩化炭素等;エーテル系溶媒、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、1,4-ジオキサン等;エステル系溶媒、例えば、酢酸メチル、酢酸エチル等;アセトニトリル;アミド系溶媒、例えば、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドン等;並びにケトン系溶媒、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等;並びにスルホキシド系溶媒、例えば、ジメチルスルホキシド、スルホラン等;H2O;酢酸が挙げられ、好ましくは、塩化メチレン、クロロホルム、メタノール、エタノール及びトルエンが挙げられる。これらの溶媒は、いずれか1種を単独で使用することができ又は必要に応じて、それらのうちの2種若しくは2種超の組み合わせを使用することができる。
【0172】
使用される溶媒の量は、通常、式(Ia)で表される化合物1mol当たり0.5~20リットル、好ましくは0.5~10リットルである。
【0173】
前述の反応を、酸化剤の存在下で行うことができる。酸化剤としては、酸化剤が硫化物をスルホキシドに酸化できる限り、公知の酸化剤のいずれかを使用することができる。酸化剤の例としては、過酸、例えば、過ギ酸、過酢酸、過トリフルオロ酢酸、過安息香酸、m-クロロ過安息香酸(mCPBA)、o-カルボニル過安息香酸等;アルキルヒドロペルオキシド、例えば、過酸化水素、t-ブチルヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド等;並びにチタンテトラアルコキシド、例えば、チタンテトライソプロポキシド等;重クロム酸塩、例えば、重クロム酸塩、重クロム酸ナトリウム、重クロム酸カリウム等;過マンガン酸塩、例えば、過マンガン酸、過マンガン酸ナトリウム、過マンガン酸カリウム等;等が挙げられ、好ましくは、m-クロロ過安息香酸(mCPBA)及び過酸化水素の組み合わせが挙げられる。これらの酸化剤の任意の別個の1種又はそれらのうちの2種若しくは2種超の組み合わせが使用される。
【0174】
使用される塩基の量は、通常、式(Ia)で表される化合物1mol当たり1.0~10.0mol、好ましくは1.0~5.0molである。
【0175】
前述の反応を、触媒を添加することによりさらに行うことができる。
【0176】
反応温度は、出発化合物、試薬、溶媒等によって異なるが、通常、反応系において、-20℃~還流温度、好ましくは-10~60℃である。
【0177】
反応時間は、本化合物、試薬、溶媒及び反応温度等によって異なるが、通常、10分~48時間、好ましくは20分~24時間である。
【0178】
工程3に示された方法により得られる式(Ib)で表される化合物は、反応混合物から容易に単離され、典型的な単離手段及び精製手段、例えば、ろ過、溶媒抽出、蒸留、再結晶、クロマトグラフィー等の使用により精製される。
【0179】
反応スキーム1~反応スキーム3に示された反応完了後に得られる式(I)で表される各化合物は、反応混合物から容易に単離することができ、公知の単離及び精製技術、例えば、ろ過、溶媒抽出、蒸留、再結晶及びカラムクロマトグラフィーにより精製することができる。
【0180】
本発明のダニ及び線虫防除剤は、必要に応じて、農薬製剤に通常使用される添加剤成分(担体)を含有してもよい。
【0181】
添加剤成分は、担体(例えば、固体担体又は液体担体)、界面活性剤、バインダー又は粘着付与剤、増粘剤、着色剤、展着剤、粘着剤、凍結防止剤、固化防止剤、崩壊剤、分解防止剤等であり得る。必要に応じて、他の添加剤成分、例えば、消毒剤、植物チップ等を使用することができる。これらの添加剤成分は、1種で又は2種若しくは2種超を組み合わせて使用してもよい。
【0182】
上記添加剤成分について説明する。
【0183】
固体担体は、例えば、鉱物担体、例えば、パイロフィライトクレイ、カオリンクレイ、シリカストーンクレイ、タルク、珪藻土、ゼオライト、ベントナイト、酸性クレイ、活性クレイ、アタパルガスクレイ、バーミキュライト、パーライト、軽石、白色炭素(例えば、合成ケイ酸又は合成ケイ酸塩)、二酸化チタン等;植物担体、例えば、木粉、トウモロコシ茎、クルミ殻、果実核、もみがら、おがくず、小麦ふすま、大豆粉、セルロース粉末、デンプン、デキストリン、糖類等;無機塩担体、例えば、炭酸カルシウム、硫酸アンモニウム、硫酸ナトリウム、塩化カリウム等;及びポリマー担体、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、エチレン-酢酸ビニルコポリマー、尿素-アルデヒド樹脂等であり得る。
【0184】
液体担体は、例えば、一価アルコール、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、シクロヘキサノール等;多価アルコール、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ヘキシレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリン等;多価アルコール誘導体、例えば、プロピレン型グリコールエーテル等;ケトン、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、イソホロン等;エーテル、例えば、エチルエーテル、1,4-ジオキサン、セロソルブ、ジプロピルエーテル、テトラヒドロフラン等;脂肪族炭化水素、例えば、ノルマルパラフィン、ナフテン、イソパラフィン、ケロセン、鉱油等;芳香族炭化水素、例えば、トルエン、C9-10アルキルベンゼン、キシレン、溶媒ナフサ、アルキルナフタレン、高沸点芳香族炭化水素等;ハロゲン化炭化水素、例えば、1,2-ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等;エステル、例えば、酢酸エチル、フタル酸ジイソプロピル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチル、アジピン酸ジメチル等;ラクトン、例えば、γ-ブチロラクトン等;アミド、例えば、ジメチルホルムアミド、ジエチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N-アルキルピロリジノン等;ニトリル、例えば、アセトニトリル等;硫黄化合物、例えば、ジメチルスルホキシド等;植物油、例えば、大豆油、菜種油、綿実油、ココナッツ油、ヒマシ油等;及び水であり得る。
【0185】
界面活性剤には、特に限定はない。ただし、界面活性剤は、好ましくは、水中でゲル化し又は膨潤する。界面活性剤は、例えば、非イオン性界面活性剤、例えば、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、スクロース脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン樹脂酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸ジエステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンジアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル-ホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー、アルキルポリオキシエチレンポリプロピレンブロックポリマーエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、ポリオキシエチレン脂肪酸ビスフェニルエーテル、ポリアルキレンベンジルフェニルエーテル、ポリオキシアルキレンスチリルフェニルエーテル、アセチレンジオール、ポリオキシアルキレン付加アセチレンジオール、ポリオキシエチレンエーテル型シリコーン、エステル型シリコーン、フッ素含有界面活性剤、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等;アニオン性界面活性剤、例えば、アルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、リグニンスルホン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、ナフタレンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸-ホルマリン縮合物塩、アルキルナフタレンスルホン酸-ホルマリン縮合物塩、脂肪酸塩、ポリカルボン酸塩、N-メチル-脂肪酸サルコシネート、樹脂酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルリン酸塩等;アルキルアミン塩、例えば、塩酸ラウリルアミン、塩酸ステアリルアミン、塩酸オレイルアミン、酢酸ステアリルアミン、酢酸ステアリルアミノプロピルアミン、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化アルキルジメチルベンザルコニウム等を含むカチオン性界面活性剤;及び両性イオン界面活性剤、例えば、ベタイン型(例えば、ジアルキルジアミノエチルベタイン又はアルキルジメチルベンジルベタイン)、アミノ酸型(例えば、ジアルキルアミノエチルグリシン又はアルキルジメチルベンジルグリシン)等であり得る。
【0186】
バインダー及び粘着付与剤は、例えば、カルボキシメチルセルロース又はその塩、デキストリン、水溶性デンプン、キサンタンガム、グアーガム、スクロース、ポリビニルピロリドン、アラビアガム、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸ナトリウム、平均分子量6,000~20,000を有するポリエチレングリコール、平均分子量100,000~5,000,000を有するポリエチレンオキシド及び天然リン脂質(例えば、セファリン酸又はレシチン)であり得る。
【0187】
増粘剤は、例えば、水溶性ポリマー、例えば、キサンタンガム、グアーガム、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、アクリルポリマー、デンプン誘導体、多糖類等;及び無機微粉末、例えば、高純度ベントナイト、白色炭素等であり得る。
【0188】
着色剤は、例えば、無機顔料、例えば、酸化鉄、酸化チタン、プルシアンブルー等及び有機染料、例えば、アリザリン染料、アゾ染料、金属フタロシアニン染料等であり得る。
【0189】
展着剤は、例えば、シリコーン系界面活性剤、セルロース粉末、デキストリン、加工デンプン、ポリアミノカルボン酸キレート化合物、架橋ポリビニルピロリドン、マレイン酸及びスチレン、メタクリル酸コポリマー、多価アルコールポリマーとジカルボン酸無水物との間の半エステル及びポリスチレンスルホン酸の水溶性塩であり得る。
【0190】
粘着剤は、例えば、界面活性剤(例えば、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル又はポリオキシエチレン脂肪酸エステル)、パラフィン、テルペン、ポリアミド樹脂、ポリアクリル酸塩、ポリオキシエチレン、ワックス、ポリビニルアルキルエーテル、アルキルフェノール-ホルマリン縮合物及び合成樹脂エマルジョンであり得る。
【0191】
凍結防止剤は、例えば、多価アルコール(例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール又はグリセリン)であり得る。
【0192】
固化防止剤は、例えば、多糖類(例えば、デンプン、アルギン酸、マンノース又はガラクトース)、ポリビニルピロリドン、白色炭素、エステルガム及び石油樹脂であり得る。
【0193】
崩壊剤は、例えば、トリポリリン酸ナトリウム、ヘキサメタリン酸ナトリウム、ステアリン酸金属塩、セルロース粉末、デキストリン、メタクリル酸エステルコポリマー、ポリビニルピロリドン、ポリアミノカルボン酸キレート化合物、スルホン化スチレン-イソブチレン-無水マレイン酸コポリマー及びデンプンポリアクリロニトリルグラフトコポリマーであり得る。
【0194】
分解防止剤は、例えば、乾燥剤、例えば、ゼオライト、生石灰、酸化マグネシウム等;酸化防止剤、例えば、フェノール系、アミン系、硫黄系、リン酸系等;紫外線吸収剤、例えば、サリチル酸系、ベンゾフェノン系等であり得る。
【0195】
本害虫防除剤が、上記言及された添加剤成分を含有する場合、それらの質量基準含量は、担体(例えば、固体担体又は液体担体)の場合には、通常、5~95%、好ましくは20~90%、界面活性剤の場合には、通常、0.1~30%、好ましくは0.5~10%、他の添加剤の場合には、通常、0.1~30%、好ましくは0.5~10%の範囲で選択される。
【0196】
本害虫防除剤は、粉剤、粉粒混合物、粒剤、湿潤性粉末、水溶性濃縮物、水分散性粒剤、錠剤、Jumbo、乳化性濃縮物、油製剤、溶液、流動性濃縮物、エマルジョン、マイクロエマルジョン、サスポエマルジョン、超低容量製剤、マイクロカプセル、燻煙剤、エアロゾル、ベイト剤、ペースト等から選択される任意の製剤で使用される。
【0197】
製剤の実際の使用において、製剤はそれ自体で又は希釈剤(例えば、水)で所定の濃度に希釈された後に使用することができる。本化合物又はその希釈生成物を含有する製剤の適用は、通常使用される方法、例えば、分散(例えば、噴霧、霧化、細分化、粉末分散、粒剤分散、水面上分散又はインボックス分散)、土壌中適用(例えば、混合又は浸漬)、表面上適用(例えば、被覆、粉末被覆又はカバー)、浸漬、毒餌、燻煙等により行うことができる。有害な害虫、特に、家畜の排泄物中の有害な昆虫の侵入及び成長を防止するために、上記言及された有効成分を家畜飼料と混合することも可能である。
【0198】
本害虫防除剤中の有効成分の割合(質量%)は、必要に応じて適宜選択される。有効成分は、例えば、下記範囲で適宜選択される。
粉末製剤、粉粒混合物等において、
0.01~20%、好ましくは0.05~10%
粒剤等において、
0.1~30%、好ましくは0.5~20%
湿潤性粉末、水分散性粒剤等において、
1~70%、好ましくは5~50%
水溶性濃縮物、溶液等において、
1~95%、好ましくは10~80%
乳化性濃縮物等において、
5~90%、好ましくは10~80%
油製剤等において、
1~50%、好ましくは5~30%
流動性濃縮物等において、
5~60%、好ましくは10~50%
エマルジョン、マイクロエマルジョン、サスポエマルジョン等において、
5~70%、好ましくは10~60%
錠剤、餌、ペースト等において、
1~80%、好ましくは5~50%
燻煙剤等において、
0.1~50%、好ましくは1~30%
エアロゾル等において、
0.05~20%、好ましくは0.1~10%
【0199】
製剤は、適切な濃度に希釈された後に噴霧されるか又は直接適用される。
【0200】
本害虫防除剤が、希釈剤で希釈された後に使用される場合、有効成分の濃度は、一般的には、0.1~5,000ppmである。製剤自体が使用される場合、単位面積当たりのその適用量は、有効成分化合物換算で1ha当たり0.1~5,000gであるが、適用量はこれに限定されない。
【0201】
なお、本害虫防除剤は、本化合物を単独で有効成分として使用すれば十分有効である。ただし、本害虫防除剤は、必要に応じて、肥料及び農薬、例えば、殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、相乗剤、殺真菌剤、抗ウイルス剤、誘引剤、除草剤、植物成長制御剤等と混合されてもよく、これらと組み合わせて使用されてもよい。この場合、より高い効果が発揮される。
【0202】
以下は、公知の殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤及び相乗剤化合物の例であり、これらは混合されてもよく、組み合わせて使用されてもよい。
【0203】
1.アセチルコリンエステラーゼ阻害剤
(1A)カーバメート系:アラニカルブ(alanycarb)、アルジカルブ(aldicarb)、アルドキシカルブ(aldoxycarb)、ベンダイオカルブ(bendiocarb)、ベンフラカルブ(benfuracarb)、ブトカルボキシム(butocarboxim)、ブトキシカルボキシム(butoxycarboxim)、カルバリル(carbaryl)、カルボフラン(carbofuran)、カルボスルファン(carbosulfan)、エチオフェンカルブ(ethiofencarb)、フェノブカルブ(fenobucarb)、ホルメタネート(formetanate)、フラチオカルブ(furathiocarb)、イソプロカルブ(isoprocarb)、メチオカルブ(methiocarb)、メソミル(methomyl)、メトルカルブ(metolcarb)、オキサミル(oxamyl)、ピリミカルブ(pirimicarb)、プロポキスル(propoxur)、チオジカルブ(thiodicarb)、チオファノックス(thiofanox)、トリアザメート(triazamate)、トリメタカルブ(trimethacarb)、XMC(バミドチオン(vamidothion))、キシリルカルブ(xylylcarb);
【0204】
(1B)有機リン系:アセフェート(acephate)、アザメチホス(azamethiphos)、アジンホスエチル(azinphosethyl)、アジンホス-メチル(azinphos-methyl)、カドサホス(cadusafos)、クロルエトキシホス(chlorethoxyfos)、クロルフェンビンホス(chlorfenvinphos)、クロルメホス(chlormephos)、クロルピリホス(chlorpyrifos)、クロルピリホスメチル(chlorpyrifosmethyl)、クーマホス(coumaphos)、シアノホス(cyanophos)、デメトン-S-メチル(demeton-S-methyl)、ジアミダホス(diamidafos)、ジアジノン(diazinon)、ジクロルホス(dichlorvos)、ジクロトホス(dicrotophos)、ジメトエート(dimethoate)、ジメチルビンホス(dimethylvinphos)、ジオキサベンゾホス(dioxabenzofos)、ジスルホトン(disulfoton)、DSP(O,O-ジエチル O-(4-ジメチルスルファモイルフェニル)ホスホロチオエート)、EPN(O-エチル O-4-ニトロフェニル フェニルホスホノチオエート)、エチオン(ethion)、エトプロホス(ethoprophos)、エトリムホス(etrimfos)、ファンファー(famphur)、フェナミホス(fenamiphos)、フェニトロチオン(fenitrothion)、フェンチオン(fenthion)、フォノホス(fonofos)、フォスチアゼート(fosthiazate)、フォスチエタン(fosthietan)、ヘプテノホス(heptenophos)、イサミドホス(isamidofos)、イサゾホス(isazophos)、イソフェンホス-メチル(isofenphos-methyl)、イソプロピル O-(メトキシアミノチオ-ホスホリル)サリチレート、イソキサチオン(isoxathion)、メラチオン(malathion)、メカルバム(mecarbam)、メタミドホス(methamidophos)、メチダチオン(methidathion)、メビンホス(mevinphos)、モノクロトホス(monocrotophos)、ナレド(naled)、オメトエート(omethoate)、オキシデメトン-メチル(oxydemeton-methyl)、オキシデプロホス(oxydeprofos)、パラチオン(parathion)、パラチオン-メチル(parathion-methyl)、フェントエート(phenthoate)、フォレート(phorate)、フォサロン(phosalone)、フォスメット(phosmet)、フォスファミドン(phosphamidon)、フォキシム(phoxim)、ピリミホス-メチル(pirimiphos-methyl)、プロフェノホス(profenofos)、プロパホス(propaphos)、プロペタムホス(propetamphos)、プロチオホス(prothiofos)、ピラクロホス(pyraclofos)、ピリダフェンチオン(pyridaphenthion)、キナルホス(quinalphos)、スルホテップ(sulfotep)、テブピリムホス(tebupirimfos)、テメホス(temephos)、テルブホス(terbufos)、テトラクロルビンホス(tetrachlorvinphos)、チオメトン(thiometon)、チオナジン(thionazin)、トリアゾホス(triazophos)、トリクロルホン(trichlorfon)、バミドチオン(vamidothion)、ジクロフェンチオン(dichlofenthion)、イミシアホス(imicyafos)、イソカルボホス(isocarbophos)、メスルフェンホス(mesulfenfos)、フルピラゾホス(flupyrazofos)
【0205】
2.GABA作動性塩素イオンチャネルアンタゴニスト
(2A)環状ジエン有機塩素系:クロルデン(chlordane)、エンドスルファン(endosulfan)、ガンマ-BHC(六塩化ベンゼン);
【0206】
(2B)フェニルピラゾール系:アセトプロール(acetoprole)、エチプロール(ethiprole)、フィプロニル(fipronil)、ピラフルプロール(pyrafluprole)、ピリプロール(pyriprole)、RZI-02-003(コード番号)
【0207】
3.ナトリウムチャンネルモジュレーター
(3A)ピレスロイド/ピレトリン:アクリナトリン(acrinathrin)、アレトリン(allethrin)(d-cis-trans及びd-transを含む)、ビフェントリン(bifenthrin)、ビオアレトリン(bioallethrin)、ビオアレトリン S-シクロペンテニル(bioallethrin S-cyclopentenyl)、ビオレスメトリン(bioresmethrin)、シクロプロトリン(cycloprothrin)、シフルトリン(cyfluthrin)(ベータ-を含む)、シハロトリン(cyhalothrin)(ガンマ-及びラムダ-を含む)、シペルメトリン(cypermethrin)(アルファ-、ベータ-、シータ-及びゼータ-を含む)、シフェノトリン(cyphenothrin)[(IR)-trans-異性体を含む]、デルタメトリン(deltamethrin)、エンペントリン(empenthrin)、エスフェンバレレート(esfenvalerate)、エトフェンプロックス(etofenprox)、フェンプロパトリン(fenpropathrin)、フェンバレレート(fenvalerate)、フルシトリネート(flucythrinate)、フルメトリン(flumethrin)、ハルフェンプロックス(halfenprox)、イミプロトリン(imiprothrin)、メトフルトリン(metofluthrin)、ペルメトリン(permethrin)、フェノトリン(phenothrin)[(IR)-trans-異性体を含む]、プラレトリン(prallethrin)、プロフルトリン(profluthrin)、ピレトリン(pyrethrin)、レスメトリン(resmethrin)、RU15525(コード番号)、シラフルオフェン(silafluofen)、テフルトリン(tefluthrin)、テトラメトリン(tetramethrin)、トラロメトリン(tralomethrin)、トランスフルトリン(transfluthrin)、ZX18901(コード番号)、フルバリネート(タウ-を含む)、テトラメチルフルトリン(tetramethylfluthrin)、メパーフルトリン(meperfluthrin);
【0208】
(3B)DDT/メトキシクロル:DDT(1,1,1-トリクロロ-2,2-ビス(4-クロロフェニル)エタン)、メトキシクロル(methoxychlor)
【0209】
3.ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニスト剤/アンタゴニスト剤
(4A)ネオニコチノイド:アセタミプリド(acetamiprid)、クロチアニジン(clothianidin)、ジノテフラン(dinotefuran)、イミダクロプリド(imidacloprid)、ニテンピラム(nitenpyram)、チアクロプリド(thiacloprid)、チアメトキサム(thiamethoxam);
【0210】
(4B)ニコチン:硫酸ニコチン
【0211】
4.ニコチン性アセチルコリン受容体アロステリックアクチベーター剤
スピノシン(Spinosine):スピネトラム(spinetoram)、スピノサド(spinosad)
【0212】
5.塩素イオンチャンネルアクチベーター剤
アバメクチン系(Abamectins)、ミルベマイシン系(Milbemycins):アバメクチン(abamectin)、エマメクチン安息香酸塩(emamectin benzoate)、レピメクチン(lepimectin)、ミルベメクチン(milbemectin)、イベルメクチン(ivermectin)、ポリナクチン(polynactin)
【0213】
6.幼若ホルモン類似剤
ジオフェノラン(diofenolan)、ヒドロプレン(hydroprene)、キノプレン(kinoprene)、メトトリン(methothrin)、フェノキシカルブ(fenoxycarb)、ピリプロキシフェン(pyriproxyfen)
【0214】
7.その他の非特異的(マルチサイト)阻害剤
1,3-ジクロロプロペン、DCIP(ビス(2-クロロ-1-メチルエチル)エーテル)、二臭化エチレン、臭化メチル、クロロピクリン、フッ化スルフリル
【0215】
8.摂食阻害剤
ピメトロジン(pymetrozine)、フロニカミド(flonicamid)、ピリフルキナゾン(pyrifluquinazon)
【0216】
9.ダニ類成長阻害剤
クロフェンテジン(clofentezine)、ジフロビダジン(diflovidazin)、ヘキシチアゾクス(hexythiazox)、エトキサゾール(etoxazole)
【0217】
10.微生物由来昆虫中腸内膜破壊剤
BT(Bacillus thuringiensis)剤:バチルス・スファエリカス(Bacillus sphaericus)、バチルス・チューリンゲンシス アイザワイ亜種(Bacillus thuringiensis subsp. aizawai)、バチルス・チューリンゲンシス イスラエレンシス亜種(Bacillus thuringiensis subsp. israelensis)、バチルス・チューリンゲンシス クリスターキ亜種(Bacillus thuringiensis subsp. kurstaki)、バチルス・チューリンゲンシス テネブリオニス亜種(Bacillus thuringiensis subsp. tenebrionis)、Bt作物タンパク質(CrylAb、Cry1Ac、Cry1Fa、Cry2Ab、mCry3A、Cry3Ab、Cry3Bb、Cry34/35Ab1)、バチルス・ポピリアエ(Bacillus popilliae)、バチルス・スブチリス(Bacillus subtillis)
【0218】
11.ミトコンドリアATP合成酵素阻害剤
ジアフェンチウロン(diafenthiuron);有機スズ殺ダニ剤:アゾシクロチン(azocyclotin)、シヘキサチン(cyhexatin)、酸化フェンブタスズ(fenbutatin oxide);プロパルギット(propargite)、テトラジホン(tetradifon)
【0219】
12.プロトン勾配の撹乱による酸化的リン酸化脱共役剤
クロルフェナピル(chlorfenapyr)、DNOC(6-メチル-2,4-ジニトロフェノール)
【0220】
13.ニコチン性アセチルコリン受容体チャネルブロッカー
ネレイストキシン類似物質:ベンスルタップ(bensultap)、カルタップ(cartap)、チオシクラム(thiocyclam)、チオスルタップ(thiosultap)
【0221】
14.キチン生合成阻害剤、タイプ0
ベンゾイルウレア:ビストリフルロン(bistrifluron)、クロルフルアゾロン(chlorfluazoron)、ジフルベンズロン(diflubenzuron)、フルシクロクスロン(flucycloxuron)、フルフェノクスロン(flufenoxuron)、ヘキサフルムロン(hexaflumuron)、ルフェヌロン(lufenuron)、ノバルロン(novaluron)、ノビフルムロン(noviflumuron)、テフルベンズロン(teflubenzuron)、トリフルムロン(triflumuron)、フルアズロン(fluazuron)
【0222】
15.キチン生合成阻害剤、タイプ1
ブプロフェジン(buprofezin)
【0223】
16.脱皮阻害剤、双翅目
シロマジン(cyromazine)
【0224】
17.エクダイソン受容体アゴニスト(脱皮促進)
ジアシルヒドラジン:クロマフェノジド(chromafenozide)、ハロフェノジド(halofenozide)、メトキシフェノジド(methoxyfenozide)、テブフェノジド(tebufenozide)
【0225】
18.オクトパミン受容体アゴニスト
アミトラズ(amitraz)
【0226】
19.ミトコンドリア電子伝達系複合体III阻害剤
ヒドラメチルノン(hydramethylnon)、アセキノシル(acequinocyl)、フルアクリピリム(fluacrypyrim)、シエノピラフェン(cyenopyrafen)
【0227】
20.ミトコンドリア電子伝達系複合体II阻害剤
シフルメトフェン(cyflumetofen)、シエノピラフェン(cyenopyrafen)、NNI-0711(コード番号)
【0228】
21.ミトコンドリア電子伝達系複合体I阻害剤(METI)
METI殺ダニ剤及び殺虫剤:フェナザキン(fenazaquin)、フェンピロキシメート(fenpyroximate)、ピリダベン(pyridaben)、ピリミジフェン(pyrimidifen)、テブフェンピラド(tebufenpyrad)、トルフェンピラド(tolfenpyrad)
【0229】
その他:ロテノン(rotenone)
【0230】
22.ナトリウムチャンネルブロッカー
インドキサカルブ(indoxacarb)、メタフルミゾン(metaflumizon)
【0231】
23.脂質合成阻害剤
テトロン酸及びテトラミン酸誘導体:スピロジクロフェン(spirodiclofen)、スピロメシフェン(spiromesifen)、スピロテトラマット(spirotetramat)
【0232】
24.ミトコンドリア電子伝達系複合体IV阻害剤
リン化アルミニウム、ホスフィン、リン化亜鉛、シアン化カルシウム
【0233】
25.神経阻害剤(作用機構不明)
ビフェナゼート(bifenazate)
【0234】
26.アコニターゼ阻害剤
フルオロ酢酸ナトリウム
【0235】
27.相乗剤
ピペロニルブトキシド、DEF(ホスホロトリチオ酸 S,S,S-トリブチルエステル)
【0236】
28.リアノジン受容体モジュレーター
クロラントラニリプロール(chlorantraniliprole)、フルベンジアミド(flubendiamide)、シアトラニリプロール(cyantraniliprole)
【0237】
29.作用機構不明の化合物
アザジラクチン(azadirachtin)、アミドフルメット(amidoflumet)、ベンクロチアズ(benclothiaz)、ベンゾキシメート(benzoximate)、ブロモプロピレート(bromopropylate)、キノメチオネート(chinomethionat)、CL900167(コード番号)、氷晶石、ジコフォル(dicofol)、ジシクラニル(dicyclanil)、ジエノクロル(dienochlor)、ジノブトン(dinobuton)、酸化フェンブタスズ(fenbutatin oxide)、フェノチオカルブ(fenothiocarb)、フルエンスルホン(fluensulfone)、フルフェネリム(flufenerim)、フルスルファミド(flsulfamide)、カランジン(karanjin)、メタム(metham)、メトプレン(methoprene)、メトキシフェノジド(methoxyfenozide)、メチルイソチオシアネート、ピリダリル(pyridalyl)、ピリフルキナゾン(pyrifluquinazon)、スルコフロン-ナトリウム(sulcofuron-sodium)、スルフルラミド(sulfluramid)、スルホキサフロル(sulfoxaflor)、フルピラジフロン(flupyradifurone)、フルメトキン(flometoquin)、IKI-3106(コード番号)
【0238】
30.昆虫病原性糸状菌、線虫病原性微生物
ボーベリア・バシアナ(Beauveria bassiana)、ボーベリア・テネラ(Beauveria tenella)、バーティシリウム・レカニ(Verticillium lecanii)、ペシロマイセス・テヌイペス(Pacilimyces tenuipes)、ペシロマイセス・フモソロセウス(Paecilomyces fumosoroceus)、ボーベリア・ブロングニアリティ(Beauveria brongniartii)、モナクロスポリウム・フィマトファグム(Monacrosporium phymatophagum)、パスツリア・ペネトランス(Pasteuriapenetrans)
【0239】
32.性フェロモン
(Z)-11-ヘキサデセナール、(Z)-11-ヘキサデセニルアセテート、リトルア-A(litlure-A)、リトルア-B(litlure-B)、Z-13-エイコセン-10-オン、(Z,E)-9,12-テトラデカジエニルアセテート、(Z)-9-テトラデセン-1-オール、(Z)-11-テトラデセニルアセテート、(Z)-9,12-テトラデカジエニルアセテート、(Z,E)-9,11-テトラデカジエニルアセテート
【0240】
次に、混合し又は組み合わせて使用することができる公知の殺菌剤又は疾病損傷抑制剤化合物の例を以下に示す。
【0241】
1.核酸生合成阻害剤
アシルアラニン類(Acylalanines):ベナラキシル(benalaxyl)、ベナラキシル-M(benalaxyl-M)、フララキシル(furalaxyl)、メタラキシル(metalaxyl)、メタラキシル-M(metalaxyl-M);
オキサゾリジノン類(Oxazolidinones):オキサジキシル(oxadixyl);
ブチロラクトン類(Butyrolactones):クロジラコン(clozylacon)、オフレース(ofurace);
ヒドロキシ-(2-アミノ)ピリミジン:ブピリメート(bupirimate)、ジメチリモール(dimethirimol)、エチリモール(ethirimol);
イソオキサゾール:ヒメキサゾール(hymexazol);
イソチアゾロン類:オクチリノン(octhilinone);
カルボン酸:オキソリン酸
【0242】
2.有糸分裂及び細胞分裂阻害剤
ベンゾイミダゾール類:ベノミル(benomyl)、カルベンダジム(carbendazim)、フベリダゾール(fuberidazole)、チアベンダゾール(thiabendazole);
チオファネート類(Thiophanates):チオファネート(thiophanate)、チオファネート-メチル(thiophanate-methyl);
N-フェニルカーバメート類:ジエトフェンカルブ(diethofencarb);
トルアミド類(Toluamides):ゾキサミド(zoxamide);
フェニルウレア類:ペンシクロン(pencycuron);
ピリジニルメチルベンズアミド類:フルオピコリド(fluopicolide)
【0243】
3.呼吸阻害剤
ピリミジンアミン類:ジフルメトリム(diflumetorim);
カルボキサミド類:ベノダニル(benodanil)、フルトラニル(flutolanil)、メプロニル(mepronil)、フルオピラム(fluopyram)、フェンフラム(fenfuram)、カルボキシン(carboxin)、オキシカルボキシン(oxycarboxin)、チフルザミド(thifluzamide)、ビキサフェン(bixafen)、フラメトピル(furametpyr)、イソピラザム(isopyrazam)、ペンフルフェン(penflufen)、ペンチオピラド(penthiopyrad)、セダキサン(sedaxane)、ボスカリド(boscalid)、フルキサピロキサド(fluxapyroxad)、イソフェタミド(isofetamid)、ベンゾビンジフルピル(benzovindiflupyr);
メトキシ-アクリレート類:アゾキシストロビン(azoxystrobin)、エネストロブリン(enestroburin)、ピコキシストロビン(picoxystrobin)、ピラオキシストロビン(pyraoxystrobin)、クモキシストロビン(coumoxystrobin)、エノキサストロビン(enoxastrobin)、フルフェノキシストロビン(flufenoxystrobin);
メトキシ-カーバメート類:ピラクロストロビン(pyraclostrobin)、ピラメトストロビン(pyrametostrobin)、トリクロピリカルブ(triclopyricarb);
オキシイミノ酢酸類:クレソキシムメチル(kresoxim-methyl)、トリフロキシストロビン(trifloxystrobin);
オキシイミノアセトアミド類:ジモキシストロビン(dimoxystrobin)、メトミノストロビン(metominostrobin)、オリサストロビン(orysastrobin)、フェナミンストロビン(fenaminstrobin);
オキサゾリジンジオン類:ファモキサドン(famoxadone);
ジヒドロジオキサジン類:フルオキサストロビン(fluoxastrobin);
イミダゾリノン類:フェナミドン(fenamidone);
ベンジル-カーバメート類:ピリベンカルブ(pyribencarb);
シアノイミダゾール類:シアゾファミド(cyazofamid);
スルファモイルトリアゾール類:アミスルブロム(amisulbrom);
ジニトロフェニルクロトン酸類:ビナパクリル(binapacryl)、メチルジノカップ(methyldinocap)、ジノカップ(dinocap);
2,6-ジニトロ-アニリン類:フルアジナム(fluazinam);
ピリミジノンヒドラゾン類:フェリムゾン(ferimzone);
トリフェニルスズ:TPTA、TPTC、TPTH;
チオフェンカルボキサミド類:シルチオファム(silthiofam)
トリアゾロピリミジルアミン:アメトクトラジン(ametoctradin)
【0244】
4.アミノ酸及びタンパク質合成阻害剤
アニリノピリミジン類:シプロジニル(cyprodinil)、メパニピリム(mepanipyrim)、ピリメタニル(pyrimethanil);
エノピラヌロン酸類:ブラスチシジン-S(blasticidin-S)、ミルジオマイシン(mildiomycin);
ヘキソピラノシル抗生物質:カスガマイシン(kasugamycin);
グルコピラノシル抗生物質:ストレプトマイシン(streptomycin);
テトラサイクリン抗生物質:オキシテトラサイクリン(oxytetracycline)
【0245】
5.シグナル伝達系阻害剤
キノリン:キノキシフェン(quinoxyfen);
キナゾリン類:プロキナジド(proquinazid);
フェニルピロール類:フェンピクロニル(fenpiclonil)、フルジオキソニル(fludioxonil);
ジカルボキシイミド類:クロゾリネート(chlozolinate)、イプロジオン(iprodione)、プロシミドン(procymidone)、ビンクロゾリン(vinclozolin)
【0246】
6.脂質合成と膜完全性阻害剤
ホスホロチオレート類:エジフェンホス(edifenphos)、イプロベンホス(iprobenfos)、ピラゾホス(pyrazophos);
ジチオラン類(Dithiolanes):イソプロチオラン(isoprothiolane);
芳香族炭化水素:ビフェニル、クロロネブ(chloroneb)、ジクロラン(dicloran)、キントゼン(quintozene)、テクナゼン(tecnazene)、トルクロホスメチル(tolclofos-methyl);
1,2,4-チアジアゾール:エトリジアゾール(etridiazole);
カーバメート:ヨードカルブ(iodocarb)、プロパモカルブ塩酸塩(propamocarb-hydrochloride)、プロチオカルブ(prothiocarb);
ケイ皮酸アミド:ジメトモルフ(dimethomorph)、フルモルフ(flumorph);
バリンアミドカーバメート:ベンチアバリカリブイソプロピル(benthiavalicarb-isopropyl)、イプロバリカルブ(iprovalicarb)、バリフェナレート(valifenalate);
マンデル酸アミド:マンジプロパミド(mandipropamid);
バチルス・スブチリス(Bacillus subtilis)及び産生される殺菌性リポペプチド:バチルス・スブチリス(Bacillus subtilis)(菌株:QST713)
【0247】
7.膜におけるステロール生合成の阻害剤
ピペラジン類:トリホリン(triforine);
ピリジン類:ピリフェノックス(pyrifenox);
ピリミジン類:フェナリモル(fenarimol)、ヌアリモール(nuarimol);
イミダゾール類:イマザリル(imazalil)、オキスポコナゾール-フマル酸塩(oxpoconazole-fumarate)、ペフラゾエート(pefurazoate)、プロクロラズ(prochloraz)、トリフルミゾール(triflumizole);
トリアゾール類:アザコナゾール(azaconazole)、ビテルタノール(bitertanol)、ブロムコナゾール(bromuconazole)、シプロコナゾール(cyproconazole)、ジフェノコナゾール(difenoconazole)、ジニコナゾール(diniconazole)、ジニコナゾール-M(diniconazole-M)、エポキシコナゾール(epoxiconazole)、エタコナゾール(etaconazole)、フェンブコナゾール(fenbuconazole)、フルキンコナゾール(fluquinconazole)、フルシラゾール(flusilazole)、フルトリアホール(flutriafol)、ヘキサコナゾール(hexaconazole)、イミベンコナゾール(imibenconazole)、イプコナゾール(ipconazole)、メトコナゾール(metconazole)、ミクロブタニル(myclobutanil)、ペンコナゾール(penconazole)、プロピコナゾール(propiconazole)、プロチオコナゾール(prothioconazole)、シメコナゾール(simeconazole)、テブコナゾール(tebuconazole)、テトラコナゾール(tetraconazole)、トリアジメホン(triadimefon)、トリアジメノール(triadimenol)、トリチコナゾール(triticonazole)、フルコナゾール(furconazole)、フルコナゾール-cis(furconazole-cis)、キンコナゾール(quinconazole);
モルホリン類:アルジモルフ(aldimorph)、ドデモルフ(dodemorph)、フェンプロピモルフ(fenpropimorph)、トリデモルフ(tridemorph);
ピペリジン類:フェンプロピジン(fenpropidin)、ピペラリン(piperalin);
スピロケタールアミン類:スピロキサミン(spiroxamine);
ヒドロキシアニリド類:フェンヘキサミド(fenhexamid);
チオカーバメート類:ピリブチカルブ(pyributicarb);
アリルアミン類:ナフチフィン(naftifine)、テルビナフィン(terbinafine)
【0248】
8.グルカン合成阻害剤
グルコピラノシル型抗生物質:バリダマイシン(validamycin);
ペプチジルピリジンヌクレオチド化合物:ポリオキシン(polyoxin)
【0249】
9.メラニン合成阻害剤
イソベンゾフラノン:フタリド(phthalide);
ピロロキノリン:ピロキロン(pyroquilon);
トリアゾロベンゾチアゾール:トリシクラゾール(tricyclazole);
カルボキサミド:カルプロパミド(carpropamid)、ジクロシメット(diclocymet);
プロピオンアミド:フェノキサニル(fenoxanil)
【0250】
10.宿主植物抵抗性誘導剤
ベンゾチアジアゾール類:アシベンゾラル-S-メチル(acibenzolar-S-methyl);
ベンゾイソチアゾール類:プロベナゾール(probenazole);
チアジアゾールカルボキサミド類:チアジニル(tiadinil)、イソチアニル(isotianil)
天然物:ラミナリン(laminarin)
【0251】
11.作用機構不明の化合物
銅化合物:水酸化銅、ジオクタン酸銅、塩基性塩化銅、硫酸銅、酸化第一銅、オキシン-銅、Bordeaux混合物、銅ノニルフェノールスルホン酸塩;
硫黄化合物:硫黄;
ジチオカーバメート類:フェルバム(ferbam)、マンコゼブ(mancozeb)、マネブ(maneb)、メチラム(metiram)、プロピネブ(propineb)、チラム(thiram)、ジネブ(zineb)、ジラム(ziram)、クフラネブ(cufraneb);
フタルイミド類:カプタン(captan)、ホルペット(folpet)、カプタホール(captafol);
クロロニトリル類:クロロタロニル(chlorothalonil);
スルファミド類:ジクロフルアニド(dichlofluanid)、トリルフルアニド(tolylfluanid);
グアニジン類:グアザチン(guazatine)、イミノクタジン-アルベシレート(iminoctadine-albesilate)、イミノクタジントリアセテート(iminoctadine-triacetate)、ドジン(dodine);
【0252】
その他の化合物:アニラジン(anilazine)、ジチアノン(dithianon)、シモキサニル(cymoxanil)、ホセチル(fosetyl)(アルミニウム、カルシウム、ナトリウム)、リン酸及び塩、テクロフタラム(tecloftalam)、トリアゾキシド(triazoxide)、フルスルファミド(flusulfamide)、ジクロメジン(diclomezine)、メタスルホカルブ(methasulfocarb)、エタボキサム(ethaboxam)、シフルフェナミド(cyflufenamid)、メトラフェノン(metrafenone)、重炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム、BAF-045(コード番号)、(5,7-ジメトキシ-2-(2,4,6-トリクロロフェニル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリミジン)、BAG-010(コード番号)、ベンチアゾール(benthiazole)、ブロノポール(bronopol)、カルボン(carvone)、キノメチオネート(chinomethionat)、ダゾメット(dazomet)、DBEDC、デバカルブ(debacarb)、ジクロロフェン(dichlorophen)、ジフェンゾクアットメチルスルファート(difenzoquat-methyl sulfate)、ジメチルジスルフィド、ジフェニルアミン、エトキシキン(ethoxyquin)、フルメトベル(flumetover)、フルオロイミド、フルチアニル(flutianil)、フランカルボン酸、メタム(metam)、ナバム(nabam)、ナタマイシン(natamycin)、ニトラピリン(nitrapyrin)、ニトロタルイソプロピル(nitrothal-isopropyl)、o-フェニルフェノール、オキサジニルアゾール(oxazinylazole)、オキシキノリンスルファート(oxyquinoline sulfate)、フェナジンオキシド(phenazine oxide)、ポリカーバメート、ピリオフェノン(pyriofenone)、フェンプラザミン(fenpyrazamine)、銀、ピリソキサゾール(pyrisoxazole)、テブフロキン(tebufloquin)、トルニファニド(tolnifanide)、トリクラミド(trichlamide)、鉱油、有機油、トルプロカルブ(tolprocarb)、オキサチアピプロリン(oxathiapiprolin)
【0253】
以下に、混合し又は組み合わせて使用することができる公知の除草剤化合物及び植物成長調節剤の例を示す。
A1.アセチルCoAカルボキシラーゼ(ACCase)阻害剤
(A1-1)アリールオキシフェノキシプロピオネート類:クロジナホッププロパルギル(clodinafop-propargyl)、シハロホップブチル(cyhalofop-butyl)、ジクロホップメチル(diclofop-methyl)、ジクロホップ-P-メチル(diclofop-P-methyl)、フェノキサプロップ-P-エチル(fenoxaprop-P-ethyl)、フルアジホップブチル(fluazifop-butyl)、フルアジホップ-P-ブチル(fluazifop-P-butyl)、ハロキシホップ(haloxyfop)、ハロキシホップエトチル(haloxyfop-etotyl)、ハロキシホップ-P(haloxyfop-P)、メタミホップ(metamifop)、プロパキザホップ(propaquizafop)、キザロホップエチル(quizalofop-ethyl)、キザロホップ-P-エチル(quizalofop-P-ethyl)、キザロホップ-P-テフリル(quizalofop-P-tefuryl)、フェンチアプロップエチル(fenthiaprop-ethyl);
【0254】
(A1-2)シクロヘキサンジオン類:アロキシジム(alloxydim)、ブトロキシジム(butroxydim)、クレトジム(clethodim)、シクロキシジム(cycloxydim)、プロホキシジム(profoxydim)、セトキシジム(sethoxydim)、テプラロキシジム(tepraloxydim)、トラルコキシジム(tralkoxydim);
【0255】
(A1-3)フェニルピラゾリン類:アミノピラリド(aminopyralid)、ピノキサデン(pinoxaden);
【0256】
B.アセト乳酸合成酵素(ALS)阻害剤
(B-1)イミダゾリノン類:イマザメタベンズ-メチル(imazamethabenz-methyl)、イマザモックス(imazamox)、イマザピック(imazapic)(アミンとの塩等を含む)、イマザピル(imazapyr)(イソプロピルアミンとの塩等を含む)、イマザキン(imazaquin)、イマザタピル(imazathapyr);
【0257】
(B-2)ピリミジニルオキシベンゾエート:ビスピリバックナトリウム(bispyribac-sodium)、ピリベンゾキシム(pyribenzoxim)、ピリフタリド(pyriftalid)、ピリミノバックメチル(pyriminobac-methyl)、ピリチオバックナトリウム(pyrithiobac-sodium)、ピリミスルファン(pyrimisulfan)、トリアファモン(triafamone);
【0258】
(B-3)スルホニルアミノカルボニルトリアゾリノン類:フルカルバゾンナトリウム(flucarbazone-sodium)、チエンカルバゾン(ナトリウム塩、メチルエステル等を含む)、プロポキシカルバゾンナトリウム(propoxycarbazone-sodium)、プロカルバゾンナトリウム(procarbazone-sodium)、イオフェンスルフロンナトリウム(iofensulfuron-sodium);
【0259】
(B-4)スルホニルウレア類:アミドスルフロン(amidosulfuron)、アジムスルフロン(azimsulfuron)、ベンスルフロンメチル(bensulfuron-methyl)、クロリムロンエチル(chlorimuron-ethyl)、クロルスルフロン(chlorsulfuron)、シノスルフロン(cinosulfuron)、シクロスルファムロン(cyclosulfamuron)、エタメットスルフロンメチル(ethametsulfuron-methyl)、エトキシスルフロン(ethoxysulfuron)、フラザスルフロン(flazasulfuron)、フルピルスルフロンメチルナトリウム(flupyrsulfuron-methyl-sodium)、フォラムスルフロン(foramsulfuron)、ハロスルフロン-メチル(halosulfuron-methyl)、イマゾスルフロン(imazosulfuron)、ヨードスルフロンメチルナトリウム(iodosulfulon-methyl-sodium)、メソスルフロンメチル(mesosulfuron-methyl)、チフェンスルフロン-メチル(thifensulfuron-methyl)、トリアスルフロン(triasulfuron)、トリベヌロンメチル(tribenuron-methyl)、トリフロキシスルフロンナトリウム(trifloxysulfuron-sodium)、トリフルスルフロンメチル(triflusulfuron-methyl)、トリトスルフロン(tritosulfuron)、オルトスルファムロン(orthosulfamuron)、プロップギリスルフロン(propgirisulfuron)、メタゾスルフロン(metazosulfuron)、フルセトスルフロン(flucetosulfuron);
【0260】
(B-5)トリアゾロピリミジン類:クロランスラムメチル(cloransulam-methyl)、ジクロスラム(diclosulam)、フロラスラム(florasulam)、フルメツラム(flumetsulam)、メトスラム(metosulam)、ペノクススラム(penoxsulam)、ピロクススラム(pyroxsulam);
【0261】
C1.光化学系IIでの光合成の阻害剤(1)
(C1-1)フェニルカーバメート類:デスメジファム(desmedipham)、フェンメジファム(phenmedipham);
(C1-2)ピリダジノン類:クロリダゾン(chloridazon)、ブロムピラゾン(brompyrazon);
(C1-3)トリアジン類:アメトリン(ametryn)、アトラジン(atrazine)、シアナジン(cyanazine)、デスメトリン(desmetryne)、ジメタメトリン(dimethametryn)、エグリナジンエチル(eglinazine-ethyl)、プロメトン(prometon)、プロメトリン(prometryn)、プロパジン(propazine)、シマジン(simazine)、シメトリン(simetryn)、テルブメトン(terbumeton)、テルブチラジン(terbuthylazine)、テルブトリン(terbutryn)、トリエタジン(trietazine);
(C1-4)トリアジノン類:メタミトロン(metamitron)、メトリブジン(metribuzin);
(C1-5)トリアゾリノン類:アミカルバゾン(amicarbazone);
(C1-6)ウラシル類:ブロマシル(bromacil)、レナシル(lenacil)、テルバシル(terbacil);
【0262】
C2.光化学系IIでの光合成の阻害剤(2)
(C2-1)アミド類:ペンタノクロル(pentanochlor)、プロパニル(propanil);
(C2-2)尿素類:クロルブロムロン(chlorbromuron)、クロロトルロン(chlorotoluron)、クロロクスロン(chloroxuron)、ジメフロン(dimefuron)、ジウロン(diuron)、エチジムロン(ethidimuron)、フェヌロン(fenuron)、フルオメツロン(fluometuron)、イソプロツロン(isoproturon)、イソウロン(isouron)、リヌロン(linuron)、メタベンズチアズロン(methabenzthiazuron)、メトブロムロン(metobromuron)、メトキスロン(metoxuron)、モノリヌロン(monolinuron)、ネブロン(neburon)、シデュロン(siduron)、テブチウロン(tebuthiuron)、メトベンズロン(metobenzuron);
【0263】
C3.光化学系IIでの光合成の阻害剤(3)
(C3-1)ベンゾチアジアゾン類:ベンタゾン(bentazone);
(C3-2)ニトリル類:ブロモフェノキシム(bromofenoxim)、ブロモキシニル(bromoxynil)(酪酸、オクタン酸、ヘプタン酸等のエステルを含む)、イオキシニル(ioxynil);
(C3-3)フェニルピラジン類:ピリダフォル(pyridafol)、ピリデート(pyridate);
【0264】
D.光化学系I電子受容体
(D-1)ビピリジリウム類:ジクアット(diquat)、パラクアットジクロリド(paraquat dichloride);
【0265】
E.プロトポルフィリノーゲンオキシダーゼ(PPO)阻害剤
(E-1)ジフェニルエーテル類:アシフルオルフェンナトリウム(acifluorfen-sodium)、ビフェノックス(bifenox)、クロメトキシフェン(chlomethoxyfen)、エトキシフェンエチル(ethoxyfen-ethyl)、フルオログリコフェンエチル(fluoroglycofen-ethyl)、ホメサフェン(fomesafen)、ラクトフェン(lactofen)、オキシフルオルフェン(oxyfluorfen);
(E-2)N-フェニルフタルイミド類:シニドンエチル(cinidon-ethyl)、フルミクロラックペンチル(flumiclorac-pentyl)、フルミオキサジン(flumioxazin)、クロルフタリム(chlorphthalim);
(E-3)オキシジアゾール類:オキサジアルギル(oxadiargyl)、オキサジアゾン(oxadiazon);
(E-4)オキサゾリジンジオン類:ペントキサゾン(pentoxazone);
(E-5)フェニルピラゾール類:フルアゾレート(fluazolate)、ピラフルフェンエチル(pyraflufen-ethyl);
(E-6)ピリミジンジオン類:ベンズフェンジゾン(benzfendizone)、ブタフェナシル(butafenacil)、サフルフェナシル(saflufenacil)、チアフェナシル(tiafenacil);
(E-7)チアジアゾール類:フルチアセットメチル(fluthiacet-methyl)、チジアジミン(thidiazimin);
(E-8)トリアゾリノン類:アザフェニジン(azafenidin)、カルフェントラゾンエチル(carfentrazone-ethyl)、スルフェントラゾン(sulfentrazone)、ベンカルバゾン(bencarbazone);
(E-9)その他の化合物:フルフェンピルエチル(flufenpyr-ethyl)、プロフルアゾール(profluazol)、ピラクロニル(pyraclonil)、SYP-298(コード番号)、SYP-300(コード番号);
【0266】
F1.フィトエンデサチュラーゼ段階(PDS)でのカロテノイド生合成の阻害剤
(F1-1)ピリダジノン類:ノルフルラゾン(norflurazon);
(F1-2)ピリミジンカルボキサミド類:ジフルフェニカン(diflufenican)、ピコリナフェン(picolinafen);
(F1-3)その他の化合物:ベフルブタミド(beflubutamid)、フルリドン(fluridone)、フルロクロリドン(flurochloridone)、フルルタモン(flurtamone);
【0267】
F2.4-ヒドロキシフェニル-ピルビン酸-ジオキシゲナーゼ(HPPD)阻害剤
(F2-1)カリステモン類(Callistemone):メソトリオン(mesotrione);
(F2-2)イソオキサゾール類:ピラスルホトール(pyrasulfotole)、イソキサフルトール(isoxaflutole)、イソキサクロルトール(isoxachlortole);
(F2-3)ピラゾール類:ベンゾフェナップ(benzofenap)、ピラゾリネート(pyrazolynate)、ピラゾキシフェン(pyrazoxyfen)、トプラメゾン(topramezone);
(F2-4)トリケトン類:スルコトリオン(sulcotrione)、テフリルトリオン(tefuryltrione)、テンボトリオン(tembotrione)、ピラスルホトール(pyrasulfotole)、トプラメゾン(topramezone)、ビシクロピロン(bicyclopyrone);
【0268】
F3.カロチノイド生合成阻害剤(標的不明)
(F3-1)ジフェニルエーテル類:アクロニフェン(aclonifen);
(F3-2)イソオキサゾリジノン類:クロマゾン(clomazone);
(F3-3)トリアゾール類:アミトロール(amitrole);
【0269】
G.EPSP合成酵素阻害剤(芳香族アミノ酸生合成阻害剤)
(G-1)グリシン類:グリホサート(glyphosate)(ナトリウム、アミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、ジメチルアミン、トリメシウム等の塩を含む);
【0270】
H.グルタミン合成酵素阻害剤
(H-1)ホスフィン酸類:ビラナホス(bilanafos)、グルホシネート(glufosinate)(アミン、ナトリウム等の塩を含む);
【0271】
I.ジヒドロプテロイン酸(DHP)合成酵素阻害剤
(I-1)カーバメート類:アシュラム(asulam);
【0272】
K1.微小管重合阻害剤
(K1-1)ベンズアミド類:プロピザミド(propyzamide)、テブタム(tebutam);
(K1-2)安息香酸類:クロルタールジメチル(chlorthal-dimethyl);
(K1-3)ジニトロアニリン類:ベンフルラリン(benfluralin)、ブトラリン(butralin)、ジニトラミン(dinitramine)、エタルフルラリン(ethalfluralin)、フルクロラリン(fluchloralin)、オリザリン(oryzalin)、ペンジメタリン(pendimethalin)、プロジアミン(prodiamine)、トリフルラリン(trifluralin);
(K1-4)ホスホロアミデート類:アミプロホスメチル(amiprofos-methyl)、ブタミホス(butamifos);
(K1-5)ピリジン類:ジチオピル(dithiopyr)、チアゾピル(thiazopyr);
【0273】
K2.有糸分裂/微小管形成の阻害剤
(K2-1)カーバメート類:カルベタミド(carbetamide)、クロルプロファム(chlorpropham)、プロファム(propham)、スウェプ(swep)、カルブチレート(karbutilate);
【0274】
K3.超長鎖脂肪酸(VLCFA)阻害剤(細胞分裂阻害剤)
(K3-1)アセトアミド類:ジフェナミド(diphenamid)、ナプロパミド(napropamide)、ナプロアニリド(naproanilide);
(K3-2)クロロアセトアミド類:アセトクロル(acetochlor)、アラクロル(alachlor)、ブタクロル(butachlor)、ブテナクロル(butenachlor)、ジエタチルエチル(diethatyl-ethyl)、ジメタクロル(dimethachlor)、ジメテナミド(dimethenamid)、ジメテナミド-P(dimethenamid-P)、メタザクロル(metazachlor)、メトラクロル(metolachlor)、ペトキサミド(pethoxamid)、プレチラクロル(pretilachlor)、プロパクロル(propachlor)、プロピソクロル(propisochlor)、S-メトラクロル(S-metolachlor)、テニルクロル(thenylchlor);
(K3-3)オキシアセトアミド類:フルフェナセト(flufenacet)、メフェナセト(mefenacet);
(K3-4)テトラゾリノン類:フェントラザミド(fentrazamide);
(K3-5)その他の化合物:アニロホス(anilofos)、ブロモブチド(bromobutide)、カフェンストロール(cafenstrole)、インダノファン(indanofan)、ピペロホス(piperophos)、フェノキサスルホン(fenoxasulfone)、ピロキサスルホン(pyroxasulfone)、イプフェンカルバゾン(ipfencarbazone);
【0275】
L.セルロース合成阻害剤
(L-1)ベンズアミド類:イソキサベン(isoxaben);
(L-2)ニトリル類:ジクロベニル(dichlobenil)、クロルチアミド(chlorthiamid);
(L-3)トリアゾロカルボキサミド類:フルポキサム(flupoxame);
【0276】
M.脱共役剤(膜破壊剤)
(M-1)ジニトロフェノール類:ジノテルブ(dinoterb)、DNOC(アミン、ナトリウム等の塩を含む);
【0277】
N.脂質生合成阻害剤(ACCase阻害剤を除く)
(N-1)ベンゾフラン類:ベンフレセート(benfuresate)、エトフメセート(ethofumesate);
(N-2)ハロゲン化カルボン酸類:ダラポン(dalapon)、フルプロパネート(flupropanate)、TCA(トリクロロ酢酸)(ナトリウム、カルシウム、アンモニア等の塩を含む);
(N-3)ホスホロジチオエート類:ベンスリド(bensulide);
(N-4)チオカーバメート類:ブチレート(butylate)、シクロエート(cycloate)、ジメピペレート(dimepiperate)、EPTC、エスプロカルブ(esprocarb)、モリネート(molinate)、オルベンカルブ(orbencarb)、ペブレート(pebulate)、プロスルホカルブ(prosulfocarb)、チオベンカルブ(thiobencarb)、チオカルバジル(tiocarbazil)、トリアレート(tri-allate)、ベルノラート(vernolate);
【0278】
O.合成オーキシン
(O-1)安息香酸類:クロラムベン(chloramben)、2,3,6-TBA(2,3,6-トリクロロ安息香酸)、ジカムバ(dicamba)(アミン、ジエチルアミン、イソプロピルアミン、ジグリコールアミン、ナトリウム、リチウム等の塩を含む);
(O-2)フェノキシカルボン酸類:2,4,5-T、2,4-D(アミン、ジエチルアミン、トリエタノールアミン、イソプロピルアミン、ナトリウム、リチウム等の塩を含む)、2,4-DB(4-(2,4-ジクロロフェノキシ)酪酸)、クロメプロップ(clomeprop)、ジクロルプロップ(dichlorprop)、ジクロルプロップ-P(dichlorprop-P)、MCPA((4-クロロ-2-メチルフェノキシ)酢酸)、MCPA-チオエチル、MCPB(4-(4-クロロ-2-メチルフェノキシ)酪酸)(ナトリウム塩、エチルエステル等を含む)、メコプロップ(mecoprop)(ナトリウム、カリウム、イソプロピルアミン、トリエタノールアミン、ジメチルアミン等の塩を含む)、メコプロップ-P(mecoprop-P);
(O-3)ピリジンカルボン酸:クロピラリド(clopyralid)、フルロキシピル(fluroxypyr)、ピクロラム(picloram)、トリクロピル(triclopyr)、トリクロピルブトチル(triclopyr-butotyl)、ハラウキシフェンメチル(halauxifen-methyl);
(O-4)キノリンカルボン酸類:キンクロラック(quinclorac)、キンメラック(quinmerac);
(O-5)その他の化合物:ベナゾリン(benazolin);
【0279】
P.オーキシン輸送阻害剤
(P-1)フタラメート類:ナプタラム(naptalam)(ナトリウム等との塩を含む);
(P-2)セミカルバゾン類:ジフルフェンゾピル(diflufenzopyr);
【0280】
Z.作用機構不明の化合物
フラムプロップ-M(flamprop-M)(メチル、エチル及びイソプロピルエステルを含む)、フラムプロップ(flamprop)(メチル、エチル及びイソプロピルエステルを含む)、クロルフルレノールメチル(chlorflurenol-methyl)、シンメチリン(cinmethylin)、クミルロン(cumyluron)、ダイムロン(daimuron)、メチルジムロン(methyldymuron)、ジフェンゾコート(difenzoquat)、エトベンザニド(etobenzanid)、ホサミン(fosamine)、ピリブチカルブ(pyributicarb)、オキサジクロメホン(oxaziclomefone)、アクロレイン(acrolein)、AE-F-150954(コード番号)、アミノシクロピラクロル(aminocyclopyrachlor)、シアナミド(cyanamide)、ヘプタマロキシログルカン(heptamaloxyloglucan)、インダジフラム(indaziflam)、トリアジフラム(triaziflam)、キノクラミン(quinoclamine)、エンドタールジナトリウム(endothal-disodium)、フェニソファム(phenisopham)、SL-573(コード番号)(1-シクロプロピルメチル-6-メトキシ-4-フェニル-2(1H)-キナゾリノン)、シクロピリモネート(cyclopyrimonate)植物成長制御剤:1-メチルシクロプロペン、1-ナフチルアセトアミド、2,6-ジイソプロピルナフタレン、4-CPA((4-クロロフェノキシ)酢酸)、ベンジルアミノプリン、アンシミドール(ancymidol)、アビグリシン(aviglycine)、カルボン(carvone)、クロルメコート(chlormequat)、クロプロップ(cloprop)、クロキシフォナック(cloxyfonac)、クロキシホナックカリウム(cloxyfonac-potassium)、シクラニリド(cyclanilide)、サイトカイニン(cytokinins)、ダミノジド(daminozide)、ジケグラック(dikegulac)、ジメチピン(dimethipin)、エテホン(ethephon)、エチクロゼート(ethychlozate)、フルメトラリン(flumetralin)、フルレノール(flurenol)、フルルプリミドール(flurprimidol)、ホルクロルフェヌロン(forchlorfenuron)、ジベレリン酸、イナベンフィド(inabenfide)、インドール酢酸、インドール酪酸、マレイン酸ヒドラジド、メフルイジド(mefluidide)、メピコートクロリド(mepiquat chloride)、n-デカノール、パクロブトラゾール(paclobutrazol)、プロヘキサジオンカルシウム(prohexadione-calcium)、プロヒドロジャスモン(prohydrojasmon)、シントフェン(sintofen)、チジアズロン(thidiazuron)、トリアコンタノール、トリネキサパックエチル(trinexapac-ethyl)、ユニコナゾール(uniconazole)、ユニコナゾール-P(uniconazole-P)、4-オキソ-4-(2-フェニルエチル)アミノ酪酸(化学名、CAS登録番号:1083-55-2)
【0281】
次に、混合し又は組み合わせて使用することができる公知の毒性緩和剤の例を以下に示す。
【0282】
ベノキサコール(benoxacor)、フリラゾール(furilazole)、ジクロルミド(dichlormid)、ジシクロノン(dicyclonone)、DKA-24(N1、N2-ジアリル-N2-ジクロロアセチルグリシンアミド)、AD-67(4-ジクロロアセチル-1-オキサ-4-アザスピロ[4.5]デカン)、PPG-1292(2,2-ジクロロ-N-(1,3-ジオキサン-2-イルメチル)-N-(2-プロペニル)アセトアミド)、R-29148(3-ジクロロアセチル-2,2,5-トリメチル-1,3-オキサゾリジン)、クロキントセットメチル(cloquintcet-methyl)、1,8-ナフタル酸無水物、メフェンピルジエチル(mefenpyrdiethyl)、メフェンピル(mefenpyr)、メフェンピルエチル(mefenpyr-ethyl)、フェンクロラゾール O エチル(fenchlorazole O ethyl)、フェンクロリム(fenclorim)、MG-191(2-ジクロロメチル-2-メチル-1,3-ジオキサン)、シオメトリニル(cyometrinil)、フルラゾール(flurazole)、フルキソフェニム(fluxofenim)、イソキサジフェン(isoxadifen)、イソキサジフェンエチル(isoxadifen-ethyl)、メコプロップ(mecoprop)、MCPA、ダイムロン(daimuron)、2,4-D((2,4-ジクロロフェノキシ)酢酸)、MON 4660(コード番号)(4-(ジクロロアセチル)-1-オキサ-4-アザスピロ[4.5]デカン)、オキサベトリニル(oxabetrinil)、シプロスルファミド(cyprosulfamide)、低級アルキル置換安息香酸、TI-35(コード番号)及びN-(2-メトキシベンゾイル)-4-[(メチルアミノカルボニル)アミノ]ベンゼンスルホンアミド(化学名、CAS登録番号:129531-12-0)
【0283】
上記のように構成された本発明の害虫防除剤は、直翅目、総翅目、半翅目、鞘翅目、双翅目、鱗翅目、膜翅目、粘管目、シミ目、ゴキブリ目、等翅目、チャタテムシ目、ハジラミ目、シラミ目、植物摂食ダニ、植物寄生線虫、植物寄生軟体動物害虫、その他の作物害虫、不快害虫、衛生害虫、寄生虫等の害虫に対して優れた防除効果を示す。下記生物種は、このような害虫の例である。
【0284】
直翅目の害虫は、例えば、
キリギリス科(Tettigoniidae):クサキリ(Ruspolia lineosa)等、
コオロギ科(Gryllidae):エンマコオロギ(Teleogryllus emma)等、
ケラ科(Gryllotalpidae):ケラ(Gryllotalpa orientalis)、
バッタ科(Acrididae):バッタ(Oxya hyla intricate)、トノサマバッタ(Locusta migratoria)、イナゴ(Melanoplus sanguinipes)等、
オンブバッタ上科(Pyrgomorphidae):オンブバッタ(Atractomorpha lata)、
マツムシ科(Eneopteridae):カヤコオロギ(Euscrytus japonicus)、
ノミバッタ科(Tridactylidae):ノミバッタ(Xya japonicus)等
であり得る。
【0285】
総翅目の害虫は、例えば、
アザミウマ科(Thripidae):ヒラズハチアザミウマ(Frankliniella intonsa)、ミカンキイロアザミウマ(Frankliniella occidentalis)、チャノキイロアザミウマ(Scirtothrips dorsalis)、ミナミキイロアザミウマ(Thrips palmi)、ネギアザミウマ(Thrips tabaci)等、
クダアザミウマ科(Phlaeothripidaes):カキクダアザミウマ(Ponticulothrips diospyrosi)、イネクダアザミウマ(Haplothrips aculeatus)等
であり得る。
【0286】
半翅目の害虫は、例えば、
セミ科(Cicadidae):イワサキクサゼミ(Mogannia minuta)等、
アワフキムシ科(Aphrophoridae):シロオビアワフキ(Aphorphora intermedia)等、
ツノゼミ科(Membracicdae):トビイロツノゼミ(Machaerotypus sibiricus)等、
ヒメヨコバイ科(Cicadellidae):フタテンヒメヨコバイ(Arboridia apicalis)、チャノミドリヒメヨコバイ(Empoasca onukii)、ツマグロヨコバイ(Nephotettix cincticeps)、イナズマヨコバイ(Recilia dorsalis)等、
ヒシウンカ科(Cixiidae):ヒシウンカ(Pentastiridius apicalis)等、
ウンカ科(Delphacidae):イネヒメトビウンカ(Laodelphax striatella)、トビイロウンカ(Nilaparvata lugens)、セジロウンカ(Sogatella furcifera)等、
シマウンカ科(Meenoplidae):シマウンカ(Nisia nervosa)等、
ハネナガウンカ(Derbidae):サトウマダラウンカ(Kamendaka saccharivora)等、
オオクニコガシラウンカ(Cixidia okunii):レッドファンガスバグ(Achilus flammeus)等、
ハゴロモ科(Ricaniidae):ベッコウハゴロモ(Orosanga japonicus)等、
アオバハゴロモ科(Flatidae):トビイロハゴロモ(Mimophantia maritima)等、
キジラミ科(Psyllidae):ナシキジラミ(Cacopsylla pyrisuga)等、
ヒメキジラミ科(Calophyidae):マンゴーキジラミ(Calophya mangiferae)等、
ネアブラムシ科(Phylloxeridae):ブドウネアブラムシ(Daktulosphaira vitifoliae)等、
カサアブラムシ科(Adelgidae):カラマツカサアブラムシ(Adelges laricis)、ツガカサアブラムシ(Adelges tsugae)等、
アブラムシ科(Aphydidae):エンドウヒゲナガアブラムシ(Acyrthosiphon pisum)、ワタアブラムシ(Aphis gossypii)、ユキヤナギアブラムシ(Aphis spiraecola)、ニセダイコンアブラムシ(Lipaphis erysimi)、モモアカアブラムシ(Myzus persicae)、ムギミドリアブラムシ(Schizaphis graminum)、ムギクビレアブラムシ(Rhopalosiphum padi)等、
コナジラミ科(Aleyrodidae):ミカントゲコナジラミ(Aleurocanthus spiniferus)、タバココナジラミ(Bemisia tabaci)、シルバーリーフコナジラミ(Bemisia argentifolii)、オンシツコナジラミ(Trialeurodes vaporariorum)等、
ワタフキカイガラムシ科(Margarodidae):オオワラジカイガラムシ(Drosicha corpulenta)、イセリアカイガラムシ(Icerya purchasi)等、
コナカイガラムシ科(Pseudococcidae):パイナップルコナカイガラムシ(Dysmicoccus brevipes)、ミカンコナカイガラムシ(Planococcus citri)、クワコナカイガラムシ(Pseudococcus comstocki)等、
カタカイガラムシ科(Coccidae):ツノロウカイガラムシ(Ceroplastes ceriferus)等、
カタカイガラモドキ科(Aclerdidae):カタカイガラモドキ(Aclerda takahasii)等、
マルカイガラムシ科(Diaspididae):アカマルカイガラムシ(Aonidella aurantii)、ナシマルカイガラムシ(Diaspidiotus perniciosus)、ヤノネカイガラムシ(Unaspis yanonensis)等、
メクラカメムシ科(Miridae):カスミカメムシ(Lygus hesperus)、イネホソミドリカスミカメ(Trigonotylus caelestialium)等、
グンバイムシ科(Tingidae):ツツジグンバイ(Stephanitis pyrioides)、ナシグンバイ(Stephanitis nashi)等、
カメムシ科(Pentatomidae):トゲシラホシカメムシ(Eysarcoris aeneus)、イネカメムシ(Lagynotomus elongatus)、ミナミアオカメムシ(Nezara viridula)、チャバネアオカメムシ(Plautia crossota)等、
マルカメムシ科(Plataspidae):タイワンマルカメムシ(Megacopta cribaria)等、
ナガカメムシ科(Lygaeidae):カンショコバネナガカメムシ(Cavelerius saccharivorus)等、
メダカナガカメムシ科(Malcidae):オオメダカナガカメムシ(Malcus japonicus)等、
ホシカメムシ科(Pyrrhocoridae):アカホシカメムシ(Dysdercus cingulatus)等、
クモヘリカムメシ科(Alydidae):ホスクモヘリカムメシ(Leptocorisa acuta)、クモヘリカムメシ(Leptocorisa chinensis)等、
ヘリカムメシ科(Coreidae):オオクモヘリカムメシ(Anacanthocoris striicornis)等、
ロパルス科(Rhopalidae):アカヒメヘリカメムシ(Rhopalus maculatus)等、
トコジラミ科(Cimicidae):トコジラミ(Cimex lectularis)等
であり得る。
【0287】
鞘翅目の害虫は、
コガネムシ科(Scarabaeidae):ドウガネブイブイ(Anomara cuprea)、ヒメコガネ(Anomara rufocuprea)、マメコガネ(Popillia japonica)、サイカブト(Oryctes rhinoceros)等、
コメツキムシ科(Elateridae):チャイロナガボソコメツキ(Agriotes ogurae)、オキナワカンシャクシコメツキ(Melanotus okinawensis)、マルクビクシコメツキ(Melanotos fortnumi fortnumi)等、
カツオブシムシ科(Dermestidae):ヒメマルカツオブシムシ(Anthrenus verbasci)等、
ナガシンクイ科(Bostrychidae):オオナガシンクイムシ(Heterobostrychus hamatipennis)等、
シバンムシ科(Anobiidae):ジンサンシバンムシ(Stegobium paniceum)等、
ヒョウホンムシ科(Ptinidae):ヒメヒョウホンムシ(Pitinus clavipes)等、
コクヌスト科(Trogossitidae):コクヌスト(Tenebroides manritanicus)等、
カッコウムシ科(Cleridae):アカアシホシカムシ(Necrobia rufipes)、
ケシキスイ科(Nitidulidae):クリヤケシキスイ(Carpophilus hemipterus)等、
ホソヒラタムシ科(Silvanidae):カドコブホソヒラタムシ(Ahasverus advena)等、
チビヒラタムシ科(Laemophloeidae):サビカクムネヒラタムシ(Cryptolestes ferrugineus)等、
テントウムシ科(Coccinellidae):インゲンテントウ(Epilachna varivestis)、ニジュウヤホシテントウ(Henosepilachna vigintioctopunctata)等、
ゴミムシダマシ科(Tenebrionidae):チャイロコメノゴミムシダマシ(Tenebrio molitor)、コクヌストモドキ(Tribolium castaneum)等、
ツチハンミョウ科(Meloidae):マメハンミョウ(Epicauta gorhami)等、
カミキリムシ科(Cerambycidae):ツヤハダゴマダラカミキリ(Anoplophora glabripennis)、ムネアカトラフカミキリ(Xylotrechus pyrrhoderus)、マツノマダラカミキリ(Monochamus alternatus)等、
マメゾウムシ科(Bruchidae):アズキゾウムシ(Callosobruchus chinensis)等、
ハムシ科(Chrysomelidae):コロラドハムシ(Leptinotarsa decemlineata)、ウエスタンコーンルートワーム(Diabrotica virgifera)、ダイコンハムシ(Phaedon brassicae)、キスジノミハムシ(Phyllotreta striolata)等、
ミツギリゾウムシ科(Brentidae):アリモドキゾウムシ(Cylas formicarius)等、
ゾウムシ科(Curculionidae):アルファルファタコゾウムシ(Hypera postica)、ヤサイゾウムシ(Listroderes costirostris)、イモゾウムシ(Euscepes postfasciatus)等、
イネゾウムシ科(Erirhinidae):イネゾウムシ(Echinocnemus bipunctatus)、イネミズゾウムシ(Lissorhoptrus oryzophilus)等、
オサゾウムシ科(Dryophthoridae):コクゾウムシ(Sitophilus zeamais)、シバオサゾウムシ(Sphenophrus venatus)等、
キクイムシ科(Scolytidae):マツノキクイムシ(Tomicus piniperda)等、
ナガキクイムシ科(Platypodidae):ヤチダモノナガキクイムシ(Crossotarsus niponicus)等、
ヒラタキクイムシ科(Lyctidae):ヒラタキクイムシ(Lyctus brunneus)等
であり得る。
【0288】
双翅目の害虫は、例えば、
ガガンボ科(Tipulidae):キリウジガガンボ(Tipila aino)等、
ケバエ科(Bibionidae):ラブバグ(Plecia nearctica)等、
キノコバエ科(Mycetophidae):シイタケトンボキノコバエ(Exechia shiitakevora)等、
クロバネキノコバエ科(Sciaridae):ジャガイモクロバネキノコバエ(Pnyxia scabiei)等、
タマバエ科(Cecidomyiidae):ダイズサヤタマバエ(Asphondylia yushimai)、ヘシアンバエ(Mayetiola destructor)等、
カ科(Culicidae):ネッタイシマカ(Aedes aegypti)、アカイエカ(Culex pipiens pallens)等、
ブユ科(Simuliidae):ウマブユ(Simulim takahasii)等、
ユスリカ科(Chironomidae):イネユスリカ(Chironomus oryzae)等、
アブ科(Tabanidae):メクラアブ(Chrysops suavis)、ウシアブ(Tabanus trigonus)等、
ハナアブ科(Syrphidae):ハイジマハナアブ(Eumerus strigatus)等、
ミバエ科(Tephritidae):ミカンコバエ(Bactrocera dorsalis)、オウトウハマダラミバエ(Euphranta japonia)、チチュウカイミバエ(Ceratitis capitata)等、
ハモグリバエ科(Agromyzidae):マメハモグリバエ(Liriomyza trifolii)、ナモグリバエ(Chromatomyia horticola)等、
キモグリバエ科(Chloropidae):ムギキモグリバエ(Meromyza nigriventris)等、
ショウジョウバエ科(Drosophilidae):オウトウショウジョウバエ(Drosophila suzukii)、キイロショウジョウバエ(Drosophila melanogaster)等、
ミギワバエ科(Ephydridae):イネヒメハモグリバエ(Hydrellia griseola)等、
シラミバエ科(Hippoboscidae):ウマシラミバエ(Hippobosca equina)等、
フンバエ科(Scatophagidae):ササカワフンバエ(Parallelpmma sasakawae)等、
ハナバエ科(Anthomyiidae):タマネギバエ(Delia antiqua)、タネバエ(Delia platura)等、
ヒメイエバエ科(Fanniidae):ヒメイエバエ(Fannia canicularis)等、
イエバエ科(Muscidae):イエバエ(Musca domestica)、サシバエ(Stomoxys calcitrans)等、
ニクバエ科(Sarcophagidae):センチニクバエ(Sarcophaga peregrina)等、
ウマバエ科(Gasterophilidae):ウマバエ(Gasterophilus intestinali)等、
ウシバエ科(Hypodermatidae):キスジウシバエ(Hypoderma lineatum)等、
ヒツジバエ科(Oestridae):ヒツジバエ(Oestrus ovi)等
であり得る。
【0289】
鱗翅目の害虫は、例えば、
コウモリガ科(Hepialidae):コウモリガ(Endoclita excrescens)等、
ツヤコガ科(Heliozelidae):ブドウツヤコガ(Antispila ampelopsia)等、
ボクトウガ科(Cossidae):ゴマフボクトウ(Zeuzera leuconotum)等、
ハマキガ科(Tortricidae):ミダレカクモンハマキ(Archips fuscocupreanus)、リンゴコカクモンハマキ(Adoxophyes orana fasciata)、ナシヒメシンクイ(Grapholita molesta)、チョハマキ(Homona magnanima)、マメシンクイガ(Leguminivora glycinivorella)、コドリンガ(Cydia pomonella)等、
ホソハマキガ科(Cochylidae):ブドウホソハマキ(Eupoecilia ambiguella)等、
ミノガ科(Psychidae):クロツヤミノガ(Bambalina sp.)、チャミノガ(Eumeta minuscula)等、
ヒロズコガ科(Tineidae):コクガ(Nemapogon granella)、イガ(Tinea translucens)等、
チビガ科(Bucculatricidae):ナシチビガ(Bucculatrix pyrivorella)等、
ハモグリガ科(Lyonetiidae):モモハモグリガ(Lyonetia clerkella)等、
ホソガ科(Gracilariidae):チャノハマキホソガ(Caloptilia theivora)、キンモンホソガ(Phyllonorycter ringoniella)等、
コハモグリガ亜科(Phyllocnistidae):ミカンコハモグリ(Phyllocnistis citrella)等、
アトヒゲコガ科(Acrolepiidae):ネギコガ(Acrolepiopsis sapporensis)等、
スガ科(Yponomeutidae):コナガ(Plutella xylostella)、リンゴスガ(Yponomeuta orientalis)等、
メムシガ亜科(Argyresthidae):リンゴヒメムシクイ(Argyresthia conjugella)等、
スカシバガ科(Sesidae):ブドウスカシバ(Nokona regalis)等、
キバガ科(Gelechiidae):タバコキバガ(Phthorimaea operculella)、バクガ(Sitotroga cerealella)、ワタアカミムシガ(Pectinophora gossypiella)等、
シンクイガ科(Carposinidae):モモシンクイガ(Carposina sasakii)等、
マダラガ科(Zygaenidae):リンゴハマキクロバ(Illiberis pruni)等、
イラガ科(Limacodidae):イラガ(Monema flavescens)等、
ツトガ科(Crambidae):ツトガ(Ancylolomia japonica)、ニカメイガ(Chilo suppressalis)、コブノメイガ(Cnaphalocrosis medinalis)、アワノメイガ(Ostrinia furnacalis)、アワノメイガ(Ostrinia nubilalis)等、
メイガ科(Pyralidae):スジマダラメイガ(Cadra cautella)、ハチノスツヅリガ(Galleria mellonella)等、
トリバガ科(Pterophoridae):ブドウトリバ(Nippoptilia vitis)等、
アゲハチョウ科(Papilionidae):ナミアゲハ(Papilio xuthus)等、
シロチョウ科(Pieridae):モンシロチョウ(Pieris rapae)等、
セセリチョウ科(Hesperiidae):イチモンジセセリ(Parnara guttata guttata)等、
シャクガ科(Geometridae):ヨモギエダシャク(Ascotis selenaria)等、
カレハガ科(Lasiocampidae):マツカレハ(Dendrolimus spectabilis)、オビカレハ(Malacosomaneustrium testaceum)等、
スズメガ科(Sphingidae):エビガラスズメ(Agrius convolvuli)等、
ドクガ科(Lymantriidae):チャドクガ(Arna pseudoconspersa)、マイマイガ(Lymantria dispar)等、
ヒトリガ科(Arctiidae):アメリカシロヒトリ(Hyphantria cunea)等、
ヤガ科(Noctuidae):タマナヤガ(Agrotis ipsilon)、タマナギンウワバ(Autographa nigrisigna)、オオタバコガ(Helicoverpa armigera)、アメリカタバコガ(Helicoverpa zea)、ニセアメリカタバコガ(Heliothis virescens)、シロイチモンジヨトウ(Spodoptera exigua)、ハスモンチョウ(Spodoptera litura)等
であり得る。
【0290】
膜翅目の害虫は、例えば、
ミフシハバチ科(Argidae):チョウレンジバチ(Arge pagana)等、
ハバチ科(Tenthredinidae):クリハバチ(Apethymus kuri)、カブラハバチ(Athalia rosae ruficornis)等、
タマバチ科(Cynipidae):クリタマバチ(Dryocosmus kuriphilus)等、
スズメバチ科(Vespidae):キイロスズメバチ(Vespa simillima xanthoptera)等、
アリ科(Formicidae):ヒアリ(Solenopsis invicta)等、
ハキリバチ科(Megachilidae):バラハキリバチ(Megachile nipponica)等
であり得る。
【0291】
粘管目の害虫は、例えば、
マルトビムシ科(Sminthuridae):キボシマルトビムシ(Bourletiella hortensis)等
であり得る。
【0292】
シミ目の害虫の例は、
シミ科(Lepismatidae):セイヨウシミ(Lepisma saccharina)、ヤマトシミ(Ctenolepisma villosa)等
であり得る。
【0293】
ゴキブリ目の害虫の例は、
ゴキブリ科(Blattidae):ワモンゴキブリ(Periplaneta americana)、
チャバネゴキブリ科(Blattellidae):チャバネゴキブリ(Blattella germanica)等
であり得る。
【0294】
等翅目の害虫の例は、
レイビシロアリ科(Kalotermitidae):アメリカカンザイシロアリ(Incisitermes minor)等、
ミゾガシラシロアリ科(Rhinotermitidae):イエシロアリ(Coptotermes formosanus)等、
シロアリ科(Termitidae):タイワンシロアリ(Odontotermes formosanus)等
であり得る。
【0295】
チャタテムシ目の害虫の例は、
コチャタテ科(Trogiidae):コチャタテ(Trogium pulsatorium)等、
チャタテ科(Liposcelididae):ウスグロチャタテ(Liposcelis corrodens)等
であり得る。
【0296】
ハジラミ目の害虫の例は、
タンカクハジラミ科(Menoponidae):ニワトリナガハジラミ(Lipeurus caponis)等、
ケモノハジラミ科(Trichodectidae):ウシハジラミ(Damalinia bovis)等
であり得る。
【0297】
シラミ目の害虫の例は、
ケモノジラミ科(Haematopinidae):ブタジラミ(Haematopinus suis)等、
ヒトジラミ科(Pediculine):アタマジラミ(Pediculus humanus)等、
ケモノホソジラミ科(Linognathidae):イヌジラミ(Linognathus setosus)等、
ケジラミ科(Pthiridae):ケジラミ(Phthrius pubis)等
であり得る。
【0298】
植物摂食ダニの害虫の例は、
ハシリダニ科(Eupodidae):ムギダニ(Penthaleus major)等、
ホコリダニ科(Tarsonemidae):シクラメンホコリダニ(Phytonemus pallidus)、チャノホコリダニ(Polyphagotarsonemus latus)等、
シラミダニ科(Pyemotidae):シラミダニ類(Siteroptes sp.)等、
ヒメハダニ科(Tenuipalpidae):ブドウヒメハダニ(Brevipalpus lewisi)等、
ケナガハダニ科(Tuckerellidae):ハミケナガハダニ(Tuckerella pavoniformis)等、
ハダニ科(Tetranychidae):アケハダニ(Eotetranychus boreus)、ミカンハダニ(Panonychus citri)、リンゴハダニ(Panonychus ulmi)、ナミハダニ(Tetranychus urticae)、カンザワハダニ(Tetranychus kanzawai)等、
ヨツゲフシダニ科(Nalepellidae):トドマツハナフシダニ(Trisetacus pini)等、
フシダニ科(Eriophyidae):ミカンサビダニ(Aculops pelekassi)、ニセナシサビダニ(Epitrimerus pyri)、フシダニ(Phyllocoptruta oleivola)等、
ハリナガフシダニ科(Diptilomiopidae):イヌツゲフシダニ(Diptacus crenatae)等、
コナダニ科(Acaridae):ムギコナダニ(Aleuroglyphus ovatus)、ケナガコナダニ(Tyrophagus putrescentiae)、ロビンネダニ(Rhizoglyphus robini)等
であり得る。
【0299】
植物寄生線虫の害虫の例は、
ロンギドルス科(Longidoridae):ブドウオオハリセンチュウ(Xiphinema index)等、
トリコドルス科(Trichodoridae):ヒメユリハリセンチュウ(Paratrichodorus minor)等、
カンセンチュウ目(Rhabditidae):ラブジテラ種(Rhabditella sp.)等、
ハリセンチュウ科(Tylenchidae):アグレンクス種(Aglenchus sp.)等、
ティロドロス科(Tylodoridae):セファレンクス種(Cephalenchus sp.)等、
アングイナ科(Anguinidae):イチゴセンチュウ(Nothotylenchus acris)、イモグサレセンチュウ(Ditylenchus destructor)等、
ヤリセンチュウ科(Hoplolaimidae):ナミニセフクロセンチュウ(Rotylenchulus reniformis)、ナミラセンセンチュウ(Helicotylenchus dihystera)等、
パラティレンクス科(Paratylenchidae):チャピンセンチュウ(Paratylenchus curvitatus)等、
メロイドギネ科(Meloidogynidae):サツマイモネコブセンチュウ(Meloidogyne incognita)、キタネコブセンチュウ(Meloidogyne hapla)等、
ヘテロデラ科(Heteroderidae):ジャガイモシストセンチュウ(Globodera rostochiensis)、ダイズシストセンチュウ(Heterodera glycines)等、
テロティレンクス科(Telotylenchidae):ナミイシュクセンチュウ(Tylenchorhynchus claytoni)等、
プシレンクス科(Psilenchidae):プシレンクス種(Psilenchus sp.)等、
ワセンチュウ科(Criconematidae):ワセンチュウ種(Criconemoides sp.)等、
ティレンクルス科(Tylenchulidae):ミカンネセンチュウ(Tylenchulus semipenetrans)等、
コツブムシ科(Spaeronematidae):ツバキマルセンチュウ(Sphaeronema camelliae)等、
プラティレンクス科(Pratylenchidae):ツバキマルセンチュウ(Sphaeronema camelliae)、カンキツネモグリセンチュウ(Radopholus citrophilus)、バナナネモグリセンチュウ(Radopholus similis)、ニセネコブセンチュウ(Nacobbus aberrans)、キタネグサレセンチュウ(Pratylenchus penetrans)、ミナミネグサレセンチュウ(Pratylenchus coffeae)等、
イオトンクス科(Iotonchiidae):ヒラタケヒダコブセンチュウ(Iotonchium ungulatum)等、
アフェレンクス科(Aphelenchidae):ニセネグサレセンチュウ(Aphelenchus avenae)等、
アフェレンクス上科(Aphelenchoididae):イネシンガレセンチュウ(Aphelenchoides besseyi)、イチゴセンチュウ(Aphelenchoides fragariae)等、
パラシタフェレンクス科(Palasitaphelenchidae):マツノザイセンチュウ(Bursaphelenchus xylophilus)等
であり得る。
【0300】
植物寄生軟体動物の害虫の例は、
タニシモドキ科(Pilidae):スクミリンゴガイ(Pomacea canaliculata)等、
アシヒダナメクジ科(Veronicellidae):アシヒダナメクジ(Leavicaulis alte)等、
アフリカマイマイ科(Achatinidae):アフリカマイマイ(Achatina fulica)等、
ナメクジ科(Philomycidae):ナメクジ(Meghimatium bilineatum)等、
オカモノアラガイ科(Succineidae):オカモノアラガイ(Succinea lauta)等、
パツラマイマイ科(Didcidae):パツラマイマイ(Discus pauper)等、
コハクガイ科(Zonitidae):オオコハクガイ(Zonitoides yessoensis)等、
コウラナメクジ科(Limacidae):キイロナメクジ(Limax flavus)、ノハラナメクジ(Deroceras reticulatum)等、
ベッコウマイマイ科(Helicarionidae):ハリマキビ(Parakaliella harimensis)等、
オナジマイマイ科(Bradybaenidae):ウスカワマイマイ(Acusta despecta sieboldiana)、オナジマイマイ(Bradybaena similaris)等
であり得る。
【0301】
その他の害虫、例えば、有害動物、不快動物、衛生昆虫、家畜昆虫、寄生虫等は、例えば、
ダニ目オオサシダニ科(Acari Macronysshidae):トリサシダニ(Ornithonyssus sylvialum)等、
ヘギイタダニ科(Varroidae):ミツバチヘギイタダニ(Varroa jacobsoni)等、
サシダニ科(Dermanyssidae):ワクモ(Dermanyssus gallinae)等、
オオサシダニ科(Macronyssidae):トリサシダニ(Ornithonyssus sylvialum)等、
マダニ科(Ixodidae):オウシマダニ(Boophilus microplus)、クリイロコイタマダニ(Rhipicephalus sanguineus)、フタトゲチマダニ(Haemaphysalis longicornis)等、
ヒゼンダニ科(Sacroptidae):ヒゼンダニ(Sarcoptes scabiei)等、
等足目オカダンゴムシ科(Isopoda Armadillididae):オカダンゴムシ(Armadillidium vulgare)等、
十脚目ザリガニ科(Decapoda Astacidae):アメリカザリガニ(Procambarus clarkii)等、
ワラジムシ科(Porcellionidae):オカダンゴムシ(Armadillidium vulgare)等、
ムカデ類害虫(Chilopoda pests):ゲジ科ゲジ(Scutigeromorpha Sutigeridae)、ツブゲジ(Thereuonema tuberculata)、オオムカデ目トビズムカデ(Scolopendromorpha Scolopendra subpinipes)等、
倍脚網害虫(Diplopoda pests):オビヤスデ目ヤケヤスデ科ヤケヤスデ(Polydesmida Paradoxosomatidae Oxidus gracillis)等、
クモ目セアカゴケグモ科(Araneae Latrodectus hasseltii):セアカゴケグモ(Theridiiadae hasseltii)等、
フクログモ科(Clubionidae):カバキコマチグモ(Chiracanthium japonicum)等、
サソリ目(Order Scorpionida):シナイデザートスコーピオン(Androctonus crassicauda)等、
寄生回虫(Parasitic roundworm):カイチュウ(Ascaris lumbricoides)、サイファシア種(Syphacia sp.)、フェラリワーム(Wucherebia bancrofti)等、
寄生扁平動物(Parasitic flatworm):ヒル種(Distomum sp.)、ウェスタルマン肺吸虫(Paragonimus westermanii)、横川吸虫(Metagonimus yokokawai)、日本住血吸虫(Schistosoma japonicum)、有鉤条虫(Taenia solium)、無鉤条虫(Taeniarhynchus saginatus)、エキノコッカス種(Echinococcus sp.)、広節裂頭条虫(Diphyllobothrium latum)等
であり得る。
【0302】
また、本害虫防除剤は、既存の害虫防除剤に対して既に耐性を有する上記言及された害虫等に対しても防除効果を示す。さらに、本防除剤は、遺伝子改変や人工交配等により、昆虫、疾病、除草剤等に対して既に耐性を有する植物に適用することができる。
【0303】
次に、本化合物の製造方法、製剤方法及び適用について、実施例の形式で詳細に説明する。ただし、本発明は、単にこれらの実施例によって限定されるものではない。
【0304】
また、本化合物を製造するための中間体の製造方法についても説明する。
【実施例】
【0305】
本発明を、下記調製例、製剤例及び試験例を参照して、より詳細に説明する。ただし、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。また、本発明の範囲を逸脱しない範囲で変更することができる。
【0306】
調製例1
3-(2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)フェニル)-5-(トリフルオロメチル)イソオキサゾール(化合物1)の調製
(1)4,4,4-トリフルオロ-1-(2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)フェニル)ブタン-1,3-ジオン
1-(5-(2,2,2-トリフルオロエチルチオ)-2-フルオロ-4-メチルフェニル)エタノン(10.0g、37.0mmol)のTHF(100mL)溶液に、NaH(鉱油中の60%、2.20g、55.0mmol)を、温度を0~10℃に維持しながら3回に分けて加えた。この温度で20分間撹拌した後、トリフルオロ酢酸エチル(7.88g、55.0mmol)をゆっくり加えた。この反応混合物を、室温で1時間撹拌した。ついで、この反応混合物を、氷水に注ぎ、2MのHCl溶液で酸性化し、酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。ついで、合わせた有機層を蒸留水(2×100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮して、粗生成物(14.0g)を得た。このようにして得られた粗生成物を、何ら精製することなくさらに使用した。
1H NMR (CDCl3): 8.13 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 7.09 (d, J = 12.4 Hz, 1H), 6.68 (m, 1H), 3.39 (q, J = 9.6 Hz, 2H), 2.54 (s, 3H)。
【0307】
(2)3-(2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)フェニル)-5-(トリフルオロメチル)-4,5-ジヒドロイソオキサゾール-5-オール
4,4,4-トリフルオロ-1-(2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)フェニル)ブタン-1,3-ジオン(1.0g、2.70mmol)のエタノール(25mL)溶液に、塩酸ヒドロキシルアミン(0.29g、4.10mmol)を10℃で加えた。ついで、この混合物を、80℃で3時間撹拌した。エタノールの蒸留後、残留物を、酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗生成物を得た。ついで、残留物を、カラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:n-ヘキサン=1:2)により精製して、3-(2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)フェニル)5-(トリフルオロメチル)-4,5-ジヒドロイソオキサゾール-5-オール(0.45g、収率43.2%)を得た。
1H NMR (CDCl3): 8.05 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.05 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 3.75-3.80 (m, 1H), 3.55-3.63 (m, 1H), 3.38 (q, J = 9.6 Hz, 2H), 2.51 (s, 3H)。
【0308】
(3)3-(2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)フェニル)-5-(トリフルオロメチル)イソオキサゾール(化合物1)
3-(2-フルオロ-4-メチル-5-(((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)フェニル)-5-(トリフルオロメチル)-4,5-ジヒドロイソオキサゾール-5-オール(6.50g、17.0mmol)のトルエン(80mL)溶液に、塩化チオニル(3.07g、26.0mmol)及びピリジン(5.36g、68.0mmol)を室温で加えた。ついで、この混合物を、100oCで1時間加熱した。室温に冷却した後、この反応混合物を、ジクロロメタン(3×100mL)で抽出した。ついで、合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮した。ついで、残留物を、カラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:n-ヘキサン=1:4)により精製して、3-(2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)フェニル)-5-(トリフルオロメチル)イソオキサゾール(6.10g、収率98.5%)を得た。
1H NMR (CDCl3): 8.18 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.11-7.14 (m, 2H), 3.40 (q, J = 9.6 Hz, 2H), 2.54 (s, 3H)。
【0309】
調製例2
3-(2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)フェニル)-4-メチル-5-(トリフルオロメチル)イソオキサゾール(化合物37)の調製
(1)2-フルオロ-N-メトキシ-N,4-ジメチルベンズアミド
2-フルオロ-4-メチル安息香酸(20.0g、130mmol)のジクロロメタン(200mL)溶液に、N,O-ジメチルヒドロキシルアミン(18.9g、190mmol)、N-(3-ジメチルアミノプロピル)-N-エチルカルボジイミド塩酸塩(37.3g、190mmol)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(26.3g、190mmol)及びジイソプロピルエチルアミン(72mL、390mmol)を0℃で加えた。ついで、この反応混合物を、室温で1時間撹拌した。ついで、この反応混合物を、氷水に注ぎ、酢酸エチル(3×100ml)で抽出した。ついで、合わせた有機層を蒸留水(2×100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮して、粗生成物(22.0g、86%)を得た。このようにして得られた粗生成物を、何ら精製することなくさらに使用した。
1H NMR (CDCl3): 7.32 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 6.99 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.91 (d, J = 10.8 Hz, 1H), 3.57 (s, 3H), 3.33 (s, 3H), 2.37 (s, 3H)。
【0310】
(2)1-(2-フルオロ-4-メチルフェニル)プロパン-1-オン
2-フルオロ-N-メトキシ-N,4-ジメチルベンズアミド(8.0g、40.0mmol)の無水THF(150ml)溶液に、臭化エチルマグネシウム(80mL、80.0mmol、THF中の1M溶液)を0℃で滴下した。ついで、この反応混合物を、室温で3時間撹拌した。ついで、この反応混合物を、氷水に注ぎ、酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。ついで、合わせた有機層を、蒸留水(2×100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮して、粗生成物(3.20g、48%)を得た。このようにして得られた粗生成物を、何ら精製することなくさらに使用した。
1H NMR (CDCl3): 7.78 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.02 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.93 (d, J = 12 Hz, 1H), 2.94-2.99 (m, 2H), 1.19 (t, J = 7.2 Hz, 3H)。
【0311】
(3)4,4,4-トリフルオロ-1-(2-フルオロ-4-メチルフェニル)-2-メチルブタン-1,3-ジオン
1-(2-フルオロ-4-メチルフェニル)プロパン-1-オン(5.0g、30.0mmol)の無水THF(60mL)に、リチウムビス(トリフルオロメチルシリル)アミド(7.5g、45.0mmol)を-20℃で滴下した。この温度で30分間撹拌した後、トリフルオロ酢酸エチル(6.41g、45.0mmol)を-20℃でゆっくり加えた。この反応混合物を、室温で6時間撹拌した。ついで、この反応混合物を、氷水に注ぎ、2MのHCl溶液で酸性化し、酢酸エチル(3×80ml)で抽出した。ついで、合わせた有機層を、蒸留水(2×50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮して、粗生成物(7.2g)を得た。このようにして得られた粗生成物を、何ら精製せずにさらに使用した(377(M+H)、LC-MSによる純度46%)。
【0312】
(4)3-(2-フルオロ-4-メチルフェニル)-4-メチル-5-(トリフルオロメチル)-4,5-ジヒドロイソオキサゾール-5-オール
4,4,4-トリフルオロ-1-(2-フルオロ-4-メチルフェニル)-2-メチルブタン-1,3-ジオン(7.2g、27.0mmol)のエタノール(50mL)溶液に、ヒドロキシルアミン塩酸塩(3.81g、54.0mmol)を室温で加えた。ついで、この混合物を、80℃で3時間還流した。エタノールの蒸留後、残留物を、酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗生成物を得た。ついで、残留物を、クロマトグラフィー(酢酸エチル:n-ヘキサン=1:1)により精製して、3-(2-フルオロ-4-メチルフェニル)-4-メチル-5-(トリフルオロメチル)-4,5-ジヒドロイソオキサゾール-5-オール(3.0g、収率39%)を得た。
1H NMR (CDCl3): 7.55 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.30 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.98 (d, J = 12.4 Hz, 1H), 3.98-4.07 (m, 1H), 3.32 (bs, 1H), 2.40 (s, 3H), 1.26 (d, J = 7.6 Hz, 3H)。
【0313】
(5)3-(2-フルオロ-4-メチルフェニル)-4-メチル-5-(トリフルオロメチル)イソオキサゾール
N2下での3-(2-フルオロ-4-メチルフェニル)-4-メチル-5-(トリフルオロメチル)-4,5-ジヒドロイソオキサゾール-5-オール(3.0g、10.8mmol)のトルエン(20mL)溶液に、塩化チオニル(2.03g、16.2mmol)及びピリジン(6.61g、54.0mmol)を0℃で加えた。ついで、この混合物を100℃で1時間加熱した。室温に冷却した後、この反応混合物を、ジクロロメタン(3×80mL)で抽出した。ついで、合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮した。ついで、残留物を、クロマトグラフィー(酢酸エチル:n-ヘキサン=1:4)により精製して、3-(2-フルオロ-4-メチルフェニル)-4-メチル-5-(トリフルオロメチル)イソオキサゾール(2.0g、収率71%)を得た。
1H NMR (CDCl3): 7.39 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.09 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.04 (d, J = 10.8 Hz, 1H), 2.43 (s, 3H), 2.13 (t, J = 2.0 Hz, 3H)。
【0314】
(6)4-フルオロ-2-メチル-5-(4-メチル-5-(トリフルオロメチル)イソオキサゾール-3-イル)ベンゼンスルホニルクロリド
クロロスルホン酸(4.49g、38.6mmol)を、反応混合物の温度を30℃未満に保ちながら、3-(2-フルオロ-4-メチルフェニル)-4-メチル-5-(トリフルオロメチル)イソオキサゾール(2.0g、7.71mmol)にゆっくり加えた。ついで、得られた混合物を、70℃に4時間加熱した。室温に冷却した後、ついで、この反応混合物を、注意深く氷中に注いだ。沈殿物をろ過し、蒸留水で十分に洗浄し、乾燥させて、0.80gの粗生成物を得た。このようにして得られた粗生成物を、何ら精製することなくさらに使用した。
1H NMR (CDCl3): 8.30 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 7.32 (d, J = 10 Hz, 1H), 2.88 (s, 3H), 2.16 (t, J = 2.0 Hz, 3H)。
【0315】
(7)4-フルオロ-2-メチル-5-(4-メチル-5-(トリフルオロメチル)イソオキサゾール-3-イル)ベンゼンチオール
トルエン(20mL)中の4-フルオロ-2-メチル-5-(4-メチル-5-(トリフルオロメチル)イソオキサゾール-3-イル)ベンゼンスルホニルクロリド(0.80g、2.23mmol)の撹拌溶液に、トリフェニルホスフィン(2.34g、8.90mmol)をN2下0℃で加えた。ついで、この反応混合物を、100℃で1時間加熱した。反応完了後、この反応混合物を、室温に冷却し、ついで、1NのNaOH溶液(20ml)を加えた。層分離後、水層を、酢酸エチル(3×50mL)で洗浄した。ついで、水層を、6NのHCl溶液(30mL)で酸性化した。得られた沈殿物を、ろ過により集め、蒸留水(3×50mL)で洗浄し、真空下で乾燥させて、表題生成物を白色固体として得た(0.16g、収率22%)。このようにして得られた粗生成物を、何ら精製することなくさらに使用した。
1H NMR (CDCl3): 7.44 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 7.07 (d, J = 10.4 Hz, 1H), 3.49 (s, 1H), 2.41 (s, 3H), 2.13 (t, J = 2.0 Hz, 3H)。
【0316】
(8)3-(2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)フェニル)-4-メチル-5-(トリフルオロメチル)イソオキサゾール(化合物37)
4-フルオロ-2-メチル-5-(4-メチル-5-(トリフルオロメチル)イソオキサゾール-3-イル)ベンゼンチオール(0.140g、0.48mmol)のジメチルホルムアミド(4mL)溶液を、0oCに冷却した。これに、炭酸カリウム(0.10g、0.72mmol)及びヨウ化トリフルオロエチル(0.201g、0.96mmol)を連続的に加えた。ついで、得られた混合物を、室温で6時間撹拌した。ついで、この反応混合物を、蒸留水に注ぎ、ジクロロメタン(3×25mL)で抽出した。合わせた有機層を、蒸留水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗生成物を得た。ついで、残留物を、カラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:n-ヘキサン=1:5)により精製して、3-(2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)フェニル)-4-メチル-5-(トリフルオロメチル)イソオキサゾール(0.082g、収率45.7%)を得た。
1H NMR (CDCl3): 7.67 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.14 (d, J = 10.4 Hz, 1H), 3.37 (q, J = 9.2 Hz, 2H), 2.56 (s, 3H), 2.13 (t, J = 2.0 Hz, 3H)。
【0317】
調製例3
3-(2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)-5-(トリフルオロメチル)イソオキサゾール(化合物2)の調製
m-CPBA(純度70%、4.19g、17.0mmol)を、ジクロロメタン(70mL)中の3-(2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)フェニル)-5-(トリフルオロメチル)イソオキサゾール(6.10g、17.0mmol)の溶液に-5~0℃で加えた。この反応混合物を、-5~10℃で30分間撹拌し、その後、NaHCO3飽和溶液(70mL)でクエンチした。層を分離し、水性画分を、ジクロロメタン(3×75mL)で抽出した。合わせた有機層を、NaHCO3飽和溶液(2×50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を、減圧下で除去した。ついで、残留物を、カラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:n-ヘキサン=1:1)により精製して、3-(2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)-5-(トリフルオロメチル)イソオキサゾール(6.0g、収率94.3%)を白色固体として得た。
1H NMR (CDCl3): 8.61 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.15-7.19 (m, 2H), 3.43-3.55 (m, 2H), 2.84 (s, 3H)。
【0318】
調製例4
3-(2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルホニル)フェニル)-5-(トリフルオロメチル)イソオキサゾール(化合物3)の調製
m-CPBA(純度70%、0.208g、0.84mmol)を、ジクロロメタン(5mL)中の3-(2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)フェニル)-5-(トリフルオロメチル)イソオキサゾール(0.100g、0.28mmol)の溶液に-5~0℃で加えた。この反応混合物を、室温で24時間撹拌し、その後、NaHCO3飽和溶液(10mL)でクエンチした。層を分離し、水性画分を、ジクロロメタン(3×25mL)で抽出した。合わせた有機層を、NaHCO3飽和溶液(2×20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を、減圧下で除去した。ついで、残留物を、カラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:n-ヘキサン=1:1)により精製して、3-(2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルホニル)フェニル)-5-(トリフルオロメチル)イソオキサゾール(0.053g、収率49%)を白色固体として得た。
1H NMR (CDCl3): 8.73 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.26-7.28 (m, 1H), 7.16 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 3.97 (q, J = 8.8 Hz, 2H), 2.78 (s, 3H)。
【0319】
調製例5
3-(2-クロロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)フェニル)-5-(トリフルオロメチル)イソオキサゾール(化合物22)の調製
(1)4-クロロ-2-メチル-5-(5-(トリフルオロメチル)イソオキサゾール-3-イル)ベンゼンスルホニルクロリド
クロロスルホン酸(11.1g、95.5mmol)を、反応混合物の温度を30℃未満に保ちながら、3-(2-クロロ-4-メチルフェニル)-5-(トリフルオロメチル)イソオキサゾール(5.0g、19.1mmol)にゆっくり加えた。ついで、得られた混合物を、80℃に18時間加熱した。室温に冷却した後、ついで、この反応混合物を、注意深く氷に注ぎ、沈殿物をろ過し、蒸留水で十分に洗浄し、乾燥させて、6.1gの粗生成物を得た。このようにして得られた粗生成物を、何ら精製することなくさらに使用した。
1H NMR (CDCl3): 8.48 (s, 1H), 7.63 (s, 1H), 7.21 (s, 1H), 2.84 (s, 3H)。
【0320】
(2)4-クロロ-2-メチル-5-(5-(トリフルオロメチル)イソオキサゾール-3-イル)ベンゼンチオール
氷酢酸(60mL)中の4-クロロ-2-メチル-5-(5-(トリフルオロメチル)イソオキサゾール-3-イル)ベンゼンスルホニルクロリド(6.1g、16.9mmol)の混合物に、亜鉛ダスト(5.5g、84.5mmol)を室温で少しずつ加えた。ついで、得られた混合物を、4時間還流した。室温に冷却した後、この反応混合物を、蒸留水及び酢酸エチルで希釈し、セライト床を通してろ過した。有機層を、蒸留水で十分に洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して、3.89gの粗生成物を淡黄色固体として得た。このようにして得られた粗生成物を、何ら精製することなくさらに使用した。
1H NMR (CDCl3): 7.69 (s, 1H), 7.32 (s, 1H), 7.19 (s, 1H), 3.43 (s, 1H), 2.37 (s, 3H)。
【0321】
(3)3-(2-クロロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)フェニル)-5-(トリフルオロメチル)イソオキサゾール(化合物22)
4-クロロ-2-メチル-5-(5-(トリフルオロメチル)イソオキサゾール-3-イル)ベンゼンチオール(3.89g、13.2mmol)のジメチルホルムアミド(20mL)溶液を、0℃に冷却した。冷却した溶液に、炭酸カリウム(2.7g、19.8mmol)及びヨウ化トリフルオロエチル(5.3g、19.8mmol)を連続的に加えた。ついで、得られた混合物を、室温で6時間撹拌した。ついで、この反応混合物を、蒸留水に注ぎ、ジクロロメタン(3×25mL)で抽出した。合わせた有機層を、蒸留水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗生成物を得た。ついで、残留物をカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:n-ヘキサン=1:5)により精製して、3-(2-クロロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)フェニル)-5-(トリフルオロメチル)イソオキサゾール(3.90g、収率78.8%)を得た。
1H NMR (CDCl3): 7.87 (s, 1H), 7.40 (s, 1H), 7.12 (s, 1H), 3.44 (q, J = 9.6 Hz, 2H), 2.50 (s, 3H)。
【0322】
調製例6
3-(2-クロロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)-5-(トリフルオロメチル)イソオキサゾール(化合物23)の調製
m-CPBA(純度65%、0.212g、0.798mmol)を、ジクロロメタン(25mL)中の3-(2-クロロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)フェニル)-5-(トリフルオロメチル)イソオキサゾール(0.300g、0.798mmol)の溶液に、-5~0℃で加えた。この反応混合物を、-5~10℃で30分間撹拌し、その後、NaHCO3飽和溶液(70mL)でクエンチした。層を分離し、水性画分を、ジクロロメタン(3×25mL)で抽出した。合わせた有機層を、NaHCO3飽和溶液(2×50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を、減圧下で除去した。ついで、残留物を、カラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:n-ヘキサン=1:1)により精製して、3-(2-クロロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)-5-(トリフルオロメチル)イソオキサゾール(0.280g、収率90.0%)を白色固体として得た。
1H NMR (CDCl3): 8.34 (s, 1H), 7.47 (s, 1H), 7.10 (s, 1H), 3.40-3.52 (m, 2H), 2.46 (s, 3H)。
【0323】
本発明の代表的な化合物を、下記表1に例示するが、本発明は、これらの化合物に限定されない。
【0324】
調製例1~6で得られた化合物以外の表1に示された化合物を、調製例1~6に記載された方法に類似する方法又は詳細な説明に記載された方法により製造した。
【0325】
表1中の略語は、以下に示されたとおりである。
F:フルオロ、Cl:クロロ、Me:メチル、CF3:トリフルオロメチル、CF2CF3:ペンタフルオロエチル、CF2CF2CF3:ヘプタフルオロプロピル、CF2CF2CF2CF3:ノナフルオロブチル、CHF2:ジフルオロメチル、CF2Cl:クロロジフルオロメチル、Ph:フェニル、CF2Ph:ジフルオロ(フェニル)メチル。
【0326】
【0327】
【0328】
製剤例1:乳剤
本発明の各化合物10部を、Solvesso(登録商標)150 45部及びN-メチルピロリドン35部に溶解させ、これに、乳化剤(商品名:Sorpol(登録商標)3005X、東邦化学工業(株)製)10部を加えた。この混合物を、撹拌により混合して、10%乳剤を得た。
【0329】
製剤例2:水和剤
本発明の各化合物20部を、ラウリル硫酸ナトリウム2部、リグニンスルホン酸ナトリウム4部、合成水和二酸化ケイ素の微粉末20部及びクレイ54部の混合物に加えた。この混合物をジュースミキサーで撹拌することにより混合して、20%水和剤を得た。
【0330】
製剤例3:粒剤
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム2部、ベントナイト10部及びクレイ83部を、本発明の各化合物5部に加えた。各混合物を、撹拌により十分に混合した。これに、適量の水を加えた。得られた混合物を、さらに撹拌し、造粒機で造粒した。この顆粒を風乾して、5%粒剤を得た。
【0331】
製剤例4:粉剤
本発明の各化合物1部を、適量のアセトンに溶解させた。これに、合成水和二酸化ケイ素の微粉末5部、酸性リン酸イソプロピル(PAP)0.3部及びクレイ93.7部を加えた。この混合物をジュースミキサーで撹拌することにより混合した。アセトンを、蒸発により除去して、1%粉剤を得た。
【0332】
製剤例5:フロアブル剤
本発明の各化合物20部を、ポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテルリン酸エステルトリエタノールアミン3部及びRhodorsil(登録商標)426R 0.2部を含有する水20部と混合した。この混合物を、DYNO-Millで湿式粉砕に供し、プロピレングリコール8部及びキサンタンガム0.32部を含有する水60部と混合して、20%水中懸濁液を得た。
【0333】
本発明の化合物が殺ダニ剤及び殺線虫剤の有効成分として有用であることを実証するために、試験例を以下に示す。
【0334】
化合物Aは、特開2008-308448号公報の明細書で言及されている代表的な化合物とした。この化合物Aは、[I-Ib]No.2-1の化合物と同一であった。
【化16】
【0335】
試験例1(ナミハダニの殺ダニ試験)
一片の不織布(4.5×5.5cm)を、プラスチックカップの蓋に作られた切り口を通してプラスチックカップの内側に吊り下げた。このカップに水を注いだ後、カップを蓋で覆った。ついで、インゲンマメの葉(約3.5×4.5cm)を、十分に浸漬させた不織布上に置いた。ナミハダニ(約30匹のダニサンプル)が付着した別のインゲンマメの葉を、第1の葉の上に置き、この布及び葉を、温度25±2℃及び湿度40%を有する恒温槽に一晩置いた。翌朝、ダニ集団が既に下側の葉に移動していたため、上側の葉を除去した。
【0336】
本発明の化合物を含有する殺ダニ製剤(100ppm及び5ppm)を、本発明の化合物のメタノール溶液に、Sorpol 355(東邦化学工業(株)製)の水溶液(100ppm)を加えることにより調製した。
【0337】
これらの殺ダニ製剤を、葉に噴霧し、この葉を風乾し、恒温槽(25±2℃及び湿度50%)に入れた。2日後に、ナミハダニの死亡率を計算した。この試験の結果を、表3に示す。
【0338】
【0339】
5ppmで100%の死亡率を示した化合物(表3から)は下記のとおりである。
化合物番号:2、8、19、23、35、38、43、44、55及び56。
【0340】
試験例2(ナミハダニの殺卵試験)
一片の不織布(4.5×5.5cm)を、プラスチックカップの蓋に作られた切り口を通してプラスチックカップの内側に吊り下げた。このカップに水を注いだ後、カップを蓋で覆った。ついで、インゲンマメの葉(約3.5×4.5cm)を、十分に浸漬させた不織布上に置いた。ナミハダニのメスの成虫20匹を、この葉の上に置き、この布及び葉を、温度25±2℃及び湿度40%並びに16L8Dを有する恒温槽に晩置いた。
【0341】
翌日、メスの成虫数を、再度20匹に調整した後、試験例1と同様にして調製した本発明化合物を含む殺ダニ製剤(10ppm)2mLを、葉に噴霧し、この葉を風乾し、恒温槽(25±2℃及び湿度50%)に入れた。ナミハダニの殺卵率を、殺ダニ製剤の噴霧の6日後に計算した。この試験の結果を、表4に示す。
【表4】
【0342】
10ppmで100%の死亡率を示した化合物(表4から)は、下記のとおりである。
化合物番号:2、17、19、23、35、38、43、44、55及び56。
【0343】
表3において5ppmで100%の死亡率を示し、表4において10ppmで100%の死亡率を示した化合物(表3及び4から)は、下記のとおりである。
化合物番号:2、19、23、35、38、43、44、55及び56。
【0344】
試験例3(ナミハダニ(浸透性活性)の殺ダニ試験)
試験化合物溶液10mLを、播種後8日のインゲンマメのポット(直径6.5cm及び高さ6.5cm)に、10mg a.i./ポットで潅注処理する。適用後、植物を、温度25±2℃の温室に置く。5日後、処理されたポットからのインゲンマメの葉(約3.5×4.5cm)を、十分に浸漬した不織布上に置いた。ナミハダニ(約30匹のダニサンプル)を、この葉の上に置き、カップを、温度25±2℃を有する恒温槽に置いた。2日後に、成虫のナミハダニの死亡率を計算した。50%以上の死亡率を示す化合物は、下記のとおりである。
化合物番号:2、16、17、23、35、43、44及び49。
【0345】
試験例4(ネコブセンチュウの殺線虫試験)
所望の濃度(40ppm)を有する試験化合物1mL及び線虫懸濁液(500匹の線虫/mL)1mLを、海砂(8g)を2/3で充填した広口ガラスバイアルに加えた。バイアルの口を、ストレッチパラフィルムで密封し、中央に孔を開けた。2~3週齢のトマト植物を、茎から切り取り、試験バイアルに挿入した。バイアルを、温度25±2℃を有する恒温槽内に保持した。2週間後、植物を、注意深くバイアルから取り出し、根こぶ小結節について評価した。この評価を、スコア0~4(0は寄生なし;4は100%寄生)に基づいて行った。根こぶの損傷度は、表5に示された指標に従って判定した。
【0346】
【0347】
根こぶ指数1以下を示した化合物は、下記のとおりであった。
化合物番号:2、5、9、10、13、14、17、19、20、23、25、27、29、31、35、38、40、43、44、46、49、50、55及び56。
【0348】
(注記)
以上、本発明を、本発明の好ましい実施の形態により例証した。ただし、本発明の範囲は、特許請求の範囲によってのみ解釈されるべきであると理解されるであろう。本明細書で引用された特許、特許出願及び文献は、その内容が本明細書に具体的に記載されているかのように、参照により本明細書に組み込まれると理解される。本願は、インド特許庁(Intellectual Property India)に対して2017年11月30日に出願されたインド特許出願第201711042933号に対する優先権を主張し、その内容全体が、参照により本明細書に組み込まれる。
【産業上の利用可能性】
【0349】
本発明のイソオキサゾール化合物は、広範囲の害虫、例えば、ダニ及び植物寄生線虫に対して優れた防除効果を示し、農業用及び園芸用の殺ダニ剤又は殺線虫剤として有用である。